JP5256161B2 - 光情報記録再生装置及び情報再生装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光ディスク装置の再生信号の高S/N化に関する。
光ディスクは、青色半導体レーザと、高NA対物レンズを用いるブルーレイディスクの製品化に至って、光学系の分解能としてはほぼ限界に達している。更なる大容量化とデータ転送速度の高速化を同時に実現する方法としては、多値記録が有力である。多値記録に関する技術としては、例えば特許文献1,特許文献2,特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6,特許文献7などに述べられている。
特許文献1,特許文献2,特許文献3、特許文献4、特許文献5では、記録媒体への照射される記録光のパワーに対して記録マークの反射率が連続的に変化する媒体を提供することにより、多値レベルでの記録を可能にしている。特許文献6では、所定のセル内における記録マークの長さと位置を変調することにより、反射光量分布のパターンによる多値記録を行う方式を提供している。
一方、特許文献7では、ページデータを記録するホログラムメモリにおいて、情報光の位相を多値記録することにより、記録容量の増大を図っている。この概要について図20を用いて説明する。まず、データの記録時には、光源2001から出射されたレーザ光を空間光変調器2002によって変調し、これを記録媒体2003に入射することで情報を記録する。ここで、空間光変調器2002は図21(a)のように多数のピクセルからなり、このうち中心部分を通過する光に対して各ピクセルに位相変調を行い、情報光とする。(図の白い部分は位相0、灰色部分は色の濃さに応じた位相変調、黒い部分は透過率0を表す。)周辺部分を通過する光に対しては無変調もしくは適当な位相変調を行い、参照光とする。このとき、情報光と参照光の干渉パターンが記録媒体2003に記録される。次に再生時には、空間光変調器2002において図21(b)のように空間光変調器の中心部分では変調を行わずにDC光とし、周辺部分については記録時と同じ変調を施して、それぞれの部分を通過したレーザ光を記録媒体に照射する。すると、参照光の照射によって情報光が生成され、これにDC光が重なった状態の光がイメージセンサ2004によって検出される。このとき、検出される光は情報光とDC光と干渉を起こしたものであり、情報光の各ピクセルはそれぞれの位相に対応した強度変調を受け、検出される。更に、上記DC光の位相を空間光変調器2002により一様に変化させ、同様の測定を行う。すると、情報光の各ピクセルにおけるDC光との位相関係が変化するため、異なった強度パターンの光がイメージセンサで検出される。このように、DC光の位相を0、π/2、π、3π/2の4種類の状態におけるイメージセンサ2004の出力を得ることにより、情報光の各ピクセルの位相値を得ることができる。また、特許文献7では、位相変調と併せて強度変調も行い、さらに多値度を高めている。
また、記録容量を高める別のアプローチとして、通常のCDやDVDのような光ディスクと同じく、光を記録媒体上に回折限界近くまで集光し、対向する2つの光を同一箇所に集光することで、集光点付近での2つの光の干渉縞(定在波)を記録する方法が検討されている。(例えば非特許文献1、特許文献8参照)この方式では、面記録密度は従来の光ディスクと同程度である一方で、記録層の多層化が容易、多重記録が可能であって大容量化が容易であり、かつ干渉を記録する方式でありながら、ページデータホログラムのような厳しいトレランスが要求されず、実装が比較的容易であるという利点がある。
特開2001−184649号公報(対応EP1235210A) 特開昭58−215735号公報(対応GB2122408A) 特開平2−064932号公報 特許第3559590号 特開昭61−211835号公報(対応USP4711815) 特許第3033864号(対応USP5555231) 特開2008−310924号公報(対応US2008/0310281) 特開2007−220206号公報(対応EP1986187A)
R.R. Mcleod et al., "Microholographic multilayer optical disk data storage," Appl, Opt., Vol. 44, 2005, pp.3197
上記特許文献1,特許文献2,特許文献3、特許文献4、特許文献5においては、反射光量レベルの大きさによって多値データを判別するが、これは図22のように、通常の光ディスクのように2値レベルで記録、再生する場合に比べて判別すべきレベルの差が近接し、実質的に信号レベルが低下するのと同じ状況になる。すなわち、多値度(多値レベルの数)に比例して信号のS/N比が低下するため、大幅な多値化は実質的に困難であるという本質的な問題がある。特許文献6においても、多数の検出器を用いて信号光を検出するため、各検出器当たりの光量が低下し、上記と同様にS/N比の不足によって多値度を大幅に増やすのは困難である。更に、多数の検出器と、それらの出力に対する複雑な信号処理が必要になることから、装置の複雑化、高コスト化が懸念される。
また、特許文献7では、記録された位相情報を読み出すために、1つの記録箇所に対して4回読出しを行う必要がある。さらに読み出しの度にDC光の位相を変える必要があり、この位相の切り替えも位相変調器の応答速度程度の時間を要するため、実質的なデータ読出し速度が(従来の強度変調を行う場合に比べて)大幅に低下してしまう。さらに、4回の読み出しの間に光源のパワーや、これに伴う記録媒体における散乱光が揺らぐため、位相値を推定するための4回の読み出しの値はそれぞれランダムな誤差を含む。これによって推定される位相値がゆらぐ。同様に、検出器のノイズも位相値のゆらぎの原因となる。この検出器に由来する位相ゆらぎは、検出される光強度レベルが十分大きければ問題とならない。上記DC光の強度が十分大きければ十分な光強度レベルを得ることが可能であるが、実際は検出器の飽和により入力可能な光量に制限があるため、十分な光強度レベルを得られない虞がある。以上の理由により、特許文献7に記載の方法では位相値のゆらぎが発生するため、位相の多値度を大幅に増やすのは実質的に困難である。
