JP2000190082A - 抵抗溶接制御装置 - Google Patents

抵抗溶接制御装置

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JP2000190082A JP10365500A JP36550098A JP2000190082A JP 2000190082 A JP2000190082 A JP 2000190082A JP 10365500 A JP10365500 A JP 10365500A JP 36550098 A JP36550098 A JP 36550098A JP 2000190082 A JP2000190082 A JP 2000190082A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い生産性と適正な溶接品質を得ることが可
能な抵抗溶接制御装置を提供することを課題とする。 【解決手段】 抵抗溶接制御装置1は、上電極11と下
電極12に加圧挟持された被溶接物Wの総板厚が電極開
閉量計測手段9により計測されると、その計測値が演算
処理手段2に入力されるため、演算処理手段2は溶接条
件選択手段4に対して被溶接物Wの総板厚に対応した溶
接条件をデータテーブルから選択するように指令する
と、溶接条件選択手段4はデータテーブルから該当する
溶接条件を選択するため、演算処理手段2は選択された
溶接条件に基づいて被溶接物Wを溶接制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被溶接物に溶接電
流を流してジュール熱を発生させ、被溶接物を溶接する
抵抗溶接装置の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、抵抗溶接装置で被溶接物を溶接す
るときの溶接条件として、被溶接物に通電する溶接電
流、溶接電流の通電時間、及び溶接電極による加圧力の
溶接条件の三要素が設定される。この溶接条件としての
三要素は、被溶接物の総板厚及び材質等に対応して決定
されるものであり、ある範囲を外れると溶接欠損が発生
することが知られている。従って、被溶接物が何種類も
ある場合は、それぞれの被溶接物に対して適切な三要素
を設定し、当該三要素でそれぞれの被溶接物を溶接する
必要があるため、抵抗溶接装置に抵抗溶接制御装置を設
置している。
【0003】通常、抵抗溶接制御装置は、その抵抗溶接
装置で溶接する被溶接物の総板厚や材質に対応した三要
素を予め複数記憶させ、溶接する際に複数ある起動スイ
ッチで該当する被溶接物の三要素を選択して読み出し、
その三要素に基づいて溶接を行っている。被溶接物の総
板厚や材質情報を自動的に取得可能な自動化ラインの抵
抗溶接制御装置は、これらの情報を元に被溶接物に対応
した最適な溶接条件を自動的に選択して、適正な三要素
で溶接を行うことが可能である。他方、人が溶接操作を
行う非自動化ラインの抵抗溶接制御装置(例えばポータ
ブル式溶接制御装置や定置式溶接制御装置など)では、
前述のように被溶接物に対応した三要素で溶接すること
は困難である。なぜなら、作業者が被溶接物の厚みや材
質等を見分ける必要があるが、被溶接物の種類が多い
と、それぞれの被溶接物を正しく見分けることが困難で
あるため、溶接の生産性が低下するという問題があるか
らである。そこで、被溶接物が複数種類であっても、全
ての被溶接物を溶接可能な三要素を選び、それを記憶さ
せておくことにより起動条件を一つ(異なった種類の被
溶接物を溶接する場合でも同一の起動スイッチを押す)
にして溶接している。しかし、この様にすると、溶接の
生産性は上がるが、何割かの被溶接物は最適な起動条件
で溶接が行われないため、溶接エネルギーの過不足によ
り適正な溶接品質が得られないという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明では、自
動的に計測された被溶接物の総板厚に基づいて適正な溶
接条件が選択可能な抵抗溶接制御装置を提供することに
より、高い生産性と適正な溶接品質とを得ることを解決
すべき課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の抵抗溶接制御
装置は、被溶接物を加圧挟持する溶接電極の間の距離を
計測する計測手段と、前記溶接電極の間の距離に対応し
た溶接条件が予め設定されたデータテーブルと、前記計
