JP5290129B2 - 化学増幅ポジ型レジスト組成物及びレジストパターン形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体、フォトマスクブランク等の微細加工に用いられるリソグラフィー用の化学増幅ポジ型レジスト組成物及びレジストパターン形成方法に関するものである。
LSIの高集積化と高速度化に伴い、パターンルールの微細化が求められていることはよく知られている。これに伴って露光方法やレジスト材料も大きく変化しており、特に0.2μm以下のパターンのリソグラフィーを行う場合、露光光源にはKrFやArFエキシマレーザー光、あるいは電子線等が用いられ、フォトレジストにはそれらの高エネルギー線に良好な感度を示し、高い解像度を与える化学増幅型のものが使用されている。
現在、フェノール性水酸基を酸不安定基により保護(ブロック)して水性アルカリ性現像液への溶解を抑制する化学増幅ポジ型レジスト組成物材料は、アセタール系保護基を有するベース樹脂を主材料とするものが一般的である。特に常用されるのはポリヒドロキシスチレンの水酸基の一部をビニルエーテルと反応させたもので、ドライエッチング耐性に優れる。また、酸に対するアセタール系保護基の反応性は非常に高く、容易に脱離するので、高感度で解像性が高い。また、これらに更にエッチング耐性を付与するため、縮環構造を持つ芳香族ユニットの導入等が行われてきた(例えば特許文献1)。
このような化学増幅型ポジ型レジスト組成物のベース樹脂は、KrF露光用レジストとして中心的に使用され、最先端の紫外線によるリソグラフィー方法がArFにシフトした後も、電子線露光用や極短紫外線露光用のベース樹脂として用いられてきており、例えば特許文献1のように、電子線によるパターン露光で240nmのレジスト膜厚で最小線幅80nmといった良好な形状を持つ微細なパターン形成に成功している。
ところで、近年LSIの微細化がさらに進み、加工寸法が最小線幅として50nmをきろうとしているが、加工寸法がそのように小さくなった場合には、現像液の表面張力に抗してパターンを維持する構造強度、基板への接着強度等の要因から、加工を行う基板の表面材質によってはレジスト膜厚は100nm以下にする必要がある場合がある。
このように薄いレジスト膜を使用した場合のドライエッチング加工でのレジスト膜のドライエッチング耐性の問題の一部は、半導体装置の加工の場合には多層レジスト法(例えば特許文献2)や、フォトマスクの加工の場合にはエッチングマスク膜(例えば特許文献3)により、薄膜のレジスト膜を用いた場合にもエッチングコントラストが取れるような方法が提案されている。
上述のように、膜厚が100nm以下のレジスト膜によるリソグラフィー方法では、エッチング補助膜を使用することにより、エッチング耐性の問題の一部は解決されているものの、使用するレジスト膜の高解像性との両立という意味では、必ずしも要求に満足するものではないことが分かってきた。
また、近年、従来高解像性化学増幅型レジスト膜を形成するために使用されてきたレジスト組成物を、希釈するのみで薄膜に適用し、100nm以下の膜厚で使用して微細パターンの形成を試みると、レジストパターンの端部の不正形状、いわゆるラインエッジラフネス(以下LERという)が大きく悪化するという問題が改めて判明した。
例えば、化学増幅ポジ型レジスト組成物として、高解像性で高感度のアセタール系保護基を有するベース樹脂を用いた場合は、化学増幅レジスト膜の膜厚が150nmにおいてはLERの悪化が大きな問題にならなかったにも関わらず、膜厚が100nm以下になるとLERが大幅に悪化してしまう問題が発生した。
特開2008−95009号公報 特開2008−96684号公報 特開2007−241060号公報
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、微細加工のためのフォトリソグラフィー、特にKrFレーザー、極短紫外線、電子線、X線などを露光源として用いたリソグラフィーにおいて、膜厚が10〜100nmの化学増幅レジスト膜を形成した際の薄膜化によるLERの悪化を抑制しつつ、高解像度を得ることができる化学増幅ポジ型レジスト組成物、及びこれを用いたレジストパターン形成方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明によれば、リソグラフィーで用いられる化学増幅レジスト膜を形成するための化学増幅ポジ型レジスト組成物であって、該化学増幅ポジ型レジスト組成物は、少なくとも、
(A)3級アルキル基によってフェノール性水酸基が保護された繰り返し単位を有するアルカリ不溶性又は難溶性の樹脂であって、前記3級アルキル基が脱離したときにアルカリ可溶性となるベース樹脂、
(B)酸発生剤、
(C)塩基性成分
(D)有機溶剤
を含有し、回転塗布によって10〜100nmの膜厚を有する前記化学増幅レジスト膜が得られるように固形分濃度を調整したものであることを特徴とする化学増幅ポジ型レジスト組成物を提供する。
このように、回転塗布により10〜100nmの膜厚を有する化学増幅レジスト膜を形成するための、化学増幅ポジ型レジスト組成物として、(A)3級アルキル基によってフェノール性水酸基が保護された繰り返し単位を有するベース樹脂、(B)酸発生剤、(C)塩基性成分、(D)有機溶剤を含有し、固形分濃度を調整した化学増幅ポジ型レジスト組成物を用いることによって、膜厚を10〜100nmとした時の化学増幅レジスト膜の薄膜化によって発生するLERの悪化を抑制することができ、線幅が50nmを切るパターンを形成できるといった高解像性も得ることができる。
また、前記ベース樹脂(A)を構成する繰り返し単位の95モル%以上が、主鎖を形成するエチレン性炭素に直接結合する芳香環骨格を有する、(p)フェノール性水酸基を有する繰り返し単位、及び(q)前記3級アルキル基によってフェノール性水酸基が保護された繰り返し単位であることが好ましい。
このように、ベース樹脂(A)を構成する繰り返し単位に、(p)フェノール性水酸基を有する繰り返し単位、及び(q)3級アルキル基によってフェノール性水酸基が保護された繰り返し単位を含み、これらがベース樹脂(A)を構成する繰り返し単位の95モル%以上であると、100nm以下の膜厚を有する化学増幅レジスト膜を形成した場合でも、高いドライエッチング耐性を得ることができる。
また、前記ベース樹脂(A)を構成する繰り返し単位の95モル%以上が、主鎖を形成するエチレン性炭素に直接結合する芳香環骨格を有する、(p)フェノール性水酸基を有する繰り返し単位、(q)前記3級アルキル基によってフェノール性水酸基が保護された繰り返し単位、及び(r)フェノール性水酸基及び酸不安定基で保護されたフェノール性水酸基のいずれをも持たない繰り返し単位であることが好ましい。
このように、更に、主鎖を形成するエチレン性炭素に直接結合する芳香環骨格を有するフェノール性水酸基及び酸不安定基で保護されたフェノール性水酸基のいずれをも持たない繰り返し単位(r)を含むことにより、より高いドライエッチング耐性を得ることができる。
また、前記ベース樹脂(A)を構成する繰り返し単位の95モル%以上が、下記一般式(1)、(2)、及び(3)の繰り返し単位の組み合わせのいずれかであることが好ましい。
Figure 0005290129
Figure 0005290129
Figure 0005290129
(式中R,R,Rは、それぞれ独立に、酸素原子を含んでいても良い炭素数1〜15の直鎖状、分岐状あるいは環状の炭化水素基であり、p、q、r1、r2は各繰り返し単位のモル比を表し、正の数である。)
上記のような組み合わせがベース樹脂(A)の95モル%以上を占める化学増幅ポジ型レジスト組成物を用いて10〜100nmの膜厚を有する化学増幅レジスト膜を形成し、パターン形成を行うと、高いエッチング耐性と、高い解像性を同時に得ることができる。
また、前記一般式(1)〜(3)中のR,R,Rは、メチル基、エチル基、プロピル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、テトラヒドロフラン−2−イル基、7−オキサノルボルナン−2−イル基、シクロペンチル基、2−テトラヒドロフリル基、トリシクロ[5.2.1.02,6]デシル基、8−エチル−8−トリシクロ[5.2.1.02,6]デシル基、3−メチル−3−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシル基、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシル基、3−オキソ−1−シクロヘキシル基より選択されるいずれかであることが好ましい。
これらの構造を持つ3級アルキル基を保護基とした繰り返し単位を有するベース樹脂(A)を含む化学増幅ポジ型レジスト組成物を用いて、膜厚が10〜100nmの化学増幅レジスト膜を形成し、パターンを形成すると、より高い解像度を得ることができる。
前記(B)成分の酸発生剤は、少なくとも、下記一般式(4)
Figure 0005290129
(式中R、R,Rは水素または炭素数4〜10の3級アルキルオキシ基を表し、R、R,Rのすべてが水素になることはない。R、R,Rは水素、メチル基、エチル基、イソプロピル基を表し、同じでも異なってもよい。)
で表わされる化合物のうち少なくとも1種以上含むものが好ましい。
このような酸発生剤を用いることにより、現像時に未露光部の膜厚の減少を強く抑制し、反応コントラストの低下を抑制することができるため、より高い解像性が得られ、特に、100nm以下といった薄い化学増幅レジスト膜によるパターン形成に有利である。
また、前記(C)成分の塩基性成分は、少なくとも、カルボキシル基を有し、かつ塩基性中心である窒素原子に共有結合で結合する水素を有さないアミン化合物又はアミンオキシド化合物を一種以上含むものあることが好ましい。
3級アルキル基(保護基)は、アセタール系保護基に対して裾引きを生じやすいが、このような塩基性成分を使用することで、裾引きを強く抑制し、良好なパターンを形成することができる。この効果は、SiNやTiNのような窒素膜上でのパターン形成に有利であり、更にそれらより裾引きが起こりやすいクロム化合物膜上でのパターン形成に有用に使用される。
また、前記カルボキシル基を有し、かつ塩基性中心である窒素原子に共有結合で結合する水素を有さないアミン化合物又はアミンオキシド化合物は、下記一般式(5)〜(7)
Figure 0005290129
