JP6633131B2 - 負圧湿式予作動スプリンクラー設備における流量制御弁 - Google Patents

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Description

本発明は、二次側配管内に水が充填され且つ火災発生時以外においては負圧状態とする負圧湿式予作動スプリンクラー設備における流量制御弁に関するものである。
従来における消火設備として、スプリンクラーヘッドの破損等が生じた場合に漏水を防止し、且つ火災発生時に速やかに放水する機能を有する、二次側配管内に水が充填され且つ火災発生時以外においては負圧状態とする負圧湿式予作動スプリンクラー設備がある。
図14は斯かる負圧湿式予作動スプリンクラー設備の概略構成図である。該図において100は負圧湿式予作動スプリンクラー設備である。
101は消火水槽102から送水ポンプ103を介して立ち上がって配管された一次側配管である。104は前記一次側配管101に接続され、スプリンクラーヘッド105まで配管された二次側配管である。
106は前記一次側配管101と二次側配管104との間に設置され、火災発生時以外では閉状態が維持される予作動式流水検知装置である。107は天井部に設置された、火災を感知して火災信号を送出する火災感知器である。
108は前記二次側配管104に一端側108Aを接続すると共に、他端側108Bを、真空ポンプ109から立ち上がって配管された吸気管110と、下端が前記消火水槽102まで垂下した排水管111とに接続された吸引管である。
112は前記吸引管108の途中部に設置された、前記二次側配管104内の負圧の状態の正常時には少量の、異常時には多量の流通量とする流量制御弁である。また、該流量制御弁112は、図15及び図16に示すオリフィス付き自動弁であり、口径40Aの直動式電磁弁のものがある。そしてまた一例として、その定格はDC24ボルト、1,580mAのものがある。
また、該流量制御弁112であるオリフィス付き自動弁は、図15
に示す如く、二次側配管104内の負圧の状態の正常時(緩慢な圧力上昇)には、入口側の開口112aから本体内に流入した水を含んだ空気は、矢標で示すようにオリフィス(小孔)112Aを通過することによって少量が出口側の開口112bに流れるようにされている。そしてまた、二次側配管104内の負圧の状態の異常時(圧力の急上昇)には、図16に示す如く、通電によって電磁コイル112c及びプランジャ112dを介して弁体112eを上昇させ、開放された本来の流路112Bを通って多量が出口側の開口112bに流れるようにされているものである。
また、図14において113は前記吸引管108の途中部における前記流量制御弁112より二次側配管104側の位置に設置された、二次側配管104内の圧力を検出する真空スイッチである。
114は火災発生時に前記火災感知器107からの火災信号を受信し、後記制御盤に該信号を送信する信号受信盤である。
115は前記信号受信盤114からの信号を受信し、前記予作動式流水検知装置106を開状態として前記一次側配管101と二次側配管104とを連通状態とすると共に、前記送水ポンプ103を作動させる制御盤である。尚、その他図中116は前記吸気管110の前記吸引管108への接続部分に設置した気水分離器、117は前記吸引管108の前記吸気管110と排水管111との接続部分に設置した逆止弁である。
そして、火災発生時以外のときには一次側配管101と二次側配管104のいずれにも水が充填されており、且つ二次側配管104内を、吸引管108及び吸気管110を介して真空ポンプ109で負圧状態とするものである。
また、火災発生時には、火災感知器107が火災を感知して火災信号を信号受信盤114に送信し、そして該信号受信盤114から該信号を制御盤115に送信する。該信号を受信した制御盤115は予作動式流水検知装置106を開状態とすると共に送水ポンプ103を作動させる。これによりスプリンクラーヘッド105から放水が連続して行われるものである。尚、斯かる際には、流量制御弁112であるオリフィス付き自動弁は、図15に示す平常時の状態であって、真空ポンプ109の作動は停止される。
従来における負圧湿式予作動スプリンクラー設備は上記の通りである。しかし、斯かる設備には二次側配管内の負圧の状態を適正に保持する構成において問題がある。それは、吸引管108の途中部に設置された流量制御弁112としてオリフィス付き自動弁を用いていることによるものである。
