JP4530431B1 - 遊技機枠ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】円滑な遊技を実行しつつ、賞球払出ユニットによって払い出した遊技球の滞留状態を検出することができ、不必要かつ頻繁なエラー報知を回避して、遊技者の遊技への集中を促進することのできる遊技機枠ユニットを提供すること。
【解決手段】この遊技機枠ユニットは、遊技盤を内包する遊技機枠と、遊技機枠に対して着脱自在に装着された賞球払出ユニット100と、を有し、賞球払出ユニット100は、揺動部材130aと揺動センサ130bとを備え、揺動部材130aは揺動センサ130bに検出されない第1状態、検出される第2状態、その間の第3状態とを揺動移動し、複数回の第2状態の検出及び第1特定時間の経過を条件にエラー処理を実行し、複数回の第2状態の非検出及び第2特定時間の経過を条件にエラー処理を解除する。
【選択図】図7

Description

本発明は、遊技機枠ユニットに関し、特に賞球払出ユニットによって払い出した賞球がその下流側で滞留している状態を確実に検出することのできる遊技機枠ユニットに関する。
パチンコ機においては、弾球された遊技球が遊技領域(遊技盤面上又はその近傍に形成された領域であって、遊技球の流下による遊技や演出を実現するための領域。)を流下して、その流下の過程で遊技球が遊技領域内の遊技釘や風車に衝突しつつ転回して流下方向が変化する。その結果、遊技領域上に配置された各種入賞口に遊技球が入賞すれば所定の賞球の払出しがされ、一方いずれの入賞口にも入賞せずアウト口に遊技球が流入すれば賞球の払出しはされない。遊技者は、弾球における自らの技量を発揮して、又は遊技球の流下における偶然性を利用しつつ遊技球の入賞及び賞球の払出しを期待し、遊技を楽しむのである。
パチンコ機の背面側には、遊技球を遊技領域に向けて発射する発射装置や、遊技者に向けて賞球を払出すための賞球払出ユニットや、遊技球の発射及び賞球の払出しを制御する制御手段等が配置されている。この制御手段は、遊技領域の入賞口に遊技球が入球したことを契機として、賞球払出ユニットを介して遊技者へ賞球の払出しを実行する。
賞球払出ユニットから払い出された遊技球は、遊技機枠に設けられた球通路を介して球皿に供給される。また、球皿の近傍には、球皿に遊技球が満杯であることを検出する満タン検出手段が設けられている(例えば、特許文献1参照)。そして、満タン状態が継続している場合に、賞球の払出しの停止等、遊技の中断処理が行われる。
特許文献1に記載の遊技機は、賞球払出装置から供給された遊技球を貯留する打球供給皿と、この打球供給皿が満杯となりそれ以上貯留できなくなった余剰球を貯留する余剰球受皿と、を備える。また、余剰球受皿の裏面側には、余剰球受皿が満杯になったことを検出する満タン検出スイッチが設けられている。
特開平5−237247号公報
特許文献1に記載の遊技機の満タン検出スイッチは、余剰球受皿の裏面側に配置されており、余剰球受皿と満タン検出スイッチまでの距離が比較的短い。したがって、余剰球受皿内の遊技球が満杯となると、比較的直ぐに満タン検出スイッチが満タン状態を検出し、この満タン状態の検出に伴って、遊技の中断処理が実行される。したがって、遊技の中断頻度が高くなり、円滑な遊技の実行が妨げられることがあった。
また、満タン検出スイッチは、賞球払出ユニットから球皿までの遊技球の経路上に設置され、その検出スイッチ近傍での遊技球の有無状態によって満タン状態か否かを検出するものである。したがって、実際には満タン状態でないにも拘らず、満タン検出スイッチ近傍を通過する球によって球有りが検出(すなわち、満タン状態が検出)され、満タン状態を示す信号が出力されてしまう場合がある。
満タン検出スイッチとしては、遊技球と接触することにより遊技球の有無を検出する接触式のメカスイッチ(マイクロスイッチ等)や、経路内に設置され遊技球と接触可能とされた検出片の位置を光学センサによって検出する投受光方式のものがよく用いられる。特にこれらの遊技球と接触するタイプのものにおいては、経路内を通過する遊技球が接触部に偶発的に接触することによって滞留状態を誤検出してしまう場合がある。
しかしながら、満タン状態でもないのに満タン状態が検出されてしまい、そのエラー報知(例えば、「球を抜いてください」等のエラーメッセージ表示。)が行われてしまうと、遊技者の遊技への集中がそがれて好ましくない。払い出された賞球が検出部に接触するたびにエラー報知が行われると、遊技者は頻繁に球皿からの球抜き動作を行わなければならなくなり、円滑な遊技の提供の実現が困難となる。
また、エラー報知が頻繁に行われると、ホール員にとっても満タン状態によるエラー報知なのか不正行為が行われていることによるエラー報知なのかの区別が難しくなり、エラー状況の確認が煩雑となるという問題もある。
本発明は、上記の事情に鑑みて為されたものであり、円滑な遊技を実行しつつ、賞球払出ユニットによって払い出した遊技球の滞留状態を正確に検出することができ、不必要かつ頻繁なエラー報知を回避して、遊技者の遊技への集中を促進することのできる遊技機枠ユニットを提供することを例示的課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明の例示的側面としての遊技機枠ユニットは、遊技球の流下に基づく遊技を実現する遊技盤を内包する遊技機枠と、遊技機枠に対して着脱自在に装着された賞球払出ユニットと、賞球払出ユニットの駆動を制御する制御手段と、を有する遊技機枠ユニットであって、賞球払出ユニットは、遊技球が通過する第1供給通路と、第1供給通路から導かれた遊技球が流入する球入口を有し、流入した遊技球が通過する第2供給通路と、第1供給通路と第2供給通路との間に配置され、かつ第1供給通路内の遊技球を1球ずつ第2供給通路に向けて通過させる回転体を有する球誘導部材と、回転体を回転駆動する駆動手段と、第2供給通路の一部を構成し、かつ第2供給通路の通路幅を狭める位置と通路幅を広げる位置との間で移動する揺動部材と、揺動部材の位置に基づいて第2供給通路内に複数の遊技球が溜まった滞留状態を検出する滞留検出手段と、を備えており、第2供給通路は、複数の屈曲部を有しており、揺動部材は、その上端部近傍において軸支され、軸直交面内において上端部から下端部にかけて扇状に広がる略三角形状を呈すると共にその下端部が曲線形状であり、上端部と下端部との間に滞留検出手段の検出部に挿脱される検出リブを有し、下端部の一部には、第2供給通路を構成する構成部材に形成されたスリットを介して側方に突出形成されることにより構成部材の外側から揺動部材が操作可能となる操作片を有し、かつ、自重によって下端部が第2供給通路を構成する第1壁面よりも通路内側に移動して通路幅を狭める位置となるように構成されており、揺動部材の下面と揺動部材の下方に配置された第1壁面との間には、隙間が設けられており、揺動部材の下面は、第2供給通路の通路内側から通路外側に向かって上方に傾斜しており、揺動部材が第2供給通路の通路幅を狭める位置に移動した状態では、第2供給通路を構成する壁面のうち揺動部材に対向して配置された第2壁面と揺動部材との間の幅寸法と、第2供給通路の球入口の幅寸法と、が略同一となるように構成されており、揺動部材の揺動移動は、自重によって下端部が第2供給通路を構成する第1壁面よりも通路内側に移動して通路幅を狭めることにより、検出リブが滞留検出手段によって検出されない第1状態と、滞留状態となることにより検出リブが滞留検出手段によって検出される第2状態と、第1状態と第2状態との間の状態である第3状態と、の間を遷移することにより実現され、制御手段は、滞留検出手段が滞留状態を検出した場合に球誘導部材の駆動を制限する駆動制御を実行すると共に滞留検出手段による検出結果に基づくエラー処理を実行可能であり、制御手段は更に、滞留検出手段が揺動部材の第2状態を検出してから第1特定時間が経過していること、及び、第2状態の検出の後に再度滞留検出手段が第2状態を検出したこと、を条件にエラー処理を実行すると共に、滞留検出手段が揺動部材の第2状態を非検出してから第2特定時間が経過していること、及び、第2状態の非検出の後に再度滞留検出手段が第2状態を非検出したこと、を条件にエラー処理を解除するように構成されている。
賞球払出ユニットは、遊技盤を内包する遊技機枠に対して着脱自在に装着されている。賞球払出ユニットが着脱自在であることにより、賞球払出ユニットを容易に取り外して、賞球払出ユニットの点検等のメンテナンスを行うことができる。賞球払出ユニットと遊技機枠とが一体に形成されている構成と比べて、賞球払出ユニットのみの交換を容易に行うことができると共に、メンテナンスの際の分解作業も容易に行うことができ、メンテナンス効率を向上させることができる。
賞球払出ユニットは、遊技球が通過する第1供給通路と、第1供給通路から導かれた遊技球が通過する第2供給通路と、第1供給通路と第2供給通路との間に配置され、かつ第1供給通路内の遊技球を1球ずつ第2供給通路に向けて通過させる球誘導部材と、第2供給通路の一部を構成し、かつ第2供給通路の通路幅を狭める位置と通路幅を広げる位置との間で移動する揺動部材と、揺動部材の位置に基づいて第2供給通路内に複数の遊技球が溜まった滞留状態を検出する滞留検出手段と、を備えており、第2供給通路内に遊技球が滞留した滞留状態を検出することができる。
例えば、賞球払出ユニットから排出した遊技球を球皿に導くよう構成した遊技機枠ユニットにおいては、球皿内に遊技球が満杯で更なる遊技球を収容できない状態(満タン状態)となると、遊技球は球皿に供給されず、球誘導部材の下流側の第2供給通路内に滞留する。この第2供給通路に遊技球が滞留した状態を滞留検出手段によって検出することにより、球皿の満タン状態を検出することができる。
滞留検出手段によって球皿の満タン状態を検出することにより、球皿の直上に設けられた満タン検出手段によって球皿の満タン状態を検出する構成と比べて、球皿から球誘導部材までの空間に遊技球を貯留することができるため、満タン状態を検出するまでに収容可能な遊技球数を増やすことができ、球皿が満杯になったことに基づく遊技の中断頻度を低減することができる。
したがって、球皿の近傍に満タン検出スイッチを設ける構成と比べて、満タン状態を検出するタイミングや遊技を中断するタイミングを比較的遅延させることができ、遊技の中断を防止して円滑な遊技の継続を実行することができる。
また、揺動部材は、自重によって第2供給通路の通路幅を狭める位置に移動するように構成されており、供給通路内に遊技球が滞留した状態において供給通路内の通路幅を広げる位置に移動するため、必要に応じて滞留した遊技球の収容スペースを広くすることができる。したがって、遊技球の貯留数を適宜増やすことができ、遊技球が満杯状態であることに基づく遊技の中断頻度を低減することができる。
なお、滞留検出手段は、複数の遊技球が第2供給通路内に溜まっていることを検出することができるものであればよく、種々の構成を採用することができる。また、滞留状態として検出する第2供給通路内の遊技球数は、任意の数であればよく、一定数としてもよいし適宜変化させてもよい。また、滞留状態として検出する基準となる遊技球数は、第2供給通路の収容可能な遊技球数や、賞球払出ユニットの下流の収容球数等に応じて適宜設定することができる。
また、滞留検出手段の検出結果に基づいて球誘導部材の駆動を制御する制御手段を更に備えており、制御手段は、滞留検出手段が滞留状態を検出した場合に、球誘導部材の駆動を制限する駆動制御を実行する。
