JP5328183B2 - グルコシドエステル誘導体の製造方法 - Google Patents
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Description
で示されるグルコシドエステル化合物と、保護基導入剤であるスルホン酸ハライドとを反応させることにより、下記式(I)
本発明のグルコシドエステル誘導体は、下記一般式(I)〜(III)で示される。
上記一般式(I)で示されるグルコシドジエステル化合物を例示すると、具体的には、1−メチル−O2−ベンゾイル−O6−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−エチル−O2−ベンゾイル−O6−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−プロピル−O2−ベンゾイル−O6−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−オクチル−O2−ベンゾイル−O6−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−メチル−O2−p−トルオイル−O6−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−エチル−O2−p−トルオイル−O6−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−プロピル−O2−p−トルオイル−O6−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−オクチル−O2−p−トルオイル−O6−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−メチル−O2−p−クロロベンゾイル−O6−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−エチル−O2−p−クロロベンゾイル−O6−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−プロピル−O2−p−クロロベンゾイル−O6−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−オクチル−O2−p−クロロベンゾイル−O6−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−メチル−O2−ベンゾイル−O6−ベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−エチル−O2−ベンゾイル−O6−ベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−プロピル−O2−ベンゾイル−O6−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−オクチル−O2−ベンゾイル−O6−ベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−メチル−O2−p−トルオイル−O6−ベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−エチル−O2−p−トルオイル−O6−ベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−プロピル−O2−p−トルオイル−O6−ベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−オクチル−O2−p−トルオイル−O6−ベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−メチル−O2−p−クロロベンゾイル−O6−ベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−エチル−O2−p−クロロベンゾイル−O6−ベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−プロピル−O2−p−クロロベンゾイル−O6−ベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−オクチル−O2−p−クロロベンゾイル−O6−ベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−メチル−O2−ベンゾイル−O6−p−クロロベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−エチル−O2−ベンゾイル−O6−p−クロロベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−プロピル−O2−ベンゾイル−O6−p−クロロベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−オクチル−O2−ベンゾイル−O6−p−クロロベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−メチル−O2−p−トルオイル−O6−p−クロロベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−エチル−O2−p−トルオイル−O6−p−クロロベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−プロピル−O2−p−トルオイル−O6−p−クロロベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−オクチル−O2−p−トルオイル−O6−p−クロロベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−メチル−O2−p−クロロベンゾイル−O6−p−クロロベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−エチル−O2−p−クロロベンゾイル−O6−p−クロロベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−プロピル−O2−p−クロロベンゾイル−O6−p−クロロベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−オクチル−O2−p−クロロベンゾイル−O6−p−クロロベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、等を挙げることができる。
