JP5299605B2 - 低誘電率シリカ系被膜のダメージ修復方法および該方法により修復された低誘電率シリカ系被膜 - Google Patents

低誘電率シリカ系被膜のダメージ修復方法および該方法により修復された低誘電率シリカ系被膜 Download PDF

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Description

本発明は、半導体基板上などに形成された低誘電率シリカ系被膜のエッチング加工時に発生するシリカ系変性物(Deposited Materials)やアッシング加工時に発生するレジスト分解物(Ash)などの残渣除去、あるいはCMP(Chemical Mechanical Polishing)加工時に発生する研磨屑などの残渣除去を目的として使用される洗浄液によって化学的なダメージを受けた低誘電率シリカ系被膜を修復する方法および該方法により修復された低誘電率シリカ系被膜に関する。
近年における半導体装置の高集積化に伴い、多層配線を有する0.25ミクロンルール以下の半導体装置においては、金属配線間隔が狭くなるため、静電誘導による金属配線のインピーダンスが増大し、応答速度の遅れや消費電力の増大などが懸念されている。このため、半導体基板とアルミニウム配線層などの金属配線層との間、あるいは金属配線層間に設けられる層間絶縁膜の比誘電率をできるだけ小さくすることが必要とされている。
また、近年では、このような要望に応じるため多くの研究がなされ、例えば、比誘電率が3.0以下、さらに詳しくは2.5以下にあり、かつ高い膜強度を有する低誘電率シリカ系被膜を形成するための塗布液などが開発されている。
このような塗布液としては、本願発明者らによって開発された、(1)アルコキシシランまたはハロゲン化シランの加水分解物と易分解性樹脂を含む低誘電率シリカ系被膜形成用塗布液、(2)シリカ粒子とアルコキシシランの加水分解物との反応物からなるポリシロキサンと易分解性樹脂を含む低誘電率シリカ系被膜形成用塗布液、(3)テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)および特定のアルコキシシラン(AS)をテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の存在下で加水分解して得られるケイ素化合物を含む低誘電率シリカ系被膜形成用塗布液や、(4)ビス(トリアルコキシシリル)アルカン(BTASA)および特定のアルコキシシラン(AS)をテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の存在下で加水分解して得られるケイ素化合物を含む低誘電率シリカ系被膜形成用塗布液などが挙げられる。(特許文献1〜特許文献4などに記載。)
これらの塗布液を用いると、3.0以下の比誘電率と高い膜強度を有し、しかも被塗布面との密着性、被膜表面の平坦性、耐吸湿性(疎水性)、耐薬品性、耐クラック性、耐酸素プラズマ性、エッチング加工性などに優れた低誘電率シリカ系被膜を形成することができる。しかし、これらの被膜をエッチング加工後やアッシング加工後、あるいはCMP加工後に有機系アルカリ化合物を含む洗浄液で洗浄処理すると、該洗浄液中に含まれる有機系アルカリ化合物の種類や含有量などによっても異なるが、その被膜表面の耐吸湿性が悪化して空気中の水分などを吸収または吸着することがあるため、結果的に被膜の比誘電率を高めてしまう場合がある。
また、一般的に知られている低誘電率シリカ系被膜形成用塗布液を用いてシリカ系被膜を形成して、その被膜表面を前記洗浄液で処理すると、前記の傾向は顕著に表れ、たとえ窒素ガスなどの雰囲気下で加熱処理を施しても被膜の比誘電率が元の状態に戻らないことがある。これは、前記洗浄液中に含まれる有機系アルカリ化合物の作用効果によって、前記シリカ系被膜の表面に多くのSiOH基が生じてしまったことによるものと思われる。
一方、水分(例えば、空気中の飽和水蒸気など)を吸収または吸着した前記シリカ系被膜をそのまゝ用いると、被膜の絶縁性が保てず、リーク電流などが発生してデバイスの性能に悪影響を及ぼすこととなる。さらに、該シリカ系被膜上に配設されるバリアメタル層との密着性が悪くなることがある。また、前記シリカ系被膜中に残留していたガス成分が外部に漏れやすくなるため、該バリアメタル層を剥離させてしまうこともある。
そこで、このようにして化学的にダメージを受けた低誘電率シリカ系被膜を修復する方法が少なからず提案されている。
その代表的なものとしては、化学的なダメージを受けた低誘電率シリカ系被膜の表面を、ジシラザン、ポリシラン、ポリカルボシランやその他のシラン化合物などの疎水性組成物からなる修復剤で被覆した後、加熱処理を施して、その被膜表面に耐吸湿性(疎水性)を与える方法である。(特許文献5〜特許文献7などに記載。)しかし、これらの方法を採用すると、その操作が煩雑であるばかりでなく、エッチング加工によって得られた凹部(例えば、ビアホール)の内部表面に均一に被覆層を形成することが難しかったり、あるいは前記低誘電率シリカ系被膜と前記被覆層との接触面での密着性が悪くて剥がれてしまったりすることがある。
WO2000/018847号公報 WO2000/012640号公報 特開2004−149714号公報 WO2007/072750号公報 特開2006−111741号公報 特開2006−111742号公報 特開2006−114719号公報
本発明者らは、上記のような問題を解決することのできる低誘電率シリカ系被膜のダメージ修復方法はないものかどうかについて鋭意研究を重ねた結果、化学的なダメージを受けた低誘電率シリカ系被膜を過熱水蒸気の雰囲気下で加熱処理すればよいことを見いだし、本発明をなすに至った。すなわち、本発明は、半導体基板上などに形成された低誘電率シリカ系被膜のエッチング加工時に発生するシリカ系変性物やアッシング加工時に発生するレジスト分解物などの残渣除去、あるいはCMP加工時に発生する研磨屑などの残渣除去を目的として使用される洗浄液によって化学的なダメージを受けた低誘電率シリカ系被膜を過熱水蒸気の雰囲気下で加熱処理することにより該ダメージを修復する方法および該方法を用いて修復された低誘電率シリカ系被膜を提供することを目的としている。
本発明による低誘電率シリカ系被膜のダメージ修復方法は、ケイ素、酸素、炭素及び水素を含み、耐吸湿性を備えると共に比誘電率が3.0以下の低誘電率シリカ系被膜が受けたダメージを修復する方法であって、化学的なダメージを受けて耐吸湿性が低下した低誘電率シリカ系被膜を有する基板またはデバイスを容器内に収納し、さらに該容器内に温度150〜450℃の過熱水蒸気を導入して前記シリカ系被膜を加熱処理することを特徴としている。
