JP2009237176A - 電子線、x線またはeuv用ポジ型レジスト組成物及びこれを用いたパターン形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】活性光線又は放射線、特に、電子線、X線あるいはEUV光を使用する半導体素子の微細加工技術の課題を解決することにあり、高感度であるとともに、露光ラチチュード(EL)、経時安定性の高い有効なポジ型レジスト組成物およびそれを用いたパターン形成法を提供する。
【解決手段】(A)酸の作用により分解してアルカリ水溶液に対する溶解速度が増大する樹脂、(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する、特定のアニオンを有するオニウム塩、(C)塩基性化合物、及び、(D)有機溶剤を含有する組成物であって、該組成物中の全固形分の濃度が1.0〜4.5質量%であり、一般式(ZI)または(ZII)で表される化合物の総量が、該組成物中の全固形分に対し、12質量%以上であることを特徴とする電子線、X線またはEUV用ポジ型レジスト組成物およびそれを用いたパターン形成法。
【選択図】なし
【解決手段】(A)酸の作用により分解してアルカリ水溶液に対する溶解速度が増大する樹脂、(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する、特定のアニオンを有するオニウム塩、(C)塩基性化合物、及び、(D)有機溶剤を含有する組成物であって、該組成物中の全固形分の濃度が1.0〜4.5質量%であり、一般式(ZI)または(ZII)で表される化合物の総量が、該組成物中の全固形分に対し、12質量%以上であることを特徴とする電子線、X線またはEUV用ポジ型レジスト組成物およびそれを用いたパターン形成法。
【選択図】なし
Description
本発明は、超LSIや高容量マイクロチップの製造などの超マイクロリソグラフィプロセスやその他のフォトパブリケーションプロセスに好適に用いられるポジ型レジスト組成物に関するものである。さらに詳しくは、電子線、EUV光等を使用して高精細化したパターン形成しうるポジ型フォトレジストに関するものであり、電子線、EUV光を用いる半導体素子の微細加工に好適に用いることができるポジ型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法に関する。
従来、ICやLSIなどの半導体デバイスの製造プロセスにおいては、フォトレジスト組成物を用いたリソグラフィーによる微細加工が行われている。近年、集積回路の高集積化に伴い、サブミクロン領域やクオーターミクロン領域の超微細パターン形成が要求されるようになってきている。それに伴い、露光波長もg線からi線に、さらにKrFエキシマレーザー光に、というように短波長化の傾向が見られる。さらには、現在では、エキシマレーザー光以外にも、電子線やX線、あるいはEUV光を用いたリソグラフィーも開発が進んでいる。
電子線やEUV光を用いたリソグラフィーは、次世代もしくは次々世代のパターン形成技術として位置付けられ、高感度であるポジ型レジストが望まれている。
特にウェハー処理時間の短縮化のために高感度化は重要な課題である。化学増幅型のポジレジストは一般に、アルカリ可溶性基を酸分解性基で保護しアルカリ不溶化した樹脂、光酸発生剤および塩基性化合物からなる。露光によって光酸発生剤が分解して酸が発生し、その酸がレジスト膜中を拡散しながら酸分解性基を分解し、樹脂をアルカリ可溶化する。したがって、発生する酸が強酸であるほど脱保護反応を促進し高感化をもたらす。しかし、発生する酸が強酸であるほど経時中に発生した酸による影響が大きくなり、保存安定性が悪化する傾向がある。したがって、高感度化と保存安定性の両立はきわめて重要な課題であった。また、露光量の変動によるパターン線幅の変動を抑制すること、すなわち、露光ラチチュード(EL)が広いことが望まれていた。
特許文献1は、EUVまたは電子線を用いたリソグラフィプロセスにおいて、良好な感度を有するレジスト組成物として、N-(−SO2−)2構造を有するアニオンを有するオニウム塩を含有するレジスト組成物を開示し、特許文献2は、ラインラフネス、エッチング耐性、感度、及び解像度に優れ、高精度な微細パターンを安定して形成可能なポジ型感放射線性樹脂組成物として、環状構造中にN-(−SO2−)2構造またはC-(−SO2−)3構造を有するアニオンを有するオニウム塩を含有するポジ型感放射線性樹脂組成物を開示している。
特にウェハー処理時間の短縮化のために高感度化は重要な課題である。化学増幅型のポジレジストは一般に、アルカリ可溶性基を酸分解性基で保護しアルカリ不溶化した樹脂、光酸発生剤および塩基性化合物からなる。露光によって光酸発生剤が分解して酸が発生し、その酸がレジスト膜中を拡散しながら酸分解性基を分解し、樹脂をアルカリ可溶化する。したがって、発生する酸が強酸であるほど脱保護反応を促進し高感化をもたらす。しかし、発生する酸が強酸であるほど経時中に発生した酸による影響が大きくなり、保存安定性が悪化する傾向がある。したがって、高感度化と保存安定性の両立はきわめて重要な課題であった。また、露光量の変動によるパターン線幅の変動を抑制すること、すなわち、露光ラチチュード(EL)が広いことが望まれていた。
特許文献1は、EUVまたは電子線を用いたリソグラフィプロセスにおいて、良好な感度を有するレジスト組成物として、N-(−SO2−)2構造を有するアニオンを有するオニウム塩を含有するレジスト組成物を開示し、特許文献2は、ラインラフネス、エッチング耐性、感度、及び解像度に優れ、高精度な微細パターンを安定して形成可能なポジ型感放射線性樹脂組成物として、環状構造中にN-(−SO2−)2構造またはC-(−SO2−)3構造を有するアニオンを有するオニウム塩を含有するポジ型感放射線性樹脂組成物を開示している。
本発明の目的は、活性光線又は放射線、特に、電子線、X線あるいはEUV光を使用する半導体素子の微細加工技術の課題を解決することにあり、トレードオフの関係にある感度と露光ラチチュード(EL)が両立し、かつ、経時安定性の高い有効なポジ型レジスト組成物およびそれを用いたパターン形成法を提供することにある。
(1)(A)酸の作用により分解してアルカリ水溶液に対する溶解速度が増大する樹脂、(B)下記一般式(ZI)または(ZII)で表される、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物、
(C)塩基性化合物、及び、
(D)有機溶剤
を含有する組成物であって、該組成物中の全固形分の濃度が1.0〜4.5質量%であり、一般式(ZI)または(ZII)で表される化合物の総量が、該組成物中の全固形分に対し、12質量%以上であることを特徴とする電子線、X線またはEUV用ポジ型レジスト組成物。
(C)塩基性化合物、及び、
(D)有機溶剤
を含有する組成物であって、該組成物中の全固形分の濃度が1.0〜4.5質量%であり、一般式(ZI)または(ZII)で表される化合物の総量が、該組成物中の全固形分に対し、12質量%以上であることを特徴とする電子線、X線またはEUV用ポジ型レジスト組成物。
一般式(ZI)において、R201、R202及びR203は、各々独立に、有機基を表す。
また、R201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基、−SO2−構造をを含んでいてもよい。
一般式(ZII)において、R204及びR205は、各々独立に、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Z-は、下記一般式(Za)又は(Zb)で表されるアニオンである。
また、R201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基、−SO2−構造をを含んでいてもよい。
一般式(ZII)において、R204及びR205は、各々独立に、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Z-は、下記一般式(Za)又は(Zb)で表されるアニオンである。
一般式(Za)に於いて、R1及びR2は、各々独立に、フッ素原子又はアルキル基を表す。R1及びR2は、互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(Zb)に於いて、R3〜R5は、各々独立に、フッ素原子又はアルキル基を表す。R3〜R5の内のいずれか2つが、互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(Zb)に於いて、R3〜R5は、各々独立に、フッ素原子又はアルキル基を表す。R3〜R5の内のいずれか2つが、互いに結合して環を形成してもよい。
(2)(C)塩基性化合物の分子量が200〜1000であり、かつ(C)塩基性化合物の含有量が、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物の総量のモル数に対し、0.1〜0.5倍モルであることを特徴とする上記(1)に記載の電子線、X線またはEUV用ポジ型レジスト組成物。
(3)(A)酸の作用により分解してアルカリ水溶液に対する溶解速度が増大する樹脂の重量平均分子量が、1500〜5000であることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の電子線、X線またはEUV用ポジ型レジスト組成物。
(4) 酸の作用により分解してアルカリ水溶液に対する溶解速度が増大する樹脂が、一般式(V)で表される繰り返し単位を少なくとも1つ有することを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の電子線、X線またはEUV用ポジ型レジスト組成物。
一般式(V)に於いて、
Ra〜Rcは、各々独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基またはアルキル基を表す。
X1は、水素原子または有機基を表す。
Ra〜Rcは、各々独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基またはアルキル基を表す。
X1は、水素原子または有機基を表す。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物を用いてレジスト膜を形成し、露光、現像する工程を有することを特徴とするパターン形成方法。
本発明により、電子線、X線あるいはEUV光を使用する半導体素子の微細加工技術の課題を解決することにあり、高感度であるとともに、露光ラチチュード(EL)、経時安定性の高い有効なポジ型レジスト組成物およびそれを用いたパターン形成法が提供される。
以下、本発明について詳細に説明する。
尚、本明細書に於ける基(原子団)の表記に於いて、置換及び無置換を記していない表記は置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
尚、本明細書に於ける基(原子団)の表記に於いて、置換及び無置換を記していない表記は置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
〔1〕酸の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する樹脂(A)
本発明のポジ型レジスト組成物に用いられる酸により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する樹脂(以下、「酸分解性樹脂」ともいう)は、樹脂の主鎖又は側鎖、或いは、主鎖及び側鎖の両方に、酸の作用により分解し、アルカリ可溶性基を生じる基(酸分解性基)を有する樹脂である。この内、酸分解性基を側鎖に有する樹脂がより好ましい。
本発明のポジ型レジスト組成物に用いられる酸により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する樹脂(以下、「酸分解性樹脂」ともいう)は、樹脂の主鎖又は側鎖、或いは、主鎖及び側鎖の両方に、酸の作用により分解し、アルカリ可溶性基を生じる基(酸分解性基)を有する樹脂である。この内、酸分解性基を側鎖に有する樹脂がより好ましい。
酸分解性基として好ましい基は、−COOH基、−OH基などのアルカリ可溶性基の水素原子を酸で脱離する基で置換した基である。
本発明においては、酸分解性基は、3級アルコキシ基、3級アルキルエステル基、3級シクロアルキルエステル基、またはアセタール基が好ましい。
本発明においては、酸分解性基は、3級アルコキシ基、3級アルキルエステル基、3級シクロアルキルエステル基、またはアセタール基が好ましい。
これら酸で分解し得る基が側鎖として結合する場合の母体樹脂は、側鎖に−OHもしくは−COOH基を有するアルカリ可溶性樹脂である。例えば、後述するアルカリ可溶性樹脂を挙げることができる。
これらアルカリ可溶性樹脂のアルカリ溶解速度は、レジスト膜としたときに、0
.261Nテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)で測定(23℃)して50Å/秒以上が好ましい。特に好ましくは100Å/秒以上である。
.261Nテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)で測定(23℃)して50Å/秒以上が好ましい。特に好ましくは100Å/秒以上である。
酸分解性樹脂は、芳香族基を有する繰り返し単位を含有することが好ましく、特に、ヒドロキシスチレン繰り返し単位を有する酸分解性樹脂(以下、「樹脂(A1)」ともいう)であることが好ましい。更に好ましくはヒドロキシスチレン/酸分解基で保護されたヒドロキシスチレン共重合体、ヒドロキシスチレン/(メタ)アクリル酸3級アルキルエステルが好ましい。
樹脂(A1)の具体例を以下に示すが、これらに限定されるものではない。
樹脂(A1)の具体例を以下に示すが、これらに限定されるものではない。
上記具体例において、tBuはt−ブチル基を表す。
酸で分解し得る基の含有率は、樹脂中の酸で分解し得る基の数(B)と酸で脱離する基で保護されていないアルカリ可溶性基の数(S)をもって、B/(B+S)で表される。含有率は、好ましくは0.01〜0.7、より好ましくは0.05〜0.50、更に好ましくは0.05〜0.40である。
樹脂(A1)として、特に下記一般式(II)で表される繰り返し単位及び/または一般式(III)で表される繰り返し単位を有する樹脂が好ましい。
一般式(II)及び(III)に於いて、
R01は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、またはアルコキシカルボニル基を表す。
L1及びL2は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基またはアラルキル基を表す。
Mは、単結合または2価の連結基を表す。
Qは、アルキル基、シクロアルキル基、アリールオキシ基、もしくはヘテロ原子を含んでいてもよい、脂環基または芳香環基を表す。
Q、M、L1の少なくとも2つが結合して5員または6員環を形成しても良い。
Aは、複数ある場合は各々独立に、ハロゲン原子、シアノ基、アシル基、アルキル基、アルコキシ基、アシルオキシ基、またはアルコキシカルボニル基を表す。
m及びnは各々独立に0〜4の整数を表す。但し、mとnは同時に0でないことが好ましい。
R01は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、またはアルコキシカルボニル基を表す。
L1及びL2は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基またはアラルキル基を表す。
Mは、単結合または2価の連結基を表す。
Qは、アルキル基、シクロアルキル基、アリールオキシ基、もしくはヘテロ原子を含んでいてもよい、脂環基または芳香環基を表す。
Q、M、L1の少なくとも2つが結合して5員または6員環を形成しても良い。
Aは、複数ある場合は各々独立に、ハロゲン原子、シアノ基、アシル基、アルキル基、アルコキシ基、アシルオキシ基、またはアルコキシカルボニル基を表す。
m及びnは各々独立に0〜4の整数を表す。但し、mとnは同時に0でないことが好ましい。
また、樹脂(A1)として、一般式(II)で表される繰り返し単位、一般式(III)
で表される繰り返し単位及び一般式(IV)で表される繰り返し単位を有する樹脂であってもよい。なお、この場合は、m=n=0であってもよい。
で表される繰り返し単位及び一般式(IV)で表される繰り返し単位を有する樹脂であってもよい。なお、この場合は、m=n=0であってもよい。
一般式(IV)に於いて、
R01は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、またはアルコキシカルボニル基を表す。
Bは、ハロゲン原子、シアノ基、アシル基、アルキル基、アルコキシ基、アシルオキシ基またはアルコキシカルボニル基を表す。
pは0〜5の整数を表す。
R01は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、またはアルコキシカルボニル基を表す。
Bは、ハロゲン原子、シアノ基、アシル基、アルキル基、アルコキシ基、アシルオキシ基またはアルコキシカルボニル基を表す。
pは0〜5の整数を表す。
一般式(II)で表される繰り返し単位におけるベンゼン環が有する置換基は、酸の作用により分解し、水酸基(アルカリ可溶性基)を生じる基(酸分解性基)であり、酸により分解し、ヒドロキシスチレン単位を生じ、当該樹脂をアルカリ現像液中での溶解度が増大する樹脂とする。
一般式(II)〜(IV)に於ける、R01は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、またはアルコキシカルボニル基を表し、好ましくは炭素数20以下である。
R01におけるアルキル基またはシクロアルキル基としては、炭素数20個以下が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ドデシル基などである。これらの基は置換基を有していても良く、例えばアルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、アシル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基、チオフェンカルボニルオキシ基、チオフェンメチルカルボニルオキシ基、ピロリドン残基等のヘテロ環残基などが挙げられ、炭素数8以下が好ましい。CF3基、アルコキシカルボニルメチ
ル基、アルキルカルボニルオキシメチル基、ヒドロキシメチル基、アルコキシメチル基等がさらに好ましい。
R01におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられ、フッ素原子が好ましい。
R01におけるアルコキシカルボニル基に含まれるアルキル基としては、上記R01におけるアルキル基と同様のものが好ましい。
R01におけるアルキル基またはシクロアルキル基としては、炭素数20個以下が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ドデシル基などである。これらの基は置換基を有していても良く、例えばアルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、アシル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基、チオフェンカルボニルオキシ基、チオフェンメチルカルボニルオキシ基、ピロリドン残基等のヘテロ環残基などが挙げられ、炭素数8以下が好ましい。CF3基、アルコキシカルボニルメチ
ル基、アルキルカルボニルオキシメチル基、ヒドロキシメチル基、アルコキシメチル基等がさらに好ましい。
R01におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられ、フッ素原子が好ましい。
R01におけるアルコキシカルボニル基に含まれるアルキル基としては、上記R01におけるアルキル基と同様のものが好ましい。
L1及びL2としてアルキル基は、例えば炭素数1〜8個のアルキル基であって、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、ヘキシル基、オクチル基を好ましく挙げることができる。
L1及びL2としてシクロアルキル基は、例えば炭素数3〜15個のシクロアルキル基であって、具体的には、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基を好ましく挙げることができる。
L1及びL2としてアリール基は、例えば炭素数6〜15個のアリール基であって、具体的には、フェニル基、トリル基、ナフチル基、アントリル基等を好ましく挙げることができる。
L1及びL2としてアラルキル基は、例えば、炭素数6〜20であって、ベンジル基、フェネチル基などが挙げられる。
また、L1、L2の何れか一方が水素原子であることが好ましい。
L1及びL2としてシクロアルキル基は、例えば炭素数3〜15個のシクロアルキル基であって、具体的には、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基を好ましく挙げることができる。
L1及びL2としてアリール基は、例えば炭素数6〜15個のアリール基であって、具体的には、フェニル基、トリル基、ナフチル基、アントリル基等を好ましく挙げることができる。
L1及びL2としてアラルキル基は、例えば、炭素数6〜20であって、ベンジル基、フェネチル基などが挙げられる。
また、L1、L2の何れか一方が水素原子であることが好ましい。
Mとしての2価の連結基は、例えば、アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基、−OCO−、−COO−、または−CON(R0)−、およびこれ
らのうちの複数を含有する連結基である。R0は、水素原子またはアルキル基である。
らのうちの複数を含有する連結基である。R0は、水素原子またはアルキル基である。
Qとしてのアルキル基、シクロアルキル基は、上述のL1及びL2としての各基と同様である。
Qとしてのアリールオキシ基は、フェノキシ基、ナフトキシ基、ターフェニルオキシ基等が挙げられる。
Qとしてのヘテロ原子を含んでいてもよい、脂環基もしくは芳香環基としては、上述のL1及びL2としてのシクロアルキル基、アリール基などが挙げられ、好ましくは、炭素数3〜15である。
ヘテロ原子を含む脂環基もしくは芳香環基としては、チイラン、シクロチオラン、チオフェン、フラン、ピロール、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、ベンゾピロール、トリアジン、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、トリアゾール、チアジアゾール、チアゾール
、ピロリドン等が挙げられるが、一般にヘテロ環と呼ばれる構造(炭素とヘテロ原子で形成される環、あるいはヘテロ原子にて形成される環)であれば、これらに限定されない。
Qとしてのアリールオキシ基は、フェノキシ基、ナフトキシ基、ターフェニルオキシ基等が挙げられる。
Qとしてのヘテロ原子を含んでいてもよい、脂環基もしくは芳香環基としては、上述のL1及びL2としてのシクロアルキル基、アリール基などが挙げられ、好ましくは、炭素数3〜15である。
ヘテロ原子を含む脂環基もしくは芳香環基としては、チイラン、シクロチオラン、チオフェン、フラン、ピロール、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、ベンゾピロール、トリアジン、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、トリアゾール、チアジアゾール、チアゾール
、ピロリドン等が挙げられるが、一般にヘテロ環と呼ばれる構造(炭素とヘテロ原子で形成される環、あるいはヘテロ原子にて形成される環)であれば、これらに限定されない。
Q、M、L1の少なくとも2つが結合して形成してもよい5員または6員環としては、
Q、M、L1の少なくとも2つが結合して、例えば、プロピレン基、ブチレン基を形成し
て、酸素原子を含有する5員または6員環を形成する場合が挙げられる。
Q、M、L1の少なくとも2つが結合して、例えば、プロピレン基、ブチレン基を形成し
て、酸素原子を含有する5員または6員環を形成する場合が挙げられる。
