JP2021091928A - 鋼材、ブランク、及びホットスタンプ部材の製造方法 - Google Patents

鋼材、ブランク、及びホットスタンプ部材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】パッチワークブランクのレーザー溶接部の強度を向上させることの可能な鋼材及びこれを用いて形成されたブランクを提供する。【解決手段】母材の少なくとも一方の表面にAlめっき層が施された鋼材であって、Alめっき層が施されている表面のうち少なくともいずれか一方には、Alめっき層の非形成領域があり、非形成領域は、鋼材の端部から5mm以上離れた位置に形成されており、Alめっき層は、質量%で、Si:0.05〜15.00%、Zn:0〜30.00%、Mg:0〜5.00%、Fe:0〜30.00%、Ca:0〜3.00%、Sb:0〜0.50%、Pb:0〜0.50%、Cu:0〜1.00%、Sn:0〜1.00%、Ti:0〜1.00%、Sr:0〜0.50%、Cr:0〜1.00%、Ni:0〜1.00%、及び、Mn:0〜1.00%、を含有し、残部がAl及び1.00%以下の不純物からなる。【選択図】図4

Description

本発明は、アルミめっき層を有する鋼材、ブランク、及びホットスタンプ部材の製造方法に関する。
高強度で軽量な部材を製造する方法の1つにホッタスタンプ(hot stamping;HS)がある。その被加工材として、母材の表面にアルミ(Al)めっき層が施されたAlめっき鋼板を含む素材を重ねて溶接したパッチワーク(patchwork;PW)ブランクを用いることがある。パッチワークブランクでは、複数の素材を重ね合わせて肉厚化されることで、当該部分の強度を高めている。
特許第6334500号 特開2019−10678号公報
パッチワークブランクを形成する際、重ね合わされた素材の溶接は、例えばレーザー溶接にて行われる。しかしながら、Alめっき鋼板にレーザーを照射すると、Alめっき層のAlが母材中に侵入する。このような素材に対してホットスタンプを行うと焼入れが困難となり、溶接金属部の強度が低下する。その結果、レーザー溶接部の継手強度が低下する。
このような課題はテーラードウェルドブランク(Tailored Welded Blanks;TWB)を製造する場合にも生じている。テーラードウェルドブランクは、溶接により板厚や材質の異なる鋼板の端面同士を接合して、1枚の鋼板とされた板材である。接合する鋼板の少なくとも一方がAlめっき鋼板であると、2枚の鋼板の端面をレーザー溶接した際に、接合部である溶接金属部にAlめっき層のAlが母材中に混入する。例えば、図8に示すような、鋼材A(5A)の端面と鋼材B(5B)の端面とがレーザー溶接された部分を見ると、レーザーが照射された溶接金属部5Cのビッカース硬さは、図9に示すように低下する。
溶接金属部の強度の低下は、溶接金属部にAlが混入しないように、予めAlめっき鋼板からAlめっき層を除去しておくことにより回避することができる。図8に示したテーラードウェルドブランクの場合はAlめっき鋼板の端部のAlめっき層を除去することで、溶接金属部へのAlの混入を抑制できる(例えば、特許文献1、2)。しかし、パッチワークブランクにおいては、端面ではなく面同士を対向させて、端面ではなく端面より内側の位置で素材は溶接される。また、パッチワークブランクをホットスタンプにより加工して製造された部材において、その性能を発現させるためには、複数個所での溶接が必要となる。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、パッチワークブランクのレーザー溶接部の強度を向上させることの可能な鋼材及びこれを用いて形成されたブランク、及びホットスタンプ部材の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、母材の少なくとも一方の表面にAlめっき層が施された鋼材であって、Alめっき層が施されている表面のうち少なくともいずれか一方には、Alめっき層の非形成領域があり、非形成領域は、鋼材の端部から5mm以上離れた位置に形成されており、Alめっき層は、質量%で、Si:0.05〜15.00%、Zn:0〜30.00%、Mg:0〜5.00%、Fe:0〜30.00%、Ca:0〜3.00%、Sb:0〜0.50%、Pb:0〜0.50%、Cu:0〜1.00%、Sn:0〜1.00%、Ti:0〜1.00%、Sr:0〜0.50%、Cr:0〜1.00%、Ni:0〜1.00%、及び、Mn:0〜1.00%、を含有し、残部がAl及び1.00%以下の不純物からなる、鋼材が提供される。
非形成領域は線状に形成されてもよい。
複数の非形成領域は、互いに並行であってもよい。