滞留検出手段は、第2供給通路内に複数の遊技球が滞留した滞留状態を検出しており、この滞留状態が検出された際に球誘導部材を駆動し続けると、第2供給通路内に滞留した遊技球が更に多くなり、第2供給通路内で球詰まりが発生するおそれがある。したがって、制御手段によって第2供給通路内の遊技球の滞留状態に応じて球誘導部材の駆動を制限する制御することが望ましい。制御手段を設けることにより、球誘導部材の下流の滞留状態に基づいて球誘導部材の駆動を制限して、第2供給通路内の球詰まりを防止することができる。
球誘導部材の駆動の制限とは、球誘導部材の駆動を停止させたり、駆動速度を低下させたり、球誘導部材を間欠駆動させたりする構成を例示できるが、これらに限定されず、球誘導部材の下流に配置された第2供給通路の球詰まりを防止できるような駆動制御を全て含む概念である。
また、制御手段は、滞留検出手段が滞留状態を検出した場合に、所定時間の経過を待って球誘導部材の駆動を制限する駆動制御を実行するように構成してもよい。このように、所定時間の経過後に駆動制限することにより、滞留状態の検出タイミングに対して球誘導部材の停止タイミング等を適宜遅延させることができる。例えば、滞留状態の検出タイミングと球誘導部材の停止タイミングとを略同時にすると、第2供給通路内の滞留状態を検出した直後に賞球払出ユニットによる賞球の払出しが停止し、遊技の中断頻度が高くなる。
しかし、滞留状態の検出タイミングに対して球誘導部材の停止タイミング等を適宜遅延させることにより、滞留状態を検出してから滞留状態が解消する時間を設けて、遊技の中断頻度を低下させることができる。例えば、滞留検出手段によって滞留状態を検出した直後に、球皿内の遊技球を抜く作業を遊技者に対して促す処理を行う。遊技者によって球抜き作業が実行されることにより、滞留状態が解消し、遊技を中断せずに継続することが可能となる。
なお、所定時間とは、第2供給通路の収容可能な遊技球数や、第2供給通路の下流における収容可能な遊技球数に基づいて定めたり、球抜き処理に必要な時間や滞留検出手段の配置や構造等に基づいて定めたりすることが望ましい。
揺動部材は、上端部から下端部にかけて扇状に広がる略三角形状を呈している。そして、その上端部と下端部との間に滞留検出手段によって検出される検出リブが設けられている。略三角形状を呈しているので、下端部(下面)を大きく形成することができる。上端部を軸として揺動するので、検出リブの揺動移動よりも下面の揺動移動を大きくすることができる。その下面は、第1状態において自重によって第1壁面よりも通路内側に移動して通路幅を狭めており、この状態で通路の下側から球誘導部材に向けて不正に異物を侵入させる行為を有効に防止することができる。下面の移動を大きくすることができるので、下面を通路内へより多く侵入させることができ、一層の不正防止効果を発揮させることができる。
下端部には、操作片が設けられている。この操作片により、構成部材の外側から揺動部材を操作することが可能とされている。メンテナンス等の際に、強制的に揺動部材を第1状態や第2状態に移動させることができる。
この揺動部材は、自重によって垂下することにより検出リブが前記滞留検出手段によって検出されない第1状態、検出リブが滞留検出手段によって検出される第2状態を実現する。そして、その第1状態と第2状態との距離を大きくとることにより、第1状態と第2状態との間の状態である第3状態を大きく設定することができる。
第3状態を大きく設定すれば、通路を通過する遊技球が揺動部材に接触して揺動部材が多少揺動した場合に、滞留検出手段によって検出リブが検出されてしまうのを防止することができる。したがって、滞留状態でないにも拘らず滞留状態であると誤検出してしまうことを防止することができる。 また、この賞球払出ユニットは、滞留検出手段が第2状態を検出してから第1特定時間が経過したこと、及び第2状態の検出後に再度第2状態を検出した場合に、制御手段がエラー処理を実行する。したがって、流下中の遊技球が滞留検出手段に接触してしまうことにより、実際には滞留状態でない(非滞留状態)にも拘らず、滞留検出手段によって散発的又は偶発的に滞留状態が検出されてしまう、という誤検出を一層確実に回避することができる。
滞留状態を確実に検出して、その場合に限って滞留状態に対応するエラー処理を実行することができるので、不必要なエラー報知によって遊技者が頻繁に煩わされるのを防止することができる。その結果、円滑な遊技の提供を実現することができる。また、滞留に関する頻繁なエラー報知が防止されることにより、滞留状態に基づくエラー報知なのか不正行為に基づくエラー報知なのかの区別がホール員にとって容易となり、エラー状況確認も円滑となる。
ここで、第1特定時間は、流下中の遊技球による散発的又は偶発的な滞留状態の検出を確実に回避することができる程度の時間であり、適宜設定される。例えば、第1特定時間を400msecに設定すれば、本発明の効果を充分に奏することができる。
また、滞留検出手段が第2状態を非検出してから(すなわち、第2状態を検出しなくなってから)第2特定時間が経過したこと、及び第2状態の非検出後に再度第2状態を非検出した場合に、制御手段がエラー処理を解除する。したがって、滞留状態が確実に解消されたことが確認されてからエラー処理を解除することができるので、確実に非滞留状態となっていないにも拘らずエラー解除をしてしまう、という誤検出を確実に回避することができる。なお、第2特定時間は、第1特定時間と同様に適宜設定される時間であり、例えば、第1特定時間と同時間であってもよい。
なお、エラー処理は、遊技者への報知を含む。遊技者への報知は、例えば、「球を抜いてください」との文字や画像の表示による報知、「球を抜いてください」との音声発声による報知、警告ランプ点灯表示による報知等を含む。
また、滞留検出手段には、マイクロスイッチや光センサが多く用いられるが、これらに限定される必要はなく、例えば、磁気センサ、静電センサ等の様々なセンサを適用することができる。
制御手段は、第1特定時間中に滞留検出手段が第2状態を非検出した場合に、エラー処理を実行しないように構成されていてもよい。
この構成によれば、滞留検出手段が第2状態の検出を維持しているか否かを第1特定時間中に確認(監視)する。そして、第2状態を非検出(第2状態以外の状態を検出)した場合には、制御手段はエラー処理を実行しない。
遊技球が第2供給通路内に滞留している場合は、滞留検出手段による検出結果は、継続的に滞留状態となるはずであり、単発的であっても第2状態以外の状態が検出されることはないはずである。したがって、第1特定時間中に第2状態以外の状態が検出された場合は、たとえそれ以前又はその後に第2状態が検出された場合であっても、遊技球は滞留していないと判断することができる。
この構成によって、より一層確実に滞留状態を検出することができ、実際の滞留状態の場合にのみエラー処理を実行することができる。通過中の遊技球による接触を起因とする不必要なエラー処理の実行を一層確実に防止することができる。
なお、滞留検出手段は、第1特定時間内に1回又は複数回に亘って離散的に検出を行ってもよいし、第1特定時間中の常時監視(アナログ信号に基づく連続検出)であってもよい。また、第2状態の非検出態様に応じて、エラー処理の実行/不実行を制御手段が判断してもよい。例えば、複数回検出した内の1回でも第2状態以外の状態が検出されればエラー処理不実行としてもよいし、2回以上の第2状態以外の状態が検出された場合にのみエラー処理不実行としてもよい。
常時監視の場合には、例えば、滞留検出手段から出力される検出信号が所定閾値以上(H信号:非滞留状態)か未満(L信号:滞留状態)かにより滞留/非滞留を判断するが、H信号の出力時間が一定時間以上か未満かによりエラー処理実行/不実行を判断してもよい。もちろん、H信号の出力時間は、第1特定時間内において複数回のH信号が存在する場合の合計時間であってもよいし、その複数回のH信号の内の最長時間を出力時間として選択してもよい。
第1供給通路及び球誘導部材は、遊技球が通過する2列の球通路と、球通路間に配置された仕切り部と、を有しており、第2供給通路の遊技球が通過する球通路の断面積は、第1供給通路の2列の球通路の断面積よりも広く構成されており、球誘導部材の近傍には、光を投光する投光部と、投光部からの光を受光する受光部と、を有し、球誘導部材が第2供給通路に向けて導く遊技球によって投光部からの光が遮光されることにより、遊技球の通過を検出する球検出部材が設けられており、投光部と受光部とは、2列の球通路と仕切り部とを挟んで離間して配置されており、仕切り部には、投光部からの光を受光部に向けて通過させるための穴部が形成されている。
第1供給通路及び球誘導部材は、遊技球が通過する2列の球通路と、球通路間に配置された仕切り部と、を有しており、第1供給通路は2列で遊技球を通過させるため、球通路が1列の第1供給通路と比較して、遊技球の収容スペースを広く設けることができると共に、単位時間当たり球誘導部材に向けて導く遊技球数を多くすることができる。更に、球誘導部材においても、第1供給通路の各球通路を通過した球を2列で通過させるため、球通路が1列の球誘導部材と比べて、単位時間当たりの遊技球の通過球数を多くすることができ、第1供給通路から第2供給通路に向けての円滑な遊技球の通過を実現することが可能となる。
更に、第2供給通路の遊技球が通過する球通路の断面積は、第1供給通路の2列の球通路の断面積よりも広く構成されているため、第1供給通路から第2供給通路に向けての円滑な遊技球の通過を実現することが可能となる。なお、第1供給通路及び第2供給通路の断面積とは、遊技球の通過方向と直交する平面における断面積であり、断面積が広い程、単位時間当たりの遊技球の通過球数が多くなるように構成される。
また、球誘導部材の近傍には、投光及び受光によって遊技球の通過を検出する球検出部材が配置されている。球検出部材は、非接触で遊技球を検出しており、遊技球の通過に悪影響を与えることなく通過する遊技球を確実に検出することが可能となる。更に、球検出部材の投光部と受光部は、2列の球通路及び仕切り部を挟んで離間して配置されており、仕切り部に穴部が形成されていることにより、1つの球検出部材によって2列の球通路を通過する遊技球を検出することができる。
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下添付図面を参照して説明される好ましい実施の形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、賞球払出ユニットが遊技機枠に対して着脱自在に構成されていることにより、賞球払出ユニットを容易に取り外して点検等のメンテナンスを行うことができ、メンテナンスの作業効率を高めることができる。また、第2供給通路内に複数の遊技球が溜まった滞留状態を検出する滞留検出手段を備えており、第2供給通路内に遊技球が滞留した滞留状態及びその下流における球皿等の満タン状態を検出することができる。球皿の近傍に満タン検出スイッチを設ける構成と比べて、満タン状態を検出するタイミングや遊技を中断するタイミングを比較的遅延させることができ、遊技の中断を低減して円滑な遊技を実行することができる。
第2供給通路内での遊技球の滞留状態を確実に検出し、その検出に基づいてエラー処理を実行するので、実際には滞留状態でないにも拘らず、滞留検出手段によって散発的又は偶発的に滞留状態が検出されてしまう、という不都合を回避することができる。その結果、不必要かつ頻繁なエラー報知を回避して、遊技者の遊技への集中を促進することができ、円滑な遊技の提供に寄与することができる。