−M−Qで表される基として、炭素数1〜30が好ましく、炭素数5〜20がより好ましく、例えば、−OC(L1)(L2)O−M−Qで表される基として、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Aとしてのアシル基は、例えば炭素数2〜8個のアシル基であって、具体的には、ホルミル基、アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、ピバロイル基、ベンゾイル基等を好ましく挙げることができる。
Aとしてのアルキル基は、例えば炭素数1〜8個のアルキル基であって、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、ヘキシル基、オクチル基を好ましく挙げることができる。
Aとしてのアルコキシ基は、例えば炭素数1〜8の上記アルコキシ基であり、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ
基、シクロヘキシルオキシ基等を挙げることができる。
Aとしてのアシルオキシ基またはアルコキシカルボニル基は、上記アシル基、アルコキシ基に対応する基を挙げることができる。
Aとしてのアルキル基は、例えば炭素数1〜8個のアルキル基であって、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、ヘキシル基、オクチル基を好ましく挙げることができる。
Aとしてのアルコキシ基は、例えば炭素数1〜8の上記アルコキシ基であり、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ
基、シクロヘキシルオキシ基等を挙げることができる。
Aとしてのアシルオキシ基またはアルコキシカルボニル基は、上記アシル基、アルコキシ基に対応する基を挙げることができる。
上記各基は置換基を有していてもよく、好ましい置換基として、ヒドロキシル基、カルボキシル基、シアノ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子)、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等)等を挙げることができる。環状構造については、置換基として更にアルキル基(好ましくは炭素数1〜8)を挙げることができる。
m及びnは独立に0〜4の整数を表す。m及びnは、それぞれ0〜2が好ましく、更に好ましくは1である。
一般式(II)で表される繰り返し単位の具体例を以下に挙げるが、これらに限定されるものではない。
一般式(III)で表される繰り返し単位の具体例を以下に挙げるが、これらに限定され
るものではない。
るものではない。
一般式(IV)におけるR01は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、またはアルコキシカルボニル基を表し、好ましくは炭素数20以下であり、前述の一般式(II)または(III)におけるR01と同様である。
一般式(IV)におけるBとしてのアシル基、アルキル基、アルコキシ基、アシルオキシ基またはアルコキシカルボニル基は、一般式(II)におけるAとしての各基と同様のものが挙げられるが、Bとしては、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基が好ましく、アシルオキシ基がより好ましい。また、アシルオキシ基(一般式−O−CO−RAで表される。RAはアルキル基)の中でも、RAの炭素数が1〜6のものが好ましく、RAの炭素数1〜3のものがより好ましく、RAの炭素数が1のもの(即ち、アセトキシ基)が特に好ましい。
pは0〜5の整数を表し、0〜2が好ましく、1〜2がより好ましく、1が更に好ましい。
一般式(IV)におけるBとしてのアシル基、アルキル基、アルコキシ基、アシルオキシ基またはアルコキシカルボニル基は、一般式(II)におけるAとしての各基と同様のものが挙げられるが、Bとしては、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基が好ましく、アシルオキシ基がより好ましい。また、アシルオキシ基(一般式−O−CO−RAで表される。RAはアルキル基)の中でも、RAの炭素数が1〜6のものが好ましく、RAの炭素数1〜3のものがより好ましく、RAの炭素数が1のもの(即ち、アセトキシ基)が特に好ましい。
pは0〜5の整数を表し、0〜2が好ましく、1〜2がより好ましく、1が更に好ましい。
上記各基は置換基を有していてもよく、好ましい置換基として、ヒドロキシル基、カルボキシル基、シアノ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子)、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等)等を挙げることができる。環状構造については、置換基として更にアルキル基(好ましくは炭素数1〜8)を挙げることができる。
一般式(IV)で表される繰り返し単位の具体例を以下に挙げるが、これらに限定されるものではない。
樹脂(A1)は、下記一般式(V)で示される繰り返し単位を有することも好ましい態様の1つである。
一般式(V)に於いて、
Ra〜Rcは、各々独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基またはアルキル
基を表す。
X1は、水素原子または有機基を表す。
Ra〜Rcは、各々独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基またはアルキル
基を表す。
X1は、水素原子または有機基を表す。
一般式(V)に於ける、Ra〜Rcとしてのアルキル基は、好ましくは炭素数1〜5個のアルキル基であって、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基を挙げることができる。
X1としての有機基は、好ましくは炭素数1〜40であり、酸分解性基であっても非酸
分解性基であってもよい。
分解性基であってもよい。
非酸分解性基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アルキルオキシ基(但し、−O−第3級アルキルは除く)、アシル基、シクロアルキルオキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルアミドメチルオキシ基、アルキルアミド基、アリールアミドメチル基、アリールアミド基等が挙げられる。
非酸分解性基としては、好ましくはアシル基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルオキシ基、シクロアルキルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルアミドオキシ基、アルキルアミド基であり、より好ましくはアシル基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルオキシ基、シクロアルキルオキシ基、アリールオキシ基である。
非酸分解性基において、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基の様な炭素数1〜4個のものが好ましく、シク
ロアルキル基としてはシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基の様な炭素数3〜10個のものが好ましく、アルケニル基としてはビニル基、プロペニル基、アリル基、ブテニル基の様な炭素数2〜4個のものが好ましく、アルケニル基としてはビニル基、プロペニル基、アリル基、ブテニル基の様な炭素数2〜4個のものが好ましく、アリール基としてはフェニル基、キシリル基、トルイル基、クメニル基、ナフチル基、アントラセニル基の様な炭素数6〜14個のものが好ましい。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ基、ヒドロキシプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基等の炭素数1〜4個のア
ルコキシ基が好ましい。
非酸分解性基としては、好ましくはアシル基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルオキシ基、シクロアルキルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルアミドオキシ基、アルキルアミド基であり、より好ましくはアシル基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルオキシ基、シクロアルキルオキシ基、アリールオキシ基である。
非酸分解性基において、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基の様な炭素数1〜4個のものが好ましく、シク
ロアルキル基としてはシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基の様な炭素数3〜10個のものが好ましく、アルケニル基としてはビニル基、プロペニル基、アリル基、ブテニル基の様な炭素数2〜4個のものが好ましく、アルケニル基としてはビニル基、プロペニル基、アリル基、ブテニル基の様な炭素数2〜4個のものが好ましく、アリール基としてはフェニル基、キシリル基、トルイル基、クメニル基、ナフチル基、アントラセニル基の様な炭素数6〜14個のものが好ましい。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ基、ヒドロキシプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基等の炭素数1〜4個のア
ルコキシ基が好ましい。
X1の酸分解性基の有機基としては、例えば、−C(R11a)(R12a)(R13a)、−C(R14a)(R15a)(OR16a)、−CO−OC(R11a)(R12a)(R13a)を挙げることができる。
R11a〜R13aは、それぞれ独立して、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基またはアリール基を表す。R14aおよびR15aは、それぞれ独立して、水素原子またはアルキル基を表す。R16aは、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、
アラルキル基またはアリール基を表す。尚、R11a、R12a、R13aのうちの2つ、または
R14a、R15a、R16aのうちの2つが結合して環を形成してもよい。
なお、X1には、酸分解性基を有する基を変性により導入することもできる。このよう
にして、酸分解性基を導入したX1は、例えば、以下のようになる。
−〔C(R17a)(R18a)〕p−CO−OC(R11a)(R12a)(R13a)R17aおよびR18aは、それぞれ独立して、水素原子またはアルキル基を表す。pは1〜4の整数である。
R11a〜R13aは、それぞれ独立して、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基またはアリール基を表す。R14aおよびR15aは、それぞれ独立して、水素原子またはアルキル基を表す。R16aは、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、
アラルキル基またはアリール基を表す。尚、R11a、R12a、R13aのうちの2つ、または
R14a、R15a、R16aのうちの2つが結合して環を形成してもよい。
なお、X1には、酸分解性基を有する基を変性により導入することもできる。このよう
にして、酸分解性基を導入したX1は、例えば、以下のようになる。
−〔C(R17a)(R18a)〕p−CO−OC(R11a)(R12a)(R13a)R17aおよびR18aは、それぞれ独立して、水素原子またはアルキル基を表す。pは1〜4の整数である。
X1としての有機基は、脂環式、芳香環式、有橋脂環式から選ばれる少なくとも1つの
環状構造を有する酸分解性基であることが好ましく、芳香族基(特にフェニル基)を含む構造、又は下記一般式(pI)〜(pVI)で表される脂環式又は有橋脂環式構造を含む構造であることが好ましい。特に有橋脂環式構造を含む構造は、ドライエッチング耐性などの観点で好ましい。
環状構造を有する酸分解性基であることが好ましく、芳香族基(特にフェニル基)を含む構造、又は下記一般式(pI)〜(pVI)で表される脂環式又は有橋脂環式構造を含む構造であることが好ましい。特に有橋脂環式構造を含む構造は、ドライエッチング耐性などの観点で好ましい。
式中、R11は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基又はsec−ブチル基を表し、Zは、炭素原子とともに脂環式炭化水素基を形成するのに必要な原子団を表す。
R12〜R16は、各々独立に、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R12〜R14のうち少なくとも1つ、もしくはR15、R16のいずれかは脂環式炭化水素基を表す。
R17〜R21は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R17〜R21のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R19、R21のいずれかは炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表す。
R22〜R25は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R22〜R25のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R23とR24は、互いに結合して環を形成していてもよい。
R12〜R16は、各々独立に、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R12〜R14のうち少なくとも1つ、もしくはR15、R16のいずれかは脂環式炭化水素基を表す。
R17〜R21は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R17〜R21のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R19、R21のいずれかは炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表す。
R22〜R25は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R22〜R25のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R23とR24は、互いに結合して環を形成していてもよい。
一般式(pI)〜(pVI)において、R12〜R25におけるアルキル基としては、置換もしくは非置換のいずれであってもよい、1〜4個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。そのアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。
また、上記アルキル基の更なる置換基としては、炭素数1〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アシル基、アシルオキシ基、シアノ基、水酸基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基等を挙げることができる。
また、上記アルキル基の更なる置換基としては、炭素数1〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アシル基、アシルオキシ基、シアノ基、水酸基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基等を挙げることができる。
R11〜R25における脂環式炭化水素基あるいはZと炭素原子が形成する脂環式炭化水素基としては、単環式でも、多環式でもよい。具体的には、炭素数5以上のモノシクロ、ビシクロ、トリシクロ、テトラシクロ構造等を有する基を挙げることができる。その炭素数は6〜30個が好ましく、特に炭素数7〜25個が好ましい。これらの脂環式炭化水素基は置換基を有していてもよい。
以下に、脂環式炭化水素基のうち、脂環式部分の構造例を示す。
以下に、脂環式炭化水素基のうち、脂環式部分の構造例を示す。
本発明においては、上記脂環式部分の好ましいものとしては、アダマンチル基、ノルアダマンチル基、デカリン残基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、ノルボルニル基、セドロール基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデカニル基、シクロドデカニル基を挙げることができる。より好ましくは、アダマンチル基、デカリン残基、ノルボルニル基、セドロール基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデカニル基、シクロドデカニル基である。
脂環式炭化水素基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基が挙げられる。
アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基よりなる群から選択された置換基が挙げられる。上記アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のものを挙げることができる。
また、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基は、更に置換基を有していてもよく、このような置換基としては、例えば、炭素数1〜4のアルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等)、ヒドロキシ基、オキソ基、アルキルカルボニル基(好ましくは炭素数2〜5)、アルキルカルボニルオキシ基基(好ましくは炭素数2〜5)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜5)、ハロゲン原子(塩素原子、臭素原子、フッ素原子等)等を挙げることができる。
アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基よりなる群から選択された置換基が挙げられる。上記アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のものを挙げることができる。
また、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基は、更に置換基を有していてもよく、このような置換基としては、例えば、炭素数1〜4のアルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等)、ヒドロキシ基、オキソ基、アルキルカルボニル基(好ましくは炭素数2〜5)、アルキルカルボニルオキシ基基(好ましくは炭素数2〜5)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜5)、ハロゲン原子(塩素原子、臭素原子、フッ素原子等)等を挙げることができる。
また、樹脂(A1)は、アルカリ現像液に対する良好な現像性を維持するために、アルカリ可溶性基、例えばフェノール性水酸基、カルボキシル基、スルホン酸基、ヘキサフルオロイソプロパノール基(−C(CF3)2OH)が導入され得るように適切な他の重合性モノマーが共重合されていてもよいし、膜質向上のためにアルキルアクリレートやアルキルメタクリレートのような疎水性の他の重合性モノマーが共重合されてもよい。
一般式(II)で表される繰り返し単位の含有率は、樹脂を構成する全繰り返し単位中、好ましくは5〜60モル%、より好ましくは10〜50モル%、特に好ましくは10〜40モル%である。
一般式(III)で表される繰り返し単位の含有率は、樹脂を構成する全繰り返し単位中、好ましくは40〜90モル%、より好ましくは45〜80モル%、特に好ましくは50〜75モル%である。
一般式(III)で表される繰り返し単位の含有率は、樹脂を構成する全繰り返し単位中、好ましくは40〜90モル%、より好ましくは45〜80モル%、特に好ましくは50〜75モル%である。
一般式(IV)で表される繰り返し単位の含有率は、樹脂を構成する全繰り返し単位中、好ましくは5〜60モル%、より好ましくは10〜55モル%、特に好ましくは10〜50モル%である。
一般式(V)で表される繰り返し単位の含有率は、樹脂を構成する全繰り返し単位中、好ましくは0〜30モル%、より好ましくは0〜20モル%、特に好ましくは0〜10モル%である。
一般式(V)で表される繰り返し単位の含有率は、樹脂を構成する全繰り返し単位中、好ましくは0〜30モル%、より好ましくは0〜20モル%、特に好ましくは0〜10モル%である。
水酸基以外の、カルボキシ基、スルホン酸基などのアルカリ可溶性基を有する繰り返し単位の含有率は、樹脂を構成する全繰り返し単位中、好ましくは0〜10モル%、より好ましくは1〜8モル%、特に好ましくは2〜6モル%である。
酸分解性基を有する繰り返し単位の含有率は、樹脂(A1)を構成する全繰り返し単位中、好ましくは5〜60モル%、より好ましくは10〜55モル%、特に好ましくは10〜50モル%である。
酸分解性基を有する繰り返し単位の含有率は、樹脂(A1)を構成する全繰り返し単位中、好ましくは5〜60モル%、より好ましくは10〜55モル%、特に好ましくは10〜50モル%である。
樹脂(A1)の合成は、欧州特許254853号、特開平2−258500号、3−223860号、4−251259号に記載されているような、アルカリ可溶性樹脂に酸で分解しうる基の前駆体を反応させる方法、もしくは、酸で分解しうる基を有するモノマーを種々のモノマーと共重合する方法など公知の合成法により合成することができる。
樹脂(A1)の重量平均分子量は、GPC法によりポリスチレン換算値として、好ましくは1,500〜5,000、更に好ましくは1、500〜4,000であり、特に好ましくは、1,500〜3,000である。
樹脂(A1)の分散度(Mw/Mn)は、1.0〜3.0が好ましく、より好ましくは1.05〜2.0であり、更により好ましくは1.1〜1.7である。
樹脂(A1)の分散度(Mw/Mn)は、1.0〜3.0が好ましく、より好ましくは1.05〜2.0であり、更により好ましくは1.1〜1.7である。
また、樹脂(A1)は、2種類以上組み合わせて使用してもよい。
樹脂(A1)の具体例を以下に示すが、これらに限定されるものではない。
本発明のポジ型レジスト組成物において、酸分解性樹脂の組成物中の配合量は、組成物の全固形分中、35〜88質量%が好ましく、より好ましくは55〜85質量%、更により好ましくは60〜80質量%である。
〔2〕(B)一般式(ZI)または(ZII)で表される、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物
本発明のポジ型レジスト組成物は、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物として、一般式(ZI)または(ZII)で表される化合物の少なくともいずれかを含有する。
本発明のポジ型レジスト組成物は、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物として、一般式(ZI)または(ZII)で表される化合物の少なくともいずれかを含有する。
一般式(ZI)において、R201、R202及びR203は、各々独立に、有機基を表す。
R201、R202及びR203としての有機基の炭素数は、一般的に1〜30、好ましくは1
〜20である。
また、R201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基、−SO2−構造を含んでいてもよい。R201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。
一般式(ZII)において、R204及びR205は、各々独立に、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Z-は、下記一般式(Za)又は(Zb)で表される。
R201、R202及びR203としての有機基の炭素数は、一般的に1〜30、好ましくは1
〜20である。
