JP5313413B2 - 抵抗変化素子の駆動方法、及び不揮発性記憶装置 - Google Patents

抵抗変化素子の駆動方法、及び不揮発性記憶装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5313413B2
JP5313413B2 JP2013516872A JP2013516872A JP5313413B2 JP 5313413 B2 JP5313413 B2 JP 5313413B2 JP 2013516872 A JP2013516872 A JP 2013516872A JP 2013516872 A JP2013516872 A JP 2013516872A JP 5313413 B2 JP5313413 B2 JP 5313413B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resistance
voltage pulse
electrode
layer
applying
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2013516872A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2012172773A1 (ja
Inventor
剛 高木
幸治 片山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2013516872A priority Critical patent/JP5313413B2/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5313413B2 publication Critical patent/JP5313413B2/ja
Publication of JPWO2012172773A1 publication Critical patent/JPWO2012172773A1/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C13/00Digital stores characterised by the use of storage elements not covered by groups G11C11/00, G11C23/00, or G11C25/00
    • G11C13/0002Digital stores characterised by the use of storage elements not covered by groups G11C11/00, G11C23/00, or G11C25/00 using resistive RAM [RRAM] elements
    • G11C13/0007Digital stores characterised by the use of storage elements not covered by groups G11C11/00, G11C23/00, or G11C25/00 using resistive RAM [RRAM] elements comprising metal oxide memory material, e.g. perovskites
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C13/00Digital stores characterised by the use of storage elements not covered by groups G11C11/00, G11C23/00, or G11C25/00
    • G11C13/0002Digital stores characterised by the use of storage elements not covered by groups G11C11/00, G11C23/00, or G11C25/00 using resistive RAM [RRAM] elements
    • G11C13/0021Auxiliary circuits
    • G11C13/0064Verifying circuits or methods
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C13/00Digital stores characterised by the use of storage elements not covered by groups G11C11/00, G11C23/00, or G11C25/00
    • G11C13/0002Digital stores characterised by the use of storage elements not covered by groups G11C11/00, G11C23/00, or G11C25/00 using resistive RAM [RRAM] elements
    • G11C13/0021Auxiliary circuits
    • G11C13/0069Writing or programming circuits or methods
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C13/00Digital stores characterised by the use of storage elements not covered by groups G11C11/00, G11C23/00, or G11C25/00
    • G11C13/0002Digital stores characterised by the use of storage elements not covered by groups G11C11/00, G11C23/00, or G11C25/00 using resistive RAM [RRAM] elements
    • G11C13/0021Auxiliary circuits
    • G11C13/0069Writing or programming circuits or methods
    • G11C2013/0073Write using bi-directional cell biasing
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C13/00Digital stores characterised by the use of storage elements not covered by groups G11C11/00, G11C23/00, or G11C25/00
    • G11C13/0002Digital stores characterised by the use of storage elements not covered by groups G11C11/00, G11C23/00, or G11C25/00 using resistive RAM [RRAM] elements
    • G11C13/0021Auxiliary circuits
    • G11C13/0069Writing or programming circuits or methods
    • G11C2013/009Write using potential difference applied between cell electrodes
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C13/00Digital stores characterised by the use of storage elements not covered by groups G11C11/00, G11C23/00, or G11C25/00
    • G11C13/0002Digital stores characterised by the use of storage elements not covered by groups G11C11/00, G11C23/00, or G11C25/00 using resistive RAM [RRAM] elements
    • G11C13/0021Auxiliary circuits
    • G11C13/0069Writing or programming circuits or methods
    • G11C2013/0092Write characterized by the shape, e.g. form, length, amplitude of the write pulse
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C2213/00Indexing scheme relating to G11C13/00 for features not covered by this group
    • G11C2213/10Resistive cells; Technology aspects
    • G11C2213/15Current-voltage curve
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C2213/00Indexing scheme relating to G11C13/00 for features not covered by this group
    • G11C2213/30Resistive cell, memory material aspects
    • G11C2213/32Material having simple binary metal oxide structure

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Semiconductor Memories (AREA)

