JP5361047B2 - ロータリ型流体機械及び冷凍サイクル装置 - Google Patents

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本発明は、ロータリ型流体機械及び冷凍サイクル装置に関する。
ロータリ型流体機械において、油膜形成の期待できないローラ及びブレードの摺接部の耐摩耗対策として、黒鉛が固体潤滑剤として働くモニクロ鋳鉄(Mo−Ni−Cr−Fe)等の鋳物をローラの材質に用いる技術が知られている。また、例えば特許文献1に示されるように、転がり軸受を介さず、ローラの材質に軸受鋼を用いる技術がある。
特開平11−22677号公報
しかしながら、上記の技術には以下のような問題がある。すなわち、モニクロ鋳鉄等の鋳物をローラの材質に用いる技術では、ローラが転がり軸受の外輪を兼用するタイプの場合、材質が鋳物では内径部における転がり疲れ(疲労摩耗)寿命を確保することが出来ない。また、上記転がり軸受を介さず軸受鋼を用いる技術においても、ローラの硬度の設定がされておらず、又ブレードに関しても硬度や適切な表面処理方法がなされていないため、信頼性を確保できない。
この発明は、上記の事情を考慮したもので、疲労摩耗寿命及び信頼性を確保することが可能なロータリ型流体機械及び冷凍サイクル装置を提供することを目的とする。
本発明の一形態に係るロータリ型流体機械は、シリンダ室を形成するシリンダと、クランクシャフトの偏心軸部に係合されシリンダ室内で偏心回転するローラと、ローラの外周面に当接するよう押圧付勢されシリンダ室内を区画するブレードとを備え、上記ローラとクランクシャフトの偏心軸部との間に転がり軸受を設けたロータリ型流体機械において、 上記ローラを表面硬度がHRC45以上である高炭素クロム軸受鋼及び浸炭軸受用鋼のいずれかで、上記転がり軸受の球状の転動体の軌道面を形成する内周面と上記ブレードと摺接する外周面とを有する環状に形成し、上記ブレードを、少なくともローラとの摺接面が窒化処理され、表面硬度がHV900以上にされた鉄系材料、固体潤滑剤を含浸した鉄系焼結材料、硬度がHRC60以上の基材にダイヤモンドライクカーボンコーティング及びセラミックスコーティングのいずれかを施した材料、及びセラミックス材のいずれかで形成したことを特徴とする。
この発明によれば、疲労摩耗寿命及び信頼性を確保することが可能となる。
以下、本発明の第1実施形態にかかる流体機械及び冷凍サイクル装置1について図1及び図2を参照して説明する。図1は本実施形態に係る冷凍サイクル装置1の構成を示す説明図であり、一部のみ断面で示す。図2はロータリ型流体機械としてのロータリ型圧縮機10の横断面を示す説明図である。
冷凍サイクル装置1は、ロータリ型圧縮機10と、ロータリ型圧縮機10に接続された凝縮器11と、凝縮器11に接続された膨張装置12と、膨張装置12に接続された蒸発器13と、を備えて構成されている。
ロータリ型圧縮機10は、密閉容器21と、該密閉容器21内に設けられる電動機構部22、圧縮機構部23、下端に偏心軸部33を有するクランクシャフト24、を備えて構成されている。圧縮機構部23の上下にクランクシャフト24を支持する主軸受25、副軸受26がそれぞれ設けられている。
圧縮機構部23は、シリンダ室31を形成するシリンダ32と、クランクシャフト24の偏心軸部33に係合されシリンダ室31内で偏心回転する環状のローラ34と、板状のブレード35と、を備えている。
シリンダ32には吸入孔41が形成され、吸入管42を介して図示しないアキュムレータと接続されている。
ローラ34は、内周面34bを構成する内径部34cと、外周面34aを構成する外径部34dと、を備えて環状に構成されている。
ブレード35はローラ34の外周面34aに当接するように付勢部材35aにより押圧付勢され、シリンダ室31内を吸入室と圧縮室とに区画する。ブレード35はローラ34の外周面34aに当接して摺動する。
このロータリ型圧縮機10においては、ローラ34の内周面34bとクランクシャフト24の偏心軸部33との間に転がり軸受37が介されている。
転がり軸受37は環状に並列して配される複数の球状の転がり軸受転動体38と、この転がり軸受転動体38の内側を摺接して支持する内輪37aと、転がり軸受転動体38の図中上下を転がり軸受転動体38に摺接して支持する環状の保持器40と、を備えて構成されている。
