JP5360237B2 - ロボットシステムの制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、与えられたプログラムに従って作業を行う産業用ロボットを2式(2セット)使用し、1つの対象物に対して作業を行う場合のロボットシステムの制御方法に関する。
従来、例えば、溶接工程のような生産現場において、溶接作業を行う溶接ロボットをはじめとする産業用ロボットを導入し、自動化、省人化が進められてきた。ここで「産業用ロボット」とは、例えば、マニピュレータ、制御装置、作業用のツール、および、その他周辺機器などを相互に接続して構成したものの総称としている。なお、「溶接ロボット」は、マニピュレータ、制御装置、溶接機、溶接トーチ、溶接電極等の機器や部品、および、その他周辺機器などを相互に接続して構成したものの総称として使用している。近年では、溶接作業の更なる高効率化、例えば溶接作業にかかる時間の短縮などを狙い、1つの作業対象物(一般の呼称にあわせて以下「ワーク」と呼ぶ。)に対して複数台の産業用ロボットを使用し、複数台の産業用ロボットで同時かつ共同して作業が行われる傾向にある。
このような場合、ワークを把持したハンドリングロボットが、適正な溶接ができる継手姿勢となるようにワーク姿勢を変える動作をまず行い、それに協調して、溶接ロボットが溶接トーチを運棒して溶接を行うというロボット間の協調制御が使用される例が多い。この様な例では、ワークを把持したハンドリングロボットの作業用ツール(例えば、ワークを把持するためのグリップ機構)と、溶接ロボットの作業用ツール(溶接トーチ内の溶接電極の先端)の相対位置および相対姿勢の関係(以下、「相対関係」と称す。)を制御することが重要である。例えば、ワークを把持したロボットを手動操作させたとき、相対関係を保ったまま溶接トーチを把持したロボットを動作させる制御を行うものである。このような制御は、所謂、「つれ動き制御」と称されるものであり、広く知られている(例えば、特許文献1参照)。
あるいは、2式のロボットで、片方のロボットにTIG(Tungsten Inert Gas:タングステン−イナートガス)電極を持たせ、他方のロボットにフィラワイヤを持たせ、両者を近接して協調動作によるTIG溶接を行う例が知られている(例えば、特許文献2参照)。この場合、溶接中のTIG電極、フィラワイヤおよび溶接線の相互の位置関係が重要である。そこで、特許文献2では、外部からの信号に従って相対位置を保ったまま動作軌跡をシフトし、さらに、相対位置を微調整する例が示されている。このような例の制御も「つれ動き制御」の一種と言える。
溶接工程の時間短縮などの高効率化を行う方法として、1つの電極をそれぞれ有する溶接ロボットを2式使用し、1つの溶接線に対する2電極溶接が考えられる。
一般に溶接を行うための溶接条件には、「溶接電流」、「溶接電圧」、「溶接速度」、「ウィービングの仕方」、「溶接継手に対するねらい位置」等の多数の要素がある。ここで、「溶接継手に対するねらい位置」とは、溶接継手に対する溶接電極先端の位置および溶接継手に対する溶接電極の角度を表す表現である。
2式の溶接ロボットによる溶接においては、2式の溶接ロボットの相対関係が異なると溶接結果が異なることになる。なお、2式の溶接ロボットの相対関係は、具体的には、2式の溶接ロボットの2つの溶接電極先端の相対位置および2つの溶接電極先端の相対姿勢の関係である。この場合は、「溶接継手に対するねらい位置」に加えて、「相対関係」も溶接条件を構成する要素の一つであり、2つの溶接電極が発生させる2つのアークが相互に干渉を起こさず、安定したアークで所望のビードを形成する溶接を行うためには適正な相対関係が必要である。
上述のような多数の要素から成る溶接条件は、各要素を色々に変更しながらトライアンドエラーで何度も溶接を行って適正な組み合わせを決めていくことが多い。なお、以下では、これを「溶接条件だし作業」と呼ぶ。「溶接条件だし作業」は、実際の溶接対象ワークで行なうのではなく、溶接継手のみを再現したテストピースを用意して行うのが一般的である。2式の溶接ロボットによる溶接においては、「相対関係」も「溶接条件だし作業」を通じて決めていくことになる。
実際の溶接対象のワークに対して行う溶接作業は、与えられたプログラムを溶接ロボットが実行することによって行われる。溶接ロボットが行う溶接作業は多数の動作の連続であり、その動作に合わせ、必要に応じて溶接機等の機器を制御して進められる。このため、プログラムには、溶接作業に必要な動作1つ1つを示す指令とデータの連なり、および、溶接機等の機器を制御するために必要な指令とパラメータ等が登録されている。
プログラムを作成する作業は、これらの指令、データおよびパラメータを、溶接ロボットの制御装置のメモリ等の記憶媒体に記憶させていく作業である。動作1つ1つを示す指令とデータの中には、1動作ごとの座標と姿勢を現すデータが含まれている。これらは、溶接ロボットを実際にその座標と姿勢へ移動操作し、まさに溶接ロボットに対して作業を教え込むようにプログラムを作成していくことになる。これを、「教示」と呼ぶ。このことから、一般に、プログラム作成作業を「教示作業」と呼ぶ。なお、溶接ロボットの座標と姿勢の意味については後述する。
ワークの溶接部位の溶接継手に対する教示作業では、溶接条件だし作業で得られた溶接条件をプログラムに反映していかなければならない。溶接条件のうち、溶接電流や溶接電圧等の数値パラメータは、溶接条件だし作業で得られたものと同じ値をプログラム中に設定する。これにより、溶接条件だし作業で得られた溶接を再現することは比較的容易にできる。これに対し、溶接時の「相対関係」については、実際の溶接時の1つ1つの動作ごとに、実際に2式の溶接ロボットを操作してワークの対象の溶接部位での2式のロボットの相対関係が再現されて教示されなければならない。
相対関係を教示するために考えられる方法としては、まず一方の「溶接継手に対するねらい位置」を再現し、続いて他方を操作して「相対関係」を再現する。あるいは、まず、溶接継手の近傍で「相対関係」を再現し、その上で、相対関係を保ったまま双方を動かして(ここで、上述の「つれ動き制御」を使用することになる。)「溶接継手に対するねらい位置」を再現する方法がある。このうち、相対関係を再現するために考えられる方法としては、溶接条件だし作業時の各溶接ロボットの座標系で見た座標と姿勢をメモしておき、実際のワークの対象の溶接部位に対する教示時には、そのメモを見ながら再現していく方法がある。当然、そのときは、溶接ロボットの座標系で見た位置は、溶接条件だし作業時のそれとは全く異なり、溶接線の向きも同じとは限らない。したがって、メモに書かれた座標と姿勢の値を現在の座標と姿勢に換算し、溶接ロボットを操作して相対関係を再現していくことになる。これは、実際には非常に面倒な作業となる。なお、各溶接ロボットの座標系で見た座標と姿勢に関しては、通常の溶接ロボットの制御装置には、その制御点の座標と姿勢を表示する機能があるので、この機能を用いて知ることができる。そして、通常、制御点は溶接電極の先端に設けている。
