JP2014200858A - ロボットシステムの制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロボットにレーザセンサ等のセンサを使用する場合、付加したセンサと周囲との干渉や動作自由度の低下により作業自体が阻害されることを防ぐ。
【解決手段】対象物の位置に適合させて作業を行うロボットシステムの制御方法であり、作業用ツールを搭載して対象物に対して作業を行う第1のロボットと、センシングデバイスを搭載した第2のロボットとを用い、作業用ツールとセンシングデバイスとを、対象物の対象線方向である作業動作方向に並ぶように配置し、第1のロボットまたは第2のロボットに記憶した動作プログラムに基づいて作業用ツールとセンシングデバイスを作業動作方向に移動させ、センシングデバイスの検出結果に基づいて作業に必要な動作内容に関する情報を第1のロボットまたは第2のロボットで生成し、生成した情報に基づいて第1のロボットの動作位置および動作内容を補正する。
【選択図】図1

Description

本発明は、作業用ツールを搭載して対象物に対して作業を行う1式の産業用ロボットと、センサ機能を有して当該作業に必要な前記対象物の位置に関する情報を生成する1式の産業用ロボットと、必要な場合は、前記作業に必要な装置類で構成されるロボットシステムの制御方法に関する。
従来から、生産現場において、産業用ロボットを導入して自動化や省人化が進められてきた。
一般に、産業用ロボットは、マニュピレータ、そのマニュピレータに搭載して所望の作業を行うための作業用ツール、作業を行うために必要な機器、および、それらを制御するための制御装置から成る装置である。
多くのロボットシステムでは、予め作成してある動作プログラムに従って、産業用ロボットや周辺装置が動作することで所望の作業を行う。その動作プログラムには、作業の際の「動作位置」、「作業の内容(例えば、溶接作業を行うなら、溶接電流、溶接電圧、溶接速度、ウィービングの指示)」などが登録されている。
溶接作業や切断作業においては、ロボットシステムを構成する産業用ロボットは、それら作業の対象物(以下、「ワーク」と呼ぶ。)の所定の作業線(すなわち、溶接なら溶接線、切断なら切断線)上に正しく沿って連続的に動作して作業が行われなければならない。しかし、個々のワークの持つ寸法誤差や形状誤差、ロボットシステムへのワークの搭載位置の誤差、および、加工作業中の熱ひずみや振動等のために生じる位置の変化による誤差によって、作業線の位置が動作プログラムに登録されている動作位置との間にずれが生じることがある。このため、所望の作業結果が得られない場合がある。これを防ぐためには、何らかのセンサを使って、ワークの位置の情報、ないしは、ワークの位置の変化の情報を得て、動作内容をワークに「適合」させながら作業させる必要がある。この「適合」とは、動作プログラムに登録されている「動作位置」、および、「作業の内容」を実際のワークに応じて補正して、産業用ロボットが動作することである。
以下、溶接作業を行う産業用ロボット(以下、「溶接ロボット」と呼ぶ。)を例にして説明する。
溶接ロボットは、溶接トーチを搭載し、溶接トーチから繰り出される溶接ワイヤとワークとの間に電圧をかけてアークを発生させ、溶接ワイヤを溶材として、溶接線に対する溶接作業を行う。
溶接ロボットには、溶接線の位置あるいは溶接線の位置のずれ(すなわち、溶接線を示すため動作プログラムに登録された一連の位置と、実際の溶接線の位置のずれ)を検出し、それに合わせて溶接動作位置を補正して動作するための装置および機能として、「事前センサ」と「リアルタイムセンサ」がある。
「事前センサ」とは、溶接前に溶接線の位置あるいは溶接線の位置のずれを検出し、その検出結果を使って、動作する位置を予め補正するものである。「事前センサ」の代表例としては、溶接ワイヤそのものを検出子として、ワークへの接触動作を行うことで、溶接線の位置あるいは溶接線の位置のずれの検出を行うタッチセンサが広く知られている。