測手段による計測値に基づいて前記データテーブルから
溶接条件を選択したうえ当該溶接条件に基づいて前記被
溶接物を溶接制御する制御手段とを備えることである。
【0006】請求項2の抵抗溶接制御装置は、請求項1
の抵抗溶接制御装置において、前記制御手段は、前記計
測手段による計測値が前記データテーブルに設定されて
いる前記溶接電極間の距離以外のとき異常とする。
【0007】請求項3の抵抗溶接制御装置は、請求項1
又は2の抵抗溶接制御装置において、前記制御手段は、
前記被溶接物に溶接電流を流す前に溶接電流より小さな
予備電流を流す。
【0008】請求項4の抵抗溶接制御装置は、請求項
1,2又は3の抵抗溶接制御装置において、前記制御手
段は、前記計測手段による計測値が前記溶接電極の直接
接触状態に対応して予め設定された値以下の場合に当該
溶接電極位置を前記計測手段による計測の原点とする。
【0009】請求項5の抵抗溶接制御装置は、請求項
1,2又は3の抵抗溶接制御装置において、前記制御手
段は、前記溶接電極に電流が通電されたときの電気測定
値が前記溶接電極の直接接触状態に対応して予め設定さ
れた値以下の場合に当該溶接電極位置を前記計測手段に
よる計測の原点とする。
【0010】請求項1の抵抗溶接制御装置によれば、計
測手段により計測された溶接電極の間の距離に基づいて
データテーブルから溶接条件を自動的に選択したうえ当
該溶接条件に基づいて被溶接物を溶接することができる
ため、生産性が高く、適正な品質の溶接が可能となる。
【0011】請求項2の抵抗溶接制御装置によれば、計
測手段による計測値が前記データテーブルに設定されて
いる前記溶接電極間の距離以外のとき異常とすることが
できるため、例えば、本来、被溶接箇所でない箇所が溶
接電極により挟持された場合に異常と判断して溶接しな
いようにすることができる。
【0012】請求項3の抵抗溶接制御装置によれば、被
溶接物に溶接電流を流す前に溶接電流より小さな予備電
流を流すことができるため、例えば被溶接物を予備電流
の通電により発熱させて溶接前に被溶接物の歪などを矯
正することができる。
【0013】請求項4の抵抗溶接制御装置によれば、計
測手段による計測値が、溶接電極の直接接触状態に対応
して予め設定された値以下の場合に当該溶接電極位置を
計測手段による計測の原点に補正することができるた
め、溶接電極の摩耗等による計測誤差を小さくすること
ができる。
【0014】請求項5の抵抗溶接制御装置によれば、溶
接電極に電流が通電されたときの例えば溶接電極間の抵
抗値が溶接電極の直接接触状態に対応して予め設定され
た値以下の場合に当該溶接電極位置を計測手段による計
測の原点に補正することができるため、溶接電極の摩耗
等による計測誤差を小さくすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て説明する。図1は、抵抗溶接制御装置1の構成を示し
たブロック図である。抵抗溶接制御装置1は、例えば複
数の板状部材を重ねた被溶接物Wに溶接電流を通電さ
せ、通電部の電気抵抗によりジュール熱を発生させて溶
接する抵抗溶接装置20に接続されるものであり、溶接
シーケンス等のプログラムを有するマイクロコンピュー
タから成る演算処理手段2を中枢として構成されてい
る。図1に示すように、抵抗溶接制御装置1は、作業者
が溶接行程を開始させるため図示していない起動スイッ
チを押したときに起動操作信号を演算処理手段2に出力
する起動指令入力手段3と、後述の計測手段により計測
された被溶接物Wの総板厚に基づいて演算処理手段2に
格納された後述のデータテーブルを参照し、このデータ
テーブルから当該被溶接物Wの溶接条件を選択する溶接
条件選択手段4とが設けられている。また、データ設定
手段5は、データテーブルに記録される各種のデータな
どを設定する場合に操作される。尚、異常表示器6は、
後述の異常発生を表示するものである。
【0016】また、抵抗溶接制御装置1には、抵抗溶接
装置20の上電極11(例えば下電極12が固定されて
おり、上電極11が上下方向に駆動される機構の場合)
を開閉駆動するモータ13を制御する電極開閉制御手段
7と、サイリスタ等により商用電源電圧を点弧角制御し
てトランス14の1次側に供給し、トランス14の2次
側から被溶接物Wに通電される溶接電流を制御する溶接
電流制御手段8とが設けられている。更に、前記モータ
13の回転量を検出するために設けられたエンコーダ1
