JPH0545310U - シザースギヤ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 シザースギヤが本体ギヤに対して傾いてもシ
ザースギヤの歯先が欠けることがなく、シザースギヤの
破壊、エンジンオイルへの金属片の混入が生ずることが
ない。 【構成】 シザースギヤ１６は、その歯先に切欠部１６
ａを有する。シザースギヤ１６がスプラインのがたによ
って本体ギヤに平行とはならないで傾いても、シザーシ
ギヤ１６の歯先は、この切り欠き部１６ａによって相手
ギヤに当たることがなく、歯先が欠けることがない。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、エンジンの回転数の変動を受ける変速機内部のギヤのがた打ちを防 止するシザースギヤ装置の改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

シザースギヤ装置は、図１に示すように、相手ギヤ１２に噛み合う本体ギヤ１ ４の側面に設けられこの本体ギヤ１４と同じ歯数のシザースギヤ本体から成り、 回転方向に捩り力によって相手ギヤ１２に噛み合うシザースギヤ１６を備えてい る。このシザースギヤ１６は、スプライン１８によって本体ギヤ１４と一緒に回 転するように結合されている。エンジンの回転数の変動を受けると、ばね反力に よって相手ギヤ１２の歯を本体ギヤ１４とシザースギヤ１６の歯で挟み込んでギ ヤのがた打ちを防止する。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、図５に示すように、シザースギヤ１６がスプライン１８のがたによっ て本体ギヤ１４に平行とはならないで傾くと、シザーシギヤ１６は、相手ギヤと の噛み合い部で歯先が欠ける現象が発生する。シザースギヤ１６の歯先が欠ける と、この欠けた部分から破壊が進行し、またこのシザーシギヤ１６から金属片が 発生し、この金属片がエンジンオイルに混入する不都合が生ずる。

【０００４】 本考案の目的は、上記の欠点を回避し、シザースギヤが本体ギヤに対して傾い ても歯先が欠けることがないようにしたシザースギヤ装置を提供することにある 。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記の課題を解決するため、相手ギヤに噛み合う本体ギヤの側面に に設けられこの本体ギヤと同じ歯数の補助ギヤから成り回転方向に捩り力によっ て相手ギヤに噛ませるシザースギヤを備えたシザースギヤ装置において、シザー スギヤは、その歯先に切欠部を有することを特徴とするシザースギヤ装置を提供 することにある。

【０００６】

【作用】

このように、シザースギヤがその歯先に切欠部を有すると、シザースギヤがス プラインのがたによって傾くことがあっても、シザースギヤの切欠部によってシ ザースギヤは相手ギヤに当たることがなく、従ってシザースギヤの歯先が欠ける ことがない。

【０００７】

【実施例】

本考案の実施例を図面を参照して詳細にのべると、図１乃至図３は本考案に係 るシザースギヤ装置１０を示し、このシザースギヤ装置１０は、相手ギヤ１２に 噛み合う本体ギヤ１４の側面に設けられこの本体ギヤ１４と同じ歯数のシザース ギヤから成り、このシザースギヤは、図示しない捩りばねによる回転方向に捩り 力によって相手ギヤ１２に噛ませられるようになっている。

【０００８】 シザースギヤ１６は、スプライン１８によって本体ギヤ１４と一緒に回転する ように結合されている。エンジンの回転数の変動を受けると、捩りばねの反力に よって相手ギヤ１２の歯を本体ギヤ１４とシザースギヤ１６の歯で挟み込んでギ ヤのがた打ちを防止する。

【０００９】 シザースギヤ１６は、特に図２及び図３に示すように、その歯先に切欠部１６ ａを有する。この切欠部１６ａは、シザースギヤ１６がそのシェービング加工に よって仕上げられ、縁を歯形に沿って小さく面取りして面取り部１６ｂが形成さ れた後、この面取り部１６ｂの歯先のみを別途に大きく面取り加工して形成され る。尚、実際の加工工程では、ブランク加工時に歯先に相当する部分を面取りし 、その後歯切りを行ない、最後にシェービング加工を行なう。

【００１０】 このように、シザースギヤ１６がその歯先に切欠部１６ａを有すると、シザー スギヤ１６がスプライン１８のがたによって傾くことがあっても、図４に示すよ うに、シザースギヤ１６は、その切欠部１６ａによって相手ギヤ１２に当たるこ とがなく、従ってシザースギヤ１６の歯先が欠けることがない。

【００１１】

【考案の効果】

本考案によれば、上記のように、シザースギヤの歯先に切欠部を有するので、 シザースギヤがスプラインのがたによって本体ギヤに平行とはならないで傾いて も、シザースギヤの歯先が相手ギヤに当たることがなく、従って相手ギヤとの噛 み合い部で歯先が欠けることがないので、シザースギヤが破壊したり、エンジン オイルに金属片が混入したりすることがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るシザーシギヤ装置の正面図であ
る。

【図２】本考案のシザースギヤ装置の要部である歯先の
拡大斜視図である。

【図３】本考案のシザースギヤ装置の要部である歯先の
拡大正面図である。

【図４】本考案のシザースギヤ装置のスプラインのがた
によるシザースギヤの傾きを示す側面図である。

【図５】従来技術のシザースギヤ装置のスプラインのが
たによるシザースギヤの歯先に欠けが生じている状態を
示す側面図である。

【符号の説明】

１０ シザースギヤ装置 １２ 相手ギヤ １４ 本体ギヤ １６ シザースギヤ １６ａ 切欠部 １８ スプライン

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 相手ギヤに噛み合う本体ギヤの側面に設
   けられ前記本体ギヤと同じ歯数の補助ギヤから成り回転
   方向に捩り力によって前記相手ギヤに噛ませるシザース
   ギヤを備えたシザースギヤ装置において、前記シザース
   ギヤは、その歯先に切欠部を有することを特徴とするシ
   ザースギヤ装置。