JP6122359B2 - 屋根上面状物品設置用桟の固定金具 - Google Patents
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Description
この特許文献に記載の発明は、本願出願人が先に提案したものであって、はぜ継ぎ折板屋根上に面状物品を取り付け、固定するための固定金具等に関するものである。
この従来例に係る固定金具においては、折板屋根の流れ方向(棟から軒方向又は縦方向)に平行に存在する突条部とその頂部にあるはぜ部を両側から挟持する左右対称で一対の長尺状のはぜ部挟持部材と、これら左右はぜ部挟持部材の上端に固定され、はぜ部挟持部材の長手方向にその固定位置を変更できる中間固定部材と、この中間固定部材の上方に位置する面状物品の縁部を押圧、固定することができる押え部材とから構成されたものである。
この縦桟となるはぜ部挟持部上に中間固定部材が摺動可能に設けられ、所望位置に固定され、この中間部材に押圧部材を押圧固定することにより、この押圧部材と前記はぜ部挟持部との間で面状物品の枠部が固定されることとなるのである。
この従来例に係る固定金具は、はぜ継ぎ折板屋根用に特化したものであり、各種の折板屋根に対応できるものではなかった。
更に、本発明においては、これら縦桟及び横桟を一つの固定金具によって屋根上に支持し固定できる固定金具を創案することもその課題とするものである。
即ち、これら縦桟又は横桟として底面部を有するものであれば、この底面部を固定金具の上面部に螺子等の固定手段により固定することができるのである。
ソーラーパネル等の面状物品は、本発明に係る固定金具の複数を折板屋根上に固定し、これらの固定金具の上面部に縦桟又は横桟を適宜配列して固定し、その上に適宜配列され設置されるのである。
即ち、この固定金具は、その両脚部が折板屋根の突条部を跨ぐように配置され、その両脚部の下方の接合部が折板屋根の突条部の両側に接合し、固定されるため、折板屋根と固定金具の上面部との間に空間部が形成されるのである。
同時にこれらの案内部は、折板屋根の突条部と直交する方向に配列される横桟の両側をもガイドすることができるのである。
このように本発明においては、各種形態の縦桟又は横桟の何れのものをも1つの固定金具で対応することでき、縦横何れの桟をも固定することができることがその最大のメリットである。
その他の効果は上記第1の発明と同じである。
即ち、案内部を折板屋根の突条部と略直交する方向において対向する同じ位置でなく、異なる位置に互い違いに設けたものである。
このような配置とすることにより、一対の案内部が縦桟又は横桟の何れの桟の両側をもガイドすることができることとなる。
これにより、横桟として2つの断面略コ字形状のものを、その溝条部を向かい合わせるように配置して所定間隔を開けて固定した二分割桟を支持し固定する際に、この二分割桟の間隔部に上記一対の案内部が適合してガイドすることができるのである。
案内部以外の部分の構成要素は、上記第1の発明と同じである。
また、この第5の発明においても、上記発明と同様に、各種態様の縦桟又は横桟を載置し固定することができるものである。
その効果は、上記第1の発明と同じである。
図1は、本発明の第1実施形態に係る固定金具の斜視図を示し、その(A)が縦桟を支持した状態を示し、その(B)が横桟を支持した状態を示している。
この第1実施形態に係る固定金具1は、縦桟10又は横桟10を載置する上面部31と、この上面部31の左右両側から下方に垂下する両脚部32、32と、これらの両脚部32の下方部で外側に折曲し、図示はしていない折板屋根の突条部の両側の傾斜面と接合する接合部33、33とからなる。
これらの案内部5は、上面部31の一部を上方に起立させて形成した板状のものから形成されている。
これらの二対の案内部5、5が図1(A)にあっては縦桟10の両側に沿ってこの縦桟をガイドし、位置決めすることができ、図1(B)にあっては横桟10の両側に沿ってこの横桟10を位置決めすることができる。
他方、固定金具1の両脚部32、32の下方の接合部33、33にも、螺子挿通孔33h、33hが設けられ、これらを利用して螺子等の固定手段により折板屋根の突条部の両傾斜面に固定される。
この第1実施形態に係る固定金具1は、図示はしていない折板屋根の突条部を跨ぐように、即ち、屋根の流れ方向にその両脚部32、32を平行に配置し、その下方の接合部33、33を屋根の突条部の両側の傾斜面に接合させ、固定するのである。
