JP5332945B2 - 金属製板材の接合構造 - Google Patents
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Description
以上により、本参考例によれば、合金化溶融亜鉛めっき層11b,12fの表面の接着剤塗布部11c,12gに、接着剤2の長さ方向に延びる条痕11d,12hを形成しているので、この条痕11d,12hには接着剤2が充填されることになる。そして、合金化溶融亜鉛めっき層11b,12fが素地鋼板11e,12iとの界面から剥離すると、接着剤2は強度や伸び性が比較的高いので、条痕11d,12hに充填された接着剤20,21がその剥離の妨げとなり、剥離が一気に起こらない。
上記参考例では、本発明に係る金属製板材の接合構造を、フロアパネル11の側端フランジ11aとサイドシルインナ12bの下端フランジ12eとの接合部に適用しているが、これに限らない。例えば、この接合部以外の、車体パネル部材の端面と車体フレーム部材のフランジとの接合部や、ダッシュパネルの後端部とフロアパネルの前端部との接合部等、車体パネル部材の端面同士の接合部、ルーフサイドレールやサイドシル等の閉断面構造をなす車体部材を構成する構成部材のフランジ同士の接合部などに適用してもよい。あるいは、家電部材など、車体部材以外の部材の接合部に適用してもよい。
まず、2枚のGAめっき鋼板材同士を接着剤によって接合した金属製板材の接合構造について説明する。
実施例1〜5及び比較例1の試験片として、図12に示すように、2枚のGAめっき鋼板材のうち一方のGAめっき鋼板材の板長さ方向一端部と他方のGAめっき鋼板材の板長さ方向一端部とを接着剤によって接合したものを、それぞれ5つずつ準備した。
実施例1〜5の両GAめっき鋼板材の接着剤塗布面には、それぞれ、これらの接着剤塗布面に接着剤を塗布する前において、GAめっき層の表面から素地鋼板の表面まで達する、比較的太い線状痕(傷)をカッターナイフで付けた。
実施例1の線状痕として、以下のようなものを付けた。つまり、図13に示すように、接着剤の長さ方向と平行に延びて接着剤塗布面における接着剤の長さ方向一端から他端まで達する直線状の4本の線状痕を、互いに接着剤の幅方向に等間隔で付けた。
実施例2の線状痕として、以下のようなものを付けた。つまり、図14に示すように、接着剤塗布面における接着剤の幅方向両端からその幅方向内側に4mm入った部分に、それぞれ、接着剤の長さ方向と平行に延びて接着剤塗布面における接着剤の長さ方向一端から他端まで達する直線状の線状痕を1本ずつ付けた。これらの直線状の線状痕の間に、直線状の線状痕と交差しないX状の4つの線状痕を、互いに接着剤の長さ方向に等間隔で付けた。このX状の線状痕を、接着剤の長さ方向に対してその幅方向一方側に所定角度傾斜して延びる直線状の1本の線状痕と、接着剤の長さ方向に対してその幅方向他方側に上記所定角度傾斜して延びる直線状の1本の線状痕とで構成した。尚、上記所定角度は、45°よりも小さい角度である。
実施例3の線状痕として、以下のようなものを付けた。つまり、図15に示すように、接着剤塗布面における接着剤の幅方向両端からその幅方向内側に4mm入った部分までの領域(即ち、接着剤塗布面における接着剤の幅方向両端部)に、それぞれ、接着剤の長さ方向と平行に延びて接着剤塗布面における接着剤の長さ方向一端から他端まで達する直線状の3本の線状痕を、互いに接着剤の幅方向に等間隔で付けた。
実施例4の線状痕として、以下のようなものを付けた。つまり、図16に示すように、接着剤塗布面における接着剤の幅方向両端からその幅方向内側に4mm入った部分までの領域に、それぞれ、接着剤の長さ方向に対してその幅方向一方側に所定角度傾斜して延びて接着剤塗布面における接着剤の長さ方向一端から他端まで達する直線状の第1線状痕を1本ずつ付けた。上記領域に、それぞれ、接着剤の長さ方向に対してその幅方向他方側に上記所定角度傾斜して延びて第1線状痕と交差する直線状の第2線状痕を3本ずつ、互いに接着剤の長さ方向且つ幅方向に等間隔で付けた。第2線状痕の、接着剤長さ方向の長さを8〜10mmと、相隣り合う第2線状痕の、接着剤長さ方向の距離を3〜5mmとした。
