JP5388299B2 - 駐車支援装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、設定された駐車目標位置へ自車両を導くための運転支援を行なう駐車支援装置に関し、駐車スペース内に輪止めが検出されたとき、自車両がその駐車スペースへ駐車可能と判断する駐車支援装置に関するものである。
従来、車両後部を撮影するカメラによって得られた過去画像により、車両下側の路面状況を表示する画像を構成すると共に、超音波センサ等により構成された側距センサによって、路面の高低差を検出し、輪止め位置を検出する駐車支援装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
駐車支援装置は、カメラにより撮影された画像により、車両が駐車される駐車枠を検出し、さらに、側距センサによって輪止め位置を検出している。また、駐車支援装置は、仮想の輪止めを表示領域内に表示し、車両後端が駐車枠内に納まるように誘導する。
特開2005−1570号
しかしながら、上記従来の駐車支援装置は、車両を駐車枠内に誘導するために、カメラ及び側距センサの両方が必要となる。このために、当該装置の構成及び演算処理が複雑となり、例えば、製造コストの増加に繋がる虞がある。特に、側距センサに加えて、カメラを用いて当該装置を構成した場合に、その画像処理も必要となり、その処理が複雑となるため、コスト増加の要因となり得る。
本発明は、上記従来の有する問題点に鑑みてなされたものであり、当該装置の構成の簡素化を図ることにより、コスト低減を実現した駐車支援装置を提供することを主たる目的とする。
上記目的を達成するための本発明の一態様は、
自車両が駐車スペースの近傍を通過する際に、自車両が該駐車スペースへ駐車可能か否かを判断する駐車判断手段と、前記駐車判断手段により自車両が前記駐車スペースへ駐車可能と判断されたとき、該駐車スペースを駐車目標位置として設定する駐車目標位置設定手段と、前記駐車目標位置設定手段により設定された前記駐車目標位置へ自車両を駐車させるための運転支援を行なう駐車支援手段と、を備える駐車支援装置であって、前記駐車スペースへ超音波を放射する超音波センサを有し、該超音波センサの放射する反射波に基づいて、前記駐車スペース内の路面上に設けられた、車輪を止めるための輪止めを検出する輪止検出手段を備え、前記超音波センサは前記反射波に応じたセンサ出力が所定閾値を越えたときに前記輪止めを検出すると共に、前記所定閾値を車両後端から前記輪止めまでの距離に応じて変化させる閾値可変手段を備え、前記駐車判断手段は、前記輪止検出手段により前記駐車スペース内に前記輪止めが検出されたとき、自車両が該駐車スペースへ駐車可能と判断する、ことを特徴とする駐車支援装置である。
この一態様によれば、駐車支援装置の構成の簡素化を図ることにより、コスト低減を実現できる。さらに、閾値可変手段により輪止めを高精度に検出することができる。
この一態様において、前記輪止検出手段は、車両側部に配設され、車両側方となる路面上の前記輪止めを検出する第1超音波センサと、車両後部に配設され、車両後方となる路面上の前記輪止めを検出する第2超音波センサと、を有しており、前記駐車目標位置設定手段は、前記第1超音波センサにより検出された前記輪止めの、自車両に対する相対的位置及び相対的方向に基づいて、前記駐車目標位置を設定してもよい。これにより、超音波センサを用いて、車両側方に位置する輪止めを検出し、その輪止めの位置及び方向を基準にして、駐車目標位置を設定することができる。
この一態様において、前記駐車支援手段は、前記駐車目標位置設定手段により設定された前記駐車目標位置へ自車両が到達するまでの車両操作を算出する車両操作算出部と、前記車両操作算出部により算出された前記車両操作を、ユーザに対して表示させる表示部と、を含んでいてもよい。これにより、ユーザは、自車両を駐車目標位置へ駐車させるまでの必要な車両操作を、容易に認識することができる。
この一態様において、前記第2超音波センサは、車両後端から前記輪止めまでの距離を算出する輪止距離算出部を有しており、前記表示部は、前記輪止距離算出部により算出された前記輪止めまでの距離を表示させてもよい。これにより、ユーザは、車両後端から輪止めまでの距離を容易に認識することができる。
