JP2001247592A - ピラノシドエステル化合物の製造方法 - Google Patents

ピラノシドエステル化合物の製造方法

Info

Publication number
JP2001247592A
JP2001247592A JP2000064413A JP2000064413A JP2001247592A JP 2001247592 A JP2001247592 A JP 2001247592A JP 2000064413 A JP2000064413 A JP 2000064413A JP 2000064413 A JP2000064413 A JP 2000064413A JP 2001247592 A JP2001247592 A JP 2001247592A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
pyranoside
methyl
phenyl
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000064413A
Other languages
English (en)
Inventor
Isahiro Matsumura
功啓 松村
Hidetoshi Maki
英俊 真木
Fumiaki Iwasaki
史哲 岩崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokuyama Corp filed Critical Tokuyama Corp
Priority to JP2000064413A priority Critical patent/JP2001247592A/ja
Publication of JP2001247592A publication Critical patent/JP2001247592A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Saccharide Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピラノシド化合物の特定の水酸基を選択的に
アシル化又はスルホニル化してモノ置換ピラノシド化合
物を製造するに際し、使用する錫化合物の量を低減し、
しかも温和な条件下で簡便な操作により目的物を得るこ
とのできる新規な製造方法を提供する。 【解決手段】 ジメチルジクロロ錫のようなジアルキル
ハロゲノ錫化合物、炭酸カリウムのような塩基、及び水
の存在下に、α−メチル−D−マンノピラノシドのよう
なピラノシド化合物をベンゾイルクロライドのような酸
ハライド化合物とを反応させて原料であるピラノシド化
合物の三位の水酸基がアシル化されたピラノシドエステ
ル化合物を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ピラノシド化合物
の三位の水酸基が酸ハライド化合物によって選択的にア
シル化又はスルホニル化されたピラノシドエステル化合
物を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ピラノシド化合物に代表される糖類は、
天然物合成或いは生理活性物質合成に欠く事のできない
重要な化合物である。
【0003】これら糖類は、分子内に多くの水酸基を有
するため、糖類を出発物質として天然物或いは生理活性
化合物を合成するためには、一般に、反応に関与して欲
しくない水酸基をアシル基等の保護基によって保護した
後、所望の反応操作を行う必要がある。
【0004】従来、ピラノシド化合物に存在する複数の
水酸基の中から一つの水酸基をアシル基によって選択的
に保護する方法としては、ピラノシド化合物とジブチル
錫オキサイド或いはビストリブチル錫オキサイドを反応
させてスタニレンアセタール化合物を形成させた後、ベ
ンゾイルクロライド或いはトシルクロライドを反応させ
る方法が知られていた{ケミカル・アンド・ファーマシ
ューティカル・ブレチン(Chem.Pharm.Bu
ll.)、31巻、5号、1612−1624頁、19
83年}。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記方法で
は、ピラノシド化合物に対して等モルの錫化合物を使用
しなければならない。また、スタニレンアセタール化合
物を得る際にはメタノール溶媒中で還流操作を行うので
あるが、得られたスタニレンアセタール化合物をアシル
化するためには、メタノールからジオキサン溶媒に溶媒
交換を行う必要があり、操作が非常に煩雑であるという
問題があった。
【0006】このため、温和な条件下でしかも簡便な操
作でモノ置換ピラノシド化合物を製造する方法の開発が
強く望まれていた。
【0007】
【課題を解決しようとする手段】本発明者は、かかる実
