JP5320954B2 - Soiウェーハの製造方法 - Google Patents

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本発明は、SOI(Silicon on Insulator)ウェーハの製造方法に関し、より詳しくは、SOI層の厚さを調整するSOIウェーハの製造方法に関する。
従来、SOIウェーハのSOI層を薄膜化する方法の1つとして、SOIウェーハを熱処理し、SOI層の表面部のシリコンを酸化により酸化膜に変質させた後に、この表面酸化膜を除去する方法(犠牲酸化)が知られている。
この方法によりSOI層の厚さ(単にSOI膜厚とも言う)を精度良く目的の値に薄膜化するには、酸化膜の厚さ(単に酸化膜厚とも言う)が狙い値になるよう正確に制御することが必要となる。しかし、実際に熱処理により成長する酸化膜の厚さにおいては、酸化時間中の大気圧の変動により酸化レートが変化し、表面酸化膜の厚さを正確に制御することは非常に困難であった。
そこで、犠牲酸化によるSOI層の厚さの調整に代わる技術として、主に半導体ウェーハの洗浄液として使用されているSC−1洗浄液(NHOHとHの混合水溶液)のエッチング作用に着目し、これをSOI層の厚さの調整に利用する方法が用いられることもある(特許文献1及び特許文献2参照)。さらに、特許文献3の[0018]段落の(e)に記載されているように、犠牲酸化を行った後にSC−1洗浄によるエッチングを行う2段階の薄膜化の方法が用いられることもある。
このような犠牲酸化+SC−1洗浄による2段階のSOI層の厚さ調整は、例えば特許文献4の[0028]段落に記載されているように、SOIウェーハの製造プロセスにおいてSOI層の表面に必然的に酸化膜が形成される場合に好適に用いることができる。この場合、犠牲酸化後のSOI層の厚さ(SC−1洗浄を行う直前のSOI層の厚さ)が目的の値よりも若干厚くなるように犠牲酸化による薄膜化を行い、その後、別途、SC−1洗浄液のエッチング作用による薄膜化によって目的の値になるようにエッチング時間を制御する方法がとられる。この際、特許文献4の[0028]段落に示されているように、SOI層の表面に形成された酸化膜を除去した後にSOI層の厚さを測定し、その値を元に次段のエッチング工程の取り代を設定する方法がとられている。
従来のSOI層の厚さを減少させる方法を図2を用いて説明する。
まず、図2(a)に示したように、支持層211の上に絶縁層212を挟んでSOI層213が形成されたSOIウェーハ210を準備する。
次に、図2(b)に示したように、SOI層213の表面に熱酸化膜221を形成する。この熱酸化膜221は、上記のようにSOIウェーハの製造プロセスにおいてSOI層の表面に必然的に酸化膜が形成されるものであってもよい。
次に、図2(c)に示したように、熱酸化膜221をHF水溶液により除去する。これにより、減厚されたSOI層213が露出される。そして、次のSOI膜厚の測定のためにIPA乾燥や吸引乾燥、スピン乾燥などの乾燥工程を行い乾燥させる。
次に、図2(d)に示したように、SOI層213の厚さを測定する。これにより、次の工程におけるSOI層213のエッチング量を決定する。
次に、図2(e)に示したように、SOI層213に対してエッチング性を有する洗浄液にSOI層を浸漬することによりSOI層213をエッチングして所定の厚さまで減少させる。その後、純水洗浄等を行ってSOI層213の厚さが所定の厚さまで減少したSOIウェーハ230を得る。
特開2000−173976号公報 特開2001−168308号公報 特開2004−311526号公報 特開2007−266059号公報
本発明は、SOI層の厚さの精度を低下させることなく低コストでSOI層の薄膜化を行うことができるSOIウェーハの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的達成のため、本発明は、SOIウェーハの製造方法であって、少なくとも、絶縁層上にSOI層が形成されたSOIウェーハを準備する工程と、前記SOI層の表面に熱酸化膜を形成する工程と、前記熱酸化膜が形成された状態で前記SOI層の厚さを測定する工程と、前記熱酸化膜をHF含有水溶液で除去した後、前記SOI層の表面を乾燥させることなく、前記SOI層に対してエッチング性を有する洗浄液に前記SOI層を浸漬することにより前記SOI層をエッチングして所定の厚さまで減少させる工程とを順次行うことを特徴とするSOIウェーハの製造方法を提供する。
