JPH0932909A - 歯車および歯車軸の油流出防止構造 - Google Patents

歯車および歯車軸の油流出防止構造

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JPH0932909A
JPH0932909A JP18417295A JP18417295A JPH0932909A JP H0932909 A JPH0932909 A JP H0932909A JP 18417295 A JP18417295 A JP 18417295A JP 18417295 A JP18417295 A JP 18417295A JP H0932909 A JPH0932909 A JP H0932909A
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JP
Japan
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oil
gear
shaft
bearing
oil retaining
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JP18417295A
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English (en)
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Toru Iwasa
徹 岩佐
Akio Ito
彰雄 伊藤
Yoshiyuki Ariki
芳幸 有木
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Jeco Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 構造が簡単で、油の流出を防止する。 【構成】 従動歯車9の上面9aに段部30を突設し、
さらに段部30の上面外周部に環状の油止め部25を一
体に突設する。また、従動歯車9の下面9bの外周部寄
りで歯元23付近に環状溝31を形成するとともに、そ
の外側の溝壁31aに沿って油止め部26を一体に突設
する。段部30、油止め部25,26は、油21に対し
て障壁となり、油21,22の流出を阻止する。環状溝
31は、油止め部26を越えた油22を溜める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成樹脂製の歯
車、たとえば時計用ムーブメントを構成する歯車等に適
用して好適な歯車および歯車軸の油流出防止構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、時計用ムーブメントにおいては、
駆動時の騒音を低く抑えるためモータに最も近い減速歯
車の歯部にシリコーンオイル等の粘性を有する油を塗布
して潤滑とともに歯車の噛合い衝撃を軽減ないし緩和さ
せるようにしている。特に、この種の油は、粘性によっ
て実質的にバックラッシュによる影響を受け難い状態を
作り出すため、歯車の振動、軸間距離のばらつき等をも
吸収することから、騒音防止構造としてきわめて有効な
手段とされる。また、歯車の軸受構造においても油を用
いることにより軸の振れ、騒音等の発生を防止してい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来は
単に油を歯車の歯に塗布したり軸受孔に充填しているだ
けであり、油の流出を防止する対策を何等講じていな
い。このため、油が流出して減少すると本来の機能を発
揮せず、騒音が発生したり、歯や軸が摩耗して歯車の寿
命が低下するという問題があった。
【0004】したがって、本発明は上記した従来の問題
点を解決するためになされたものであり、その目的とす
るところは、構造が簡単で、油の流出を確実に防止する
ことができるようにした歯車および歯車軸の油流出防止
構造を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、外周面に歯が形成された合成樹脂製の歯
車において、歯車の軸線と直交する2つの面のうちの少
なくとも一方の面の外周寄りで歯元付近に環状の油止め
部を突設したことを特徴とする。また、本発明は、歯車
の軸線と直交する2つの面のうちの一方の面に周壁が歯
元付近に位置するように段部を設け、この段部の表面外
周部に油止め部を一体に突設したことを特徴とする。ま
た、本発明は、歯車の軸線と直交する2つの面のうちの
一方の面の歯元付近に環状溝を設け、この環状溝のいず
れか一方の溝壁に沿って油止め部を一体に突設したこと
を特徴とする。さらに、本発明は、筒状の軸受部によっ
て軸承される軸を一体に備えた合成樹脂製の歯車の軸受
構造において、前記軸受部と、この軸受部に軸承される
前記軸の周りの少なくともいずれか一方に環状の油止め
部を一体に突設したことを特徴とする。
【0006】本発明において、油止め部は、環状の突状
体からなり油の流出を阻止する障壁を形成する。また、
段部は油の障壁を形成する。油は環状溝内に溜まる。し
たがって、油は流出しない。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施の
形態に基づいて説明する。図1は本発明に係る歯車およ
び歯車軸の油流出防止構造を時計用ムーブメントに適用
した一実施の形態を示す断面図、図2は図1のA部の拡
大断面図、図3は図1のB部の拡大断面図である。これ
らの図において、1は合成樹脂製の出力歯車で、この出
力歯車1はインサート成形によってロータマグネット2