状に鑑み、鋭意検討を行なったところ、酸化錫化合物の
代わりにジアルキル錫ジハライドを用い、塩基及び水の
存在下に酸ハライド化合物を用いてピラノシド化合物の
アシル化反応又はスルホニル化を行なった場合には、温
和な条件下で簡便にモノ置換ピラノシド化合物が得られ
ること、更に錫化合物の使用量も低減できることを見出
し、本発明を完成させるに至った。
【0008】即ち、本発明は、ジアルキルジハロゲノ錫
化合物、塩基、及び水の存在下に、下記一般式(I)
【0009】
【化3】
【0010】(但し、Rはメチル基、又はアリール基で
ある。)で示されるピラノシド化合物と酸ハライド化合
物とを反応させることを特徴とする下記一般式(II)
【0011】
【化4】
【0012】{式中、Rは、前記一般式(I)における
Rと同義であり、Xはアシル基又はスルホニル基であ
る。}で示されるピラノシドエステル化合物の製造方法
である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の製造方法では、原料とし
て前記一般式(I)で示されるピラノシド化合物を使用
する。なお、前記一般式(I)においてRは、メチル基
又はアリール基を表す。好適なアリール基を具体的に例
示すると、フェニル基、トルイル基、キシリル基、4−
ヒドロキシフェニル基、2−ヒドロキシフェニル基、4
−ヒドロキシメチルフェニル基、2−ヒドロキシメチル
フェニル基、3,5−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキ
シフェニル)エチルカルボニルフェニル基、2−インド
リル基等を挙げる事ができる。これらのアリール基の中
でも、原料入手の容易さの観点からフェニル基、4−ヒ
ドロキシフェニル基、2−ヒドロキシフェニル基、2−
ヒドロキシメチルフェニル基、3,5−ヒドロキシ−2
−(4−ヒドロキシフェニル)エチルカルボニルフェニ
ル基、2−インドリル基が好適に用いられる。
【0014】本発明で好適に使用できる上記ピラノシド
化合物を具体的に例示すると、メチル−β−D−アラビ
ノピラノシド、メチル−β−L−アラビノピラノシド、
メチル−α−D−キシロピラノシド、メチル−α−L−
キシロピラノシド、メチル−α−D−リキソピラノシ
ド、メチル−α−L−リキソピラノシド、メチル−α−
D−グルコピラノシド、メチル−β−D−グルコピラノ
シド、メチル−β−D−アルトロピラノシド、メチル−
α−L−アルトロピラノシド、メチル−β−D−アロピ
ラノシド、メチル−β−L−アロピラノシド、メチル−
α−D−ガラクトピラノシド、メチル−β−D−ガラク
トピラノシド、メチル−α−D−タロピラノシド、メチ
ル−α−D−マンノピラノシド、メチル−α−D−キノ
ボピラノシド、メチル−α−D−フコピラノシド、メチ
ル−α−L−フコピラノシド、メチル−α−L−ラムノ
ピラノシド、フェニル−β−D−アラビノピラノシド、
フェニル−β−L−アラビノピラノシド、フェニル−α
−D−キシロピラノシド、フェニル−α−L−キシロピ
ラノシド、フェニル−α−D−リキソピラノシド、フェ
ニル−α−L−リキソピラノシド、フェニル−α−D−
グルコピラノシド、フェニル−β−D−グルコピラノシ
ド、フェニル−β−D−アルトロピラノシド、フェニル
−α−L−アルトロピラノシド、フェニル−β−D−ア
ロピラノシド、フェニル−β−L−アロピラノシド、フ
ェニル−α−D−ガラクトピラノシド、フェニル−β−
D−ガラクトピラノシド、フェニル−α−D−タロピラ
ノシド、フェニル−α−D−マンノピラノシド、フェニ
ル−α−D−キノボピラノシド、フェニル−α−D−フ
コピラノシド、フェニル−α−L−フコピラノシド、フ
ェニル−α−L−ラムノピラノシド、アルブチン、サリ
シン、プロリジン、インジカン、ホプリン等を挙げるこ
とができる。
【0015】これらのピラノシド化合物の中でも特に、
メチル−α−D−リキソピラノシド、メチル−α−L−
リキソピラノシド、メチル−β−D−アロピラノシド、
メチル−β−L−アロピラノシド、メチル−α−D−タ
ロピラノシド、メチル−α−D−マンノピラノシド、フ
ェニル−α−D−リキソピラノシド、フェニル−α−L
−リキソピラノシド、フェニル−β−D−アロピラノシ
ド、フェニル−β−L−アロピラノシド、フェニル−α
−D−タロピラノシド、フェニル−α−D−マンノピラ
ノシド等の化合物が、酸ハロゲン化物との反応に際し
て、高い反応収率と選択性を示すため、本発明には特に
有効である。これらのピラノシド化合物はすべて試薬と
して入手可能である。
【0016】本発明で使用するジアルキルジハロゲノ錫
化合物としては、2つのアルキル基と2つのハロゲン原
子が直接錫と結合している化合物であれば特に限定され
ないが、選択性の観点から該2つのアルキル基は炭素数