隣接する非形成領域の少なくとも一部において、隣接する非形成領域の間隔Wと鋼材の板厚tとの比が下記(1)式を満たすようにしてもよい。
W/t≧20 ・・・(1)
あるいは、非形成領域は、仮想的に示す除去ラインに沿って間欠的に形成されてもよい。
また、溶接された複数の素材からなり、素材のうち少なくとも1つは、上述の鋼材から形成され、非形成領域にて他の素材とレーザー溶接されている、ブランクを提供することもできる。
ここで、Alめっき層は、素材同士がレーザー溶接された溶接金属部の近傍には存在しなくともよい。
また、本発明の別の観点によれば、重ね合わせる2つの鋼材をレーザー溶接し、パッチワークブランクを形成する工程と、形成されたパッチワークブランクを加熱してプレス加工により所定の形状に成形する工程と、を含み、鋼材のうち少なくとも1つは、上述の鋼材から形成され、非形成領域にて他方の鋼材とレーザー溶接されている、ホットスタンプ部材の製造方法が提供される。
あるいは、重ね合わせる2つの鋼材それぞれについて、加熱してプレス加工により所定の形状に成形する工程と、所定の形状に成形された2つの成形品を重ね合わせ、レーザー溶接する工程と、を含み、鋼材のうち少なくとも1つは、上述の鋼材から形成され、非形成領域にて他方の成形品とレーザー溶接されている、ホットスタンプ部材の製造方法が提供される。
以上説明したように本発明によれば、パッチワークブランクのレーザー溶接部の強度を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る鋼材を製造する第1工程の一例を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る鋼材を製造する第1工程の他の一例を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る鋼材を製造する第1工程の他の一例を示す説明図である。 同実施形態に係る鋼材のAlめっき層の非形成領域の一例を示す概略平面図である。 同実施形態に係る鋼材のAlめっき層の非形成領域の他の一例を示す概略平面図である。 同実施形態に係る鋼材のAlめっき層の非形成領域の他の一例を示す概略平面図である。 板厚tに対する板幅Wの比(W/t)と、板材の有効幅との関係を示す特性図である。 本発明の一実施形態に係る鋼材を用いたパッチワークブランクを製造する第2の工程の一例を示す説明図である。 本実施形態に係る鋼材を用いて、断面形状がハット形状のパッチワークブランクのホットスタンプ部材を製造する工程の一例を示す模式図である。 本実施形態に係る鋼材を用いて形成されたパッチワークブランクから、断面形状がハット形状のホットスタンプ部材を製造する工程の一例を示す模式図である。 同実施形態に係るパッチワークブランクから形成された自動車部材の一例であるセンターピラーの模式図である。 Alめっき層の非形成領域のあるAlめっき鋼板(鋼材)から形成されたパッチワークブランク(実施例)と、Alめっき層が除去されていないAlめっき鋼板(鋼材)から形成されたパッチワークブランク(比較例)とについて、レーザー溶接部である溶接金属部のビッカース硬さを示すグラフである。 テーラードウェルドブランクの溶接金属部の一例を示す図である。 図8に示すテーラードウェルドブランクにおいて2つのAlめっき鋼板(鋼材)及びレーザー溶接部である溶接金属部のビッカース硬さを示すグラフである。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
本発明の一実施形態に係る鋼材は、母材の少なくとも一方の表面にAlめっき層が施された鋼材である。Alめっき層が施されている表面のうち少なくともいずれか一方には、Alめっき層の非形成領域がある。Alめっき層の非形成領域は、少なくとも鋼材の端部から5mm以上離れた位置にある。
ここで、Alめっき層は、後述するように、質量%で、Si:0.05〜15.00%、Zn:0〜30.00%、Mg:0〜5.00%、Fe:0〜30.00%、Ca:0〜3.00%、Sb:0〜0.50%、Pb:0〜0.50%、Cu:0〜1.00%、Sn:0〜1.00%、Ti:0〜1.00%、Sr:0〜0.50%、Cr:0〜1.00%、Ni:0〜1.00%、及び、Mn:0〜1.00%、を含有し、残部がAl及び1.00%以下の不純物からなる。本実施形態において、Alめっき層の非形成領域とは、母材の表面にAlめっき層が全く存在しない場合だけでなく、僅かにAlめっき層が残存している場合も含む。