また、特許文献8、非特許文献1の方法では、大容量化が容易である一方で、面記録密度が従来技術を上回らないことから、データ転送速度の向上が難しいという課題がある。また、一般に、これらの方法における信号光強度は微弱であり、特許文献1等と同様に、多値レベルで記録再生を行う場合に実質的に信号レベルが低下するため、著しくS/N比が不足する。従って多値レベルでの記録再生は実質的に困難である。
上記課題に鑑み、本発明の目的は、多値度を高めることが容易で、高い記録密度と高速な読み出しを両立することが可能な、光情報記録再生装置を提供することである。
本発明の目的を達成するために以下の手段を用いた。
(1)2つの光束を対向させて光情報記録媒体中の同一箇所に集光させ、前記2つの光束の干渉により生じる定在波を記録する光情報記録再生装置であって、前記2つの光束の一方または両方の位相を変調する電気光学変調器などの位相変調手段によって光情報記録媒体に位相情報を記録し、情報が記録された光情報記録媒体に前記2つの光束のいずれか一方を照射することによって生成される再生光を、前記光源から生成される再生用参照光と干渉させ、互いに干渉の位相が異なる3つ以上の干渉光を同時に生成し、前記3つ以上の干渉光を検出し、検出器の出力から前記位相変調手段による位相変調を復調した。
これにより、各種ノイズの影響を受けることなく、精度良く多値信号の記録再生が可能となり、記録密度とデータ転送速度を同時に向上することが可能となる。
なお、ここで、2つの光束を対向させて媒体の同一箇所に集光させるが、光のガウシアン分布の頂点が完全に一致する必要はなく、2つの光束の干渉が生じる程度であれば良い。
(2)別の手段として、前記位相変調手段で変調される位相を差分符号化した。これにより、記録時または再生時の光情報記録媒体の面ぶれなどによる検出位相の誤差を除去することができ、多値度を容易に高めることができる。
(3)別の手段として、前記4つの干渉光の干渉の位相が互いにほぼ90度ずつ異なることとし、位相がほぼ180度異なる干渉光の対を電流差動型の差動検出器によって検出した。これにより、再生時の再生用参照光強度による検出器の飽和を避けることができ、十分な増幅効果が得られ、十分なS/N比を確保することが可能となる。
(4)別の手段として、前記光源がパルス状に発光し、光源が発光している時間には前記位相変調手段が一定の位相を駆動し、光源が発光していない時間に前記位相変調手段が駆動位相を切り替えることとした。
これにより、位相記録の精度を高く保つことが可能となり、多値度の向上が容易となる。
(5)別の手段として、前記2つの光束の両方あるいはいずれか一方の光路長の調整を行い、前記再生光と前記再生用参照光の両方あるいはいずれか一方の光路長の調整を行った。これにより、記録媒体の面ぶれが非常に大きい場合にも記録時、再生時に発生する位相誤差を小さく抑えることができ、多値度の向上を容易にすることができる。
(6)別の手段として、光路長調整を同一の機構で行うこととした。これにより、装置の小型化、低コスト化を図ることができる。
(7)別の手段として、前記再生用参照光として、前記2つの光束のうち、再生光の生成に用いない光束を用いた。これにより、再生時の前記再生光と前記再生用参照光の光軸を容易に合致させることが可能となり、安定した信号出力が得られる。
(8)別の手段として、前記再生用参照光として、前記2つの光束のうち、再生光の生成に用いた光束を用いた。これにより、再生時の前記再生光と前記再生用参照光の光軸を容易に合致させることが可能となり、安定した信号出力が得られるだけでなく、光利用効率を高めることが可能となる。
(9)別の手段として、2つの光束を対向させて光情報記録媒体中の同一箇所に集光させ、2つの光束の干渉により生じる定在波を記録する光情報記録再生装置であって、前記2つの光束の一方または両方の電場の複素振幅を変調する複素振幅変調手段によって光情報記録媒体に複素振幅情報を記録し、情報が記録された光情報記録媒体に前記2つの光束のいずれか一方を照射することによって生成される再生光を、前記光源から生成される再生用参照光と干渉させ、互いに干渉の位相が異なる3つ以上の干渉光を同時に生成し、前記3つ以上の干渉光を検出し、検出器の出力から前記複素振幅変調手段による複素振幅変調を復調した。
これにより、位相変調のみを行う場合に比べてさらに多値度を向上することが可能であり、大容量化、転送速度の増加を狙うことができる。
(10)別の手段として、前記複素振幅変調手段は、強度変調手段と位相変調手段からなり、前記強度変調手段は、前記光源の発光強度を変調することとした。これにより、部品点数を抑えることができ、小型化、低コスト化が可能となる。
(11)別の手段として、前記複素振幅変調手段として、単一の位相変調手段を用い、干渉縞の記録時に位相を変化させることで再生光強度の変調を行い、変調位相の中心値を変化させることで位相変調を行った。これにより、部品点数を抑えることができ、小型化、低コスト化が可能となる。
記録レベルの多値度を高めることが容易で、高い記録密度と高速なデータ転送速度を両立することが可能な、光情報記録再生装置を提供することができる。
本発明の基本的な実施形態 対向する2つの光束により定在波が生成されることを説明する図。 定在波による位相記録の原理を説明する図。 光源の発光パターンと、位相変調の関係を示す図 信号光、参照光、サーボ光の記録媒体中の状態を示す図 記録された定在波の位置によって再生光の位相が変調されることを説明する図。 電流差動型の差動検出器の構成を示す図。 光路長調整を行う別の実施形態の構成図。 信号光の光束を再生用参照光として用いる別の実施形態を示す図。 再生光の生成に用いた参照光を、再生用参照光として用いる別の実施形態を示す図。 光電場の複素振幅を記録再生する別の実施形態の構成図。 強度変調と位相変調によって光電場の複素振幅を変調する実施形態において、光源の発光パターンと、強度変調と位相変調の関係を示す図。 複素振幅変調器によって光電場の複素振幅変調を行う別の実施形態の構成図。 複素振幅変調器の構成図。 変調方式の違いによる信号点配置の違いを示す図。 光源の発光パワーを変化させることで強度変調を行う別の実施形態を示す図。 単一の位相変調器によって光電場の複素振幅変調を行う別の実施形態を示す図。 単一の位相変調器によって光電場の複素振幅変調を行う実施形態における、位相変調器の変調パターンを示す図。 単一の位相変調器によって光電場の複素振幅変調を行う実施形態における、位相変調器の別の変調パターンを示す図。 従来技術の構成図 従来技術において空間変調器での変調パターンを示す図 2値レベルと多値レベルの再生信号の比較を表す図 信号光として参照光の記録媒体からの透過光を用いる場合の構成図。 検出光学系において3つの位相状態の光を検出する場合の構成図。 位相8値変調、強度2値変調それぞれの場合の再生信号シミュレーション結果を示す図。 強度4値、位相8値変調の再生信号シミュレーション結果を示す図。
