JP5366057B2 - 持出部材の設置構造、外設部材の取付構造、及び改修構造 - Google Patents
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Description
他方、二酸化炭素を減少させるために、屋根面を緑化して温度低下や光合成を行わせる試みも盛んに行われている。
特に太陽エネルギー変換モジュールの場合には、国内だけでも数社に及ぶ各メーカー毎に太陽電池パネルのサイズが異なるため、専用の固定金具の上に鋼材を桁状に取り付けする方法が採られている。
なお、屋根面を構築する屋根材メーカーも、前記太陽エネルギ変換モジュールのメーカーと同様に国内だけでも数社に及んでおり、それぞれの異なる仕様において、各種の屋根材に対して持出部材を取り付けるための構造が提案されている。
なお、各メーカーの種々の屋根仕様に対し、下側金具は、山状部分を構成する傾斜面に沿わせる脚部の傾斜角度を変更すればよく、また上側金具は、前記脚部を覆う被覆部の傾斜角度を変更すればよいので、容易に適用させることができる。したがって、本発明を適用する屋根としては、新設、既設を問うものではないが、特に既設の屋根に好適に利用することができる。
以下に、この持出部材を構成する(A)下側金具、(B)上側金具について順に説明する。
本発明に用いられる下側金具は、持出部材を屋根に取り付けるための部材であって、屋根面の山状部分を構成する二つの傾斜面に沿わせる二つの脚部と、各脚部の下端の外側に位置する二つの連結受部を備える構成である。
前記脚部は、後述する図示実施例では、単なる傾斜片であり、特にその形状構成を限定するものではない。
前記連結受部は、後述する上側金具の連結部と接合するように固定されるものであり、具体的に上方から連結部を沿わせて締着具にて締着する態様(以下、第1の態様という)でもよいし、側方から連結部を沿わせて端縁を係止する態様(以下、第2の態様という)でもよい。
また、この連結受部は、前述のように脚部の下端の外側に位置する外向き片であるが、略水平な延在片としてもよいし、傾斜片としてもよく、特にその形状構成を限定するものではない。
また、同様な理由により、固定具を取り付けた上に防水シート等の防水材で被覆することが望ましい。
固定具によって形成される穿孔への雨水の浸入は、後述する上側金具が覆うように配されることにより防止されるが、これらの止水ゴムや防水材によって、より確実に雨水の浸入が防止されるものとなり、雨仕舞いがより確実なものになる。
本発明に用いられる上側金具は、その上方に支持部材や外設部材を取り付けるための部材であって、前記脚部を覆う被覆部と、該被覆部から外側の外側に位置する連結部とを備える構成である。
前記被覆部は、前記下側金具の脚部を覆うものであればよく、必ずしも平行状でなくてもよい。
前記連結部は、前記下側金具の連結受部と接合するように固定されるものであり、具体的には上方から連結受部に沿わせて締着具にて締着する第1の態様でもよいし、側方から連結受部に沿わせて端縁を係止する第2の態様でもよく、これらを適宜に組み合わせてもよい。或いはまた、流れ方向へのズレ留めが行われ、上方へ外れない構成であれば、具体的な接合の構成は限定するものではなく、例えば嵌合等による周知の一体化手段を採用してもよい。
また、この連結部は、前述のように外側の外側に位置する構成であるが、後述する図示実施例のように略水平な外向き片(第1実施例)としてもよいし、傾斜片の下端を裏面側へ折り返した構成(第2実施例)としてもよく、特にその形状構成を限定するものではない。
例えばこの支持金具は、後述する図示実施例のように略U字状のピース材としてもよく、所定間隔を隔てて配設された複数の支持金具に対し、桁行き方向に連続する支持部材を取り付けるようにしてもよい。すなわち、ピース状の支持金具は、汎用のレンチ等の治具を用いて上側金具を取り付ける際に支障がなく、長尺な支持部材の取り付けを容易にする位置規制の役割も果たす。
その際、前述のように予め設置する屋根面に応じた傾斜角度の脚部を備える下側金具を選定するか、或いは下側金具の脚部を、設置する屋根面の山状部分の傾斜角度に角度調整して山状部分を構成する傾斜面に脚部を沿わせ、固定具にて固定する。
