JP4604958B2 - 画像形成方法、画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、電子写真方式の画像形成に用いる画像形成方法、画像形成装置及び有機感光体に関し、更に詳しくは、複写機やプリンターの分野で用いられる電子写真方式の画像形成に用いる画像形成方法、画像形成装置及び有機感光体(以後、単に感光体とも云う)に関するものである。
電子写真用の感光体はSe、ヒ素、ヒ素/Se合金、CdS、ZnO等の無機感光体から、公害や製造の容易性等の利点に優れる有機感光体に主体が移り、様々な材料を用いた有機感光体が開発されている。
近年では電荷発生と電荷輸送の機能を異なる材料に担当させた機能分離型の感光体が主流となっており、例えば、導電性支持体上に中間層を介して電荷発生層、電荷輸送層を積層した積層型の感光体が広く用いられている(特許文献1)。
また、電子写真プロセスに目を向けると潜像画像形成方式は、ハロゲンランプを光源とするアナログ画像形成とLEDやレーザーを光源とするデジタル方式の画像形成に大別される。最近はパソコンのハードコピー用のプリンターとして、また通常の複写機においても画像処理の容易さや複合機への展開の容易さからデジタル方式の潜像画像形成方式が急激に主流となりつつある。
又、デジタル方式の画像形成方法では、オリジナルのプリント画像を作製する機会が増大し、高画質への要求が高まっいる。該電子写真画像の高画質化のために、有機感光体上にスポット径が小さい露光光源を用いて微細な潜像形成を行い、微細なドット画像を形成する技術が開発されている。例えば、スポット径が4000μm2以下の光源を用いて有機感光体上に高精細の潜像を形成する方法が知られている(特許文献2)。このような小径スポット径で、高密度のドット露光を行なっても、該ドット露光により高密度で、均一な潜像を形成できる有機感光体と、該潜像をトナー像として再現できる現像方式の構成がまだ十分に達成されていない。
即ち、有機感光体上の潜像の現像方法としては、有機感光体に対設した現像スリーブを現像領域で、有機感光体の進行方向と平行に進行させるパラレル現像方式(以後、パラレル現像方式)と、カウンター方向に進行させる現像方式(以後、カウンター現像方式)が知られているが、両者共、高密度のドット画像を形成するに際し、課題を十分に解決し得ていない。
前記、有機感光体に対設した現像スリーブを有機感光体の進行方向と平行に進行させる現像方式では、高濃度の画像の周辺が現像性が劣化し、濃度不足になりやすく、コントラストが高い写真画像等で、画質が劣化しやすい。
一方、カウンター方向に進行させる現像方式では、現像性が高く、高濃度のドット画像を形成できるが、しばしば、カブリが発生したり、先端部に濃度不足が発生しやすい。
また、最近、ワーム状ムラと言われる微細なムラ故障が問題となっている。このワーム状ムラの原因はあまり判明されていないが、感光体と現像スリーブの相対速度が速く、現像剤の磁気ブラシと感光体間の摩擦帯電が強くなることにより発生するものと考えられている。このため、パラレル現像方式より、カウンター現像方式の方が、ワーム状ムラが発生しやすい傾向にあり、特に高温高湿下で目立つようになる。また、ワーム状ムラは現像バイアスの周波数と相関性があり、周波数を高くすると、ワーム状ムラは少なくなる。ところが、周波数を高くすると、画像の鮮鋭性が低下する傾向にあり、ワーム状ムラの軽減と画像の鮮鋭性の両方を満足すことは困難である。
上記のような現象は、単に現像剤の改善のみでは、十分に解決されず、有機感光体の特性によっても、これらの現象が強調されたり、改善されたりすることが見出されている。
即ち、有機感光体上に形成される静電潜像のコントラストや、有機感光体と現像剤の摩擦による逆帯電トナーの生成等にも関連していると推測される。
特開2004−133018号公報 特開平8−272197号公報
本発明は上述のような従来技術の問題点を解決して、即ち、カウンター現像方式で発生しやすい問題点を解決し、高精細のデジタル画像を安定して形成する画像形成方法に関するものであり、更に詳しくは、カウンター現像方式で発生しやすいカブリや先端部濃度低下に基づく画像ムラやワーム状ムラの発生を防止して、画像濃度が高く、色再現性が良好な電子写真画像を作製できる画像形成方法及び画像形成装置を提供することであり、且つ該画像形成方法に適用する有機感光体を提供することである。
本発明の上記のような課題、即ち、カウンター現像方式で発生しやすいカブリの発生や部分的な濃度不足を解消し、均一で高精細の電子写真画像を得るために、現像剤の構成、有機感光体の構成及び現像方式との関連を検討した結果、現像性が優れたカウンター方式でのカブリの発生や画像先端部の濃度不良や高温高湿下でのワーム状ムラを防止するためには、有機感光体に電荷キャリアの整流性を改善した、硬化樹脂中にN型半導性粒子を含む6〜30μmの中間層を設けることが効果的であることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、カウンター現像方式を適正にすることにより、カブリの発生や画像先端部の濃度不良の問題をある程度改善できたが、ワーム状ムラと言われる微細なムラ故障防止と鮮鋭性向上の両立を図る事は出来なかった。そこで、本発明者らが鋭意検討を行った結果、カウンター現像方式において、本発明の中間層を用いることにより上記両立を達成し、更に、カブリの発生や画像先端部の濃度不良の問題を改善することができることを見出した。ワーム状ムラと言われる微細なムラ故障防止と鮮鋭性向上の両立を可能にすることができた理由については定かではないが、本発明の硬化樹脂含有の中間層中のN型半導性粒子径に関連するブロッキング能が、特に高温高湿下であたかも現像バイアス周波数を上げたと同じ作用があるものと推測している。
即ち、本発明は以下のような構成を有することにより達成される。
1.有機感光体上に静電潜像を形成し、円筒状の現像スリーブにトナーを含有する現像剤による現像ブラシを形成し、該現像ブラシを有機感光体に接触させて、該静電潜像をトナー画像に顕像化する画像形成方法において、前記有機感光体は導電性支持体上に中間層を介して感光層を有し、該中間層は硬化樹脂中に数平均一次粒径5〜500nmのN型半導性粒子を含有し且つ膜厚が6μmより大きく30μm以下であり、前記有機感光体と現像スリーブ間の現像ギャップ(Dsd)が0.2〜0.6mmであり、前記有機感光体と現像スリーブ間の現像領域における磁気ブラシの食い込み深さ(Bsd)が0.0〜0.8mmであり、前記有機感光体の表面電位V0と現像スリーブに付加される現像バイアスの直流成分Vdcの差│V0−Vdc│が100〜300V、該現像バイアスの直流成分Vdcが−300V〜−650V、該現像バイアスの交流成分Vacが0.5〜1.5kV、周波数3〜9kHz且つDuty45〜70%、矩形波であり、前記現像スリーブと有機感光体の周速比(Vs/Vopc)が1.2〜3.0であり、該有機感光体の回転方向に対し、現像スリーブをカウンター方向に回転させながら静電潜像をトナー画像に顕像化することを特徴とする画像形成方法。
2.前記N型半導性粒子が酸化チタン粒子であることを特徴とする前記1に記載の画像形成方法。
3.前記N型半導性粒子が酸化亜鉛粒子であることを特徴とする前記1に記載の画像形成方法。
4.前記N型半導性粒子が表面処理されていることを特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載の画像形成方法。
5.前記硬化樹脂がメラミン樹脂であることを特徴とする前記1〜4のいずれか1項に記載の画像形成方法。
6.前記有機感光体が、中間層上に少なくとも電荷発生層及び電荷輸送層をこの順に設けた積層型有機感光体であることを特徴とする前記1〜5のいずれか1項に記載の画像形成方法。
7.前記電荷発生層に電荷発生物質としてフタロシアニン顔料を含有することを特徴とする前記6に記載の画像形成方法。
8.前記フタロシアニン顔料がチタニルフタロシアニン顔料又はガリウムフタロシアニン顔料であることを特徴とする前記7に記載の画像形成方法。
9.有機感光体上に静電潜像を形成し、円筒状の現像スリーブにトナーを含有する現像剤による現像ブラシを形成し、該現像ブラシを有機感光体に接触させて、該静電潜像をトナー画像に顕像化する現像手段及び有機感光体に形成されたトナー画像を転写媒体に転写する転写手段を有する画像形成ユニットを複数配列して設け、該複数の画像形成ユニット毎に着色を変えたトナーを用いて有機感光体上に各色トナー画像を形成し、該各色トナー画像を有機感光体から転写媒体に転写してカラー画像を形成する画像形成方法において、前記有機感光体は導電性支持体上に中間層を介して感光層を有し、該中間層は硬化樹脂中に数平均一次粒径5〜500nmのN型半導性粒子を含有し且つ膜厚が6μmより大きく30μm以下であり、前記有機感光体と現像スリーブ間の現像ギャップ(Dsd)が0.2〜0.6mmであり、前記有機感光体と現像スリーブ間の現像領域における磁気ブラシの食い込み深さ(Bsd)が0.0〜0.8mmであり、前記有機感光体の表面電位V0と現像スリーブに付加される現像バイアスの直流成分Vdcの差│V0−Vdc│が100〜300V、該現像バイアスの直流成分Vdcが−300V〜−650V、該現像バイアスの交流成分Vacが0.5〜1.5kV、周波数3〜9kHz且つDuty45〜70%、矩形波であり、前記現像スリーブと有機感光体の周速比(Vs/Vopc)が1.2〜3.0であり、該有機感光体の回転方向に対し、現像スリーブをカウンター方向に回転させながら静電潜像をトナー画像に顕像化することを特徴とする画像形成方法。
10.前記1〜9のいずれか1項に記載の画像形成方法を用いたことを特徴とする画像形成装置。
本発明の画像形成方法及び画像形成装置を用いることにより、カウンター現像方式で発生しやすいカブリの発生や先端部の濃度不良やワーム状ムラを防止でき、色再現性が良好な電子写真画像を提供することができる
以下、本発明について、詳細に説明する。
本発明の画像形成方法は、有機感光体上に静電潜像を形成し、円筒状の現像スリーブにトナーを含有する現像剤による現像ブラシを形成し、該現像ブラシを有機感光体に接触させて、該静電潜像をトナー画像に顕像化する画像形成方法において、前記有機感光体は導電性支持体上に中間層を介して感光層を有し、該中間層は硬化樹脂中に数平均一次粒径5〜500nmのN型半導性粒子を含有し且つ膜厚が6μmより大きく30μm以下であり、前記有機感光体と現像スリーブ間の現像ギャップ(Dsd)が0.2〜0.6mmであり、前記有機感光体と現像スリーブ間の現像領域における磁気ブラシの食い込み深さ(Bsd)が0.0〜0.8mmであり、前記有機感光体の表面電位V0と現像スリーブに付加される現像バイアスの直流成分Vdcの差│V0−Vdc│が100〜300V、該現像バイアスの直流成分Vdcが−300V〜−650V、該現像バイアスの交流成分Vacが0.5〜1.5kV、周波数3〜9kHz且つDuty45〜70%、矩形波であり、前記現像スリーブと有機感光体の周速比(Vs/Vopc)が1.2〜3.0であり、該有機感光体の回転方向に対し、現像スリーブをカウンター方向に回転させながら静電潜像をトナー画像に顕像化することを特徴とする。
本発明の画像形成方法は上記構成を有することにより、カウンター現像方式により発生しやすい、カブリの発生や先端部の濃度不良やワーム状ムラの発生を防止でき、高画質のデジタル画像或いはカラー画像を提供することができる。
本発明の画像形成方法に用いる有機感光体について記載する。本発明の有機感光体は、導電性支持体上に中間層を介して感光層を有し、該中間層が硬化樹脂中に数平均一次粒径5〜500nmのN型半導性粒子を含有し且つ膜厚が6μmより大きく30μm以下である。
有機感光体が上記のような構成を有することにより、カウンター現像方式により発生しやすい、カブリの発生や先端部の濃度不良やワーム状ムラの発生を防止でき、高画質のデジタル画像或いはカラー画像を提供することができる。以下、本発明に係わる有機感光体の構成について記載する。
本発明において、有機感光体とは電子写真感光体の構成に必要不可欠な電荷発生機能及び電荷輸送機能の少なくとも一方の機能を有機化合物に持たせて構成された電子写真感光体を意味し、公知の有機電荷発生物質又は有機電荷輸送物質から構成された感光体、電荷発生機能と電荷輸送機能を高分子錯体で構成した感光体等公知の有機感光体を全て含有する。
本発明の感光体の構成は、導電性支持体上に感光層として電荷発生層および電荷輸送層を順次積層した構成が好ましい。更に、導電性支持体と感光層の間に中間層を設けることが好ましく、また、必要により、感光層上にさらに表面保護層を形成した構成にしてもよい。
以下に本発明に係わる有機感光体の層構成の好ましい具体例について記載する。
導電性支持体
本発明の感光体に用いられる導電性支持体としてはシート状の導電性支持体でもよいが、円筒状の導電性支持体がより好ましく用いられる。
本発明の円筒状の導電性支持体とは回転することによりエンドレスに画像を形成できるに必要な円筒状の支持体を意味し、円筒度が5〜40μmが好ましく、7〜30μmがより好ましい。
この円筒度とは、JIS規格(B0621−1984)による。即ち、円筒基体を2つの同軸の幾何学的円筒で挟んだとき、同軸2円筒の間隔が最小となる位置の半径の差で表し、本発明では該半径の差をμmで表す。円筒度の測定方法は円筒状基体の両端10mmの2点、中心部、両端と中心部の間を3等分した点の4点、計7点の真円度を測定し求める。測定器は非接触万能ロール径測定機((株)ミツトヨ製)を用いて測定できる。
導電性支持体の材料としてはアルミニウム、ニッケルなどの金属ドラム、又はアルミニウム、酸化錫、酸化インジュウムなどを蒸着したプラスチックドラム、又は導電性物質を塗布した紙・プラスチックドラムを使用することができる。導電性支持体としては常温で比抵抗103Ωcm以下が好ましい。
本発明で用いられる導電性支持体は、その表面に封孔処理されたアルマイト膜が形成されたものを用いても良い。アルマイト処理は、通常例えばクロム酸、硫酸、シュウ酸、リン酸、硼酸、スルファミン酸等の酸性浴中で行われるが、硫酸中での陽極酸化処理が最も好ましい結果を与える。硫酸中での陽極酸化処理の場合、硫酸濃度は100〜200g/l、アルミニウムイオン濃度は1〜10g/l、液温は20℃前後、印加電圧は約20Vで行うのが好ましいが、これに限定されるものではない。又、陽極酸化被膜の平均膜厚は、通常20μm以下、特に10μm以下が好ましい。
又、本発明の有機感光体においては、円筒状支持体の外径が20〜80mmの場合に効果が大きい。外径が20〜80mmの円筒状支持体の場合、画像形成プロセスでの感光体の表面線速が高速になりやすく、カウンター現像方式で、画像ムラやカブリが発生しやすい。
中間層
本発明においては導電性支持体と感光層の間に、中間層を設ける。該中間層にはN型半導性粒子を含有する。該N型半導性粒子とは、主たる電荷キャリアが電子である粒子を意味する。即ち、主たる電荷キャリアが電子であることから、該N型半導性粒子を絶縁性バインダーに含有させた中間層は、導電性支持体からのホール注入を効率的にブロックし、また、感光層からの電子に対しては輸送性を示す性質を有するものを云う。
N型半導性粒子としては、酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)が好ましく、特に酸化チタンが特に好ましく用いられる。
これら中間層に含有されるN型半導性粒子の数平均一次粒径は5nm以上500nmが良く、更には10nm〜300nmが良く、特に好ましくは15nm〜100nmである。5nm未満だとN型半導性粒子同士がバインダー中で凝集しやすく、中間層の均一性が不足し、感光体の電位特性が不安定となりやすく、カウンター方式の現像ではカブリが発生しやすい。一方、500nmより大きくても中間層の組成の均一性が不足し、又、中間層中に空隙等ができやすく、同様に電位特性が不安定となりやすく、カウンター方式の現像ではカブリが発生しやすい。
N型半導性粒子の数平均一次粒径とは、例えば酸化チタンの場合、透過型電子顕微鏡観察によって10000倍に拡大し、ランダムに100個の粒子を一次粒子として観察し、画像解析にりフェレ径の数平均径として測定される。
前記酸化チタン粒子は、結晶形としては、アナターゼ形、ルチル形、ブルッカイト形及びアモルファス形等があるが、中でもルチル形酸化チタン顔料又はアナターゼ形酸化チタン顔料は、中間層を通過する電荷の整流性を高め、即ち、電子の移動性を高め、帯電電位を安定させ、残留電位の増大を防止すると共に、高密度のドット画像を形成することができ、本発明のN型半導性粒子として最も好ましい。
N型半導性粒子はメチルハイドロジェンシロキサン単位を含む重合体で表面処理されたものが好ましい。該メチルハイドロジェンシロキサン単位を含む重合体の分子量は1000〜20000のものが表面処理効果が高く、その結果、N型半導性粒子の整流性を高め、このN型半導性粒子を含有する中間層を用いることにより、黒ポチ発生が防止され、又、高密度のドット画像の作製に効果がある。
メチルハイドロジェンシロキサン単位を含む重合体とは−(HSi(CH3)O)−の構造単位とこれ以外の構造単位(他のシロキサン単位のこと)の共重合体が好ましい。他のシロキサン単位としては、ジメチルシロキサン単位、メチルエチルシロキサン単位、メチルフェニルシロキサン単位及びジエチルシロキサン単位等が好ましく、特にジメチルシロキサンが好ましい。共重合体中のメチルハイドロジェンシロキサン単位の割合は10〜99モル%、好ましくは20〜90モル%である。
メチルハイドロジェンシロキサン共重合体はランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体等のいずれでもよいがランダム共重合体及びブロック共重合体が好ましい。又、共重合成分としてはメチルハイドロジェンシロキサン以外に、一成分でも二成分以上でもよい。
又、N型半導性粒子は下式で表される反応性有機ケイ素化合物で表面処理したものでもよい。
(R)n−Si−(X)4-n
(上式中、Siはケイ素原子、Rは該ケイ素原子に炭素が直接結合した形の有機基を表し、Xは加水分解性基を表し、nは0〜3の整数を表す。)