以下、図1を用いて本発明の実施形態を説明する。
図1は本発明の基本的な実施形態である。まず記録時の動作について説明する。マイクロプロセッサ101からの指示により、ドライバ102は半導体レーザ103に対して後述するドライバ104による信号変調と同期したパルス状の駆動を行い、半導体レーザ102をパルス発光させる。この光束はコリメートレンズ105によって平行光となり、λ/2板106を透過した後に偏光ビームスプリッタ107に入射する。偏光ビームスプリッタ107は分離面に入射するp偏光をほぼ100%透過し、s偏光をほぼ100%反射させる機能を有している。半導体レーザからの光束の偏光状態はp偏光となっており、また記録時にはλ/2板106の光学軸の方向は水平面に対して0度に設定されており、偏光ビームスプリッタ107においてすべての光束が透過する。次に光はλ/2板108を通過した後に偏光ビームスプリッタ109に入射する。ここで記録時にはλ/2板108の光学軸方向は水平面に対して22.5度に設定されており、光束が45度方向の偏光となって偏光ビームスプリッタ109に入射し、光束のp偏光成分が透過、s偏光成分が反射する。この透過光(以後、信号光と呼ぶ)、反射光(以後、参照光と呼ぶ)が記録に用いられる。
信号光はλ/2板110によってs偏光とされた後に、位相変調器111を通過し、前記半導体レーザ103のパルス発光と同期して位相が変調される。次に信号光は偏光ビームスプリッタ112を反射し、λ/4板113によって右回り円偏光となり、リレーレンズ114を通過し、ガルバノミラー115で反射して対物レンズ116によって記録媒体117の中に集光される。
位相変調器111はマイクロプロセッサ101から送られたユーザデータが符号化回路118によって多値データとして符号化され、これがドライバ104に送られて位相変調器111における変調信号となる。本実施例では8値の変調とし、位相変調器111によって信号に加えられる位相は0、π/4、π/2、3π/4、π、5π/4、3π/2、7π/4の8種類である。さらに、後述する安定した再生信号の取得のために、差分符号化を行う。すなわち、ある変調位相の値と直前の変調位相の差を記録信号とする。
参照光はλ/4板119を通過して左回り円偏光となり、リレーレンズ120を通過し、ダイクロイックミラー121で反射して対物レンズ122によって記録媒体117の中に集光される。
信号光と参照光は記録媒体117において同一の場所に集光される。すると、図2に示すように光の進行方向が正反対である信号光、参照光の干渉により光強度分布において定在波(干渉縞)が発生する。信号光、参照光は集光点付近においてパワー密度が急激に高くなるため、図2に示すように定在波が実質的に集光点の近傍に局在するような状態となる。記録媒体117はこの定在波の各位置における強度の大小に応じて屈折率変化を生じ、干渉縞のパターンが媒体の屈折率変化として記録される。
ここで、本発明の位相状態の記録の原理について述べる。上記の干渉縞について、例えば強度0となる位置(すなわち定在波の節の位置)は、信号光、参照光の光路長差(すなわち位相差)によって決まる。従って、位相変調器111によって信号光の位相(光路長)が変化すると、これに応じて図3のように干渉縞の分布が光の進行方向にシフトする。(より正確には、信号光、参照光のパワー密度に起因する包絡線は変化せずに、干渉縞の位相のみがシフトする)すなわち、信号光に与えた位相変調の量が、記録媒体の屈折率分布の、光の進行方向の位置として記録される。
このことをより深く理解するために、数式を用いて説明する。信号光、参照光は、集光点の近傍ではほぼ平面波とみなせるため、それぞれの電場が
のように表される。但しIは信号光、参照光の強度(信号光、参照光の強度は等しいと仮定)、λは光の波長、nは記録媒体の屈折率、xは光の進行方向の座標、cは光速、tは時刻である。
これらの重ね合わせによって生じる、干渉光の強度は
と表される式中に時間tを含まないことから、干渉光の強度分布が時間によらない定在波であることを表しており、周期は半波長λ/2となる。ここで信号光の光路長をΔlだけ変調すると、干渉光の強度分布は
となり、干渉縞の分布がΔl/2シフトする。従って、信号光の光路長(位相)の変調が、干渉縞の強度分布のシフトという形で現れ、これが媒体の屈折率分布として記録される。ここで重要なことは、変調される光路長(位相)と記録される縞のシフト量とが、厳密に線型な関係になっており、その比例係数は記録媒体や光学系によらないということである。特許文献1などの従来の多値記録方式では、光強度などの変調レベルに対する記録媒体の応答が線型でない、もしくは比例係数が媒体や光学系に依存するために、精度良く多値レベルを記録することが難しかった。これに対して本発明の方式においては、上記のごとく変調量が極めて精度良く記録状態に反映されるため、簡易で高精度な記録が可能となり、その結果容易に多値度を高めることができる。
ここで、発光パルスと位相変調器111の変調について詳しく述べる。1つの位相変調信号を記録媒体に記録する間、変調位相は一定値であることが望ましい。そうでなければ1箇所に複数異なる位相の干渉縞が記録されることになり、再生信号レベルの低下や再生信号の誤差を生じる原因となる。このため、図4のごとく、光源が発光状態である間に位相変調器の変調位相を固定し、発光していない状態のときに次の変調位相へと切り替えればよい。