1〜6のアルキル基であるのが好適である。ジアルキル
ジハロゲノ錫化合物の中でもジメチルジクロロ錫、ジメ
チルジブロモ錫、ジブチルジブロモ錫は、高い反応収率
を示すため、特に好適に使用される。
【0017】ジアルキルジハロゲノ錫化合物の使用量と
しては、ピラノシド化合物に対して触媒量であれば特に
制限はないが、あまり量が多いと後処理工程が煩雑とな
り、あまり量が少ないと反応速度が著しく落ちるため、
通常、ピラノシド化合物1モルに対して0.0001〜
0.3モル、好ましくは0.001〜0.2モルの範囲
から選択するのがよい。
【0018】本発明で用いる塩基としては、有機塩基及
び無機塩基を何等制限なく用いることができる。これら
を具体的に例示すると、無機塩基としては、炭酸カリウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウム、炭酸カルシウム、
炭酸マグネシウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリ
ウム、炭酸水素リチウム等の炭酸塩、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化マグネシ
ウム等の水酸化物を挙げることができる。有機塩基とし
ては、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプ
ロピルメチルアミン、メチルモリホリン、エチルモルホ
リン、メチルピロリジン、エチルピロリジン、メチルピ
ペリジン、エチルピペリジン等の脂肪族三級アミン、ピ
リジン、4−N,N−ジメチルピリジン、2−N,N−
ジメチルピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N,N
−ジメチルベンジルアミン、N−メチルイミダゾール等
の芳香族三級アミン等を挙げることができる。
【0019】これらの塩基の中でも特に、無機塩基とし
ては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウム、
炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素リチ
ウム等の炭酸塩、有機塩基としては、トリエチルアミ
ン、トリブチルアミン、メチルモリホリン、エチルモル
ホリン、メチルピロリジン、エチルピロリジン、メチル
ピペリジン、エチルピペリジン等の脂肪族三級アミン等
が高い反応選択性と収率を示すため好適に採用される。
【0020】本発明で用いる塩基の使用量としては、特
に制限はないが、あまり量が多いと後処理工程が煩雑と
なる上に、生成物の分解反応に寄与する可能性が高くな
り、あまり量が少ないと反応の転化率が低くなるため、
通常、ピラノシド化合物1モルに対して0.1〜4モ
ル、好ましくは1〜3モルの範囲から選択するのがよ
い。
【0021】本発明で用る酸ハライド化合物は特に限定
されないが、選択性の観点から炭素数1〜12のカルボ
ン酸ハライド、又は炭素数1〜12のスルホン酸ハライ
ドを使用するのが好適である。好適に使用できる酸ハラ
イド化合物を具体的に例示すると、カルボン酸ハライド
としては、ベンゾイルクロライド、p−トルオイルクロ
ライド、p−クロロベンゾイルクロライド、p−ニトロ
ベンゾイルクロライド、p−tert−ブチルベンゾイ
ルクロライド、α−ナフトイルクロライド、β−ナフト
イルクロライド、プロピロニルクロライド、ブタノイル
クロライド、ペンタノイルクロライド、ベンゾイルブロ
マイド等を挙げることができ、スルホン酸ハライドとし
ては、ベンゼンスルホン酸クロライド、p−トルエンス
ルホン酸クロライド、p−クロロベンゼンスルホン酸ク
ロライド、p−ニトロベンゼンスルホン酸クロライド、
p−トルエンスルホン酸フルオライド等を挙げることが
できる。これらの中でも特に、ベンゾイルクロライド、
p−トルオイルクロライド、p−クロロベンゾイルクロ
ライド、p−ニトロベンゾイルクロライド、p−ter
t−ブチルベンゾイルクロライド、α−ナフトイルクロ
ライド、β−ナフトイルクロライド、等のカルボン酸ハ
ライド、ベンゼンスルホン酸クロライド、p−トルエン
スルホン酸クロライド、p−クロロベンゼンスルホン酸
クロライド、p−ニトロベンゼンスルホン酸クロライド
等のスルホン酸ハライドが高い反応収率を示すため、特
に好適である。
【0022】本発明において使用される酸ハライド化合
物の使用量としては、前記一般式(I)で示されるピラ
ノシド化合物のアシル化又はスルホニル化したい水酸基
と酸ハライド化合物とは化学量論的に反応するため、あ
まり量が少ないと未反応物が多く残り収率の低下を招
き、あまり量が多いと反応の選択率が落ちる。このた
め、通常、用いるピラノシド化合物1モルに対して0.