(式中、R10、R11はそれぞれ炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数2〜10のヒドロキシアルキル基、炭素数2〜10のアルコキシアルキル基、炭素数2〜10のアシルオキシアルキル基、又は炭素数1〜10のアルキルチオアルキル基である。またR10、R11が結合して環構造を形成してもよい。R12は、水素、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数2〜10のヒドロキシアルキル基、炭素数2〜10のアルコキシアルキル基、炭素数2〜10のアシルオキシアルキル基、又は炭素数1〜10のアルキルチオアルキル基、あるいはハロゲン基である。R13は単結合、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基、炭素数6〜20のアリーレン基である。)
Figure 0005290129
(式中、R10、R11、R12、R13は前述の通りである。)
Figure 0005290129
(式中、R14は炭素数2〜20の直鎖状又は分岐状の置換可アルキレン基であり、ただしアルキレン基の炭素−炭素間にカルボニル基、エーテル基、エステル基、スルフィドを1個あるいは複数個含んでいてもよい。また、R15は炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基、炭素数6〜20のアリーレン基である。)
で表わされる化合物のうち少なくとも1種以上を含有するものであることが好ましい。
このように、カルボキシル基を有し、かつ塩基性中心である窒素原子に共有結合で結合する水素を有さないアミン化合物又はアミンオキシド化合物として、上記一般式(5)〜(7)が挙げられる。
また、前記(C)成分の塩基性成分は、更に、下記一般式(8)及び(9)
Figure 0005290129
Figure 0005290129
(式中、R16、R17、R18、それぞれ水素原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数2〜10のヒドロキシアルキル基、炭素数2〜10のアルコキシアルキル基、炭素数2〜10のアシルオキシアルキル基、又は炭素数1〜10のアルキルチオアルキル基である。またR16、R17、R18、の2個が結合して環構造もしくは芳香族環を形成してもよい。)
で表されるアミン化合物及びアミンオキシド化合物のうち、少なくとも1種以上を含有するものであることが好ましい。
このように、上記カルボキシル基を有し、かつ塩基性中心である窒素原子に共有結合で結合する水素を有さないアミン化合物又はアミンオキシド化合物に、更に、カルボキシル基を有さないアミン化合物及びアミンオキシド化合物のうち、少なくとも1種以上を添加した化学増幅ポジ型レジスト組成物を用い、10〜100nmの膜厚を有する化学増幅レジスト膜を形成しパターン形成を行うと、解像性が改善され、高い解像度が得られる。
また、リソグラフィーによりレジストパターンを形成する方法であって、前記化学増幅ポジ型レジスト組成物を用いて被加工基板に回転塗布により10〜100nmの膜厚を有する化学増幅レジスト膜を形成し、該化学増幅レジスト膜に高エネルギー線を露光し、その後アルカリ性現像液を用いて現像してレジストパターンを得ることを特徴とするレジストパターン形成方法を提供する。
このように、前記化学増幅ポジ型レジスト組成物を用いて回転塗布により10〜100nmの膜厚を有する化学増幅レジスト膜を形成することによって、最小線幅が50nmを切るパターンを形成でき、薄膜化によるLERの悪化を抑制することができる。
また、前記被加工基板として、フォトマスクブランクを用いることができる。更に、フォトマスクブランクの最表層上に、クロム化合物膜が成膜されていることが好ましい。
1枚のフォトマスクは、それを用いて製造した半導体全ての性能に係るため、小さいLERが要求され、また、エッチング加工においてもスパッタリングにより成膜された遷移金属を含有するケイ素化合物膜や遷移金属化合物膜、特にクロム化合物膜のような比較的エッチング速度の遅い膜のエッチングに用いられるため、高いエッチング耐性を要求される。そこで、本発明の化学増幅ポジ型レジスト組成物が有利に使用される。
前記被加工基板として、1辺の長さが120〜180mmのフォトマスクブランクを用い、前記回転塗布時の回転数が1000〜3000(回転/分)であることが好ましい。
上記の範囲内の条件では、化学増幅レジスト膜の膜厚の面内ばらつきが小さくなり、パターン寸法変化もなく好ましい。
本発明の化学増幅ポジ型レジスト組成物を用い、パターンを形成することにより、従来、高いエッチング耐性を持ち、150nm程度の膜厚で65nm以下の限界解像度を得ることができた酸不安定基により保護された繰り返し単位を持つ樹脂を使用したレジスト組成物を用いて100nm以下の膜厚のレジスト膜とした場合には、改善することができなかったLERの大幅な悪化を改善し、さらには最小線幅が50nmを切る高解像度を得ることができる。また、好適な酸発生剤(B)及び塩基性成分(C)を選択することによって、エッチング耐性や反応コントラスト等の他の要求性能を満たすことが可能となった。
酸発生剤添加、現像後(PAG添加)と酸発生剤添加、露光、熱処理、現像後(露光・PEB後)の膜べり測定結果を示した図である。
以下、本発明についてより具体的に説明する。
前述のように、従来高解像性で高感度の化学増幅ポジ型レジスト組成物として用いられてきた組成を、希釈するのみで薄膜に適用し、100nm以下の膜厚で使用して最小線幅50nm以下の微細パターンの形成を試みると、LERが大きく悪化するという問題があった。
このようなLER悪化の原因は、塗布時に発生するレジスト膜中でのマイクロドメインのドメインサイズの増大、また、酸発生剤などのレジスト組成物のレジスト膜中における分布不均一性による反応の不均一にあると推定されている。
ここで、本発明者は、特に、微細化パターンの形成を狙いとして膜厚を薄くした時に、ドメインサイズが増大することを確認した。また、レジスト組成物のレジスト膜中での分布不均一性もレジストの薄膜化に従って顕著になることを確認した。
そこで、本発明者は以下のような検討を行った。
当初、上記のような高解像性を与えるレジスト膜の形成に使用された酸不安定基であるアセタール基は、その高反応性によりわずかな活性酸で反応し、レジスト膜に高い反応コントラストを与えるため、最も有利に高解像性を得られると考えられた。しかし、上述のようなマイクロドメインが形成された場合、その影響を強く受け、微細領域間で現像液に対する異なる溶解挙動を示す可能性がある。そこで、本発明者らは、このLER悪化の原因が、樹脂の溶解性を司るフェノール性水酸基の保護基であるアセタール基の高反応性にあるとの作業仮説を立てた。そして、まず高解像性の問題を保留し、薄膜化におけるLERの悪化の改善を目指した。
本発明者らは、上記作業仮説に基づき、アセタール基よりも反応性の低い非アセタール保護基として3級アルキル基を用いて、LERの悪化が抑制できるか検討を行った。すると、3級アルキル基を、水性アルカリ性現像液に対する溶解性を変化させる保護基として有する樹脂を用いることにより、100nm以下のレジスト膜を用いたパターン形成のLERの問題が解決できることだけでなく、更に最小線幅が50nmを切るパターンを解像するといった高解像性も得られることを見出した。
まず、本発明で使用する(A)成分の3級アルキル基によってフェノール性水酸基が保護された繰り返し単位を有するアルカリ不溶性又は難溶性の樹脂であって、3級アルキル基が脱離した時にアルカリ可溶性となるベース樹脂について説明する。
本発明で使用する(A)成分のベース樹脂は、上述のように、3級アルキル基によって保護されたフェノール水酸基を有する樹脂である。
上記ベース樹脂を構成する繰り返し単位として、上述のように水性アルカリ性現像液に対する溶解性を変化させる(q)3級アルキル基によってフェノール性水酸基が保護された繰り返し単位、及び、基板への密着性を得るための(p)フェノール性水酸基を有する繰り返し単位を含むことが好ましい。
また、(p)フェノール性水酸基を有する繰り返し単位、(q)3級アルキル基によってフェノール性水酸基が保護された繰り返し単位に加えて、更に、より高いエッチング耐性の付与等の目的で、(r)フェノール性水酸基及び酸不安定基で保護されたフェノール性水酸基のいずれをももたない繰り返し単位を含むことができる。
また、ベース樹脂(A)を構成する繰り返し単位の95モル%以上が、上記の繰り返し単位の組み合わせであれば、100nm以下の膜厚で高いエッチング耐性を得ることができる。
上記の繰り返し単位は、重合により主鎖を構成するエチレン部分を持ち、それぞれのエチレン部分を公知のラジカル重合(例えば特開2008−95009号公報)、あるいはアニオン重合(例えば特開2005−008766号公報)等を行うことによってベース樹脂が得られる。この重合性を得るにはエチレンに対する共役系の存在が必要となり、高い耐エッチング性を得るためには、この共役系として、エチレン部分に直接芳香環が結合されたモノマーが使用されることが好ましい。
そのようなモノマー骨格は、上記エチレン部分と芳香環が直接結合するものであれば種々のものが利用できるが、特に重合に常用されるスチレン骨格や、エチレン部分が更に環を形成しているインデン骨格、アセナフチレン骨格は、重合性が良く、高解像性も得ることができるため、有用である。
(q)主鎖を形成するエチレン性炭素に直接結合する芳香環骨格を持ち、3級アルキル基によってフェノール性水酸基が保護された繰り返し単位としての、置換芳香族エチレン誘導体は、例えば、エチル基とフェノール性水酸基を有する芳香族化合物を、メチル基またはメチレン基が水素あるいは一部酸素含有官能基を含んでいても良いアルキル基で置換されたイソブテン誘導体と、定法による酸性条件での付加反応によって上記フェノール性水酸基を3級アルキル化し、さらにエチル基の脱水素を行う方法(特開平7−20241号公報)等によって得ることができる。工業的に入手可能なフェノール性水酸基を有するエチルベンゼンを使用する方法は、これをより簡便に利用できる。
ここで使用する3級アルキル基としては、得られた重合用のモノマーを蒸留によって得るために、炭素数4〜18のものであることが好ましい。また、該3級アルキル基の3級炭素が有するアルキル置換基としては、炭素数1〜15の、一部エーテル結合やカルボニル基のような酸素含有官能基を含んでいても良い、直鎖、分岐、環状のアルキル基を挙げることができ、置換基間で結合し、環を形成していても良い。