このように、熱酸化膜が形成された状態でSOI層の厚さを測定し、熱酸化膜をHF含有水溶液で除去した後、SOI層の表面を乾燥させることなく、連続してSOI層をエッチングして所定の厚さまで減少させるSOIウェーハの製造方法であれば、SOI層の薄膜化のプロセスを短縮しても精度良くSOI層の厚さの制御を行うことができるので、SOI層の厚さの精度を低下させることなくSOI層の薄膜化プロセス全体のコストを低減することができる。また、SOI層の表面が露出した状態で乾燥させることがないため、SOI層表面にキズや不純物汚染等が発生する機会が減り、最終的なSOIウェーハの品質と製造歩留りを向上させることができる。
この場合、本発明のSOIウェーハの製造方法では、前記準備するSOIウェーハを、少なくとも、イオンの注入により形成された微小気泡層を有するボンドウェーハと支持基板となるベースウェーハとを接合する工程と、前記微小気泡層を境界としてボンドウェーハを剥離してベースウェーハ上に薄膜を形成する工程とを有するイオン注入剥離法によって作製されたSOIウェーハとすることができる。また前記準備するSOIウェーハをSIMOXウェーハとすることができる。
このように、本発明のSOIウェーハの製造方法は、薄膜化を行うSOIウェーハをイオン注入剥離法によって作製されたSOIウェーハやSIMOXウェーハ(SIMOX法によって作製されたSOIウェーハ)とした場合に好適に用いることができる。
また前記SOI層に対してエッチング性を有する洗浄液を、アンモニアと過酸化水素の混合水溶液とすることが好ましい。
このように、本発明のSOIウェーハの製造方法に用いる洗浄液をアンモニアと過酸化水素の混合水溶液とすれば、より精度良くSOI層の厚さの制御を行うことができる。
以上のように、本発明のSOIウェーハの製造方法に従えば、SOI層の薄膜化のプロセスを短縮しても精度良くSOI層の厚さの制御を行うことができるので、SOI層の厚さの精度を低下させることなくSOI層の薄膜化プロセス全体のコストを低減することができる。また、SOI層の表面が露出した状態で乾燥させることがないため、SOI層表面にキズや不純物汚染等が発生する機会が減り、最終的なSOIウェーハの品質と製造歩留りを向上させることができる。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
前記のように、従来の2段階の薄膜化によるSOIウェーハのSOI層の薄膜化の方法では、SOI層の薄膜化のためには、薄膜化を行うSOIウェーハを準備した後、(1)表面酸化工程、(2)酸化膜除去工程、(3)ウェーハ乾燥工程、(4)SOI膜厚測定工程、(5)SOI層エッチング+洗浄工程という、少なくとも5つの工程がこの順序で必要であり、全工程が長く、プロセスコストが増大していた。
また、従来法は、SOI層の厚さを精度よく測定する目的で、酸化膜除去後にSOI層の表面が露出した状態、あるいは、薄い自然酸化膜が形成された程度の状態で乾燥させた後にSOI膜厚測定が行われており、このため、SOI層表面にキズや不純物汚染等が発生しやすく、最終的なSOIウェーハの品質や製造歩留りを低下させる要因となっていた。
本発明は、犠牲酸化+エッチング性洗浄(以下、このエッチング性洗浄を、SOI膜厚調整洗浄と呼ぶことがある。)による2段の薄膜化プロセスにおいて、上記薄膜化プロセスを短縮する方法として、SOIウェーハの酸化後に、SOI層の表面に熱酸化膜が付いたままSOI層の層厚を測定し、測定したSOI層の厚さの値を元にSOI層のエッチング量を設定し、SOI酸化膜除去とエッチング性洗浄工程を同一工程で行う方法である。
これにより薄膜化のプロセス全体が短縮され、プロセスコストを削減することができる。さらに、SOI層の厚さの測定は熱酸化膜が形成された状態で行うため、SOI層表面が保護され、キズや不純物汚染等の危険性が低下し、最終的なSOIウェーハの品質と製造歩留りを向上させることができる。
以下、本発明について図面を参照しながらさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
図1(a)〜(d)は、本発明に係るSOIウェーハの製造方法の一例を示すフローチャート図である。
まず、図1(a)に示したように、絶縁層112上にSOI層113が形成されたSOIウェーハ110を準備する(工程a)。
なお、ここで準備するSOIウェーハ110は、少なくとも絶縁層112上にSOI層113が形成されたSOI構造を有するウェーハであればよい。例えば、図1(a)に示したように、単結晶シリコン等の支持層111上に絶縁層112が形成され(埋め込み絶縁層)、この埋め込み絶縁層112上にSOI層113が形成された構造を有するウェーハ等が挙げられる。
