JP2012115888A - スポット溶接装置における溶接条件の設定方法 - Google Patents

スポット溶接装置における溶接条件の設定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2012115888A
JP2012115888A JP2010269702A JP2010269702A JP2012115888A JP 2012115888 A JP2012115888 A JP 2012115888A JP 2010269702 A JP2010269702 A JP 2010269702A JP 2010269702 A JP2010269702 A JP 2010269702A JP 2012115888 A JP2012115888 A JP 2012115888A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
welding
time
value
condition setting
current
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010269702A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5530912B2 (ja
Inventor
Akira Kumagori
章 熊凝
Masaru Ito
優 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2010269702A priority Critical patent/JP5530912B2/ja
Publication of JP2012115888A publication Critical patent/JP2012115888A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5530912B2 publication Critical patent/JP5530912B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Resistance Welding (AREA)

Abstract

【課題】溶接条件の設定を短時間で効果的に行うことができるスポット溶接装置における溶接条件の設定方法の提供。
【解決手段】予め実際に使用される溶接ロボット2を用いて、携帯型溶接条件設定装置1により個別の溶接打点毎に通電試験を行い、この通電時の抵抗値を計測して、携帯型溶接条件設定装置1において計測された抵抗値と溶接電流、通電時間から実際の発熱量を計算して条件を算出する。算出にあたっては、サイクルタイムと生産個数に基づいて設定される通電時間を第1優先として溶接電流値を設定する。
【選択図】図1

