JP5352570B2 - 回転機の制御装置,回転機系,車両,電気自動車または発電システム - Google Patents

回転機の制御装置,回転機系,車両,電気自動車または発電システム Download PDF

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Description

本発明は、回転機の制御装置,回転機系,車両,電気自動車または発電システムに関するものである。
回転機はモータまたは発電機として、広く一般に使用されるものであり、中でも小形・高効率の永久磁石型同期回転機は、家電から産業分野まで幅広く用いられている。そして、近年の省エネ、地球環境保全の世界的な動向に連動して、永久磁石型同期電動機(ならびに永久磁石型同期発電機)の大容量化が促進され、数100kWから数MW級のシステムにも採用されるようになってきた。新しい応用製品としては、電気鉄道車両や風力発電システムなどが挙げられる。
これらの永久磁石同期回転機(電動機[モータ]と発電機を含める意味で回転機と記す)は、商用電源で直接駆動することは困難であり、インバータやコンバータ等の電力変換器を用いる必要がある。そして、該電力変換器は、回転機の交流電力と電源である直流電源との間に接続され、回転機の制御を行う。電力変換器には、直流電源に対して正極側と負極側の半導体によるスイッチング素子があり、これらは回転機の相数に合わせて設けられている。
しかし、係る電力変換器自体が故障した場合、電力変換器と接続される回転機も影響を受けることになる。電力変換機の故障に対する技術として、例えば特許文献1ないし4に記載されたものがある。
特許文献1では、電力変換器の故障発生時に、破壊されたスイッチング素子以外の素子を保護する目的で、故障した素子と同極側の素子をすべてオンし、回転機の端子を短絡させ、電流が増加するのを抑制している。
特許文献2では、減磁保護方式が示されている。この文献では直流母線に接続されたヒューズの溶断を検知し、その後、電力変換機の上アーム全相、あるいは下アーム全相をオンして不可逆減磁に対して保護を行うものである。
特許文献3では、永久磁石同期発電機の電気ブレーキ装置として、発電機の接続線に外部短絡回路を設ける方式が提案されている。
特許文献4では、永久磁石同期モータが空転時において、インバータ駆動を開始する際の過電流防止方法が示されている。
特開2008−220045号公報 特開2007−189763号公報 特開2002−339856号公報 特開平10−12396号公報
しかし、特許文献1に記載された方式では、回転機の減磁耐量は十分大きいことが前提であり、故障時の電流波形の平均を取り、正負どちらの素子が短絡故障しているかを判別した上で、オンする素子を決定している。よって、減磁耐量を低く設計した高密度の回転機では、保護をかける前に減磁電流に至ってしまう可能性があり、このままこの手法を適用するのは問題である。
また、特許文献2では、直流母線へのヒューズの導入が必須であるが、数100k〜数1,000kW級の大容量変換機においてヒューズを導入するのは困難である。特に直流母線は配線のインダクタンスを減らす必要があり、特許文献2のように母線の途中にヒューズを入れるのは難しい。また、ヒューズの破断に至るまでの時間に、回転機の電流が増大化して減磁に至る可能性もあり問題である。
また、特許文献3では、故障時において、この外部短絡回路を作動させることで、過電流を抑制することが可能であるが、その故障検出から保護までの手段は記載されていない。
また、特許文献4は、起動シーケンスにおける大電流による減磁防止策であり、インバータ(電力変換機)が正常動作していることが前提となっている。よって、この手法によって電力変換機の故障時の異常電流を防止することはできない。
上記の様に、情報開示に資する観点から知り得る公知技術を積極的に開示し、各々について従来技術に存在し得る問題点に言及したが、本発明における直接の課題は、永久磁石同期回転機の減磁を防止することにある。
上記の課題を解決するために、本発明に係る回転機の制御装置は、各相毎に正極側及び負極側にスイッチ部を配置した電力変換器と、該スイッチ部の短絡を検知する短絡検知手段と、回転機の過電流検知手段と、前記短絡検知手段からの信号が入力される異常検出器とを備えた回転機の制御装置であって、前記異常検出器は、前記短絡検知手段が短絡を検知した場合に、前記スイッチ部の複数相の正極側及び負極側スイッチを共にオンする指令を出すことを特徴とする。
また、本発明に係る回転機系は、回転子及び該回転子と所定の間隙をもって対向配置される固定子とを備えるとともに、前記回転子に永久磁石を配置した永久磁石式回転機と、上記回転機の制御装置とを備えること、または、回転子及び該回転子と所定の間隙をもって対向配置される固定子とを備えるとともに、前記回転子に永久磁石を配置した永久磁石式回転機と、回転機の制御装置とを備え、該回転機の制御装置は、各相毎に正極側及び負極側にスイッチ部を配置した電力変換器と、該スイッチ部の短絡を検知する短絡検知手段とを備え、前記短絡検知手段が短絡を検知した場合に、前記スイッチ部の複数相の正極側及び負極側スイッチを共にオンする指令を出すものであり、前記回転機と前記回転機の制御装置との間に遮断器を備えており、前記スイッチ部の複数相の正極側及び負極側スイッチを共にオンする指令は前記遮断器の遮断動作完了前に出されることを特徴とする。