この第2実施形態に係る固定金具2においては、その基本構成は、上記第1実施形態と同様であるが、上面部31の左右両側に設けた案内部5の位置が少し異なっている。
また、その上面部31の流れ方向長さは、両脚部32、32の流れ方向長さよりも、案内部5、5の長さ分短く形成されたものである。
その他の構成は、上記第1実施形態に係る固定金具1と同一で、縦桟10及び横桟10の何れをもその上面部に載置し、それらの両側をガイドし、位置決めすることができるものである。
図4は、図3の側面図である。
これらの図面では、折板屋根の一つの突条部のみを切り取った状態で図示している。従って、折板屋根は、図3においては、左右方向に繰り返し連続し、図4においては紙面表裏方向に繰り返して連続するものである。
上記した通り、突条部50tは、図示はしていないが、図3の左右方向にその突条部50tが繰り返し連続することとなる。
当該固定金具30の構成は後に詳説するが、この固定金具30の構成は、図5及び図9(A)により明瞭に記載されている。
尚、これらの図では理解容易化のために、折板屋根50の流れ方向の傾斜を無視して水平に描いている。
この縦桟10は、図5においても説明をするが、金属製型材を使用しており、横断面略コ字形状の長尺状のものである。
より詳細には、この横断面略コ字形状の縦桟10は、所謂リップ溝型鋼或いはシーチャンネル材と呼ばれる型材と同様の断面形状を有するものであり、一側面の長手方向に溝条部が設けられた形態を有している。
ここで使用する縦桟10は、更にこの溝条部の両側縁部が下方に折曲したものである。
この案内部35は、上方に突出する突起部からなるものである。
この固定金具30と縦桟10とは、前者の上面部と後者の底面部とが螺子等の固定手段によって固定されるのである。
この縦桟支持構造に使用する固定金具30の斜視図が図9(A)である。
先ず、この図5から縦桟10の断面形状がよく見て取れる。
即ち、その断面形状は略コ字形状を有し、その溝条部10gが上方に位置するように配置される。
このような形態とすることにより、縦桟10の上面形態がレール形態となり、その上に載置されるソーラーパネル等の面状物品の枠部を各種の固定手段により固定するのに便利なものとなる。
この固定金具30の上面部31の左右両側には、上方に起立する突起部からなる案内部35が一対設けられており、こららの案内部35、35が上記縦桟10の両側に沿って、その縦桟10をガイドすることができる。
つまり、縦桟10は、これらの案内部35、35によりその両側の位置決めが行なわれ、固定金具30の上面部31上で、折板屋根50の突条部50tに沿ってその上に配置され、固定されるのである。
また、固定金具30の上面部31と折板屋根50の突条部50tの頂部との間には適宜間隔(空間)が形成されているために、本発明に係る桟構造は、はぜ継ぎ折板屋根上にも設置することができ、また折板屋根を固定する剣先ボルト等が存在していても全く問題が生じない。
図7(A)は、図6に示した横桟支持構造の平面図であり、図7(B)は、その正面図である。
これらの図面では、一列の横桟構造の部分のみを切り取って図示しており、実際には図6においては斜め流れ方向に折板屋根は連続しており、図7(A)においては上下方向に、図7(B)においては紙面表裏方向に折板屋根は連続している。
また固定金具30も上記第3実施形態のものと全く同一のものを使用している。
この固定金具30を折板屋根50の突条部50tの両傾斜面に固定する形態も全く同じである。
即ち、この横桟20は、横断面略コ字形状の長尺状の横桟構成体20a、20bを、その溝条部を向かい合わせるようにして所定間隔を維持して固定したものから形成されている(横桟構成体20a、20bは対称形を有している)。
この溝条部の内の底面側の間隔部20sに、上記固定金具30の案内部35が適合するのである。以下、この形態に係る横桟20を「二分割桟」とも表現する。
固定金具30の複数のものを、折板屋根50の突条部50tに適宜間隔を維持して横一列に螺子により固定する(図6及び図7参照)。
次に、横桟20の底面部の間隔部20sに固定金具20の上面部に設けられた一対の案内部35、35を適合させて横桟30の位置決めを行い、これによって横桟30は折板屋根50の突条部50tと直交する方向に配置され、その後、螺子と押え金具により固定金具30の上面部と横桟30の底面部を固定して、横桟30が折板屋根50上にその流れ方向と直交する方向に配置され固定されるのである。