而して、斯かるオリフィス付き自動弁は電磁弁であり、そして、斯かる電磁弁は、無通電時には閉止し、通電時に開放するなど制御方法がシンプルであるというメリットがある一方、消費電流が大きく、且つ弁体の開放中は通電し続けなければならず、大きな電源が必要となる。そして、上記の如く、従来の設備に用いられていたオリフィス付き自動弁は、口径40Aの直動式電磁弁のものがあり、そして一例として、その定格はDC24ボルト、1,580mAのものがあり、消費電流も大きく且つ弁体の開放に大きな電源が必要であった。
また、従来用いられていた電磁弁は、上記の通り消費電流も大きく且つ弁体の開放に大きな電源が必要であることから、停電時における問題もある。即ち、停電時において、二次側配管の破損等で二次側配管内の圧力が急上昇する事態が起き、弁を開放させる必要が生じることがあるが、その場合に備えて容量の大きい蓄電池を設けるか、非常電源設備による給電を行うなどの対策が必要であった。しかし、容量の大きい蓄電池を設ける場合には、蓄電池自体の大きさだけでなく、それを収納する制御盤の大きさも大きくなり、コストも増えることになる。また、非常電源設備による給電を行う場合には、予め非常電源設備の設計の際に電源容量を見込む必要があり、設備のリニューアルに対応できない等の問題があった。
そこで、本発明者らは、上記負圧湿式予作動スプリンクラー設備において、それに用いる二次側配管内の圧力の適正保持用の流量制御弁として、電力消費の大きい従来のオリフィス付き自動弁に替わる電力不要の流量制御弁を、先に案出した。そして、これを用いることにより上記従来の問題点を悉く解消することができるようになった。
而して、本発明者が先に案出した流量制御弁は、図12及び図13に示した通りである。該図において、1は流量制御弁であり、二次側配管から吸引管に流入する空気と水が通過する本体部2と、該本体部2内で水の圧力により前進移動可能に設けられたピストン部9と、該ピストン部9を後退移動方向に付勢するコイルバネ13とによって構成され、前記本体部2は、シリンダ部2Aと、該シリンダ部2Aの一端側に装着されるカバー部2Bとからなり、前記シリンダ部2Aは、その一端部が閉塞された円筒状をなし、閉塞部分2A′の中心部に、流出口3と、該流出口3の内側に連成された該流出口3より小径の開口4を設けてなり、前記カバー部2Bは、一端部が閉塞された円筒状をなし、閉塞部分2B′に、流入口7を設けてなり、前記ピストン部9は、一端部が閉塞9′された円筒状をなし、他端部に外径が前記シリンダ部2Aの内径と等しいフランジ部10を形成し、閉塞部分9′の中心部に前記シリンダ部2Aにおける閉塞部分2A′の開口4より小径の開口11を設けると共に、円筒状部分に該開口11より大径の開口12を設けてなり、流入する水の圧力によって前記コイルバネ13の付勢力に抗して最前進位置まで移動することによりその閉塞部分9′が前記シリンダ部2Aの閉塞部分2A′の内側面に密接するようになされたものである。
尚、前記シリンダ部2Aの他端側の外周面には雄ネジ5が刻設され、これに対応して内周面に雌ネジ6が刻設されたカバー部2Bを螺合装着するようになされている。
また、前記シリンダ部2Aの他端側の端面と前記カバー部2Bの閉塞部分2B′との間にはOリング8が介装され、シリンダ部2Aとカバー部2Bとの間の水密性が保たれている。
また、前記コイルバネ13は、前記シリンダ部2A内において、ピストン部9を挿入させた状態でそのフランジ部10に当接し、該ピストン部9をカバー部2Bの流入口7側に押圧付勢している。そして、該コイルバネ13の弾発力(バネ定数)は、火災発生時において二次側配管104内に一次側配管101から水が供給され、該水の一部が吸引管108内に流入したときの圧力によってのみ縮小する程度であることを要する。したがって、カバー部2Bの流入口7から水が流入し、その圧力が該コイルバネ13の付勢力を超えている状態でピストン部9は前進移動が行われることになる。
また、上記流量制御弁1の作用は、次の通りである。
火災発生時以外のときにおける二次側配管の温度変化による体積膨張や流量制御管等からの微少な空気流入等による緩慢な圧力上昇があるときは、図10に示す如く、ピストン部9は後退位置にあり、カバー部2Bの流入口7から流入した空気と水は、ピストン部9の小径の開口11と大径の開口12を通って合流し、シリンダ部2Aの開口4と流出口3から流出する。
また、スプリンクラーヘッド等が破損して二次側配管内の圧力が急速に上昇したときには、ピストン部9は図12と同じ後退位置にあって、真空ポンプ109が作動する。そして、この吸引によって漏水が防止される。尚、その際において真空ポンプ109の吸引力はコイルバネ13の弾発力より低いためピストン部9は移動しない。