実施例5の線状痕として、以下のようなものを付けた。つまり、図17に示すように、接着剤塗布面における接着剤の幅方向中央部に、長軸方向が接着剤の幅方向に一致する楕円状の4つの線状痕を、互いに接着剤の長さ方向に等間隔で付けた。これらの楕円状の線状痕の間に、それぞれ、X状の線状痕を3つずつ、互いに接着剤の幅方向に等間隔で付けた。このX状の線状痕を、接着剤の長さ方向に対してその幅方向一方側に所定角度傾斜して延びる直線状の1本の線状痕と、接着剤の長さ方向に対してその幅方向他方側に上記所定角度傾斜して延びる直線状の1本の線状痕とで構成した。
比較例1の両GAめっき鋼板材の接着剤塗布面には、線状痕を付けなかった。
図18に示すように、実施例1〜5及び比較例1の各試験片に対して、試験片を構成する2枚のGAめっき鋼板材をそれぞれ接着剤の幅方向外側に引っ張る引張りせん断強度試験を行った。この引張りせん断強度試験のチャック間距離を100mmと、引張り速度を10mm/minとした。
ΔFi=Fi+1−Fi
次に、1枚のGAめっき鋼板材と1枚のアルミニウム合金板材とを接着剤によって接合した金属製板材の接合構造について説明する。
実施例6及び比較例2の試験片として、GAめっき鋼板材の板長さ方向一端部とアルミニウム合金板材の板長さ方向一端部とを接着剤によって接合したものを、それぞれ3つずつ準備した(図12を参照)。
−実施例6−
実施例6のGAめっき鋼板材の接着剤塗布面には、この接着剤塗布面に接着剤を塗布する前において、上記実施例2と同様の線状痕をカッターナイフで付けた。
比較例2のGAめっき鋼板材の接着剤塗布面には、線状痕を付けなかった。
実施例6及び比較例2の各試験片に対して上記引張りせん断強度試験を行った(図18を参照)。この引張りせん断強度試験のチャック間距離を100mmと、引張り速度を10mm/minとした。
11a 側端フランジ
11b 合金化溶融亜鉛めっき層
11c 接着剤塗布部(接着剤の塗布部分)
11d 条痕(孔部、溝)
11e 素地鋼板
11j 穴
11k 孔部
12 サイドシル
12b サイドシルインナ(金属製板材、合金化溶融亜鉛めっき鋼板材)
12e 下端フランジ
12f 合金化溶融亜鉛めっき層
12g 接着剤塗布部(接着剤の塗布部分)
12h 条痕(孔部、溝)
12i 素地鋼板
12j 穴
12k 孔部
2 接着剤
20,21 条痕に充填された接着剤
Claims (2)
- 金属製板材同士を少なくとも接着剤によって接合した金属製板材の接合構造であって、
上記金属製板材のうち少なくとも一方は、素地鋼板の表面に合金化溶融亜鉛めっき層が形成された合金化溶融亜鉛めっき鋼板材であり、
上記合金化溶融亜鉛めっき層の表面における上記接着剤の塗布部分には、該接着剤の長さ方向に延びる溝及び上記接着剤の長さ方向に列状に並ぶ複数の穴のうち少なくとも一方からなる孔部が形成されており、
上記孔部は、上記接着剤の長さ方向と平行に延びて上記合金化溶融亜鉛めっき層の表面から上記素地鋼板の表面まで達するもの及び上記接着剤の長さ方向に対して所定角度傾斜して延びて上記合金化溶融亜鉛めっき層の表面から上記素地鋼板の表面まで達するもののうち少なくとも一方からなり、
上記孔部は、その密度が上記接着剤の幅方向両端側が中央側よりも高くなるように複数形成されていることを特徴とする金属製板材の接合構造。 - 金属製板材同士を少なくとも接着剤によって接合した金属製板材の接合構造であって、
上記金属製板材のうち少なくとも一方は、素地鋼板の表面に合金化溶融亜鉛めっき層が形成された合金化溶融亜鉛めっき鋼板材であり、
上記合金化溶融亜鉛めっき層の表面における上記接着剤の塗布部分には、該接着剤の長さ方向に延びる溝及び上記接着剤の長さ方向に列状に並ぶ複数の穴のうち少なくとも一方からなる孔部が形成されており、
上記孔部は、上記接着剤の長さ方向と平行に延びて上記合金化溶融亜鉛めっき層の表面から上記素地鋼板の表面まで達するもの及び上記接着剤の長さ方向に対して所定角度傾斜して延びて上記合金化溶融亜鉛めっき層の表面から上記素地鋼板の表面まで達するもののうち少なくとも一方からなり、
上記孔部は、その密度が上記接着剤の幅方向中央側が両端側よりも高くなるよう複数形成されていることを特徴とする金属製板材の接合構造。
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