この図から横桟(二分割桟)の構成を見て取ることができる。
この横桟20は、上記した通り、断面コ字形状の金属製の型材からなる横桟構成体20a、20bを、その開口部を向かい合わせるように配置し、両者が所定間隔を保持して螺子20r等により固定されたものである。
上面部の溝条部20mは、その上に載置されるソーラーパネル等の面状物品の枠部を固定するための螺子等の固定手段が取り付けられ、その底面部の間隔部20sには、固定金具30の案内部35が適合することができるのである。
上面部31の略中央部には螺子挿通孔31hが設けられ、この螺子挿通孔31hを利用して螺子等によりその上に配置される縦桟又は横桟を固定できる。
尚、固定金具30の両側の脚部32の下方部の接合部33には、螺子挿通孔33hが2個設けられ、これを利用してこの固定金具30が折板屋根に固定される。
即ち、この固定金具40に設けた案内部45、45は、その上面部31の左右両側でなく、前後対向する位置に、つまり、折板屋根の流れ方向の前後方向の対向する(向かい合う)同一位置に、上部に突出するように設けている。
この間隔は、前記固定金具30の案内部35、35同士の間隔と同じである。
他方、横断面略コ字形状の前記縦桟(図3のもの)を横方向に配設してその両側をガイドし、横桟として位置決めして固定することができることとなるのである。
尚、この固定金具40の場合には、上記2つの横桟構成体から成る二分割桟(図6のもの)をそのまま横桟として(その両側をガイドして)配設し固定することも可能と成るのである。
その他の構成は、上記図9(A)に記載のものと同様である。
図10及び図11は、その平面図であって、固定金具の上面部のみを図式的に図示したものであり、図中上下方向が屋根の流れ方向の縦方向を、図中左右方向を屋根の流れ方向と直交する横方向となる。
即ち、その案内部5は、上面部31の左右両側の対向する同じ位置に二対設けられたものである。
これにより、縦桟10又は横桟10の何れをもその両側をガイドして、同じ1つの固定金具1によって支持し固定することができるのである。
即ち、この第5実施形態に係る固定金具6では、案内部5が左右両側に一対のみ設けられているが、その位置が図中左右方向の同じ位置に設けるのではなく、上下に互い違いに設けているのである。
このようにすることにより、縦桟10又は横桟10の何れをもこの1つの固定金具6により、その両側に沿ってガイドし、位置決めをすることができるのである。
尚、図示したように右側の案内部5を左側の案内部5よりも上方に位置させることにより、縦桟10を螺着する際の回り止め効果も発揮することとなるのである。
つまり、案内部35が上面部31の左右両側に一対設けられ、しかも、その位置は屋根の流れ方向と直交する横方向で対向する同じ位置に設けられたものである。
この固定金具30により、縦桟10は勿論のこと、二分割桟からなる横桟20の間隔部にこれらの案内部5、5が適合して、この横桟20をもガイドすることができることとなるのである。
これにより、横桟10の両側に沿って横桟10をガイドし、位置決めをすることができ、同時に、縦桟10の両側に沿って縦桟10をガイドし、位置決めを行うことができる。
即ち、本発明に係る第7実施形態に係る固定金具7においても、同じ固定金具7により縦桟をガイドできると共に横桟をもガイドし、位置決めを行うことができることとなる。
この第4実施形態に係る固定金具40は、既に上述した通り、縦桟として二分割桟20をガイドする際に、この二分割桟20の底面の間隔部に案内部45、45が適合して、この二分割桟20をガイドし、位置決めすることができるものである。
即ち、この案内部は、棒状又はピン状の略円柱形状又は略角柱形状の形態を有するものであってもよいし、或いは、平面視鉤型のもの(つまり、金属製細長板材を直角に折曲した平面視直角の板材を上面部に溶接着したもの)であってもよく、要は、縦桟又は横桟の両側をガイドできるもの、又は、二分割桟の底面の間隔部に適合できる形態のものであれば、どのような形態のものであってもよい。
固定金具の現実の寸法、形態等は、種々設計変更可能である。
この固定金具に支持され、ガイドされる縦桟又は横桟の形態も各種のものを使用することができる。
固定金具の上面部の流れ方向の長さも適宜必要に応じて設定することができる。
固定金具の両側の脚部の上下長さも各種折板屋根の形態を考慮して決定することができる。
同様に、折板屋根に固定する接合部の傾斜方向長さも必要に応じて決定することができる。