また、火災発生時において一次側配管101から二次側配管104に水が供給され、その水の一部が吸引管108内に流入すると、図13に示す如く、その水の圧力によってコイルバネ13の付勢力に抗してピストン部9が最前進位置まで移動し、その閉塞部分9′がシリンダ部2Aの閉塞部分2A′の内側面に密接する。また、このときにおいては真空ポンプ109は作動しない。そして、これにより水はピストン部9の小径の開口11を通じて少量しか流れず、スプリンクラーヘッド105からの充分な放水が確保される。尚、ピストン部9の小径の開口11から引き続き水が流出するが、該開口11の径は小さいことから流出の影響は少ない。
そして、消火完了後、予作動式流水検知装置106が閉止すると、ピストン部9の小径の開口11から水が流出することで二次側配管104内の圧力が減少し、ピストン部9はコイルバネ13によって再び後退位置に戻される。
以上の如く、上記流量制御弁1は、電力を要することなく作動するものである。
本発明者が先に案出した上記流量制御弁1は、上記の通りの作用、効果を奏し、そしてこれを用いることにより上記従来の負圧湿式予作動スプリンクラー設備における問題点を悉く解消することができるものである。そしてまた、その作用、効果をより持続的に確実なものとすべく、本発明者は更に鋭意研究を重ねた。
本発明者が先に案出した流量制御弁1においては、そのピストン部9の閉塞部分9′の中心部に小径の開口11が設けられている。
そして、該小径の開口11は、図13に示す如く、火災発生時における流入する水の圧力によってピストン部9が最前進位置まで移動し、その閉塞部分9′がシリンダ部2Aの閉塞部分2A′の内側面に密接したときにおいて、流通する水の量を絞って制限し、スプリンクラーヘッド105からの充分な放水を確保することと、消火完了後における予作動式流水検知装置106が閉止したときにおいて、該小径の開口11を通して水を流出させることにより二次側配管104内の圧力を減少させることとを役割として設けられているものである。
そしてまた、該小径の開口11は、このような役割で設けられているものではあるが、その内部にゴミが溜まり易く、長期間そのままであるとこのゴミが開口11内に詰まり、実際に火災が発生したときにおいて本来の機能を発揮することができなくなる虞があるという問題点もある。
尚、該小径の開口11においてその内部にゴミが溜まって詰まり易い原因は、元々その内径がかなり小さく、内部空間が狭いことから微細なゴミでもすぐに充満し易く、更にトンネル状に細長く、且つ全周囲を囲まれていることから空気の流通が悪く、流通する微弱な空気によっては溜まったゴミを吹き出すことができないことによるものである。
そこで、本発明者は、斯かる点に鑑み、該小径の開口11に替えて、ピストン部における閉塞部分の、シリンダ部における閉塞部分との対向面又はシリンダ部における閉塞部分の、ピストン部における閉塞部分との対向面に、該小径の開口11と同程度の流通量の流路を形成する溝を設けることにより、ゴミによる不都合を解消することができることを知見し、本発明の完成をみるに至ったものである。
而して、本発明の要旨とするところは、
予作動式流水検知装置と該予作動式流水検知装置の一次側に設けられ、基端側に給水手段が接続される一次側配管と、
該予作動式流水検知装置の二次側に設けられ、スプリンクラーヘッドが接続された二次側配管と、該二次側配管を負圧とする真空ポンプと該二次側配管と真空ポンプを接続する、一端を該二次側配管に接続する吸引管と、排水管を介在させて前記吸引管に一端を接続すると共に他端を前記真空ポンプに接続した吸気管と、
前記吸引管上に設けられ、前記二次側配管から前記吸管に流入する空気と水が通過する本体部と、
該本体部内で水の圧力により前進移動可能に設けられたピストン部と、該ピストン部を後退移動方向に付勢するコイルバネと、前記ピストン部と該ピストン部の移動をガイドする、一端部が閉塞され、閉塞部分に開口を設けたシリンダ部によって構成される負圧湿式予作動スプリンクラー設備における流量制御弁において、
前記ピストン部は、一端部が閉塞された円筒状をなし、他端部に外径が前記シリンダ部の内径と等しいフランジ部を形成し、円筒状部分に後記溝より流通量の多い開口を設けてなり、流入する水の圧力によって前記コイルバネの付勢力に抗して最前進位置まで移動することによりその閉塞部分が前記シリンダ部の閉塞部分の内側面に密接するようになされた流量制御弁であって、