その際、前記下側金具の脚部を覆うように前記上方金具の被覆部を配すると共に、前記下側金具の連結受部と接合するように前記上方金具の連結部を配した状態で固定するのであるが、前記第1の態様としては、下側金具の連結受部に上側金具の連結部を上方から沿わせて締着具にて締着する。前記第2の態様としては、下側金具の連結受部に上側金具の連結部を側方から沿わせて端縁を係止する。
なお、前述のように予め上側金具の取付け以前に前記支持金具を一体的に取り付けておくようにしてもよい。このように予め上側金具の取付受部に支持金具を取り付けておいても、前記第1の態様にも前記第2の態様にも何等支障がない。
前述のように予め上側金具の取付け以前に支持金具を一体的に取り付けておいてもよいが、ここでは、上側金具の取付け後に、支持金具を取り付ける態様を説明する。
前述のように上側金具の取付受部は、上方へ突出するように設けられているので、後述する図示実施例のように支持金具を取付具にて容易に固定することができる。
この支持部材は、特にその形状や構成等を限定するものではないが、後述する図示実施例のように桁行き方向に連続する逆U字状の長尺材又は定尺材でもよいし、流れ方向に連続する長尺材又は定尺材でもよい。
この外設部材の配設位置は、前記支持部材の任意の位置に取り付けることができるので、屋根面の任意の位置に取り付けることができる。
また、前記支持部材に取り付けられる改修構造としても、後述する図示実施例に限定されるものではなく、どのような形式の屋根を採用してもよい。
この防水材3bや前記止水ゴム3aは、それぞれ固定具1dによって形成される穿孔への雨水の浸入を防止する役割を果たすため、雨仕舞いがより確実なものになる。
そして、この上側金具1Bを上方から被せるように配し、連結受部13と連結部16とを重合状に沿わせた状態で締着ボルト1eを裏面側から配して表面側で締着ナット1fにて締着した。
その際、前述のように予め設置する屋根面2の山状部分21に応じた傾斜角度の脚部11,11を備える下側金具1Aを選定するか、或いは下側金具1Aの脚部11,11を、設置する屋根面2の山状部分21の傾斜角度に角度調整して山状部分21を構成する傾斜面に脚部11,11を沿わせ、固定具1dにて固定する。
その際、前記下側金具1Aの脚部11,11を覆うように被覆部15,15を配すると共に、前記下側金具の連結受部13,13と重合するように連結部16,16を配した状態で締着具1e,1fを締着した。この状態で上面部12の上方には、取付受部14との間に空間部が形成されている。
なお、予め上側金具1Bの取付け以前に前記支持金具1Cを一体的に取り付けておくようにしてもよい。
前記上側金具1Bの取付受部14は、上方へ突出するように設けられているため、前述のようにこの取付受部14と下側金具1Aの上面部12との間には、空間部が形成されているため、支持金具1Bを取り付けるための取付具(取付ボルト1gの頭部)を収容する空間として利用できる。
したがって、固定具1dによって形成される穿孔への雨水の浸入を上側金具1Bが阻止し、確実に屋根面2上に取り付けることができる。
また、水流れ方向に隣接する太陽電池パネル7,7は、その裏面側に配される断面略W字状のジョイント部材6bにて連結されている。
前記縦桟6aは、水流れ方向に連続する長尺材、又は定尺材を連結した構成であって、排水部材(排水部63)を兼ね、左右の脚片の下端を固定具61,61にて支持部材4に取り付けられている。また、この縦桟6aの上方には、流水部材6bが固定され、排水部63に連絡するように横方向に配設されている。
前記ジョイント部材6bは、連結部材と流水部材とを兼ねるものであって、流れ方向に配設されて排水部材を兼ねる縦桟6aと連絡されて雨水等を水下側へ流下させる役割も果たす。そして、樋状部分(流水部65)を形成する水下側の側面部651の上端がシール材を介して太陽電池パネル7の裏面を支持し、水上側の側面部は低く形成されている。そのため、水上側に配された太陽電池パネル7の裏面側に生じた結露水などはその裏面をつたって樋状部分に導かれる。
また、縦桟6aの樋状部分(流水部63)を形成する底面部の略中央から略垂直状に立ち上がる隆状部64は、太陽電池パネル7,7のフレーム材72,72間に沿うように配され、太陽電池パネル7,7の配設に際し、容易に取付位置を定めることができ、横方向に隣接する太陽電池パネル7,7間には、化粧カバー7cを固定具7dにて隆状部64に取り付ける。