一旦相対関係を確立すれば、それを保ったまま片方の動作に合わせて他方を動かす「つれ動き制御」は、有用な機能となる。溶接部位での教示においては、2式の溶接ロボットの「つれ動き制御」を駆使して進めることになる。しかし、その制御を始める時点で、溶接条件だし作業で得られた「相対関係」をどのように再現して確立するかという点に課題がある。「つれ動き制御」に先立って、相対関係をいかに容易に確立することができるかは、溶接ロボットだけに限らず、「つれ動き制御」を使用する全ての産業用ロボットにとって共通の課題と言える。
さらに、溶接作業の対象とするワークに複数の溶接線があり、複数の溶接継手に対して溶接する必要がある場合、溶接継手ごとに溶接条件だし作業が行われる。その結果、複数の「相対関係」が得られることになる。教示作業では、溶接部位ごとの溶接継手に合わせ、それら複数の相対関係を使い分ける必要が生じる。ここでは、上で述べた面倒な作業を複数回行なわなければならないことになる。一旦、相対関係を確立すれば、それを保ったまま片方の動作に合わせて他方を動かす「つれ動き制御」は有用な機能となる。しかしながら、その制御を始める時点で、「溶接条件だし作業」で得られた複数の中から1組の相対関係をどのように再現して確立するかという点に課題がある。これも、溶接ロボットに限らず「つれ動き制御」を使用するすべての産業用ロボットにとっての課題と言えるものである。
特開平02−271402号公報 特開平11−342473号公報
本発明は、「つれ動き制御」を行うに先立って、「相対関係」を確立するための操作の手間を軽減する、または、複数の相対関係の中から一つを選択し、その「相対関係」を確立するための操作の手間を軽減することのできるロボットシステムの制御方法、特に、溶接ロボットからなるロボットシステムの制御方法を提供する。
上記課題を解決するために、本発明のロボットシステムの制御方法は、2式の産業用ロボットを用い、一方をマスタロボットとし、他方をスレーブロボットとするロボットシステムの制御方法であって、上記マスタロボットと上記スレーブロボットとの相対位置および相対姿勢の関係を示すデータを一組の情報として記憶する記憶ステップと、上記マスタロボットと上記スレーブロボットとが任意の位置にいる状態で、記憶した上記一組の情報の示す相対位置および相対姿勢の関係を再現するように、上記マスタロボットの位置に対して上記スレーブロボットを動作させる第1の動作ステップ、あるいは、上記マスタロボットと上記スレーブロボットとが任意の位置にいる状態で、上記一組の情報の示す相対位置および相対姿勢の関係を再現するように、上記スレーブロボットの位置に対して上記マスタロボットを動作させる第2の動作ステップと、を備えた方法からなる。
この方法により、溶接ロボットをはじめとする産業用ロボットが2式ある場合に、それらの相対関係を記憶しておき、任意の時点でそれを再現することにより、「つれ動き制御」を行うに先立っての2式の産業用ロボットの相対関係を確立するための操作の手間を軽減することができる。これにより、2つの溶接電極で2つのアークを発生させ、2つのアークが干渉しない所定の位置で溶接を行うことができるので、ビード形状を最適化することができる。その結果、接続強度が十分で信頼性の高い溶接を実施することができる。
また、本発明のロボットシステムの制御方法は、2式の産業用ロボットを用い、一方をマスタロボットとし、他方をスレーブロボットとするロボットシステムの制御方法であって、マスタロボットとスレーブロボットとの相対位置および相対姿勢の関係を示すデータを一組の情報としたものを複数組だけ記憶する記憶ステップと、マスタロボットとスレーブロボットとが任意の位置にいる状態で、記憶した複数組の情報のうちの一組の情報が示す相対位置および相対姿勢の関係を再現するように、マスタロボットの位置に対してスレーブロボットを動作させる第1の動作ステップ、あるいは、マスタロボットとスレーブロボットとが任意の位置にいる状態で、記憶した複数組の情報のうちの一組の情報が示す相対位置および相対姿勢の関係を再現するように、スレーブロボットの位置に対して、マスタロボットを動作させる第2の動作ステップと、を備えた方法からなる。
この方法により、溶接ロボットをはじめとする産業用ロボットが2式ある場合に、それらの複数の相対関係を記憶しておき、その複数の相対関係の中から一つを選択し、任意の時点でそれを再現することにより、「つれ動き制御」を行うに先立っての2式の産業用ロボットの相対関係を確立するための操作の手間を軽減することができる。これにより、2つのトーチで2つのアークを発生させ、2つのアークが干渉しない所定の位置で溶接を行うことができるので、ビード形状を最適化することができる。その結果、接続強度が十分で信頼性の高い溶接を実施することができる。
本発明の実施の形態1における溶接システムの概略構成を示す図 本発明の実施の形態1における溶接システムの動作を示す図 本発明の実施の形態1における溶接システムの動作を行うためのプログラムの一例を示す図 本発明の実施の形態1における記憶の処理を示す図 本発明の実施の形態1における溶接システムの2つの単電極溶接トーチの溶接電極の先端の位置の位置関係について示す図 本発明の実施の形態1における再現の処理を示す図 本発明の実施の形態1におけるマスタ基準の再現の処理例を示す図 本発明の実施の形態1におけるスレーブ基準再現の処理例を示す図 本発明の実施の形態2における記憶の処理を示す図 本発明の実施の形態2における再現の処理を示す図 本発明の実施の形態3における複数の情報の記憶の処理を示す図 本発明の実施の形態3における複数の情報の再現の処理を示す図
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照しながら説明する。以下の図面においては、同じ構成要素については同じ符号を付しているので説明を省略する場合がある。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における溶接システムの概略構成を示す図であり、周辺機器等を備えた溶接ロボットを2式用いて溶接システムを構成した例を示している。構成する機器の仕様によっては構成機器間の接続方法は異なる場合があり、図1の構成はあくまでも一例を示すものである。
