JP5388739B2 - 鋼の連続鋳造用モールドパウダー - Google Patents

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Description

本発明は、鋼の連続鋳造用モールドパウダーに関し、特に、鋼の品質向上、操業安定性の向上、浸漬ノズルのパウダーライン部位における溶損低減などに寄与できる鋼の連続鋳造用モールドパウダーに関する。
鋼の連続鋳造において、モールド内にはモールドパウダーが添加され、浸漬ノズルまたはセミ浸漬ノズルを介して溶鋼がモールド内に注入され、溶鋼表面上に添加されたモールドパウダーは溶鋼からの受熱によって溶融スラグ層、未溶融原パウダー層の層状構造を形成し、種々の役割を果たしながら鋼の凝固シェルとモールドの間に流れ込み、消費される。
モールドパウダーにおける種々の役割のうち、(1)モールドと凝固シェルとの潤滑作用;(2)溶鋼中から浮上する介在物の溶解、吸収作用;(3)溶鋼の酸化防止及び保温作用;(4)凝固シェル/モールド間の熱媒体としての作用等が重要な役割である。即ち、一定厚みの溶融スラグ層を確保しながら、一定量流れ込むことにより、上記(1)〜(4)の役割を果たすことができ、健全な鋳片を得ることができる。
一般的なモールドパウダーは、CaO−SiOをベースに、Al、MgO、NaO、MnO、TiO、BaO、KO、LiO、SrO、P、B、Fe、ZrO、Fなどの成分系を含有してなり、具体的には、ポルトランドセメント、合成珪酸カルシウム、ウォラストナイト、高炉スラグ、リンスラグ、ダイカルシウムシリケートなどを主原料基材とし、必要に応じて塩基度や嵩比重などの粉体特性調整のため、珪石、珪藻土、ガラス粉などのシリカ原料が使用され、更に、軟化点、粘度などの溶融特性調整剤として蛍石、弗化ナトリウム、弗化リチウム、氷晶石、弗化マグネシウム等の弗化物、炭酸ナトリウム、炭酸リチウム、炭酸バリウム等の炭酸塩といったフラックス原料、溶融滓化速度調整材としてカーボン原料が使用されている。また、形状的には、粉末原料を混合した粉末タイプと、更に種々の方法で造粒した顆粒タイプがある。
モールドパウダーが前記(1)〜(4)の役割を十分に果たせない場合には、鋳片品質の劣化、操業の不安定化に繋がるため、高品質且つ安定した品質のモールドパウダーの開発が進められている。例えば、1300℃での粘度が0.6〜2.5ポイズ程度の低粘度モールドパウダーとして、特許文献1には、炭素含有量が0.08〜0.18wt%の中炭素鋼を連続鋳造で連続鋳造するに際して、CaO/SiO=1.0〜1.5(wt%比)の範囲で、Al;2〜9wt%、NaO;7〜14wt%、LiO;0.5〜3wt%でかつ(NaO+2×LiO)が8〜15wt%、F;4〜12wt%、(MgO;3wt%以下、ZrO;3wt%以下)、溶融速度調整剤としての炭素粉を0.5〜7wt%を含有し、1300℃における粘度が0.6〜2.5poiseであり、溶融温度Tと凝固温度Tが、1250℃≧T≧1150℃、かつ75℃≧T−T≧40℃の関係式を満足することを特徴とする連続鋳造用パウダーが開示されている。
また、特許文献2には、鋳型を上下方向へ振動させながら鋳片を引き抜く連続鋳造方法において、1300℃における粘度η1300(poise)が0.8以上で4.0未満のモールドパウダーを使用し、かつ前記モールドパウダーの凝固温度におけるηBP(poise)に対して、鋳型振動のサイクルf(cpm)およびストロークs(mm)が(1)式を満足する条件で鋳造することを特徴とする連続鋳造方法:
s・f・ηBP≦6000・・・(1)
が開示されている。
更に、特許文献3には、少なくとも0.10重量%のAlを含有する溶鋼を連続鋳造するための連続鋳造用フラックスにおいて、T.C:1.0〜5.0%、SiO:10〜30%、Al:15〜35%、CaO:25〜40%、NaO:5〜15%、F:5〜15%、LiO:0〜5%、その他不可避不純物としてFe、MgO等を合計で5%以下を含むことを特徴とする含Al溶鋼連続鋳造用フラックス(請求項1);下記の条件を満足する組成に調整されていることを特徴とする請求項1記載の含Al溶鋼連続鋳造用フラックス:(1)CaO/(SiO+Al)=0.7〜0.9;(2)融点=1000〜1200℃;(3)1300℃における粘度=2.0ポアズ以下(請求項2)が開示されている。
また、1300℃における粘度が1.5ポイズ以上のモールドパウダーとして、例えば特許文献4には、CaO−Al−SiOの基材に加えて、ZrO、TiO及びCrのうち一種以上の酸化物を合計で8〜15wt%含み、かつMnO、FeO、Fe及びCoOのうち一種以上の酸化物を合計で5〜12wt%含有することを特徴とする連続鋳造用モールドパウダー(請求項1);請求項1記載のモールドパウダーにおいて、該パウダーの凝固温度が1000℃以下、かつ1300℃における粘度が1.5ポアズ以上であることを特徴とする極低炭素鋼用の連続鋳造用モールドパウダー(請求項2);請求項1記載のモールドパウダーにおいて、該パウダーの凝固温度が1080℃以下であることを特徴とする中炭素鋼用の連続鋳造用モールドパウダー(請求項3)が開示されている。
更に、特許文献5には、極低炭素鋼の連続鋳造の際、鋳造速度を1.4〜2.8m/minにするとともに、モールドパウダーとして塩基度が0.85以上、1300℃における粘度が3〜15poise、凝固温度が1000℃以上であるものを用いることを特徴とする極低炭素鋼の連続鋳造方法(請求項1);モールドパウダーの凝固温度が1050℃〜1120℃である請求項1記載の極低炭素鋼の連続鋳造方法(請求項2);CaO、SiO及びアルミナを主成分とし、塩基度が0.85以上、1300℃における粘度が3〜15poise、凝固温度が1000℃以上であることを特徴とする極低炭素鋼の連続鋳造用モールドパウダー(請求項3);モールドパウダーの凝固温度が1050℃〜1120℃である請求項3記載の極低炭素鋼の連続鋳造用モールドパウダー(請求項4)が開示されている。
また、特許文献6には、Bを0.5質量%以上含有する溶鋼の連続鋳造用パウダーであって、1300℃における粘度が3ポアズ以上8ポアズ未満、CaO/SiO(質量%比)が1.3以上3.0未満、かつB含有量が質量%で3%以上30%未満であることを特徴とする連続鋳造用パウダー(請求項1)が開示されている。
更に、高粘度モールドパウダーとしては、例えば特許文献7には、1300℃における粘度が5ポイズ以上で、且つ、次の式1を満足することを特徴とする鋼の連続鋳造用モールドパウダー:
式1・・・A≧(B+30)0.35
[式1において、Aはパウダー中のトータルカーボン量(重量%)であり、Bは1300℃における粘度(ポイズ)である](請求項1);7≦CaO/F≦∽であることを特徴とする請求項1に記載の鋼の連続鋳造用モールドパウダー(請求項2)が開示されている。
また、特許文献8には、質量%で、SiO:40〜60%、CaO:15〜35質量%を含有し、さらにAl:10%以下、MgO:10%以下、NaO:10%以下、LiO:10%以下、F:10%以下、T.C:15%以下を含有する組成物からなり、CaO/SiO:0.25〜0.88、軟化点:1100〜1250℃、1300℃における粘度:10.0poise以上の物性を有することを特徴とする鋼の連続鋳造用のモールドパウダーが開示されている。