ローラ34の内周面34bが転がり軸受転動体38の軌道面39を形成することにより、ローラ34が転がり軸受37の外輪を兼用している。すなわち、転がり軸受転動体38は、内輪37aと保持器40と、ローラ34の内周面34bとに囲まれ、摺接して回転可能に保持されている。
ローラ34の材質は、その内径部34c及び外径部34dにおいて表面硬度がHRC45以上の高炭素クロム軸受鋼(JIS鋼種SUJ2)で構成されている。
ブレード35の材質は、すくなくともローラ34との摺接面において窒化処理が施され、その表面の硬度がビッカース硬さHV900以上にされた鉄系材料(SUS440C、SKH51等)である。ここで、窒化処理とは、純窒化、浸硫窒化、軟窒化、浸炭窒化のいずれかを含む表面処理である。
また、ブレード35は、窒化処理の前工程としてフッ化処理がなされていても良い。

本実施形態においては、冷凍サイクル装置1の冷媒として、例えばHC,HFC,CO等の塩素を含まない冷媒が使用される。
上述のように構成されたロータリ型圧縮機10において、電動機構部22によりクランクシャフト24が駆動され、ローラ34が偏心運動することにより冷媒が吸入され、圧縮室で圧力が上げられる。冷媒は、シリンダ32に形成された吐出切欠き43を介して密閉容器21内へ吐出される。
実施例1として、ローラ34は、硬さをHRC62に調質したSUJ2とし、ブレード35の材質はマルテンサイト系ステンレス鋼SUS440Cにガス窒化処理を施し、化合物層(白層)8μm、拡散層65μm、表面硬さをHV1150としたもの、実施例2として、フッ化処理後ガス窒化処理を施した以外は上記実施例1と同一のものとし、比較例1としてフッ化及び窒化処理を未実施のものについてのFALEX試験による耐磨耗性を図3及び図4に示す。図3は試験条件を示し、図4は試験結果を示す。
FALEX試験による耐磨耗性比較では、窒化処理を施した実施例1及び実施例2の窒化品と窒化処理を施さない比較例1の窒化未実施品との違いは明白であり、窒化未実施品では早期に凝着を起こすが、窒化品は同条件では凝着を起こさないことがわかる。これはローラ34材質が鋳物の時よりも顕著な傾向であり、SUJ2に対しては窒化層が耐摩耗性に有効であることを示す。
図5にフッ化処理有・無による窒化後の寸法変換率を示す。フッ化未実施品を基準に相対比較している。図5においてフッ化処理を施さない場合(フッ化未実施品)の寸法変化率に対して、本実施形態におけるフッ化処理を施したブレード35の寸法変化率は50%程度であることがわかる。
本実施形態によれば以下のような効果が得られる。すなわち、摩擦損失割合の高い偏心部において転がり軸受37を設けているため、摩擦損失を大きく低減でき、性能が向上する。
また、ローラ34が転がり軸受37の外輪を兼用しているため、ロータリ型圧縮機10の小型化、低コスト化が測れる。さらにローラ34の材質及び硬度を上記のように設定したことにより、内径部34cにおける転がり疲れ(疲労摩擦)寿命を確保することが出来る。
加えて油膜形成が期待できず金属接触に近い境界潤滑状態となるローラ34とブレード35との摺接部においては、ローラ34に形成されたCrの複炭化物の存在や、ブレード35表面に形成された窒化の白層及びその下の窒素の拡散層により、極めて高い耐摩耗性、耐焼き付き性を確保することが出来る。このため、信頼性の高いロータリ型圧縮機10を実現できる。
さらに、窒化処理の前工程にフッ化処理をすることで、表面の酸化膜や異物を除去することができ、窒化処理時に窒素の侵入や拡散が起こりやすくなる。そのため窒化層の安定と窒化前後での寸法及び形状変化のばらつきの低減を図れる。
また、油保持性の乏しい軸受鋼をローラ34に用いた場合においても、ブレード35ローラ34摺接部のシール性を確保でき、また、ブレード35とローラ34との摺接領域での押し付け力が安定・均一化することで、ローラ34自転数の減少による潤滑不良が抑制され、摺動部での摩耗を低減できる。
ロータリ型圧縮機10によれば、潤滑性の劣る塩素を含まない冷媒を使用した場合においても、ローラ34とブレード35との摺接部において、高い耐摩耗性・耐焼付け性を確保することが出来るため、適用する冷媒の制約が少ない。