上記3級アルキル炭素の好ましい置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、テトラヒドロフラン−2−イル基、7−オキサノルボルナン−2−イル基、シクロペンチル基、2−テトラヒドロフリル基、トリシクロ[5.2.1.02,6]デシル基、8−エチル−8−トリシクロ[5.2.1.02,6]デシル基、3−メチル−3−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシル基、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシル基、3−オキソ−1−シクロヘキシル基を挙げることができ、また、3級アルキル基として具体的には、t−ブチル基、t−ペンチル基、1−エチル−1−メチルプロピル基、1,1−ジエチルプロピル基、1,1,2−トリメチルプロピル基、1−アダマンチル−1−メチルエチル基、1−メチル−1−(2−ノルボルニル)エチル基、1−メチル−1−(テトラヒドロフラン−2−イル)エチル基、1−メチル−1−(7−オキサノルボルナン−2−イル)エチル基、1−メチルシクロペンチル基、1−エチルシクロペンチル基、1−プロピルシクロペンチル基、1−シクロペンチルシクロペンチル基、1−シクロヘキシルシクロペンチル基、1−(2−テトラヒドロフリル)シクロペンチル基、1−(7−オキサノルボルナン−2−イル)シクロペンチル基、1−メチルシクロヘキシル基、1−エチルシクロヘキシル基、1−シクロペンチルシクロヘキシル基、1−シクロヘキシルシクロヘキシル基、2−メチル−2−ノルボニル基、2−エチル−2−ノルボニル基、8−メチル−8−トリシクロ[5.2.1.02,6]デシル基、8−エチル−8−トリシクロ[5.2.1.02,6]デシル基、3−メチル−3−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシル基、3−エチル−3−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシル基、2−メチル−2−アダマンチル基、2−エチル−2−アダマンチル基、1−メチル−3−オキソ−1−シクロヘキシル基、1−メチル−1−(テトラヒドロフラン−2−イル)エチル基、5−ヒドロキシ−2−メチル−2−アダマンチル基、5−ヒドロキシ−2−エチル−2−アダマンチル基を例示できるが、これらに限定されない。
また、上述の、(p)主鎖を形成するエチレン性炭素に直接結合する芳香環骨格を持ち、フェノール性水酸基を有する繰り返し単位としては、上記と同様の材料を3級アルキル基による保護を行わずに重合して導入することもできるが、一般的にはアセチル基等の保護基により保護した後、重合し、重合後、脱保護を行う。アセチル基により保護されたスチレン誘導体は工業的に入手できるため簡便に利用することができるが、フェノール性水酸基を持つインデン誘導体(特開2002−202610号公報)も知られており、更に他の骨格を持つものでも良い。
更に、上述の、(r)主鎖を形成するエチレン性炭素に直接結合する芳香環骨格を持ち、フェノール性水酸基及び酸不安定基で保護されたフェノール性水酸基のいずれをも持たない繰り返し単位は、必要に応じエッチング耐性を向上させる等の目的で導入される繰り返し単位である。スチレンあるいは炭化水素鎖を持つスチレンの導入によっても若干のエッチング耐性の向上はあるが、エッチング耐性を向上させる目的としては、重合により主鎖を形成するエチレン部分が更に環を形成していることが好ましく、インデンやアセナフチレンのようなモノマーを用いることが好ましい。
また、上記の(p)、(q)、(r)の3つのユニット以外にも、レジスト用途として公知のアセタール基により保護したフェノール性水酸基を持つ芳香環置換エチレンモノマーユニット(例えば特開2008−95009号公報)や、公知の(メタ)アクリル酸誘導体ユニット(例えば特開平7−20241号公報)、ビニルエーテルユニットを、目安としては5モル%未満であれば、本発明の効果を失わせることなく加えることもできるが、樹脂の安定した品質、エッチング耐性等を十分なものとするためには、上記(p)、(q)、(r)の3つのユニット以外のものを含まない構成がより好ましい。
本発明のベース樹脂(A)として好ましい、より具体的な上記繰り返し単位の組み合わせとして、下記一般式(1)〜(3)
Figure 0005290129
Figure 0005290129
Figure 0005290129
の繰り返し単位の組み合わせを挙げることができる。
一般式(1)〜(3)で示される成分モノマーユニットの組み合わせのうちの、好ましいモノマーユニットの比率としては、一般式(1)において、好ましくは0<p/(p+q)<0.8、さらに好ましくは0.4<p/(p+q)<0.8である。好ましくは0<q/(p+q)<0.6、更に好ましくは0.1<q/(p+q)<0.6である。
一般式(2)において、好ましくは0<p/(p+q+r1)<0.8、さらに好ましくは0.3<p/(p+q+r1)<0.8である。好ましくは0<q/(p+q+r1)<0.5、更に好ましくは0.1<q/(p+q+r1)<0.5である。好ましくは0<r1/(p+q+r1)<0.35である。
一般式(3)において、好ましくは0<p/(p+q+r2)<0.8、さらに好ましくは0.3<p/(p+q+r2)<0.8である。好ましくは0<q/(p+q+r2)<0.5、更に好ましくは0.1<q/(p+q+r2)<0.5である。好ましくは0<r2/(p+q+r2)<0.3である。
pの比率が0.8以上になると未露光部のアルカリ溶解速度が大きくなりすぎて、現像後のパターン形成に問題が生じる場合がある。qの比率は0.1〜0.6であれば、解像度が悪くなったり、現像後に欠陥が発生する恐れがない。
r1、r2の割合を多くすることでドライエッチング耐性が向上する。r1の比率が0.35以下、r2の比率が0.3以下であれば、解像力が低下する恐れがない。
p、q、r1、r2はその値を上記範囲内で適宜選定することにより解像性、エッチング耐性、パターン形状のコントロールを任意に行うことができる。
上記本発明の化学増幅ポジ型レジスト組成物に含まれるベース樹脂(A)は、質量平均分子量(測定はポリスチレンを標準サンプルとしたゲルパーミエションクロマトグラフィー:HLC−8120GPC東ソー(株)によるもの)が1,000から50,000であることが好ましい。
質量平均分子量が1、000以上であればレジスト材料の耐熱性が不十分となることもなく、50,000以下であればアルカリ溶解性が低下して、現像後レジストパターンのLERの悪化が現ることもない。
さらに、本発明の化学増幅ポジ型レジスト組成物に含まれるベース樹脂(A)においては、上記一般式(1)、(2)、(3)の繰り返し単位からなる共重合体の分子量分布(Mw/Mn)が狭い場合、低分子量や高分子量のポリマーが存在することが原因となって、露光後にパターン上に異物が見られたり、パターンの形状が悪化したりする恐れが少ない。パターンルールが微細化するに従ってこのような分子量、分子量分布の影響が大きくなりやすいことから、微細なパターン寸法に好適に用いられるレジスト材料を得るには、使用する多成分共重合体の分子量分布は1.0から2.5、特に1.0から1.8と分散度が低いことが好ましい。
本発明の化学増幅ポジ型レジスト組成物に含まれる酸発生剤(B)は、基本的には化学増幅レジスト膜に用いることができる公知の酸発生剤(例えば特開2008−249762号公報等に記載されたもの)を使用することができる。
好適な光酸発生剤としては、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニルジアゾメタン、N−スルホニルオキシイミド型光酸発生剤等があり、それらは単独あるいは2種以上混合して用いることができる。また、上記塩あるいは化合物より発生するスルホン酸の持つ好適なカウンターアニオンは、ベンゼンスルホン酸アニオン、トルエンスルホン酸アニオン、4−(4−トルエンスルホニルオキシ)ベンゼンスルホン酸アニオン、ペンタフルオロベンゼンスルホン酸アニオン、2,2,2−トリフルオロエタンスルホン酸アニオン、ノナフルオロブタンスルホン酸アニオン、ヘプタデカフルオロオクタンスルホン酸アニオン、カンファースルホン酸アニオン等を挙げることができる。
本発明の化学増幅ポジ型レジスト組成物に含まれる酸発生剤(B)の添加量は特に制限されないが、(A)成分のベース樹脂100質量部に対して好ましくは0.4〜20質量部、更に好ましくは0.8〜15質量部添加することが好ましい。
この酸発生剤(B)の添加量と後述する塩基性成分(C)の添加量を同時に増加させることで、感度の確保とLERの悪化の抑制が期待できるが、一般に酸発生剤(B)の添加量が20質量部を超える場合には、さらなる感度の向上効果が低く、不経済となるおそれがある。また、0.4質量部未満である場合、要求感度を満たすためには塩基性成分(C)量を低く抑えなければならないため、形成されるレジストパターンのLERが悪化するおそれがある。
特に放射線照射用や電子線照射用のレジスト膜とする場合には、酸発生剤(B)の添加による膜中での照射線のエネルギー減衰が問題にならない一方、高感度が得難いため、酸発生剤の添加量はエキシマレーザー光を使用する場合に比べて高濃度とし、2.0〜20質量部程度加えることが好ましい。
上記酸発生剤のうち、下記一般式(4)
Figure 0005290129
(式中R、R,Rは水素または炭素数4〜10の3級アルキルオキシ基を表し、R、R,Rのすべてが水素になることはない。R、R,Rは水素、メチル基、エチル基、イソプロピル基を表し、同じでも異なってもよい。)
で表される酸発生剤を、一種又は一般式(4)で表わされるもののみの2種類以上の混合、場合によっては添加する酸発生剤のうちの一般式(4)で表される酸発生剤が目安として80モル%以上となるような組み合わせで用いた場合には、上記ベース樹脂(A)との組み合わせにおいて特に高い解像度で好適なパターンを得ることができる。この効果は、特に一般式(4)で表わされる酸発生剤一種又は一般式(4)で表わされるもののみの2種類以上の混合においてより好ましい結果が得られる。
上記一般式(4)の酸発生剤は従来より使用されており、最近、ベース樹脂がフェノール性水酸基をアセタール基で保護されたタイプのレジストにも使用された(例えば特開2008−95009号公報)が、この酸発生剤は、ベース樹脂に使用される酸不安定基がアセタール基のように反応性が高い樹脂に適用すると、パターンの断面形状で頭が張ってくることが知られている。したがって、目的とするパターンの最少線幅が100nmを切る際に使用するポジ型レジスト用として使用される場合、上記のような単独あるいはそれに近い形で用いるとパターン表層に張り出し(いわゆるTトップ)が出易くなり、通常他の酸発生剤と組み合わせてパターンの頭が張らない程度で使用されることが一般的であった。