上記一般式(II)で示されるグルコシドトリエステル化合物の具体的な例示は行わないが、上記一般式(I)で示されるグルコシドジエステル化合物と保護基導入剤が決まれば、一義的にその化合物は決定される。上記一般式(III)で示されるグルコシドテトラエステル化合物についても同様である。
上記一般式(I)〜(III)で示されるグルコシドエステル誘導体の構造は、下記(i)〜(iii)のいずれか二つ以上の方法により確認することができる。
(グルコシドジエステル化合物の製造方法)
次に、上記一般式(I)で示されるグルコシドジエステル化合物の製造方法について説明する。上記一般式(I)で示されるグルコシドジエステル化合物は、下記一般式(IV)
で示されるグルコシドエステル化合物と、保護基導入剤であるスルホン酸ハライドとを反応させることにより、前記式(I)で示されるグルコシドジエステル化合物を製造することができる。
本発明において、上記一般式(IV)で示されるグルコシドエステル化合物は、使用するグルコシド化合物の構造、保護基導入剤の種類、使用する触媒等により、多少収率等の変化はあるが、基本的には、以下の方法により製造することができる。具体的には、下記一般式(V)
で示されるグルコシド化合物を、テトラハイドロフランのような有機溶媒中、ジメチルジクロロ錫、ジイソプロピルエチルアミンのような塩基の存在下、ベンゾイルクロライド等の保護基導入剤(酸ハライド化合物)と反応させることによって製造することができる。なお、上記一般式(V)におけるXは、上記一般式(I)におけると同義であり、所望とする上記一般式(I)で示されるグルコシドジエステル化合物に応じて、適宜選定すればよい。また、上記一般式(V)で示されるグルコシド化合物は、試薬として入手することができる。
本発明において、上記ジアルキル錫化合物としては、二つのアルキル基が直接錫と結合している化合物であれば、特に限定されないが、選択性の観点から、該二つのアルキル基は炭素数1〜6のアルキル基であるのが好適である。ジアルキルジハロゲノ錫化合物の中でも、ジメチルジクロロ錫、ジメチルジブロモ錫、ジブチルジブロモ錫、ジブチル酸化錫は、高い反応収率を示すため特に好適に使用される。
本発明において、上記塩基としては、有機塩基及び無機塩基を何ら制限なく用いることができる。これらを具体的に例示すると、無機塩基としては炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素リチウム等の炭酸塩、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化マグネシウム等の水酸化物を挙げることができる。有機塩基としては、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルメチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、メチルモルホリン、エチルモルホリン、メチルピロリジン、エチルピロリジン等の脂肪族三級アミン、ピリジン、4−N,N−ジメチルピリジン、2−N,N−ジメチルピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N−メチルイミダゾール等を挙げることができる。
本発明において、スルホン酸ハライド、カルボン酸ハライド、オキシカルボン酸ハライド、ホスホリル酸ハライド、又はジアルキルジカーボネート(以下、これらをまとめて単に「保護基導入剤」とする場合もある)は、上記一般式(IV)の保護基R1の種類に応じて、何れかを使用すればよい。
本発明の製造方法では、ジアルキル錫化合物、及び塩基の存在下に、上記一般式(IV)で示されるグルコシドエステル化合物と保護基導入剤とを反応させるが、この時の反応方法は特に限定されず、例えば有機溶媒中でこれら化合物を混合・攪拌することにより好適に行うことができる。
上記一般式(II)で示されるグルコシドトリエステル化合物の製造についても、上記一般式(I)で示されるグルコシドジエステルの製造方法と全く同様の反応操作を行うことで製造可能である。即ち、上記一般式(IV)で示されるグルコシドエステル化合物に代えて上記一般式(I)で示されるグルコシドジエステル化合物を用いて同様の反応を行えばよい。なお、この場合、ジアルキル錫化合物、塩基、有機溶媒量の量は、上記一般式(IV)で示されるグルコシドエステル化合物に代えて上記一般式(I)で示されるグルコシドジエステル化合物に対する量に換算してやればよい。
本発明においては、上記の通り、ジアルキル錫化合物、及び塩基の存在下、グルコシドエステル化合物と保護基導入剤とを反応させ、先ず、6位の水酸基を選択的に保護したグルコシドジエステル化合物を製造する。次いで、ジアルキル錫化合物、及び塩基の存在下、このグルコシドジエステル化合物と、上記保護基導入剤以外の保護基導入剤とを反応させることにより、3位の水酸基を選択的に保護したグルコシドトリエステル化合物を製造することができる。本発明によれば、触媒系が同じであっても、先ず6位の水酸基を選択的に保護したグルコシドジエステル化合物を製造することができ、次いで、6位の水酸基を保護したグルコシドジエステル化合物を使用することにより、3位の水酸基を選択的に保護したグルコシドトリエステル化合物を製造できる。このように特定の水酸基を順次保護することができるのは、本発明の原料となる化合物、ジアルキル錫化合物、及び塩基を使用するからである。
上記一般式(III)で示されるグルコシドテトラエステル化合物の製造についてもジアルキル錫化合物を使用しない以外は、上記一般式(I)で示されるグルコシドジエステルの製造方法と全く同様の反応操作を行うことで製造可能である。即ち、上記一般式(IV)で示されるグルコシドエステル化合物に代えて上記一般式(II)で示されるグルコシドトリエステル化合物を用いて同様の反応を行えばよい。なお、この場合、塩基、有機溶媒量の量は、上記一般式(I)で示されるグルコシドジエステル化合物に代えて上記一般式(II)で示されるグルコシドトリエステル化合物に対する量に換算してやればよい。
このようにして製造された上記一般式(I)〜(III)で示されるグルコシドエステル誘導体は、水酸基を保護した保護基の種類が異なるため、異なる脱離条件で、所望する特定の位置の保護基を脱離させたり、新たな反応剤と反応させることで、特定の位置の水酸基を別の官能基に変換することで、様々な有機反応に供する原料として使用することができる。