さらに、ローラ34の外周面34aに、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)またはシリコンカーバイド(SiC)やクロムナイトライド(CrN)等のセラミックスのコーティングを施すことにより、金属接触に近い境界潤滑状態となるローラ34とブレード35の摺接部において、極めて高い耐磨耗性・耐焼付け性を確保することが出来る
なお、上記実施形態では、ローラ34の材質は、その内径部34c及び外径部34dにおいて表面硬度がHRC45以上の高炭素クロム軸受鋼(JIS鋼種SUJ2)であり、ブレード35の材質は、ローラ34との摺接面において窒化処理が施され、その表面の硬度がビッカース硬さHV900以上にされた鉄系材料(SUS440C、SKH51等)である場合について説明したが、これに限られるものではない。
例えば、実施例3として、ローラ34の材質は、その内径部34c及び外径部34dにおいて表面硬度がHRC45以上の浸炭軸受用鋼(JIS鋼種SCr420H)としてもよい。この場合にも、上記と同様の効果が得られる。さらに、浸炭焼入による表面の硬化や緻密な組織化により、耐衝撃性を確保することが出来る。
また、実施例4として、ブレード35の材質は、例えば二硫化モリブデン(MoS)、ポリテトラフルオロエチレン(PTEE)等の固体潤滑剤を含浸した鉄系焼結材料としてもよい。この場合にも、上記と同様の効果が得られる。さらに、固体潤滑膜の形成により、金属接触に近い境界潤滑状態となるローラ34とブレード35の摺接部においても、極めて高い耐磨耗性・耐焼付け性を確保することが出来る。
実施例5として、ブレード35の材質は、硬度がHRC60以上の基材にDLC(ダイヤモンドライクカーボン)コーティングが施された材料としてもよい。この場合にも、上記と同様の効果が得られる。さらに、ブレード35に自己潤滑性のあるDLCがコーティングされているので、特に金属接触に近い境界潤滑状態となるローラ34とブレード35の摺接部において、極めて高い耐摩耗性・耐焼き付き性を確保することが出来る。また、ブレード35の基材硬度がHRC60以上であるので、コーティングを施しても硬度差によるコーティング材の剥離を防ぐことが可能となる。
実施例6として、ブレード35の材質は、例えばシリコンカーバイド(SiC)やクロムナイトライド(CrN)等でセラミックスコーティングを施した材料としてもよい。この場合にも、上記と同様の効果が得られる。さらに、ブレード35に耐熱性があり非金属のセラミックス材がコーティングされているので、特に金属接触に近い境界潤滑状態となるローラ34とブレード35の摺接部において、極めて高い耐摩耗性・耐焼き付き性を確保することが出来る。また、ブレード35の基材硬度がHRC60以上であるので、コーティングを施しても硬度差によるコーティング材の剥離を防ぐことが可能となる。
実施例7として、ブレード35の材質は、炭化珪素、窒化珪素等のセラミックス材としてもよい。この場合にも、上記と同様の効果が得られる。さらに、ブレード35の材質が、耐熱性があり非金属のセラミックス材であるので、金属接触に近い境界潤滑状態となるローラ34とブレード35の摺接部においても極めて高い耐摩耗性・耐焼き付き性を確保することが出来る。
[第2実施形態]
以下本発明の第2実施形態に係るロータリ型圧縮機10を、図6を参照して説明する。なお、保持器40の材質以外は上記第1実施形態にかかる冷凍サイクル装置1及びロータリ型圧縮機10と同様であるため、共通する説明を省略する。
本実施形態において、図6に示すローラ34内径部34cの転がり軸受37に、耐熱性と耐油耐冷媒性に優れるプラスチックの材料からなる保持器40が設けられている。保持器40は転がり軸受転動体38を保持する機能を有し、転がり軸受転動体38は転動する際に保持器40に対して摺接する。