前記ピストン部における閉塞部分の、前記シリンダ部における閉塞部分との対向面又は前記シリンダ部における閉塞部分の、前記ピストン部における閉塞部分との対向面に、前記ピストン部における閉塞部分が前記シリンダ部における閉塞部分に密接した状態において、両閉塞部分の間に、ピストン部の外周とシリンダ部における閉塞部分の開口との間に少量の流通量の流路を形成する溝を設けてなることを特徴とする負圧湿式予作動スプリンクラー設備における流量制御弁
にある。
また、上記構成において、溝は1つのみでもよいが、2つ以上とすることが好ましい。
本発明は上記の如き構成であり、前記本発明者が先に案出した流量制御弁におけるピストン部の小径の開口に替えて、ピストン部における閉塞部分の、シリンダ部における閉塞部分との対向面又はシリンダ部における閉塞部分の、ピストン部における閉塞部分との対向面に、該小径の開口と同程度の流通量の流路を形成する溝を設けたものであるから、上記のゴミによる不都合を解消することができるものである。
即ち、小径の開口の場合においては、その内径がかなり小さく、内部空間が狭いことから微細なゴミでもすぐに充満し易いが、溝の場合にはその断面の約半分が開放されていることから空間が広くなり、且つまた小径の開口よりも長さがあることから、すぐにゴミが充満することがなく、更に小径の開口の場合においては、トンネル状に細長く、且つ全周囲を囲まれていることから空気の流通が悪いが、溝の場合にはその断面の半分が開放されていることから空気の流通が良く、したがって溜まったゴミは溝に沿って流れる空気や開放部分から流入する空気によって吐き出され易く、もってゴミ詰まりによる不都合を解消することができるものである。
また、溝の数は、1つのみでもよいが、2つ以上の複数とすることが好ましい。即ち、2つ以上の複数とした場合には、いずれかの溝がゴミによって不都合が生じても、その他の溝が流通していればこれの不都合をカバーすることができることになるからである。
本発明の第1実施形態に係る負圧湿式予作動スプリンクラー設備における流量制御弁の縦断側面図であり、平常時の状態を示すものである。 同火災発生時の状態を示すものである。 本発明の第1実施形態に係る負圧湿式予作動スプリンクラー設備における流量制御弁のピストン部の縦断側面図である。 同正面図である。 本発明の第1実施形態に係る負圧湿式予作動スプリンクラー設備における流量制御弁のピストン部の溝を変えた例の縦断側面図である。 同正面図である。 本発明の第1実施形態に係る負圧湿式予作動スプリンクラー設備における流量制御弁のピストン部の溝を変えた他の変形例の縦断側面図である。 同正面図である。 本発明の第1実施形態に係る負圧湿式予作動スプリンクラー設備における流量制御弁のピストン部に設ける溝の断面図である。 本発明の第2実施形態に係る負圧湿式予作動スプリンクラー設備における流量制御弁の縦断側面図であり、平常時の状態を示すものである。 同火災発生時の状態を示すものである。 本発明者が先に案出した負圧湿式予作動スプリンクラー設備における流量制御弁の縦断側面図であり、平常時の状態を示すものである。 本発明者が先に案出した負圧湿式予作動スプリンクラー設備における流量制御弁の縦断側面図であり、火災発生時の状態を示すものである。 従来の負圧湿式予作動スプリンクラー設備の概略構成図である。 従来の負圧湿式予作動スプリンクラー設備におけるオリフィス付き自動弁の作用説明図であり、二次側配管内の圧力の緩慢な上昇時の状態を示すものである。 従来の負圧湿式予作動スプリンクラー設備におけるオリフィス付き自動弁の作用説明図であり、二次側配管内の圧力の急上昇時の状態を示すものである。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施形態に係る負圧湿式予作動スプリンクラー設備における流量制御弁1′を示すものである。尚、該流量制御弁1′は、ピストン部に設ける溝の点のみが異なり、その他の構成は本発明者が先に案出した負圧湿式予作動スプリンクラー設備における流量制御弁1と同様であるから、同一の部材には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