Description

本発明は、抵抗変化素子の駆動方法、及びその方法を実施する不揮発性記憶装置に関する。
近年、デジタル技術の進展に伴って、携帯情報機器や情報家電等の電子機器がより一層高機能化している。これらの電子機器の高機能化に伴い、使用される半導体素子の微細化及び高速化が急速に進んでいる。その中でも、フラッシュメモリに代表されるような大容量の不揮発性記憶装置の用途が急速に拡大している。さらに、このフラッシュメモリに置き換わる次世代の不揮発性記憶装置として、電気的信号によって抵抗値が可逆的に変化する性質を有する抵抗変化素子を備えた不揮発性記憶装置の研究開発が進んでいる(例えば、特許文献1、非特許文献1参照)。
特許文献1に記載の抵抗変化素子は、電圧や電流パルスの大きさと方向によって抵抗が変化するデータ貯蔵物質層(可変抵抗物質層)を備え、可変抵抗物質層に印加される電圧や電流パルスの大きさによって、高抵抗状態と低抵抗状態とを可逆的に遷移する。
特開2004−363604号公報
W.W.Zhuang et al., "Novell Colossal Magnetoresistive Thin Film Nonvolatile Resistance Random Access Memory(RRAM)", IEDM Technical Digest, pp.193-196, December 2002
上記のような従来の不揮発性記憶装置において、安定した記憶動作の実現と、抵抗値ばらつきの抑制の両立が困難であるという問題がある。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、抵抗値のばらつきを抑制し、安定した記憶動作を実現することができる抵抗変化素子の駆動方法及び不揮発性記憶装置を提供する。
上述した課題を解決するために、本発明の一の態様の抵抗変化素子の駆動方法は、第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に介在し、前記第1電極および前記第2電極間に印加する電圧パルスに基づいて可逆的に抵抗値が変化する抵抗変化層と、を備えた抵抗変化素子を駆動する駆動方法において、第1の極性の低抵抗化電圧パルスを前記抵抗変化層に印加することによって、当該抵抗変化層を高抵抗状態から低抵抗状態へ変化させる低抵抗化過程と、前記第1の極性とは異なる第2の極性の高抵抗化電圧パルスを前記抵抗変化層に印加することによって、当該抵抗変化層を低抵抗状態から高抵抗状態へ変化させる高抵抗化過程とを有し、前記高抵抗化過程は、少なくとも複数の前記高抵抗化電圧パルスを印加することにより1回の高抵抗化が完了する高抵抗化過程であり、前記高抵抗化過程において、前記第1電極と前記第2電極間に、電圧値がVH1の第1の高抵抗化電圧パルスを印加するステップと、前記第1の高抵抗化電圧パルスよりも後に与えられ、電圧値の抵抗値がVH1よりも小さいVH2である第2の高抵抗化電圧パルスを印加するステップとを含む。
本発明に係る抵抗変化素子の駆動方法及び不揮発性記憶装置によれば、抵抗値のばらつきを抑制し、安定した記憶動作を実現することができる。
図1は、本発明の実施の形態1に係る抵抗変化素子の構成の一例を示す模式図である。 図2は、本発明の実施の形態1に係る抵抗変化素子を動作させる回路の構成の一例を示す図である。 図3は、データの読み出しの際に、本発明の実施の形態1に係る抵抗変化素子を備える回路を流れる電流の電流値と抵抗変化層の抵抗値との関係を示す図である。 図4は、本発明の実施の形態1に係る抵抗変化素子において、低抵抗化過程及び高抵抗化過程における動作例を示す図である。 図5は、本発明の実施の形態1に係る抵抗変化素子が備える抵抗変化層の抵抗値の正規期待値プロット図である。 図6Aは、参考例1に係る抵抗変化素子の動作例を示す図である。 図6Bは、参考例2に係る抵抗変化素子の動作例を示す図である。 図7Aは、参考例1に係る抵抗変化素子が備える抵抗変化層の抵抗値の正規期待値プロット図である。 図7Bは、参考例2に係る抵抗変化素子が備える抵抗変化層の抵抗値の正規期待値プロット図である。 図7Cは、本発明の実施の形態1に係る抵抗変化素子が備える抵抗変化層の抵抗値の正規期待値プロット図である。 図8は、参考例2及び実施の形態1に係る抵抗変化素子が備える高抵抗状態での抵抗変化層の抵抗値の正規期待値プロット図である。 図9は、本発明の実施の形態1に係る抵抗変化素子の抵抗−電圧特性を示すグラフである。 図10は、本発明の実施の形態1に係る抵抗変化素子の電流−電圧特性を示すグラフである。 図11は、本発明の実施の形態1に係る抵抗変化素子単体の抵抗−電圧特性を示すグラフである。 図12は、本発明の実施の形態1に係る抵抗変化素子単体の電流−電圧特性を示すグラフである。 図13は、本発明の実施の形態1に係る抵抗変化素子において、低抵抗化過程及び高抵抗化過程の他の動作例を示す図である。 図14は、本発明の実施の形態1に係る抵抗変化素子において、低抵抗化過程及び高抵抗化過程の他の動作例を示す図である。 図15は、本発明の実施の形態1に係る抵抗変化素子が備える抵抗変化層の抵抗値の正規期待値プロット図である。 図16は、本発明の実施の形態1に係る抵抗変化素子において、低抵抗化過程及び高抵抗化過程の他の動作例を示す図である。 図17は、本発明の実施の形態1に係る抵抗変化素子が備える抵抗変化層の抵抗値の正規期待値プロット図である。 図18は、本発明の実施の形態2に係る不揮発性記憶装置の構成の一例を示すブロック図である。 図19は、本発明の実施の形態3に係る不揮発性記憶装置の構成の一例を示すブロック図である。 図20Aは、本発明の実施の形態4に係る不揮発性記憶装置の動作例を示す図である。 図20Bは、本発明の実施の形態4に係る不揮発性記憶装置の他の動作例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する前に、本発明の基礎となった知見について説明する。
不揮発性記憶装置において、安定した記憶動作を確保するためには抵抗変化層において、抵抗値が高い高抵抗状態と抵抗値が低い低抵抗状態との抵抗値の差が十分にあることが必要である。そのために、例えば、高抵抗化させるための電圧パルスの電圧を高くすることによって、高抵抗状態の抵抗変化層の抵抗値をより高い値とし、これにより高抵抗状態と低抵抗状態との抵抗値の差を広げる等の対応が考えられる。
ここで、抵抗変化層に高い電圧の電圧パルスを印加すると、抵抗変化層において酸化反応が活発に生じ、抵抗変化層の高抵抗化が進む。一方で、抵抗変化層に高い電圧の電圧パルスを印加すると、絶縁破壊が生じやすくなり、低抵抗化が進みやすくなる。したがって、高い電圧の電圧パルスを印加した場合、抵抗変化層において、酸化反応による高抵抗化と絶縁破壊による低抵抗化との競合状態が発生するため、抵抗値がばらついてしまい、安定した記憶動作を実現することが困難になるという問題がある。
斯かる事情に鑑み、本発明者が鋭意検討をした結果、抵抗値のばらつきを抑制し、安定した記憶動作を実現することができる抵抗変化素子の駆動方法、及びその方法を実施する不揮発性記憶装置を見出した。
本発明の一態様に係る抵抗変化素子の駆動方法は、第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に介在し、前記第1電極および前記第2電極間に印加する電圧パルスに基づいて可逆的に抵抗値が変化する抵抗変化層と、を備えた抵抗変化素子を駆動する駆動方法において、第1の極性の低抵抗化電圧パルスを前記抵抗変化層に印加することによって、当該抵抗変化層を高抵抗状態から低抵抗状態へ変化させる低抵抗化過程と、前記第1の極性とは異なる第2の極性の高抵抗化電圧パルスを前記抵抗変化層に印加することによって、当該抵抗変化層を低抵抗状態から高抵抗状態へ変化させる高抵抗化過程とを有し、前記高抵抗化過程は、少なくとも複数の前記高抵抗化電圧パルスを印加することにより1回の高抵抗化が完了する高抵抗化過程であり、前記高抵抗化過程において、前記第1電極と前記第2電極間に、電圧値がVH1の第1の高抵抗化電圧パルスを印加するステップと、前記第1の高抵抗化電圧パルスよりも後に与えられ、電圧値がVH1よりも小さいVH2である第2の高抵抗化電圧パルスを印加するステップとを含むものである。
この構成によれば、抵抗変化層に、電圧値がVH1である第1の高抵抗化電圧パルスを印加して高抵抗化した後、電圧値がVH1よりも小さいVH2である第2の高抵抗化電圧パルスを印加するので、第1の高抵抗化電圧パルスにより高抵抗化した抵抗変化層の抵抗値を、第2の高抵抗化電圧パルスにより安定させることができる。これにより、抵抗変化素子の記憶動作を安定化することができる。また、第2の高抵抗化電圧パルスの電圧値VH2が、第1の高抵抗化電圧パルスの電圧値VH1よりも小さいため、抵抗値のばらつきを抑制することができる。
また、前記高抵抗化過程において、前記第1の高抵抗化電圧パルスを印加するステップに引き続き、前記第2の高抵抗化電圧パルスを印加するステップを実行することが好ましい。
この構成によれば、抵抗変化層を高抵抗化させるための第1の高抵抗化電圧パルスに引き続いて、抵抗変化層の抵抗値を安定させるための第2の高抵抗化電圧パルスを印加することにより、抵抗変化層の抵抗値をより安定させることができる。
また、前記抵抗変化層は、第1の金属の酸化物で構成される第1の金属酸化物層と、第2の金属の酸化物で構成され、かつ前記第1の金属酸化物層よりも酸素不足度が小さい第2の金属酸化物層とが積層されていることが好ましい。
また、前記第2電極は、前記第2の金属酸化物層に接し、前記第2の極性とは、前記第1電極の電位を基準としたときに前記第2電極の電圧が正となる極性であることが好ましい。
この構成によれば、バイポーラ動作をする抵抗変化層において、高抵抗化した抵抗変化層の抵抗値を安定させることができる。
また、前記第1の金属は第1の遷移金属であり、前記第2の金属は第2の遷移金属であることが好ましい。
また、本発明の一の態様に係る不揮発性記憶素子の駆動方法は、第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に介在し、前記第1電極および前記第2電極間に印加する電圧パルスに基づいて可逆的に抵抗値が変化する抵抗変化層と、を備えた抵抗変化素子を駆動する駆動方法において、第1の極性の低抵抗化電圧パルスを前記抵抗変化層に印加することによって、当該抵抗変化層を高抵抗状態から低抵抗状態へ変化させる低抵抗化過程と、前記第1の極性とは異なる第2の極性の高抵抗化電圧パルスを前記抵抗変化層に印加することによって、当該抵抗変化層を低抵抗状態から高抵抗状態へ変化させる高抵抗化過程とを有し、前記高抵抗化過程は、少なくとも複数の前記高抵抗化電圧パルスを印加することにより1回の高抵抗化が完了する高抵抗化過程であり、前記高抵抗化過程において、前記第1電極と前記第2電極間に、電圧値がVH1である第1の高抵抗化電圧パルスを印加するステップと、前記抵抗変化層が高抵抗状態へ変化していることを確認するステップと、前記第1の高抵抗化電圧パルスよりも後に与えられ、電圧値がVH1よりも小さいVH2である第2の高抵抗化電圧パルスを印加するステップとを含み、前記確認するステップにおいて前記抵抗変化層が高抵抗化状態へ変化していることが確認されたときは、前記第2の高抵抗化電圧パルスを印加するステップにおいて前記抵抗変化層に前記第2の高抵抗化電圧パルスを印加し、前記確認するステップにおいて前記抵抗変化層が高抵抗化状態へ変化していないことが確認されたときは、前記第1の高抵抗化電圧パルスを再度印加するものである。
この構成によれば、抵抗変化層に、電圧値がVH1である第1の高抵抗化電圧パルスを印加して高抵抗化した後、電圧値がVH1よりも小さいVH2である第2の高抵抗化電圧パルスを印加するので、第1の高抵抗化電圧パルスにより高抵抗化した抵抗変化層の抵抗値を、第2の高抵抗化電圧パルスにより安定させることができる。これにより、抵抗変化素子の記憶動作を安定化することができる。また、第2の高抵抗化電圧パルスの電圧値VH2が、第1の高抵抗化電圧パルスの電圧値VH1よりも小さいため、抵抗値のばらつきを抑制することができる。さらに、第1の高抵抗化電圧パルスを印加した後、抵抗変化層が高抵抗化していることを確認するステップを含むので、抵抗変化層が高抵抗化しているか否かにより、引き続き印加する電圧パルスの電圧値を選択することができる。これにより、抵抗変化素子の記憶動作をより安定化することができる。
また、前記確認するステップにおいて、前記抵抗変化層が高抵抗状態へ変化していないことが確認されたときは、前記第2の高抵抗化電圧パルスを印加するステップの前に、前記第1の高抵抗化電圧パルスを印加するステップを再度行うことにより、前記抵抗変化素子に前記第1の高抵抗化電圧パルスを再度印加することが好ましい。
また、前記確認するステップにおいて、前記抵抗変化層が高抵抗状態へ変化していないことが確認されたときは、前記第2の高抵抗化電圧パルスを印加するステップにおいて、前記第2の高抵抗化電圧パルスを印加する前に前記第1の高抵抗化電圧パルスを印加し、引き続き、前記第2の高抵抗化電圧パルスを印加することが好ましい。
この構成によれば、抵抗変化層の高抵抗化と安定化とを効率よく行うことができる。
本発明の一の態様に係る不揮発性記憶装置は、不揮発性の抵抗変化素子と、電圧パルス印加装置とを備える不揮発性記憶装置であって、前記抵抗変化素子は、第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に介在し、前記第1電極および前記第2電極間に印加される電圧パルスに基づいて可逆的に抵抗値が変化する抵抗変化層と、を備え、前記電圧パルス印加装置は、第1の極性の低抵抗化電圧パルスを前記抵抗変化層に印加することによって、当該抵抗変化層を高抵抗状態から低抵抗状態へ変化させる低抵抗化過程と、前記第1の極性とは異なる第2の極性の高抵抗化電圧パルスを前記抵抗変化層に印加することによって、当該抵抗変化層を低抵抗状態から高抵抗状態へ変化させる高抵抗化過程とを実行するように構成され、前記高抵抗化過程は、少なくとも複数の前記高抵抗化電圧パルスを印加することにより1回の高抵抗化が完了する高抵抗化過程であり、前記高抵抗化過程においては、前記第1電極と前記第2電極間に、少なくとも、電圧値がVH1である第1の高抵抗化電圧パルスを印加する処理と、前記第1の高抵抗化電圧パルスを印加する処理の後、電圧値がVH1よりも小さいVH2である第2の高抵抗化電圧パルスを印加する処理とを実行するものである。