ここで、本発明による前記の方法は、エッチング加工後の残渣除去に用いられる洗浄液、アッシング加工後の残渣除去に用いられる洗浄液またはCMP加工後の残渣除去に用いられる洗浄液によって化学的なダメージを受けた低誘電率シリカ系被膜に適用することが好ましい。また、有機系アルカリ化合物を含む前記洗浄液で処理することによって化学的なダメージを受けた低誘電率シリカ系被膜のダメージ修復に用いることが好ましい。
前記低誘電率シリカ系被膜の加熱処理は、前記過熱水蒸気を導入しながら、5〜60分間、行うことが好ましい。
また、前記過熱水蒸気は、ボイラーで発生させた飽和水蒸気を、高周波誘導加熱による過熱水蒸気発生装置を用いてさらに加熱したものであることが好ましい。
さらに、前記低誘電率シリカ系被膜は、半導体基板上に形成された層間絶縁膜であることが好ましい
本発明による前記の方法、すなわち化学的なダメージを受けた低誘電率シリカ系被膜を過熱水蒸気の雰囲気下、特に150〜450℃の温度からなる過熱水蒸気の雰囲気下で加熱処理する方法を採用すれば、該ダメージを容易に修復することができ、結果として被膜の比誘電率がダメージを受ける前の状態またはそれに近い状態に戻り、しかも耐吸湿性を備えてなる低誘電率シリカ系被膜を得ることができる。
これは、化学的なダメージを受けた低誘電率シリカ系被膜に吸収または吸着された水分(例えば、空気中の飽和水蒸気など)が、過熱水蒸気のもつ乾燥能力によって取り除かれ、さらには前記低誘電率シリカ系被膜に加熱処理を施すことにより、前記シリカ系被膜の表面に生じたSiOH基の架橋が進んで、被膜表面が緻密化(ポアシーリングともいう)されるためと考えられる。
さらに、本発明方法によれば、比較的低い温度(450℃以下)の過熱水蒸気を用いて、前記シリカ系被膜の加熱処理を比較的短い時間(60分間以下)で行うことができるので、前記低誘電率シリカ系被膜中に含まれる有機基(例えば、SiCH3等)にダメージを与えないばかりか、金属配線などを有する半導体基板やデバイスに悪影響を及ぼすこともない。
以下、本発明による低誘電率シリカ系被膜のダメージ修復方法および該方法を用いて修復された低誘電率シリカ系被膜について具体的に説明する。
[低誘電率シリカ系被膜のダメージ修復方法]
低誘電率シリカ系被膜の形成その他
a)低誘電率シリカ系被膜形成用組成物
本発明でいう低誘電率シリカ系被膜は、一般にCVD法(Chemical Vapor Deposition Method)などの気相成長法やスピンコート法などの塗布法を用いて基板上に形成することができるが、ここでは、後者の塗布法に基づき説明を行うことにする。
前記塗布法で使用される低誘電率シリカ系被膜形成用組成物としては、上記の特許文献1〜特許文献4に記載されたシリカ系被膜形成用塗布液などが挙げられるが、これらに限定されるものではなく、従来公知のシリカ系被膜形成用塗布液を使用することができる。すなわち、本発明においては、前記の気相成長法や塗布法を問わず、これらの方法において一般的に用いられているシリカ系被膜形成用組成物であれば、特に制限なく使用することができる。
b)低誘電率シリカ系被膜の形成
一般に、液状の低誘電率シリカ系被膜形成用組成物を基板上に塗布するためには、スピンコート法、ディップコート法、ロールコート法等の塗布法が採用されているが、本発明においても、このような従来公知の方法を用いて前記液状組成物を基板上に塗布することができる。この中でも、半導体基板上などに前記液状組成物を塗布する場合には、スピンコート法が好適で、塗布膜厚の均一性や低発塵性などにおいて優れている。
なお、本発明において「液状組成物を基板上に塗布すること」の意味は、前記液状組成物をシリコンウェハーなどの基板上に直接、塗布するだけでなく、該基板上に形成された半導体加工用保護膜やその他の被膜の上部に塗布することも含むものである。例えば、図1に示すように、半導体基板1上ではなく、エッチングストッパー膜2の上部に形成される場合もある。
前記基板上に形成された塗膜は、空気または窒素ガスの雰囲気下にて50〜300℃、好ましくは100〜250℃の温度条件下で加熱して乾燥した後、窒素ガスの雰囲気下にて250〜450℃、好ましくは300〜400℃の温度条件下で焼成(キュア)することが一般的であるが、本発明においては、低誘電率シリカ系被膜が得られればよいので、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、前記シリカ系被膜の焼成(キュア)を、本出願人の先願発明(国際出願公開WO01/48806)に記載される不活性ガス、すなわち市販の窒素ガスに、空気または酸素ガスを少量加えて、500〜10000容量ppm程度の酸素を含ませた窒素ガスの雰囲気下で行ってもよい。また、この焼成工程を、単なる加熱処理ではなく、エレクトロンビームや紫外線などを照射しながら行うこともできる。
このようにして形成された低誘電率シリカ系被膜には、前記塗布工程で使用される低誘電率シリカ系被膜形成用組成物の種類や前記の乾燥・焼成条件などによっても異なるが、該液状組成物中に含まれるシリカ系成分の重合が進んで−O−Si−O−Si−結合のネットワーク(三次元架橋構造)が構築されるため、通常、低誘電率特性と耐吸湿性を備えたものが得られる。
c)エッチング加工および残渣除去
前記低誘電率シリカ系被膜を備えた基板を半導体基板として使用する場合には、該半導体基板に金属配線などを配設するための凹部(例えば、ビアホール)を形成することを目的として、前記低誘電率シリカ系被膜に対してエッチング加工が行われる。すなわち、RIE(Reactive Ion Etching)などのドライエッチングやウェットエッチングなどの従来公知の方法を用いて、図2に示すように、前記低誘電率シリカ系被膜3上に所望の径と深さを有する凹部5を形成する加工法である。この場合、前記低誘電率シリカ系被膜3(例えば、層間絶縁膜)の下部に配設される半導体基板などに悪影響を及ぼす可能性がある場合には、図1に示すように、該被膜3の下部(例えば、半導体基板1の上部)にエッチングストッパー膜2を予め形成しておくことが好ましい。
しかし、このエッチング加工を施すと、前記の凹部内壁がダメージを受けて、エッチングされた凹部のシリカ系被膜表面に存在するSiCH3基などがSiOH基に変換されてしまうことがある。また、エッチング加工時に発生するシリカ系変性物などがその表面に残渣として残ってしまうため、これを取り除く必要がある。