而して、本実施形態に係る負圧湿式予作動スプリンクラー設備における流量制御弁1′は、本発明者が先に案出した流量制御弁1におけるピストン部9の小径の開口11に替えて、ピストン部9における閉塞部分9′のシリンダ部2Aにおける閉塞部分2A′との対向面に、ピストン部9における閉塞部分9′がシリンダ部2Aにおける閉塞部分2A′に密接した状態(図2に示す状態)において、両閉塞部分の間に、ピストン部9の外周とシリンダ部2Aにおける閉塞部分2A′の開口4との間に少量の流通量の流路を形成する溝11Aを設けてなることを特徴とするものである。尚、前記少量の流通量とは、本発明者が先に案出した流量制御弁1におけるピストン部9の小径の開口11と同程度の流通量であり、複数の溝の場合には、それらを合計した流通量である。
また、前記溝11Aの断面形状並びにその幅と深さ及び長さは、本発明の目的の範囲内において適宜に選択することができ、図9にはその断面形状の一例を示している。尚、該図9におけるAはV字形の、またBは半円形の、更にCはU字形の断面形状の場合を示している。
また、前記溝11Aの数は、1つのみでもよいが、本実施形態においては2つ設けた場合を示している。即ち、図3及び図4に示す如く、ピストン部9における閉塞部分9′の中心部を通り、両端部がピストン部9の外周に至る溝を設けてなり、該溝における両端部の夫々から閉塞部分9′の中心部にかけての部分が夫々流路を形成する溝11Aとなるものである。
このように2つの溝11A、11Aとした場合には、いずれか一方の溝11Aがゴミによって不都合が生じても、もう一方の溝11Aが流通していればこれの不都合をカバーすることができることになるものである。
また、図5及び図6には前記溝11Aの数を複数とする場合の他の例を示しており、斯かる例においては、前記図3及び図4に示した溝と同様の溝を十字状に交差させて設けてなるものである。而して、斯かる場合には、該十字状に交差した溝の夫々における両端部から閉塞部分9′の中心部にかけての部分が夫々流路を形成する溝11Aとなるものである。よって、この場合には4つの溝11A、11A、11A、11Aが設けられたことになるものである。
また、図7及び図8には前記溝11Aの数を複数とする場合の更に他の例を示しており、斯かる例においては、前記図5及び図6に示した例において、各溝の長さを、両端部からピストン部9における閉塞部分9′の中心部に至らない長さとしてなるものである。
本実施形態に係る流量制御弁1′は上記の如き構成であり、図2に示す如く、火災発生時において流入する水の圧力によってピストン部9が最前進位置まで移動し、その閉塞部分9′がシリンダ部2Aの閉塞部分2A′の内側面に密接したときにおいては、流入する水はピストン部9の円筒状部分の開口12から該ピストン部9の外周とシリンダ部2Aの内周との隙間の空間に流出し、ピストン部9の閉塞部分9′とシリンダ部2Aにおける閉塞部分2A′との間に設けられた少量の流通量の溝11Aをもって流通量が絞られ、もって少量の水しか通過しないようになるものである。また、消火完了後における予作動式流水検知装置が閉止したときにおいては、溝11Aを通して水を流出させることにより二次側配管内の圧力を減少させるものである。
また、本実施形態に係る流量制御弁1′は、本発明者が先に案出した流量制御弁1におけるピストン部の小径の開口に替えて、上記の如くピストン部9における閉塞部分9′の、シリンダ部2Aにおける閉塞部分2A′との対向面に、該小径の開口と同程度の流通量の流路を形成する溝11Aを設けたものであり、そして該溝11Aによれば小径の開口の場合におけるゴミによる不都合を解消することができることから、流量制御弁としての作用、効果をより持続的に確実なものとすることができるものである。
尚、溝11Aによることにより小径の開口の場合におけるゴミによる不都合を解消することができる理由は、次の通りである。即ち、小径の開口の場合においては、その内径がかなり小さく、内部空間が狭いことから微細なゴミでもすぐに充満し易いが、溝11Aの場合にはその断面の約半分が開放されていることから空間が広くなり、且つまた小径の開口よりも長さがあることから、すぐにゴミが充満することがなく、更に小径の開口の場合においては、トンネル状に細長く、且つ全周囲を囲まれていることから空気の流通が悪いが、溝11Aの場合にはその断面の半分が開放されていることから空気の流通が良く、したがって溜まったゴミは溝11Aに沿って流れる空気や開放部分から流入する空気によって吐き出され易く、もってゴミ詰まりによる不都合を解消することができるものである。
また、本実施形態においては、複数の溝11A、11Aを設けているから、一方の溝11Aがゴミによって不都合が生じても、もう一方の溝11Aが流通していればこれの不都合をカバーすることができることになるものである。
次に、図10及び図11に示す本発明の第2実施形態に係る負圧湿式予作動スプリンクラー設備における流量制御弁について説明する。
