JP5153758B2 - スプリンクラ消火設備 - Google Patents

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Description

本発明は、スプリンクラ消火設備に関し、特に、予作動弁の二次側にある二次側配管を負圧状態にしたスプリンクラ消火設備に関するものである。
従来より、スプリンクラヘッドが接続された二次側配管内を圧縮空気で充填し、その二次側配管の基端側に予作動弁を設けた予作動式のスプリンクラ消火設備がある。この設備は、スプリンクラヘッドと同じ防護区画に設置された火災感知器が動作すると、予作動弁が開放し、二次側配管に充水するように構成されている。
このような予作動式のスプリンクラ消火設備では、火災感知器とスプリンクラヘッドの両方が動作したときに放水されるので水損が生じにくいが、スプリンクラヘッドが接続される立ち下がり管部分に溜まった水と圧縮空気との影響で、立ち下がり管部分で腐食を起こすことがある。
そこで、二次側配管に真空ポンプを接続し、配管内を真空状態(負圧状態)にした真空式の予作動式スプリンクラ消火設備が提案されている(例えば特許文献1参照)。この設備では、二次側配管内は、圧縮空気の代わりに真空となるので、酸素分圧が低く、前述のような腐食が起こりにくい。
この負圧式のスプリンクラ消火設備では、火災時に、スプリンクラヘッドが動作すると二次側配管内の負圧状態にある圧力が上昇する。そこで、二次側配管には圧力スイッチが設けられ、この圧力スイッチにより圧力上昇を検出することで、スプリンクラヘッドの動作や配管内の漏れを検知できるように構成されている。
実公平6−26292号公報
スプリンクラ消火設備の二次側配管は、防護区画の大きさによって、その配管容積が異なる。このため、圧力上昇を検知する閾値が一つの値で固定される場合、配管容積が小さい二次側配管に合わせて、通常状態の真空圧から離れた値にその閾値を設定すると、配管容積が大きい二次側配管での圧力上昇の検知が遅れ、スプリンクラヘッドの動作の検知が遅れてしまう。
また、反対に配管容積が大きい二次側配管に合わせて、通常状態の真空圧から近い値にその閾値を設定すると、配管容積が小さい二次側配管では圧力上昇の検知が頻繁に行われ、真空ポンプの起動回数が増えるという問題がある。
また、火災感知器は、たばこの煙等によって誤動作することがある。しかしながら、従来の真空式の予作動式スプリンクラ消火設備は火災感知器の動作と連動して予作動弁を開放してしまう。そのため、真空ポンプに水が流入してしまう機会が増加するという問題点があった。また、通常は、予作動弁の開放と連動させて火災放送を発するため、火災感知器の誤動作の度に火災放送を誤報してしまうという問題点があった。つまり、予作動式スプリンクラ消火設備の信頼性が低下してしまうという問題点があった。
本発明は上述のような課題を解決するためになされたものであり、配管容積の大きさに関わらず、スプリンクラヘッドの動作の検知を遅くすることなく、真空ポンプの起動回数を増やさない信頼性の高い予作動式スプリンクラ消火設備を提供することを目的とする。
本発明に係るスプリンクラ消火設備は、開閉弁と、該開閉弁の二次側に設けられ、スプリンクラヘッドが接続された二次側配管と、該二次側配管と吸引用配管を介して接続され、前記二次側配管内を負圧にする真空ポンプと、前記開閉弁の一次側に設けられ、基端側に給水手段が接続される一次側配管とを有するスプリンクラ消火設備において、前記二次側配管又は前記吸引用配管に設けられ、配管内の圧力を検知する圧力検知手段と、前記圧力検知手段が圧力の上昇を検知したときに、前記開閉弁を開放させる制御手段とを備え、前記制御手段は、前記圧力検知手段の検知圧力の閾値を、前記二次側配管の容積に基づいて設定することを特徴とするものである。
また、制御手段は、前記圧力検知手段の検知圧力が第1の閾値以上となったときに、前記真空ポンプを起動させ、前記圧力検知手段の検知圧力が第2の閾値以下となったときに、前記真空ポンプを停止させ、前記圧力検知手段の検知圧力が第3の閾値以上となったときに、前記スプリンクラヘッドが作動し、前記圧力検知手段が設けられた配管内の圧力が上昇したと判断することを特徴とするものである。
そして、前記第3の閾値は、前記スプリンクラヘッドが作動した際、前記圧力検知手段の検知値が所定時間以内に前記第2の閾値以下から前記第3の閾値以上へ上昇できる値に設定され、前記第1の閾値は、前記第3の閾値よりも3kPaG〜20kPaG小さい範囲に設定されたことを特徴とするものである。
本発明においては、圧力検知手段の検知圧力の閾値が、二次側配管の容積に基づいて設定される。このため、配管容積が小さい二次側配管では、通常時の真空ポンプの起動回数が増えるのを防止することができる。また、配管容積の大きい二次側配管では、スプリンクラヘッドの動作の検知が遅れることを防止できる。
また、制御手段は、火災感知器が動作し、かつ圧力検知手段が圧力の上昇を検知したときに、開閉弁を開放させる。これにより、火災感知器が誤動作した際でも、二次側配管へ充水されることを防止できる。このため、真空ポンプに水が流入する機会が従来の真空式の予作動式スプリンクラ消火設備より低減され、真空ポンプの故障等をより抑制できる。また、予作動弁の開放と連動させて火災放送を発する場合、従来の予作動式スプリンクラ消火設備と比べ、火災放送の誤報をより防止することができる。したがって、従来の予作動式スプリンクラ消火設備よりも信頼性の高い予作動式スプリンクラ消火設備を提供することができる。
実施の形態1に係るスプリンクラ消火設備を示すシステム構成図である。 実施の形態1に係るスプリンクラ消火設備の通常監視状態における二次側配管内及び吸引用配管内の圧力状態を示す特性図である。 実施の形態1に係るスプリンクラ消火設備の火災発生時における二次側配管内及び吸引用配管内の圧力状態を示す特性図である。 実施の形態2に係るスプリンクラ消火設備の真空スイッチをON−OFFさせる閾値の設定例である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るスプリンクラ消火設備を示すシステム構成図である。このスプリンクラ消火設備は、スプリンクラヘッド2、予作動弁22、一次側配管11、二次側配管12、吸引用配管14、真空ポンプ24、定流量弁23、流水遮断弁31、真空スイッチ41a及び真空スイッチ41b等から構成されている。
防護区画1には、複数のスプリンクラヘッド2が設けられている。また、防護区画1には、防護区画1内で発生した火災を感知する火災感知器3が設けられている。この火災感知器3は、火災受信機4を介して制御盤5と電気的に接続されている。また、制御盤5は、後述の開閉弁22(以下、予作動弁という)、流水遮断弁31、真空スイッチ41a及び真空スイッチ41b等とも電気的に接続されている。
各スプリンクラヘッド2は立ち下がり配管13に接続されている。また、立ち下がり配管13のそれぞれは、二次側配管12に接続されている。この二次側配管12の一方の端部は、電動のパイロット弁を有し、火災時に電気的に開放される(通常は閉止している)予作動弁22の一方の端部に接続されている。予作動弁22の他方の端部は、一次側配管11の一方の端部に接続されている。また、一次側配管11の他方の端部(基端側)は、給水ポンプ21の吐出口に接続されている。この一次側配管11には、流量制御手段となる定流量弁23が設けられている。例えば、定流量弁23は、予作動弁22の一次側近傍や、給水ポンプ21の二次側近傍に設けられている。
一方、二次側配管12の他方の端部は、末端試験弁25の一方の端部に接続されている。末端試験弁25の他方の端部には、排水配管16が接続されている。スプリンクラ消火設備の水漏れ試験等によって二次側配管12に充填された水は、末端試験弁25及び予作動弁22に備えた図示しない排水弁を開くことにより、外部に排出される。通常の監視状態においては、末端試験弁25は閉じられた状態となっている。
また、二次側配管12には、予作動弁22の二次側において吸引用配管14の一方の端部が接続されている。吸引用配管14の他方の端部には、二次側配管12内を負圧状態にする真空ポンプ24が接続されている。
この吸引用配管14には、二次側配管12との接続部側から真空ポンプ24側に向けて、電動弁等である流水遮断弁31、真空スイッチ41a、真空スイッチ41b及びオリフィス42が順に設けられている。ここで、真空スイッチ41a及び真空スイッチ41bが、本発明の圧力検知手段に相当する。
なお、流水遮断弁31と真空スイッチ41aの位置は逆にしてもよく、その場合には真空スイッチ41aは二次側配管12に設けるようにしてもよい。また、本実施の形態1では給水手段として給水ポンプ21を用いているが、例えば建物の屋上等に設けられる高架水槽や、加圧された水源等を給水手段として用いてもよい。