上式で表される有機ケイ素化合物において、Rで示されるケイ素に炭素が直接結合した形の有機基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、ドデシル等のアルキル基、フェニル、トリル、ナフチル、ビフェニル等のアリール基、γ−グリシドキシプロピル、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル等の含エポキシ基、γ−アクリロキシプロピル、γ−メタアクリロキシプロピルの含(メタ)アクリロイル基、γ−ヒドロキシプロピル、2,3−ジヒドロキシプロピルオキシプロピル等の含水酸基、ビニル、プロペニル等の含ビニル基、γ−メルカプトプロピル等の含メルカプト基、γ−アミノプロピル、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピル等の含アミノ基、γ−クロロプロピル、1,1,1−トリフロオロプロピル、ノナフルオロヘキシル、パーフルオロオクチルエチル等の含ハロゲン基、その他ニトロ、シアノ置換アルキル基を挙げられる。また、Xの加水分解性基としてはメトキシ、エトキシ等のアルコキシ基、ハロゲン基、アシルオキシ基が挙げられる。
また、上式で表される有機ケイ素化合物は、単独でも良いし、2種以上組み合わせて使用しても良い。
また、上式で表される有機ケイ素化合物の具体的化合物で、nが2以上の場合、複数のRは同一でも異なっていても良い。同様に、nが2以下の場合、複数のXは同一でも異なっていても良い。又、上式で表される有機ケイ素化合物を2種以上を用いるとき、R及びXはそれぞれの化合物間で同一でも良く、異なっていても良い。
また、前記メチルハイドロジェンシロキサン共重合体や反応性有機ケイ素化合物の表面処理に先立ちN型半導性粒子をアルミナ、シリカ等の無機の表面処理を行ってもよい。
上記N型半導体粒子の表面処理に先立ち、アルミナ、シリカ、及びジルコニアから選ばれる少なくとも1種類以上の表面処理を行ってもよい。
このアルミナ処理、シリカ処理、ジルコニア処理とはアナターゼ形酸化チタン表面にアルミナ、シリカ、或いはジルコニアを析出させる処理を云い、これらの表面に析出したアルミナ、シリカ、ジルコニアにはアルミナ、シリカ、ジルコニアの水和物も含まれる。
なお、アルミナ及びシリカの処理は同時に行っても良いが、特にアルミナ処理を最初に行い、次いでシリカ処理を行うことが好ましい。また、アルミナとシリカの処理をそれぞれ行う場合のアルミナ及びシリカの処理量は、アルミナよりもシリカの多いものが好ましい。
本発明に用いられる中間層を形成するために作製する中間層塗布液は前記表面処理酸化チタン等のN型半導性粒子の他にバインダー樹脂、分散溶媒等から構成される。
N型半導性粒子の中間層中での比率は、中間層のバインダー樹脂との体積比(バインダー樹脂の体積を1とすると)で1.0〜2.0倍が好ましい。中間層中でこのような高密度で本発明のN型半導性粒子を用いることにより、中間層の整流性が高まり、膜厚を厚くしても残留電位の上昇や転写メモリーも発生せず、黒ポチを効果的に防止でき、電位変動が小さい良好な有機感光体を形成することができる。又、このような中間層はバインダー樹脂100体積部に対し、N型半導性粒子を100〜200体積部を用いることが好ましい。
本発明で意味する硬化樹脂とは、メタノールおよびMEKの両者の溶媒に不溶の樹脂成分があることを意味する。実際には無機微粒子入りの硬化中間層を基体より500mg剥ぎ取り、100mlのメタノール又はMEK溶液に1時間室温にて放置した後、攪拌し、無機粒子がバラバラに分散されない場合、硬化していると判断する。
硬化樹脂を形成するには、中間層中の無機粒子の水酸基や導電性支持体表面の水酸基等とも反応し、温湿度依存性が小さく、画像ムラが発生しにくい中間層を形成できるバインダー樹脂を用いることが好ましい。即ち、硬化性樹脂を用い、その中に無機粒子を含有した温湿度依存性が小さい中間層を形成することにより、電荷キャリアの整流性が向上し、黒ポチ等の画像欠陥を防止すると共に、ドット潜像のコントラストが向上し、ドット画像が良好に形成される。
本発明に係わる硬化性樹脂は、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂及びポリウレタン樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の熱硬化性樹脂か或いは、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂及びポリビニルアセタール樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂と硬化剤との反応により得られる樹脂が好ましく用いられる。又、メラミン樹脂やフェノール樹脂も好ましく用いられる。
メラミン樹脂やフェノール樹脂を用いる場合は、それぞれ単独ではなく、ポリビニルブチラール(=PVB)やオイルフリーアルキド樹脂との併用系が好ましい。
硬化剤を用いて硬化樹脂を形成する場合は、硬化性樹脂の水酸基価は60以上が好ましい。水酸基価が60未満であると、硬化剤との反応点が少ないために充分な架橋が行なわれず、成膜性が悪くなり、感光層と導電性支持体の接着性が悪化する傾向がある。また水酸基価が150を越えて大きいと未反応の官能基が残存した場合においては耐湿性が悪くなり、多湿環境における感光体としてに電荷が蓄積されやすくなり、極端な光感度劣化、実機においては暗部電位の上昇に伴う暗部の濃度低下、階調性の低下を招くため好ましくない。ここで言う水酸基価とはJIS K 0070に規定される方法での測定値をいう。
また本発明で用いられる硬化性樹脂としては、少なくとも水酸基を含有するオイルフリーアルキド樹脂とブロックイソシアネート樹脂の系が好ましい。
オイルフリーアルキド樹脂は、多塩基酸と多価アルコールからなる飽和ポリエステル樹脂で、脂肪酸を含まないエステル結合で結ばれた直鎖の構造をもつ特徴を持ち、材料とする多塩基酸と多価アルコール、さらに変性剤により、数多くの種類がある。水酸基を含有するオイルフリーアルキド樹脂の好適な具体例としては、ベッコライトM−6401−50、M−6402−50、M−6003−60、M−6005−60、46−118、46−119、52−584、M−6154−50、M−6301−45、55−530、54−707、46−169−S、M−6201−40−1M、M−6205−50、54−409(大日本インキ化学工業(株)製:オイルフリーアルキド樹脂の商品名)、エスペル103、110、124、135(日立化成工業(株)製オイルフリーアルキド樹脂の商品名)などが挙げられる。
上述の硬化剤は、イソシアネートであることが好ましい。イソシアネートとしては、ポリイソシアネート化合物にブロック剤となる活性水素を有する化合物を反応させて得られるイソシアネートのうち、常温で安定であり、所定の条件(例えば、50〜200℃)の下で加熱するとブロック剤が解離して、イソシアネート基が再生されるイソシアネートが好ましい。
上述のポリイソシアネート化合物としては、例えば、トリレンジイシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェルポリイソシアネート等が挙げられる。
上述のブロック剤としては、例えば、カプロラクトム等のラクタム類、メチルエチルケトオキシムやアセトオキシム等のオキシム類、マロン酸ジエチル、アセト酢酸ジエチル等のβ−ジケトン類が挙げられる。
これらのブロックイソシアネート樹脂の例としては、ブロック剤としてε−カプロラクタムを用いたイソホロンジイソシアネートであるヒルス(HULS)社製商品名:IPDI−B1065、IPDI−B1530、あるいは内部ブロッキングされたウレトジオン結合型ブロックイソホロンジイソシアネートであるヒルス(HULS)社製商品名:IPDI−BF1540が挙げられる。また、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどをオキシムでブロックされたものが挙げられる。オキシムの例としては、ホルムアルデヒドオキシム、アセトアルドオキシム、メチルエチルケトオキシム、シクロヘキサノンオキシム等が挙げられる。オキシムでブロックされたブロックイソシアネートの例として明成化学工業社製商品名DM−60、DM−160、大日本インキ社製のバーノックB7−887−60、B3−867、DB980Kが挙げられる。
中間層の形成用の塗布液を調製するための溶媒としては公知の有機溶剤、例えばアルコール系、芳香族系、ハロゲン化炭化水素系、ケトン系、ケトンアルコール系、エーテル系、エステル系等から任意で選択することができる。
例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、ベンジルアルコール、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メチレンクロライド、クロロホルム、クロルベンゼン、トルエン等の通常の有機溶剤を用いることができる。
また、これらの分散に用いる溶剤は単独あるいは2種以上混合して用いることができる。混合する際、使用される溶剤としては、混合溶剤としてバインダー樹脂を溶かす事ができる溶剤であれば、いかなるものでも使用することが可能である。