更に、第1状態と第2状態との間の第3状態を大きく設定することにより、不要なエラー処理の頻発を防止するので、不正エラー報知との区別をホールコンピュータ側で容易に行うことができる。また、併せて下方からの球誘導部材側への異物侵入を有効に防止し、不正防止効果を向上させることができる。
本発明の実施の形態1に係るパチンコ機の正面図である。 図1に示すパチンコ機の背面図である。 図2に示すパチンコ機からカバー部材と遊技盤ユニットを外した状態の背面図である。 右後方から視認したパチンコ機の賞球払出ユニット部分の拡大斜視図である。 右後方から視認したパチンコ機の賞球払出ユニット部分の拡大斜視図である。 賞球払出ユニットを右後方から視認した斜視図である。 右構成部材を外した状態の賞球払出ユニットの右側面図である。 左構成部材を外した状態の賞球払出ユニットの左側面図である。 図7に示す球有り検出手段の拡大図である。 回転体部分を拡大した斜視図である。 カウントセンサと回転体とを模式的に示した図である。 図8に示す切替弁の拡大図である。 図7に示す揺動部材の拡大図である。 図7に示す第2供給通路の拡大図である。 変形例に係る第2供給通路の拡大図である。 パチンコ機の機能ブロック図である。 賞球払出ユニットによる賞球払出処理動作の一例を示すフローチャートである。 満タンエラーの解消処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係る賞球払出ユニットの滞留検出手段近傍を拡大して示す図であって、揺動部材の第1状態を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る賞球払出ユニットの滞留検出手段近傍を拡大して示す図であって、揺動部材の第2状態を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る賞球払出ユニットの滞留検出手段近傍を拡大して示す図であって、揺動部材の第3状態を示す図である。 図19に示す滞留検出手段と左構成部材とを分解して示す分解図である。 本発明の実施の形態2に係るパチンコ機のエラー処理実行の手順を説明するフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係るパチンコ機のエラー処理解除の手順を説明するフローチャートである。 変形例に係る回転体とモータとを接続するギアを模式的に示した図である。
[実施の形態1]
以下、本発明の実施の形態1について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る遊技機枠ユニットを備えるパチンコ機2の正面図である。このパチンコ機2は、遊技機枠3、遊技盤ユニット5、ガラス10、発射ユニット(不図示)、球皿14を有している。発射ユニットは、1個ずつ遊技球23を遊技盤ユニット5に構成される遊技領域16に向けて発射可能である。
パチンコ機2は、遊技者が後述する発射装置ハンドル15を操作することによって、遊技領域16に向けて遊技球23が発射ユニットによって発射され、遊技球23の流下による遊技が実現される。なお、遊技機は、パチンコ機2の他にパチンコ式スロットマシン機、コインゲーム機等のアーケードマシン、各種ゲーム機を概念することができ、要するに、遊技媒体の流下による遊技を実現する遊技領域を有するあらゆる遊技機が含まれる。なお、パチンコ機においても、アレンジボール機、雀球機等の組合せ式パチンコ機、いわゆるデジパチタイプ(1種タイプ)やハネモノタイプ(2種タイプ)のパチンコ機等のあらゆるパチンコ機が概念できるが、本実施の形態1においては、デジパチ遊技(1種遊技、図柄変動遊技ともいう。)を実現するいわゆる1種タイプのパチンコ機について例示説明する。なお、図柄変動遊技については後述する。
パチンコ機2の遊技機枠3は、後述する遊技盤ユニット5を保持するためのもので、このパチンコ機2の周囲側面及び前方又はそれに加えて後方を囲むように構成される。遊技機枠3の内部側には、遊技盤ユニット5の他にも後述する各種制御基板や遊技媒体用の経路等各種機構部品が配置され、遊技機枠3によって周囲側面及び前方又はそれに加えて後方からのパチンコ機2内部側への不正アクセスが防止されるようになっている。
パチンコ機2の周囲を囲む外枠4、その内側にヒンジ22によって前方開閉可能に揺動支持されて遊技盤ユニット5を保持する前枠9、前枠9の前方にヒンジ22によって前方開閉可能に揺動支持されガラス10及びその周囲を装飾する装飾部材32を保持するガラス枠12、を有して遊技機枠3が構成される。なお、ガラス10は、遊技機枠3内部側に保持された遊技盤6を前方から遊技者が視認することができるようにするための透明部材である。遊技機枠ユニットは、遊技盤ユニット5を保持する前枠9と、後述する賞球払出ユニット100と、によって構成されている。
ガラス10は、遊技盤6に対して一定距離以上離間して配置された透明板である。ガラス10は、2枚の透明平板ガラスで形成されてガラス枠12の裏面側に保持され、遊技盤6との間に遊技球23が流下する流下空間を形成する機能、遊技者がガラス10を通して遊技盤6を視認できるように視認性を確保する機能、遊技者が遊技盤6に不正にアクセス(接触)できないように不正アクセスを防止する機能、を発揮する。
球皿14は、遊技者の持ち球を貯留するためにパチンコ機2の前面に配置された皿部材であって、本実施の形態1においては上球皿14aと下球皿14bとを有している。上球皿14aは、球抜き部材14cを有して遊技盤6の下方、すなわちガラス枠12の下方部分に配置され、下球皿14bは、その上球皿14aの更に下方に配置されている。
発射ユニットは、球送り装置(不図示)によって球皿14の一部としての上球皿14aから発射位置に送り出された遊技球23を遊技領域16の上部に向けて発射(弾球)するためのものである。発射ユニットは、例えば発射位置の遊技球23を弾球する発射杆、その発射杆を駆動する発射モータ、発射杆を付勢して弾球力を発生させる発射バネ等を有してユニット構成され、前枠9に取り付けられている。その発射ユニットによる球発射のため、遊技者の操作に基づいて球発射のオンオフ及びその発射強度調整を実現する発射装置ハンドル15がパチンコ機2の前面下方に設けられている。
遊技盤ユニット5は、遊技盤面6a側の略中央に遊技役物としてのセンター役物7が配置された遊技盤6を有しており、その遊技盤面6aには多数の遊技釘27も配置されている。センター役物7の中央部には、画像表示手段としての演出表示装置7aが配置されると共に、この演出表示装置7aの表示部7bを露出させるための表示開口部7dが形成されている。
遊技盤6は、その表面側に遊技球23の流下による遊技を実現するための遊技領域16を構成するための盤状部材であり、遊技盤6を前方から遊技者にとって視認可能となるように遊技機枠3(本実施の形態1においては、遊技機枠3の一部としての前枠9。)に保持されている。その遊技盤6の表面には略円形状に周囲を囲むようにレール飾り26が取り付けられており、レール飾り26の外レール26aが遊技盤に対して立設するように配置されている。そして、レール飾り26の外レール26aによって画定され、外レール26aに面した略円形状の領域が遊技領域16となっている。
遊技釘27は、遊技領域16を流下する遊技球23と衝突してその流下方向を変更させる流下変更部材であり、多数が遊技領域16内に配置されている。また、遊技領域16には、普通入賞口28、始動入賞口29、大入賞口31等の入球部材及びアウト口30が配置されている。更に、遊技領域16には、ゲート33、風車34等が配置されており、流下する遊技球23が各入球部材に流入したり、ゲート33を通過したり、風車34を回転させたりすることによって、遊技球23による流下遊技を楽しむことができるようになっている。
センター役物7は、演出表示装置7aの周囲を覆うように構成されており、図柄変動遊技(1種遊技)を実現するものである。センター役物7の上部には、図柄表示手段としての第1図柄(特別図柄)表示装置17が配置されると共に、センター役物7の中央部には、演出表示装置7aが配置されている。
第1図柄表示装置17には、抽選手段の抽選結果である第1図柄17aの変動が表示される。第1図柄は、始動入賞口29への遊技球23の入球を契機として実行される抽選の結果に対応した図柄である。第1図柄の変動表示が所定の当選態様で停止することにより第1特別遊技としての大当りが発生する。
演出表示装置7aは、例えば、液晶表示装置・有機ELディスプレイ・LED等により構成されて遊技者が遊技盤面6a側から視認可能となるように配置され、その表示部7b上に映像表示を行うものである。この演出表示装置7aの表示部7bには、第1図柄に連動する表示図柄(第1装飾図柄)7cの表示がなされる。表示図柄は、第1抽選手段の抽選結果を視覚的に演出するための図柄であり、第1の遊技に対応する。また、例えば、キャラクター等によるストーリー仕立ての映像としての演出映像も表示部7b上に表示されるようになっている。演出表示装置7aには、遊技制御手段としての演出制御基板が中継基板を介して電気的に接続されており、演出制御基板によって画像表示が制御される。
遊技盤6の裏面側には、パチンコ機2の全体の制御を行う主制御手段(主制御基板)200を収容した主制御基板ケース35と、演出表示装置7aの画像表示等の演出制御を行う演出制御手段(演出制御基板)220を収容した演出制御基板ケース36と、後述する賞球払出ユニット100による賞球の払出しを制御する払出制御手段(払出制御基板)230を収容した払出制御基板ケース37と、電源手段(図示せず)を収容した電源基板ケース38と、が配置されている。この各制御基板ケースに収容された各制御手段によって遊技が実現される。主制御基板ケース35と演出制御基板ケース36とは、遊技盤ユニット5の後面に装着されており、遊技盤ユニット5と共に前枠9に対して着脱自在に構成されている。また、主制御手段200及び払出制御手段230は、本発明に係る制御手段、の機能を備えている。
更に、遊技盤6の裏面側には、パチンコ機2の遊技状態等の遊技情報を外部に出力するための外部出力端子板39が設けられている。また、パチンコ機2の背面側には、演出制御基板ケース36及び賞球払出ユニット100の一部を覆うカバー部材42が設けられている。
また、図2に示すように、パチンコ機2の背面には、パチンコ機2が設置されるホールの設備から供給された遊技球23を一時的に貯留するための遊技球貯留装置としての球貯留タンク40と、球貯留タンク40からの遊技球23が流入し、この遊技球23を1球ずつ通過させる賞球払出ユニット100と、賞球払出ユニット100を通過した遊技球23を球皿14に向かって導く賞球供給通路41と、を備えている。
賞球払出ユニット100は、後述する払出制御手段230によって駆動制御されるように構成されており、各種入賞口への遊技球23の入球や、遊技者からの遊技球23の貸出し要求に応じて、遊技者に遊技球23を供給するように構成されている。本実施の形態1では、各種入賞口への遊技球23の入球に基づく賞球の払出処理について例示説明する。この賞球払出ユニット100については後述する。
図示しない球発射装置により遊技球23が発射されると、遊技球23はレール飾り26の外レール26aに沿いつつ進行して遊技領域16内の上部に至る。その後、遊技球23は、複数の通過軌跡に沿って移動し、あるものはレール飾り26の外レール26aに沿って右側に移動し、あるものは遊技釘27に衝突しつつ遊技領域16内を下方に流下し、あるものは普通入賞口28に流入して一定賞球数の払出しの契機となり、あるものはいずれの入球装置にも流入せずに遊技領域16内最下部に位置するアウト口30に流入してアウト球としてパチンコ機2の外部側へと排出される。