そこで、これらの残渣を、市販の洗浄液を用いて取り除くことになるが、該洗浄液中には、アルキルアミン類、アルカノールアミン類、ポリアミン類、ヒドロキシルアミン類、環式アミン類、第四級アンモニウム類などの有機系アルカリ化合物を含むことが多い。現在、市販されている前記洗浄液としては、例えば、三菱ガス化学(株)製のELM-CoRK02、ELM-CLS500などがある。
これらの洗浄液を用いて、前記の残渣成分は、前記低誘電率シリカ系被膜の凹部などから取り除かれるが、これに伴って、該シリカ系被膜は少なからずダメージを受けることが知られている。すなわち、前記洗浄液中に含まれる有機系アルカリ化合物の作用効果によって、エッチングされた凹部のシリカ系被膜表面がダメージを受けて、その表面にSiOH基が生じてしまうことがある。その結果、前記低誘電率シリカ系被膜の耐吸湿性が損なわれて、水分(例えば、空気中の飽和水蒸気など)を吸収または吸着するため、被膜の比誘電率が高まってしまうことになる。これは、エッチング加工時に受けたダメージとその後の洗浄処理時に受けたダメージの双方によるものと判断される。
d)アッシング加工および残渣除去
次いで、必要に応じ、エッチング加工時にマスキングとして使用したレジスト層を除去するためのアッシング加工が行われる。すなわち、酸素プラズマを用いたプラズマアッシングやオゾンを用いたオゾンアッシングなどの従来公知の方法を用いて前記レジスト層(図示せず)を除去する加工法である。
しかし、このアッシング加工を施すと、アッシングされたシリカ系被膜の表面やエッチングされた凹部のシリカ系被膜表面がダメージを受けて、その表面にSiOH基が生じてしまうことがある。また、アッシング加工時に発生するレジスト分解物などがその表面に残渣として残ってしまうため、これを取り除く必要がある。
そこで、これらの残渣を、レジスト材の種類などによっても異なるが、上記のような市販の洗浄液を用いて取り除くことになる。しかし、使用される洗浄液によっては、上記の場合と同様に、アッシングされたシリカ系被膜の表面やエッチングされた凹部のシリカ系被膜の表面がダメージを受けて、その表面にSiOH基が生じてしまうことがある。その結果、前記低誘電率シリカ系被膜の耐吸湿性が損なわれて、水分(例えば、空気中の飽和水蒸気など)を吸収または吸着するため、被膜の比誘電率が高まってしまうことになる。
しかし、昨今では、アッシングによるレジスト除去は、低誘電率シリカ系被膜などにダメージを与えてしまうという理由から、薬液によるウェット剥離処理を行うことが多くなっている。すなわち、このレジスト除去を前記エッチング加工後の洗浄処理段階で行ってしまうことがあるので、その際は前記のアッシング加工は不要となる。
e)CMP加工および残渣除去
前記低誘電率シリカ系被膜の内部に穿たれた凹部内壁には、図3および図4に示すように、配線金属が絶縁膜(シリカ系被膜)中に拡散してしまうのを防止する目的で拡散防止膜6(バリアメタル膜ともいう)を形成させたのち、配線金属7(例えば、銅)がめっき法などの従来公知の方法で埋め込まれる。次いで、前記凹部の内側以外の場所に堆積した金属成分などを削り取る目的で、CMP加工が行われる。すなわち、コロイダルシリカなどを含む研磨液を使用する従来公知の方法を用いて被膜表面を研磨して、前記シリカ系被膜の表面に堆積したバリアメタル成分や配線金属成分を除去する加工法である。この場合、前記低誘電率シリカ系被膜(例えば、層間絶縁膜)の膜強度が比較的低い場合には、図1〜図5に示すように、該被膜の表面にCMP犠牲膜4(例えば、膜強度が比較的高い低誘電率シリカ系被膜など)を形成して、その上部から前記のCMP加工を施すことが好ましい。
しかし、このCMP加工を施すと、使用された研磨液や加工時に発生する研磨屑(削り滓を含む)などがその表面に残渣として残ってしまうため、これを取り除く必要がある。
そこで、これらの残渣を、上記の場合と同様に、市販の洗浄液を用いて取り除くことになるが、該洗浄液中には、アルキルアミン類、アルカノールアミン類、ポリアミン類、ヒドロキシルアミン類、環式アミン類、第四級アンモニウム類などの有機系アルカリ化合物を含むことが多い。現在、市販されている前記洗浄液としては、例えば、関東化学(株)製のCMP-B01などがある。
これらの洗浄液を用いて、前記の残渣成分は、前記低誘電率シリカ系被膜の表面から取り除かれるが、これに伴って、該シリカ系被膜は少なからずダメージを受けることが知られている。すなわち、上記の場合と同様に、前記洗浄液中に含まれる有機系アルカリ化合物の作用効果によって、CMP加工されたシリカ系被膜などの表面がダメージを受けて、その表面にSiOH基が生じてしまうことがある。その結果、前記低誘電率シリカ系被膜の耐吸湿性が損なわれて、水分(例えば、空気中の飽和水蒸気など)を吸収または吸着するため、被膜の比誘電率が高まってしまうことになる。
低誘電率シリカ系被膜のダメージ修復方法
本発明による低誘電率シリカ系被膜のダメージ修復方法は、化学的なダメージを受けた低誘電率シリカ系被膜を有する基板またはデバイスを容器内に収納し、さらに該容器内に過熱水蒸気を導入して前記シリカ系被膜を加熱処理することにより、該ダメージを修復する方法に関するものである。
前記低誘電率シリカ系被膜が化学的なダメージを受ける要因は、上記した通りである。
前記低誘電率シリカ系被膜の加熱処理は、耐熱容器内に温度150〜450℃、好ましくは170〜400℃の過熱水蒸気を導入しながら行うことが望ましい。ここで、前記温度が150℃未満であると、該過熱水蒸気による乾燥能力が弱いため、前記低誘電率シリカ系被膜に吸収または吸着された水分を充分に取り除くことができない場合があり、結果として被膜の比誘電率が元の状態に戻らないことがある。また、前記温度が450℃を超えると、半導体基板上に配設された金属配線などに悪影響を及ぼすことがある。
なお、過熱水蒸気による乾燥能力は、170℃の温度を超えたあたりから空気中における乾燥能力よりも高くなるため、効率よく乾燥させるためには、170℃以上の温度からなる過熱水蒸気を使用することが好ましい。
また、前記低誘電率シリカ系被膜の加熱処理は、前記の温度条件などによっても異なるが、5〜60分間、好ましくは10〜30分間、行うことが望ましい。ここで、前記加熱時間が5分未満であると、前記低誘電率シリカ系被膜に吸収または吸着された水分を充分に取り除くことが難しくなり、結果として被膜の比誘電率が元の状態に戻らないことがある。さらに、該シリカ系被膜の表面に生じたSiOH基の架橋が進まないため、被膜表面が緻密化されず、結果として被膜の耐吸湿性を取り戻すことができなくなる。また、前記加熱時間が60分を超えても、前記加熱処理による効果があまり期待できないので、経済的に得策でない。
