JP5326106B2 - ラジオコントロール送信機、ラジオコントロール送信機における操縦信号の送信方法 - Google Patents
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Description
そこで、初心者が飛行体を墜落させるようなことなく操縦の練習ができるように、トレーナ機能を有するラジオコントロール送信機が知られている。
このようにして接続されるラジオコントロール送信機のうち、一方のラジオコントロール送信機は、操縦を教える先生が操縦する、先生用ラジオコントロール送信機として機能するように設定され、他方のラジオコントロール送信機は、操縦を指導してもらう生徒が操縦する、生徒用ラジオコントロール送信機として機能するように設定される。
これに対して、能動モードでは、先生用ラジオコントロール送信機に対して行われた操縦操作に応じた操縦データを、操縦信号として被操縦体に対して送信する。つまり、この場合においては、生徒用ラジオコントロール送信機からのトレーナ信号に応じた操縦データを、操縦信号としては送信しない。
しかし、例えばここで、受動モードのもとで生徒が操縦しているときに操作を誤り、被操縦体の飛行状態が不安定になったとする。あるいは、着地のための操作など、飛行体としての被操縦体では非常に難度が高い操作を行うべき状況になったとする。
このようなとき、先生は、トレーナスイッチを操作して、受動モードから能動モードに切り換える。これにより、生徒が生徒用ラジオコントロール送信機1Bを操作しても、被操縦体は、その操作に応答しては動作せず、代わりに先生用ラジオコントロール送信機に対する操縦操作に応じてのみ動作可能な状態になる。そこで、先生は、能動モードとした状態のもと、例えば、不安定な飛行状態を立て直すための操作を行ったり、あるいは、着地のための操作を行ったりする。
このようにして、トレーナ機能を利用すれば、生徒は、先生にいつでも補助してもらえる環境で、機体を墜落させたり、着地に失敗したりすることなく安全に操縦の練習を行える。
ラジオコントロール送信機から送信される操縦信号は、チャンネルごとに、操作により得られたコントロール量の情報を割り当てて成る。ラジオコントロール送信機は、操作子に対する操作に応じて得られる信号をエンコードしてコントロール量の情報を得て、これをしかるべきチャンネルに割り当てるようにして操縦信号を生成し、被操縦体(ラジオコントロール受信機)に対して送信する。
被操縦体側では、設定されたチャンネルオーダーに従って、チャンネルとサーボ等のコントロール対象との対応が設定されている。これにより、被操縦体側では、ラジオコントロール受信機にて受信した操縦信号におけるチャンネルごとのデータに基づいて、しかるべきコントロール対象が駆動され、被操縦体は、ラジオコントロール送信機側で操縦者が操作したとおりに動く。
また、現在においては、操縦者個人ごとの操縦のスタイルなどに対してより個別に対応できるように、ユーザ操作などによってチャンネルオーダーを任意に変更可能なラジオコントロール送信機も知られるようになってきている。すると、例えばラジオコントロール送信機の機種が同一であっても、ラジオコントロール送信機ごとにチャンネルオーダーが異なり得ることになる。
この場合の受動モードにおいては、先生用ラジオコントロール送信機からは、生徒用ラジオコントロール送信機からのトレーナ信号のチャンネルオーダーに従った操縦信号が送信されてしまう。すると、例えば生徒はエルロンを操縦しているつもりでも、被操縦体ではエルロン以外が動かされるようなこととなり、被操縦体を意図したとおりに操縦できなくなる。
しかし、実際におけるチャンネルオーダーの変更設定操作は、かなり煩雑で面倒であり、トレーナ機能を使おうとする都度、この操作を行うことは、ユーザにとっては相当な負担となっている。
つまり、チャンネルとコントロール対象とを対応付けるチャンネルオーダーの設定が為されている外部のラジオコントロール送信機から送信される信号であり、設定が為された前記チャンネルオーダーに従って、複数のチャンネルごとに対してコントロール対象の操作情報を割り当てた間接操縦信号を受信する受信手段と、前記コントロール対象に対応付けされた本ラジオコントロール送信機のチャンネルと、外部のラジオコントロール送信機の前記チャンネルオーダーにおけるチャンネルとを、同じコントロール対象が対応付けされた同士で対応付けたチャンネル対応情報を保持する、チャンネル対応情報保持手段と、受信した前記間接操縦信号の操作情報ごとに対して、前記チャンネル対応情報においてその操作情報が対応する外部のラジオコントロール送信機のチャンネルに対応付けられた本ラジオコントロール送信機のチャンネルの割り当て設定を行うチャンネル変換手段と、チャンネル割り当て設定が為された操作情報として、少なくとも前記チャンネル変換手段により本ラジオコントロール送信機のチャンネルの割り当て設定が為された操作情報を受け取り、受け取った操作情報を、割り当て設定が為されているチャンネルの情報として格納して直接操縦信号を生成する直接操縦信号生成手段とを備えて構成することとした。
また、このチャンネルの変換にあたっては、例えば、先生用のラジオコントロール送信機と生徒用のラジオコントロール送信機とで同じコントロール対象が割り当てられているチャンネルとの対応関係が示されるチャンネル対応情報を保持させればよい。これにより、例えばチャンネルオーダーをわざわざ変更設定する操作を行う必要はなく、ユーザにとっての操作負担なども大きく軽減される。
<1.ラジオコントロール送信機の外観例>
<2.チャンネルオーダーについて>
<3.トレーナ機能概要>
<4.トレーナ機能における先生用ラジオコントロール送信機の動作モード>
<5.これまでのトレーナ機能における問題点>
<6.本実施形態のチャンネル変換機能:概要>
<7.本実施形態のチャンネル変換機能:第1例>
[7−1.システム構成]
[7−2.チャンネル対応付け操作]
[7−3.第2モード(ファンクションモード)でのチャンネル変換処理構成]
[7−4.第3モード(ミックスモード)でのチャンネル変換処理構成]
[7−5.チャンネル変換処理に対応した操縦信号処理]
<8.本実施形態のチャンネル変換機能:第2例>
本願の発明を実施するための形態(以下、実施形態という)は、模型用のラジオコントロールシステムにおけるラジオコントロール送信機に適用される。ラジオコントロールシステムは、ラジオコントロール送信機と、ラジオコントロール受信機及びサーボ等を搭載する模型の被操縦体から成る。
