JP2005324250A - 溶接ロボット用トーチ取付治具及びタンデム溶接方法 - Google Patents

溶接ロボット用トーチ取付治具及びタンデム溶接方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 2本のトーチを使用してタンデム溶接する際、溶接線に対するトーチの姿勢が異なる場合であっても、2本のトーチのみを使用してタンデム溶接することができ、また狭隘部への適用も可能であると共に、トーチ形状は湾曲していなくてもよく、製造が容易なトーチを使用することができる溶接ロボット用トーチ取付治具及びタンデム溶接方法を提供する。
【解決手段】 タンデム溶接用の第1のトーチ1及び第2のトーチ2を溶接ロボットのアーム3に取り付ける。アーム3に取り付けられたブラケット7に第1のトーチ1及び第1の連結具10を取付け、第1の連結具10の第1の脱着部11に第2の連結具30の第3の脱着部31を結合し、第2の連結具30の第4の脱着部32に取付部材20の第2の脱着部21を結合し、そのクランプ部22に第2のトーチ2を取り付ける。
【選択図】 図4

Description

本発明は、2本のトーチを溶接線方向に所定間隔を隔てて組み合わせて、タンデム溶接する際に使用される溶接ロボット用トーチ取付治具及びタンデム溶接方法に関する。
建設機械、産業機械及び重電機器等の構造物の製造工程では溶接ロボットによる自動溶接が実施され、溶接時間の短縮及び自動化率の向上に寄与している。しかし、近年、更に一層の溶接時間の短縮を目的とした高溶着溶接による溶接速度の高速化が求められている。そこで、溶接トーチを溶接線方向に2連で配置し、先行ワイヤ(先行電極)と後行ワイヤ(後行電極)により一つの溶融プールを形成するタンデム溶接が注目されている。タンデム溶接においては、大電流で高速溶接できるので、シングルトーチに比べて溶接速度を約4倍程度にすることも可能になり、このような利点から、作業時間の短縮、ロボット台数の削減及びコスト低減等が期待されている。
図12は従来のタンデム溶接用トーチの取付治具を示す図である。タンデム溶接用の2本のトーチ101、102が取付治具103aに取り付けられており、この取付治具103aがロボットのアーム104に取り付けられている。図12に示す取付治具103aは、2本のトーチ101,102を、ロボットのアーム104を中心として対称となるように、またトーチ先端のワイヤ供給側端部を接近させて支持している。このアーム104をトーチ101,102の並列方向(図面上の上下方向)に移動させることにより、トーチ101,102から送給された先行ワイヤ及び後行ワイヤと被溶接材との間で発生する2つのアークによって1つの溶融プールを形成してタンデム溶接が行われる。
このようなタンデム溶接に使用するトーチが特許文献1に開示され、タンデム溶接方法が特許文献2に開示されている。特許文献1に開示された技術は、タンデム溶接用トーチにおいて、コンタクトチップの冷却性能を改善したものである。即ち、例えば1対のトーチ本体を溶接方向に所定間隔を隔てて配置し、1つのジャケットにより前記1対のトーチ本体をそのトーチ本体先端部にて一体に包囲して保持し、各トーチ本体のトーチ内筒に接続されたチップボディに取り付けられるコンタクトチップの先端部方向にシールドガスを導く1つのシールドガスノズルを、前記ジャッケトの先端部に取り付けるようにしたトーチが特許文献1に開示されている(特許文献1の図1)。
特許文献2に開示された技術は、所定間隔隔てた2本のトーチを有するタンデム溶接用トーチで溶接する場合に、溶接線の始端と終端に溶接干渉部材が存在するときにも、タンデム溶接を可能にしようとする方法である。この特許文献2に開示された技術は、溶接線始点より溶接線終点側における所定長さ離れた位置に始端処理溶接開始点とタンデム溶接開始点とを設け、また溶接線終点より溶接線始点側における所定長さ離れた位置にタンデム溶接終了点と終端処理溶接終了点を設け、始端処理溶接開始点P1、溶接線始点Ps及びタンデム溶接開始点P2に基づいて溶接線の始端部においてトーチを往復走行させて所定溶接条件にて後行電極によるシングルアーク溶接を行い、次いでタンデム溶接開始点P2からタンデム溶接終了点P3までトーチを走行させて先行及び後行電極によるタンデム溶接を行い、その後、タンデム溶接終了点P3、溶接線終点Pe及び終端処理溶接終了点P4までトーチを往復走行させて所定の溶接条件によって先行電極によるシングルアーク溶接を行うタンデムアーク溶接方法である(特許文献2の図1)。
特開2003−39172号公報 特開2003―53532号公報
ところで、図12に示すように、2本のトーチ101,102をアーム104の両側に並列させたタンデム溶接用トーチでは、水平方向に延びる溶接線を溶接する際に、図13に示すように、ロボットのアーム104を挿入するために障害となる物が存在すると、溶接作業ができないという問題点がある。
図13は正面図であり、左下から右上に向けて傾斜した縦板部材105に垂直に横板部材106が溶接されており、この横板部材106の端縁に開先36を形成し、この横板部材106と縦板部材105に平行の縦板部材107とを溶接する場合を示している。この場合、開先36により形成される溶接線は、水平方向に延びているが、図13に示すように、トーチ101,102が水平方向に並列するようにトーチ姿勢を定めて、ロボットのアーム104を溶接部の近傍に挿入することは、縦板部材105が障害となって不可能であり、このため、縦板部材105がアーム104の動きを干渉して溶接ができない。シングルアームの場合は、トーチの姿勢を90°変えることにより、図13のような溶接線も溶接が可能である。即ち、図13に示す溶接態様は、トーチが溶接線にほぼ垂直な面上に配置されるように、アーム104を溶接線に垂直な方向に挿入するものである。これに対し、トーチが溶接線にほぼ平行な面上に配置されるように、アーム104を溶接線に平行な方向に挿入することにより、シングルトーチの場合は、図13に示すような縦板部材105が干渉するような溶接線でも溶接が可能である。しかし、タンデム溶接の場合は、2本のトーチを溶接線上に配置する必要があるため、溶接線に対するトーチ姿勢が自ずと決定されてしまうという制約がある。このことにより、シングルトーチでは障害物を回避して適用可能であった溶接線に対しても、タンデム溶接の場合は、自由度がないために適用不可能になる場合がある。
このような問題点は、前述の特許文献1及び2には開示されておらず、従って、その解決手段も開示されていない。しかし、図13の溶接態様において、シングルトーチの場合になされているように、アーム104の挿入方向を、90°回転させ、この挿入姿勢で、トーチ101,102の先端部が開先36により規定される溶接線の方向に並ぶように、トーチ101,103を配置すれば、縦板部材105による干渉を回避できると考えられる。図14乃至16は、アーム104の挿入方向を図13の場合に対して90°回転させてアーム104を溶接線に沿う方向に挿入することを可能にするトーチの取付治具を示すものである。図14及び図15は平面図、図16は側面図である。図14に示すように、固定トーチ101は、アーム104の先端に対し、取付部材103bを介して、平面視でアーム104の中心線上に配置されるように、取り付けられている。取付部材103bはトーチ101を平面視でアーム104の中心線と平行になるように配置し、トーチ102を平面視でトーチ101の側方に配置するが、トーチ102については、トーチ102のワイヤ供給先端がトーチ101のワイヤ供給先端の近傍になるようにトーチ102を若干アーム104の中心線に対して傾斜させて配置するような形状及び構造を有している。一方、第3のトーチ108は、図15(平面図)及び図16(側面図)に示すように、その形状が側方に曲がると共に上下にも湾曲するものであり、トーチ108の取付位置は、トーチ101の側方でありながら、トーチ108のワイヤ供給先端部は、トーチ101の若干上方に位置することを可能にする形状を有している。
従って、通常の水平の溶接線をタンデム溶接する場合は、図14に示すように、トーチ101及び102を使用し、トーチ101,102を横並びに配置して溶接し、アーム104の挿入方向を90°回転させた状態で溶接する場合には、図15、16に示すように、トーチ101,108を使用し、トーチ101,108を縦並びに配置して溶接する。つまり、溶接態様に合わせてトーチ102とトーチ108とを切り替える。いずれの場合も、1対のトーチの並列方向は溶接線に沿う方向であるが、アーム104の挿入方向は、図14の場合は溶接線に垂直の方向、図15、16の場合は溶接線に平行の方向である。
しかしながら、このように3本のトーチ101,102,108を用意し、これらのトーチを切り替えて取付部材103bに取り付ける場合も、以下に示すような問題点があった。即ち、(1)図15,16に示すように、アーク点を縦並びにした場合にも、トーチ根元部分(アームに対するトーチの取付部)は横並びのままであるために、狭隘部への適用性が阻害される。(2)固定トーチ1本(トーチ101)と交換トーチ2本(トーチ102,108)の合計3本のトーチが必要になる。また、溶接ワイヤについても3本分のワイヤ送給装置が必要となり、その分、溶接ワイヤコイルの置き場所として広いスペースが必要となる。更に、溶接ワイヤコイルを移動装置に搭載する場合には、コイルが一つ増えて重量が増加するため、駆動部容量及び搭載部のフレーム剛性を増加させる必要がある。(3)湾曲トーチ108は、2つの湾曲点を有する特殊形状であるため、製造工程が複雑になる。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであり、2本のトーチを使用してタンデム溶接する際、溶接線に対するトーチの姿勢が異なる場合であっても、2本のトーチのみを使用してタンデム溶接することができ、また狭隘部への適用も可能であると共に、トーチ形状は湾曲していなくてもよく、製造が容易なトーチを使用することができる溶接ロボット用トーチ取付治具及びタンデム溶接方法を提供することを目的とする。
本願第1発明(請求項1)に係る溶接ロボット用トーチ取付治具は、溶接ロボットのアームに取り付けられた第1のトーチに対し、タンデム溶接用の第2のトーチを取り付けるための溶接ロボット用トーチ取付治具において、一端が前記溶接ロボットのアーム又は前記第1のトーチに取り付けられ他端に第1の脱着部が設けられた第1の連結具と、前記第1の脱着部に脱着可能に連結される第2の脱着部が設けられ前記第2のトーチが取り付けられる取付部材と、一端に前記第1の脱着部に脱着可能に連結される第3の脱着部が設けられ他端に前記第2の脱着部が連結される第4の脱着部が設けられた第2の連結具と、を有することを特徴とする。
本願第2発明(請求項8)に係るタンデム溶接方法は、上記第1発明の溶接ロボット用トーチ取付治具を使用し、前記第1の連結具の第1の脱着部と前記取付部材の第2の脱着部とを連結することによる第1使用態様のタンデム溶接と、前記第1の連結具の第1の脱着部と前記第2の連結具の第3の脱着部とを連結すると共に前記第2の連結具の第4の脱着部と前記取付部材の第2の脱着部とを連結する第2使用態様のタンデム溶接とを切替えることを特徴とする。
前記第1使用態様(所謂横並び)は、例えば、溶接線にほぼ垂直にロボットのアームを挿入する場合、第2使用態様(所謂縦並び)は、例えば、溶接線にほぼ平行にロボットのアームを挿入する場合である。いずれの使用態様においても、2本のトーチのみを用意すればよく、第1の使用態様は第1の連結具と取付部材とを使用し、第2の使用態様は第1の連結具、第2の連結具及び取付部材を使用することにより、この2本のトーチを使用して実現することができる。従って、溶接ワイヤの供給装置も2機で足りる。また、第2使用態様においては、第1の連結具と取付部材との間に、第2の連結具を設けることにより、第2のトーチを配置するので、第1のトーチのワイヤ送給先端と第2のトーチのワイヤ送給先端とを溶接線方向に並べた場合に、第2のトーチを支持する箇所も、第1のトーチに対して溶接線方向に離隔した位置となる。このため、本発明においては、図13に示すように干渉部材がある場合の狭隘部に対するタンデム溶接が可能である。更に、本発明においては、第1使用態様及び第2使用態様のいずれの場合も、同一形状及び構造のトーチを使用することができる。つまり、本発明においては、2つの湾曲点を有する複雑に形状に湾曲したトーチを使用する必要がなく、トーチの製造が容易であると共に、多種類のトーチを用意しておく必要がない。
本願第3発明(請求項2)に係る溶接ロボット用トーチ取付治具は、溶接ロボットのアームに取り付けられた第1のトーチに対し、タンデム溶接用の第2のトーチを取り付けるための溶接ロボット用トーチ取付治具において、一端が前記溶接ロボットのアーム又は前記第1のトーチに取り付けられ他端に第1の脱着部が設けられた第1の連結具と、前記第1の脱着部に脱着可能に連結される第2の脱着部が設けられ前記第2のトーチが取り付けられる取付部材と、一端に前記第1の脱着部に脱着可能に連結される第3の脱着部が設けられ他端に前記第2の脱着部が連結される第4の脱着部が設けられた第2の連結具と、前記第1の脱着部に脱着可能に連結される第5の脱着部が設けられたダミー部材とを有することを特徴とする。
本願第4発明(請求項9)に係るタンデム溶接方法は、上記第2発明の溶接ロボット用トーチ取付治具を使用し、前記第1の連結具の第1の脱着部と前記取付部材の第2の脱着部とを連結することによる第1使用態様のタンデム溶接と、前記第1の連結具の第1の脱着部と前記第2の連結具の第3の脱着部とを連結すると共に前記第2の連結具の第4の脱着部と前記取付部材の第2の脱着部とを連結する第2使用態様のタンデム溶接と、前記第1の連結具の第1の脱着部と前記ダミー部材の第5の脱着部とを連結し前記第2のトーチを使用しない第3使用態様のシングル溶接とを切替えることを特徴とする。
この第3発明及び第4発明の場合も、前述と同様に、前記第1使用態様(所謂横並び)は、例えば、溶接線にほぼ垂直にロボットのアームを挿入する場合、第2使用態様(所謂縦並び)は、例えば、溶接線にほぼ平行にロボットのアームを挿入する場合である。しかし、この第3発明及び第4発明の場合は、第2のトーチを使用せず、第1のトーチのみで溶接するシングル溶接の第3使用態様を含むものである。この場合は、ダミー部材を第1の連結具に連結する。よって、本発明においては、シングル溶接にも適用することができ、多様な溶接に適用することができる。
本願第5発明(請求項3)及び本願第6発明(請求項10)は、第2の連結具を具備せず、また、第2使用態様を使用しないものである。つまり、これらの発明は、第1使用態様の横並びのタンデムトーチ配置と、第3使用態様のシングルトーチ配置とを選択するものである。この場合も、本発明をタンデム溶接及びシングル溶接の双方に適用することができ、多様な溶接に適用することができる。
上記第1乃至第6発明において、前記各脱着部は、夫々、第1及び第2の圧縮空気の入力端を有し、第1の圧縮空気の入力により相互に結合した状態で保持され、第2の圧縮空気の入力により相互に離脱するように構成することができる。
このように、各脱着部の結合及び離脱を、第1の圧縮空気及び第2の圧縮空気の入力により行うこととすれば、第1及び第2の連結具及び取付部材を使用する第1及び第2のトーチの組立て作業を、容易に自動化することができる。つまり、これらの第1及び第2の連結具及び取付部材をツールスタンドに載置しておき、ロボットのアームをこれらの治具に接触させ、第1及び第2の圧縮空気を供給することにより、これらの治具をアームに容易に連結し、また離脱させることができる。
本発明で使用される第1及び第2のトーチは、その取付位置より先端側が同一方向に曲がったトーチであることが好ましい。つまり、第2のトーチも湾曲点が1箇所の単純な形状を有するものとすることができる。また、第1のトーチと第2のトーチとを、同一形状にすることもできる。
第1及び第2のトーチが、その取付位置より先端側が同一方向に曲がったトーチである場合に、第1のトーチを含む第1平面と、第2のトーチを含む第2平面とが、想定される。そして、溶接線が水平である場合は、第1の使用態様においては、第1平面と第2平面とは、所定の角度をなして交差し、溶接線にほぼ垂直である。一方、第2の使用態様においては、第1平面と第2平面とが重なり、溶接線に平行である(溶接線を含む)。このようにすることにより、第1のトーチと第2のトーチとを可及的に小さなスペースに配置することができる。