ここで、一般的な転がり軸受の保持器を説明する。一般的な転がり軸受は、通常、金属または樹脂で構成される。樹脂の利点として、軽量で高速回転用途に好適であって低騒音である。転がり軸受の保持器に多く使用される樹脂材として、PA樹脂(ナイロン66やナイロン46)やPOM樹脂(ポリアセタール)がある。これらの材料でローラ34を構成する場合には、耐熱温度が低く軟化する冷凍機油や冷媒に晒されると強度劣化するという問題がある。また、耐熱性や耐油冷媒性に優れる樹脂材に、PPS樹脂(ポリフェニレンサルファイド)がある。PPS樹脂には、分子構造から架橋型と直鎖型の2種類がある。架橋型のPPS樹脂は、低分子量物の抽出があり、この抽出物がコンプレッサ圧縮機や冷凍サイクル配管(キャピラリ)の詰まりを引き起こし、性能低下やコンプレッサを停止させるといった不具合が生じる場合がある。よって、ローラ34内径部の転がり軸受の保持器に使用する樹脂材は耐熱性、耐油耐冷媒性(強度劣化)のほかに、抽出物がないという特性も必要である。一方、信頼性に優れる金属製の保持器をローラ34内径部の転がり軸受の保持器に使用した場合、高速化運転での摺動損失、騒音増大の問題がある。
本実施形態における保持器40の材質は、直鎖型PPS樹脂(ポリフェニレンサルファイド)、LCP樹脂(液晶ポリマー)、PEI樹脂(ポリエーテルイミド)、PAI樹脂(ポリアミドイミド)、PEEK樹脂(ポリエーテルエーテルケトン)、PI樹脂(ポリイミド)、フッ素樹脂から選択されるスーパーエンジニアリングプラスチックとした。
本実施形態によれば、上述の一般的に使用されるPA樹脂やPOM樹脂と比較して、耐熱性、耐油耐冷媒性に優れるとともに抽出物が少ないため、高い信頼性を確保することが出来る。また、上記材料は、射出成形加工が可能であり、金属に比べ形状の自由度が大きいため、複雑な形状にも対応でき、保持器40の性能を向上させることが出来る。また、自己潤滑性に優れる材料で構成したため、機械ロスの低減、低騒音化が可能である。さらに、ガラス繊維や炭素繊維を複合させることによって耐熱性や強度が増し、高いモーメント負荷に耐えることが出来る。
[第3実施形態]
以下本発明の第3実施形態にかかるロータリ型圧縮機10について図7を参照して説明する。なお、ロータリ型圧縮機10がスイングタイプであることとブレード35の材質以外は上記第1及び第2実施形態に係る冷凍サイクル装置1及びロータリ型圧縮機10と同様であるため、共通する説明を省略する。
図7に示すように、本実施形態にかかるロータリ型圧縮機10は、ローラ34の外周にブレード35が固定されたスイングタイプのロータリ型圧縮機10であり、ローラ34とクランクシャフト24の偏心軸部33との間に転がり軸受37が介されている。ローラ34内径部34cには転がり軸受転動体38の軌道面39が形成されている。
本実施形態において、ローラ34の材質は、その内径部34cにおいて表面硬度HRC45以上の高炭素クロム軸受鋼(JIS鋼種SUJ2等)あるいは浸炭軸受用鋼(JIS鋼種SCr420H等)である。
本実施形態によれば、上記実施形態と同様の効果が得られる。加えて、ローラ34がブレード35に固定されているので、ブレード35に対策を施さなくても信頼性の高いロータリ型圧縮機10が得られる。
この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。例えば、上記実施形態においてはシリンダ室31が1つの流体機械(圧縮機)を例示したが、膨張器やポンプ、シリンダ室31を2つ以上有するもの等にも本発明を適用できる。また、上記実施形態で例示したローラ34の複数の特徴と、ブレード35の複数の特徴とを、適宜組み合わせて実施可能である。
さらに、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々
の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削
除してもよい。
以下に本発明の態様を記載する。
(1)
シリンダ室を形成するシリンダと、クランクシャフトの偏心軸部に係合されシリンダ室内で偏心回転するローラと、ローラの外周面に当接するよう押圧付勢されシリンダ室内を区画するブレードとを備え、上記ローラとクランクシャフトの偏心軸部との間に転がり軸受を設けたロータリ型流体機械において、
上記ローラ内周面が転がり軸受転動体の軌道面を形成するとともに、
上記ローラを表面硬度がHRC45以上である高炭素クロム軸受鋼及び浸炭軸受用鋼のいずれかで形成し、
上記ブレードを、少なくともローラとの摺接面が窒化処理され、表面硬度がHV900以上にされた鉄系材料、固体潤滑剤を含浸した鉄系焼結材料、硬度がHRC60以上の基材にダイヤモンドライクカーボンコーティング及びセラミックスコーティングのいずれかを施した材料、及びセラミックス材のいずれかで形成したことを特徴とするロータリ型流体機械。