図柄変動遊技中に遊技球23が始動入賞口29に流入すると、その流入に起因して演出表示装置7aの表示図柄7cが回転表示(第1の特別遊技の抽選)を開始し、その表示図柄7cが所定の図柄(例えば、「7・7・7」。)で停止表示すれば、図柄変動遊技における大当り(第1の特別遊技。以下、図柄変動大当りという。)が発生する。そして、大入賞口31が開放して多量の入賞球を受け入れ、多量の賞球が球皿14へと払い出されるようになっている。
次いで、図3から図14に基づいて実施の形態1に係る賞球払出ユニット100について詳細に説明する。図3は、図2に示すパチンコ機2から背面を覆うカバー部材42と遊技盤ユニット5とを外した状態の背面図である。図4及び図5は、図3に示すパチンコ機2の賞球払出ユニット100部分を右後方から視認した拡大斜視図である。図6は、賞球払出ユニット100を右後方から視認した斜視図である。
賞球払出ユニット100は、遊技盤6を内包する前枠9に対して着脱自在に装着されている。図4は、前枠9に装着された状態を示しており、図5は、前枠9から取り外した状態を示している。賞球払出ユニット100は、正面視における右側部分を構成する右構成部材101(図8参照)、左側部分を構成する左構成部材102(図7参照)、及び右構成部材101と左構成部材102とに内包され、後述する第1右供給通路(第1供給通路)106及び第1左供給通路(第1供給通路)107を構成する中央構成部材103(103a〜103c)によって構成されている。
図7は、右構成部材101を外した状態の賞球払出ユニット100の右側面図である。図8は、左構成部材102を外した状態の賞球払出ユニット100の左側面図である。賞球払出ユニット100の上面100cには、球貯留タンク40から供給された遊技球23が流入する2つの流入口104、105が形成されており、各流入口104、105の下流には各々供給通路が配置している。
流入口は、右側に位置する右流入口104と、左側に位置する左流入口105と、を有する。右流入口104から流入した遊技球23は、右側に配置された第1右供給通路106に流入し、左流入口105から流入した遊技球23は、左側に配置された第1左供給通路107に流入する。
第1右供給通路106と第1左供給通路107は、左右方向に隣接した2列の球通路であり、第1右供給通路106と第1左供給通路107との間には、中央構成部材103が配置されている。中央構成部材103は、第1右供給通路106と第1左供給通路107との間に配置される仕切り部103aと、仕切り部103aの右側面及び左側面から突設した突起壁部と、を有する。
突起壁部は、仕切り部103aから右方(右構成部材101側)に向かって突出した右突起壁部103bと、仕切り部103aから左方(左構成部材102側)に向かって突出した左突起壁部103cと、を有する。右突起壁部103bの右端部(図示せず)は、右構成部材101の内壁面(図示せず)と当接しており、右突起壁部103bと右構成部材101とによって囲まれた空間が第1右供給通路106となる。また、左突起壁部103cの左端部(図示せず)は、左構成部材102の内壁面(図示せず)と当接しており、左突起壁部103cと左構成部材102とによって囲まれた空間が第1左供給通路107となる。
また、賞球払出ユニット100は、第1右供給通路106又は第1左供給通路107に遊技球23が有ることを検出する球有り検出手段(球有無検出手段)108を備えている。図9は、図8に示す球有り検出手段108の拡大図である。球有り検出手段108は、回転軸を中心に回転方向(図9に示すX方向及び−X方向)に移動する球有り検出片(検出片)108aと、球有り検出片108aの位置を検出する球有りセンサ(球有無センサ)108bと、を備える。
球有り検出片108aは、図9(a)に示す第1位置と、(b)に示す第2位置と、の間を移動する。球有り検出片108aは、第1右供給通路106内の遊技球23及び第1左供給通路107内の遊技球23と干渉するように構成されており、第1右供給通路106又は第1左供給通路107内に遊技球23が有ると遊技球23に押圧されて第1位置となり、第1右供給通路106又は第1左供給通路107内に遊技球23が無いと第2位置となる。
球有りセンサ108bは、球有り検出片108aが第1位置にあること、すなわち第1右供給通路106又は第1左供給通路107に遊技球が有ることを検出する。エラー判定手段211は、球有りセンサ108bの検出情報に基づいて、賞球払出ユニット100の異常の有無を判定するエラー判定処理を行う。このエラー判定処理については後述する。
第1右供給通路106及び第1左供給通路107を通過した遊技球23は、回転体141に導かれる。回転体141は、遊技球23を1球ずつ保持可能な保持部141bが外周に形成された回転盤141aと、回転盤141aを回転駆動する駆動手段としてのモータ141d(図6参照)と、を有する。図10は、回転体141部分を拡大した斜視図である。
回転盤141aは、左右方向に隣接して2枚配置されており、モータ141dによって回転軸141cを中心に同期して図示するY方向に向けて回転される。2枚の回転盤141aの間には、仕切り部103aが配置されている。また、仕切り部103aを挟んで第1回転体通路(球通路)141eと、第2回転体通路(球通路)141fと、が配置されている。
各回転盤141aには、3つの保持部141bが形成されており、120度回転する毎に第1右供給通路106を通過した遊技球23又は第1左供給通路107を通過した遊技球23を保持する。また、2枚の回転盤141aの保持部141bは、略60度ずつずれて形成されている。したがって、回転体141が60度回転する毎に、第1右供給通路106を通過した遊技球23と第1左供給通路107を通過した遊技球23とが交互に回転体141に保持される。
保持部141bに保持された遊技球23は、回転盤141aの回転に伴って図示するY方向に移動し、第1回転体通路141e又は第2回転体通路141fを通過して、回転体141の下流に設けられた第2供給通路120に向けて流下する。第1回転体通路141e及び第2回転体通路141fは、回転体141の保持部141bに保持された遊技球23が通過する球通路である。また、遊技球23の通過を検出するカウントセンサ(球検出部材)143が設けられており、カウントセンサ143の検出に基づいて賞球払出ユニット100によって払い出す賞球数を計数することができる。
図11は、カウントセンサ143と回転体141とを模式的に示した図である。(a)は、正面図であり、(b)は、右側面図である。カウントセンサ143は、一対の測定部143aを有しており、測定部143a間の物体を光の投受光により検出するフォトセンサである。一対の測定部143aは、光を投光する投光部と、投光部からの光を受光する受光部であり、回転体141及び仕切り部103aを挟んで配置されている。仕切り部103aには、測定部143aにおいて投受光される光を通過させるための光孔部(穴部)103eが形成されている。カウントセンサ143は、一方の測定部143aから投光した光を他方の測定部143aによって受光しており、回転体141に保持された遊技球23が通過すると、測定部143a間が遮光され、遊技球23の通過を検出することができる。
このように構成されたカウントセンサ143によれば、仕切り部103aを挟んで配置された2つの回転盤141aを介した遊技球23の通過を1つのカウントセンサ143で計測することが可能となる。なお、カウントセンサ143によって遊技球23の通過が検出されると、後述するエラー判定手段によって遊技球が正常に払い出されたと判定される。
また、回転体141の前方には、第1右供給通路106内の遊技球23及び第1左供給通路107の遊技球23をパチンコ機2外部に排出するための排出通路117が設けられている。また、回転体141の上方には、遊技球23の流路を切り替える切替弁118が設けられている。図12は、図8に示す切替弁118の拡大図である。
切替弁118は、上部に位置する回転軸118aを中心に回転方向(図12に示すZ方向)へ移動可能に構成されている。切替弁118は、第1右供給通路106及び第1左供給通路107の一部を構成し、第1右供給通路106及び第1左供給通路107の他部に対して離間するように移動し、第1右供給通路106内の遊技球23及び第1左供給通路107内の遊技球23を排出通路117に導く状態と回転体141に導く状態とを実現する。
切替弁118の前面は、前方に配置された操作部材119と当接している。操作部材119は、賞球払出ユニット100の右構成部材101に形成された操作穴部101aを貫通し、賞球払出ユニット100の右側面100aから突出して配置されている(例えば、図6参照)操作部材119は、賞球払出ユニット100の外側から操作可能であり、操作穴部101a内において前後方向にスライド移動する。操作部材119は、(a)に示す第1位置と、(b)に示す第2位置と、の間を移動する。
(a)に示すように操作部材119が第1位置の状態では、操作部材119が切替弁118のZ方向への移動を規制している。第1右供給通路106及び第1左供給通路107の下部は前方に向かって曲がっており、切替弁118は、内部を通過する遊技球23によって前方に押圧される。しかし、操作部材119が第1位置の状態では、操作部材119によって切替弁118のZ方向への移動が規制されており、切替弁118は第1右供給通路106及び第1左供給通路107の他部に対して離間するように移動しない。よって、第1右供給通路106を通過した遊技球23及び第1左供給通路107を通過した遊技球23は、回転体141に導かれる。
一方、操作部材119を第2位置に移動すると、操作部材119による切替弁118のZ方向への移動規制が解除される。したがって、切替弁118は、第1右供給通路106内の遊技球23及び第1左供給通路107内の遊技球23の自重によって押圧され、Z方向に移動する。第1右供給通路106内の遊技球23及び第1左供給通路107内の遊技球23は、排出通路117に流入する。排出通路117に流入した遊技球23は、図示しない排出経路を通過してパチンコ機2の外部に排出される。
また、回転体141の保持部141bは、回転に伴ってその位置が変化し、保持部141bが第1右供給通路106に対向した状態で第1右供給通路106内の遊技球23を保持し、第1左供給通路107に対向した状態で第1左供給通路107内の遊技球23を保持する(例えば、図12(b)参照。)。また、保持部141bが第1右供給通路106又は第1左供給通路107と対向していない状態では、回転盤141aの外周面が保持部141bへの遊技球23の流入を阻止している。(例えば、図12(a)参照)。
切替弁118は、回転体141の直上に配置されており、操作部材119が第2位置に移動することにより、回転盤141aの外周面と接している遊技球23を含めた回転体141の上方に位置する遊技球23を排出通路117に導く。したがって、回転体141の保持部141bに保持された遊技球23よりも上流の遊技球23を排出通路117に導くことができ、球抜き処理後に賞球払出ユニット100に残留する遊技球数を低減することができる。
回転体141を通過した遊技球23は、第2供給通路120に流入する。第2供給通路120は、1列の球通路である。第2供給通路120には、回転体141を通過した全ての遊技球23が導かれており、第1右供給通路106からの遊技球23と第1左供給通路107からの遊技球23とが共に流入する。第2供給通路120の遊技球23の通過方向と直交する断面における断面積は、第1右供給通路106の遊技球23の通過方向と直交する断面における断面積と、第1左供給通路107の遊技球23の通過方向と直交する断面における断面積と、を合わせた断面積よりも広くなるように構成されている。
