JP5292528B2 - 弾球遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、リフティングゴトの防止が可能な弾球遊技機に関する。
可塑性の棒状のゴト器具を弾球遊技機の内部に侵入させることにより、入賞口に入球した遊技球が流下する入球経路に設けられた入球検知スイッチの誤検知を発生させ、不正に賞球を得るリフティングゴトと呼ばれる不正行為が知られている。図12(a)に記載されているように、リフティングゴトでは、弾球遊技機の下皿の球排出口等からゴト器具300を入球経路600に侵入させ、該ゴト器具の先端で入球経路600を流下する遊技球200を受け止めて貯留する。そして、ゴト器具300を操り、貯留した遊技球200を入球検知スイッチ610が設けられた検知位置まで移動させ、該遊技球200に検知位置を通過させることで、入球検知スイッチ610の誤検知を発生させるのである。
ここで、特許文献1には、このような不正行為を防ぐため、下面が透明な部材で構成されたハウジングの内部に下向きに配置された監視カメラを弾球遊技機の上方に設置することが記載されている。このような監視カメラを用いることで、遊技者の手元を監視することができ、不正行為を確実に発見することが可能となる。
しかしながら、このような監視カメラを設けるためには、多額の費用が必要となる。また、監視カメラにて撮影された画像をチェックする必要が生じ、パチンコ店の運営コストが増加してしまう。
特開平7−328216号公報
一方、リフティングゴトの対策として、次のような方法も提案されている。すなわち、図12(b)に記載されているように、入球経路600上の検知位置の下流側に、入球経路600の上流側からの押圧により開放され、下流側からの押圧では開放不可能な開閉機構620を設けるのである。こうすることで、入球経路600を流下する遊技球200については開閉機構620を通過させることができるが、入球経路600の下流側から侵入したゴト器具300が開閉機構620よりも上流側に到達することを防ぐことができるため、リフティングゴトを防止することができる。
しかしながら、このような対策を施したとしても、次のようにしてリフティングゴトを行うことができる。すなわち、図13に記載されているように、開閉機構620の手前の位置までゴト器具300の先端を侵入させ、ゴト器具300の先端により開閉機構620を通過した複数の遊技球200a〜200dを貯留することで、これらの遊技球により開閉機構620を開放された状態で保持するのである。そして、ゴト器具300を操って貯留された複数の遊技球に検知位置を通過させることで、入球検知スイッチ610の誤検知を発生させるのである。
したがって、検知位置の下流側に開閉機構620を設けたとしても、リフティングゴトを完全に防止することはできない。
また、次のようなリフティングゴトの対策も提案されている。すなわち、図14に記載されているように、入球経路600上における検知位置の下流側の所定区間を流下する遊技球の流下方向に沿った方向にのみ回転し、遊技球と係合する溝部が連なって形成された外周の一部が入球経路内に突出した回転体630を設け、回転体630の溝部に係合した遊技球のみが該所定区間を通過可能に構成するのである。こうすることにより、所定区間においては、下流側から上流側に遊技球を移動させることができなくなる。このため、所定区間より下流側までゴト器具300の先端を侵入させ、ゴト器具300の先端で遊技球200a〜200dを貯留したとしても、貯留した遊技球200a〜200dを上流側に移動させることができない。したがって、入球検知スイッチ610の誤検知を発生させることができず、リフティングゴトを防止することができる(図14(a)〜(f)参照)。
しかしながら、ゴト器具が十分に細い場合には、所定区間よりも上流側の検知位置の手前までゴト器具300の先端を侵入させることができる。このため、検知位置と所定区間の間にてゴト器具300の先端で遊技球200aを貯留することで、該遊技球200aを検知位置まで到達させることができ、このようなゴト器具300を用いることで、リフティングゴトを行うことができる(図14(g)〜(j))。
ここで、所定区間と検知位置との間隙を無くすことでリフティングゴトの防止が可能となると考えられるが、入球検知スイッチは、一般的に、入球経路の壁部を取り巻くコイルからなる磁気センサとして構成されている。これに対し、回転体は、外周の一部が入球経路内に突出するように配置されるため、入球検知スイッチが設けられる検知位置をまたぐようにして回転体を設けることはできず、所定区間と検知位置との間隙を無くすことはできない。
また、所定区間と検知位置との間隙を十分に小さくすることで、リフティングゴトの防止効果を高めることができるとも考えられる。しかしながら、回転体の溝部に係合した遊技球が所定区間を通過する際には、他の区間を流下する場合に比べ遊技球の流下速度が低下する可能性があり、複数の遊技球が連なって所定区間を通過する際等には球詰まりが生じる可能性がある。このため、所定区間と検知位置とを近づけ過ぎると、所定区間に生じた球詰まりにより入球検知スイッチの誤検知が発生するおそれがある。
さらに、検知位置が入賞口付近に設けられている場合であれば、検知位置の上流側にゴト器具の先端を侵入させて遊技球を貯留することは困難であるが、検知位置が入賞口よりも十分に下流側に設けられている場合であれば、検知位置の上流側で遊技球を貯留することもできる。そして、上流側で貯留された遊技球を下流側に移動させて検知位置を通過させることで、入球検知スイッチの誤検知を発生させることができる。したがって、上述の回転体を設けたとしても、リフティングゴトを完全に防止することはできない。
本願発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、リフティングゴトをより確実に防止することができる弾球遊技機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた請求項1に記載の弾球遊技機は、遊技盤に設けられた入賞口に入球した遊技球が上流側から下流側に流下する入球経路と、該入球経路における予め定められた検知位置で前記入賞口に入球した遊技球を検知する検知装置と、該検知装置による検出信号に基づいてコマンドを生成する主制御装置と、該主制御装置から送られたコマンドに応じて賞球を発生させる払出制御装置とを備えている。また、この弾球遊技機は、入球経路にゴト器具を侵入させると共に、侵入させたゴト器具により該入球経路を流下する遊技球を受け止めて貯留し、該ゴト器具を操り貯留された遊技球に検知位置を通過させることで、検知装置の誤作動を生じさせるリフティングゴトの防止が可能に構成されている。
