JP5369057B2 - 作業機械の周囲監視装置 - Google Patents

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Description

この発明は、作業機械の周囲監視装置に関する。
油圧ショベル等の作業機械は、操作室の左右側方および後方が操作員からみて視認が困難となっているため、事故防止のために、障害物や侵入者に対する監視装置を設ける必要がある。
その一例として、作業機械の周囲で作業する作業員のヘルメットの上面および障害物となる作業車両の上面に、それぞれ、異なる識別マークを付しておき、この識別マークを撮像カメラにより撮像し、予め、設定した侵入禁止領域内か否かを判断して、侵入禁止領域内にあるときは作業車両に警告を発する方法が知られている。(例えば、特許文献1参照)
特開2003−105807号公報
上記先行文献においては、作業員を識別して監視する方法は記載されていない。
実際の作業においては、所定の面積の工事区域内において、作業エリアまたは従事する作業機械が異なる複数の作業員が同時に作業することが多い。
このような場合、作業員は、自己の作業エリア内または自己が従事する作業機械での作業に気を取られているために、他の作業員の作業エリアに侵入したり、他の作業員が従事する作業機械の領域内に侵入したことに気づかない、という状況が発生する。
しかしながら、このような作業員を監視する方法は確立されていない。
本発明の作業機械の周囲監視装置は、操作室を備えた本体フレームが走行体上に設けられた作業機本体の周囲の発信手段から発信された信号に基づいて作業機本体の周囲を監視する作業機械の周囲監視装置において、操作室内に搭載された表示手段と、本体フレームに設けられ、信号発信手段から発信された信号から作業員識別情報を受信する受信手段と、作業員識別情報に対応して作業員特定情報および作業対象領域との対応が保持された記憶手段と、作業員特定情報と共に作業対象領域に関する情報を前記表示手段に表示させる表示駆動手段と、を具備することを特徴とする。
また、本発明の作業機械の周囲監視装置は、操作室を備えた本体フレームが走行体上に設けられた作業機本体の周囲の発信手段から発信された信号に基づいて作業機本体の周囲を監視する作業機械の周囲監視装置において、操作室内に搭載された表示手段と、操作室近傍に装備され、作業機本体の位置情報を受信するGPS受信機と、本体フレームに設けられ、信号発信手段から発信された信号から作業員識別情報および作業員位置情報を受信する送受信手段と、作業員識別情報に対応して作業員特定情報および作業対象領域との対応が保持された記憶手段と、GPS受信機で受信した作業機本体の位置情報と送受信手段から得られた作業員位置情報に基づいて対応する位置に作業員マークを表示させると共に記憶手段に保持された作業員特定情報および作業対象領域に関する情報を前記表示手段に表示させる表示駆動手段と、を具備することを特徴とする。
この発明によれば、他の作業エリアまたは他の作業装置の作業員を識別するので、容易に周囲を監視することが可能となる、という効果を奏する。
この発明の作業機械の周囲監視装置の実施形態1に係る斜視図である。 図1に図示された作業機械と作業員の情報交換を説明するための図である。 図1に図示された作業機械の周囲監視装置を含む全体システムを示すブロック図である。 図3の情報保持部に保持されたデータベースの内容を示す図である。 図3の表示装置に表示される1画面を示し、侵入者なしの場合の表示例である。 図3の表示装置に表示される1画面を示し、侵入者ありの場合の表示例である。 侵入判定の処理についてのフローチャートである。 モニタ画像の表示処理についてのフローチャートである。 この発明の作業機械の周囲監視装置の実施形態2に係り、全体システムのブロック図である。 この発明の作業機械の周囲監視装置の実施形態3に係る斜視図である。 図10に図示された作業機械と作業員の情報交換を説明するための図である。 図10に図示された作業機械の周囲監視装置を含む全体システムを示すブロック図である。 侵入判定の表示処理についてのフローチャートである。 侵入許可についてのフローチャートである。 図12の情報保持部に保持されたデータベースの内容を示す図である。 図12の表示装置に表示される1画面を示し、侵入者ありの場合の表示例である。 図12の表示装置に表示される1画面を示し、侵入者ありの場合の表示例である。 図12の表示装置に表示される1画面を示し、侵入許可中の場合の表示例である。 情報保持部に保持されたデータベースの内容の変形例を示す。 作業監視領域の設定方法についての平面図である。 図20における作業機械の旋回範囲を説明するための作業機械の側面図である。
受信装置にて受信した作業員識別情報に基づいて、作業員を特定する作業員特定情報と共にその作業員が従事する作業エリアまたはその作業員が従事する作業装置に関する情報を表示手段に表示させることにより実現した。
(実施形態1)
以下、この発明の作業機械の周囲監視装置に係る第1の実施形態を図1乃至図8を参照して説明する。
図1は、油圧ショベル(作業機本体)1の外観を示す斜視図である。1Aはフロント作業機、1Bは車体、1aはブーム、1bはアーム、1cはバケット、1dは旋回体(本体フレーム)、1eは走行体、1fは操作室である。油圧ショベル1は、垂直方向に夫々回動するブーム1a、アーム1b及びバケット1cからなる多関節型のフロント作業機1Aと、旋回体1d及び走行体1eからなる車体1Bとで構成されている。
