JP5553789B2 - スプリンクラ消火設備 - Google Patents
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Description
防護区画1には、複数のスプリンクラヘッド2が設けられている。また、防護区画1には、防護区画1内で発生した火災を感知する火災感知器3が設けられている。この火災感知器3は火災受信機4と電気的に接続されており、火災感知器3の火災発報を受信した火災受信機4は、火災信号を消火システム制御盤5と真空ポンプ制御盤52へと送出する。
この真空配管14には、二次側配管12との接続部側から真空ポンプ24側に向けて、火災時の二次側の圧力上昇で閉止する流水遮断弁31、真空スイッチ41、単位時間当たりの圧力上昇が所定の値以上で作動するヘッド作動検出装置46及びオリフィス42が順に設けられている。また、オリフィス42と真空ポンプ24との間の真空配管14には、真空スイッチ53が接続されており、真空配管14の内圧を所定の値以下となるように真空ポンプ制御盤52を介して、真空ポンプ24を制御している。
水撃吸収装置32は、スプリンクラ消火設備の二次側配管12へ接続される入口部32aと、排水配管16へ接続される出口部32bとを備える。入口部32aおよび出口部32bはそれぞれネジ切りされており、配管と接続して使用するようになっているが、接続する配管によってはフランジ形状としてもよい。
水撃吸収装置32は、平常時には開弁しており、弁体32cは連通口32lから離れており、入口部32aと連通している1次室32fは開放されている連通口32lを介して、出口部32bと連通している2次室32gと連通している。
本実施の形態に係るスプリンクラ消火設備は、平常時の監視状態においては、二次側配管12は充水せず、真空ポンプ24を起動させて二次側配管12内及び真空配管14内が大気圧より低い負圧となっている、真空式の予作動式スプリンクラ消火設備である。
以下、このスプリンクラ消火設備の動作について説明する。まず、スプリンクラヘッド2の作動を検出する動作について説明する。続いて、スプリンクラ消火設備の消火動作について説明する。
(スプリンクラヘッド作動検出動作)
スプリンクラヘッド2の作動を検出する動作について説明する。
上述のように、通常の監視状態において、二次側配管12内及び真空配管14内は負圧となっている。これら二次側配管12内及び真空配管14内は、立ち下がり配管13とスプリンクラヘッド2との接続部等から徐々に空気が流入し、負圧である管内圧力が上がってくる(大気圧に近づいてくる)。負圧である二次側配管12内及び真空配管14内の圧力が所定の圧力以上となったことを真空スイッチ53で検出した場合には、真空ポンプ制御盤52が真空ポンプ24を作動させて、二次側配管12内及び真空配管14内の負圧を一定以下の圧力に保っている。なお、負圧である二次側配管12内の圧力が上昇する場合には、スプリンクラヘッド2の作動によるものと、配管からの空気流入による場合とがある。ここでは、配管からの空気流入による圧力上昇を真空スイッチ53で検出し、スプリンクラヘッド2の作動による圧力上昇をヘッド作動検出装置46または真空スイッチ41で検出している。
従来のスプリンクラ消火設備は、負圧である二次側配管12内及び真空配管14内の圧力がある閾値よりも大きくなったとき(ある閾値よりも大気圧に近い値となったとき)、スプリンクラヘッド2が作動したと判断していた。しかしながら、二次側配管12内及び真空配管14内の体積と比較してスプリンクラヘッド2の放水口は小さく、また二次側配管12内の圧力と防護区画1の圧力差が小さいため、スプリンクラヘッド2から二次側配管12に流入する空気量が少ないので、負圧である二次側配管12内及び真空配管14内の圧力上昇には時間がかかってしまう。このため、スプリンクラヘッド2作動時に例えば真空ポンプ24を起動したばかりで、負圧である二次側配管12内及び真空配管14内の圧力が低く、現在の圧力とある閾値との圧力差が大きい場合、閾値まで圧力が上昇するのには時間がかかり、スプリンクラヘッド2の作動検出が遅くなってしまう。
続いて、スプリンクラ消火設備の消火動作について説明する。
平常状態においては、一次側配管11の予作動弁22まで水が充填され、二次側配管12内及び真空配管14内に水が充填されていない状態となっている。
防護区画1で火災が発生して火災感知器3が火災を感知すると、火災感知器3から送出される火災信号を火災受信機4が受信し、火災受信機4は火災警報を発するとともに消火システム制御盤5に火災信号を発信する。また、その後スプリンクラヘッド2が作動し、負圧である二次側配管12の圧力が上昇すると、消火システム制御盤5は、ヘッド作動検出装置46における所定時間当たりの圧力変化量に基づき、スプリンクラヘッド2の作動を検出したヘッド作動検出装置46からのスプリンクラヘッド作動信検出号を中継器51を介して受信する。火災信号とスプリンクラヘッド2の作動の両方を検知した場合、消火システム制御盤5は、予作動弁22を開放して二次側配管12に水を供給する(充填する)。これにより、立ち下がり配管13を介して作動したスプリンクラヘッド2から防護区画1に放水し、防護区画1で発生した火災を消火する。なお、予作動弁22が開放されると、予作動弁22に設けられた流水信号用スイッチ22aは、中継器51を介して消火システム制御盤5に流水信号を発信する。
水撃吸収装置32の弁体32cは平常時開弁しており、水撃吸収装置32の前記ダンパ部内部に非圧縮性流体が充填され、ピストン32hに形成されている連通流路32jが小径であることから弁体32cは急激には移動できないので、消火用水は弁体32cを押圧しながら水撃吸収装置連通口32lを通過して2次室32g、出口部32bへと流れ、逆止弁33を通過して排水配管16へと流れ出す(図3参照)。
このように圧送されてくる消火用水は、二次側配管12の末端部で排水されるのでウォーターハンマーの発生が抑制される。
また、本実施の形態では、二次側配管12の火災時の圧力上昇によって流水遮断弁31が閉止される。このため、予作動弁22が開放して二次側配管12に水が供給されても、流水遮断弁31より下流部の真空配管14に水が流入することを防止できる。つまり、真空ポンプ24に水が流入することを防止できる。したがって、真空ポンプ24が水を吸引して、過負荷で停止したり故障を起こしたりすることを防止できる。
なお、本実施の形態1では、予作動弁22の開放と流水遮断弁31の閉止とを、機械的に連動させたが、これに限らず、予作動弁22の開放と流水遮断弁31の閉止とを、消火システム制御盤5を介して電気的に連動させてもよい。
32 水撃吸収装置、32a 入口部、32b 出口部、32c 弁体、32d 第2室、32e 第1室、32f 1次室、32g 2次室、32h ピストン、32i ピストン軸、32j 連通流路、32k スプリング、32l 連通口。
Claims (2)
- 加圧送水装置と、開放弁と、該開放弁一次側に設けられて基端側に加圧送水装置が接続される一次側配管と、前記開放弁の二次側に設けられ、スプリンクラヘッドが接続され、平常時は充水されない二次側配管と、を備えるスプリンクラ消火設備において、
前記二次側配管の末端部に一次側が接続される水撃吸収装置と、該水撃吸収装置の二次側に外気が流入しないように一次側が接続される逆止弁と、該逆止弁の二次側に接続される排水配管と、
を備え、
前記水撃吸収装置は、
一次側から流入する消火用水によって閉鎖側へ押圧される弁体と、該弁体を開放側に付勢する弾性体と、前記弁体に接続されたピストン軸と、連通流路を有し前記ピストン軸に接続されたピストンを備え、非圧縮性流体が充填されたダンパと、を備え、
送水開始時に前記加圧送水装置から開放された前記開放弁を経由して前記二次側配管へ圧送されてくる消火用水を前記排水配管へ排出し、さらに前記消火用水が到達してから所定時間が経過した後に閉止すること
を特徴とするスプリンクラ消火設備。 - 前記二次側配管と接続され、前記二次側配管内を負圧にする真空ポンプを備えたことを特徴とする請求項1に記載のスプリンクラ消火設備。
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