また、本発明に係る電気車両または電気自動車は、上記回転機系を搭載し、前記回転機をモータとして使用することを特徴とする。
また、本発明に係る発電システムは、上記回転機系、または回転子及び該回転子と所定の間隙をもって対向配置される固定子とを備えるとともに、前記回転子に永久磁石を配置した永久磁石式回転機と、回転機の制御装置とを備えた回転機系であって、前記回転機の制御装置が、各相毎に正極側及び負極側にスイッチ部を配置した電力変換器と、該スイッチ部の短絡を検知する短絡検知手段とを備え、前記短絡検知手段が短絡を検知した場合に、前記スイッチ部の複数相の正極側及び負極側スイッチを共にオンする指令を出す制御装置である回転機系を搭載し、前記回転機を発電機として使用することを特徴とする。
本発明によれば永久磁石同期回転機の減磁を防止することが可能となる。
モータ・ドライブシステムの構成(実施例1)。 各スイッチング素子のゲート信号1(実施例1)。 各スイッチング素子のゲート信号2(実施例1)。 制御器2Bの構成(実施例2)。 異常検出器9の構成(実施例2)。 制御器2Cの構成(実施例3)。 異常検出器9Cの構成(実施例3)。 各スイッチング素子のゲート信号(実施例3)。 制御器2Dの構成(実施例4)。 異常検出器9Dの構成(実施例4)。 異常時ゲート信号発生器8D(実施例4)。 各スイッチング素子のゲート信号および電流波形(実施例4)。 各スイッチング素子の動作1(実施例4)。 各スイッチング素子の動作21(実施例4)。 モータ・ドライブシステムの構成(実施例5)。 モータ・ドライブシステムの構成(その他の実施例)。 電気鉄道車両(その他の実施例)。 風力発電システム(その他の実施例)。 インバータのスイッチング素子の故障状態(課題の説明)。 片側短絡故障時の電流波形(課題の説明)。
本願発明者は、研究の末以下の知見を得た。
永久磁石型同期回転機の運転中には、電力変換器のスイッチング素子のいずれかが、スイッチング素子の制御信号に反して、継続的に導通状態となる短絡故障を発生する場合がある。尚、本明細書において、スイッチング素子の短絡故障とは、該当するスイッチング素子の両端が短絡して、双方向に電流が流れる状態を意味する。
スイッチング素子は、直流電源に対して正極側と負極側に備えられている。よって、その一方が短絡故障を発生した場合においても、もう一方のスイッチング素子には正常なスイッチング動作としてのオン信号が加えられることになり、それによって直流電源の短絡が発生する。この直流間の短絡によって、一瞬にして大電流が発生し、短絡したスイッチング素子を破壊することになる。
この短絡電流によるスイッチング素子の破壊は、その時の状態(素子電流,印加電圧,素子温度,経年変化状態,過渡現象など)によって様々な壊れ方となる。これらの状態を下記の3パターンに分類する。
(A)正極側と負極側の両方のスイッチング素子が破断し、スイッチとしては開放状態で破壊される場合(「開放故障」、図19(A))、
(B)正極側と負極側のスイッチング素子のどちらか一方が破断・開放し、もう片方が導通状態(固着状態)で破壊される場合(「片側短絡故障」、図19(B))、
(C)正極側と負極側のスイッチング素子の両方が導通状態(固着状態)となる場合(「上下短絡故障」、図19(C))、
である。このような故障発生時には、直流電源が一瞬大きく低下するため、変換器の異常として検出され、一般には、この瞬間にすべてのスイッチング素子のゲート信号をオフにする(ゲート・サプレス)。
上記(A)〜(C)の破壊状態を図19に示す。このそれぞれの状態が継続することによって、回転機を流れる電流値が大きく異なってくる。例えば、(A)の状態では、回転機の電流はゲート・サプレスによって遮断されることになり、自然に減衰していく。また(C)の状態であれば、回転機の端子がすべて短絡されたことと等価になり、回転機のインピーダンスで定まる電流値が継続的に流れることになる。(B)の破壊状態では、正極側、あるいは負極側のどちらか一方のスイッチング素子が短絡状態であるため、他の相のダイオード(スイッチング素子に接続されているフリーホイールダイオード)を介して回転機の起電圧を整流した整流電流が流れることになる。この電流は直流オフセットを持つことになる。この時の電流波形の例を図20に示す(この現象は、特許文献1中の図5にも記載されている)。この条件(B)における直流電流は、回転機の持つ直流抵抗の大きさによってその量が決まる。すなわち、回転機の巻線抵抗値が小さければ、わずかな直流電圧によって多大な電流が継続的に流れることになる。特に、鉄道電気車や風力発電機などに用いられる数100k〜数1,000kWの回転機の巻線抵抗値は小さく、大きな直流オフセットを持つことになる。この結果、回転機の永久磁石を不可逆減磁させる可能性がある。通常、永久磁石の不可逆減磁が発生する要因は、磁石の温度条件と、電流によって作られる磁束密度の大きさによって決定される。電力変換器が上記(B)の片側短絡故障を発生した場合においてのみ、大電流が回転機に流れる恐れがあり、不可逆減磁に至る可能性が生じる。減磁を回転機側で防止するには、磁石自体の厚みを増して、減磁耐量を上げることも考えられるが、その場合には回転機自体の大型化を招くことになる。また、本来、実運転中には流れ得ない大電流を想定して、回転機を設計するのはシステムの構成上、得策ではない。