しかし、本発明の化学増幅ポジ型レジスト組成物に含まれるベース樹脂(A)のように、3級アルキル基により現像液に対する溶解性が変化する樹脂である場合には、一般式(4)のように酸発生剤が同じ系列である3級アルキル基によって保護されたフェノール性水酸基を持つため、樹脂が反応する条件と極めて近い条件で、樹脂と同調して酸発生剤が持つ3級アルキル基を切断することができる。更に保護基が切断された酸発生剤は溶解促進作用を示すことから反応コントラストの向上効果もある。つまり、一般式(4)で表わされる酸発生剤を使用すると、レジスト膜の未露光部の非常に高い溶解禁止効果が得られ、膜べり量を抑制することができるが、それと共に、表層部の張り出しのない好ましいパターン形状を得ることができる。従って、上記のような酸発生剤(B)を用いることによって、ベース樹脂(A)の酸不安定基を3級アルキル基とすることによる、反応性低下による反応コントラストの低下を改善できる。なお、この膜べりを抑制しつつTトップ形状を生じない効果は、膜厚には無関係に得られ、100nm以上の膜厚のレジスト膜用の樹脂として3級アルキル基保護のものを使用する場合にも有利な効果を与える。
また、一般式(4)のカウンターアニオンであるベンゼンスルホン酸部は、ベンゼン核に導入されるアルキル基により、酸の拡散制御の目的とパターン形状制御の間で適宜調整される。メチル基<エチル基<イソプロピル基の順に拡散が抑制されるが、この時同時にレジストの感度は低下する。基本的には酸の拡散を抑制したほうが解像性が向上する傾向にあるが、上述の、(r)主鎖を形成するエチレン性炭素に直接結合する芳香環骨格を持ち、フェノール性水酸基及び酸不安定基で保護されたフェノール性水酸基のいずれをも持たない繰り返し単位が多めに導入された樹脂ではパターン形状において頭が張る場合がある。
また、一般式(4)で表わされる化合物の3級アルキルオキシ基が有する3級アルキル基は、基本的には上述の(A)成分である樹脂の保護に使用される3級アルキル基と同様の範囲から選択されるが、酸素原子を含む材料を使用する場合には、酸素官能基としてエーテル結合を持つものを選ぶことが合成上好ましい。
本発明の化学増幅ポジ型レジスト組成物に含まれる塩基性成分(C)は、酸発生剤と同様、基本的には化学増幅型レジストに用いることができる公知の塩基性成分(例えば特開2008−249762号公報等に記述されている)を使用することができる。その例としては、上記特開2008−249762号公報に挙げられているような、第一級、第二級、第三級の脂肪族アミン類、混成アミン類、芳香族アミン類、複素環アミン類、カルボキシ基を有する含窒素化合物、スルホニル基を有する含窒素化合物、ヒドロキシ基を有する含窒素化合物、ヒドロキシフェニル基を有する含窒素化合物、アルコール性含窒素化合物、アミド誘導体、イミド誘導体等が挙げられる。
塩基性成分(C)の添加は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができ、その配合量は、ベース樹脂100質量部に対して0.01〜2質量部、特に0.01〜1質量部を混合したものが好適である。少なすぎると、配合効果がなく、配合量が2質量部を超えると感度が低下しすぎる場合がある。
上記塩基性成分(C)のうち、カルボキシル基を有し、かつ塩基性中心である窒素原子に共有結合で結合する水素を含有しないアミン化合物又はアミンオキシド化合物は、ベース樹脂(A)の保護基に3級アルキル基を用いた場合、他の塩基性成分を使用した場合には、基板付近のパターン端部に未溶解部が発生(いわゆる裾引き形状)してしまうような場合に、その解消を可能にすることから、特に有利な材料である。
このような裾引きを発生し易い基板としては、TiN、SiN、SiON等の窒素化材料基板等があるが、特に表面が金属クロムや窒素および/または酸素を含有するクロム化合物の場合には極めて発生し易く、その解消に強い効果を示す。
上記カルボキシル基を有し、かつ塩基性中心である窒素原子に共有結合で結合する水素を含有しないアミン化合物又はアミンオキシド化合物の具体的な化学構造例としては、好ましいものとして、下記一般式(5)〜(7)
Figure 0005290129
Figure 0005290129
Figure 0005290129
(式中、R10、R11はそれぞれ炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数2〜10のヒドロキシアルキル基、炭素数2〜10のアルコキシアルキル基、炭素数2〜10のアシルオキシアルキル基、又は炭素数1〜10のアルキルチオアルキル基である。またR10、R11が結合して環構造を形成してもよい。R12は、水素、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数2〜10のヒドロキシアルキル基、炭素数2〜10のアルコキシアルキル基、炭素数2〜10のアシルオキシアルキル基、又は炭素数1〜10のアルキルチオアルキル基、あるいはハロゲン基である。R13は、単結合、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基、炭素数6〜20のアリーレン基である。R14は炭素数2〜20の直鎖状又は分岐状の置換可アルキレン基であり、ただしアルキレン基の炭素−炭素間にカルボニル基、エーテル基、エステル基、スルフィドを1個あるいは複数個含んでいてもよい。また、R15は炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基、炭素数6〜20のアリーレン基である。)
のアミン化合物又はアミンオキシド化合物を挙げることができるが、これに限られない。
上記構造式中、炭素数6〜20のアリール基として具体的には、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ピレニル基、ナフタセニル基、フルオレニル基を、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基として具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、デシル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、デカヒドロナフタレニル基を、炭素数7〜20のアラルキル基として具体的には、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基、アントラセニルメチル基を、炭素数2〜10のヒドロキシアルキル基としては具体的には、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基を、炭素数2〜10のアルコキシアルキル基として具体的には、メトキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル基、イソプロポキシメチル基、ブトキシメチル基、イソブトキシメチル基、t−ブトキシメチル基、t−アミロキシメチル基、シクロヘキシルオキシメチル基、シクロペンチルオキシメチル基を、炭素数2〜10のアシルオキシアルキル基として具体的には、ホルミルオキシメチル基、アセトキシメチル基、プロピオニルオキシメチル基、ブチリルオキシメチル基、ピバロイルオキシメチル基、シクロヘキサンカルボニルオキシメチル基、デカノイルオキシメチル基を、炭素数1〜10のアルキルチオアルキル基として具体的には、メチルチオメチル基、エチルチオメチル基、プロピルチオメチル基、イソプロピルチオメチル基、ブチルチオメチル基、イソブチルチオメチル基、t−ブチルチオメチル基、t−アミルチオメチル基、デシルチオメチル基、シクロヘキシルチオメチル基を、炭素数1〜20のアルキレン基として具体的には、メチレン基、エチレン基、メチルエチレン基、ジメチルエチレン基、プロピレン基、メチルプロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、デカニル基、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、メチレンシクロヘキシレン基、デカヒドロナフタレニレン基を、炭素数6〜20のアリレーン基として具体的には、フェニレン基、ナフチレン基、アントリレン基、フェナントリレン基、ピレニレン基、ナフタセニレン基、フルオレニレン基を、それぞれ例示できるが、これらに限定されない。
一般式(5)で示されるアミン化合物の好ましい具体例として、o−ジメチルアミノ安息香酸、p−ジメチルアミノ安息香酸、m−ジメチルアミノ安息香酸、p−ジエチルアミノ安息香酸、p−ジプロピルアミノ安息香酸、p−ジイソプロピルアミノ安息香酸、p−ジブチルアミノ安息香酸、p−ジペンチルアミノ安息香酸、p−ジヘキシルアミノ安息香酸、p−ジエタノールアミノ安息香酸、p−ジイソプロパノールアミノ安息香酸、p−ジメタノールアミノ安息香酸、2−メチル−4−ジエチルアミノ安息香酸、2−メトキシ−4−ジエチルアミノ安息香酸、3−ジメチルアミノ−2−ナフタレン酸、3−ジエチルアミノ−2−ナフタレン酸、2−ジメチルアミノ−5−ブロモ安息香酸、2−ジメチルアミノ−5−クロロ安息香酸、2−ジメチルアミノ−5−ヨード安息香酸、2−ジメチルアミノ−5−ヒドロキシ安息香酸、4−ジメチルアミノフェニル酢酸、4−ジメチルアミノフェニルプロピオン酸、4−ジメチルアミノフェニル酪酸、4−ジメチルアミノフェニルリンゴ酸、4−ジメチルアミノフェニルピルビン酸、4−ジメチルアミノフェニル乳酸、2−(4−ジメチルアミノフェニル)安息香酸、2−(4−(ジブチルアミノ)−2−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸等が挙げられるがこれらに限られない。
一般式(6)で示されるアミンオキシド化合物の好ましい具体例としては、上記一般式(5)の具体的に例示されたアミン化合物を酸化したものを挙げられるが、これらに限定されない。
一般式(7)で示されるアミン化合物の好ましい具体例として、1−ピペリジンプロピオン酸、1−ピペリジン酪酸、1−ピペリジンリンゴ酸、1−ピペリジンピルビン酸、1−ピペリジン乳酸等が挙げられるが、これらに限られない。