具体的には、リフティングゴトの防止のため、この弾球遊技機は、検知位置よりも下流側の開閉位置において入球経路を閉鎖することで、外部から入球経路に侵入した異物或いは遊技球が開閉位置の上流側に侵入することを防ぎ、遊技球が開閉位置を流下する際には該遊技球により開放されて該遊技球を流下させると共に、該遊技球の通過後、再度、開閉位置を閉鎖する開閉手段と、開閉手段を開放させている遊技球が、下流側から上流側に移動することを防ぐ移動防止手段と、を備える。
なお、外部から入球経路に侵入した異物とは、例えば、リフティングゴトに用いられるゴト器具等のことである。
こうすることにより、開閉手段により入球経路の開閉位置が閉鎖されるため、開閉位置の上流側にゴト器具や遊技球が侵入することを防ぐことができ、リフティングゴトを防止することができる。
また、請求項1に記載の弾球遊技機は、開閉手段と移動防止手段を備えているが、図15に記載されているように、開閉手段の一例として、支軸124bと、該支軸124bを中心に回動することで開閉位置124−1を開閉する扉部124a等から構成された開閉機構124が考えられる。また、移動防止手段の一例として、支軸126を中心に回転し、外周面に遊技球200が係合する溝部125aが連なった状態で形成され、遊技球の流下方向の反対方向への回転が規制された回転体125が考えられる。
ここで、このような開閉機構124(開閉手段)と回転体125(移動防止手段)とを入球経路に設けたとしても、図15に記載されているように、開閉位置124−1が回転体125の上流側に位置し、これらの間隔が十分に開いている場合には、開閉位置124−1と回転体125との間にゴト器具300を侵入させて遊技球を貯留し、貯留した遊技球により扉部124aが開放させた状態で保持することが可能となる。そして、ゴト器具300を操って貯留した遊技球を検知装置35aが設けられた検知位置に到達させ、検知位置で遊技球を上下方向に移動させることができ、リフティングゴトが可能となってしまう(図15(b)〜(d))。
そこで、請求項1に記載の弾球遊技機では、移動防止手段が、開閉手段を開放させる遊技球が上流側に移動することを防止できるよう構成されている。つまり、移動防止手段が回転体125、開閉手段が開閉機構124であると仮定した場合には、回転体125が、開閉機構124の扉部124aを開放させている遊技球の上流側への移動を防ぐよう、回転体125と開閉機構124との位置関係が調整されている。こうすることにより、ゴト器具の先端を開閉位置の下流側まで侵入させ、ゴト器具の先端で1または複数の遊技球を貯留すると共に、貯留した遊技球により開放手段を開放させた状態で保持したとしても、移動防止手段により開閉手段を開放させている遊技球の下流側から上流側への移動が防止される。このため、貯留した遊技球を検知位置まで到達させることができず、リフティングゴトを防止することができる。
また、ゴト器具により、開閉位置の下流側の位置から検知位置よりも上流側の位置にかけて複数の遊技球を貯留し、貯留した遊技球により開放手段を開放させた状態で保持したとしても、同様にして、開閉手段を開放させている遊技球の上流側への移動が防止される。このため、検知位置で貯留された遊技球を下流側にしか移動させることができず、検知装置の誤作動を発生させることができないため、リフティングゴトを防止することができる。
なお、移動防止手段は次のように構成されていても良い。
すなわち、請求項2に記載されているように、移動防止手段は、入球経路を流下する遊技球との衝突により該入球経路に沿って回転すると共に、開閉手段を開放させている遊技球が流下する流下方向の逆方向に沿った回転が規制されており、その外周面に、流下する遊技球に係合する複数の溝部が連なった状態で形成された回転体として構成されており、回転体は、開閉手段が開放されている間は、溝部に係合した遊技球のみを流下可能とすることで、開閉手段を開放させている遊技球が下流側から上流側に移動することを防いでも良い。
こうすることにより、開放手段を開放させている遊技球が下流側から上流側に移動することを、確実に防ぐことができる。
また、開閉手段は次のように構成されていても良い。
すなわち、請求項3に記載されているように、開閉手段は、入球経路に沿った位置に立設された支軸と、支軸により軸支され、開閉位置で入球経路を閉鎖する板状の扉部を有しており、扉部は、開閉位置を流下する遊技球に衝突することで流下方向に沿って回動して開閉位置を開放すると共に衝突した遊技球を流下させ、該遊技球が離間した後に、流下方向の反対方向に沿って回動して開閉位置を閉鎖し、回転体は、流下方向に回動した扉部に当接している遊技球が溝部に係合することで、開閉手段を開放させている遊技球が下流側から上流側に移動することを防いでも良い。
こうすることにより、開閉位置を確実に閉鎖することや、開閉位置を流下する遊技球を確実に通過させることが可能となると共に、開閉手段を開放させている遊技球が上流側に移動することを確実に防ぐことができる。
また、請求項4に記載されているように、回転体の外周面と、開放された扉部とが対面するよう、回転体と、扉部と、支軸とが配置されていても良い。
こうすることにより、回転体の外周面と開放された開閉手段の扉部とを対面させることができ、扉部と回転体の外周面に形成された溝部とにより、開閉手段を開放させる遊技球を挟み込むことができる。このため、開放手段を開放させている遊技球をより確実に回転体の溝部に係合させることができ、該遊技球が上流側に移動することを、より確実に防ぐことができる。
また、開閉位置は、移動防止手段により遊技球の下流側から上流側への移動が防止される区間よりも下流側に配置されていても良い。
すなわち、弾球遊技機は、入球経路における検知位置よりも下流側に設けられた移動防止区間において、遊技球が下流側から上流側に移動することを防ぐ移動防止手段と、移動防止区間における上流側の端部よりも下流側に位置する開閉位置において入球経路を閉鎖することで、外部から入球経路に侵入した異物或いは遊技球が開閉位置の上流側に侵入することを防ぎ、遊技球が開閉位置を流下する際には該遊技球により開放されて該遊技球を流下させると共に、該遊技球の通過後、再度、開閉位置を閉鎖する開閉手段と、を備えていても良い。
こうすることにより、開閉位置の上流側にゴト器具が侵入することを防ぐことができ、リフティングゴトを防止することができる。