さて、図1に戻り、安定して記録動作を行うためのサーボ機構について説明する。半導体レーザ123は半導体レーザ103と異なる波長で発振する半導体レーザであり、マイクロプロセッサ101からの指示によりドライバ124によって駆動され、p偏光の光束を出射する。(以後、この光束をサーボ光と呼ぶ。)本実施例では光源103が405nm、光源123が650nmとした。
この光束はコリメータ125を通過して平行光となった後、偏光ビームスプリッタ126とλ/4板127を通過し、右円偏光となってダイクロイックミラーに121入射する。ダイクロイックミラー121は波長405nmの光を反射し、650nmの光を透過する性質があり、これにより参照光とサーボ光が同軸とされる。サーボ光は、対物レンズ122によって記録媒体中117に形成されているサーボ面に集光される。(図5を参照のこと。)サーボ面は記録型のCD,DVDなどと同じようにグルーブ(溝)が形成されており、サーボ面からの反射光を4分割ディテクタによって検出し、対物レンズアクチュエータにサーボ信号をフィードバックすることで、フォーカスサーボ、トラックサーボを行うことができる。本実施例ではフォーカスサーボとして非点収差法を、トラックサーボとしてプッシュプル法を採用した。このとき、参照光はサーボ光と同軸になっているため、記録媒体上での集光点の相対位置が保たれる。従って、リレーレンズ114,120を適切に設定し、サーボ面に対して一定の距離の平面内に干渉縞を記録することができる。また、リレーレンズを構成する一方のレンズを光軸方向に動かすことにより、参照光の集光点の光軸方向の位置が変わる。これにより、一様な記録媒体中に多層記録を行うことができる。なお、リレーレンズ114,120は各設定において記録媒体で発生する球面収差をキャンセルし、回折限界の集光が行えるように設計されている。
なお、本実施例では信号光、参照光生成のための半導体レーザ103とは別個にサーボ光生成のための光源を123を用いたが、これは本発明において必須の構成ではなく、例えば同一光源から信号光、参照光、サーボ光を生成してもよい。
一方、信号光は記録媒体117中で参照光と同一の集光点に集光される必要がある。このため、記録媒体117を透過した参照光を用いてサーボ駆動を行う。具体的には、記録媒体117を通過した参照光を4分割ディテクタ129によって検出し、非点収差法によって対物レンズ116の光軸方向位置を制御し、ラジアル方向のプッシュプル法によって対物レンズ116のラジアル方向位置を制御し、タンジェンシャル方向のプッシュプル法によってガルバノミラー115のタンジェンシャル方向の角度を制御する。これにより、参照光と信号光の光束を完全に一致(進行方向のみ逆)させることができ、信号光の集光点を参照光の集光点と一致させることで効果的に定在波を発生させる。
次に、再生時の動作について説明する。半導体レーザ103はDC発光し、λ/2板106を通過して偏光ビームスプリッタ107に入射する。ここで再生時にはλ/2板106は光学軸方向が水平方向に対して22.5度に設定されており、45度偏光となった光束の成分が偏光ビームスプリッタ107を反射し、成分が透過する。透過光はλ/2板108を通過して偏光ビームスプリッタ109に入射するが、再生時にはλ/2板108は光学軸方向が水平方向に対して45度に設定されており、光束はs偏光となって偏光ビームスプリッタ109において全反射する。すなわち、記録時に信号光と呼ばれていた光束は生成されず、参照光のみが生成される。参照光は記録時と同じ光路を辿り、記録時と同様に半導体レーザ123の光束によってサーボ制御された対物レンズ122よって記録媒体117中に集光される。ここでもリレーレンズ120を適切に設定することで、所定の記録層上に参照光を集光させる。
ここで、記録時に定在波が記録媒体117の屈折率変化として記録された場所に参照光が照射されると、周期的な屈折率変化によって反射光が生成される。そして記録されている干渉縞の光軸方向の位置によって、異なった位相で反射光が生成される。このことは次のようにして理解される。例えば、図6のように反射体である屈折率変化の分布が遠ざかれば、一般的なミラーでの反射と同じく遠ざかった距離の2倍の光路長が加わる。ここで既に述べたように、記録時に位相変調器で信号光に加えた光路長(位相)の半分の距離が定在波分布のシフトとなっていたため、再生時にはこのシフト量の2倍、すなわち位相変調器111で信号光に加えた位相と等しい量の位相が、反射光に与えられることになる。従って、この反射光は、記録時の信号光と同じ位相で出射されることになる。以後、この反射光を再生光と呼ぶ。
上記再生光は、参照光の光路を逆方向に辿り、λ/4板119によってp偏光となるために偏光ビームスプリッタ109、偏光ビームスプリッタ130を透過する。一方、偏光ビームスプリッタ107を反射したs偏光の光束は、偏光ビームスプリッタ130を反射し、再生光と同軸になる。この光束を再生用参照光と呼ぶ。
再生光と再生用参照光は、互いに偏光が直交した状態で検出光学系131に入射する。この入射した光束は無偏光ハーフビームスプリッタ132によって透過光、反射光に2分割される。透過光は光学軸が水平方向に対して22.5度に設定されたλ/2板133を通過して偏光が45度回転し、ウォラストンプリズム134によってp偏光成分とs偏光成分に分離される。分離された光束は差動検出器135の2つのフォトダイオード136,137にそれぞれ入射し、強度の差に比例した電気信号が差動検出器135から出力される。同様に、無偏光ハーフビームスプリッタ132を反射した光束は、光学軸が水平方向に対して45度に設定されたλ/4板138を通過した後にウォラストンプリズム139によって分離され、差動検出器140で検出される。後で述べるように、ウォラストンプリズム139で分離された後の光束はいずれも再生光と再生用参照光とが干渉した干渉光であり、差動検出器135,140の出力は干渉成分を抽出したものになっている。
差動検出器135,140の出力はデジタル信号処理回路141に送られ、ここで記録されていた位相値が再生信号として得られる。得られた位相値は復調回路142で復調された後、複号回路143に送られてユーザデータに変換され、マイクロプロセッサ101を通して上位装置144に送られる。
ここで、検出光学系131で干渉光が生成され、これによって位相値を再生する原理について述べる。検出光学系131に入射する光束は、p偏光成分として再生光を、s偏光成分として再生用参照光を含んでいるため、この偏光状態をジョーンズベクトルで表すと
となる。ここでEsは再生光の電場、Er再生用参照光の電場である。また、このベクトルの第一成分はp偏光を、第二成分はs偏光を表す。この光束が無偏光ビームスプリッタ132透過し、λ/2板133を通過した後のジョーンズベクトルは
となる。次にウォラストンプリズム134によってp偏光成分とs偏光成分に分離されるため、分離された光束の電場はそれぞれ
となり、再生光と再生用参照光の重ね合わせ、すなわち干渉光となっている。一方、無偏光ビームスプリッタ132を反射したが光λ/4板138を通過した後のジョーンズベクトルは
となる。次にウォラストンプリズム139によってp偏光成分とs偏光成分に分離されるため、分離された光束の電場はそれぞれ
となり、やはり再生光と再生用参照光の重ね合わせ、すなわち干渉光となっている。従って4つの分岐光145,146,147,148の強度はそれぞれ、
となり、それぞれ第1項、第2項が再生光、再生用参照光の強度成分を表し、第3項が再生光と再生用参照光の干渉を表す項である。Δφは再生用参照光の位相を基準とした再生の位相であり、これが再生されるべき変調信号である。差動検出器135,140の出力はこれらの分岐光の強度の差分に比例するため、それぞれ

と表され、上記の干渉を表す項に比例した出力となっている。ηは検出器の変換効率である。
上記の差動検出器135,140の出力はデジタル信号処理回路141においてまずA/D変換された後、演算回路に入力され、下記の演算が出力される。
以上のように、検出光学系131によって再生光と再生用参照光の干渉光を生成し、これを検出することによって再生光の位相値を得ることができる。
なお、本実施例では4つの干渉光の強度から位相値を推定したが、干渉光強度を決めるパラメータは(1)信号光強度,(2)参照光強度,(3)信号光と参照光の位相差、の3つであるため、原理的には3つの異なる位相の干渉光強度を検出することにより、位相値が推定可能である(加えて信号光強度も推定可能)。たとえば図24に示すように、検出光学系131において、入射光束を無偏光ビームスプリッタ132,2401によって3つに分割し、そのうち1つの光束はs偏光がp偏光に対して120度の位相差を生じる位相板2402を, 別の光束にはs偏光がp偏光に対して240度の位相差を生じる位相板2403を通過させ、3つの光束のいずれも45度偏光のみを透過する偏光子2404,2405,2406を透過し、検出器2407,2408,2409によって検出する。これらの検出器の出力は
と表される(検出器の変換効率は省略)。これらの出力から、下記の演算を行うことにより位相値を推定できる。
また、下記の演算によって強度も推定可能である。
上記は、3つの異なる位相の干渉光強度を検出する例を説明したが、このように、位相、偏光を調整するようにして、4つ、5つなどの、3つ以上の複数の位相の干渉光強度を検出することができる。
ここで、本発明の位相検出方法により従来に比べて高いS/N比を得られることについて説明する。一般に、光情報再生装置においては、主な再生信号のノイズは、レーザーノイズ、ディスクノイズ、検出器ノイズ、ショットノイズに分類される。(ページデータのホログラムメモリにおいては更に散乱光のノイズが問題となる。)特許文献1やCD,DVDなどの市販の光ディスクなど、ほとんどの従来技術においては、再生時に記録媒体から反射される光強度の変化を信号として読み取る。このため、光源の発光強度の揺らぎであるレーザーノイズは再生信号にノイズとして加算され、S/N比低下の原因となりうる。また、特許文献7についても既に述べたように、4通りの出力から位相値を得る際にレーザーノイズが位相値の誤差を生ずる。これに対し、本発明では数18のごとく、光源の強度に無関係な出力が得られるため、レーザーノイズの影響を受けない。ここで重要なことは、4つの分岐光が同時に生成され、差動検出器の出力が(時間的に)同時に得られていることである。これにより、再生光や再生用参照光の強度が変動したとしても、分岐光が一様に変動するため、数18のごとく、演算において差動検出器の出力D1、D2の比が含まれており、上記の強度変動を常にキャンセルし、レーザーノイズの影響を受けない出力となる。次に、ディスクノイズは記録媒体の反射率のゆらぎであり、記録媒体から反射される光強度の変化を信号として読み取る方式に対しては、レーザーノイズと同様に揺らぎ成分となる。しかし本発明では、レーザーノイズの場合と同様にキャンセルされ、ディスクノイズの影響が抑圧される。検出器ノイズは、検出される光に関係なく検出器が持つノイズであり、記録媒体の反射率が小さいなどの原因により、検出される光の光量が小さいときに問題となる。これに対し、本発明では再生用参照光の光量を十分大きくすることで検出器ノイズの影響を抑圧することができる。このことは、数16、数17を見ることで容易に理解できる。検出器ノイズは数16、数17で表される差動検出器の出力に加算される形で現れる。しかし、再生用参照光の強度を大きくすることで、数16、数17の値を大きくすることができ、検出器ノイズの大きさを相対的に小さくすることができる。なお、本実施例では、差動検出器は図7のように、2つのフォトダイオードに入射した分岐光による光電流の差が、トランスインピーダンスアンプ701によって電流‐電圧変換される、電流差動型の構成となっている。本構成により、十分な出力レベルを得るために再生用参照光の強度を高めた場合でも、再生用参照光自身の強度による光電流は2つのフォトダイオードで等しく、キャンセルされるため、トランスインピーダンスアンプでの飽和が起きないため、十分な出力信号レベルを得ることができ、効果的にアンプノイズの相対的な大きさを抑圧することができる。また、上記の差動検出器の構成においては、フォトダイオード2つにつきトランスインピーダンス1つが対応するため、通常のディテクタのごとくフォトダイオードの光電流をトランスインピーダンスで電流―電圧変換した出力を4つ用いて演算を行うよりも検出器ノイズを3dB低減することができ、この点においてもアンプノイズの抑圧に効果的である。