タイトフレーム8aは、例えば短幅の帯状鋼材を折り曲げ成形してなり、略中央の横片83から左右に脚部81,81を有し、各脚部81の下端に下面が支持部材4と接する固定部82を有する。
受支材8bは、略垂直状に起立する受支面85,85を前後に有する側断面略U字状のピース材であり、各受支面の下方には左右に張り出した部分が形成され、その下方が前記外装材9aの第1嵌合部921が嵌合する被嵌合部84である。また、受支面の上縁を前後方向に折り曲げ、前記外装材9aの裏面を安定に保持できるようにしている。さらに、この受支面の略中央上端には、前記外装材9aの断面略U字状の第2嵌合部922を上方から嵌合可能な矩形状の溝部85が設けられている。
この上側金具1Yには、前記第1実施例のように支持金具1Cを取り付ける構成の代わりに取付ボルト1iが直接的に上向きに固着され、図示しない支持部材を配する際には、取付ナット1jを上方から取り付けて固定すればよい。
次に、図7(b)に示すように前記下側金具1Xを覆うように、内面に弾性止水材3dを添設した防水カバー3cを上方から被せる。
そして、図7(e)に示すように上側金具1Yが防水カバー3cに完全に重なったら、上側金具1Yの四隅の端部(爪)182を倒して(=横溝部分を潰して)係止部として流れ方向へのズレ防止を行う。なお、予め水上側の2箇所の端部(爪)182,182は倒しておいてもよい。
したがって、固定具1dによって形成される穿孔への雨水の浸入を上側金具1Yが阻止し、確実に屋根面2上に取り付けることができる。
1A 下側金具
1B 上側金具
1C 支持金具
1d 固定具
1e 締着ボルト
1f 締着ナット
1g 取付ボルト
1h 取付ナット
1X 下側金具
1Y 上側金具
11 脚部
12 上面部
13 連結受部
14 取付受部
15 被覆部
16 連結部
17 連結受部
18 連結部
2 屋根面
21 山状部分
22 谷状部分
3a 止水ゴム
3b 防水材
3c 防水カバー
3d 弾性止水材
4 支持部材
41 垂木
42 躯体
43 下地材
44 木毛セメント板又は断熱材
5 横葺き外装材
6a 縦桟
6b ジョイント部材
7 外設部材(太陽電池システム)
8a,8b 保持部材
9a (縦葺き)外装材
9b キャップ材
Claims (7)
- 山状部分と谷状部分とが連続する屋根面に下側金具と上側金具とからなる持出部材を設置する構造であって、
前記下側金具は、山状部分を構成する傾斜面に沿わせる脚部と、該脚部の下端の外側に位置する連結受部とを備えてなり、
前記上側金具は、前記脚部を覆う被覆部と、該被覆部から外側へ延在する連結部とを備えてなり、
屋根面の山状部分に下側金具の脚部を沿わせた状態で固定具で固定し、上側金具を被せるように配して連結受部と連結部とが接合するように固定したことを特徴とする持出部材の設置構造。 - 下側金具の連結受部に上側金具の連結部を上方から沿わせて締着具にて締着したことを特徴とする請求項1に記載の持出部材の設置構造。
- 下側金具の連結受部に上側金具の連結部を側方から沿わせて端縁を係止したことを特徴とする請求項1に記載の持出部材の設置構造。
- 固定具は、止水ゴムを介在させた状態で固定されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の持出部材の設置構造。
- 固定具を取り付けた上に防水材が敷設されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の持出部材の設置構造。
- 山状部分と谷状部分とが連続する屋根面に請求項1〜5の何れか一項に記載の持出部材の設置構造を設置し、さらにその取付受部に支持部材を固定し、該支持部材に外設部材を取り付けてなることを特徴とする外設部材の取付構造。
- 山状部分と谷状部分とが連続する屋根面に請求項1〜5の何れか一項に記載の持出部材の設置構造を設置し、さらにその取付受部に支持部材を固定し、該支持部材上に改修屋根を構築してなることを特徴とする改修構造。
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