また、鋼材の端部とは、鋼材を平面視したときのエッジ位置をいう。なお、端部の側面を、端面ともいう。このような鋼材は、複数の素材を重ね合わせた状態で溶接により接合されたパッチワークブランクを形成する際に用いられる。パッチワークブランクを製造する際、Alめっき層の非形成領域にレーザーを照射して他の鋼材と接合することにより、溶接金属部にAlめっき層のAlが混入することを抑制することができ、溶接金属部の強度を高めることができる。
以下、本実施形態に係るパッチワークブランクに用いられる鋼材と、これを用いて製造されるパッチワークブランクについて説明する。
<1.パッチワークブランクの製造>
まず、図1A〜図4に基づいて、本発明の一実施形態に係る鋼材と、これを用いて製造されるパッチワークブランクについて説明する。図1A〜図1Cは、本実施形態に係る鋼材110を製造する第1工程の一例を示す説明図である。図2A〜図2Cは、本実施形態に係る鋼材110のAlめっき層の非形成領域117の一例を示す概略平面図である。図3は、板厚tに対する板幅Wの比(W/t)と、板材の有効幅との関係を示す特性図である。図4は、本実施形態に係る鋼材110を用いたパッチワークブランクを製造する第2の工程の一例を示す説明図である。なお、図1A〜図2C、図4では、説明を分かりやすくするため、各構成要素を簡略化して記載している。
まず、パッチワークブランク100に用いられる本実施形態に係る鋼材110は、図1Aに示すように、母材111の2つの表面にAlめっき層112、113が施されたAlめっき鋼板10をもとに製造される(第1工程:Alめっき層の非形成領域を有する鋼材を形成する工程)。
鋼材110は、Alめっき鋼板10のAlめっき層が施されている表面のうち少なくともいずれか一方において、Alめっき層が除去され、Alめっき層の非形成領域117が形成されている。例えば、図1Aでは、下面側のAlめっき層113に非形成領域117がある。非形成領域117は、他の鋼材との接合のためにレーザー溶接が行われる際に、少なくともレーザーが入射する側のAlめっき層にあればよい。Alめっき層の非形成領域117は、レーザー溶接により他の鋼材と接合する際に溶接金属部にAlめっき層のAlが混入することを抑制するため、予めレーザーが照射される接合位置のAlめっき層を除去して形成されるものである。非形成領域の幅は、複数の鋼材を溶接するために照射されるレーザーのビーム径に応じて決定すればよい。非形成領域117の幅は、例えば0.5mm以上3.0mm以下であることが好ましい。
なお、第1工程では、Alめっき鋼板10において、図1Bに示すように、母材111の2つの表面に施されたAlめっき層112、113の両方に非形成領域117のある鋼材110Aを形成してもよい。また、図1Cに示すように、母材111の一方の表面のみにAlめっき層113が施されたAlめっき鋼板10Bの場合において、そのAlめっき層113に非形成領域117のある鋼材110Bも本発明に含まれる。
パッチワークブランク100の溶接は、線状の除去ラインに沿って行われる。除去ラインは、Alめっき層が除去される位置を仮想的に示す線である。このとき、除去ラインに沿って形成された非形成領域は、互いに並行に形成されてもよい。ここで、並行とは、複数の直線状または曲線状の線分が当該線分の接線に直行する方向に互いに交わらずに並列して形成された部位を含む状態を意味する。互いに隣り合う線分同士の間隔は一定であっても変化していてもよい。また、互いに隣り合う線分同士は互いに交差する部位を有していてもよい。したがって、隣接する非形成領域は、並んで配置されていればよく、直線状でも曲線状でもよい。
複数の鋼材を溶接してパッチワークブランク100を形成する際、鋼材を一体化するという観点では、溶接線は任意に設定してもよい。ただし、溶接線の間隔が短いほど溶接効率を高めることができることから、除去ラインに沿って形成された非形成領域は、互いに略平行であることが望ましい。また、非形成領域を互いに略平行とすることで、一体化効果も高めることができる。
このような除去ラインに沿って、Alめっき層の非形成領域117は形成される。図2A〜図2Cに、鋼材110のAlめっき層の非形成領域117の一例を示す。図2A〜図2Cは、3つの直線状の非形成領域117の例を示している。各非形成領域117は、それぞれ除去ライン115に沿って形成されている。
ここで、非形成領域117は、少なくとも鋼材の端部から所定の距離d以上離れた位置に形成される。所定の距離dは、例えば5mm程度とすればよい。パッチワークブランク100において、鋼材110、120は、テーラードウェルドブランクのようにそれぞれの端面同士が溶接されるのではなく、面同士を対向させて溶接される。したがって、非形成領域117は、必ずしも鋼材110の端部にある必要はなく、端部よりも内部側の、鋼材同士が溶接される領域にあればよい。
例えば、図2Aに示すように、鋼材110の端部にまで非形成領域117があってもよく、図2Bに示すように、鋼材の端部から距離dだけ離隔した位置よりも内部側にのみ非形成領域117があってもよい。さらに、非形成領域117は、図2A及び図2Bに示すように連続した直線状であってもよく、図2Cに示すように、除去ライン115に沿って間欠的に形成されてもよい。
なお、Alめっき鋼板の表面からAlめっき層を除去する手法には、既知の手法を用いることができる。例えばAlめっき鋼板10においてAlめっき層112、113を除去する位置にレーザーを照射して、非形成領域117を形成してもよい。レーザーによるAlめっき層112、113の除去は、Alめっき層112、113を除去する領域の位置制御が容易であり、かつ、安価に実施できる。あるいは、Alめっき層112、113を腐食させて除去し、非形成領域117を形成してもよい。さらに、機械加工によりAlめっき層112、113を削り取って非形成領域117を形成してもよい。
ここで、隣接する除去ライン115に沿って形成された非形成領域117のうち少なくとも一部において、非形成領域117の間隔Wは、鋼材110の板厚をtとしたとき、W/tが20以上を満たすように形成されることが好ましい。図2A〜図2Cの鋼材110を用いて形成されたパッチワークブランク100に対してY方向両側からパッチワークブランク100に荷重が加えられた場合、初期反力が生じる。その際、板材が反ってしまうことがある。板材が反ってしまうと、板材の全断面で荷重を受けていないこととなる。初期反力を高めるためには、反りの発生を抑え、板幅方向の断面において、荷重を受け止める領域をより大きくすることが望ましい。換言すれば、板材の総板幅Wのうち、荷重を受け止めることができる幅が大きい方が望ましい。このため、板材の総板幅Wに対して荷重を受け止めることのできる板材の幅の割合を有効幅として定義する。具体的に、有効幅とは、総板幅Wに対し、荷重を受け止めるための仕事をしている幅の割合である。
板材の板幅Wが大きいほど、板幅Wの方向に沿った断面が広くなり、板材の反り(撓み)の影響を受け易くなるため、有効幅は小さくなる。また、板厚tが薄いほど板材の反りが大きくなり、総板幅Wのうち荷重を受け止める幅の割合は低下する。したがって、板幅Wが大きいほど、また板厚tが薄いほど、有効幅は小さくなる。つまり、有効幅は、板厚tに対する板幅Wの比(W/t)が大きいほど小さくなる。図3は、引張強度が1470MPaの板材の板厚tに対する板幅Wの比(W/t)と、板材の有効幅との関係を示す特性図であって、W/tを横軸に示し、有効幅を縦軸に示している。
図3に示すように、有効幅は、W/tが大きくなるほど小さくなる。したがって、有効幅を増加し、初期反力を増加するためには、板幅を小さくし、板厚を厚くすることが望ましい。図3に示すように、W/tが20未満の領域では、有効幅が1.0になるため、板幅Wの全体で荷重を受け止めることができ、初期反力を高めることができる。換言すれば、W/tが20未満の領域では、板幅Wの全体で荷重を受け止めることができる。このため、2枚の板材を線溶接で接合しなくても、それぞれの板材が板幅Wの全体で荷重を受けることができるため、総板厚が同じ1枚の板材と同等の初期反力を得ることができる。
かかる観点から、図3で有効幅が1.0よりも小さくなるW/tを有する板材、すなわち、W/tが20以上となる板材については、複数の板材を、例えば溶接により接合することで、総板厚が同じ板材と同等の強度を確保できる。なお、自動車や建築構造物に代表される一般的な構造部材の寸法を考えれば、実用的な範囲としてW/tを120以下とするのがよい。
ここで、隣接する除去ライン115に沿って形成された非形成領域117のうち少なくとも一部において、非形成領域117の間隔をWとした場合に、上述した板幅Wと板厚tの関係に倣い、W/tの値が20以上となるように非形成領域117を設ける。これにより、有効幅が増大する領域を複数有するパッチワークブランク100が得られる。これにより、総板厚が同じ板材と同等の強度を確保できる。特に、非形成領域117の長さの60%以上100%以下において、W/tの値が20以上となるように非形成領域117を設けることが好ましい。なお、W/tが20未満の場合は、元々の有効幅が1.0であり、板幅Wの方向に沿った全断面で荷重を受ける仕事をするため、2枚の板材を接合しなくても、総板厚が同じ1枚の板材と同等の初期反力が得られる。
次いで、パッチワークブランク100に用いられる鋼材110が形成されると、鋼材110と他の鋼材120とを溶接して、パッチワークブランク100が製造される(第2工程:パッチワークブランク製造工程)。