また、仮に減磁が発生してしまった場合、その回転機の修理には膨大な作業が必要となる。特に、数100k〜1,000kW級の大型回転機の取替え・修復する作業は容易ではない。
また、減磁以外の問題も発生する。直流オフセットを含む大電流が流れると、それはそのまま回転脈動(トルク変動)となって、回転機に接続された機械を振動させることになる。回転機を発電機として用いていれば、その駆動源である風車や、あるいはディーゼルエンジン等に大きな機械振動を与えることになり、その振動によって機械にダメージを与える可能性も出てくる。
係る知見を踏まえ、以下では、本発明の実施に好適な実施例について説明する。下記はあくまでも実施の例であって、本発明を下記の具体的態様に限定することを意図したものでないことは言うまでもない。
図1〜図3を用いて、本発明における第一の実施形態を説明する。
図1は、永久磁石同期回転機として三相永久磁石型モータ(以下PMモータと略)5を駆動するモータ・ドライブシステムである。図1の構成要素は、PMモータ5のトルク指令Tm*を発生する指令発生器1と、PMモータへの印加電圧を演算し、インバータへのパルス幅変調波(PWM)信号を生成する制御器2と、制御器2のPWM信号を受けて、直流電源から交流電圧を発生するインバータ3と、これらによって制御されるPMモータ5から成り立っている。
また、インバータ3は、6個のスイッチング素子Sup〜Swnで構成され直流⇔交流間の電力変換を行うインバータ主回路部31,インバータ主回路31を直接駆動する出力プリドライバ32,インバータに電力を供給する直流電源33,平滑コンデンサ34,直流遮断機35,直流電圧の異常(短絡)を検知する手段である短絡検出器36から構成されている。
指令発生器1は、PMモータ5のトルク指令Tm*を発生する、制御器2の上位に位置する制御器である。上位制御器は、例えば、ファン・ポンプシステムであれば、指令として回転数指令を出力する場合もある。あるいは、発電機システムであれば電力指令を出力する場合もあるが、いずれの指令であっても問題ない。
回転機制御器6では、上位からの指令(図1ではトルク指令Tm*)と、PMモータ5の電流検出器4にて検出したPMモータ5の相電流Iu,Iv,Iwに基づいて、PMモータ5に印加すべき電圧を演算し、その電圧をインバータ3にて出力するためにPWM(パルス幅変調)信号を出力し、出力プリドライバ32を駆動する。尚、電流検出器4は、三相すべての電流を検出しているが、2相だけ検出し、残りの1相は演算で求めても問題ない。
以下、本実施例の特徴部分であるゲート信号切り替えスイッチ7,異常時ゲート信号発生器8について説明する。インバータ3に備え付けられた短絡検出器36によって短絡を検知し、その信号(図1では“F”の信号)がゲート信号切り替えスイッチ7へ与えられる。ゲート信号切り替えスイッチ7では、短絡信号Fを受けて、スイッチを図1の「0」から「1」へ切り替える。これにより、PMモータ5の通常駆動用の信号から、異常時ゲート信号発生器8の信号が、出力プリドライバ32へ与えられることになる。
図2はこの切り替えの様子を示したものである。インバータのスイッチング素子Sup〜Swnのオン信号であるPup〜Pwnは、短絡信号Fが「1」になることで、すべてオンへと切り替えられている。この結果、破壊されたスイッチング素子以外のすべての素子が共にオンとなり、強制的にインバータ主回路の直流電圧が零になる。結果として、図19(C)と同じ上下短絡状態(アーム短絡)を意図的に作ることになり、PMモータの電流が増大化するのを防ぐことができる。尚、インバータ3の直流電源33から大電流が流入してくるが、その際には直流遮断器35が動作して、電流が増大化するのを防ぐことになる。
また、短絡故障は、複数相が同時発生するとは考えにくい。よって、短絡故障が1相で発生するとすれば、最低2相の上下スイッチング素子を同時にオンすれば、直流電源の短絡は実現できることになる。例えば、図3のように、異常時のスイッチング動作としてU相、ならびにV相の2相だけに上下オン信号を与えれば、直流の短絡回路は作成でき、PMモータを不可逆減磁から保護できる。
このように、本発明の第一の実施例によれば、インバータのスイッチング素子が短絡故障した場合でも、PMモータの不可逆減磁を回避することが可能となる。尚、本発明においては、インバータ故障時において正常動作している素子を使って、アーム短絡を生じさせることで保護を行うものであり、それらの素子自体も保護動作を行うことで過電流破壊される可能性はある。しかし、前述したように、変換機自体は交換作業が比較的容易であるのに対し、PMモータ(特に大容量のもの)の取替え作業、修復作業は容易ではない。
また、過大電流によるシステム全体に及ぼす影響を考えても、インバータ主回路を保護装置として使う方が得策である。
尚、短絡検出器36は、直流電圧値を観測して、短絡の有無を検知する手段として説明したが、その他の手法、例えば素子の端子電圧や、プリドライバの出力を観測して短絡を検知する手段を用いても全く問題ない。
図4,図5を用いて、本発明における第二の実施形態を説明する。