フロント作業機1Aでは、ブーム1aの基端が旋回体1dの前部に回動可能に支持されており、このブーム1aの先端にアーム1bの一端が回動可能に支持され、このアーム1bの他端にバケット1cが回動可能に支持されている。ブーム1aはブームシリンダ3aによって垂直方向に回動するように駆動され、アーム1bはアームシリンダ3bによって垂直方向に回動するように駆動され、バケット1cはバケットシリンダ3cによって垂直方向に回動するように駆動される。車体1Bでは、操作室1fを有する旋回体1dが旋回モータ(図示せず)を介して走行体1e上に取り付けられており、旋回モータが駆動されることにより、旋回体1dが走行体1eに対して旋回する。走行体1eは、走行モータ3eにより駆動される。走行体1eおよび走行モータ3eは、車体1Bの反対側にも設けられており、この一対の走行モータ3eは、それぞれ、独立して駆動される。一対の走行モータ3eが同時にあるいは独立して駆動され、それぞれ、各走行体1eを駆動することにより、油圧ショベル1が前進あるいは後進走行し、また、走行方向を変更することができる。
図示はしないが、操作室1f内には、ブームシリンダ3aを駆動するブーム操作レバー装置、アームシリンダ3bを駆動するアーム操作レバー装置、バケットシリンダ3cを駆動するバケット操作レバー装置、旋回体1dを駆動する旋回モータ駆動用の旋回操作レバー装置、および走行モータ3eを駆動する走行モータ操作レバーが設けられている。また、操作室1f内には、後述する、表示装置および警報機が搭載されている。
8a、8b、8cは、それぞれ、ブーム1a、アーム1bおよびバケット1cの回動支点に設けられた回動角を検出する角度検出器であり、8dは旋回体1dの傾斜角度を検出する傾斜角度検出器である。各角度検出器8a〜8dは図示しないドライバにより駆動され、検出した角度に関する情報を操作室1f内に搭載されたモニターに表示する。
旋回体1dの上部側に、それぞれ、アンテナを含む無線受信機(受信手段)10a、10b、10cが取り付けられている。無線受信機10aは旋回体1d上部の左側面側に、油圧ショベル1の左側からの電波の受信が良好となる方向にアンテナを向けて取り付けられている。無線受信機10cは旋回体1d上部の右側面側に、油圧ショベル1の右側からの電波の受信が良好となる方向にアンテナを向けて取り付けられている。無線受信機10bは旋回体1d上部の後側に、油圧ショベル1の後方からの電波の受信が良好となる方向にアンテナを向けて取り付けられている。
また、旋回体1dの上部側の各無線受信機10a、10b、10cの近傍には、それぞれ、警報機19a、19b、19cが取り付けられている。警報機19aは、無線受信機10aの近傍に配置され、音声が、油圧ショベル1の左側方向に大きく響くように取り付けられている。警報機19cは、無線受信機10cの近傍に配置され、音声が、油圧ショベル1の右側方向に大きく響くように取り付けられている。警報機19bは、無線受信機10bの近傍に配置され、音声が、油圧ショベル1の後側方向に大きく響くように取り付けられている。
図2は、油圧ショベル1と作業員80との送信および受信状態を示す簡略図である。
作業員80は、例えば、ヘルメット等に取り付けられた無線発信機(信号発信手段)81を有している。無線発信機81からは後述するID(作業員識別情報)等が発信される。この信号は、旋回体1dに取り付けられた各無線受信機10a、10b、10cで受信される。旋回体1dに取り付けられた警報機19a、19b、19cからは作業員80に対し、適切な音量で警告が発せられる。この場合、警報機19a、19b、19cは、図1に図示されるように、それぞれ、別方向を向いているので、異なる方向に向けられた警報機から作業員80に届く警告の音量は小さい。
図3は、図1に図示された作業機械の周囲監視装置を含む全体システムを示すブロック図である。
第1の実施形態に係る作業機械の周囲監視装置は、表示装置50、監視コントローラ60および無線受信機10a、10b、10cを備えており、作業機械の周囲監視装置に係る周辺装置として、管理事務所コンピュータ70、情報端末71、警報制御部63、警報機19a〜19c、および図2に図示された無線発信機81がある。
情報端末71は、例えばノート型のPC(Personal Computer)、PDA(Personal Digital Assistant)あるいは専用の携帯通信端末であり、管理事務所コンピュータ70から作業員の作業に関する最新のデータを、定期的に、例えば、一日の作業開始前に、作業員データベースから読み出す。また、作業員データベースから読み出した最新のデータを無線または有線の通信により監視コントローラ60の情報保持部65に保持する。
監視コントローラ60は、侵入判定部61、表示制御部62および情報保持部65から構成される。
情報保持部65は、予め、作業機械周囲において監視が必要とされる領域が設定された作業監視領域図および作業員データベースを保持している。
作業員データベースの一例を図4に示す。
作業員データベースは、各作業員に関する固定された情報を示す固定項目と、時間推移に伴う各作業員の状況の変動を示す変動項目からなっている。固定項目は、「ID」(作業員識別情報)、「名前」(作業員特定情報)、「作業内容」、「作業エリア」および「更新日時」の各項目を備えている。「ID」は、個々の作業員に付された他の作業員との識別をするための情報であり、各作業員が所有する無線発信機81からは「ID」が出力される。外来者も、外来者であることを示す「ID」が登録された無線発信機を所有する。
「名前」は、作業員を特定するための名称であり、例えば、姓名である。「作業内容」は、作業者が行う作業の種別を示し、各作業員が、作業機械あるいは作業エリアに対してどの程度密接して作業を行う必要があるかを判断する情報となる。「作業エリア」は、作業員が作業する作業エリアを区分けする情報を示す。作業員によっては、複数の作業エリアに立ち入って作業を行う必要もあり、作業員毎に立ち入るすべての作業エリアの情報が書き込まれる。「更新日時」は、各作業員の情報が更新された日時を示す。
変動項目は、「侵入状況」および「侵入部位」の各項目を備える。「侵入状況」には、各作業員が作業監視領域の内外のいずれに位置するかの情報が書き込まれ、例えば、作業監視領域内の場合には「有」、作業監視領域外の場合には「無」が書き込まれる。「侵入部位」には、「侵入状況」が「有」の場合、作業機械の作業監視領域内における左、右、後のどの位置であるかに関する情報を示す。すなわち、「侵入部位」に書き込まれた左、後、右の情報は、それぞれ、無線受信機10a、10b、10cの受信方向に対応しており、これはまた、警報機19a、19b、19cが向いている方向に対応する。
侵入判定部61は、図示はしないが侵入判断部を含んでおり、無線受信機10a〜10cの受信状況を常に監視している。無線発信機81から発信された信号を、無線受信機10a〜10cで受信したとき、あるいは無線発信機81が作業監視領域内に位置すると判断されたとき、侵入判定部61は、無線発信機81から得られた「ID」に基づいて情報保持部65に保持された作業員データベースを照合し、該当する「ID」の「侵入状況」および「侵入部位」に、それぞれ、上述の情報を書き込む。
上述の侵入判定部61の侵入判断部は、無線発信機81の位置(方向および距離)を算出する侵入者位置演算手段、および算出された無線発信機81の位置と情報保持部65に保持された作業監視領域図に基づいて、無線受信機81、換言すれば、作業員80が作業監視領域内であるか否かを判断する。この場合、無線発信機81の位置は、各無線受信機10a〜10cにて受信された信号の強度の絶対値および相対値に基づいて演算して求められる。
表示制御部62は、作業機械の周囲監視状況をモニタ画像として表示装置50に出力する。表示制御部62は、作業機械と共に、情報保持部65に保持された作業監視領域図を俯瞰図に作成し、表示装置50の表示部51に表示させる。
また、無線発信機81から発信された信号を、無線受信機10a〜10cの少なくとも1つで受信したとき、あるいは無線発信機81が作業監視領域内に位置すると判断されたとき、その無線発信機81を装備する作業員のID、名前、作業エリアを、表示装置50の表示部51における作業監視領域の対応する侵入部位の領域内に表示させる。
表示装置50は、表示部51、警報部52、入力部53、集音部54を備えている。表示部51は、表示制御部62が作成したモニタ画像を表示する。警報部52は、警報音を発する。入力部53は、表示制御部62を介して表示部51の表示内容を切り替える信号を出力する。集音部54は、各警報機19a、19b、19cにそれぞれ音声を伝送するマイクおよび増幅器を含む発信機を有している。マイクは警報機19a、19b、19に対応するように三個備えられており、1つのマイクに入力された音声は、警報機19a、19b、19cの中、対応するいずれか1つの警報機から発生される。
管理事務所コンピュータ70には、少なくとも、図4に示された作業員データベースの固定項目に関する情報が保持されており、情報の内容に変動が生じた瞬間に、外来者を含めた各作業員の情報を最新にする管理がされている。この作業員データベースは、作業日報または作業指示書などの帳票の作成時にも共用される。
以下、本発明の第1の実施形態に係る作業機械の周囲監視装置を含む作業機械の全体システムの動作を説明する。
図7は、侵入判定の処理についてのフローチャートである。この処理は、作業機械の動作中に、所定の周期で起動される。
監視コントローラ60により侵入判定の処理が起動されると、侵入判定部61では、無線受信機10a、10b、10cからの入力を常時チェックし(ステップS11)、信号の受信があるか否かを判断する(ステップS12)。信号の受信があった場合には、ステップS13の処理を、受信が無かった場合には、ステップS17の処理を行う。信号の受信があった場合、ステップS13において、受信した信号から無線発信機81の「ID」チェックを行い、「ID」を取得する。
次に、取得した「ID」に基づいて、情報保持部65に保持された作業員データベースを照合して該当する「ID」に対応する「侵入状況」を「有」に更新する。そして、取得した「ID」以外の「ID」に対応する「侵入状況」を「無」に更新する(ステップS14)。また、無線受信機10a、10b、10cの入力信号の大きさに基づいて、情報保持部65に保持された作業員データベースを照合して「侵入状況」が「有」に該当する「ID」に対応する「侵入部位」に「左」「右」、「後」のいずれか1つを記録する(ステップS15)。
ステップS12において、信号の受信が無かった場合には、ステップS17において、情報保持部65に保持された作業員データベースを照合して全ての「ID」に対応する「侵入状況」を「無」に更新する。次に、ステップS18において、情報保持部65に保持された作業員データベースを照合して「侵入部位」に記録された情報をクリアする。この処理を周囲監視期間中繰り返し、監視コントローラ60からの終了信号を検出すると(ステップS19)、侵入判定の処理フローが終了する。
次に、図8のフローチャートを参照して表示制御部62におけるモニタ画像の表示処理について説明する。この処理は、作業機械の動作中に、図7に示す処理に引き続いて、所定の周期で繰り返し起動される。
まず、油圧ショベル1(作業機械)を俯瞰した外観図を描画し(ステップS21)、続いて、情報保持部65に保持された作業監視領域を示す俯瞰図を描画する(ステップS22)。
ステップS23では、作業監視領域への侵入があったか否かを判断する。図7に示すステップS15において、作業員データベースへの「侵入状況」が「有」とされ、「侵入部位」が記録されることにより、作業監視領域への侵入があったと判断された場合には、ステップS24の処理を行う。作業監視領域への侵入が無い場合には、侵入がある否かのチェックを繰り返す。