Description

この発明は、スポット溶接装置における溶接条件の設定方法に関する。
スポット溶接においては、溶接条件(溶接電流、加圧力、通電時間)が溶接品質に大きな影響を与えるので、この溶接条件の設定が重要となっている。
通常、溶接条件を設定するためには、先ず、オフライン設備でテストピースを用いた溶接試験によって溶接条件を取得する。このテスト結果により得られた溶接条件は、同材質・同板厚の板材が重ね合わされた同板組の溶接打点については共通の溶接条件として設定される。
その後、テスト結果で得られた溶接条件に基づいて、実際のワークの同板組の各溶接打点のスポット溶接を実施し、次いで、スポット溶接箇所の分解検証を行い、溶着の度合いを確認しながら溶接条件の設定を変更することを数回繰り返し、各溶接打点において最適と思われる溶接条件を設定している。
このようにテスト結果で得られた溶接条件を変更するのは、オフライン設備でテストピースを用いた試験によって得られた溶接条件は、テストピースを用いた推奨値であるため、実際に生産ラインに設置されたスポット溶接装置によりスポット溶接を行うと、同板組の形状、溶接姿勢等により同板組間に微細な隙間の変化が存在したり、溶接チップの状態により溶接不良、スパッタの発生等の不具合が発生し、適宜溶接条件を再設定し直す必要があるためである。
また、このようにして再設定された溶接条件であっても、不具合が出ない部分の溶接打点においてはそのままの溶接条件を採用するため、必ずしも全ての打点に対して良い溶接条件とはなっていない。このため各種条件の微細な変化で同板組のある打点箇所では溶接不良が発生し、ある箇所ではスパッタが発生する。
したがって、このような不具合を全て解消し、全ての打点について適正な溶着を行うための条件設定に長時間を要していた。
これに対して、特許文献1にはスポット溶接の電極間に溶接電流を通電した直後にモニタ電流を通電し、電極間の電流及び電圧を検出し、これらから電極間の抵抗値を算出し、予め実験結果により設定した基準的抵抗値と比較して、許容範囲内にあるか否かを判断し、許容範囲を上回る場合には再通電を行い、許容範囲にあるか否かを再判断し、許容範囲内にある場合には通電を終了する技術が開示されている。一方、許容範囲を下回る場合には、何らかの短絡事故が考えられる為、再通電を行うことなくその旨を表示する技術が開示されている。
また、特許文献2には被溶接材データを入力すると溶接条件が自動設定され、特許文献1に記載された技術を用いて溶接終了直後にモニタ電流を通電し、電極間の電流及び電圧を検出し、これらから電極間の抵抗を算出し、この抵抗値と予め実験結果により設定した基準抵抗値とを比較して、許容範囲内にあるか否かを判断し、許容範囲を上回る場合には再通電を行い、溶接条件を再設定してスポット溶接を自動的に行わせる技術が開示されている。この技術では溶接条件は鋼板の種類、板厚、板組についての各組み合わせについて、複数段階(10段階)の溶接電流値及び対応する複数段階(3段階)の加圧値がテーブルとして予め格納されており、起動スイッチが操作されると前記テーブルの最下位のランクの溶接条件により溶接を行い、許容範囲にあると判断された場合には、パネル操作で溶接条件データを変更している。
更に、特許文献3には、被溶接材の材質及び板厚に対する基準溶接条件データ(溶接電流、溶接サイクル、加圧力)がテーブルに記憶されており、溶接終了直後にモニタ電流を通電し、電極間の電流及び電圧を検出し、これらから電極間の抵抗値を算出し、この抵抗値と予め実験結果により設定した基準抵抗値とを比較して、許容範囲内にあるか否かを判断し、許容範囲を上回る場合は、電流値を2%アップさせて溶接条件を修正し、再溶接を行い、抵抗値が許容範囲に収まるまで同様の操作を繰り返し、それ以降の溶接打点については修正された溶接条件により実施される技術が開示されている。
特開昭61−071189号公報 特開平01−228677号公報 特開平02−127985号公報
しかしながら、何れの従来技術においてもワーク全ての溶接打点について、溶接条件を設定するためには、長時間を必要とし、また、溶接条件を設定する場合に、溶接電流を中心に変化させて設定しているため、同板組の形状、溶接姿勢等により生ずる、微細な隙間の変化が存在する場合には、許容範囲内に抵抗値を収めるために、幾度となく溶接条件を変化させる必要があり、より一層時間を必要としていた。また、溶接電流を中心とした溶接条件の設定をしているため、エネルギー効率の良い溶接条件の設定とはなっていない不具合があった。
そこで、この発明は、溶接条件の設定を短時間で効果的に行うことができるスポット溶接装置における溶接条件の設定方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載した発明は、電極間電圧と溶接電流を検出する検出手段(例えば、実施形態における電圧検出線4、電流検出トロコイダルコイル5)が電極(例えば、実施形態における溶接電極7,7’)に配置されたスポット溶接装置(例えば、実施形態における溶接ロボット2)における溶接条件の設定方法であって、溶接条件設定手段(例えば、実施形態における携帯型溶接条件設定装置1)に記憶されたスポット溶接装置データの中から選択された該当する工程に対応した前記スポット溶接装置の加圧装置(例えば、実施形態における加圧装置9)により、所定の押圧力で電極間にワーク(例えば、実施形態におけるワークW)を挟むことなく電極同士を当接させて通電を行い、オフセット抵抗値を測定し、測定結果をデータとして前記溶接条件設定手段に記憶し、同時に前記溶接条件設定手段の画面上に抵抗情報(例えば、実施形態における抵抗情報10)として表示し、前記溶接条件設定手段の前記画面上に表示された板組情報(例えば、実施形態における板組情報11)であって予め前記溶接条件設定手段に登録されている板組の中から選択された条件設定を行うための実ワークに、前記スポット溶接装置の加圧装置による加圧力を変化させて通電を行うことにより前記検出手段により電圧値と電流値を測定し、前記溶接条件設定手段は、前記検出手段により検出された電圧値と電流値により抵抗値を算出し、前記抵抗値に基づいて推奨加圧力を算出し、この推奨加圧力を記憶すると共に抵抗情報として実測定値を画面上に表示し、前記推奨加圧力に基づく実測定値をもとに溶接電流、溶接時間を変化させ、その時の発熱量及び生成されるナゲット径を算出し、通電時間と溶接電流の関係を示すウエルドローブ(例えば、実施形態におけるウエルドローブ14)を作成して画面に表示し、前記必要とするナゲット径のウエルドローブから品質的に最も安定する溶接電流値と通電時間を自動的に選定して、最も良い1サイクル溶接モード(例えば、実施形態における1サイクル溶接モード13)の溶接電流値と通電時間を画面上に表示し、溶接タイマーに前記最も良い溶接電流と通電時間データを記憶させることを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、前記最も安定する溶接電流値と通電時間の自動選定にあたっては、該当する工程のサイクルタイムに内に収まることが条件とされることを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、前記溶接条件の設定にあたっては、各工程のサイクルタイムに基づく通電時間を第1優先として溶接電流値を設定し、必要とするナゲット径では各工程毎のサイクルタイム内に収まらない場合には、推奨加圧力を変化させ、その時の実測抵抗値をもとに溶接電流、通電時間を変化させ、その時の発熱量及び生成されるナゲット径を算出し、前記ウエルドローブを作成し、必要とするナゲット径のウエルドローブから品質的に最も安定する溶接電流値と通電時間を自動的に選択し、最も良い1サイクル溶接モードの溶接電流値と通電時間を画面上に表示し、溶接タイマーに前記最も良い溶接電流と通電時間データを記憶させることを特徴とする。
請求項1に記載した発明によれば、予め実際に使用されるスポット溶接装置を用いて、溶接条件設定手段により個別の溶接打点毎に通電試験を行い、この通電時の抵抗値を計測して、溶接条件設定手段において計測された抵抗値と溶接電流、通電時間から実際の発熱量を計算して条件を算出するものであるため、実際のスポット溶接装置の設置状況、ワークの姿勢、ワーク形状等に起因する板材間の隙間、スポット溶接ガンの種類、溶接チップの先端の変形度合い、更にはサイクルタイムの制約等から導き出される最も良い溶接条件を設定することが可能となり、短時間で効果的にスポット溶接装置の溶接条件設定を行うことができる。また、この溶接条件設定方法を用いて設定された溶接条件で溶接を行えば溶接不良を発生させることなく、必要以上の過剰な電流、不適切な加圧力を付加することがない高品質かつエネルギー損失の少ないスポット溶接を実現することができる。
請求項2に記載した発明によれば、サイクルタイム内に収まるという条件を満たすように溶接条件の設定がなされるため、生産計画に影響を与えることなく最適な溶接条件の設定を行うことができる。
請求項3に記載した発明によれば、サイクルタイムと生産個数に基づいて設定される通電時間を第1優先として溶接電流値を設定し、通電時間がサイクルタイムにより制限を受ける場合であっても、推奨加圧力を変化させて対応することができるため、スポット溶接品質を維持しながら生産計画に柔軟に対応できるスポット溶接条件とすることができる。
この発明の実施形態に用いられる装置の構成図である。 この発明の実施形態のフローチャート図である。 携帯型溶接条件設定装の表示画面を示す図である。
次に、この発明の実施形態の装置における溶接条件の設定方法を図面に基づいて説明する。図1は溶接条件の設定を行うための装置構成を示している。
図1に要部を示す溶接ロボット2は溶接ライン(自動車生産ラインの)の各工程に設置されている。溶接ロボット2には携帯型溶接条件設定装置1が接続されている。携帯型溶接条件設定装置1には溶接ロボット2に対応したデータが記憶されている。具体的には、このデータは工程毎に記憶された溶接ロボット2毎にメーカーが推奨する溶接条件と、その溶接ロボット2の置かれた工程で過去から現在に至るまでに蓄積された実際の溶接条件が板組と共に記憶されたものである。
溶接ロボット2はロボットアームAの先端に溶接ガン6を備えている。溶接ガン6は加圧装置9により一方の溶接電極7を他方の溶接電極7’に押圧可能に構成されている。他方の溶接電極7’はアーム部6Aを介して一方の溶接電極7に対向する位置に設けられ、両溶接電極7,7’により板組を挟持してスポット溶接を行う。各溶接電極7,7’の先端には溶接チップ3,3が取り付けられている。尚、溶接電極7,7’には図示しない溶接電源が接続されている。
携帯型溶接条件設定装置1から電流検出線12が延びており、この電流検出線12の先端に電流検出トロコイダルコイル5が配置され、この電流検出トロコイダルコイル5がアーム部6Aの周囲を囲むようにしてセットされている。電流検出トロコイダルコイル5によってアーム部6Aを流れる電流を検出し、携帯型溶接条件設定装置1の検出部がこれを積分することにより電流値を測定可能となっている。携帯型溶接条件設定装置1には電圧検出線4,4が接続され、この電圧検出線4,4は各溶接電極7,7’に接続可能にされ、各溶接電極7,7’間の電圧を携帯型溶接条件設定装置1の検出部によって測定可能となっている。
次に、溶接条件の設定方法を図2、図3に基づいて説明する。
図2のフローチャートに示すように、ステップS1において溶接ロボット2の溶接電極7,7’の溶接チップ3,3を新品のものと交換する。
次に、ステップS2において、携帯型溶接条件設定装置1に接続された電圧検出線4,4と電流検出トロコイダルコイル5を溶接ガン6にセットしてステップS3に進む。
ステップS3において、携帯型溶接条件設定装置1の画面(図3に示す)上に表示された携帯型溶接条件設定装置1に記憶されている溶接ロボットデータの中から設定を行う工程と溶接ロボットを選択する。
選択が終わると、図3に示すように、携帯型溶接条件設定装置1の画面上に該当する溶接ロボット2についての設備情報8として、工程名、溶接ロボット番号、溶接ガンの種類(ガンタイプ)、溶接タイマーの種類、電源周波数が表示される。
次に、ステップS4では、溶接電極7,7’間にワークを挟むことなく、溶接ロボット2の加圧装置9により所定の押圧力で電極7,7’を当接させて通電を行い、オフセット抵抗値を測定する。このオフセット抵抗値の測定結果はデータとして携帯型溶接条件設定装置1の記憶部に記憶されると共に携帯型溶接条件設定装置1の画面上に図3に示すように抵抗情報10として表示される。
次の、ステップS5においては、図3に示す携帯型溶接条件設定装置1の画面上に表示された板組情報11に登録されている板組の中から条件設定したい板組を選択してステップS6に進む。ここで、板組情報11には各板材毎に材質、目付け量、板厚、後述する検査結果(ナゲット径、引張強度)が表示される。
