JP5325049B2 - 負圧湿式スプリンクラーシステム - Google Patents
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Description
この図6において、負圧湿式スプリンクラーシステム101は、スプリンクラーヘッド102と、消火水主管である一次配管103及びスプリンクラーヘッド102に消火用の水を導く二次配管104からなる給水配管105と、一次配管103と二次配管104の間に設けられた弁部106と、貯水槽107内の水を吸い込み加圧して前記給水配管105の一次配管103に送り込む加圧送水装置108と、スプリンクラーヘッド102よりも早く火災を検知して火災信号を出力する火災感知器109と、火災感知器109からの火災信号を基に加圧送水装置108の起動及び弁部106の開閉を制御する制御部110と、前記二次配管104内を負圧状態に維持する負圧状態確保手段111とから構成されている。
給水配管105は、前記加圧送水装置108に接続された一次配管103、各スプリンクラーヘッド102に接続され二次配管104、及び一次配管103と二次配管104との間を弁部106で連通し、前記加圧送水装置108からの消火用の水を導く配管系統である。
なお、火災感知器109は図示しない信号線によって防災受信盤120に接続されている。また、前記防災受信盤120は、図示しない信号線によって制御部110に接続されている。火災感知器109で検出した火災信号は図示しない信号線を介して防災受信盤120で受信されると、防災受信盤120において所定の受信処理を行うほか、その信号を図示しない信号線を介して制御部110に送出する。制御部110は、図示しない信号線で弁部106に接続されている。
なお、図面中の各図において表示される弁のシンボルが、黒く塗りつぶされている場合は弁が閉止状態であることを示し、塗りつぶされていない場合は弁が開放状態であることを示している。
真空スイッチ116は、図示しない信号線を介して制御部110に接続されており、制御部110は図示しない信号線で電磁弁117に接続されている。真空スイッチ116が圧力上昇を検出すると、その検出信号が制御部110に与えられる。制御部110は、その信号を基に電磁弁117を開放するようになっている。
火災が発生すると、火災発生部直上かその付近の火災感知器109が火災を検出して火災信号を発生する。この火災信号は、防災受信盤120を経由して制御部110に送出される。制御部110は、弁部106を開放状態にするとともに、加圧送水装置108を作動させる。これにより、一次配管103、弁部106、二次配管104を介してスプリンクラーヘッド102に消火用の水が圧送されて、二次配管104内が負圧状態から加圧状態と変化し、スプリンクラーヘッド102から消火用の水が散布される。これにより、火災を最小限に防止することができる。
スプリンクラーヘッド102が破損すると、スプリンクラーヘッド102の開口部より空気が流入し、二次配管104内の圧力が上昇する。すると、真空スイッチ116は、これを検出すると検出信号を制御部110に送出する。制御部110は、その検出信号を基に電磁弁117を開放させる。そして、吸引装置115の運転により当該故障スプリンクラーヘッド102の接続されている二次配管104の内部を連続して吸引する。これにより、スプリンクラーヘッド102からの放水が防止できる。
火災感知器109が誤動作をすると、火災発生時と同様に弁部106が開放されるとともに、加圧送水装置108が運転される。すると、弁部106、二次配管104に消火用の水が流入して、二次配管104内が負圧から正圧加圧されて、スプリンクラーヘッド102より放水準備完了となる。
そこで、本件出願人は先に出願した特願2009−98588において、多数の折曲部があっても誤放水を防止できる負圧湿式スプリンクラーシステムを提案した。すなわち、二次配管104の末端位置、さらにはそこまでの中間位置にも立ち上げ分岐管を設けて、負圧状態確保手段に接続したものである。
吸引配管の一端を立ち上げ分岐管付近の吸引分岐配管に連通し、吸引配管の他端を二次配管末端側まで延設し、
高設置位置における二次配管と前記吸引配管とを、一定差圧未満で開放され、一定以上の差圧で閉鎖される開閉手段をもって接続し、
前記吸引配管の立ち上げ分岐管近くに吸引分岐配管方向に開放する逆止弁を設けてなることを特徴とする負圧湿式スプリンクラーシステムにある。
また、スプリンクラーヘッド誤作動時には、負圧状態確保手段が動作するが、所定値の負圧に保たれているため、誤放出されることがない。
さらに、火災のときには、弁部より二次配管に加圧水が流入し、二次配管内が開閉手段の一定差圧以上になるため、開閉手段が閉止し、加圧水が吸引配管に流入することなく、スプリンクラーヘッドに速やかに供給されることになる。
図1は、本発明に係る負圧湿式スプリンクラーシステムの実施形態における概略的説明図である。
給水配管5は、前記加圧送水装置8に接続された一次配管3、各スプリンクラーヘッド2に接続された二次配管4、及び、一次配管3と二次配管4との間を弁部6で連通し、前記加圧送水装置8からの消火用の水を導く配管系統である。
負圧状態確保手段11は、前記二次配管4の立ち上げ分岐管4aに吸引分岐配管12aの一端側を接続し、当該吸引分岐配管12aの他端側を吸引手段に連通し、かつ前記吸引分岐配管12aに、立ち上げ分岐管4aの側から真空スイッチ16、電磁弁17の順で配置してなり、前記二次配管4の内部を負圧状態に維持することができる。
なお、火災感知器9は図示しない信号線によって防災受信盤20に接続されている。また、前記防災受信盤20は、図示しない信号線によって制御部10に接続されている。火災感知器9で検出した火災信号は図示しない信号線を介して防災受信盤20で受信されると、防災受信盤20において所定の受信処理を行うほか、その信号を図示しない信号線を介して制御部10に送出する。制御部10は、図示しない信号線を介して弁部6に接続されている。
この図2において、負圧湿式スプリンクラーシステムにおいて使用する開閉手段26の具体例の一つとしては、差圧開閉器30をあげることができる。
この差圧開閉弁30は、図2に示すように、第1のボディー31と、ばね32と、止めビス33と、Oリング34と、ピストン35と、第2のボディー36とから構成されている。
火災が発生すると、火災発生部直上かその付近の火災感知器109が火災を検出して火災信号を発生する。この火災信号は、防災受信盤20を経由して制御部10に送出される。制御部10は、弁部6を開放状態にするとともに、加圧送水装置8を作動させる。
スプリンクラーヘッド2が破損すると、スプリンクラーヘッド2の開口部より空気が流入し、二次配管104内の圧力が上昇する。すると、真空スイッチ16は、これを検出すると検出信号を制御部10に送出する。制御部10は、その検出信号を基に電磁弁17を開放させる。そして、吸引装置15の運転により当該故障スプリンクラーヘッド2の接続されている二次配管4の内部を連続して吸引する。これにより、スプリンクラーヘッド2からの放水が防止できる。このとき、開閉手段26(差圧開閉器30)は、二次配管4と吸引配管25との圧力差が一定圧(0.1[MPa])未満なので、開閉手段26(差圧開閉器30)の開放状態が続き、二次配管4の末端側であっても、負圧を保った状態となり、二次配管4の末端側のスプリンクラーヘッド2であっても、確実に、スプリンクラーヘッド2からの放水を防止できる。
火災感知器9が誤動作をすると、火災発生時と同様に弁部6が開放されるとともに、加圧送水装置8が運転される。すると、弁部6、二次配管4に消火用の水が流入して、二次配管4内が負圧から正圧加圧されて、スプリンクラーヘッド2より放水準備完了となる。
通常監視圧力にまで低下すると、真空スイッチ16がこれを検出して復旧完了となる。電磁弁17を閉止し、かつ、吸引装置15を停止させる。このときに、二次配管4と吸引配管25との圧力差が一定圧(0.1[MPa])未満になると、差圧開閉器30が開放し、末端側も確実に負圧を維持することになる。
他の実施形態における負圧湿式スプリンクラーシステム1aが、図1に示す負圧湿式スプリンクラーシステム1と異なるところは、開閉手段26を、圧力スイッチ41、自動弁42及び制御装置43で構成した点にあり、他の構成は図1に示す負圧湿式スプリンクラーシステム1と同じであるので、図1に示す負圧湿式スプリンクラーシステム1と同一の符号を付し、説明を省略する。
通常時は、圧力スイッチ41は、一定圧(0.1[MPa])未満であってOFF信号が出力されるので、図5(a)に示すように自動弁42は開放し、二次配管4と吸引配管25とが連通状態にある。
2 スプリンクラーヘッド
3 一次配管
4 二次配管
5 給水配管
6 弁部
8 加圧送水装置
9 火災感知器
10 制御部
11 負圧状態確保手段
12a 吸引分岐配管
16 真空スイッチ
17 電磁弁
25 吸引配管
26 開閉手段
27 逆止弁
30 差圧開閉弁
41 圧力スイッチ
42 自動弁
43 制御装置
Claims (3)
- スプリンクラーヘッドと、消火水主管である一次配管及びスプリンクラーヘッドに消火用の水を導く二次配管からなる給水配管と、一次配管と二次配管の間に設けられた弁部と、貯水槽内の水を吸い込み加圧して前記給水配管の一次配管に送り込む加圧送水装置と、スプリンクラーヘッドよりも早く火災を検知して火災信号を出力する火災感知器と、火災感知器からの火災信号を基に加圧送水装置及び弁部の開閉を制御する制御部と、前記二次配管の立ち上げ分岐管に吸引分岐配管の一端側を接続するとともに、当該吸引分岐配管の他端側を吸引手段に連通し、かつ前記吸引分岐配管に立ち上げ分岐管の側から真空スイッチ、電磁弁の順で配置してなり、前記二次配管内を負圧状態に維持する負圧状態確保手段とから構成されている負圧湿式スプリンクラーシステムにおいて、
吸引配管の一端を立ち上げ分岐管付近の吸引分岐配管に連通し、吸引配管の他端を二次配管末端側まで延設し、
高設置位置における二次配管と前記吸引配管とを、一定差圧未満で開放され、一定以上の差圧で閉鎖される開閉手段をもって接続し、
前記吸引配管の立ち上げ分岐管近くに吸引分岐配管方向に開放する逆止弁を設けてなることを特徴とする負圧湿式スプリンクラーシステム。 - 前記開閉手段は、圧力差が一定圧より小さいときに、バネによってピストンが戻され開口部を開放し、圧力差が一定圧より大きいときに、ピストンが流体に押されて開口部を閉止する差圧開閉器であって、この差圧開閉器はピストン側が二次配管に接続されるように配置したものであることを特徴とする請求項1記載の負圧湿式スプリンクラーシステム。
- 前記開閉手段は、圧力が一定圧未満のときに第1状態信号を出力し、圧力が一定圧より大きいときに第二状態信号を出力する圧力スイッチと、前記圧力スイッチからの信号を取り込み、その信号を基に開閉駆動信号を出力する制御装置と、前記制御装置からの開閉駆動信号に応じて開放または閉止する自動弁とを備えたことを特徴とする請求項1記載の負圧湿式スプリンクラーシステム。
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