特開平8−197214号公報 特開平8−300123号公報 特開平9−76049号公報 特開平8−33962号公報 特開平10−263767号公報 特開平8−141712号公報 特開2001−334351号公報 特開2003−53496号公報
上述の特許文献1ないし6に記載されているようなモールドパウダーは、適用鋳造速度や適用連鋳機、適用鋼種などが限定され、また、後述するような課題を有する。また、特許文献7に記載されているモールドパウダーは、低フッ素組成とし、結晶を晶出させないことを目的とするものであるが、緩冷却特性の点で課題を有する。更に、特許文献8に記載されているモールドパウダーもまた適用鋼種が限定されており、また、結晶の晶出を抑制することを目的としているために緩冷却特性に課題を有する。
更に、上述のような従来のモールドパウダーには、(a)安定操業、(b)鋼品質について以下のような課題がある:
(a)安定操業上の欠点、課題
低粘度のモールドパウダーでは、急激な湯面変動などにより、溶融状態のパウダースラグフィルムが容易に破断し、モールドとシェルが直接接触し、焼き付きや拘束性ブレークアウトを引き起こし易い。また、焼き付きを検知し、ブレークアウトを防止するために、モールド内に埋め込まれた熱電対の挙動を監視するブレークアウト予知警報が一般的に使用されるが、低粘度のモールドパウダーでは、流入の偏りが大きくなり、また、高粘度であっても低フッ素組成ではパウダースラグフィルムが透明なガラス質で、高抜熱なため、熱電対温度が大きくばらつくため、ブレークアウト予知警報の誤動作を引き起こす、ブレークアウト予知警報が作動した場合、安全のために鋳造速度を減速するため、生産性の大きなロスとなり、安定操業上好ましくない。一方、低粘度のモールドパウダーでは、浸漬ノズルのパウダーラインの溶損が大きく、連々数が制約されるだけでなく、浸漬ノズルの破断などの操業トラブルに繋がる可能性もある。
(b)鋼品質上の欠点、課題
低粘度のモールドパウダーでは、溶融スラグ(溶融モールドパウダー)液滴が溶鋼中に離脱し易く、モールドパウダー巻き込みを引き起こし、モールドパウダー性欠陥を生成し易くなる。また、鋳片品質のオシレーションマークが深くなり、谷部近傍でのモールドパウダーの噛み込み、あるいは圧延時の欠陥に繋がる。更に、結晶晶出を抑制した高粘度のモールドパウダーでは、緩冷却特性に劣り、メニスカス部での鋼の凝固シェルの倒れ込みを助長し、モールドパウダー性及びガス気泡性欠陥の発生を引き起こす。また、中炭素鋼のように割れ感受性が高い鋼種については、十分に緩冷却しないと高粘度化による均一流入性の向上のみでは、均一抜熱への効果に限界があり、割れ抑制効果が不十分となる場合もある。
従って、本発明の目的は、前記の欠点、課題を解消する鋼の連続鋳造用モールドパウダーを提供することにあり、特に、鋼を連続鋳造する際に、鋳片表面キズや割れの発生がなく、ブレークアウトまたはブレークアウト予知警報の誤動作などの操業トラブルもなく、鋼の生産性を向上させ、製造コストを大幅に低減できうる鋼の連続鋳造用モールドパウダーを提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決するために種々検討を重ねた結果、高粘度領域での安定した結晶の晶出を制御することを可能とすることにより、前記課題を全て克服できることを見出した。
即ち、本発明の鋼の連続鋳造用モールドパウダーは、1300℃における粘度が5〜100ポイズであり、パウダースラグフィルムが白濁したガラス質であり、フルオライトが晶出することを特徴とする。
また、本発明の鋼の連続鋳造用モールドパウダーは、CaO/SiO質量比が0.4〜1.0、Fの含有量が5〜15質量%、アルカリ金属酸化物の含有量が10質量%以下(ゼロを含む)、Alの含有量が10質量%以下(ゼロを含む)であることを特徴とする。
本発明の鋼の連続鋳造用モールドパウダーは、鋳片表面のキズや割れの発生がなく、ブレークアウトまたはブレークアウト予知警報の誤動作などの操業トラブルもなく、鋼の生産性を向上でき、製造コストを大幅に低減できるという効果を奏する。
本発明の鋼の連続鋳造用モールドパウダー(以下、単に「モールドパウダー」と記載する)は、前述の特徴を有し、それにより種々の課題の解消に有効であることが判明した。
まず、拘束性ブレークアウトを防止するためには、モールドと凝固シェルとを直接接触させないことが重要である。そのためには、モールド/凝固シェル間にパウダースラグフィルムを確実に形成させること、並びに形成されたパウダースラグフィルムが容易に切断されないことが重要である。このパウダーフィルム切断抑制には、モールドパウダーの高粘度化が最も有効である。一方、ブレークアウト予知警報の誤動作防止のためには、モールドの熱電対温度のばらつきを低減することが重要であり、そのためには、パウダースラグフィルム中にフルオライトの結晶を晶出させ、通常は透明なガラス質であるパウダースラグフィルムを白濁したガラス質とすることで、輻射伝熱が低下し、鋳片からモールドへの熱の伝わりを抑制する緩冷却化が有効である。また、モールドパウダーが高粘度であることにより、浸漬ノズルのパウダーラインの溶融スラグ接触面近傍で物質が移動がし難く、スラグ更新がなされないため、溶損速度が低減する効果が認められる。
一方、鋼品質においてモールドパウダー巻き込み抑制、鋳片オシレーションマーク深さ低減に対しては、モールドパウダーの高粘度化が有効であるのに加えて、パウダースラグフィルム中でのフルオライトの結晶晶出による緩冷却化によりメニスカス近傍での凝固シェルの倒れ込みを抑制することが有効である。
本発明のモールドパウダーにおいて、1300℃における粘度は5〜100ポイズの範囲内であり、好ましくは7ポイズ以上、より好ましくは8ポイズ以上である。なお、粘度が高くなり過ぎると、安定した溶融性状を確保し難いため、粘度の上限は100ポイズである。
本発明のモールドパウダーは、1300℃の溶融したモールドパウダースラグ約50gを水冷した銅板上に滴下してできたパウダースラグフィルムが白濁したガラス質であり、生成する結晶がフルオライトであることが好ましく、その他の結晶としてカスピダイン等が晶出しても構わない。結晶としてフルオライトが晶出しない場合には、結晶化が不十分且つ不安定となるために好ましくない。ただし、カスピダインよりもフルオライトが多い方が好ましい。
また、本発明のモールドパウダーにおいて、CaO/SiO質量比は、0.4〜1.0であり、好ましくは0.5〜1.0である。CaO/SiO質量比が0.4未満であると、フルオライトの晶出が抑制されるために好ましくない。また、1.0を超えると、融点が高くなり過ぎたり、パウダースラグフィルム中にフルオライト以外のカスピダインなどの結晶鉱物が晶出しやすくなるため、安定した溶融性状を確保することが困難となるために好ましくない。
更に、本発明のモールドパウダーにおいて、Fの含有量は5質量%以上であり、好ましくは7〜15質量%である。Fの含有量が5質量%未満となると、フルオライト結晶の晶出が抑制され、パウダースラグフィルムが白濁しないために好ましくない。また、15質量%を超えると、浸漬ノズルの溶損が大きくなる可能性があるために好ましくない。
また、本発明のモールドパウダーにおいて、MgOの含有量は3質量%以下(ゼロを含む)、好ましくは2質量%以下(ゼロを含む)の範囲内である。ここで、MgOの含有量が3質量%を超えると、パウダースラグフィルム中にフルオライト結晶の晶出が抑制されるために好ましくない。