なおまた、本明細書中のSOI層とは、「絶縁層上のシリコン層(Silicon on Insulator)」を意味する。
また、工程aで準備するSOIウェーハ110はその作製方法等は特に限定されないが、準備するSOIウェーハ110を、例えばイオン注入剥離法によって作製されたSOIウェーハやSIMOXウェーハ等を好適に採用することができる。なお、イオン注入剥離法とは、イオンの注入により形成された微小気泡層を有するボンドウェーハと支持基板となるベースウェーハとを接合する工程と、前記微小気泡層を境界としてボンドウェーハを剥離してベースウェーハ上に薄膜を形成する工程とによって作製されたSOIウェーハであり、その剥離工程においては、熱処理を加えて剥離する方法や、プラズマ処理した表面を接合して接合強度を高めることにより熱処理を加えずに機械的に剥離する方法のいずれも適用することができる。また、SIMOXウェーハとは、単一のシリコンウェーハ表層から酸素イオンを注入し、その後の熱処理にて二層のシリコン単結晶層間にシリコン酸化膜を形成する、SIMOX法によって作製されたSOIウェーハである。
次に、図1(b)に示したように、SOI層113の表面に熱酸化膜121を形成する(工程b)。
この熱酸化膜121は、SOI層113のうち、表面に近い部分のシリコンが酸化により酸化膜に変質されるものである。
この熱酸化膜121の形成は、SOIウェーハの製造プロセスにおいてSOI層の表面に必然的に酸化膜が形成される場合に特に好適に用いることができる。ただし、これに限定されず、別工程を設けてもよい。
SOIウェーハの製造プロセスにおいてSOI層の表面に必然的に酸化膜が形成される場合とは、例えば、イオン注入剥離法等の二枚のウェーハを用いた貼り合わせによるSOIウェーハの製造プロセスにおいては、結合力を増すための結合熱処理の際に熱酸化膜121が形成される場合等である。SIMOXウェーハを用いる場合においては、シリコンウェーハに酸素イオンを注入した後の熱処理などの際に熱酸化膜121が形成される場合もある。
次に、図1(c)に示したように、熱酸化膜121が形成された状態でSOI層113の厚さを測定する(工程c)。
この段階ではSOI層113は熱酸化膜121に覆われているが、SOI層113の厚さは適切な測定方法によって測定することができる。なお、このSOI層の厚さの測定方法は特に限定されないが、エリプソメーターを用いた測定方法であれば、精度良くSOI層113の厚さを測定することができるので好ましい。なお、このとき測定されるSOI層113の厚さは、表面の熱酸化膜121の厚さは含まないものである。
このSOI層113の厚さの測定は熱酸化膜121が形成された状態で行うため、SOI層113の表面が保護され、キズや不純物汚染等の危険性が低下する。
そして、この工程で測定したSOI層113の厚さの値を元に、次の工程で行うSOI層113のエッチング量を設定する。
次に、熱酸化膜121をHF含有水溶液で除去する。これによりSOI層113を露出させるが、このとき、IPA乾燥や吸引乾燥、スピン乾燥などの乾燥工程を通してSOI層113の表面を乾燥させることなく、SOI層113に対してエッチング性を有する洗浄液(エッチング性洗浄液)にSOI層113を浸漬することによりSOI層をエッチングして所定の厚さまで減少させる(工程d)。その後、適宜純水リンスやSC−2(HClとHの混合水溶液)による洗浄などを行い、最終的なSOIウェーハ130を得る。
すなわち、熱酸化膜121の除去とSOI層113のエッチング性洗浄を連続したプロセスで行う。尚、これらの工程は枚葉処理又はバッチ処理(複数枚同一処理)のいずれでもよい。
この工程で行うSOI層113のエッチング量は、上記のように工程cで測定したSOI層113の厚さの値によって決定する。また、このSOI層113のエッチング量は、エッチング性を有する洗浄液の組成やエッチング温度、エッチング時間等を適切に設定することにより制御することができる。
なお、このエッチング性洗浄では、少なくともSOI層113のみエッチング性洗浄液に浸漬すれば十分であるが、SOIウェーハ全体を浸漬してもよい。
なお、SOI層113に対してエッチング性を有する洗浄液としては、例えば、アンモニアと過酸化水素の混合水溶液(いわゆるSC−1洗浄液)を用いることができ、このようなSC−1洗浄液であれば、より精度良くSOI層の厚さの制御を行うことができるので好ましい。