また、ゴト器具の先端を開閉位置の下流側まで侵入させ、ゴト器具の先端で1または複数の遊技球を貯留すると共に、貯留した遊技球により開放手段を開放させた状態で保持したとしても、検知位置と開閉位置との間には遊技球の上流側への移動が不可能な移動防止区間が設けられおり、該移動防止区間に位置する遊技球を上流側に移動することはできない。このため、貯留した遊技球を検知位置まで移動させることができず、リフティングゴトを防止することができる。
また、ゴト器具により、開閉位置の下流側の位置から検知位置よりも上流側の位置にかけて複数の遊技球を貯留し、貯留した遊技球により開放手段を開放させた状態で保持したとしても、検知位置で貯留された遊技球は下流側にしか移動させることができない。このため、検知装置の誤作動を発生させることができず、リフティングゴトを防止することができる。
なお、開閉位置が移動防止区間の下流側に配置されている場合には、開閉位置と移動防止区間との間隔がどの程度開いているかに関らず、リフティングゴトを防止することができる。
また、移動防止手段は次のように構成されていても良い。
すなわち、移動防止手段は、移動防止区間に沿って配置され、移動防止区間に沿って回転すると共に、遊技球が移動防止区間を流下する流下方向の逆方向に沿った回転が規制されており、その外周面に、移動防止区間を流下する遊技球に係合する複数の溝部が連なった状態で形成された回転体として構成されており、回転体は、溝部に係合した遊技球のみが移動防止区間を通過可能とすることで、移動防止区間に位置する遊技球が下流側から上流側に移動することを防いでも良い。
こうすることにより、移動防止区間に位置する遊技球が下流側から上流側に移動することを、確実に防ぐことができる。
また、開閉手段は次のように構成されていても良い。
すなわち、開閉手段は、入球経路に沿った位置に立設された支軸と、支軸により軸支され、開閉位置で入球経路を閉鎖する板状の扉部を有しており、扉部は、開閉位置を流下する遊技球に当接することで流下方向に沿って回動して開閉位置を開放すると共に当接した遊技球を流下させ、該遊技球が離間した後に、流下方向の反対方向に沿って回動して開閉位置を閉鎖しても良い。
こうすることにより、開閉位置を確実に閉鎖することや、開閉位置を流下する遊技球を確実に通過させることができる。
パチンコ機の正面図である。 パチンコ機の遊技盤の正面図である。 パチンコ機の遊技盤の裏面の正面図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 第一実施形態の防止装置の斜視図等である。 遊技球が流下する際の防止装置の動作についての説明図である。 リフティングゴトを防止する際の防止装置の動作についての説明図である。 第二実施形態の防止装置の断面図等である。 第三実施形態の防止装置の斜視図等である。 第三実施形態の防止装置の断面図等である。 第三実施形態の防止装置の変形例についての断面図等である。 リフティングゴトについての説明図等である。 開閉機構が設けられた場合のリフティングゴトについての説明図である。 回転体の動作についての説明図である。 開閉機構と回転体との間隔が広い場合にリフティングゴトが可能となることについての説明図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。尚、本発明の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
[構成の説明]
(1)全体の構成について
図1に示すように、弾球遊技機の一種であるパチンコ機1は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠21にて構成の各部を保持する構造を有している。
外枠21の左側上下には、ヒンジ5bが設けられており、該ヒンジ5bの他方側には内枠が取り付けられており、内枠は外枠21に対して開閉可能な構成になっている。
前枠5cには、板ガラス9が取り外し自在に設けられており、板ガラス9の奥には図2 に記載する遊技盤8が内枠に取り付けられている。
前枠5cの上側左右には、スピーカ11が設けられており、該スピーカ11からは、遊技の趣向性を向上させるための各種遊技音が出力される。また、遊技の趣向性を向上させるために前枠5cに遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプも複数設けられている。
前枠5cの下方には、上皿12と下皿13が一体に形成されている。下皿13の右側には発射ハンドル18が取り付けられており、該発射ハンドル18を時計回りに回動操作することによって発射装置(図示省略)が作動し、上皿12から供給された遊技球が遊技盤8に向けて発射される。
下皿13の左側には、遊技者が操作可能な停止ボタン14が備えられており、遊技者が所定期間中に、該停止ボタン14を操作することで後述する演出図柄表示装置54bに表示される内容が変化したり、スピーカ11より出力される遊技音が変化する。
また、このパチンコ機1はいわゆるCR機であって、プリペイドカードの読み書き等を行うためのプリペイドカードユニット(CRユニット)5aが付属しており、パチンコ機1には、貸出ボタン16、精算ボタン17及び精算表示装置15を有するCR精算表示装置が備わっている。
また、パチンコ機1の裏側には、主制御装置50、払出制御装置51、演出図柄制御装置54a、サブ統合装置53、発射制御装置52、電源基板が設けられている。主制御装置50、演出図柄制御装置54a、サブ統合装置53は遊技盤8に設けられており、払出制御装置51、発射制御装置52、電源基板が内枠に設けられている。
図2に示すように遊技盤8には、公知のガイドレール25a、25bによって囲まれた略円形の遊技領域26が設けられている。この遊技領域26には多数の遊技釘27が打ち付けられている。
遊技領域26のほぼ中央部には、センターケース28が配されている。センターケース28は、公知のものと同様に、ワープ入口、ワープ通路、ステージ、演出図柄表示装置54b(液晶表示装置であり演出図柄を表示する。)の画面を臨ませる窓28a等を備えている。
窓28aの上側には7セグメントの特別図柄表示装置29及び普通図柄表示装置30と、4個のLEDからなる特別図柄保留数表示装置29a及び普通図柄保留数表示装置30aが設置されている。
センターケース28の下方には普通図柄作動ゲート42が配置されていると共に、普通図柄作動ゲート42の下方には始動口31が配置されている。
始動口31は、いわゆるチャッカーであり、常時入球可能である。また、始動口31は、羽根40が開閉する電動チューリップとして構成されており、遊技球が普通図柄作動ゲート42を通過することで行われる普通図柄抽選で当選し、普通図柄表示装置30に当りの普通図柄が確定表示されると、始動口31は開放されて入球容易になる。