例えば、図1Bに示した鋼材110Aを用いてパッチワークブランク100を形成する場合、図4に示すように、Alめっき鋼板である鋼材110Aと鋼材120とは、例えば鋼材110Aの非形成領域117が形成された側の面と鋼材120の一面とを接触させた状態で、レーザーLを照射して溶接される。このとき、レーザーは、鋼材110Aに形成されたAlめっき層113の非形成領域117に照射されるようにする。レーザーの幅は、非形成領域117の開口幅よりも小さい。これにより、レーザー溶接により鋼材110A、120を接合する際に、溶接金属部119にAlめっき層113のAlが混入しにくくなり、ホットスタンプの実施による溶接金属部119の強度の低下を抑制することができる。
なお、鋼材110Aと溶接する鋼材120は、Alめっき鋼板であってもよく、図4に示すようなめっきが施されていない裸材であってもよい。また、鋼材110Aと溶接する鋼材120は、亜鉛を用いためっき鋼板であってもよく、樹脂等の鉄鋼以外の材料であってもよい。
第2工程は、図1Aあるいは図1Cに示したような鋼材110、110Bと鋼材120とをレーザー溶接する場合も同様に行われる。このとき、図1Bの鋼材110では、鋼材110の両面に鋼材120がそれぞれ溶接されてもよい。また、図1Cの鋼材110Cでは、Alめっき層113側に鋼材120が溶接されてもよい。
このように、本実施形態によれば、本実施形態に係る鋼材110(または鋼材110A、110C)のように、レーザー溶接部となる位置のAlめっき層を除去した後に他の鋼材120と溶接して、パッチワークブランク100が製造される。これにより、パッチワークブランク100へのホットスタンプの実施した際に、溶接金属部119の強度の低下を抑制することができる。Alの混入をより抑制する観点からは、一方の面に鋼材120を溶接する場合であっても、図1Bに示す鋼材110Aのように両面に非形成領域117(一方の面の非形成領域117と他方の面の非形成領域117とは、面方向の位置が一致)が形成されていることが好ましい。
<2.パッチワークブランクにより製造される部材>
[2−1.部材の製造方法]
上述のように製造されたAlめっき鋼板(鋼材110)を素材として含むパッチワークブランク100は、ホットスタンプにより高強度かつ軽量な部材を製造する際の被加工材として用いることができる。以下、図5Aに基づき、パッチワークブランク100を用いた部材の製造方法について説明する。
まず、図5Aに示すように、重ね合わせる2つの鋼材110、120をレーザー溶接機7により溶接し、パッチワークブランク100が形成される(工程a−1)。かかる工程a−1は、図4に示した第2工程に対応する。レーザー溶接機7は、鋼材110に形成されたAlめっき層の非形成領域117にレーザーを照射して、2つの鋼材110、120を溶接する。次いで、工程a−1にて形成されたパッチワークブランク100は、加熱炉3にて約900℃に加熱される(工程a−2)。そして、加熱により軟質化された状態で、パッチワークブランク100をプレス装置5にてプレス加工して成形するとともに、金型との接触に伴う冷却効果により焼入れを行う(工程a−3)。こうして、部材200が製造される。
図5Aに示す部材200は、縦壁部201、203と、天井部202と、フランジ部204、205からなる、断面形状がハット形状の部材である。部材200の長手方向中央部分は、天井部202、及び、天井部202と縦壁部201、203とにより形成される稜線部を含むように、鋼材220が設けられて補強されている。溶接線219は、部材200の長手方向に沿っている。
なお、部材200は、図5Aに示したように、パッチワークブランク100に対してホットスタンプを行い製造する以外の方法によっても製造可能である。例えば、図5Bに示すように、パッチワークブランク100を形成する鋼材110、120それぞれに対してホットスタンプを行った後、一体化し、部材200を製造してもよい。なお、図5Bでは、図5Aと同形状の部材200を製造する場合を示している。
まず、パッチワークブランク100を形成する鋼材110、120について、これらを接触させる面にAlめっき層が形成されている場合には、レーザー溶接が行われる部分に、Alめっき層のない非形成領域117を形成する。図5Bに示す例では、鋼材110に非形成領域117が形成される。これは、図1A〜図1Cに示した第1工程に対応する。次いで、鋼材110、120を、加熱炉3A、3Bにてそれぞれ約900℃に加熱する(工程b−1)。そして、加熱により軟質化された状態で、鋼材110、120をプレス装置5A、5Bにてそれぞれプレス加工して成形するとともに、金型との接触に伴う冷却効果により焼入れを行う(工程b−2)。こうして、成形品210、220が形成される。
そして、成形品210、220を重ね合わせ、レーザー溶接機7によってこれらをレーザー溶接し、部材200を製造する(工程b−3)。このとき、成形品210に形成されているAlめっき層の非形成領域117に沿って、レーザー溶接機7から鋼材210、220に対してレーザーが照射される。こうして、天井部202、及び、天井部202と縦壁部201、203とにより形成される稜線部を含むように成形品220が成形品210に設けられ、長手方向中央部分が補強された部材200となる。溶接線219は、部材200の長手方向に沿っている。
図5Aあるいは図5Bに示すように部材200を形成することにより、2つの鋼材110、120あるいは成形品210、220のレーザー溶接部である溶接金属部の中心(つまり、熱影響部を除く部分)と各鋼材とのビッカース硬さの差を130以下に小さくすることができる。このように、パッチワークブランクのレーザー溶接部の強度を向上させることができる。
[2−2.部材例]
図6に、本実施形態に係るパッチワークブランク100から形成された部材の一例として、センターピラー300を示す。図6に示すセンターピラー300は、Alめっき鋼板である鋼材310と鋼材320とをレーザー溶接により接合したパッチワークブランクをホットスタンプにより製造されたものである。鋼材320は、鋼材310の内部(紙面奥側)にあり、センターピラーの長手方向に沿って、複数の溶接線315が形成されている。溶接線315は線状であり、直線状の溶接線もあれば、センターピラー300の形状に沿った曲線状の溶接線もある。
このように、強度を高めたいアッパー側の位置で鋼板が二重となり補強されたパッチワークブランクを用いて部材を構成することで、必要な位置の強度を高めることができる。また、本実施形態に係るパッチワークブランク100では、パッチワークブランク100を形成する前の段階で、溶接線315となる位置のAlめっき鋼板のAlめっき層を除去されているため、溶接線315の溶接金属部に侵入するAlは抑制されている。したがって、当該パッチワークブランク100を被加工材してホットスタンプを実施しても、溶接金属部の焼入れも適切に行われ、強度低下が抑制され得るため、製造された部材は高い耐衝突性能を得ることができる。
<3.Alめっき層について>
本発明の実施形態によれば、上記鋼材の母材の表面にAlめっき層が形成され、例えば、母材が鋼板の場合には当該鋼板の少なくとも片面すなわち当該鋼板の片面又は両面にAlめっき層が形成される。Alめっき層は、母材との界面に位置するFe及びAlを含有する界面層と、当該界面層の上に位置する主層とを備え、Alめっき層全体として下記の平均組成を有する。以下の説明において、%は質量%を意味する。また、「〜」の前後に数値が記載されている場合、前の数値以上、後の数値以下であることを意味する。なお、以下では、本実施形態のAlめっき鋼板、Alめっき層を、「めっき鋼材」、「めっき層」と称する場合もある。
(1)組成
[残部:Al及び1.00%以下の不純物]
Alめっき層における以下に説明する元素を除く残部は、Al及び1.00%以下の不純物である。Alは、ホットスタンプ成形における加熱の際にスケール形成を抑制すると共に、ホットスタンプ形成後の塗装後耐食性を確保するために必須な元素である。不純物としては、Alめっき層の形成過程において不可避的に混入する元素であって、本発明の鋼材が上記本発明の効果を奏し得る範囲で含有が許容される元素を例示することができる。
[Zn:0〜30.00%]
Znは、防錆性を向上させるために有効であるが、過剰な添加は液体金属脆化(LME:Liquid Metal Embrittlement)の発生を招くため、その添加量の上限を30.00%とする。
[Mg:0〜5.00%]
Mgは、めっき層の耐食性を向上させ、塗膜膨れ等を改善するのに有効な元素である。一方、Mg含有量が高すぎると、過度な犠牲防食作用により、塗膜膨れ及び流れ錆の発生が急激に大きくなる傾向がある。したがって、Mg含有量は5.00%以下とし、好ましくは3.00%以下である。
[Si:0.05〜15.00%]
Siは、めっき層の大部分を占めるAlが過剰にFeと合金化することを抑制するために必要な元素である。合金化抑制に必要な濃度は0.05%であり、このましくは5%以上である。Si濃度が15.00%になると浴温が必要以上に高くなり製造性が悪くなるので、その上限は15.00%とする。
[Ca:0〜3.00%]
Caは、任意添加元素であるが、添加されることでめっき浴表面のドロス形成を抑制する効果を持つ。過剰に添加するとこちらもかえって製造性を悪くするため、その上限は3.00%が好ましい。
[Fe:0〜30.00%]
めっき鋼材を製造する工程にて、母材からのFeがめっき層中に拡散するため、当該めっき層には必然的にFeが含有される。通常、めっき層中に含まれるFeは、30.00%以下である。なお、Feはめっき層中のAlと結合して、母材との界面に主としてFe及びAlを含有する金属間化合物を構成する。