また、R201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基、−SO2−構造を含んでいてもよい。R201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。
一般式(ZII)において、R204及びR205は、各々独立に、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Z-は、下記一般式(Za)又は(Zb)で表される。
一般式(Za)に於いて、R1及びR2は、各々独立に、フッ素原子又はアルキル基を表す。R1及びR2は、互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(Zb)に於いて、
R3〜R5は、各々独立に、フッ素原子又はアルキル基を表す。R3〜R5の内のいずれか2つが、互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(Zb)に於いて、
R3〜R5は、各々独立に、フッ素原子又はアルキル基を表す。R3〜R5の内のいずれか2つが、互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(Za)又は(Zb)に於ける、R1及びR2のアルキル基は、炭素数1〜5のアルキル基であることが好ましい。
R1及びR2のアルキル基は、更に、フッ素原子、シクロアルキル基−アリーレン基−O−SO2−基、ハロゲン原子−SO2−基等で置換されていてもよい。
R1及びR2が互いに結合して環を形成する際に、R1及びR2が互いに結合して形成する基としては、炭素数1〜5のアルキレン基であることが好ましく、フッ素原子等で置換されていてもよい。
R3〜R5のアルキル基は、炭素数1〜5のアルキル基であることが好ましい。
R3〜R5のアルキル基は、更に、フッ素原子、シクロアルキル基−アリーレン基−O−SO2−基、ハロゲン原子−SO2−基等で置換されていてもよい。
R3〜R5の内のいずれかが互いに結合して環を形成する際に、R3〜R5の内のいずれかが互いに結合して形成する基としては、炭素数1〜5のアルキレン基であることが好ましく、フッ素原子等で置換されていてもよい。
R1及びR2のアルキル基は、更に、フッ素原子、シクロアルキル基−アリーレン基−O−SO2−基、ハロゲン原子−SO2−基等で置換されていてもよい。
R1及びR2が互いに結合して環を形成する際に、R1及びR2が互いに結合して形成する基としては、炭素数1〜5のアルキレン基であることが好ましく、フッ素原子等で置換されていてもよい。
R3〜R5のアルキル基は、炭素数1〜5のアルキル基であることが好ましい。
R3〜R5のアルキル基は、更に、フッ素原子、シクロアルキル基−アリーレン基−O−SO2−基、ハロゲン原子−SO2−基等で置換されていてもよい。
R3〜R5の内のいずれかが互いに結合して環を形成する際に、R3〜R5の内のいずれかが互いに結合して形成する基としては、炭素数1〜5のアルキレン基であることが好ましく、フッ素原子等で置換されていてもよい。
一般式(ZI)に於けるR201、R202及びR203の有機基としては、例えば、後述する化合物(ZI−1)、(ZI−2)、(ZI−3)における対応する基を挙げることができる。
尚、一般式(ZI)で表される構造を複数有する化合物であってもよい。例えば、一般式(ZI)で表される化合物のR201〜R203の少なくともひとつが、一般式(ZI)で表されるもうひとつの化合物のR201〜R203の少なくともひとつと結合した構造を有する化合物であってもよい。
尚、一般式(ZI)で表される構造を複数有する化合物であってもよい。例えば、一般式(ZI)で表される化合物のR201〜R203の少なくともひとつが、一般式(ZI)で表されるもうひとつの化合物のR201〜R203の少なくともひとつと結合した構造を有する化合物であってもよい。
更に好ましい一般式(ZI)で表される化合物として、以下に説明する化合物(ZI−1)、(ZI−2)、及び(ZI−3)を挙げることができる。
化合物(ZI−1)は、一般式(ZI)におけるR201〜R203の少なくとも1つがアリール基である、アリールスルホニウム化合物、即ち、アリールスルホニウムをカチオンとする化合物である。
アリールスルホニウム化合物は、R201〜R203の全てがアリール基でもよいし、R201
〜R203の一部がアリール基で、残りがアルキル基又はシクロアルキル基でもよい。
〜R203の一部がアリール基で、残りがアルキル基又はシクロアルキル基でもよい。
アリールスルホニウム化合物としては、例えば、トリアリールスルホニウム化合物、ジアリールアルキルスルホニウム化合物、アリールジアルキルスルホニウム化合物、ジアリールシクロアルキルスルホニウム化合物、アリールジシクロアルキルスルホニウム化合物を挙げることができる。
アリールスルホニウム化合物のアリール基としてはフェニル基、ナフチル基が好ましく、更に好ましくはフェニル基である。アリール基は、酸素原子、窒素原子、硫黄原子等を有する複素環構造を有するアリール基であってもよい。複素環構造を有するアリール基としては、例えば、ピロール残基(ピロールから水素原子が1個失われることによって形成される基)、フラン残基(フランから水素原子が1個失われることによって形成される基)、チオフェン残基(チオフェンから水素原子が1個失われることによって形成される基)、インドール残基(インドールから水素原子が1個失われることによって形成される基)、ベンゾフラン残基(ベンゾフランから水素原子が1個失われることによって形成される基)、ベンゾチオフェン残基(ベンゾチオフェンから水素原子が1個失われることによって形成される基)等を挙げることができる。アリールスルホニウム化合物が2つ以上のアリール基を有する場合に、2つ以上あるアリール基は同一であっても異なっていてもよい。
アリールスルホニウム化合物のアリール基としてはフェニル基、ナフチル基が好ましく、更に好ましくはフェニル基である。アリール基は、酸素原子、窒素原子、硫黄原子等を有する複素環構造を有するアリール基であってもよい。複素環構造を有するアリール基としては、例えば、ピロール残基(ピロールから水素原子が1個失われることによって形成される基)、フラン残基(フランから水素原子が1個失われることによって形成される基)、チオフェン残基(チオフェンから水素原子が1個失われることによって形成される基)、インドール残基(インドールから水素原子が1個失われることによって形成される基)、ベンゾフラン残基(ベンゾフランから水素原子が1個失われることによって形成される基)、ベンゾチオフェン残基(ベンゾチオフェンから水素原子が1個失われることによって形成される基)等を挙げることができる。アリールスルホニウム化合物が2つ以上のアリール基を有する場合に、2つ以上あるアリール基は同一であっても異なっていてもよい。
アリールスルホニウム化合物が必要に応じて有しているアルキル基又はシクロアルキル基は、炭素数1〜15の直鎖又は分岐アルキル基及び炭素数3〜15のシクロアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基等を挙げることができる。
R201〜R203のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基は、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜14)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基を置換基として有してもよい。好ましい置換基としては炭素数1〜12の直鎖又は分岐アルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数1〜12の直鎖、分岐又は環状のアルコキシ基であり、より好ましくは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基である。置換基は、3つのR201〜R203のうちのいずれか1つに置換していてもよいし、3つ全てに置換していてもよい。また、R201〜R203がアリール基の場合に、置換基はアリール基のp−位に置換していることが好ましい。
次に、化合物(ZI−2)について説明する。
化合物(ZI−2)は、一般式(ZI)におけるR201〜R203が、各々独立に、芳香環を有さない有機基を表す化合物である。ここで芳香環とは、ヘテロ原子を含有する芳香族環も包含するものである。
R201〜R203としての芳香環を含有しない有機基は、一般的に炭素数1〜30、好ましくは炭素数1〜20である。
R201〜R203は、各々独立に、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリル基、ビニル基であり、更に好ましくは直鎖又は分岐の2−オキソアルキル基、2−オキソシクロアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基、特に好ましくは直鎖又は分岐2−オキソアルキル基である。
化合物(ZI−2)は、一般式(ZI)におけるR201〜R203が、各々独立に、芳香環を有さない有機基を表す化合物である。ここで芳香環とは、ヘテロ原子を含有する芳香族環も包含するものである。
R201〜R203としての芳香環を含有しない有機基は、一般的に炭素数1〜30、好ましくは炭素数1〜20である。
R201〜R203は、各々独立に、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリル基、ビニル基であり、更に好ましくは直鎖又は分岐の2−オキソアルキル基、2−オキソシクロアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基、特に好ましくは直鎖又は分岐2−オキソアルキル基である。
R201〜R203のアルキル基及びシクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)、炭素数3〜10のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基)を挙げることができる。アルキル基として、より好ましくは2−オキソ
アルキル基、アルコキシカルボニルメチル基を挙げることができる。シクロアルキル基として、より好ましくは、2−オキソシクロアルキル基を挙げることができる。
アルキル基、アルコキシカルボニルメチル基を挙げることができる。シクロアルキル基として、より好ましくは、2−オキソシクロアルキル基を挙げることができる。
2−オキソアルキル基は、直鎖又は分岐のいずれであってもよく、好ましくは、上記のアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
2−オキソシクロアルキル基は、好ましくは、上記のシクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
2−オキソシクロアルキル基は、好ましくは、上記のシクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
アルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基としては、好ましくは炭素数1〜5のアルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基)を挙げることができる。
R201〜R203は、ハロゲン原子、アルコキシ基(例えば炭素数1〜5)、水酸基、シアノ基、ニトロ基によって更に置換されていてもよい。
化合物(ZI−3)とは、以下の一般式(ZI−3)で表される化合物であり、フェナシルスルフォニウム塩構造を有する化合物である。
一般式(ZI−3)に於いて、
R1c〜R5cは、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子を表す。
R6c及びR7cは、各々独立に、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Rx及びRyは、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリル基又はビニル基を表す。
R1c〜R5c中のいずれか2つ以上、R6cとR7c、及びRxとRyは、それぞれ結合して環構造を形成しても良く、この環構造は、酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合を含んでいてもよい。R1c〜R5c中のいずれか2つ以上、R6cとR7c、及びRxとRyが結合して形成する基としては、ブチレン基、ペンチレン基等を挙げることができる。
Z-は、一般式(ZI)に於けるZ-と同様に定義されるアニオンである。
R1c〜R5cは、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子を表す。
R6c及びR7cは、各々独立に、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Rx及びRyは、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリル基又はビニル基を表す。
R1c〜R5c中のいずれか2つ以上、R6cとR7c、及びRxとRyは、それぞれ結合して環構造を形成しても良く、この環構造は、酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合を含んでいてもよい。R1c〜R5c中のいずれか2つ以上、R6cとR7c、及びRxとRyが結合して形成する基としては、ブチレン基、ペンチレン基等を挙げることができる。
Z-は、一般式(ZI)に於けるZ-と同様に定義されるアニオンである。
R1c〜R7cとしてのアルキル基は、直鎖又は分岐のいずれであってもよく、例えば、炭素数1〜20個のアルキル基、好ましくは炭素数1〜12個の直鎖及び分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、直鎖又は分岐プロピル基、直鎖又は分岐ブチル基、直鎖又は分岐ペンチル基)を挙げることができ、シクロアルキル基としては、例えば炭素数3〜8個のシクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基)を挙げることができる。
R1c〜R5cとしてのアルコキシ基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、例えば炭素数1〜10のアルコキシ基、好ましくは、炭素数1〜5の直鎖及び分岐アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、直鎖又は分岐プロポキシ基、直鎖又は分岐ブトキ
シ基、直鎖又は分岐ペントキシ基)、炭素数3〜8の環状アルコキシ基(例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基)を挙げることができる。
好ましくは、R1c〜R5cの内のいずれかが直鎖又は分岐アルキル基、シクロアルキル基又は直鎖、分岐もしくは環状アルコキシ基であり、更に好ましくは、R1c〜R5cの炭素数の和が2〜15である。これにより、より溶剤溶解性が向上し、保存時にパーティクルの発生が抑制される。
R1c〜R5cとしてのアルコキシ基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、例えば炭素数1〜10のアルコキシ基、好ましくは、炭素数1〜5の直鎖及び分岐アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、直鎖又は分岐プロポキシ基、直鎖又は分岐ブトキ
シ基、直鎖又は分岐ペントキシ基)、炭素数3〜8の環状アルコキシ基(例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基)を挙げることができる。
好ましくは、R1c〜R5cの内のいずれかが直鎖又は分岐アルキル基、シクロアルキル基又は直鎖、分岐もしくは環状アルコキシ基であり、更に好ましくは、R1c〜R5cの炭素数の和が2〜15である。これにより、より溶剤溶解性が向上し、保存時にパーティクルの発生が抑制される。
Rx及びRyとしてのアルキル基及びシクロアルキル基は、R1c〜R7cおけると同様のアルキル基及びシクロアルキル基を挙げることができ、2−オキソアルキル基、2−オキソシクロアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基がより好ましい。
2−オキソアルキル基及び2−オキソシクロアルキル基は、R1c〜R7cとしてのアルキル基及びシクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
アルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基については、R1c〜R5cおけると同様のアルコキシ基を挙げることができる。
Rx及びRyは、好ましくは炭素数4個以上のアルキル基又はシクロアルキル基であり、より好ましくは6個以上、更に好ましくは8個以上のアルキル基又はシクロアルキル基である。
2−オキソアルキル基及び2−オキソシクロアルキル基は、R1c〜R7cとしてのアルキル基及びシクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
アルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基については、R1c〜R5cおけると同様のアルコキシ基を挙げることができる。
Rx及びRyは、好ましくは炭素数4個以上のアルキル基又はシクロアルキル基であり、より好ましくは6個以上、更に好ましくは8個以上のアルキル基又はシクロアルキル基である。
また、一般式(ZI)に記載の化合物のカチオン部分の構造としては、一般式(ZI−4)で表される構造も好ましい態様の1つである。カチオン部分の構造として一般式(ZI−4)で表される化合物を用いた場合、特に真空条件下での露光の場合に問題となるアウトガスの問題を改善するのに有効である。
一般式(ZI−4)中、
R1〜R13は、各々独立に水素原子又は置換基を表し、R1〜R13のうち少なくとも1つはアルコール性水酸基を含む置換基であることが好ましい。
Zは単結合または2価の連結基である。
X-は対アニオンを表す。
R1〜R13は、各々独立に水素原子又は置換基を表し、R1〜R13のうち少なくとも1つはアルコール性水酸基を含む置換基であることが好ましい。
Zは単結合または2価の連結基である。
X-は対アニオンを表す。
上記におけるアルコール性水酸基とはアルキル基の炭素原子に結合した水酸基を表す。
R1〜R13がアルコール性水酸基を含む置換基である場合、R1〜R13は−W−Yで表される。ただし、Yは水酸基で置換されたアルキル基であり、Wは単結合または2価の連結基である。
Yのアルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチ
ル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ノルボニル基、ボロニル基等を挙げることができ、好ましくはエチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基であり、更に好ましくはエチル基、プロピル基、イソプロピル基である。Yは特に好ましくは-CH2CH2OH構造を含有する。
ル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ノルボニル基、ボロニル基等を挙げることができ、好ましくはエチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基であり、更に好ましくはエチル基、プロピル基、イソプロピル基である。Yは特に好ましくは-CH2CH2OH構造を含有する。
Wで表される2価の連結基としては、特に制限は無いが、例えば、アルコキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキル及びアリールスルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルファモイル基、アルキル及びアリールスルフィニル基、アルキル及びアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基などの一価の基における任意の水素原子を単結合で置き換えた二価の基を挙げることができる。
Wとして好ましくは単結合、アルコキシ基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アルキル及びアリールスルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基における任意の水素原子を単結合で置き換えた二価の基であり、更に好ましくは単結合、アシルオキシ基、アルキルスルホニル基、アシル基、アルコキシカルボニル基における任意の水素原子を単結合で置き換えた二価の基である。
R1〜R13がアルコール性水酸基を含む置換基である場合、含まれる炭素数は好ましくは2〜10個であり、更に好ましくは2〜6個であり、特に好ましくは2〜4個である。R1〜R13としてのアルコール性水酸基を含む置換基は、アルコール性水酸基を2つ以上有しても良い。R1〜R13としてのアルコール性水酸基を含む置換基の有するアルコール性水酸基の数としては1個から6個であり、好ましくは1個から3個が好ましく、更に好ましくは1個であることが好ましい。
一般式(ZI−4)で表される化合物の有するアルコール性水酸基の数は、好ましくは1個から6個であり、更に好ましくは1個から3個である。
一般式(ZI−4)で表される化合物の有するアルコール性水酸基の数は、好ましくは1個から6個であり、更に好ましくは1個から3個である。
R1〜R13がアルコール性水酸基を含有しない置換基である場合、R1〜R13は各々独立に水素原子または置換基であり、置換基としては、いかなるものでも良く、特に制限は無いが、例えば、ハロゲン原子、アルキル基(シクロアルキル基、ビシクロアルキル基、トリシクロアルキル基を含む)、アルケニル基(シクロアルケニル基、ビシクロアルケニル基を含む)、アルキニル基、アリール基、複素環基(ヘテロ環基と言っても良い)、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基(アニリノ基を含む)、アンモニオ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキル及びアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキル及びアリールスルフィニル基、アルキル及びアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリール及びヘテロ環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、ホスホノ基、シリル基、ヒドラジノ基、ウレイド基、ボロン酸基(−B(OH)2)、ホスファト基(−OPO(OH)2)、スルファ
ト基(−OSO3H)、その他の公知の置換基、が例として挙げられる。
ト基(−OSO3H)、その他の公知の置換基、が例として挙げられる。
また、R1〜R13のうちの隣接する2つが共同して環(芳香族、又は非芳香族の炭化水素環、又は複素環。これらは、さらに組み合わされて多環縮合環を形成することができる。例えばベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、フルオレン環、トリフェニレン環、ナフタセン環、ビフェニル環、ピロール環、フラン環、チオフェン環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、インドリジン環、インドール環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、イソベンゾフラン環、キノリジン環、キノリン環、フタラジン環、ナフチリジン環、キノキサリン環、キノキサゾリン環、イソキノリン環、カルバゾール環、フェナントリジン環、アクリジン環、フェナントロリン環、チアントレン環、クロメン環、キサンテン環、フェノキサチイン環、フェノチアジン環、フェナジン環、が挙げられる。)を形成することもできる。
R1〜R13がアルコール性水酸基を含有しない置換基である場合、R1〜R13は好ましくは水素原子又はハロゲン原子、アルキル基(シクロアルキル基、ビシクロアルキル基、トリシクロアルキル基を含む)、アルケニル基(シクロアルケニル基、ビシクロアルケニル基を含む)、アルキニル基、アリール基、シアノ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキル及びアリールスルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルファモイル基、アルキル及びアリールスルホニル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、シリル基、ウレイド基である。
R1〜R13がアルコール性水酸基を含有しない置換基である場合、R1〜R13は更に好ましくは水素原子又はハロゲン原子、アルキル基(シクロアルキル基、ビシクロアルキル基、トリシクロアルキル基を含む)、シアノ基、アルコキシ基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルキル及びアリールスルホニルアミノ基、アルキルチオ基、スルファモイル基、アルキル及びアリールスルホニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基である。
更に、R1〜R13がアルコール性水酸基を含有しない場合、R1〜R13は特に好ましくは水素原子又はアルキル基(シクロアルキル基、ビシクロアルキル基、トリシクロアルキル基を含む)、ハロゲン原子、アルコキシ基である。
更に、R1〜R13がアルコール性水酸基を含有しない場合、R1〜R13は特に好ましくは水素原子又はアルキル基(シクロアルキル基、ビシクロアルキル基、トリシクロアルキル基を含む)、ハロゲン原子、アルコキシ基である。
一般式(ZI−4)中、R1〜R13のうち少なくとも1つはアルコール性水酸基を含むことが好ましく、更に好ましくは、R9〜R13のうち少なくとも1つがアルコール性水酸基を含む。
Zは単結合または2価の連結基を表し、2価の連結基としては例えば、アルキレン基、アリーレン基、カルボニル基、スルホニル基、カルボニルオキシ基、カルボニルアミノ基、スルホニルアミド基、エーテル基、チオエーテル基、アミノ基、ジスルフィド基、アシル基、アルキルスルホニル基、−CH=CH−、−C≡C−、アミノカルボニルアミノ基、アミノスルホニルアミノ基、等であり、置換基を有しても良い。これらの置換基としては上のR1〜R13に示した置換基と同様である。Zとして好ましくは単結合、アルキレン基、アリーレン基、エーテル基、チオエーテル基、アミノ基、−CH=CH−、−C≡C−、アミノカルボニルアミノ基、アミノスルホニルアミノ基など電子求引性を持たない置換基であり、更に好ましくは単結合、エーテル基、チオエーテル基であり、特に好ましくは単結合である。
一般式(ZI−4)で表されるカチオンを有する化合物は保護基で保護された水酸基を置換基に含むベンゼン誘導体と環状のスルホキシド化合物を縮合させてスルホニウム塩を形成し、水酸基の保護基を脱保護する方法などにより合成することが出来る。
(ただし、図中、Wは2価の連結基であり、Rはアルキレン基、Pは保護基である)
スルホニウム化の反応に用いる酸としてはメタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、ブタンスルホン酸、ペンタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、p−エチルベンゼンスルホン酸、ノナフルオロブタンスルホン酸などが挙げられ、用いた酸の共役塩基がスルホニウムのアニオンとなる。スルホニウム化の反応に用いる縮合剤としては酸無水物等が挙げられ、例えばトリフルオロ酢酸無水物、ポリリン酸、メタンスルホン酸無水物、トリフルオロメタンスルホン酸無水物、p−トルエンスルホン酸無水物、ノナフルオロブタンスルホン酸無水物、テトラフルオロスクシン酸無水物、ヘキサフルオログルタル酸無水物、クロロジフルオロ酢酸無水物、ペンタフルオロプロピオン酸無水物、ヘプタフルオロブタン酸無水物など強酸の無水物が挙げられる。
水酸基の保護基Pとしてはエーテルやエステル等が挙げられ、例えば、メチルエーテル、アリールエーテル、ベンジルエーテル、酢酸エステル、安息香酸エステル、炭酸エステル等が挙げられる。
対アニオンX-はイオン交換樹脂に通し、目的のアニオンの共役酸を添加することにより、所望のアニオンに変換することが出来る。
水酸基の保護基Pとしてはエーテルやエステル等が挙げられ、例えば、メチルエーテル、アリールエーテル、ベンジルエーテル、酢酸エステル、安息香酸エステル、炭酸エステル等が挙げられる。
対アニオンX-はイオン交換樹脂に通し、目的のアニオンの共役酸を添加することにより、所望のアニオンに変換することが出来る。
前記一般式(ZII)に於いて、R204及びR205は、各々独立に、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
R204及びR205のアリール基としてはフェニル基、ナフチル基が好ましく、更に好ましくはフェニル基である。R204〜R207のアリール基は、酸素原子、窒素原子、硫黄原子等を有する複素環構造を有するアリール基であってもよい。複素環構造を有するアリール基としては、例えば、ピロール残基(ピロールから水素原子が1個失われることによって形成される基)、フラン残基(フランから水素原子が1個失われることによって形成される基)、チオフェン残基(チオフェンから水素原子が1個失われることによって形成される基)、インドール残基(インドールから水素原子が1個失われることによって形成される基)、ベンゾフラン残基(ベンゾフランから水素原子が1個失われることによって形成される基)、ベンゾチオフェン残基(ベンゾチオフェンから水素原子が1個失われることによって形成される基)等を挙げることができる。
R204及びR205におけるアルキル基及びシクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
ル基、ペンチル基)、炭素数3〜10のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘ
キシル基、ノルボニル基)を挙げることができる。
R204及びR205のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基は、置換基を有していてもよい。R204及びR205のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜15)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基等を挙げることができる。
R204及びR205におけるアルキル基及びシクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
ル基、ペンチル基)、炭素数3〜10のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘ
キシル基、ノルボニル基)を挙げることができる。
R204及びR205のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基は、置換基を有していてもよい。R204及びR205のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜15)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基等を挙げることができる。
一般式(ZI)または(ZII)で表される化合物の具体例を以下に挙げるが、これらに限定されるものではない。
式(ZI)または(ZII)で表される化合物は、市販のものを用いてもよいし、公知の方法により合成したものを用いてもよい。例えば、特表平11-501909号に記載の合成方法に従って合成することができる。
式(ZI)または(ZII)で表される化合物のレジスト組成物中での総量は、レジスト組成物の全固形分量に対して、12質量%以上であり、好ましくは12〜50質量%、更に好ましくは20〜50質量%である。
なお、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物として、一般式(ZI)、または(ZII)で表される化合物以外の公知の化合物を適宜選択して、併用、混合して用いることができる。
たとえば、ジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、イミドスルホネート、オキシムスルホネート、ジアゾジスルホン、ジスルホン、o−ニトロベンジルスルホネートを挙げることができる。
一般式(ZI)または(ZII)で表される化合物以外の活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(併用光酸発生剤)を併用する場合、併用光酸発生剤の添加量は、一般式(ZI)または(ZII)で表される化合物の総量に対し、50質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましい。
そのような酸発生剤としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤
、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用されている活性光線又は放射線の照射により酸を発生する公知の化合物及びそれらの混合物を適宜に選択して使用することができる。
たとえば、ジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、イミドスルホネート、オキシムスルホネート、ジアゾジスルホン、ジスルホン、o−ニトロベンジルスルホネートを挙げることができる。
一般式(ZI)または(ZII)で表される化合物以外の活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(併用光酸発生剤)を併用する場合、併用光酸発生剤の添加量は、一般式(ZI)または(ZII)で表される化合物の総量に対し、50質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましい。
そのような酸発生剤としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤
、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用されている活性光線又は放射線の照射により酸を発生する公知の化合物及びそれらの混合物を適宜に選択して使用することができる。
一般式(ZI)または(ZII)で表される化合物と併用しても良い活性光線又は放射線の照射により分解して酸を発生する化合物がイオン性化合物の場合、そのカチオン部分の構造は一般式(ZI)または(ZII)で表される化合物について示したものと同様のものが挙げられる。
また、そのアニオン部分の構造としては、下記一般式(AN1)〜(AN2)に示す有機アニオンが挙げられる。
一般式(AN1)及び(AN2)に於いて、Rc1は、有機基を表す。
Rc1における有機基として炭素数1〜30のものが挙げられ、好ましくは置換してい
てもよいアルキル基、アリール基、またはこれらの複数が、単結合、−O−、−CO2−、−S−、−SO3−、−SO2N(Rd1)−などの連結基で連結された基を挙げることができる。
Rd1は水素原子、アルキル基を表し、結合しているアルキル基、アリール基と環構造を形成してもよい。
Rc1の有機基としてより好ましくは1位がフッ素原子またはフロロアルキル基で置換されたアルキル基、フッ素原子またはフロロアルキル基で置換されたフェニル基である。フッ素原子またはフロロアルキル基を有することにより、光照射によって発生した酸の酸性度が上がり、感度が向上する。Rc1において炭素原子を5個以上有する時、少なくとも1つの炭素原子は全ての水素原子がフッ素原子で置換されているのではなく、水素原子の一部が残されていることが好ましく、水素原子の数がフッ素原子より多いことがより好ましい。炭素数5以上のパーフロロアルキル基を有さないことにより生態への毒性が軽減する。
Rc1の最も好ましい様態としては、下記一般式で表される基である。
てもよいアルキル基、アリール基、またはこれらの複数が、単結合、−O−、−CO2−、−S−、−SO3−、−SO2N(Rd1)−などの連結基で連結された基を挙げることができる。
Rd1は水素原子、アルキル基を表し、結合しているアルキル基、アリール基と環構造を形成してもよい。
Rc1の有機基としてより好ましくは1位がフッ素原子またはフロロアルキル基で置換されたアルキル基、フッ素原子またはフロロアルキル基で置換されたフェニル基である。フッ素原子またはフロロアルキル基を有することにより、光照射によって発生した酸の酸性度が上がり、感度が向上する。Rc1において炭素原子を5個以上有する時、少なくとも1つの炭素原子は全ての水素原子がフッ素原子で置換されているのではなく、水素原子の一部が残されていることが好ましく、水素原子の数がフッ素原子より多いことがより好ましい。炭素数5以上のパーフロロアルキル基を有さないことにより生態への毒性が軽減する。
Rc1の最も好ましい様態としては、下記一般式で表される基である。
上記一般式に於いて、
Rc6は、炭素数4以下、より好ましくは2〜4、更に好ましくは2〜3のパーフロロアルキレン基、又は1〜4個のフッ素原子及び/又は1〜3個のフロロアルキル基で置換
されたフェニレン基を表す。
Axは連結基(好ましくは単結合、−O−、−CO2−、−S−、−SO3−、−SO2N(Rd1)−)を表す。Rd1は水素原子、アルキル基を表し、Rc7と結合して環構造を形成してもよい。
Rc7は、水素原子、フッソ原子、置換していてもよい、直鎖若しくは分岐状アルキル基、単環または多環のシクロアルキル基又はアリール基を表す。置換していてもよいアルキル基、シクロアルキル基、アリール基は置換基としてフッソ原子を含有しないことが好ましい。
Rc6は、炭素数4以下、より好ましくは2〜4、更に好ましくは2〜3のパーフロロアルキレン基、又は1〜4個のフッ素原子及び/又は1〜3個のフロロアルキル基で置換
されたフェニレン基を表す。
Axは連結基(好ましくは単結合、−O−、−CO2−、−S−、−SO3−、−SO2N(Rd1)−)を表す。Rd1は水素原子、アルキル基を表し、Rc7と結合して環構造を形成してもよい。
Rc7は、水素原子、フッソ原子、置換していてもよい、直鎖若しくは分岐状アルキル基、単環または多環のシクロアルキル基又はアリール基を表す。置換していてもよいアルキル基、シクロアルキル基、アリール基は置換基としてフッソ原子を含有しないことが好ましい。
一般式(ZI)または(ZII)で表される化合物と併用しても良い活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物の内で好ましい化合物として、更に、下記一般式(ZIV)、(ZV)、(ZVI)で表される非イオン性の化合物を挙げることができる。
一般式(ZIV)〜(ZVI)中、
Ar3及びAr4は、各々独立に、アリール基を表す。
R206は、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。
R207及びR208は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は電子吸引性基を表す。R207として好ましくは、アリール基である。R208として好ましくは、電子吸引性基であり、より好ましくはシアノ基、フロロアルキル基である。
Aは、アルキレン基、アルケニレン基又はアリーレン基を表す。
これらの基は、置換基を有していてもよく、置換基としては、R204〜R207が有していてもよい置換基と同様のものが挙げられる。
Ar3及びAr4は、各々独立に、アリール基を表す。
R206は、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。
R207及びR208は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は電子吸引性基を表す。R207として好ましくは、アリール基である。R208として好ましくは、電子吸引性基であり、より好ましくはシアノ基、フロロアルキル基である。
Aは、アルキレン基、アルケニレン基又はアリーレン基を表す。
これらの基は、置換基を有していてもよく、置換基としては、R204〜R207が有していてもよい置換基と同様のものが挙げられる。
一般式(ZI)または(ZII)で表される化合物と併用しても良い活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物の具体例を以下に挙げるが、これらに限定されるものではない。
〔3〕プロトンアクセプター性官能基を有し、且つ、活性光線又は放射線の照射により分解してプロトンアクセプター性が低下、消失、又はプロトンアクセプター性から酸性に変化した化合物を発生する化合物
本発明のポジ型レジスト組成物は、感度、解像度、ラインエッジラフネスの点で、プロトンアクセプター性官能基を有し、且つ、活性光線又は放射線の照射により分解してプロトンアクセプター性が低下、消失、又はプロトンアクセプター性から酸性に変化した化合物を発生する化合物(以下、「化合物(PA)」ともいう)を含有することが好ましい。
本発明のポジ型レジスト組成物は、感度、解像度、ラインエッジラフネスの点で、プロトンアクセプター性官能基を有し、且つ、活性光線又は放射線の照射により分解してプロトンアクセプター性が低下、消失、又はプロトンアクセプター性から酸性に変化した化合物を発生する化合物(以下、「化合物(PA)」ともいう)を含有することが好ましい。
化合物(PA)が、活性光線又は放射線の照射により分解して発生する、プロトンアクセプター性が低下、消失、又はプロトンアクセプター性から酸性に変化した化合物として、下記一般式(PA−I)で表される化合物を挙げることができる。
Q−A−(X)n−B−R (PA−1)
一般式(PA−I)中、
Aは、2価の連結基を表す。
Qは、スルホ基(−SO3H)、又はカルボキシル基(−CO2H)を表す。
Xは、−SO2−又は−CO−を表す。
nは、0又は1を表す。
Bは、単結合、酸素原子又は−N(Rx)−を表す。
Rxは、水素原子又は1価の有機基を表す。
Rは、プロトンアクセプター性官能基を有する1価の有機基又はアンモニウム基を有する1価の有機基を表す。
Aは、2価の連結基を表す。
Qは、スルホ基(−SO3H)、又はカルボキシル基(−CO2H)を表す。
Xは、−SO2−又は−CO−を表す。
nは、0又は1を表す。
Bは、単結合、酸素原子又は−N(Rx)−を表す。
Rxは、水素原子又は1価の有機基を表す。
Rは、プロトンアクセプター性官能基を有する1価の有機基又はアンモニウム基を有する1価の有機基を表す。
Aにおける2価の連結基としては、好ましくは炭素数2〜12の2価の連結基であり、例えば、アルキレン基、フェニレン基等が挙げられる。より好ましくは少なくとも1つのフッ素原子を有するアルキレン基であり、好ましい炭素数は2〜6、より好ましくは炭素数2〜4である。アルキレン鎖中に酸素原子、硫黄原子などの連結基を有していてもよい。アルキレン基は、特に水素原子数の30〜100%がフッ素原子で置換されたアルキレン基が好ましく、Q部位と結合した炭素原子がフッ素原子を有することがより好ましい。更にはパーフルオロアルキレン基が好ましく、パーフロロエチレン基、パーフロロプロピレン基、パーフロロブチレン基がより好ましい。
Rxにおける1価の有機基としては、好ましくは炭素数4〜30であり、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基などを挙げることができる。
Rxにおけるアルキル基としては、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数1〜20の直鎖及び分岐アルキル基であり、アルキル鎖中に酸素原子、硫黄原子、窒素原子を有していてもよい。具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−ドデシル基、n−テトラデシル基、n−オクタデシル基などの直鎖アルキル基、イソプロピル基、イソブチル基、t−ブチル基、ネオペンチル基、2−エチルヘキシル基などの分岐アルキル基を挙げることができる。
なお、置換基を有するアルキル基として、特に直鎖又は分岐アルキル基にシクロアルキル基が置換した基(例えば、アダマンチルメチル基、アダマンチルエチル基、シクロヘキシルエチル基、カンファー残基など)を挙げることができる。
Rxにおけるシクロアルキル基としては、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数3〜20のシクロアルキル基であり、環内に酸素原子を有していてもよい。具体的には、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基などを挙げることができる。
Rxにおけるアリール基としては、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数6〜14のアリール基であり、例えばフェニル基、ナフチル基などが挙げられる。
Rxにおけるアラルキル基としては、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数7〜20のアラルキル基が挙げられ、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基が挙げられる。
Rxにおけるアルケニル基としては、置換基を有していてもよく、例えば、Rxとして挙げたアルキル基の任意の位置に2重結合を有する基が挙げられる。
Rxにおけるアルキル基としては、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数1〜20の直鎖及び分岐アルキル基であり、アルキル鎖中に酸素原子、硫黄原子、窒素原子を有していてもよい。具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−ドデシル基、n−テトラデシル基、n−オクタデシル基などの直鎖アルキル基、イソプロピル基、イソブチル基、t−ブチル基、ネオペンチル基、2−エチルヘキシル基などの分岐アルキル基を挙げることができる。
なお、置換基を有するアルキル基として、特に直鎖又は分岐アルキル基にシクロアルキル基が置換した基(例えば、アダマンチルメチル基、アダマンチルエチル基、シクロヘキシルエチル基、カンファー残基など)を挙げることができる。
Rxにおけるシクロアルキル基としては、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数3〜20のシクロアルキル基であり、環内に酸素原子を有していてもよい。具体的には、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基などを挙げることができる。
Rxにおけるアリール基としては、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数6〜14のアリール基であり、例えばフェニル基、ナフチル基などが挙げられる。
Rxにおけるアラルキル基としては、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数7〜20のアラルキル基が挙げられ、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基が挙げられる。
Rxにおけるアルケニル基としては、置換基を有していてもよく、例えば、Rxとして挙げたアルキル基の任意の位置に2重結合を有する基が挙げられる。
Rに於ける、プロトンアクセプター性官能基とは、プロトンと静電的に相互作用し得る基或いは電子を有する官能基であって、例えば、環状ポリエーテル等のマクロサイクリック構造を有する官能基や、π共役に寄与しない孤立電子対をもった窒素原子を有する官能基を意味する。π共役に寄与しない孤立電子対を有する窒素原子とは、例えば、下記一般式に示す部分構造を有する窒素原子である。
プロトンアクセプター性官能基の好ましい部分構造として、例えば、クラウンエーテル、アザクラウンエーテル、三級アミン、二級アミン、一級アミン、ピリジン、イミダゾール、ピラジン構造などを挙げることが出来る。
アンモニウム基の好ましい部分構造として、例えば、三級アンモニウム、二級アンモニウム、一級アンモニウム、ピリジニウム、イミダゾリニウム、ピラジニウム構造などを挙げることが出来る。
このような構造を含む基として、好ましい炭素数は4〜30であり、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基などを挙げることができる。
Rにおけるプロトンアクセプター性官能基又はアンモニウム基を含むアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基に於けるアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基は、Rxとして挙げたアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基と同様のものである。
アンモニウム基の好ましい部分構造として、例えば、三級アンモニウム、二級アンモニウム、一級アンモニウム、ピリジニウム、イミダゾリニウム、ピラジニウム構造などを挙げることが出来る。
このような構造を含む基として、好ましい炭素数は4〜30であり、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基などを挙げることができる。
Rにおけるプロトンアクセプター性官能基又はアンモニウム基を含むアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基に於けるアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基は、Rxとして挙げたアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基と同様のものである。
上記各基が有してもよい置換基としては、例えば、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシ基、カルボニル基、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜10)、アリール基(好ましくは炭素数6〜14)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜10)、アシル基(好ましくは炭素数2〜20)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜10)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜20)、アミノアシル基(好ましくは炭素数2〜20)などが挙げられる。アリール基、シクロアルキル基などにおける環状構造については、置換基としては更にアルキル基(好ましくは炭素数1〜20)を挙げることができる。アミノアシル基については、置換基として更に1又は2のアルキル基(好ましくは炭素数1〜20)を挙げることができる。
Bが−N(Rx)−の時、RとRxが結合して環を形成していることが好ましい。環構造を形成することによって、安定性が向上し、これを用いた組成物の保存安定性が向上する。環を形成する炭素数は4〜20が好ましく、単環式でも多環式でもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、窒素原子を含んでいてもよい。
単環式構造としては、窒素原子を含む4員環、5員環、6員環、7員環、8員環等を挙げることができる。多環式構造としては、2又は3以上の単環式構造の組み合わせから成る構造を挙げることができる。単環式構造、多環式構造は、置換基を有していてもよく、例えば、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、カルボキシ基、カルボニル基、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜10)、アリール基(好ましくは炭素数6〜14)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜10)、アシル基(好ましくは炭素数2〜15)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜15)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜15)、アミノアシル基(好ましくは炭素数2〜20)などが好ましい。アリール基、シクロアルキル基などにおける環状構造については、置換基としては更にアルキル基(好ましくは炭素数1〜15)を挙げることができる。アミノアシル基については、置換基としてに1又は2のアルキル基(好ましくは炭素数1〜15)を挙げることができる。
単環式構造としては、窒素原子を含む4員環、5員環、6員環、7員環、8員環等を挙げることができる。多環式構造としては、2又は3以上の単環式構造の組み合わせから成る構造を挙げることができる。単環式構造、多環式構造は、置換基を有していてもよく、例えば、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、カルボキシ基、カルボニル基、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜10)、アリール基(好ましくは炭素数6〜14)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜10)、アシル基(好ましくは炭素数2〜15)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜15)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜15)、アミノアシル基(好ましくは炭素数2〜20)などが好ましい。アリール基、シクロアルキル基などにおける環状構造については、置換基としては更にアルキル基(好ましくは炭素数1〜15)を挙げることができる。アミノアシル基については、置換基としてに1又は2のアルキル基(好ましくは炭素数1〜15)を挙げることができる。
一般式(PA−I)で表される化合物の内、Q部位がスルホン酸である化合物は、一般的なスルホンアミド化反応を用いることで合成できる。例えば、ビススルホニルハライド化合物の一方のスルホニルハライド部を選択的にアミン化合物と反応させて、スルホンア
ミド結合を形成した後、もう一方のスルホニルハライド部分を加水分解する方法、あるいは環状スルホン酸無水物をアミン化合物と反応させ開環させる方法により得ることができる。
ミド結合を形成した後、もう一方のスルホニルハライド部分を加水分解する方法、あるいは環状スルホン酸無水物をアミン化合物と反応させ開環させる方法により得ることができる。
以下、一般式(PA−I)で表される化合物の具体例を示すが、本発明は、これに限定されるものではない。
化合物(PA)が、活性光線又は放射線の照射により分解して発生する、プロトンアクセプター性が低下、消失、又はプロトンアクセプター性から酸性に変化した化合物として
、更に、下記一般式(PA−II)で表される化合物を挙げることができる。
、更に、下記一般式(PA−II)で表される化合物を挙げることができる。
一般式(PA−II)中、
Q1及びQ2は、各々独立に、1価の有機基を表す。但し、Q1及びQ2のいずれか一方は、プロトンアクセプター性官能基を有する。Q1とQ2は、結合して環を形成し、形成された環がプロトンアクセプター性官能基を有してもよい。
X1及びX2は、各々独立に、−CO−又は−SO2−を表す。
Q1及びQ2は、各々独立に、1価の有機基を表す。但し、Q1及びQ2のいずれか一方は、プロトンアクセプター性官能基を有する。Q1とQ2は、結合して環を形成し、形成された環がプロトンアクセプター性官能基を有してもよい。
X1及びX2は、各々独立に、−CO−又は−SO2−を表す。
一般式(PA−II)に於ける、Q1、Q2としての1価の有機基は、好ましくは炭素数1〜40であり、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基などを挙げることができる。
Q1、Q2におけるアルキル基としては、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数1〜30の直鎖及び分岐アルキル基であり、アルキル鎖中に酸素原子、硫黄原子、窒素原子を有していてもよい。具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−ドデシル基、n−テトラデシル基、n−オクタデシル基などの直鎖アルキル基、イソプロピル基、イソブチル基、t−ブチル基、ネオペンチル基、2−エチルヘキシル基などの分岐アルキル基を挙げることができる。
Q1、Q2におけるシクロアルキル基としては、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数3〜20のシクロアルキル基であり、環内に酸素原子、窒素原子を有していてもよい。具体的には、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基などを挙げることができる。
Q1、Q2におけるアリール基としては、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数6〜14のアリール基であり、例えばフェニル基、ナフチル基などが挙げられる。
Q1、Q2におけるアラルキル基としては、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数7〜20のアラルキル基が挙げられ、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基が挙げられる。
Q1、Q2におけるアルケニル基としては、置換基を有していてもよく、上記アルキル基の任意の位置に2重結合を有する基が挙げられる。
上記各基が有してもよい置換基としては、例えば、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシ基、カルボニル基、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜10)、アリール基(好ましくは炭素数6〜14)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜10)、アシル基(好ましくは炭素数2〜20)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜10)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜20)、アミノアシル基(好ましくは炭素数2〜10)などが挙げられる。アリール基、シクロアルキル基などにおける環状構造については、置換基としては更にアルキル基(好ましくは炭素数1〜10)を挙げることができる。アミノアシル基については、置換基として更にアルキル基(好ましくは炭素数1〜10)を挙げることができる。置換基を有するアルキル基として、例えば、パーフロロメチル基、パーフロロエチル基、パーフロロプロピル基、パーフロロブチル基などのパーフルオロアルキル基を挙げることができる。
Q1、Q2におけるアルキル基としては、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数1〜30の直鎖及び分岐アルキル基であり、アルキル鎖中に酸素原子、硫黄原子、窒素原子を有していてもよい。具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−ドデシル基、n−テトラデシル基、n−オクタデシル基などの直鎖アルキル基、イソプロピル基、イソブチル基、t−ブチル基、ネオペンチル基、2−エチルヘキシル基などの分岐アルキル基を挙げることができる。
Q1、Q2におけるシクロアルキル基としては、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数3〜20のシクロアルキル基であり、環内に酸素原子、窒素原子を有していてもよい。具体的には、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基などを挙げることができる。
Q1、Q2におけるアリール基としては、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数6〜14のアリール基であり、例えばフェニル基、ナフチル基などが挙げられる。
Q1、Q2におけるアラルキル基としては、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数7〜20のアラルキル基が挙げられ、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基が挙げられる。
Q1、Q2におけるアルケニル基としては、置換基を有していてもよく、上記アルキル基の任意の位置に2重結合を有する基が挙げられる。
上記各基が有してもよい置換基としては、例えば、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシ基、カルボニル基、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜10)、アリール基(好ましくは炭素数6〜14)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜10)、アシル基(好ましくは炭素数2〜20)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜10)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜20)、アミノアシル基(好ましくは炭素数2〜10)などが挙げられる。アリール基、シクロアルキル基などにおける環状構造については、置換基としては更にアルキル基(好ましくは炭素数1〜10)を挙げることができる。アミノアシル基については、置換基として更にアルキル基(好ましくは炭素数1〜10)を挙げることができる。置換基を有するアルキル基として、例えば、パーフロロメチル基、パーフロロエチル基、パーフロロプロピル基、パーフロロブチル基などのパーフルオロアルキル基を挙げることができる。
Q1、Q2の1価の有機基は、いずれか一方がプロトンアクセプター性官能基を有する。
プロトンアクセプター性官能基とは、プロトンと静電的に相互作用し得る基或いは孤立電子対を有する官能基であって、例えば、環状ポリエーテル等のマクロサイクリック構造を有する官能基や、π共役の寄与が少ない孤立電子対をもった窒素原子を有する官能基を挙げることができる。π共役の寄与が少ない孤立電子対を有する窒素原子とは、例えば、下記一般式に示す部分構造を有する窒素原子を挙げることができる。
プロトンアクセプター性官能基とは、プロトンと静電的に相互作用し得る基或いは孤立電子対を有する官能基であって、例えば、環状ポリエーテル等のマクロサイクリック構造を有する官能基や、π共役の寄与が少ない孤立電子対をもった窒素原子を有する官能基を挙げることができる。π共役の寄与が少ない孤立電子対を有する窒素原子とは、例えば、下記一般式に示す部分構造を有する窒素原子を挙げることができる。
プロトンアクセプター性官能基の好ましい部分構造として、例えば、クラウンエーテル、アザクラウンエーテル、三級アミン、二級アミン、一級アミン、ピリジン、イミダゾール、ピラジン、アニリン構造などを挙げることができる。このような構造を含む基として、好ましい炭素数は4〜30であり、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基などを挙げることができる。アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基は上で挙げたものと同様のものである。
上記各基が有してもよい置換基としては、例えば、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシ基、カルボニル基、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜10)、アリール基(好ましくは炭素数6〜14)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜10)、アシル基(好ましくは炭素数2〜20)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜10)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜20)、アミノアシル基(好ましくは炭素数2〜20)などが挙げられる。アリール基、シクロアルキル基などにおける環状構造については、置換基としては更にアルキル基(好ましくは炭素数1〜20)を挙げることができる。アミノアシル基については、置換基として更にアルキル基(好ましくは炭素数1〜20)を挙げることができる。
プロトンアクセプター性官能基は、酸によって切断される結合を有する有機基によって置換されていてもよい。酸によって切断される結合を有する有機基としては、例えば、アミド基、エステル基(好ましくは、第3級アルキルオキシカルボニル基)、アセタール基(好ましくは、1−アルキルオキシ−アルキルオキシ基)、カルバモイル基、カーボネート基などが挙げられる。
Q1とQ2とが、結合して環を形成し、形成された環がプロトンアクセプター性官能基を有する構造としては、例えば、Q1とQ2の有機基が更にアルキレン基、オキシ基、イミノ基等で結合された構造を挙げることができる。
一般式(PA−II)に於いて、X1及びX2の少なくとも片方が、−SO2−であるこ
とが好ましい。
とが好ましい。
一般式(PA−II)で表される化合物は、下記一般式(PA−III)で表される化合物であることが好ましい。
一般式(PA−III)中、
Q1及びQ3は、各々独立に、1価の有機基を表す。但し、Q1及びQ3のいずれか一方は、プロトンアクセプター性官能基を有する。Q1とQ3は、結合して環を形成し、形成された環がプロトンアクセプター性官能基を有していてもよい。
X1、X2及びX3は、各々独立に、−CO−又は−SO2−を表す。
Aは、2価の連結基を表す。
Bは、単結合、酸素原子又は−N(Qx)−を表す。
Qxは、水素原子又は1価の有機基を表す。
Bが、−N(Qx)−の時、Q3とQxが結合して環を形成してもよい。
nは、0又は1を表す。
Q1及びQ3は、各々独立に、1価の有機基を表す。但し、Q1及びQ3のいずれか一方は、プロトンアクセプター性官能基を有する。Q1とQ3は、結合して環を形成し、形成された環がプロトンアクセプター性官能基を有していてもよい。
X1、X2及びX3は、各々独立に、−CO−又は−SO2−を表す。
Aは、2価の連結基を表す。
Bは、単結合、酸素原子又は−N(Qx)−を表す。
Qxは、水素原子又は1価の有機基を表す。
Bが、−N(Qx)−の時、Q3とQxが結合して環を形成してもよい。
nは、0又は1を表す。
Q1は、一般式(PA−II)に於けるQ1と同義である。
Q3の有機基としては、一般式(PA−II)に於けるQ1、Q2の有機基と同様のもの
を挙げることができる。
Q3の有機基としては、一般式(PA−II)に於けるQ1、Q2の有機基と同様のもの
を挙げることができる。
Aにおける2価の連結基としては、好ましくは炭素数1〜8のフッ素原子を有する2価の連結基であり、例えば炭素数1〜8のフッ素原子を有するアルキレン基、フッ素原子を有するフェニレン基等が挙げられる。より好ましくはフッ素原子を有するアルキレン基であり、好ましい炭素数は2〜6、より好ましくは炭素数2〜4である。アルキレン鎖中に酸素原子、硫黄原子などの連結基を有していてもよい。アルキレン基は、水素原子数の30〜100%がフッ素原子で置換されたアルキレン基が好ましく、更にはパーフルオロアルキレン基が好ましく、パーフロロエチレン基、パーフロロプロピレン基、パーフロロブチレン基が特に好ましい。
Qxにおける1価の有機基としては、好ましくは炭素数4〜30の有機基であり、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基などを挙げることができる。アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基は上記と同様のものを挙げることができる。
一般式(PA−III)に於いて、X1、X2、X3は、−SO2−であることが好ましい。
以下、一般式(PA−II)で表される化合物の具体例を示すが、本発明は、これに限定されるものではない。
化合物(PA)としては、一般式(PA−I)、(PA−II)又は(PA−III)で表される化合物のスルホニウム塩化合物、一般式(PA−I)、(PA−II)又は(PA−III)で表される化合物のヨードニウム塩化合物が好ましく、更に好ましくは下記一般式(PA1)又は(PA2)で表される化合物である。
一般式(PA1)において、
R201、R202及びR203は、各々独立に、有機基を表す。
X-は、一般式(PA−I)で示される化合物の−SO3H部位若しくは−COOH部位の水素原子がとれたスルホン酸アニオン若しくはカルボン酸アニオン、又は一般式(PA−II)若しくは(PA−III)で表される化合物のアニオンを表す。
R201、R202及びR203は、各々独立に、有機基を表す。
X-は、一般式(PA−I)で示される化合物の−SO3H部位若しくは−COOH部位の水素原子がとれたスルホン酸アニオン若しくはカルボン酸アニオン、又は一般式(PA−II)若しくは(PA−III)で表される化合物のアニオンを表す。
R201、R202及びR203における有機基の炭素数としては、一般的に1〜30、好まし
くは1〜20である。
また、R201〜R203の内の2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。R201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。
R201、R202及びR203における有機基の具体例としては、後述する化合物(A1a)
、(A1b)、及び(A1c)における対応する基を挙げることができる。
尚、一般式(PA1)で表される構造を複数有する化合物であってもよい。例えば、一般式(PA1)で表される化合物のR201〜R203の少なくともひとつが、一般式(PA1)で表されるもうひとつの化合物のR201〜R203の少なくともひとつと結合した構造を有する化合物であってもよい。
くは1〜20である。
また、R201〜R203の内の2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。R201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。
R201、R202及びR203における有機基の具体例としては、後述する化合物(A1a)
、(A1b)、及び(A1c)における対応する基を挙げることができる。
尚、一般式(PA1)で表される構造を複数有する化合物であってもよい。例えば、一般式(PA1)で表される化合物のR201〜R203の少なくともひとつが、一般式(PA1)で表されるもうひとつの化合物のR201〜R203の少なくともひとつと結合した構造を有する化合物であってもよい。
更に好ましい(PA1)成分として、以下に説明する化合物(A1a)、(A1b)、及び(A1c)を挙げることができる。
化合物(A1a)は、上記一般式(PA1)のR201〜R203の少なくとも1つがアリール基である、アリールスルホニム化合物、即ち、アリールスルホニウムをカチオンとする化合物である。
アリールスルホニウム化合物は、R201〜R203の全てがアリール基でもよいし、R201
〜R203の内の一部がアリール基で、残りがアルキル基、シクロアルキル基でもよい。
アリールスルホニウム化合物としては、例えば、トリアリールスルホニウム化合物、ジアリールアルキルスルホニウム化合物、ジアリールシクロアルキルスルホニウム化合物、アリールジアルキルスルホニウム化合物、アリールジシクロアルキルスルホニウム化合物、アリールアルキルシクロアルキルスルホニウム化合物等を挙げることができる。
アリールスルホニウム化合物のアリール基としてはフェニル基、ナフチル基が好ましく、更に好ましくはフェニル基である。アリールスルホニム化合物が2つ以上のアリール基を有する場合に、2つ以上あるアリール基は同一であっても異なっていてもよい。
アリールスルホニウム化合物が必要に応じて有しているアルキル基は、炭素数1〜15の直鎖又は分岐状アルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等を挙げることができる。
アリールスルホニウム化合物が必要に応じて有しているシクロアルキル基は、炭素数3〜15のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基等を挙げることができる。
R201〜R203のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基は、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜14)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基を置換基として有してもよい。好ましい置換基としては炭素数1〜12の直鎖又は分岐状アルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数1〜12の直鎖、分岐又は環状のアルコキシ基であり、最も好ましくは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基である。置換基は、3つのR201〜R203の内のいずれか1つに置換していてもよいし、3つ全てに置換していてもよい。また、R201〜R203がアリール基の場合に、置換基はアリール基のp−位に置換していることが好ましい。
アリールスルホニウム化合物は、R201〜R203の全てがアリール基でもよいし、R201
〜R203の内の一部がアリール基で、残りがアルキル基、シクロアルキル基でもよい。
アリールスルホニウム化合物としては、例えば、トリアリールスルホニウム化合物、ジアリールアルキルスルホニウム化合物、ジアリールシクロアルキルスルホニウム化合物、アリールジアルキルスルホニウム化合物、アリールジシクロアルキルスルホニウム化合物、アリールアルキルシクロアルキルスルホニウム化合物等を挙げることができる。
アリールスルホニウム化合物のアリール基としてはフェニル基、ナフチル基が好ましく、更に好ましくはフェニル基である。アリールスルホニム化合物が2つ以上のアリール基を有する場合に、2つ以上あるアリール基は同一であっても異なっていてもよい。
アリールスルホニウム化合物が必要に応じて有しているアルキル基は、炭素数1〜15の直鎖又は分岐状アルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等を挙げることができる。
アリールスルホニウム化合物が必要に応じて有しているシクロアルキル基は、炭素数3〜15のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基等を挙げることができる。
R201〜R203のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基は、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜14)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基を置換基として有してもよい。好ましい置換基としては炭素数1〜12の直鎖又は分岐状アルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数1〜12の直鎖、分岐又は環状のアルコキシ基であり、最も好ましくは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基である。置換基は、3つのR201〜R203の内のいずれか1つに置換していてもよいし、3つ全てに置換していてもよい。また、R201〜R203がアリール基の場合に、置換基はアリール基のp−位に置換していることが好ましい。
次に、化合物(A1b)について説明する。
化合物(A1b)は、一般式(PA1)におけるR201〜R203が、各々独立に、芳香環を有さない有機基を表す化合物である。ここで芳香環とは、ヘテロ原子を有する芳香族環も包含するものである。
R201〜R203における芳香環を有さない有機基としては、一般的に炭素数1〜30、好ましくは炭素数1〜20の有機基である。
R201〜R203は、各々独立に、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、アリル基、ビニル基であり、更に好ましくは直鎖又は分岐の2−オキソアルキル基、2−オキソシクロアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基、特に好ましくは直鎖又は分岐の2−オキソアルキル基である。
R201〜R203におけるアルキル基としては、直鎖状、分岐状のいずれであってもよく、好ましくは、炭素数1〜20の直鎖又は分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、
プロピル基、ブチル基、ペンチル基)を挙げることができる。R201〜R203としてのアル
キル基は、直鎖又は分岐の2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基がより好ましい。
R201〜R203におけるシクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数3〜10のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基)を挙げることができる。R201〜R203としてのシクロアルキル基は、2−オキソシクロアルキル基がより好
ましい。
R201〜R203における直鎖又は分岐の2−オキソアルキル基としては、鎖中に二重結合を有していてもよく、好ましくは、上記のアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
R201〜R203における2−オキソシクロアルキル基としては、鎖中に二重結合を有していてもよく、好ましくは、上記のシクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
R201〜R203のアルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基としては、好ましくは炭素数1〜5のアルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基)を挙げることができる。
R201〜R203は、ハロゲン原子、アルコキシ基(例えば炭素数1〜5)、アルコキシカルボニル基(例えば炭素数炭素数1〜5)、水酸基、シアノ基、ニトロ基によって更に置換されていてもよい。
化合物(A1b)は、一般式(PA1)におけるR201〜R203が、各々独立に、芳香環を有さない有機基を表す化合物である。ここで芳香環とは、ヘテロ原子を有する芳香族環も包含するものである。
R201〜R203における芳香環を有さない有機基としては、一般的に炭素数1〜30、好ましくは炭素数1〜20の有機基である。
R201〜R203は、各々独立に、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、アリル基、ビニル基であり、更に好ましくは直鎖又は分岐の2−オキソアルキル基、2−オキソシクロアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基、特に好ましくは直鎖又は分岐の2−オキソアルキル基である。
R201〜R203におけるアルキル基としては、直鎖状、分岐状のいずれであってもよく、好ましくは、炭素数1〜20の直鎖又は分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、
プロピル基、ブチル基、ペンチル基)を挙げることができる。R201〜R203としてのアル
キル基は、直鎖又は分岐の2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基がより好ましい。
R201〜R203におけるシクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数3〜10のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基)を挙げることができる。R201〜R203としてのシクロアルキル基は、2−オキソシクロアルキル基がより好
ましい。
R201〜R203における直鎖又は分岐の2−オキソアルキル基としては、鎖中に二重結合を有していてもよく、好ましくは、上記のアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
R201〜R203における2−オキソシクロアルキル基としては、鎖中に二重結合を有していてもよく、好ましくは、上記のシクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
R201〜R203のアルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基としては、好ましくは炭素数1〜5のアルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基)を挙げることができる。
R201〜R203は、ハロゲン原子、アルコキシ基(例えば炭素数1〜5)、アルコキシカルボニル基(例えば炭素数炭素数1〜5)、水酸基、シアノ基、ニトロ基によって更に置換されていてもよい。
化合物(A1c)とは、以下の一般式(A1c)で表される化合物であり、アリールアシルスルフォニウム塩構造を有する化合物である。
一般式(A1c)に於いて、
R213は、置換基を有していてもよいアリール基を表し、好ましくはフェニル基、ナフ
チル基である。R213における好ましい置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、ア
シル基、ニトロ基、水酸基、アルコキシカルボニル基、カルボキシ基が挙げられる。
R214及びR215は、各々独立に、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Y201及びY202は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、又はビニル基を表す。
X-は、一般式(PA−I)で示される化合物の−SO3H部位若しくは−COOH部位の水素原子がとれたスルホン酸アニオン若しくはカルボン酸アニオン、又は一般式(PA−II)若しくは(PA−III)で表される化合物のアニオンを表す。
R213とR214は、それぞれ結合して環構造を形成しても良く、R214とR215は、それぞれ結合して環構造を形成しても良く、Y201とY202は、それぞれ結合して環構造を形成しても良い。これらの環構造は、酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合を含んでいてもよい。R213及びR214、R214及びR215、Y201及びY202が結合して形成する基としては、ブチレン基、ペンチレン基等を挙げることができる。
R213は、置換基を有していてもよいアリール基を表し、好ましくはフェニル基、ナフ
チル基である。R213における好ましい置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、ア
シル基、ニトロ基、水酸基、アルコキシカルボニル基、カルボキシ基が挙げられる。
R214及びR215は、各々独立に、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Y201及びY202は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、又はビニル基を表す。
X-は、一般式(PA−I)で示される化合物の−SO3H部位若しくは−COOH部位の水素原子がとれたスルホン酸アニオン若しくはカルボン酸アニオン、又は一般式(PA−II)若しくは(PA−III)で表される化合物のアニオンを表す。
R213とR214は、それぞれ結合して環構造を形成しても良く、R214とR215は、それぞれ結合して環構造を形成しても良く、Y201とY202は、それぞれ結合して環構造を形成しても良い。これらの環構造は、酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合を含んでいてもよい。R213及びR214、R214及びR215、Y201及びY202が結合して形成する基としては、ブチレン基、ペンチレン基等を挙げることができる。
R214、R215、Y201及びY202におけるアルキル基としては、炭素数1〜20の直鎖若しくは分岐状アルキル基が好ましい。Y201及びY202におけるアルキル基としては、アルキル基の2位に>C=Oを有する2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニルアルキル
基(好ましくは炭素数2〜20のアルコキシ基)、カルボキシアルキル基がより好ましい。
R214、R215、Y201及びY202におけるシクロアルキル基としては、炭素数3〜20のシクロアルキル基が好ましい。
基(好ましくは炭素数2〜20のアルコキシ基)、カルボキシアルキル基がより好ましい。
R214、R215、Y201及びY202におけるシクロアルキル基としては、炭素数3〜20のシクロアルキル基が好ましい。
Y201及びY202は、好ましくは、炭素数4個以上のアルキル基であり、より好ましくは、4〜6、更に好ましくは、4〜12のアルキル基である。
また、R214又はR215の少なくとも1つは、アルキル基であることが好ましく、更に好ましくは、R214及びR215の両方がアルキル基である。
また、R214又はR215の少なくとも1つは、アルキル基であることが好ましく、更に好ましくは、R214及びR215の両方がアルキル基である。
前記一般式(PA2)中、
R204及びR205は、各々独立に、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
X-は、一般式(PA−I)で示される化合物の−SO3H部位若しくは-COOH部位の水
素原子がとれたスルホン酸アニオン若しくはカルボン酸アニオン、又は一般式(PA−II)若しくは(PA−III)で表される化合物のアニオンを表す。
R204及びR205は、各々独立に、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
X-は、一般式(PA−I)で示される化合物の−SO3H部位若しくは-COOH部位の水
素原子がとれたスルホン酸アニオン若しくはカルボン酸アニオン、又は一般式(PA−II)若しくは(PA−III)で表される化合物のアニオンを表す。
R204及びR205のアリール基としては、フェニル基、ナフチル基が好ましく、更に好ましくはフェニル基である。
R204及びR205におけるアルキル基としては、直鎖状、分岐状のいずれであってもよく、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基
、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)を挙げることができる。
R204及びR205におけるシクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数3〜10のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基)を挙げることができる。
R204及びR205は、置換基を有していてもよい。R204及びR205が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜15)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基等を挙げることができる。
R204及びR205におけるアルキル基としては、直鎖状、分岐状のいずれであってもよく、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基
、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)を挙げることができる。
R204及びR205におけるシクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数3〜10のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基)を挙げることができる。
R204及びR205は、置換基を有していてもよい。R204及びR205が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜15)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基等を挙げることができる。
活性光線又は放射線の照射により一般式(PA−I)、(PA−II)又は(PA−III)で表される化合物を発生する化合物としては、好ましくは、一般式(PA1)で表される化合物であり、更に好ましくは化合物(A1a)〜(A1c)である。
化合物(PA)は、活性光線又は放射線の照射により分解し、例えば、一般式(PA−1)又は(PA−2)で表される化合物を発生する。
一般式(PA−1)で表される化合物は、プロトンアクセプター性官能基とともにスルホ基又はカルボキシル基を有することにより、化合物(PA)に比べてプロトンアクセプター性が低下、消失、又はプロトンアクセプター性から酸性に変化した化合物である。
一般式(PA−2)で表される化合物は、プロトンアクセプター性官能基とともに有機スルホニルイミノ基若しくは有機カルボニルイミノ基を有することにより、化合物(PA)に比べてプロトンアクセプター性が低下、消失、又はプロトンアクセプター性から酸性に変化した化合物である。
本発明に於いて、アクセプター性が低下するとは、プロトンアクセプター官能基を有する化合物とプロトンからプロトン付加体である非共有結合錯体が生成する時、その化学平衡に於ける平衡定数が減少することを意味する。
プロトンアクセプター性は、pH測定を行うことによって確認することができる。
一般式(PA−1)で表される化合物は、プロトンアクセプター性官能基とともにスルホ基又はカルボキシル基を有することにより、化合物(PA)に比べてプロトンアクセプター性が低下、消失、又はプロトンアクセプター性から酸性に変化した化合物である。
一般式(PA−2)で表される化合物は、プロトンアクセプター性官能基とともに有機スルホニルイミノ基若しくは有機カルボニルイミノ基を有することにより、化合物(PA)に比べてプロトンアクセプター性が低下、消失、又はプロトンアクセプター性から酸性に変化した化合物である。
本発明に於いて、アクセプター性が低下するとは、プロトンアクセプター官能基を有する化合物とプロトンからプロトン付加体である非共有結合錯体が生成する時、その化学平衡に於ける平衡定数が減少することを意味する。
プロトンアクセプター性は、pH測定を行うことによって確認することができる。
以下、活性光線又は放射線の照射により一般式(PA−I)で表される化合物を発生する化合物(PA)の具体例を挙げるが、本発明はこれに限定されるものではない。
これらの化合物の合成は、一般式(PA−I)で表される化合物又はそのリチウム、ナトリウム、カリウム塩と、ヨードニウム又はスルホニウムの水酸化物、臭化物、塩化物等から、特表平11−501909号公報又は特開2003−246786号公報に記載されている塩交換法を用いて容易に合成できる。
以下、活性光線又は放射線の照射により一般式(PA−II)で表される化合物を発生する化合物(PA)の具体例を挙げるが、本発明はこれに限定されるものではない。
これらの化合物は、一般的なスルホン酸エステル化反応あるいはスルホンアミド化反応を用いることで容易に合成できる。例えば、ビススルホニルハライド化合物の一方のスルホニルハライド部を選択的に一般式(PA−II)で表される部分構造を含むアミン、アルコールなどと反応させて、スルホンアミド結合、スルホン酸エステル結合を形成した後、もう一方のスルホニルハライド部分を加水分解する方法、あるいは環状スルホン酸無水物を一般式(PA−II)で表される部分構造を含むアミン、アルコールにより開環させる方法により得ることができる。一般式(PA−II)で表される部分構造を含むアミン、アルコールは、アミン、アルコールを塩基性下にて(R'O2C)2OやR'O2CCl等
の無水物、酸クロリド化合物と反応させることにより合成できる。
の無水物、酸クロリド化合物と反応させることにより合成できる。
本発明のポジ型レジスト組成物中の化合物(PA)の含量は、組成物の固形分を基準として、0.1〜20質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜10質量%である。
〔4〕有機塩基性化合物
本発明のレジスト組成物が含有する有機塩基性化合物は、好ましくはフェノールよりも
塩基性の強い化合物である。有機塩基性化合物の分子量は通常100〜900、好ましくは150〜800、より好ましくは200〜700である。また、特に含窒素塩基性化合物が好ましい。
本発明のレジスト組成物が含有する有機塩基性化合物は、好ましくはフェノールよりも
塩基性の強い化合物である。有機塩基性化合物の分子量は通常100〜900、好ましくは150〜800、より好ましくは200〜700である。また、特に含窒素塩基性化合物が好ましい。
好ましい含窒素塩基性化合物は、好ましい化学的環境として、下記式(A)〜(E)の構造を有する化合物である。式(B)〜(E)は、環構造の一部であってもよい。
ここで、R250 、R251 及びR252 は、同一でも異なってもよく、水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜20)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)又はアリール基(好ましくは炭素数6〜20)を表し、ここで、R251とR252は、互いに結合して環を形成してもよい。
上記アルキル基は無置換であっても置換基を有するものであってもよく、置換基を有するアルキル基としては、炭素数1〜6のアミノアルキル基、炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基が好ましい。
R253 、R254 、R255及びR256 は、同一でも異なってもよく、炭素数1〜6個のア
ルキル基を表す。
ルキル基を表す。
更に好ましい化合物は、一分子中に異なる化学的環境の窒素原子を2個以上有する含窒素塩基性化合物であり、特に好ましくは、置換もしくは未置換のアミノ基と窒素原子を含む環構造の両方を含む化合物もしくはアルキルアミノ基を有する化合物である。
更に、フェノキシ基を有するアミン化合物、フェノキシ基を有するアンモニウム塩化合物、スルホン酸エステル基を有するアミン化合物及びスルホン酸エステル基を有するアンモニウム塩化合物から選ばれる少なくとも1種類の含窒素化合物を挙げることができる。
アミン化合物は、1級、2級、3級のアミン化合物を使用することができ、少なくとも1つのアルキル基が窒素原子に結合しているアミン化合物が好ましい。アミン化合物は、
3級アミン化合物であることがより好ましい。アミン化合物は、少なくとも1つのアルキル基(好ましくは炭素数1〜20)が窒素原子に結合していれば、アルキル基の他に、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)又はアリール基(好ましくは炭素数6〜12)が窒素原子に結合していてもよい。アミン化合物は、アルキル鎖中に、酸素原子を有し、オキシアルキレン基が形成されていることが好ましい。オキシアルキレン基の数は、分子内に1つ以上、好ましくは3〜9個、さらに好ましくは4〜6個である。オキシアルキレン基の中でもオキシエチレン基(−CH2CH2O−)もしくはオキシプロピレン基(−CH(CH3)CH2O−もしくは−CH2CH2CH2O−)が好ましく、さらに好ましくはオキシエチレン基である。
3級アミン化合物であることがより好ましい。アミン化合物は、少なくとも1つのアルキル基(好ましくは炭素数1〜20)が窒素原子に結合していれば、アルキル基の他に、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)又はアリール基(好ましくは炭素数6〜12)が窒素原子に結合していてもよい。アミン化合物は、アルキル鎖中に、酸素原子を有し、オキシアルキレン基が形成されていることが好ましい。オキシアルキレン基の数は、分子内に1つ以上、好ましくは3〜9個、さらに好ましくは4〜6個である。オキシアルキレン基の中でもオキシエチレン基(−CH2CH2O−)もしくはオキシプロピレン基(−CH(CH3)CH2O−もしくは−CH2CH2CH2O−)が好ましく、さらに好ましくはオキシエチレン基である。
アンモニウム塩化合物は、1級、2級、3級、4級のアンモニウム塩化合物を使用することができ、少なくとも1つのアルキル基が窒素原子に結合しているアンモニウム塩化合物が好ましい。アンモニウム塩化合物は、少なくとも1つのアルキル基(好ましくは炭素数1〜20)が窒素原子に結合していれば、アルキル基の他に、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)又はアリール基(好ましくは炭素数6〜12)が窒素原子に結合していてもよい。アンモニウム塩化合物は、アルキル鎖中に、酸素原子を有し、オキシアルキレン基が形成されていることが好ましい。オキシアルキレン基の数は、分子内に1つ以上、好ましくは3〜9個、さらに好ましくは4〜6個である。オキシアルキレン基の中でもオキシエチレン基(−CH2CH2O−)もしくはオキシプロピレン基(−CH(CH3)CH2O−もしくは−CH2CH2CH2O−)が好ましく、さらに好ましくはオキシエチレン基である。 アンモニウム塩化合物のアニオンとしては、ハロゲン原子、スルホネート、ボレート、フォスフェート等が挙げられるが、中でもハロゲン原子、スルホネートが好ましい。ハロゲン原子としてはクロライド、ブロマイド、アイオダイドが特に好ましく、スルホネートとしては、炭素数1〜20の有機スルホネートが特に好ましい。有機スルホネートとしては、炭素数1〜20のアルキルスルホネート、アリールスルホネートが挙げられる。アルキルスルホネートのアルキル基は置換基を有していてもよく、置換基としては例えばフッ素、塩素、臭素、アルコキシ基、アシル基、アリール基等が挙げられる。アルキルスルホネートとして、具体的にはメタンスルホネート、エタンスルホネート、ブタンスルホネート、ヘキサンスルホネート、オクタンスルホネート、ベンジルスルホネート、トリフルオロメタンスルホネート、ペンタフルオロエタンスルホネート、ノナフルオロブタンスルホネート等が挙げられる。アリールスルホネートのアリール基としてはベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環が挙げられる。ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環は置換基を有していてもよく、置換基としては炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐アルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基が好ましい。直鎖若しくは分岐アルキル基、シクロアルキル基として、具体的にはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、n−ヘキシル、シクロヘキシル等が挙げられる。他の置換基としては炭素数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ、ニトロ、アシル基、アシロキシ基等が挙げられる。
フェノキシ基を有するアミン化合物、フェノキシ基を有するアンモニウム塩化合物とは、アミン化合物又はアンモニウム塩化合物のアルキル基の窒素原子と反対側の末端にフェノキシ基を有するものである。フェノキシ基は、置換基を有していてもよい。フェノキシ基の置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、カルボン酸エステル基、スルホン酸エステル基、アリール基、アラルキル基、アシロキシ基、アリールオキシ基等が挙げられる。置換基の置換位は、2〜6位のいずれであってもよい。置換基の数は、1〜5の範囲で何れであってもよい。
フェノキシ基と窒素原子との間に、少なくとも1つのオキシアルキレン基を有することが好ましい。オキシアルキレン基の数は、分子内に1つ以上、好ましくは3〜9個、さらに好ましくは4〜6個である。オキシアルキレン基の中でもオキシエチレン基(−CH2CH2
O−)もしくはオキシプロピレン基(−CH(CH3)CH2O−もしくは−CH2CH2CH2O−)が好ましく、さらに好ましくはオキシエチレン基である。
O−)もしくはオキシプロピレン基(−CH(CH3)CH2O−もしくは−CH2CH2CH2O−)が好ましく、さらに好ましくはオキシエチレン基である。
スルホン酸エステル基を有するアミン化合物、スルホン酸エステル基を有するアンモニウム塩化合物に於ける、スルホン酸エステル基としては、アルキルスルホン酸エステル、シクロアルキル基スルホン酸エステル、アリールスルホン酸エステルのいずれであっても良く、アルキルスルホン酸エステルの場合にアルキル基は炭素数1〜20、シクロアルキルスルホン酸エステルの場合にシクロアルキル基は炭素数3〜20、アリールスルホン酸エステルの場合にアリール基は炭素数6〜12が好ましい。アルキルスルホン酸エステル、シクロアルキルスルホン酸エステル、アリールスルホン酸エステルは置換基を有していてもよく、置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、カルボン酸エステル基、スルホン酸エステル基が好ましい。
スルホン酸エステル基と窒素原子との間に、少なくとも1つのオキシアルキレン基を有することが好ましい。オキシアルキレン基の数は、分子内に1つ以上、好ましくは3〜9個、さらに好ましくは4〜6個である。オキシアルキレン基の中でもオキシエチレン基(−CH2CH2O−)もしくはオキシプロピレン基(−CH(CH3)CH2O−もしくは−CH2CH2CH2O−)が好ましく、さらに好ましくはオキシエチレン基である。
好ましい具体例としては、グアニジン、アミノピリジン、アミノアルキルピリジン、アミノピロリジン、インダゾール、イミダゾール、ピラゾール、ピラジン、ピリミジン、プリン、イミダゾリン、ピラゾリン、ピペラジン、アミノモルフォリン、アミノアルキルモルフォリン等が挙げられる。これらは置換基を有していてもよく、好ましい置換基としては、アミノ基、アミノアルキル基、アルキルアミノ基、アミノアリール基、アリールアミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ニトロ基、水酸基、シアノ基などが挙げられる。
特に好ましい化合物として、グアニジン、1,1−ジメチルグアニジン、1,1,3,3,−テトラメチルグアニジン、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、N−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4,5−ジフェニルイミダゾール、2,4,5−トリフェニルイミダゾール、2−アミノピリジン、3−アミノピリジン、4−アミノピリジン、2−ジメチルアミノピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、2−ジエチルアミノピリジン、2−(アミノメチル)ピリジン、2−アミノ−3−メチルピリジン、2−アミノ−4−メチルピリジン、2−アミノ−5−メチルピリジン、2−アミノ−6−メチルピリジン、3−アミノエチルピリジン、4−アミノエチルピリジン、3−アミノピロリジン、ピペラジン、N−(2−アミノエチル)ピペラジン、N−(2−アミノエチル)ピペリジン、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ピペリジノピペリジン、2−イミノピペリジン、1−(2−アミノエチル)ピロリジン、ピラゾール、3−アミノ−5−メチルピラゾール、5−アミノ−3−メチル−1−p−トリルピラゾール、ピラジン、2−(アミノメチル)−5−メチルピラジン、ピリミジン、2,4−ジアミノピリミジン、4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−ピラゾリン、3−ピラゾリン、N−アミノモルフォリン、N−(2−アミノエチル)モルフォリンなどが挙げられるがこれに限定されるものではない。
また、テトラアルキルアンモニウム塩型の含窒素塩基性化合物も用いることができる。これらの中では、特に炭素数1〜8のテトラアルキルアンモニウムヒドロキシド(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ-(
n-ブチル)アンモニウムヒドロキシド等)が好ましい。これらの含窒素塩基性化合物は
、単独であるいは2種以上一緒に用いられる。
n-ブチル)アンモニウムヒドロキシド等)が好ましい。これらの含窒素塩基性化合物は
、単独であるいは2種以上一緒に用いられる。
酸発生剤の量(2種以上を併用している場合は、その総量)と有機塩基性化合物の量の組成物中の使用割合は、有機塩基性化合物/酸発生剤(モル比)=0.1〜0.5であることが好ましい。即ち、感度、解像度の点からモル比が0.5以下が好ましく、露光後加熱処理までの経時でのレジストパターンの太りによる解像度の低下抑制の点から0.1以上が好ましい。有機塩基性化合物/酸発生剤(モル比)は、より好ましくは0.15〜0.4、更に好ましくは0.2〜0.3である。
〔5〕界面活性剤
本発明のレジスト組成物は、更に、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤(フッ素系界面活性剤及びシリコン系界面活性剤、フッ素原子と珪素原子の両方を含有する界面活性剤)のいずれか、あるいは2種以上を含有することが好ましい。
本発明のレジスト組成物は、更に、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤(フッ素系界面活性剤及びシリコン系界面活性剤、フッ素原子と珪素原子の両方を含有する界面活性剤)のいずれか、あるいは2種以上を含有することが好ましい。
本発明のレジスト組成物がフッ素及び/又はシリコン系界面活性剤とを含有することにより、250nm以下、特に220nm以下の露光光源の使用時に、良好な感度及び解像度で、密着性及び現像欠陥の少ないレジストパターンを与えることが可能となる。
これらのフッ素及び/又はシリコン系界面活性剤として、例えば特開昭62−36663号公報、特開昭61−226746号公報、特開昭61−226745号公報、特開昭62−170950号公報、特開昭63−34540号公報、特開平7−230165号公報、特開平8−62834号公報、特開平9−54432号公報、特開平9−5988号公報、特開2002−277862号公報、米国特許第5405720号明細書、同5360692号明細書、同5529881号明細書、同5296330号明細書、同5436098号明細書、同5576143号明細書、同5294511号明細書、同5824451号明細書記載の界面活性剤を挙げることができ、下記市販の界面活性剤をそのまま用いることもできる。
使用できる市販の界面活性剤として、例えばエフトップEF301、EF303、(新
秋田化成(株)製)、フロラードFC430、431(住友スリーエム(株)製)、メガファッ
クF171、F173、F176、F189、R08(大日本インキ化学工業(株)製)、サーフロンS−382、SC101、102、103、104、105、106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を挙げることができる。またポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)もシリコン系界面活性剤として用いることができる。
秋田化成(株)製)、フロラードFC430、431(住友スリーエム(株)製)、メガファッ
クF171、F173、F176、F189、R08(大日本インキ化学工業(株)製)、サーフロンS−382、SC101、102、103、104、105、106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を挙げることができる。またポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)もシリコン系界面活性剤として用いることができる。
また、界面活性剤としては、上記に示すような公知のものの他に、テロメリゼーション法(テロマー法ともいわれる)もしくはオリゴメリゼーション法(オリゴマー法ともいわれる)により製造されたフルオロ脂肪族化合物から導かれたフルオロ脂肪族基を有する重合体を用いた界面活性剤を用いることが出来る。フルオロ脂肪族化合物は、特開2002−90991号公報に記載された方法によって合成することが出来る。
フルオロ脂肪族基を有する重合体としては、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート及び/又は(ポリ(オキシアルキレン))メタクリレートとの共重合体が好ましく、不規則に分布していても、ブロック共重合していてもよい。また、ポリ(オキシアルキレン)基としては、ポリ(オキシエチレン)基、ポリ(オキシプロピレン)基、ポリ(オキシブチレン)基などが挙げられ、また、ポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとオキシエチレンとのブロック連結体)やポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとのブロック連結体)など同じ鎖長内に異なる鎖長のアルキレンを有するようなユニットでもよい。さらに、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体は2元共重合体ばかりでなく、異なる2種以上のフルオロ脂肪族基を有するモノマーや、異なる2種以
上の(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)などを同時に共重合した3元系以上の共重合体でもよい。
上の(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)などを同時に共重合した3元系以上の共重合体でもよい。
例えば、市販の界面活性剤として、メガファックF178、F−470、F−473、F−475、F−476、F−472(大日本インキ化学工業(株)製)を挙げることができる。さらに、C6F13基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オ
キシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C6F13基を有
するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C8F17基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C8F17基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、などを挙げることができる。
キシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C6F13基を有
するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C8F17基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C8F17基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、などを挙げることができる。
好ましく界面活性剤として、下記一般式(Da)で表される界面活性剤を挙げることができる。
一般式(Da)に於いて、
Rfは、フルオロアルキル基を表す。
R1は、水素原子又はアルキル基を表す。
pは、1〜30の整数を表す。
Rfは、フルオロアルキル基を表す。
R1は、水素原子又はアルキル基を表す。
pは、1〜30の整数を表す。
一般式(Da)に於ける、Rfのフルオロアルキル基は、炭素数1〜10のフルオロアルキル基が好ましい。フルオロアルキル基は、全ての水素原子がフッ素原子で置換されていてもよいし、一部の水素原子がフッ素原子で置換されていてもよい。フルオロアルキル基は、アルキル基の途中にオキシ基を有していてもよい。Rfのフルオロアルキル基としては、例えば、−CF3、−C2F5、−C3F7、−C4F9、−CH2CF3、−CH2C2F5、−CH2C3F7、−CH2C4F9、−CH2C6F13、−C2H4CF3、−C2H4C2F5、
−C2H4C4F9、−C2H4C6F13、−C2H4C8F17、−CH2CH(CH3)CF3、−
CH2CH(CF3)2、−CH2CF(CF3)2、−CH2CH(CF3)2、−CF2CF(CF3)OCF3、−CF2CF(CF3)OC3F7、−C2H4OCF2CF(CF3)OCF3、−C2H4OCF2CF(CF3)OC3F7、−C(CF3)=C(CF(CF3)2)2等
を挙げることができる。
R1のアルキル基は、炭素数1〜5の直鎖状アルキル基が好ましい。
−C2H4C4F9、−C2H4C6F13、−C2H4C8F17、−CH2CH(CH3)CF3、−
CH2CH(CF3)2、−CH2CF(CF3)2、−CH2CH(CF3)2、−CF2CF(CF3)OCF3、−CF2CF(CF3)OC3F7、−C2H4OCF2CF(CF3)OCF3、−C2H4OCF2CF(CF3)OC3F7、−C(CF3)=C(CF(CF3)2)2等
を挙げることができる。
R1のアルキル基は、炭素数1〜5の直鎖状アルキル基が好ましい。
以下、一般式(Da)で表される界面活性剤の具体例を挙げるが、本発明は、これに限定されるものではない。
界面活性剤の添加量は、レジスト組成物の全量(溶剤を除く)に対して、好ましくは0.0001〜2質量%、より好ましくは0.001〜1質量%である。
〔6〕酸化防止剤
本発明のレジスト組成物は酸化防止剤を含有することが好ましい。
酸化防止剤とは、有機材料が酸素の存在下で酸化されることを防ぐためのものである。
本発明のレジスト組成物は酸化防止剤を含有することが好ましい。
酸化防止剤とは、有機材料が酸素の存在下で酸化されることを防ぐためのものである。
酸化防止剤としては、一般に使用されているプラスチック等の酸化防止に効果があるものであれば特に限定するものではなく、例えば、フェノール系酸化防止剤、有機酸誘導体からなる酸化防止剤、硫黄含有酸化防止剤、リン系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、アミン−アルデヒド縮合物からなる酸化防止剤、アミン− ケトン縮合物からなる酸化防止
剤等があげられる。なお、これらの酸化防止剤のうち、レジストの機能を低下させずに本発明の効果を発現させるためには、酸化防止剤としてフェノール系酸化防止剤、有機酸誘導体からなる酸化防止剤を用いることが好ましい。
剤等があげられる。なお、これらの酸化防止剤のうち、レジストの機能を低下させずに本発明の効果を発現させるためには、酸化防止剤としてフェノール系酸化防止剤、有機酸誘導体からなる酸化防止剤を用いることが好ましい。
ここに、フェノール系酸化防止剤としては、置換フェノール類、例えば、1−オキシ−3−メチル−4−イソプロピルベンゼン、2,6−ジ−第三−ブチルフェノール、2, 6−ジ−第三−ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−第三−ブチル−4−メチルフェノール、4−ヒドロキシメチル−2,6−ジ−第三−ブチルフェノール、ブチル・ヒドロキシアニソール、2−(1−メチルシクロヘキシル)−4 ,6−ジメチルフェノール、2,4−ジメチル−6−第三−ブチルフェノール、2−メチル−4 ,6−ジノニルフェノール、2,6−ジ−第三−ブチル−α−ジメチルアミノ−p−クレゾール、6− (4−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三−ブチル・アニリノ)2,4−ビス・オクチル− チオ−1,3,5−トリアジン、n−オクタデシル−3−(4’−ヒドロキシ−3’, 5’−ジ−第三−ブチル・フェニル)プロピオネート、オクチル化フェノール、アラルキル置換フェノール類、アルキル化−p−クレゾール、ヒンダード・フェノール等があげられ、ビス,トリス,ポリフェノール類、例えば、4,4’−ジヒドロキシ・ジフェニル、メチレン・ビス(ジメチル−4,6−フェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4 −メチル−6−第三−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−
6−シクロヘキシル・フェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6− 第三−ブチルフェノール) 、4,4’−メチレン−ビス−(2,6−ジ−第三−ブチル
フェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(6−アルファメチル−ベンジル−p−クレゾール)、メチレン架橋した多価アルキルフェノール、4,4’−ブチリデンビス−( 3−メチル−6−第三−ブチルフェノール)、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサン、2,2’−ジヒドロキシ−3,3’−ジ−(α−メチルシクロヘキシル)−5,5’−ジメチル・ジフェニルメタン、アルキル化ビスフェノール、ヒンダード・ビスフェノール、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ− 第三−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三−ブチルフェニル)ブタン、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5 ’−ジ−第三−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン等があげられ、さらに、市販の酸化防止剤をそのまま用いることもできる。市販の酸化防止剤としては(チバスペシャリティーケミカル社製)Irganox等があげられる。
6−シクロヘキシル・フェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6− 第三−ブチルフェノール) 、4,4’−メチレン−ビス−(2,6−ジ−第三−ブチル
フェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(6−アルファメチル−ベンジル−p−クレゾール)、メチレン架橋した多価アルキルフェノール、4,4’−ブチリデンビス−( 3−メチル−6−第三−ブチルフェノール)、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサン、2,2’−ジヒドロキシ−3,3’−ジ−(α−メチルシクロヘキシル)−5,5’−ジメチル・ジフェニルメタン、アルキル化ビスフェノール、ヒンダード・ビスフェノール、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ− 第三−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三−ブチルフェニル)ブタン、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5 ’−ジ−第三−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン等があげられ、さらに、市販の酸化防止剤をそのまま用いることもできる。市販の酸化防止剤としては(チバスペシャリティーケミカル社製)Irganox等があげられる。
本発明で用いる酸化防止剤の好ましい具体例としては、2,6−ジ−t−ブチル−4 −メチルフェノール、4−ヒドロキシメチル−2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2 、2'−メチレンビス(4−メチル−6−t− ブチルフェノール)、ブチルヒドロキシアニソール、t−ブチルヒドロキノン、2,4,5−トリヒドロキシブチロフェノン、ノルジヒドログアヤレチック酸、没食子酸プロピル、没食子酸オクチル、没食子酸ラウリル、クエン酸イソプロピルなどが挙げられる。これらのうち2,6−ジ−t−ブチル−4− メチルフェノール、4−ヒドロキシメチル−2,6−ジ−t−ブチルフェノール、ブチルヒドロキシアニソール、t−ブチルヒドロキノンが好ましく、さらに2,6−ジ−t− ブチル−4−メチルフェノールまたは4−ヒドロキシメチル−2,6−ジ−t−ブチルフェノールがより好ましい。
酸化防止剤の含有量は、化学増幅型レジスト組成物中に1ppm 以上であることが好ましく、5ppm以上であることが更により好ましく、10ppm以上であることが更により好ましく、50ppm以上であることが更により好ましく、100ppm以上であることが更により好ましく、100 〜10000ppmであることが特に好ましい。また、複数の酸化防止剤を混合して使用しても良い。
〔7〕固形分濃度および溶剤(D)
本発明のレジスト組成物は、上記の成分を溶剤に溶解して、調製する。
レジスト組成物は、冷蔵、室温等で保存され、保存期間内で性能変化がないことが望まれるが、保存後では、感度変動が生じてしまう問題があった。
本発明の構成においては、レジスト組成物中の全固形分濃度を1.0〜4.5質量%に調整する。
レジスト組成物中の全固形分濃度は、さらに好ましくは1.5〜3.5質量%である。
全固形分とは、組成物から溶剤を除いたものに相当し、組成物から形成される、乾燥後の塗膜の質量に相当する。
本発明のレジスト組成物は、上記の成分を溶剤に溶解して、調製する。
レジスト組成物は、冷蔵、室温等で保存され、保存期間内で性能変化がないことが望まれるが、保存後では、感度変動が生じてしまう問題があった。
本発明の構成においては、レジスト組成物中の全固形分濃度を1.0〜4.5質量%に調整する。
レジスト組成物中の全固形分濃度は、さらに好ましくは1.5〜3.5質量%である。
全固形分とは、組成物から溶剤を除いたものに相当し、組成物から形成される、乾燥後の塗膜の質量に相当する。
レジスト組成物の調製のための溶剤としては、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、メチルエチルケトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン等などの有機溶剤が好ましく、更に好ましくは、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチルであり、特に好ましくはプロピレングリコールモノ
メチルエーテルである。
溶剤は、1種単独でも2種以上を混合した混合溶剤であってもよい。
全溶剤量のうち、プロピレングリコールモノメチルエーテルを50質量%以上含有することが特に好ましく、60〜80質量%含有することが最も好ましい。
メチルエーテルである。
溶剤は、1種単独でも2種以上を混合した混合溶剤であってもよい。
全溶剤量のうち、プロピレングリコールモノメチルエーテルを50質量%以上含有することが特に好ましく、60〜80質量%含有することが最も好ましい。
〔8〕その他の成分
本発明のレジスト組成物には必要に応じて、さらに、染料、光塩基発生剤などを含有させることができる。
本発明のレジスト組成物には必要に応じて、さらに、染料、光塩基発生剤などを含有させることができる。
1.染料
本発明においては、染料を用いることができる。
好適な染料としては油性染料及び塩基性染料がある。具体的にはオイルイエロー#101、オイルイエロー#103、オイルピンク#312、オイルグリーンBG、オイルブルーBOS、オイルブルー#603、オイルブラックBY、オイルブラックBS、オイルブラックT−505(以上オリエント化学工業株式会社製)、クリスタルバイオレット(CI42555)、メチルバイオレット(CI42535)、ローダミンB(CI45170B)、マラカイトグリーン(CI42000)、メチレンブルー(CI52015)等を挙げることができる。
本発明においては、染料を用いることができる。
好適な染料としては油性染料及び塩基性染料がある。具体的にはオイルイエロー#101、オイルイエロー#103、オイルピンク#312、オイルグリーンBG、オイルブルーBOS、オイルブルー#603、オイルブラックBY、オイルブラックBS、オイルブラックT−505(以上オリエント化学工業株式会社製)、クリスタルバイオレット(CI42555)、メチルバイオレット(CI42535)、ローダミンB(CI45170B)、マラカイトグリーン(CI42000)、メチレンブルー(CI52015)等を挙げることができる。
2.光塩基発生剤
本発明のレジスト組成物に添加できる光塩基発生剤としては、特開平4−151156号、同4−162040号、同5−197148号、同5−5995号、同6−194834号、同8−146608号、同10−83079号、欧州特許622682号に記載の化合物が挙げられ、具体的には、2−ニトロベンジルカルバメート、2,5−ジニトロベンジルシクロヘキシルカルバメート、N−シクロヘキシル−4−メチルフェニルスルホンアミド、1,1−ジメチル−2−フェニルエチル−N−イソプロピルカーバメート等が好適に用いることができる。これらの光塩基発生剤は、レジスト形状などの改善を目的とし添加される。
本発明のレジスト組成物に添加できる光塩基発生剤としては、特開平4−151156号、同4−162040号、同5−197148号、同5−5995号、同6−194834号、同8−146608号、同10−83079号、欧州特許622682号に記載の化合物が挙げられ、具体的には、2−ニトロベンジルカルバメート、2,5−ジニトロベンジルシクロヘキシルカルバメート、N−シクロヘキシル−4−メチルフェニルスルホンアミド、1,1−ジメチル−2−フェニルエチル−N−イソプロピルカーバメート等が好適に用いることができる。これらの光塩基発生剤は、レジスト形状などの改善を目的とし添加される。
〔9〕パターン形成方法
本発明のレジスト組成物は基板上に塗布され、薄膜を形成する。この塗布膜の膜厚は、目的に応じて適宜変更可能であるが、特に微細なパターン形成を行いたい場合は、塗布膜厚は好ましくは30〜120nm、より好ましくは40〜100nm、更に好ましくは50〜90nmである。また、基板上に塗布する方法としては、スピン塗布が好ましく、その回転数は1000〜3000rpmであることが好ましい。
本発明のレジスト組成物は基板上に塗布され、薄膜を形成する。この塗布膜の膜厚は、目的に応じて適宜変更可能であるが、特に微細なパターン形成を行いたい場合は、塗布膜厚は好ましくは30〜120nm、より好ましくは40〜100nm、更に好ましくは50〜90nmである。また、基板上に塗布する方法としては、スピン塗布が好ましく、その回転数は1000〜3000rpmであることが好ましい。
本発明においては、必要により、市販の無機あるいは有機反射防止膜を使用することができる。更にレジスト上層、下層に反射防止膜を塗布して用いることもできる。
レジストの下層として用いられる反射防止膜としては、チタン、二酸化チタン、窒化チタン、酸化クロム、カーボン、アモルファスシリコン等の無機膜型と、吸光剤とポリマー材料からなる有機膜型のいずれも用いることができる。前者は膜形成に真空蒸着装置、CVD装置、スパッタリング装置等の設備を必要とする。有機反射防止膜としては、例えば特公平7−69611号記載のジフェニルアミン誘導体とホルムアルデヒド変性メラミン樹脂との縮合体、アルカリ可溶性樹脂、吸光剤からなるものや、米国特許5294680号記載の無水マレイン酸共重合体とジアミン型吸光剤の反応物、特開平6−118631号記載の樹脂バインダーとメチロールメラミン系熱架橋剤を含有するもの、特開平6−118656号記載のカルボン酸基とエポキシ基と吸光基を同一分子内に有するアクリル樹脂型反射防止膜、特開平8−87115号記載のメチロールメラミンとベンゾフェノン系吸光剤からなるもの、特開平8−179509号記載のポリビニルアルコール樹脂に低分
子吸光剤を添加したもの等が挙げられる。
子吸光剤を添加したもの等が挙げられる。
また、有機反射防止膜として、ブリューワーサイエンス社製のDUV30シリーズや、DUV−40シリーズ、シプレー社製のAR−2、AR−3、AR−5等の市販の有機反射防止膜を使用することもできる。
レジストの上層の有機反射防止膜として、AZエレクトロニックマテリアルズ社製のAQUATAR―II、AQUATAR―III、AQUATAR―VII等の有機反射防止膜を使用することもできる。
精密集積回路素子の製造などにおいてレジスト膜上へのパターン形成工程は、基板(例:シリコン/二酸化シリコン被覆基板、ガラス基板、ITO基板、石英/酸化クロム被覆基板等)上に、本発明のポジ型レジスト組成物を塗布し、レジスト膜を形成し、次に電子線、EUV光またはX線などの活性光線又は放射線を照射し、加熱、現像、リンス、乾燥することにより良好なレジストパターンを形成することができる。
精密集積回路素子の製造などにおいてレジスト膜上へのパターン形成工程は、基板(例:シリコン/二酸化シリコン被覆基板、ガラス基板、ITO基板、石英/酸化クロム被覆基板等)上に、本発明のポジ型レジスト組成物を塗布し、レジスト膜を形成し、次に電子線、EUV光またはX線などの活性光線又は放射線を照射し、加熱、現像、リンス、乾燥することにより良好なレジストパターンを形成することができる。
現像において使用するアルカリ現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノーアミン等のアルコ−ルアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン等の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピペリジン等の環状アミン類、等のアルカリ類の水溶液(通常0.1〜20質量%)を使用することができる。更に、上記アルカリ類の水溶液にイソプロピルアルコール等のアルコール類、ノニオン系等の界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
これらの現像液の中で好ましくは第四級アンモニウム塩、更に好ましくは、テトラメチルアンモニウムヒドロオキシド、コリンである。
アルカリ現像液のpHは通常10〜15である。
これらの現像液の中で好ましくは第四級アンモニウム塩、更に好ましくは、テトラメチルアンモニウムヒドロオキシド、コリンである。
アルカリ現像液のpHは通常10〜15である。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明の内容がこれにより限定されるものではない。
〔実施例1−1〜40及び比較例1−41〜43〕
<レジスト調製>
下記表1に示した成分を、表1に示した混合溶剤に溶解させ、これを0.1μmのポアサイズのポリテトラフルオロエチレンフィルターによりろ過して表1に示す全固形分濃度のポジ型レジスト溶液を調製し、下記のとおり評価を行った。
表1に記載した各成分の%は、全固形分を基準とする質量%である。
樹脂の固形分濃度は、レジスト組成物の全固形分量から光酸発生剤、塩基性化合物、界面活性剤を除いた量である。
<レジスト調製>
下記表1に示した成分を、表1に示した混合溶剤に溶解させ、これを0.1μmのポアサイズのポリテトラフルオロエチレンフィルターによりろ過して表1に示す全固形分濃度のポジ型レジスト溶液を調製し、下記のとおり評価を行った。
表1に記載した各成分の%は、全固形分を基準とする質量%である。
樹脂の固形分濃度は、レジスト組成物の全固形分量から光酸発生剤、塩基性化合物、界面活性剤を除いた量である。
<レジスト評価>
調製したポジ型レジスト溶液を、スピンコーターを用いて、ヘキサメチルジシラザン処理を施したシリコン基板上に均一に塗布し、120℃で60秒間ホットプレート上で加熱乾燥を行い、80nmのレジスト膜を形成させた。
調製したポジ型レジスト溶液を、スピンコーターを用いて、ヘキサメチルジシラザン処理を施したシリコン基板上に均一に塗布し、120℃で60秒間ホットプレート上で加熱乾燥を行い、80nmのレジスト膜を形成させた。
〔感度〕
このレジスト膜を、ニコン社製電子線プロジェクションリソグラフィー装置(加速電圧100keV)で照射し、露光量を0〜30μC/cm2の範囲で1μC/cm2づつ変えな
がら面露光を行い、さらに110℃で、90秒間ベークした。その後2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液を用いて現像し、膜厚が0となる露光量(μC/cm2)を求めた。
〔露光ラチチュード(EL)〕
ELは、ラインアンドスペース1対1の露光において、線幅が150nmを基準とし、その線幅が10%変化するのに要する露光量変化率で表した。すなわち、線幅150nmが+10%変化するときの露光量変化量を、150nmを再現する露光量で割って100%を乗じたものである。なお、この評価において、露光以後のプロセスについては、上記〔感度〕の記載と同様の方法で行った。
〔EL/感度〕
表1において示した「EL/感度」値は、ELは高いことが望ましく、感度は小さいことが望ましく、「EL/感度」値が大きいほど、EL及び感度の両立が達成されていることを意味する。
〔塗布膜厚変化〕
また、レジスト液を23℃にて2ヶ月間保存した後、レジスト液調液直後に80nmの膜厚を形成するのに必要であったスピン回転数にて塗布した際の塗布膜厚を計測し、80nmからの差異を調べた。すなわち、膜厚差を80nmで割って100%を乗じたものである。この変化はレジスト液の粘度変化を示し、レジスト組成の経時変化の指標である。
このレジスト膜を、ニコン社製電子線プロジェクションリソグラフィー装置(加速電圧100keV)で照射し、露光量を0〜30μC/cm2の範囲で1μC/cm2づつ変えな
がら面露光を行い、さらに110℃で、90秒間ベークした。その後2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液を用いて現像し、膜厚が0となる露光量(μC/cm2)を求めた。
〔露光ラチチュード(EL)〕
ELは、ラインアンドスペース1対1の露光において、線幅が150nmを基準とし、その線幅が10%変化するのに要する露光量変化率で表した。すなわち、線幅150nmが+10%変化するときの露光量変化量を、150nmを再現する露光量で割って100%を乗じたものである。なお、この評価において、露光以後のプロセスについては、上記〔感度〕の記載と同様の方法で行った。
〔EL/感度〕
表1において示した「EL/感度」値は、ELは高いことが望ましく、感度は小さいことが望ましく、「EL/感度」値が大きいほど、EL及び感度の両立が達成されていることを意味する。
〔塗布膜厚変化〕
また、レジスト液を23℃にて2ヶ月間保存した後、レジスト液調液直後に80nmの膜厚を形成するのに必要であったスピン回転数にて塗布した際の塗布膜厚を計測し、80nmからの差異を調べた。すなわち、膜厚差を80nmで割って100%を乗じたものである。この変化はレジスト液の粘度変化を示し、レジスト組成の経時変化の指標である。
なお、実施例で用いている樹脂については、下記に記載の方法により合成した。
合成例1(樹脂(RB−19)の合成)
p−アセトキシスチレン、(4‘−ヒドロキシフェニル)メタクリレートを60/40の割合(モル比率)で仕込み、テトラヒドロフランに溶解し、固形分濃度20質量%の溶液100mLを調製した。この溶液に、メルカプトプロピオン酸メチル3mol%、および和光純薬工業(株)製重合開始剤V−65を4mol%加え、これを窒素雰囲気下、4時間かけて60℃に加熱したテトラヒドロフラン10mLに滴下した。滴下終了後、反応液を4時間加熱、再度V−65を1mol%添加し、4時間攪拌した。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、ヘキサン3Lに晶析、析出した白色粉体をろ過により集めた。
C13NMRから求めたポリマーの組成比は58/42であった。また、GPC測定により求めた標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は2200、分散度(Mw/Mn)は1.30であった。
得られた樹脂を真空乾燥した後、脱水THF(テトラヒドロフラン)100mlに溶解させた。そこへシクロヘキシルビニルエーテル10mlを添加、攪拌したところへ、p−トルエンスルホン酸100mgを添加し、3時間反応させた。 反応液にトリエチルアミン1mlを添加し中和した後、酢酸エチル200mlを添加、さらに蒸留水500mlを加えて分液、洗浄を3回繰り返した。酢酸エチル層をヘキサン再沈して目的の樹脂RB−19(組成モル比(43/15/32/10)、重量平均分子量2500、分散度1.30を得た。そのガラス転移温度をDSCにて測定したところ110℃を示した。
p−アセトキシスチレン、(4‘−ヒドロキシフェニル)メタクリレートを60/40の割合(モル比率)で仕込み、テトラヒドロフランに溶解し、固形分濃度20質量%の溶液100mLを調製した。この溶液に、メルカプトプロピオン酸メチル3mol%、および和光純薬工業(株)製重合開始剤V−65を4mol%加え、これを窒素雰囲気下、4時間かけて60℃に加熱したテトラヒドロフラン10mLに滴下した。滴下終了後、反応液を4時間加熱、再度V−65を1mol%添加し、4時間攪拌した。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、ヘキサン3Lに晶析、析出した白色粉体をろ過により集めた。
C13NMRから求めたポリマーの組成比は58/42であった。また、GPC測定により求めた標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は2200、分散度(Mw/Mn)は1.30であった。
得られた樹脂を真空乾燥した後、脱水THF(テトラヒドロフラン)100mlに溶解させた。そこへシクロヘキシルビニルエーテル10mlを添加、攪拌したところへ、p−トルエンスルホン酸100mgを添加し、3時間反応させた。 反応液にトリエチルアミン1mlを添加し中和した後、酢酸エチル200mlを添加、さらに蒸留水500mlを加えて分液、洗浄を3回繰り返した。酢酸エチル層をヘキサン再沈して目的の樹脂RB−19(組成モル比(43/15/32/10)、重量平均分子量2500、分散度1.30を得た。そのガラス転移温度をDSCにて測定したところ110℃を示した。
合成例2(樹脂(RB−21)の合成)
p-アセトキシスチレン50g、アクリル酸t-ブチル25g、AIBN10g、およびt−ドデシルメルカプタン1gをPGME250gに溶解し、窒素雰囲気下、反応温度を70℃に保持して12時間重合させた。重合後、反応溶液を2000gのn-ヘキサン中に滴下して、精製した樹脂を凝固精製した。次いで、凝固精製した樹脂に、150gのPGMEを再度加えた後、更にメタノール300g、トリエチルアミン80g、および水15gを加えて、加熱還流させながら、8時間加水分解反応を行った。加水分解反応後、溶剤およびトリエチルアミンを減圧留去して樹脂を得た。得られた樹脂を固形分濃度が20%となるようにアセトンに再溶解した後、2000gの水に滴下して凝固させた。生成した白色粉末をろ過して、減圧下50℃で一晩乾燥することにより樹脂RB−21を得た。得ら
れた樹脂のMwは4000、Mw/Mnは1.52であった。また13C−NMR分析の結果、p−ヒドロキシスチレン(1)とアクリル酸t−ブチル(2)の共重合モル比は、(1):(2)=65:35であった。
p-アセトキシスチレン50g、アクリル酸t-ブチル25g、AIBN10g、およびt−ドデシルメルカプタン1gをPGME250gに溶解し、窒素雰囲気下、反応温度を70℃に保持して12時間重合させた。重合後、反応溶液を2000gのn-ヘキサン中に滴下して、精製した樹脂を凝固精製した。次いで、凝固精製した樹脂に、150gのPGMEを再度加えた後、更にメタノール300g、トリエチルアミン80g、および水15gを加えて、加熱還流させながら、8時間加水分解反応を行った。加水分解反応後、溶剤およびトリエチルアミンを減圧留去して樹脂を得た。得られた樹脂を固形分濃度が20%となるようにアセトンに再溶解した後、2000gの水に滴下して凝固させた。生成した白色粉末をろ過して、減圧下50℃で一晩乾燥することにより樹脂RB−21を得た。得ら
れた樹脂のMwは4000、Mw/Mnは1.52であった。また13C−NMR分析の結果、p−ヒドロキシスチレン(1)とアクリル酸t−ブチル(2)の共重合モル比は、(1):(2)=65:35であった。
また、そのほかの樹脂についても、同様の方法で合成した。
〔酸分解性樹脂〕
以下に実施例に用いた酸分解性樹脂の構造および、分子量、分散度を示す。
以下に実施例に用いた酸分解性樹脂の構造および、分子量、分散度を示す。
〔酸発生剤〕
表1に示す酸発生剤は、先に例示したものに対応する。但し、BC−1〜BC−4は以下のとおりである。
表1に示す酸発生剤は、先に例示したものに対応する。但し、BC−1〜BC−4は以下のとおりである。
〔塩基性化合物〕
〔界面活性剤〕
W−1:メガファックF176(大日本インキ化学工業(株)製)(フッ素系)
W−2:メガファックR08(大日本インキ化学工業(株)製)(フッ素及びシリコン系)
W−3:ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)(シリコン系)
W−1:メガファックF176(大日本インキ化学工業(株)製)(フッ素系)
W−2:メガファックR08(大日本インキ化学工業(株)製)(フッ素及びシリコン系)
W−3:ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)(シリコン系)
〔溶剤〕
A=プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコール
モノメチルエーテル=4/6(質量比)
B=乳酸エチル/プロピレングリコールモノメチルエーテル=5/5(質量比)
A=プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコール
モノメチルエーテル=4/6(質量比)
B=乳酸エチル/プロピレングリコールモノメチルエーテル=5/5(質量比)
表1の結果より、本発明によって、高感度かつ高ELであり、しかも経時安定性の優れたレジストが得られた。
EUVおよびX線リソグラフィにおいても同様の効果が得られる。
Claims (5)
- (A)酸の作用により分解してアルカリ水溶液に対する溶解速度が増大する樹脂、
(B)下記一般式(ZI)または(ZII)で表される、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物、
(C)塩基性化合物、及び、
(D)有機溶剤
を含有する組成物であって、該組成物中の全固形分の濃度が1.0〜4.5質量%であり、一般式(ZI)または(ZII)で表される化合物の総量が、該組成物中の全固形分に対し、12質量%以上であることを特徴とする電子線、X線またはEUV用ポジ型レジスト組成物。
一般式(ZI)において、R201、R202及びR203は、各々独立に、有機基を表す。
また、R201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基、−SO2−構造を含んでいてもよい。
上記一般式(ZII)において、R204及びR205は、各々独立に、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Z-は、下記一般式(Za)又は(Zb)で表されるアニオンである。
一般式(Za)に於いて、R1及びR2は、各々独立に、フッ素原子又はアルキル基を表す。R1及びR2は、互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(Zb)に於いて、R3〜R5は、各々独立に、フッ素原子又はアルキル基を表す。R3〜R5の内のいずれか2つが、互いに結合して環を形成してもよい。 - (C)塩基性化合物の分子量が200〜1000であり、かつ(C)塩基性化合物の含有量が、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物の総量のモル数に対し、0.1〜0.5倍モルであることを特徴とする請求項1に記載の電子線、X線またはEUV用ポジ型レジスト組成物。
- (A)酸の作用により分解してアルカリ水溶液に対する溶解速度が増大する樹脂の重量平均分子量が、1500〜5000であることを特徴とする請求項1または2に記載の電子線、X線またはEUV用ポジ型レジスト組成物。
- (A)酸の作用により分解してアルカリ水溶液に対する溶解速度が増大する樹脂が、一般式(V)で表される繰り返し単位を少なくとも1つ有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子線、X線またはEUV用ポジ型レジスト組成物。
一般式(V)に於いて、
Ra〜Rcは、各々独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基またはアルキル基を表す。
X1は、水素原子または有機基を表す。 - 請求項1〜4のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物を用いてレジスト膜を形成し、露光、現像する工程を有することを特徴とするパターン形成方法。
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