一般式(6)で示されるアミンオキシド構造を有する化合物は、化合物の構造に応じた最適な方法を選択して製造される。例として、窒素含有化合物の酸化剤を使用した酸化反応を用いる方法、あるいは含窒素化合物の過酸化水素水希釈溶液中での酸化反応を用いる方法を例示できるが、これらに限定されない。以下、詳しく説明する。
窒素含有アルコール化合物のエステル化反応による製造法は、例えば下記に示すとおりであり、一般式(6)で示される化合物の合成へも適用可能である。
Figure 0005290129
上記式で示される反応は、酸化剤(m−クロロ過安息香酸)を用いたアミンの酸化反応であり、酸化反応の常法となる他の酸化剤を用いて反応を行うこともできる。反応後は、反応混合物を必要に応じて蒸留、クロマトグラフフィー、再結晶などの常法により精製することができる(詳細は特開2008−102383号公報参照)。
これらの分子内にカルボキシル基を有し、かつ塩基性中心である窒素原子に共有結合で結合する水素を含有しないアミン化合物又はアミンオキシド化合物を(C)成分の塩基性成分として本発明に用いると、窒素原子に置換された官能基の存在により発生酸の速やかな捕捉を実現せしめ、一方カルボキシル基が基板側に配列され発生酸が基板へ拡散して失活することを防止することができ、高解像性と基板界面での垂直性に優れたパターン形状を得ることができる。そこで、上記カルボキシル基を有し、かつ塩基性中心である窒素原子に共有結合で結合する水素を含有しないアミン化合物又はアミンオキシド化合物を、揮発性、塩基性度、酸の捕捉速度、レジスト中での拡散速度などの物性に従い、用いるベース樹脂(A)及び酸発生剤(B)の組み合わせに応じて適当に調節することで、より好ましいパターン形状を得ることができる。
しかし、カルボキシル基を有していても、第1級アミンのように塩基性中心である窒素原子に共有結合で結合する水素を有するアミン化合物又はアミンオキシド化合物は上記基板に対するすそ引きおよびアンダーカットの改善効果がない。効果を最大限発揮するには塩基性中心である窒素原子に共有結合で結合する水素を含まない第3級アミンが好ましい。
また、2−キノリンカルボン酸やニコチン酸のような芳香環に含まれる窒素を有するアミン化合物は、塩基性中心である窒素原子に共有結合で結合する水素を含まないが、弱塩基であるためカルボキシル基が基板側にうまく配列されないと考えられる。このため、発生酸が基板へ拡散して失活することを防止することが出来ない。
また、上記分子内にカルボキシル基を有し、かつ塩基性中心である窒素原子に共有結合で結合する水素を含有しないアミン化合物又はアミンオキシド化合物の裾引き形状抑制効果は、上述のように、カルボキシル基によって基板付近により偏在するようにしたものであることから、その効果を得るためには塩基性成分(C)全てが分子内にカルボキシル基を有し、かつ塩基性中心である窒素原子に共有結合で結合する水素を含有しないアミン化合物又はアミンオキシド化合物である必要は必ずしもなく、上述の分子内にカルボキシル基を有し、かつ塩基性中心である窒素原子に共有結合で結合する水素を含有しないアミン化合物又はアミンオキシド化合物ではない常用される塩基性成分と組み合わせて用いることができる。
上述のようにカルボキシル基を有し、かつ塩基性中心である窒素原子に共有結合で結合する水素を含有しないアミン化合物又はアミンオキシド化合物と、常用のカルボキシル基を有し、かつ塩基性中心である窒素原子に共有結合で結合する水素を含有しないアミン化合物又はアミンオキシド化合物でない塩基性成分とを混合して用いる場合、上述のカルボキシル基を有し、かつ活性な水素を含有しないアミン化合物又はアミンオキシド化合物と、その他の塩基性成分の配合比(質量比)は100:0〜10:90の範囲であることが好ましい。
以上のように、本発明の化学増幅ポジ型レジスト組成物のベース樹脂(A)の酸不安定基である3級アルキル基の反応性低下が原因となって、基板付近のパターン形状変化が生じた場合も、塩基性成分(C)として、カルボキシル基を有し、かつ塩基性中心である窒素原子に共有結合で結合する水素を有さないアミン化合物又はアミンオキシド化合物を用いることによって、基板付近のパターン形状変化を抑制することができる。
本発明の化学増幅ポジ型レジスト組成物の固形分濃度の調整に使用される有機溶剤(D)としては、ベース樹脂(A)、酸発生剤(B)、塩基性成分(C)、その他の添加剤等が溶解可能な有機溶剤であればいずれでもよい。このような有機溶剤としては、例えば、シクロヘキサノン、メチル−n−アミルケトン等のケトン類、3−メトキシブタノール、3−メチル−3−メトキシブタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール等のアルコール類、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、乳酸エチル、ピルビン酸エチル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸tert−ブチル、プロピオン酸tert−ブチル、プロピレングリコールモノtert−ブチルエーテルアセテート等のエステル類、γ−ブチロラクトン等のラクトン類が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を混合して使用することができるが、これらに限定されるものではない。本発明では、これらの有機溶剤の中でもレジスト成分中の酸発生剤の溶解性が最も優れている乳酸エチルやプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート及びその混合溶剤が好ましく使用される。
有機溶剤の使用量は、ベース樹脂100部に対して1,000〜10,000部、特に2000〜9700部が好適である。本発明では、上記化学増幅ポジ型レジスト組成物をこのような濃度に調整し、回転塗布法を用いることにより、膜厚が10〜100nmのレジスト膜を安定して平坦度良く得ることができる。
本発明の化学増幅ポジ型レジスト組成物には、上記成分以外に任意成分として塗布性を向上させるために慣用されている界面活性剤(E)を添加することができる。なお、任意成分の添加量は、本発明の効果を妨げない範囲で通常量とすることができる。
界面活性剤(E)の例としては、特に限定されるものではないが、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステリアルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレインエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルのノニオン系界面活性剤、エフトップEF301,EF303,EF352((株)ジェムコ製)、メガファックF171,F172,F173,R08,R30、R90、R94(大日本インキ化学工業(株)製)、フロラードFC−430,FC−431,FC−4430,FC−4432(住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG710,サーフロンS−381,S−382,S−386,SC101,SC102,SC103,SC104,SC105,SC106,サーフィノールE1004,KH−10,KH−20,KH−30,KH−40(旭硝子(株)製)等のフッ素系界面活性剤、オルガノシロキサンポリマーKP341,X−70−092,X−70−093(信越化学工業(株)製)、アクリル酸系又はメタクリル酸系ポリフローNo.75,No.95(共栄社油脂化学工業(株)製)が挙げられ、また、下記構造の部分フッ素化オキセタン開環重合物系の界面活性剤も好ましく用いられる。この界面活性剤は添加量が変化してもレジストの塗布性への影響が小さい利点がある。
Figure 0005290129
(surf−1)
ここで、Rは2から4価の炭素数2から5の脂肪族基を示し、具体的には2価のものとしてエチレン、1,4−ブチレン、1,2−プロピレン、2,2−ジメチル−1,3−プロピレン、1,5−ペンチレンがあげられ、3から4価のものとしては下記式のものが上げられる。
Figure 0005290129
(式中、破線は結合手を示し、それぞれグリセロール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールから派生した部分構造である。)これらの中で好ましく用いられるのは1,4−ブチレンまたは2,2−ジメチル−1,3−プロピレンである。Rfはトリフルオロメチル基またはペンタフルオロエチル基を示し、好ましくはトリフルオロメチル基である。mは0から3の整数、nは1から4の整数であり、nとmの和はRの価数を示し2から4の整数である。aは1、bは2から25の整数、cは0から10の整数を示す。好ましくはbは4から20、cは0から1を示す。また上記構造の各構成単位はその並びを規定したものではなくブロック的でもランダム的に結合しても良い。部分フッ素化オキセタン開環重合物系の界面活性剤の製造に関しては米国特許第5,650,483号などに詳しい。
これらの中でもFC−4430、サーフロンS−381、サーフィノールE1004、KH−20、KH−30、及び上記構造式にて示したオキセタン開環重合物が好適である。これらは単独あるいは2種以上の組み合わせで用いることができる。
本発明の化学増幅ポジ型レジスト組成物中の界面活性剤の添加量としては、ベース樹脂(A)100質量部に対し2質量部以下、好ましくは1質量部以下である。
また、本発明は、上記で説明した化学増幅ポジ型レジスト組成物を用い、10〜100nmといった薄膜の化学増幅レジスト膜を形成した場合であっても、パターン形成においてのLERの改善や高解像性が実現できるものである。
ここで、本発明の化学増幅ポジ型レジスト組成物を使用した被加工基板上へのレジスト膜の形成は、被加工基板上へのレジスト組成物の回転塗付工程、ついでプリベーク工程を経て行うが、これらはいずれも公知の方法を用い、膜厚が10〜100nmのレジスト膜を形成する。
塗付工程は、回転塗布以外にもいくつかの方法が知られているが、本発明のように、レジスト膜厚が10〜100nmである薄い膜を形成する際は、均一な膜厚を得るために回転塗布を用いる。
被加工基板が半導体ウエハである場合、回転塗布時の塗布条件はウエハの大きさ、目標の膜厚、レジスト組成物の組成等により条件を調整する必要があるが、8インチウエハを用いて、レジスト膜厚が100nm程度のものを得る場合には、レジスト組成物をウエハ上にキャストした後、回転数4000〜5000rpmで40秒間回転させることで、均一性の高いレジスト膜が得られる。
