JP2001353579A - 溶接品質良否判定装置 - Google Patents

溶接品質良否判定装置

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JP2001353579A
JP2001353579A JP2000175685A JP2000175685A JP2001353579A JP 2001353579 A JP2001353579 A JP 2001353579A JP 2000175685 A JP2000175685 A JP 2000175685A JP 2000175685 A JP2000175685 A JP 2000175685A JP 2001353579 A JP2001353579 A JP 2001353579A
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welding
quality
temperature
resistance
welded
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JP2000175685A
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Koichi Ikunaga
浩一 生長
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Denso Ten Ltd
Original Assignee
Denso Ten Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抵抗溶接機により、溶接された電子機器等の
溶接部の品質は溶接条件の変動により、左右されるた
め、予め溶接時の温度上昇と通電時間の波形特性を測定
解析し、溶接条件(溶接電流・通電時間・加圧力)の制
限範囲を設定しておき、製品の溶接時の温度上昇と通電
時間との測定値をこの制限範囲と比較し、溶接品質の良
否が判定できる溶接品質良否判定装置を実現することを
課題とする。 【解決手段】 溶接時の溶接条件と、溶接時の溶接部1
6の温度、及び溶接部16の抵抗値が予め対応して記憶
された溶接データ記憶部と、溶接時における溶接部16
の温度を計測する温度検出手段と、計測された温度に対
応し溶接部16の抵抗値を溶接データ記憶部に基いて換
算し、抵抗値と予め定められた溶接品質良否判定制限範
囲とを比較し、溶接部16の溶接品質良否判定を行う良
否判定手段と、を備えたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抵抗溶接機によ
り、抵抗溶接された電子機器等に用いられる抵抗溶接品
の溶接品質の良否を判定する溶接品質良否判定装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、構造物の接合部、又は電子機
器等に用いられる抵抗溶接品を加工製造する際の抵抗溶
接は、電極に与えられる溶接条件(溶接電流・通電時間
・加圧力)の変化によって影響を受けるため、一般に最
良のモデル品の溶接条件をそのまま採用し、この溶接条
件を一定に制御して抵抗溶接していた。そしてその品質
検査は、抜き取り検査により行うか、場合によっては、
抵抗溶接時に流した電流値や電流波形などを計測して良
否の判定を行っていた。しかし、この溶接条件に起因し
た問題として、加圧力に対する溶接電流・通電時間の過
多により生じるスパッタ・爆飛、および加圧力に対する
溶接電流・通電時間の不足により生じる溶接剥がれが発
生し易く、不安定なものであった。
【0003】また、これまでの抵抗溶接は、主に構造物
の接合に用いられていたが、例えば大電流を流す板状の
導電パターン等、近年電気回路の接合に用いられること
もあり、溶接強度だけでなく接合部の電気抵抗特性をも
満足する必要が出てきている状況にある。従って、溶接
後の品質検査は、所定数ごとの抜き取りにより、機械的
特性としての剥離試験、ナゲット径の測定、および電気
的特性として接合部の電気抵抗値を測定している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、抵抗溶接
品質は溶接条件の変動により、大きく左右され、溶接部
のスパッタ・爆飛、溶接剥がれ等を発生する恐れがあ
り、しかも電源負荷変動による溶接電流の変動や、電極
のへたり・被溶接材実装状態による実効加圧力の変動に
より、溶接条件を所定値に設定しても、必ずしも同じナ
ゲット状態を形成するこはできないという問題があっ
た。従って、抜き取り検査等による剥離試験および接合
部の電気抵抗値測定で溶接品質精度を高めることは難し
く、また、全数検査が不可能な上、不良解析するまでに
時間を要し、その間に不良品を製造してしまう恐れがあ
った。
【0005】本発明は、このような問題を解決するもの
で、溶接時の温度上昇と通電時間の波形特性を測定解析
し、溶接条件(溶接電流・通電時間・加圧力)の制限範
囲および接合部の温度上昇と電気抵抗値との換算表を設
定すると共に、製品の接合部の溶接時における温度上昇
データを取得し、換算表との比較により、溶接品質の良
否が判定できる溶接品質良否判定装置を実現することを
課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、所定の溶接条件により、抵抗溶接された
溶接部の溶接品質の良否を判定する溶接品質良否判定装
置において、前記所定の溶接条件、溶接時の前記溶接部
の温度、及び前記溶接部の抵抗値が予め対応して記憶さ
れた溶接データ記憶部と、溶接時における前記溶接部の
温度を計測する温度検出手段と、良否判定時において、
前記溶接部の溶接時における温度を前記温度検出手段に
より計測し、計測された温度に対応した該溶接部の抵抗
値を前記溶接データ記憶部に基いて検出し、該抵抗値と
予め定められた溶接品質良否判定制限範囲とを比較し、
比較結果に応じて、該溶接部の溶接品質良否判定を行う
良否判定手段と、を備えたことを特徴とするものであ
る。
【0007】また、前記良否判定手段により、前記溶接
部が良と判定された時における溶接条件を記憶する記憶
手段を備え、前記記憶手段により記憶された溶接条件に
基いて、次の溶接がなされることを特徴とするものであ
る。
【0008】また、前記溶接データ記憶部と前記良否判
定手段とを含むコンピュータを備え、前記コンピュータ
は、試験用に抵抗溶接される溶接部の溶接時の温度を各
溶接条件毎に前記温度検出手段により測定し、該温度を
該溶接時における各溶接条件に対応させて該各溶接条件
と共に前記溶接データ記憶部に記憶させておき、更に前
記抵抗溶接後、該各溶接条件毎に抵抗溶接した該溶接部
における抵抗値を該溶接部に流される電流に基いて検出
し、該検出した抵抗値を該各溶接条件及び前記温度と対
応させて該溶接データ記憶部に記憶するものであること
を特徴とするものである。
【0009】また、前記溶接条件は、抵抗溶接時に流れ
る溶接電流、抵抗溶接時に要した通電時間、溶接部にか
かる加圧力、のうち少なくとも1つを含むものであるこ
とを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、図
面を参照して説明する。
【0011】図1は本発明の第1の実施の形態に係る溶
接品質良否判定装置によるデータ取得用テストピースの
発熱温度と電気抵抗測定ブロック図で、図2は本発明の
第1の実施の形態に係る溶接品質良否判定装置による電
子機器の溶接部の溶接品質良否判定検査を示すブロック
図である。
【0012】本溶接品質良否判定装置10は、溶接機2
0により溶接された電子機器の溶接部16の溶接品質良
否を判定するための装置である。この溶接品質良否判定
装置10は、図1(A)に示されるように、予め溶接部
16として被溶接材であるテストピース50を用いて、
溶接時におけるテストピース50の発熱温度を赤外線温
度計11で測定する。そして、この溶接時における各種
溶接条件(溶接電流・通電時間・加圧力)に対し、測定
した発熱温度をAデータ表15aにマトリックス状に整
理蓄積する。
【0013】その後、図1(B)に示されるように、上
記の各種溶接条件で抵抗溶接されたそれぞれのテストピ
ース50の電気抵抗測定値を溶接後に測定し、Bデータ
表15bを作成する。具体的には上記所定の溶接条件に
て溶接されたあるテストピース50に対し、一定の電流
下の溶接部における抵抗値を、この電流と測定された電
圧とから検出する。加圧力及び発熱温度は、上述におい
て予め判っているため、この加圧力と発熱温度とを対応
させて抵抗値をBデータ表15bとして記憶する。この
ようにして、各種溶接条件に基いて溶接を行った溶接部
16に対し、溶接品質の良否判定を剥離試験等で実証
し、その良否判定結果をパソコン(パーソナルコンピュ
ータ)12に作業者がインプットする。この剥離試験等
による溶接品質の良否判定は、溶接部16の剥離強度が
所定値以上(ここでは「200N」以上)を良品と判断
し、この良否判定結果に基いて、溶接品質良否を判定す
るための溶接条件の制限範囲(図中の斜線で示す)を設
定し、Bデータ表15bとしてパソコン12に記憶した
ものである。又、抵抗値の良範囲は図1(B)のBデー
タ表15bの斜線に示すように、所定の抵抗値以内(こ
こでは「0.12Ω」以下)とし、この良範囲は本実施
例では剥離試験の良否判定結果から得られた制限範囲に
相当したものとなっている。
【0014】そして、この抵抗値データをパソコン12
により、上述で記憶されたAデータ表15aと整合させ
て、図1(C)に示すように、Cデータ表15cを作成
し完了処理する。その結果、最終的なデータであるCデ
ータ表15cに示す制限範囲は、Bデータ表15bに示
す剥離試験で良と判定された良範囲であって、且つ溶接
部の抵抗値をも満足した良範囲に相当している。このC
データ表15cを作成することにより、例えば実際の抵
抗溶接時において加圧力(200N)、溶接電流(9.
0KA)、溶接時間(20ms)、の各溶接条件で抵抗
溶接された溶接部16は、溶接時における発熱温度の測
定値が例えば「摂氏71℃」であれば、この測定データ
がCデータ表15cと比較されて、溶接品質良否が判定
される。
【0015】この比較により、発熱温度の測定値(摂氏
71℃)は溶接条件の制限範囲内なので剥離性は良品と
判断され、同時にその溶接部16の抵抗値は「0.10
Ω」と換算され、溶接部16の電気抵抗特性をも満足し
ていることが判定される。
【0016】従って、実際の電子機器の溶接部16の溶
接品質良否判定検査は、図2に示すように、電子機器の
溶接部の溶接時における発熱温度を赤外線温度計11で
測定し、この測定値が上記Cデータ表15cで電気抵抗
値に換算されると共に、この測定発熱温度(又は、換算
電気抵抗値)がCデータ表15cに記憶された最適溶接
条件、及び最適測定発熱温度(又は、換算電気抵抗値)
の制限範囲内にあるかどうかが比較されて、良否の判定
がなされることになる。
【0017】本第1の実施の形態に係る溶接品質良否判
定装置10は、図1および図2に示すように、溶接時に
おける溶接部16(又は、テストピース50)の発熱温
度を測定する赤外線温度計11と、赤外線温度計11か
らのデータを受信して、パソコン12にこのデータを送
信すると共に、パソコン12からの指令信号である溶接
条件(溶接電流・通電時間・加圧力)を抵抗溶接機20
の溶接ヘッドコントローラ21と溶接電源22に信号処
理部13を介して送信するI/O回路14と、溶接条件
の算出処理および溶接後の溶接部16(又は、テストピ
ース50)の電気抵抗算出処理等を行ってCデータ表1
5cを作成し記憶処置するパソコン12等より構成され
ている。
【0018】パソコン12は、赤外線温度計11で測定
した溶接時における溶接部16(又は、テストピース5
0)の発熱温度を、各種溶接条件(溶接電流・通電時間
・加圧力)に対応させてマトリックス状のAデータ表1
5aにまとめて処理記憶し、さらに溶接後のテストピー
ス50の電気抵抗値を算出処理してBデータ表15bを
作成し、このデータをAデータ表15aと整合させてC
データ表15cを作成処理するものである。また、パソ
コン12は、データを記憶するメモリや、良否判定する
プログラム、及び信号処理部13とI/O回路部14を
含むものである。
【0019】更に、各種溶接条件で溶接されたテストピ
ース50の良否判定は実際の剥離試験等で実証し、その
剥離強度をパソコン12に作業者がインプットしてか
ら、溶接品質良否を判定するための溶接条件の制限範囲
を設定する。この設定処理データは、パソコン12内の
上記Bデータ表15b、Cデータ表15cにまとめてい
る。そして、実際の電子機器の溶接部16の溶接時にお
ける発熱温度を赤外線温度計11で測定したデータが、
Cデータ表15cで電気抵抗値に換算されると共に、こ
の測定発熱温度(又は、換算電気抵抗値)がCデータ表
15cに記憶された最適溶接条件等の制限範囲内にある
かどうかが比較されて、溶接部16の溶接品質の良否の
判定がなされることになる。
【0020】溶接機20は、溶接部16(又は、テスト
ピース50)を把持して加圧Pを加える一対の電極23
と、パソコン12からの指令信号である溶接条件(溶接
電流・通電時間・加圧力)を信号処理部13とI/O回
路14を介して受信し、一対の電極23を制御コントロ
ールする溶接コントローラ21と、溶接部16(又は、
テストピース50)を溶接するための溶接電源22等よ
り構成されている。この溶接機20は、溶接部16(又
は、テストピース50)を重ね合わせて、一対の電極2
3で把持し、加圧Pを加えた状態で所定時間通電して溶
接部16(又は、テストピース50)を抵抗溶接し、ナ
ゲット17を形成するものである。
【0021】実際の電子機器の溶接部16の溶接品質良
否判定検査は、図2に示すように、電子機器の溶接部の
溶接時における発熱温度を赤外線温度計11で測定し、
この測定値が上記Cデータ表15cで電気抵抗値に換算
されると共に、Cデータ表15cに記憶された最適溶接
条件等の制限範囲と比較されて、良否の判定がなされる
ことになる。
【0022】溶接された電子機器の溶接部16の溶接品
質検査は、図2に示すように、電子機器の溶接部16の
溶接時における発熱温度を赤外線温度計11で測定し、
その測定データをI/O回路14と信号処理部13とを
介してパソコン12に送信する。そして、パソコン12
で受信した発熱温度データと、パソコン12に記憶され
ているCデータ表15cとがパソコン12のプログラム
にある比較良否判定ステップ31で比較されて、発熱温
度データが電気抵抗値に換算されると共に、この測定発
熱温度(又は、換算電気抵抗値)がCデータ表15cに
記憶された最適溶接条件、及び最適測定発熱温度(又
は、換算電気抵抗値)の制限範囲内にあるかどうかが比
較されて、良否の判定がなされることになる。
【0023】例えば加圧力(300N)、溶接電流
(9.0KA)、通電時間(20ms)、の各溶接条件
で抵抗溶接された溶接部16は、溶接時における発熱温
度の測定値が例えば「摂氏60℃」であれば、この測定
データはCデータ表15cと比較されて、最適溶接条
件、及び最適測定発熱温度(又は、換算電気抵抗値)の
制限範囲内となっているので良品と判定され、同時にそ
の溶接部16の抵抗値は「0.12Ω」と換算され、電
気抵抗特性をも満足していることが判定される。一方、
加圧力(300N)、溶接電流(9.0KA)、通電時
間(10ms)、の各溶接条件で抵抗溶接された溶接部
16は、溶接時における発熱温度の測定値が例えば「摂
氏51℃」であれば、この測定データはCデータ表15
cと比較されて、最適溶接条件、及び最適測定発熱温度
(又は、換算電気抵抗値)の制限範囲外となっているの
で不良品と判定され、不良品処置される。この時の換算
抵抗値は「0.15Ω」となり、制限範囲外となってい
る。尚、本例に限らず、例えば剥離試験が良と判定され
る発熱温度が測定されたとしても、抵抗値が規定の値以
下とならなければ不良と判定される。尚、これらのデー
タ表は、パソコン12にインストールされている表計算
ソフト等で作成する。
【0024】これにより、本溶接品質良否判定装置で電
子機器の溶接部の溶接品質良否が判定されるため、実際
の製品での抜き取り検査による剥離試験等を行うことも
なく、製品の溶接時における溶接部の発熱温度を赤外線
温度計で測定するだけで、溶接部の溶接品質良否判定が
行えるため、溶接品質精度を向上することができる。
【0025】そして、この溶接品質良否判定装置は、構
造物の接合部に適用するだけでなく、電気回路の接合部
にも用いることが可能となり、非破壊かつ非接触で溶接
工程を妨げることもなく、リアルタイムに検査を行うこ
とができる。
【0026】次に、第2の実施の形態に係る溶接品質良
否判定装置について、図面を参照して説明する。
【0027】図3は本発明の第2の実施の形態に係る溶
接品質良否判定装置の検査蓄積データから算出した溶接
最適値を抵抗溶接機へフィードバックすることによる溶
接自動補正制御ブロック図である。
【0028】本第2の実施の形態に係る溶接品質良否判
定装置10は、第1の実施の形態に係る溶接品質良否判
定装置10で得られた溶接部16の溶接良否判定が良と
判定された時の溶接条件を抵抗溶接機20にフィードバ
ックして、この溶接条件を今までの溶接条件と自動的に
入れ換え補正するか、又はこの溶接条件を最適条件のメ
ニューに加えて、次の溶接時にこの溶接条件を追加して
用いるようにしたものである。従って、溶接品質良否判
定装置10は第1の実施の形態に係るものと同一なの
で、その説明を省略し、信号処理についてのみ図面を参
照して説明する。
【0029】本第2の実施の形態に係る溶接品質良否判
定装置10は、第1の実施の形態に係るものと同じよう
に、溶接時における溶接部16(又は、テストピース5
0)の発熱温度を赤外線温度計11で測定し、各種溶接
条件(溶接電流・通電時間・加圧力)に対する発熱温度
をデータ表にマトリックス状に整理蓄積すると共に、溶
接後の各溶接部16(又は、テストピース50)に対す
る抵抗値をデータ表にマトリックス状に整理蓄積した
後、それぞれの溶接品質の良否判定を、剥離試験等で実
証し(この剥離強度をパソコン12に作業者がインプッ
トする)、この剥離試験等による溶接品質の良否判定結
果に基いて、溶接品質良否を判定するための溶接条件の
制限範囲を設定し、Bデータ表15bとしてパソコン1
2に記憶したものである。
【0030】従って、実際の製品における溶接部16の
溶接品質良否判定検査は、図3に示すように、電子機器
の溶接部16の溶接時における発熱温度を赤外線温度計
11で測定し、その測定データをI/O回路14と信号
処理部13とを介してパソコン12に送信する。そし
て、パソコン12で受信した発熱温度データと、パソコ
ン12に記憶されているCデータ表15cとが比較良否
判定ステップ31で比較されて、発熱温度データが電気
抵抗値に換算されると共に、この測定発熱温度(又は、
換算電気抵抗値)がCデータ表15cに記憶された最適
溶接条件、及び最適測定発熱温度(又は、換算電気抵抗
値)の制限範囲内にあるかどうかが比較されて、良否の
判定がなされる。そして、この判定が良の場合には、そ
の時の溶接条件の溶接最適値(最適溶接電流・最適通電
時間・最適加圧力)が最適溶接条件のメニューに加えら
れて、データ表等を記憶しているメモリ25に記憶さ
れ、新しく図3に示すようなDデータ表15dが作成さ
れ、次の溶接時にこのメモリ25から溶接最適値を読み
出し、信号処理器13とI/O回路14を介して抵抗溶
接機20にフィードバックし、読み出した溶接電流、通
電時間、加圧力に基いて、溶接を行うようにしたもので
ある。
【0031】例えば、図3に示すように、加圧力(20
0N)、溶接電流(8.8KA)、通電時間(20m
s)、の新規溶接条件(この場合、図2で示されたCデ
ータ表15cには記憶されてなく、新たに設定された溶
接電流「8.8KA」を用いたものとする)で抵抗溶接
された溶接部16に対し、溶接時における発熱温度の測
定値を例えば「摂氏69℃」とする。この測定データは
Cデータ表15cと比較されて、最適測定発熱温度の制
限範囲内(「摂氏60℃」乃至「摂氏71℃」)となっ
ているので良品と判定される。そして、その溶接部16
の抵抗値は、発熱温度が「摂氏71℃」の時の抵抗値が
「0.10Ω」で、発熱温度が「摂氏65℃」の時の抵
抗値が「0.11Ω」であることから、「0.11Ω」
以下と推定換算され、電気抵抗特性をも満足しているこ
とが判定される。この良の判定による最適溶接条件と最
適発熱温度(又は、換算電気抵抗値)が、パソコン12
のメモリ25に新たに記憶され、図2に示すCデータ表
15cが図3に示すDデータ表15dとして、追加修正
されることになる。そして、次の溶接時にこのメモリ2
5からこの溶接最適値を読み出し、信号処理器13とI
/O回路14を介して抵抗溶接機20にフィードバック
され、読み出した溶接電流(8.8KA)、通電時間
(20ms)、加圧力(200N)、に基いて、溶接が
行われる。
【0032】これにより、本溶接品質良否判定装置10
で得られた溶接部16の溶接良否判定で良と判定された
最適溶接条件を抵抗溶接機20にフィードバックして、
次の溶接時に自動補正するようにしているため、常に変
動する工場電源状態や部品実装状態においても、人が思
考することなく自動で溶接条件を設定できるため、製造
工程の歩留まりを向上することができる。
【0033】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、溶
接品質精度を向上でき、非破壊かつ非接触で溶接工程を
妨げることなく、リアルタイムに検査を行うことができ
る。さらに、常に変動する工場電源状態や部品実装状態
においても、人が思考することなく自動で溶接条件を設
定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る溶接品質良否
判定装置によるデータ取得用テストピースの発熱温度と
電気抵抗測定ブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る溶接品質良否
判定装置による電子機器の溶接部の溶接品質良否判定検
査を示すブロック図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る溶接品質良否
判定装置の検査蓄積データから算出した溶接最適値を抵
抗溶接機へフィードバックすることによる溶接自動補正
ブロック図である。
【符号の説明】
10・・・溶接品質良否判定装置 11・・・赤外線温度計 12・・・パソコン 13・・・信号処理部 14・・・I/O回路 15・・・データ表 16・・・溶接部 17・・・電源 18・・・電圧計 20・・・抵抗溶接機 21・・・溶接ヘッドコントローラ 22・・・溶接電源 23・・・電極 25・・・溶接最適値 30・・・電気抵抗測定部 31・・・比較良否判定

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の溶接条件により、抵抗溶接された
    溶接部の溶接品質の良否を判定する溶接品質良否判定装
    置において、 前記所定の溶接条件、溶接時の前記溶接部の温度、及び
    該溶接部の抵抗値が予め対応して記憶された溶接データ
    記憶部と、 溶接時における前記溶接部の温度を計測する温度検出手
    段と、 良否判定時において、前記溶接部の溶接時における温度
    を前記温度検出手段により計測し、計測された温度に対
    応した該溶接部の抵抗値を前記溶接データ記憶部に基い
    て検出し、該抵抗値と予め定められた溶接品質良否判定
    制限範囲とを比較し、比較結果に応じて、該溶接部の溶
    接品質良否判定を行う良否判定手段と、を備えたことを
    特徴とする溶接品質良否判定装置。
  2. 【請求項2】 前記良否判定手段により、前記溶接部が
    良と判定された時における溶接条件を記憶する記憶手段
    を備え、前記記憶手段により記憶された溶接条件に基い
    て、次の溶接がなされることを特徴とする請求項1記載
    の溶接品質良否判定装置。
  3. 【請求項3】 前記溶接データ記憶部と前記良否判定手
    段とを含むコンピュータを備え、前記コンピュータは、
    試験用に抵抗溶接される溶接部の溶接時の温度を各溶接
    条件毎に前記温度検出手段により測定し、該温度を該溶
    接時における各溶接条件に対応させて該各溶接条件と共
    に前記溶接データ記憶部に記憶させておき、 更に前記抵抗溶接後、該各溶接条件毎に抵抗溶接した該
    溶接部における抵抗値を該溶接部に流される電流に基い
    て検出し、該検出した抵抗値を該各溶接条件及び前記温
    度と対応させて該溶接データ記憶部に記憶するものであ
    ることを特徴とする請求項1記載の溶接品質良否判定装
    置。
  4. 【請求項4】 前記溶接条件は、抵抗溶接時に流れる溶
    接電流、抵抗溶接時に要した通電時間、溶接部にかかる
    加圧力、のうち少なくとも1つを含むものであることを
    特徴とする請求項1記載の溶接品質良否判定装置。
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