第2供給通路120内には、遊技球の滞留状態を検出する滞留検出手段が設けられている。滞留検出手段130は、第2供給通路120を構成する壁面の一部を構成し、壁面の他部に対して移動する揺動部材130aと、揺動部材130aの位置を検出する揺動センサ130bと、を備える。
図13は、図7に示す滞留検出手段130の拡大図である。揺動部材130aは、第2供給通路120の後面を構成する後壁部120aの一部を構成しており、上端に配置された回転軸を中心に回転方向に移動する(図示するT方向)。揺動部材130aは、後壁部120aと対向する前壁部120bに近接して第2供給通路120の通路幅を狭める第1位置と、前壁部120bから離間して第2供給通路120の通路幅を広げる第2位置と、の間を移動する。また、揺動部材130aの後方には、揺動部材130aが第2位置にあることを検出する揺動センサ130bが設けられている。
揺動部材130aは、外力が作用しない状態では第1位置となり、第2供給通路120内に複数の遊技球23が滞留した状態では遊技球23によって押圧されて第2位置となる。また、揺動部材130aが第2位置にあることを揺動センサ130bが検出すると、後述するエラー判定手段211によって異常の有無が判定されるように構成されている。更に、エラー判定手段211の判定結果に応じて、後述するエラー処理手段212によって、回転体の駆動停止処理や、遊技者に対して球皿14から遊技球23を抜く球抜き操作を促す処理が実行されるように構成されている。
第2供給通路120を通過した遊技球23は、賞球供給通路41に流入し、賞球供給通路41を介して球皿14に導かれる。しかし、球皿14が満杯状態となると、遊技球23を球皿14に供給できず、賞球供給通路41内に遊技球23が貯留される。そして、賞球供給通路41が満杯状態となると、賞球払出ユニット100から遊技球23を排出することができず、回転体141を通過した遊技球23は、第2供給通路120内に溜まる。
そして、第2供給通路120内の遊技球23が増えると、第2供給通路120に滞留した遊技球23が揺動部材130aを押圧し、揺動部材130aが第2位置に移動する。揺動部材130aの位置の検出に基づいて、球皿14の満タン状態を検出することができる。また、第2供給通路120内への遊技球23の滞留状態に応じて、揺動部材130aが第2位置に移動して、第2供給通路120の容積を増やし、第2供給通路内に収容可能な遊技球数を増やすことができる。
また、第2供給通路120は、内部を通過する遊技球を上下方向に沿って通過させるように構成されており、その通路形状は複数の屈曲部を有している。複数の屈曲部を設けることにより、第2供給通路120を通過する過程で遊技球23の通過方向を適宜変更することができ、遊技球23を減速させることができる。更に、球出口120dから上方に向けて長尺部材が挿入された場合であっても、球出口120dの上方に第2供給通路120を構成する内壁面を配置することができ、異物の挿入による不正行為を防止することができる。
また、揺動部材130a及び揺動センサ130bによって賞球払出ユニット100に対する不正行為を検出することができる。図14は、図7に示す第2供給通路120の拡大図である。ここでいう賞球払出ユニット100に対する不正行為とは、針金等の長尺部材を球皿14から賞球払出ユニット100に挿入し、回転体141を不正に回転させ、遊技球23を不正に受け取る行為である。
回転体141を通過した遊技球23が流入する第2供給通路120の球入口120cと、第2供給通路の球出口120dと、の位置関係は、一部分のみ重なるように前後方向にずれている。球入口120cと球出口120dとが重なった部分には、揺動部材130aが配置されている。したがって、球出口120dから上方に向けて長尺部材が挿入された場合であっても、その長尺部材が球入口120cに直接接触できないため、長尺部材を用いた不正行為を防止することができる。
具体的には、球入口120cの下方から上方に向かって長尺部材が挿入された場合には、長尺部材は、揺動部材130aと干渉して、球入口120cまで到達することができない(図14に示すL1)。また、揺動部材130aの前面に沿う位置となるように上方に向かって長尺部材が挿入された場合には、その延長線上に球入口120cが配置されていないため、長尺部材は球入口120cに到達しない(図14に示すL2)。更に、揺動部材130aよりも前方の位置となるように長尺部材が挿入された場合には、その延長線上に球入口120cが配置されていないため、長尺部材は球入口120cに到達しない(図14に示すL3)。
以上のように、球入口120cと球出口120dとを前後方向にずらして配置することにより、長尺部材等の挿入による回転体141に対する不正行為を防ぐことができ、不正に賞球を得ようとする不正行為を防止することができる。また、揺動部材130aは、外力が作用しない状態において第2供給通路120の通路幅を狭める第1位置となるため、長尺部材の挿入口を狭めて、長尺部材による不正行為を効果的に抑制することができる。
また、回転体141と第2供給通路120の位置関係は、変形例を概念することができる。図15は、変形例に係る回転体141と第2供給通路120を示している。なお、同様の構成については、同符号を用いて説明を省略する。図15に示す変形例は、球出口120dの上方に回転体141と第2供給通路120が配置されており、球出口120dから回転体141の側方に向かう鉛直方向の直線上(鉛直線上)に揺動部材130aが配置されている。
具体的には、球入口120cの下方から回転体141の前方(側方)に向かって長尺部材が挿入された場合には、長尺部材は、揺動部材130aと干渉して、回転体141の前方まで到達することができない(図15に示すL4)。また、揺動部材130aの前面に沿う位置となるように上方に向かって長尺部材が挿入された場合には、その延長線上に球入口120cが配置されており、回転体141まで到達することができる。しかし、長尺部材は、回転体141の下方に接触できるが、回転体141の側方や回転体141の上流に接触できないため、長尺部材によって回転体141を動かして、不正に賞球を得ることは難しい。
仮に、長尺部材が回転体141の側方に到達した場合には、側方から回転体の保持部141bに側方からアクセスし、長尺部材等を保持部141bに引っ掛けた状態で下方に長尺部材を引くことにより、回転体141を回転させて、不正に賞球を得る可能性がある。しかし、回転体141の下面にアクセスするのみでは、回転体141を不正に回転させることは難しいため、不正行為を防止することができる。
更に、揺動部材130aよりも前方の位置となるように長尺部材が挿入された場合には、その延長線上に回転体141が配置されておらず、第2供給通路120の内壁面が配置されているため、長尺部材によって回転体141を回転させることはできない(図15に示すL6)。以上のように、球出口120dと回転体141の側方とを前後方向にずらして配置することにより、長尺部材等の挿入による回転体141に対する不正行為を防ぐことができ、不正に賞球を得ようとする不正行為を防止することができる。また、揺動部材130aは、外力が作用しない状態において第2供給通路120の通路幅を狭める第1位置となるため、長尺部材の挿入口を狭めて、長尺部材による不正行為を効果的に抑制することができる。
更に、球出口120dと対向して配置される揺動部材130aの下端部130cは、曲線形状に形成されている。また、揺動部材130aの下面130dと、その下方に配置された金属板121と、の間には、隙間kが形成されている。揺動部材130aの下端部130cが曲線形状であり、その下方に隙間kが設けられていることにより、異物が挿入された際に、隙間kを介して第2供給通路120の内部から外部に異物を移動させることができる。第2供給通路120の内部から外部に異物を移動させることにより、第2供給通路120の上流に配置された回転体141に対する不正行為を防止することができる。
また、揺動部材130aが通路幅を狭める位置にある状態では、揺動部材130aと、この揺動部材130aと対向する後壁部120aと、の間の通路幅が球入口120cと略同幅となるように構成してもよい。このように、通路幅を狭める位置にある揺動部材130aと、この揺動部材130aと対向する後壁部120aと、の間の通路幅を球入口120cと略同幅となるように構成することにより、揺動部材130aが通路幅を狭めた状態においても、球入口120cから流入した遊技球23を滞らせることなく、下流へ通過させることができる。
更に、また、揺動部材130aが通路幅を広げる位置にある状態では、揺動部材130aと、この揺動部材130aと対向する前壁部120bと、の間の通路幅が球出口120dと略同幅となるように構成してもよい。このように、通路幅を広げる位置にある揺動部材130aと、この揺動部材130aと対向する前壁部120bと、の間の通路幅を球出口120dと略同幅となるように構成することにより、揺動部材130aが通路幅を広げた状態において、第2供給通路120に収容されている遊技球23を滞らせることなく、球出口120dから排出することができる。
また、第2供給通路120は、後壁部120a及び前壁部120bに沿った保護板としての金属板121を備えている(図13及び図14に示す斜線部)。金属板121を備えることにより、第2供給通路120の強度を高めることができる。特に、遊技球23が衝突し易い部分に金属板121を配置することが望ましく、具体的には、球入口120cの直下に配置された傾斜面120eの延長線上に金属板121を設けている。このような部分に金属板121を配置することにより、遊技球23が衝突する部分の強度を高め、遊技球23の衝突による破損を効果的に防止することができる。
また、第2供給通路120の下方から長尺部材が挿入される不正行為がなされると、第2供給通路の内壁面(後壁部120a及び前壁部120b)が損傷し、この内壁面の損傷により遊技球23の円滑な通過に影響を及ぼすおそれがある。特に、第2供給通路120が樹脂製の場合には損傷が顕著となり、遊技球23の通過速度の低下等の不具合が発生するおそれがある。しかし、比較的強度が高く、損傷を受け難い金属板121によって内壁面を覆うことにより、第2供給通路120の内壁面を保護することが可能となる。更に、金属板121は、内壁面に対して着脱自在に構成されており、適宜交換することが可能である。
更に、金属板121は、放電板としての機能を備えており、金属板121を介して遊技球23の静電気を除去することが可能である。遊技球23に静電気が帯電していると、電気部品の異常等の不具合が発生するおそれがあり、遊技球23の静電気を適宜除去することが望ましい。例えば、金属板121をアース接続することにより、金属板121を介して遊技球23に帯電した静電気を除去することができる。
金属板121は、後壁部120aの一部と前壁部120bの一部とに設けられており、前壁部120bに沿って流下した遊技球23の静電気は、前壁部120bに装着された金属板121を介して除去することができる。一方、後壁部120aに沿って流下した遊技球23や、前壁部120bと後壁部120aとの間を流下した遊技球23は、金属板121と直接接触しないことがある。しかし、金属板121と直接接触しない遊技球23であっても、第2供給通路120内に遊技球23が滞留した状態において静電気を除去できるように構成されている。
例えば、図13(b)に示す遊技球23が滞留した状態では、揺動部材130aが第2位置にあり、揺動部材130aと接する遊技球B1は、金属板121と直接接していない。しかし、遊技球B1は、他の遊技球(例えば、遊技球B2)と接しており、この遊技球B2と遊技球B2と接する遊技球B3とを介して金属板121と電気的に接続されている。したがって、遊技球B1の静電気を、他の遊技球(B2及びB3)を介して除去することができる。
また、賞球払出ユニットの後面100fには、着脱可能な着脱壁部150が設けられている。着脱壁部150は、賞球払出ユニット100の後面100fに形成された後面穴部100gに対して着脱自在に構成されている。着脱壁部150は、後面穴部100gの内壁面に沿った外形を有するプレート部150aと、プレート部150aから後方に向かって突出した把持部150bと、を有する。把持部150bは、着脱壁部150を賞球払出ユニット100に装着した状態において、賞球払出ユニット100の後面100fから後方に突出しており、操作者は把持部150bを持って着脱操作を容易に行うことができる。
第1右供給通路106と第1左供給通路107の後面には、後面穴部100gと対向する位置に供給通路穴部106aが形成されている。賞球払出ユニット100から着脱壁部150が取り外されると、後面穴部100g及び供給通路穴部106aを介して外部から第1右供給通路106と第1左供給通路107にアクセスできるように構成されている。よって、後面穴部100g及び供給通路穴部106aから棒等を挿入することにより、第1右供給通路106及び第1左供給通路107の球詰まりを解消することができる。
また、供給通路穴部106aの幅と後面穴部100gの幅とは、いずれも遊技球23の直径(例えば、11mm)未満である。よって、第1右供給通路106及び第1左供給通路107に遊技球23が有る状態において着脱壁部150が外れた場合であっても、第1右供給通路106及び第1左供給通路107から遊技球23がこぼれることを防ぐことができる。
次いで、このように構成された賞球払出ユニット100の前枠9に対する着脱操作について説明する。賞球供給通路41の上面には、賞球払出ユニット100の第2供給通路120を通過した遊技球23が流入する穴部と、後端部から上方に突出した後壁部41gと、左側端部から上方に突出した左壁部41hと、が形成されている。
賞球払出ユニット100を前枠9に装着する際には、賞球払出ユニット100の下方を前方に傾斜させた状態で、賞球供給通路41の上方から賞球払出ユニット100の底面100dを賞球供給通路41の上面41cに載置する。そして、賞球払出ユニット100の底面100dを軸として、賞球払出ユニット100の上部を前方に移動させ、賞球払出ユニット100の流入口104及び105を球貯留タンク40の流出口(図示せず)と連通させる。
一方、賞球払出ユニット100を前枠9から取り外す際には、賞球払出ユニット100の上部を後方に移動した後に、賞球払出ユニット全体を後上方に移動することにより、賞球払出ユニット100を前枠9に対して着脱することができ、賞球払出ユニット100のメンテナンスを容易に行うことができる。
次いで、このパチンコ機2のシステム構成について詳細に説明する。図16は、パチンコ機2の機能ブロックを示した図である。パチンコ機2は、主制御手段200、演出制御手段220、及び払出制御手段230を有する制御手段(第1制御手段、第2制御手段、及びエラー判定手段)がパチンコ機2の動作制御、表示装置等の演出制御、遊技の進行制御、賞球の払出制御を行う。制御手段には、入賞口としての普通入賞口28、始動入賞口29、大入賞口31、第1図柄表示装置17、演出表示装置7a、球有り検出手段108、滞留検出手段130、及びカウントセンサ143等の各部品が電気的に接続されている。
主制御手段200は、抽選手段201と、図柄決定手段203と、保留記憶手段204と、図柄表示制御手段205と、賞球決定手段206と、パターン記憶手段207と、入球判定手段208と、特別遊技制御手段209と、エラー判定手段211と、エラー処理手段212と、を備える。演出制御手段220は、演出決定手段221と、演出制御手段222と、演出パターン記憶手段223と、を備える。
払出制御手段230は、賞球払出制御手段231を備える。なお、主制御手段200に含まれる各機能は、演出制御手段220又は払出制御手段230に搭載されるように構成してもよいし、演出制御手段220又は払出制御手段230に含まれる機能は、主制御手段200に搭載されるように構成してもよい。
抽選手段201は、始動入賞口29への遊技球23の入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定するための乱数値を取得する。抽選手段201は、乱数値に基づいて特別遊技へ移行するか否かを判定する当否判定で参照する当否判定テーブルを複数保持する。複数の当否判定テーブルには、当り又は外れという抽選結果と乱数値とが対応付けられており、当りと対応付けられた乱数値の範囲設定に応じて当否確率が定まる。抽選手段は、乱数値に基づいて抽選結果を取得する。取得した抽選結果は、保留記憶手段204において一時的に記憶される。
抽選手段201は、通常時には通常確率の当否判定テーブルを参照し、通常より当選確率が高い確率変動時には通常確率より当りの確率が高い当否判定テーブルを参照する。抽選手段201は、複数の当否判定テーブルのうちいずれかの当否判定テーブルを適宜選択して参照し、乱数値が当りであるか否かを判定する。
乱数値は、例えば、「0」から「65535」までの範囲の値から取得されるように構成できる。なお、乱数は、数学的に発生させる乱数でなくてもよく、ハードウエア乱数やソフトウエア乱数などにより発生させる疑似乱数でもよい。
保留記憶手段204は、抽選手段201の抽選結果を記憶する。保留手段における保留数は上限があり、抽選結果は、保留手段における保留数が所定の上限に達するまで記憶される。本実施の形態1では、保留手段の保留数の上限を4とする。保留手段により保留された保留数は、ランプ等で表示して、遊技者が保留数を確認できるように構成されている。
抽選手段201の抽選結果は、第1図柄表示装置17において第1図柄17aとして表示される。また、第1図柄17aに連動して、演出表示装置7aにおいて表示図柄7cを含む演出表示がなされる。図柄決定手段203は、第1図柄表示装置17、演出表示装置7aに表示する第1図柄17a及び表示図柄7cの停止図柄や、図柄の変動表示パターンを抽選手段201の抽選結果に応じて決定する。
パターン記憶手段207は、第1図柄の停止図柄パターンを決定するために参照すべき図柄パターンテーブル207aと、図柄変動表示パターンを決定するために参照すべき図柄変動表示パターンテーブル207dと、を備える。図柄パターンテーブル207aは、第1図柄17aと抽選結果とを関連付けて記憶しており、図柄変動表示パターンテーブル207dは、図柄変動表示パターンと抽選結果とを関連付けて記憶している。
図柄変動表示パターンは、図柄を変動表示させるときの変動開始から停止までの変動態様が定められた変動表示パターンである。変動態様は、図柄変動の態様と変動時間を含んでいる。変動時間は、図柄が変動を開始してから図柄が停止するまでの時間であり、図柄変動の終了条件として定められている。変動時間の経過時に図柄の変動が停止される。図柄変動表示パターン毎に変動時間は異なるように設定されている。
図柄決定手段203は、抽選手段201の抽選結果を取得し、図柄パターンテーブル207aを参照し、第1図柄17aの停止図柄を決定する。また、本実施の形態1における図柄決定手段203は、変動表示パターン選択手段の機能も備えており、図柄変動表示パターンテーブル207dを参照し、いずれかの図柄変動表示パターンを選択する。図柄決定手段203は、決定した停止図柄及び図柄変動表示パターンを示す情報を図柄表示制御手段205及び演出制御手段222に送る。
入球判定手段208は、各入賞口への遊技球の入球を判定する。入球判定手段208は、始動入賞口センサ29aの入球検出情報を受け取ると、始動入賞口29に入賞したと判定する。入球判定手段208は、大入賞口31内に設けられた大入賞口センサ31aの入球検出情報を受け取ると、大入賞口31に入賞したと判定する。入球判定手段208は、判定した入賞情報を賞球決定手段206及び抽選手段201に送る。
賞球決定手段206は、入球判定手段208により判定された入賞情報に基づいて、賞球払出ユニット100によって遊技者に払出す賞球数を決定する。賞球決定手段206は、賞球数を決定するための賞球数記憶手段206aを備えている。賞球数記憶手段206aには、各入賞口情報と賞球数とが関連付けられて記憶されている。具体的には、普通入賞口28に対して賞球数3が関連付けられ、大入賞口31に対して賞球数15が関連付けられて記憶されて、賞球数記憶手段206aに記憶されている。
賞球決定手段206は、入球判定手段208から普通入賞口28の入賞情報を受け取ると、賞球数記憶手段206aに基づいて賞球数3を決定する。賞球決定手段206は、決定した賞球数を払出制御手段230の賞球払出制御手段231に送る。賞球払出制御手段231は、賞球決定手段206により決定した賞球数に基づいて、賞球払出ユニット100によって遊技球の払出制御を行う。具体的には、賞球払出ユニット100の回転体141を駆動制御し、所定賞球数の遊技球23を球皿14に向けて供給する。
また、エラー判定手段211は、賞球払出ユニット100による払出処理や、払い出された賞球が供給される球皿14の状態等に基づいて、賞球の払出し等のエラーの有無を判定すると共に、賞球払出ユニット100に対する不正行為の有無を判定する。エラー処理手段212は、エラー判定手段211によってエラーが有ると判定された場合に、エラーを解消する処理を実行する。エラー判定手段211によるエラー判定処理及びエラー解消手段によるエラー解消処理については、後述にて説明する。
図柄表示制御手段205は、図柄決定手段203により決定された変動表示パターンに基づいて第1図柄表示装置17に第1図柄17aを変動表示させる。図柄表示制御手段205は、第1図柄17aの変動表示を開始するタイミングと停止するタイミングにおいて、変動開始コマンドと変動停止コマンドを演出制御手段222に送信する。このコマンドを送ることにより、図柄表示制御手段205及び演出制御手段222による変動表示が同期して、連動を保つことが可能となる。
特別遊技制御手段209は、抽選手段201による抽選結果が当りである場合に、大入賞口31を開放させることにより特別遊技を実行する。特別遊技は、大入賞口31の開閉動作を複数回数連続して継続する遊技であり、1回の開閉を単位とした1回又は複数回の単位遊技で構成される。単位遊技は例えば15回を上限として繰り返され、1回の単位遊技において大入賞口31を約30秒間開放させる。特別遊技制御手段209は、所定回数単位遊技を消化したときに特別遊技を終了させる。
演出決定手段221は、表示図柄7cの停止図柄と表示図柄変動表示パターンを、第1図柄17aと第1図柄17aの図柄変動表示パターンとに基づいて決定する。
演出パターン記憶手段223は、装飾図柄変動表示パターンを決定するために参照すべき装飾図柄変動表示パターンテーブル223aを備える。装飾図柄変動表示パターンテーブル223aは、表示図柄7cの停止図柄を決定するための表示図柄変動表示パターンを有しており、この装飾図柄変動表示パターンは、第1図柄17a及び第1図柄17aの図柄変動表示パターンと関連付けられている。
