JP5283846B2 - 成形体とその製造方法 - Google Patents
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Description
前記樹脂組成物は、活性エネルギー線硬化性または熱硬化性であることが好ましい。
本発明の成形体の好ましい具体例としては、反射防止膜(反射防止フィルム、反射防止シートを含む。)などの反射防止物品が挙げられる。
本発明の成形体の製造方法は、前記成形体の製造方法であって、モールドを用いた転写法により前記微細凹凸構造を形成することを特徴とする。
前記モールドは、陽極酸化ポーラスアルミナであることが好ましい。
[成形体]
図1は、表面に周期的な微細凹凸構造を有する本発明の成形体の一例であって、この成形体10は、シート状の透明基材11と、その片面に形成された樹脂層12とからなり、樹脂層12の表面に、微細凹凸構造が形成されている。そして、この微細凹凸構造を構成する凸部13は、略柱状の基端部13aと、この基端部13aに連続して形成された略錘状の先端部13bとの2つの部分から構成されている。具体的には、この例の基端部13aは、直径Rの略円柱状であり、先端部13bは、基端部13aの直径Rの上底を底部とした略円錐状となっている。
なお、本明細書において微細凹凸構造の「周期」とは、微細凹凸構造の凸部の中心からこれに隣接する凸部の中心までの距離である。
なお、基端部が角柱状などの場合には、底部の最大長さが可視光の波長以下であることが好ましい。
また、凸部13のアスペクト比(=凸部全体の高さH/周期p)は0.5以上10未満が好ましく、1以上8未満がさらに好ましい。0.5以上であると、反射率が低い転写面を形成でき、その入射角依存性も充分に小さくなるため、成形体10が反射防止膜などの反射防止物品である場合には特に好適である。また、10未満であると、凸部13の耐擦傷性がより優れる傾向にある。
重合性化合物としては、例えば、(1)1モルの多価アルコールに対して、2モル以上の比率の(メタ)アクリル酸またはその誘導体を反応させて得られるエステル化物、(2)多価アルコールと、多価カルボン酸またはその無水物と、(メタ)アクリル酸またはその誘導体とから得られるエステル化物、などを使用できる。
上記(1)としては、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記(2)としては、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールと、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、グルタル酸、セバシン酸、フマル酸、イタコン酸、無水マレイン酸等から選ばれる多価カルボン酸またはその無水物と、(メタ)アクリル酸またはその誘導体を反応させて得られるエステル化物等が挙げられる。
これら重合性化合物は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
また、重合開始剤の量は、重合性化合物100質量部に対し0.01〜10質量部が好ましい。このような範囲であると、硬化が充分に進行するとともに、硬化物の分子量が適切となって充分な強度が得られ、また、重合開始剤の残留物等のために硬化物が着色するなどの問題も生じない。
非反応性のポリマーとしては、アクリル樹脂、スチレン系樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロース樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエステル樹脂、熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。
活性エネルギー線ゾルゲル反応性成分としては、特に限定されないが、例えばアルコキシシラン化合物、アルキルシリケート化合物などが挙げられる。
アルコキシシラン化合物は、RxSi(OR’)yで表せるものが使用でき、R及びR’は炭素数1〜10のアルキル基を表し、x及びyはx+y=4の関係を満たす整数である。具体的には、テトラメトキシシラン、テトラ−iso−プロポキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−tert−ブトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、トリメチルプロポキシシラン、トリメチルブトキシシランなどが挙げられる。
アルキルシリケート化合物は、R1O(SiOR3OR4O)zR2で表せるものが使用でき、R1〜R4はそれぞれ炭素数1〜5のアルキル基を示し、Zは3〜20の整数を示す。具体的にはメチルシリケート、エチルシリケート、イソプロピルシリケート、n−プロピルシリケート、n−ブチルシリケート、n−ペンチルシリケート、アセチルシリケートなどが挙げられる。
図示例の成形体10の製造方法には特に制限はないが、モールドを用いた転写法により微細凹凸構造を形成することが好ましい。モールドとしては、図2に示すように、図1の成形体10の凸部13の基端部13aに対応する基端対応部21aと、成形体10の凸部13の先端部13bに対応する先端対応部21bとの2つの部分から構成された凹部(以下、細孔という場合もある。)21を表面に備えたモールド20、すなわち、成形体10の微細凹凸構造の反転構造を表面に備えたモールド20を使用する。このようなモールド20であれば、その材質などには特に制限はないが、陽極酸化ポーラスアルミナ(アルミニウムの陽極酸化皮膜)からなるモールドを使用することが好ましい。陽極酸化ポーラスアルミナからなるモールドを使用する方法によれば、低コストであるとともに、成形体の微細凹凸構造を大面積で形成することや連続賦型も容易となる。
アルミニウム原型は、形成しようとする陽極酸化皮膜以上の厚みのアルミニウム部分を表面に少なくとも備えたものであれば、表面以外は他の材料からなるものでもよいし、その形状としても、平板状、フィルム状、柱状、円柱状、円筒状など、特に制限はない。
第1の酸化皮膜形成工程(a)(以下、(a)工程という場合もある。)では、アルミニウム原型を電解液中、定電圧下で陽極酸化し、図3(a)に示すように、アルミニウム原型30の表面に、細孔36を備えた酸化皮膜32を形成する。
また、化成電圧が30〜60Vの時、周期が100nmの規則性の高い細孔を有する陽極酸化ポーラスアルミナを得ることができる。化成電圧がこの範囲より高くても低くても規則性が低下する傾向にあり、周期が可視光の波長より大きくなることがある。
電解液の温度は、60℃以下が好ましく、45℃以下がより好ましい。電解液の温度が60℃を超えると、いわゆる「ヤケ」といわれる現象がおこり、細孔が壊れたり、表面が溶けて細孔の規則性が乱れたりすることがある。
また、化成電圧が25〜30Vの時、周期が63nmの規則性の高い細孔を有する陽極酸化ポーラスアルミナを得ることができる。化成電圧がこの範囲より高くても低くても規則性が低下する傾向があり、周期が可視光の波長より大きくなることがある。
電解液の温度は、30℃以下が好ましく、20℃以下がよりに好ましい。電解液の温度が30℃を超えると、いわゆる「ヤケ」といわれる現象がおこり、細孔が壊れたり、表面が溶けて細孔の規則性が乱れたりすることがある。
これにより、図3(c)に示すように、円柱状の細孔21が形成された酸化皮膜35を設けることができる。(c)工程において、陽極酸化を長時間施すほど、深い細孔21を得ることができるが、例えば反射防止物品などの光学用途成形体を製造するためのモールドを製造する場合には、ここでは0.01〜10μm程度の酸化皮膜35を形成すればよく、(a)工程で形成するほどの厚さの酸化皮膜を形成する必要はない。
孔径拡大処理の具体的方法としては、アルミナを溶解する溶液に浸漬して、(c)工程で形成された細孔径をエッチングにより拡大させる方法が挙げられ、このような溶液としては、例えば、5質量%程度のリン酸水溶液等が挙げられる。孔径拡大処理工程(c)の時間を長くするほど、細孔径は大きくなる。
このように(c)工程と(d)工程を繰り返す繰り返し工程(e)工程(以下、(e)工程という場合もある。)の条件を適宜変更することにより、最終的に形成される細孔21の形状を制御することができ、特に(e)工程における陽極酸化の時間と孔径拡大処理の時間とを、(c)工程における陽極酸化の時間と(d)工程における孔径拡大処理の時間よりもそれぞれ短時間にすることにより、図2や図3(f)に示すような形状の細孔21を形成することができる。例えば、ここで仮に、(e)工程における陽極酸化の時間と孔径拡大処理の時間とを(c)工程における陽極酸化の時間と(d)工程における孔径拡大処理の時間とそれぞれ同時間に設定して繰り返したとすると、ほぼ一定のテーパー度で深さ方向に縮径する略円錐状の細孔が形成されることとなる。
具体的な方法としては、例えば、モールド20と透明基材11との間に、先に説明した重合性化合物と重合開始剤とを含有する樹脂組成物を配した後、この樹脂組成物を硬化するとともにモールド20を剥離する。その結果、微細凹凸構造が表面に転写された樹脂層12と透明基材11とからなる図1のような成形体10が得られる。
あるいは、透明基材11上に固体状の未硬化の樹脂組成物をコーティングしておき、この樹脂組成物に対してロール型とされたモールド20を圧接して微細凹凸構造を転写した後、未硬化の樹脂組成物に活性エネルギー線を照射したり加熱したりして硬化する方法によっても、同様に成形体10が得られる。
なお、樹脂組成物の硬化反応とモールドの剥離の順番に関しては、結果として微細凹凸構造が転写できていればどのような順番でもよく、例えば、完全に樹脂組成物を硬化させた後にモールドを剥離する方法や、ある程度樹脂組成物を硬化させた段階でモールドを剥離し、さらに硬化させる方法を選択して用いてもよい。
樹脂組成物をモールド20と透明基材11との間に充填、配置する際には、例えばローラーコート法、バーコート法、エアーナイフコート法等により、樹脂組成物を透明基材11やモールド20に塗布する方法が挙げられる。また、その際、樹脂組成物が適当な粘度となるように、増粘剤や溶剤等を添加したり、樹脂組成物の温度を調整したりしてもよい。
透明基材11の形状は、図1の例ではシート状(フィルム状)とされていて、例えば成形体が反射防止膜などである場合には好適であるが、製造する成形体に応じて適宜選択でき、立体形状でもよい。
このようにして製造された成形体は、光学用途成形体、特に反射防止膜や立体形状の反射防止体などの反射防止物品として好適である。
成形体が反射防止膜である場合には、例えば、液晶表示装置、プラズマディスプレイパネル、エレクトロルミネッセンスディスプレイ、陰極管表示装置のような画像表示装置、レンズ、ショーウィンドー、眼鏡レンズ等の対象物の表面に貼り付けて使用される。反射防止膜のヘイズは3%以下が好ましく、1%以下がより好ましく、0.5%以下がさらに好ましい。3%より高いと、例えば画像表示装置に用いた場合、画像の鮮明度が低下する可能性がある。
成形体が立体形状の反射防止体である場合には、あらかじめ用途に応じた形状の透明基材を用いて反射防止体を製造しておき、これを上記対象物の表面を構成する部材として使用することもできる。
また、対象物が画像表示装置である場合には、その表面に限らず、その前面板に対して反射防止膜を貼り付けてもよいし、前面板そのものを本発明の成形体から構成することもできる。
また、成形体10の構成としても、透明基材11と樹脂層12とからなるものに限定されず、透明基材11を備えていないものであってもよく、用途に応じて適宜設定できる。 さらに、成形体10が反射防止物品である場合、外光を散乱させるアンチグレア機能を有したものでもよく、その場合には、可視光の波長を超える周期の凹凸構造上に、可視光の波長以下の周期の微細凹凸構造(柱状の基端部と該基端部に連続して形成された略錐状の先端部とからなる凸部を備えた微細凹凸構造)を設けた構成としてもよい。
また、各種測定は以下の方法にて行った。
(1)モールドの細孔
陽極酸化ポーラスアルミナからなるモールドの一部について、その縦断面を1分間Pt蒸着し、日本電子製電界放出形走査電子顕微鏡JSM−7400Fにより加速電圧3.00kVで観察した。そして、酸化皮膜の厚さ、細孔の周期p’細孔の径r、細孔全体の深さDep、基端対応部の深さD1と先端対応部の深さD2の比を、それぞれ10点ずつ測定し、その平均値を求め、その値を測定値とした。
(2)成形体の微細凹凸
製造された成形体の縦断面を5分間Pt蒸着し、上記(2)の場合と同様の装置および条件にて、凸部の周期p、凸部の直径R、凸部の高さHなどを、それぞれ10点ずつ測定し、その平均値を求め、その値を測定値とした。
(3)鉛筆硬度
各例で使用した樹脂組成物A〜Cの成形後の鉛筆硬度について、JIS K5400に準拠した方法により測定した。
具体的には、平滑なガラス基板上に液状の樹脂組成物を流し、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを被せた後、UV照射機(高圧水銀ランプ:積算光量3600mJ/cm2、ピーク照度180mW/cm2)によってUV照射し、樹脂組成物を硬化した(ただし、実施例2および3で使用した樹脂組成物Bについては、UV照射後に、70℃×10分間の加熱処理も行った。)。ついで、ガラスを剥離することにより、平板状に成形された樹脂組成物を得て、その鉛筆硬度を測定した。
(4)耐擦傷性
眼鏡拭き(商品名トレシー:東レ(株)製)を用いて往復摩耗試験を行った。条件は、荷重2000g/2cmφ、往復回数1000回とした。試験後のサンプルを目視して、以下の基準で評価した。
◎:傷跡が見られない。
○:凝視すると傷跡が確認できる。
△:傷跡が数本確認できる。
×:傷跡が10本以上確認できる。
(5)反射率測定
製造された成形体の裏面(微細凹凸構造が形成されていない面)を艶消し黒色スプレーで塗り、これをサンプルとし、日立社製分光光度計U−4000を用いて入射角5°(5°正反射付属装置使用)、波長380〜780nmの範囲で成形体の表面(微細凹凸構造が形成された面)の相対反射率を測定した。
電解液として0.5Mシュウ酸を用い、陰極・陽極それぞれに厚さ0.5mmのアルミ板を使用して、40Vの電圧で16℃で6時間陽極酸化を行い、酸化皮膜を形成した((a)工程)。
ついで、その陽極を70℃の6質量%リン酸/1.8質量%クロム酸混酸に浸漬して、酸化皮膜(アルミナ層)を溶解した((b)工程)。
ついで、純水で洗浄後、0.3Mシュウ酸を電解液として40Vの電圧で16℃で90秒陽極酸化を行い、酸化皮膜を形成した((c)工程)。そのまま、32℃、5質量%リン酸に16分間浸漬してエッチング処理を行い、細孔を拡径した((d)工程)。
その後、以下の(e)工程を合計3回繰り返して行い、酸化皮膜の厚さ:290nm、細孔の周期p’:100nm、細孔の径r:90nm、細孔全体の深さDep:250nm、基端対応部の深さD1と先端対応部の深さD2の比=5/5の図2のような細孔形状のモールドを得た。そして、モールド表面をKP−801M(フルオロアルキルシリコーン)で処理するフッ素化処理を行った。
電解液として0.5Mシュウ酸、陰極・陽極それぞれに厚さ0.5mmのアルミ板を使用して、120Vの電圧で1℃で6時間陽極酸化を行い、酸化皮膜を形成した((a)工程)。この際、一気に120Vの電圧をかけるといわゆる「ヤケ」が発生してしまうので、40V程度から徐々に電圧を上げていった。
ついで、その陽極を70℃の6質量%リン酸/1.8質量%クロム酸混酸に浸漬して、酸化皮膜(アルミナ層)を溶解した((b)工程)。
ついで、純水で洗浄後、4質量%リン酸を電解液として80Vの電圧で1℃で90秒陽極酸化を行い、酸化皮膜を形成した((c)工程)。そのまま、32℃、5質量%リン酸に6分間浸漬してエッチング処理を行い、細孔を拡径した((d)工程)。
その後、以下の(e)工程を合計3回繰り返して行い、酸化皮膜の厚さ:340nm、細孔の周期p’:280nm、細孔の径r:260nm、細孔全体の深さDep:300nm、基端対応部の深さD1と先端対応部の深さD2の比=5/5の図2のような細孔形状のモールドを得た。そして、モールド表面について、製造例1と同様にしてフッ素化処理を行った。
電解液として0.5Mシュウ酸を用い、陰極・陽極それぞれに厚さ0.5mmのアルミ板を使用して、40Vの電圧で16℃で6時間陽極酸化を行い、酸化皮膜を形成した((a)工程)。
ついで、その陽極を70℃の6質量%リン酸/1.8質量%クロム酸混酸に浸漬して、酸化皮膜(アルミナ層)を溶解した((b)工程)。
ついで、純水で洗浄後、0.3Mシュウ酸を電解液として40Vの電圧で16℃で30秒陽極酸化を行い、酸化皮膜を形成した((c)工程)。そのまま、32℃、5質量%リン酸に8分間浸漬してエッチング処理を行い、細孔を拡径した((d)工程)。
その後、以下の(e)工程を合計4回繰り返して行い、酸化皮膜の厚さ:290nm、細孔の周期p’:100nm、細孔の径r:80nm、細孔全体の深さDep:250nmの略円錐状の細孔を有するモールドを得た。そして、モールド表面について、製造例1と同様にしてフッ素化処理を行った。
製造例1で得られたモールドのモールド表面に、以下の組成の液状の樹脂組成物A(成形後の鉛筆硬度:H)を流し込み、その上に透明基材としてPETフィルムを被せた後、UV照射機(高圧水銀ランプ:積算光量3600mJ/cm2、ピーク照度180mW/cm2)によりUV照射して、樹脂組成物Aを硬化した。ついで、モールドを剥離することにより、略円柱状の基端部とこれに連続した略円錐状の先端部からなる凸部を備えた微細凹凸構造を表面に有する樹脂層と、透明基材とからなる図1のような成形体を得た。
得られた成形体の耐擦傷性の評価結果と、凸部の周期p、凸部の直径R、凸部全体の高さH、凸部の基端部の高さH1、凸部の先端部の高さH2を表1に示す。また、この成形体の微細凹凸構造が形成された面について、反射率を測定したところ、380〜780nmの範囲全てで0.8%以下であった。
コハク酸/トリメチロールエタン/アクリル酸のモル比1:2:4の縮合反応混合物;50質量部
1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(大阪有機化学(株)製);50質量部
1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティーケミカルズ(株)製「イルガキュア184」);3質量部
実施例1において使用した樹脂組成物Aの代わりに、樹脂組成物AにV−70(2,2’ −アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル))0.1質量部を追加した樹脂組成物B(成形後の鉛筆硬度:2H)を使用するとともに、実施例1と同様の条件のUV照射後にさらに70℃×10分間の加熱処理を行った以外は、実施例1と同様にして成形体を得て、同様に評価した。表1に結果を示す。また、この成形体の微細凹凸構造が形成された面について、反射率を測定したところ、380〜780nmの範囲全てで0.8%以下であった。
製造例2で得られたモールドを使用した以外は実施例1と同様にして成形体を得て、同様に評価した。表1に結果を示す。また、この成形体の微細凹凸構造が形成された面について、反射率を測定したところ、380〜780nmの範囲全てで0.8%以下であった。
製造例2で得られたモールドを使用した以外は実施例2と同様にして成形体を得て、同様に評価した。表1に結果を示す。また、この成形体の微細凹凸構造が形成された面について、反射率を測定したところ、380〜780nmの範囲全てで0.8%以下であった。
製造例3で得られたモールドを使用した以外は実施例1と同様にして成形体を得て、同様に評価した。表1に結果を示す。また、この成形体の微細凹凸構造が形成された面について、反射率を測定したところ、380〜780nmの範囲全てで0.8%以下であった。
樹脂組成物Aの代わりに、以下の組成の液状の樹脂組成物C(成形後の鉛筆硬度:F)を使用した以外は実施例1と同様にして成形体を得て、同様に評価した。表1に結果を示す。また、この成形体の微細凹凸構造が形成された面について、反射率を測定したところ、380〜780nmの範囲全てで0.8%以下であった。
コハク酸/トリメチロールエタン/アクリル酸のモル比1:2:4の縮合反応混合物;10質量部
1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(大阪有機化学(株)製);90質量部
1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティーケミカルズ(株)製「イルガキュア184」);3質量部
13 凸部
13a 基端部
13b 先端部
20 モールド
Claims (5)
- 表面に微細凹凸構造を有する成形体であって、前記微細凹凸構造の凸部は、略円柱状の基端部と、該基端部に連続して形成され、該基端部の上底を底部とした略円錐状の先端部とからなり、成形後の鉛筆硬度がH以上の樹脂組成物から形成されたことを特徴とする成形体。
- 前記樹脂組成物は、活性エネルギー線硬化性または熱硬化性であることを特徴とする請求項1に記載の成形体。
- 反射防止物品であることを特徴とする請求項1または2に記載の成形体。
- 請求項1ないし3のいずれかに記載の成形体の製造方法であって、モールドを用いた転写法により前記微細凹凸構造を形成することを特徴とする成形体の製造方法。
- 前記モールドは、陽極酸化ポーラスアルミナであることを特徴とする請求項4に記載の成形体の製造方法。
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