このように、本発明は原理的に除去が難しいショットノイズ以外のノイズに対して十分な抑圧効果があり、従来技術に比べて大幅なS/N比の向上が可能となるため、多値度を大幅に高めることが可能となる。
図25(a)は本実施例の再生信号のシミュレーション結果を複素平面上に表示したものである。この複素平面は再生光電場の複素振幅を表しており、横軸が再生光電場の実部、縦軸が再生光電場の虚数である。図の各点が再生信号に相当する。また、横軸、縦軸のスケールはノイズが無い場合の信号レベルで規格化してある。検出された信号点が図の点線で区切られた領域のいずれに属するかによって位相値が判別される。信号点のゆらぎはレーザーノイズ(ディスクノイズと見做しても等価)、アンプノイズに由来するものであり、動径方向(強度値に対応)の揺らぎが回転方向(位相値に対応)の揺らぎに比べて大きいのは、レーザーノイズが位相値に影響せず、強度値のみに影響することを表しており、位相検出の際には上述のようにレーザーノイズの影響がほとんど無視できることを表している。これに対し、アンプノイズ、レーザーノイズが同等の場合の通常の強度2値変調の再生信号の電場の分布を図25(b)に示す。ここで図25(a)における信号の増幅率を5倍としており、図25(b)ではスケールを信号レベルで規格化しているために相対的にアンプノイズが5倍に増加している。この場合、実部の値が0.5より大きいか小さいかによって2値の判別を行うが、明らかにノイズの影響によって図25(a)に比べて判別エラーが増大している。図25(a)の場合は8値変調であるにも拘らず、十分に良好なS/N比が確保できているために判別エラーが少なく、本発明の方式が妥当であることを表している。
次に、数18で表される演算出力が、復号回路142に入力され、差分符号化されていた信号が復号化される原理について説明する。演算回路によって得られた位相Δφは、実際は変調位相以外の成分を含んでおり、正確には
と表される。ここでφsは位相変調器で変調された位相、φr1は記録された時点における信号光と参照光の光路長差(位相変調分は除く)に対応する位相差、φr2は再生時における再生光と再生用参照光の光路長差(位相変調分は除く)に対応する位相差、である。φr1、φr2はそれぞれ、主に記録時と再生時の記録媒体の面ぶれ(光軸方向の変移、100μmオーダ)によって発生する。そして、これらは時刻とともに変動する。しかし、本発明においては面ぶれの速度が数10kHz〜数100kHz程度であるのに対し、データは数10MHz〜数100MHzで書き込まれるため、隣接する書き込み位置(シンボル)ではφr1、φr2はほぼ一定である。従って隣接シンボル間の差を復号信号として出力することにより、上記の不要な位相成分φr1、φr2の影響を受けることなく信号を再生することができる。
なお、本実施例では記録時に、半導体レーザ103からの光束を分岐して信号光、参照光を生成して記録媒体の反対側から入射する構成としたが、信号光、参照光の生成方法や、それらの入射方法はこの限りではない。たとえば図23のように、記録媒体に最初に入射する光束を参照光とし、記録媒体を透過した参照光を信号光としてもよい。この場合、信号光はミラー2301で反射して同じ光路を逆に辿り、再び記録媒体に入射して参照光と干渉する。位相変調器111は記録媒体とミラー2301の間に挿入すればよい。また、特許文献8のごとく、信号光と参照光を同軸にして同一方向から記録媒体に入射し、一方の光を記録媒体の裏面に構成されるミラー面で片方の光束を反射させ、同一の集光点に反対方向から集光させる構成としてもよい。
図8は第2の実施例として、記録時、再生時に光路長調整を行う場合の構成図である。実施例1で述べたように、記録媒体117の面ぶれなどによる記録時、再生時の光路長ずれに伴う位相の誤差は、差分符号化によって解消できる。しかし面ぶれが非常に大きい場合には、これにより発生する位相の誤差が、隣接する読み出し位相値において一定とみなせなくなり、復号化する際に誤差が発生する。このため本実施例では、面ぶれによる位相誤差をキャンセルするために、記録時、再生時において参照光の光路長調整を行う。参照光は、光路中に挿入された偏光ビームスプリッタ801で反射し、ミラー802で反射されて偏光ビームスプリッタ801を透過してから、記録媒体に入射される。このため、ミラー802を光の進行方向に可動とすることで、光路長の調整が可能となる。
ここで、記録時に面ぶれが生じる場面を考える。面ぶれにより記録媒体が光の進行方向にxだけ移動したとすると、記録媒体117中に記録される定在波が記録媒体に対して位置を変えないためには、定在波の位置もxだけ動かす必要がある。このためには参照光の光路長を2xだけ動かせばよく、本実施例においてはミラー802をxだけ動かすことにより実現できる。本実施例では、対物レンズ122を光軸方向に移動させるためのフォーカスエラー信号を用いてミラー802の位置も同じく移動させた。
次に、再生時に面ぶれが生じる場合を考える。この場合、再生用参照光の光路長は一定なので、参照光の(偏光ビームスプリッタ107を透過してから偏光ビームスプリッタ130に入射するまでの)光路長を一定とすれば、位相の誤差は発生しない。これを実現するためには、記録媒体117の面ぶれxに対し、ミラー802をx/2だけ移動させればよく、本実施例ではミラー802を移動させるためのサーボ信号大きさを調節し、ミラー802の移動量が対物レンズ117の移動量の半分になるようにした。このように、記録時と再生時とで光路長の調整量が異なることに注意すべきである。
以上のように、記録時と再生時とで適切に光路長調整を行うことにより、記録媒体117の面ぶれによる位相の誤差を抑圧することが可能である。さらに、本実施例では上記の光路長調整が完全でないことを考慮し、実施例1と同じく差分符号化を行った。これにより、位相の誤差を大幅に抑圧することが可能となる。