めっき層の基本成分組成は上記のとおりである。さらに、めっき層は、任意選択で、Sb:0〜0.50%、Pb:0〜0.50%、Cu:0〜1.00%、Sn:0〜1.00%、Ti:0〜1.00%、Sr:0〜0.50%、Cr:0〜1.00%、Ni:0〜1.00%、及びMn:0〜1.00%のうち1種又は2種以上を含有してもよい。特に限定されないが、めっき層を構成する上記基本成分の作用及び機能を十分に発揮させる観点から、これらの任意添加元素の合計含有量は5.00%以下とすることが好ましく、2.00%以下とすることがより好ましい。以下、これらの任意選択元素について詳しく説明する。
[Sb:0〜0.50%、Pb:0〜0.50%、Cu:0〜1.00%、Sn:0〜1.00%、Ti:0〜1.00%]
Sb、Pb、Cu、Sn及びTiは、主層において存在するMg−Zn含有相中に含まれ得るが、所定の含有量の範囲内であれば、ホットスタンプ成形体としての性能に悪影響は及ぼさない。しかしながら、各元素の含有量が過剰な場合には、ホットスタンプにおける加熱の際に、これらの元素の酸化物が析出し、ホットスタンプ成形体の表面性状を悪化させ、りん酸塩化成処理が不良となって塗装後耐食性が悪化する。さらに、Pb及びSnの含有量が過剰になると、耐LME性が低下する傾向がある。したがって、Sb及びPbの含有量は0.50%以下、好ましくは0.20%以下であり、Cu、Sn及びTiの含有量は1.00%以下、好ましくは0.80%以下、より好ましくは0.50%以下である。一方で、各元素の含有量は0.01%以上であってもよい。
[Sr:0〜0.50%]
Srは、めっき層の製造時にめっき浴中に含めることで当該めっき浴上に形成されるトップドロスの生成を抑制することができる。また、Srは、ホットスタンプの加熱時に大気酸化を抑制する傾向があるため、ホットスタンプ後の成形体における色変化を抑制することができる。これらの効果は少量でも発揮されるため、Sr含有量は0.01%以上であってもよい。一方、Sr含有量が過剰な場合には、塗膜膨れ及び流れ錆の発生が大きくなり、耐食性が悪化する傾向がある。したがって、Sr含有量は0.50%以下とし、好ましくは0.30%以下、より好ましくは0.10%以下である。
[Cr:0〜1.00%、Ni:0〜1.00%、Mn:0〜1.00%]
Cr、Ni及びMnは、めっき層と母材との界面付近に濃化し、めっき層表面のスパングルを消失させるなどの効果を有する。このような効果を得るためには、Cr、Ni及びMnの含有量はそれぞれ0.01%以上とすることが好ましい。一方で、これらの元素は界面層に含まれるか又は主層に存在するFe−Al含有相中に含まれ得る。しかしながら、これらの元素の含有量が過剰な場合には、塗膜膨れ及び流れ錆の発生が大きくなり、耐食性が悪化する傾向がある。したがって、Cr、Ni及びMnの含有量はそれぞれ1.00%以下とし、好ましくは0.50%以下、より好ましくは0.10%以下である。
めっき層の化学組成は、母材の腐食を抑制するインヒビターを加えた酸溶液にめっき層を溶解し、得られた溶液をICP(高周波誘導結合プラズマ)発光分光法によって測定することにより決定される。この場合、測定される化学組成は、主層と界面層の合計の平均組成である。
めっき層の厚さは、例えば3〜50μmであってよい。また、母材が鋼板の場合には、めっき層は、当該鋼板の両面に設けられてもよく又は片面のみに設けられてもよい。めっき層の付着量は、特に限定されないが、例えば、片面当たり10〜170g/mであってよい。本発明において、めっき層の付着量は、地鉄の腐食を抑制するインヒビターを加えた酸溶液にめっき層を溶解し、酸洗前後の重量変化から決定される。
(2)めっき層の形成方法
次に、めっき層の形成方法について説明する。めっき層は、母材の少なくとも片面、好ましくは両面に、以下のように形成される。
まず、母材をN−H混合ガス雰囲気中で所定の温度(例えば750〜850℃)及び時間で加熱還元処理する。その後、窒素雰囲気等の不活性雰囲気下でめっき浴温付近まで冷却する。次いで、母材を所定の化学組成を有するめっき浴に0.1〜60秒間浸漬した後、これを引き上げ、ガスワイピング法により直ちにNガス又は空気を吹き付けることでめっき層の付着量を所定の範囲内に調整する。
めっき層の付着量は、片面当たり10〜170g/mとすることが好ましい。本工程では、めっき付着の補助として、Niプレめっき、Snプレめっき等のプレめっきを施すことも可能である。しかしながら、これらのプレめっきは、合金化反応に変化を及ぼすため、プレめっきの付着量は、片面当たり2.0g/m以下とすることが好ましい。