カップリング剤等を用いて表面処理したN型半導体粒子をバインダー樹脂中に分散させる方法としては、ロールミル、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、サンドミル、コロイドミル、ペイントシェーカーなどの方法を用いることができる。さらにこの下引層を設けるときに用いる塗布方法としては、ブレードコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法等の通常の方法を用いることができる。
また、本発明においては中間層の膜厚は6μmより大きく30μm以下の範囲に設定することが望ましく、更に望ましくは7〜25μmの範囲に設定することが望ましい。中間層の膜厚があまり薄くなると、ブロッキング能が足りず、クラックの発生防止が不充分であり、高温高湿下でのワーム状ムラの効果が無くなる。逆に、中間層の膜厚が30μmを越えると硬化樹脂の硬化ムラによる膜面の平滑性が失われ、感光体の感度が低下し、残留電位が増加、カブリや濃度低下を引き起こす。
感光層
電荷発生層(CGL)
電荷発生層は、電荷発生物質(CGM)を主成分とする層であって、必要に応じてバインダー樹脂を用いることもある。
電荷発生物質としては、公知の材料を用いることができる。例えば、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニンなどのフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料、オキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系又は多環キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系顔料、シアニン及びアゾメチン系顔料、インジゴイド系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料などが挙げられる。これらの電荷発生物質は、単独又は2種以上の混合物として用いることができる。
上記CGMの中で、フタロシアニン系顔料を用いた場合、本発明の効果が顕著に表れる。チタニルフタロシアニン顔料顔料やガリウムフタロシアニン顔料等を電荷発生物質として用いた有機感光体は電位特性が変動しやすい傾向にあるが、本発明に係わる中間層を用いると、電位変動が改善され、カウンター現像方式の画像形成方法を用いても、カブリの発生を防止でき、画像先端部等の部分的な濃度低下の発生を防止できる。
電荷発生層にCGMの分散媒としてバインダーを用いる場合、バインダーとしては公知の樹脂を用いることができるが、最も好ましい樹脂としてはホルマール樹脂、ブチラール樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン変性ブチラール樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられる。バインダー樹脂と電荷発生物質との割合は、バインダー樹脂100質量部に対し20〜600質量部が好ましい。これらの樹脂を用いることにより、繰り返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくできる。電荷発生層の膜厚は0.3μm〜2μmが好ましい。
電荷輸送層(CTL)
電荷輸送層は、帯電電荷を保持させ、かつ、露光により電荷発生層で発生分離した電荷を移動させて保持していた帯電電荷と結合させることを目的とする層である。帯電電荷を保持させる目的を達成するためには、電気抵抗が高いことが要求される。また、保持していた帯電電荷で高い表面電位を得る目的を達成するためには、誘電率が小さく、かつ、電荷移動性が良いことが要求される。
これらの要件を満足させるための電荷輸送層は、電荷輸送性物質(CTM)及び必要に応じて用いられるバインダー樹脂により構成される。かかる電荷輸送層は、これらの電荷輸送性物質及びバインダー樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することにより形成できる。かかる電荷輸送層には、必要により、電荷輸送性物質及びバインダー樹脂以外に、可塑剤、酸化防止剤、レベリング剤等などの添加剤を適量添加することもできる。
電荷輸送性物質としては、正孔輸送物質と電子輸送物質とがあるが、本発明の有機感光体の層構成では正孔輸送物質が好ましい。
電荷輸送層には電荷輸送物質(CTM)及びCTMを分散し製膜するバインダー樹脂を含有する。その他の物質としては必要により酸化防止剤等の添加剤を含有しても良い。
電荷輸送物質としては、公知の正孔輸送性(P型)の電荷輸送物質(CTM)を用いることができる。例えばトリフェニルアミン誘導体、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、ベンジジン化合物、ブタジエン化合物などを用いることができる。これら電荷輸送物質は通常、適当なバインダー樹脂中に溶解して層形成が行われる。
本発明の電荷輸送物質としては、電荷の移動度が比較的高く、バインダー中への分散性が良好で、電位特性が安定したものが好ましく、特に、下記一般式(1)及び一般式(2)の化合物が好ましい。
Figure 0004604958
(一般式(1)中、R1およびR1′は、それぞれ水素原子、アルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原子を表し、R2、R2′、R3およびR3′は、それぞれ水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子または置換アミノ基を表し、m、m′、nおよびn′は、それぞれ1または2の整数を意味する。)
Figure 0004604958
(一般式(2)中、R1は水素原子、アルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原子を表わし、R2およびR3はアルキル基、置換もしくは無置換のアラルキル基あるいは置換もしくは無置換のアリール基を表わし、R2およびR3は同じでも異なっていてもよい。R4、R5は水素原子、低級アルキル基または置換もしくは無置換のアリール基を表わし、また、Arは置換もしくは無置換のアリール基を表わし、ArとR5が結合し、環を形成してもよい。)
以下に、一般式(1)の化合物の具体例を示す。
Figure 0004604958
Figure 0004604958
以下に、一般式(2)の化合物の具体例を示す。
Figure 0004604958
Figure 0004604958
Figure 0004604958
電荷輸送層(CTL)に用いられるバインダー樹脂としては熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂いずれの樹脂かを問わない。例えばポリスチレン、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂並びに、これらの樹脂の繰り返し単位構造のうちの2つ以上を含む共重合体樹脂。又これらの絶縁性樹脂の他、ポリ−N−ビニルカルバゾール等の高分子有機半導体が挙げられる。これらの中で吸水率が小さく、CTMの分散性、電子写真特性が良好なポリカーボネート樹脂が最も好ましい。
バインダー樹脂と電荷輸送物質との割合は、バインダー樹脂100質量部に対し50〜200質量部が好ましい。又、電荷輸送層の合計膜厚は20μm以下が好ましく、10〜16μmがより好ましい。該膜厚が20μmを超えると、電荷輸送層内での、短波長レーザの吸収や散乱が大きくなり、鮮鋭性の低下や、残留電位の増加が発生しやすい。
又、本発明に係わる感光体の表面層には酸化防止剤を含有させることが好ましい。表面層は感光体の帯電時の活性ガス、例えばNOxやオゾン等で酸化されやすく、画像ボケが発生しやすいが、酸化防止剤を共存させることにより、画像ボケの発生を防止することが出来る。該酸化防止剤とは、その代表的なものは有機感光体中ないしは有機感光体表面に存在する自動酸化性物質に対して、光、熱、放電等の条件下で酸素の作用を防止ないし、抑制する性質を有する物質である。代表的には下記の化合物群が挙げられる。
Figure 0004604958
Figure 0004604958
Figure 0004604958
Figure 0004604958
又、本発明に係わる感光体の最上層には、含フッ素樹脂微粒子を含有させた構成が好ましい。再表面層に含フッ素樹脂微粒子を含有させることにより、感光体表面に形成されたトナー画像の記録紙等への転写性が向上し、ドット画像の再現性を向上させる。
中間層、電荷発生層、電荷輸送層等の層形成に用いられる溶媒又は分散媒としては、n−ブチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、イソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジオキサン、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジメチルスルホキシド、メチルセロソルブ等が挙げられる。本発明はこれらに限定されるものではないが、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、メチルエチルケトン等が好ましく用いられる。また、これらの溶媒は単独或いは2種以上の混合溶媒として用いることもできる。
カウンター現像方式の現像装置(現像手段)を図1により説明する。なお、図1の現像装置は接触式二成分タイプの現像装置であるが、本発明はこの接触式二成分タイプの現像装置に限定されず、例えば、非接触式一成分タイプの現像装置も採用できる。現像装置102は、二成分現像剤を収容した現像容器110の開口部に、円筒状の磁石121を非回転に配置した現像スリーブ120(現像剤坦持体)が有機感光体(像坦持体)101に対向して配設され、この現像スリーブ120は、矢印方向に回転する有機感光体101に対しカウンター方向に回転して、その表面上に吸着保持された現像剤を有機感光体101と対向した現像部に搬送する。磁石121は、有機感光体101側に現像磁極N1を有し、この現像磁極N1から現像スリーブ120の回転方向に、第1搬送磁極S3、第2搬送磁極N2、第3搬送磁極S2、及び第3搬送磁極と離間磁極を構成する汲み上げ磁極S1を有している。
現像容器110内の現像剤は、磁石121の汲み上げ磁極S1に対応する現像スリーブ120の表面上の位置(汲み上げ位置)Qで、汲み上げ極S1の作用により現像スリーブ120上に吸着保持され、現像ブレード122(現像剤層厚規制手段)によって層厚が規制されたのち現像部に至り、現像部で現像磁極N1の作用により磁気ブラシ(現像ブラシ)を形成して、有機感光体101上の潜像を現像する。
現像によってトナー濃度が低下した現像剤は、第1、第2搬送磁極S3、N2の作用によって、現像容器110内まで現像スリーブ120上に保持されて戻され、第3搬送磁極S2と汲み上げ磁極S1の中間の磁束密度が最も小さい現像スリーブ120表面上の位置(現像剤落下位置)Pで、現像スリーブ120上から剥離して落下する。現像剤が剥離された現像スリーブ120は、上記のように、汲み上げ位置Qで新たな現像剤が吸着保持される。
現像容器110内の現像スリーブ120の下方には、第1の攪拌搬送部材123が設置され、隔壁140を介して更に第2の攪拌搬送部材124が設置されている。これら第1、第2の攪拌搬送部材123、124は、スクリュータイプとされ、らせん状のスクリュー羽根128及びその羽根の鍔間の板状突起130を有してなっている。
現像スリーブ120上から剥離したトナー濃度が低い現像剤は、第1攪拌搬送部材123上に落下して、第1攪拌搬送部材123により近傍の現像剤と軸方向に攪拌搬送され、隔壁140の一端部の図示しない開口を通って、第2攪拌搬送部材124に受け渡される。第2攪拌搬送部材124は、受け渡された現像剤、及び現像容器110の補給口118から補給されたトナーを攪拌しながら上記と逆回転に搬送し、隔壁140の他端部の図示しない開口を通って、第1攪拌搬送部材123側に戻す。
カウンター現像方式の好ましい構成を説明する。尚、ここで、図1における現像磁極N1付近の現像部における感光体101と現像スリーブ120間の間隙を現像ギャップ(Dsd)、現像磁極N1により現像スリーブ120上に形成される磁気ブラシの高さを現像ブラシ高さ(h)と言う。
(1)現像ギャップ(Dsd):0.2〜0.6mm
Dsdを0.2〜0.6mmにすると、強い現像電界のなかで現像が行われ、磁性キャリアの現像スリーブへの拘束力が大きくなり、磁性キャリアが感光体に移行して付着することを防止できる。また、現像ギャップでの現像電界が高くなるので、エッジ効果が低減し、現像能力が向上する。従って、横ライン像の細りや後端部白抜け(後端部現像不良)などの発生を防止し、ベタ画像の現像性を向上することが出来る。
(2)磁気ブラシの食い込み深さ(Bsd):0.0〜0.8mm、尚、磁気ブラシの食い込み深さ(Bsd)=現像ブラシ高さ(h)−現像ギャップ(Dsd)
磁気ブラシ食い込み深さを0.0〜0.8mmにすることにより、現像部での現像剤への圧接が軽減され、現像スリーブ120と現像ブレード122との間隙からの現像剤のすり抜けが防止される。また、磁気ブラシの不均一当接によって生ずる孤立ドット画像の現像不良やハーフトーン画像のざらつき感の増加を防止出来る。磁気ブラシ食い込み深さが0以下、すなわち、非接触状態では濃度の低下が起きやすいし、0.8mmより大きいと、ニップ部から現像剤が溢れ、均一な画像形成が期待できない。
(3)現像スリーブと感光体の周速比(Vs/Vopc):1.2〜3.0
感光体に対する現像スリーブの周速比を1.2〜3.0にすることにより、高い現像性を得ることができる。周速比を上げすぎると、感光体に対する現像スリーブ上の磁気ブラシの接触頻度が多くなり過ぎ、潜感光体に対する磁気ブラシの当たり具合、すなわち機械的力が極端に大きくなり過ぎ、磁気ブラシからキャリアが脱落しやすくなり、感光体にキャリアが付着しやすくなり、その結果、感光体上のトナー像に磁気ブラシの刷毛目が生ずる。また逆に周速比を下げすぎると、感光体に対する磁気ブラシの接触機会が減りすぎて、現像性が低下することになる。従って、周速比が1.2よりも小さいと濃度が低くなり、3.0より大きいとトナーの飛散、キャリアの付着あるいは現像スリーブの耐久性に問題が出てくる。これに対し、周速比を上記範囲にすることにより、刷毛目を防止することができる。更には現像能力が極端に高くなり過ぎてエッジ効果が強調されるのを防止する作用も有する。
(4)現像バイアス条件
感光体の表面電位V0と現像スリーブに付加される現像バイアスの直流成分Vdcの差│V0−Vdc│が100〜300V、該現像バイアスの直流成分Vdcが−300V〜−650V、該現像バイアスの交流成分Vacが0.5〜1.5kV、周波数3〜9kHz且つDuty45〜70%(矩形波での現像側の時間比率)、矩形波とすることが好ましい。すなわち、現像スリーブの外径がφ30mm以下、感光体の外径がφ60mm以下と小型の二成分現像装置においては、現像スリーブを小径にしたことにより現像ニップ幅が小さくなり、現像能力が低下するが、上記現像バイアス条件により、この現像能力の低下を改善できる。
次に、本発明のプロセスカートリッジならびに電子写真装置について説明する。図2に本発明の有機感光体を有するプロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成を示す。
図2において、11はドラム状の本発明の有機感光体であり、軸12を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。有機感光体11は、回転過程において、一次帯電手段13によりその周面に正又は負の所定電位の均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光等の露光手段(不図示)から出力される目的の画像情報の時系列電気デジタル画像信号に対応して強調変調された露光光14を受ける。こうして有機感光体11の周面に対し、目的の画像情報に対応した静電潜像が順次形成されていく。
形成された静電潜像は、次いで現像手段15によりトナー現像され、不図示の給紙部から有機感光体11と転写手段16との間に有機感光体11の回転と同期して取り出されて給紙された転写材17に、有機感光体11の表面に形成担持されているトナー画像が転写手段16により順次転写されていく。
トナー画像の転写を受けた転写材17は、有機感光体面から分離されて像定着手段18へ導入されて像定着を受けることにより画像形成物(プリント、コピー)として装置外へプリントアウトされる。
像転写後の有機感光体11の表面は、クリーニング手段19によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面化され、更に前露光手段(不図示)からの前露光光20により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。なお、一次帯電手段13が帯電ローラー等を用いた接触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要ではない。
本発明においては、上述の有機感光体11、一次帯電手段13、現像手段15及びクリーニング手段19等の構成要素のうち、複数のものを容器21に納めてプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリンター等の電子写真装置本体に対して着脱自在に構成してもよい。例えば、一次帯電手段13、現像手段15及びクリーニング手段19の少なくとも一つを有機感光体11と共に一体に支持してカートリッジ化して、装置本体のレール等の案内手段22を用いて装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジとすることができる。
さらに、本発明を適用したフルカラー画像形成装置として、電子写真方式のプリンタ(以下、単にプリンタという)の一実施形態について説明する。
図3は、本実施形態に係るプリンタの概略構成図である。図において、潜像担持体たる感光体56は、図中反時計回りに回転駆動されながら、その表面がコロトロンやスコロトロンなどを用いる帯電チャージャ53によって一様帯電せしめられた後、図示しないレーザ光学装置から発せられるレーザ光Lの走査を受けて静電潜像を担持する。この走査はフルカラー画像をイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの色情報に分解した単色の画像情報に基づいてなされるため、感光体ドラム56上にはイエロー、マゼンタ、シアン又はブラックという単色用の静電潜像が形成される。感光体ドラム56の図中左側には、リボルバ現像ユニット50が配設されている。これは、回転するドラム状の筺体の中にイエロー現像器、マゼンタ現像器、シアン現像器、ブラック現像器を有しており、回転によって各現像器を感光体ドラム56に対向する現像位置に順次移動させる。なお、イエロー現像器、マゼンタ現像器、シアン現像器、ブラック現像器は、それぞれイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、ブラックトナーを付着せしめて静電潜像を現像するものである。感光体ドラム56上には、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック用の静電潜像が順次形成され、これらはリボルバ現像ユニット50の各現像器によって順次現像されてイエロートナー像、マゼンタトナー像、シアントナー像、ブラックトナー像となる。
上記現像位置よりも感光体ドラム56の回転下流側には中間転写ユニットが配設されている。これは、張架ローラ59a、転写手段たる中間転写バイアスローラ57、2次転写バックアップローラ59b、ベルト駆動ローラ59cによって張架している中間転写ベルト58を、ベルト駆動ローラ59cの回転駆動によって図中時計回りに無端移動せしめる。感光体ドラム56上で現像されたイエロートナー像、マゼンタトナー像、シアントナー像、ブラックトナー像は、感光体ドラム56と中間転写ベルト58とが接触する中間転写ニップに進入する。そして、中間転写バイアスローラ57からのバイアスの影響を受けながら、中間転写ベルト58上に重ね合わせて中間転写されて、4色重ね合わせトナー像となる。
回転に伴って中間転写ニップを通過した感光体ドラム56表面は、ドラムクリーニングユニット55によって転写残トナーがクリーニングされる。このクリーニングユニット55は、クリーニングバイアスが印加されるクリーニングローラによって転写残トナーをクリーニングするものであるがファーブラシ、マグファーブラシ等からなるクリーニングブラシや、クリーニングブレードなどを用いるものであってもよい。
転写残トナーがクリーニングされた感光体ドラム56表面は、除電ランプ54によって除電せしめられる。除電ランプ54には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザ(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などが用いられている。また、上記レーザ光学装置の光源には半導体レーザが用いられている。これら発せられる光については、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターにより、所望の波長域だけを用いるようにしてもよい。
中間転写ユニットの図中下側には、転写ベルトと転写バイアスローラー、駆動ローラー等各種ローラーからなる転写ユニットが配設されており、これの図中左側には、搬送ベルト64、定着ユニット65が配設されている。転写ユニットは、無端移動する転写ベルトは、図示しない移動手段によって図中上下方向に移動するようになっていてもよく、少なくとも、中間転写ベルト58上の1色トナー像(イエロートナー像)や、2色又は3色重ね合わせトナー像が紙転写バイアスローラ63との対向位置を通過する際には、中間転写ベルト58に接触しない位置まで待避移動する。そして、中間転写ベルト58上の4色重ね合わせトナー像の先端が紙転写バイアスローラー63との対向位置に進入してくる前に、中間転写ベルト58との接触位置まで移動して2次転写ニップを形成する。
一方、図示しない給紙カセットから送られてきた転写紙60を2つのローラ間に挟み込んでいるレジストローラ対61は、転写紙60を中間転写ベルト58上の4色重ね合わせトナー像に重ね合わせ得るタイミングで上記2次転写ニップに向けて送り込む。中間転写ベルト58上の4色重ね合わせトナー像は、2次転写ニップ内で紙転写バイアスローラー63からの2次転写バイアスの影響を受けて転写紙P上に一括して2次転写される。この2次転写により、転写紙60上にはフルカラー画像が形成される。
フルカラー画像が形成された転写紙60は、転写ベルト62によって紙搬送ベルト64に送られる。
搬送ベルトは64は、転写ユニットから受け取った転写紙60を定着ユニット65内に送り込む。
定着ユニット65は、送り込まれた転写紙60を加熱ローラとバックアップローラとの当接によって形成された定着ニップに挟み込みながら搬送する。
転写紙60上のフルカラー画像は、加熱ローラからの加熱や、定着ニップ内での加圧力の影響を受けて転写紙60上に定着せしめられる。
なお、図示を省略しているが、転写ベルト62や搬送ベルト64には、転写紙Pを吸着させるためのバイアスが印加されている。また、転写紙60を除電する紙除電チャージャや、各ベルト(中間転写ベルト58、転写ベルト62、搬送ベルト64)を除電する3つのベルト除電チャージャが配設されている。また、中間転写ユニットは、ドラムクリーニングユニット55と同様の構成のベルトクリーニングユニットも備えており、これによって中間転写ベルト58上の転写残トナーをクリーニングする。
図4は、本実施形態に係るプリンタの変形例である。この装置は、いわゆるタンデム方式のプリンタであり、感光体ドラム80を各色で共有させるのではなく、各色用の感光体ドラム80Y、80M、80C、80Bkを備えている。また、ドラムクリーニングユニット85、除電ランプ83、ドラムを一様帯電せしめる帯電ローラ84も、各色用のものを備えている。なお、図3に示したプリンタではドラム一様帯電手段として帯電チャージャ53を設けていたが、このプリンタでは帯電ローラ84を設けている。
タンデム方式では、各色の潜像形成や現像を並行して行うことができるため、リボルバ式よりも画像形成速度を遙かに高速化させることができる。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。尚、文中の「部」は質量部を表す。
感光体1の作製
〈中間層用塗布液1〉(UCL−1)
酸化亜鉛粒子(数平均一次粒径:50nmの酸化亜鉛100部に対してカップリング剤N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランを10部並びにトルエン200部を混合し、撹拌しながら2時間還流、その後トルエンを留去し、135℃で2時間熱処理したもの) 33部
メラミン樹脂(ユーバン20SE−60) 6部
n−ブチルアルコ−ル 25部
ブチラール樹脂:PVB(BM−1、積水化学社製) 5部
シリコーンボール(トスパール120、東芝シリコーン社製) 3部
レベリング剤(シリコーンオイルSH29PA、東レダウコーニングシリコーン社製)
0.01部
上記組成物を調製し、サンドミルにて2時間の分散処理を行い、中間層用塗布液1を得た。さらに、浸漬塗布法により、直径30mm、肉厚1mmの円筒状アルミニウム基体の外周面に上記の塗布液を塗布し、150℃、30分の乾燥硬化を行って膜厚7μmの中間層を形成した。
〈電荷発生層用塗布液1〉(CGL−1)
電荷発生物質:塩化ガリウムフタロシアニン(CuKα線を用いたX線回折スペクトルのブラッグ角度(2θ±0.2°)が少なくとも7.4°,16.6°,25.5°,28.3°の位置に回折ピークを有する) 15部
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂(VMCH、日本ユニカー社製) 10部
n−ブチルアルコール 300部
上記組成物を調製し、サンドミルにて4時間分散し、電荷発生層用塗布液1を得た。この塗布液を中間層上に浸漬塗布し、乾燥して、膜厚0.2μmの電荷発生層を形成した。
〈電荷輸送層用塗布液1〉
電荷輸送物質(CT1−27) 4部
ビスフェノールZポリカーボネート樹脂(分子量:4万) 6部
クロルベンゼン 80部
上記組成物を調製し、電荷輸送層用塗布液を得た。この塗布液を電荷発生層上に塗布し、130℃、40分の乾燥を行って膜厚25μmの電荷輸送層を形成し、感光体1を得た。
感光体2の作製
中間層膜厚を20μmに変更し、電荷輸送物質をCT1−27からCT1−7に変更した以外は感光体1と同様にして、感光体2を作製した。
感光体3の作製
中間層膜厚を15μmに変更し、電荷輸送物質をCT1−27からCT1−21に変更した以外は感光体1と同様にして、感光体3を作製した。
感光体4の作製
中間層膜厚を30μmに変更し、電荷輸送物質をCT1−27からCT1−51に変更した以外は感光体1と同様にして、感光体4を作製した。
感光体5の作製
〈中間層用塗布液2〉(UCL−2)
酸化チタン(数平均一次粒径:50nmの酸化チタン100部をトルエン500部と撹拌混合し、カップリング剤γ−メタクリロプロピルトリメトキシシラン15部を添加して5時間撹拌。120℃で2時間熱処理(焼き付け)を行った。さらに190℃で2時間熱処理を行い、被覆処理が施されたもの) 35部
ブロック化イソシアネート(スミジュール3175、住友バイエルウレタン社製)
15部
ブチラール樹脂(BM−1、積水化学社製) 6部
メチルエチルケトン 44部
上記組成物を調製し、1mmφのガラスビーズを用いてサンドミルで2時間の分散処理を行い分散液を得た。さらに、得られた分散液に、触媒としてのジオクチルスズジラウレート0.005質量部、シリコーンオイル(SH29PA、東レダウコーニングシリコーン社製)0.01質量部を添加して中間層用塗布液2を得た。この塗布液をアルミニウム基体(直径30mm、肉厚1mm)の外周面に浸漬塗布法により塗布し、160℃で100分の乾燥硬化を行った。このようにして膜厚20μmの中間層を形成した。
〈電荷発生層用塗布液2〉(CGL−2)
電荷発生物質:チタニルフタロシアニン顔料(CuKα線を用いたX線回折スペクトルのブラッグ角度(2θ±0.2°)の27.3°位置に最大の回折ピークを有する)
15部
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂(VMCH、日本ユニカー社製) 10部
n−ブチルアルコール 300部
上記組成物を1mmφのガラスビーズを用いてサンドミルにて4時間分散し、電荷発生層用塗布液を得た。この塗布液を上記中間層上に浸漬塗布し、乾燥して、膜厚0.2μmの電荷発生層を形成した。この上に感光体1で用いた電荷輸送層用塗布液1を上記電荷発生層上に塗布し、130℃、40分の乾燥を行って膜厚25μmの電荷輸送層を形成し、目的の有機感光体を得た。感光体5とする。
感光体6の作製
〈中間層用塗布液3〉(UCL−3)
酸化チタン(数平均一次粒径:100nmの酸化チタン100部をトルエン500部と撹拌混合し、カップリング剤γ−メタクリロプロピルトリメトキシシラン15質量部を添加して5時間撹拌。120℃で2時間熱処理(焼き付け)を行った。さらに190℃で2時間熱処理を行い、被覆処理が施されたもの) 60部
フェノール樹脂(J325:大日本インキ社製) 15部
ブチラール樹脂(BM−1、積水化学社製) 15部
メタノール 20部
プロパノール 40部
上記組成物を調製し、1mmφのカラスビーズを用いてサンドミルで2時間分散処理を行い分散液を得た。さらに、得られた分散液に、触媒としてのジオクチルスズジラウレート0.005部、シリコーンオイル(SH29PA、東レダウコーニングシリコーン社製)0.01部を添加して、中間層用塗布液を得た。この塗布液を円筒状のアルミニウム基体(直径30mm、肉厚1mm)の外周面に浸漬塗布法により塗布し、160℃で100分の乾燥硬化を行った。このようにして膜厚20μmの中間層を形成した。
〈電荷発生層用塗布液3〉(CGL−3)
電荷発生物質:ヒドロキシガリウムフタロシアニン(Cu−Kα線を用いたX線回折スペクトルのブラッグ角度(2θ±0.2°)が少なくとも7.3°,16.0°,24.9°,28.0°の位置に回折ピークを有する) 15部
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂(VMCH、日本ユニカー社製) 10部
n−ブチルアルコール 300部
上記組成物を調製し、1mmφのガラスビーズを用いてサンドミルにて4時間分散し、電荷発生層用塗布液を得た。この塗布液を上記中間層上に浸漬塗布し、乾燥して、膜厚0.2μmの電荷発生層を形成した。
この上に感光体1で用いた電荷輸送層用塗布液1を上記電荷発生層上に塗布し、130℃、40分の乾燥を行って膜厚25μmの電荷輸送層を形成し、感光体6を得た。
感光体7の作製
感光体1の(UCL−3)で用いた酸化チタンの平均数1次粒径100nmを15nmに変更し〈中間層用塗布液4〉(UCL−4)た以外は、感光体6と同様にして、感光体7を作製した。
感光体8の作製
中間層を下記の如く変更した以外は、感光体6と同様にして、感光体8を作製した。
〈中間層用塗布液5〉(UCL−5)
酸化チタン(数平均一次粒径8nmの酸化チタン100部をトルエン500部と撹拌混合し、カップリング剤γ−メタクリロプロピルトリメトキシシラン15部を添加して5時間撹拌。120℃で2時間熱処理(焼き付け)を行った。さらに190℃で2時間熱処理を行い、被覆処理が施されたもの) 60部
ブロック化イソシアネート(スミジュール3175、住友バイエルウレタン社製)
15部
ブチラール樹脂(BM−1、積水化学社製) 15部
メチルエチルケトン 85部
上記組成物を調製し、1mmφのカラスビーズを用いてサンドミルで2時間分散処理を行い分散液を得た。さらに、得られた分散液に、触媒としてのジオクチルスズジラウレート0.005質量部、シリコーンオイル(SH29PA、東レダウコーニングシリコーン社製)0.01質量部を添加して、中間層用塗布液を得た。この塗布液をアルミニウム基体(直径30mm、肉厚1mm)の外周面に浸漬塗布法により塗布し、160℃で100分の乾燥硬化を行った。このようにして膜厚20μmの中間層を形成した。
感光体9の作製
感光体8の(UCL−5)に用いた酸化チタンの数平均1次粒径を8nmから400nmに変更した〈中間層用塗布液6〉(UCL−6)以外は感光体8と同様にして、感光体9を作製した。
感光体10の作製(比較例1)
中間層を以下のような〈中間層用塗布液7〉(UCL−7)に変更した以外は、感光体1と同様にして、感光体10を作製した。
酸化亜鉛粒子(数平均一次粒径:50nmの酸化亜鉛100部に対してカップリング剤N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランを10部並びにトルエン200部を混合し、撹拌しながら2時間還流、その後トルエンを留去し、135℃で2時間熱処理したもの) 180部
アルコール可溶性ポリアミド樹脂(東レ(株)製CM−8000、ナイロン6/66/610/12共重合体) 40部
メタノール 500部
ブタノール 125部
からなる溶液に50℃加熱しながら溶解して、得られた液を下引き層用塗工液として、これを用いてφ30×340mmアルミニウムドラム上に塗布し、90℃で20分乾燥して、膜厚10μmの中間層を作製した。
感光体11の作製(比較例2)
中間層の膜厚を5μmに変更した以外は、感光体1と同様にして感光体11を作製した。
感光体12の作製(比較例3)
中間層の膜厚を35μmに変更した以外は、感光体1と同様に、感光体12を作製した。
感光体13の作製(比較例4)
感光体1の(UCL−1)で用いた酸化亜鉛の数平均1次粒径を50nmから4nmに変更し〈中間層用塗布液8〉(UCL−8)、中間層膜厚を7μmから20μmに変更した以外は、感光体1と同様にして感光体13を作製した。
感光体14の作製(比較例5)
感光体13の(UCL−8)で用いた酸化亜鉛の数平均1次粒径を4nmから600nmに変更した〈中間層用塗布液9〉(UCL−9)以外は、感光体13と同様にして感光体14を作製した。
尚、感光体1〜14の作製に用いた酸化亜鉛、酸化チタンは全てN型半導性を示した。又、感光体1〜14の中間層組成を下記表1にまとめた。
Figure 0004604958
評価1(カウンター現像方式による評価)
得られた感光体を市販のフルカラー複合機8050(コニカミノルタビジネステクノロジーズ(株)社製)改造機(カウンター現像方式及び下記プロセス条件に改造)に搭載し、画像評価を行った。白地部、べた黒部、及びレッド、グリーン、ブルーのソリッド画像部、文字画像部を有するオリジナル画像を用いて、A4紙に複写し評価した。詳しくは、スタート時及び5000枚毎に、文複写画像を計30万枚印刷して評価した。評価項目と評価基準を以下に示す。
評価条件
カウンター現像方式のプロセス条件としては以下の条件を用いて評価を行なった。
感光体線速;220mm/sec
磁気ブラシ食い込み深さ(Bsd);0.30mm
現像ギャップ(Dsd);0.28mm
現像バイアスの交流成分(Vac);1.0KVp−p
現像スリーブと感光体の周速比(Vs/Vopc);2.0
現像バイアスの直流成分(Vdc);−500V
感光体の表面電位V0と現像バイアスの直流成分Vdcの差(|V0−Vdc|);200V
周波数;3KHz及び9KHz
Duty;50%の矩形波
現像方式:反転現像
画像評価に当たっては高温高湿(30℃、80RH%)下にてプリントを行った。
画像評価
画像ムラ(先端簿濃度低下)
30万枚時のハーフトーン画像を作製して評価した。
ランクA:画像ムラの発生が見られず、ハーフトーン画像が明瞭に再現されている(非常に良好)。
ランクB:ハーフトーン画像が明瞭に再現されているが、反射濃度で0.04未満の画像ムラ有り(実用的に問題なし)。
ランクC:ハーフトーン画像に反射濃度で0.04以上の画像ムラ有り(実用的に問題あり)。
画像濃度
スタート時、30万枚目について濃度計「RD−918」(マクベス社製)を使用し、画像濃度についてはA4紙の反射濃度を0.000とした相対濃度で測定した。
◎:べた黒の画像が1.30以上(非常に良好)
○:べた黒の画像が1.00以上(実用上問題ないレベル)
×:べた黒の画像が1.00未満(実用上問題あり)
カブリ
スタート時、30万枚目について濃度計「RD−918」(マクベス社製)を使用し、カブリ濃度についてはA4紙の反射濃度を0.000とした相対濃度で測定した。
◎:0.010未満(非常に良好)
○:0.010以上0.020未満(実用上問題ないレベル)
×:0.020以上(実用上問題あり)
色再現性
1枚目の画像および100枚目の画像のY、M、C各トナーにおける二次色(レッド、ブルー、グリーン)のソリッド画像部の色を「MacbethColor−Eye7000」により測定し、CMC(2:1)色差式を用いて各ソリッド画像の1枚目と100枚目の色差を算出した。
◎:色差が3以下(良好)
×:色差が3より大の(実用上問題あり実用不可)
ワーム状ムラ
1万枚時のハーフトーン画像をルーペ(×20)にて観察、ワーム状ムラの有無を観察し、評価した。
◎:ムラの発生が見られない。
○:若干ムラはあるが問題なし。
×:ムラ有り。目視では波状のムラとなって実用的に問題あり。
鮮鋭性
1万枚時の文字潰れで評価した。3ポイント、5ポイントの文字画像を形成し、下記の判断基準で評価した。
◎:3ポイント、5ポイントとも明瞭であり、容易に判読可能
○:3ポイントは一部判読不能、5ポイントは明瞭であり、容易に判読可能
×:3ポイントは殆ど判読不能、5ポイントも一部あるいは全部が判読不能
結果を表2に示す。
Figure 0004604958
表中、PVBはポリビニルブチラール(ブチラール樹脂)を表す。
表2から明らかなように、カウンター現像方式で作製した画像評価では、硬化樹脂中に数平均一次粒径5〜500nmのN型半導性粒子を含有し且つ膜厚が6μmより大きく30μm以下の中間層を有する感光体1〜9は、画像濃度、ワーム状ムラ、カブリ、鮮鋭度色、再現性等の全ての評価項目で良好な特性を示しているのに対し、バインダー樹脂にポリアミドを用いた感光体10は画像ムラが発生し、カブリが低下し、鮮鋭度とワーム状ムラは現像バイアスの交流成分の周波数に影響され、鮮鋭度向上とワーム状ムラは防止は両立されていない。膜厚が5μmの感光体11はワーム状ムラが発生し、画像濃度、カブリ、鮮鋭度、色再現性が劣化している。膜厚が35μmの感光体12は鮮鋭度とワーム状ムラは解決されているいるものの、画像濃度、カブリが低下し、色再現性が劣化している。又、酸化亜鉛粒子の平均粒径が4nmの感光体13は酸化亜鉛粒子の分散性が劣化して画像ムラが発生し、カブリや画像濃度が低下し、鮮鋭度も劣化している。又、平均粒径が600nmの酸化亜鉛を用いた感光体14はワーム状ムラは無いものの、画像ムラやカブリが発生し、色再現性、鮮鋭度が劣化している。
感光体21〜感光体29の作製
感光体1〜感光体9の作製において、電荷輸送物質CT1−27をCT2−2へ、CT1−7をCT2−11へ、CT1−21をCT2−17へ、CT1−51をCT2−9へ変更した以外は同様にして感光体21〜29を作製した。
感光体21〜29を感光体1〜9と同様に評価した結果、感光体21〜29は対応する感光体1〜9とほぼ同様の評価結果が得られた。
評価2(パラレル現像方式による評価)
評価1で行なった評価を感光体1〜14について、感光体と現像スリーブの進行方向を平行に進行させるパラレル現像方式で評価した。その結果、評価1の実施例と比較例の差が明瞭に現れず、且つ全実施例及び比較例で、カウンター現像方式の場合に比し、画像濃度が低下した電子写真画像が得られた。
カウンター方向現像方法の現像装置の断面を示す図である。 本発明の有機感光体を有するプロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成の例を示す図である。 本発明の画像形成装置の例であるプリンタの概略構成図である。 本発明の画像形成装置の例であるプリンタの変形装置例の概略構成図である。
符号の説明
11 有機感光体
12 軸
13 一次帯電手段
14 露光光
15 現像手段
16 転写手段
17 転写材
18 定着手段
19 クリーニング手段
20 前露光手段
21 プロセスカートリッジ容器
22 案内手段
101 有機感光体
102 現像装置
110 現像容器
118 補給口
120 現像スリーブ
121 磁石
122 現像ブレード
123 第一搬送部材
124 第二搬送部材
128 スクリュー羽根
130 板状突起
140 隔壁
N1 現像磁極
N2 第二現像磁極
S1 汲み上げ磁極
S2 第三搬送磁極
S3 第一搬送磁極
P 現像剤落下位置
Q 汲み上げ位置

Claims (10)

  1. 有機感光体上に静電潜像を形成し、円筒状の現像スリーブにトナーを含有する現像剤による現像ブラシを形成し、該現像ブラシを有機感光体に接触させて、該静電潜像をトナー画像に顕像化する画像形成方法において、前記有機感光体は導電性支持体上に中間層を介して感光層を有し、該中間層は硬化樹脂中に数平均一次粒径5〜500nmのN型半導性粒子を含有し且つ膜厚が6μmより大きく30μm以下であり、前記有機感光体と現像スリーブ間の現像ギャップ(Dsd)が0.2〜0.6mmであり、前記有機感光体と現像スリーブ間の現像領域における磁気ブラシの食い込み深さ(Bsd)が0.0〜0.8mmであり、前記有機感光体の表面電位V0と現像スリーブに付加される現像バイアスの直流成分Vdcの差│V0−Vdc│が100〜300V、該現像バイアスの直流成分Vdcが−300V〜−650V、該現像バイアスの交流成分Vacが0.5〜1.5kV、周波数3〜9kHz且つDuty45〜70%、矩形波であり、前記現像スリーブと有機感光体の周速比(Vs/Vopc)が1.2〜3.0であり、該有機感光体の回転方向に対し、現像スリーブをカウンター方向に回転させながら静電潜像をトナー画像に顕像化することを特徴とする画像形成方法。
  2. 前記N型半導性粒子が酸化チタン粒子であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 前記N型半導性粒子が酸化亜鉛粒子であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  4. 前記N型半導性粒子が表面処理されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  5. 前記硬化樹脂がメラミン樹脂であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  6. 前記有機感光体が、中間層上に少なくとも電荷発生層及び電荷輸送層をこの順に設けた積層型有機感光体であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  7. 前記電荷発生層に電荷発生物質としてフタロシアニン顔料を含有することを特徴とする請求項6に記載の画像形成方法。
  8. 前記フタロシアニン顔料がチタニルフタロシアニン顔料又はガリウムフタロシアニン顔料であることを特徴とする請求項7に記載の画像形成方法。
  9. 有機感光体上に静電潜像を形成し、円筒状の現像スリーブにトナーを含有する現像剤による現像ブラシを形成し、該現像ブラシを有機感光体に接触させて、該静電潜像をトナー画像に顕像化する現像手段及び有機感光体に形成されたトナー画像を転写媒体に転写する転写手段を有する画像形成ユニットを複数配列して設け、該複数の画像形成ユニット毎に着色を変えたトナーを用いて有機感光体上に各色トナー画像を形成し、該各色トナー画像を有機感光体から転写媒体に転写してカラー画像を形成する画像形成方法において、前記有機感光体は導電性支持体上に中間層を介して感光層を有し、該中間層は硬化樹脂中に数平均一次粒径5〜500nmのN型半導性粒子を含有し且つ膜厚が6μmより大きく30μm以下であり、前記有機感光体と現像スリーブ間の現像ギャップ(Dsd)が0.2〜0.6mmであり、前記有機感光体と現像スリーブ間の現像領域における磁気ブラシの食い込み深さ(Bsd)が0.0〜0.8mmであり、前記有機感光体の表面電位V0と現像スリーブに付加される現像バイアスの直流成分Vdcの差│V0−Vdc│が100〜300V、該現像バイアスの直流成分Vdcが−300V〜−650V、該現像バイアスの交流成分Vacが0.5〜1.5kV、周波数3〜9kHz且つDuty45〜70%、矩形波であり、前記現像スリーブと有機感光体の周速比(Vs/Vopc)が1.2〜3.0であり、該有機感光体の回転方向に対し、現像スリーブをカウンター方向に回転させながら静電潜像をトナー画像に顕像化することを特徴とする画像形成方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の画像形成方法を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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