前記過熱水蒸気は、市販の過熱水蒸気発生装置、例えば、高周波誘導加熱による過熱水蒸気発生装置(日本高周波工業(株)製、Super-Hiなど)を用いて、ボイラーで発生させた飽和水蒸気(温度:約100℃)をさらに加熱すると、温度105〜800℃のものを容易に得ることができる。
なお、ボイラーに供給される水は、半導体デバイスなどに悪影響を及ぼさないようにするため、金属イオン等を取り除いたイオン交換水、特に超純水(電気伝導度:10μS/cm以下)であることが好ましく、ボイラー自体も超純水対応の装置であることが好ましい。
このようにして得られた過熱水蒸気は、多くの輻射熱を有しているため、その作用効果により被膜全体(内部を含む)をむらなく均一に加熱することができる。
また、温度170℃以上の過熱水蒸気は、優れた乾燥能力を有しているので、前記低誘電率シリカ系被膜に吸収または吸着された水分(例えば、空気中の飽和水蒸気)を容易に取り除くことができる。この水分除去能力は、同じ温度に加熱された窒素ガスを導入しながら行った試験結果と比較して見ると、かなり顕著なものである。
さらに、前記低誘電率シリカ系被膜は、半導体基板上に形成された層間絶縁膜であることが好ましい。
しかし、本発明方法は、この層間絶縁膜のダメージ修復に限らず、化学的にダメージを受けた低誘電率シリカ系被膜のすべてに適用することができる。例えば、比較的高い膜強度を有する低誘電率シリカ系被膜から構成される前記エッチングストッパー膜や前記CMP犠牲膜などのダメージ修復にも適用可能である。さらに、液晶表示パネル内に敷設されるシリカ系絶縁膜などの用途にも効果的に使用することができる。
なお、図5は、修復された低誘電率シリカ系被膜の凹部(例えば、ビアホール)にバリアメタルを設け、さらにその内部に配線を敷設した概念図を示すものである。
また、特許文献5〜7などに記載されている、ジシラザン、ポリシラン、ポリカルボシランやその他のシラン化合物などの疎水性組成物を含む修復剤を、化学的なダメージを受けた低誘電率シリカ系被膜の表面に被覆した後、本発明方法を適用してもよい。すなわち、本発明方法は、化学的なダメージを受けた低誘電率シリカ系被膜の表面を前記修復剤で被覆した後、該低誘電率シリカ系被膜を有する基板またはデバイスを耐熱容器内に収納し、さらに該耐熱容器内に過熱水蒸気を導入して前記シリカ系被膜を加熱処理する方法も包含するものである。
これによれば、上記で述べた効果のほかに、加熱水蒸気の輻射熱により前記低誘電率シリカ系被膜と該被覆層とをむらなく均一に加熱することができるので、これらの接触面での密着性が大幅に改善される。また、前記修復剤を被覆する前に前記低誘電率シリカ系被膜に吸収または吸着された水分も、その表面に被覆層があるにもかかわらず容易に取り除くことができる。
[修復された低誘電率シリカ系被膜]
本発明方法により、化学的なダメージを受けた被膜表面を修復した低誘電率シリカ系被膜は、該シリカ系被膜の比誘電率がダメージを受ける前の状態またはそれに近い状態に戻り、しかも耐吸湿性を備えてなるものである。
本発明に係る低誘電率シリカ系被膜において、このようなダメージ修復効果が得られる正確な理由は未だ分かっていないが、化学的なダメージを受けた低誘電率シリカ系被膜に吸収または吸着された水分(例えば、空気中の飽和水蒸気など)が、過熱水蒸気のもつ乾燥能力によって取り除かれ、さらには前記低誘電率シリカ系被膜に加熱処理を施すことにより、該シリカ系被膜の表面に生じたSiOH基の架橋が進んで、被膜表面が緻密化(ポアシーリング)されたことによるものであると考えられる。
また、化学的なダメージを受けた被膜表面を疎水性組成物などからなる修復剤で被覆し、さらに本発明方法で修復した低誘電率シリカ系被膜も、該シリカ系被膜の比誘電率がダメージを受ける前の状態またはそれに近い状態に戻り、しかも耐吸湿性を備えてなるものである。しかし、このように従来公知の修復剤を用いる方法は、煩雑な操作を必要とするので、必ずしも経済的であるとは云えない。
以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[測定方法]
次に、本発明の実施例その他で採用された測定方法を具体的に述べれば、以下の通りである。
(1)塗布膜表面におけるSiOH基の有無の確認方法
赤外線吸収スペクトル法(パーキンエルマー社製FT−IR)により測定する。すなわち、3400cm-1付近に現れる、SiOH基に由来するピークの有無を確認する。なお、これを測定するために、ビアホール(銅配線用)間に測定のためのスペース(ベタ膜相当)を予め設けておく。
(2)塗布膜の比誘電率の測定方法−1(銅配線形成前)
水銀プローブ法(Solid State Measurements 製SSM495、周波数1MHz)により測定する。すなわち、前記塗布膜に水銀電極を接触させて、電圧を変えて該塗布膜の電気容量を測定して、得られた電気容量と膜厚から塗布膜の比誘電率を算出する。なお、この比誘電率を測定するために、ビアホール(銅配線用)間に測定のためのスペース(ベタ膜相当)を予め設けておく。
(3)塗布膜の比誘電率の測定方法−2(銅配線形成後)
添付の図面には表記されていないが、この比誘電率を測定するために、基板(シリコンウェハー)とエッチングストッパー膜の間にシリコン酸化膜を予め設け、さらにCMP加工された表面に拡散防止膜を(SiC)を予め設けておく。
このような1層配線構造の基板サンプルに、くしば状のモニター電極(パッド付き)を配設して、LCRメーター(ヒューレットパッカード社製、HP-4284A)を用いて電気容量を測定し、得られた数値から塗布膜の比誘電率を算出する。
[調製例1]
エッチングストッパー膜形成用塗布液の調製
特開平2006−120783号公報の実施例に記載された方法を用いて、エッチングストッパー膜形成用塗布液を調製した。その概要を述べれば、以下の通りである。
テトラエチルオルソシリケート(TEOS、多摩化学工業(株)製)96.0g、メチルトリメトキシシラン(MTMS、信越化学工業(株)製)61.1gおよび99.5重量%濃度のエタノール(ETOH、和光純薬(株)製)429.1gを混合し、この混合溶液を20℃の温度に保持し、150rpmの速度で30分間撹拌した。