「リアルタイムセンサ」とは、溶接中に溶接しながら溶接線の位置あるいは溶接線の位置のずれを検出して刻々の動作位置を補正しながら溶接動作を行うものである。「リアルタイムセンサ」の代表例としては、溶接線の位置あるいは溶接線の位置のずれに応じた溶接中の溶接電流や溶接電圧の相違を利用するアークセンサが広く知られている。
タッチセンサおよびアークセンサは、古くからあるセンサ方式である。しかし、溶接トーチの回りに付加するものが何も無いことから、使い勝手が良く、現在でも多数の溶接ロボットで使用されている。
センサ方式としては、これらの他にも多種多様なものがある。それらの方式においては、何らかのセンシングデバイスを溶接トーチとの位置関係が確定している状態で取り付けておき、そのセンシングデバイスで溶接線をセンシングするものである。溶接トーチとの位置関係が確定しているので、センシングデバイスが検出した位置を溶接トーチからの位置に変換することができる。このことを利用して、「事前センサ」および「リアルタイムセンサ」として使う。センシングデバイスを利用する装置および方法は、古くから多数提案されている(例えば、特許文献1や特許文献2参照)。
そのようなセンシングデバイスの一つとして、レーザセンサがある。レーザセンサは、「事前センサ」としては、接触動作を必要としないためタッチセンサよりも速い動作が可能であり、作業効率の向上が期待できる。また、レーザセンサは、「リアルタイムセンサ」としては、溶接状態に左右されないので、安定した結果が期待できる。
溶接用途にレーザセンサを使う場合、その発光部からのレーザ光線を所定の範囲内で揺動させながら溶接対象物の溶接継手に照射し、その受光部で受光したその反射光を解析して、溶接継手上のレーザが照射された範囲のレーザセンサからの距離の分布を計測し、その分布を解析して、その中に含まれる溶接線のレーザセンサからの位置を検出する。このレーザセンサを溶接トーチの近くに溶接トーチとの位置関係を固定して取り付けておき、その位置関係を特定するパラメータが与えられることにより、溶接トーチにとっての溶接線の位置を算出することができる。
しかし、溶接トーチの近辺にこのレーザセンサが取り付けられた状態では、レーザセンサがワークと干渉して邪魔になる可能性が考えられる。さらに、「リアルタイムセンサ」として使用する場合、レーザセンサは、溶接線を検出するために、溶接進行方向に対して溶接トーチよりも前方に位置するように使用する必要がある。従って、レーザセンサと溶接トーチとの位置関係を確定させるということは、溶接トーチ回りの自由度を下げることを意味する。
このようなことを解消しようとした提案も知られている(例えば、特許文献3参照)。これは、溶接トーチの回りを回転する機構を設け、その機構でレーザセンサを回転できるようにすることで、溶接トーチとレーザセンサの位置関係を確定できる状態を保ったままで、溶接トーチ回りの自由度の低下を緩和しようとしたものである。
特開昭58−173084号公報 特開昭55−58955号公報 特開平9−155547号公報
溶接ロボットでは、動作プログラムに登録されている「動作位置」、および、「作業の内容」を実際のワークに応じて補正するためにセンシングデバイスを使用する場合、溶接トーチの近辺にそのセンシングデバイスを取り付けることが一般的である。その状態では、センシングデバイスがワークと干渉して邪魔になることが考えられる。
さらに、センシングデバイスは、溶接ロボットの作業対象である溶接線の位置あるいは溶接線の位置のずれを検出するために、溶接進行方向に対して溶接トーチよりも前方に位置するように使用することが多い。これは、センシングデバイスと溶接トーチとの位置を確定するように配置する場合、溶接トーチ回りの自由度を損なうことになる。
あるいは、溶接トーチとは別に溶接トーチ回りに回転する機構を設け、そこにセンシングデバイスを取り付けることで、自由度の低下を防ぐことが考えられる。しかし、溶接トーチ周辺にはワークと干渉を発生させる可能性のあるものがさらに存在することになり、使い勝手の低下は免れない。
これらが、レーザセンサ等のセンシングデバイスを使用することにより生じる欠点である。