本願発明に係る溶接ロボット用トーチ取付治具は、第2の連結具が第2の連結具に対する第2のトーチの取付位置を調整する機構を有することが好ましい。これにより、第2の使用態様において、第2のトーチ位置を第1のトーチ位置と独立して微調整することができる。
本願発明に係る溶接ロボット用トーチ取付治具によれば、取付治具を構成する各構成部材の組み合わせを選択することにより、第1使用態様と第2の使用態様とを切替えて第1及び第2のトーチを組み立てることができ、適用範囲が広がる。
本願発明に係る溶接ロボット用トーチ取付治具において、第1乃至第4の脱着部を、夫々、第1及び第2の圧縮空気の入力端を有し、第1の圧縮空気の入力により相互に結合した状態で保持され、第2の圧縮空気の入力により相互に離脱するものとすることにより、その組立及び分解をロボットにより自動で確実に行うことができる。
本発明の溶接ロボット用トーチ取付治具において、第1及び第2のトーチとして、その取付位置より先端側が同一方向に曲がったトーチを用いることにより、第1使用態様において、第1のトーチを含む平面と第2のトーチを含む平面とが所定角度をなし、アーク点が水平方向に並んだ水平トーチを組み立てることができ、第2の使用態様において、第1のトーチを含む平面と第2のトーチを含む平面とが重なり、アーク点が垂直方向に並んだ垂直トーチを組み立てることができる。また、通電安定性が向上し、スパッタの発生が少なくなる等ストレートトーチでは得られない効果が得られる。
本発明の溶接ロボット用トーチ取付治具において、第2の連結具に対する第2のトーチの取付位置を調整する機構を有することにより、第2使用態様において、第2のトーチ位置を第1のトーチ位置と独立して微調整することができる。
以下、本発明の実施の形態について添付の図面を参照して詳細に説明する。図1(a)乃至(d)、図2(a)及び(b)、図3(a)乃至(c)は、本発明の実施形態における第1使用態様を示す図であり、図1(a)はトーチ組立後の状態を示す平面図、図1(b)は側面図、図1(c)は図1(a)のA−A線矢示方向側面図、図1(d)はブラケット7,8の構造を示す側面図であり、図1(b)の一部拡大図である。図2(a)は第1トーチ1とその取付機構のみを示す平面図、図2(b)はその側面図、図2(c)は図2(a)のA−A線矢示方向側面図である。図3(a)は第2のトーチ2を第1のトーチ1に連結する態様を示す平面図、図3(b)は第1のトーチ1を示す側面図、図3(c)は図3(a)のA−A線矢示方向側面図である。一方、図4(a)及び(b)、図5(a)及び(b)、図6(a)及び(b)、図7(a)及び(b)、図8(a)及び(b)は、本発明の実施形態における第2使用態様を示す図であり、図4(a)はトーチ組立後の状態を示す平面図、図4(b)はその側面図である。図5(a)は第1トーチ1とその取付機構のみを示す平面図、図5(b)はその側面図である。図6(a)は第2の連結具30を第1の連結具10に連結する態様を示す平面図、図6(b)はその側面図である。図7(a)は第2の連結具30が第1の連結具10に連結された状態を示す平面図、図7(b)はその側面図である。図8(a)は第2のトーチ2の取付部材20を第2の連結具30に連結する態様を示す平面図、図8(b)はその側面図である。
図1及び図4に示すように、第1のトーチ1及び第2のトーチ2は、取付部とワイヤ供給先端部との間で、1箇所湾曲し、ロボットのアームに設置される場合は、相互に同一方向に湾曲するように設置される。トーチ1及び2は、同一形状でもよいし、湾曲部及び/又は湾曲の大きさが相互に異なっていても良い。トーチ1はアーム3に対して、常に一定の状態で設置される。つまり、図1(第1使用態様)及び図4(第2使用態様)のいずれの場合においても、トーチ1は平面視で、アーム3の中心軸に対して平行であり、トーチ1の平面視における中心軸は、アーム3の中心軸と一致する。
ロボットアーム3の先端には、ショックセンサー4が固定されており、このショックセンサー4の先端側にはブラケット8が固定され、ブラケット8にはブラケット7が固定されている。図1(d)に示すように、ブラケット7におけるブラケット8の連結面には、上下方向に延びる長孔6aが形成されており、ブラケット7における上面には、前後方向(アーム3の長手方向)に延びる長孔6bが形成されている。そして、ブラケット7に対し、ブラケット8が長孔6aを介してボルト9aにより固定されており、このボルト9aの長孔6a内の位置を調節することにより、ブラケット7のブラケット8に対する上下方向の位置を調節することができる。また、ブラケット7に対し、クランプ部13が長孔6bを介してボルト9bにより固定されており、このボルト9bの長孔6b内の位置を調節することにより、クランプ部13のブラケット7に対する前後方向の位置を調節することができる。そして、第1のトーチ1はクランプ部13に取付けられている。よって、長孔6a、6b内のボルト9a、9bの位置を調節することにより、第1のトーチ1のアーム3に対する上下方向及び前後方向の位置を調節することができる。
ブラケット7における側面、つまり、前述のブラケット7における長孔6a、6bが形成されたブラケット8の連結面及び上面の双方に直交する側面には、第1の連結具10の一方の端部(第1のトーチ1側の端部)が固定される。第1の連結具10は、特に、図2(c)に示すように、垂直に延びる長孔6を有する取付部10aをブラケット7の垂直側面に重ね、長孔6を介してボルトによりブラケット7に固定されている。この第1の連結具10は、取付部10aから水平方向に延び、更に垂直方向に延びて、その先端に第1の脱着部11が設けられている。長孔6内のボルトの位置を調節することにより、第1のトーチ1に対する第2のトーチ2の高さ位置を若干調整することができる。