この混合溶液に、7.8重量%濃度のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液(TMAOH、多摩化学工業(株)製)186.2gを10分かけて滴下し、さらに20℃の温度で200rpmの速度で1時間撹拌した。その後、50℃の温度に加熱し、この温度条件下にて200rpmの速度で攪拌しながら20時間、前記のシリカ系被膜形成成分(TEOS およびMTMS)の加水分解を行った。なお、ここで使用したテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドは、その中に含まれる不純物の含有量がそれぞれの元素基準でナトリウム10重量ppb以下(検出限界)、カリウム10重量ppb(検出限界)、臭素1重量ppm以下および塩素1重量ppm以下であった。
次いで、このようにして得られたシリカ系被膜形成成分の加水分解物(ケイ素化合物)を含む混合溶液を、操作温度70℃のロータリーエバポレーター(柴田科学(株)製R-114)のフラスコ中に入れ、さらに純水50重量%およびプロピレングリコールモノメチルエーテル50重量%を含む混合溶媒772.34gを入れて、前記混合溶液に含まれるエタノールをプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME、協和発酵ケミカル(株)製)と溶媒置換する工程に供した。
さらに、得られた液状組成物に純水およびプロピレングリコールモノメチルエーテルを添加して、該液状組成物中に含まれる水の量とケイ素化合物の量を調整した後、200rpmの速度で1時間撹拌した。
これにより、約2.6重量%のケイ素化合物を含む液状組成物、すなわちエッチングストッパー膜形成用塗布液を得た。
[調製例2]
層間絶縁膜形成用塗布液Aの調製
国際出願WO00/0018847号公報の実施例に記載された方法を用いて、層間絶縁膜形成用塗布液(1)を調製した。その概要を述べれば、以下の通りである。
メチルトリメトキシシラン(MTMS、信越化学工業(株)製)56.82gとメチルイソブチルケトン(MIBK関東化学(株)製)183.33gの混合溶液に、アクリル樹脂(三菱レイヨン(株)製、BR-105)12.5gをメチルイソブチルケトン112.5gに溶解したものを混合した。
次いで、0.05重量%濃度の硝酸水溶液500gを前記混合溶液中に一度に加えて、500rpmの速度で攪拌しながら、20℃の温度で約1時間、加水分解を行った。
次に、上部に位置するメチルイソブチルケトン層(加水分解物を含む)と下部に位置する水層とを分離し、得られたメチルイソブチルケトン混合溶液365gを操作温度70℃のロータリーエバポレーター(柴田科学(株)製R-114)のフラスコに入れ、さらにメチルイソブチルケトン365gを入れて、該混合溶液中に含まれる水分(硝酸を含む)や副生アルコールをメチルイソブチルケトンと溶媒置換して除去する工程に供した。
これにより、約20重量%のケイ素化合物を含む液状組成物、すなわち層間絶縁膜形成用塗布液Aを得た。
[調製例3]
層間絶縁膜形成用塗布液Bの調製
特開平2002−20689号公報の実施例に記載された方法を用いて、層間絶縁膜形成用塗布液(2)を調製した。その概要を述べれば、以下の通りである。
エタノール(ETOH、和光純薬(株)製)471g、純水237gおよび25重量%濃度のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液(TMAOH、多摩化学工業(株)製)17.2gを混合した。次に、この混合溶液にメチルトリメトキシシラン(MTMS、信越化学工業(株)製)44.9gとテトラエチルオルソシリケート(TEOS、多摩化学工業(株)製)68.6gを添加し、500rpmの速度で攪拌しながら、55℃の温度で約2時間、加水分解を行った。
次いで、このようにして得られた混合溶液に20重量%濃度のマレイン酸水溶液(関東化学(株)製)28gとプロピレングリコールモノプロピルエーテル(PGP、日本乳化剤(株)製)440gを添加した。
その後、この混合溶液を操作温度50℃のロータリーエバポレーター(柴田科学(株)製R-114)を用いて濃縮し、ケイ素化合物を約10重量%含む混合溶液を得た。次いで、得られた混合溶液に、酢酸エチル300gと純水300gを添加して、液々抽出を行った。
次に、上層の溶液を取り出し、操作温度50℃のロータリーエバポレーターを用いて濃縮し、ケイ素化合物を約10重量%含む混合溶液を得た。さらに、この混合溶液を0.2μm孔径のテフロン(登録商標)製フィルターで濾過した。
これにより、約10重量%のケイ素化合物を含む液状組成物、すなわち層間絶縁膜形成用塗布液Bを得た。
[調製例4]
CMP犠牲膜形成用塗布液の調製
特開平2006−120783号公報の実施例に記載された方法を用いて、CMP犠牲膜形成用塗布液を調製した。その概要を述べれば、以下の通りである。
テトラエチルオルソシリケート(TEOS、多摩化学工業(株)製)76.4g、メチルトリメトキシシラン(MTMS、信越化学工業(株)製)73.3gおよび99.5重量%濃度のエタノール(ETOH、和光純薬(株)製)429.1gを混合し、この混合溶液を20℃の温度に保持し、150rpmの速度で30分間撹拌した。
この混合溶液に、7.8重量%濃度のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液(TMAOH、多摩化学(株)製)186.2gを10分かけて滴下し、さらに20℃の温度で200rpmの速度で1時間撹拌した。その後、50℃の温度に加熱し、この温度条件下にて200rpmの速度で攪拌しながら20時間、前記のシリカ系被膜形成成分(TEOS およびMTMS)の加水分解を行った。なお、ここで使用したテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドは、その中に含まれる不純物の含有量がそれぞれの元素基準でナトリウム10重量ppb以下(検出限界)、カリウム10重量ppb(検出限界)、臭素1重量ppm以下および塩素1重量ppm以下であった。
次いで、このようにして得られたシリカ系被膜形成成分の加水分解物(ケイ素化合物)を含む混合溶液を、操作温度70℃のロータリーエバポレーター(柴田科学(株)製R-114)のフラスコ中に入れ、さらに純水50重量%およびプロピレングリコールモノメチルエーテル50重量%を含む混合溶媒764.94gを入れて、前記混合溶液に含まれるエタノールをプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME、協和発酵ケミカル(株)製)と溶媒置換する工程に供した。