また、センターケース28の両側には、一般入賞口35,36が設けられている。この一般入賞口35,36は、入球率が変化しない普通入賞口である。
始動口31の下方にはアタッカー式の大入賞口33aが配置され、その下方にはアウト穴34が設けられている。
(2)遊技盤の裏面の構成について
次に、遊技盤8の裏面の構成について図3を用いて説明する。
遊技盤8の裏面には、始動口31や一般入賞口35,36等の入賞口への入球を検知する入球検知スイッチが設けられていると共に、入賞口に入球した遊技球が流下する樋が設けられている。図3では、一例として、一般入賞口35,36への入球した遊技球が流下する樋35b,36bが記載されており、一般入賞口35,36と樋35b,36bとの間には、それぞれ、リフティングゴトを防止するためのリフティングゴト防止装置100が設けられている。この樋35b,36bとリフティングゴト防止装置100とにより、一般入賞口35,36に入球した遊技球の入球経路が形成されており、それぞれのリフティングゴト防止装置100の内部には、一般入賞口35,36への入球を検知する入球検知スイッチである一般入賞口SW35a,36aが設けられている。
なお、始動口31等に関しても、同様の樋やリフティングゴト防止装置100が設けられていても良い。
(3)電気的構成について
このパチンコ機1の電気的構成は、図4のブロック図に示すとおり、主制御装置50を中心にして構成されている。なお、このブロック図には、単に信号を中継するいわゆる中継基板及び電源基板等は記載していない。また、詳細の図示は省略するが、主制御装置50、払出制御装置51、演出図柄制御装置54a、サブ統合装置53のいずれもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備えているが、本実施例では、発射制御装置52、電源基板にはCPU、ROM、RAMは設けられていない。しかし、これに限るわけではなく、発射制御装置52にCPU、ROM、RAM等を設けてもよい。
主制御装置50には、始動口31に入球した遊技球を検出する入球検知スイッチである特図始動SW31a、普通図柄作動ゲート42に進入した遊技球を検出する普通図柄作動SW42a、大入賞口33aに入球した遊技球を計数するためのカウントSW33b、一般入賞口35,36に入球した遊技球を検出する一般入賞口SW35a,36a等の検出信号が入力される。なお、特図始動SW31a,普通図柄作動SW42a,カウントSW33bは、上述した入球検知スイッチに相当する。
主制御装置50は搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成して払出制御装置51及びサブ統合装置53に出力する。
また、主制御装置50は、図柄表示装置中継端子板64を介して接続されている特別図柄表示装置29,普通図柄表示装置30の表示や、特別図柄保留数表示装置29a,普通図柄保留数表示装置30aの点灯を制御する。
更に、主制御装置50は、大入賞口ソレノイド33cを制御することで大入賞口33aの開閉を制御し、普通役物ソレノイド40bを制御すること始動口31の開閉を制御する。
主制御装置50からの出力信号は試験信号端子にも出力されほか、図柄変動や大当り等の管理用の信号が外部接続端子61に出力されてホールメインコンピュータに送られる。
主制御装置50と払出制御装置51とは双方向通信が可能である。
払出制御装置51は、主制御装置50から送られてくるコマンドに応じて払出モータを稼働させて賞球を払い出させる。本実施例においては、賞球として払い出される遊技球を計数するための払出SW24bの検出信号は払出制御装置51に入力され、払出制御装置51で賞球の計数が行われる構成を用いる。この他にも主制御装置50と払出制御装置51に払出SW24bの検出信号が入力され、主制御装置50と払出制御装置51の双方で賞球の計数を行う構成を用いることも考えられる。
なお、払出制御装置51は、前面枠閉鎖SW38、意匠枠閉鎖SW39、球切れSW23a、払出SW24b、満杯SW13aからの信号が入力され、満杯SW13aにより下皿13が満タンであることを示す信号が入力された場合及び球切れSW23aにより球タンクに遊技球が少ないあるいは無いことを示す信号が入力されると払出モータを停止させ、賞球の払出動作を停止させる。また、満杯SW13a、球切れSW23aも、その状態が解消されるまで信号を出力し続ける構成になっており、払出制御装置51は、その信号が出力されなくなることに起因して払出モータの駆動を再開させる。
また、払出制御装置51はCRユニット端子板60を介してCRユニット5aと交信することで払出モータを作動させ、貸し球を排出する。払出された貸し球は払出SW24bに検出され、検出信号は払出制御装置51に入力される。また、CRユニット端子板60は精算表示装置15とも双方向通信可能に接続されており、精算表示装置15には、遊技球の貸出しを要求するための球貸SW16a、精算を要求するための精算SW17aが設けられている。
また、払出制御装置51は、外部接続端子61を介して賞球に関する情報、枠(内枠、前枠5c)の開閉状態を示す情報などをホールコンピュータに送信するほか、発射制御装置52に対して発射停止信号を送信する。
なお、本実施例では遊技球を払出す構成であるが、入賞等に応じて発生した賞球を払い出さずに記憶する封入式の構成にしても良い。
発射制御装置52は発射モータ22を制御して、遊技球を遊技領域26に遊技球を発射させる。
なお、発射制御装置52には払出制御装置51以外に発射ハンドル18からの回動量信号、タッチSW20aからのタッチ信号、発射停止SW19aから発射停止信号が入力される。
回動量信号は、遊技者が発射ハンドル18を操作することで出力され、タッチ信号は遊技者が発射ハンドル18を触ることで出力され、発射停止スイッチ信号は、遊技者が発射停止SW19aを押すことで出力される。なお、タッチ信号が発射制御装置52に入力されていなければ、遊技球は発射できないほか、発射停止スイッチ信号が入力されているときには、遊技者が発射ハンドル18を触っていても遊技球は発射出来ないようになっている。
サブ統合装置53は、主制御装置50から送信されてくるデータ及びコマンドを受信し、それらを演出表示制御用、音制御用及びランプ制御用のデータに振り分けて、演出表示制御用のコマンド等は演出図柄制御装置54aに送信し、音制御用及びランプ制御用は自身に含まれている各制御部位(音声制御装置及びランプ制御装置としての機能部)に分配する。そして、音声制御装置としての機能部は、音声制御用のデータに基づいて音LSIを作動させることによってスピーカ11からの音声出力を制御し、ランプ制御装置としての機能部はランプ制御用のデータに基づいてランプドライバを作動させることによって各種LED、ランプ37を制御する。なお、サブ統合装置53から主制御装置50へのデータの送信は行われない。