この防水シール材としては、ブチルシール、シリコンコーキング、更にはEPDM等を使用することができる。これにより当該固定部からの雨水等の侵入を防止できる。
4、5、35、45 案内部
10 (縦/横)桟
10g 溝条部
20 (縦/横)桟(二分割桟)
20a、20b 横桟構成体
20s 間隔部
20m 溝条部
31 上面部
32 脚部
33 接合部
50 折板屋根
50t 突条部
Claims (9)
- 各種折板屋根や波形屋根上にソーラーパネル等の面状物品を設置するための縦桟又は横桟を支持し固定する固定金具であって、
この固定金具は、縦桟又は横桟をその上面に載置する上面部と、この上面部の両側から下方に延長する2つの脚部とからなり、これらの両脚部の下方部は、前記折板屋根の突条部の両側の傾斜面に接合する接合部を有し、この接合部が螺子等の固定手段により屋根上に固定されることにより、前記上面部と折板屋根との間に所定空間が保持され、
前記固定金具の上面部の両側には少なくとも一対の案内部を設け、これらの案内部が縦桟の両側に沿って縦桟を案内することができ、同時にこれらの案内部が横桟の両側に沿って横桟をもガイドすることができ、
前記固定金具の上面部と縦桟又は横桟の底面部とは螺子等の固定手段によって固定されることを特徴とする屋根上面状物品設置用桟の固定金具。 - 前記案内部が固定金具の両側に二対設けられていることを特徴とする請求項1に記載の屋根上面状物品設置用桟の固定金具。
- 前記案内部を固定金具の両側に一対設け、それぞれの側に設けた案内部は固定金具の上面部で、折板屋根の突条部と略直交する方向において異なる位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の屋根上面状物品設置用桟の固定金具。
- 横桟として2つの断面略コ字形状のものを、その溝条部を向かい合わせるように配置して所定間隔を開けて固定した二分割桟を支持し固定する場合には、前記固定金具としてその上面部の両側の対向する位置に一対の案内部を設けたものを使用し、この一対の案内部が前記二分割桟の間隔部に適合してガイドできることを特徴とする請求項1に記載の屋根上面状物品設置用桟の固定金具。
- 各種折板屋根や波形屋根上にソーラーパネル等の面状物品を設置するための縦桟又は横桟を支持し固定する固定金具であって、
この固定金具は、縦桟又は横桟をその上面に載置する上面部と、この上面部の両側から下方に延長する2つの脚部とからなり、これらの両脚部の下方部は、前記折板屋根の突条部の両側の傾斜面に接合する接合部を有し、この接合部が螺子等の固定手段により屋根上に固定されることにより、前記上面部と折板屋根との間に所定空間が保持され、
前記固定金具の上面部の両脚部が設けられた両側と略直交する方向の両側に少なくとも一対の案内部を設け、これら案内部が横桟の両側に沿って横桟をガイドすることができ、同時にこれらの案内部が縦桟の両側に沿って縦桟をもガイドすることができ、
前記固定金具の上面部と横桟又は縦桟の底面部とは螺子等の固定手段によって固定されることを特徴とする屋根上面状物品設置用桟の固定金具。 - 前記案内部が固定金具の両側と略直交する方向の両側に二対設けられていることを特徴とする請求項5に記載の屋根上面状物品設置用桟の固定金具。
- 前記案内部を固定金具の両側と略直交する方向の両側に一対設け、それぞれの側に設けた案内部は固定金具の上面部で、折板屋根の突条部と略同一方向において異なる位置に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の屋根上面状物品設置用桟の固定金具。
- 縦桟として2つの断面略コ字形状のものを、その溝条部を向かい合わせるように配置して所定間隔を開けて固定した二分割桟を支持し固定する場合には、前記固定金具としてその上面部の両側と略直交する方向の両側の対向する位置に一対の案内部を設けたものを使用し、この一対の案内部が前記二分割桟の間隔部に適合してガイドできることを特徴とする請求項5に記載の屋根上面状物品設置用桟の固定金具。
- 各種折板屋根の突条部の両傾斜面に接合する固定金具の接合部に、防水シール材を設けたことを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の屋根上面状物品設置用桟の固定金具。
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