なお、実用上の溶接システムは、溶接トーチ等のツールを保持するマニピュレータを搭載して、マニピュレータの位置を移動させるシフト移動装置や、溶接対象である母材を搭載してその姿勢を変えるポジショナや、母材を搭載するための冶具などを構成要素として溶接ロボットを構成している場合が多い。しかし、本実施の形態の内容とは直接関連しないため、図示および説明を省略する。
また、図1において、説明の都合上、2式の溶接ロボットのうち一方の溶接ロボットを溶接ロボットAと呼ぶこととし、溶接ロボットAの各部の番号および記号には添え字aを付す。また、他方の溶接ロボットを溶接ロボットBと呼ぶこととし、溶接ロボットBの各部の番号および記号には添え字bを付す。これにより2つの溶接ロボットを構成する機器や部品を区別して図示および説明をする。
先ず、溶接ロボットAの構成について説明する。溶接ロボットAは、マニピュレータ11aと溶接電源装置12aとを備えている。溶接電源装置12aに設けられているトーチ端子121aには、ケーブル123aが接続されている。溶接電源装置12aに設けられている母材端子122aには、母材Wがケーブル124aを介して接続されている。マニピュレータ11aには、ワイヤ送給装置14aが取り付けられている。マニピュレータ11aは、制御装置10aにより動作が制御される。ケーブル123aは、図1に示すようにタッチセンサユニット13aを用いる場合にはこれを経由して、ワイヤ送給装置14aに設けられた給電端子141aに接続される。このケーブル123aは、タッチセンサユニット13aを用いない場合には、給電端子141aに直接接続される。
ワイヤ送給装置14aと単電極溶接トーチ16aとは、トーチケーブル15aで接続されている。トーチケーブル15aの中を消耗式の溶接ワイヤである溶接電極18aが通る。溶接対象物である母材Wに一端が接続されているケーブル124aは、他端が溶接電源装置12aに設けられている母材端子122aに接続されている。
溶接を行う際は、溶接電源装置12aにより溶接電極18aと母材Wとの間に電力を供給してアークを発生させる。アークが発生することにより、トーチ端子121aから、溶接電極18aと母材Wを経由して、母材端子122aにつながる溶接電流の回路を構成する。この溶接電流の回路に溶接電流が流れる。
また、溶接電源装置12aがワイヤ送給装置14aを制御することにより、溶接電極18aが母材Wへ連続的に送給される。そして、マニピュレータ11aが制御装置10aにより、その動作を制御されることで、溶接電極18aが母材Wの溶接線に沿って移動する。このことによりアーク溶接が行われる。
制御装置10aは、例えば、図1に示すメモリ40aに予め記憶された動作プログラムに基づいてマニピュレータ11aの動作を制御する。さらに、制御装置10aは、溶接電源装置12aに溶接電流や溶接電圧などの指令を与える。溶接電源装置12aは、その指令に応じて溶接電流や溶接電圧を制御する。
アークセンサ処理部17aは、溶接電源装置12aの内部または上述した溶接電流の回路のいずれかの部位で計測した溶接電流および溶接電圧のうちの少なくともいずれかに、制御装置10aの要求に応じて所定の処理を加えて溶接位置の溶接線からのずれに相当するデータに変換し、制御装置10aに送る。制御装置10aは、受信した溶接線からのずれに相当するデータに基づいてマニピュレータ11aの動作を制御し、溶接位置の溶接線からのずれを修正する。なお、アークセンサ処理部17aは、必ずしも用いる必要はないが、本実施の形態1では用いている。
なお、溶接ロボットBは、溶接ロボットAと共通の母材Wに対して溶接を行うものであり、溶接ロボットAと同一の構成を有している。従って、溶接ロボットBを構成する個々の機器の説明は省略する。
また、図1において、制御装置10aと制御装置10bとは、ロボット間通信ケーブルXで接続されている。
本実施の形態1では、各々の溶接ロボットA、Bが単電極溶接トーチ16a、16bを保持しており、従来のタンデムアーク溶接のように、2つの溶接電極18a、18bを溶接線近傍で溶接進行方向に互いに近接して並べるように配置させている。そして、溶接線上の溶接進行方向に対して、一方が先行し他方が後行して追従している状態で、溶接進行方向に移動しながら両方の溶接電極18a、18bにアークを発生させる。すなわち、一方のマニピュレータによる溶接電極の移動に、他方のマニピュレータによる溶接電極の移動を追従させる。そして、2つの溶接電極18a、18bと母材Wとの間に発生する近接した2つのアークにより、溶融プールを形成しながら溶接が行われる。これにより、従来のタンデム溶接のような溶接を行うことができる。すなわち、図1に即して説明すると、マニピュレータ11aにより移動する溶接電極18aと母材Wとの間に発生するアークと、マニピュレータ11bにより移動する溶接電極18bと母材Wとの間に発生するアークの2つのアークにより、1つの溶融プールを形成しながら溶接が行われる。なお、2つのアークで1つの溶融プールを形成するのではなく、2つのアークで2つの近接した溶融プールを形成し、2つの溶融プール状態で溶接が行われるようにしても良い。
また、上述のような溶接を行うに際し、本実施の形態1における以下に説明する処理は、一方の溶接ロボットの制御装置が主体になって行うものである。その一方の溶接ロボットをマスタロボット(以下、「マスタ」とする。)と呼び、他方の溶接ロボットをスレーブロボット(以下、「スレーブ」とする。)と呼ぶことにする。マスタで処理を行うため、プログラムおよび溶接条件等のパラメータは、マスタの制御装置の図示しないメモリ内に格納されている。さらに、処理を行うにあたって必要な操作も、マスタの制御装置の図示しない操作パネルを通じて行うものである。
ここで、マスタとスレーブとの違いは、制御を主となって行うものと、それに従うものという役割の違いである。2式の溶接ロボットのうち、どちらの溶接ロボットがマスタ、または、スレーブであるかは、以下に説明する処理に先立って決めておけば、どちらの溶接ロボットもマスタにもスレーブにもすることができる。そして、2式の溶接ロボットを構成する機器の仕様上に本質的な違いは必要ない。さらに、溶接制御上、マスタが先行であっても後行であっても、確定していればどちらでもかまわない。
以下の説明では、溶接ロボットAがマスタであり、溶接ロボットBがスレーブであるものとし、かつ、マスタが先行であるとして説明する。すなわち、制御装置10aが先行およびマスタの制御装置であり、制御装置10bが後行およびスレーブの制御装置である。