サブ統合装置53と演出図柄制御装置54aとは双方向通信が可能である。
演出図柄制御装置54aは、サブ統合装置53から受信したデータ及びコマンド(共に主制御装置50から送信されてきたものとサブ統合装置53が生成したものとがある)に基づいて演出図柄表示装置54bを制御して、演出図柄等の演出画像を表示させる。
[リフティングゴト防止装置について]
次に、遊技盤8に向って左側に配置された一般入賞口35に設けられたリフティングゴト防止装置100(単に防止装置とも記載)について説明する。なお、遊技盤8に向って右側に配置された一般入賞口36にも同様の防止装置100が設けられている。
[第一実施形態]
まず、第一実施形態における防止装置100の構成について、図5を用いて説明する。図5(a)には防止装置100の斜視図が、(b)には防止装置100の三面図が、(c)には防止装置100のA−A´断面図がそれぞれ記載されている。
防止装置100は、当該防止装置100が遊技盤8の裏面に取り付けられた際に該裏面に当接する板状の背面部110と、背面部110から突出するように配置され、内部に一般入賞口35に入球した遊技球を流下させる通路122が形成された本体部120と、背面部110から突出するように設けられ、入球口を取り巻くコイルにより該入球口を通過する遊技球を検知する磁気センサとして構成された一般入賞口SW35aと、を有する。
なお、背面部110には、防止装置100を遊技盤8の裏面にねじ留めするための孔部111,112が形成されている。
また、本体部120には、一般入賞口35に入球した遊技球を通路122に導く入球口121と、通路122を流下した遊技球を樋35bに排出する排出口123が形成されている。なお、防止装置100は、入球口121が上側に、排出口123が下側に位置する状態で遊技盤8の裏面に取り付けられる。また、通路122において、入球口121側を上流側、排出口123側を下流側とも記載する。
また、本体部120には、一般入賞口SW35aが設けられた位置(検知位置)よりも下流側の開閉位置124−1を開閉する開閉機構124と、遊技球が通路122における回転区間125−1を下流側から上流側に移動することを防ぐ回転体125とを有する。
なお、検知位置と開閉位置124−1との間や、検知位置と回転区間125−1との間には、少なくとも遊技球の直径よりも長い間隔が設けられている。
開閉機構124は、背面部110に直交するように設けられた支軸124bと、該支軸124bにより軸支され、該支軸124bを中心に回動することで通路を開閉する扉部124aと、支軸124bにより軸支されると共に、該支軸124bを介して扉部124aに対向して配置され、自重により下流側に回動することで、扉部124aを開閉位置124−1まで回動させる錘部124cとを有している。
なお、錘部124cの重さは遊技球の重さよりも軽いため、開閉位置124−1を閉鎖する扉部124aの上流側に遊技球が載置されることで扉部124aが下流側に回動し、開閉位置124−1が開放される。また、扉部124aが完全に開放された状態においては、開放された扉部124aと通路122の壁部との間は遊技球の直径程度の長さとなり、遊技球が通過可能な状態となる。一方、扉部124aが完全に閉鎖された状態においては、開閉位置124−1は1mm程度の幅の隙間が生じた状態となり、下流側から開閉位置124−1の上流側への、遊技球やゴト器具の侵入が不可能となる。
また、回転体125は、背面部110に直交するように設けられた支軸126により軸支されており、回転区間125−1に沿って回転し、その外周面に、回転区間125−1を流下する遊技球と係合する溝部125aが連なった状態で6つ形成されたスプロケット状に構成されている。そして、回転体125が遊技球の流下方向の逆方向に沿って回転することを規制するため、回転体125に隣接した状態で支軸126により軸支されるラチェット歯車(図示なし)と、該ラチェット歯車の歯に係合することで、ラチェット歯車を遊技球の流下方向に沿ってのみ回転させるラチェット爪(図示なし)とが設けられている。
なお、本体部120では、開閉位置124−1は回転区間125−1の上流側に設けられているが、図15に記載されているように、開閉位置124−1と回転区間125−1との間が離れすぎていると、回転区間125−1の上流側の位置にゴト器具を侵入させて遊技球を貯留し、貯留した遊技球により扉部124aを開放させた状態で保持することが可能となる。そして、ゴト器具300を操って貯留した遊技球を検知位置に到達させ、検知位置で遊技球を上下方向に移動させることができ、リフティングゴトが可能となってしまう。
このため、本実施形態では、単に開閉機構124と回転体125とを設けたのでは無く、図6(c)に記載されているように、遊技球が開閉機構124の扉部124aを開放させた状態で回転体125の溝部125aに係合するよう、開閉機構124と回転体125との位置関係(換言すれば、開閉位置124−1と回転区間125−1の位置関係)が調整されている。すなわち、開閉機構124の扉部124aを開放させる遊技球が位置する区間を開放区間とすると、開放区間と回転区間125−1とが重複するよう、開閉機構124と回転体125との位置関係が定められるのである。
そして、遊技球が本体部120の通路122を流下する際には、開閉機構124と回転体125とは、次のように動作する。
すなわち、入球口121から入球した遊技球200が検知位置を通過して開閉機構124の扉部124aに衝突し、遊技球200と扉部124aとが当接すると、衝突により扉部124aが開放され(図6(a),(b))、遊技球200が開閉位置124−1を通過する。そして、遊技球200は、扉部124aに当接した状態で流下し、該状態で回転区間125−1に到達して回転体125の溝部125aに係合される(図6(c))。遊技球200の流下方向に沿った回転体125の回転は規制されていないため、遊技球200は、扉部124aに当接し、且つ、溝部125aに係合された状態で回転区間125−1を流下し、その後、遊技球200は、扉部124aと溝部125aとから離間する(図6(d))。扉部124aから遊技球200が離間すると、錘部124cが自重により下流側に回動するため、扉部124aは上流側に回動して開閉位置124−1に到達し、扉部124aにより開閉位置が閉鎖される(図6(d),(e))。
[効果]
第一実施形態の防止装置100によれば、以下のようにしてリフティングゴトを防止することができる。
すなわち、防止装置100では、開閉機構124の扉部124aにより、遊技球の入球を検知する検知位置の下流側に位置する開閉位置124−1が閉鎖される。このため、開閉位置124−1の上流側へのゴト器具の侵入を防ぐことができ、リフティングゴトを防止することができる。
また、回転体125により、遊技球が、開閉位置124−1の下流側に位置する回転区間125−1を上流側に移動することが防止される。このため、ゴト器具により防止装置100の通路122内に遊技球を貯留し、開閉機構124が開放された状態で保持したとしても、貯留した遊技球を上流側に移動させることができない。このため、一般入賞口SW35aの誤検知を発生させることができず、リフティングゴトを防止することができる。
具体的には、図7の(a)〜(c)に記載されているように、防止装置100の通路122にゴト器具300の先端を侵入させ、開閉位置124−1の下流側で開閉機構124の扉部124aを開放させている遊技球200aを貯留したとしても、貯留された遊技球200aは回転体125の溝部125aに係合された状態となっているため、該遊技球200aを上流側に移動させることができない。このため、該遊技球200aを検知位置まで到達させることができず、リフティングゴトを防止することができる。
また、図7の(d)〜(f)に記載されているように、扉部124aを開放させている遊技球200aを貯留した状態でさらに一般入賞口35に遊技球を入球させ、貯留した遊技球200aに加え新たに入球した遊技球200b〜200dを貯留することで、検知位置で遊技球200dを貯留することができる。しかしながら、回転体125の溝部125aに係合した遊技球200aは上流側に移動することができないため、検知位置で貯留された遊技球200dを上流側に移動させることはできない。このため、一般入賞口SW35aの誤作動を発生させることができず、リフティングゴトを防止することができる。
[第二実施形態]
次に、第二実施形態における防止装置400の構成について、図8を用いて説明する。第二実施形態の防止装置400は、第一実施形態の防止装置100と類似した構成を有しており、第一実施形態と同様の背面部,一般入賞口SW35aを有している。また、本体部420に関しては、第一実施形態と類似した構成となっているが、本体部420を形成する筺体の形状が一部異なっている。ここでは、本体部420の筺体の形状等について説明すると共に、第一実施形態の説明ではラチェット歯車やラチェット爪の構成の説明を省略していたので、これらの構成についても説明する。
なお、図8(a)には、防止装置400の本体部420の断面図が記載されているが、これは、図5(c)に記載の第一実施形態の防止装置100のA−A´断面図に相当する。また、防止装置400は、遊技盤8に向って左側に配置された一般入賞口35に設けられているものとする。
(1)本体部の構成について
第二実施形態の防止装置400の本体部420には、第一実施形態と同様の入球口421と、通路422と、排出口423とが設けられていると共に、その内部には、第一実施形態と同様の開閉機構424と、回転体425と、ラチェット歯車427と、ラチェット爪428とが設けられている。
ここで、通路422に沿った方向を縦方向、縦方向に直交する方向を横方向とする。本体部420では、入球口421と排出口423の横方向の長さは12mmに形成されている(なお、遊技球の直径は11mmである)。また、入球口421に設けられた一般入賞口SW35aの下流側端部から排出口423までの長さは35mm、本体部420の横方向の長さの最大値は43.7mmとなっている。
また、遊技球の流下方向の逆方向に沿った回転体425の回転を規制するラチェット歯車427とラチェット爪428とは、次のように構成されている。すなわち、回転体425とラチェット歯車427とは、同一の支軸426により軸支された状態で隣接して設けられており、ラチェット歯車427の歯は、遊技球の流下方向の逆方向に沿った回転体425の回転方向に傾いた状態で形成されている。また、ラチェット爪428は、縦方向に沿って配置された棒状部428bと、該棒状部428bの下端から通路422側に突出し、ラチェット歯車427の歯に係合する爪部428aとを有しており、ラチェット爪428は、縦方向の移動が可能な状態でラチェット歯車427の上方に配置される。
なお、ラチェット爪428の棒状部428bは、本体部420を形成する筺体に設けられた孔部420aに縦方向の移動が可能な状態で嵌合されており、棒状部428bの上端と孔部420aの底部との長さは、ラチェット歯車427の回転によりラチェット爪428が上下動することで、1.61〜2.5mmの範囲で変動する。
また、棒状部428bの幅は2mm、棒状部428bが嵌合される孔部420aの幅は2.2mmとなっている。
また、本体部420を形成する筺体はABS樹脂により構成されており、該筺体の回転体425を収容する部位における、防止装置400の背面部から突出する側面部420bの一部は、半径5.7mmの曲面をなしている。
また、回転体425は、ラチェット歯車427がラチェット爪428に係合し、且つ、いずれかの溝部425aが支軸426の真横に位置する状態においては、回転体425の外周面の溝部425aを形成する突出部425bが、通路422の壁部から1.42mm突出した状態となっている。
また、回転体425を軸支する支軸426は、直径3mmの円柱状の部材として構成されている。
(2)ラチェット歯車等の動作について
続いて、防止装置400の本体部420の通路422を三つの連なった遊技球200a〜200cが通過する際の、回転体425,ラチェット歯車427,ラチェット爪428の動作について、図8(b)の説明図により説明する。
図8(b−1)は、三つの遊技球200a〜200cの先頭の遊技球200aが、開閉機構424を開放させると共に、回転体425の溝部425aを形成する突出部425bに衝突した際の様子を示している。このとき、ラチェット爪428がラチェット歯車427に係合し、且つ、溝部425aが支軸426の真横に位置する状態となっており、このときの回転体425及びラチェット歯車427の角度を0度とする。
先頭の遊技球200aが開閉機構424を開放させ、且つ、突出部425bに当接した状態で、遊技球200a〜200cがさらに0.62mm流下すると、突出部425bが先頭の遊技球200aにより押され、ラチェット歯車427等が遊技球の流下方向に10度回転し、ラチェット爪428とラチェット歯車427との係合が解除される(図8(b−2))。その後、遊技球200a〜200cが1mm流下することで、先頭の遊技球200aに押されてラチェット歯車427等が10度回転し(図8(b−3))、さらに、遊技球200a〜200cが1.24mm流下すると、ラチェット歯車427等が10度回転し、再びラチェット爪428がラチェット歯車427に係合した状態となる(図8(b−4))。
そして、遊技球200a〜200cがさらに1.07mm流下すると、ラチェット歯車427等が10度回転し、ラチェット爪428とラチェット歯車427との係合が解除されると共に、先頭の遊技球200aが溝部425aに係合した状態となる(図8(b−5))。さらに、先頭の遊技球200aが溝部425aに係合した状態で遊技球200a〜200cが1.81mm流下すると、ラチェット歯車427等が10度回転し(図8(b−6))、その後、先頭の遊技球200aが流下して溝部425aが支軸426の真横に位置する状態になると、ラチェット爪428がラチェット歯車427に係合し、図8(b−1)の状態となる。そして、先頭の遊技球200aはその後も継続して流下し、溝部425aから離間して本体部420の排出口423から排出される。
[効果]
本実施形態の防止装置400によれば、第一実施形態と同様に、開閉機構424により閉鎖される開閉位置の上流側へのゴト器具の侵入を防ぐことができ、リフティングゴトを防止することができる。
また、第一実施形態と同様に、回転体425により、遊技球が、開閉機構424により閉鎖される開閉位置の下流側の区間にて遊技球が上流側に移動することが防止される。このため、ゴト器具により防止装置400の通路422内に遊技球を貯留し、開閉機構424が開放された状態で保持したとしても、貯留した遊技球を上流側に移動させることができない。このため、一般入賞口SW35aの誤検知を発生させることができず、リフティングゴトを防止することができる。
[第三実施形態]
次に、第三実施形態の防止装置500について、図9及び図10(a)により説明する。図9(a)には防止装置500の斜視図が、(b)には防止装置500の三面図が、図10(a)には、防止装置500のB−B´断面図がそれぞれ記載されている。なお、防止装置500は、遊技盤8に向って左側に配置された一般入賞口35に設けられているものとする。
第三実施形態の防止装置500は、第一実施形態の防止装置100と類似した構成を有しており、第一実施形態の同様の一般入賞口SW35a及び背面部510と、第一実施形態と同様の開閉機構524や回転体525等が設けられた本体部520を有している。しかしながら、本体部520の内部における開閉機構524と回転体525の配置が第一実施形態と異なっており、本体部520の入球口521と排出口523との間の長さが、第一実施形態に比べて長くなっている。
具体的には、本体部520には、第一実施形態と同様にして、入球口521及び排出口523と、入球口521と排出口523とを結ぶ通路522とが設けられており、入球口521に入球した遊技球が通路522を流下して排出口523から排出されるよう構成されている。そして、第一実施形態では開閉位置が回転区間よりも上流側に位置するが、第三実施形態では、開閉位置524−1が回転区間525−1の下流側の端部に位置するよう、開閉機構524と回転体525とが配置されている。
なお、一般入賞口SW35aが設けられた検知位置と回転区間525−1の上流側の端部との間には、少なくとも遊技球の直径よりも長い間隔が設けられている。
[効果]
第三実施形態の防止装置500によれば、以下のようにしてリフティングゴトを防止することができる。
すなわち、防止装置500では、開閉機構524の扉部524aにより、遊技球の入球を検知する検知位置の下流側に位置する開閉位置524−1が閉鎖される。このため、開閉位置524−1の上流側へのゴト器具の侵入を防ぐことができ、リフティングゴトを防止することができる。
また、回転体525により、遊技球が、検知位置と開閉位置124−1の間に位置する回転区間525−1を上流側に移動することが防止される。このため、ゴト器具により防止装置500の通路522内に遊技球を貯留し、開閉機構524が開放された状態で保持したとしても、貯留した遊技球を回転区間525−1の上流側に移動させることができない。このため、一般入賞口SW35aの誤検知を発生させることができず、リフティングゴトを防止することができる。
具体的には、図10の(b−1)〜(b−4)に記載されているように、開閉機構524の扉部524aを開放させている遊技球200aを貯留した状態でさらに一般入賞口35に遊技球を入球させ、貯留した遊技球200aに加え新たに入球した遊技球200b〜200eを貯留することで、検知位置で遊技球200eを貯留することができる。しかしながら、回転体525に係合した遊技球200cは上流側に移動することができないため、検知位置で貯留された遊技球200eを上流側に移動させることはできない。このため、一般入賞口SW35aの誤作動を発生させることができず、リフティングゴトを防止することができる。
[第三実施形態の変形例について]
次に、第三実施形態の防止装置500の変形例について説明する。
防止装置500の本体部520における開閉位置524−1は、必ずしも回転区間525−1の下流側の下端に位置する必要は無く、回転区間525−1のいずれかの位置に配置されていても良い。なお、開閉位置524−1が回転区間525−1に配置される場合には、回転体525の外周面と開閉機構524の扉部524aとが当接しないよう、扉部524aの大きさが調整される。
このような場合であっても、開閉機構524の扉部524aを開放させている遊技球が上流側に移動することを防ぐことができるため、リフティングゴトを防止することができる。
また、図11(a)に記載されているように、回転区間525−1の下流側に開閉位置524−1を設けても良い。
このような場合であっても、ゴト器具が開閉位置524−1の上流側に侵入することや、通路522内に貯留された遊技球を回転区間525−1の上流側に移動させること防ぐことができ、リフティングゴトを防止することができる。
具体的には、図11の(a)〜(d)に記載されているように、開閉機構524の扉部524aを開放させている遊技球200aを貯留した状態でさらに一般入賞口35に遊技球を入球させ、遊技球200b〜200gを貯留することで、一般入賞口SW35aが設けられた検知位置で遊技球200gを貯留することができる。しかしながら、回転体525に係合した遊技球200eは上流側に移動することができないため、検知位置で貯留された遊技球200gを上流側に移動させることはできない。このため、一般入賞口SW35aの誤作動を発生させることができず、リフティングゴトを防止することができる。
また、上述した回転体と開閉機構をそれぞれ別々の装置に設け、回転体が設けられた回転装置を検知位置の下流側に配置すると共に、開閉機構が設けられた開閉装置を回転装置の下流側に配置しても良い。このような場合であっても、リフティングゴトを防止することができる。
[他の実施形態]
(1)第一,第二実施形態の防止装置では、開閉機構の扉部等を軸支する支軸と回転体を軸支する支軸とが平行に配置されているが、これらの支軸の向きはこれに限定されることはない。これらの支軸が平行に配置されていない場合であっても、扉部を開放させる遊技球が回転体の溝部に係合可能であれば、該遊技球が上流側に移動することを防ぐことができ、同様の効果を得ることができる。
また、第三実施形態においても、上記支軸は平行に配置されているが、これに限定されることはなく、これらの支軸が平行に配置されていない場合であっても、同様の効果を得ることができる。
(2)また、第一〜第三実施形態では、一般入賞口SW35aは防止装置に内蔵されているが、防止装置と一般入賞口SW35aとを分離させ、一般入賞口SW35aを入球経路の上流側に、防止装置を下流側に配置しても良い。このような場合であっても、同様の効果を得ることができる。
(3)また、第一〜第三実施形態の開閉機構は、錘部が自重により回動することで、遊技球により開放された扉部を開閉位置まで回動させて開閉位置を閉鎖しているが、例えば、ばね等を用いて、開放された扉部を回動させて開閉位置を閉鎖しても良い。このような場合であっても、同様の効果を得ることができる。
[特許請求の範囲との対応]
上記実施形態の説明で用いた用語と、特許請求の範囲の記載に用いた用語との対応を示す。
パチンコ機1が弾球遊技機に相当する。また、一般入賞口SW35aが検知装置に、開閉装置が開閉手段に相当する。
1…パチンコ機、5a…CRユニット、5b…ヒンジ、5c…前枠、8…遊技盤、9…板ガラス、11…スピーカ、12…上皿、13…下皿、13a…満杯SW、14…停止ボタン、14a…停止SW、15…精算表示装置、16…貸出ボタン、16a…球貸SW、17…精算ボタン、17a…精算SW、18…発射ハンドル、19a…発射停止SW、20a…タッチSW、21…外枠、22…発射モータ、23a…球切れSW、24b…払出SW、25…ガイドレール、26…遊技領域、27…遊技釘、28…センターケース、28a…窓、29…特別図柄表示装置、29a…特別図柄保留数表示装置、30…普通図柄表示装置、30a…普通図柄保留数表示装置、31…始動口、31a…特図始動SW、33a…大入賞口、33b…カウントSW、33c…大入賞口ソレノイド、34…アウト穴、35…一般入賞口、35a…一般入賞口SW、35b…樋、36…一般入賞口、36a…一般入賞口SW、36a…一般入賞口SW、37…ランプ、38…前面枠閉鎖SW、39…意匠枠閉鎖SW、40…羽根、40b…普通役物ソレノイド、42…普通図柄作動ゲート、42a…普通図柄作動SW、50…主制御装置、51…払出制御装置、52…発射制御装置、53…サブ統合装置、54a…演出図柄制御装置、54b…演出図柄表示装置、60…CRユニット端子板、61…外部接続端子、64…図柄表示装置中継端子板、100…防止装置、110…背面部、120…本体部、121…入球口、122…通路、123…排出口、124…開閉機構、124a…扉部、124b…支軸、124c…錘部、124−1…開閉位置、125…回転体、125a…溝部、125−1…回転区間、126…支軸、200…遊技球、300…ゴト器具、400…防止装置、420…本体部、420a…孔部、420b…側面部、421…入球口、422…通路、423…排出口、424…開閉機構、425…回転体、425a…溝部、425b…突出部、426…支軸、427…ラチェット歯車、428…ラチェット爪、428a…爪部、428b…棒状部、500…防止装置、510…背面部、520…本体部、521…入球口、522…通路、523…排出口、524…開閉機構、524a…扉部、524−1…開閉位置、525…回転体、525−1…回転区間。

Claims (4)

  1. 遊技盤に設けられた入賞口に入球した遊技球が上流側から下流側に流下する入球経路と、該入球経路における予め定められた検知位置で前記入賞口に入球した遊技球を検知する検知装置と、該検知装置による検出信号に基づいてコマンドを生成する主制御装置と、該主制御装置から送られたコマンドに応じて賞球を発生させる払出制御装置とを備える弾球遊技機であって、
    前記検知位置よりも下流側の開閉位置において前記入球経路を閉鎖することで、外部から前記入球経路に侵入した異物或いは遊技球が前記開閉位置の上流側に侵入することを防ぎ、遊技球が前記開閉位置を流下する際には該遊技球により開放されて該遊技球を流下させると共に、該遊技球の通過後、再度、前記開閉位置を閉鎖する開閉手段と、
    前記開閉手段を開放させている遊技球が、下流側から上流側に移動することを防ぐ移動防止手段と、
    を備えることを特徴とする弾球遊技機。
  2. 請求項1に記載の弾球遊技機において、
    前記移動防止手段は、前記入球経路を流下する遊技球との衝突により該入球経路に沿って回転すると共に、前記開閉手段を開放させている遊技球が流下する流下方向の逆方向に沿った回転が規制されており、その外周面に、流下する遊技球に係合する複数の溝部が連なった状態で形成された回転体として構成されており、
    前記回転体は、前記開閉手段が開放されている間は、前記溝部に係合した遊技球のみを流下可能とすることで、前記開閉手段を開放させている遊技球が下流側から上流側に移動することを防ぐこと、
    を特徴とする弾球遊技機。
  3. 請求項2に記載の弾球遊技機において、
    前記開閉手段は、前記入球経路に沿った位置に立設された支軸と、前記支軸により軸支され、前記開閉位置で前記入球経路を閉鎖する板状の扉部を有しており、
    前記扉部は、前記開閉位置を流下する遊技球に衝突することで前記流下方向に沿って回動して前記開閉位置を開放すると共に衝突した遊技球を流下させ、該遊技球が離間した後に、前記流下方向の反対方向に沿って回動して前記開閉位置を閉鎖し、
    前記回転体は、前記流下方向に回動した前記扉部に当接している遊技球が前記溝部に係合することで、前記開閉手段を開放させている遊技球が下流側から上流側に移動することを防ぐこと、
    を特徴とする弾球遊技機。
  4. 請求項3に記載の弾球遊技機において、
    前記回転体の前記外周面と、開放された前記扉部とが対面するよう、前記回転体と、前記扉部と、前記支軸とが配置されていること、
    を特徴とする弾球遊技機。
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