この構成によれば、抵抗変化層に、電圧値がVH1である第1の高抵抗化電圧パルスを印加して高抵抗化した後、電圧値がVH1よりも小さいVH2である第2の高抵抗化電圧パルスを印加するので、第1の高抵抗化電圧パルスにより高抵抗化した抵抗変化層の抵抗値を、第2の高抵抗化電圧パルスにより安定させることができる。これにより、抵抗変化素子の記憶動作を安定化することができる。
また、前記電圧パルス印加装置は、前記第1電極と前記第2電極間に、前記第1の高抵抗化電圧パルスを印加し、引き続き第2の高抵抗化電圧パルスを印加することが好ましい。
この構成によれば、抵抗変化層の高抵抗化と安定化とを効率よく行うことができる。
また、前記抵抗変化層は、第1の金属の酸化物で構成される第1の金属酸化物層と、第2の金属の酸化物で構成され、かつ前記第1の金属酸化物層よりも酸素不足度が小さい第2の金属酸化物層とが積層されて構成されることが好ましい。
また、前記第2の金属酸化物層の抵抗値は、前記第1の金属酸化物層の抵抗値よりも大きいことが好ましい。
また、前記第1の金属と、前記第2の金属とは同一であることが好ましい。
また、前記第1の金属は第1の遷移金属であり、前記第2の金属は第2の遷移金属であることが好ましい。
また、前記抵抗変化層は、TaO(但し、0.8≦x≦1.9)で表される組成を有する酸素不足型の第1のタンタル酸化物層と、TaO(但し、2.1≦y)で表される組成を有する第2のタンタル酸化物層と、を有することが好ましい。
この構成によれば、抵抗変化層の抵抗値を安定して高速に変化させることができる。
また、前記第1の金属と、前記第2の金属とは互いに異なり、前記第2の金属の標準電極電位は、前記第1の金属の標準電極電位より低いことが好ましい。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、より好ましい形態を構成する構成要素として説明される。なお、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示したものではない。
(実施の形態1)
[抵抗変化素子の構成]
まず、本発明の実施の形態1の抵抗変化素子の構成について説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る抵抗変化素子の構成の一例を示す模式図である。図1に示すように、本実施の形態の抵抗変化素子10は、基板1と、基板1の上に形成された第1電極(下部電極)2と、第1電極2の上に形成された抵抗変化層3と、抵抗変化層3の上に形成された第2電極(上部電極)4とを備えている。すなわち、第1電極2と、第2電極4との間に介在するように、抵抗変化層3が配置されている。第1電極2及び第2電極4は、抵抗変化層3と電気的に接続されている。
基板1は、例えばシリコン基板により構成される。また、第1電極2及び第2電極4は、例えば、Au(金)、Pt(白金)、Ir(イリジウム)、及びCu(銅)のうちの1つまたは複数の材料を用いて構成される。
抵抗変化層3は、第1の遷移金属酸化物層3aと第2の遷移金属酸化物層3bとが積層されて構成されている。本実施の形態においては、その一例として、第1タンタル酸化物層3aと第2タンタル酸化物層3bとが積層されて抵抗変化層3が構成されている。ここで、第2タンタル酸化物層3bの酸素含有率は、第1タンタル酸化物層3aの酸素含有率よりも高くなっている。言い換えると、第2タンタル酸化物層3bの酸素不足度は、第1タンタル酸化物層3aの酸素不足度よりも少ない。
なお、酸素不足度とは、それぞれの遷移金属酸化物において、その化学量論的組成の酸化物を構成する酸素の量に対して、不足している酸素の割合をいう。例えば、遷移金属がタンタル(Ta)の場合、化学量論的な酸化物の組成はTaであるので、TaO2.5と表現できる。TaO2.5の酸素不足度は0%である。例えば、TaO1.5の組成の酸素不足型のタンタル酸化物の酸素不足度は、酸素不足度=(2.5−1.5)/2.5=40%となる。また、Taの酸素含有率は、総原子数に占める酸素原子の比率(O/(Ta+O))となり、71.4%となる。したがって、酸素不足型のタンタル酸化物の酸素含有率は0より大きく、71.4%より小さいことになる。
本実施の形態においては、例えば、第1タンタル酸化物層3aの組成をTaOとした場合に0.8≦x≦1.9であり、且つ、第2タンタル酸化物層3bの組成をTaOとした場合に、2.1≦yである。このような構成とすることにより、抵抗変化層3の抵抗値を安定して高速に変化させることができる。したがって、x及びyは上記の範囲内にあることが好ましい。
抵抗変化層3の厚みは、1μm以下であれば抵抗値の変化が認められるが、200nm以下であることが好ましい。パターニングプロセスリソグラフィーを使用する場合に、加工し易く、しかも抵抗変化層3の抵抗値を変化させるために必要となる電圧パルスの電圧値を低くすることができるからである。他方、電圧パルス印加時のブレークダウン(絶縁破壊)をより確実に回避するという観点からは、抵抗変化層3の厚みは少なくとも5nm以上であることが好ましい。
また、第2タンタル酸化物層3bの厚みについては、大きすぎると初期抵抗値が高くなりすぎる等の不都合があり、また小さすぎると安定した抵抗変化が得られないという不都合があるため、1nm以上8nm以下程度が好ましい。
図1に示す抵抗変化素子10においては、第1電極2は第1タンタル酸化物層に接して配置され、第2電極4は第2タンタル酸化物層3bに接して配置されている。上述したように構成される抵抗変化素子10を動作させる場合、第1電極2及び第2電極4が、電源5の異なる端子に電気的に接続される。この電源5は、抵抗変化素子10を駆動するための電気的パルス印加装置として機能し、第1電極2と第2電極4との間に、所定の極性、電圧及び時間幅の電気的パルス(電圧パルス)を印加することができるように構成されている。例えば、抵抗変化層3を高抵抗状態から低抵抗状態へ変化させる電圧を第1の極性の低抵抗化電圧パルス、抵抗変化層3を低抵抗状態から高抵抗状態へ変化させる電圧を第2の極性の高抵抗化電圧パルスとすると、第2の極性とは、第1電極の電位を基準としたときに第2電極の電圧が正となる極性である。
[抵抗変化素子の製造方法]
次に、抵抗変化素子10の製造方法について説明する。
まず、基板1上に、スパッタリング法により、厚さ0.2μmの第1電極2を形成する。その後、Taターゲットをアルゴンガス及び酸素ガス中でスパッタリングする所謂反応性スパッタリング法によって、第1電極2の上にタンタル酸化物層を形成する。ここで、タンタル酸化物層における酸素含有率は、アルゴンガスに対する酸素ガスの流量比を変えることにより容易に調整することができる。なお、基板温度は特に加熱することなく室温とすることができる。
次に、上記のようにして形成されたタンタル酸化物層の最表面を酸化することによりその表面を改質する。これにより、タンタル酸化物層の表面に、当該タンタル酸化物層の酸化されなかった領域(第1領域)よりも酸素含有率の高い領域(第2領域)が形成される。これらの第1領域及び第2領域が第1タンタル酸化物層3a及び第2タンタル酸化物層3bにそれぞれ相当し、このようにして形成された第1タンタル酸化物層3a及び第2タンタル酸化物層3bによって抵抗変化層3が構成されることになる。
次に、上記のようにして形成された抵抗変化層3の上に、スパッタリング法により、厚さ0.2μmの第2電極4を形成することにより、抵抗変化素子10が得られる。
なお、第1電極2及び第2電極4並びに抵抗変化層3の大きさ及び形状は、マスク及びリソグラフィによって調整することができる。本実施の形態では、第1電極2及び抵抗変化層3の大きさを0.5μm×0.5μm(面積0.25μm)とし、第2電極4と抵抗変化層3とが接する部分の大きさも0.5μm×0.5μm(面積0.25μm)とした。
また、本実施の形態では、第1タンタル酸化物層3aの組成をTaO(x=1.54)とし、第2タンタル酸化物層3bの組成をTaO(y=2.47)としている。さらに、抵抗変化層3の厚みを30nmとし、第1タンタル酸化物層3aの厚みを25nm、第2タンタル酸化物層3bの厚みを5nmとしている。
なお、このように、本実施の形態においてはx=1.54、y=2.47であるが、x及びyの値はこれに限られるわけではない。上述したとおり、xの値が0.8以上1.9以下の範囲内であり、yの値が2.1以上範囲内(2.1≦y)であれば、本実施の形態での抵抗変化特性と同様に、安定した抵抗変化を実現できる。
[抵抗変化素子の基本動作]
次に、上述した製造方法により得られた抵抗変化素子10の動作について説明する。
電源5を用いて、負極性の電圧パルスである低抵抗化電圧パルスを第1電極2及び第2電極4間に印加することにより、抵抗変化層3の抵抗値が減少し、抵抗変化層3が高抵抗状態から低抵抗状態へ変化する。以下では、これを低抵抗化過程という。
他方、電源5を用いて、正極性の電圧パルスである高抵抗化電圧パルスを第1電極2及び第2電極4間に印加することにより、抵抗変化層3の抵抗値が増加し、抵抗変化層3が低抵抗状態から高抵抗状態へ変化する。以下では、これを高抵抗化過程という。
この高抵抗化過程は、少なくとも複数の前記高抵抗化電圧パルスを印加することにより1回の高抵抗化が完了する高抵抗化過程である。
以上のように、本実施形態における抵抗変化素子10は、第1電極2および第2電極4間に与えられる電圧パルスに基づいて、抵抗変化層3の抵抗値は、低抵抗状態と高抵抗状態との間で可逆的に変化する。なお、第1電極2を基準としたときに第2電極4に負の電圧を印加する場合を負極性とし、第1電極2を基準としたときに第2電極4に正の電圧を印加する場合を正極性と定義する。
なお、抵抗変化層3が低抵抗状態にある場合に、低抵抗化電圧パルスと同極性である負極性の電圧パルスが第1電極2及び第2電極4間に印加されたとしても、抵抗変化層3は低抵抗状態のまま変化しない。同様にして、抵抗変化層3が高抵抗状態にある場合に、高抵抗化電圧パルスと同極性である正極性の電圧パルスが第1電極2及び第2電極4間に印加されたとしても、抵抗変化層3は高抵抗状態のまま変化しない。
次に、抵抗変化素子10をメモリとして使用して1ビットデータの書き込み/読み出し処理を行う場合について、説明する。なお、以下では、抵抗変化層3の抵抗値が低抵抗値である場合を「1」に対応させ、高抵抗値である場合を「0」に対応させる。
図2は、本発明の実施の形態1に係る抵抗変化素子10を動作させる回路の構成の一例を示す図である。図2に示すように、この回路は、抵抗変化素子10と、第1端子11及び第2端子12とを備えている。抵抗変化素子10の第1電極2は第1端子11に電気的に接続されており、第2電極4は第2端子12に電気的に接続されている。図2に示すように、第1端子11は設置(グランド:GND)され、第2端子12に電圧パルスが供給される。この電圧パルスは、第1電極2及び接地点を基準に特定される。
抵抗変化素子10が初期状態にある場合に、負極性の低抵抗化電圧パルスが第2端子12に供給されると、抵抗変化層3の抵抗値は減少し、低抵抗状態となる(低抵抗化過程)。これにより、「1」を表す1ビットデータが書き込まれたことになる。その低抵抗状態にある場合において、正極性の高抵抗化電圧パルスが第2端子12に供給されると、抵抗変化層3の抵抗値が増加し、低抵抗状態から高抵抗状態へと変化する(高抵抗化過程)。これにより、「0」を表す1ビットデータが書き込まれたことになる。
ここで、抵抗変化動作は、書き込み処理の際に印加される電圧の極性と大きさによって、ユニポーラ動作とバイポーラ動作に大別される。
ユニポーラ動作(ノンポーラ動作)とは、典型的には、高抵抗化電圧の極性と低抵抗化電圧の極性が同じである電圧を印加して抵抗変化させる動作のことをいう。なお、ユニポーラ動作(ノンポーラ動作)においては、正負どちらの極性においても同等の動作が可能であり、抵抗変化素子10が高抵抗化するか低抵抗化するかは極性には依存しない。ただし、その場合、抵抗変化素子10単体にかかる実効的な電圧において、低抵抗化電圧の絶対値が高抵抗化電圧の絶対値より大きい。
一方、バイポーラ動作とは、高抵抗化電圧の極性と低抵抗化電圧の極性が異なる電圧を印加して抵抗変化させる動作のことをいう。バイポーラ動作では、典型的には、抵抗変化素子10単体にかかる実効的な電圧において、低抵抗化電圧の絶対値が高抵抗化電圧の絶対値より小さい。
バイポーラ動作においては、異なる極性の電圧を印加することにより、抵抗変化層中の酸素イオンが移動して抵抗変化が生じていると考えられる。図1に示される例では、第2電極4と抵抗変化層3の第2タンタル酸化物層3bの間での酸素イオンの移動により抵抗変化が生じていると考えられている。例えば、第2電極4に正電圧が印加されると、負の電荷を持った酸素イオンが第2電極4側に移動し、第2タンタル酸化物層3bの酸素濃度が高くなり(酸素欠陥濃度が低下し)、その結果、抵抗変化層3は高抵抗化する。逆に、負電圧が印加されると、酸素イオンは第2電極4から遠ざかるように移動し、第2タンタル酸化物層3bの酸素濃度が低くなり(酸素欠陥濃度が上昇し)、その結果、抵抗変化層3は低抵抗化する。
このバイポーラ動作は、第2電極4と第2タンタル酸化物層3bとの界面での酸素濃度(酸素欠陥濃度)の増減により起こるため、安定に動作させるためには、図1に示したように、上下構造に非対称性を持たせることが望ましい。例えば、抵抗変化層3をあらかじめ酸素濃度の高く抵抗の高いTa層(高抵抗層)である第2タンタル酸化物層3bと酸素濃度の低く抵抗の低いTaO層(低抵抗層)である第1タンタル酸化物層3aの2層構成とする。この構成により、電圧は第2タンタル酸化物層3bに有効に印加され、第2タンタル酸化物層3b側の電極界面付近で抵抗変化が優先的に起こる。この場合、第2タンタル酸化物層3bに接する第2電極4に正電圧を印加すると、酸素イオンが電極界面に移動し、高抵抗化が起こる。
なお、本実施の形態では、バイポーラ動作を行う抵抗変化素子を用いている。本実施の形態の駆動方法は、後述するように、酸素イオンの移動を伴うバイポーラ型の抵抗変化素子において、酸素イオンが電極側へ移動することによって生じる高抵抗化と、絶縁破壊により生じる低抵抗化とが競合する問題を解消し、抵抗変化素子の抵抗値を安定にする。具体的には、高抵抗化過程において、正極性の高抵抗化電圧パルスを2回以上供給することにより1回の高抵抗化が完了する。
上述したようにして書き込まれたデータは、次のようにして読み出される。図3は、データの読み出しの際に、本発明の実施の形態1に係る抵抗変化素子10を備える回路を流れる電流の電流値と抵抗変化層3の抵抗値との関係を示す図である。
第2端子12に読み出し用の電圧パルス(例えば、+0.5Vの電圧パルス)が供給されると、抵抗変化層3の抵抗値に応じた電流が回路を流れる。すなわち、図3に示すように、抵抗変化層3が低抵抗状態RLにある場合は電流値Iaの電流が回路を流れ、高抵抗状態RHにある場合は電流値Ibの電流が回路を流れる。そのため、読み出し用の電圧パルスを第2端子12に供給し、そのときに第1端子11及び第2端子12間に流れる電流の検出値がIaであれば、抵抗変化層3が低抵抗状態RLにあると判別することができる。この場合、抵抗変化素子10に書き込まれたデータが「1」であることが分かる。他方、電流の検出値がIbであれば、抵抗変化層3が高抵抗状態RHにあると判別することができる。この場合、抵抗変化素子10に書き込まれたデータが「0」であることが分かる。ここで、抵抗変化素子10に読み出し用の電圧パルスを印加しても、抵抗変化素子10の抵抗状態は変化しない。
本実施の形態の抵抗変化素子10は、電源を切ったとしても抵抗値が変化しない。そのため、この抵抗変化素子10を用いることにより、不揮発性記憶装置を実現することができる。
[低抵抗化過程及び高抵抗化過程]
以下、上述した本発明の実施の形態1における低抵抗化過程及び高抵抗化過程の詳細について、説明する。
図4は、本発明の実施の形態1の抵抗変化素子10において、低抵抗化過程及び高抵抗化過程における動作例を示す図である。図4に示すように、低抵抗化過程においては、抵抗変化素子10に対して、電圧値VLの低抵抗化電圧パルスが印加される。他方、高抵抗化過程においては、抵抗変化素子10に対して、電圧値VH1の第1の高抵抗化電圧パルス及び電圧値VH2の第2の高抵抗化電圧パルスがこの順に印加される。ここで、第1の高抵抗化パルスの電圧値VH1と第2の高抵抗化パルスの電圧値VH2との関係は、VH1>VH2が成立する。すなわち、高抵抗化過程においては、電圧値VH1の第1の高抵抗化電圧パルスを印加した後、第1の高抵抗化電圧パルスの電圧値VH1よりも低い電圧値VH2の第2の高抵抗化電圧パルスを連続して印加する。なお、第1の高抵抗化電圧パルスとは、高抵抗化パルスを複数回印加する場合、最も電圧の絶対値が大きい高抵抗化電圧パルスを指す。
第1の高抵抗化電圧パルスは、低抵抗状態の抵抗変化素子10を高抵抗状態に変化させるパルス電圧である。第1の高抵抗化電圧パルスの電圧値VH1は、比較的大きい値に設定される。これにより、例えば、抵抗変化素子10に負荷抵抗等が接続されている場合に、負荷抵抗による電圧分配により抵抗変化素子10単体に印加される電圧値が減少したとしても、抵抗変化素子10に対して抵抗変化動作に十分な大きさの電圧を印加することができる。
例えば、抵抗変化素子10に、負荷抵抗と合わせて2.4V印加された場合(図9、10参照)、この電圧で高抵抗化が行われて抵抗変化素子10単体に電圧が印加されるようになっても、抵抗変化素子10には大きな電流が流れてしまう。これにより、高抵抗化した第2タンタル酸化物層3bに欠陥(酸素空孔)が生じるため、抵抗変化素子10の全領域において十分に高抵抗化が行えない場合がある。また、抵抗変化素子10においては、高抵抗化と電流による欠陥発生による低抵抗化とが同時におこり、抵抗値が不安定になる場合もある。
また、第2の高抵抗化パルスは、第1の高抵抗化パルスでおおむね高抵抗化した抵抗変化素子10(抵抗変化層3)の状態を、安定した高抵抗状態へと変化させるための電圧パルスである。第2の高抵抗化電圧パルスの電圧値VH2は、第1の高抵抗化電圧パルスの電圧値VH1に比べて比較的小さい値であり、抵抗変化素子10の高抵抗化が可能な程度には大きい値に設定される。これにより、高抵抗状態を安定かさせることができる。これは、第2の高抵抗化パルスが、第1の高抵抗化パルスで生じた欠陥を回復させるためであると考えられる。
抵抗変化素子10は第1の高抵抗化パルスによっておおむね高抵抗化しているので、これに対して第2の高抵抗化パルスを印加した際には、抵抗変化素子10に有効に電圧がかかり、かつ、抵抗変化素子10に過剰な電流が流れることはない。そのため、第2の高抵抗化パルスを印加することにより、第1の高抵抗化パルスで生じた欠陥(酸素空孔)を酸素イオンが埋めるように抵抗変化素子10(抵抗変化層3)を変化させると考えられると考えられる。これにより、抵抗変化素子10の高抵抗化状態を安定させることができる。
なお、図4における“Read”は、読み出し用の電圧パルスを意味している(例えば、+0.5Vの電圧パルス)。この読み出し用の電圧パルスを供給することにより、上述したようにして、抵抗変化層3が高抵抗状態、抵抵抗状態の何れの状態にあるのかを判別し、データを読み出すことができる。
図5は、本発明の実施の形態1に係る抵抗変化素子10が備える抵抗変化層3の抵抗値の正規期待値プロット図である。図5において、横軸は抵抗変化層3の抵抗値(抵抗測定電圧は+0.4V)を、縦軸は正規分布でフィッティングした場合におけるばらつきの度合いを示す正規期待値をそれぞれ表している。
図5に示されるデータは、低抵抗化過程及び高抵抗化過程を100回繰り返し実施した場合に得られたものである(これ以降に示す他の正規期待値プロット図においても同様である)。ここで、低抵抗化過程においては、−1.5Vの低抵抗化電圧パルスを抵抗変化層3に印加し、高抵抗化過程においては、第1の高抵抗化電圧パルスとして+2.4Vの電圧パルスを、第2の高抵抗化電圧パルスとして+1.5Vの電圧パルスを抵抗変化層3に印加している。−1.5Vの電圧パルスを印加したときのデータは白い三角印で示している。また、第1の高抵抗化電圧パルスのみを印加したときのデータをバツ印で示している。第1の高抵抗化電圧パルスの印加後、さらに、第2の高抵抗化電圧パルスを印加したときのデータを白い丸印で記載している。
書き込まれたデータの読み出しを正確に行うためには、高抵抗状態における抵抗値の最小値と低抵抗状態における抵抗値の最大値との差で規定されるウィンドウを大きくすることが望ましい。図5に示すように、第1の高抵抗化電圧パルス(+2.4V)のみを印加した場合におけるウィンドウW1と、第1の高抵抗化電圧パルス(+2.4V)の後に第2の高抵抗化電圧パルス(+1.5V)を印加した場合におけるウィンドウW2とでは、W2の方が大きくなっている。このことから、高抵抗化過程において、電圧値VH1の第1の高抵抗化電圧パルス及び電圧値VH2の第2の高抵抗化電圧パルス(VH1>VH2)をこの順に連続して印加することによって、より安定した記憶動作が実現可能であることが確認できる。
ここで、本実施の形態における駆動方法と他の駆動方法とを対比し、本実施の形態の優位性を説明する。対比する駆動方法を参考例1及び参考例2として以下に示す。図6Aは、参考例1に係る抵抗変化素子の動作例を示す図、図6Bは、参考例2に係る抵抗変化素子の動作例を示す図である。なお、これらの参考例1及び参考例2の抵抗変化素子の構成は、本実施の形態の抵抗変化素子10と同様である。
図6Aに示すように、参考例1では、低抵抗化過程において電圧値VLの低抵抗化電圧パルスが印加され、高抵抗化過程において電圧値VH1の第1の高抵抗化電圧パルスが印加される。また、図6Bに示すように、参考例2では、低抵抗化過程において電圧値VLの低抵抗化電圧パルスが印加され、高抵抗化過程において電圧値VH1の第1の高抵抗化電圧パルスが連続して2回印加される。ここで、VL=−1.5V、VH1=+2.4Vである。
図7Aは、参考例1に係る抵抗変化素子が備える抵抗変化層の抵抗値の正規期待値プロット図、図7Bは参考例2に係る抵抗変化素子が備える抵抗変化層の抵抗値の正規期待値プロット図、図7Cは本実施の形態に係る抵抗変化素子が備える抵抗変化層の抵抗値の正規期待値プロット図である。図5の場合と同様に、図7A乃至図7Cにおいて、横軸は抵抗変化層3の抵抗値(抵抗測定電圧は+0.4V)を、縦軸は正規分布でフィッティングした場合におけるばらつきの度合いを示す正規期待値をそれぞれ表している。なお、図7Cは図5と同一のグラフを示している。図7A乃至図7Cにおいて、−1.5Vの低抵抗化電圧パルスを印加したときのデータは白い三角印で示している。図7Aでは、第1の高抵抗化電圧パルス(+2.4V)を印加したときのデータをバツ印で示している。また、図7Bでは、第1の高抵抗化電圧パルス(+2.4V)のみを印加したときのデータをバツ印で示し、第1の高抵抗化電圧パルス(+2.4V)印加の後、さらに、第1の高抵抗化電圧パルス(+2.4V)を印加したときのデータを白い四角印で記載している。さらに、図7Cでは、第1の高抵抗化電圧パルス(+2.4V)のみを印加したときのデータをバツ印で示し、第1の高抵抗化電圧パルス(+2.4V)印加の後、さらに、第2の高抵抗化電圧パルス(+1.5V)を印加したときのデータを白い丸印で記載している。図7A乃至図7Cから理解できるように、各々のウィンドウWは、図7Aでは約35kΩ、図7Bでは約50kΩ、図7Cでは約70kΩである。
図7A乃至図7Cを参照すると、本実施の形態1の方が参考例1及び参考例2よりも大きいウィンドウWを確保できることが確認できる。この点をより明確に把握するために、参考例2及び実施の形態1における高抵抗状態での抵抗変化層の抵抗値の正規期待値を図8にまとめて示す。図8では、図7Bにおいて白い四角印で記載したデータ及び図7Cにおいて白い丸印で記載したデータをそれぞれ同一のグラフ上で比較した。
図8を参照すると、第2回目の高抵抗化電圧パルスとして第1の高抵抗化電圧パルス(+2.4V)と同じ高抵抗化電圧パルスを印加する参考例2の場合(白い四角印のデータ)と比べて、第2回目の高抵抗化電圧パルスとして第2の高抵抗化電圧パルス(+1.5V)を印加する本実施の形態の場合(白い丸印のデータ)の方が、高抵抗値の最小値が大きいため、より大きなウィンドウが確保可能であることが確認できる。また、抵抗値の最小値付近に着目すると、参考例2の方では抵抗値が横方向に広がってばらついているのに対し、本実施の形態の場合ではそのような横方向の広がりが少なく、所謂テイルビット(分布の端)の広がりの改善が図られていることも確認することができる。なお、第2回目の高抵抗化電圧パルスの電圧値は、参考例2が+2.4Vであるのに対して本実施の形態では+1.5Vであるため、本実施の形態の方が高抵抗化過程における消費電流を低減することができる。したがって、省電力化の観点からも、本実施の形態の方が参考例2よりも優れている。
[高抵抗化過程における印加電圧]
上述したとおり、本実施の形態では、電圧値VH1の高抵抗化電圧パルス及び電圧値VH2の高抵抗化電圧パルス(VH1>VH2)をこの順に連続して印加する。これにより、抵抗変化層の抵抗状態が高抵抗状態、低抵抗状態の何れであるのかを正確に判別することができ、安定した動作を実現することができる。このような効果がVH1>VH2の条件を満たすことによって奏されることは上述したとおりであるが、より一層の安定動作の実現を目的とした場合、VH2には望ましい範囲があると考えられる。この望ましい範囲について考察したので、以下に説明する。
図9は、本発明の実施の形態1に係る抵抗変化素子10の抵抗−電圧特性を示すグラフである。また、図10は、本発明の実施の形態1に係る抵抗変化素子10の電流−電圧特性を示すグラフである。なお、これらの図9及び図10に示されるデータは、抵抗変化素子10の単体の抵抗−電圧特性ではなく、抵抗値が1kΩの負荷抵抗が抵抗変化層3に電気的に直列に接続された状態で、−1.5V乃至+2.4Vの範囲の電圧を抵抗変化層3に印加することによって得られたものである。
図9を参照すると、高抵抗状態において抵抗値が大きくばらついている箇所があることが確認できる。具体的には、印加電圧が+1.6V以上の場合に抵抗値が大きくばらついている。これは、電圧パルスが印加された場合に、抵抗変化層3中の酸素原子がイオンとなって第2電極4側に移動することにより生じる高抵抗化と、絶縁破壊により生じる低抵抗化とが競合するために、抵抗値が安定しなくなることが原因であると考えられる。この特性を考慮すると、第2の高抵抗化電圧パルスの電圧値VH2は、+1.6Vより小さい値であることが望ましいといえる。上述したように、本実施の形態では、VH2=+1.5Vとしており、+1.6Vより小さい値となっている。この場合、図10に示されるように、消費電流は十分に小さいため、省電力化を図ることができる。また、抵抗変化層を高抵抗化させるための閾値電圧は概ね+0.5乃至+0.7V程度である(後述する図11で説明)ため、高抵抗化過程において印加する電圧としてはそれよりも大きい値であることが望ましいと考えられる。
以上より、負荷抵抗を含めた場合においては、抵抗変化層3に印加する第2回目の高抵抗化電圧パルスの電圧値VH2が+0.7より大きく且つ+1.6Vよりも小さいことが望ましい。
図11は、本発明の実施の形態1に係る抵抗変化素子10の単体の抵抗−電圧特性を示すグラフであり、図12は、同じく抵抗変化素子10の単体の電流−電圧特性を示すグラフである。
図11に示されるように、負荷抵抗を除外した素子単体の場合では、印加電圧が+1.3V以上の場合に高抵抗状態において抵抗値が大きくばらついていることが確認できるため、VH2は+1.3Vより小さい値であることが望ましいといえる。この場合、図12に示されるように、消費電流は十分に小さいため、省電力化を図ることができる。また、印加電圧が+0.7Vを超えたところから高抵抗化が見られるため、高抵抗化過程において印加する電圧としては+0.7Vより大きい値であることが望ましいといえる。
以上より、素子単体の場合においては、抵抗変化層3に印加する第2の高抵抗化電圧パルスの電圧値VH2が+0.7より大きく且つ+1.3Vよりも小さいことが望ましい。
[高抵抗化過程における印加回数]
上述したとおり、本実施の形態では、高抵抗化過程において合計2回の高抵抗化電圧パルス(第1の高抵抗化電圧パルスと、その後の第2の高抵抗化電圧パルス)を印加しているが、その印加回数は3回以上であってもよい。図13は、低抵抗化過程及び高抵抗化過程における本発明の実施の形態1に係る抵抗変化素子10の他の動作例を示す図である。
図13に示すように、低抵抗化過程においては、抵抗変化素子10に対して、電圧値VLの低抵抗化電圧パルスが供給される。他方、高抵抗化過程においては、抵抗変化素子10に対して、電圧値VH1(例えば、+2.4V)の第1の高抵抗化電圧パルスを連続的に2回印加した後に、電圧値VH2(例えば、+1.5V)の第2の高抵抗化電圧パルスを印加する。すなわち、高抵抗化過程において、合計3回の高抵抗化電圧パルスを印加し、第2の高抵抗化電圧パルスの電圧値が、その前に印加される第1の高抵抗化電圧パルスの電圧値よりも低くなっている。このように、第1の高抵抗化電圧パルスの後に印加される第2の高抵抗化電圧パルスの電圧値が、それによりも前に印加される第1の高抵抗化電圧パルスの電圧値よりも低くなっている場合、上述した場合と同様にして高抵抗状態におけるテイルビットが改善され、十分に大きなウィンドウを確保することが可能になる。
なお、上述した通り、高抵抗化過程において3回以上の高抵抗化電圧パルスを印加する場合においては、絶対値が最も大きい電圧値(VH1)の第1の高抵抗化電圧パルスが印加された後に第2の高抵抗化電圧パルス(電圧値VH2<VH1)が印加されれば、一定の効果が認められると考えられるため、例えば+2.0V及び+2.4Vの高抵抗化電圧パルスをこの順に印加した後に、+1.5Vの高抵抗化電圧パルスを印加するような態様も想定される。
以下、高抵抗化電圧パルスを3回印加する場合について、その効果を確認する。
図14に示す動作例では、高抵抗化過程において、抵抗変化素子10に対し、電圧値VH3(VH3<VH1)の第3の高抵抗化電圧パルスを印加した後にVH3よりも高い電圧値VH1の第1の高抵抗化電圧パルスを印加し、さらにその後、電圧値VH2(VH2<VH1)の第2の高抵抗化電圧パルスを印加する。この動作例においては、最も高い電圧値(VH1)の第1の高抵抗化電圧パルス、及びそれ以降に印加される低い電圧値(VH2)の第2の高抵抗化電圧パルスのペアが存在している。
図15は、上記の動作例において、VH3及びVH2を共に+1.5Vとし、VH1を+2.4Vとした場合、すなわち+1.5V、+2.4V、+1.5Vの順に高抵抗化電圧パルスを印加する場合での抵抗変化層3の抵抗値の正規期待値プロット図である。なお、図15において、最初の+1.5V(VH3)の第3の高抵抗化電圧パルスのみを印加した場合を白い四角印でプロットし、第3の高抵抗化電圧パルスの後に第1の高抵抗化電圧パルス(VH1=+2.4V)を印加した場合をバツ印でプロットし、この第1の高抵抗化電圧パルスを印加した後さらに+1.5V(VH2)の第2の高抵抗化電圧パルスを印加した場合を白い丸印でプロットしている。
図15に示すように、最初の+1.5Vの第3の高抵抗化電圧パルスを印加した場合におけるウィンドウW3と、その後に+2.4Vの第1の高抵抗化電圧パルスを印加した場合におけるウィンドウW1と、最後に+1.5Vの第2の高抵抗化電圧パルスをさらに印加した場合におけるウィンドウW2とを比較すると、W2が最も大きくなっている。このように、第1の高抵抗化電圧パルス(電圧値VH1)の後に第2の高抵抗化電圧パルス(電圧値VH2)を印加した場合に最も大きなウィンドウを確保できることが確認できる。
更なる変形例も考えられる。例えば、図16に示す動作例では、高抵抗化過程において、抵抗変化素子10に対し、電圧値VH1の第1の高抵抗化電圧パルスを印加した後にVH1よりも低い電圧値VH3の第3の高抵抗化電圧パルスを印加し、さらに、その後VH1よりも低くVH3よりも高い電圧値VH2の第2の高抵抗化電圧パルスを印加する。この動作例においても、最も高い電圧値(VH1)の第1の高抵抗化電圧パルス、及びそれ以降に印加される低い電圧値(VH2)の第2の高抵抗化電圧パルスのペアが存在している。
図17は、上記の図16に示した動作例において、VH1を+2.4Vとし、VH2を+1.5Vとし、VH3を+0.8Vとした場合、すなわち+2.4V、+0.8V、+1.5Vの順に高抵抗化電圧パルスを印加する場合での抵抗変化層3の抵抗値の正規期待値プロット図である。なお、図17において、最初の+2.4V(VH1)の第1の高抵抗化電圧パルスのみを印加した場合をバツ印でプロットし、第1の高抵抗化電圧パルスの後に+0.8V(VH3)の第3の高抵抗化電圧パルスを印加した場合を白い四角印でプロットし、第1の高抵抗化電圧パルス、及び第3の高抵抗化電圧パルスに引き続いて+1.5V(VH2)の第2の高抵抗化電圧パルスを印加した場合は白い丸印でプロットしている。
図17に示すように、最初の+2.4Vの第1の高抵抗化電圧パルスを印加した場合におけるウィンドウW1と、その後に+0.8Vの第3の高抵抗化電圧パルスを印加した場合におけるウィンドウW3と、最後に+1.5Vの第2の高抵抗化電圧パルスを印加した場合におけるウィンドウW2とを比較すると、W2が最も大きくなっている。このように、図17を参照すると、この動作例においても、VH2の第2の高抵抗化電圧パルスを印加した場合に最も大きなウィンドウを確保できることが確認できる。
(実施の形態2)
実施の形態2に係る不揮発性記憶装置は、基本単位となるメモリセルが、1つのトランジスタと1つの不揮発性記憶部とが直列に接続されて構成された1トランジスタ/1不揮発性記憶部型(1T1R型)の不揮発性記憶装置であり、実施の形態1で示した抵抗変化素子を有する。以下、この不揮発性記憶装置の構成及び動作について説明する。
[不揮発性記憶装置の構成及び動作]
図18は、本実施の形態に係る不揮発性記憶装置の構成の一例を示すブロック図である。図18に示すように、1T1R型の不揮発性記憶装置100は、半導体基板上にメモリ本体部101を備えており、このメモリ本体部101は、メモリアレイ102と、行選択回路/ドライバ103と、列選択回路104と、情報の書き込みを行うための書き込み回路105と、選択ビット線に流れる電流量を検出し、4値のデータのうちの何れのデータが記憶されているかの判定を行うセンスアンプ106と、端子DQを介して入出力データの入出力処理を行うデータ入出力回路107とを具備している。
また、不揮発性記憶装置100は、セルプレート電源(VCP電源)108と、外部から入力されるアドレス信号を受け取るアドレス入力回路109と、外部から入力されるコントロール信号に基づいて、メモリ本体部101の動作を制御する制御回路110とをさらに備えている。
メモリアレイ302は、半導体基板の上に形成された、互いに交差(例えば、直交)するように配列された複数のワード線WL0,WL1,WL2,・・・およびビット線BL0,BL1,BL2,・・・と、これらのワード線WL0,WL1,WL2,・・・及びビット線BL0,BL1,BL2,・・・の交点に対応してそれぞれ設けられた複数のトランジスタT11,T12,T13,T21,T22,T23,T31,T32,T33,・・・(以下、「トランジスタT11,T12,・・・」と表す)と、トランジスタT11,T12,・・・と1対1に設けられた複数のメモリセルM111,M112,M113,M121,M122,M123,M131,M132,M133(以下、「メモリセルM111,M112,・・・」と表す)とを備えている。ここで、メモリセルM111,M112,・・・は、実施の形態1の抵抗変化素子10に相当する。
また、メモリアレイ102は、ワード線WL0,WL1,WL2,・・・に平行して配列されている複数のプレート線PL0,PL1,PL2,・・・を備えている。
トランジスタT11,T12,T13,・・・のドレインはビット線BL0に、トランジスタT21,T22,T23,・・・のドレインはビット線BL1に、トランジスタT31,T32,T33,・・・のドレインはビット線BL2に、それぞれ接続されている。
また、トランジスタT11,T21,T31,…のゲートはワード線WL0に、トランジスタT12,T22,T32,・・・のゲートはワード線WL1に、トランジスタT13,T23,T33,・・・のゲートはワード線WL2に、それぞれ接続されている。
さらに、トランジスタT11,T12,・・・のソースはそれぞれ、メモリセルM111,M112,・・・と接続されている。
また、メモリセルM111,M121,M131,・・・はプレート線PL0に、メモリセルM112,M122,M132,・・・はプレート線PL1に、メモリセルM113,M123,M133,・・・はプレート線PL2に、それぞれ接続されている。
アドレス入力回路109は、外部回路(図示せず)からアドレス信号を受け取り、このアドレス信号に基づいて行アドレス信号を行選択回路/ドライバ103へ出力するとともに、列アドレス信号を列選択回路104へ出力する。ここで、アドレス信号は、複数のメモリセルM111,M112,・・・のうちの選択される特定のメモリセルのアドレスを示す信号である。また、行アドレス信号は、アドレス信号に示されたアドレスのうちの行のアドレスを示す信号であり、列アドレス信号は、アドレス信号に示されたアドレスのうちの列のアドレスを示す信号である。
制御回路110は、情報の書き込み工程(上記の低抵抗化過程及び高抵抗化過程に相当)においては、データ入出力回路107に入力された入力データDinに応じて、書き込み用電圧の印加を指示する書き込み信号を書き込み回路105へ出力する。他方、情報の読み出し工程において、制御回路110は、読み出し用電圧の印加を指示する読み出し信号を列選択回路104へ出力する。
行選択回路/ドライバ103、列選択回路104、書き込み回路105にて、電圧パルス印加装置を構成しており、電圧パルス印加装置は、実施の形態1にて述べた低抵抗化過程及び高抵抗化過程を実行する。
行選択回路/ドライバ103は、アドレス入力回路109から出力された行アドレス信号を受け取り、この行アドレス信号に応じて、複数のワード線WL0,WL1,WL2,…のうちの何れかを選択し、その選択されたワード線に対して、所定の電圧を印加する。
また、列選択回路104は、アドレス入力回路109から出力された列アドレス信号を受け取り、この列アドレス信号に応じて、複数のビット線BL0,BL1,BL2,・・・のうちの何れかを選択し、その選択されたビット線に対して、書き込み用電圧または読み出し用電圧を印加する。
書き込み回路105は、制御回路110から出力された書き込み信号を受け取った場合、列選択回路104に対して選択されたビット線に対して書き込み用電圧の印加を指示する信号を出力する。ここで、低抵抗状態の抵抗値に対応する値を書き込む場合(低抵抗化過程)、書き込み回路105は、電圧値がVLの低抵抗化電圧パルスの印加を指示する信号を出力する。他方、高抵抗状態の抵抗値に対応する値を書き込む場合(高抵抗化過程)、書き込み回路105は、電圧値がVH1の第1の高抵抗化電圧パルス及び電圧値がVH2の第2の高抵抗化電圧パルスをこの順に印加することを指示する信号を出力する。なお、ここでの電圧の正負の極性は、抵抗変化素子に対する電圧印加の極性に対応しており、実施の形態1にて説明した定義の通りである。
センスアンプ106は、情報の読み出し工程において、読み出し対象となる選択ビット線に流れる電流量を検出し、記憶されているデータを判別する。本実施の形態の場合、各メモリセルM111,M112,・・・の抵抗状態を高抵抗状態、低抵抗状態の2つの状態とし、それらの各状態と各データとを対応させる。そのため、センスアンプ106は、選択されたメモリセルの抵抗変化層の抵抗状態が何れの状態にあるのかを判別し、それに応じて2値のデータのうち何れのデータが記憶されているのかを判定する。その結果得られた出力データDOは、データ入出力回路107を介して、外部回路へ出力される。
上記のように動作することにより、不揮発性記憶装置100は、安定した記憶動作を実現する。
なお、上記の構成例では、プレート線はワード線と平行に配置されているが、ビット線と平行に配置してもよい。また、プレート線は複数のトランジスタに共通の電位を与える構成としているが、行選択回路/ドライバ103と同様の構成のプレート線選択回路/ドライバを有し、選択されたプレート線と非選択のプレート線を異なる電圧(極性も含む)で駆動する構成としてもよい。
(実施の形態3)
実施の形態3に係る不揮発性記憶装置は、互いに交差するように配列された複数のワード線と複数のビット線との交差する位置にメモリセルが配置されたクロスポイント型の不揮発性記憶装置であり、実施の形態1で示した抵抗変化素子を有する。以下、この不揮発性記憶装置の構成及び動作について説明する。
[不揮発性記憶装置の構成及び動作]
図19は、本実施の形態に係る不揮発性記憶装置の構成の一例を示すブロック図である。図19に示すように、本実施の形態に係る不揮発性記憶装置200は、半導体基板上にメモリ本体部201を備えており、このメモリ本体部201は、メモリアレイ202と、行選択回路/ドライバ203と、列選択回路/ドライバ204と、情報の書き込みを行うための書き込み回路205と、選択ビット線に流れる電流量を検出し、4値のデータのうちの何れのデータが記憶されているかの判別を行うセンスアンプ206と、端子DQを介して入出力データの入出力処理を行うデータ入出力回路207とを具備している。
また、不揮発性記憶装置200は、外部から入力されるアドレス信号を受け取るアドレス入力回路208と、外部から入力されるコントロール信号に基づいて、メモリ本体部201の動作を制御する制御回路209とをさらに備えている。
メモリアレイ202は、図19に示すように、半導体基板上に互い平行に形成された複数のワード線WL0,WL1,WL2,・・・と、これらのワード線WL0,WL1,WL2,…の上方にその半導体基板の主面に平行な面内において互いに平行に、しかも複数のワード線WL0,WL1,WL2,・・・に立体交差(例えば、直交)するように形成された複数のビット線BL0,BL1,BL2,・・・とを備えている。
また、これらのワード線WL0,WL1,WL2,・・・及びビット線BL0,BL1,BL2,・・・の交点に対応してマトリクス状に設けられた複数のメモリセルM211,M212,M213,M221,M222,M223,M231,M232,M123,・・・(以下、「メモリセルM211,M212,・・・」と表す)が設けられている。ここで、メモリセルM211,M212,・・・は、実施の形態1の抵抗変化素子10に相当する素子と、MIM(Metal−Insulator−Metal)ダイオード又はMSM(Metal−Semiconductor−Metal)ダイオード等で構成される電流抑制素子とが接続されて構成されている。
アドレス入力回路208は、外部回路(図示せず)からアドレス信号を受け取り、このアドレス信号に基づいて行アドレス信号を行選択回路/ドライバ203へ出力するとともに、列アドレス信号を列選択回路/ドライバ204へ出力する。ここで、アドレス信号は、複数のメモリセルM211,M212,・・・のうちの選択される特定のメモリセルのアドレスを示す信号である。また、行アドレス信号はアドレス信号に示されたアドレスのうちの行のアドレスを示す信号であり、列アドレス信号は同じく列のアドレスを示す信号である。
制御回路209は、情報の書き込み工程において、データ入出力回路207に入力された入力データDinに応じて、書き込み用電圧の印加を指示する書き込み信号を書き込み回路205へ出力する。他方、情報の読み出し工程において、制御回路209は、読み出し動作を指示する読み出し信号を列選択回路/ドライバ204へ出力する。
行選択回路/ドライバ203は、アドレス入力回路208から出力された行アドレス信号を受け取り、この行アドレス信号に応じて、複数のワード線WL0,WL1,WL2,…のうちの何れかを選択し、その選択されたワード線に対して、所定の電圧を印加する。
また、列選択回路/ドライバ204は、アドレス入力回路208から出力された列アドレス信号を受け取り、この列アドレス信号に応じて、複数のビット線BL0,BL1,BL2,…のうちの何れかを選択し、その選択されたビット線に対して、書き込み用電圧または読み出し用電圧を印加する。
書き込み回路205は、制御回路209から出力された書き込み信号を受け取った場合、行選択回路/ドライバ203に対して選択されたワード線に対する電圧の印加を指示する信号を出力するとともに、列選択回路/ドライバ204に対して選択されたビット線に対して書き込み用電圧の印加を指示する信号を出力する。
ここで、低抵抗状態の抵抗値に対応する値を書き込む場合(低抵抗化過程)、書き込み回路205は、電圧値がVLの低抵抗化電圧パルスの印加を指示する信号を出力する。他方、高抵抗状態の抵抗値に対応する値を書き込む場合(高抵抗化過程)、書き込み回路205は、電圧値がVH1の第1の高抵抗化電圧パルス及びVH2の第2の高抵抗化電圧パルスをこの順に印加することを指示する信号を出力する。なお、ここでの電圧の正負の極性は、抵抗変化素子に対する電圧印加の極性に対応しており、実施の形態1にて説明した定義の通りである。
センスアンプ206は、情報の読み出し工程において、読み出し対象となる選択ビット線に流れる電流量を検出し、記憶されているデータを判別する。本実施の形態の場合、各メモリセルM211,M212,・・・の抵抗状態を高低の2つの状態とし、それらの各状態と各データとを対応させる。そのため、センスアンプ206は、選択されたメモリセルの抵抗変化層の抵抗状態が何れの状態にあるのかを判別し、それに応じて2値のデータのうち何れのデータが記憶されているのかを判定する。その結果得られた出力データDOは、データ入出力回路207を介して、外部回路へ出力される。
上記のように動作することにより、不揮発性記憶装置200は、安定した記憶動作を実現する。
なお、図19に示す本実施の形態に係る不揮発性記憶装置におけるメモリアレイを3次元に積み重ねる、すなわち、メモリアレイ面に垂直な方向にメモリアレイを積層することによって、多層化構造の不揮発性記憶装置を実現することも可能である。このように構成された多層化メモリアレイを設けることによって、超大容量不揮発性記憶装置を実現することが可能となる。
(実施の形態4)
実施の形態4に係る不揮発性記憶装置の駆動方法は、高抵抗状態の書き込み動作においてベリファイ動作を含むものである。以下、この不揮発性記憶装置の動作について説明する。
ベリファイ動作は、抵抗変化素子の抵抗状態が所望の条件を満足するかどうかを確認する動作である。ベリファイ動作が行なわれることにより、記憶されたデータの信頼性が向上する。
図20A及び図20Bは、本実施の形態における不揮発性記憶装置の動作例を示す図である。
低抵抗状態から高抵抗状態への書き込みは、実施の形態1と同様に、電圧値VH1の第1の高抵抗化パルス及び電圧値VH2の第2の高抵抗化パルスを順に印加するものである。
はじめに、図20Aに示すように、低抵抗状態の抵抗変化素子10を高抵抗化するために、所望のメモリセルの抵抗変化素子10に電圧値VH1の第1の高抵抗化パルスを印加する。第1の高抵抗化パルス印加後、第2の高抵抗化パルス印加前に、第1の高抵抗化パルスにより抵抗変化素子10が高抵抗状態に変化しているか否かをベリファイ(確認)する。
ベリファイの工程では、例えば、書き込みを行ったメモリセルからのデータ読み出しを行い、読み出されたデータと最初に入力された期待値データとの比較を行い、一致している場合は高抵抗化成功と判定する。読み出されたデータと期待値データとが一致していない場合は、高抵抗化失敗と判定する。
高抵抗化成功の場合は、図20AのYesに示すように、ベリファイを行ったメモリセルに、第2の高抵抗化パルスを印加する。これにより、抵抗変化素子10は、安定した高抵抗状態となる。
高抵抗化失敗の場合は、図20AのNoに示すように、再度第1の高抵抗化パルスを印加する。そして、再度ベリファイを行い、高抵抗化成功の場合には(図20AのYes)、第2の高抵抗化パルスを印加する。また、高抵抗化失敗の場合には、第1の高抵抗化パルスを再度印加する(図20AのNo)。なお、高抵抗化失敗の場合については、第1の高抵抗化パルスを印加するステップが無限に繰り返されるのを抑制するために、第1の高抵抗化パルスの印加回数の上限を設定してもよい。
また、図20Bは、本実施の形態における不揮発性記憶装置の他の動作例を示す図である。
図20Aに示した工程と同様に、はじめに、図20Bに示すように、低抵抗状態の抵抗変化素子10を高抵抗化するために、所望のメモリセルの抵抗変化素子10に電圧値VH1の第1の高抵抗化パルスを印加する。第1の高抵抗化パルス印加後、第2の高抵抗化パルス印加前に、第1の高抵抗化パルスにより抵抗変化素子10が高抵抗状態に変化しているか否かベリファイ(確認)する。
ベリファイの工程では、図20Aに示した場合と同様、例えば、書き込みを行ったメモリセルからのデータ読み出しを行い、読み出されたデータと最初に入力された期待値データとの比較を行い、一致している場合は高抵抗化成功と判定する。読み出されたデータと期待値データとが一致していない場合は、高抵抗化失敗と判定する。
高抵抗化成功の場合は、図20BのYesに示すように、ベリファイを行ったメモリセルに、第2の高抵抗化パルスを印加する。これにより、抵抗変化素子10は、安定した高抵抗状態となる。
高抵抗化失敗の場合は、図20BのNoに示すように、再度第1の高抵抗化パルスを印加し、引き続き第2の高抵抗化パルスを印加する(図20BのNo)。これにより、抵抗変化素子10は、安定した高抵抗状態となる。言い換えると、図20Bに示される動作例は、図20Aに示される動作例において、ベリファイの工程を1回のみ行なう方法である。
第1の高抵抗化パルスの印加及び第2の高抵抗化パルスの印加の間にこのようなベリファイ動作を含むことにより、抵抗変化素子10を安定して高抵抗化することができる。これにより、不揮発性記憶装置の記憶データの信頼性を向上させることができる。
(その他の実施の形態)
上記の各実施の形態において、抵抗変化層はタンタル酸化物の積層構造で構成されていたが、本発明はこれに限定されるわけではない。例えば、ジルコニウム(Zr)酸化物の積層構造またはハフニウム(Hf)酸化物の積層構造などであってもよい。
ジルコニウム酸化物の積層構造を採用する場合は、第1ジルコニウム酸化物の組成をZrOとし、第2ジルコニウム酸化物の組成をZrOとすると、第1及び第2ジルコニウム酸化物ともに化学量論組成に対して酸素不足型の組成とし、xが0.9以上1.4以下程度であって、yが1.8以上2以下程度であることが好ましい。第2ジルコニウム酸化物の膜厚は、1〜5nmが好ましい。
また、ハフニウム酸化物の積層構造を採用する場合は、第1ハフニウム酸化物の組成をHfOとし、第2ハフニウム酸化物の組成をHfOとすると、第1及び第2ハフニウム酸化物ともに化学量論組成に対して酸素不足型の組成とし、xが0.9以上1.6以下程度であって、yが1.89以上1.97以下程度であることが好ましい。第2ハフニウム酸化物の膜厚は、3〜4nmが好ましい。
上記の酸素不足型ハフニウム酸化物および酸素不足型ジルコニウム酸化物は、上述した実施の形態にて説明した酸素不足型タンタル酸化物と同様の製造方法で作成することができる。
上記では、抵抗変化層が遷移金属酸化物である例について説明しているが、抵抗変化層は金属酸化物であればよい。したがって、遷移金属酸化物の他に、例えば酸化アルミニウム(Al)等を用いてもよい。すなわち、上記説明における「第1の遷移金属」、「第2の遷移金属」、「第1の遷移金属酸化物」、「第2の遷移金属酸化物」は、「第1の金属」、「第2の金属」、「第1の金属酸化物」、「第2の金属酸化物」の一例である。
さらに、上記では、抵抗変化層を構成する遷移金属をいくつか例示しているが、その他にも、チタン(Ti)、ニオブ(Nb)、タングステン(W)等を用いることができる。遷移金属は複数の酸化状態をとることができるため、異なる抵抗状態を酸化還元反応により実現することが可能である。
また、上述した実施の形態においては、積層構造にて構成された抵抗変化層3は、第1の遷移金属酸化物層3aを構成する第1の遷移金属と、第2の遷移金属酸化物層3bを構成する第2の遷移金属は、同一の遷移金属を用いる場合を例にして説明した。しかしながら、本発明はこれに限らず、図1において、第1の遷移金属酸化物層3aを構成する第1の遷移金属と、第2の遷移金属酸化物層3bを構成する第2の遷移金属とは、異なる材料を用いてもよい。この場合、第2の遷移金属酸化物層3bは、第1の遷移金属酸化物層3aよりも酸素不足度が小さい、つまり抵抗値が高い方が好ましい。このような構成とすることにより、抵抗変化時に第2電極4及び第1電極2間に印加された電圧は、第2の遷移金属酸化物層3bにより多くの電圧が分配され、第2の遷移金属酸化物層3b中で発生する酸化還元反応をより起こしやすくすることができる。また、第1の遷移金属と第2の遷移金属とが互いに異なる材料を用いる場合、第2の遷移金属の標準電極電位は、第1の遷移金属の標準電極電位より低い方が好ましい。例えば、第1の遷移金属酸化物層3aに、酸素不足型のタンタル酸化物を用い、第2の遷移金属酸化物層3bにTiOを用いることにより、安定した抵抗変化動作が得られる。チタン(標準電極電位=−1.63eV)はタンタル(標準電極電位=−0.6eV)より標準電極電位が低い材料である。標準電極電位は、その値が高い(大きい)ほど酸化しにくい特性を表す。第2の遷移金属酸化物層3bに第1の遷移金属酸化物層3aより標準電極電位が小さい金属の酸化物を配置することにより、第2の遷移金属酸化物層3b中で、より酸化還元反応が発生しやすくなる。
上記の各材料の積層構造の抵抗変化層における抵抗変化現象は、いずれも抵抗が高い第2の遷移金属酸化物層3b中に形成された微小なフィラメント中で酸化還元反応が起こってその抵抗値が変化し、発生すると考えられる。
また、第2電極4は、例えば、白金(Pt)、イリジウム(Ir)、パラジウム(Pd)など、第2の遷移金属酸化物層3bを構成する遷移金属及び第1電極2と比べて、標準電極電位がより高い材料で構成することが好ましい。このような構成とすることにより、第2電極4と第2の遷移金属酸化物層3bの界面近傍の第2の遷移金属酸化物層3b中において、選択的に酸化還元反応が発生し、安定した抵抗変化現象が得られる。
また、抵抗変化層は遷移金属酸化物の積層構造で構成されていなくてもよく、単層の遷移金属酸化物によって構成されていてもよい。このような単層の遷移金属酸化物層で抵抗変化層を構成したとしても、同様にして安定した動作を実現することができる。
なお、上記の各実施の形態を適宜組み合わせることによって新たな実施の形態を実現することも可能である。
本発明の抵抗変化素子の駆動方法及び不揮発性記憶装置は、パーソナルコンピュータ又は携帯型電話機などの種々の電子機器に用いられる抵抗変化素子の駆動方法及び不揮発性記憶装置などとして有用である。
1 基板
2 第1電極
3 抵抗変化層
3a 第1タンタル酸化物層
3b 第2タンタル酸化物層
4 第2電極
5 電源
10 抵抗変化素子
11 第1端子
12 第2端子
100 不揮発性記憶装置
101 メモリ本体部
102 メモリアレイ
103 行選択回路/ドライバ
104 列選択回路
105 書き込み回路
106 センスアンプ
107 データ入出力回路
108 VCP電源
109 アドレス入力回路
110 制御回路
200 不揮発性記憶装置
201 メモリ本体部
202 メモリアレイ
203 行選択回路/ドライバ
204 列選択回路/ドライバ
205 書き込み回路
206 センスアンプ
207 データ入出力回路
208 アドレス入力回路
209 制御回路

Claims (15)

  1. 第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に介在する抵抗変化層と、を備えた抵抗変化素子駆動方法において、
    前記抵抗変化層は、
    第1の金属の酸化物で構成される第1の金属酸化物層と、
    第2の金属の酸化物で構成され、かつ前記第1の金属酸化物層よりも酸素不足度が小さい第2の金属酸化物層とが積層されて構成され、
    前記第1電極および前記第2電極間に印加された電圧パルスに応じて、酸素イオンが移動することにより可逆的に抵抗値が変化し、
    前記抵抗変化素子の駆動方法は、
    第1の極性の低抵抗化電圧パルスを前記抵抗変化層に印加することによって、当該抵抗変化層を高抵抗状態から低抵抗状態へ変化させる低抵抗化過程と、
    前記第1の極性とは異なる第2の極性の高抵抗化電圧パルスを前記抵抗変化層に印加することによって、当該抵抗変化層を低抵抗状態から高抵抗状態へ変化させる高抵抗化過程とを有し、
    前記高抵抗化過程は、少なくとも複数の前記高抵抗化電圧パルスを印加することにより1回の高抵抗化が完了する高抵抗化過程であり、
    前記高抵抗化過程において、前記第1電極と前記第2電極間に、電圧値がVH1である第1の高抵抗化電圧パルスを印加するステップと、
    前記第1の高抵抗化電圧パルスよりも後に与えられ、電圧値がVH1よりも小さいVH2である第2の高抵抗化電圧パルスを印加するステップとを含む、
    抵抗変化素子の駆動方法。
  2. 前記高抵抗化過程において、前記第1の高抵抗化電圧パルスを印加するステップに引き続き、前記第2の高抵抗化電圧パルスを印加するステップを実行する、
    請求項1に記載の抵抗変化素子の駆動方法。
  3. 前記第2電極は、前記第2の金属酸化物層に接し、
    前記第2の極性とは、前記第1電極の電位を基準としたときに前記第2電極の電圧が正となる極性である、
    請求項に記載の抵抗変化素子の駆動方法。
  4. 前記第1の金属は第1の遷移金属であり、前記第2の金属は第2の遷移金属である、
    請求項またはに記載の抵抗変化素子の駆動方法。
  5. 第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に介在し、前記第1電極および前記第2電極間に印加する電圧パルスに基づいて可逆的に抵抗値が変化する抵抗変化層と、を備えた抵抗変化素子を駆動する駆動方法において、
    第1の極性の低抵抗化電圧パルスを前記抵抗変化層に印加することによって、当該抵抗変化層を高抵抗状態から低抵抗状態へ変化させる低抵抗化過程と、
    前記第1の極性とは異なる第2の極性の高抵抗化電圧パルスを前記抵抗変化層に印加することによって、当該抵抗変化層を低抵抗状態から高抵抗状態へ変化させる高抵抗化過程とを有し、
    前記高抵抗化過程は、少なくとも複数の前記高抵抗化電圧パルスを印加することにより1回の高抵抗化が完了する高抵抗化過程であり、
    前記高抵抗化過程において、前記第1電極と前記第2電極間に、電圧値がVH1である第1の高抵抗化電圧パルスを印加するステップと、
    前記抵抗変化層が高抵抗状態へ変化していることを確認するステップと、
    前記第1の高抵抗化電圧パルスよりも後に与えられ、電圧値がVH1よりも小さいVH2である第2の高抵抗化電圧パルスを印加するステップとを含み、
    前記確認するステップにおいて前記抵抗変化層が高抵抗状態へ変化していることが確認されたときは、前記第2の高抵抗化電圧パルスを印加するステップにおいて前記抵抗変化層に前記第2の高抵抗化電圧パルスを印加し、
    前記確認するステップにおいて前記抵抗変化層が高抵抗状態へ変化していないことが確認されたときは、前記第1の高抵抗化電圧パルスを再度印加する、
    抵抗変化素子の駆動方法。
  6. 前記確認するステップにおいて、前記抵抗変化層が高抵抗状態へ変化していないことが確認されたときは、前記第2の高抵抗化電圧パルスを印加するステップの前に、前記第1の高抵抗化電圧パルスを印加するステップを再度行うことにより、前記抵抗変化素子に前記第1の高抵抗化電圧パルスを再度印加する、
    請求項に記載の抵抗変化素子の駆動方法。
  7. 前記確認するステップにおいて、前記抵抗変化層が高抵抗状態へ変化していないことが確認されたときは、前記第2の高抵抗化電圧パルスを印加するステップにおいて、前記第2の高抵抗化電圧パルスを印加する前に前記第1の高抵抗化電圧パルスを印加し、引き続き、前記第2の高抵抗化電圧パルスを印加する、
    請求項に記載の抵抗変化素子の駆動方法。
  8. 不揮発性の抵抗変化素子と、電圧パルス印加装置とを備える不揮発性記憶装置であって、
    前記抵抗変化素子は、
    第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に介在する抵抗変化層と、を備え、
    前記抵抗変化層は、
    第1の金属の酸化物で構成される第1の金属酸化物層と、
    第2の金属の酸化物で構成され、かつ前記第1の金属酸化物層よりも酸素不足度が小さい第2の金属酸化物層とが積層されて構成され、
    前記第1電極および前記第2電極間に印加された電圧パルスに応じて、酸素イオンが移動することにより可逆的に抵抗値が変化し、
    前記電圧パルス印加装置は、
    第1の極性の低抵抗化電圧パルスを前記抵抗変化層に印加することによって、当該抵抗変化層を高抵抗状態から低抵抗状態へ変化させる低抵抗化過程と、
    前記第1の極性とは異なる第2の極性の高抵抗化電圧パルスを前記抵抗変化層に印加することによって、当該抵抗変化層を低抵抗状態から高抵抗状態へ変化させる高抵抗化過程とを実行するように構成され、
    前記高抵抗化過程は、少なくとも複数の前記高抵抗化電圧パルスを印加することにより1回の高抵抗化が完了する高抵抗化過程であり、
    前記高抵抗化過程においては、前記第1電極と前記第2電極間に、少なくとも、電圧値がVH1である第1の高抵抗化電圧パルスを印加する処理と、前記第1の高抵抗化電圧パルスを印加する処理の後、電圧値がVH1よりも小さいVH2である第2の高抵抗化電圧パルスを印加する処理とを実行する、
    不揮発性記憶装置。
  9. 前記電圧パルス印加装置は、前記第1電極と前記第2電極間に、前記第1の高抵抗化電圧パルスを印加し、引き続き第2の高抵抗化電圧パルスを印加する、
    請求項に記載の不揮発性記憶装置。
  10. 前記第2の金属酸化物層の抵抗値は、前記第1の金属酸化物層の抵抗値よりも大きい、
    請求項に記載の不揮発性記憶装置。
  11. 前記第1の金属と、前記第2の金属とは同一である、
    請求項10に記載の不揮発性記憶装置。
  12. 前記第1の金属は第1の遷移金属であり、前記第2の金属は第2の遷移金属である、
    請求項8、10、11のいずれか1項に記載の不揮発性記憶装置。
  13. 前記抵抗変化層は、
    TaO(但し、0.8≦x≦1.9)で表される組成を有する酸素不足型の第1のタンタル酸化物層と、TaO(但し、2.1≦y)で表される組成を有する第2のタンタル酸化物層と、を有する、
    請求項またはに記載の不揮発性記憶装置。
  14. 前記第1の金属と、前記第2の金属とは互いに異なり、前記第2の金属の標準電極電位は、前記第1の金属の標準電極電位より低い、
    請求項に記載の不揮発性記憶装置。
  15. 前記第2の高抵抗化電圧パルスを印加するステップにおいて、前記第1の高抵抗化電圧パルスを印加することにより前記抵抗変化層に生じた酸素空孔を、酸素イオンで埋めるように抵抗変化させる、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の抵抗変化素子の駆動方法。
JP2013516872A 2011-06-13 2012-06-11 抵抗変化素子の駆動方法、及び不揮発性記憶装置 Expired - Fee Related JP5313413B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013516872A JP5313413B2 (ja) 2011-06-13 2012-06-11 抵抗変化素子の駆動方法、及び不揮発性記憶装置

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011130860 2011-06-13
JP2011130860 2011-06-13
JP2013516872A JP5313413B2 (ja) 2011-06-13 2012-06-11 抵抗変化素子の駆動方法、及び不揮発性記憶装置
PCT/JP2012/003791 WO2012172773A1 (ja) 2011-06-13 2012-06-11 抵抗変化素子の駆動方法、及び不揮発性記憶装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5313413B2 true JP5313413B2 (ja) 2013-10-09
JPWO2012172773A1 JPWO2012172773A1 (ja) 2015-02-23

Family

ID=47356780

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013516872A Expired - Fee Related JP5313413B2 (ja) 2011-06-13 2012-06-11 抵抗変化素子の駆動方法、及び不揮発性記憶装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US9142289B2 (ja)
JP (1) JP5313413B2 (ja)
WO (1) WO2012172773A1 (ja)

Families Citing this family (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8958233B2 (en) 2011-10-18 2015-02-17 Micron Technology, Inc. Stabilization of resistive memory
JP6230090B2 (ja) * 2013-01-28 2017-11-15 国立研究開発法人物質・材料研究機構 多機能電気伝導素子
FR3004577A1 (ja) 2013-04-15 2014-10-17 Commissariat Energie Atomique
FR3004576B1 (fr) 2013-04-15 2019-11-29 Commissariat A L'energie Atomique Et Aux Energies Alternatives Cellule memoire avec memorisation de donnees non volatile
FR3009421B1 (fr) * 2013-07-30 2017-02-24 Commissariat Energie Atomique Cellule memoire non volatile
US9269432B2 (en) * 2014-01-09 2016-02-23 Micron Technology, Inc. Memory systems and memory programming methods
KR102144779B1 (ko) * 2014-02-04 2020-08-14 삼성전자 주식회사 저항체를 이용한 비휘발성 메모리 장치의 구동 방법
CN105225691A (zh) * 2014-07-04 2016-01-06 华邦电子股份有限公司 电阻式随机存取存储单元的工作方法
TWI547944B (zh) * 2014-07-14 2016-09-01 華邦電子股份有限公司 電阻可變型記憶體及其寫入方法
TWI584283B (zh) 2014-07-16 2017-05-21 東芝股份有限公司 非揮發性記憶裝置及其控制方法
US20160055906A1 (en) * 2014-08-19 2016-02-25 Winbond Electronics Corp. Operation method of resistive random access memory cell
EP3001424A1 (en) * 2014-09-26 2016-03-30 Winbond Electronics Corp. Operation method of resistive random access memory cell
JP6482959B2 (ja) * 2015-06-10 2019-03-13 ルネサスエレクトロニクス株式会社 半導体記憶装置
DE102015225693A1 (de) * 2015-12-17 2017-06-22 Henkel Ag & Co. Kgaa Treibmittelfreie Deodorant- und/oder Antitranspirantien mit speziellen Konservierungsmittelkombinationen
US9779812B1 (en) * 2016-03-17 2017-10-03 Toshiba Memory Corporation Semiconductor memory device
US10056138B1 (en) * 2016-06-02 2018-08-21 SK Hynix Inc. Electronic device
WO2018004697A1 (en) * 2016-07-01 2018-01-04 Intel Corporation Dual layer metal oxide rram devices and methods of fabrication
US9959928B1 (en) * 2016-12-13 2018-05-01 Macronix International Co., Ltd. Iterative method and apparatus to program a programmable resistance memory element using stabilizing pulses
US10074424B1 (en) 2017-04-10 2018-09-11 Macronix International Co., Ltd. Memory device, system and operating method thereof
JP2019169210A (ja) * 2018-03-22 2019-10-03 東芝メモリ株式会社 半導体記憶装置
US11087840B2 (en) 2018-10-11 2021-08-10 Samsung Electronics Co., Ltd. Method of operating resistive memory device to increase read margin
KR102641097B1 (ko) * 2018-12-31 2024-02-27 삼성전자주식회사 저항성 메모리 장치 및 저항성 메모리 장치의 프로그램 방법
US10867671B1 (en) * 2019-07-02 2020-12-15 Micron Technology, Inc. Techniques for applying multiple voltage pulses to select a memory cell
KR20220099061A (ko) 2021-01-05 2022-07-12 에스케이하이닉스 주식회사 반도체 장치 및 반도체 장치의 동작 방법

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007294592A (ja) * 2006-04-24 2007-11-08 Sony Corp 記憶装置の駆動方法
JP2009048679A (ja) * 2007-08-15 2009-03-05 Sony Corp 記憶装置の駆動方法
WO2011052239A1 (ja) * 2009-11-02 2011-05-05 パナソニック株式会社 抵抗変化型不揮発性記憶装置およびメモリセルの形成方法
JP2011146111A (ja) * 2010-01-18 2011-07-28 Toshiba Corp 不揮発性記憶装置及びその製造方法
JP2012009124A (ja) * 2010-06-22 2012-01-12 Samsung Electronics Co Ltd 可変抵抗素子、該可変抵抗素子を含む半導体装置及び該半導体装置の動作方法
JP2012022742A (ja) * 2010-07-13 2012-02-02 Toshiba Corp 抵抗変化型メモリ

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0472766A (ja) 1990-07-13 1992-03-06 Ricoh Co Ltd Mimim素子
KR100773537B1 (ko) 2003-06-03 2007-11-07 삼성전자주식회사 한 개의 스위칭 소자와 한 개의 저항체를 포함하는비휘발성 메모리 장치 및 그 제조 방법
WO2008153124A1 (ja) 2007-06-15 2008-12-18 Nec Corporation 半導体装置及びその駆動方法
KR101219774B1 (ko) 2007-07-20 2013-01-18 삼성전자주식회사 전이금속 산화막을 갖는 반도체소자의 제조방법 및 관련된소자
US8125818B2 (en) * 2008-02-25 2012-02-28 Panasonic Corporation Method of programming variable resistance element and variable resistance memory device using the same
WO2010064446A1 (ja) * 2008-12-04 2010-06-10 パナソニック株式会社 不揮発性記憶素子及び不揮発性記憶装置
JP4846813B2 (ja) 2009-03-12 2011-12-28 株式会社東芝 不揮発性半導体記憶装置
KR101136936B1 (ko) 2009-10-26 2012-04-20 에스케이하이닉스 주식회사 반도체 장치 및 그 동작방법

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007294592A (ja) * 2006-04-24 2007-11-08 Sony Corp 記憶装置の駆動方法
JP2009048679A (ja) * 2007-08-15 2009-03-05 Sony Corp 記憶装置の駆動方法
WO2011052239A1 (ja) * 2009-11-02 2011-05-05 パナソニック株式会社 抵抗変化型不揮発性記憶装置およびメモリセルの形成方法
JP2011146111A (ja) * 2010-01-18 2011-07-28 Toshiba Corp 不揮発性記憶装置及びその製造方法
JP2012009124A (ja) * 2010-06-22 2012-01-12 Samsung Electronics Co Ltd 可変抵抗素子、該可変抵抗素子を含む半導体装置及び該半導体装置の動作方法
JP2012022742A (ja) * 2010-07-13 2012-02-02 Toshiba Corp 抵抗変化型メモリ

Also Published As

Publication number Publication date
WO2012172773A1 (ja) 2012-12-20
US20130223131A1 (en) 2013-08-29
US9142289B2 (en) 2015-09-22
JPWO2012172773A1 (ja) 2015-02-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5313413B2 (ja) 抵抗変化素子の駆動方法、及び不揮発性記憶装置
JP4607257B2 (ja) 不揮発性記憶素子及び不揮発性記憶装置
JP5352032B2 (ja) 不揮発性記憶素子および不揮発性記憶装置
US9087582B2 (en) Driving method of non-volatile memory element and non-volatile memory device
JP5351363B1 (ja) 不揮発性記憶素子および不揮発性記憶装置
JP4778125B1 (ja) 抵抗変化素子の駆動方法、初期処理方法、及び不揮発性記憶装置
WO2010109876A1 (ja) 抵抗変化素子の駆動方法及び不揮発性記憶装置
JP5450911B2 (ja) 不揮発性記憶素子のデータ読み出し方法及び不揮発性記憶装置
JP5184721B1 (ja) 抵抗変化型不揮発性記憶素子の書き込み方法
JP5390730B2 (ja) 不揮発性記憶素子のデータ書き込み方法及び不揮発性記憶装置
CN109791791B (zh) 非易失性存储装置、以及驱动方法
JP5367198B1 (ja) 抵抗変化型不揮発性記憶装置
JP5312709B1 (ja) 抵抗変化素子の駆動方法及び不揮発性記憶装置
JP5291270B1 (ja) 不揮発性記憶素子、不揮発性記憶装置、及び不揮発性記憶素子の書き込み方法
WO2012102025A1 (ja) 不揮発性記憶装置
JP2014086692A (ja) 不揮発性記憶素子及び不揮発性記憶素子の駆動方法
JP2012169000A (ja) 抵抗変化素子の駆動方法、不揮発性記憶装置、抵抗変化素子および多値記憶方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130611

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130703

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5313413

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees