JP5341997B2 - ペリクルフレームおよびそれを含むペリクル - Google Patents

ペリクルフレームおよびそれを含むペリクル Download PDF

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Description

本発明は、ペリクルフレームおよびそれを含むペリクルに関し、特にLSI、超LSIなどの半導体デバイスや液晶表示板の製造工程において、実質的に500nm以下の波長の光を露光する際に、リソグラフィ・マスクに装着されるペリクルと、それを構成するペリクルフレームに関する。
LSI、超LSIなどの半導体デバイスあるいは液晶表示板などの製造工程では、マスク(露光原板)を介して光を照射することによって、パターニングを形成する。このとき、マスクに異物が付着していると、光が異物によって吸収されたり屈曲されたりする。このため、パターニングは変形したり、エッジががさついたりし、寸法、品質ならびに外観が損なわれる。そこで、マスク表面に、光をよく透過するペリクルを装着して、マスク表面への異物の付着を抑制する方法が採られている。
ペリクルは、通常、金属製のペリクルフレームと、その一端面に接着剤を介して貼られたペリクル膜とを有している。ペリクルフレームの他の端面には、マスクにペリクルを固定するための粘着層が形成され、該粘着層は、離型性を有するシート状材料(セパレーター)などで保護されている。
ペリクル膜に異物等の付着がないことを確認されたペリクルは、所定の容器に収納されて、異物が混入しないように厳重に包装および梱包された状態で出荷または運搬される。
ペリクルフレームの材質は、通常、アルミニウム合金である。中でも、1)迷光防止のために黒色であること、2)軽量で高強度であること、3)表面硬度が高いこと、などが不可欠であることから、黒色アルマイト処理されたアルミニウム合金が用いられる。
アルミニウム合金表面に形成された黒色アルマイト層は、凸凹が多く、多孔質で硬くて脆い。このため、ペリクルの製造工程で加わる力や振動、あるいはペリクルの運搬工程における収納ケースとペリクルフレームとの摩擦等によって、黒色アルマイト層の凸凹や孔の内部に存在していた塵埃や黒色顔料などが飛散したり、脆い黒色アルマイト層の表面が破壊されたりして、発塵することがあった。
このような発塵を抑制する方法として、ペリクルフレームの表面全体を、耐光性の優れた非粘着性透明有機ポリマーや非粘着性透明フッ素系有機ポリマーでディップコートすることで、ペリクルフレーム表面を平滑にする方法が提案されている(特許文献1などを参照)。
アルミニウムペリクルフレームの表面に、アクリル系樹脂の塗装膜をカチオン電着塗装法により形成する方法が提案されている(例えば特許文献2を参照)。
また、アルミニウム製ペリクルフレームの表面に、アクリル系樹脂やエポキシ樹脂などのポリマー被膜を電着塗装法により形成する方法が提案されている(例えば特許文献3を参照)。
特開平6−301199号公報 特開平7−43892号公報 特開2007−333910号公報
しかしながら、特許文献1のペリクルフレームは、アルマイト処理された艶消し黒色ペリクルフレーム表面を無色透明樹脂でコーティングして得られる。このため、摩擦などで塗装膜が剥がれると、陽極酸化工程で使用した残留硫酸が発生することがある。硫酸イオンはアンモニアなどと反応して、異物を生じる原因となる。また、ペリクルフレームから硫酸等のアウトガスが発生すると、リソグラフィ工程において、これらのガスが分解され、精度のよいパターニングができないおそれもある。
またフッ素系ポリマーの塗装膜は、アルミニウムとの親和性が低いため、アルミニウムとの界面で剥がれやすい。すなわち、フッ素系ポリマーの相溶化パラメーターは3〜7.6程度であり;アルミニウム合金は72であり(単位はCAL/CM3の平方根である)、両者の間で相溶化パラメーターの差が大きい(一般的な塗料の高分子の相溶化パラメーターは7〜10である)。相溶化パラメーターの差が大きいほど、両者の親和性が低く界面で剥がれやすいことを意味する。このため、フッ素系ポリマーの塗装膜は、摩擦で剥がれて発塵し易い。
特許文献2および3のペリクルフレームは、アルマイト処理を必ずしも要しないので、硫酸の発生を低減できる。しかしながら、特許文献2および3のアクリル系樹脂の電着塗装膜の膜強度は低い。このため、ペリクル製造工程やトラックや鉄道、飛行機による輸送時および荷物の積み下ろしの際の振動や衝撃により、塗装膜が剥がれて発塵し、異物がペリクル膜に付着することがある。
また、アクリル系樹脂の電着塗装膜の耐薬品性も低い。すなわち、クリーンルーム内で行われない電着塗装時または電着塗装後において塵埃が少しでも存在していると、電着塗装膜は有機物コーティングであり帯電し易いため、塵埃が電着塗装フレームに付着する。塵埃を除去するために、電着塗装フレームを、水、アセトン、テトラヒドロフラン(以下THFと略す)などの有機溶剤で洗浄することがある。その際、アクリル系電着塗装フレームを有機溶剤に浸漬すると、アクリル樹脂の塗装膜が剥離して発塵することがある。
このように、硫酸イオンやアウトガスの発生量が少なく、適度な膜強度と高い耐薬品性とを有するペリクルフレームはこれまでなかった。本発明は、硫酸イオンやアウトガスの発生量が少なく、かつ適度な膜強度と高い耐薬品性を有するペリクルフレームとそれを用いたペリクルを提供することを目的とする。