さらに、得られた液状組成物に純水およびプロピレングリコールモノメチルエーテルを添加して、該液状組成物中に含まれる水の量とケイ素化合物の量を調整した後、200rpmの速度で1時間撹拌した。
これにより、約2.8重量%のケイ素化合物を含む液状組成物、すなわちCMP犠牲膜形成用塗布液を得た。
[調製例5]
エッチングストッパー膜、層間絶縁膜およびCMP犠牲膜の形成
以下に、エッチングストッパー膜、層間絶縁膜およびCMP犠牲膜を半導体基板上に形成する方法を、図1に基づき説明する。
(a)エッチングストッパー膜
調製例1で得られたエッチングストッパー膜形成用塗布液5mlを、従来公知のスピンコート法(東京エレクトロン(株)製スピンコーター ACT−8)を用いて、8インチサイズのシリコンウェハ基板1上に滴下して、2000rpmの速度で20秒間、塗布処理を行った。
次に、この基板を枚葉式のホットプレート上に載置して、窒素ガス雰囲気下、150℃の温度にて3分間、加熱処理を行った。この加熱処理工程では、被膜中に含まれる有機溶媒などが蒸発してくるので、これらを系外に排出した。
さらに、この基板を枚葉式のホットプレートに載せたまま、窒素ガス雰囲気下、400℃の温度にて30分間、焼成処理を行って、エッチングストッパー膜2を形成した。
このようにして得られた基板上に形成されたシリカ系被膜の膜厚(SOPRA社製分光エリプソメーターESVG)は約100nmであった。
(b)層間絶縁膜
調製例2で得られた層間絶縁膜形成用塗布液A5mlおよび調製例3で得られた層間絶縁膜形成用塗布液B5mlを、スピンコート法(東京エレクトロン(株)製スピンコーター ACT−8)を用いて、前記エッチングストッパー膜2が形成された基板上にそれぞれ滴下して、2000rpmの速度で20秒間、塗布処理を行った。
次に、これらの基板を枚葉式のホットプレート上に載置して、窒素ガス雰囲気下、150℃の温度にて3分間、加熱処理を行った。この加熱処理工程では、被膜中に含まれる有機溶媒などが蒸発してくるので、これらを系外に排出した。
さらに、これらの基板を枚葉式のホットプレートに載せたまま、窒素ガス雰囲気下、400℃の温度にて30分間、焼成処理を行って、層間絶縁膜3を形成した。
このようにして得られた基板上に形成されたシリカ系被膜の膜厚(SOPRA社製分光エリプソメーターESVG)は約500nmであった。
(c)CMP犠牲膜
調製例4で得られたCMP犠牲膜形成用塗布液5mlを、スピンコート法(東京エレクトロン(株)製スピンコーター ACT−8)を用いて、前記層間絶縁膜3が形成された基板上に滴下して、2000rpmの速度で20秒間、塗布処理を行った。
次に、この基板を枚葉式のホットプレート上に載置して、窒素ガス雰囲気下、150℃の温度にて3分間、加熱処理を行った。この加熱処理工程では、被膜中に含まれる有機溶媒などが蒸発してくるので、これらを系外に排出した。
さらに、この基板を枚葉式のホットプレートに載せたまま、窒素ガス雰囲気下、400℃の温度にて30分間、焼成処理を行って、CMP犠牲膜4を形成した。
このようにして得られた基板上に形成されたシリカ系被膜の膜厚(SOPRA社製分光エリプソメーターESVG)は約100nmであった。
[調製例6]
レジスト層の形成
調製例5で得られた基板、すなわちシリコンウェハ基板1上に、エッチングストッパー膜2、層間絶縁膜3およびCMP犠牲膜4を形成した基板を必要枚数、用意した。
次いで、これらの基板上に、レジスト(東京応化(株)製:TSMR−B)をスピンコート法(東京エレクトロン(株)製スピンコーター ACT−8)を用いて塗布した。
次に、90℃の温度で90秒間、乾燥させた後、両面アライナー(ユニオン光学(株)製PEM−1000)で露光した。さらに、110℃の温度で90秒間乾燥させた後、現像液(東京応化(株)製:NMD−W)を用いて現像した。その後、超純水で洗浄した後、130℃の温度で5分間、乾燥させて、前記CMP犠牲膜4上にレジスト層(図示せず)を形成した。
[調製例7]
エッチング加工
調製例6で得られた基板に、レジストパターンをマスクとして、従来公知のフッ素系ガス(CF4、O2)によるプラズマエッチング法(ANELVA社製 Reactive Ion Etching装置DEM-451T)を用いてエッチングを施し、ビアホール5を形成した。この場合、ビアホール形成のためのエッチングは、図2に示すように、前記エッチングストッパー膜2に到達するところまで行った。
次いで、このエッチング加工時に発生したシリカ系変性物などを取り除くため、市販の洗浄液(三菱ガス化学(株)製 ELM-CoRK02)を用いて洗浄し、さらに超純水で十分に洗浄した。
[実施例1]
エッチング加工後のダメージ修復
調製例7で得られた基板1A(層間絶縁膜形成用塗布液Aを用いて形成された基板)および基板1B(層間絶縁膜形成用塗布液Bを用いて形成された基板)を、枚葉式のホットプレート(東京エレクトロン(株)製ACT-8)上にそれぞれ載置して、過熱水蒸気発生装置(日本高周波工業(株)製、Super-Hi)から得られる温度250℃の過熱水蒸気を導入(導入量:約10L/分)しながら、該ホットプレートの表面温度を250℃に保って、前記基板上に形成された被膜の加熱処理を30分間行った。この際、被膜中に含まれる水分などが離脱してくるので、前記過熱水蒸気と一緒に系外に排出した。
次に、これらの基板を室温近い温度まで冷却した後、系外に取り出した。
このようにして、過熱水蒸気で処理した基板2A(層間絶縁膜形成用塗布液Aを用いて形成された基板)および基板2B(層間絶縁膜形成用塗布液Bを用いて形成された基板)を得た。
次いで、前記基板1A、1B、2Aおよび2Bについて、前記層間絶縁膜におけるSiOH基の有無および比誘電率を上記の測定方法で測定した。(なお、比誘電率の測定は、上記の測定方法―1を使用する。)さらに、比較のために、調製例5ー(b)で形成された層間絶縁膜0A(層間絶縁膜形成用塗布液Aを用いて形成されたもの)および層間絶縁膜0B(層間絶縁膜形成用塗布液Bを用いて形成されたもの)におけるSiOH基の有無および比誘電率を同様に測定した。その結果を表1に示す。
[調製例8]
アッシング加工
実施例1で得られた基板、すなわち過熱水蒸気で処理された基板2Aおよび基板2Bに、従来公知の酸素ガス(O2)によるアッシング法(ヤマト科学株式会社製 Plasma reactor PR41)を用いてアッシングを施し、これらの基板の上部に形成されたレジスト層を除去した。
次いで、このアッシング加工時に発生したレジスト分解物などを取り除くため、市販の洗浄液(三菱ガス化学(株)製 ELM-CoRK02)を用いて洗浄し、さらに超純水で十分に洗浄した。
[実施例2]
アッシング加工後のダメージ修復
調製例8で得られた基板3A(層間絶縁膜形成用塗布液Aを用いて形成された基板)および基板3B(層間絶縁膜形成用塗布液Bを用いて形成された基板)を、実施例1の場合と同様に、枚葉式のホットプレート(東京エレクトロン(株)製ACT-8)上にそれぞれ載置して、過熱水蒸気発生装置(日本高周波工業(株)製、Super-Hi)から得られる温度250℃の過熱水蒸気を導入(導入量:約10L/分)しながら、該ホットプレートの表面温度を250℃に保って、前記基板上に形成された被膜の加熱処理を30分間行った。この際、被膜中に含まれる水分などが離脱してくるので、前記過熱水蒸気と一緒に系外に排出した。
次に、これらの基板を室温近い温度まで冷却した後、系外に取り出した。
このようにして、過熱水蒸気で処理した基板4A(層間絶縁膜形成用塗布液Aを用いて形成された基板)および基板4B(層間絶縁膜形成用塗布液Bを用いて形成された基板)を得た。
次いで、前記基板3A、3B、4Aおよび4Bについて、実施例1の場合と同様に、前記層間絶縁膜におけるSiOH基の有無および比誘電率を上記の測定方法で測定した。その結果を表2に示す。なお、表2には、比較を容易にするために、アッシング処理前の基板2Aおよび2Bを測定した結果も示す。
[調製例9]
バリアメタル層および銅層の形成
実施例2で得られた基板、すなわち過熱水蒸気で処理された基板4Aおよび基板4Bに、従来公知のスパッタリング法(PVD、ノベラス社製INOVA)を用いて、図3に示すように、前記凹部5(ビアホール)内に銅製のバリアメタル層6を形成した。
次いで、従来公知の電解めっき法(ノベラス社製 SABER)を用いて、図4に示すように、前記バリアメタル層6内に配線用のCu層7を埋め込んだ。
このようにして、前記凹部5(ビアホール)内にバリアメタル層6とCu層7を埋め込んだ基板5Aおよび基板5Bを得た。
[調製例10]
CMP加工
調製例9で得られた基板5Aおよび5Bを、従来公知のコロイダルシリカを用いたCMP装置(スピードファーム IPAC社製 AVANTI 472)を用いて前記基板上に形成されたCuめっき層7とバリアメタル層6を削り落とした。この場合、CMP(化学機械研磨加工)による研磨は、図5に示すように、前記CMP犠牲膜4の一部を削り落とすところまで行った。
次いで、このCMP加工時に発生した削り屑などを取り除くため、市販の洗浄液(関東化学(株)製CMP−B01)を用いて洗浄し、さらに超純水で十分に洗浄した。
[実施例3]
CMP加工後のダメージ修復
調製例10で得られた基板6A(層間絶縁膜形成用塗布液Aを用いて形成された基板)および基板6B(層間絶縁膜形成用塗布液Bを用いて形成された基板)を、実施例1の場合と同様に、枚葉式のホットプレート(東京エレクトロン(株)製ACT-8)上にそれぞれ載置して、過熱水蒸気発生装置(日本高周波工業(株)製、Super-Hi)から得られる温度250℃の過熱水蒸気を導入(導入量:約10L/分)しながら、該ホットプレートの表面温度を250℃に保って、前記基板上に形成された被膜の加熱処理を30分間行った。この際、被膜中に含まれる水分などが離脱してくるので、前記過熱水蒸気と一緒に系外に排出した。
次に、これらの基板を室温近い温度まで冷却した後、系外に取り出した。
このようにして、過熱水蒸気で処理した基板7A(層間絶縁膜形成用塗布液Aを用いて形成された基板)および基板7B(層間絶縁膜形成用塗布液Bを用いて形成された基板)を得た。
次いで、前記基板6A、6B、7Aおよび7Bについて、前記CMP犠牲膜におけるSiOH基の有無、および前記エッチングストッパー膜/前記CMP犠牲膜間の比誘電率を上記の測定方法で測定した。(なお、比誘電率の測定は、上記の測定方法−2を使用する。)
さらに、比較のために、実施例2で得られた基板4A(層間絶縁膜形成用塗布液Aを用いて形成された基板)および基板4B(層間絶縁膜形成用塗布液Bを用いて形成された基板)のCMP犠牲膜におけるSiOH基の有無および比誘電率を同様に測定した。その結果を表3に示す。
[実施例4および比較例1]
過熱水蒸気温度の影響
実施例1の場合と同様に、調製例7で得られた基板1A(ここでは、層間絶縁膜形成用塗布液Aを用いて形成された基板のみを使用)を6枚用意して、これらを枚葉式のホットプレート(東京エレクトロン(株)製ACT-8)上にそれぞれ載置して、過熱水蒸気発生装置(日本高周波工業(株)製、Super-Hi)から得られる表4に示す温度の過熱水蒸気を導入(導入量:約10L/分)しながら、該ホットプレートの表面温度を前記過熱水蒸気の温度とほぼ同じに保って、前記基板上に形成された被膜(乾燥被膜)の加熱処理を30分間行った。この際、被膜中に含まれる水分などが離脱してくるので、前記過熱水蒸気と一緒に系外に排出した。
次に、これらの基板を室温近い温度まで冷却した後、系外に取り出した。
このようにして、温度の異なる過熱水蒸気で処理した基板2A(1)、2A(2)、2A(3) 、2A(4)、2A(5)および2A(6)を得た。
次いで、前記基板2A(1)〜2A(6)について、実施例1の場合と同様に、前記層間絶縁膜におけるSiOH基の有無および比誘電率を上記の測定方法で測定した。その結果を表4に示す。
なお、前記基板2A(6)については、比較的高温の過熱水蒸気で処理したため、少し損傷を受けていることが認められた。
上記の表4からも明らかなように、本発明で使用される過熱水蒸気の温度は、150〜450℃、好ましくは170〜400℃の範囲から選択することが望ましいことが分かった。
[実施例5および比較例2]
修復剤の利用
実施例1の場合と同様に、調製例7で得られた基板1B(ここでは、層間絶縁膜形成用塗布液Bを用いて形成された基板のみを使用)を3枚用意した。
次いで、これらの基板に穿たれた前記凹部(ビアホール)内の層間絶縁膜部分に、修復剤としてのヘキサメチルジシラザン(HMDS、和光純薬(株)製)を5mlずつ、スピンコート法(東京エレクトロン(株)製スピンコーター ACT−8)を用いて塗布した後、枚葉式のホットプレート(東京エレクトロン(株)製ACT-8)にそれぞれ載せて、窒素ガスを導入(導入量:約10L/分)しながら、該ホットプレートの表面温度を150℃に保って、前記修復剤の乾燥処理を3分間行った。
これにより、前記層間層間絶縁膜部分に、前記修復剤を塗布して乾燥した基板1Bxを得た。
次いで、得られた基板1Bxの1枚を前記の枚葉式ホットプレート上に載せたまま、過熱水蒸気発生装置(日本高周波工業(株)製、Super-Hi)から得られる温度250℃の過熱水蒸気を導入(導入量:約10L/分)しながら、該ホットプレートの表面温度を250℃に保って、前記基板上に形成された被膜(乾燥被膜)の加熱処理を30分間行った。この際、被膜中に含まれる水分などが離脱してくるので、前記過熱水蒸気と一緒に系外に排出した。
次に、これらの基板を室温近い温度まで冷却した後、系外に取り出した。
このようにして、前記前記層間層間絶縁膜部分に修復剤を塗布して乾燥し、さらに過熱水蒸気で処理した基板2Byを得た。
さらに、比較のために、得られた基板1Bxの1枚を前記の枚葉式ホットプレート上に載せたまま、窒素ガスを導入(導入量:約10L/分)しながら、該ホットプレートの表面温度を250℃に保って、該基板の加熱処理を30分間行った。この際、水分などが蒸発してくるので、前記窒素ガスと一緒に系外に排出した。
次に、これらの基板を室温近い温度まで冷却した後、系外に取り出した。
このようにして、前記前記層間層間絶縁膜部分に修復剤を塗布して乾燥し、さらに窒素ガスの雰囲気下で加熱処理した基板2Bzを得た。
次いで、前記基板1Bx、2Byおよび2Bzについて、実施例1の場合と同様に、前記層間絶縁膜(実際には、修復剤の被覆部分)におけるSiOH基の有無および比誘電率を上記の測定方法で測定した。その結果を表5に示す。
[比較例3]
実施例1の場合と同様に、調製例7で得られた基板1B(ここでは、層間絶縁膜形成用塗布液Bを用いて形成された基板のみを使用)を3枚用意した。
次いで、これらの基板1Bの1枚を、枚葉式のホットプレート(東京エレクトロン(株)製ACT-8)上に載置して、ボイラー(ユーキャン(株)製UC−YD20)から得られる温度100℃の水蒸気を導入(導入量:約10L/分)しながら、該ホットプレートの表面温度を100℃に保って、前記基板上に形成された被膜(乾燥被膜)の加熱処理を30分間行った。この際、被膜中に含まれる水分などが離脱してくるので、前記水蒸気と一緒に系外に排出した。
次に、これらの基板を室温近い温度まで冷却した後、系外に取り出した。
このようにして、水蒸気の雰囲気下で加熱処理した基板2Bsを得た。
さらに、前記基板1Bの1枚を前記の枚葉式ホットプレート上に載せたまま、窒素ガスを導入(導入量:約10L/分)しながら、該ホットプレートの表面温度を250℃に保って、該基板の加熱処理を30分間行った。この際、水分などが蒸発してくるので、前記窒素ガスと一緒に系外に排出した。
次に、これらの基板を室温近い温度まで冷却した後、系外に取り出した。
このようにして、窒素ガスの雰囲気下で加熱処理した基板2Bnを得た。
次いで、前記基板1B、2Bsおよび2Bnについて、実施例1の場合と同様に、前記層間絶縁膜におけるSiOH基の有無および比誘電率を上記の測定方法で測定した。その結果を表6に示す。
半導体基板1上に、エッチングストッパー膜2、層間絶縁膜3およびCMP犠牲膜4を配設した半導体基板の概念断面図(垂直方向)を示す。 図1に示す半導体基板上に、フォトリソグラフィ法にて所定パターンのレジスト層(図示せず)を形成した後、このレジスト層をマスキングして層間絶縁膜3をエッチングして凹部5(ビアホール)を形成し、さらにアッシングしてレジスト層を除去した後、洗浄液で凹部5をクリーニングした半導体基板の概念断面図(垂直方向)を示す。 図2に示す半導体基板上に、CVD法にて拡散防止膜6(バリアメタル層)を形成した半導体基板の概念断面図(垂直方向)を示す。 図3に示す半導体基板上に、PVD法にて銅シード層(図示せず)を形成した後、メッキ法によって凹部5に配線金属7(銅)を埋め込んだ半導体基板の概念断面図(垂直方向)を示す。 図4に示す半導体基板上に形成された配線金属7および拡散防止膜6を、コロイダルシリカを用いたCMP加工に処して平坦化した後、洗浄液でクリーニングした半導体基板の概念断面図(垂直方向)を示す。
符号の説明
1.基板(シリコンウエハー)
2.エッチングストッパー膜
3.層間絶縁膜
4.CMP犠牲膜
5.ビアホール(凹部)
6.バリアメタル層(拡散防止膜)
7.Cu層(配線部)

Claims (8)

  1. ケイ素、酸素、炭素及び水素を含み、耐吸湿性を備えると共に比誘電率が3.0以下の低誘電率シリカ系被膜が受けたダメージを修復する方法であって、
    化学的なダメージを受けて耐吸湿性が低下した低誘電率シリカ系被膜を有する基板またはデバイスを容器内に収納し、さらに該容器内に温度150〜450℃の過熱水蒸気を導入して前記シリカ系被膜を加熱処理することを特徴とする低誘電率シリカ系被膜のダメージ修復方法。
  2. 前記低誘電率シリカ系被膜の化学的ダメージが、エッチング加工後の残渣除去に用いられる洗浄液によって引き起こされたものであることを特徴とする請求項1に記載の低誘電率シリカ系被膜のダメージ修復方法。
  3. 前記低誘電率シリカ系被膜の化学的ダメージが、アッシング加工後の残渣除去に用いられる洗浄液によって引き起こされたものであることを特徴とする請求項1に記載の低誘電率シリカ系被膜のダメージ修復方法。
  4. 前記低誘電率シリカ系被膜の化学的ダメージが、CMP加工後の残渣除去に用いられる洗浄液によって引き起こされたものであることを特徴とする請求項1に記載の低誘電率シリカ系被膜のダメージ修復方法。
  5. 前記洗浄液が、有機系アルカリ化合物を含むことを特徴とする請求項〜4のいずれかに記載の低誘電率シリカ系被膜のダメージ修復方法。
  6. 前記低誘電率シリカ系被膜の加熱処理を、前記過熱水蒸気を導入しながら、5〜60分間、行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の低誘電率シリカ系被膜のダメージ修復方法。
  7. 前記過熱水蒸気が、ボイラーで発生させた飽和水蒸気を、高周波誘導加熱による過熱水蒸気発生装置を用いてさらに加熱したものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の低誘電率シリカ系被膜のダメージ修復方法。
  8. 前記低誘電率シリカ系被膜が、半導体基板上に形成された層間絶縁膜であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の低誘電率シリカ系被膜のダメージ修復方法。
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