JP5303965B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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本発明は半導体装置の製造方法に関し、特に半導体基板にイオン注入をする際に用いられる保護層形成に係る半導体装置の製造方法に関する。
インバータ回路、電力制御回路等に用いられるパワー半導体素子として、パワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等が知られている。
これらの素子の基材としては、一般的にシリコン(Si)が使用されている。しかし、シリコンは、その特性に限界があることから、最近では炭化珪素(4H−SiC)が使用されつつある。
例えば、炭化珪素は、シリコンに比べ、絶縁破壊電界が一桁高く、バンドギャップ(Eg)も2.9倍程度高い。また、炭化珪素は、シリコンに比べ、熱伝導率が3.2倍程度高く、真性半導体となる温度が3〜4倍である。従って、パワー半導体素子に用いられる半導体基材として、優れた特性を有している。
また、炭化珪素を基材としたパワー半導体素子は、高耐圧特性を示し、更に低オン特性をも有する。
このような理由から、最近、炭化珪素を用いた、パワー半導体素子の製品化へのアプローチが広く行われている。
ところで、炭化珪素を用いて、例えば、トレンチ型のパワー半導体素子を作製する場合に、素子耐圧を向上させる方法として、トレンチ底部にイオンを注入して、トレンチ底部付近にP層を形成する方法がある(例えば、特許文献1参照)。
このような方法では、半導体基板の表面とトレンチ側壁に予め保護層を形成し、イオン注入を半導体基板全面に対して行う。この際、半導体基板の表面とトレンチ側壁に、イオンが注入されないようにするには、半導体基板の表面とトレンチ側壁に形成された保護層の厚みをある程度、厚くする必要がある。
特開2005−252204号公報
しかしながら、トレンチ側壁に設ける保護層を厚く形成すると、トレンチが保護層によって狭められてしまう。これにより、トレンチ底部にまで、充分な量のイオンが届かず、イオンが注入される領域(面積)が実質的に減少してしまう。従って、パワー半導体素子の耐圧が向上しない場合がある。
逆に、保護層を薄く形成すると、トレンチ側壁にイオンが注入され易くなり、チャネル領域にまで、イオンが注入されてしまう。これにより、デバイス不良が生じてしまう。
このように、保護層の厚みを増加させると、トレンチ底部付近のイオン注入領域(面積)が減少してしまい、トレードオフの関係が生じてしまう。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、半導体基板にイオン注入をする際に用いられる保護層形成に係る半導体装置の製造方法であって、上記のトレードオフを解消する保護層の形成に係る半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様では、半導体基板に、第1の保護層を形成する工程と、前記第1の保護層上に、有機絶縁層を形成する工程と、前記有機絶縁層に、第1の傾斜部を有し、前記第1の保護層を表出させる第1の開口部を形成する工程と、前記第1の開口部を備えた前記有機絶縁層をマスクとして、前記第1の保護層にエッチング処理を施し、前記第1の保護層に、第2の傾斜部を有し、前記半導体基板を表出させる第2の開口部を形成する工程と、前記有機絶縁層を除去する工程と、前記第2の開口部を備えた前記第1の保護層をマスクとして、前記半導体基板にエッチング処理を施し、前記半導体基板にトレンチを形成する工程と、前記トレンチの内壁及び前記第1の保護層上に、第2の保護層を形成する工程と、前記トレンチの底面上の前記第2の保護層を除去し、前記底面を表出させる工程と、前記底面を表出させた後、前記底面に不純物イオンを注入する工程と、を有することを特徴とする半導体装置の製造方法が提供される。
上記手段によれば、保護層の厚みの増加とトレンチ底部付近におけるイオン注入領域(面積)減少とのトレードオフの関係を解消する保護層が形成される。
以下、本実施の形態に係る半導体装置の製造方法を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本実施の形態に係る半導体装置の製造方法のフローを説明するための図である。
先ず、半導体基板に、第1の保護層を形成する(ステップS1)。第1の保護層は、例えば、酸化物等の絶縁体が該当する。
次に、第1の保護層上に、有機絶縁層を形成する(ステップS2)。有機絶縁層は、例えば、レジスト層が該当する。
次に、有機絶縁層に、第1の傾斜部を有し、第1の保護層を表出させる第1の開口部を形成する(ステップS3)。