本発明者らは、塗装膜の膜強度およびペリクルフレームとの密着性を高めるためには、塗装膜の剛性と柔軟性のバランスが重要であることを見出した。そして、塗装膜の剛性と柔軟性のバランスは、塗装膜の赤外線吸収スペクトルにおける特定のピーク強度の比として表され;ピーク強度の比は、塗装膜に含まれるエポキシ系樹脂の硬化物の化学構造によって調整できることを見出した。本発明はこのような知見に基づきなされたものである。
[1] ペリクル膜の外周を支持するペリクルフレームであって、前記ペリクルフレームの表面に、エポキシ系樹脂の塗装膜が形成されており、前記エポキシ系樹脂の塗装膜の赤外線吸収スペクトルにおいて、1200〜1275cm−1の範囲に存在するピークの吸光度に対する、1450〜1550cm−1の範囲に存在するピークの吸光度の比が0.5以上3以下であり、かつ905〜930cm−1の範囲に存在するピークの吸光度に対する、1450〜1550cm−1の範囲に存在するピークの吸光度の比が1以上7未満である、ペリクルフレーム。
[2] 前記エポキシ系樹脂の塗装膜は、カチオン性エポキシ系化合物を含むエポキシ樹脂の電着塗装膜の硬化物である、[1]記載のペリクルフレーム。
[3] 前記エポキシ系樹脂は、アミンで変性されたビスフェノール型エポキシ系化合物を含む、[1]または[2]に記載のペリクルフレーム。
[4] 前記ペリクルフレームは、アルマイト処理されていないアルミニウム合金フレームである、[1]〜[3]のいずれかに記載のペリクルフレーム。
[5] エポキシ系樹脂の塗装膜の厚さが25μm以下である、[1]〜[4]のいずれかに記載のペリクルフレーム。
[6] ペリクル膜と、前記ペリクル膜の外周を支持する[1]〜[5]のいずれかに記載のペリクルフレームとを有する、ペリクル。
本発明によれば、硫酸やアウトガスの発生が少なく、残留硫酸に起因する硫酸ナトリウム等のヘイズの発生の少ないペリクルを提供できる。また本発明によれば、適度な膜強度と高い耐薬品性を有するペリクルを提供できる。これにより、衝撃や摩擦、溶剤浸漬後の塗装膜の剥がれを抑制し、発塵を高度に抑制できる。
本発明のエポキシ系樹脂の硬化電着塗装膜の、赤外線吸収スペクトルデータの一例を示す図である。 本発明のペリクルの一例を示す模式図である。 本発明の実施例の結果を示す表である。 本発明の比較例の結果を示す表である。 本発明の実施例および比較例の赤外線吸収スペクトルデータを示すグラフである。
本発明における、ペリクルフレーム表面のエポキシ系樹脂の塗装膜は、ディップコート法、スプレー法、電着塗装法等の種々の方法で形成されうるが、膜厚制御が容易な電着塗装法で形成されることが好ましい。電着塗装法には、カチオン電着塗装法、アニオン電着塗装法がある。本実施形態では、ペリクルフレーム表面のエポキシ系樹脂の塗装膜を、カチオン電着塗装法により形成する例で説明する。
1.カチオン電着塗料組成物
本発明に用いられる、エポキシ系樹脂のカチオン電着塗料組成物は、(A)カチオン性エポキシ系化合物と、(B)硬化剤と、(C)顔料と、(D)中和剤と、(E)水性媒体とを含み、必要に応じて(F)他の成分をさらに含む。
(A)カチオン性エポキシ系化合物
カチオン性エポキシ系化合物は、多価アルコールとエピクロルヒドリンとをモノマー成分とするオリゴマーを、カチオン変性した化合物である。
オリゴマーのモノマー成分である多価アルコールには、フェノール誘導体が含まれることが好ましい。フェノール誘導体の例には、ビスフェノール、フェノールノボラック、クレゾールノボラック等が含まれ、より好ましくはビスフェノールが含まれる。
ビスフェノールとは、例えば以下の一般式(1)で示される。一般式(1)においてXは、単結合、−CH−、−CH(CH)−、−C(CH−、−C(CH)(C)−、−C(CH)(C)−、−O−、−S−、または−SO−を表わし;好ましくは−CH−、−C(CH−である。Rは、それぞれ独立して、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素等のハロゲン原子またはフェニル基である。pは置換基Rの置換数であり、0〜4の整数である。一般式(1)で示される化合物の例には、Rが臭素であり、水酸基の結合位置に対してオルト位に臭素が4つ付加した化合物等が含まれる。
Figure 0005341997
オリゴマーのモノマー成分である多価アルコールには、ビスフェノールとともに、他の多価アルコールが含まれていてもよい。他の多価アルコールの例には、多価フェノールや、脂肪族多価アルコールが含まれる。
多価フェノールの例には、1,2−ベンゼンジオール、1,3−ベンゼンジオール、1,4−ベンゼンジオール、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン等が含まれる。脂肪族多価アルコールの例には、グリコールなどが含まれる。
ビスフェノールとエピクロルヒドリンとをモノマー成分とするオリゴマーは、市販もされている。例えば、ビスフェノールA型エポキシ化合物の市販品の例には、エピコート828(油化シェルエポキシ社製、エポキシ当量180〜190g/eq)、エピコート1001(同、エポキシ当量450〜500g/eq)、エピコート1010(同、エポキシ当量3000〜4000g/eq)などが含まれる。ビスフェノールF型エポキシ化合物の市販品の例には、エピコート807(同、エポキシ当量170g/eq)などが含まれる。
前記の通り、カチオン性エポキシ系化合物は、多価アルコールとエピクロルヒドリンとをモノマー成分とするオリゴマーを、カチオン変性した化合物である。オリゴマーに含まれるエポキシ環の全部をカチオン変性してもよいが;一部のエポキシ環だけをカチオン変性して、一部のエポキシ環を残存させることが好ましい。