5からの信号を入力し、上電極11と下電極12間の距
離を計測することにより、上電極11と下電極12との
間に所要の加圧力で挟持された被溶接物Wの総板厚を計
測する電極開閉量計測手段9が設けられている。そし
て、電極開閉量計測手段9で計測された被溶接物Wの総
板厚計測データは演算処理手段2に入力される。また、
上電極11と下電極12間の電気抵抗を計測し、その抵
抗値データを演算処理手段2に出力する抵抗値計測手段
10が設けられている。尚、演算処理手段2は、前記電
極開閉制御手段7からモータ13に供給される電圧を制
御することにより上電極11と下電極12間の加圧力を
制御する。
【0017】図2は演算処理手段2に格納された前述の
データテーブルの概念図である。このデータテーブルに
は、前述のように電極開閉量計測手段9による計測値に
基づいて参照される測定範囲欄が設けられている。測定
範囲欄は、上電極11と下電極12間に被溶接物Wが無
くて上電極11と下電極12とが直接、接触している状
態に相当する0〜0.2mmを最小測定範囲とするもの
であり、備考欄に被溶接物なしとして示している。被溶
接物Wが亜鉛メッキの施されていない鋼板(備考欄参
照)の場合は、1.0〜1.2mmを最小測定範囲と
し、4.6〜4.8mmを最大測定範囲として段階的に
設定されている。また、被溶接物Wが亜鉛メッキの施さ
れている鋼板(備考欄参照)の場合は、1.3〜1.5
mmを最小測定範囲とし、4.9〜5.1mmを最大測
定範囲として段階的に設定されている。尚、測定範囲が
11.0〜11.2mmの場合、上電極11と下電極1
2間に被溶接物Wとともに厚さ10mmの銅板が溶接補
助体として挟持されている場合の溶接条件データが設定
されている。この銅板は、被溶接物Wが溶接された場合
の打痕、即ち被溶接物Wの表面に生じる溶接くぼみを発
生させないために被溶接物Wの表面に当てた状態で上電
極11と下電極12間に挟むものであり、この銅板の厚
み10mmは前記データ設定手段5で予め設定されてい
る。
【0018】電極開閉量計測手段9により計測された値
は、必ずしも図2に示されたデータテーブルの測定範囲
に振り分けられるとは限らない。被溶接物Wが亜鉛メッ
キの施されていない鋼板の場合、電極開閉量計測手段9
により計測された値が、例えば0.9mmである場合、
この0.9mmは、どの測定範囲にも該当しないために
演算処理手段2は前記異常表示器6にエラー表示させ
る。これにより、例えば、本来、被溶接箇所でない箇所
が溶接電極間に挟持された場合に異常と判断して溶接し
ないようにすることができる。
【0019】測定範囲欄の隣の溶接条件欄に示された数
字は溶接条件番号であり、それぞれの溶接条件番号毎に
溶接電流(kAキロアンペア)、通電時間(商用電源周
波数のcycle)、及び加圧力(kPaキロパスカ
ル)の溶接の三要素データが設定されている。
【0020】次に、抵抗溶接制御装置1の作用について
説明する。図示していない電源スイッチがオンされて、
商用電源電圧が入力されたあと、作業者が起動スイッチ
を押すと、起動指令入力手段3から演算処理手段2に起
動指令信号が入力される。演算処理手段2は、電極開閉
制御手段7に対して前記モータ13を駆動させる駆動信
号を出力し、同モータ13を駆動させて上電極11を基
準位置から下降させる。尚、この例では、下電極12は
固定されているものとする。この際、エンコーダ15は
モータ13の回転量に対応した信号を電極開閉量計測手
段9に出力するため、電極開閉量計測手段9は、その信
号に基づいて上電極11の移動量を計測する。尚、電極
開閉制御手段7は、予め下電極12に下端面が当接する
ようにセットされた被溶接物Wの上端面に上電極11が
当接してモータ13の回転が停止したときのモータ13
に流れる電流が所定の値になったとき、被溶接物Wに対
する加圧力が上電極11と下電極12間の距離を測定す
るときの加圧力になったものと判断し、演算処理手段2
に対して電極開閉量計測手段9からの計測データを取り
込むように指示する。演算処理手段2はその計測データ
に基づいて被溶接物Wの総板厚を認識する。
【0021】演算処理手段2は、上述のように電極開閉
量計測手段9により計測された被溶接物Wの総板厚が例
えば1.7mmである場合、その値を認識すると、前記
溶接条件選択手段4に対して計測値1.7mmの情報を
与え、前記データテーブルの検索を指令する。溶接条件
選択手段4は、計測値1.7mmに相当するデータテー