以上のような工程を経るSOIウェーハの製造方法であれば、熱酸化膜121の除去とSOI層113のエッチング性洗浄工程を連続して行うことができ、特に同一バッチ内で行うこともできるので、これによりSOI層の薄膜化プロセス全体が短縮され、プロセスコストを削減することができる。さらに、SOI層113の測定は熱酸化膜が形成された状態で行うため、SOI層113の表面が保護され、キズや不純物汚染等の危険性が低下し、最終的なSOIウェーハの品質と製造歩留りを向上させることができる。
以下、本発明の実施例および比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例)
図1に示した本発明のSOIウェーハの製造方法に従ってSOIウェーハを製造した。なお、目標膜厚として、SOI層113の厚さを70nm、埋め込み絶縁層112の厚さを150nmと設定した。
まず、以下のような手順に従って、イオン注入剥離法によってSOIウェーハ110を準備した(工程a)。
まず、SOIウェーハを作製するためのボンドウェーハ及びベースウェーハとしてシリコン単結晶ウェーハ(鏡面研磨、直径300mm、結晶方位<100>)を準備した。
次に、ボンドウェーハのみの表面に酸化膜を150nmの厚さで形成した。
次に、ボンドウェーハのみに水素イオンのイオン注入を、ドーズ量5×1016/cmとして行った。
次に、貼り合わせ前洗浄を行った後、室温にてボンドウェーハとベースウェーハとを上記のイオン注入した表面を貼り合わせ面として貼り合わせた。
次に、ボンドウェーハの剥離を行う剥離熱処理を、熱処理温度500℃、熱処理時間30分、窒素雰囲気下の条件で行った。
このようにして、支持層111上に埋め込み絶縁層112が形成され、さらにその上にSOI層113が形成されたSOIウェーハ110(剥離直後の剥離面が露出した状態、SOI層113の厚さ150nm、埋め込み絶縁層(埋め込み酸化膜)112の厚さ150nm)を作製した。
このようなSOIウェーハ110を25枚準備した。
次に、SOIウェーハ110の結合熱処理を950℃、1時間、パイロジェニック酸化雰囲気下の条件で行った。
これにより、必然的にSOI層113の表面部が熱酸化膜121に変質し、SOI層113表面に熱酸化膜121が形成された(工程b)。
次に、エリプソメーターを使用し、SOIウェーハのSOI層113の厚さを測定した(工程c)。25枚のSOIウェーハのSOI層113の厚さの測定値の平均は75.3nmであった。ここで測定したSOI層113の厚さの値を基に、後述のSOI膜厚調整洗浄(SC−1洗浄)の条件を決定した。
なお、同時に表面の熱酸化膜121の厚さを測定し、その厚さの平均は160nmであった。
次に、熱酸化膜121を形成したSOIウェーハに対して15%HF水溶液に100秒間浸漬し、熱酸化膜121を除去した。
続いて、SOI層113の表面を乾燥させることなく、上記で測定したSOI層113の厚さの値を基に決定したSOI層が5nmエッチングされる条件で、SOI膜厚調整洗浄としてSC−1洗浄を行った。具体的には、SC−1洗浄液(アンモニアと過酸化水素の混合水溶液、NHOH水溶液(29%):H水溶液(30%):水=1:1:5)を用いて、SC−1洗浄を76℃で560秒間行った(工程d)。
このような一連のプロセスを行った25枚のSOIウェーハ130のSOI層113の厚さをエリプソメーターを使用して測定した。
その結果、測定値の平均は70.4nmであった。
(比較例)
図2に示した従来のSOIウェーハの製造方法に従ってSOIウェーハを製造した。なお、目標膜厚としては実施例と同様にSOI層213の厚さを70nm、埋め込み絶縁層212の厚さを150nmと設定した。
まず、実施例と同様にして、支持層211上に絶縁層212が形成され、さらにその上にSOI層213が形成されたSOIウェーハ210(剥離直後の剥離面が露出した状態、SOI層213の厚さ150nm、絶縁層(埋め込み酸化膜)212の厚さ150nm)を作製した。
このようなSOIウェーハ210を25枚準備した。
次に、SOIウェーハ210の結合熱処理を実施例と同様に、950℃、1時間、パイロジェニック酸化雰囲気下の条件で行った。
これにより、必然的にSOI層213表面に熱酸化膜221が形成された。
次に、エリプソメーターを使用し、熱酸化膜厚測定用のモニターウェーハ(シリコン単結晶ウェーハ)の熱酸化膜の厚さを測定した。モニターウェーハの熱酸化膜の厚さは160nmであった。