この一態様において、前記駐車支援手段は、前記駐車目標位置設定手段により設定された前記駐車目標位置へ自車両を駐車させるべく、自車両の操舵制御、制動制御、駆動制御、及び変速制御のうち少なくとも一つの車両制御を行なう車両制御部を含んでいてもよい。これにより、ユーザは自車両を駐車目標位置に容易に駐車させることができる。
この一態様において、前記第1超音波センサは、前記反射波に応じたセンサ出力が所定閾値を越えたときに、前記輪止めを検出するようにしていてもよい。これにより、輪止めを高精度に検出することができる。
この一態様において、前記車輪が前記輪止めへ到達したこと検出する輪止到達検出センサと、前記輪止到達検出センサにより、前記車輪が前記輪止めへ到達したことが検出されたとき、ユーザに対して報知する到達報知手段を更に備えていてもよい。これにより、ユーザは、車輪が輪止めに到達したことを簡易かつ確実に認識することができる。
本発明によれば、駐車支援装置の構成の簡素化を図ることにより、コスト低減を実現できる。さらに、閾値可変手段により輪止めを高精度に検出することができる。
本発明の一実施形態に係る駐車支援装置のハードウェア構成を示す概略のブロック図である。 本発明の一実施形態に係る駐車支援装置のハードウェア構成を示す概略のブロック図である。 (a)自車両を前進させつつ自車両が駐車する可能性がある駐車領域を測定する状態の一例を示す図であり、(b)前側方超音波センサが2台の駐車車両間に形成された駐車スペースにある一対の輪止めを検出する状態の一例を示す図である。 (c)駐車目標位置までの車両軌道を算出し自車両の後進を開始させる状態の一例を示す図であり、(d)2台の駐車車両間に形成された駐車スペースの輪止めまで自車両を駐車させる状態の一例を示す図である。 表示装置に表示された車両操作表示の一例であり、操舵方向及び操舵量を示す図である。 所定閾値がリアバンパ後端から輪止めまでの距離が増加するに従って、減少するように設定されている状態の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る駐車支援装置の制御フローの一例を示すフロチャートである。 本発明の一実施形態に係る駐車支援装置が自動制御を行なうときのハードウェア構成の一例を示す概略のブロック図である。
符号の説明
1 駐車支援ECU
1a 駐車判断部(駐車判断手段)
1b 駐車目標位置設定部(駐車目標位置設定手段)
1c 車両操作算出部(車両操作算出手段)
2 超音波センサ(輪止検出手段)
2a 前側方超音波センサ(第1超音波センサ)
2b 前方超音波センサ
2c 後方超音波センサ(第2超音波センサ)
2d 輪止距離算出部(輪止距離算出手段)
3 表示装置(表示部)
4 輪止到達検出センサ
4a タイヤ圧センサ
5 車両センサ
5a 車速センサ
5b 加速度センサ
5c 操舵角センサ
5d ヨーレートセンサ
6 駐車スイッチ
10 駐車支援装置
11 車両LAN
以下、本発明の一実施形態に係る駐車支援装置のハードウェア構成の概略を、図1及び図2に基づいて詳細に説明する。
本発明の一実施形態に係る駐車支援装置10は、主として、車両の駐車支援を制御する駐車支援ECU1と、車両周囲の物体を検出する複数の(例えば、10個)超音波センサ2と、表示装置3と、車輪の輪止めX1への到達を検出する輪止到達検出センサ4と、車両の状態量を検出する車両センサ5と、駐車スイッチ6と、を備えている。
これら駐車支援ECU1、各超音波センサ2、表示装置3、輪止到達検出センサ4、車両センサ5、及び駐車スイッチ6は、例えば、車両LAN(Local Area Network)11を介して、相互接続されており、双方向のデータ通信が可能である。この双方向のデータ通信は、例えば、周知技術であるCAN(Controller Area Network)プロトコルに基づいて、行なわれている。
各超音波センサ2は、車両外周へ超音波を放射し、その反射波に基づいて、車両周辺の物体を検出することができる。なお、各超音波センサ2の基本的なハードウェア構成及び物体検出方法は、周知技術であることから詳細な説明は省略する。また、各超音波センサ2は、車両後端から輪止めX1までの距離を算出する輪止距離算出部2dを有している。