ブルの測定範囲欄を検索し、計測値1.7mmが1.6
〜1.8の範囲に該当するため、溶接条件番号2の溶接
条件を選択する。そして、溶接条件番号2の溶接条件
は、溶接電流が7.5キロアンペア、通電時間が10サ
イクル、加圧力が200キロパスカルであるため、それ
ぞれの値を演算処理手段2に設定する。演算処理手段2
は上記設定加圧力に対応した加圧信号を電極開閉制御手
段7に出力し、電極開閉制御手段7からモータ13に駆
動電流を通電させるとともにモータ13に流れる電流を
モニターすることにより、被溶接物Wに対する上電極1
1、下電極12の実際の加圧力(上電極11が被溶接物
Wの上端面に当接した状態でモータ13に通電される電
流に対応する)が上記設定加圧力になるように上記加圧
信号を補正する。
【0022】演算処理手段2は、次に、溶接電流制御手
段8に対して前記設定溶接電流7,5キロアンペアを被
溶接物Wに通電させる点弧角制御信号を通電時間10サ
イクルの間、出力し、トランス14の2次側から上電極
11と下電極12とを介して被溶接物Wに溶接電流を通
電させ、ジュール熱を発生させて被溶接物Wの電流通電
部分を溶接させる。
【0023】同様に、電極開閉量計測手段9により計測
された被溶接物Wの総板厚が例えば3.5mmであり、
演算処理手段2が被溶接物Wの総板厚を3.5mmと認
識した場合、この計測値はデータテーブルの測定範囲欄
の3.4〜3.6に該当するため、前記溶接条件選択手
段4は溶接条件番号5を選択する。そして、溶接条件選
択手段4は溶接電流が9.0キロアンペア、通電時間が
17サイクル、加圧力が250キロパスカルを演算処理
手段2に設定する。
【0024】また、電極開閉量計測手段9による計測値
が11.2mmである場合、前記溶接条件選択手段4は
溶接条件番号8を選択する。この場合、演算処理手段2
は、上電極11と下電極12間に被溶接物Wとともに予
め厚みが既知(10mm)の銅板が、被溶接物Wの溶接
打痕の発生防止用として挟持されていると認識する。こ
れは、一般に、被溶接物Wの表面に電極11,12によ
る溶接電流の通電のために少なからず溶接打痕が残る
が、この溶接打痕が品質上、問題になる場合に上記のよ
うな銅板を被溶接物Wと電極11,12に挟むことによ
り、溶接打痕の発生を防止する。尚、この場合、被溶接
物Wの正味の総板厚が1.2mm(11.2−10.0
=1.2)であり、溶接電流が8.6キロアンペア、通
電時間が14サイクル、加圧力が220キロパスカルで
溶接される。これにより、被溶接物Wの総板厚の厚みよ
り厚い銅板を溶接補助体として使用する場合でも適正な
品質の溶接が可能となる。
【0025】尚、演算処理手段2が被溶接物Wの総板厚
を3.8mmと認識した場合、溶接条件選択手段4は溶
接条件番号13を選択する。この場合、データテーブル
の備考欄に示しているように被溶接物Wは亜鉛メッキ鋼
板であり、溶接電流が9.2キロアンペア、通電時間が
17サイクル、加圧力が250キロパスカルで溶接され
る。
【0026】このように、計測された被溶接物Wの総板
厚に基づいてデータテーブルを検索し、総板厚に対応し
た溶接条件番号から加圧力と溶接電流と溶接時間とを設
定したうえ、上電極11、下電極12で被溶接物Wを加
圧した状態で溶接電流を被溶接物Wに通電して溶接す
る。従って、作業者は被溶接物Wに合わせて溶接条件の
選択をする必要が無いため、生産性が高く品質の良い溶
接をすることができる。
【0027】尚、データテーブルの測定範囲欄の最上段
に示された0〜0.2が電極開閉量計測手段9により計
測された場合、演算処理手段2は上電極11と下電極1
2とが直接、接触していると認識する。また、データテ
ーブルの測定範囲欄の最下段に示すように測定範囲欄に
記載された範囲以外の数値が電極開閉量計測手段9によ
り計測された場合、演算処理手段2は、例えば、本来、
被溶接箇所でない箇所が溶接電極により挟持されている
と判断して溶接しないようにするとともに前記異常表示
器6に異常表示させる。
【0028】上電極11、下電極12の摩耗により、電
極開閉量計測手段9による計測値に誤差が出ることを防
止するため、零点補正をすることが必要である。上記零
点補正をするとき、作業者は上電極11と下電極12と
の間に、わざと何も挟まずに抵抗溶接制御装置1を起動
させる。この結果、電極開閉量計測手段9による計測値
はデータテーブルの測定範囲欄の最上段に示された0〜
0.2に該当する。この状態で演算処理手段2は溶接条
件の出力を行わず自動的に上電極11の位置を原点(零
点)に補正する。これにより、0.2mm以上摩耗する
前に適当な間隔で空打ちをすれば、溶接するときと同じ
起動スイッチで零点補正をすることができるため、上電
極11、下電極12の摩耗による電極開閉量計測手段9
の計測誤差を小さくすることができる。
【0029】上記零点補正手段の他に、所定加圧力で当
接した上電極11、下電極12間に所定電流が通電され
たときの抵抗値計測手段10による上電極11と下電極
12間の電気抵抗値が予め設定された値以下になった場
合に上電極11の位置を原点(零点)に補正することが
できる。
【0030】また、演算処理手段2は、電極開閉量計測
手段9により被溶接物Wの総板厚が計測される前に、被
溶接物Wに対して溶接電流より小さな予備電流を流すこ
とにより、被溶接物Wを予備電流の通電により発熱させ
て溶接前に被溶接物Wの歪などを矯正したり、被溶接物
Wと電極11,12間に挟まれた埃などを飛ばすことが
できるため、予備電流の通電後に被溶接物Wの総板厚を
正確に計測することができる。
【0031】図3は、以上の溶接制御作用を要約的に示
したフローチャートである。図3に示すフローチャート
のステップS1では、前記データ設定手段5により図2
に示したデータテーブルの各種データが初期設定され
る。ステップS2では、作業者が起動スイッチを押す
と、起動指令入力手段3から演算処理手段2に起動指令
信号が入力されるため、前述のように上下電極11,1
2による被溶接物Wに対する加圧力が所定値になるよう
にモータ13が制御される。ステップS3では、溶接電
流より小さな予備電流をパルス状に通電し、溶接前に被
溶接物Wの歪を矯正したり、被溶接物Wと上下電極1
1,12間に挟まれた埃などを飛ばす。ステップS4で
は、前記電極開閉量計測手段9により計測された上下電
極11,12間距離の計測データに基づいて被溶接物W
の板厚を検出する。ステップS5では、上記計測データ
と図2のデータテーブル測定範囲欄のデータとを比較
し、該当する板厚範囲データが有るか否かを判断する。
上記ステップS5において、上記計測データがデータテ
ーブル測定範囲欄のデータのどれかに該当すると判断し
た場合、ステップS6において、該当する溶接条件番号
の溶接条件で、その被溶接物Wを溶接する。反面、上記
ステップS5において、上記計測データがデータテーブ
ル測定範囲欄のデータのどれにも該当しないと判断した
場合、ステップS7において、前記データテーブル最上
欄の「被溶接物なし」、即ち、上下電極11,12間に
被溶接物Wが挟持されていない状態の「空打ち判定基
準」に入っているか否かを判断する。上記ステップS7
において、「空打ち判定基準」に入っていると判断した
場合は、ステップS8において、前述のように演算処理
手段2は溶接を行わず自動的に上電極11の位置を0点
に補正する。反面、上記ステップS7において、「空打
ち判定基準」に入っていないと判断した場合は、ステッ
プS9において、例えば被溶接箇所でない箇所が上下電
極11,12間に挟持されているものとして前記異常表
示器6に異常を表示する。
【0032】尚、前記データテーブルでは、溶接対象と
なる鋼板の総板厚が非メッキ、メッキで明確に区別でき
る例を示したが、実際には両種の鋼板の総板厚が同じに
なることがある。このような場合、非メッキ鋼板溶接起
動用と、メッキ鋼板溶接起動用の二種類の起動スイッチ
を設け、作業者が溶接対象の鋼板を非メッキ鋼板である
かメッキ鋼板であるかを目視判別したうえ該当する起動
スイッチを押すようにすれば、非メッキ鋼板に適合する
溶接条件と、メッキ鋼板に適合する溶接条件とを区別し
て選択することができる。
【0033】また、データテーブルは、被溶接物Wの種
類の変更、追加等に応じて各データを書き換えることが
できるため、被溶接物Wの仕様変更等に容易に対処でき
る。また、上電極11をモータ13で駆動する代りに空
気圧シリンダを用いてもよい。この場合、電極間開閉量
を検知するセンサとしてエンコーダの代りに直線変位の
検出が可能な変位センサを用いる。また、前記溶接条件
選択手段4を前記演算処理手段2に含めてもよい。
【0034】尚、以上の実施の形態は本発明を限定する
ものではない。
【0035】
【発明の効果】請求項1の抵抗溶接制御装置によれば、
計測手段による計測値に基づいてデータテーブルから溶
接条件を自動的に選択したうえ当該溶接条件に基づいて
被溶接物を溶接制御することができるため、生産性が高
く、適正な品質の溶接が可能となる。
【0036】請求項2の抵抗溶接制御装置によれば、計
測手段による計測値がデータテーブルに記録された値に
該当しないとき異常とすることができるため、例えば、
本来、被溶接箇所でない箇所が溶接電極により挟持され
た場合に異常と判断して溶接しないようにすることがで
きる。
【0037】請求項3の抵抗溶接制御装置によれば、被
溶接物を予備電流の通電により発熱させて、計測手段に
よる被溶接物の総板厚の計測前に被溶接物の歪などを補
正することができるため、被溶接物の総板厚を正確に計
測することができる。
【0038】請求項4の抵抗溶接制御装置によれば、計
測手段による計測値が、溶接電極の直接接触状態に対応
して予め設定された値以下の場合に当該溶接電極位置を
計測手段による計測の原点に補正することができるた
め、溶接電極の摩耗等による計測誤差を小さくすること
ができる。
【0039】請求項5の抵抗溶接制御装置によれば、溶
接電極間の抵抗値等が溶接電極の直接接触状態に対応し
て予め設定された値以下の場合に当該溶接電極位置を計
測手段による計測の原点に補正することができるため、
溶接電極の摩耗等による計測誤差を小さくすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】抵抗溶接制御装置の構成を概略的に示したブロ
ック図である。
【図2】データテーブルの概念図である。
【図3】抵抗溶接制御装置の作用を要約的に示したフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
1 抵抗溶接制御装置 2 演算処理手段 3 起動指令入力手段 4 溶接条件選択手段 5 データ設定手段 6 異常表示器 7 電極開閉制御手段 8 溶接電流制御手段 9 電極開閉量計測手段 10 抵抗値計測手段 11 上電極 12 下電極 13 モータ 14 トランス 15 エンコーダ 20 抵抗溶接装置 W 被溶接物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植松 偉人 愛知県刈谷市一里山町金山100番地 トヨ タ車体株式会社内 (72)発明者 澤田 明宏 愛知県刈谷市一里山町金山100番地 トヨ タ車体株式会社内 (72)発明者 奥村 剛士 愛知県刈谷市一里山町金山100番地 トヨ タ車体株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被溶接物を加圧挟持する溶接電極の間の
    距離を計測する計測手段と、前記溶接電極の間の距離に
    対応した溶接条件が予め設定されたデータテーブルと、
    前記計測手段による計測値に基づいて前記データテーブ
    ルから溶接条件を選択したうえ当該溶接条件に基づいて
    前記被溶接物を溶接制御する制御手段とを備えた抵抗溶
    接制御装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記計測手段による計
    測値が前記データテーブルに設定されている前記溶接電
    極の間の距離以外のとき異常とする請求項1に記載の抵
    抗溶接制御装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記被溶接物に溶接電
    流を流す前に溶接電流より小さな予備電流を流す請求項
    1又は2に記載の抵抗溶接制御装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、前記計測手段による計
    測値が前記溶接電極の直接接触状態に対応して予め設定
    された値以下の場合に当該溶接電極位置を前記計測手段
    による計測の原点とする請求項1,2又は3に記載の抵
    抗溶接制御装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、前記溶接電極に電流が
    通電されたときの電気測定値が前記溶接電極の直接接触
    状態に対応して予め設定された値以下の場合に当該溶接
    電極位置を前記計測手段による計測の原点とする請求項
    1,2又は3に記載の抵抗溶接制御装置。
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