次に、熱酸化膜221を形成したSOIウェーハに対して15%HF水溶液に100秒間浸漬し、熱酸化膜221を除去した。
次いで、露出したSOI層213の膜厚測定のため、IPA(イソプロピルアルコール)を用いてSOI層213の表面を乾燥させた。
次に、エリプソメーターを使用し、25枚のSOIウェーハのSOI層213の厚さを測定した。SOI層213の厚さの平均は74.4nmであった。ここで測定したSOI層213の厚さの値を基に、次のSOI膜厚調整洗浄(SC−1洗浄)の条件を決定した。
次に、前段階で測定したSOI層213の厚さの値を基に決定したSOI層が5nmエッチングされる条件で、SOI膜厚調整洗浄としてSC−1洗浄を行った。具体的には、SC−1洗浄液(アンモニアと過酸化水素の混合水溶液、NHOH水溶液(29%):H水溶液(30%):水=1:1:5)を用いて、SOIウェーハに対してSC−1洗浄を76℃で560秒間行った。
このような一連のプロセスを行ったSOIウェーハ230のSOI層213の厚さをエリプソメーターを使用して測定した。
その結果、測定値の平均は70.1nmであった。
実施例、比較例のそれぞれの結合熱処理以降の各工程の条件と測定結果を相違点に着目して時系列順にまとめると以下の表1のようになる。
Figure 0005320954
実施例、比較例ともに、事前に設定した目標膜厚のSOI層の厚さ70nmに近いSOIウェーハが得られた。全体の工程時間は実施例の方が比較例よりも約25%短かった。
また、最終的に製造された実施例、比較例の各25枚のSOIウェーハの表面を光学式表面検査装置を用いて検査した結果、比較例の25枚中の1枚に、熱酸化膜除去からSOI膜厚測定の間の工程に起因すると見られる欠陥(LPD)が発見された。一方、実施例の25枚にはそのような欠陥は観察されなかった。
実施例のようにSOIウェーハの製造におけるSOI層の薄膜化のプロセスを短縮しても精度良く膜厚の制御が行えることから、SOI膜厚の精度を低下させることなくプロセスのコストを低減することができることが明らかとなった。それに加えて実施例では、SOI層表面が露出した状態で乾燥させる工程が削減されるため、SOI層表面にキズや不純物汚染等が発生する機会が減るので、最終的なSOIウェーハの品質と製造歩留りを向上させる効果が得られる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は単なる例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
本発明のSOIウェーハの製造方法の流れを示すフローチャート図である。 従来のSOIウェーハの製造方法の流れを示すフローチャート図である。
符号の説明
110…準備するSOIウェーハ、 111…支持層、
112…(埋め込み)絶縁層、 113…SOI層、 121…熱酸化膜、
130…本発明により製造したSOIウェーハ。

Claims (4)

  1. SOIウェーハの製造方法であって、少なくとも、
    絶縁層上にSOI層が形成されたSOIウェーハであって、該SOIウェーハの製造プロセスにおいて前記SOI層の表面に必然的に熱酸化膜が形成されたものを準備する工程と、
    記熱酸化膜が形成された状態で前記SOI層の厚さを測定する工程と、
    前記熱酸化膜をHF含有水溶液で除去した後、前記SOI層の表面を乾燥させることなく、前記SOI層に対してエッチング性を有する洗浄液に前記SOI層を浸漬することにより前記SOI層をエッチングして所定の厚さまで減少させる工程と
    を順次行うことを特徴とするSOIウェーハの製造方法。
  2. 前記準備するSOIウェーハを、少なくとも、イオンの注入により形成された微小気泡層を有するボンドウェーハと支持基板となるベースウェーハとを接合する工程と、前記微小気泡層を境界としてボンドウェーハを剥離してベースウェーハ上に薄膜を形成する工程とを有するイオン注入剥離法によって作製されたSOIウェーハとすることを特徴とする請求項1に記載のSOIウェーハの製造方法。
  3. 前記準備するSOIウェーハをSIMOXウェーハとすることを特徴とする請求項1に記載のSOIウェーハの製造方法。
  4. 前記SOI層に対してエッチング性を有する洗浄液を、アンモニアと過酸化水素の混合水溶液とすることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のSOIウェーハの製造方法。
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