8〜2モル、好ましくは0.9〜1.5モルの範囲から
選択するのが好適である。
【0023】本発明において使用される水の量として
は、あまり量が少ないと選択性が落ち、あまり量が多い
と用いる酸ハロゲン化物の加水分解反応が進行するた
め、用いるピラノシド化合物1モルに対して1〜120
モル、特に5〜100モル使用するのが好適である。
【0024】本発明の製造方法では、ジアルキルジハロ
ゲノ錫化合物、塩基、及び水の存在下に、前記一般式
(I)で示されるピラノシド化合物と酸ハライド化合物
とを反応させるが、この時の反応方法は特に限定され
ず、例えば溶媒中でこれら化合物を混合・攪拌すること
により好適に行なうことができる。
【0025】各化合物の添加順序については、ジアルキ
ルジハロゲノ錫化合物を反応系に添加する前に、塩基と
酸ハライド化合物が接触しなければ特に制限はないが、
一般的に高い選択性及び反応収率を獲得するという観点
から、予め溶媒にジアルキルジハロゲノ錫化合物、塩基
及びピラノシド化合物を添加しておき、次いで酸ハロゲ
ン化合物を徐々に添加するのが好適である。
【0026】このとき、共存させる水が溶媒としての機
能を果たすため、他の溶媒を用いる必要は特に無いが、
反応を容易に進行させるという理由より、一般的には水
溶性の有機溶媒と水との混合溶媒を反応溶媒として用い
るのが好適である。このとき用いられる水溶性有機溶媒
としてはテトラハイドロフラン、1,4−ジオキサン等
のエーテル類;tert−ブチルアルコール、tert
−アミルアルコール等のアルコール類;アセトニトリ
ル、プロピロニトリル等のニトリル類、アセトン、メチ
ルエチルケトン等のケトン類、N,N−ジメチルホルミ
アミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、
ジメチルスルホキシド等を挙げることができる。これら
の水溶性有機溶媒の中でも、特に高い収率が期待でき
る、テトラハイドロフラン、1,4−ジオキサン等のエ
ーテル類;アセトニトリル等のニトリル類、アセトン等
のケトン類が好適に採用される。
【0027】本発明において使用される水溶性有機溶媒
の量としては、特に制限はないが、あまり量が多いとバ
ッチあたりの収量が減少するため経済的ではなく、あま
り量が少ないと攪拌等に支障をきたすため、通常、反応
溶媒中のピラノシド化合物の濃度が0.1〜70質量
%、さらには1〜60質量%となるように、水溶性有機
溶媒を使用するのが好ましい。
【0028】本発明における反応温度としては、用いる
ピラノシド化合物、塩基及び酸ハロゲン化合物の種類に
よって異なるため一概には言えないが、あまり温度が低
いと反応速度が著しく小さくなり、あまり温度が高いと
副反応を助長するため、通常、−10〜50℃、好まし
くは0〜40℃の範囲で実施するのが良い。
【0029】反応時間としては、用いるピラノシド化合
物、塩基及び酸ハロゲン化合物の種類によって異なるた
め一概には言えないが、通常、0.1〜100時間の範
囲である。
【0030】また、反応は、常圧、減圧、加圧のいずれ
の状態でも実施可能である。
【0031】このような条件下で、前記一般式(I)で
示されるピラノシド化合物と酸ハロゲン化物とを反応さ
せることによって、前記一般式(II)で示されるような
3位の水酸基が選択的にアシル化されたピラノシドエス
テル誘導体が製造される。
【0032】このようにして得られた前記一般式(II)
で示されるピラノシドエステル化合物は、既知の方法に
よって単離精製できる。例えば、反応終了後、希塩酸を
加えて触媒を失活させた後、酢酸エチル等の水に相溶し
ない有機溶媒で抽出した後、有機溶媒を留去、選られた
残渣をシリカゲルクロマトグラフィー等によって分離精
製される。
【0033】また、3位の水酸基が選択的にアシル化さ
れたピラノシドエステル誘導体が得られたかどうかの確
認は、1H−NMR測定により確認することができる。
【0034】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらによって何等制限されるもので
はない。
【0035】実施例1 30mlの茄子型フラスコにα−メチル−D−マンノピ
ラノシド0.194g(1.0mmol)、炭酸カリウ
ム0.276g(2.0mmol)、テトラハイドロフ