第一の実施形態では短絡故障を検出し、その故障信号に基づきインバータの直流電圧を短絡して、PMモータの過大電流を抑制し、負荷逆減磁を防止するものであった。この実施形態では、短絡故障の検出の確実性が要求されることになる。短絡検出器36は、感度を高くすると誤動作の恐れがあり、また低過ぎれば故障の検出を見落とす可能性がある。
その問題を解決するのが、第二の実施形態である。尚、実施例1との重複説明は省略する。
図4は、制御器2Bであり、第一の実施形態(図1)における制御器2の代わりに用いることで、第二の実施形態を構成する。
図4において、回転機制御器6,ゲート信号切り替えスイッチ7,異常時ゲート信号発生器8は、図1のものと同じものである。異常検出器9が新たに追加された部品であり、図5にその構成を示す。
図5において、異常検出器9は、三相電流の検出値に対して絶対値を演算する絶対値演算器91、過電流の設定値[閾値]を出力する過電流レベル設定器92(IMAX1と表記)、2つの入力端子の大小関係を比較し、「+」端子の方が「−」端子の値よりも大きい場合には「1」(異常信号)、その逆の場合には「0」(正常信号)を出力する比較器93、入力信号の“OR”を演算するOR回路94、入力信号の立ち上がりエッジによって、出力が「1」にセットされるラッチ回路95から構成されている。
この異常検出器9の動作は以下の通りである。
短絡検出器36からの故障信号“F”が発生した場合、OR回路94からの信号も「1」(異常信号)になり、ラッチ回路95の出力も「1」(異常信号)にセットされ、そのままゲート信号切り替えスイッチ7を「1」側に切り替える。この動作は第一の実施形態と同じである。
それとは別に、PMモータの相電流Iu,Iv,Iwの検出値を入力し、その絶対値を絶対値演算器91にて演算し、過電流の設定値「IMAX1」と比較器93にて相毎に大小比較を行う。IMAX1は、不可逆減磁に至る電流値を基準に、それよりもマージンを取って低めに設定しておく。図5のブロックに従えば、Iu,Iv,Iwのいずれかの相電流の大きさが、IMAXを超えたところでOR回路94の出力が「1」(異常信号)に変化し、F1も「1」(異常信号)に変化することになる。
故に、第一の実施形態では短絡検出器36のみの出力に基づいて異常状態を検出していたが、本実施形態では短絡検出器36による短絡検出または上記した過電流検知手段に基づく過電流検知の少なくともいずれかが行われれば異常状態を検出できる。
よって、第二の実施形態によれば、短絡検出器36からの信号だけでなく、相電流の大きさからも、保護動作を行うことが可能になり、より確実にPMモータの不可逆減磁を防止することができる。
また、本実施例では過電流の検知を異常検出器9内部で行っているが、内部で行うこと自体が必須でないことは言うまでもなく、過電流検知信号のみが異常検出器9に入力されても良いことは勿論である。
図6〜図8を用いて、本発明における第三の実施形態を説明する。
第二の実施形態では、インバータの故障を、直流電源の短絡と相電流の過電流との少なくとも一方の検出に基づいて保護動作を行うものであり、より確実な保護が可能である点で有益であるが、誤動作によって、スイッチング素子を破壊してしまうおそれもある。そこで、第三の実施形態では、この点を考慮して、できるだけ誤動作・誤検出の影響を受けないようにして、不可逆減磁の保護を行うものである。尚、上記各実施例との重複説明は省略する。
図6は、制御器2Cであり、第一の実施形態(図1)における制御器2の代わりに用いることで、第三の実施形態を構成する。
図6において、回転機制御器6,異常時ゲート信号発生器8は、図1,図4のものと同じものである。ゲート信号切り替えスイッチ7Cは、接点が「0」,「1」,「2」の3接点あり、“F2”の信号によって接点が切り替えられるものである。F2=0(正常状態の信号)の時には、通常の回転機制御器の出力がゲート信号として送られ、F2=1では、全信号が“0”(すなわち、全スイッチング素子が共にオフとなるゲート・サプレス状態)になり、また、F2=2のときは逆に全信号が“1”(すなわち、全スイッチング素子が共にオンとなる上下短絡状態)となる。異常検出器9Cは、新たな構成のブロックであり、詳細を図7に示す。
図7において、絶対値演算器91,過電流レベル設定器92,比較器93,ラッチ回路95は、図5のものと同じものである。OR回路94Cは、入力端子が比較器93からの3つの論理OR回路である。さらに、AND回路96,加算器97が追加されている。
この異常検出器9Cの動作は、以下の通りである。
短絡検出器36からの信号Fが「1」となった場合、加算器97も「1」(第1の異常信号)を出力し、ゲート信号切り替えスイッチ7Cへのコントロール信号が入力され、スイッチの接点を「1」に切り替える。この時、すべてのスイッチング素子のゲート信号はすべて「0」(共にオフ)となり、ゲート・サプレス状態になる。仮に、インバータの故障が、図19(A)、もしくは(C)の状態であれば、この状態を維持し続けることになる。これらの故障では、特にアーム短絡を生じさせる必要はなく、PMモータは不可逆減磁を防止できることになる。しかし、図19(B)の故障の場合、図20のように相電流が増大化する。その結果、三相のいずれかの相が過電流レベルに到達し、該過電流レベルに到達した相の比較器93から「1」(異常信号)がOR回路94cに出力され、第二の実施形態同様に、図7のOR回路94Cの出力が「1」(異常信号)に変化する。その変化を受けて、ラッチ回路95の出力が「1」になる。この時、短絡検出信号Fが「1」であることで、AND回路96の出力も「1」になり、加算器97の出力F2が「2」(第2の異常信号)に変化する。その結果、ゲート信号切り替えスイッチ7Cは接点が「2」へ切り替えられ、ゲート・サプレスから全ゲート信号オンへと変化し、最終的にはスイッチング素子による上下短絡が実施されることになる。