また、本発明のモールドパウダーにおいて、アルカリ金属酸化物の含有量は10質量%以下(ゼロを含む)であり、好ましくは7質量%以下(ゼロを含む)、更に好ましくは5質量%以下(ゼロを含む)の範囲内である。ここで、アルカリ金属酸化物の含有量が10質量%を超えると、パウダースラグフィルム中にフルオライト結晶の晶出が抑制されるために好ましくない。
更に、本発明のモールドパウダーにおいて、カーボンの含有量は20質量%以下(ゼロを含む)、好ましくは15質量%以下(ゼロを含む)の範囲内である。ここで、カーボンの含有量が20質量%を超えると、溶融速度が著しく遅くなり、適正な溶融スラグ層厚みを確保できないために好ましくない。
また、本発明のモールドパウダーにおいて、Alの含有量は10質量%以下(ゼロを含む)、好ましくは7質量%以下(ゼロを含む)の範囲内である。ここで、Alの含有量が10質量%を超えると、パウダースラグフィルム中にフルオライト結晶の晶出が抑制されるために好ましくない。
本発明のモールドパウダーの結晶化温度は1000℃未満が好ましい。結晶化温度が1000℃以上であると、安定した溶融性状を確保することができないために好ましくない。
本発明のモールドパウダーには、適宜金属を含有させることができる。金属としては、シリコン及びその合金を使用可能である。金属の含有量は5質量%以下(ゼロを含む)、好ましくは3質量%(ゼロを含む)の範囲内である。金属の含有量が5質量%を超えると、溶融不良を起こすために好ましくない。
なお、本発明のモールドパウダーの形状は特に限定されるものではなく、例えば粉末タイプや押出し顆粒、中空スプレー顆粒、撹拌造粒顆粒、転動造粒顆粒のような顆粒タイプ等の形状で使用目的に応じて変化させることができる。
以下の表1に本発明品及び比較品のモールドパウダーの各成分の含有量を示す。これらのモールドパウダーに対して実施したテスト内容及びその結果を併記する。
Figure 0005388739
表1中、結晶調査は、1300℃のモールドパウダースラグ約50gを水冷した銅板上に滴下してパウダースラグフィルムを得、得られたパウダースラグフィルムを粉砕してX線粉末回折することにより行われた。
中炭は、C:0.08〜0.20質量%の組成を有する鋼であり、低炭は、C:0.01〜0.07質量%の組成を有する鋼である。
BO(ブレークアウト)予知頻度において、◎は警報なし、△は警報あり、×は警報頻発をそれぞれ示す。
焼き付き頻度は、実際の鋳造結果により評価したものであり、◎は発生せず、△は時々あり、×は拘束、溶鋼滲みだしありをそれぞれ示す。
鋼品質(介在物)は、実際の鋳造結果により評価したものであり、◎は非常に良好、○は良好、△はやや不良、×は不良をそれぞれ示す。
鋼品質(割れ)は、実際の鋳造結果により評価したものであり、◎は非常に良好、○は良好、△はやや不良、×は不良をそれぞれ示す。
ノズル溶損は、実際の鋳造に使用したノズルにより評価したものであり、◎は従来より激減、○は減少、△は同等、×は不良をそれぞれ示す。
本発明のモールドパウダーは、種々の鋼種の連続鋳造に適用することができる。

Claims (2)

  1. 1300℃における粘度が5〜100ポイズであり、パウダースラグフィルムが白濁したガラス質であり、フルオライトが晶出することを特徴とする鋼の連続鋳造用モールドパウダー。
  2. CaO/SiO質量比が0.4〜1.0、Fの含有量が5〜15質量%、アルカリ金属酸化物の含有量が10質量%以下(ゼロを含む)、Alの含有量が10質量%以下(ゼロを含む)であることを特徴とする請求項1記載の鋼の連続鋳造用モールドパウダー。
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