被加工基板が半導体ウエハである場合、10〜100nmの膜厚を有する化学増幅レジスト膜を形成するための、本発明の化学増幅ポジ型レジスト組成物を調製する際に使用する溶剤の使用量は、ベース樹脂100部に対して1,400〜1,600部である。次いで、このような固形分濃度に調整した化学増幅ポジ型レジスト組成物を用いて形成したレジスト膜に、膜中に残存する過剰の溶剤を除去するため、プリベークが行われる。プリベークの条件は、ホットプレート上で行った場合、通常80〜130℃で1〜10分間、より好ましくは90〜110℃で3〜5分間行われる。
また、被加工基板がフォトマスクブランクである場合、同様に塗布条件はブランクの大きさ、目標の膜厚、レジスト組成物の組成等により条件を調整する必要があるが、15.2cmx15.2cmの角型ブランク上でレジスト膜厚が100nm程度のものを得る場合には、レジスト組成物をブランク上にキャストした後、回転数1000〜3000rpmで2秒間その後800rpm以下で30秒間回転させることで均一性の高い膜が得られる。
被加工基板がフォトマスクブランクである場合、10〜100nmの膜厚を有する化学増幅レジスト膜を形成するための、本発明の化学増幅ポジ型レジスト組成物を調製する際に使用する溶剤の使用量は、ベース樹脂100部に対して2000〜9,700部である。
次いで、溶剤によりこのような固形分濃度に調整した化学増幅ポジ型レジスト組成物を用いて形成したレジスト膜に、膜中に残存する過剰の溶剤を除去するため、プリベークが行われる。プリベークの条件は、ホットプレート上で行った場合、通常80〜130℃で4〜20分間、より好ましくは90〜110℃で8〜12分間行われる。
次いで上記のように得た化学増幅レジスト膜に対し、目的のパターンを形成するためにパターン露光を行う。露光方法としては、半導体加工を行う場合には、目的のパターンを形成するためのマスクを上記のレジスト膜上にかざし、遠紫外線、エキシマレーザー、X線等の高エネルギー線又は電子線を露光量1〜100μC/cm、好ましくは10〜100μC/cmとなるように照射する。露光は通常の露光法の他、必要に応じて投影レンズとレジストの間を液浸するImmersion法を用いることも可能である。
また、フォトマスクブランクの加工を行う場合には、加工によって同一のものを多数製造するものではないため、通常ビーム露光によってパターン露光が行われる。使用される高エネルギー線は一般的には電子線であるが、上述のその他の光源をビームとしたものも同様に使用可能である。
通常露光後に、酸を拡散させて化学増幅反応を行うため、例えばホットプレート上で、60〜150℃、4〜20分間、好ましくは80〜140℃、8〜12分間ポストエクスポージャーベーク(PEB)する。更に、0.1〜5質量%、好ましくは、2〜3質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)等のアルカリ水溶液の現像液を用い、0.1〜3分間好ましくは0.5〜2分間、浸漬(dip)法、パドル(puddle)法、スプレー(spray)法等の常法により現像して、基板上に目的のパターンが形成される。また必要に応じて現像後に更に加熱処理を行ってパターンサイズの調整を行うこと(thermal flow)も可能である。なお、本発明の化学増幅ポジ型レジスト組成物は、特に高エネルギー線の中でも250〜120nmの遠紫外線又はエキシマレーザー、極短紫外線、X線及び電子線による微細パターニングに最適である。
本発明の化学増幅ポジ型レジスト組成物を用いたリソグラフィーの対象となる被加工基板は、例えば半導体ウエハーや半導体製造中間体基板、フォトマスク基板等のフォトレジストによるリソグラフィーを用いるものであれば何れでも良いが、特に金属化合物をスパッタリング等の方法で成膜した基板においては本発明の効果を有利に得ることができる。中でも最表面に遮光膜あるいはエッチングマスク膜としてクロム化合物膜を成膜したフォトマスクブランクでは、レジストパターンの基板界面における形状制御が難しく、本発明の効果が特に有用である。上記本発明が有用に適用される基板最表面材料のクロム化合物の例としては、金属クロム、酸化クロム、窒化クロム、炭化クロム、酸化窒化クロム、酸化炭化クロム、窒化炭化クロム、酸化窒化炭化クロム等が挙げられる。
以下、実施例と比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの記載によって限定されるものではない。
実施例及び比較例で用いる化学増幅ポジ型レジスト組成物のベース樹脂(Polymer−1〜5、比較Polymer−1)の構造式を以下に示す。下記例でMw、Mnはゲル浸透クロマトグラフフィー(GPC)により測定したポリスチレン換算の値である。
(Polymer−1)
Polymer−1は下記一般式(1)において、式中Rはエチル基、R、Rはメチル基を示す。また、p=0.7、q=0.3であり、Mw=12、000(Mw/Mn=1.7)である。
(Polymer−2)
Polymer−2は下記一般式(1)において、式中Rはエチル基、R、Rはメチル基を示す。また、p=0.6、q=0.4であり、 Mw=10、000(Mw/Mn=1.7)である。
Figure 0005290129
(Polymer−3)
Polymer−3は下記一般式(2)において、式中Rはエチル基、R、Rはメチル基を示す。また、p=0.6、r1=0.1、q=0.3であり、Mw=8、000(Mw/Mn=1.7)である。
Figure 0005290129
(Polymer−4)
Polymer−4は下記一般式(3)において、式中Rはエチル基、R、Rはメチル基を示す。また、p=0.6、r2=0.1、q=0.3であり、Mw=8、000(Mw/Mn=1.7)である。
Figure 0005290129
(Polymer−5)
Polymer−5は上記一般式(1)において、式中R、R、Rはメチル基を示す。また、p=0.7、q=0.3であり、Mw=12、000(Mw/Mn=1.7)である。
(比較Polymer−1)
比較Polymer−1は下記一般式で表される。
Figure 0005290129
下記で用いた酸発生剤(PAG−1〜11)の構造式を以下に示す。
PAG−1は下記一般式(4)において、R=ターシャリブトキシ基、R,R=水素、R=メチル基、R,R=水素、である。
PAG−2は下記一般式(4)において、R=ターシャリブトキシ基、R,R=水素、R、R,R=メチル基である。
PAG−3は下記一般式(4)において、R=ターシャリブトキシ基、R,R=水素、R、R,R=イソプロピル基である。
PAG−4は下記一般式(4)において、R,R=ターシャリブトキシ基、R=水素、R=メチル基、R,R=水素、である。
PAG−5は下記一般式(4)において、R,R=ターシャリブトキシ基、R=水素、R、R,R=メチル基である。
PAG−6は下記一般式(4)において、R,R=ターシャリブトキシ基、R=水素、R、R,R=イソプロピル基である。
PAG−7は下記一般式(4)において、R,R、R=ターシャリブトキシ基、
=メチル基、R,R=水素、である。
PAG−8は下記一般式(4)において、R,R、R=ターシャリブトキシ基、
、R,R=メチル基である。
PAG−9は下記一般式(4)において、R,R、R=ターシャリブトキシ基、
、R,R=イソプロピル基である。
Figure 0005290129
PAG−10はトリフェニルスルホニウムカンファスルホン酸である。
PAG−11はトリフェニルスルホニウムアダマンタンスルホン酸である。
実施例及び比較例で使用した有機溶剤を以下に示す。
溶剤(A)プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)
溶剤(B)乳酸エチル(EL)
溶剤(C)プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)
実施例及び比較例で使用したカルボキシル基を有し、かつ塩基性中心である窒素に共有結合する水素を含有しないアミン化合物又はアミンオキシド化合物、並びにカルボキシル基を含有しない塩基性成分(Quencher)、界面活性剤Aは、以下の化合物である。
Quencher−1:m−ジメチルアミノベンゾイックアシッド
Quencher−2:p−ジエチルアミノベンゾイックアシッド
Quencher−3:p−ジブチルアミノベンゾイックアシッド
Quencher−4:m−ジメチルアミノベンゾイックアシッドの酸化物
Quencher−5:p−ジエチルアミノベンゾイックアシッドの酸化物
Quencher−6:p−ジブチルアミノベンゾイックアシッドの酸化物
Quencher−7:4−(ジメチルアミノ)フェニル酢酸
Quencher−8:1−ピペリジンプロピオン酸
Quencher−9:トリス(2−(メトキシメトキシ)エチル)アミン※
Quencher−10:トリス(2−(メトキシメトキシ)エチル)アミンの酸化物※
Quencher−11:3−(ジメチルアミノ)−5,5‘−ジメチル−2−シクロヘキセン−1−オン※
Quencher−12:N−2−(アセトキシ)エチルーイミダゾール※
Quencher−13:テトラブチルアンモニウムアセテート※
Quencher−14:オクタン酸、2−(4−モルホリニル)エチルエステル※
Quencher−15:1H−ベンゾイミダゾール−1−エタノール, ベンゾエート(エステル)※
(※は、カルボキシル基を含有しない塩基性成分である。)
界面活性剤A:FC−4430(スリーエム社製)
(実施例1〜8、比較例1、2)
表1の割合でベース樹脂、酸発生剤、塩基性成分、有機溶剤、界面活性剤とを配合し、0.04μmのナイロン樹脂製フィルターで濾過し、化学増幅ポジ型レジスト組成物溶液を得た。
Figure 0005290129
この化学増幅ポジ型レジスト組成物溶液を152mm角の最表面が酸化窒化クロム膜であるマスクブランク上へ1700rpmの回転数でスピンコーティングし、厚さ90nmに塗布した。次いで、このマスクブランクを90℃のホットプレートで10分間ベークした。
膜厚の測定は光学式測定器ナノスペック(ナノメトリックス社製)を用いて行った。測定はブランク外周から10mm内側までの外縁部分を除くブランク基板の面内81ケ所で行い、膜厚平均値と膜厚範囲を算出した。
更に、電子線露光装置(NuFLARE社製 EBM5000 加速電圧50keV)を用いて露光し、90℃で10分間ベーク(PEB:post exposure bake)を施し、2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシドの水溶液で現像を行うと、ポジ型のパターン(実施例1〜8、比較例1、2)を得ることができた。
得られたレジストパターンを次のように評価した。
200nmのライン・アンド・スペースのトップとボトムを1:1で解像する露光量を最適露光量(感度:Eop)として、この露光量における分離しているライン・アンド・スペースの最小線幅を評価レジストの解像度とした。また、解像したレジストパターンの形状は、特に基板界面におけるすそ引きの有無を走査型電子顕微鏡を用いてレジスト断面を観察した。ラインエッジラフネスは100nmのラインパターンの長手方向5μmを50ポイント測定(日立製S−8840)し3σを算出した。値が小さいほど良好性能であることを示す。
解像度、パターンの断面形状、及びラインエッジラフネスの評価結果を表2に示す。
Figure 0005290129
ベース樹脂の酸不安定基がアセタール基である比較Polymer−1(比較例1、2)では、パターン断面形状において、すそ引きは問題ないが、比較例1ではTトップ形状となりいわゆる頭が張っている形状、比較例2ではパターンの頭が丸い形状となっている。また、比較例1、2のラインエッジラフネスは、ベース樹脂として酸不安定保護基が3級アルキル基であるPolymer−1を用いた実施例1から実施例8のラインエッジラフネスより悪い。一方、ベース樹脂として、Polymer−1を用いた場合(実施例1〜8)、実施例7、8ではパターンの頭が丸くなったが、全体的にすそ引きのない良好なパターン形状が得られた。
また、トリフェニルスルホニウムカンファスルホン酸の酸発生剤(PAG−10)を用いた実施例7、およびトリフェニルスルホニウムアダマンタンスルホン酸の酸発生剤(PAG−11)を用いた実施例8は、実施例1から実施例6までとほぼ同じ性能であるが、反応コントラストが低いため、解像度が0.045μmと若干悪かったが、50nmを切る解像性を得ることができた。
(実施例9〜実施例17、比較例3)
下記表3の割合でベース樹脂、酸発生剤、塩基性成分、有機溶剤、界面活性剤とを配合し、上記と同様にして、化学増幅ポジ型レジスト組成物溶液を調整し、パターン形成を行い、その解像性、パターン形状、及びラインエッジラフネスの評価を上記と同様の方法で行った。結果を表4に示す。
Figure 0005290129
Figure 0005290129
ベース樹脂の酸不安定基が3級アルキル基である実施例9〜16においては、良好な解像性(0.04μm)、裾引きのない良好なパターン形状、良好なラインエッジラフネス(3nm)が得られた。実施例17においては、ベース樹脂として酸不安定基が3級アルキル基のPolymer−1を用いたが、塩基性成分として、カルボキシル基を含有しないアミン化合物を用いたが、この場合若干の裾引きが認められたが、許容範囲内であった。また、比較例3では、断面形状、解像度、ラインエッジラフネスにおいて良好な結果が得られなかった。
(実施例18〜実施例27)
ベース樹脂(A)として、3級アルキル基によってフェノール性水酸基が保護された繰り返し単位を有するベース樹脂、エネルギー線照射で酸を生じる酸発生剤(B)としてPAG2、および塩基性成分(C)として、カルボキシル基を有し、かつ塩基性中心である窒素原子に共有結合で結合する水素を有さないアミン化合物又はアミンオキシド化合物を下記表5に示す配合で調整し、上記と同様にして、本発明の化学増幅ポジ型レジスト組成物溶液を調整し、パターン形成を行い、その解像性、パターン形状、及びラインエッジラフネスの評価を行った。
Figure 0005290129
何れの例においても良好な解像性(解像度0.04μm)、裾引きのない良好なパターン形状、良好なラインエッジラフネス(3nm)が得られた。
また、ベース樹脂としてPolymer−5を使用した実施例27においても、Polymer−1と同様に良好なパターン形状、解像性、ラインエッジラフネスを得た。また、2種類のカルボキシル基を有し、かつ塩基性中心である窒素原子に共有結合で結合する水素を有さないアミン化合物を混合した場合(実施例26)も良好な結果が得られた。
(実施例28〜実施例36)
ベース樹脂(A)として、3級アルキル基によってフェノール性水酸基が保護された繰り返し単位を有するベース樹脂、エネルギー線照射で酸を生じる酸発生剤(B)としてPAG2、および塩基性成分(C)として、カルボキシル基を有し、かつ塩基性中心である窒素原子に共有結合で結合する水素を有さないアミン化合物又はアミンオキシド化合物(Quencher−2、3、8)、並びにカルボキシル基を有さないアミン化合物(Quencher−9〜15)を下記表6に示す配合で調整し、上記と同様にして、本発明の化学増幅ポジ型レジスト組成物溶液を調整し、パターン形成を行い、その解像性、パターン形状、及びラインエッジラフネスの評価を行った。
Figure 0005290129
何れの例においても良好な解像性(解像度0.04μm)、裾引きのない良好なパターン形状、良好なラインエッジラフネス(3nm)が得られた。
(実施例37〜実施例45)
ベース樹脂(A)として、3級アルキル基によってフェノール性水酸基が保護された繰り返し単位を有するベース樹脂、エネルギー線照射で酸を生じる酸発生剤(B)としてPAG2、および塩基性成分(C)として、カルボキシル基を有し、かつ塩基性中心である窒素原子に共有結合で結合する水素を有さないアミン化合物又はアミンオキシド化合物(Quencher−2、3、8)、並びにカルボキシル基を有さないアミン化合物(Quencher−9〜13)を下記表7に示す配合で調整し、上記と同様にして、本発明の化学増幅ポジ型レジスト組成物溶液を調整し、パターン形成を行い、その解像性、パターン形状、及びラインエッジラフネスの評価を行った。結果を表8に示す。
Figure 0005290129
Figure 0005290129
塩基性成分(C)としてアミン化合物の添加量を増加させると感度は低下するが解像度およびラインエッジラフネスは改善される。しかし、カルボキシル基を有し、かつ塩基性中心である窒素原子に共有結合で結合する水素を有さないアミン化合物又はアミンオキシド化合物の中には、量を増やしても感度が低下するだけで、解像度が改善されないものがある(実施例42、43)。しかし、カルボキシ基を含有しないアミン化合物を混合することにより、解像性が改善される(実施例44、45)ので、カルボキシ基含有しないアミン化合物を混合して感度を調整することが有効であることがわかる。
カルボキシル基を有し、かつ塩基性中心である窒素原子に共有結合で結合する水素を有さないアミン化合物又はアミンオキシド化合物の中には、親水性で量を増やしたときパターンが現像時に膨潤しやすくなって、感度が低くなっても解像性が改善されないものがあると考えられる。
(実施例46〜実施例54)
ベース樹脂(A)として、3級アルキル基によってフェノール性水酸基が保護された繰り返し単位を有するベース樹脂(Polymer2〜4)、エネルギー線照射で酸を生じる酸発生剤(B)としてPAG2、および塩基性成分(C)として、カルボキシル基を有し、かつ塩基性中心である窒素原子に共有結合で結合する水素を有さないアミン化合物(Quencher−8)、並びにカルボキシル基を有さないアミン化合物(Quencher−9〜13)を下記表9に示す配合で調整し、上記と同様にして、本発明の化学増幅ポジ型レジスト組成物溶液を調整し、パターン形成を行い、その解像性、パターン形状、及びラインエッジラフネスの評価を行った。結果を表10に示す。
Figure 0005290129
Figure 0005290129
何れの例においても良好な解像性(解像度:〜0.04μm)、裾引きのない良好なパターン形状、良好なラインエッジラフネス(〜3nm)が得られた。
Polymer−1よりポリヒドロキシスチレンの量が低下したPolymer−2を使用した場合(実施例46)、インデンを導入したPolymer−3を使用した場合(実施例47)、アセナフチレンを導入したPolymer−4を使用した場合(実施例48)はいずれも実施例2と比較してパターン形状において若干頭が張り気味であるが許容範囲であった。
また、実施例49〜実施例54で、ベース樹脂(A)としてPolymer−2を用い、塩基性成分(C)としてカルボキシル基を有し、塩基性中心である窒素原子に共有結合で結合する水素を有さないアミン化合物又はアミンオキシド化合物、及びカルボキシ基含有しないアミン化合物を配合してアミン量を増加させた場合、解像性は向上した。特に、アミン量を総量で0.6とした場合(実施例51)、最小線幅0.025μmの解像性度と1nmのラインエッジラフネスが得られた。
(実施例55〜実施例63)
ベース樹脂(A)として、3級アルキル基によってフェノール性水酸基が保護された繰り返し単位を有するベース樹脂(Polymer−1)、エネルギー線照射で酸を生じる酸発生剤(B)としてPAG−2、5、8、および塩基性成分(C)として、カルボキシル基を有し、かつ塩基性中心である窒素原子に共有結合で結合する水素を有さないアミン化合物(Quencher−8)、有機溶剤を下記表11に示す配合で調整し、上記と同様にして、本発明の化学増幅ポジ型レジスト組成物溶液を調整し、パターン形成を行い、その解像性、パターン形状、及びラインエッジラフネスの評価を行った。結果を表12に示す。
Figure 0005290129
Figure 0005290129
Polymer−1の分子量を10、000(実施例55、59)、8、000(実施例56、60)、6000(実施例57、61)、4000(実施例58、62、63)に変化させたが、分子量10,000、8,000、6,000のPolymer−1を用いた場合は、何れの例においても良好な解像性(解像度0.04μm)、裾引きのない良好なパターン形状、良好なラインエッジラフネス(3nm)が得られた。しかし、分子量4,000の実施例58では、LERの悪化を4nmに抑制することができたものの、現像後のパターンの頭が丸くなり解像度が0.045μmとなった。カチオン部の2つのベンゼン核にターシャリブトキシ基が導入されたPAG−5を使用した場合(実施例62)は未露光部の溶解禁止効果が大きくなるので、分子量4000でも解像性が0.04μmが達成できた。カチオン部の3つのベンゼン核にターシャリブトキシ基が導入されたPAG−8を使用した場合(実施例63)は未露光部の溶解禁止効果が大きくなりすぎ、パターンの頭が張り気味であるが、許容範囲であった。
(実施例64〜実施例72)
ベース樹脂(A)として、3級アルキル基によってフェノール性水酸基が保護された繰り返し単位を有するベース樹脂(Polymer−1)、エネルギー線照射で酸を生じる酸発生剤(B)としてPAG2、および塩基性成分(C)としてカルボキシル基を有し、かつ塩基性中心である窒素原子に共有結合で結合する水素を有さないアミン化合物又はアミンオキシ化合物(Quencher−2、3、8)、並びにカルボキシル基を有さないアミン化合物(Quencher−9〜15)、界面活性剤B、有機溶剤を下記表13に示す配合で調整し、上記と同様にして、本発明の化学増幅ポジ型レジスト組成物溶液を調整し、パターン形成を行い、その解像性、パターン形状、及びラインエッジラフネスの評価を行った。
なお、ここで使用した界面活性剤B(PF−636)は以下の構造である。
:3−メチル−3−(2,2,2−トリフルオロエトキシメチル)オキセタン・テトラヒドロフラン・2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール共重合物(オムノバ社製)
Figure 0005290129
a’:(b’+b’’):(c’+c’’)=1:4〜7:0.01〜1 (モル比) 重量平均分子量1500
Figure 0005290129
いずれの実施例においても界面活性剤Aを用いた場合と同様に、0.04μmの解像度と3nmのラインエッジラフネスの良好なパターンが形成できた。
(実施例73〜実施例75)
酸発生剤によるレジスト膜の溶解性(反応コントラスト)を以下の方法で調べた。
(酸発生剤添加、現像後の膜べり測定 図1中:PAG添加)
Polymer−1とそれに酸発生剤を添加した化学増幅ポジ型レジスト材料を用いて化学増幅レジスト膜を形成し、現像を行った際の膜べりを測定した。現像は、アルカリ現像液(AD−10:多摩化学製)を用いたパドル現像60sで行い、現像前後の膜厚の差が膜べりとなる。
(酸発生剤添加、露光、熱処理、現像後の膜べり測定 図1中:露光・PEB後)
上記と同様にして得られたレジスト膜に、露光・露光後の熱処理(PEB)し、現像を行った際の膜べりを、簡易的な方法として、レジスト膜上に酸が入った水溶性トップコート膜(TARC)を形成し、熱処理した後上記パドル現像をして膜べりを測定した。TARCを形成しないレジストとTARCを形成したレジストの膜厚の差が露光・PEB後の膜べりとなる。
なお、TARCに入れた酸は上述のPAG−2のアニオン部のトリイソプロピルベンゼンスルホン酸である。酸発生剤は上述のPAG−3、以下のPAG−12、13を用い、表14に示す配合でレジスト材料を調製し、膜べり量を測定した。膜べりの変化を図1に示す。
PAG−12
上記一般式(4)において、R、R,Rは水素、R、R,Rはイソプロピル基を表す。
PAG−13
上記一般式(4)において、Rはターシャリブチル基、R,Rは水素、R、R,Rはイソプロピル基を表す。
Figure 0005290129
PAG−3はPAG−12,PAG13と比較して、露光・PEB後の膜べり量が大きく反応コントラストに優れることが分かる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に含有される。

Claims (10)

  1. リソグラフィーで用いられる化学増幅レジスト膜を形成するための化学増幅ポジ型レジスト組成物であって、該化学増幅ポジ型レジスト組成物は、少なくとも、
    (A)3級アルキル基によってフェノール性水酸基が保護された繰り返し単位を有するアルカリ不溶性又は難溶性の樹脂であって、前記3級アルキル基が脱離したときにアルカリ可溶性となるベース樹脂であり、該ベース樹脂(A)を構成する繰り返し単位の95モル%以上が、下記一般式(2)又は(3)の繰り返し単位の組み合わせであるベース樹脂、
    Figure 0005290129
    Figure 0005290129
    (式中R ,R ,R は、それぞれ独立に、酸素原子を含んでいても良い炭素数1〜15の直鎖状、分岐状あるいは環状の炭化水素基であり、p、q、r1、r2は各繰り返し単位のモル比を表し、正の数である。)
    (B)酸発生剤、
    (C)塩基性成分
    (D)有機溶剤
    を含有し、回転塗布によって10〜100nmの膜厚を有する前記化学増幅レジスト膜が得られるように固形分濃度を前記ベース樹脂100質量部に対して前記有機溶剤を1,000〜10,000質量部に調整したものであることを特徴とする化学増幅ポジ型レジスト組成物。
  2. 前記一般式(2)及び(3)中のR,R,Rは、メチル基、エチル基、プロピル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、テトラヒドロフラン−2−イル基、7−オキサノルボルナン−2−イル基、シクロペンチル基、2−テトラヒドロフリル基、トリシクロ[5.2.1.02,6]デシル基、8−エチル−8−トリシクロ[5.2.1.02,6]デシル基、3−メチル−3−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシル基、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシル基、3−オキソ−1−シクロヘキシル基より選択されるいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の化学増幅ポジ型レジスト組成物。
  3. 前記(B)成分の酸発生剤は、少なくとも、下記一般式(4)
    Figure 0005290129
    (式中R、R,Rは水素または炭素数4〜10の3級アルキルオキシ基を表し、R、R,Rのすべてが水素になることはない。R、R,Rは水素、メチル基、エチル基、イソプロピル基を表し、同じでも異なってもよい。)
    で表わされる化合物のうち少なくとも1種以上含むものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の化学増幅ポジ型レジスト組成物。
  4. 前記(C)成分の塩基性成分は、少なくとも、カルボキシル基を有し、かつ塩基性中心である窒素原子に共有結合で結合する水素を有さないアミン化合物又はアミンオキシド化合物を一種以上含むものであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の化学増幅ポジ型レジスト組成物。
  5. 前記カルボキシル基を有し、かつ塩基性中心である窒素原子に共有結合で結合する水素を有さないアミン化合物又はアミンオキシド化合物は、下記一般式(5)〜(7)
    Figure 0005290129
    (式中、R10、R11はそれぞれ炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数2〜10のヒドロキシアルキル基、炭素数2〜10のアルコキシアルキル基、炭素数2〜10のアシルオキシアルキル基、又は炭素数1〜10のアルキルチオアルキル基である。またR10、R11が結合して環構造を形成してもよい。R12は、水素、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数2〜10のヒドロキシアルキル基、炭素数2〜10のアルコキシアルキル基、炭素数2〜10のアシルオキシアルキル基、又は炭素数1〜10のアルキルチオアルキル基、あるいはハロゲン基である。R13は単結合、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基、炭素数6〜20のアリーレン基である。)
    Figure 0005290129
    (式中、R10、R11、R12、R13は前述の通りである。)
    Figure 0005290129
    (式中、R14は炭素数2〜20の直鎖状又は分岐状の置換可アルキレン基であり、ただしアルキレン基の炭素−炭素間にカルボニル基、エーテル基、エステル基、スルフィドを1個あるいは複数個含んでいてもよい。また、R15は炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基、炭素数6〜20のアリーレン基である。)
    で表わされる化合物のうち少なくとも1種以上を含有するものであることを特徴とする請求項4に記載の化学増幅ポジ型レジスト組成物。
  6. 前記(C)成分の塩基性成分は、更に、下記一般式(8)及び(9)
    Figure 0005290129
    Figure 0005290129
    (式中、R16、R17、R18は、それぞれ水素原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数2〜10のヒドロキシアルキル基、炭素数2〜10のアルコキシアルキル基、炭素数2〜10のアシルオキシアルキル基、又は炭素数1〜10のアルキルチオアルキル基である。またR16、R17、R18、の2個が結合して環構造もしくは芳香族環を形成してもよい。)
    で表されるアミン化合物及びアミンオキシド化合物のうち、少なくとも1種以上を含有するものであることを特徴とする請求項5に記載の化学増幅ポジ型レジスト組成物。
  7. リソグラフィーによりレジストパターンを形成する方法であって、少なくとも、請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の化学増幅ポジ型レジスト組成物を用いて被加工基板に回転塗布により10〜100nmの膜厚を有する化学増幅レジスト膜を形成し、該化学増幅レジスト膜に高エネルギー線を露光し、その後アルカリ性現像液を用いて現像してレジストパターンを得ることを特徴とするレジストパターン形成方法。
  8. 前記被加工基板として、フォトマスクブランクを用いることを特徴とする請求項7に記載のレジストパターン形成方法。
  9. 前記フォトマスクブランクの最表層上に、クロム化合物膜が成膜されていることを特徴とする請求項8に記載のレジストパターン形成方法。
  10. 前記被加工基板として、1辺の長さが120〜180mmのフォトマスクブランクを用い、前記回転塗布時の回転数が1000〜3000(回転/分)であることを特徴とする請求項7乃至請求項9のいずれか一項に記載のレジストパターン形成方法。
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