反応Aにおけるグルコシドエステル誘導体としては、その分子内にスルホニル基を有しているグルコシドエステル誘導体であれば、特に制限はない。これらグルコシドエステル誘導体を具体的に例示すると、1−メチル−O2−ベンゾイル−O6−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−エチル−O2−ベンゾイル−O6−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−プロピル−O2−ベンゾイル−O6−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−オクチル−O2−ベンゾイル−O6−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−メチル−O2−p−トルオイル−O6−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−エチル−O2−p−トルオイル−O6−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−プロピル−O2−p−トルオイル−O6−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−オクチル−O2−p−トルオイル−O6−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−メチル−O2−p−クロロベンゾイル−O6−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−エチル−O2−p−クロロベンゾイル−O6−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−プロピル−O2−p−クロロベンゾイル−O6−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−オクチル−O2−p−クロロベンゾイル−O6−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−メチル−O2−ベンゾイル−O6−ベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−エチル−O2−ベンゾイル−O6−ベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−プロピル−O2−ベンゾイル−O6−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−オクチル−O2−ベンゾイル−O6−ベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−メチル−O2−p−トルオイル−O6−ベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−エチル−O2−p−トルオイル−O6−ベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−プロピル−O2−p−トルオイル−O6−ベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−オクチル−O2−p−トルオイル−O6−ベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−メチル−O2−p−クロロベンゾイル−O6−ベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−エチル−O2−p−クロロベンゾイル−O6−ベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−プロピル−O2−p−クロロベンゾイル−O6−ベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−オクチル−O2−p−クロロベンゾイル−O6−ベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−メチル−O2−ベンゾイル−O6−p−クロロベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−エチル−O2−ベンゾイル−O6−p−クロロベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−プロピル−O2−ベンゾイル−O6−p−クロロベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−オクチル−O2−ベンゾイル−O6−p−クロロベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−メチル−O2−p−トルオイル−O6−p−クロロベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−エチル−O2−p−トルオイル−O6−p−クロロベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−プロピル−O2−p−トルオイル−O6−p−クロロベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−オクチル−O2−p−トルオイル−O6−p−クロロベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−メチル−O2−p−クロロベンゾイル−O6−p−クロロベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−エチル−O2−p−クロロベンゾイル−O6−p−クロロベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−プロピル−O2−p−クロロベンゾイル−O6−p−クロロベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−オクチル−O2−p−クロロベンゾイル−O6−p−クロロベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−メチル−O2−ベンゾイル−O3−tert−ブトキシカルボニル−O6−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