また、本実施形態のラジオコントロール送信機1に対応したラジオコントロール受信機、またサーボを搭載する被操縦体としては、模型飛行機や模型ヘリコプターなどの飛行体となる。
模型用のラジオコントロールシステムでは、個別の1つのコントロール対象(ファンクションともいう)ごとに1つのチャンネル(CH)を割り当てるようにされており、このチャンネルに対するコントロール対象の割り当て設定を、チャンネルオーダーともいう。
一例として、本実施形態のラジオコントロール送信機1は、最大で8チャンネルを使用できるものとする。この場合、ラジオコントロール送信機1は、例えば最大で8つのサーボをコントロールできる。
図示するようにして、CH1に対してはエレベータが割り当てられている。CH2に対してはラダーが割り当てられている。CH3に対してはスロットルが割り当てられている。CH4に対してはエルロンが割り当てられている。CH5に対しては第2(2nd)エルロンが割り当てられている。CH6に対してはフラップが割り当てられている。CH7に対してはギアが割り当てられている。CH8は予備となっている。
なお、この図のPPM信号による操縦信号も、8チャンネルに対応した形式による例を示している。
上記図1に示した本実施形態のラジオコントロール送信機1は、トレーナ機能に対応しており、生徒用ラジオコントロール送信機、若しくは先生用ラジオコントロール送信機として動作させることができる。
トレーナ機能を利用するのにあたっては、図示するようにして、2つのラジオコントロール送信機1を、トレーナ機能に対応する所定の伝送路100により通信可能に接続する。この伝送路100の実際としては、例えばラジオコントロール送信機1同士をケーブルで接続する形態でもよいし、無線でもよい。
そのうえで、しかるべき操作、作業により、伝送路100で接続される2つのラジオコントロール送信機1について、その一方が先生用ラジオコントロール送信機1Aとして動作し、他方が生徒用ラジオコントロール送信機1Bとして動作するように設定を行っておくようにする。そして、先生用ラジオコントロール送信機1Aは、先生となる操縦者が持って操縦し、生徒用ラジオコントロール送信機1Bは、生徒となる操縦者が持って操縦する。
また、一般的なこととして、ユーザは、例えば自身が使用するラジオコントロール送信機について、自身が操作しやすいように、後述するチャンネルオーダーその他の設定を変更することがある。特に、熟練したユーザになるほど、この傾向は強い。また、このようにしてラジオコントロール送信機を設定したことに応じては、自身が使用する被操縦体について、ラジオコントロール送信機に対して行った設定に合わせるようにして調整を行うことになる。トレーナ機能を利用したトレーニングに際しては、先ず、生徒の操縦によって墜落などの重大な過失が起こらないようにすることが必要なので、通常は、先生用ラジオコントロール送信機1Aの設定に合わせて調整された被操縦体10を利用する。
また、このトレーナ信号の形式としては、例えば伝送路100の方式などにより適切なものを規定すればよいが、例えば先に説明したPPM信号を適用することもできる。特に、伝送路100がトレーナケーブルといわれる有線に対応するものである場合には、トレーナ信号にしばしばPPM信号が使用される。
一方、能動モードでは、伝送路100経由で生徒用ラジオコントロール送信機1Bからトレーナ信号が送信されてきたとしても、先生用ラジオコントロール送信機1Aは、このトレーナ信号に応じた操縦信号の送信出力を行わない。代わりに、先生用ラジオコントロール送信機1Aから、この先生用ラジオコントロール送信機1Aに対する操作に応じて生成した先生側の操縦信号を送信する動作を実行する。
このようにして、トレーナ機能によっては、先生がいつでも補助できる環境のもとで生徒が操縦の練習を行えるようになっている。
また、本実施形態のトレーナ機能が有効設定されているときには、先生用ラジオコントロール送信機1Aとして、図5において模式的に示す第1〜第3モードの3つの動作モードのうちの何れかによる動作を実行する。
なお、これらの第1〜第3モードの間でのモード選択は、例えば操作者の操作に応じて行われる。また、この図5における各動作モードは、その基本構成を示しており、後述するように、本実施形態のチャンネル変換機能(第1例)に対応して、図5(b)(c)の第2、第3モードについては、後述する図11(a)(b)の構成が採られる。
この図に示される操作信号生成部40は、先生用ラジオコントロール送信機1Aに備えられる操作子に対する操縦操作に応じて、先生用ラジオコントロール送信機1Aにて設定されたチャンネルオーダーに従ってチャンネルを割り当てた操作信号を生成する。ここで生成されたチャンネル対応の操作信号は、エンコーダ41に入力される。
エンコーダ41は、エンコード処理として、入力されるチャンネルごとの操作信号から、その操作信号が対応するコントロール対象(例えばサーボ)についてのコントロール量を求める。そして、求めたコントロール量の情報(操縦情報)を、チャンネルごとに割り当てるようにして、操縦信号の基となる信号を生成して切換器42に出力する。
切換器42は、上記エンコーダ41からの信号と、生徒用ラジオコントロール送信機から送信されてきたトレーナ信号との何れかを選択して出力する。この信号の切り換えは、トレーナスイッチ6に対する操作に応じて行われる。つまり、切換器42は、トレーナスイッチ6に対する操作により、受動モードが設定されているときにはトレーナ信号を選択して出力し、能動モードが設定されているときにはエンコーダ41からの信号を選択して出力する。このようにして切換器42により選択された信号が、実際に被操縦体に対して送信されるべき操縦信号として出力される。
第2モードにおいては、操作信号生成部40にて生成された操作信号が、先ず切換器42に対して出力される。
この場合の切換器42も、トレーナスイッチ6に対する操作に応じて、受動モードが設定されているときにはトレーナ信号を選択して出力し、能動モードが設定されているときには操作信号生成部40からの操作信号を選択して出力する。この場合、切換器42の出力は、エンコーダ41に対して出力される。