あるいは、溶接ロボットの先端に搭載可能な可搬重量の制約から、溶接トーチだけしか搭載できない場合も考えられる。このような場合には、センシングデバイスを搭載することも、センシングデバイスを搭載して回転させるための機構を設けることも不可能であり、センシングデバイスを使うことを断念しなければならない。
このようなことは、溶接トーチの近辺に何らかの形で付加するすべてのセンシングデバイスを使用する場合に共通して言えることである。さらに言えば、溶接ロボットに限らず、他の用途で使われる産業用ロボットを用いたロボットシステムにおいても、センシングデバイスを使う場合の全てに共通して言えることである。
そこで、本発明は、産業用ロボットにレーザセンサをはじめとするセンシングデバイスを使用する場合に、付加したセンシングデバイスと周囲との干渉や動作自由度の低下により作業自体が阻害されることを防ぐことを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のロボットシステムの制御方法は、対象物の位置に適合させて作業を行うロボットシステムの制御方法であって、作業用ツールを搭載して前記対象物に対して作業を行う第1の産業用ロボットと、センシングデバイスを搭載した第2の産業用ロボットとを用い、前記作業用ツールと前記センシングデバイスとを、前記対象物の対象線方向である作業動作方向に並ぶように配置するステップと、前記第1の産業用ロボットまたは前記第2の産業用ロボットに記憶した動作プログラムに基づいて前記作業用ツールと前記センシングデバイスを前記作業動作方向に移動させるステップと、前記センシングデバイスの検出結果に基づいて前記作業に必要な動作内容に関する情報を前記第1の産業用ロボットまたは前記第2の産業用ロボットで生成するステップと、生成した作業に必要な動作内容に関する情報に基づいて前記第1の産業用ロボットの動作位置および動作内容を補正するステップを備えたものである。
また、本発明のロボットシステムの制御方法は、上記に加えて、生成した作業に必要な動作内容に関する情報に基づいて前記第2の産業用ロボットの動作位置および動作内容を補正するステップを備えたものである。
また、本発明のロボットシステムの制御方法は、上記に加えて、対象物の対象線方向である作業動作方向に対して、作業用ツールを前方に配置し、センシングデバイスを後方に配置したものである。
また、本発明のロボットシステムの制御方法は、上記に加えて、作業用ツールは、アーク溶接を行うためのアーク溶接用トーチであり、作業に必要な動作内容に関する情報は、前記アーク溶接用トーチの位置の補正情報を含むものである。
本発明によれば、レーザセンサ等のセンシングデバイスを搭載した一方の産業用ロボットが生成した作業線の位置情報を使って、自らの動作位置の補正のみならず、他方の産業用ロボットの動作位置の補正も行うことができる。
本発明において、レーザセンサ等のセンシングデバイスを使って位置情報を生成するのは、作業を行う産業用ロボットに先行する産業用ロボットであっても、あるいは、後行する産業用ロボットであってもかまわない。また、センシングデバイスとしては、レーザセンサに限らず、全てのセンシングデバイスに共通して利用できる内容である。
これにより、一方の産業用ロボットはセンシングデバイスのみを搭載してセンシングのみを行い、他方の産業用ロボットは作業用ツールのみを搭載して作業を行うことが可能である。
本発明の実施の形態1における溶接ロボットシステムの概略構成を示す図 本発明の実施の形態1における消耗式溶接電極とレーザセンサの動作を示す図 本発明の実施の形態1におけるプログラムの一例を示す図 本発明の実施の形態1における補間処理のフローを示す図
以下、本発明を実施するための形態について、図1から図4を用いて説明する。
(実施の形態1)