−メチル−O2−p−トルオイル−O3−tert−ブトキシカルボニル−O6−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−メチル−O2−p−クロロベンゾイル−O3−tert−ブトキシカルボニル−O6−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−メチル−O2−ベンゾイル−O3−tert−ブトキシカルボニル−O6−ベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−メチル−O2−p−トルオイル−O3−tert−ブトキシカルボニル−O6−ベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−メチル−O2−p−クロロベンゾイル−O3−tert−ブトキシカルボニル−O6−ベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−メチル−O2−ベンゾイル−O3−tert−ブトキシカルボニル−O6−p−クロロベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−メチル−O2−p−トルオイル−O3−tert−ブトキシカルボニル−O6−p−クロロベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−メチル−O2−p−クロロベンゾイル−O3−tert−ブトキシカルボニル−O6−p−クロロベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−メチル−O2−ベンゾイル−O3−tert−ブトキシカルボニル−O4−ジフェニルホスホリル−O6−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−メチル−O2−p−トルオイル−O3−tert−ブトキシカルボニル−O4−ジフェニルホスホリル−O6−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−メチル−O2−p−クロロベンゾイル−O3−tert−ブトキシカルボニル−O4−ジフェニルホスホリル−O6−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−メチル−O2−ベンゾイル−O3−tert−ブトキシカルボニル−O4−ジフェニルホスホリル−O6−ベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−メチル−O2−p−トルオイル−O3−tert−ブトキシカルボニル−O4−ジフェニルホスホリル−O6−ベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−メチル−O2−p−クロロベンゾイル−O3−tert−ブトキシカルボニル−O4−ジフェニルホスホリル−O6−ベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−メチル−O2−ベンゾイル−O3−tert−ブトキシカルボニル−O4−ジフェニルホスホリル−O6−p−クロロベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−メチル−O2−p−トルオイル−O3−tert−ブトキシカルボニル−O4−ジフェニルホスホリル−O6−p−クロロベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、1−メチル−O2−p−クロロベンゾイル−O3−tert−ブトキシカルボニル−O4−ジフェニルホスホリル−O6−p−クロロベンゼンスルホニル−α−D−グルコピラノシド、等を挙げることができる。
本反応Aに使用される、アジド化合物としては、アジ化ナトリウム、アジ化カリウム、アジ化リチウム等のアルカリ金属塩が好適に使用される。アジド化合物の使用量としては、グルコシドエステル誘導体中のスルホニル基とアジド化合物とは化学量論的に反応するため、あまり量が少ないと未反応物が多く残り収率の低下を招き、あまり量が多いと反応の選択率が低下する傾向にある。そのため、通常、アジド化合物の使用量は、スルホニル基を有するグルコシドエステル誘導体1モルに対して、好ましくは0.8〜 2モル、より好ましくは0.9〜1.5モルである。
本反応Aに使用される界面活性剤としては、工業原料及び試薬として容易に入手できる界面活性剤が何ら制限なく使用できる。これらを具体的に例示すると、12−クラウン−4、15−クラウン−5、18−クラウン−6等のクラウンエーテル類、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロマイド、N−セチルピリジニウムクロライド、N−セチルピリジニウムブロマイド等の4級アンモニウム塩等を挙げることができる。これら界面活性剤の中でも、特に高い反応収率が期待できるという観点から、12−クラウン−4、15−クラウン−5、18−クラウン−6等のクラウンエーテル類が好適に採用される。界面活性剤の使用量としては、グルコシドエステル誘導体中のスルホニル基とアジド化合物との置換反応に触媒として作用するため、あまり量が少ないと置換反応の反応速度が落ち、あまり量が多いと界面活性剤の除去操作が煩雑となる傾向にある。そのため、通常、界面活性剤の使用量は、グルコシドエステル誘導体1モルに対して、好ましくは0.005〜0.5モル、より好ましくは0.01〜0.3モルである。
本反応Aは、界面活性剤の存在下に、スルホニル基を有するグルコシドエステル誘導体とアジド化合物とを反応させるが、この時の反応方法は特に限定されず、例えば有機溶媒中でこれら化合物を混合・攪拌することにより好適に行うことができる。
30mlの茄子型フラスコに1−メチル−O2−ベンゾイル−α−D−グルコピラノシド149mg(0.5mmol)、ジイソプロピルエチルアミン174μl(1.0mmol)、ジメチルジクロロ錫5.5mg(0.025mmol)、テトラハイドロフラン(以下、THFと称す。)2mlを加え、攪拌した。この混合溶液にトルエンスルホニルクロライド105mg(0.55mmol)を加え、室温下22時間攪拌した。反応終了後、3%塩酸水20mlを加え、酢酸エチル20mlで三回抽出した。有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、ろ過後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製(展開溶媒 n−ヘキサン:酢酸エチル=3:1)したところ、白色個体を199mg取得した。