取付部材20は第1の連結具10の第1の脱着部11に脱着自在の第2の脱着部21を有し、この第2の脱着部21の他端側には、トーチクランプ部22が設けられている。第2のトーチ2はこの取付部材20のトーチクランプ部22に握持されている。第1の脱着部11と第2の脱着部21とは、後述する圧縮空気の供給により着脱することができる。即ち、脱着部11と脱着部21との脱着は、例えばボールロック方式によって行われ、上述したように第1の圧縮空気の入力により、ボールロック方式のボールを脱着部の径方向外側に押し出すことにより脱着部11と脱着部21を結合し、第2の圧縮空気の入力により前記ボールロック方式のボールを脱着部の径方向内側に移動させ、これによって脱着部11と脱着部21が離脱するように構成されている。なお、脱着部11と脱着部21との脱着においては一方の脱着部、例えばマスター側に圧縮空気を入力すればよく、本実施形態においては脱着部11側に第1又は第2圧縮空気を供給する。脱着部11は脱着部21に供給する空気圧ポートと電気接点を備えている。
第1のトーチ1は常にアーム3に同一姿勢で取り付けられた位置固定型であり、第2のトーチ2は後述するようにしてその姿勢を変更して取り付けられる位置可変型である。図1に示すように、第2のトーチ2が第1の連結具10と取付部材20によりブラケット7に取り付けられた場合は、第2のトーチ2は、図1(a)に示す平面視で、アーム3と中心軸が一致する第1のトーチ1に対し、水平方向に隣接するように配置され、第2のトーチのワイヤ供給先端部が第1のトーチのワイヤ供給先端部の近傍になるように、アーム3の中心軸に対して若干傾斜して配置される。一方、図1(b)及び(c)に示す側面視では、第1のトーチ1と第2のトーチ2とは、そのトーチクランプ部13及び22に握持された基部は水平であるが、先端側に向かう途中で若干下方に屈曲又は湾曲している。
第1のトーチ1及び第2のトーチ2が図1に示すように配置された場合は、屈曲又は湾曲した第1のトーチを含む第1の平面が同じく屈曲又は湾曲した第2のトーチ2を含む第2の平面に対して若干傾斜するものであり、溶接線が水平の場合は、第1及び第2の平面は垂直であり、第1の平面は、溶接線に対してほぼ垂直となる。このように配置された第1のトーチ1及び第2のトーチ2は、第1のトーチ1を含む第1平面が溶接線にほぼ垂直となる第1使用態様で、タンデム溶接に使用される。
第2の連結具30には、図4及び図6に示すように、第1の連結具10の第1の脱着部11に着脱可能に連結される第3の脱着部31と、取付部剤20の第2の脱着部21に着脱自在に連結される第4の脱着部32とが、その両端部に設けられている。これらの脱着部31,32も、例えば、ボールロック方式の着脱部材であり、相手方の脱着部11,21に対し、第1の圧縮空気の供給により連結され、第2の圧縮空気の供給により連結が解除される(離脱される)。第2の連結具30は、その第4の脱着部32の位置が、第3の脱着部31の位置に対して、上方であってトーチ先端側に向かって左方になるような形状を有する。また、第3の脱着部31は第1の脱着部11が平面視でトーチ先端側に向かって若干左方に傾斜していることに合わせて左方に傾斜しており、第4の脱着部32は、トーチ先端側に向かって若干下方に傾斜している。第2の連結具は、3個の部材を連結して構成されている。つまり、第3の脱着部31が設けられた部材34と、第4の脱着部32が設けられた部材33と、その中間の部材35とに分割されており、部材34には上下方向に延びる長孔34aが設けられ、部材33には前後方向に延びる2個の長孔33a、33bが設けられている。そして、各長孔34a、33a、33bには、2個の六角ボルトが挿入されてこの六角ボルトを緊締することにより、各部材33,34,35が連結固定されている。そして、長孔33a、33bに対するボルトの位置を調節することにより、第3の脱着部31に対する第4の脱着部32の前後方向の位置を調整することができ、長孔34aに対するボルトの位置を調節することにより、第3の脱着部31に対する第4の脱着部32の上下方向の位置を調整することができる。後述するように、第2のトーチ2は取付部材20を介して第4の脱着部32に取り付けられるので、長孔33a、33b、34aにより、第2のトーチ2の第1のトーチ1に対する上下位置及び前後位置を調整することができる。
図4乃至図8に示す第2の使用態様においては、第2の連結具30の第3の脱着部31は第1の連結具10の第1の脱着部11に着脱自在に連結され、第2の連結具30の第4の脱着部32は取付部材20の第2の脱着部21に着脱自在に連結される。そして、第2のトーチ2は、第1使用態様と同様に、取付部材20のトーチクランプ部22に握持されて設置される。このようにして、第1のトーチ1と第2のトーチ2が、第1の連結具10、第2の連結具30及び取付部材20により組み立てられた場合には、第1のトーチ1はアーム3に対し対して第1の使用態様の場合と同一に配置されるが、第2のトーチ2は第1のトーチ1の上方に配置される。即ち、湾曲又は屈曲した第1のトーチ1及び第2のトーチ2を含む夫々第1平面及び第2平面は、図4に示すように、いずれも垂直であり、相互に重なるものである。そして、第2の使用態様においては、第1平面及び第2平面が溶接線に対して垂直になるように、アーム3が溶接部に挿入される。
図11(a)はダミー部材40を示す平面図、図11(b)は同じくその側面図である。ダミー部材40は第1の脱着部11に着脱自在に連結される第5の脱着部41が設けられている。この第5の脱着部41も、例えば、ボールロック方式の着脱部材であり、相手方の脱着部11に対し、第1の圧縮空気の供給により連結され、第2の圧縮空気の供給により連結が解除される(離脱される)。
なお、第2トーチ2には、2個の円錐台をその小径面で接合したような形状の係合部9(図1(a)参照)が設けられている。この係合部9は、第2のトーチ2をツールレスト(図示せず)に格納するための部分であり、この係合部9をツールレストの円形切欠部に係合させ、係合片(図示せず)で係合部9を押さえることにより、第2のトーチ2をこの円形切欠部に保持するようになっている。第2の連結具30及びダミー部材40にも同様の係合部9(図6(a)、図11参照)が設けられている。
次に、本実施形態の動作について説明する。ブラケット8を介してロボットアーム3に固定されたブラケット7には、トーチクランプ部13が固定されており、このトーチクランプ部13に第1のトーチ1が固定されている。そして、ブラケット7には、更に第1の連結具10が固定されている。一方、ツールレストには、第2のトーチ2がトーチクランプ部22を介して取付部材20に連結された状態で保持されており、更に第2の連結具30が保持されている。そして、第1の使用態様においては、図1乃至図3に示すように、取付部材20の第2の脱着部21を第1の連結具10の第1の脱着部11に連結する。この場合は、ロボットのアーム3をツールレストに向け、アーム3に固定されている第1の連結具10の第1の脱着部11を、ツールレストの取付部材20の第2の脱着部21に重ね合わせ、第1の圧縮空気を供給して、ボールロック方式のボールを第1の脱着部11の径方向外側に押し出すことにより第1の脱着部11と第2の脱着部21とを結合する。これにより、アーム3に対し、第1のトーチ1と第2のトーチ2とが水平方向に並べて配置され、図1(b)に示すように、側面視で第1のトーチ1と第2のトーチ2とが重なる状態に配置される。この第1の使用態様においては、第1トーチ1と第2トーチ2の配列方向が溶接線に沿う方向になるようにその姿勢を設定し、溶接部に対し、アーム2を溶接線に垂直の方向に挿入する。これにより、第1トーチ1及び第2トーチ2が横2列に配列された第1使用態様で、タンデム溶接がなされる。
次に、従来の図13に示すように、横2列配置ではトーチを溶接部に挿入できない場合には、第1のトーチ1及び第2のトーチ2を第2の使用態様(縦2列配置)に配置する。アーム3をツールレストに移動させ、第1の脱着部11と第2の脱着部21とを第2の圧縮空気の供給により離脱させ、第2のトーチ2をツールレストに格納する。その後、アーム3を第2の連結具30の格納位置まで移動させ、第1の脱着部11を第2の連結具30の第3の脱着部31に重ね合わせる。そして、第1の圧縮空気を供給し、第1の脱着部11と第3の脱着部31とをボールロック方式により連結する。次に、アーム3を第2の連結具30の第4の脱着部32が取付部材20の第2の脱着部21に重なる位置まで移動させ、第1の圧縮空気を供給して第4の脱着部32と第2の脱着部21とを連結する。これにより、図4乃至図8に示すように、第1のトーチ1の上に第2のトーチ1が配置され、平面視で、第1のトーチ1と第2のトーチ2とが重なる状態に配置される。この第2使用態様に第1のトーチ1と第2のトーチ2とを配置した場合には、図9に示すように、第1のトーチ1及び第2のトーチ2を含む平面が溶接線を含むようにトーチ1,2を配置して、アーム3を溶接部に挿入することができる。しかも、本発明においては、図4(a)に示すように、第1のトーチ1と第2のトーチ2とを平面視で重なるように配置することができ、トーチ1,2のワイヤ供給先端部のみならず、取付部(トーチ支持部)もワイヤ供給先端部の配列方向に配列されているので、このワイヤ供給先端部の配列方向に垂直の方向の幅は極めて小さい。即ち、本実施形態においては、トーチ1,2の取付部を含む全体構造が、ワイヤ供給先端部の配列方向に垂直の方向について極めてスリムであるので、図9に示すように、縦板部材105,107の間隔が狭く、トーチを挿入しにくい狭隘部の溶接であっても、十分にトーチ1,2を挿入することができ、タンデム溶接することができる。また、本実施形態においては、第1トーチ1と第2トーチ2の2種類のトーチのみを使用し、従来のように3種類のトーチを使用する必要がなく、溶接ワイヤコイルの置き場所を3カ所用意する必要がないので、その分、ロボット周囲のスペースが小さくても足りる。更に、ワイヤコイルを搭載するワイヤ移動装置の駆動部容量及びフレーム剛性を増大させる必要がない。そして、本実施形態の場合は、トーチの湾曲部又は屈曲部は1カ所でよく、従来のような2カ所以上湾曲部又は屈曲部を設けた複雑な形状のトーチを使用する必要がなく、トーチの製造コストが低い。
なお、第1の使用態様及び第2の使用態様のいずれの場合も、第1トーチ1と第2のトーチ2との間隔は、トーチ先端から供給されるワイヤにより形成されるアーク点の間隔が、例えば10乃至30mmであるように設定される。
また、第1の連結具10の第1の脱着部11にダミー部材40を連結すれば、本実施形態の第1のトーチ1をこの第1のトーチ1のみを使用するシングルトーチの溶接に適用することができる。従って、本実施形態の溶接ロボット用トーチ取付治具を使用すると、2本のトーチ1,2を水平方向に並べた横2列配置の第1の使用態様と、2本のトーチ1,2を垂直方向に並べた縦2列配置の第2の使用態様と、シングルトーチの第3の使用態様とを選択して、自動溶接に適用することができる。しかも、これらの使用態様の選択は、第1の連結具10、第2の連結具30及び取付治具20を適宜組み合わせて連結するだけでよく、容易にその使用態様に適した構造に組み立てることができる。
また、本実施形態によれば、第1の連結具10、第2の連結具30及び取付治具20の連結及び離脱は、第1の圧縮空気及び第2の圧縮空気の2系統の圧縮空気の供給を制御するだけで足りるので、タンデム溶接用トーチの組み立てを容易に自動化することができ、高効率でトーチを組み立てることができる。このため、本実施形態は、溶接ロボットによる自動溶接に適用する際の整合性が優れており、ロボットによる自動溶接に有効に適用することができる。なお、脱着部においては、一旦接続が完了すると、圧縮空気の供給が停止されても、接合状態が開放されないようにフェールセーフ機構を採用することが好ましい。
本実施形態において、トーチ先端部の水平方向における干渉物との接触はショックセンサー4によって検出され、大事に至る前にロッボトを停止することによって事故を未然に回避することができる。
本実施形態によれば、第1の連結具10、取付部材20及び第2の連結具30を使い分けることにより、2本のトーチを水平方向(横方向)配置及び縦方向(垂直方向)配置のいずれにも容易に組み立てることができ、また、水平方向(横方向)配置及び縦方向(垂直方向)配置のいずれの場合でも、第1のトーチ1と第2のトーチ2とを極めてコンパクトに組み立てることができる。よって、本実施形態によれば、干渉物による溶接困難が大幅に減少し、タンデム溶接の適用範囲を大幅に広げることができる。
本実施形態において、第2連結具30の形状を変更することにより、第2のトーチ2を第1のトーチ1に対して任意の位置に配置することができる。従って、第2のトーチ2の形状は、第1のトーチ1の形状と同一にすることもでき、そうすると、2種類の形状のトーチを用意する必要がなくなる。また、本実施形態においては、脱着部への圧縮空気の供給については、第1の圧縮空気と第2の圧縮空気の2系統が用意されるが、第2の連結具30の第4の脱着部32への圧縮空気の供給は、図10に示すように、圧縮空気源に接続された空気配管37を第1の脱着部11に連結し、更に第3の脱着部31と第4の脱着部32とを空気配管37により接続することにより、第1の脱着部11及び第3の脱着部31を経由して行われる。
本実施形態においては、アーム3(ブラケット8)に対する第1の連結具10の上下方向及び前後方向の位置は、長孔6a、6b内のボルト9a、9bの位置を調節することにより、調整することができるので、図1に示す第1の使用態様において、第1のトーチ1と第2のトーチ2との間の上下方向及び前後方向の相対的位置を調整することができる。また、長孔33a、33b、34a内のボルトの位置を調節することにより、図4に示す第2の使用態様においても、第1のトーチ1に対する第2のトーチ2の上下方向及び前後方向の相対的位置を調整することができる。これにより、溶接トーチ1,2、取付治具20及び連結具10,30の製作誤差により、溶接トーチ先端部のアーク点位置が設計値からずれた場合にも、このアーク点位置を微調整することができる。
本発明によれば、通常のタンデム溶接に加えて、狭隘部のタンデム溶接にも適用することができ、溶接ロボットによる自動タンデム溶接の適用分野を大幅に広げることができ、種々の技術分野における溶接ロボットの適用を可能とする。
(a)乃至(d)は本発明の実施形態の第1の使用態様を示す図であって、(a)はトーチ組立後の状態を示す平面図、(b)は側面図、(c)は(a)のA−A線矢視側面図、(d)はブラケット7,8の構造を示す側面図である。 (a)は第1トーチ1とその取付機構のみを示す平面図、(b)はその側面図、(c)は(a)のA−A線矢示側面図である。 (a)は第2のトーチ2を第1のトーチ1に連結する態様を示す平面図、(b)は第1のトーチ1を示す側面図、(c)は(a)のA−A線矢示方向側面図である。 (a)及び(b)は本発明の実施形態の第2の使用態様を示す図であって、(a)はトーチ組立後の状態を示す平面図、(b)はその側面図である。 (a)は第1トーチ1とその取付機構のみを示す平面図、(b)はその側面図である。 (a)は第2の連結具30を第1の連結具10に連結する態様を示す平面図、(b)はその側面図である。 (a)は第2の連結具30が第1の連結具10に連結された状態を示す平面図、(b)はその側面図である。 (a)は第2のトーチ2の取付部材20を第2の連結具30に連結する態様を示す平面図、(b)はその側面図である。 本発明の実施形態の効果を示す図である。 圧縮空気の供給配管を示す図である。 (a)はダミー部材を示す平面図、(b)は側面図である。 従来のタンデムトーチ(横並び)の構造を示す平面図である。 従来のタンデムトーチ(横並び)の問題点を示す側面図である。 従来の他のタンデムトーチを横並びにしたときの構造を示す平面図である。 従来の他のタンデムトーチを縦並びにしたときの構造を示す平面図である。 同じく、従来の他のタンデムトーチを縦並びにしたときの構造を示す側面図である。
符号の説明
1:第1トーチ
2:第2トーチ
3:ロボットアーム
4:ショックセンサー
6a、6b:長孔
7、8:ブラケット
9a、9b:ボルト
10:第1の連結具
11:第1の脱着部
12:ボルト
13:トーチクランプ部
20:取付部材
21:第2の脱着部
22:トーチクランプ部
30:第2の連結具
31:第3の脱着部
32:第4の脱着部
33、34,35:部材
33a、33b、34a:長孔
40:ダミー部材
101:シングルトーチ
102:シングルトーチ
103:タンデム溶接用トーチ
104:ロボットアーム
105:縦板部材
106:横板部材
107:縦板部材
108:湾曲トーチ

Claims (10)

  1. 溶接ロボットのアームに取り付けられた第1のトーチに対し、タンデム溶接用の第2のトーチを取り付けるための溶接ロボット用トーチ取付治具において、一端が前記溶接ロボットのアーム又は前記第1のトーチに取り付けられ他端に第1の脱着部が設けられた第1の連結具と、前記第1の脱着部に脱着可能に連結される第2の脱着部が設けられ前記第2のトーチが取り付けられる取付部材と、一端に前記第1の脱着部に脱着可能に連結される第3の脱着部が設けられ他端に前記第2の脱着部が連結される第4の脱着部が設けられた第2の連結具と、を有することを特徴とする溶接ロボット用トーチ取付治具。
  2. 溶接ロボットのアームに取り付けられた第1のトーチに対し、タンデム溶接用の第2のトーチを取り付けるための溶接ロボット用トーチ取付治具において、一端が前記溶接ロボットのアーム又は前記第1のトーチに取り付けられ他端に第1の脱着部が設けられた第1の連結具と、前記第1の脱着部に脱着可能に連結される第2の脱着部が設けられ前記第2のトーチが取り付けられる取付部材と、一端に前記第1の脱着部に脱着可能に連結される第3の脱着部が設けられ他端に前記第2の脱着部が連結される第4の脱着部が設けられた第2の連結具と、前記第1の脱着部に脱着可能に連結される第5の脱着部が設けられたダミー部材とを有することを特徴とする溶接ロボット用トーチ取付治具。
  3. 溶接ロボットのアームに取り付けられた第1のトーチに対し、タンデム溶接用の第2のトーチを取り付けるための溶接ロボット用トーチ取付治具において、一端が前記溶接ロボットのアーム又は前記第1のトーチに取り付けられ他端に第1の脱着部が設けられた第1の連結具と、前記第1の脱着部に脱着可能に連結される第2の脱着部が設けられ前記第2のトーチが取り付けられる取付部材と、前記第1の脱着部に脱着可能に連結される第5の脱着部が設けられたダミー部材とを有することを特徴とする溶接ロボット用トーチ取付治具。
  4. 前記各脱着部は、夫々、第1及び第2の圧縮空気の入力端を有し、第1の圧縮空気の入力により相互に結合した状態で保持され、第2の圧縮空気の入力により相互に離脱することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の溶接ロボット用トーチ取付治具。
  5. 前記第1及び第2のトーチは、その取付位置より先端側が同一方向に曲がったトーチであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の溶接ロボット用トーチ取付治具。
  6. 前記第1の連結具の第1の脱着部と前記取付部材の第2の脱着部とを連結する第1使用態様において、前記第1及び第2のトーチが溶接線方向に並ぶように配置されると共に前記第1のトーチを含む平面と前記第2のトーチを含む平面とが所定の角度をなし、前記第1の連結具の第1の脱着部と前記第2の連結具の第3の脱着部とを連結すると共に前記第2の連結具の第4の脱着部と前記取付部材の第2の脱着部とを連結する第2使用態様において、前記第1のトーチを含む平面と前記第2のトーチを含む平面とが重なることを特徴とする請求項5に記載の溶接ロボット用トーチ取付治具。
  7. 前記第2の連結具は、この第2の連結具に対する前記第2のトーチの取付位置を調整する機構を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の溶接ロボット用トーチ取付治具。
  8. 前記請求項1に記載の溶接ロボット用トーチ取付治具を使用し、前記第1の連結具の第1の脱着部と前記取付部材の第2の脱着部とを連結することによる第1使用態様のタンデム溶接と、前記第1の連結具の第1の脱着部と前記第2の連結具の第3の脱着部とを連結すると共に前記第2の連結具の第4の脱着部と前記取付部材の第2の脱着部とを連結する第2使用態様のタンデム溶接とを切替えることを特徴とするタンデム溶接方法。
  9. 前記請求項2に記載の溶接ロボット用トーチ取付治具を使用し、前記第1の連結具の第1の脱着部と前記取付部材の第2の脱着部とを連結することによる第1使用態様のタンデム溶接と、前記第1の連結具の第1の脱着部と前記第2の連結具の第3の脱着部とを連結すると共に前記第2の連結具の第4の脱着部と前記取付部材の第2の脱着部とを連結する第2使用態様のタンデム溶接と、前記第1の連結具の第1の脱着部と前記ダミー部材の第5の脱着部とを連結し前記第2のトーチを使用しない第3使用態様のシングル溶接とを切替えることを特徴とするタンデム溶接方法。
  10. 前記請求項3に記載の溶接ロボット用トーチ取付治具を使用し、前記第1の連結具の第1の脱着部と前記取付部材の第2の脱着部とを連結することによる第1使用態様のタンデム溶接と、前記第1の連結具の第1の脱着部と前記ダミー部材の第5の脱着部とを連結し前記第2のトーチを使用しない第3使用態様のシングル溶接とを切替えることを特徴とするタンデム溶接方法。


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