実際に生産現場等で使用されている産業用ロボットは、さまざまな機器と組み合わせて、使用される。例えば、溶接用の産業用ロボットである溶接ロボットでは、マニュピレータを中心として、作業用ツールとしては溶接トーチがあり、作業を行うために必要な機器としては溶接機を始めとした溶接用機器類がある。さらに、産業用ロボットは、マニュピレータを搭載してその位置を移動させる移動装置や、溶接対象物を搭載して溶接継手の姿勢を変えるポジショナや、ポジショナに溶接対象物を搭載するための冶具などを構成要素として、ロボットシステムとして使用される場合が多い。
実際には、このように多数の機器から構成されるものであるが、以下では、本発明に直接関与しないものについては、便宜上省略して説明する。
図1は、本実施の形態におけるロボットシステムの概略構成の一例を示す図である。2式の産業用ロボットを中心に構成されている溶接用のロボットシステムの例を示している。なお、実際には、構成する機器の仕様によっては、構成要素間の相互の接続方法は異なる場合があり、図1の構成はあくまでも一例である。
なお、以下の説明では、2式の産業用ロボットを構成する要素を区別し易いように、第1の産業用ロボットを構成する要素には符号に添え字aを付けており、第2の産業用ロボットを構成する要素には符号に添え字bを付けている。
第1の産業用ロボットは、溶接トーチ16aをマニュピレータ11aに搭載した溶接ロボットである。制御装置10aには、溶接電源装置12aが接続されている。溶接電源装置12aに設けられているトーチ端子121aには、タッチセンサユニット13aを介してケーブル123aが接続されている。このケーブル123aは、マニュピレータ11aに取り付けられたワイヤ送給装置14aに設けられた給電端子141aに電気的に接続される。
なお、タッチセンサユニット13aは、タッチセンサを使用しない場合は、設ける必要はない。その場合、ケーブル123aは直接トーチ端子121aに接続する。また、アークセンサ処理部17aは、アークセンサを使用しない場合は、設ける必要はない。
ワイヤ送給装置14aと溶接トーチ16aとは、トーチケーブル15aにより接続されており、トーチケーブル15aの中を溶接ワイヤが通り、その先端部分が消耗式電極18aとなって、溶接対象物であるワークWの方向へ送給される。ワークWに一端が接続されているケーブル124aは、他端が溶接電源装置12aに設けられている母材端子122aに接続されている。
溶接を行う場合、溶接電源装置12aにより、消耗式電極18aとワークWとの間に電力を供給してアーク(図1には図示していない)を発生させる。アークが発生することにより、溶接電源装置12aに設けられているトーチ端子121aから、タッチセンサユニット13a、消耗式電極18aとワークWを経由して、溶接電源装置12aに設けられている母材端子122aにつながる溶接電流の回路を構成し、この溶接電流の回路に溶接電流が流れる。
また、溶接電源装置12aがワイヤ送給装置14aを制御することにより、溶接ワイヤ、すなわち、消耗式電極18aが、ワークWへ向けて連続的に送給される。そして、マニュピレータ11aが制御装置10aにより動作を制御されることで、消耗式電極18aがワークWの上を移動し、これによりアーク溶接が行われる。
制御装置10aは、予め記憶された動作プログラム(図1には図示していない)に基づいて、マニュピレータ11aの動作を制御するものである。さらに、制御装置10aは、溶接電源装置12aに溶接電流や溶接電圧などの指令を与える。溶接電源装置12aは、その指令に基づいて溶接電流や溶接電圧を制御する。
第2の産業用ロボットは、マニュピレータ11bにレーザセンサ1bを搭載している。レーザセンサ1bは、ケーブル2bにより、レーザセンサコントローラ3bと接続されている。レーザセンサ1bが、ワークW上の溶接線(図1には図示していない)にレーザ(図1には図示していない)を照射することで検出した例えば距離情報は、ケーブル2bを介してレーザセンサコントローラ3bに取り込まれる。レーザセンサコントローラ3bは、これを処理して溶接線の位置補正情報を生成する。レーザセンサコントローラ3bと制御装置10bとはケーブル4bで接続されており、レーザセンサコントローラ3bが生成した溶接線の位置補正情報は、制御装置10bに渡される。以下では、レーザセンサ1b、ケーブル2b、レーザセンサコントローラ3b、および、ケーブル4bを総称してセンサ装置と呼ぶ。センサ装置は、センシングデバイス(ここでは、レーザセンサ)をロボットシステムにて使用するために必要となる機器の総称である。また、説明の便宜上、センサ装置から制御装置10bが情報を受け取るといった記述がされている場合があるが、正確にはこのような経路で、情報は制御装置10bに届けられる。
なお、図1において、制御装置10aと制御装置10bとは、ロボット間通信ケーブルXで接続されている。また、マニュピレータ11aとマニュピレータ11bは、例えば、6軸の垂直多関節型である。
次に、図1に示す溶接用のロボットシステムの動作について、図2を用いて説明する。図2は、本実施の形態における消耗式溶接電極とレーザセンサの動作を示す図である。図2には、2式の産業用ロボットに搭載された、溶接トーチ16aとレーザセンサ1bとの溶接線上の動作を示している。ここで、P210とP211とP212とP213は、プログラムされた位置を時系列に示している。時系列の順は、P210、P211、P212、P213の順である。また、P210からP213は、溶接トーチ16aの位置とレーザセンサ1bの位置を規定するデータの組みを有している。なお、ここでは、説明の便宜上、溶接線L上をレーザセンサ1bが先行するとともに溶接トーチ16aが後行して、溶接進行方向に移動するものとして示している。しかし、この位置関係が逆になったとしても、本発明自体の技術的意味に影響はない。
図2において、制御装置10aと制御装置10bに操作系(図示していない)から動作プログラムの実行開始信号が入力されると、マニュピレータ11aとマニュピレータ11bが動作を開始し、やがて、溶接トーチ16aとレーザセンサ1bは、P210で示す位置に到達する。この位置は、溶接を行う前の待機時点の位置であり、溶接トーチ16aとレーザセンサ1bとは、別々の離れた位置にある。ここでは、まだ、溶接トーチ16aは溶接を行っておらず、レーザセンサ1bはレーザ5bの照射を行っていない。
そして、動作プログラムに基づいてマニュピレータ11aとマニュピレータ11bの動作が続き、P211に示すように溶接トーチ16aとレーザセンサ1bとは、溶接線L上に到達して近接した状態となる。そして、溶接トーチ16aは溶接を開始してアーク19aを発生し、レーザセンサ1bはレーザ5bの照射を開始する。なお、レーザ5bは、所定のセンシング範囲に照射される。溶接トーチ16aとレーザセンサ1bとは、溶接条件として指定された溶接速度で溶接線Lに沿って移動する。その間、レーザセンサ1bが例えば距離情報を検出し、レーザセンサコントローラ3bが生成した例えば溶接線Lの位置補正情報を用いて、溶接トーチ16aの動作位置を補正しながら動作する。そして、溶接トーチ16aとレーザセンサ1bとがP212の位置に到達すると、溶接トーチ16aは溶接を終了し、レーザセンサ1bはレーザ照射を終了する。
そして、溶接トーチ16aとレーザセンサ1bとは、溶接線Lから退避移動し、P213に示すように、空中で別々の離れた退避位置に移動する。
このような動作を行うための動作プログラムの一例を、PRGとして図3に示す。なお、この動作プログラムは、2式の産業用ロボットのいずれかの制御装置内(例えば制御装置10a内)のメモリ(図示しない)に記憶されるものである。
図3において、L201の命令は、溶接トーチ16aとレーザセンサ1bとがP210で示す位置に移動することを指令するものである。L202の命令は、溶接を行う際に使用する溶接条件を指定するものである。L203の命令は、溶接トーチ16aとレーザセンサ1bとがP211で示す位置に移動することを指令するものである。L204の命令は、溶接トーチ16aが溶接を開始することを指令するものである。L205の命令は、レーザセンサ1bがレーザ5bの照射を開始(センシング開始)することを指令するものである。L206の命令は、溶接トーチ16aとレーザセンサ1bがP212で示す位置に移動することを指令するものである。L207の命令は、溶接トーチ16aが、溶接を終了(アークオフ)することを指令するものである。L208の命令は、レーザセンサ1bがレーザ5bの照射を終了(センシング終了)することを指定するものである。L209の命令は、溶接トーチ16aとレーザセンサ1bとが、P213で示す位置に移動することを指令するものである。