ステップS6では実際に実ワークWを加圧し、通電することによって電圧検出線4と電流検出トロコイダルコイル5により電圧値と電流値を測定し、これにより携帯型溶接条件設定装置1の演算部において抵抗値を算出し、算出結果を携帯型溶接条件設定装置1の記憶部に記憶する。
ここで抵抗値とは、板材W1と板材W2の固有抵抗値と板間接触抵抗値とチップ間接触抵抗値の総和である。加圧装置9の加圧力が変化することによる抵抗値の変化により、実ワークWの板組(板材W1と板材W2)間の隙間が概ね「0」となるように推奨加圧力を携帯型溶接条件設定装置1の演算部において算出し、算出結果を記憶部に記憶する。同時に抵抗情報10として実測抵抗値を携帯型溶接条件設定装置1の画面上の抵抗情報10に表示する。
また、理論上の板組(板材W1と板材W2)の材質、板組厚、チップ間接触抵抗値より理論上抵抗値を携帯型溶接条件設定装置1の演算部において算出し、携帯型溶接条件設定装置1の画面上の抵抗情報10に理論上抵抗値として表示する。そして、ステップS7に進む。
ステップS7においては、推奨加圧力で加圧した実測抵抗値をもとに溶接電流、通電時間を変化させ、その時の発熱量及び生成されるナゲット径を算出し、その時の抵抗値から推奨条件(溶接電流値、溶接時間)を算出する。
ステップS8において推奨条件の通電時間が第1に優先されるサイクルタイム内に収まるか否かを判定する。判定の結果、サイクルタイム内に収まらないと判定された場合には、ステップS9に進み、推奨加圧力の変更を行ってステップS7に戻る。つまり、ステップS8の後にステップS9が存在するため推奨加工圧は第1に優先されるサイクルタイムに続いて第2に優先される条件である。
ステップS8の判定の結果、サイクルタイム内に収まると判定された場合には、ステップS10に進み、推奨条件を携帯型溶接条件設定装置1の画面に表示する。
つまり、ステップS7において発熱量及び生成されるナゲット径が算出されると、図3に示すような、通電時間(サイクル(cyc))−溶接電流(kA)−ナゲット径の相関図であるウエルドローブ14が作成されて表示される。ウエルドローブ14において黒四角は十分なナゲットができない、白四角はチリが発生、白丸はチリ発生手前の5%の電流値、黒丸は十分なナゲットができているケースを示す。よって、ナゲット径3.6mmラインと、ナゲット径4.3mmラインと、チリ限界ラインが設定される。
ここで、ウエルドローブ14は、所定の大きさのナゲット径(溶接部)を得られる状態からスパッタが発生するまでの範囲を示す図表であり、公知のソフトウエアにより作図可能である。通常はウエルドローブ14内に収まる場合には、適切な溶接が行われると判断されるが、この実施形態ではチリ発生直前の5%の電流値の幅の範囲(図3の右側のハッチング部分)を、適切とされている範囲(図3の電流検出線の二つのハッチング部分)から除外している。
携帯型溶接条件設定装置1の判定部がウエルドローブ14から必要とするナゲット径の品質的に最も安定する溶接電流値と通電時間を自動的に選定し、ステップS10で説明したように最も良い1サイクル溶接モード13の推奨条件(溶接電流値と通電時間)を画面上に表示する。
この1サイクル溶接モード13の表示項目は、加圧力(kN)、時間(cyc)、電流値(A)のそれぞれについて、加圧、スキーズ、ヒート1、クール1、ヒート2、クール2、ヒート3、クール3、ホールド、オフの各工程毎の値である。
ここで、自動選定にあたっては、ステップS8で説明したように、当該工程における全溶接打点の合計通電時間が当該工程のサイクルタイム内に収まるという条件が更に付加される。つまり、各工程毎のサイクルタイムに基づく通電時間を第1優先とし、溶接電流値を設定し、必要とするナゲット径が各工程のサイクルタイム内に収まらない場合には、推奨加圧力を変化させて(ステップS9)、その時の実測抵抗値をもとに溶接電流値、通電時間を変化させ、その時の発熱量及び生成されるナゲット径を算出し、前述したと同様にして最も良い溶接電流値と通電時間を選定して表示する(ステップS10)。以上の操作を各溶接打点毎に実施する。尚、上記選定は手動で行うことも可能である。
次に、ステップS11において、溶接タイマーに前述した最適な溶接電流値と通電時間を入力し、実際にワークWを溶接して、ステップS12に進む。
ステップS12では溶接したワークWをドライバーチェックまたは非破壊検査により、ナゲット径と引張強度を確認し、図3に示す携帯型溶接条件設定装置1の画面上の板組情報11の検査結果に登録する。
上述したステップS1〜ステップS12までの処理が各溶接打点毎に行われ、携帯型溶接条件設定装置1の記憶部に記憶され蓄積される。
上記実施形態によれば、予め実際に使用される溶接ロボット2を用いて、携帯型溶接条件設定装置1により個別の溶接打点毎に通電試験を行い、この通電時の抵抗値を計測して、携帯型溶接条件設定装置1において計測された抵抗値と溶接電流、通電時間から実際の発熱量を計算して条件を算出するものであるため、実際の溶接ロボット2の設置状況、ワークWの姿勢、ワークWの形状等に起因する板材間の隙間、溶接ガン6の種類、溶接チップ3,3の先端の変形度合い、更にはサイクルタイムの制約等から導き出される最も良い溶接条件を設定することが可能となり、短時間で効果的に溶接ロボット2の溶接条件設定を行うことができる。
また、この溶接条件設定方法を用いて設定された溶接条件で溶接を行えば溶接不良を発生させることなく、必要以上の過剰な電流、不適切な加圧力を付加することがない高品質かるエネルギー損失の少ないスポット溶接を実現することができる。
そして、サイクルタイム内に収まるという条件を満たすように溶接条件の設定がなされるため、生産計画に影響を与えることなく最適な溶接条件の設定を行うことができる。
そして、サイクルタイムと生産個数に基づいて設定される通電時間を第1優先として溶接電流値を設定し、通電時間がサイクルタイムにより制限を受ける場合であっても、推奨加圧力を変化させて対応することができるため、スポット溶接品質を維持しながら生産計画に柔軟に対応できるスポット溶接条件とすることができる。
したがって、自動車の生産ライン、自動車部品の生産ラインのように、複数種類の製品を同時にライン上で組み立てるような生産ラインのように、生産計画が厳しく管理されているような生産ラインに用いられる溶接ロボット2の溶接条件設定に好適である。
4 電圧検出線(検出装置)
5 電流検出トロコイダルコイル(検出装置)
7,7’ 溶接電極
2 溶接ロボット(スポット溶接装置)
1 携帯型溶接条件設定装置(溶接条件設定手段)
9 加圧装置
W ワーク
10 抵抗情報
11 板組情報
14 ウエルドローブ
13 1サイクル溶接モード