と一体に形成され、その上下面に一体に突設された軸
3,4を有している。軸3,4は、時計のケースを構成
するアッパーケース5とロアーケース6の内面に突設さ
れた軸受部7,8によってそれぞれ回転自在に軸承され
ている。出力歯車1の回転は、従動歯車9を介して分針
軸10に減速伝達される。従動歯車9は、下面側におい
て前記ロアーケース6に突設された軸12によって回転
自在に軸承されている。従動歯車9に貫通して設けられ
た中心孔11の下部側は、前記軸部12の軸受孔11a
を形成し、上部側に前記分針軸10の下端部が挿入され
ている。前記分針軸10は、前記中心孔11に圧入され
るかもしくはインサート成形によって従動歯車9と一体
に設けられており、従動歯車9と一体に1分間に1回転
する。
【0008】前記出力歯車1の歯14に噛合う従動歯車
9の歯15には、駆動時の騒音を低く抑えるためにシリ
コーンオイル等の相対的に粘性の高い油21を塗布して
いる。これに対して、出力歯車1側においては、油拡散
処理を施し油21が付着しないようにしている。これ
は、従動歯車9側から出力歯車1側に油21が逃げない
ようにするためである。また、出力歯車1の下面側に突
設された軸4を軸承する前記ロアーケース6の軸受部8
内には軸受用の油22を充填しており、これにより出力
歯車1の振動、振動に伴う騒音の発生等を防止してい
る。なお、このような時計用ムーブメントの構造は従来
から周知である。
【0009】しかしながら、歯15に塗布されている油
21と,軸受部8に充填されている油22は、駆動時の
遠心力、外部からの振動、さらには温度変化による粘度
の低下等によって流出するおそれがあることから、その
対策が重要な課題とされる。そこで、本発明において
は、図2および図3に示すように従動歯車9と出力歯車
1の軸受構造に油21,22の流出を防止する油止め部
25,26,27,28をそれぞれ設けている。これら
の油止め部25,26,27,28は、それぞれ部材成
形時に一体に突設した環状の突状体で形成されている。
【0010】さらに、図2に基づいて従動歯車9におけ
る油流出防止構造を詳述すると、従動歯車9の上面9a
には円形の段部30を従動歯車9と同軸に一体に突設
し、この段部30の外周部に前記油止め部25を全周に
わたって一体に突設している。段部30は、その周壁3
0aが歯15の歯元23付近に位置するように設けられ
る。また、従動歯車9の下面9bの外周寄りで歯元23
付近には環状溝31を形成しており、この環状溝31の
外周側溝壁31aに沿って前記油止め部26を全周にわ
って一体に突設している。
【0011】このような油止め部25,26の形成は、
従動歯車9の成形金型を構成する可動金型と、固定金型
のキャビティ形成面に、上述した油止め部25,26、
段部30および環状溝31を形成するための環状凹部と
環状凸部を形成するか、もしくは図4に示すように可動
金型40をプレート41とコア42、固定金型43を同
じくプレート44とコア45の二部材でそれぞれ形成
し、これらプレート41,44とコア42,45の接合
面A,Bを前記油止め部25,26の形成位置と一致さ
せ、これらの接合面A,Bによって成形品に生じるばり
を油止め部として用いるようにすれば、簡単にしかも従
動歯車9の成形と同時に形成することができる。
【0012】ここで、本実施の形態においては油止め部
25を段部30の周壁30aに沿って立ち上がるように
突設した例を示したが、これに限らず、周壁30aから
若干離して段部30の上面に突設してもよい。また、油
止め部26については、環状溝31の外周側溝壁31a
に沿って突設されるものに限らず、図5に示すように環
状溝31の内周側溝壁31bに沿って突設するものであ
ってもよい。
【0013】次に、歯車軸の油流出防止構造を図3に基
づいて詳述する。軸受部8は円筒状に形成されており、
その中心孔が出力歯車1の軸4を軸承する軸受孔50を
形成し、油22が充填されている。また、軸受部8の上
面外周部には前記油止め部27が全周にわたって一体に
突設されている。一方、出力歯車1の下面で前記軸4の
周りには環状溝51を形成し、さらにその外側に前記油
止め部28を突設している。この油止め部2は前記油止
め部27と略対向している。このような油止め部27,
28の形成は、上記した従動歯車9の油止め部25,2
6と同様に、出力歯車1およびロアーケース6の成形時
にそれぞれ同時に形成される。
【0014】このような構造からなる歯車および歯車軸
の油流出防止構造にあっては、油21,22の流出を確
実に防止することができる。すなわち、従動歯車9の油
流出防止構造においては、図2に示すように歯15に塗
布された油21が従動歯車9の上面9aに沿って中心方
向に流出すると、段部30の周壁30aおよび油止め部
25が油21に対して流出を阻止する高い障壁となるた
め、これ以上中心方向に流れ出して広がることがない。
また、従動歯車9の下面9bに沿って中心方向に流出す
る油21は、油止め部26が同じく流出を阻止する障壁
となるため、これ以上中心方向に広がることがなく、ま
たたとえ油止め部26を越えても環状溝31に溜まって
保持されるため、環状溝31よりも中心側には流出する
ことがない。したがって、油21の流出による歯15の
油切れを防止することができる。この場合、段部30の
周壁30aと環状溝31を歯元23に近づければ近づけ
る程より一層油の流出防止効果を高めることができる。
また、出力歯車1の軸受構造においては、軸受孔50内
の油22が軸受部8の上面に流出しても、油止め部27
がそれを阻止する障壁となるため軸受部8の外周面に沿
って流れ落ちることがない。さらに、軸4の基部に付着
している油22は、出力歯車1の下面に沿って径方向に