カチオン変性とは、エポキシ環に活性水素化合物を反応させて、開環付加反応させることをいう。活性水素化合物の例には、アミンおよびその酸塩、スルフィドおよび酸混合物などである。2種以上の活性水素化合物を組み合わせて、オリゴマーを変性させてもよい。
カチオン変性のための活性水素化合物には、アミンおよびその酸塩が含まれることが好ましい。アミンによる変性を、アミン変性と称する。アミンとは、1級アミン、2級アミンまたは3級アミンのいずれでもよい。
アミンおよびその酸塩の例には、ブチルアミン、オクチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、メチルブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミンなどのアミンまたはその酸塩が含まれる。
アミン変性エポキシ系化合物の数平均分子量は1500〜5000の範囲であることが好ましく、1600〜3000の範囲であることがより好ましい。数平均分子量が1500未満であると、硬化膜の耐溶剤性が劣ることがある。また数平均分子量が5000を超えると、樹脂溶液の粘度制御が難しくなる。アミン変性エポキシ系化合物の数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される。
詳細は後述するが、本発明のカチオン電着塗料組成物の硬化物は、その赤外線吸収スペクトルにおいて、
1)ベンゼン核に由来するピークBの吸光度(1450〜1550cm−1の範囲に存在するピークの吸光度)と;ベンゼン核に結合するエーテルに由来するピークAの吸光度(1200〜1275cm−1の範囲に存在するピークの吸光度)との比率、および
2)未反応のエポキシ基に由来するピークCの吸光度(905〜930cm−1の範囲に存在するピークの吸光度)と;ベンゼン核に由来するピークBの吸光度との比率が、特定の範囲にあることが好ましい。
ベンゼン核に由来するピークBの吸光度と、ベンゼン核に結合するエーテルに由来するピークAの吸光度との比率は、前述のオリゴマーを構成する多価アルコールの構造と組成によって調整されうる。例えば、一般式(1)で示されるビスフェノールのXを酸素原子とすれば、ベンゼン核に結合するエーテルに由来するピークAの吸光度を高めることができ;Xを−C(CH)(C)−としたり、一般式(1)のRをフェニル基としたりすれば、ベンゼン核に由来するピークBの吸光度を高めることができる。さらには、多価アルコールの一部をベンゼンジオールにすれば、ベンゼン核に結合するエーテルに由来するピークAの吸光度が高まり;多価アルコールの一部を脂肪族多価アルコールにすれば、相対的にベンゼン核に由来するピークBの吸光度が低下する。
一方、未反応のエポキシ基に由来するピークCの吸光度と、ベンゼン核に由来するピークBの吸光度との比率は、例えば、カチオン変性の変性率によって調整されうる。つまり、カチオン変性の変性率を低くして、エポキシ環の残存率を高めておくほど、ピークCの吸光度が高まる。
上記比率を満たすように変性率を調整すればよいが、カチオン性エポキシ系化合物のエポキシ当量は300〜3000g/eqであることが好ましい。一方、アミン変性エポキシ系化合物のアミン当量は100gあたり、30〜80meqであることが好ましい。
(B)硬化剤
硬化剤は、カチオン性エポキシ系化合物を硬化させるものであり、好ましくはブロック化イソシアネート硬化剤である。
ブロック化イソシアネート硬化剤は、ポリイソシアネートをブロック剤でブロックして得られたブロックポリイソシアネートが好ましい。ポリイソシアネートとは、1分子中にイソシアネート基を2個以上有する化合物をいう。
ポリイソシアネートの例には、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、p−フェニレンジイソシアネート、およびナフタレンジイソシアネート等のような芳香族ジイソシアネート;
ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、2,2,4−トリメチルヘキサンジイソシアネート、およびリジンジイソシアネート等のような炭素数3〜12の脂肪族ジイソシアネート;
1,4−シクロヘキサンジイソシアネート(CDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、イソプロピリデンジシクロヘキシル−4,4’−ジイソシアネート、および1,3−ジイソシアナトメチルシクロヘキサン(水添XDI)、水添TDI、2,5−もしくは2,6−ビス(イソシアナートメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン(ノルボルナンジイソシアネートとも称される)等のような炭素数5〜18の脂環式ジイソシアネート;
キシリレンジイソシアネート(XDI)、およびテトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)等のような芳香環を有する脂肪族ジイソシアネート等が含まれる。これらは、単独で、または2種以上併用することができる。
ブロック剤は、ポリイソシアネート基に付加し、常温では安定であるが解離温度以上に加熱すると遊離のイソシアネート基を再生しうるものである。
ブロック剤の好ましい例には、ε−カプロラクタム、δ−バレロラクタム、γ−ブチロラクタムおよびβ−プロピオラクタムなどのラクタム系ブロック剤、およびホルムアルドキシム、アセトアルドキシム、アセトキシム、メチルエチルケトオキシム、ジアセチルモノオキシム、シクロヘキサンオキシム等のオキシム系ブロック剤などが含まれる。
硬化剤の含有量は、硬化時にアミン変性エポキシ系化合物中のアミノ基と反応して良好な硬化塗膜を与えるのに十分な量であることが必要である。一般に、アミン変性エポキシ系化合物の、ブロック化イソシアネート硬化剤に対する重量比(アミン変性エポキシ系化合物/ブロック化イソシアネート硬化剤)が90/10〜50/50であることが好ましく、80/20〜65/35であることがより好ましい。アミン変性エポキシ系化合物とブロック化イソシアネート硬化剤との総含有量は、電着塗料組成物の全固形分の25〜85重量%、好ましくは40〜70重量%であることが好ましい。
(C)顔料
本発明に用いられるカチオン電着塗料組成物には、黒色顔料としてカーボンブラックが含まれる。光をペリクルフレームに照射し、光の反射によって塵埃の有無を検査するペリクルフレームの受け入れ検査において、迷光を抑制し、塵埃を確認し易くするためである。
顔料の含有量は、一般に、電着塗料組成物の全固形分の1〜35重量%、好ましくは10〜30重量%である。
(D)中和剤
本発明で用いられるカチオン電着塗料組成物には、カチオン性エポキシ系化合物の水性媒体への分散性を向上させるための中和剤が含まれる。
中和剤の例には、塩酸、硝酸、リン酸、ギ酸、酢酸、乳酸のような無機酸または有機酸などが含まれる。電着塗料組成物における中和剤の含有量は、少なくともアミン変性エポキシ系化合物の20%、好ましくは30〜60%を中和させる量(中和率が20%、好ましくは30〜60%となる量)である。
(E)水性媒体
水性媒体は、イオン交換水、純水などである。水性媒体は、必要に応じて、少量のアルコール類などを含んでもよい。
(F)その他成分
本発明に用いられるカチオン電着塗料組成物には、必要に応じて、他の成分が含まれてもよい。他の成分の例には、水混和性有機溶剤、界面活性剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、硬化剤のブロック剤の解離を促進するための硬化触媒などが含まれる。硬化触媒の例には、錫触媒が含まれる。
本発明に用いられるカチオン電着塗料組成物は、上記(A)〜(F)の成分を調製して得られる電着塗料組成物であってもよいし、市販の電着塗料組成物であってもよい。市販のカチオン電着塗料組成物の例には、日本ペイント株式会社製電着塗装用エポキシ樹脂パワートップU−CP70等が含まれる。
2.電着塗装方法および硬化電着塗装膜
本発明のペリクルフレーム表面の、エポキシ系樹脂の硬化電着塗装膜は、1)ペリクルフレーム表面に、前記カチオン性電着塗料組成物の電着塗装膜を形成する工程;2)得られた電着塗装膜を加熱硬化および乾燥させて硬化電着塗装膜とする工程;を有する方法により得られる。
ペリクルフレームの材質の例には、アルミニウム、アルミニウム合金、およびマグネシュウム合金などの金属が含まれる。ペリクルフレームには、硫酸を用いて陽極酸化皮膜を形成する処理(例えばアルマイト処理)が施されていないことが好ましい。前述の通り、アルマイト処理などによりペリクルフレームに硫酸が残留することを防ぐためである。
電着塗装膜を形成する前に、ペリクルフレームの表面に前処理を施しておくことが好ましい。
前処理の例には、プラズマ処理や粗面化処理、例えばサンドブラスト処理が含まれる。ペリクルフレームの表面を粗面化することにより、硬化電着塗装膜の表面が艶消しされる(光沢が消される)。サンドブラスト処理は、例えば#300のサンドを用いて表面粗度(平均表面粗さRa)が4〜6μmになるよう行えばよい。したがって、光の反射を抑制し、異物の確認検査を行い易い。前処理の他の例には洗浄が含まれ、それにより表面に付着した異物や油成分を除去することが好ましい。
1)の工程では、前記カチオン性電着塗料組成物を投入した電着槽内に、被塗布物である金属製のペリクルフレームを浸漬させる。ペリクルフレームを陰極とし、陽極との間に電圧を印加して、ペリクルフレーム表面にエポキシ系樹脂を析出させる。これにより、未硬化のエポキシ系樹脂の電着塗装膜が得られる。
電着塗装は、電圧100〜220V、通電時間30〜240秒間で行われることが好ましい。
電着塗装膜の厚さは5μm以上30μm未満が好ましく、7μm以上25μm以下がさらに好ましい。電着塗装膜の厚さが薄すぎると樹脂塗膜の凝集力が十分でなく、所望の樹脂強度が得られ難い。電着塗装膜の厚さが厚すぎると、電着塗装膜の表面が粗くなり柚子肌状の表面になることがあり、平滑性に劣るだけでなく、電着塗装膜の厚さが均一になり難い。電着塗装膜の厚さは、電着塗装時の電圧や通電時間によって調整されうる。
1)の工程で電着塗装膜が形成されたペリクルフレームを水洗する。その後、2)の工程では、ペリクルフレームを120〜260℃、好ましくは140〜220℃で10〜30分間焼き付けして電着塗装膜を加熱硬化させて、硬化電着塗装膜を得ることができる。
図1は、硬化電着塗装膜の赤外線吸収スペクトルデータの一例である。図1に示されるように、硬化電着塗装膜の赤外線吸収スペクトルにおいて、1200〜1275cm−1
の範囲に存在するピークAと;1450〜1550cm−1の範囲に存在するピークBと;905〜930cm−1の範囲に存在するピークCとが確認される。各ピークA〜Cとは、それぞれの波長域内で最も吸光度が高い部分(ピークの頂点)である。
1200〜1275cm−1の範囲に存在するピークAは、エポキシ系樹脂のベンゼン核に結合するエーテルに由来しており、エポキシ系樹脂の結合鎖の柔軟性の指標となる。1450〜1550cm−1の範囲に存在するピークBは、ベンゼン核に由来しており、エポキシ系樹脂の結合鎖の剛性の指標となる。905〜930cm−1の範囲に存在するピークCは、未反応のエポキシ基に由来しており、アルミニウムに対する密着性と、硬化剤との反応性の指標となる。
赤外線吸収スペクトルにおいて1200〜1275cm−1の範囲に存在するピークAの吸光度に対する、1450〜1550cm−1の範囲に存在するピークBの吸光度の比(B/A)が、0.5以上3以下であることが好ましい。前記吸光度の比が0.5未満では、ベンゼン核結合のエーテルが多いため、硬化電着塗装膜が柔らかすぎて、十分な樹脂強度が得られ難いことがある。前記吸光度の比が3を超えると、ベンゼン核が多いため、硬化電着塗装膜が硬くて脆くなり易く、剥がれることがある。より好ましくは0.7以上2.8未満であり、さらに0.8以上2.6未満が好ましい。
また赤外線吸収スペクトルにおいて905〜930cm−1の範囲に存在するピークCの吸光度に対する、1450〜1550cm−1の範囲に存在するピークBの吸光度の比(B/C)が、1以上7未満であることが好ましい。前記吸光度の比が1未満では、未反応エポキシ基が多い(硬化剤と反応するアミノ基が少ない)ため、硬化電着塗装膜の架橋密度は低く、十分な樹脂強度が得られ難いことがある。前記吸光度の比が7以上では、未反応エポキシ基が少ないことから、硬化電着塗装膜とアルミニウム合金フレームとの密着性が弱くなり、耐磨耗性が低下することがある。より好ましくは1以上6未満であり、さらに1以上4未満が好ましい。
このように、1200〜1275cm−1の範囲に存在するピークAの吸光度に対する、1450〜1550cm−1の範囲に存在するピークBの吸光度の比(B/A)が、上記最適な範囲になるように、ベンゼン核結合のエーテル濃度と、ベンゼン核濃度とを有する硬化電着塗装膜を形成することが好ましい。同様に、905〜930cm−1の範囲に存在するピークCの吸光度に対する、1450〜1550cm−1の範囲に存在するピークBの吸光度の比(B/C)が、上記最適な範囲になるように、エポキシ濃度と、ベンゼン核濃度とを有する硬化電着塗装膜を形成することが好ましい。
硬化電着塗装膜の赤外線吸収スペクトルにおける吸光度は、以下のようにして求められる。なお、赤外線吸収スペクトルを測定する場合、透過スペクトルにおける吸収強度を用いることがあるが、本発明では吸光度を用いるものとする。
ペリクルフレーム表面に形成された硬化電着塗装膜をカッター等で削り落として、塗料の粉状体とする。粉状体の赤外線吸収スペクトルを、臭化カリウムを用いた錠剤法(KBr法)により測定する。具体的には、塗料の粉状体とKBrの微粉末とを混合した後、プレスして錠剤を作製する。錠剤における塗料の粉状体の濃度(測定濃度)は、1mg/g〜10mg/g、好ましくは1mg/gとする。赤外線吸収スペクトル分析装置で、400〜4000cm−1の範囲を測定し、波数と吸光度で表される赤外線吸収スペクトルのグラフ(図1)を得る。
図1に示される赤外線吸収スペクトルのグラフ上で、905〜930cm−1、1200〜1275cm−1、1450〜1550cm−1の各々の範囲内の最大ピークについて、そのピークを山として谷にあたる左右の2点をとる。この2点の結ぶ直線をベースラインとする。この2点は、上記波長の範囲から外れていてもよい。ピークの吸光度は、ピークの頂点の吸光度(所定の波長域内で最も吸光度が大きい値)から、該頂点の波長でのベースラインの吸光度を引いた値とする。図1では、ピークAの吸光度は約0.04であり、ピークBの吸光度は約0.06であり、ピークCの吸光度は約0.04である。
ベースラインの基点となる谷の位置は、最大ピークからの最初の変曲点とする。つまり、吸収スペクトルは、最大ピークの山から谷を経て、次の山へと続く形状をとる。この谷が変曲点である。明確な変曲点とはなっていない、山から横すべりのようになだらかに下がるようなショルダー部分は変曲点とはみなされない。
硬化電着塗装膜の厚さは、電着塗装膜の厚さとほぼ同等であり、好ましくは5μm以上30μm未満であり、より好ましくは7μm以上25μm以下である。
本発明で得られる硬化電着塗装膜は、ペリクルフレーム表面に対して良好な密着性を有し、かつ適度な膜強度を有する。また硬化電着塗装膜は、テトラヒドロフラン(THF)等の有機溶剤に浸漬した後でも、ペリクルフレーム表面に対して良好な密着性を有し、かつ適度な膜強度を有する。
硬化電着塗装膜が形成されたペリクルフレームは、ペリクルフレームの受け入れ検査工程;ペリクルフレーム上にペリクル膜を設置したペリクルの出荷検査工程等において、塵埃の有無を検査される。
ペリクルフレームの受け入れ検査工程では、強い光をペリクルフレームに照射し、光の反射によって塵埃の有無を検査する。目に見えない大きさの塵埃があれば、照射した光が反射しキラリと光る。光が反射しないペリクルフレームのみが合格とされる。
従来のアクリル系樹脂の硬化電着塗装膜は、艶消し度が低く光沢がある。このため、ペリクルフレームの受け入れ検査に適合させるべく、硬化電着塗装膜に無機物を添加させていた。これに対して、本発明で得られるエポキシ系樹脂の硬化電着塗装膜は、無機物を添加しなくても良好な艶消し度を有するため、ペリクルフレームの受け入れ検査に適する。
3.ペリクル
本発明のペリクルは、ペリクル膜と、前記ペリクル膜の外周を支持するペリクルフレームと、前記ペリクルフレームと前記ペリクル膜とを接着させる膜接着剤と、前記ペリクルフレームと前記マスクとを接着するためのマスク接着剤とを有する。図2には、本発明のペリクルの一例が示される。ペリクル10は、ペリクル膜12と、ペリクル膜12の外周を支持するペリクルフレーム14とを有する。ペリクル膜12は、ペリクルフレーム14の一方の端面にある膜接着剤層13を介して張設されている。一方、ペリクルフレーム14をマスク(不図示)に接着させるために、ペリクルフレーム14のもう一方の端面には、マスク接着剤層15が設けられている。
ペリクル膜12は、ペリクルフレーム14によって保持されており、マスク(不図示)の露光エリアを覆う。したがって、ペリクル膜12は露光によるエネルギーを遮断しないような透光性を有する。ペリクル膜12の材質の例には、石英ガラスや、フッ素系樹脂や酢酸セルロースなどの透明性の材質が含まれる。
ペリクルフレーム14は、前述のエポキシ系樹脂の硬化電着塗装膜が形成されている。硬化電着塗装膜は、黒色であることが望ましい。露光光の反射を防ぎ、かつ付着した異物などの有無を検査しやすくするためである。
膜接着剤層13は、ペリクルフレーム14とペリクル膜12を接着する。マスク接着剤層15は、ペリクルフレーム14とマスク(不図示)を接着する。
膜接着剤層13は、例えばアクリル樹脂接着剤、エポキシ樹脂接着剤、シリコン樹脂接着剤、含フッ素シリコン接着剤等のフッ素ポリマー等である。マスク接着剤層15は、例えば、両面粘着テープ、シリコン樹脂粘着剤、アクリル系粘着剤等である。
ペリクル10は、マスク接着剤層15を介してマスク(不図示)上に装着され、マスク(不図示)に異物が付着することを防止する。マスクに付着した異物は、それに露光光の焦点が合うと、ウェハへの解像不良を引き起こす。したがって、ペリクル10はマスク(不図示)の露光エリアを覆うように装着される。
マスク(不図示)とは、パターン化された遮光膜を配置されたガラス基板などである。遮光膜とは、CrやMoSiなどの金属の、単層または複数層構造の膜である。パターン化された遮光膜を含むマスクが、露光エリアとなる。
半導体素子に描画される回路パターンの形成工程等のリソグラフィに用いられる露光光は、水銀ランプのi線(波長365nm)、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、ArFエキシマレーザ(波長193nm)等の短波長の露光光が用いられる。
本発明のペリクルフレームに形成される硬化電着塗装膜は、金属との良好な密着性を有しつつ、優れた膜強度と耐食性を有する。このため、硬化電着塗装膜の剥がれによる発塵を高度に抑制でき、耐摩耗性に優れたペリクルを得ることができる。
以下、実施例および比較例を参照してさらに本発明を説明する。本発明の技術的範囲は、これらによって限定されるものではない。
(実施例1)
ペリクルフレームとして、フレームの外寸149mm×122mm×5.8mm、フレーム厚さ2mmのアルミニウム合金A7075製フレームを用意した。このペリクルフレーム表面を洗浄した後、吐出圧1.5kg/cmでサンドブラスト処理した。
ペリクルフレーム表面に、エポキシ樹脂系電着塗料パワートップU−CP70(日本ペイント株式会社製、艶消し黒色塗料)を用いて、膜厚10μmの電着塗装膜を形成した。電着塗装は、ペリクルフレームを電着槽内において支持部3点で固定し、塗装液温度28℃、印加電圧200V、通電時間90秒で行った。電着塗装膜の厚みは、印加電圧、通電時間、電着塗装液の劣化状態により変化するため、事前に塗装条件を求めておくことにより調整した。
電着塗装膜を、200℃のオーブンで60分加熱して硬化および乾燥させて、硬化電着塗装膜とした。
(実施例2)
電着塗料として、エポキシ樹脂系電着塗料パワートップU−CP70−1(日本ペイント株式会社製)を用いた以外は、実施例1と同様にして、ペリクルフレーム表面に膜厚10μmの電着塗装膜を形成した。実施例1の加熱硬化条件に代えて、電着塗装膜を、220℃のオーブンで60分硬化および乾燥した後;発生ガス量を低減させるために、200℃のオーブンでさらに30分間硬化および乾燥させて、硬化電着塗装膜とした。
(実施例3)
ペリクルフレームとして、フレームの外寸149mm×122mm×5.8mm、フレーム厚さ2mmのアルミニウム合金A6061製フレームを用意した。このペリクルフレーム表面を洗浄した後、吐出圧1.5kg/cmでサンドブラスト処理した。
ペリクルフレーム表面に、エポキシ樹脂系電着塗料パワートップU−CP70−5(日本ペイント株式会社製)を用いて、膜厚10μmの電着塗装膜を形成した。電着塗装は、ペリクルフレームを電着槽内において支持部3点で固定し、塗装液温度28℃、印加電圧200V、通電時間80秒で行った。電着塗装膜の厚みは、印加電圧、通電時間、電着塗装液の劣化状態により変化するため、事前に塗装条件を求めておくことにより調整した。
電着塗装膜を、200℃のオーブンで60分加熱して硬化および乾燥させて、硬化電着塗装膜とした。
(実施例4)
電着塗料として、エポキシ樹脂系電着塗料パワートップU−CP70−6(日本ペイント株式会社製)を用いて、かつ通電時間を90秒とした以外は、実施例3と同様にペリクルフレーム表面に、膜厚10μmの電着塗装膜を形成した。電着塗装膜を、210℃のオーブンで60分加熱して硬化および乾燥させて、硬化電着塗装膜とした。
(実施例5)
電着塗料として、エポキシ樹脂系電着塗料パワートップU−CP70−7(日本ペイント株式会社製)を用いて、かつ通電時間を100秒とした以外は、実施例3と同様にペリクルフレーム表面に、膜厚13μmの電着塗装膜を形成した。電着塗装膜を、220℃のオーブンで60分加熱して硬化および乾燥させて、硬化電着塗装膜とした。
(比較例1)
電着塗料として、アニオン電着塗装用アクリル系塗料パワースクエアAクリヤーブラック(日本ペイント株式会社製)を用いた以外は、実施例1と同様にペリクルフレーム表面に膜厚12μmの電着塗装膜を形成した。そして、実施例1と同様に、電着塗装膜を硬化および乾燥させて、硬化電着塗装膜とした。
(比較例2)
電着塗料として、アクリル系塗料エレコートAM−1メイクアップ(株式会社シミズ製)を用いた以外は、実施例1と同様にペリクルフレーム表面に膜厚13μmの電着塗装膜を形成した。そして、実施例1と同様に、電着塗装膜を硬化および乾燥させて、硬化電着塗装膜とした。
(比較例3)
電着塗料として、アクリル系塗料エレコートフロステイW−2メイクアップ(株式会社シミズ製)を用いた以外は、実施例1と同様にペリクルフレーム表面に膜厚13μmの電着塗装膜を形成した。そして、実施例1と同様に、電着塗装膜を硬化および乾燥させて、硬化電着塗装膜とした。
(比較例4)
シラン系塗料としてWS5100(三井化学株式会社製)と、カラーブラック(株式会社シミズ製)とを3:0.5の重量比で混合した混合塗料を調製した。実施例1において電着塗料を電着塗装する代わりに、前記混合塗料を、アルミニウム合金A7075製ペリクルフレーム表面に吹き付けた。前記混合塗料を吹き付けたフレームの外側3点を針金で支持した状態で、110℃のオーブンで60分加熱して硬化および乾燥させて、シラン系ハードコート膜を形成した。
(比較例5)
実施例1のアルミニウム合金製ペリクルフレーム表面にアルマイト処理(陽極酸化処理)を施したペリクルフレームを用意した。ペリクルフレーム表面は、アルマイト処理(陽極酸化処理)により艶消しの黒色を呈していた。なお、ペリクルフレームには、電着塗装膜を形成しなかった。
(比較例6)
電着塗料として、エポキシ樹脂系電着塗料パワートップU−CP70−2(日本ペイント株式会社製)を用いた以外は、実施例1と同様にペリクルフレーム表面に膜厚12μmの電着塗装膜を形成した。そして、実施例1と同様に、電着塗装膜を硬化および乾燥させて、硬化電着塗装膜とした。
(比較例7)
ペリクルフレームとして、フレームの外寸149mm×122mm×5.8mm、フレーム厚さ2mmのアルミニウム合金A6061製フレームを用意した。このペリクルフレーム表面を洗浄した後、吐出圧1.5kg/cmでサンドブラスト処理した。
ペリクルフレーム表面に、エポキシ樹脂系電着塗料パワートップU−CP70−3(日本ペイント株式会社製)を用いて、膜厚11μmの電着塗装膜を形成した。電着塗装は、ペリクルフレームを電着槽内において支持部3点で固定し、塗装液温度28℃、印加電圧200V、通電時間100秒で行った。電着塗装膜の厚みは、印加電圧、通電時間、電着塗装液の劣化状態により変化するため、事前に塗装条件を求めておくことにより調整した。
電着塗装膜を、210℃のオーブンで60分加熱して硬化および乾燥させて、硬化電着塗装膜とした。
(比較例8)
電着塗料として、エポキシ樹脂系電着塗料パワートップU−CP70−4(日本ペイント株式会社製)を用いて、かつ通電時間を100秒とした以外は、比較例7と同様にペリクルフレーム表面に、膜厚13μmの電着塗装膜を形成した。電着塗装膜を、220℃のオーブンで60分加熱して硬化および乾燥させて、硬化電着塗装膜とした。
実施例1〜5および比較例1〜8において、硬化電着塗装膜でコートされたペリクルフレームの、1)発生ガス量、2)硫酸イオン量、3)摩耗試験、4)溶剤浸漬後の摩耗試験および5)赤外線吸収スペクトル、を測定した。その結果を表1および表2に示す。
1.発生ガス量
50℃の恒温槽内に、30cm角のチャンバーを設け、各実施例および各比較例で硬化電着塗装膜が形成されたペリクルフレームを3枚入れた。恒温槽内を窒素パージ後、0.1L/分で窒素を24時間流し、チャンバーから窒素が出てくる部分に、ジーエル サイエンス株式会社製のGC充填剤Tenax TAを接続し、発生ガスを補足した。
次いで、加熱脱着ガスクロマトグラフ質量分析計(GC−MS)を用いて発生ガス量を測定した。測定には株式会社島津製作所製の加熱脱着GC−MS(TDTS−2010)、ガスクロマトグラフ(GC−2010)、質量分析計(GCMS−QP2010)を使用した。
発生ガス量の判断基準は、以下の通りとした。
ペリクルフレーム3枚あたりの発生ガス量が0.5μg以上では好ましくない。0.4μg以下が好ましく、0μgがさらに好ましい。
2.硫酸イオン量
旭化成株式会社製のジッパー付き耐熱袋(ジップロック(R))に、100mlの蒸留水を入れた。これに、各実施例および各比較例で硬化電着塗装膜が形成されたペリクルフレームを3枚入れた。耐熱袋から空気を抜いた後、ジッパーで密閉した。この耐熱袋を、90℃の高温水槽に3時間浸漬して、ペリクルフレームに含まれる硫酸を抽出した。抽出液に含まれる硫酸イオン量を、イオンクロマトグラフ分析装置(DIONEX Corporation製ICS−1000)により測定した。
硫酸イオン量の判断基準は、以下の通りとした。
ペリクルフレーム3枚あたりの硫酸イオン量は、6μg以上では好ましくない。5μg以下が好ましく、0μgがさらに好ましい。
3.摩耗試験
各実施例および各比較例で硬化電着塗装膜が形成されたペリクルフレームを切断し、5.8mm×10mm×2mmの平板状の試験片とした。新東化学株式会社製往復磨耗試験機ドライボギア30S-TYPEを使用し、磨耗子はSUS製(20×20mm)フラットタイプを用いて、磨耗速度30回/分、磨耗距離50mm、摩耗幅5.8mm、加重1kg、往復磨耗回数100回、三共化学株式会社製紙ヤスリ粒度#600番(DCCタイプ)の条件で、塗装膜の磨耗試験を行った。磨耗試験後の試験片の表面観察および残存している硬化電着塗装膜の幅を測定した。
具体的には、磨耗試験後に塗装膜が削れた部分は、下地のアルミニウム合金の色がみえることから、アルミニウム合金の色がみえる部分が剥離部分であると判断した。摩耗試験後に剥がれずに残存している黒色の塗装膜の幅(mm)を測定値とした。摩耗試験前後で、黒色の塗装膜の幅に変化がなく、残存している塗装膜の幅が5.8mmであれば、耐摩耗性に優れ、発塵防止性に優れる。
黒色の塗装膜が剥がれて、残存する塗装膜の幅が3mm以下になると、ペリクルとして使用する時に発塵するため、好ましくない。
4.溶剤浸漬後の摩耗試験
硬化電着塗装膜を形成したペリクルフレームを切断し、5mm×90mm×2mmの平板状の試験片とした。この試験片を、25℃のテトラヒドロフランが入ったスクリュー試験管に入れて2日間浸漬させた後、1日風乾させた。その後、上記磨耗試験と同じく磨耗試験を行った。
5.赤外線吸収スペクトル
硬化電着塗装膜を形成したペリクルフレームを切断し、5.8mm×90mm×2mmの平板状の試験片とした。この試験片表面をナイフで削ることにより硬化電着塗装膜の粉状体を得た。得られた粉状体とKBrの微粉末とを混合した後、プレスして錠剤を作製し、KBr錠剤法により以下の条件で赤外線吸収スペクトルを測定した。錠剤における硬化電着塗装膜の粉状体の濃度は1.2mg/gとした。(測定条件)
測定範囲:400〜4000cm−1(1.93cm−1毎)
使用機器:FTS−165(Biorad製 FT−IR)
積算回数:32回
表1に示されるように、実施例1〜5のペリクルフレームからは、いずれも有機酸等のガスや硫酸イオンの発生はみられなかった。さらに、通常の摩耗試験、および溶剤に浸漬後の摩耗試験のいずれにおいても、試験片の全面または大部分が剥がれずに残存しており、耐摩耗性、発塵防止性が高いことがわかった。
これに対して、比較例1〜3および5のペリクルフレームからは、硫酸イオンまたは有機酸等のガスの発生がみられた。また、比較例1〜4および6〜8の試験片の摩耗試験では、削られずに残存する硬化電着塗装膜は少なく、溶剤浸漬後の摩耗試験では、さらに残存する硬化電着塗装膜が減少することがわかった。中でも、硬化電着塗装膜の、赤外線吸収スペクトルにおける1200〜1275cm−1の範囲に存在するピークAの吸光度に対する、1450〜1550cm−1の範囲に存在するピークBの吸光度の比(B/A);および905〜930cm−1の範囲に存在するピークCの吸光度に対する、1450〜1550cm−1の範囲に存在するピークBの吸光度の比(B/C)のいずれか一方でも本願の範囲から外れると、摩耗試験後に残存する硬化電着塗装膜が少なくなることがわかる。
また、図5に示される赤外線吸収スペクトルでは、実施例1のエポキシ系樹脂の硬化電着塗装膜は明確なピークを有することがわかった。これに対して、比較例1のアクリル系樹脂の硬化電着塗装膜は、少なくともベンゼン核に由来するピーク(1450〜1550cm−1の範囲に存在するピーク)はみられず、また無機物を含むことからブロードなピーク形状となることがわかった。
本出願は、2009年7月16日出願の特願2009−168133に基づく優先権を主張する。当該出願明細書に記載された内容は、すべて本願明細書に援用される。
本発明によれば、硫酸やアウトガスの発生が少なく、残留硫酸に起因する硫酸ナトリウム等のヘイズの発生の少ないペリクルを提供できる。また本発明によれば、適度な膜強度と高い耐薬品性を有するペリクルを提供できる。これにより、衝撃や摩擦、溶剤浸漬後の塗装膜の剥がれを抑制し、発塵を高度に抑制できる。
10 ペリクル
12 ペリクル膜
13 膜接着剤層
14 ペリクルフレーム
15 マスク接着剤層

Claims (10)

  1. ペリクル膜の外周を支持するペリクルフレームであって、
    前記ペリクルフレームの表面に、エポキシ系樹脂の塗装膜が形成されており、
    前記エポキシ系樹脂の塗装膜の赤外線吸収スペクトルにおいて、1200〜1275cm−1の範囲に存在するピークの吸光度に対する、1450〜1550cm−1の範囲に存在するピークの吸光度の比が0.5以上3以下であり、かつ
    905〜930cm−1の範囲に存在するピークの吸光度に対する、1450〜1550cm−1の範囲に存在するピークの吸光度の比が1以上7未満である、ペリクルフレーム。
  2. 前記エポキシ系樹脂の塗装膜は、カチオン性エポキシ系化合物を含むエポキシ系樹脂の電着塗装膜の硬化物である、請求項1に記載のペリクルフレーム。
  3. 前記エポキシ系樹脂は、アミンで変性されたビスフェノール型エポキシ系化合物を含む、請求項1に記載のペリクルフレーム。
  4. 前記エポキシ系樹脂は、アミンで変性されたビスフェノール型エポキシ系化合物を含む、請求項2に記載のペリクルフレーム。
  5. 前記ペリクルフレームは、アルマイト処理されていないアルミニウム合金フレームである、請求項1に記載のペリクルフレーム。
  6. 前記ペリクルフレームは、アルマイト処理されていないアルミニウム合金フレームである、請求項2に記載のペリクルフレーム。
  7. エポキシ系樹脂の塗装膜の厚さが25μm以下である、請求項1に記載のペリクルフレーム。
  8. エポキシ系樹脂の塗装膜の厚さが25μm以下である、請求項2に記載のペリクルフレーム。
  9. ペリクル膜と、
    前記ペリクル膜の外周を支持する請求項1に記載のペリクルフレームとを有する、ペリクル。
  10. ペリクル膜と、
    前記ペリクル膜の外周を支持する請求項2に記載のペリクルフレームとを有する、ペリクル。
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