Claims (3)

  1. 電極間電圧と溶接電流を検出する検出手段が電極に配置されたスポット溶接装置における溶接条件の設定方法であって、
    溶接条件設定手段に記憶されたスポット溶接装置データの中から選択された該当する工程に対応した前記スポット溶接装置の加圧装置により、所定の押圧力で電極間にワークを挟むことなく電極同士を当接させて通電を行い、オフセット抵抗値を測定し、測定結果をデータとして前記溶接条件設定手段に記憶し、同時に前記溶接条件設定手段の画面上に抵抗情報として表示し、
    前記溶接条件設定手段の前記画面上に表示された板組情報であって予め前記溶接条件設定手段に登録されている板組の中から選択された条件設定を行うための実ワークに、前記スポット溶接装置の加圧装置による加圧力を変化させて通電を行うことにより前記検出手段により電圧値と電流値を測定し、
    前記溶接条件設定手段は、前記検出手段により検出された電圧値と電流値により抵抗値を算出し、前記抵抗値に基づいて推奨加圧力を算出し、この推奨加圧力を記憶すると共に抵抗情報として実測定値を画面上に表示し、前記推奨加圧力に基づく実測定値をもとに溶接電流、溶接時間を変化させ、その時の発熱量及び生成されるナゲット径を算出し、通電時間と溶接電流の関係を示すウエルドローブを作成して画面に表示し、前記必要とするナゲット径のウエルドローブから品質的に最も安定する溶接電流値と通電時間を自動的に選定して、最も良い1サイクル溶接モードの溶接電流値と通電時間を画面上に表示し、溶接タイマーに前記最も良い溶接電流と通電時間データを記憶させることを特徴とするスポット溶接装置における溶接条件の設定方法。
  2. 前記最も安定する溶接電流値と通電時間の自動選定にあたっては、該当する工程のサイクルタイムに内に収まることが条件とされることを特徴とする請求項1記載のスポット溶接装置における溶接条件の設定方法。
  3. 前記溶接条件の設定にあたっては、各工程のサイクルタイムに基づく通電時間を第1優先として溶接電流値を設定し、必要とするナゲット径では各工程毎のサイクルタイム内に収まらない場合には、推奨加圧力を変化させ、その時の実測抵抗値をもとに溶接電流、通電時間を変化させ、その時の発熱量及び生成されるナゲット径を算出し、前記ウエルドローブを作成し、必要とするナゲット径のウエルドローブから品質的に最も安定する溶接電流値と通電時間を自動的に選択し、最も良い1サイクル溶接モードの溶接電流値と通電時間を画面上に表示し、溶接タイマーに前記最も良い溶接電流と通電時間データを記憶させることを特徴とする請求項1記載のスポット溶接装置における溶接条件の設定方法。
JP2010269702A 2010-12-02 2010-12-02 スポット溶接装置における溶接条件の設定方法 Expired - Fee Related JP5530912B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010269702A JP5530912B2 (ja) 2010-12-02 2010-12-02 スポット溶接装置における溶接条件の設定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010269702A JP5530912B2 (ja) 2010-12-02 2010-12-02 スポット溶接装置における溶接条件の設定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012115888A true JP2012115888A (ja) 2012-06-21
JP5530912B2 JP5530912B2 (ja) 2014-06-25