ジイソプロピルエチルアミンに代えてジイソプロピルメチルアミンを用いた以外は実施例1と同様の操作を行った。その結果、1−メチル−O2−ベンゾイル−O6−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシドを192mg(収率85%)取得した。
ジメチルジクロロ錫に代えて、ジブチル酸化錫を用いた以外は実施例1と同様の操作を行った。その結果、1−メチル−O2−ベンゾイル−O6−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシドを158mg(収率70%)取得した。
ジメチルジクロロ錫を用いずに、実施例1と同様の反応を行った。その結果、1−メチル−O2−ベンゾイル−O6−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシドを取得できなかった。
30mlの茄子型フラスコに1−メチル−O2−ベンゾイル−O6−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシド226mg(0.5mmol)、ジイソプロピルエチルアミン174μl(1.0mmol)、ジメチルアミノピリジン67mg(0.55mmol)、ジメチルジクロロ錫5.5mg(0.025mmol)、テトラハイドロフラン(以下、THFと称す。)2mlを加え、攪拌した。この混合溶液にジ−tert−ブチルジカーボネート120mg(0.55mmol)を加え、室温下30分攪拌した。反応終了後、3%塩酸水20mlを加え、酢酸エチル20mlで三回抽出した。有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、ろ過後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製(展開溶媒 n−ヘキサン:酢酸エチル=5:1)したところ、白色個体を257mg取得した。
得られた白色固体の赤外吸収スペクトルを測定した結果、3513cm−1に水酸基に基づく吸収を得、1752cm−1および1728cm−1にカルボニル基に基づく吸収を得た。さらに核磁気共鳴スペクトル(σ:ppm:テトラメチルシラン基準:重クロロホルム溶媒)を測定した結果は次の通りである。
ジイソプロピルエチルアミンに代えてトリエチルアミンを用いた以外は実施例4と同様の操作を行った。その結果、1−メチル−O2−ベンゾイル−O3−tert−ブトキシカルボニル−O6−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシドを263mg(収率95%)取得した。
ジメチルジクロロ錫に代えて、ジブチル酸化錫を用いた以外は実施例4と同様の操作を行った。その結果、1−メチル−O2−ベンゾイル−O3−tert−ブトキシカルボニル−O6−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシドを232mg(収率84%)取得した。
ジメチルジクロロ錫を用いずに、実施例4と同様の反応を行った。その結果、1−メチル−O2−ベンゾイル−O3−tert−ブトキシカルボニル−O6−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシドを185mg(収率67%)取得した。
30mlの茄子型フラスコに1−メチル−O2−ベンゾイル−O3−tert−ブトキシカルボニル−O6−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシド276mg(0.5mmol)、ピリジン60μl(1.0mmol)、ジメチルアミノピリジン92mg(0.75mmol)、ジフェニルホスホリルクロライド155μl(0.75mmol)、テトラハイドロフラン(以下、THFと称す。)2mlを加え、室温下22時間攪拌した。反応終了後、水20mlを加え、酢酸エチル20mlで三回抽出した。有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、ろ過後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製(展開溶媒 n−ヘキサン:酢酸エチル=10:1)したところ、白色個体を373mg取得した。
得られた白色固体の赤外吸収スペクトルを測定した結果、1763cm−1および1721cm−1にカルボニル基に基づく吸収を得た。さらに核磁気共鳴スペクトル(σ:ppm:テトラメチルシラン基準:重クロロホルム溶媒)を測定した結果は次の通りである。
ピリジンに代えてトリエチルアミンを用いた以外は実施例7と同様の操作を行った。その結果、1−メチル−O2−ベンゾイル−O3−tert−ブトキシカルボニル−O4−ジフェニルホスホリル−O6−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシドを353mg(収率90%)取得した。
30mlの茄子型フラスコに1−メチル−O2−ベンゾイル−O3−tert−ブトキシカルボニル−O4−ジフェニルホスホリル−O6−p−トルエンスルホニル−α−D−グルコピラノシド78mg(0.1mmol)、15−クラウン−5を2mg(0.01mmol)、アジ化ナトリウム10mg(0.15mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド1mlを加え、50℃で20時間攪拌した。反応終了後、水15mlを加え、ジエチルエーテル15mlで三回抽出した。有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、ろ過後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製(展開溶媒 n−ヘキサン:酢酸エチル=10:1)したところ、無色液体を47mg取得した。
得られた無色液体の赤外吸収スペクトルを測定した結果、1754cm−1および1728cm−1にカルボニル基に基づく吸収を得た。さらに核磁気共鳴スペクトル(σ:ppm:テトラメチルシラン基準:重クロロホルム溶媒)を測定した結果は次の通りである。
さらに核磁気共鳴スペクトル(σ:ppm:テトラメチルシラン基準:重クロロホルム溶媒)を測定した結果は次の通りである。
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