超音波センサ2は、例えば、フロントバンパの前方側に略等間隔で配設された4つの前方超音波センサ2bと、フロントバンパの側方(フロントバンパのコナー部近傍)に配設された左右一対の前側方超音波センサ2aと、リアバンパに略等間隔で配設された4つの後方超音波センサ2cと、から構成されている。
前方超音波センサ2bは、主として、車両前方へ超音波を放射することで、この車両前方にある物体を検出することができる。前側方超音波センサ2aは、主として、車両前方かつ側方へ超音波を放射することで、車両前方かつ側方にある物体を検出することができる。
前側方超音波センサ2aは、例えば、既に駐車されている車両と車両との間に形成された駐車スペースへ超音波を放射することにより、その駐車スペースの路面上にある一対の輪止めX1を検出することができる(図3−1(b))。
後方超音波センサ2cは、主として、車両後方へ超音波を放射することで、車両後方にある物体を検出することができる。後方超音波センサ2cは、例えば、車両が駐車スペースへ後進する際に、その駐車スペースの輪止めX1及び後方の障害物(壁等)を検出することができる(図3−2(d))。なお、4つの後方超音波センサ2cのうち車両外側にある2つの後方超音波センサ2cは、車両後方かつ側方へ超音波を放射するように配置し、車両後方かつ側方の物体を検出するように構成してもよい。
また、自車両が、例えば、既に駐車された2台の車両間に形成された駐車スペース前方を通過する際に、前側方超音波センサ2aは、2台の車両のうち、走行方向手前に駐車された車両(以下、手前車両と称す)の前方コナー部(内側)と、走行方向奥側に駐車された車両(以下、奥側車両と称す)の前方角部(内側)と、を検出することで、駐車スペースの幅を検出してもよい。
駐車支援ECU(Electrical Control Unit:電子制御装置)1は、主要なハードウェア構成として、例えば、演算処理、制御処理等を行なうCPU(Central Processing Unit)、制御プログラム等が格納されるROM(Read Only Memory)、データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)等から構成されている。これら、CPU、ROM、及びRAMは、例えば、データバスを介して相互接続されている。
駐車支援ECU1は、例えば、自車両を駐車目標位置(駐車する際の目標となる位置)へ駐車させるための各種の駐車の運転支援を行なう。
駐車支援ECU1は、駐車判断部1aと、駐車目標位置設定部1bと、車両操作算出部1cと、を有している(図2)。なお、これら駐車判断部1a、駐車目標位置設定部1b、及び車両操作算出部1cは、例えば、上記ROMに格納され、上記CPUによって演算処理等されるプログラムによって実現されている。
駐車判断部1aは、自車両が駐車スペース近傍(例えば、側方)を通過する際に(図3−1(b))、自車両がその駐車スペースへ駐車可能か否かを判断する。駐車判断部1aは、例えば、前側方超音波センサ2aにより駐車スペース内に輪止めX1が検出されたとき、自車両がその駐車スペースへ駐車可能と判断する。
一般に、駐車スペース内で輪止めX1が検出された場合、その輪止めX1の前方領域が駐車可能な駐車スペースとなる可能性が高い。このように、自車両が、上記検出された駐車スペースへ駐車できるか否かを、その駐車スペースに輪止めX1が検出されるか否かで判断している。これにより、複雑な演算処理を用いる事無く、簡易な演算処理を用いて、上記駐車可否の判断を迅速に行なうことができる。しかも、自車両が駐車可能な駐車スペースを確実に検出することができる。
駐車目標位置設定部1bは、駐車判断部1aにより検出された駐車スペースへ自車両の駐車が可能と判断されたとき、その駐車スペースを駐車目標位置として設定する。なお、駐車目標位置設定部1bは、例えば、前側方超音波センサ2aにより検出された各輪止めX1の位置を基準にして、駐車目標位置を算出し、設定する。例えば、駐車目標位置設定部1bは、前側方超音波センサ2aにより検出された各輪止めX1の、自車両の現在位置に対する相対的位置及び相対的方向に基づいて、自車両の両後輪が一対の輪止めX1に略接触するような駐車目標位置を算出し、設定する。
さらに、駐車目標位置設定部1bは、駐車支援のスタート位置(バック開始位置)から駐車目標位置までの最適な車両軌道(例えば、最も切返し回数が少なくなるような車両軌道)を算出する(図3−2(c))。
車両操作算出部1cは、駐車目標位置設定部1bにより算出された駐車目標位置までの車両軌道に従って自車両が走行するような、車両操作を算出する。具体的には、車両操作算出部1cは、自車両が算出された車両軌道に従って駐車目標位置へ駐車させるような、車両操作、すなわち、操作内容(操舵操作、前後進、シフト操作)、操作量(操舵角度、走行距離)、操作方向(左右方向、前後方向、バック位置R/ドライブ位置D)等を算出する。
表示装置3は、例えば、車両操作算出部1cにより算出された上記車両操作、すなわち、算出された車両軌道を走行するような車両操作指示を表示させる(図4)。これにより、ユーザは、表示装置3に表示された車両操作指示に従って、車両操作を行なうことで、自車両を駐車目標位置へ容易に駐車させることができる。
図4は、表示装置3に表示された車両操作表示の一例であり、ステアリングホイールの操舵方向及び操舵量を表示している。この表示装置3に表示された車両操作表示により、運転者はその車両操作の内容を容易に理解することができる。
また、表示装置3は、例えば、車室内でユーザが視認可能な位置(インパネ等)に配設されている。また、表示装置3は、自車両のセンサ情報(外気温度、現在時刻)、自車両の位置情報、地図情報等の任意の情報をユーザに対して表示することができる。
より具体的に、表示装置3は、駐車目標位置、自車両を駐車目標位置まで案内するための車両軌道、駐車目標位置へ自車両を移動させるための車両操作方法、輪止距離算出部2dにより算出された車両後端から輪止めX1までの距離等を表示させる。表示装置3には、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等の任意の表示手段が適用可能である。
輪止到達検出センサ4は、車輪(例えば、後輪)が輪止めX1へ到達したことを検出する。この輪止到達検出センサ4には、例えば、タイヤ内の空気圧力を検出するタイヤ圧センサ4aが用いられている。
タイヤ圧センサ4aは、車輪(例えば、後輪)が輪止めX1へ到達したことを検出する。例えば、車輪のタイヤが輪止めX1と接触すると、タイヤに弾性変形が生じる。タイヤ圧センサ4aは、このタイヤの弾性変形によって生じるタイヤ内の空気圧力の変化に基づいて、車輪が輪止めX1へ到達したことを検出する。
次に、超音波センサ2による輪止めX1の検出方法の一例について、詳細に説明する。
例えば、前側方超音波センサ2aは、輪止めX1からの反射波に応じたセンサ出力(電圧信号等)が所定閾値V1を越えたときに、輪止めX1を検出する。
所定閾値V1は、例えば、リアバンパ後端から輪止めX1までの距離に応じて変化するように設定されている。また、所定閾値V1は、例えば、前側方超音波センサ2aに内蔵されたRAMに記憶されている。さらに、所定閾値V1は、リアバンパ後端から輪止めX1までの距離が増加するに従って、減少するように設定されているのが好ましい(図5)。これは、リアバンパ後端から輪止めX1までの距離が増加するに従って、その輪止めX1からの反射波が大きく減衰するためである。したがって、所定閾値V1は、この反射波の減衰の合わせて減少するように設定されている。これにより、ノイズの影響(例えば、路面の凹凸、路面上の物体等の影響)を低減でき、輪止めX1の検出精度を向上させることができる。
車両センサ5は、車両の状態量(車速、加速度(前後加速度、横加速度等)、操舵角度、ヨーレート)を検出する。車両センサ5としては、例えば、車速を検出する車速センサ5a、車両の加速度を検出する加速度センサ5b、車両の操舵角度を検出する操舵角センサ5c、車両のヨーレートを検出するヨーレートセンサ5d等が含まれる。
駐車支援ECU1は、例えば、車速センサ5aにより検出された車速と、操舵角センサ5cにより検出された操舵角度と、に基づいて、輪止めX1(又は駐車目標位置)に対する現在の自車両の相対位置を算出することができる。そして、駐車支援ECU1は、算出された現在の自車両の相対位置と、上記算出された車両軌道と、のズレ(差異)を算出し、自車両を駐車目標位置へ駐車させるように車両軌道を補正する。車両操作算出部1cは、この補正された車両軌道に従って自車両が走行するような、車両操作を再計算する。駐車支援ECU1は、この再計算された車両操作を表示装置3に適宜表示させる。
駐車スイッチ6は、運転者が自車両を駐車目標位置へ駐車する意思があるか否かを検出するためのスイッチである。駐車スイッチ6は、例えば、オン/オフ切替式のスイッチであり、運転席近傍のインパネに設けられている。
駐車スイッチ6はオン状態になると、オン信号を出力する。駐車支援ECU1は、駐車スイッチ6からオン信号を受信すると、運転者に駐車意思があると認識する。一方、駐車スイッチ6はオフ状態になると、オフ信号を出力する。駐車支援ECU1は、駐車スイッチ6からオフ信号を受信すると、運転者に駐車意思がないと認識する。
次に、本発明の一実施形態に係る駐車支援装置10の制御方法について、詳細に説明する。図6は、本発明の一実施形態に係る駐車支援装置10の制御フローの一例を示すフロチャートである。なお、図6に示す制御フローは、例えば、所定の微小時間周期毎(例えば、100msec程度)で繰り返し実行される。
例えば、図3−1(a)に示す如く、自車両を駐車場内で前進させつつ、各超音波センサ2は、車両周囲の物体を検出して、自車両が駐車する可能性がある駐車スペース(駐車領域)を測定する(S100)。
このとき、図3−1(b)に示す如く、前側方超音波センサ2aは、2台の駐車車両間に形成された駐車スペースにある一対の輪止めX1を検出する(S110)。例えば、2台の駐車車両間の駐車スペースの奥行きが5m程度あり、その路面上で奥側に一対の輪止めX1が突出して設けられている。
前側方超音波センサ2aにより一対の輪止めX1が検出されたとき(S110のYes)、駐車支援ECU1の駐車判断部1aは、その輪止めX1のある駐車スペースへ自車両を駐車させることができると迅速に判断する。そして、駐車目標位置設定部1bは、前側方超音波センサ2aにより検出された各輪止めX1の、自車両の現在位置に対する相対的位置及び相対的方向に基づいて、その駐車スペースを駐車目標位置として算出し、設定する(S120)。
一方、前側方超音波センサ2aにより一対の輪止めX1が検出されないとき(S110のNo)、(S100)の処理へ戻る。
次に、駐車支援ECU1は、駐車スイッチ6からオン信号を受信し、運転者に駐車意思があるか否かを判断する(S130)。
駐車支援ECU1は、駐車スイッチ6からオン信号を受信し、運転者に駐車意思があると判断したとき(S130のYes)、図3−2(c)に示す如く、駐車目標位置設定部1bにより算出された駐車目標位置に基づいて、自車両の現在位置(例えば、バック開始位置)から駐車目標位置までの車両軌道を算出し(S140)、車両操作算出部1cは、算出された車両軌道に従って自車両が走行するような、車両操作を算出する(S150)。なお、車両軌道の算出方法は、周知技術であることから詳細な説明は省略する。
次に、例えば、運転者は、自動変速装置15aのシフトレバーをバック位置Rへ操作して、自車両の後進を開始させる。その後、駐車支援ECU1は、車両操作算出部1cにより算出された車両軌道で自車両が走行するような、車両操作(例えば、ブレーキペダルのオン/オフ、ステアリングホイールの操舵角度、シフトレバー位置等)を算出し、図4に示す如く、表示装置3に車両操作を適宜表示させる(S160)。これにより、運転者は、表示装置3に表示された車両操作に従って、車両操作を行なうだけで、自車両を容易に駐車目標位置に駐車させることができる。
なお、駐車支援ECU1は、図3−2(d)に示す如く、後方超音波センサ2cの輪止距離算出部2dにより算出された車両後端から輪止めX1までの距離を表示装置3において表示させるようにしてもよい。これにより、運転者は、車両後端から輪止めX1までの大体の距離を把握することができるため、便宜かつ安全である。
また、タイヤ圧センサ4aにより、後輪が輪止めX1へ到達したことが検出されると、駐車支援ECU1は、表示装置3にその旨を表示させるような表示制御を行なってもよい。これにより、ユーザは、後輪が輪止めX1に到達し、自車両が駐車目標位置に到達したことを容易かつ確実に認識することができる。
一方、駐車支援ECU1は、駐車スイッチ6からオン信号を受信しない(オフ信号を受信している)、運転者に駐車意思がないと判断したとき(S130のNo)、(S100)の処理へ戻る。