広がろうとするが、環状溝51に溜まって保持されると
ともに油止め部28が流出の障壁となるため、これ以上
径方向に広がることがない。したがって、軸受構造にお
いても油22の流出による油切れを確実に防止すること
ができる。
【0015】なお、本実施の形態においては、時計用ム
ーブメントを構成する出力歯車1とこれに歯合する従動
歯車9に適用した例を示したが、本発明はこれに何等特
定されるものではなく、油の流出を防止する必要がある
歯車および歯車軸全てに適用することができる。また、
本実施の形態においては、従動歯車9の上下面9a,9
bに油止め部25,26をそれぞれ突設した例を示した
が、その何れか一方の面にのみ突設されるものであって
も本発明の効果を損なうものではない。同様に、出力歯
車1の下面9aと軸受部8に油止め部27,28をそれ
ぞれ突設した例を示したが、その何れか一方にのみ突設
されるものであってもよい。さらに、本実施の形態にお
いては、油止め部25,26,27,28を全て歯車の
軸線方向に突設した例を示したが、油止め部25に関し
ては金型の抜き方向を変えることにより歯車の軸線と直
交する方向に突設してもよい。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る歯車の
油流出防止構造によれば、歯車の歯元付近に環状の油止
め部を突設したので、この油止め部が障壁となり油の流
出を防止することができる。また、段部は油止め部とと
もに油に対して障壁となり、環状溝は油を溜めるため、
より一層油の流出を防止することができる。また、本発
明に係る歯車軸の油流出防止構造によれば、軸受部と、
この軸受部に軸承される歯車軸の周りの少なくともいず
れか一方に環状の油止め部を突設したので、この油止め
部が油の流出を阻止する障壁となり油の流出を防止する
ことができる。したがって、駆動時の歯車の振動、騒音
の発生等を長期にわたって防止することができる。ま
た、油止め部は歯車、軸受部の成形時に一体に突設する
ことができるので、構造が簡単で、特別な部品を必要と
せず、安価に製作することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る歯車および歯車軸の油流出防止
構造を時計用ムーブメントに適用した一実施の形態を示
す断面図である。
【図2】 図1のA部の拡大断面図である。
【図3】 図1のB部の拡大断面図である。
【図4】 油止め部の形成方法を説明するための従動歯
車の成形金型を示す断面図である。
【図5】 油止め部の他の実施の形態を示す従動歯車の
一部の断面図である。
【符号の説明】
1…出力歯車、2…ロータマグネット、4…軸、8…軸
受部、9…従動歯車、15…歯、21,22…油、2
5,26,27,28…油止め部、30…段部、30a
…段部の周壁、31…環状溝。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周面に歯が形成された合成樹脂製の歯
    車において、歯車の軸線と直交する2つの面のうちの少
    なくとも一方の面の外周寄りで歯元付近に環状の油止め
    部を突設したことを特徴とする歯車の油流出防止構造。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の歯車の油流出防止構造に
    おいて、歯車の軸線と直交する2つの面のうちの一方の
    面に周壁が歯元付近に位置するように段部を設け、この
    段部の表面外周部に油止め部を一体に突設したことを特
    徴とする歯車の油流出防止構造。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の歯車の油流出防止構造に
    おいて、歯車の軸線と直交する2つの面のうちの一方の
    面の歯元付近に環状溝を設け、この環状溝のいずれか一
    方の溝壁に沿って油止め部を一体に突設したことを特徴
    とする歯車の油流出防止構造。
  4. 【請求項4】 筒状の軸受部によって軸承される軸を一
    体に備えた合成樹脂製の歯車の軸受構造において、前記
    軸受部と、この軸受部に軸承される前記軸の周りの少な
    くともいずれか一方に環状の油止め部を一体に突設した
    ことを特徴とする歯車軸の油流出防止構造。
JP18417295A 1995-07-20 1995-07-20 歯車および歯車軸の油流出防止構造 Pending JPH0932909A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010091544A (ja) * 2008-02-21 2010-04-22 Seiko Instruments Inc 摺動部品及び時計
JP2019158469A (ja) * 2018-03-09 2019-09-19 セイコーインスツル株式会社 時計用部品、ムーブメントおよび時計

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010091544A (ja) * 2008-02-21 2010-04-22 Seiko Instruments Inc 摺動部品及び時計
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Legal Events

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Effective date: 20040309

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