装飾図柄変動表示パターンは、装飾図柄を変動表示させるときの変動開始から停止までの変動態様が定められた変動表示パターンである。変動態様は、図柄変動の態様、変動時間、及び演出表示の各領域における演出表示態様を含んでいる。演出決定手段221は、図柄決定手段によって決定された図柄変動表示パターンに応じて、図柄変動表示パターンと等しい変動時間が設定された装飾図柄変動表示パターンを選択する。例えば、固定時間パターンから図柄変動表示パターンが選択された場合は、同じ変動時間の装飾変動表示パターンが選択される。演出決定手段は、決定した装飾図柄変動表示パターンの情報を演出制御手段222に送る。
演出制御手段222は、抽選手段201による抽選結果を、選択された装飾図柄変動表示パターンに基づいて演出表示装置7aに変動表示させる。
次いで、このように構成されたパチンコ機におけるエラー判定処理及びエラー解消処理について、図17及び図18に示すフローチャートに基づいて説明する。図17は、賞球払出ユニット100による賞球払出処理の一例であり、図18は、球皿14の満タンエラーを検出した場合のエラー解消処理の一例である。
賞球払出制御手段231は、賞球決定手段206から賞球数情報を取得すると(S1)、賞球払出ユニット100の第1右供給通路106又は第1左供給通路107内に遊技球23が有るか否かを判定する(S2)。具体的には、球有りセンサ108bによって球有り検出片108aが第1位置に有るか否かを判定する。
S2において第1右供給通路106又は第1左供給通路107内に遊技球23が有ると判定した場合には、S1にて取得した所定賞球数の遊技球23の払出処理を実行する(S3)。具体的には、賞球払出ユニット100の回転体141をモータ141dによって回転駆動する。一方、S2において第1右供給通路106又は第1左供給通路107に遊技球23が無いと判定した場合には、賞球の払出処理を実行できないため、第1エラー処理を行う(S4)。
第1右供給通路106及び第1左供給通路107は、球貯留タンク40からの遊技球23が供給されるが、球貯留タンク40に遊技球23が無い場合や球詰まりが生じた場合には遊技球23が流入しない。第1右供給通路106及び第1左供給通路107内に遊技球23が無い場合には、ホールの係員等によって球詰まり等の不具合を解消することが必要となる。
したがって、第1エラー処理として、遊技者に対してホールの係員等を呼ぶ処理を促すメッセージを流すと共に、外部出力端子板39を介してホールのコンピュータにエラー情報を送信する。遊技者に対するメッセージ表示としては、例えば演出表示装置7aの表示画面に「係員を呼んでください」とのメッセージを表示することを例示できる。
次いで、S3の払出処理を実行した後、所定賞球数の遊技球23の払出しが完了したか否かを判定する(S5)。具体的には、カウントセンサ143によって検出した賞球数を計数し、この計数数が所定賞球数であるかを判定することによって行う。
S5において所定賞球数の遊技球23の払出処理が完了した判定した場合には、第2供給通路120内に遊技球23が滞留していないかを判定する(S6)。具体的には、揺動センサ130bによって揺動部材130aが第1位置にあるか否かを検出する。S6において第2供給通路120内に遊技球23が滞留していないと判定された場合には、処理を終了する。一方、S6において第2供給通路120内に遊技球23が滞留していると判定された場合には、球皿14が満タン状態であると考えられるため、満タンエラー解消処理(S20)を実行する。
また、S5において、所定賞球数の払出処理が完了していないと判定された場合には、所定時間が経過したか否かを判定する(S7)。この所定時間とは、払出処理を実行してからの経過時間であり、賞球の払出し(回転体141の回転)のタイミングと、カウントセンサ143の検出タイミングと、のタイムラグを考慮した時間である。そして、所定時間が経過を待って、再度払出処理が完了したか否かを判定する(S5)。
一方、S7において、所定時間が経過していると判定した場合には、回転体141の不具合や球詰まり等の不具合が発生している可能性が高く、遊技の継続が不可能であるとして、第1エラー処理を実行する(S4)。
次いで、S6において第2供給通路120内に遊技球23が滞留していると判定された場合に実行される満タンエラー解消処理について図18に基づいて説明する。まず、第2エラー処理を実行する(S21)。第2エラー処理は、満タン状態を解消するために、球皿14から遊技球23を抜く球抜き操作を遊技者に対して促す処理である。具体的には、演出表示装置7aの表示画面に「球を抜いてください」とのメッセージを表示すると共に、遊技機枠に装着されているスピーカ(図示せず)を介して球抜きを促すメッセージを出力する。
S21の第2エラー処理を実行した後、一定時間の経過を待って(S22)、再度第2供給通路120内に遊技球23が滞留しているかを判定する(S23)。S22の一定時間とは、遊技者が球抜き操作を行うのに必要な時間である。S23で第2供給通路120内に遊技球23が滞留していないと判定された場合には、遊技者の球抜き操作によって球皿14の満タン状態が解消されたと判定されるため、満タンエラー解消処理を終了する。
一方、S23の判定の結果、第2供給通路120内に遊技球23が滞留していると判定された場合には、賞球の払出処理を停止する(S24)。賞球の払出処理を継続すると、球詰まり等の不具合が更に発生してしまうおそれがあるためである。賞球の払出処理を停止した後、再度第2供給通路120内に遊技球が滞留しているか否かを判定する(S25)。
S25の判定の結果、第2供給通路120内に遊技球が滞留していないと判定された場合には、賞球払出処理を再開して(S27)、処理を終了する。一方、S25の判定の結果、第2供給通路120内に遊技球が滞留していると判定された場合には、遊技停止処理を実行して(S26)、処理を終了する。遊技停止処理とは、例えば、遊技球23の発射停止処理であり、更なる不具合の発生を抑制するために一旦遊技を停止する処理を行う。
このように本実施の形態1に係る賞球払出ユニット100によれば、第2供給通路120内の遊技球23の滞留状態に基づいて球皿14の満タン状態を検出することができる。また、揺動部材130aによって第2供給通路の容積を変えて、滞留状態となった際の遊技球の収容数を増やすことができる。更に、第2供給通路120を構成する壁面に金属板121が設けられているため、壁面の強度を高めることができると共に、第2供給通路120を通過する遊技球の静電気を除去することができる。
更に、回転体141より上流にある第1右供給通路106及び第1左供給通路107内の遊技球23の貯留状態や、第2供給通路内の遊技球の滞留状態に応じて、回転体141による遊技球23の払出処理や遊技の中断処理を制御するように構成しており、遊技球23の球詰まり等の不具合の発生を早期に発見して、その解消処理を実行することにより、遊技の中断頻度を低減して円滑な遊技の実行に寄与することが可能となる。
[実施の形態2]
本発明の実施の形態2においては、滞留検出手段130による検出結果に基づくエラー処理の実行プロセスの他の例について説明する。なお、本実施の形態2において説明する構成以外の構成部分については、上記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
本実施の形態2に係るパチンコ機2の賞球払出ユニット100も、第2供給通路120に遊技球23が滞留した滞留状態を検出する滞留検出手段130を有している。滞留検出手段130は、第2供給通路120内に遊技球23が滞留していない状態(非滞留状態)では、揺動部材130aが第1位置となり(図13(a)参照)、揺動センサ130bによって非滞留状態が検出できるようになっている。また、第2供給通路120内に遊技球23が滞留した状態(滞留状態)では、揺動部材130aが第2位置となり(図13(b)参照)、揺動センサ130bによって滞留状態が検出できるようになっている。
図19〜21は、本発明の実施の形態2に係る賞球払出ユニット100の滞留検出手段130近傍を拡大して示す図である。また、図22は、この滞留検出手段130と左構成部材102とを分解して示す分解図である。図19〜図21は、滞留検出手段130近傍を左側から右側に向けて矢視するように示している。したがって、揺動センサ130bの背面側から検出リブ130fを臨むように表されている。
図22に示すように、この滞留検出手段130の揺動部材130aは、上端部近傍において延伸方向を左右方向とする軸130eによって軸支されている。そして、その軸130eを中心として前後方向に揺動可能とされ、軸130eと下端部130cとの間に検出リブ130fが側方(左右方向)に突設されている。この検出リブ130fが揺動センサ130bの投光部Rから受光部Sに向けて照射されるセンサ光の一部(検出部)Oに挿脱されることにより、滞留状態と非滞留状態とが検出可能となっている。
揺動部材130aは、軸130eに直交する面内において、上端部から下端部にかけて扇状に広がる略三角形状を呈しており、下面130dが大きく形成されている。そして、揺動移動時の検出リブ130fの前後方向移動距離よりも下面130dの前後方向移動距離が大きくなっている。下面130dを大サイズとし、その前後移動距離も大きく設定することができるので、揺動部材130aの自重による垂下時に下面130dを第2供給通路120内に大きく侵入させることができる。それによって、下方(球出口)から上方に向けて異物が不正に挿入された場合に、下面130dに当接させてその侵入を遮断し易くなっている。
図19〜図21に示すように、この揺動部材130aは、第1状態(図19参照)、第2状態(図20参照)、第3状態(図21参照)を遷移することにより揺動移動を実現している。第1状態とは、揺動部材130aが自重により垂下し、下端部130cが第2供給通路120を狭める状態であって、検出リブ130fが揺動センサ130bによって検出されていない状態である。
第2状態とは、第2供給通路120内に遊技球23が滞留することにより揺動部材130aが第2供給通路120の幅を広げるように通路から退避した状態であって、検出リブ130fが揺動センサ130bによって検出されている状態である。そして、第1状態と第2状態との間の状態が第3状態である。
この賞球払出ユニット100がパチンコ機2にセットされ、第2供給通路120内に遊技球23が通過していない状態では、揺動部材130aは第1状態である。第2供給通路120を遊技球23が流下し、遊技球23が揺動部材130aに接触した場合でも、揺動部材130aは第3状態までは移動するが、第2状態に殆どならない程度に、第3状態が大きく設定されている。したがって、実際には滞留状態でないにも拘らず、流下中の遊技球23に接触することによって、検出リブ130fが揺動センサ130bによって検出されてしまうことは殆どない。
なお、図22に示すように、左構成部材102には、貫通長孔としてのスリット102aが形成され、揺動部材130aの下端部130cの一部には操作片130gが側方(左右方向)に突出形成されている。そして、左構成部材102の外側、すなわち第2供給通路120と反対側から操作片130gを操作して揺動部材130aを揺動移動させることができるようになっている。メンテナンス等の際に、揺動部材130aを第1位置、第2位置、第3位置等に強制移動させることができて便利である。