次に、図1に示す溶接システムの動作について、図2を用いて説明する。図2は、本発明の実施の形態1における溶接システムの動作を示す図である。1つの溶接線に対する溶接とその溶接の前後における溶接電極18aおよび溶接電極18bの動作が図2に示されている。ここで、破線で囲まれたP210、P211、P212、P213は、溶接ロボットの動作としてプログラムされている教示ポイントを表している。各教示ポイントは、溶接電極18aと溶接電極18bの先端に設けられた2つの制御点の各々の座標およびその姿勢(以下、単に「位置」という。)を特定するために必要なデータ(以下、単に「位置データ」という。)で構成されている。すなわち、各教示ポイントは両方の溶接電極18a、18bの位置の組であり、両方の溶接電極18a、18bの位置データで構成されている。
一般に、溶接ロボットを含めた産業用ロボットの位置を現す位置データの表現方法には、種々の方式がある。例えば、産業用ロボットを構成する各動作軸の位置で表す方式や、各軸の関係から求めるマトリクスで表す方式などがある。なお、どの方式を採っても、他の方式へ変換は可能である。よく使われるのは、溶接電極の先端位置を所定の直交座標系における座標値、例えば座標値A0:(X、Y、Z)で表し、その溶接電極の直交座標上で定義されるオイラー角、例えばオイラー角B0:(U、V、W)で姿勢を表す方式である。しかし、直交座標系をどのように規定するかは、個々の産業用ロボットに応じて異なる。さらに直交座標系を複数規定することも可能である。1つの直交座標系しか持たないならば、あるいは、複数の直交座標系がある場合でもそのうちの一つに固定するならば、「位置データ」を一意に表すことが出来る。しかし、複数の直交座標系が有り、そのうちの任意の直交座標系を使うなら、どの直交座標系を使うかを特定するための情報もあわせて必要になる。この直交座標系を特定するための方法も種々ある。これらについては、新規な内容ではなく、また、本実施の形態1においてどのような方式でも特に関係がないので、ここでの説明は割愛する。
なお、以下では、マニピュレータの取り付け部の中心に置いた直交座標系(以下、「ロボット座標系」と呼ぶ。)を使用し、溶接電極の先端の位置座標値(X、Y、Z)と溶接電極の姿勢のオイラー角(U、V、W)の組みせで溶接ロボットの「位置データ」を表現するものとして説明を進める。
さらに、溶接ロボットがシフト移動装置やポジショナを有しており、シフト軸やポジショナ軸がある場合は、それらの位置を特定する情報も「位置データ」に含むことになるが、このことも本実施の形態1においては重要ではないので、特に言及しない。
図2において、例えば、実行開始信号が制御装置10aと制御装置10bとに入力され、プログラムの実行開始が指定される。そうすると、制御装置10aにより動作が制御されるマニピュレータ11aと制御装置10bにより動作が制御されるマニピュレータ11bが動作を開始する。そして、やがて、溶接電極18aと溶接電極18bとは、P210で示す各々の位置に到達する。この位置は溶接を行う前の時点の位置であり、溶接電極18aと溶接電極18bとは必ずしも近接している必要はない。マニピュレータ11aとマニピュレータ11bの動作が続き、P211に示すように溶接電極18aと溶接電極18bとは、溶接線20上に到達して近接した状態となる。そして、両方とも溶接を開始してアークを発生し(P211は溶接始点位置)、各々に指定された溶接条件で溶接が行われる。溶接電極18aと溶接電極18bとは、溶接条件として指定された溶接速度で溶接線20に沿って移動する。そして、溶接電極18aと溶接電極18bとがP212で示す各々の位置に到達すると、両方の溶接ロボットとも溶接を終了する(P212は溶接終点位置)。そして、溶接線20から退避移動し、P213に示すように、溶接電極18aと溶接電極18bとは近接状態を解消し、空中で別々に離れた位置に移動する。
このような動作を行うためのプログラムの一例を、PRG2として図3に示す。図3は、本発明の実施の形態1における溶接システムの動作を行うためのプログラムの一例を示す図である。なお、このプログラムは、制御装置10aと制御装置10bのいずれかに記憶されるものであり、例えば、マスタの制御装置10a内の図示しない記憶部に記憶されるものである。
図3において、L201の命令は、溶接電極18aと溶接電極18bとがP210で示す各々の位置に移動することを指令するものである。L202の命令は、溶接を行う際に使用する溶接条件を指定するものである。L203の命令は、溶接電極18aと溶接電極18bがP211で示す各々の位置に移動することを指令するものである。L204の命令は、先行電極である溶接電極18aが溶接を開始することを指令するものである。L205の命令は、後行電極である溶接電極18bが溶接を開始することを指令するものである。L206の命令は、溶接電極18aと溶接電極18bの2つの電極がP212で示す各々の位置に移動することを指令するものである。L207の命令は、先行電極である溶接電極18aが溶接を終了することを指令するものである。L208の命令は、後行電極である溶接電極18bが溶接を終了することを指定するものである。L209の命令は、溶接電極18aと溶接電極18bの2つの電極が、P213で示す各々の位置に移動することを指令するものである。
本実施の形態1の1つの技術的な特徴要素は、上述の溶接電極18aの先端の制御点と溶接電極18bの先端の制御点との相対関係を示す情報として両溶接ロボットの「位置データ」を記憶する「記憶の処理」を行う点である。本実施の形態1における「記憶の処理」について、図4を用いて説明する。図4は、本発明の実施の形態1における情報の処理を示す図である。
図4に示す「記憶の処理」は、マスタとスレーブとが溶接条件だし作業で得られた相対関係となっている状態で、後述する所定の操作αを行う。これにより、マスタの制御装置10aまたはスレーブの制御装置10bのいずれかにおいて実行される処理が「記憶の処理」である。いずれの制御装置10a、10bで実行してもよいが、ここでは、マスタの制御装置10aで実行するものとして説明する。これに伴い、操作αは、マスタの制御装置10aに接続された図示しない操作パネルを通じて行なわれることを想定して説明する。なお、何を使ってどのように操作するかも、本実施の形態1には直接関係がない。この操作は、単に「記憶の処理」を開始するためだけのものであり、それができればどのような操作でも構わない。
ここで、図4を用いて、溶接条件だし作業時の溶接ロボットの動作例を示す。P211およびP212の教示ポイントを構成する両溶接ロボットA、Bの位置データを調整していくことで、P211からP212への動作中に所望の溶接結果を得るために必要な「相対関係」を確定することが、溶接条件だし作業の目的の一つとなる。そして、最終的に適正な溶接が得られたとすると、P211およびP212に教示ポイントを構成する両溶接ロボットA、Bの位置データ、あるいは、P211からP212への動作中の両溶接ロボットA、Bの位置データが、所望の溶接結果を得るために必要な相対関係を示すものとなる。すなわち、「記憶の処理」を始めるに当たってのマスタとスレーブが溶接条件だし作業で得られた相対関係となっている状態とは、例えば、P211からP212への動作の途中で停止させた、図4に示す実線で囲んだ状態21である。図4はその状態で操作αを行って「記憶の処理」を開始した場合の例を示している。
「記憶の処理」を開始したときのマスタの「ロボット座標系」から見たマスタの位置データPaと、マスタの「ロボット座標系」から見たスレーブの位置データPbは、以下のように表される。なお、位置データPa、Pb(:座標値、オイラー角)は、図4に示すように、小さい丸で囲まれた溶接電極18a、18bの先端の位置の、座標系における位置データを表している。
Pa:(Xpa、Ypa、Zpa),(Upa、Vpa、Wpa)
Pb:(Xpb、Ypb、Zpb),(Upb、Vpb、Wpb)
図5は、本発明の実施の形態1における溶接システムの2つの単電極溶接トーチ16a、16bの溶接電極18a、18bの先端の位置の位置関係について示す図である。図5の左側の図の丸で囲まれた部分を拡大したものが右側の図である。位置データPa、Pbの座標系における位置が座標値(Xpa、Ypa、Zpa)、(Xpb、Ypb、Zpb)を示し、位置データPa、Pbの位置から溶接電極18a、18bが配置された方向に沿った直線が、座標系となす角度が、オイラー角(Upa、Vpa、Wpa)、(Upb、Vpb、Wpb)を示している。
また、図5に示すように、継ぎ手にあわせて単電極溶接トーチ16a、16bにそれぞれ別個の姿勢をとらせることができ、溶接施工上の利便性が向上する。図5では、レ形開先のある隅肉溶接継ぎ手を溶接する場合を示している。開先部G1の上に、一定の脚長の隅肉溶接ビードを盛る必要があることを想定している。図5では、先行の溶接電極18aが開先部G1の第1溶接W1を行い、後行の溶接電極18bが隅肉部分の第2溶接W2を行っている。その際に、後行の溶接電極18bを溶接電極18aに対して傾きを大きくすることにより、平坦に近いビード形状が得られることを示している。
また、複数の電極で溶接することが難しい狭隘部などに対しては、2台の溶接システムではなく、1台の溶接システムで溶接を行うことができるので、システム全体としての自動化率を低下させずに済む。
また、本実施の形態1の溶接システムは、タンデム溶接用トーチや2トーチ溶接用の取り付け機構といった特殊な機器を使用せずに、単電極溶接トーチで溶接を行う標準的な溶接システムである。これにより、標準的な機器で構成されるので、交換部品等を安価に入手し易く、メンテナンス性がよい溶接システムとすることができる。
さらに、タンデム溶接用トーチや2トーチ溶接用の取り付け機構といった特殊な機器を使用する場合と比べて、溶接トーチ周辺がコンパクトな構成とすることができる。これにより、タンデム溶接用トーチや2トーチ溶接用の取り付け機構を使用した場合には、溶接箇所の周辺部材等に当たってしまうために溶接ができなかった部位の溶接も可能となり、利便性が高いものとなる。
ところで、位置データPa、Pbの座標系における座標値やオイラー角などの情報を、例えば、図4におけるマスタの制御装置10aの記憶部であるメモリ40aの中に記憶する処理が、本実施の形態1における「記憶の処理」である。なお、記憶媒体は、必ずしもマスタの制御装置10a内のメモリ40aに限るものではなく、他の場所にあるメモリであってもよい。情報を記憶でき、後述する「再現の処理」の過程でその情報を使用できるようになっていればよく、メモリカード等の外部メモリでもかまわないし、スレーブの制御装置10bに設けられたメモリでもかまない。
本実施の形態1のもう一つの技術的な特徴要素は、マスタおよびスレーブのいずれか一方のロボットに対して、他方のロボットを動作させて相対関係を再現する点である。図6を用いて、本実施の形態1における「再現の処理」の過程について説明する。図6は、本発明の実施の形態1における再現の処理を示す図である。
「再現の処理」は、マスタおよびスレーブが任意の位置にいる状態で実施する。例えば、マスタまたはスレーブが、相対関係を再現する必要のある場所ないしはその近傍にいる状態で、所定の操作β1または操作β2を行うことで開始される。なお、以下では、操作β1または操作β2が、マスタの制御装置10aに接続された図示しない操作パネルを通じて行なわれることを想定して説明している。そして、操作パネルを有する機器としては、例えばロボットの教示等に用いられるティーチングペンダント等が挙げられる。しかし、何を使ってどのように操作するかは、本実施の形態1とは直接関係はない。この操作は、単に「再現の処理」を開始するためだけのものであり、それができれば、どのような機器によるどのような操作でもかまわない。ここで、操作β1と操作β2の違いは、どちらのロボットを基準にして相対関係を再現するかの違いである。例えば、操作β1は、マスタ基準で相対関係を再現する操作であり、操作β2は、スレーブ基準で相対関係を再現する操作である。
「再現の処理」を開始する時点において、マスタの「ロボット座標系」から見たマスタの位置データQaと、マスタの「ロボット座標系」から見たスレーブの位置データQbは、以下のように表される。
Qa:(Xqa、Yqa、Zqa),(Uqa、Vqa、Wqa)
Qb:(Xqb、Yqb、Zqb),(Uqb、Vqb、Wqb)
図6に示すように、「再現の処理」は、操作β1またはβ2を行うことにより開始される。そして、ステップS10で、まず、マスタの制御装置10aのメモリ40aから、「記憶の処理」で記憶した情報のPaとPbを読みだす。
図6におけるステップS20では、位置データPaと位置データPbとの差、すなわち、相対位置差△xyzと相対姿勢差△uvwとを計算する。ここで、相対位置差△xyzと相対姿勢差△uvwは、以下のように表される。
△xyz=(Xpb、Ypb、Zpb)−(Xpa、Ypa、Zpa)
△uvw=(Upb、Vpb、Wpb)−(Upa、Vpa、Wpa)
次に、どちらのロボットを基準にして相対関係を再現するかに応じて、ステップS30で分岐する。操作β1で「再現の処理」を開始している場合、ステップS30においてマスタ基準と判断し、ステップS40へ分岐する。ステップS40では、マスタの位置に対して相対関係を再現したスレーブの位置を計算する。すなわち、マスタの位置データQaに対して相対位置差△xyzと相対姿勢差△uvwとなる位置データQabを次のように計算する。
Qab:(Xqa、Yqa、Zqa)+(Xpb、Ypb、Zpb)−(Xpa、Ypa、Zpa),(Uqa、Vqa、Wqa)+(Upb、Vpb、Wpb)−(Upa、Vpa、Wpa)
ステップS50では、ステップS40で求めた位置データQabをスレーブの「ロボット座標系」から見たスレーブの位置データに変換する。このとき、マスタとスレーブとの位置関係を表す変換マトリクスを使用した変換処理を行うが、この変換処理は周知の技術であり、ここでは特に言及しない。
ステップS60では、ステップS50で求めたスレーブの位置データを目標にスレーブを動作させる。このとき、ロボット間通信ケーブルXを介して、マスタからスレーブへの位置データの転送やマスタからスレーブに対する動作指示等の処理が行なわれる。
このようにして、マスタとスレーブとが各々任意の位置にいるときに、マスタの位置に対して相対関係を再現したスレーブの位置にスレーブを動作させることができる。この様子を図7に示す。図7は、本発明の実施の形態1におけるマスタ基準の再現の処理例を示す図である。なお、図7において、単電極溶接トーチ16aがマスタ側のトーチであり、単電極溶接トーチ16bがスレーブ側のトーチである。
一方、操作β2で「再現の処理」を開始している場合、ステップS30においてスレーブ基準と判断し、ステップS80へ分岐する。ステップS80では、スレーブの位置に対して相対関係を再現したマスタの位置を計算する。すなわち、マスタの「ロボット座標系」から見たスレーブの位置データQbに対して相対位置差△xyzと相対姿勢差△uvwとなる位置データQbaを次のように計算する。
Qba:(Xqb、Yqb、Zqb)−(Xpb、Ypb、Zpb)+(Xpa、Ypa、Zpa),(Uqb、Vqb、Wqb)−(Upb、Vpb、Wpb)+(Upa、Vpa、Wpa)
ステップS80で求めた位置データQbaは、マスタの「ロボット座標系」から見た位置データなので、ステップS100では、この位置データを目標にマスタを動作させる。
このようにして、マスタとスレーブとが各々任意の位置にいるときに、スレーブの位置に対して相対関係を再現したマスタの位置にマスタを動作させることができる。この様子を図8に示す。図8は、本発明の実施の形態1におけるスレーブ基準再現の処理例を示す図である。なお、図8において、単電極溶接トーチ16aがマスタ側のトーチであり、単電極溶接トーチ16bがスレーブ側のトーチである。
本実施の形態1においては、このようにして、「溶接条件だし作業」で所望の溶接を可能にする相対関係が得られたら、その時の相対関係を表す情報を記憶する。そして、「教示作業」時に、記憶している相対関係を再現する。これにより、「教示作業」時において容易に相対位置および相対姿勢を確立することができる。
そして、1つの溶接電極を有する溶接ロボットを2式使用し、従来のタンデムアーク溶接のように、2つの溶接電極を溶接線近傍で溶接進行方向に互いに近接して並べて溶接する場合、相対位置と相対姿勢である相対関係が重要であるので、このような溶接を行う際に、特に本実施の形態1は有効である。
すなわち、本発明のロボットシステムの制御方法は、2式の産業用ロボットを用い、一方をマスタロボットとし、他方をスレーブロボットとするロボットシステムの制御方法であって、記憶ステップと、第1の動作ステップ、あるいは、第2の動作ステップと、を備えた方法からなる。ここで、記憶ステップは、マスタロボットとスレーブロボットとの相対位置および相対姿勢の関係を示すデータを一組の情報として記憶するステップである。第1の動作ステップは、マスタロボットとスレーブロボットとが任意の位置にいる状態で、記憶した一組の情報の示す相対位置および相対姿勢の関係を再現するように、マスタロボットの位置に対してスレーブロボットを動作させるステップである。第2の動作ステップは、マスタロボットとスレーブロボットとが任意の位置にいる状態で、一組の情報の示す相対位置および相対姿勢の関係を再現するように、スレーブロボットの位置に対してマスタロボットを動作させるステップである。
この方法により、溶接ロボットをはじめとする産業用ロボットが2式ある場合に、それらの相対関係を記憶しておき、任意の時点でそれを再現することにより、「つれ動き制御」を行うに先立っての2式の産業用ロボットの相対関係を確立するための操作の手間を軽減することができる。これにより、2つのトーチで2つのアークを発生させ、2つのアークが干渉しない所定の位置で溶接を行うことができるので、ビード形状を最適化することができる。その結果、接続強度が十分で信頼性の高い溶接を実施することができる。
また、マスタロボットは1つの溶接電極を保持する溶接ロボットであり、スレーブロボットも1つの溶接電極を保持する溶接ロボットである。そして、記憶する一組の情報は、マスタロボットが保持する溶接電極とスレーブロボットが保持する溶接電極との相対位置および相対姿勢の関係を示す情報である方法としてもよい。
この方法により、「つれ動き制御」を行うに先立っての2式の産業用ロボットの相対関係を確立するための操作の手間をさらに軽減することができる。
また、記憶する一組の情報は、溶接条件の項目の内容を変更しながら何度も溶接を行って適正な溶接条件を決める溶接条件だし作業を行い、適正な溶接条件を決めた際のマスタロボットが保持する溶接電極とスレーブロボットが保持する溶接電極との相対位置および相対姿勢の関係を示す情報である。そして、溶接ロボットの教示作業を行う際に、記憶した一組の情報の示す相対位置および相対姿勢の関係を再現する方法としてもよい。
この方法により、「つれ動き制御」を行うに先立っての2式の産業用ロボットの相対関係を確立するための操作の手間をさらに軽減することができる。
(実施の形態2)
図9は、本発明の実施の形態2における記憶の処理を示す図である。図10は、本発明の実施の形態2における再現の処理を示す図である。図9および図10を用いて、本発明のロボットシステムの制御方法について具体的に説明する。本実施の形態2において、実施の形態1と異なる主な点は、「記憶の処理」で記憶する情報の形態である。
実施の形態1に示した「記憶の処理」で記憶する情報は、「再現の処理」で相対関係を再現するための情報である。相対関係を再現できさえすればよいので、実施の形態1に示したようにPa、Pbのような位置データではなく、図8および下記に示すように相対位置差△xyzと相対姿勢差△uvwの計算結果でもよい。
△xyz:(Xpb、Ypb、Zpb)−(Xpa、Ypa、Zpa)
△uvw:(Upb、Vpb、Wpb)−(Upa、Vpa、Wpa)
実施の形態1においては、相対位置差△xyzと相対姿勢差△uvwの計算は「再現の処理」で行なっていた。しかし、本実施の形態2では、「記憶の処理」の中で計算して記憶する。このため、「再現の処理」の過程は、図10のように、ステップS25で「記憶の処理」でメモリ内に記憶した相対位置差△xyzと相対姿勢差△uvwの計算結果を使用するところから始まる。なお、図10のステップS30からステップS100までの処理は、実施の形態1の図6のステップS30からステップS100までの処理と同様であるので、詳細な説明は省略する。
本実施の形態2では、このようにして「溶接条件だし作業」で所望の溶接を可能にする相対関係を得られたら、その相対関係を表す情報を記憶する。そして、「教示作業」時に、これを再現する。これにより、「教示作業」時に、容易に相対位置・相対姿勢を確立することができる。これにより、2つのトーチで2つのアークを発生させ、2つのアークが干渉しない所定の位置で溶接を行うことができるので、ビード形状を最適化することができる。その結果、接続強度が十分で信頼性の高い溶接を実施することができる。
(実施の形態3)
図11は、本発明の実施の形態3における複数の情報の記憶の処理を示す図である。図12は、本発明の実施の形態3における複数の情報の再現の処理を示す図である。図11および図12を用いて、本発明のロボットシステムの制御方法について具体的に説明する。本実施の形態3において、実施の形態1や実施の形態2と異なる主な点は、「記憶の処理」として両ロボットの相対関係を示す情報を複数記憶する点と、「再現の処理」としてこの複数記憶した情報から1つの情報を選択して再現するようにした点である。
実施の形態1や実施の形態2では、両ロボットの相対関係を示す1組の情報(位置データPaと位置データPbの組、あるいは、相対位置差△xyzと相対姿勢差△uvwの組)を記憶し、それを使用して再現する内容であった。これに対し、本実施の形態3では、複数組の相対関係を示す情報の記憶を行うと共に、記憶してある複数組の情報から選択した1組の情報を使ってその相対関係の再現を行うものである。
なお、以下の説明では、実施の形態1で示した位置データそのものを記憶する方式で説明しているが、実施の形態2で説明した相対位置差と相対姿勢差を記憶する方式であってもかまわないことは言うまでもない。
本実施の形態3における「記憶の処理」を、図11に示す。「記憶の処理」を開始するための操作αは、記憶する情報を識別するための識別コードn(例えば、識別番号)の設定と共に行なわれ、マスタロボットの制御装置10aのメモリ40aの中に、複数の情報をその識別コードnによって特定できるように管理して記憶する。識別コードnは、例えば、番号「1、2、・・・」といったものであり、記憶する情報に対応付けられてメモリ40aに記憶される。図11はこの様子を示しており、識別コードnを1からnとしたn個の情報を記憶している例を示している。
さらに、図12に示す「再現の処理」においては、「再現の処理」を開始するための操作β1または操作β2は、使用する情報を識別するための識別コードnの設定と共に行なわれる。なお、識別コードnについては後述する。図12に示すステップS15において、メモリ40aの中の複数組の情報から、この識別コードnに従って1つの位置データの組を選択して使用する。なお、図12のステップS20からステップS100までの処理は、実施の形態1において図6を用いて説明したステップS20からステップS100までの処理と同様であるので、説明は省略する。
本実施の形態3においては、複数の相対関係を表す情報を記憶し、「教示作業」時には、これらの中から1つを選択して再現することが出来る。
例えば、複数の異なる溶接継手に対して溶接条件だし作業を行い、各々の溶接継手に対する所望の溶接を可能にする相対関係が得られた場合、これら複数の相対関係を各溶接継手に対応付けたコードnに対応付けてメモリ40aに記憶しておく。そして、ある溶接継手について「教示作業」を行う場合、「再現の処理」を開始するための操作β1または操作β2を行う際、この溶接継手に対応付けた識別コードnを入力することでこの溶接継手に適した相対関係を再現することがきる。
すなわち、本発明のロボットシステムの制御方法は、2式の産業用ロボットを用い、一方をマスタロボットとし、他方をスレーブロボットとするロボットシステムの制御方法であって、記憶ステップと、第1の動作ステップ、あるいは、第2の動作ステップと、を備えた方法からなる。ここで、記憶ステップは、マスタロボットとスレーブロボットとの相対位置および相対姿勢の関係を示すデータを一組の情報としたものを複数組記憶するステップである。第1の動作ステップは、マスタロボットとスレーブロボットとが任意の位置にいる状態で、記憶した複数組の情報のうちの一組の情報が示す相対位置および相対姿勢の関係を再現するように、マスタロボットの位置に対してスレーブロボットを動作させるステップである。第2のステップは、マスタロボットとスレーブロボットとが任意の位置にいる状態で、記憶した複数組の情報のうちの一組の情報が示す相対位置および相対姿勢の関係を再現するように、スレーブロボットの位置に対して、マスタロボットを動作させるステップである。
この方法により溶接ロボットをはじめとする産業用ロボットが2式ある場合に、それらの複数の相対関係を記憶しておき、その複数の相対関係の中から一つを選択し、任意の時点でそれを再現する。これにより、「つれ動き制御」を行うに先立っての2式の産業用ロボットの相対関係を確立するための操作の手間を軽減することができる。これにより、2つのトーチで2つのアークを発生させ、2つのアークが干渉しない所定の位置で溶接を行うことができるので、ビード形状を最適化することができる。その結果、接続強度が十分で信頼性の高い溶接を実施することができる。
また、マスタロボットは1つの溶接電極を保持する溶接ロボットであり、スレーブロボットも1つの溶接電極を保持する溶接ロボットである。そして、記憶する一組の情報は、マスタロボットが保持する溶接電極とスレーブロボットとが保持する溶接電極との相対位置および相対姿勢の関係を示す情報である方法としてもよい。
この方法により、「つれ動き制御」を行うに先立っての2式の産業用ロボットの相対関係を確立するための操作の手間をさらに軽減することができる。
また、記憶する一組の情報は、溶接条件の項目の内容を変更しながら何度も溶接を行って適正な溶接条件を決める溶接条件だし作業を行い、適正な溶接条件を決めた際のマスタロボットが保持する溶接電極とスレーブロボットが保持する溶接電極との相対位置および相対姿勢の関係を示す情報である。そして、溶接ロボットの教示作業を行う際に、記憶した一組の情報の示す相対位置および相対姿勢の関係を再現するものである。そして、複数の溶接線に要求される複数の溶接継手毎に相対位置および相対姿勢の関係を示す情報を記憶し、複数の溶接線に要求される複数の溶接継手毎に相対位置および相対姿勢の関係を示す情報を再現する方法としてもよい。
この方法により、各溶接継手に対して必要な相対位置および相対姿勢を容易に再現することができる。
本発明の産業用ロボットの制御方法は、上記で説明したような2式の溶接ロボットを使ってタンデム溶接を行う場合の「溶接条件だし作業」で得られた相対関係を実際のワークの対象の溶接部位に対してのプログラムを教示する作業において再現する際の作業の手間を軽減することができ、さらに、例えば、ハンドリングロボットで把持したワークに対して溶接ロボットが溶接を行う場合や、2式のハンドリングロボットで1つのワークを搬送する場合等の2式の産業用ロボットを使用する作業において、2式の産業用ロボットの相対関係が作業を行う上で重要となる用途で、操作負荷を軽減することができるものであり、産業上有用である。
10a,10b 制御装置
11a,11b マニピュレータ
12a,12b 溶接電源装置
13a,13b タッチセンサユニット
14a,14b ワイヤ送給装置
15a,15b トーチケーブル
16a,16b 単電極溶接トーチ
17a,17b アークセンサ処理部
18a,18b 溶接電極
20 溶接線
21 状態
40a メモリ
121a,121b トーチ端子
122a,122b 母材端子
123a,123b,124a,124b ケーブル
141a,141b 給電端子

Claims (6)

  1. 2式の産業用ロボットを用い、一方をマスタロボットとし、他方をスレーブロボットとするロボットシステムの制御方法であって、
    前記マスタロボットと前記スレーブロボットとの相対位置および相対姿勢の関係を示すデータを一組の情報として記憶する記憶ステップと、
    前記マスタロボットと前記スレーブロボットとが任意の位置にいる状態で、記憶した前記一組の情報の示す相対位置および相対姿勢の関係を再現するように、前記マスタロボットの位置に対して前記スレーブロボットを動作させる第1の動作ステップ、あるいは、前記マスタロボットと前記スレーブロボットとが任意の位置にいる状態で、前記一組の情報の示す相対位置および相対姿勢の関係を再現するように、前記スレーブロボットの位置に対して前記マスタロボットを動作させる第2の動作ステップと、
    を備え、
    前記マスタロボットは1つの溶接電極を保持する溶接ロボットであり、前記スレーブロボットも1つの溶接電極を保持する溶接ロボットであり、
    一方の溶接ロボットによる溶接電極の移動に他方の溶接ロボットによる溶接電極の移動を追従させ、前記一方の溶接ロボットの溶接電極と前記他方の溶接ロボットの溶接電極とが、同一溶接線に対して、同一方向に同時に溶接を行い、
    前記一方の溶接ロボットの溶接電極と溶接対象物との間に発生するアークと、前記他方の溶接ロボットの溶接電極と前記溶接対象物との間に発生するアークとにより、前記溶接対象物に1つの溶融プールを形成しながら溶接を行い、
    記憶する前記一組の情報は、前記マスタロボットが保持する溶接電極と前記スレーブロボットが保持する溶接電極との相対位置および相対姿勢の関係を示す情報であり、
    記憶する前記一組の情報は、溶接条件の項目の内容を変更しながら溶接を行って適正な溶接条件を決める溶接条件だし作業を行い、前記適正な溶接条件を決めた際の前記マスタロボットが保持する溶接電極と前記スレーブロボットが保持する溶接電極との相対位置および相対姿勢の関係を示す情報であり、
    実際のワークに対して教示を行ってプログラムを作成する際に、教示のためのつれ動き制御を行うに先立って、記憶した前記一組の情報の示す相対位置および相対姿勢の関係を再現するロボットシステムの制御方法。
  2. 2式の産業用ロボットを用い、一方をマスタロボットとし、他方をスレーブロボットとするロボットシステムの制御方法であって、
    前記マスタロボットと前記スレーブロボットとの相対位置および相対姿勢の関係を示すデータを一組の情報としたものを複数組記憶する記憶ステップと、
    前記マスタロボットと前記スレーブロボットとが任意の位置にいる状態で、前記記憶した複数組の情報のうちの一組の情報が示す相対位置および相対姿勢の関係を再現するように、前記マスタロボットの位置に対して前記スレーブロボットを動作させる第1の動作ステップ、あるいは、前記マスタロボットと前記スレーブロボットとが任意の位置にいる状態で、前記記憶した複数組の情報のうちの一組の情報が示す相対位置および相対姿勢の関係を再現するように、前記スレーブロボットの位置に対して、前記マスタロボットを動作させる第2の動作ステップと、を備え、
    前記マスタロボットは1つの溶接電極を保持する溶接ロボットであり、前記スレーブロボットも1つの溶接電極を保持する溶接ロボットであり、
    一方の溶接ロボットによる溶接電極の移動に他方の溶接ロボットによる溶接電極の移動を追従させ、前記一方の溶接ロボットの溶接電極と前記他方の溶接ロボットの溶接電極とが、同一溶接線に対して、同一方向に同時に溶接を行い、
    前記一方の溶接ロボットの溶接電極と溶接対象物との間に発生するアークと、前記他方の溶接ロボットの溶接電極と前記溶接対象物との間に発生するアークとにより、前記溶接対象物に1つの溶融プールを形成しながら溶接を行い、
    記憶する前記一組の情報は、前記マスタロボットが保持する溶接電極と前記スレーブロボットとが保持する溶接電極との相対位置および相対姿勢の関係を示す情報であり、
    記憶する前記一組の情報は、溶接条件の項目の内容を変更しながら溶接を行って適正な溶接条件を決める溶接条件だし作業を行い、前記適正な溶接条件を決めた際の前記マスタロボットが保持する溶接電極と前記スレーブロボットが保持する溶接電極との相対位置および相対姿勢の関係を示す情報であり、
    実際のワークに対して教示を行ってプログラムを作成する際に、教示のためのつれ動き制御を行うに先立って、記憶した前記一組の情報の示す相対位置および相対姿勢の関係を再現するものであり、複数の溶接線に要求される複数の溶接継手毎に前記相対位置および前記相対姿勢の関係を示す情報を記憶し、複数の溶接線に要求される複数の溶接継手毎に前記相対位置および前記相対姿勢の関係を示す情報を再現するロボットシステムの制御方法。
  3. 溶接ロボットの制御装置に接続された操作パネルを有する機器を操作すると、第1の動作ステップまたは第2の動作ステップを行う請求項1または2記載のロボットシステムの制御方法。
  4. 溶接条件だし作業は、実際のワークではなく、テストピースで行う請求項1から3のいずれか1項に記載のロボットシステムの制御方法。
  5. マスタロボットが保持する溶接電極と、スレーブロボットが保持する溶接電極に、それぞれ別個の姿勢をとらせて溶接を行う請求項1からのいずれか1項に記載のロボットシステムの制御方法。
  6. 複数の溶接電極で溶接することが難しい狭隘部に対しては、複数の溶接電極ではなく、1つの溶接電極を用いて溶接を行う請求項1からのいずれか1項に記載のロボットシステムの制御方法。
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