該図において1″は流量制御弁である。また、該流量制御弁1″と前記第1実施形態における流量制御弁1′とは、溝の位置においてのみ相違するものであり、その他の構成並びに作用は前記第1実施形態における流量制御弁1′と同様であるから、同一の部材には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
而して、前記第1実施形態における流量制御弁1′は、溝11Aを、ピストン部9における閉塞部分9′の、シリンダ部2Aにおける閉塞部分2A′との対向面に設けているのに対して、本実施形態における流量制御弁1″は、溝11A′を、シリンダ部2Aにおける閉塞部分2A′の、ピストン部9における閉塞部分9′との対向面に設けているものである。
そして、本実施形態による場合には、図11に示す如く、火災発生時において流入する水の圧力によってピストン部9が最前進位置まで移動し、その閉塞部分9′がシリンダ部2Aの閉塞部分2A′の内側面に密接したときにおいては、流入する水はピストン部9の円筒状部分の開口12から該ピストン部9の外周とシリンダ部2Aの内周との隙間の空間に流出し、シリンダ部2Aの閉塞部分2A′とピストン部9における閉塞部分9′との間に設けられた少量の流通量の溝11A′をもって流通量が絞られ、もって少量の水しか通過しないようになるものである。また、消火完了後における予作動式流水検知装置が閉止したときにおいては、溝11A′を通して水を流出させることにより二次側配管内の圧力を減少させるものでる。
1′、1″ 流量制御弁
2 本体部
2A シリンダ部
2A′ 閉塞部分
2B カバー部
2B′ 閉塞部分
3 流出口
4 開口
7 流入口
7A 流入口の一端側
7B 流入口の他端側
9 ピストン部
9′ 閉塞部分
10 フランジ部
11A、11A′ 溝
12 開口
13 コイルバネ
100″ 負圧湿式予作動スプリンクラー設備
100′ 本発明者が先に案出した負圧湿式予作動スプリンクラー設備
100 従来の負圧湿式予作動スプリンクラー設備
101 一次側配管
102 消火水槽
103 送水ポンプ
104 二次側配管
105 スプリンクラーヘッド
106 予作動式流水検知装置
107 火災感知器
108 吸引管
109 真空ポンプ
110 吸気管
111 排水管
113 真空スイッチ
114 信号受信盤
115 制御盤

Claims (2)

  1. 予作動式流水検知装置と該予作動式流水検知装置の一次側に設けられ、基端側に給水手段が接続される一次側配管と、
    該予作動式流水検知装置の二次側に設けられ、スプリンクラーヘッドが接続された二次側配管と、該二次側配管を負圧とする真空ポンプと該二次側配管と真空ポンプを接続する、一端を該二次側配管に接続する吸引管と、排水管を介在させて前記吸引管に一端を接続すると共に他端を前記真空ポンプに接続した吸気管と、
    前記吸引管上に設けられ、前記二次側配管から前記吸管に流入する空気と水が通過する本体部と、
    該本体部内で水の圧力により前進移動可能に設けられたピストン部と、該ピストン部を後退移動方向に付勢するコイルバネと、前記ピストン部と該ピストン部の移動をガイドする、一端部が閉塞され、閉塞部分に開口を設けたシリンダ部によって構成される負圧湿式予作動スプリンクラー設備における流量制御弁において、
    前記ピストン部は、一端部が閉塞された円筒状をなし、他端部に外径が前記シリンダ部の内径と等しいフランジ部を形成し、円筒状部分に後記溝より流通量の多い開口を設けてなり、流入する水の圧力によって前記コイルバネの付勢力に抗して最前進位置まで移動することによりその閉塞部分が前記シリンダ部の閉塞部分の内側面に密接するようになされた流量制御弁であって、
    前記ピストン部における閉塞部分の、前記シリンダ部における閉塞部分との対向面又は前記シリンダ部における閉塞部分の、前記ピストン部における閉塞部分との対向面に、前記ピストン部における閉塞部分が前記シリンダ部における閉塞部分に密接した状態において、両閉塞部分の間に、ピストン部の外周とシリンダ部における閉塞部分の開口との間に少量の流通量の流路を形成する溝を設けてなることを特徴とする負圧湿式予作動スプリンクラー設備における流量制御弁。
  2. 前記溝は、1つ又は2つ以上である請求項1記載の負圧湿式予作動スプリンクラー設備における流量制御弁。
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