続いて、エラー処理の具体的な手順について図23及び図24を用いて説明する。図23は、この主制御手段200によるエラー処理実行の手順を説明するフローチャートである。主制御手段200は、揺動センサ130bからの出力を受信している。通常状態(通常の遊技状態であって、非滞留状態かつエラー処理が実行されない状態。)では、揺動部材130aは第1状態である。なお、この滞留検出手段130と制御手段とは接続されて構成されている。また、制御手段は時間を計測するタイマー手段を有している。
遊技球23が第2供給通路120内に滞留し、揺動部材130aが第2状態であることが検出されると(S31)、タイマー手段による時間計測が開始される(S32)。その後、再度揺動センサ130bの出力が確認され、その検出結果が第2状態の非検出を示すものである場合(S33)、エラー処理は実行されず通常状態が維持される(S34)。
再度の確認時に、揺動センサ130bの検出結果が第2状態の検出である場合(S33)、タイマー手段による計測時間が第1特定時間以上であるか否かが判断される(S35)。計測時間が第1特定時間未満である場合(S35)、再度揺動センサ130bの出力確認(S33)へとループされる。しかしながら、計測時間が第1特定時間以上となった場合(S35)、主制御手段200によるエラー処理が実行される(S36)。そして、例えば「球を抜いてください」等のエラー報知が行われたり、賞球払出動作の遅延や停止の制御が行われる。
次に、図24に基づきエラー処理解除の手順について説明する。図24は、この主制御手段200によるエラー処理解除の手順を説明するフローチャートである。このフローチャートにおいて、初期状態は、エラー処理が実行されている状態(滞留状態)であって、揺動部材130aは第2状態である。
エラー処理(エラー報知等)に基づき遊技者が球抜き等の動作を行うと、第2供給通路120内で滞留状態であった遊技球23の数が減少し、滞留状態が解消されていく。滞留状態が解消され揺動部材130aが第3状態又は第1状態となって第2状態が非検出となると(S41)、タイマー手段による時間計測が開始される(S42)。その後、再度揺動センサ130bの出力が確認され、その検出結果が第2状態の検出を示すものである場合(S43)、エラー処理の解除は行われずエラー処理の実行は継続され(S44)、エラー報知等が維持される。
揺動センサ130bの検出結果が第2状態の非検出を示すものである場合(S43)、タイマー手段による計測時間が第2特定時間以上であるか否かが判断される(S45)。計測時間が第2特定時間未満である場合(S45)、再度揺動センサ130bの出力確認(S43)へとループされる。しかしながら、計測時間が第2特定時間以上となった場合(S45)、主制御手段200によるエラー処理の解除が実行される(S46)。その結果、エラー報知が停止したり、賞球払出動作の再開が行われる。
以上、本発明の好ましい実施の形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その要旨の範囲内で様々な変形や変更が可能である。例えば、本実施の形態1では、回転体141と、この回転体141を駆動させる駆動手段としてのモータ141dと、を同軸で連結しているが、複数のギアを介してモータの駆動力を回転体に伝達するように構成してもよい。図25は、複数のギアを介してモータと回転体とを接続した変形例を模式的に示した図である。なお、実施の形態1と同様の構成については、同符号を用いて説明を省略する。
ギアG1は、モータと接続されたギアであり、大径のギアG2及びG3を介してギアG4にモータの駆動力を伝達している。ギアG4は、回転体141に接続されたギアである。ギアG1の駆動力(P1)は、G1のトルク(τ1)×ギアG1の角速度(w1)であり、駆動力P1がギアG2及びギアG3を介してギアG4に伝達される。また、ギアG4の半径r4は、ギアG1の半径r1よりも大径である。
したがって、ギアG4の角速度(w4)は、ギアG1の角速度(w1)よりも小さくなる。しかし、ギアG1の駆動力(P1)と、ギアG4に伝達される力(P4)は、略同一である。したがって、ギアG1のトルク(τ1)と、ギアG4のトルク(τ4)と、を比較すると、ギアG4のトルクが大きくなる。ギアG4のトルクが大きいため、回転体141のロバスト性を高めることができる。したがって、回転体141に対して外部から不正に回転させようとしても、外部からの不正な外力に対抗することができ、回転体141に対する不正行為を防止することができる。
更に、ギアG2及びギアG3を設けることにより、モータと回転体とを離間して配置することができる。回転体は、第2供給通路120の近傍に配置されており、回転体141とモータ141dとを近接して配置すると、第2供給通路120近傍のスペースが狭くなり、第2供給通路120内の収容球数が少なくなるおそれがある。しかし、モータ141dを回転体141と離間して配置することにより、第2供給通路120内の遊技球23の収容スペースを確保することが可能となる。
B1,B2,B3:遊技球
G1,G2,G3,G4:ギア
O:センサ光の一部(検出部)
R:投光部
S:受光部
r1,r4:半径
2:パチンコ機(遊技機)
3:遊技機枠
4:外枠
5:遊技盤ユニット
6:遊技盤
6a:遊技盤面
7:センター役物
7a:演出表示装置
7b:表示部
7c:表示図柄(第1装飾図柄)
7d:表示開口部
9:前枠
10:ガラス
12:ガラス枠
14:球皿
14a:上球皿
14b:下球皿
14c:球抜き部材
15:発射装置ハンドル
16:遊技領域
17:第1図柄(特別図柄)表示装置
17a:第1図柄
22:ヒンジ
23:遊技球
26:レール飾り
26a:外レール
27:遊技釘
28:普通入賞口
29:始動入賞口
29a:始動入賞口センサ
30:アウト口
31:大入賞口
31a:大入賞口センサ
32:装飾部材
33:ゲート
34:風車
35:主制御基板ケース
36:演出制御基板ケース
37:払出制御基板ケース
38:電源基板ケース
39:外部出力端子板
40:球貯留タンク
41:賞球供給通路
41c:上面
41g:後壁部
41h:左壁部
42:カバー部材
100:賞球払出ユニット
100a:右側面
100c:上面
100d:底面
100f:後面
100g:後面穴部(開口部)
101:右構成部材
101a:操作穴部
102:左構成部材
102a:スリット
103:中央構成部材
103a:仕切り部
103b:右突起壁部
103c:左突起壁部
103e:光孔部
104:右流入口
105:左流入口
106:第1右供給通路(第1供給通路)
106a:供給通路穴部
107:第1左供給通路(第1供給通路)
108:球有り検出手段(球有無検出手段)
108a:球有り検出片(検出片)
108b:球有りセンサ(球有無センサ)
117:排出通路
118:切替弁
118a:回転軸
119:操作部材
120:第2供給通路
120a:後壁部(内壁面)
120b:前壁部(内壁面)
120c:球入口
120d:球出口
120e:傾斜面
121:金属板
130:滞留検出手段
130a:揺動部材
130b:揺動センサ(揺動検出手段)
130c:下端部
130d:下面
130e:軸
130f:検出リブ
130g:操作片141:回転体(球誘導部材)
141a:回転盤
141b:保持部
141c:回転軸
141d:モータ
141e:第1回転体通路(球通路)
141f:第2回転体通路(球通路)
143:カウントセンサ(球検出部材)
143a:測定部
150:着脱壁部
150a:プレート部
150b:把持部
200:主制御手段(主制御基板)
201:抽選手段
203:図柄決定手段
204:保留記憶手段
205:図柄表示制御手段
206:賞球決定手段
206a:賞球数記憶手段
207:パターン記憶手段
207a:図柄パターンテーブル
207d:図柄変動表示パターンテーブル
208:入球判定手段
209:特別遊技制御手段
211:エラー判定手段
212:エラー処理手段
220:演出制御手段(演出制御基板)
221:演出決定手段
222:演出制御手段
223:演出パターン記憶手段
223a:装飾図柄変動表示パターンテーブル
230:払出制御手段(払出制御基板)
231:賞球払出制御手段

Claims (1)

  1. 遊技球の流下に基づく遊技を実現する遊技盤を内包する遊技機枠と、
    該遊技機枠に対して着脱自在に装着された賞球払出ユニットと、
    該賞球払出ユニットの駆動を制御する制御手段と、を有する遊技機枠ユニットであって、
    前記賞球払出ユニットは、
    前記遊技球が通過する第1供給通路と、
    該第1供給通路から導かれた遊技球が流入する球入口を有し、流入した遊技球が通過する第2供給通路と、
    前記第1供給通路と前記第2供給通路との間に配置され、かつ該第1供給通路内の遊技球を1球ずつ該第2供給通路に向けて通過させる回転体を有する球誘導部材と、
    該回転体を回転駆動する駆動手段と、
    前記第2供給通路の一部を構成し、かつ該第2供給通路の通路幅を狭める位置と該通路幅を広げる位置との間で移動する揺動部材と、
    前記揺動部材の位置に基づいて前記第2供給通路内に複数の遊技球が溜まった滞留状態を検出する滞留検出手段と、を備えており、
    前記第2供給通路は、複数の屈曲部を有しており、
    前記揺動部材は、その上端部近傍において軸支され、軸直交面内において該上端部から下端部にかけて扇状に広がる略三角形状を呈すると共にその下端部が曲線形状であり、該上端部と該下端部との間に前記滞留検出手段の検出部に挿脱される検出リブを有し、該下端部の一部には、該第2供給通路を構成する構成部材に形成されたスリットを介して側方に突出形成されることにより該構成部材の外側から該揺動部材が操作可能となる操作片を有し、かつ、自重によって該下端部が前記第2供給通路を構成する第1壁面よりも通路内側に移動して前記通路幅を狭める位置となるように構成されており、
    前記揺動部材の下面と該揺動部材の下方に配置された前記第1壁面との間には、隙間が設けられており、
    該揺動部材の該下面は、前記第2供給通路の通路内側から通路外側に向かって上方に傾斜しており、
    前記揺動部材が前記第2供給通路の通路幅を狭める位置に移動した状態では、該第2供給通路を構成する壁面のうち該揺動部材に対向して配置された第2壁面と該揺動部材との間の幅寸法と、該第2供給通路の前記球入口の幅寸法と、が略同一となるように構成されており、
    前記揺動部材の揺動移動は、
    自重によって前記下端部が前記第2供給通路を構成する第1壁面よりも通路内側に移動して前記通路幅を狭めることにより、前記検出リブが前記滞留検出手段によって検出されない第1状態と、
    前記滞留状態となることにより前記検出リブが前記滞留検出手段によって検出される第2状態と、
    前記第1状態と該第2状態との間の状態である第3状態と、の間を遷移することにより実現され、
    前記制御手段は、前記滞留検出手段が前記滞留状態を検出した場合に前記球誘導部材の駆動を制限する駆動制御を実行すると共に前記滞留検出手段による検出結果に基づくエラー処理を実行可能であり、
    前記制御手段は更に、前記滞留検出手段が前記揺動部材の前記第2状態を検出してから第1特定時間が経過していること、及び、該第2状態の検出の後に再度前記滞留検出手段が該第2状態を検出したこと、を条件にエラー処理を実行すると共に、
    前記滞留検出手段が前記揺動部材の第2状態を非検出してから第2特定時間が経過していること、及び、該第2状態の非検出の後に再度前記滞留検出手段が該第2状態を非検出したこと、を条件にエラー処理を解除するように構成されている、遊技機枠ユニット。
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