なお、本実施例では記録時の参照光の光路長と、再生時の再生光の光路長の調整を同一の機構で行う構成としたが、これらの光路長調整を別々の機構により行ってもよい。さらに、記録時の光路長調整は信号光に対して行ってもよく、再生時の再生光の光路長調整は再生用参照光に対して行ってもよい。
図9は別の実施例として、記録時に信号光として用いた光束を再生時に再生用参照光として用いる場合の構成図である。この場合、記録時は実施例1と同じように、半導体レーザ103からの光束が偏光ビームスプリッタ109によって参照光と信号光に分割され、記録媒体上117に信号光と参照光の定在波が記録される。再生時には、まず参照光は実施例1と同じように記録媒体117に集光され、再生光が発生する。ここで記録時と同様に信号光束を発生させ(但し位相変調器による位相変調は行わない)、λ/4板113の光学軸の設定角を反転(記録時45度、再生時−45度)させて、記録媒体117に集光させる。すると、再生光と同軸に信号光束が重なり、かつ偏光が直交した状態となる(再生光:右回り円偏光、信号光:左回り円偏光)。この光束はλ/4板119を通過することで、再生光がp偏光、信号光(再生用参照光)がs偏光となり、実施例1で再生光と再生用参照光とが偏光ビームスプリッタ130により同軸になった時と同じ状態になる。この光束は参照光路中に挿入された無偏光ビームスプリッタ901によって取り出され、実施例1と同様に検出光学系131で検出され、同様の出力信号が得られる。
実施例1では、再生時に適切に再生光と再生用参照光を干渉させるために、これらの光束の光軸方向や位置、デフォーカスなどのビームプロファイルを正確に合致させる必要があった。特に光線方向の調整精度は一般的な干渉光学系と同様にかなり厳しく(およそ0.001度〜0.01度以内)、光学系が不安定な場合には干渉状態が不完全となり、正しい出力信号が得られなくなる虞がある。これに対し本実施例では、再生光と干渉させる対象が(記録時における)信号光であり、これらの光束の位置関係は実施例1で述べたサーボ機構により常に制御されており、光学系が不安定な場合にも良好な干渉状態を保つことができ、安定な出力信号を得ることができる。
図10は別の実施形態として、再生時に参照光自身を再生用参照光として用いる場合の構成図である。この場合も記録時の動作は実施例1と同様である。再生時においては、実施例1と同じく信号光束は生成されず、参照光により記録媒体から再生光が生成される。ここで、参照光は記録媒体117中で再生光を生成後、大部分が記録媒体117を透過し、信号光の光路を逆に辿る。このとき、λ/4板113の角度が適当に設定され、一部の光束は4分割ディテクタ129で検出されてサーボ駆動に用いられ、残りの光束は偏光ビームスプリッタ112を反射し、位相変調器111(但し変調は行わない)、λ/2板110を通過し、偏光ビームスプリッタ109に入射する。ここでλ/2板110は光学軸が記録時と異なり0度に設定されており(記録時には45度)、参照光束はs偏光状態のまま偏光ビームスプリッタ109を全反射する。ここで再生光は実施例1と同様にp偏光状態となって偏光ビームスプリッタ109を透過するため、偏光ビームスプリッタ109によって実施例1と同じく、再生光と参照光(再生用参照光)とが互いに偏光が直交した状態で同軸となる。同軸となった光束は検出光学系131で検出され、実施例1と同様の手順により再生信号が得られる。
本実施例においては、参照光が信号光の光路を逆に辿って再生光と合波されるため、実施例3と同様に参照光と再生光の光軸が正確に重なるようサーボ機構により制御されるため、安定して再生信号を得ることが可能である。さらに、再生光の生成に用いた参照光を再生用参照光と用いることで、高い光利用効率を実現することが可能となり、容易に高いS/N比を確保することが可能になる。またさらに、本実施例では再生用参照光の生成から再生光との合波に至るまで、すべて記録時に必要な光学系構成で行うことができ、装置の小型化、低コスト化に有利な構成である。
本実施例は光の複素振幅の情報を上記定在波として記録し、さらなる多値度の増大を可能とするものである。本実施例の構成を図11に示す。記録時、再生時の動作は基本的に実施例1と同様であるが、記録時の信号変調として、本実施例では位相変調だけでなく、強度変調も行う。より具体的には、符号化回路118によってユーザデータは位相変調器111と強度変調器1101の変調信号へと変換され、それぞれドライバ104,1102によって駆動される。本実施例は振幅4値、位相8値の全32値変調とした。このとき、図12に示すように、強度変調器によって発光パルス毎にピーク強度が4種類に異なる値を取り、それぞれの位相が8種類に変調される。なお、強度変調器としては、電気光学素子による偏光回転と、偏光子を組み合わせたものを用いた。
上記のごとく変調された信号光と参照光との定在波は、ピーク強度とボトム強度の間の強度差と、光の進行方向の位置とが変調されたものとなり、これが屈折率変化として記録される。
再生時の光学系における動作は実施例1と同一である。ここで、再生光の強度は、上記ピーク強度とボトム強度の差に対応する屈折率差の二乗に比例するため、記録時の強度変調に対応して、再生光の強度が変調される。
干渉光学系によって再生光の検出が行われた後の信号処理回路においては、数18に示す演算と並列して、下記の演算結果を出力する。
この演算出力は、再生光の振幅の絶対値、すなわち強度の平方根に比例する。従ってこの演算出力により強度変調が復調される。位相の復調も同様に行われるため、復調された強度変調値、位相変調値が復調器142により出力され、復号回路143においてこれらの値の組み合わせに対応した情報が得られる。
なお、強度変調を多値レベルで行う場合、特許文献1等と同様に、信号レベルが実質的に低下するためにS/N比が不足する虞がある。しかし本発明では、実施例1の項において述べことと同様に、再生用参照光のレベルを十分に高くすることにより数25で表される信号レベルが増幅されるため、多値レベルとした場合の信号レベルの低下を避け、十分なS/N比を確保することが可能である。従って位相変調だけでなく、強度変調においても容易に多値度を高めることが可能である。