作業監視領域への侵入があった場合には、ステップS24において、「ID」に基づいて、情報保持部65に保持された作業員データベースを照合して該当する「ID」に対応する「名前」、「作業エリア」および「侵害部位」に関する各情報を取得する。続いて、ステップS25において、「侵害部位」に対応する領域に作業員マークIMを描画すると共に、その作業員マークIMに関連付けて「名前」および「作業エリア」を描画する。そして、ステップS26において、これらの表示画像を表示装置に出力して、表示部51に、作業機械および作業監視領域の俯瞰図と共に、侵入者がある場合には、侵入者の位置に対応する作業部位の領域に作業員マークIM、「名前」および「作業エリア」をテキストで表示させて終了する。
図5は、侵入者がいない場合に、表示部51に表示されるモニタ画面の一例である。図5において、Iは油圧ショベル1(作業機械)の俯瞰図である。Raは、無線受信機10aの指向性および受信感度を元に作成した無線受信機10aに関する作業監視領域である。Rbは、無線受信機10bの指向性および受信感度を元に作成した無線受信機10bに関する作業監視領域である。Rcは、無線受信機10cの指向性および受信感度を元に作成した無線受信機10cに関する作業監視領域である。モニタ画面の各作業監視領域Ra、Rb、Rcには、侵入者の画像は表示されておらず、モニタ画面の左上には侵入者なしと表示されている。
図6は、侵入者が作業監視領域Rb内にあった場合に、表示部51に表示されるモニタ画面の一例を示す。モニタ画面の作業監視領域Rb内に侵入者のマークIMが表示されると共に、侵入した作業員の「名前」および「作業エリア」が表示される。また、モニタ画面の左上の「侵入者なし」の表示は「侵入者あり」に変更して表示される。
「侵入者あり」の表示がモニタ画面に表示されることにより、操作室1fで操作する操作員には、作業監視領域内に侵入者がいることは勿論、侵入者の「名前」、「作業エリア」および区画された作業監視領域Ra、Rb、Rcのどの領域にいるかを知ることができる。
警告をする場合には、操作室1f内で操作員が三個のマイク(図示せず)のいずれか1つを用いて発する。警告は、警報制御部63を介して、マイクに対応する警報機19a、19b、19cのいずれか1つから発せられる。このとき、モニタ画面に表示される侵入者の名前を呼ぶことで名指しされた侵入者(作業員)の注意を喚起することができる。
油圧ショベル1の操作員が作業エリアAでの作業中であって、侵入者が同じ作業エリアAの作業員、例えば、図4におけるID=P3の作業員である場合には、格別、警告を発する必要がない。このため、不必要な警告を発することにより、作業機械の周囲で作業に従事する作業員が、警告内容に留意することに伴う作業の中断等をなくすことができる。
侵入者が、図4におけるID=P4の作業員のよう、作業エリアAだけでなく他の作業エリアをも担当する作業員である場合、操作員は、必要に応じ警告を発する。また、図4におけるID=P5の作業員のように作業エリアA以外の作業エリアを担当する作業員である場合には、操作員は、警告が不可欠であると判断する。警告を発する場合、侵入の現場が作業監視領域Rbであることが確認されるので、作業監視領域Rbに対応する警報機19bのみから発する。これにより、警報機19aおよび19cの方向における他の作業監視領域内で作業中の作業員は、警告が届かない、あるいは自身に関する警告でないと判断することができるので、警告内容に留意することに伴う作業の中断等をなくすことができる。
また、侵入者が外来者である場合、外来者であることが表示されるので、操作員は、特に、注意を払って警告をすることができる。あるいは、油圧ショベル1の操作を中断して、危険を回避することができる。外来者の場合、作業員マークIMを、通常の作業員マークとは異なる画像にしてもよい。
以上のように、第1実施形態の作業機械の周囲監視装置によれば、侵入者の名前を知ることができるので、名前と共に警告を発することが可能であり、警告の効果を向上することができる。また、侵入者の作業エリアを知ることができるので、警告が必要な作業者のみに適切な警告を発することができる。このことは、警告の頻度を少なくすることになり、作業効率を向上する。
また、作業監視領域を複数に分割し、分割された各作業監視領域に対応して警報機を取り付けているので、侵入があった領域に対応する警報機のみから警報を発することができ、これにより、他の作業監視領域で作業する作業員の作業を低下することがない、という効果を奏する。
上記において、各作業員が従事または担当する対象を、作業エリアとして説明をしたが、各作業員が従事または担当する対象は、作業機械、装置、設備等、領域ではなく事物として割り当てる場合にも適用することができる。本命最初において、各作業員が従事または担当する作業エリアおよび各作業員が従事または担当する対象は、作業機械、装置、設備等を含めて作業対象領域とする。
無線受信機の数および搭載位置も実施形態に制限されることはなく、適宜、変更をすることができる。
侵入者が、作業監視領域の内側と外側の境界付近で作業をしているような場合には、表示部51に表示されるモニタ画面が、図5および図6の画面に頻繁に切り替わることになり、操作員としては管理し難くなる。このような状況に対応して、侵入状況が「有」と記録された作業員に対しては、作業監視領域外に出た後も、例えば、10〜30秒間程度の一定時間、侵入状況を「有」のままとしておくようにしてもよい。この場合、作業員マークIMのみを表示色を薄くするなど、画像を変化させても良い。作業者が一定時間内に再び作業監視領域の内外に出入りしたとしても、モニタ画面が図6の画面から図5の画面に切り替わることが無く、操作員の監視が楽になる。但し、作業監視領域内に侵入したときは、直ちに、侵入者マークを表示するようにする。このようにしておけば、モニタ画面が変化する頻度を少なくすることができ、且つ、監視機能を低下することもない。