<スプリンクラ消火設備の動作>
本実施の形態1に係るスプリンクラ消火設備は、通常の監視状態においては、真空ポンプ24を起動させて二次側配管12内及び吸引用配管14内が真空状態となっている、真空式の予作動式スプリンクラ消火設備である。ここで真空状態とは、完全な真空状態である必要はなく、負圧状態であればよい。以下、このスプリンクラ消火設備の動作について説明する。まず、スプリンクラヘッド2の作動を検出する動作について説明する。続いて、スプリンクラ消火設備の消火動作について説明する。
(スプリンクラヘッド作動検出動作)
スプリンクラヘッド2の作動を検出する動作について説明する。
図2は、本発明の実施の形態1に係るスプリンクラ消火設備の通常監視状態における二次側配管12内及び吸引用配管14内の圧力状態を示す特性図である。また、図3は、このスプリンクラ消火設備の火災発生時における二次側配管12内及び吸引用配管14内の圧力状態を示す特性図である。なお、図2及び図3の縦軸は、圧力の真空度合(真空圧)を示しており、上側程、真空度が高く、つまり圧力が低いことを示している。
真空スイッチ41aには、2つの閾値(閾値41aON、閾値41aOFF)が設定されている。真空スイッチ41aは、検知する圧力が閾値41aONよりも大きくなった場合(検知する真空圧が閾値41aONよりも小さくなった場合)、ON状態となって制御盤5にスプリンクラヘッド作動信号を送信する。
真空スイッチ41bにも、2つの閾値(閾値41bON、閾値41bOFF)が設定されている。真空スイッチ41bは、検知する圧力が閾値41bONよりも大きくなった場合(検知する真空圧が閾値41bONよりも小さくなった場合)、ON状態となって図示しない真空ポンプ制御盤に真空ポンプ起動信号を送信する。また、真空スイッチ41bは、検知する圧力が閾値41bOFFよりも小さくなった場合(検知する真空圧が閾値41bOFFよりも大きくなった場合)、OFF状態となって図示しない真空ポンプ制御盤に真空ポンプ停止信号を送信する。なお、真空圧で考えた場合、閾値41bONは、閾値41aONよりも高目に設定され、かつ閾値41aOFFよりも低目に設定される。そして、閾値41bOFFは、閾値41aOFFよりも高い真空圧が設定される。
制御盤5は、真空スイッチ41aから送信される信号に基づいて、以下のようにスプリンクラヘッド2の作動を検出する。
ここで、閾値41bONが本発明における第1の閾値に相当し、閾値41bOFFが本発明における第2の閾値に相当し、閾値41aONが本発明における第3の閾値に相当する。なお、閾値41bON、閾値41bOFF及び閾値41aONの具体的な設定方法については、実施の形態2で説明する。
通常の監視状態において、真空ポンプ24を真空スイッチ41bが閾値41bOFFに達するまで起動することで、二次側配管12内及び吸引用配管14内は真空状態となっている。これら二次側配管12内及び吸引用配管14内は、立ち下がり配管13とスプリンクラヘッド2との接続部等から徐々に空気が流入し、真空圧が下がってくる(圧力が上がってくる)。二次側配管12内及び吸引用配管14内の圧力が閾値41bONよりも大きくなったことを真空スイッチ41bで検出した場合、真空スイッチ41bがON状態となって、真空スイッチ41bは真空ポンプ起動信号を図示しない真空ポンプ制御盤へ送信する。真空ポンプ起動信号を受信した図示しない真空ポンプ制御盤は、真空ポンプ24を起動させ、二次側配管12内及び吸引用配管14内の圧力を低下させる(真空圧を上昇させる)(図2のA点)。二次側配管12内及び吸引用配管14内の圧力が閾値41bOFFよりも小さくなったことを真空スイッチ41bがOFF状態となって検出した場合、真空スイッチ41bは真空ポンプ停止信号を図示しない真空ポンプ制御盤へ送信する。真空ポンプ停止信号を受信した図示しない真空ポンプ制御盤は、真空ポンプ24を停止させる(図2のB点)。通常の監視状態においては、このようにして二次側配管12内及び吸引用配管14内の真空圧を所定の監視圧力範囲内である一定以上の真空圧に保っている。
防護区画1で火災が発生し、スプリンクラヘッド2が作動すると(スプリンクラヘッド2の放水口が開放されると)、スプリンクラヘッド2の放水口から二次側配管12内及び吸引用配管14内に防護区画1の空気が流入する。これにより、二次側配管12内及び吸引用配管14内の真空圧が低下する。二次側配管12内及び吸引用配管14内の圧力が閾値41bONよりも大きくなると、真空スイッチ41bがON状態となって、真空スイッチ41bは真空ポンプ起動信号を図示しない真空ポンプ制御盤へ送信する。真空ポンプ起動信号を受信した図示しない真空ポンプ制御盤は、真空ポンプ24を起動させ、二次側配管12内及び吸引用配管14内の圧力を低下させる(真空圧を上昇させる)(図3のC点)。
しかしながら、スプリンクラヘッド2の放水口から二次側配管12内及び吸引用配管14内に防護区画1の空気が流入するため、真空ポンプ24を起動させても二次側配管12内及び吸引用配管14内の圧力はさらに上昇する(真空圧がさらに低下する)。そして、二次側配管12内及び吸引用配管14内の圧力が閾値41aONよりも大きくなると、真空スイッチ41aがON状態となって、真空スイッチ41aはスプリンクラヘッド作動信号を制御盤5へ送信する(図3のD点)。スプリンクラヘッド作動信号を受信した制御盤5は、スプリンクラヘッド2が作動したと判断する。つまり、本実施の形態では、二次側配管12内及び吸引用配管14内の圧力が所定圧力△P上昇したときに、スプリンクラヘッド2が作動したと判断している。
ここで、上述のように、本実施の形態1では、真空スイッチ41aよりも下流側の吸引用配管14にオリフィス42を設けている。これにより、真空ポンプ24が起動したとき、オリフィス42の一次側の圧力(真空スイッチ41aの検出圧力)の低下速度が抑制される。このため、防護区画1で火災が発生した際、真空ポンプ24が起動しても、スプリンクラヘッド2の作動を迅速に検出することができる。なお、オリフィス42が設けられていなくとも、本発明を実施可能であることはもちろんである。また、スプリンクラヘッド2の動作を迅速に検出できるように、火災感知器3が火災信号を送出した際には、吸引用配管14の圧力が上昇しても、真空ポンプ24を起動させないようにしてもよい。
(消火動作)
続いて、スプリンクラ消火設備の消火動作について説明する。
通常の監視状態においては、一次側配管11の予作動弁22まで水が充填され、二次側配管12内及び吸引用配管14内に水が充填されていない状態となっている。
防護区画1で火災が発生すると、火災感知器3は火災を感知して、火災受信機4に火災信号を送信する。そして、火災受信機4は制御盤5に火災信号を発信する。また、その後スプリンクラヘッド2が作動し、二次側配管12の圧力が上昇すると(真空圧が低下すると)、制御盤5は、真空スイッチ41aから受信したスプリンクラヘッド作動信号に基づき、スプリンクラヘッド2の作動を検出する。火災信号とスプリンクラヘッド2の作動の両方を検知した場合、制御盤5は、予作動弁22を開放して二次側配管12に水を供給する(充填する)。これにより、立ち下がり配管13を介して作動したスプリンクラヘッド2から防護区画1に放水し、防護区画1で発生した火災を消火する。なお、予作動弁22が開放されると、予作動弁22に設けられた流水信号用スイッチ22aは、制御盤5及び火災受信機4に流水信号を発信する。
このとき、一次側配管11に設けられた定流量弁23により、二次側配管12に流入する水の流量は一定の流量に制限される。このため、二次側配管12に流入する水の流量が過流量となることを防止できる。ウォーターハンマーは、配管内を流れる水の流量が大きいほど発生しやすい。したがって、一次側配管11に定流量弁23を設けることにより、二次側配管12に流入する水の流量が過流量となることを防止でき、二次側配管12等でのウォーターハンマーの発生を抑制することができる。
なお、定流量弁23の設置位置は二次側配管12の予作動弁22近傍に設けてもよい。二次側配管12の予作動弁22近傍に定流量弁23を設けることで、過流量が二次側配管12に流れなくなり、ウォーターハンマーの発生を抑制することが可能である。また、定流量弁23に代えて、オリフィスを設けてもよい。二次側配管12に流入する水の流量を、一定の流量に制限することが可能だからである。
また、本実施の形態1では、制御盤5は、予作動弁22の開放に連動して、吸引用配管14に設けた流水遮断弁31を閉止する。このため、予作動弁22が開放して二次側配管12に水が供給されても、流水遮断弁31より下流部の吸引用配管14に水が流入することを抑制できる。つまり、真空ポンプ24に水が流入することを抑制できる。したがって、真空ポンプ24が水を吸引して、過負荷で停止したり故障を起こすことを抑制できる。
以上、このように構成されたスプリンクラ消火設備においては、火災感知器3が動作し、かつ圧力検知手段としての真空スイッチ41aによってスプリンクラヘッド2の作動による圧力上昇を検知したときに、予作動弁22を開放させる。これにより、火災感知器3が誤動作した際に、二次側配管12へ加圧水が給水されることを防止できる。このため、真空ポンプ24に水が流入する機会も従来の真空式の予作動式スプリンクラ消火設備より低減され、真空ポンプ24の故障等をより抑制できる。また、予作動弁22の開放と連動させて火災放送を発する従来の真空式の予作動式スプリンクラ消火設備と比べ、火災放送の誤報をより防止することができる。したがって、従来の真空式の予作動式スプリンクラ消火設備よりも信頼性の高いスプリンクラ消火設備を提供することができる。
なお、真空スイッチ41a,41bをオンオフ式のものではなく、定期的にアナログ値を制御盤5に送信するものを用いてもよい。この場合は、閾値41aON、閾値41bON及び閾値41bOFFを、制御盤5に設定してもよい。
また、本実施の形態1では2つの真空スイッチ(真空スイッチ41a、真空スイッチ41b)によって二次側配管12内及び吸引用配管14内の圧力を検出したが、1つの真空スイッチによって二次側配管12内及び吸引用配管14内の圧力を検出してもよい。
また、予作動弁22を使用せずに、圧力変化によって開放する開閉弁を使用するようにしてもよい。この場合には、配管内が所定圧にまで圧力上昇したことを検知したら開閉弁を開放させるようにすればよい。また予作動弁22を火災信号と圧力上昇信号の2つの信号で開放させるようにしたが、火災信号のみで開放させるようにしてもよい。
実施の形態2.
本実施の形態2では、閾値41bON、閾値41bOFF及び閾値41aONの具体的な設定方法について説明する。
スプリンクラ消火設備は、そのスプリンクラ消火設備が設置される環境(例えば防護区画1の広さ等)によって、予作動弁22よりも二次側の配管容積が様々なものとなる。このため、スプリンクラ消火設備の設置環境に係わらず閾値41bON、閾値41bOFF及び閾値41aONを一定の値にすると、例えば以下のような問題点が懸念される。ここで予作動弁22の二次側配管とは、例えば図1に示すスプリンクラ消火設備では、末端試験弁25の一次側となる二次側配管12、立ち下がり配管13及び吸引用配管14に相当する。
例えば、予作動弁22の二次側配管12容積が大きいスプリンクラ消火設備の場合、予作動弁22の二次側配管12のリーク(空気の流入)によって生じる予作動弁22の二次側配管12の圧力上昇は、その速度が遅いものとなる。このため、通常の監視状態において、予作動弁22の二次側配管12の圧力が閾値41bONまで上昇する時間は長くなる。したがって、真空ポンプ24を一度所定時間起動した後、停止してから再度起動させるまでの真空ポンプ24の運転間隔が長くなる。しかしながら、防護区画1で火災が発生した場合、予作動弁22の二次側配管12の圧力上昇速度が遅いため、予作動弁22の二次側配管12の圧力が閾値41aONまで上昇する時間も長くなる。このため、スプリンクラヘッド2の作動検出時間(つまり予作動弁22を開放するまでの時間)が長くなり、放水遅れが生じてしまうことが懸念される。
一方、予作動弁22の二次側配管12の容積が小さいスプリンクラ消火設備の場合、予作動弁22の二次側配管12のリーク(空気の流入)によって生じる予作動弁22の二次側配管12の圧力上昇は、その速度が早いものとなる。このため、防護区画1で火災が発生した場合、予作動弁22の二次側配管12の圧力が閾値41aONまで上昇する時間は短くなる。したがって、スプリンクラヘッド2の作動検出時間(つまり予作動弁22を開放するまでの時間)が短くなり、放水遅れは生じない。しかしながら、通常の監視状態の場合、予作動弁22の二次側配管12の圧力が閾値41bONまで上昇する時間も短くなる。このため、真空ポンプ24の運転間隔が短くなり(つまり真空ポンプ24の運転頻度が高くなり)、経済的にも騒音面でも好ましくない。
そこで、本実施の形態2では、閾値41bON、閾値41bOFF及び閾値41aONを次のように設定している。
まず、閾値41bON、閾値41bOFF及び閾値41aONの中から基準とする閾値を選択し、この閾値の値を設定する。なお、選択される閾値は任意である。例えば、予作動弁22の二次側配管12のリーク量や真空ポンプ24の種類によって、予作動弁22の二次側配管12の最大真空圧が異なってくる。そこで、例えば、予作動弁22の二次側配管12の最大真空圧に基づいて、閾値41bOFFを基準値としてもよい。本実施の形態2では、例えば−60kPaG〜−70kPaGの範囲で閾値41bOFFを設定する。また例えば、真空式の予作動式スプリンクラ消火設備の効果(配管の腐食防止効果、スプリンクラヘッド2が破損した際の水損防止効果等)を考慮して、閾値41bONを基準値としてもよい。また閾値41aONを基準値としてももちろんよい。
以下では、閾値41bOFFを基準値とした場合について説明する。
消防法では、スプリンクラヘッドが作動したとき、二次側の圧力低下により弁体が開放する流水検知装置(乾式流水検知装置)については、スプリンクラヘッド2の作動から予作動弁22の開放までの時間が、30秒以内と規定されている。本システムもスプリンクラヘッドの作動をトリガーとして弁体が開放するものであることから、予作動弁22の二次側配管12の内部圧力が閾値41bOFFよりも小さい状態でスプリンクラヘッド2を作動させた際に、予作動弁22の二次側配管12の圧力が30秒以下の所定時間以内に到達可能な圧力範囲を求める。そして、この圧力範囲内に真空スイッチ41aがONになる閾値41aONを設定する。
このように、閾値41bOFF及び閾値41aONの値を設定することにより、予作動弁22の二次側配管12容積が大きいスプリンクラ消火設備の場合でも、スプリンクラヘッド2の作動検出時間が長くなって放水遅れが生じてしまうことを防止できる。
次に、閾値41aONよりも所定圧力だけ低くなる範囲に、閾値41bONを設定する。本実施の形態2では、閾値41aONよりも3kPaG〜20kPaG小さくなる圧力範囲に、閾値41bONを設定する。この範囲の最小値(3kPaG)は、真空スイッチ41a及び真空スイッチ41bの検出誤差を考慮して決定している。また、この範囲の最大値(20kPaG)は、予作動弁22の二次側配管12の圧力が閾値41bOFF以下から閾値41bON以上に上昇するまでの時間が短くならないような値(つまり真空ポンプ24の運転頻度が高くならないような値)として、発明者らが実験的・経験的に得た値である。
このように閾値41bONを設定することにより、予作動弁22の二次側配管12の容積が小さいスプリンクラ消火設備の場合でも、真空ポンプ24の運転頻度が高くなることを防止できる。
以下に、本実施の形態2に示す方法によって閾値41bON、閾値41bOFF及び閾値41aONが設定されたスプリンクラ消火設備の一例を示す。
<実施例>
図4は、本発明の実施の形態2に係るスプリンクラ消火設備の閾値41bON、閾値41bOFF及び閾値41aONの設定例である。
図4では、予作動弁22の二次側配管12の容積が大きいスプリンクラ消火設備の一例として、予作動弁22の二次側配管12の容積が2000Lのものを示している。また、予作動弁22の二次側配管12の容積が小さいスプリンクラ消火設備の一例として、予作動弁22の二次側配管12の容積が500Lのものを示している。
予作動弁22の二次側配管12の容積が大きい場合、例えば2000Lのスプリンクラ消火設備では、まず閾値41bOFFを−70kPaGに設定している。次に、予作動弁22の二次側配管12の内部圧力が閾値41bOFFよりも低い状態でスプリンクラヘッド2を作動させた際に、予作動弁22の二次側配管12の圧力が17秒で閾値41aONよりも大きくなるように、閾値41aONの値を−55kPaGに設定している。そして、閾値41aONから5kPaG小さくなるように、閾値41bONの値を−60kPaGに設定している。
図4に示すように、予作動弁22の二次側配管12の容積が大きいスプリンクラ消火設備でも、スプリンクラヘッド2の作動検出時間が最大で17秒となっており、放水遅れが生じてしまうことを防止できている。また、リーク量を2[L/min]とした時の真空ポンプ24の運転間隔は98分となっており、真空ポンプ24の運転頻度が高くなることも防止できている。
予作動弁22の二次側配管12の容積が小さい場合、例えば500Lのスプリンクラ消火設備では、まず閾値41bOFFを−70kPaGに設定している。次に、予作動弁22の二次側配管12の内部圧力が閾値41bOFFよりも低い状態でスプリンクラヘッド2を作動させた際に、予作動弁22の二次側配管12の圧力が18秒で閾値41aONよりも大きくなるように、閾値41aONの値を−20kPaGに設定している。そして、閾値41aONから5kPaG小さくなるように、閾値41bONの値を−25kPaGに設定している。
図4に示すように、予作動弁22の二次側配管12の容積が小さいスプリンクラ消火設備でも、スプリンクラヘッド2の作動検出時間が最大で18秒となっており、放水遅れが生じてしまうことを防止できている。また、リーク量を2[L/min]とした時の真空ポンプ24の運転間隔は108分となっており、真空ポンプ24の運転頻度が高くなることも防止できている。
以上、このように構成されたスプリンクラ消火設備においては、スプリンクラヘッド2が作動した際、圧力検知手段(真空スイッチ41a、真空スイッチ41b)の検知値が所定時間以内に閾値41bOFF以下から閾値41aON以上へ上昇できるように、閾値41bOFFから閾値41aONが設定されている。また、閾値41aONよりも3kPaG〜20kPaGだけ低くなる範囲に、閾値41bONが設定されている。このため、予作動弁22の二次側配管12の容積にかかわらず、放水遅れが生じてしまうことを防止でき、真空ポンプ24の運転頻度が高くなることも防止できる。
1 防護区画、2 スプリンクラヘッド、3 火災感知器、4 火災受信機、5 制御盤、10 消火水槽、11 一次側配管、12 二次側配管、13 立ち下がり配管、14 吸引用配管、16 排水配管、21 給水ポンプ、22 予作動弁(開閉弁)、22a 流水信号用スイッチ、23 定流量弁、24 真空ポンプ、25 末端試験弁、31 流水遮断弁、41a 真空スイッチ、41b 真空スイッチ、42 オリフィス。

Claims (4)

  1. 開閉弁と、
    該開閉弁の二次側に設けられ、スプリンクラヘッドが接続された二次側配管と、
    該二次側配管と吸引用配管を介して接続され、前記二次側配管内を負圧にする真空ポンプと、
    前記開閉弁の一次側に設けられ、基端側に給水手段が接続される一次側配管と、
    を有するスプリンクラ消火設備において、
    前記二次側配管又は前記吸引用配管に設けられ、配管内の圧力を検知する圧力検知手段と、
    前記圧力検知手段が圧力の上昇を検知したときに、前記開閉弁を開放させる制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、
    前記圧力検知手段の検知圧力の閾値を、前記二次側配管の容積に基づいて設定し、
    前記圧力検知手段の検知圧力が第1の閾値以上となったときに、前記真空ポンプを起動させ、
    前記圧力検知手段の検知圧力が第2の閾値以下となったときに、前記真空ポンプを停止させ、
    前記圧力検知手段の検知圧力が第3の閾値以上となったときに、前記スプリンクラヘッドが作動し、前記圧力検知手段が設けられた配管内の圧力が上昇したと判断することを特徴とするスプリンクラ消火設備。
  2. 前記第3の閾値は、
    前記スプリンクラヘッドが作動した際、前記圧力検知手段の検知値が所定時間以内に前記第2の閾値以下から前記第3の閾値以上へ上昇できる値に設定され、
    前記第1の閾値は、
    前記第3の閾値よりも3kPaG〜20kPaG小さい範囲に設定されたことを特徴とする請求項に記載のスプリンクラ消火設備。
  3. 前記圧力検知手段の検知圧力の閾値は、
    前記圧力検知手段、又は、前記制御手段のいずれかで設定されることを特徴とする請求項1又は2に記載のスプリンクラ消火設備。
  4. 前記スプリンクラヘッドが設けられる防護区域に火災感知器を設置し、前記制御手段は、該火災感知器が動作し、かつ前記圧力検知手段が圧力の上昇を検知したときに、前記開閉弁を開放させることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載のスプリンクラ消火設備。
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