(2)
上記ブレードは、フッ化処理した後に前記窒化処理の表面処理が施された鉄系材料で形成したことを特徴とする(1)記載のロータリ型流体機械。
(3)
上記ローラの外周面に、ダイヤモンドライクカーボンコーティング及びセラミックスコーティングのいずれかを施したことを特徴とする(1)記載のロータリ型流体機械。
(4)
上記転がり軸受の保持器を、耐熱性、耐油性及び耐冷媒性を有するプラスチック材料で形成したことを特徴とする(1)記載のロータリ型流体機械。
(5)
上記保持器の材質が、直鎖型ポリフェニレンサルファイド、液晶ポリマー、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、及びフッ素樹脂から選択されるスーパーエンジニアリングプラスチックであることを特徴とする(4)記載のロータリ型流体機械。
(6)
(1)乃至(5)のいずれかに記載のロータリ型流体機械と、凝縮器と、膨張装置と、蒸発器とからなる冷凍サイクル装置。
本発明の第1実施形態に係る冷凍サイクル装置の構成を示す説明図。 同実施形態にかかる圧縮機の断面を示す説明図。 同実施形態にかかる圧縮機と比較例の試験条件を示す表。 同実施形態にかかる圧縮機と比較例のFALEX試験結果を示す表。 同実施形態にかかるブレードとフッ化未実施品の寸法変化率を示す表。 本発明の第2実施形態にかかるローラ及び転がり軸受を示す平面図。 本発明の第3実施形態にかかる流体機械の断面を示す説明図。
符号の説明
1…冷凍サイクル装置、10…ロータリ型圧縮機(ロータリ型流体機械)、
11…凝縮器、12…膨張装置、13…蒸発器、21…密閉容器、22…電動機構部、
23…圧縮機構部、24…クランクシャフト、31…シリンダ室、32…シリンダ、
33…偏心軸部、34…ローラ、34b…内周面、34c…内径部、34a…外周面、
34d…外径部、35…ブレード、37…転がり軸受、37a…内輪、
38…転がり軸受転動体、39…軌道面、40…保持器。

Claims (6)

  1. シリンダ室を形成するシリンダと、クランクシャフトの偏心軸部に係合されシリンダ室内で偏心回転するローラと、ローラの外周面に当接するよう押圧付勢されシリンダ室内を区画するブレードとを備え、上記ローラとクランクシャフトの偏心軸部との間に転がり軸受を設けたロータリ型流体機械において、
    上記ローラを表面硬度がHRC45以上である高炭素クロム軸受鋼及び浸炭軸受用鋼のいずれかで、上記転がり軸受の球状の転動体の軌道面を形成する内周面と上記ブレードと摺接する外周面とを有する環状に形成し、
    上記ブレードを、少なくともローラとの摺接面が窒化処理され、表面硬度がHV900以上にされた鉄系材料、固体潤滑剤を含浸した鉄系焼結材料、硬度がHRC60以上の基材にダイヤモンドライクカーボンコーティング及びセラミックスコーティングのいずれかを施した材料、及びセラミックス材のいずれかで形成したことを特徴とするロータリ型流体機械。
  2. 上記ブレードは、フッ化処理した後に前記窒化処理の表面処理が施された鉄系材料で形成したことを特徴とする請求項1記載のロータリ型流体機械。
  3. 上記ローラの外周面に、ダイヤモンドライクカーボンコーティング及びセラミックスコーティングのいずれかを施したことを特徴とする請求項1記載のロータリ型流体機械。
  4. 上記転がり軸受の保持器を、耐熱性、耐油性及び耐冷媒性を有するプラスチック材料で形成したことを特徴とする請求項1記載のロータリ型流体機械。
  5. 上記保持器の材質が、直鎖型ポリフェニレンサルファイド、液晶ポリマー、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、及びフッ素樹脂から選択されるスーパーエンジニアリングプラスチックであることを特徴とする請求項4記載のロータリ型流体機械。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のロータリ型流体機械と、凝縮器と、膨張装置と、蒸発器とからなる冷凍サイクル装置。
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