(実施形態)
第1の実施形態では、操作員が警報機を用いて警告をするものであった。第2の実施形態は、自動的に警告を発する監視装置に関する。
第2の実施形態の場合にも、図1に図示された油圧ショベル1がそのまま適用される。以下、全体システムのブロック図である図9を用いて、第2の実施形態の作業機械の周囲監視装置を説明する。
第2の実施形態に係る作業機械の周囲監視システムは、表示装置50、監視コントローラ60および無線受信機10a、10b、10cを備えており、作業機械の周囲監視システムの周辺装置として、管理事務所コンピュータ70、情報端末71および図2に図示された無線発信機81がある。
ここで、第1の実施形態との相違は、監視コントローラ60が、警報制御部63を有している点である。警報制御部63は音声合成回路64を有しており、警報機19a、19b、19cに接続されている。
警報制御部63以外は、第1の実施形態と同様であるので、同一の構成に同一の参照番号を付してその説明を省略する。
情報保持部65には、図4に図示された「侵入状況」および「侵入部位」の情報が記録された作業員データベースが保持されている。ここで、「侵入状況」に「有」が記録されると、監視コントローラ60によって、「ID」に対応する「名前」および「侵入部位」の情報が警報制御部63に読み出される。警報制御部63では、侵入者の「名前」と警告内容とを音声合成部64で合成すると共に、「侵入部位」に該当する警報機19a〜19cのいずれかをオンにする。この動作によって、侵入者の「名前」が付加された警告が「侵入部位」に対応する領域に向けて取り付けられた警報機から発せられる。
第2の実施形態の場合においても、第1の実施形態の場合と同様の効果を奏することができる。加えて、警告が自動的に発せられるので、警告を発する場合、操作員が警告を発する方向に向いている警報機を選択する際の間違いを防止することができる。
上記において、「侵入状況」に「有」が記録された場合に自動的に警告を発するとして説明したが、操作員が入力部53を操作した場合に、警告を発するようにしてもよい。また、複数の警告内容を備えておき、入力部53において警告内容を選択できるようにしてもよい。また、図4におけるID=P4のように、侵入者が同一の作業エリアを割り当てられている場合には、警告を発せず、ID=P5のように侵入者が異なる作業エリアを割り当てられている場合にのみ警告を発するようにしてもよい。
(実施形態3)
実施形態1および実施形態2では、作業員あるいは侵入者の位置は、無線受信機10a〜10cで受信した信号の大きさ、相対値に基づいて算出する方法であったが、GPS受信機を用いて、より正確な位置を定めることができる。
以下、この発明の作業機械の周囲監視装置に係る第3の実施形態について説明する。
図10は、第3の実施形態における油圧ショベル1の外観の一例を示す斜視図である。図10において、図1と同一の部材については、同一の参照番号を付してその説明を省略する。
油圧ショベル1の操作室1fの上部には、GPS(Global Positioning System)受信機14が設けられている。GPS受信機14は、作業機械の絶対座標の位置情報を得るために搭載されている。また、旋回体1dには1つの無線送受信機15が設けられている。この無線送受信機15は、旋回体1dの後部側上部に設けられており、第1の実施形態において搭載されていた無線受信機10a〜10cは、第3の実施形態では除かれている。また、図10には図示されていないが、操作室1f内には、マイクおよびスピーカを含むヘッドセットが備えられており、操作員が装着している。
図11は、油圧ショベル1と作業員90との送信および受信状態を示す簡略図である。作業員90は、GPS受信機91、無線送受信機92およびヘッドセット93を装備している。ヘッドセット93には、マイクおよびスピーカが含まれている。GPS受信機91、無線送受信機92およびヘッドセット93は相互に接続されており、有線通信が可能である。GPS受信機91により、作業員90の絶対座標の位置情報が得られる。
GPS受信機91で得られた作業員90の位置情報は、無線送受信機92に取り込まれる。そして、無線送受信機92は、周囲に、「ID」およびGPS受信機91で得られた作業員90の位置情報を無線信号で発信している。
油圧ショベル1に備えられた無線送受信機15は、無線送受信機92が一定の距離範囲内に位置している場合には、無線送受信機92から発信される「ID」および作業員位置情報を受信する。また、作業員90は、ヘッドセット93と無線送受信機92を用いて、他の無線送受信機を装備した作業員および操作室1f内の操作員と通話することが可能である。
図12は、第3の実施形態に係る作業機械の周囲監視装置を含む全体システムを示すブロック図である。
第3の実施形態に係る作業機械の周囲監視装置は、表示装置50、監視コントローラ60、GPS受信機14および無線送受信機15を備えており、作業機械の周囲監視装置に係る周辺装置として、管理事務所コンピュータ70、情報端末71、警報制御部63、警報機19a〜19cおよび操作員が装備するヘッドセット55がある。
監視コントローラ60は、侵入判定部61、表示制御部62、情報保持部65および監視範囲設定部67から構成される。
監視範囲設定部67は、侵入判定部61により参照される監視範囲を保持している。監視範囲は、予め、作業範囲および作業内容に応じて設定される。
情報保持部65は、作業員データベースを有している。作業員データベースの一例を図15に示す。
図15に示された作業員データベースは、変動項目に「位置(緯度)」、「位置(経度)」および「通話中」の項目が付加されている以外は、図4の作業員データデースと同一である。従って、同一の項目に関する説明は省略する。変動項目に記録された情報は、作業員の状況で逐次更新される点では、図4の場合と同一である。「通話中」には、無線送受信機92が通話中であれば、通話中であることを意味する「○」が書き込まれ、通話中でなければ、通話中でないことを意味する「×」が書き込まれる。また、「位置(緯度)」および「位置(経度)」の各項目には、GPS受信機91から得られた作業員が位置する緯度および経度が、それぞれ、記録される。
侵入判定部61は、無線送受信機15の受信状況を常に監視しており、無線送受信機92から発信された「ID」および作業員の位置情報から、監視範囲設定部67で設定された作業監視領域内に作業員が位置すると判断されたとき、無線送受信機15から得られた「ID」に基づいて情報保持部65に保持された作業員データベースを照合し、該当する「ID」の「位置(緯度)」、「位置(経度)」を記録する。また、「侵入状況」を「無」から「有」に更新し、「侵入許可」を、許可しないことを意味する「×」にする。
表示制御部62は、作業機械の周囲監視状況をモニタ画像として表示装置50に出力する。表示制御部62は、作業機械と共に、情報保持部65に保持された作業監視領域図とを俯瞰図に作成し、表示装置50の表示部51に表示させる。
また、情報保持部65の作業員データベースを参照し、無線送受信機92が作業監視領域内に位置すると判断されたとき、その無線送受信機92を装備する作業員の「ID」、「名前」、「作業エリア」を、表示装置50の表示部51における作業監視領域の対応する侵入部位の領域に表示させる。
表示装置50は、表示部51、警報部52、入力部53を備えている。表示部51は、表示制御部62が作成したモニタ画像を表示する。警報部52は、警報音を発する。入力部53は、表示部51に備えられたタッチパネルである。表示部51に表示されたモニタ画面における作業員マーク上に位置するタッチパネルの部位をタッチして入力操作をすることにより、その作業員との通話が可能となる。また、その作業員の侵入許可を「×」から、許可することを意味する「○」に変更することができる。
情報端末71および管理事務所コンピュータ70については、第1の実施形態と同様であるので説明を省略する。
以下、第3の実施形態の動作について説明をする。
図13は、表示制御部62における侵入判定の表示処理についてのフローチャートである。この処理は、作業機械の動作中に、所定の間隔で起動される。
監視コントローラ60により表示制御部62の表示処理フローが起動されると、ステップS31において、表示制御部62は作業機械である油圧ショベル1を俯瞰した概観図を描画し、続いて、ステップS32において、監視範囲設定部67に設定された作業員監視範囲領域を描画する。
次に、ステップS33において、情報保持部65に保持された作業員データベースを参照し、作業員監視範囲領域内に侵入者がいるか否かを判断する。侵入者がいなければ、ステップS40の処理を、侵入者がいると判断されるとステップS34の処理を行う。
侵入者がいない場合、ステップS40では、侵入者なしの状態のモニタ画面を表示する。侵入者なしのモニタ画面の一例を図16に示す。油圧ショベル1の俯瞰図とその周囲に設けられた作業員監視領域Rが表示されている。また、モニタ画面の左上には「侵入者なし」がテキスト表示されている。なお、油圧ショベル1の俯瞰図内に表示された「+」の表示は、油圧ショベル1の操作室1fの上部に設けられたGPS受信機14から得られる「位置(緯度)」および「位置(経度)」の情報に対応する位置に表示され、この位置は、作業機械である油圧ショベル1の基準点としての表示である。
ステップS34で、侵入者がいると判断されると、作業員データベースから、その侵入者の「ID」、「名前」、「作業エリア」および「位置(緯度)」、「位置(経度)」に関する情報を取得する。そして、ステップS35において、油圧ショベル1の基準点である「+」の位置を基準として、侵入者の「位置(緯度)」、「位置(経度)」に対応する相対的位置に、作業員マークを描画すると共に、作業員マークM近傍に「ID」および「名前」を描画する。
次に、作業員データベースの「通話中」の項目を参照して、通話中であるか否かを判断し、「通話中」が「○」であればステップS37の処理を行い、「通話中」が「×」であれば、ステップS38の処理を行う。
「通話中」が「○」であればステップS37において、「通話中」を描画してステップS40で表示部51にそのモニタ画像を表示する。
図17は、ID=P3およびID=P4の作業員が侵入中である場合のモニタ画面の一例である。作業監視領域R内のID=P3とID=P4に対応する位置に侵入者マークIMが表示されている。また、各侵入者マークIM近傍にID=P3およびID=P4に係る情報として、「名前」および「作業エリア」がテキストで表示されている。また、モニタ画面の左上には、「侵入者あり」のテキスト表示がなされている。
「通話中」が「×」であれば、ステップS38において、「侵入許可」が「○」であるか否かを判断する。「侵入許可」が「×」であれば、ステップ40で表示部51にそれまでの状態を示すモニタ画像を表示する。このモニタ画面は、図17に図示されたモニタ画面と同様である。
「侵入許可」が「○」であれば、ステップS39において、該当する侵入者の近傍に「侵入許可中」を表示し、ステップS40にて、それまでの状態を示すモニタ画像を表示する。
図18は、その状態を示すモニタ画面の一例である。作業監視領域R内のID=P3とID=P4に対応する位置(緯度)、位置(経度)に侵入者マークIMが表示されている。また、各侵入者マークIM近傍にID=P3およびID=P4に関する情報として、名前および作業エリアと共にID=P3に対応して「通話中」が、ID=P4に対応して「侵入許可中」がテキスト表示されている。さらに、モニタ画面の左上には、「侵入者あり」のテキスト表示がなされている。
なお、操作室1f内の表示部51に備えられた入力部53であるタッチパネルを操作することにより、図17に図示されたモニタ画面を図18に図示されたモニタ画面に変更することが可能である。
以下、タッチパネルから入力された入力信号に対応して表示制御部62において処理される動作を図14のフローチャートによって説明する。図14に示された処理は、図13に示された処理とは独立して所定の周期で起動される。
この処理が起動すると、先ず、ステップS51において、入力部53からの入力があるか否かを判断する。この状態では、例えば、図17に図示されるモニタ画面が表示されており、操作員がタッチパネルをタッチしなければ、図17のモニタ画面を維持して終了する。
操作員がID=P3またはID=P4の侵入者マークIM上のタッチパネルの部位をタッチして入力操作を行うと、ステップS52おいて、タッチ時間が1秒以上であるか否かが判断され、1秒以上であれば、ステップS53の処理を行い、1秒未満の場合はステップS56の処理を行う。
入力部53でのタッチ時間が1秒以上である場合には、操作員は、旋回体1dに装備された無線送受信機15を介してタッチパネルで操作した侵入者が装備する無線送受信機92を呼び出す。そして、操作員が装着しているヘッドセット55と侵入者が装着しているヘッドセット93を用いて、操作員と侵入者との間で通信を行う(ステップS54)。例えば、ID=P3の侵入者マークIM上のタッチパネルの部位を1秒以上タッチすると、操作員とID=P3との通信接続が確立される。このように、通信接続が確立されると、次にステップS55において、該当する侵入者の「通話中」項目を、通話中を意味する「○」に書き換えて終了する。この処理により、図17に図示されている、ID=P3に対応して表示されている「侵入中」の表示が、図18に図示されている「通話中」の表示に切り替わる。
ステップS52でタッチパネルの操作が1秒未満の場合は、ステップS56で侵入許可中であるか否か判断する。侵入者に対して、未だ、侵入許可をしていない場合には、該当する侵入者の「侵入許可」項目を「×」から「○」に変更して終了する。例えば、ID=P4の侵入者マークIM上のタッチパネルの部位を1秒未満タッチすると、侵入許可をした操作となり、ID=P4の「侵入許可」項目に「○」が記録される。そして、この処理により、図17に図示されている、ID=P4に対応して表示されている「侵入中」の表示が、図18に図示されている「侵入許可中」の表示に切り替わる。
ステップS56で侵入許可中であれば、ステップS58で該当する侵入者の「侵入許可」項目を「×」に更新して終了する。すなわち、図18に図示されているID=P4に対応して表示されている「侵入許可中」の表示が図17に図示されている「侵入中」の表示に切り替わる。
第3の実施形態の場合にも第1の実施形態の場合と同様な効果を奏することができる。特に、第3の実施形態では、作業機械および作業員の位置をGPS受信機により確定するので、作業監視領域との相対的位置を正確に把握することができ、監視の確度を向上することができる。加えて、表示部51に備えられたタッチパネルを操作することにより、特定の侵入者に対して、一時的に、侵入を許可するようにしたり、無線送受信機によって侵入者を呼び出し、ヘッドセットを用いた通信により、直接、侵入者に警告を与えたりするることができるので、より複雑な作業状況に柔軟に対応することができる。
なお、第3の実施形態においては、通信接続は、操作室1f内にて操作する操作員から作業員90に対して開始する場合で説明した。しかし、逆に、作業員90から操作員に対して通信を開始するようにしてもよいし、通信の開始を作業員、操作員のいずれからでも開始することができるようにしてもよい。作業員90から操作員に通信を開始する際には、どのIDの作業者から発信されたかを操作員が知ることができるようにしてもよい。これは、例えば、受信したIDに基づいて、表示部51に表示された該当する作業員の作業者マークを点滅するような方法によって実現される。
(変形例)
作業員データベースのフォーマットは種々変形することが可能である。
図19は、その一例を示す。この例の場合、作業員だけでなくショベルとかダンプのような作業機械も監視対象としている。ショベル、ダンプに運転者が搭乗していない場合には、侵入の状況に応じて操作員が適宜対応を図る。ショベル、ダンプに運転者が搭乗した場合には、作業員への対応に準じた警告を与えることができる。
図20は、作業監視領域の変形例を示す。
この例では、作業監視領域が危険の程度によって、複数の領域に区分けされている。
R1は、油圧ショベルを掘削後の姿勢で旋回する場合に、フロント作業機1Aが通過する領域である。掘削後の姿勢とは、図21示されているように、ブーム1aを起立して、アーム1bをブーム1a下に位置するように折りたたみ、バケット1cをアーム1bとブーム1aとの間に位置するように屈曲させた状態である。この状態で、旋回中心を軸に旋回体1dを旋回すると、ブーム1aのアーム1b取り付け側先端部から旋回中心の距離を旋回半径とする回転がなされる。
R2は、操作室1f内にて操作する操作員から目視し難くなる領域である。
R3は、R1とR2の重なる領域を元にして設定した監視範囲である。また、