以上、本実施形態に係る駐車支援装置10において、前側方超音波センサ2aにより輪止めX1が検出されたとき、駐車支援ECU1の駐車判断部1aは、その輪止めX1のある駐車スペースへ自車両を駐車させることができると判断する。そして、駐車目標位置設定部1bは、その駐車可能と判断された駐車スペースを、駐車目標位置に設定する。したがって、超音波センサ2を用いて輪止めX1を検出し、その輪止めX1が検出された駐車スペースを駐車目標位置に設定するという簡易な処理のみで、複雑な処理を要する事無く、上記駐車目標位置を迅速かつ確実に設定することができる。しかも、カメラ等を用いることなく、超音波センサ2のみの簡易な構成で、自車両が駐車可能な駐車スペースを確実に検出するこができるため、当該駐車支援装置10の製造コストを低減することができる。
以上、本発明を、例示の実施形態を参照して説明したが、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更を行ってもよく、各要素を均等物と交換してもよいということは当業者には理解されよう。更に、本発明の要旨から逸脱することなく、多くの変更を行って、特定の状況又は材料を本発明の教示に対し適合させることができる。従って、本発明を、実施する上で考えられる最良の態様として開示した特定の実施形態に限定しようとするものではなく、本発明は、特許請求の範囲の範疇における全ての実施形態を含むものとする。
例えば、上記一実施形態において、輪止めX1を検出するためのセンサとして、超音波センサ2が用いられているが、これに限らず、例えば、電波を放射するミリ波センサ又はマイクロ波センサ等のレーダセンサを用いてもよい。また、超音波センサ2はフロントバンパに6つ配設され、リアバンパに4つ配設されているが、輪止めX1が適切に検出できれば、フロント及びリアバンパに配設される超音波センサ2の数は任意でよく、また配設される位置も任意でよい。
上記一実施形態において、駐車支援ECU1は、2台の駐車車両(手前車両及び奥側車両)間に形成された駐車スペースへ駐車させるような駐車支援を行なっているが、手前車両のみで形成される駐車スペース、奥側車両のみで形成される駐車スペース、又は、駐車枠のみで形成される駐車スペースへ駐車させるような駐車支援を行なうことも可能である。
上記一実施形態において、駐車支援ECU1は、各超音波センサ2により検出された輪止めX1の位置に基づいて、自車両を駐車目標位置へ自動的に駐車させるような自動制御を行なってもよい。この場合、駐車支援ECU1は、例えば、自車両の駆動力を制御するエンジンECU12、自車両の操舵を制御する操舵ECU13、自車両の制動力を制御するブレーキECU14、及び自車両の変速位置を制御するトランスミッションECU15、を制御することで、自車両を駐車目標位置へ自動的に駐車させる自動制御を行なってもよい。
なお、エンジンECU12は、エンジン12aの出力(燃料噴射量、吸入空気量等)を制御することで、自車両の駆動力を制御する。また、操舵ECU13は、自車両の操舵装置(パワーステアリング装置)13aを制御することで、自車両の操舵方向及び操舵力を制御する。さらに、トランスミッションECU15は、自車両の自動変速装置15aを制御することにより、自車両の変速位置を制御する。ブレーキECU14は、各車輪に配設されたディスクブレーキ装置14aを制御することで、自車両の制動力を制御する。
上記一実施形態において、輪止到達検出センサ4として、タイヤ内の空気圧力を検出するタイヤ圧センサ4aが用いられているが、これに限られず、例えば、車両の加速度を検出する加速度センサ5b、車速を検出する車速センサ5a等の任意の車両センサ5を用いてもよい。
上記一実施形態において、駐車支援ECU1は、一度設定された駐車目標位置をユーザの操作指示に応じて任意に変更できるように構成されていてもよい。例えば、ユーザは、表示装置3に表示された駐車目標位置を、表示装置3への操作(例えば、ボタン操作、タッチパネル操作)によって、ユーザの好みの位置へ変更、調整できるように構成されていてもよい。
上記一実施形態において、駐車支援ECU1は、駐車目標位置までの車両操作を表示装置3に表示させることで運転者の駐車支援を行なっているが、これに限られず、例えば、駐車目標位置までの車両操作を音声出力装置(車載オーディオ、スピーカ)により、音声出力させて駐車支援を行なってもよい。また、シート、ステアリングホイール等に内蔵された振動装置により、運転者の接触部分を振動させることで、車両操作等を運転者に指示し、運転者の駐車支援を行なってもよい。さらに、これら表示装置3、音声出力装置、及び振動装置を任意に組み合わせることにより、駐車支援を行なってもよい。
上記一実施形態において、上述の制御処理(S100)乃至(S160)中に、各超音波センサ2により自車両と接触又は自車両へ接近する可能性のある障害物を検出されたとき、駐車支援ECU1は、上記制御処理の中断、又は検出された障害物を回避させるような駐車支援を行なってもよい。
なお、上記一実施形態において、例えば、エンジンECU12、操舵ECU13、ブレーキECU14、及びトランスミッションECU15が、特許請求の範囲記載の車両制御部に相当する。

Claims (7)

  1. 自車両が駐車スペースの近傍を通過する際に、自車両が該駐車スペースへ駐車可能か否かを判断する駐車判断手段と、前記駐車判断手段により自車両が前記駐車スペースへ駐車可能と判断されたとき、該駐車スペースを駐車目標位置として設定する駐車目標位置設定手段と、前記駐車目標位置設定手段により設定された前記駐車目標位置へ自車両を駐車させるための運転支援を行なう駐車支援手段と、を備える駐車支援装置であって、
    前記駐車スペースへ超音波を放射する超音波センサを有し、該超音波センサの放射する反射波に基づいて、前記駐車スペース内の路面上に設けられた、車輪を止めるための輪止めを検出する輪止検出手段を備え、前記超音波センサは前記反射波に応じたセンサ出力が所定閾値を越えたときに前記輪止めを検出すると共に、前記所定閾値を車両後端から前記輪止めまでの距離に応じて変化させる閾値可変手段を備え、
    前記駐車判断手段は、前記輪止検出手段により前記駐車スペース内に前記輪止めが検出されたとき、自車両が該駐車スペースへ駐車可能と判断する、ことを特徴とする駐車支援装置。
  2. 請求項1に記載の駐車支援装置であって、
    前記輪止検出手段は、車両側部に配設され、車両側方となる路面上の前記輪止めを検出する第1超音波センサと、車両後部に配設され、車両後方となる路面上の前記輪止めを検出する第2超音波センサと、を有しており、
    前記駐車目標位置設定手段は、前記第1超音波センサにより検出された前記輪止めの、自車両に対する相対的位置及び相対的方向に基づいて、前記駐車目標位置を設定する、ことを特徴とする駐車支援装置。
  3. 請求項1又は2に記載の駐車支援装置であって、
    前記駐車支援手段は、前記駐車目標位置設定手段により設定された前記駐車目標位置へ自車両が到達するまでの車両操作を算出する車両操作算出部と、前記車両操作算出部により算出された前記車両操作を、ユーザに対して表示させる表示部と、を含む、ことを特徴とする駐車支援装置。
  4. 請求項3に記載の駐車支援装置であって、
    前記第2超音波センサは、車両後端から前記輪止めまでの距離を算出する輪止距離算出部を有しており、前記表示部は、前記輪止距離算出部により算出された前記輪止めまでの距離を表示させる、ことを特徴とする、駐車支援装置。
  5. 請求項1又は2に記載の駐車支援装置であって、
    前記駐車支援手段は、前記駐車目標位置設定手段により設定された前記駐車目標位置へ自車両を駐車させるべく、自車両の操舵制御、制動制御、駆動制御、及び変速制御のうち少なくとも一つの車両制御を行なう車両制御部を含む、ことを特徴とする、駐車支援装置。
  6. 請求項2記載の駐車支援装置であって、
    前記第1超音波センサは、前記反射波に応じたセンサ出力が所定閾値を越えたときに、前記輪止めを検出する、ことを特徴とする駐車支援装置。
  7. 請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載の駐車支援装置であって、
    前記車輪が前記輪止めへ到達したこと検出する輪止到達検出センサと、前記輪止到達検出センサにより、前記車輪が前記輪止めへ到達したことが検出されたとき、ユーザに対して報知する到達報知手段を更に備える、ことを特徴とする駐車支援装置。
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