ラン(以下、THFと称す。)4ml、水1ml(5
5.6mmol)を加え攪拌する。この溶液に、ジメチ
ルジクロロ錫0.022g(0.1mmol)を加え、
さらにベンゾイルクロライド0.141g(1.0mm
ol)を滴下した。30分間、室温下で反応させた後、
1%希塩酸10mlを加え、酢酸エチル30ml(10
ml×3)で抽出、乾燥、溶媒留去を行い、残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーによって精製したとこ
ろ、3−O−ベンゾイル−α−メチル−D−マンノピラ
ノシドを0.230g(収率77%)で取得した。
【0036】実施例2 塩基の種類をジイソプロピルエチルアミンに変更した以
外は実施例1と同様の操作を行った。その結果、3−O
−ベンゾイル−α−メチル−D−マンノピラノシドを
0.289g(収率97%)で取得した。
【0037】実施例3 塩基の種類をトリエチルアミンに、ジメチルジクロロ錫
の量を0.05mmolに変更した以外は実施例1と同
様の操作を行った。その結果、3−O−ベンゾイル−α
−メチル−D−マンノピラノシドを0.239g(収率
80%)で取得した。
【0038】実施例4 THFの量を4.5ml、水の量を0.5mlにした以
外は実施例1と同様の操作を行った。その結果、3−O
−ベンゾイル−α−メチル−D−マンノピラノシドを
0.203g(収率70%)で得た。
【0039】実施例5 30mlの茄子型フラスコにα−メチル−D−マンノピ
ラノシド0.194g(1.0mmol)、トリエチル
アミン0.202g(2.0mmol)、THF4m
l、水1mlを加え攪拌する。この溶液に、ジメチルジ
クロロ錫0.022g(0.1mmol)を加え、さら
にp−トルエンスルホニルクロライド0.191g
(1.0mmol)を滴下した。30分間、室温下で反
応させた後、1%希塩酸10mlを加え、酢酸エチル3
0ml(10ml×3)で抽出、乾燥、溶媒留去を行
い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによっ
て精製したところ、3−O−p−トルエンスルホニル−
α−メチル−D−マンノピラノシドを0.199g(収
率57%)で取得した。
【0040】実施例6 溶媒をTHF2.5ml、水2.5ml(138.9m
mol)に変更した以外は実施例1と同様の操作を行っ
た。その結果、3−O−ベンゾイル−α−メチル−D−
マンノピラノシドの収量は0.051g(収率17%)
であった。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、天然物及び生理活性物
質の原料として極めて重要な化合物である前記一般式
(II)で示されるピラノシドエステル化合物を、触媒量
のジアルキル錫ジハライドを用いて温和な条件下で、し
かも簡便な操作で得ることが可能となる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジアルキルジハロゲノ錫化合物、塩基、
    及び水の存在下に、下記一般式(I) 【化1】 (式中、Rはメチル基、又はアリール基である。)で示
    されるピラノシド化合物と酸ハライド化合物とを反応さ
    せることを特徴とする下記一般式(II) 【化2】 {式中、Rは前記一般式(I)におけるRと同義であ
    り、Xはアシル基又はスルホニル基である。}で示され
    るピラノシドエステル化合物の製造方法。
JP2000064413A 2000-03-09 2000-03-09 ピラノシドエステル化合物の製造方法 Pending JP2001247592A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000064413A JP2001247592A (ja) 2000-03-09 2000-03-09 ピラノシドエステル化合物の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000064413A JP2001247592A (ja) 2000-03-09 2000-03-09 ピラノシドエステル化合物の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001247592A true JP2001247592A (ja) 2001-09-11

Family

ID=18584122

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000064413A Pending JP2001247592A (ja) 2000-03-09 2000-03-09 ピラノシドエステル化合物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001247592A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20120095199A1 (en) * 2009-03-31 2012-04-19 Tate & Lyle Technology Ltd. Based-Assisted formation of Tin-Sucrose Adducts

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20120095199A1 (en) * 2009-03-31 2012-04-19 Tate & Lyle Technology Ltd. Based-Assisted formation of Tin-Sucrose Adducts
US8927706B2 (en) * 2009-03-31 2015-01-06 Tate & Lyle Technology, Ltd. Based-assisted formation of tin-sucrose adducts

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPWO2004106352A1 (ja) アルドヘキソピラノース中間体の製造法
JP2001247592A (ja) ピラノシドエステル化合物の製造方法
SU615854A3 (ru) Способ получени -диуретанов
JP2000327694A (ja) ヌクレオシド化合物
JP5305697B2 (ja) α−D−マンノピラノシド誘導体の製造方法
JP5328183B2 (ja) グルコシドエステル誘導体の製造方法
JP5334484B2 (ja) ラムノシドエステル誘導体およびその製造方法
GB1435802A (en) Azetidinones and the production thereof
JPS6241519B2 (ja)
EP0332191A2 (en) Sialosyl glyceride and process for producing the same
NO323684B1 (no) Fremgangsmate for fremstilling av perbenzylerte 1-O-glykosider
KR100288404B1 (ko) 2-벤조티아졸릴 4-아미노-5-클로로-2-메톡시티오벤조에이트 및
JPH09249683A (ja) N−アセチル−d−ノイラミン酸エステル誘導体、及びその製造法
JP2000219696A (ja) 硫酸化オリゴ糖化合物及びその中間体
JP5334437B2 (ja) キシロシドエステル誘導体およびその製造方法
JP3823668B2 (ja) スフィンゴミエリン類縁体およびその製法
JPS62153278A (ja) 4−アシルイソオキサゾ−ル誘導体の製造法
JPH023799B2 (ja)
JP2006083091A (ja) トレハロース型二糖類及びその誘導体の製造方法並びに新規トレハロース型二糖類誘導体
JP4440167B2 (ja) 高度にフッ素化されたカルボン酸誘導体およびその製造方法
JP2007063262A (ja) α−グリコシド結合を有する3−フルオロシアル酸誘導体の製造方法
JPH05140202A (ja) 環状オリゴ糖、その製造方法及び合成中間体
JPH09157284A (ja) グルコピラノース誘導体の製造方法
HU198949B (en) Process for producing 5-substituted-3'azido-2',3'-dideoxyribonucleosides
JP2000319229A (ja) βケトカルボン酸エステル、βケトカルボニトリルの合成方法