Family

ID=46499375

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010269702A Expired - Fee Related JP5530912B2 (ja) 2010-12-02 2010-12-02 スポット溶接装置における溶接条件の設定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5530912B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015116579A (ja) * 2013-12-17 2015-06-25 Art−Hikari株式会社 抵抗溶接方法、抵抗溶接装置及びその制御装置
JP2015202499A (ja) * 2014-04-11 2015-11-16 新日鐵住金株式会社 抵抗スポット溶接のナゲット径の推定方法
JP2016044998A (ja) * 2014-08-20 2016-04-04 国立大学法人東北大学 鋼板間の接触寸法測定方法および鋼板間の接触寸法測定装置
JP2020182973A (ja) * 2019-05-09 2020-11-12 株式会社日立製作所 溶接制御装置、溶接条件生成装置、および、プログラム

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0760455A (ja) * 1993-08-25 1995-03-07 Na Detsukusu:Kk 抵抗溶接機の制御装置及び制御方法
JP2000280078A (ja) * 1999-03-30 2000-10-10 Suzuki Motor Corp 電気溶接制御装置
JP2001353579A (ja) * 2000-06-12 2001-12-25 Fujitsu Ten Ltd 溶接品質良否判定装置
JP2002028790A (ja) * 2000-07-12 2002-01-29 Fujitsu Ten Ltd 抵抗溶接機
JP2005316906A (ja) * 2004-04-30 2005-11-10 Nissan Motor Co Ltd 溶接ティーチング支援方法
JP2007050442A (ja) * 2005-08-19 2007-03-01 Toyota Auto Body Co Ltd 抵抗溶接方法
JP2007283328A (ja) * 2006-04-14 2007-11-01 Sumitomo Metal Ind Ltd 抵抗スポット溶接のスパッタ発生予測方法、溶接方法、及び溶接部材