図1Bに示した本発明の一実施形態に係るAlめっき層の非形成領域が形成された鋼材を用いて、図4に示したように重ね合わせた2つの鋼材をレーザー溶接したときの、溶接金属部のビッカース硬さを測定した。その結果を図7に実施例として示す。図7において、鋼材Aは図4の鋼材110を示し、鋼材Bは図4の鋼材120を示す。また、溶接金属の部分は図4の溶接金属部119のビッカース硬さを表す。比較例として、Alめっき層の非形成領域を形成せずに鋼材Aと鋼材Bとを重ね合わせレーザー溶接したときの溶接金属部のビッカース硬さを示す。
図7より、比較例においては、鋼材A、Bのビッカース硬さに対して溶接金属部のビッカース硬さは低下したが、実施例においては、鋼材A、B、溶接金属部にわたってビッカース硬さは約450で一定となった。かかる結果より、本発明にかかる鋼材を用いたパッチワークブランクにおいて、レーザーによるレーザー溶接部の強度が向上することが示された。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態では、パッチワークブランクは2枚の鋼材を重ね合わせた例を示したが、本発明はかかる例に限定されない。パッチワークブランクは、3枚以上の鋼材を重ね合わせて形成されてもよい。このとき、少なくとも1枚が上述したAlめっき鋼板であればよく、パッチワークブランクを形成する前、溶接位置にはAlめっき層が除去された非形成領域が形成されているようにすればよい。
100 パッチワークブランク
110、120 鋼材
111 母材
112、113 Alめっき層
115 除去ライン
117 非形成領域
119 溶接金属部
200 部材
201、203 縦壁部
202 天井部
204、205 フランジ部
210、220 鋼材(成形品)
219 溶接線
300 センターピラー
310、320 鋼材
315 溶接線

Claims (9)

  1. 母材の少なくとも一方の表面にAlめっき層が施された鋼材であって、
    前記Alめっき層が施されている表面のうち少なくともいずれか一方には、前記Alめっき層の非形成領域があり、
    前記非形成領域は、前記鋼材の端部から5mm以上離れた位置に形成されており、
    前記Alめっき層は、質量%で、
    Si:0.05〜15.00%、
    Zn:0〜30.00%、
    Mg:0〜5.00%、
    Fe:0〜30.00%、
    Ca:0〜3.00%、
    Sb:0〜0.50%、
    Pb:0〜0.50%、
    Cu:0〜1.00%、
    Sn:0〜1.00%、
    Ti:0〜1.00%、
    Sr:0〜0.50%、
    Cr:0〜1.00%、
    Ni:0〜1.00%、及び、
    Mn:0〜1.00%、
    を含有し、残部がAl及び1.00%以下の不純物からなる、鋼材。
  2. 前記非形成領域は線状に形成される、請求項1に記載の鋼材。
  3. 複数の前記非形成領域は、互いに並行する、請求項1に記載の鋼材。
  4. 隣接する前記非形成領域の少なくとも一部において、前記非形成領域の間隔Wと前記鋼材の板厚tとの比が下記(1)式を満たす、請求項3に記載の鋼材。
    W/t≧20 ・・・(1)
  5. 前記非形成領域は仮想的に示す除去ラインに沿って間欠的に形成される、請求項1に記載の鋼材。
  6. 溶接された複数の素材からなり、
    前記素材のうち少なくとも1つは、請求項1〜5のいずれか1項に記載の鋼材から形成され、前記非形成領域にて他の前記素材とレーザー溶接されている、ブランク。
  7. 前記Alめっき層は、前記素材同士がレーザー溶接された溶接金属部の近傍には存在しない、請求項6に記載のブランク。
  8. 重ね合わせる2つの鋼材をレーザー溶接し、パッチワークブランクを形成する工程と、
    形成された前記パッチワークブランクを加熱してプレス加工により所定の形状に成形する工程と、
    を含み、
    前記鋼材のうち少なくとも1つは、請求項1〜5のいずれか1項に記載の鋼材から形成され、前記非形成領域にて他方の前記鋼材とレーザー溶接されている、ホットスタンプ部材の製造方法。
  9. 重ね合わせる2つの鋼材それぞれについて、加熱してプレス加工により所定の形状に成形する工程と、
    所定の形状に成形された2つの成形品を重ね合わせ、レーザー溶接する工程と、
    を含み、
    前記鋼材のうち少なくとも1つは、請求項1〜5のいずれか1項に記載の鋼材から形成され、前記非形成領域にて他方の前記成形品とレーザー溶接されている、ホットスタンプ部材の製造方法。
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