これらの様子を図8に示す。各スイッチング素子のゲート信号は、F2の値に応じて、通常PWM,ゲート・サプレス(全相オフ),全相オンへと変化していく。
以上のように、本発明による第三の実施形態によれば、スイッチング素子の故障状態に応じての保護が実現できるようになる。仮に、短絡故障信号が誤検出された場合にも、ゲート・サプレス状態で一旦インバータが停止されることになり、誤ってアーム短絡を起こして不要な素子の破壊を招くことを防止できる。また、素子が故障を起こしたとしても、図19(B)の片側短絡故障でないモードであれば、直流電圧のアーム短絡を行わずに速やかにインバータを停止することが可能になる。
図9〜図14を用いて、本発明における第四の実施形態を説明する。
第三の実施形態では、インバータの故障状態に応じて保護動作を行う方式を示した。第四の実施形態でも同様に、インバータの故障状態に応じた保護動作を行うものであるが、各相毎に適切な素子のオン/オフを制御することで、アーム短絡を回避しつつ、かつ、不可逆減磁に至る過電流を抑制するものである。これまでの実施例では、片側短絡故障(図19(B)のような故障)では、上下短絡による保護を行うしかなかったが、それを行わずに保護するものである。これによって、本来故障してないスイッチング素子を無駄に破壊する必要がなくなる。尚、上記各実施例との重複説明は省略する。
図9は、制御器2Dであり、第一の実施形態(図1)における制御器2の代わりに用いることで、第四の実施形態を構成する。
図9において、回転機制御器6,ゲート信号切り替えスイッチ7C,零発生器10は、第三の実施形態(図6)に示したものと同じものである。ここでは、異常時ゲート信号発生器8D、ならびに異常検出器9Dが、新たな構成のブロックであり、詳細を図11,図10にそれぞれ示す。
異常検出器9D(図10)は、第三の実施形態における異常検出器9C(図7)とほとんど同じであり、違いはラッチ回路95の出力Hを外部に出力している点だけである。よって、異常検出器9Dの動作に関する説明は省略する。
異常時ゲート信号発生器8Dは、図11のような構成になっている。図において、相電流検出値であるIu,Iv,Iwが、サンプルホールド回路81によって値をサンプリングされる。そのサンプリングのタイミングは、異常検出器9Cからの信号Hによって行われる。この信号Hは、三相電流のいずれかが過電流レベルに到達した時に生成される信号である。すなわち、過電流が発生した瞬間の各相電流値がサンプルホールドされることになる。
サンプリングされた電流値は、比較器103によって、零(零発生器10の出力)と比較されて、それぞれ零より大であれば「0」、零よりも小であれば「1」が比較器103より出力される。それら比較器103からの信号は、そのまま各相の上側スイッチング素子のゲート信号となって出力され、またその反転信号は下側スイッチング素子のゲート信号として出力される。このように、第四の実施形態は、上下0アーム短絡の状態を作成しない。
これらの動作波形を図12に示す。短絡故障が検知され、信号F3が「1」となると同時に、ゲート・サプレス状態となる(全スイッチング素子がオフ)。この時、故障状態が開放故障(図19(A))、もしくは上下短絡故障(図19(C))であれば、このゲート・サプレス状態を維持し続けることになる。もし、片側短絡故障(図19(B))の場合には、相電流が増大化し始め、やがていずれかの相が過電流レベルに到達する。その過電流に到達した瞬間に、各相電流がサンプリングされ、保持されることになる。この動作が図11のサンプルホールド回路81によって行われる。図12の場合、Iuが過電流に到達し、Iuは正の値、IvとIwは負の値としてホールドされることになる。その結果、ゲート信号は、図12のPup〜Pwnに示す波形となる。
これらのゲート信号によるスイッチング動作を、インバータ主回路を用いて説明すると、図13のようになる。まず、片側短絡故障がU相の上側(正極側)スイッチング素子(Sup)で生じたものとする。一旦、図13(a)のようにゲート・サプレスとなり、全スイッチング素子が共にオフとなる。
しかし、Supのみは短絡故障状態であるので導通している。すると、PMモータ5の電流は、Iuが正、IvとIwは負の方向へ電流値が増大化していく。やがてIuが過電流レベルに到達し、結果的には図13(b)のようなゲート信号となる(これらは、図12と同じ状態である)。U相のゲート信号は、下側(負極側)スイッチング素子Sunをオン・上側(正極側)スイッチング素子Supをオフさせるものであるが、Sunは破断しており、オンすることはできない。一方、他の正常な二相は、上側(正極側)スイッチング素子Svp,Swpをオン・下側(負極側)スイッチング素子Supをオフさせる信号であり、正常な上側(正極側)スイッチング素子Svp,Swpはオンとなる。この結果、短絡故障したSupを含めて、Svp,Swpのすべての正極側素子が導通状態になり、PMモータ5の端子は完全に短絡されることになる。
よって、相電流の直流成分は発生せず、不可逆減磁も回避できることになる。また、上下スイッチング素子の短絡も発生させないため、正常動作している素子を破壊してしまう恐れはない。
また、片側短絡故障として、下側スイッチング素子が短絡故障した場合には、図14(a)から(b)のような状態に推移し、下側のスイッチング素子Sun,Svn,Swnを用いた短絡経路ができることになる。
尚、本実施例では、短絡故障検知がまず検出され、その後、過電流検知が行われることを前提としており、過電流検知のみが発生した場合には、F3の信号は「1」のままとなり、ゲート・サプレス状態で維持されることになる。誤検出を防止するにはこれで問題ないが、確実に不可逆減磁を抑制するには、若干の回路変更が必要となる。例えば、短絡故障検知か、あるいは過電流検知によって、一旦F3を「1」にし、その後、再び、過電流検知が発生した場合にF3を「2」にするようなシーケンスを組めばよい。これには、図10における加算器97,AND回路96,ラッチ回路95の部分を、パルスの立ち上がりをカウントするカウンタ等に置き換えて、ロジックを構築し、F3信号を短絡故障検知と過電流検知の回数によって出力するようにすれば実現できる。
以上のように、本発明による第四の実施形態によれば、インバータの故障時において、正常動作しているスイッチング素子を破壊することなく、PMモータの不可逆減磁を防止できるものである。さらに、電流の瞬時からどのようなスイッチ状態にすればよいかを判断できるものであり、処理アルゴリズムも極めて単純明快である。
図15を用いて、本発明における第五の実施形態を説明する。
第一〜第四の実施形態では、PMモータの不可逆減磁からの保護として、制御器の構成によって保護機能を実現したものである。特別に大きな部品を追加することもなく、信号処理のみで減磁からの保護が実現できる。しかし、より確実に保護を行うには、専用の回転機短絡回路を設けた方がよい。本発明における第五の実施形態は、PMモータの不可逆減磁保護として、外部に短絡回路を設けた例を示す。尚、上記各実施例との重複説明は省略する。
図15は、PMモータ5を駆動するモータ・ドライブシステムであり、各部品は図1の実施形態と同じ番号のものは同じものを表している。図15では、新たな部品として、外部短絡回路11を追加したものであり、その他は図1と同様である。制御器2Eは、制御器2と同様に動作するが、短絡検出信号Fが「1」となった際には、零指令発生器10からの信号によって、ゲート・サプレスが選択されるという違いがある。制御器2Eの動作はそれだけであり、説明は省略する。
また、短絡検出信号Fは外部短絡回路11に入力され、F=1(故障発生)の状態でPMモータの接続線を短絡する。外部短絡回路11はダイオード整流器とサイリスタスイッチによって構成された短絡回路であるが、瞬時に三相を短絡できる素子であればどのような構成であっても問題はない。ここでの瞬時とは、PMモータの相電流の過渡現象に依存するものであり、数ms〜数10msのオーダーである。
図15の構成であれば、インバータの故障発生時には、インバータ主回路はゲートサプレスされ、仮に故障状態が片側短絡故障であったとしても、外部短絡回路によってPMモータ5の端子が短絡されることになり、不可逆減磁が回避される。
尚、外部短絡回路をオンさせる信号として、これまでの実施例で用いてきた他の制御器(制御器2B〜2D)のF1〜F3を用いても問題ない。即ち、上記短絡検出信号Fまたは過電流検知信号の少なくともいずれかが検出された場合に、外部短絡回路をオンさせることが可能である。例えば、F2=2となる条件で外部短絡回路11をオンさせるような構成にしても、不可逆減磁を回避することは可能である。
〔その他の実施例〕
以下、上記とは別に本発明を実施可能な実施の種々の例について説明する。
図16は、図1や図15と同様なモータ・ドライブシステムの構成である。大容量のPMモータ(PM発電機)では、図のように回転機の前に遮断器12が挿入される。故障発生時には、この遮断器12を開放(オフ)するシーケンスが同時に進行されるが、通常、大容量の遮断器の動作時間は非常に遅く、0.1[s]程度は必要となる。これに対し、PMモータの異常電流は、モータの電気時定数で定まる過渡現象で急激に増加するため、遮断器12がオフとなる以前に、不可逆減磁に至ると考えてよい。よって、これまで説明した実施形態は、図16に示す遮断器12がオフされるまでの間に実施されるものである。特に第一から第三の実施形態では、遮断器がオフするまでの期間にインバータの上下短絡状態を維持して、PMモータの過大電流を抑制できればよいことになる。
図17は鉄道電気車両に本発明を採用した実施例である。鉄道車体13内部に、モータ・ドライブシステムを構成する部品番号1〜4とPMモータ5a〜5dが搭載されている。鉄道車両の場合にも、インバータの故障は生じることがあるが、その際にPMモータを不可逆減磁させると、取替え作業が大掛かりになってしまう。一方、インバータの交換は電気品であるため、電力変換器の盤を取替えることで修復は可能である。さらに、モータの小型軽量化は、車両の重量軽減にも寄与するため、できる限りモータサイズを小さくしたい。本発明による不可逆減磁保護を導入すれば、減磁耐量を最小化することができ、モータサイズの小型化にも貢献できるものである。
図18は、風力発電システムに本発明を応用した例である。図は、風力発電システム全体14を示しており、部品番号1〜5はこれまで説明した部品と同じものである。部品番号15は、直流から商用周波数の交流を作成するコンバータであり、風力発電されたエネルギーを電力系統16に送り込むための回路である。インバータ3における直流電源33が、このコンバータ15に相当するものである。
風力発電においても、数1,000kW級の久磁石型同期発電機が用いられる場合があり、不可逆減磁に対する保護は重要となっている。図18に示すように、発電機は風車の近くに置かれているため、故障時の修復作業は容易ではない。よって、本発明の不可逆減磁防止対策を実施することで、取替え・修復作業の手間を省くことが可能になる。
尚、その他の永久磁石同期回転機を応用した製品、例えば電気自動車や、エンジンによる発電機システムなどへの適用ももちろん問題ない。
1 指令発生器
2 制御器
3 インバータ
4 電流検出器
5 三相永久磁石型モータ(PMモータ)
6 回転機制御器
7 ゲート信号切り替えスイッチ
8 異常時ゲート信号発生器
31 インバータ主回路部
32 出力プリドライバ
33 直流電源
34 平滑コンデンサ
35 直流遮断機
36 短絡検出器

Claims (15)

  1. 各相毎に正極側及び負極側にスイッチ部を配置した電力変換器と、該スイッチ部の短絡を検知する短絡検知手段と、回転機の過電流検知手段と、前記短絡検知手段からの信号が入力される異常検出器とを備えた回転機の制御装置であって、
    前記異常検出器は、前記短絡検知手段が短絡を検知した場合に、前記スイッチ部の複数相の正極側及び負極側スイッチを共にオンする指令を出す
    ことを特徴とする回転機の制御装置。
  2. 請求項1に記載の回転機の制御装置であって、
    前記異常検出器は、前記短絡検知手段からの信号が入力されるか、または回転機の過電流が検知された場合に、前記スイッチ部の複数相の正極側及び負極側スイッチを共にオンする指令を出す
    ことを特徴とする回転機の制御装置。
  3. 請求項2に記載の回転機の制御装置であって、
    前記異常検出器は、
    過電流閾値を決定する過電流レベル設定器と、回転機の相電流と前記過電流閾値との大きさを比較し、前記閾値よりも相電流が大きい際に回転機の過電流を検知して異常信号を出力する比較器と、
    前記比較器からの異常信号または前記短絡検知手段からの信号が入力された場合、異常信号を出力するOR回路と
    を備えており、
    前記異常検出器は、該OR回路が異常信号を出力することで、前記短絡検知手段からの信号が入力されるか、または回転機の過電流を検知した場合に、前記スイッチ部の複数相の正極側及び負極側スイッチを共にオンする指令を出す
    ことを特徴とする回転機の制御装置。
  4. 請求項に記載の回転機の制御装置であって、
    前記異常検出器は、
    前記短絡検知手段からの信号が入力されるか、または回転機の過電流が検知された場合のいずれか一方のみが生じた場合に、前記スイッチ部の複数相の正極側及び負極側スイッチを共にオフする指令を出し、
    前記短絡検知手段からの信号が入力され、かつ回転機の過電流を検知した場合、前記スイッチ部の複数相の正極側及び負極側スイッチを共にオンする指令を出す
    ことを特徴とする回転機の制御装置。
  5. 請求項に記載の回転機の制御装置であって、
    前記異常検出器は、
    過電流閾値を決定する過電流レベル設定器と、
    回転機の相電流と前記過電流閾値との大きさを比較し、前記閾値よりも相電流が大きい際に回転機の過電流を検知して異常信号を出力する比較器と、
    前記比較器からの異常信号が入力された場合、異常信号を出力するOR回路と、
    該OR回路からの異常信号と前記短絡検知手段からの信号が入力されて該OR回路からの異常信号と前記短絡検知手段からの信号が共に入力された場合に異常信号を出力するAND回路と、
    該AND回路からの信号及び前記短絡検知手段からの信号が入力される加算器と
    を備えており、
    該加算器は、
    前記短絡検知手段からの信号が入力されるか、または回転機の過電流を検知した場合のいずれか一方のみが生じた場合に第一の異常信号を出力し、
    前記短絡検知手段からの信号が入力され、かつ回転機の過電流を検知した場合に第二の異常信号を出力し、
    前記異常検出器は、
    該加算器が第一の異常信号を出力する場合、前記スイッチ部の複数相の正極側及び負極側スイッチを共にオフする指令を出し、
    該加算器が第二の異常信号を出力する場合、前記スイッチ部の複数相の正極側及び負極側スイッチを共にオンする指令を出す
    ことを特徴とする回転機の制御装置。
  6. 請求項1ないしのいずれか一つに記載の回転機の制御装置であって、
    前記異常検出器は三相全ての正極側及び負極側スイッチを共にオンする指令を出す
    ことを特徴とする回転機の制御装置。
  7. 各相毎に正極側及び負極側にスイッチ部を配置した電力変換器と、回転機の過電流検知手段と、該スイッチ部の短絡を検知する短絡検知手段と、前記短絡検知手段からの信号が入力される異常検出器とを備え、
    該異常検出器は、
    前記短絡検知手段からの信号が入力され、回転機の過電流が検知されない場合に、前記スイッチ部の三相の正極側及び負極側スイッチを共にオフする指令を出し、