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0760455A (ja) * 1993-08-25 1995-03-07 Na Detsukusu:Kk 抵抗溶接機の制御装置及び制御方法
JP2000280078A (ja) * 1999-03-30 2000-10-10 Suzuki Motor Corp 電気溶接制御装置
JP2001353579A (ja) * 2000-06-12 2001-12-25 Fujitsu Ten Ltd 溶接品質良否判定装置
JP2002028790A (ja) * 2000-07-12 2002-01-29 Fujitsu Ten Ltd 抵抗溶接機
JP2005316906A (ja) * 2004-04-30 2005-11-10 Nissan Motor Co Ltd 溶接ティーチング支援方法
JP2007050442A (ja) * 2005-08-19 2007-03-01 Toyota Auto Body Co Ltd 抵抗溶接方法
JP2007283328A (ja) * 2006-04-14 2007-11-01 Sumitomo Metal Ind Ltd 抵抗スポット溶接のスパッタ発生予測方法、溶接方法、及び溶接部材

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015116579A (ja) * 2013-12-17 2015-06-25 Art−Hikari株式会社 抵抗溶接方法、抵抗溶接装置及びその制御装置
JP2015202499A (ja) * 2014-04-11 2015-11-16 新日鐵住金株式会社 抵抗スポット溶接のナゲット径の推定方法
JP2016044998A (ja) * 2014-08-20 2016-04-04 国立大学法人東北大学 鋼板間の接触寸法測定方法および鋼板間の接触寸法測定装置
JP2020182973A (ja) * 2019-05-09 2020-11-12 株式会社日立製作所 溶接制御装置、溶接条件生成装置、および、プログラム
JP7083785B2 (ja) 2019-05-09 2022-06-13 株式会社日立製作所 溶接制御装置、および、プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP5530912B2 (ja) 2014-06-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20120118861A1 (en) Method and Control Device for Monitoring the Quality of Spot Welds of a Resistance Welding Gun Comprising the Outputting of a Warning Message
US20120193330A1 (en) Spot weld data management and monitoring system
JP5530912B2 (ja) スポット溶接装置における溶接条件の設定方法
US20160114422A1 (en) Missing weld prevention system for spot welders
JP2011104628A (ja) 抵抗溶接方法、抵抗溶接部材、抵抗溶接機とその制御装置、抵抗溶接機の制御方法とその制御プログラムおよび抵抗溶接の評価方法とその評価プログラム
KR20180130173A (ko) 전기저항용접의 실시간 모니터링 시스템 및 방법
JP2012139725A (ja) スポット溶接自動検査装置
KR20180001352A (ko) 용접 품질 평가 장치 및 그 방법
KR20150144138A (ko) 링 프로젝션 용접의 용접품질 평가방법
JP5812684B2 (ja) コンデンサ放電型スタッド溶接機の溶接良否判定方法及び判定装置
JP2014144468A (ja) 溶接品質保証装置および溶接品質保証方法
KR20140144589A (ko) 스폿용접 모니터링 시스템 및 방법
JP2007050442A (ja) 抵抗溶接方法
JP6931692B2 (ja) 抵抗溶接装置における抵抗検出手段の接続構造と、抵抗溶接方法
JP6107675B2 (ja) 溶接品質検査方法と溶接品質検査装置
JP2011240368A (ja) 溶接の品質判定方法および溶接の品質判定システム
KR20140126572A (ko) 스폿 용접 모니터링방법
KR20100078722A (ko) 접합 구조물 검사장치 및 그 방법
JP2021070032A (ja) スポット溶接システム
JP2584300B2 (ja) スポット溶接条件自動設定装置
JP2000190082A (ja) 抵抗溶接制御装置
JP2006122950A (ja) スポット溶接監視装置
KR102117345B1 (ko) 배터리 스폿용접 모니터링 장치
JP2006021226A (ja) ナットやボルトセット不良の検出機能付き下部電極ユニット
JP5812685B2 (ja) コンデンサ放電型スタッド溶接用溶接ガンの良否判定方法及び良否判定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20121127

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131210

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140108

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140401

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140421

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5530912

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees