JP5277716B2 - 電子写真感光体及び電子写真装置 - Google Patents
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Description
すなわち、本発明は以下に記載するとおりの電子写真感光体及びこれを用いた電子写真装置に係るものである
(6)前記感光層が導電性支持体上に形成された電荷発生剤を含む電荷発生層と、該電荷発生層の上に形成された電荷移動剤を含む電荷移動層とを含むことを特徴とする(1)〜(5)の何れかに記載の電写真感光体。
(7)前記感光層にヒンダードフェノール系酸化防止剤を含有することを特徴とする(1)〜(6)の何れかに記載の電子写真感光体。
(8)前記感光層にアミン系酸化防止剤を含有することを特徴とする(1)〜(7)の何れかに記載の電子写真感光体。
(9)前記感光層に硫黄系酸化防止剤を含有することを特徴とする(1)〜(8)の何れかに記載の電子写真感光体。
(10)前記感光層にベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を含有することを特徴とする(1)〜(9)の何れかに記載の電子写真感光体。
(11)感光体、および該感光体に接触するように配置された電圧が印加される帯電部材を有し、帯電、露光、現像、転写、除電(除電がない場合も含む。)を行う電子写真装置において、該感光体が(1)〜(10)の何れかに記載の電子写真感光体である電子写真装置。
後記の実施例と比較例の特性差からみてもわかるように、本発明の電子写真感光体は、高い応答性を持ち、繰り返し安定性を有し、高い市場要求に応えられるものである。
本発明に係る電子写真感光体の好ましい実施の形態を、詳細に説明する。本発明は例えば、導電性支持体上に、少なくとも電荷発生剤が含有される電荷発生層が形成され、その上に少なくとも電荷移動剤が含有される電荷移動層が形成される機能分離型電子写真感光体に適用されるものである。この場合、電荷発生層と電荷移動層とにより感光層が形成される。
電荷移動層の形成方法としては、各種の方法を使用することができるが、通常の場合、電荷移動剤をバインダー樹脂とともに適当な溶媒により分散もしくは溶解した塗布液を、下地となる電荷発生層上に塗布し、乾燥させる方法を用いることができる。
さらに、基体にガラスを用いる場合、その表面に酸化錫、酸化インジウム、ヨウ化アルミニウムで被覆し、導電性を持たせてもよい。
なお、感光層が電荷発生層と電荷移動層とからなる場合には、前記樹脂はどちらの層にも適用できる。
一般式〔I〕に示す化合物において、特に式〔Ia〕〜〔Id〕で表される化合物がクロロガリウムフタロシアニンとの相性がよく好ましい。
以下に、具体的化合物を示したが本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、以下の記載における「部」は「質量部」である。
1,3−ジイミノイソインドリン30部及び三塩化ガリウム9.1部をキノリン230部中に添加し、200℃において3時間反応させた後、生成物を濾過し、アセトン、メタノールで洗浄した。次いで、湿ケーキを乾燥してクロロガリウムフタロシアニン結晶を得た。このクロロガリウムフタロシアニン結晶を、自動乳鉢で3時間乾式磨砕し、更にクロロガリウムフタロシアニン0.5部を、1mmφガラスビーズ60部と共に、室温下、水/クロロベンゼン1:10の混合溶媒20部中で24時間ボールミリング処理した後、瀘別し、メタノール10部で洗浄し、乾燥してクロロガリウムフタロシアニン結晶を得た。これを顔料1とする。得られたクロロガリウムフタロシアニン結晶(顔料1)を、粉末X線回折法によって下記の条件によりX線回折スペクトル測定したところ、Cu−Kα線(波長1.542Å)に対するブラッグ角2θが7.4°、16.6°、25.5°及び28.3°に強い回折ピークを有していた(図1)。
X線回折装置 フリップス社製 X’Pert
測定条件 X線管球 Cu
走査範囲 3°〜40°
管電圧 45kv
管電流 40mA
ステップ角度 0.01度
計数時間 20秒
受光スリット、発散スリット 可変型
照射幅 20mm
直径24mmの無切削アルミニウムからなる円筒ドラム上に、アルキド樹脂(ベッコライトM−6401−50大日本インキ化学工業社製)とアミノ樹脂(スーパーベッカミンG−821−60大日本インキ化学工業社製)を65:35の割合で混合し、さらに前記混合樹脂と酸化チタン(CR−EL石原産業社製)を1:3の割合とし、メチルエチルケトンに溶解して塗布液として、膜厚1.5μmの下引層を形成した。
実施例1で用いられた電荷移動剤に代えて、式〔A〕で表される電荷移動剤を用い、他は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
実施例1で用いられた電荷移動剤に代えて、式〔B〕で表される電荷移動剤を用い、他は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
実施例1で用いられた電荷発生剤に代えて、図2のX線回折スペクトルを示すY型オキシチタニウムフタロシアニンを用い、他は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
実施例1で用いられた電荷発生剤に代えて、図3のX線回折スペクトルを示すβ型オキシチタニウムフタロシアニンを用い、他は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
評価方法は、以下に述べるとおりである。
静電特性:電子写真感光体評価装置(山梨電子工業社製)を用い、実施例及び比較例によって作製された電子写真感光体を帯電、露光、現像、転写を1サイクルとして、1サイクル目の電位を初期とし、さらに1万サイクル後の表面電位(V0)、残留電位(VL)、露光量0.6μJ/cm2の静電特性を測定し、変化量を求めることにより評価した。その結果を表1に示す。
これに対し、比較例1、2は、本願発明で用いる電荷発生剤と本願発明で用いる以外の電荷移動剤とを組み合わせたものであるが、1万サイクル後の残留電位が大きく変化し、感光体特性として満足できるものではなかった。さらに比較例3、4は本願発明で用いる以外の電荷発生剤と本願発明で用いる電荷移動剤とを組み合わせたものであるが、1万サイクル後の残留電位が大きく変化し、感光体特性として満足できるものではなかった。
また、本願発明によれば、接触帯電に対する耐絶縁破壊性に優れ、残留電位の上昇がない良好な感光体を提供できるものである。
12 帯電部材
13 電源
14 露光装置
15 現像装置
16 転写装置
17 クリーニング装置
18 除電器
19 定着装置
Claims (11)
- 前記クロロガリウムフタロシアニンは、ブラッグ角(2θ±0.2°)7.4°、16.6°25.5°及び28.3°に強い回折ピークを有することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の電子写真感光体。
- 前記感光層が導電性支持体上に形成された電荷発生剤を含む電荷発生層と、該電荷発生層の上に形成された電荷移動剤を含む電荷移動層とを含むことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の電写真感光体。
- 前記感光層にヒンダードフェノール系酸化防止剤を含有することを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の電子写真感光体。
- 前記感光層にアミン系酸化防止剤を含有することを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の電子写真感光体。
- 前記感光層に硫黄系酸化防止剤を含有することを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の電子写真感光体。
- 前記感光層にベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を含有することを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載の電子写真感光体。
- 感光体、および該感光体に接触するように配置された電圧が印加される帯電部材を有し、帯電、露光、現像、転写、除電(除電がない場合も含む。)を行う電子写真装置において、該感光体が請求項1乃至10の何れかに記載の電子写真感光体である電子写真装置。
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