    前記短絡検知手段からの信号が入力され、かつ回転機の過電流が検知された場合には、異常時ゲート信号発生器からの信号が前記スイッチ部の三相の正極側及び負極側スイッチに伝達される指令を出し、
    該異常時ゲート信号発生器は、
    回転機の過電流が検知された時点の前記回転機の相電流が正の相には正極側スイッチをオフかつ負極側スイッチをオンする信号を出力し、
    回転機の過電流が検知された時点の前記回転機の相電流が負の相には正極側スイッチをオンかつ負極側スイッチをオフする信号を出力する
    ことを特徴とする回転機の制御装置。
  8. 請求項7に記載の回転機の制御装置であって、
    前記異常検出器は、過電流閾値を決定する過電流レベル設定器と、
    回転機の相電流と前記過電流閾値との大きさを比較し、前記閾値よりも相電流が大きい際に回転機の過電流を検知して異常信号を出力する比較器と、
    前記比較器からの異常信号が入力された場合、異常信号を出力するOR回路と、
    該OR回路からの異常信号と前記短絡検知手段からの信号が入力されて該OR回路からの異常信号と前記短絡検知手段からの信号が共に入力された場合に異常信号を出力するAND回路と、
    該AND回路からの信号及び前記短絡検知手段からの信号が入力される加算器と
    を備えており、
    該加算器は、
    前記短絡検知手段からの信号が入力されるか、または回転機の過電流を検知した場合のいずれか一方のみが生じた場合に第一の異常信号を出力し、
    前記短絡検知手段からの信号が入力され、かつ回転機の過電流を検知した場合に第二の異常信号を出力し、
    前記異常検出器は、
    該加算器が前記第一の異常信号を出力する場合、前記スイッチ部の三相の正極側及び負極側スイッチを共にオフする指令を出し、
    該加算器が前記第二の異常信号を出力する場合、異常時ゲート信号発生器からの信号が前記スイッチ部の三相の正極側及び負極側スイッチに伝達される指令を出し、
    該異常時ゲート信号発生器には、前記OR回路からの異常信号が入力され、該異常時ゲート信号発生器は該OR回路からの異常信号が入力された時点の回転機の各相の電流を保持した上で、極性を判定し、
    相電流が正の相には正極側スイッチをオフかつ負極側スイッチをオンする信号を出力し、
    相電流が負の相には正極側スイッチをオンかつ負極側スイッチをオフする信号を出力する
    ことを特徴とする回転機の制御装置。
  9. 請求項1ないしのいずれか一つに記載の回転機の制御装置であって、
    前記電力変換器から回転機に接続される配線部に該配線を全て短絡可能な短絡スイッチを更に設けており、
    該短絡スイッチは前記短絡検知手段からの信号が入力されるか、または回転機の過電流が検知された場合に前記配線を全て短絡させる
    ことを特徴とする回転機の制御装置。
  10. 回転子及び該回転子と所定の間隙をもって対向配置される固定子とを備えると共に、前記回転子に永久磁石を配置した永久磁石式回転機と、請求項1ないし9のいずれか一つに記載の回転機の制御装置とを備える
    ことを特徴とする回転機
  11. 請求項10に記載の回転機系であって、
    前記回転機と前記回転機の制御装置との間に遮断器を備えており、
    前記スイッチ部の複数相の正極側及び負極側スイッチを共にオンする指令は前記遮断器の遮断動作完了前に出される
    ことを特徴とする回転機系。
  12. 回転子及び該回転子と所定の間隙をもって対向配置される固定子とを備えると共に、前記回転子に永久磁石を配置した永久磁石式回転機と、回転機の制御装置とを備えた回転機系であって、
    前記回転機の制御装置は、各相毎に正極側及び負極側にスイッチ部を配置した電力変換器と、該スイッチ部の短絡を検知する短絡検知手段とを備え、前記短絡検知手段が短絡を検知した場合に、前記スイッチ部の複数相の正極側及び負極側スイッチを共にオンする指令を出すものであり、
    前記回転機と前記回転機の制御装置との間に遮断器を備えており、
    前記スイッチ部の複数相の正極側及び負極側スイッチを共にオンする指令は前記遮断器の遮断動作完了前に出される
    ことを特徴とする回転機系。
  13. 請求項10ないし12のいずれか一つに記載の回転機系を搭載し、前記回転機をモータとして使用する電気車両または電気自動車。
  14. 請求項10ないし12のいずれか一つに記載の回転機系を搭載し、前記回転機を発電機として使用する発電システム。
  15. 回転子及び該回転子と所定の間隙をもって対向配置される固定子とを備えると共に、前記回転子に永久磁石を配置した永久磁石式回転機と、回転機の制御装置とを備えた回転機系を搭載し、前記回転機を発電機として使用する発電システムであって、
    前記回転機の制御装置は、各相毎に正極側及び負極側にスイッチ部を配置した電力変換器と、該スイッチ部の短絡を検知する短絡検知手段とを備え、前記短絡検知手段が短絡を検知した場合に、前記スイッチ部の複数相の正極側及び負極側スイッチを共にオンする指令を出す
    ことを特徴とする発電システム。
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