ここで、動作プログラムの命令の中のP210、P211、P212、P213は、ロボットシステムの動作としてプログラムされている教示ポイントを表している。各教示ポイントは、溶接トーチ16aとレーザセンサ1bの位置を特定するために必要なデータの組で構成されている。この位置を特定するために必要なデータとしては、マニュピレータの取り付け位置を中心に置いた直交座標系(ロボット座標系と呼ぶ)における消耗式溶接電極の座標値(X、Y、Z)とオイラー角(φ、θ、ψ)の組みせ、あるいは、マニュピレータを構成する各軸の位置データの組などで表すものなどがある。また、この他に、マニュピレータ等を載置する移動装置の軸や溶接対象物等を載置するポジショナの軸がある場合は、それらの位置データを含む。どのような表現形式を使用しているかは、本実施の形態の技術的な意味とは無関係である。
図2における溶接線L上の動作については、レーザセンサ1bによるセンシングを利用して溶接トーチ16aの位置の補正を行っているものとする。この処理について、図4に示すフローチャートを用いて説明する。このフローチャートは、1つの教示点から次の教示点まで移動するための一単位の補間動作に対する処理について示している。例えば、補間の開始位置が図2に示すP211の位置であり、終了位置が図2に示すP212である場合の処理である。
図4に示すフローチャートに従って実行される処理は、一方の制御装置(例えば制御装置10a)にあって処理を実行するプロセッサ(図示していない)で行うものであり、その産業用ロボットをマスタと呼び、他方の産業用ロボットをスレーブと呼ぶことにする。マスタで処理を行うため、プログラムおよび溶接条件等のパラメータは、マスタの制御装置(すなわち、制御装置10a)の図示しないメモリ内に格納されている。
ここで、マスタとスレーブとの違いは、制御を主となって行うものと、それに従うものという役割の違いである。しかし、一連の制御に先立って決めておけば、どちらの産業用ロボットであっても、マスタにもスレーブにもすることができる。ここでは、説明の便宜上、溶接を行う産業用ロボットがマスタであるとする。すなわち、ここでは、溶接トーチ16aを搭載したマニュピレータ11aがマスタの溶接ロボットであるものとして説明する。すなわち、制御装置10aがマスタの制御装置である。
図4に示すフローチャートでは、処理として、S010からS290までが示されている。そして、図4のS010からS095を示すフローチャートの左側に文章で示しているように(例えば、マスタ教示ポイント等)、図示しないメモリから動作プログラムおよび溶接条件等のパラメータをプロセッサに読み込んで実行される。また、図4のS260からS290を示すフローチャートの右側に文章で示しているように、マスタおよびスレーブのマニュピレータ等の駆動系へ指令を行っている。
図4において、S010では、動作プログラムに登録された教示ポイントのマスタの位置データおよび溶接条件として指定された溶接速度などを使い、補間動作のために必要な初期計算を行っている。この計算の中で、補間回数を計算している。ここで補間とは、2点間を結ぶ軌跡上の所定時間ごとの位置を順次計算しながら動作することであり、軌跡上の一定時間間隔で分割した位置(補間位置)を計算して、その補間位置を一定時間間隔ごとの目標位置としてマニュピレータ等の駆動系に指令することで動作させることである。そして、何回に分割するかを補間回数と言っている。また、その後の補間位置計算の回数をカウントする補間カウンタnをゼロリセットしている。
次に、S020では、動作プログラムに登録されたスレーブの位置データおよび溶接条件として指定された溶接速度などを使い、補間動作のために必要な初期計算を行っている。この計算の中で、補間回数を計算し、S010で求めた補間回数のうちのどちらかを全補間回数Nとする場合と、S010で求めた補間回数を所与の全補間回数Nとする場合があるが、ここでは、後者を採用している。これにより、マスタとスレーブの補間動作が同じ全補間回数、つまり、同じ時間の間に行なわれる。
次に、S050からS070の間で、補間位置を算出している。S050で補間回数をインクリメントした後、S060で、更新された補間回数と先に求めた補間初期計算の結果を使い、マスタの補間位置を算出する。S070では、同様にスレーブの補間位置を算出する。
S085からS095は、レーザセンサ1bが検出し、レーザセンサコントローラ3bが生成した情報を用いて溶接トーチ16aの動作位置を補正しながら動作するための処理を示している。
S085では、センサ装置が生成した溶接線の位置補正情報をプロセッサに読み込み、マスタの軌跡位置の補正を計算する。S095では、センサ装置が生成した情報をプロセッサに読み込み、スレーブの軌跡位置の補正を制御装置10aが計算する。なお、「センサが生成した溶接線の位置補正情報をプロセッサに読み込み」としているのは、正確には、この部分の処理は、「レーザセンサコントローラ3bが生成した溶接線の位置補正情報をスレーブの制御装置10bが読み込み、ロボット間通信ケーブルXを介してスレーブの制御装置10bからマスタの制御装置10aへ送られる。マスタの制御装置10aではそれを受け取り、プロセッサに読み込み」と表現するべきであるが、説明の都合上簡便に表現している。
次に、S255で、S060で求めたマスタの補間位置に、S085で求めたマスタの動作位置の補正を加算して、マスタの駆動系への指令位置を算出する。さらに、S256で、S070で求めたスレーブの補間位置に、S095で求めたスレーブの動作位置の補正を加算して、スレーブの駆動系への指令位置を算出する。
次に、S260では、マスタの指令位置をマスタの駆動系へ指令出力する。
次に、S270では、スレーブの補間位置をスレーブの駆動系へ指令出力する。
なお、この一連の処理はマスタで行うので、スレーブの駆動機構への指令はロボット間通信ケーブルXを介してマスタからスレーブへ送られる。スレーブではそれを受け取り、その指令に従って自らの駆動系を動作させる。
次に、S280では、補間カウンタnが全補間回数N未満のときは、補間計算を繰り返すことを意味しており、これにより、始点位置から順次終点位置に向かう動作を実現する。すなわち、終点位置に達するまでは、S050からS280の処理が繰り返される。
次に、S290では、終点位置に到着したときの処理を行い、一単位としての補間動作を終了する。
実際の動作では、この一単位の補間動作の前後および途中に溶接制御が行われる。溶接制御は、動作プログラム内の命令で指定された溶接条件の設定内容に従い、溶接の開始や終了の指令や、溶接電流や溶接電圧の指令を、制御装置10aから溶接電源装置12aへ送る。マスタの制御装置10aは、溶接に関しては、溶接電源装置12aを直接制御する。
一方、レーザセンサコントローラ3bについては、ロボット間通信ケーブルXを介して、スレーブの制御装置10bを通じて制御することになる。
なお、前述のように、マスタとスレーブとは、ここで説明したものと逆になってもかまわない。本実施の形態では、動作プログラムおよび動作プログラム内の命令で指定された溶接条件の設定内容は、全てマスタの制御装置のメモリ内にある場合を示しているので、制御装置10bがマスタの制御装置、制御装置10aがスレーブの制御装置となった場合、ロボット間通信ケーブルXを介してマスタの制御装置10bからスレーブの制御装置10aへ溶接条件等のパラメータが送られる。スレーブの制御装置10aではそれを受け取り、溶接電流や溶接電圧の指令を、溶接電源装置12aへ送る。レーザセンサコントローラ3bは、スレーブの制御装置10bに接続されているので、スレーブの制御装置10bが直接その制御を行う。スレーブのマニュピレータ11aへの指令もロボット間通信ケーブルXを介して、マスタの制御装置10bからスレーブの制御装置10aへ送られる。
また、上の説明では、先行するレーザセンサ1bにより後行する溶接トーチ16aの位置を制御する様子を説明した。しかし、レーザセンサ1bを用いて溶接線Lの位置を検出することができるなら、レーザセンサ1bが後行してもかまわない。それは、本実施の形態の技術的意味とは無関係である。
また、センシングを行う装置としては、レーザセンサ1bに限るものではない。どのようなセンシングデバイスを使おうと本実施の形態の技術的意味とは無関係である。
以上のように、本実施の形態の溶接用のロボットシステムによれば、2式のロボットのうち片方でセンシングを行い、もう一方の溶接トーチ16aの位置を補正することが可能になる。
なお、上記では、第1の産業用ロボットに作業用ツールとしての溶接トーチ16aを持たせ、第2の産業用ロボットにセンシングデバイスとしてのレーザセンサ1bを持たせる例を示した。しかし、これに限らず、溶接トーチ16aとレーザセンサ1bとを持ち替えて、第1の産業用ロボットにレーザセンサ1bを持たせ、第2の産業用ロボットに溶接トーチ16aを持たせ、2台の産業用ロボットで役割を入れ替えることも可能である。
あるいは、産業用ロボットの可搬重量に余裕がある場合、第1の産業用ロボットと第2の産業用ロボットの両方に、溶接トーチ16aとレーザセンサ1bの両方を持たせ、溶接トーチ16aとレーザセンサ1bの持ち替えを行うことなく2台の産業用ロボットの役割を入れ替えることも可能である。
このように、本実施の形態によれば、状況に応じて融通の効くロボットシステムを構築することができる。
本発明は、レーザセンサ等のセンシングデバイスを搭載した一方の産業用ロボットが生成した位置情報を使って、自らの動作位置の補正のみならず、他方の産業用ロボットの動作位置の補正も行うものであり、センシングデバイスを有するロボットシステムの制御方法として産業上有用である。
1b レーザセンサ
2b ケーブル
3b レーザセンサコントローラ
4b ケーブル
5b レーザ
10a 制御装置
10b 制御装置
11a マニュピレータ
11b マニュピレータ
12a 溶接電源装置
13a タッチセンサユニット
14a ワイヤ送給装置
15a トーチケーブル
16a 溶接トーチ
17a アークセンサ処理部
18a 消耗式電極
19a アーク
121a トーチ端子
122a 母材端子
141a 給電端子
L 溶接線
W ワーク
X ロボット間通信ケーブル

Claims (4)

  1. 対象物の位置に適合させて作業を行うロボットシステムの制御方法であって、
    作業用ツールを搭載して前記対象物に対して作業を行う第1の産業用ロボットと、センシングデバイスを搭載した第2の産業用ロボットとを用い、
    前記作業用ツールと前記センシングデバイスとを、前記対象物の対象線方向である作業動作方向に並ぶように配置するステップと、
    前記第1の産業用ロボットまたは前記第2の産業用ロボットに記憶した動作プログラムに基づいて前記作業用ツールと前記センシングデバイスを前記作業動作方向に移動させるステップと、
    前記センシングデバイスの検出結果に基づいて、前記作業に必要な動作内容に関する情報を前記第1の産業用ロボットまたは前記第2の産業用ロボットで生成するステップと、
    生成した作業に必要な動作内容に関する情報に基づいて前記第1の産業用ロボットの動作位置および動作内容を補正するステップを備えたロボットシステムの制御方法。
  2. 生成した作業に必要な動作内容に関する情報に基づいて前記第2の産業用ロボットの動作位置および動作内容を補正するステップを備えた請求項1記載のロボットシステムの制御方法。
  3. 対象物の対象線方向である作業動作方向に対して、作業用ツールを前方に配置し、センシングデバイスを後方に配置した請求項1または2記載のロボットシステムの制御方法。
  4. 作業用ツールは、アーク溶接を行うためのアーク溶接用トーチであり、作業に必要な動作内容に関する情報は、前記アーク溶接用トーチの位置の補正情報を含む請求項1から3のいずれか1項に記載のロボットシステムの制御方法。
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