次に、第1の開口部を備えた有機絶縁層をマスクとして、第1の保護層にエッチング処理を施し、第1の保護層に、第2の傾斜部を有し、半導体基板を表出させる第2の開口部を形成する(ステップS4)。
次に、有機絶縁層を除去する(ステップS5)。
次に、第2の開口部を備えた第1の保護層をマスクとして、半導体基板にエッチング処理を施し、半導体基板にトレンチを形成する(ステップS6)。
次に、トレンチの内壁及び第1の保護層上に、第2の保護層を形成する(ステップS7)。
そして、トレンチの底面上の第2の保護層を除去し、底面を表出させる(ステップS8)。
このような半導体装置の製造方法によれば、上記トレードオフの関係を解消する保護層が形成される。
次に、図1に例示したフロー図に基づき、半導体装置の製造方法を具体的に説明する。
図2〜図9は半導体装置の製造方法を説明する要部図である。
先ず、図2に示す如く、半導体基板10上に、保護層20(第1の保護層)を形成し、更に、保護層20上にレジスト層(有機絶縁層)30を形成する。
具体的には、パワーMOSFET、IGBT等のパワー半導体素子の基材をなす半導体基板10を準備し、必要に応じて、当該半導体基板10を洗浄・乾燥させた後、半導体基板10上に、ラジカルシャワーCVD(Chemical Vapor Deposition)法により、保護層20を形成する。
ここで、半導体基板10は、例えば、炭化珪素(4H−SiC)基板が適用される。また、半導体基板10の形状は、ウェハ状であり、2〜5インチ径の基板が用いられる。尚、当該炭化珪素基板に炭化珪素層をエピタキシャル成長させた基板を用いてもよい。
また、保護層20の材質は、例えば、酸化シリコン(SiO2)が適用される。そして、本実施の形態に係るラジカルシャワーCVD法では、原料ガスとして、例えば、シラン(SiH4)を用い、活性用ガスとして、酸素(O2)を用いる。尚、活性用ガスである酸素に、アルゴン(Ar)を混合させてもよい。
また、ラジカルシャワーCVDでの反応容器(図示しない)内の圧力は、例えば、30〜75Paであり、当該反応容器の外部に取り付けられた、VHF電源から、例えば、500Wの高周波出力を当該反応容器に投入する。そして、活性化状態(プラズマ状態)にある酸素またはアルゴンと共に、シランを半導体基板10に向かい噴射させ、半導体基板10上に、酸化シリコン膜(保護層20)を成長させる。尚、保護層20を形成する際の半導体基板10の処理温度は、例えば、400℃である。
次に、保護層20を形成させた後に、必要に応じて、半導体基板10及び保護層20を洗浄する。そして、半導体基板10及び保護層20に、120℃、10分間の加熱処理を施し、半導体基板10及び保護層20を乾燥させる(図示しない)。
形成させた保護層20の膜厚は、例えば、2μmである。そして、この後においては、保護層20と、後述するレジスト層と密着性を向上させるために、必要に応じて、HMDS(Hexamethyle Disilazane)蒸気を、保護層20の表面に晒してもよい。
次いで、溶融状態にあるレジストを保護層20上に、例えば、スピンコート法、或いはディッピング法により塗布し、上述したレジスト層30を保護層20上に形成する。そして、この後においては、半導体基板10等をクリーンオーブン内で100℃、10分間、加熱処理し、レジスト層30にソフトベーク処理を施す。
次に、図3に示す如く、レジスト層30に、所定のテーパ角を有した開口部30hを形成する。
例えば、紫外線露光装置(図示しない)を用い、パターニングが施された露光用マスク(図示しない)をレジスト層30上に、対向・配置させて、紫外線露光装置により、レジスト層30に露光処理を施す。
更に、レジスト層30に現像処理を施し、レジスト層30に、図示する開口部30hを形成させる。そして、このようなパターン形成が施されたレジスト層30をクリーンオーブン内で125℃、20分間、加熱処理する。即ち、レジスト層30に、ハードベーク処理を施す。尚、ハードベーク処理後のレジスト層30の膜厚は、例えば、2.5μmである。
また、このような露光・現像処理条件、並びにハードベーク処理条件を調整することにより、レジスト層30の開口部30hに、例えば、テーパ部30t(第1の傾斜部)が設けられる。ここで、テーパ部30tのテーパ角度θαは、40°〜60°に構成される。そして、当該開口部30hの底部30bから保護層20を表出させる。
次に、図4に示す如く、保護層20に、開口部20hを形成する。
例えば、図4(a)に示すように、ICP(Inductively Coupled Plasma)型のドライエッチング装置(図示しない)内に、上記半導体基板10等を設置し、テーパ部30tを備えたレジスト層30をマスクとして、保護層20のドライエッチングを実施する。
ここで、ドライエッチングは、例えば、トリフルオロメタン(CHF3)/テトラフルオロメタン(CF4)/アルゴン(Ar)による混合ガスを原料とし、放電パワーが135W、基板バイアスが15Wの条件で実施する。尚、エッチング中の雰囲気圧力は、8〜10Paである。
このドライエッチングでは、マスクとして機能するレジスト層30に、上述した如く、テーパ部30tが設けられていることから、エッチング後の保護層20の断面形状においても、テーパ部20t(第2の傾斜部)が形成される。例えば、開口部20hにおいては、レジスト層30のテーパ角度θαの40°〜60°に対応するように、テーパ角度θβが60°〜80°となるテーパ部20tが形成する。また、この開口部20hの底部20bから半導体基板10の表面が表出する。
そして、半導体基板10等を有機溶剤である剥離液に浸漬させ、図4(b)に示す如く、レジスト層30を保護層20から除去する。更に、必要に応じて、半導体基板10等を水洗して、乾燥させる。
次に、図5に示す如く、半導体基板10内にトレンチ10trを形成する。
例えば、ICP型のドライエッチング装置(図示しない)を用いて、保護層20をマスクとして、半導体基板10のドライエッチングを実施する。
ここで、ドライエッチングは、例えば、原料ガスとして、六フッ化硫黄(SF6)/酸素(O2)/アルゴン(Ar)の混合ガスを用い、例えば、放電パワーが500W、基板バイアスが15Wの条件で実施する。尚、ドライエッチング中の雰囲気圧力は、例えば、0.3〜0.6Paである。
そして、当該ドライエッチング処理により、深さが3〜4μm、幅が3〜4μmのトレンチ10trが半導体基板10内に形成される。また、当該ドライエッチングにおいて、保護層20の膜厚が2μmから1.8μmにまで減少する。
尚、発明者の検討では、テトラエトキシシラン(TEOS)を用いて形成させた保護層(酸化シリコン)20では、上記と同様の条件でドライエッチングすると、1.5μmにまで減少することが分った。これにより、シラン(SiH4)等を原料ガスとした、ラジカルシャワーCVD法による酸化シリコン層は、TEOS−SiO2膜より、硬質で、高密度であることが分った。従って、保護層20において、ドライエッチング処理での高い選択比、或いは、高いイオン注入耐性を得るには、シラン(SiH4)を含むガスを原料ガスとし、上記保護膜20をラジカルシャワーCVD法で形成させることが望ましい。
次に、図6に示す如く、トレンチ10trの内壁及び保護層20上に、保護層21(第2の保護層)を形成する。
例えば、半導体基板10を、必要に応じて洗浄した後、トレンチ10trの内壁及び保護層20上に、ラジカルシャワーCVD法で、保護層21を形成する。
ここで、保護層21の材質は、例えば、酸化シリコン(SiO2)が適用される。そして、原料ガスとして、例えば、シラン(SiH4)を用い、活性用ガスとして、酸素(O2)を用いる。尚、活性用ガスである酸素に、アルゴン(Ar)を混合させてもよい。
また、ラジカルシャワーCVDでの反応容器(図示しない)内の圧力は、30〜75Paであり、当該反応容器の外部に取り付けられた、VHF電源から、例えば、500Wの高周波出力を当該反応容器に投入する。そして、活性化状態(プラズマ状態)にある酸素またはアルゴンと共に、シランを半導体基板10に向かい噴射させ、トレンチ10trの内壁及び保護層20上に、酸化シリコン膜(保護層21)を成長させる。尚、保護層21を形成する際の半導体基板10の処理温度は、例えば、400℃である。
次に、保護層21を形成させた後に、必要に応じて、半導体基板10及び保護層20を洗浄する。そして、半導体基板10及び保護層21に、120℃、10分間の加熱処理を施し、半導体基板10及び保護層21を乾燥させる(図示しない)。
尚、保護層20上の保護層21の膜厚は、保護層20に比べ、薄く形成させる。例えば、保護層20上の保護層21の膜厚は、1μm程度である。また、ラジカルシャワーCVD法は、トレンチ10trの側面及び底面への被膜の回り込みに優れた成膜方法であることから、図示する如く、トレンチ10trの側面及び底面にまで、保護層21が形成する。
但し、保護層20のテーパ部20t上に形成する保護層21と、トレンチ10trの内壁に形成する保護層21とでは、保護層21の成長速度に差が生じる、従って、トレンチ10trの上部においては、保護層21がトレンチ10trの中心に向かう突き出し(張り出し)が発生する。即ち、トレンチ10trの上部に形成された突出部21pにより、トレンチ10tr上部の開口がトレンチ10trの内部に比べ狭くなる構成を備える。この突出部21pがある場合は、突出部21pがない場合より側壁の保護膜の膜厚が0.1μmほど薄くても同じ保護効果が得られた。
ここで比較例として、保護層20を設けず、トレンチ10trの内壁及び半導体基板10上に直接、保護層21を形成させた形態を、図7に示す。
ここで、図7(a)は、保護層20を設けてから、トレンチ10trの内壁及び半導体基板10上に保護層21を形成させた半導体基板10の断面SEM象であり、図7(b)は、保護層20を設けず、トレンチ10trの内壁及び半導体基板10上に直接、保護層21を形成させた半導体基板10の断面SEM象である。図示する保護層21は、共に同じ膜厚になるように調整されている。
図7(a)に示す半導体基板10のトレンチ10tr上部には、上述したように、上記突出部21pが形成している。これに対し、図7(b)に示す半導体基板10のトレンチ10tr上部には、上記突出部21pが生成せず、保護層21を形成させても、ほぼストレート形状のトレンチ形状が維持される。
従って、上記突出部21pを形成するには、予め、トレンチ10trを形成させた半導体基板10上に、テーパ部20tを有した保護層20を形成した後、保護層21を形成するという、2段階に分ける成膜法が必要になる。
次に、図8に示すように、トレンチ10trの底面10b上に形成した保護層21のみを、異方性エッチングにより除去し、当該底面10bを表出させる。例えば、平行平板型のドライエッチング装置を用いて、RIE(Reactive Ion Etching)式により、トレンチ10trの底面10b上の保護層21のみをドライエッチングにより完全に除去する。当該ドライエッチングにおいては、若干のオーバーエッチングを施してもよい。
ここで、ドライエッチングは、例えば、トリフルオロメタン(CHF3)/アルゴン(Ar)による混合ガスを原料とし、放電パワーが75W、雰囲気圧力を3Paの条件下で実施する。また、当該ドライエッチング中には、半導体基板10に、自己バイアスが印加されている。
尚、トレンチ10trの底面10bから保護層21を除去した場合には、保護層20上に形成させた保護層21、トレンチ10trの側壁に形成させた保護層21も同時にエッチングされる。
そして、この段階での保護層21の膜厚は、保護層20の平坦面20a上において、例えば、1.5μmであり、突出部21pにおいて、例えば、0.7μmであり、トレンチ10tr側面の中部10aにおいて、例えば、0.5μmである。また、トレンチ10trの底面に向かうほど、徐々に保護層21は薄く形成されている。
従って、トレンチ10trの底面からドライエッチングにより保護層21を除去しても、保護層21による突出部21pは残存し、当該突出部21pにより、トレンチ10tr上部の開口が狭められた構成を得る。
尚、保護層20のテーパ角度θβにおいては、レジスト層30のテーパ部30tのテーパ角度θαを調整することにより、60°〜80°としている。ここで、テーパ角度θβが60°より小さくなると、トレンチ角度が低下し(側壁が斜めになる角度が小さくなる)、好ましくない。また、テーパ角度θβが80°より大きくなると、上記突出部21pが充分に形成せず、保護層21がストレート型に近い構成になり、好ましくない。従って、保護層20に形成するテーパ角度θβとしては、60°〜80°が望ましい。
このような保護層21を形成させた半導体基板10に、例えば、P層(または、P+層)を形成するイオン(例えば、アルミニウム(Al)イオン)を注入すると、低角度で入射するイオンは、上記の突出部21pによって遮断され、トレンチ10trの底面には到達し難くなる。即ち、突出部21pを設けることにより、トレンチ10tr内に侵入するイオンの方向性が制御され、半導体基板10の主面に対し、直進性の高いイオンのみがトレンチ10trの底面10bに注入される。
また、保護層21にあっては、トレンチ10trの底面に向かうほど、徐々に薄く構成されていることから、トレンチ10trの底面10b付近の半導体基板10において、広範囲にイオンが注入される。
そして、トレンチ10trの底面10b付近の半導体基板10に、規定量のイオンを注入した後、半導体基板10等をフッ酸溶液に浸漬し、保護層20,21のみを除去する(図示しない)。そして、注入したイオンを活性化させるために、半導体基板10の熱処理を行う。
このような熱処理を施すことにより、注入されたイオンは、熱処理によって、トレンチ10trの底面付近において更に拡散する。
これにより、図9に示す如く、トレンチ10trの底面10b付近の半導体基板10内にのみ、P層10pが形成する。
このように、本実施の形態に係る半導体装置の製造方法では、トレンチ10trの底面10b付近の半導体基板10内にのみ、P層10pを形成させることができる。これにより、当該P層10pを形成させた半導体基板10を用いたパワー半導体素子(パワーMOSFET、IGBT等)においては、トレンチ10tr底部での電界集中が回避され、耐圧性能が大きく向上する。
また、P層10p領域の不純物量は、上述した突出部21pの形成、並びにイオン注入条件を調整することにより、簡便に制御することができる。従って、パワー半導体素子の耐圧性能が設計通りに達成される。
また、本実施の形態の半導体装置の製造方法によれば、保護層21の形成をラジカルシャワーCVD法により実施している。従って、トレンチ10trの側壁への保護層21の堆積カヴァレージが良好になると共に、トレンチ10trの側壁に、膜密度が高く、硬さが硬い保護層21が形成する。これにより、注入されるイオンを、当該保護層21において充分に遮断することができる。
また、トレンチ10trの側面に形成させた保護層21の膜厚を、突出部21pの膜厚より薄く構成していることから、突出部21p間を通過したイオンの進行がトレンチ10trの側面に形成させた保護層21によって妨げられることはない。これにより、直進性の高いイオンを、トレンチ10trの底面10bに、広い面積をもって注入することができる。
このように、本実施の形態の半導体装置の製造方法によれば、保護層の厚みの増加とトレンチ底部付近におけるイオン注入領域(面積)減少とのトレードオフの関係が解消される。
尚、上記に例示された数字は、特に、これらの値に限定されるものではなく、当業者の実施可能な範囲において変更が可能である。
また、半導体素子は、パワー半導体素子に限ることもなく、通常の半導体素子等であってもよい。
また、半導体基板10にあっては、炭化珪素に限るものではなく、例えば、シリコン(Si)、窒化ガリウム(GaN)等であってもよい。
また、保護層20,21にあっては、酸化シリコンに限るものではなく、例えば、窒化シリコン(Si34)、酸化窒化シリコン(SiNO)等であってもよい。また、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)等を用いてもよい。
本実施の形態に係る半導体装置の製造方法のフローを説明するための図である。 半導体装置の製造方法を説明する要部図である(その1)。 半導体装置の製造方法を説明する要部図である(その2)。 半導体装置の製造方法を説明する要部図である(その3)。 半導体装置の製造方法を説明する要部図である(その4)。 半導体装置の製造方法を説明する要部図である(その5)。 半導体装置の製造方法を説明する要部図である(その6)。 半導体装置の製造方法を説明する要部図である(その7)。 半導体装置の製造方法を説明する要部図である(その8)。
符号の説明
10 半導体基板
10a 中部
10b 底面
10p P層
10tr トレンチ
20,21 保護層
20a 平坦面
20b,30b 底部
20h,30h 開口部
20t,30t テーパ部
21p 突出部
30 レジスト層

Claims (6)

  1. 半導体基板に、第1の保護層を形成する工程と、
    前記第1の保護層上に、有機絶縁層を形成する工程と、
    前記有機絶縁層に、第1の傾斜部を有し、前記第1の保護層を表出させる第1の開口部を形成する工程と、
    前記第1の開口部を備えた前記有機絶縁層をマスクとして、前記第1の保護層にエッチング処理を施し、前記第1の保護層に、第2の傾斜部を有し、前記半導体基板を表出させる第2の開口部を形成する工程と、
    前記有機絶縁層を除去する工程と、
    前記第2の開口部を備えた前記第1の保護層をマスクとして、前記半導体基板にエッチング処理を施し、前記半導体基板にトレンチを形成する工程と、
    前記トレンチの内壁及び前記第1の保護層上に、第2の保護層を形成する工程と、
    前記トレンチの底面上の前記第2の保護層を除去し、前記底面を表出させる工程と、
    前記底面を表出させた後、前記底面に不純物イオンを注入する工程と、
    を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. シラン(SiH4)を含む原料ガスを用い、ラジカルシャワー気相化学成長法により、前記第1の保護層または前記第2の保護層を形成することを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記第1の保護層より、前記第2の保護層の膜厚が薄くなるように形成することを特徴とする請求項1または2記載の半導体装置の製造方法。
  4. 異方性エッチングにより、前記トレンチの底面上の前記第2の保護層を除去することを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記第1の傾斜部の角度が40°〜60°である前記有機絶縁層を前記第1の保護層上に形成することを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記第2の傾斜部の角度が60°〜80°である前記第1の保護層を前記半導体基板上に形成して、前記半導体基板にエッチング処理を施すことを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
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