エンコーダ41は、操作信号生成部40からの操作信号が入力される場合には、この操作信号についてエンコード処理を実行し、操縦信号として出力する。これに対して、トレーナ信号が入力される場合には、必要に応じて入力されるトレーナ信号の形式変換などを行って操縦信号として出力する。
第3モードにおいては、操作信号生成部40から出力される操作信号を合成器43に対して入力する。
合成器43は、上記操作信号生成部40からの操作信号とトレーナ信号とを入力して、設定された合成比率に応じて合成し、エンコーダ41に対して出力する。
エンコーダ41では、入力された信号についてエンコードを行って操縦信号として出力する。この場合の操縦信号は、例えばチャンネルごとに対応するコントロール量として、先生用ラジオコントロール送信機1Aに対して行われた操作に応じたコントロール量と、生徒用ラジオコントロール送信機1Bに対して行われた操作に応じたコントロール量とが合成されたものとなる。この第3モードは、例えば、生徒の操縦中においても、先生が補助的に操作して飛行状態を修正したりすることが必要な場合に用いられる。つまり、第3モードでは、受動モードのときでも、先生用ラジオコントロール送信機1A側で行われた操作が反映されるようになっている。なお、例えば能動モードのときには、安全のために、先生用ラジオコントロール送信機1A側の操作のみに応じた操縦信号が出力される。つまり、合成器43は、操作信号生成部40からの操作信号のみをエンコーダ41に出力するようにして合成比率を設定する。
ところで、以前からのトレーナ機能では、先生用ラジオコントロール送信機1Aは、受動モードにおいては、生徒用ラジオコントロール送信機1Bからのトレーナ信号に基づいて操縦信号を出力するのにあたり、生徒用ラジオコントロール送信機1B側にて設定されているチャンネルオーダーをそのまま反映させることとしていた。つまり、トレーナ信号におけるCH1〜CHnのコントロール量の情報を、そのまま、操縦信号のCH1〜CHnのコントロール量の情報に置き換えて出力していた。
例えば、元々のデフォルトのチャンネルオーダーの設定が機種ごとに異なる場合はもちろんのこと、特に、最近では、チャンネルオーダーをユーザ設定により変更可能なラジオコントロール送信機が普及してきている。このチャンネルオーダーの変更機能によっては、自分の操縦の仕方により適するようにカスタマイズできる。このため、チャンネルオーダーの変更機能は、操縦者の熟練度、技能が高くなるのに応じて、利用されることが多くなる。これに対して初心者は、デフォルトのチャンネルオーダーのまま使用していることが多い。このような事情から、チャンネルオーダーが先生と生徒で異なるということが、より高い頻度で起こるようになってきている。
図6においては、紙面左側に生徒用ラジオコントロール送信機1Bのチャンネルオーダー設定例が示され、紙面右側に先生用ラジオコントロール送信機1Aのチャンネルオーダーの設定例が示されている。
先ず、この場合の先生用ラジオコントロール送信機1Aのチャンネルオーダーは、先に図2に示した内容と同じになっている。
これに対して、生徒用ラジオコントロール送信機1Bのチャンネルオーダーは、
CH1:エルロン、CH2:エレベータ、CH3:スロットル、CH4:ラダー、CH5:ギア、CH6:フラップ、CH7:2ndエルロン、CH8:予備、となっている。
この場合、CH3,CH6のスロットル、フラップは同じではあるものの、他のチャンネルとファンクションの割り当ては互いに全く異なっている。
図5(a)の第1モードの構成の場合、切換器42によってトレーナ信号が選択された場合には、先生用ラジオコントロール送信機1Aを、トレーナ信号がスルーするような状態で操縦信号として出力される。従って、当然のこととして、トレーナ信号のCH1〜CH8ごとの情報が、そのまま操縦信号のCH1〜CH8の情報として反映される。
また、図5(b)(c)の第2,第3モードは、トレーナ信号がエンコーダ41を通過するものの、エンコーダ41においては、入力されたトレーナ信号のCH1〜CH8ごとの情報を、そのまま操縦信号のCH1〜CH8の情報に置き換えることになる。このために、やはり、トレーナ信号のCH1〜CH8ごとの情報は、それぞれ、操縦信号のCH1〜CH8の情報として反映されてしまう。
例えば、先生用ラジオコントロール送信機1A側でチャンネルオーダーを変更する場合には、これに対応させて、被操縦体側についても、サーボ接続など、チャンネルオーダーの変更に対応した変更を与える必要がある。
これらの設定パラメータについても、チャンネルオーダーの変更に対応して、変更されたチャンネルに対応するようにして入れ替えを行う必要がある。
ミキシングとは、1つの特定のコントロール対象に対応するチャンネルをメインチャンネルとして、このメインチャンネルに対する操作に連動して、他のコントロール対象に対応するチャンネルにも予め設定したコントロール量を与える機能である。このミキシング機能は、飛行体の被操縦体の場合には、しばしば無尾翼機に対応して設定される。なお、この連動して制御されるチャンネルについては仮想チャンネルとして扱われる。
仮想チャンネルに対応するコントロール量の情報は、例えば先生用ラジオコントロール送信機1Aに対して行われた操作に応じて、先生用ラジオコントロール送信機1Aのエンコーダ41が生成し、チャンネルオーダーに従って操縦信号のチャンネルに割り当てる。
しかし、これまでのトレーナ機能では、エンコーダ41は、トレーナ信号の操作情報が入力されるときには、単に、この操作情報としてのコントロール量の情報を、そのまま操縦信号のチャンネルに割り当てて送信していた。従って、図5(a)の第1モードだけではなく、図5(b)(c)の第2,第3モードであっても、トレーナ信号の入力に応じた操縦信号には、仮想チャンネルに対応したコントロール量の情報は含められることがなかった。つまり、トレーナ機能の場合には、生徒用ラジオコントロール送信機1Bに対する操作に応じては、ミキシングを有効にはたらかせることができないでいた。
そこで、本実施形態のラジオコントロール送信機1としては、上記した不具合を解消するために、トレーナ機能に対応しては、以降説明するチャンネル変換処理機能を与えるようにする。
例えば、図7において生徒用ラジオコントロール送信機1B側において設定されているCH1を例にとる。
生徒用ラジオコントロール送信機1Bにおいては、このCH1にはエルロンが割り当てられている。そのうえで、生徒用ラジオコントロール送信機1Bに対して、このCH1のエルロンについての操作が行われたとする。先生用ラジオコントロール送信機1Aでは、図示するようにして、エルロンはCH4に割り当てられている。そこで、先生用ラジオコントロール送信機1Aは、図における矢印の対応により示すようにして、このエルロン操作に応じた操作情報(コントロール量の情報)を、操縦信号のCH4に割り当てて被操縦体に送信する。
また、生徒用ラジオコントロール送信機1Bに対して、CH2に割り当てたエレベータについての操作が行われたとする。先生用ラジオコントロール送信機1Aでは、エレベータはCH1に割り当てられている。そこで、先生用ラジオコントロール送信機1Aは、このエレベータ操作に応じた操作情報を、操縦信号のCH1に割り当てて被操縦体に送信する。
同様に、生徒用ラジオコントロール送信機1Bにて、CH3〜CH8に割り当てられた、スロットル、ラダー、ギア、フラップ、第2エルロン、(予備)に対する操作が行われたことに応じては、先生用ラジオコントロール送信機1Aは、それぞれ、これらのコントロール対象に応じた操作情報を、CH3,CH2,CH7,CH6,CH5,(CH8)に割り当てて送信する。
[7−1.システム構成]
本実施形態として、上記のチャンネル変換を実現するための構成としては、第1例と第2例との2例を挙げることとし、先ず、第1例から説明する。
図8は、第1例に対応する先生用ラジオコントロール送信機1Aと生徒用ラジオコントロール送信機1Bのシステム構成例を示している。
先ず、先生用ラジオコントロール送信機1Aにおいては、制御部21a、メモリ22a、送信部23a、トレーナ機能対応通信部24a、表示部25a、操作部26aが示されている。
制御部21aは、例えばCPUを有して構成され、先生用ラジオコントロール送信機1Aにおける各種の制御処理を実行する。
この図では、本実施形態に対応してメモリ22aに保持される情報として、チャンネルオーダーデータ27a、操縦関連データ27b、チャンネル対応テーブル27cを示している。
例えば生徒用ラジオコントロール送信機1Bからは伝送路100を経由してトレーナ信号が送信されてくる。トレーナ機能対応通信部24aは、このトレーナ信号を受信して、例えば制御部21aが処理可能な形式に変換し、制御部21aに対して渡す。制御部21aは、トレーナ機能が有効に設定されているときには、受信したトレーナ信号が有するコントロール量の情報が反映された操縦信号を送出させる。そして、第1例においては、この操縦信号の送出の際において、後述するようにしてチャンネル変換処理を実行する。
なお、表示部25aとして採用するディスプレイデバイスとしては特に限定されるべきではないが、例えば現状であれば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなどを挙げることができる。
ただし、チャンネル変換機能の第1例に対応しては、生徒用ラジオコントロール送信機1B側ではチャンネル対応テーブルは保持しない。
この場合の生徒用ラジオコントロール送信機1Bのメモリ22bにおいては、チャンネルオーダーデータ27dが示されている。このチャンネルオーダーデータ27dは、例えば図6,図7の紙面左側に例示したように、生徒用ラジオコントロール送信機1B側にて設定されたチャンネルオーダーを示す内容を有するものとなる。
なお、操縦関連データについては、生徒用ラジオコントロール送信機1B側においても保持していてよいのであるが、ここでは操縦関連データについてのメモリ22における図示を省略している。
先にも述べたように、本実施形態の第1例としてのチャンネル変換処理では、トレーナ機能に対応して、先生用ラジオコントロール送信機1Aのメモリ22にチャンネル対応テーブル27cを保持しておく。このチャンネル対応テーブル27cは、ユーザが、先生用ラジオコントロール送信機1Aに対してチャンネル対応付け操作を行うことで、チャンネル対応テーブル27cを作成される。
例えば先生としての操縦者(ユーザ)は、先生用ラジオコントロール送信機1Aに対する所定操作によって、例えば表示画面部3に対して、図9(a)に例示するようなチャンネル対応付け操作のための操作画面を表示させる。
図9(a)の表示画面部3の左側は、先生側設定内容表示領域3aとなる。この先生側設定内容表示領域3aにおいて、最上段には、「TRAINER」と表示されており、その下に、CH1〜CH8の行ごとに1つのコントロール対象名が対応付けられている。これは、先生用ラジオコントロール送信機1Aにおいて設定されているチャンネルオーダーを示している。なお、この図に示されている先生用ラジオコントロール送信機1Aのチャンネルオーダーは、図6,図7に示した設定と同じ内容となっている。
また、その下側においては、先生側設定内容表示領域3aのCH1〜CH8に対応する1行目〜8行目ごとに、1つのチャンネル番号が対応付けされるようにして表示されている。これらのチャンネル番号は、先生側設定内容表示領域3a側のCH1〜CH8ごとに対応付けられる生徒用ラジオコントロール送信機1Bのチャンネル番号を示している。
また、チャンネル対応付け操作領域3bにおいては強調表示枠30が配置される。この強調表示枠30は、操作に応じて、チャンネル対応チャンネル対応付け操作領域3bにおいて行ごとに表示されるチャンネル番号間を移動する。ユーザは、この強調表示枠30が配置されているチャンネル番号について変更を行える。
ここで、先ず先生は、先生用ラジオコントロール送信機1AにおけるCH1に対応付けるべき生徒用ラジオコントロール送信機1B側のチャンネルを設定しようと思ったとする。このとき、先生は、図9(a)に示すようにして、チャンネル対応付け操作領域3bにおける一行目に強調表示枠30を配置させておくようにする。
図9(a)の先生側設定内容表示領域3aの内容によると、先生用ラジオコントロール送信機1Aのチャンネルオーダーとして、CH1には、エレベータのコントロール対象が割り当てられている。一方、生徒用ラジオコントロール送信機1Bにおいてエレベータのコントロール対象が割り当てられているのはCH2(図6,図7)となっている。そこで、先生は、図9(a)から図9(b)への遷移として示すように、チャンネル対応付け操作領域3bにおいて強調表示枠30を配置させた1行目のチャンネル番号をCH2とする操作を行う。
以降、同じ要領で、先生用ラジオコントロール送信機1AのCH3〜CH8ごとに、生徒用ラジオコントロール送信機1B側のチャンネルを1つ割り当てていく。
このように、チャンネル対応付け操作によっては、先生用ラジオコントロール送信機1A側のチャンネルごとに、同じコントロール対象が割り当てられている生徒用ラジオコントロール送信機1Bのチャンネルを対応付ける。
そして、先生用ラジオコントロール送信機1AのCH1〜CH8の全てについて生徒用ラジオコントロール送信機1Bのチャンネルを対応付ける操作が完了した段階では、操作画面は図9(c)に示すものとなる。図7を参照して分かるように、図9(c)のチャンネル対応付け操作領域3bにおいては、先生側設定内容表示領域3aにて示される先生用ラジオコントロール送信機1A側でのチャンネル番号が対応する各行に対して、同じコントロール対象に割り当てられた生徒用ラジオコントロール送信機1B側のチャンネル番号が示されている。
例えば先生は、図9(c)に示す操作画面の内容を見て、設定に間違いがないことを確認すると、決定操作を行うようにする。
この図に示されるチャンネル対応テーブル27cは、生徒側チャンネル(生徒側CH)として示されるCH1〜CH8ごとに、1つの変換先チャンネル(変換先CH)が対応付けされている。ここでの変換先チャンネルは、生徒側チャンネルCH1〜CH8ごとに対応して、同じコントロール対象が割り当てられた先生用ラジオコントロール送信機1A側のチャンネル番号を示す。この図のチャンネル対応テーブル27cにおける生徒側チャンネルと変換先チャンネルとの対応関係は、図9(c)に示した先生側設定内容表示領域3aとチャンネル対応付け操作領域3bのチャンネルの対応付けの結果と同じとなっている。つまり、この図のチャンネル対応テーブル27cは、図9(c)に示すようにして設定された先生用ラジオコントロール送信機1A側と生徒用ラジオコントロール送信機1Bとのチャンネルの対応関係について、生徒用ラジオコントロール送信機1B側をチャンネル順に配列したうえで、これに先生用ラジオコントロール送信機1Aのチャンネルを対応付けて示しているものとみることができる。
先に図5により説明したように、トレーナ機能においては、先生用ラジオコントロール送信機1Aは、第1〜第3モードのうちの何れかのモードによる動作を行う。本実施形態のチャンネル変換機能の第1例は、第1〜第3モードのうち、少なくとも第2モードに対応して適用できる。
例えばトレーナ機能の能動モード時においては、操作信号生成部40は、先生用ラジオコントロール送信機1Aのチャンネルオーダーデータ27aが示すチャンネルオーダーに従って、チャンネルを対応付けた操作信号を出力する。ここでのチャンネルオーダーデータ27aは、チャンネルごとのコントロール対象に割り当てた操作子との対応関係も示されている。操作信号生成部40は、チャンネルオーダーデータ27aに示される、操作信号が対応する操作子とチャンネルとの対応関係により、操作信号に対応付けるべきチャンネルを認識できる。
切換器42は、操作信号生成部40からの操作信号を選択してエンコーダ41に出力する。このとき操作信号生成部40からエンコーダ41に対しては、先生用ラジオコントロール送信機1Aのチャンネルオーダーデータ27aが示すチャンネルオーダーに従って、1つのコントロール対象に対応する操作信号に、1つのチャンネルを対応付けて渡すことになる。
チャンネル変換処理部44は、伝送路100を経由して、生徒用ラジオコントロール送信機1Bから送信されてきたトレーナ信号を入力する。
第1例において、トレーナ信号は、生徒用ラジオコントロール送信機1Bにて設定されているチャンネルオーダーに従って、チャンネルごとのコントロール対象の割り当てが行われている。つまり、図6,図7の例との対応であれば、トレーナ信号のCH1〜CH7(CH8)に対して、それぞれ、エルロン、エレベータ、スロットル、ラダー、ギア、フラップ、第2エルロン、(予備)についてのコントロール量の情報が割り当てられて送信される。
図10のチャンネル対応テーブル27cの場合には、入力したトレーナ信号のCH1のコントロール量のデータは、CH4に対応付けされる。また、入力したトレーナ信号のCH2のコントロール量のデータは、CH1に対応付けされる。以降、同様にして、入力したトレーナ信号のCH3〜CH8のコントロール量のデータは、それぞれ、CH3,CH2,CH7,CH6,CH5,CH8に対応付けされる。
このようにして、第1例のチャンネル変換処理部44は、トレーナ信号における、生徒用ラジオコントロール送信機1B側でのチャンネルオーダーに従ってCH1〜CH8ごとに対応付けられていたデータについて、先生用ラジオコントロール送信機1Aのチャンネルオーダーに合わせられるようにして、対応付けされるべきチャンネル番号の変換を行う。これにより、トレーナ信号におけるチャンネルごとに示されていたコントロール量の情報は、先生用ラジオコントロール送信機1Aにて設定されているチャンネルオーダーに従ったものとなる。
そして、このようにしてチャンネル番号の対応付けが変換されたデータを、切換器42経由でエンコーダ41に転送する。
図12(a)には、チャンネル変換処理部44が入力したトレーナ信号(PPM信号形式)の例が示されている。図12(b)には、図12(a)のトレーナ信号の入力に応じてエンコーダ41にて生成される操縦信号を示している。なお、ここでは、操縦信号もPPM信号形式であることとしている。
そして、この対応付けに従ってエンコーダ41のエンコード処理により得られる図12(b)の操縦信号としては、図示するようにして、CH1のパルス間隔が時間T2となっている。つまり、操縦信号のCH1は、トレーナ信号のCH2と同じパルス間隔を有している。これは、生徒用ラジオコントロール送信機1Bにてエレベータを操作したことに応じて得られたCH1のコントロール量の情報が、先生用ラジオコントロール送信機1Aから送信する操縦信号においては、CH4により同じエレベータのコントロール量の情報として扱われていることを意味する。
これにより、先生用ラジオコントロール送信機1Aと生徒用ラジオコントロール送信機1Bとの間でのチャンネルオーダーが異なっていても、被操縦体は、生徒用ラジオコントロール送信機1B側での操縦に正しく応答して動作することができる。
しかし、この操作は、単に、先生用ラジオコントロール送信機1A側のチャンネルオーダーにおけるコントロール対象に対して、生徒用ラジオコントロール送信機1B側のチャンネルを対応付ければよく、例えば、以前のようにして、チャンネルオーダー自体の設定を変更する場合と比較すれば、非常に簡単な作業で済む。
しかし、図11(a)によると、操縦関連データ27bは、エンコーダ41が利用するものとされている。つまり、先生用ラジオコントロール送信機1Aにて設定されているエンドポイント、フェールセーフ、サブトリムなどについての制御は、エンコーダ41により、先生用ラジオコントロール送信機1Aのチャンネルオーダーに対応して実行される。
同様に、ミキシング機能による仮想チャンネルの制御も、エンコーダ41により、先生用ラジオコントロール送信機1Aのチャンネルオーダーに対応して実行される。
さらに、同じ図11(a)によると、トレーナ信号は、チャンネル変換処理部44によるチャンネル変換が行われてからエンコーダ41に対して入力されている。
そして、本実施形態においては、エンコーダ41に対しては、トレーナ信号のチャンネル割り当てを、先生用ラジオコントロール送信機1Aでのチャンネルオーダーに対応して割り当て直したデータが渡される。つまり、エンコーダ41に渡されるデータは、先生用ラジオコントロール送信機1Aのチャンネルオーダーに従ったものとなる。このため、エンコーダ41は、トレーナ機能の受動モードにおいても、トレーナ機能がオフの場合と同様、入力されるデータを、通常の先生用ラジオコントロール送信機1Aに対して操作を行って得られた操作信号と同じに扱ってエンコード処理を行えばよい。
これにより、本実施形態では、エンドポイント、フェールセーフ、サブトリムなどについては、トレーナ機能の受動モード時においても、生徒用ラジオコントロール送信機1B側での操縦に応じて、そのまま適正に働くことになる。同様に、ミキシング機能における仮想チャンネルの制御も、受動モード時において、生徒用ラジオコントロール送信機1Bの操縦に応じて適正に働くことになる。
このような場合、例えば先生用ラジオコントロール送信機1Aのほうが生徒用ラジオコントロール送信機1Bよりも上級機であるようなことがしばしばある。チャンネル最大数は、上級機になるほど多く成る傾向にあるので、先生用ラジオコントロール送信機1Aよりも生徒用ラジオコントロール送信機1Bのほうが、チャンネル最大数は少ないということが高い可能性で起こりえる。
しかし、このような場合にも、本実施形態のチャンネル変換機能であれば、先生用ラジオコントロール送信機1Aでは、生徒用ラジオコントロール送信機1B側で対応できないチャンネルについては、単に有意な操作情報を格納しないようにして操縦信号を生成すればよい。つまり、本実施形態においては、上記のような機種の違いによるチャンネル数の相違については何ら支障がなくなるという利点もある。
また、本実施形態のチャンネル変換機能は、上記図11(a)に示した第2モード(ファンクションモード)のみではなく、第3モード(ミックスモード)に対しても適用できる。
図11(b)は、第3モードに対して、第1例としてのチャンネル変換機能を適用したシステム構成例を示している。この図において、図5(c)と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
この場合のチャンネル変換処理部44は、トレーナ信号を合成器43に入力する前段において挿入されている。このために、受動モード時においては、チャンネル変換処理部44により、入力されたトレーナ信号が有するチャンネルごとのコントロール量の情報は、先生用ラジオコントロール送信機1A側のチャンネルオーダーに従ったチャンネルに割り当て直されて合成器43に対して入力される。
これにより、例えば受動モードにおいて、操作信号生成部40から操作信号が出力されていないとき(先生用ラジオコントロール送信機1Aに対する操縦操作が行われていないとき)には、図11(a)の第2モードの場合と同様にして、適正にチャンネル変換後の操縦信号が出力される。
また、先生が、補助のために先生用ラジオコントロール送信機1Aに対する操縦を行ったことで、操作信号生成部40から操作信号が出力されているときには、合成器43においては、先生用ラジオコントロール送信機1Aに対する操作に応じて得られるコントロール量の情報と、トレーナ信号に基づくコントロール量の情報とを、先生用ラジオコントロール送信機1A側のチャンネルオーダーに従った同じコントロール対象同士で適正に合成することになる。
先の図12による説明では、操縦信号はPPM信号形式であることとしていた。
例えば、PPM信号としての送信データの構造例を、図13(a)に示す。
SYNCは、このフレーム単位の送信データにおける同期コードとなるもので、所定ビット数による所定のビットパターンから成る。
送信機IDには、所定ビット数により、この送信データを送信するラジオコントロール送信機1に付されたID(識別子)が格納される。
チャンネルデータには、チャンネルごとのコントロール量のデータが格納される。本実施形態において、ラジオコントロール送信機1のチャンネル数は8としているので、チャンネルデータは、図13(b)に示すようにして、CH1〜CH8のデータを順次配列して形成される。なお、図13(b)に示されるCH1〜CH8のデータは、それぞれ、所定の固定のビット数を有し、そのビット値によりコントロール量を示す。
エラーコードは、例えばチャンネルデータについてのエラー検出、エラー訂正のために付加される。
そして、この場合のエンコーダ41は、変換後のチャンネル番号に従ってコントロール量の情報を、それぞれ、送信データにおけるチャンネルデータのCH1〜CH8のデータとして格納する。
この結果、例えば図6、図7に示したチャンネルオーダー設定との対応では、図13(b)と図13(c)の対応として示すようにして、結果的には、生徒用ラジオコントロール送信機1B側のCH2のデータが、チャンネルデータにおけるCH1に対して格納される。また、同様にして、生徒用ラジオコントロール送信機1B側のCH4,CH3,CH1,CH7,CH6,CH5,CH8のデータが、それぞれ、チャンネルデータにおけるCH2〜CH8に対して格納される。つまり、生徒用ラジオコントロール送信機1Bにおける各チャンネルのデータが、それぞれ、コントロール対象としては同じとなる先生用ラジオコントロール送信機側のチャンネルに対応して格納することになる。
そして、エンコーダ41は、この送信用データを、操縦信号として送信させる。これにより、信号形式は異なるが、操縦信号がPPM信号形式である場合と同様に、トレーナ機能において、生徒用ラジオコントロール送信機1Bに対する操縦の情報が正しく反映された操縦信号を先生用ラジオコントロール送信機1Aから送信することができる。
続いては、本実施形態のチャンネル変換機能としての第2例の構成について説明する。
図14は、第2例に対応する先生用ラジオコントロール送信機1Aと生徒用ラジオコントロール送信機1Bのシステム構成例を示している。なお、この図において図8と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
上記のようにして生徒用ラジオコントロール送信機1B側にてチャンネル対応テーブル27eを保持させることに応じて、第2例では、チャンネル対応付け操作は、先生用ラジオコントロール送信機1Aではなく、生徒用ラジオコントロール送信機1Bに対して行う。
上記の操作態様は、先生用ラジオコントロール送信機1Aに対してチャンネル対応付け操作を行う場合にはよい。しかし、第2例のように生徒用ラジオコントロール送信機1Bに対して操作を行う場合には、チャンネル番号の基準となるラジオコントロール送信機と、実際に操作対象となるラジオコントロール送信機とが先生と生徒で入れ替わってしまうためにユーザが混乱して操作しにくくなる可能性が高いと考えられる。
そこで、第2例におけるチャンネル対応付け操作のためのユーザインタフェースとしては、図9の場合とは逆に、生徒用ラジオコントロール送信機1B側のチャンネルを基準として、これに先生用ラジオコントロール送信機1Aのチャンネル番号を合わせるようにして変更するようにして構成することが好ましい。
例えば、第2例の操作画面として、図9の先生側設定内容表示領域3aに代えて、生徒用ラジオコントロール送信機1Bのチャンネル番号とコントロール対象との関係を表示する、生徒側設定内容表示領域を表示させる。そのうえで、その右側のチャンネル対応付け操作領域3bにおいて、生徒側設定内容表示領域のCH1〜CH8ごとに、同じコントロール対象が割り当てられた先生用ラジオコントロール送信機1Aのチャンネル番号を対応させる操作が行われるようにする。
この図に示すように、生徒用ラジオコントロール送信機1Bの操作部26に対して行われた操縦操作に応じて、操作信号生成部40から出力される操作信号は、先ず、チャンネル変換部44に入力される。
チャンネル変換部44では、先ず、実際に入力された操作信号が対応する操作子、即ち今対象との対応から、生徒用ラジオコントロール送信機1Bにて設定されている生徒側のチャンネルオーダーのもとでの、入力された操作信号に対応するチャンネル番号(生徒側チャンネル番号)を認識する。
次に、チャンネル対応テーブル27eを参照して、この認識した生徒側チャンネル番号に対応付けられた変換先チャンネル番号、即ち、先生用ラジオコントロール送信機1A側のチャンネルオーダーにおいて同じコントロール対象に割り当られているチャンネル番号を特定する。そして、入力した操作信号を、この特定した変換先チャンネル番号と対応付けてトレーナ信号対応エンコーダ45に渡す。
このようにして生成されるトレーナ信号は、生徒用ラジオコントロール送信機1Bに対する操縦操作に応じて得られたコントロール対象ごとのコントロール量の情報が、既に、先生用ラジオコントロール送信機1Aのチャンネルオーダーに従ったものに変換されていることになる。生徒用ラジオコントロール送信機1Bからは、このトレーナ信号を、伝送路100経由で、先生用ラジオコントロール送信機1Aに対して送信する。
ただし、第2例では、生徒用ラジオコントロール送信機1Bから出力される段階において、既に、トレーナ信号におけるチャンネルに対するコントロール対象ごとのコントロール量の割り当ては先生用ラジオコントロール送信機1Aのチャンネルオーダーに従ったものとなっている。このために、第1モードの下であっても、トレーナ信号に応じて送信される操縦信号は、先生用ラジオコントロール送信機1Aのチャンネルオーダーに応じて、チャンネルごとにコントロール量の情報が与えられている。
従って、第2例に関しては、先生用ラジオコントロール送信機1Aが第1モードで動作していても、例えば生徒用ラジオコントロール送信機1B側でエルロン操作を行えば、被操縦体においても、そのエルロン操作に応じたコントロール量に従って適正にエルロンが動くことになる。つまり、生徒用ラジオコントロール送信機1Bに対する操縦に応じて、被操縦体を適正に動作させるという、本願発明の目的に応じた基本的な動作が保証される。
しかし、例えば、このチャンネルの対応付け設定について、次のようにして自動化させることも考えられる。
第1例であれば、例えば伝送路100による通信が確立された段階で、生徒用ラジオコントロール送信機1Bから先生用ラジオコントロール送信機1Aに対して、伝送路100経由で、生徒用ラジオコントロール送信機1B側のチャンネルオーダー情報のデータを送信する。先生用ラジオコントロール送信機1A側では、受信したチャンネルオーダー情報を利用して、自身に設定されているチャンネルオーダーにおけるチャンネルごとに対し、生徒用ラジオコントロール送信機1B側のチャンネルのうちから同じコントロール情報が割り当てられているものを対応付ける。そして、この対応付けの結果に従って、チャンネル対応テーブル27cを作成してメモリ22に保持させる、というものである。
第2例であれば、上記の構成に準じて、先生用ラジオコントロール送信機1Aから生徒用ラジオコントロール送信機1Bに対して、チャンネルオーダー情報を送信する。そして、生徒用ラジオコントロール送信機1Bでは、この受信したチャンネルオーダー情報を利用して、先生用ラジオコントロール送信機1A側では、受信したチャンネルオーダー情報を利用して、自身に設定されているチャンネルオーダーにおけるチャンネルごとに対し、生徒用ラジオコントロール送信機1B側で同じコントロール情報が割り当てられているチャンネルを対応付ける。そして、この対応付けの結果に従って、チャンネル対応テーブル27eを作成してメモリ22に保持させる。
Claims (7)
- チャンネルとコントロール対象とを対応付けるチャンネルオーダーの設定が為されている外部のラジオコントロール送信機から送信される信号であり、設定が為された前記チャンネルオーダーに従って、複数のチャンネルごとに対してコントロール対象の操作情報を割り当てた間接操縦信号を受信する受信手段と、
前記コントロール対象に対応付けされた本ラジオコントロール送信機のチャンネルと、外部のラジオコントロール送信機の前記チャンネルオーダーにおけるチャンネルとを、同じコントロール対象が対応付けされた同士で対応付けたチャンネル対応情報を保持する、チャンネル対応情報保持手段と、
受信した前記間接操縦信号の操作情報ごとに対して、前記チャンネル対応情報においてその操作情報が対応する外部のラジオコントロール送信機のチャンネルに対応付けられた本ラジオコントロール送信機のチャンネルの割り当て設定を行うチャンネル変換手段と、
チャンネル割り当て設定が為された操作情報として、少なくとも前記チャンネル変換手段により本ラジオコントロール送信機のチャンネルの割り当て設定が為された操作情報を受け取り、受け取った操作情報を、割り当て設定が為されているチャンネルの情報として格納して直接操縦信号を生成する直接操縦信号生成手段と、
を備えるラジオコントロール送信機。 - 本ラジオコントロール送信機のチャンネルごとに対して、チャンネルオーダーにより同じコントロール対象が割り当てられている、外部のラジオコントロール送信機のチャンネルを対応付けるための操作を入力する操作入力手段と、
前記操作入力手段が入力した操作の結果に基づいて、前記チャンネル対応情報を作成する、チャンネル対応情報作成手段とをさらに備える、
請求項1に記載のラジオコントロール送信機。 - 本ラジオコントロール送信機に対して行われた操縦に関する操作に応じて、この本ラジオコントロール送信機のチャンネルオーダーに従ってチャンネルの割り当て設定を為した操作情報を出力する操縦操作対応手段と、
前記操縦操作対応手段からの本ラジオコントロール送信機のチャンネルの割り当て設定が為された操作情報と、前記チャンネル変換手段によりチャンネルの割り当て設定が為された操作情報の何れかを選択して前記直接操縦信号生成手段に渡す切り換え手段をさらに備える、
請求項1又は請求項2に記載のラジオコントロール送信機。 - 本ラジオコントロール送信機に対して行われた操縦に関する操作に応じて、この本ラジオコントロール送信機のチャンネルオーダーに従ってチャンネルの割り当て設定を為した操作情報を出力する操縦操作対応手段と、
前記操縦操作対応手段からの本ラジオコントロール送信機のチャンネルの割り当て設定が為された操作情報と、前記チャンネル変換手段によりチャンネルの割り当て設定が為された操作情報とを同じチャンネルごとに合成して、前記直接操縦信号生成手段に渡す合成手段をさらに備える、
請求項1又は請求項2に記載のラジオコントロール送信機。 - チャンネルとコントロール対象とを対応付けて設定されるチャンネルオーダーのもとで同じコントロール対象に対応付けされた本ラジオコントロール送信機と外部のラジオコントロール送信機とのチャンネルの対応付けを示すチャンネル対応情報を保持する、チャンネル対応情報保持手段と、
本ラジオコントロール送信機に対して行われたコントロール対象についての操作に応じて得られる操作情報に対してチャンネルの割り当て設定を為すもので、前記チャンネル対応情報にて、操作されたコントロール対象に対応付けられている本ラジオコントロール送信機のチャンネルオーダーでのチャンネルとの対応付けが示される、外部のラジオコントロール送信機のチャンネルの割り当て設定を為す、チャンネル変換手段と、
前記チャンネル変換手段による割り当て設定に従ってチャンネルごとに操作情報を割り当てて間接操縦信号を生成する間接操縦信号生成手段と、
入力した間接操縦信号におけるチャンネルごとの操作情報の割り当てに従って、チャンネルごとに操作情報を割り当てて形成される直接操縦信号を被操縦体に対して送信する前記外部のラジオコントロール送信機に対して、前記間接操縦信号を送信する、間接操縦信号送信手段と、
を備えるラジオコントロール送信機。 - コントロール対象に対応付けされた本ラジオコントロール送信機のチャンネルと、チャンネルとコントロール対象とを対応付けるチャンネルオーダーの設定が為されている外部のラジオコントロール送信機の前記チャンネルオーダーにおけるチャンネルとを、同じコントロール対象が対応付けされた同士で対応付けたチャンネル対応情報を保持する、チャンネル対応情報保持手順と、
外部のラジオコントロール送信機から送信される信号であり、設定が為された前記チャンネルオーダーに従って、複数のチャンネルごとに対してコントロール対象の操作情報を割り当てた間接操縦信号を受信する受信手順と、
受信した前記間接操縦信号の操作情報ごとに対して、前記チャンネル対応情報においてその操作情報が対応する外部のラジオコントロール送信機のチャンネルに対応付けられた本ラジオコントロール送信機のチャンネルの割り当て設定を行うチャンネル変換手順と、
チャンネル割り当て設定が為された操作情報として、少なくとも前記チャンネル変換手順により本ラジオコントロール送信機のチャンネルの割り当て設定が為された操作情報を受け取り、受け取った操作情報を、割り当て設定が為されているチャンネルの情報として格納して直接操縦信号を生成する直接操縦信号生成手順と、
を実行するラジオコントロール送信機における操縦信号の送信方法。 - チャンネルとコントロール対象とを対応付けて設定されるチャンネルオーダーのもとで同じコントロール対象に対応付けされた本ラジオコントロール送信機と外部のラジオコントロール送信機とのチャンネルの対応付けを示すチャンネル対応情報をチャンネル対応情報保持部に保持させる、チャンネル対応情報保持手順と、
本ラジオコントロール送信機に対して行われたコントロール対象についての操作に応じて得られる操作情報に対してチャンネルの割り当て設定を為すもので、前記チャンネル対応情報にて、操作されたコントロール対象に対応付けられている本ラジオコントロール送信機のチャンネルオーダーでのチャンネルとの対応付けが示される、外部のラジオコントロール送信機のチャンネルの割り当て設定を為す、チャンネル変換手順と、
前記チャンネル変換手順による割り当て設定に従ってチャンネルごとに操作情報を割り当てて間接操縦信号を生成する間接操縦信号生成手順と、
入力した間接操縦信号におけるチャンネルごとの操作情報の割り当てに従って、チャンネルごとに操作情報を割り当てて形成される直接操縦信号を被操縦体に対して送信する前記外部のラジオコントロール送信機に対して、前記間接操縦信号を送信する、間接操縦信号送信手順と、
を実行するラジオコントロール送信機における操縦信号の送信方法。
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