R4は、R3の領域に対して、外側にひとひろ分(作業員が両腕を広げた長さ)広く設定した領域である。第3の実施形態における作業監視領域Rは、ほぼR3の領域に対応する。しかしながら、作業の状況に応じて、作業監視領域Rを、領域R1〜R4のいずれかに設定したり、または、新たな定義づけで設定したりしてもよい。
上記した第1〜第3の実施形態は、種々、変形して実施することができる。
例えば、作業員データベースに記録された各情報の転送は、管理事務所コンピュータから衛星通信を介して介するようにしてもよく、また、転送先についても、情報端末を介さずに、直接、監視コントローラに送信するシステムとすることもできる。
「ID」は作業員個人に対応されているが、グループ毎に対応付ける場合にも適用が可能である。
そして、作業機械は、油圧ショベル以外であってもよく、特に、ホィールローダあるいはクレーン等にも適用が可能である。
その他、本発明の作業機械の周囲監視装置は、発明の趣旨の範囲内において、種々、変形して構成することが可能であり、要は、操作室を備えた本体フレームが走行体上に設けられた作業機本体の周囲の発信手段から発信された信号に基づいて作業機本体の周囲を監視する作業機械の周囲監視装置において、操作室内に搭載された表示手段と、本体フレームに設けられ、信号発信手段から発信された信号から作業員識別情報を受信する受信手段と、作業員識別情報に対応して作業員特定情報および作業対象領域との対応が保持された記憶手段と、作業員特定情報と共に作業対象領域に関する情報を前記表示手段に表示させる表示駆動手段と、を具備するものであればよい。
また、本発明の作業機械の周囲監視装置は、操作室を備えた本体フレームが走行体上に設けられた作業機本体の周囲の発信手段から発信された信号に基づいて作業機本体の周囲を監視する作業機械の周囲監視装置において、操作室内に搭載された表示手段と、操作室近傍に装備され、作業機本体の位置情報を受信するGPS受信機と、本体フレームに設けられ、信号発信手段から発信された信号から作業員識別情報および作業員位置情報を受信する送受信手段と、作業員識別情報に対応して作業員特定情報および作業対象領域との対応が保持された記憶手段と、
GPS受信機で受信した作業機本体の位置情報と送受信手段から得られた作業員位置情報に基づいて対応する位置に作業員マークを表示させると共に記憶手段に保持された作業員特定情報および作業対象領域に関する情報を前記表示手段に表示させる表示駆動手段と、を具備するものであれば良い。
1 油圧ショベル(作業機械)
1d 旋回体(本体フレーム)
1f 操作室
10a〜10c 無線受信機
14 GPS受信機
15 無線送受信機
19a〜19c 警報機
50 表示装置
51 表示部
53 入力部
60 監視コントローラ
61 侵入判定部
62 表示制御部
63 警報制御部
64 音声合成部
65 表示保持部
67 監視範囲設定部
71 情報端末
90 作業員
91 GPS受信機
92 無線送受信機
R、Ra〜R1、R1〜R4 作業監視領域
M 侵入者マーク




Claims (5)

  1. 操作室を備えた本体フレームが走行体上に設けられた作業機本体の周囲の発信手段から発信された信号に基づいて作業機本体の周囲を監視する作業機械の周囲監視装置において、
    操作室内に搭載された表示手段と、
    前記本体フレームに設けられ、信号発信手段から発信された信号から作業員識別情報を受信する受信手段と、
    作業員識別情報に対応して作業員特定情報および作業対象領域との対応が保持された記憶手段と、
    前記作業員特定情報と共に作業対象領域に関する情報を前記表示手段に表示させる表示駆動手段と、
    を具備することを特徴とする作業機械の周囲監視装置。
  2. 請求項1に記載の作業機械の周囲監視装置において、さらに、作業監視領域を保持する作業監視領域保持手段および前記受信手段から得られた情報に基づいて前記信号発信手段の発信位置を特定する発信手段位置特定手段を具備し、表示駆動手段により、前記発信手段位置特定手段で特定される前記信号発信手段の発信位置に対応する前記作業監視領域内おける位置に、作業員マークを表示することを特徴とする作業機械の周囲監視装置。
  3. 請求項2に記載の作業機械の周囲監視装置において、さらに、複数の警報機、および前記警報機の中、前記発信手段位置特定手段により特定された前記信号発信手段の位置に対応する警報機を選択して警告を発する警報機選択手段を具備することを特徴とする作業機械の周囲監視装置。
  4. 操作室を備えた本体フレームが走行体上に設けられた作業機本体の周囲の発信手段から発信された信号に基づいて作業機本体の周囲を監視する作業機械の周囲監視装置において、
    操作室内に搭載された表示手段と、
    前記操作室近傍に装備され、作業機本体の位置情報を受信するGPS受信機と、
    前記本体フレームに設けられ、信号発信手段から発信された信号から作業員識別情報および作業員位置情報を受信する送受信手段と、
    作業員識別情報に対応して作業員特定情報および作業対象領域との対応が保持された記憶手段と、
    前記GPS受信機で受信した作業機本体の位置情報と前記送受信手段から得られた作業員位置情報に基づいて対応する位置に作業員マークを表示させると共に前記記憶手段に保持された前記作業員特定情報および前記作業対象領域に関する情報を前記表示手段に表示させる表示駆動手段と、
    を具備することを特徴とする作業機械の周囲監視装置。
  5. 請求項4に記載の作業機械の周囲監視装置において、前記作業監視領域内での作業の許可に関連する情報を表示する作業許可情報表示手段および前記作業許可情報表示手段で表示された情報を変更するための入力手段を具備することを特徴とする作業機械の周囲監視装置。
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