実際の例として、振幅4値、位相8値の場合の再生信号のシミュレーション結果を図26に示す。この場合も図25と同様、図の各点が再生信号に相当しており、これら信号点が図の点線で区切られる領域のいずれに属するかによって振幅値、位相値を推定する。この場合は実施例1と異なり、レーザーノイズ、アンプノイズが振幅レベルの判別に直接影響を与えるため、十分小さく抑える必要がある。
本実施例では強度変調器と位相変調器の組み合わせにより任意の複素振幅を生成したが、変調方法はこの限りではない。例えば図13は複素振幅の実部と虚部を独立に変調する場合の構成図である。この場合、符号化回路118によって実部と虚部の変調信号が生成され、それぞれドライバ1301によって複素振幅変調器1302へ駆動される。複素振幅変調器1302の構成は図14のようになっている。s偏光である入射光1401は無偏光ビームスプリッタ1402によって2分割され、透過光は位相変調器1403,1404,偏光子1405を通過し、反射光は位相変調器1406,1407,偏光子1408を通過する。これらは無偏光ビームスプリッタ1407で1/4波長の光路長差を伴って合波され、出力光1408を得る。位相変調器1403,1406は駆動電圧に応じて45度偏光成分のみに位相変化を生じる電気光学素子であり、1404,1407は同様に−45度偏光成分のみに位相変化を生じる電気光学素子である。
電気光学素子1403,1404には実部の変調信号が駆動電圧として入力される。但し駆動電圧は2つの素子に対して正負が反転した値とし、互いに符号が反転した位相値が変調される。このとき、これらの素子を通過した後の光の偏光状態は
となる。ここでEsは入射光の電場(位相0と仮定)、φIは変調位相である。この後に偏光子1405でs偏光成分のみを透過させると、透過光の電場は
となる。電気光学素子1406,1407についても虚部の変調信号に基づいて全く同様の作用がなされ、偏光子1408をと透過した光の電場は
となる。φQは変調位相である。数27、数28で表される電場の光が1/4波長の光路長差を伴って合波されるため、合波後の光の電場は
のように表され、電場の実部と虚部がそれぞれφI、φQの大きさによって決まっていることがわかる。
強度変調と位相変調を組み合わせる場合と、複素振幅変調を行う場合との違いは、変調信号(信号点)を複素平面で表示すれば明らかである。前者は複素振幅の絶対値(強度)と偏角(位相)を変調することに対応するので、これらを独立に変調する場合、信号点は図15(a)のような同心円状になる。一方複素振幅変調の場合、複素振幅の実部と虚部を変調するため、これらを独立に変調する場合、図15(b)のように格子状に信号点が配置される。(但し、2つの変調が独立でない場合はこの限りではない。)
図16は別の実施形態として、強度変調を半導体レーザの強度変調で行う場合である。この場合、強度変調器は使用せず、符号化回路118変調信号に基づき半導体レーザ103のピーク強度を変調する。すなわち、実施例5において強度変調器1102を通過した後の光強度パターンを、半導体レーザの駆動電流によって作り出す。この場合は信号光ともに参照光の強度も変調されるが、やはり変調強度に応じて再生時の再生光強度を変えることができるため、強度変調が可能である。なお、サーボ信号を適切に出力するため、4分割ディテクタ129の出力は図示しないローパスフィルタによって信号変調成分が除去されたものとなっている。本構成により、部品点数を削減することができ、装置の小型化、低コスト化に有利である。
図17は別の実施形態として、単一の位相変調器のみを用いて強度変調と位相変調を同時に行う別の実施例である。この場合、定在波を記録する間に信号光の位相を変化させ、記録される屈折率分布のコントラストを低下させることで、再生光の強度を変調する。より具体的には、図18のごとく、パルス発光時の位相を一定値ではなく、直線的に変化させる。この直線的な変化の中間点が位相値として記録され、この直線の傾き(変化のストローク)の大きさが強度変調の大きさとなる。変化のストロークが大きいほど、記録中に定在波の動く距離が大きくなるため、記録される屈折率変化としては、コントラストが小さいものとなって、再生時の再生光強度が低くなる。
変調の仕方はこの限りではなく、例えば図19のように、パルス発光時に位相を高速で変調してもよい。この場合、変調の振幅が大きいほど記録される屈折率変化のコントラストが低下し、再生時の再生光強度が低くなる。また、光束変調の中心が記録される位相値である。図19では高速変調が一定周波数であるとしたが、ランダムな変調であっても構わない。
本発明により、大容量と高い転送速度を両立した光情報記録再生装置の提供が可能となり、大容量ビデオレコーダや、ハードディスクデータバックアップ装置、保存情報アーカイブ装置など、幅広い産業応用が期待できる。
101:マイクロプロセッサ、102:ドライバ、103:半導体レーザ、104:ドライバ105:コリメートレンズ、106,108,110:λ/2板、107,109,112:偏光ビームスプリッタ、111:位相変調器、113,119:λ/4板、114,120:リレーレンズ、115:ガルバノミラー、116,122:対物レンズ、117:記録媒体、118:符号化回路、121:ダイクロイックミラー、123:半導体レーザ、124:ドライバ、125:コリメートレンズ、126:偏光ビームスプリッタ、127:λ/4板、128,129:4分割ディテクタ、130:偏光ビームスプリッタ,131:検出光学系、132:無偏光ビームスプリッタ、133:λ/2板、134,139:ウォラストンプリズム、135,140:差動検出器、136,137:フォトディテクタ、138:λ/4板、141:信号処理部、142:復調器、143:復号回路、144:上位装置、145,146,147,148:干渉光、701:トランスインピーダンスアンプ、801:偏光ビームスプリッタ、802:ミラー、803:λ/4板、901:無偏光ビームスプリッタ、1101:ドライバ、1102:強度変調器、1301:複素振幅変調器、1302:ドライバ、1401:入射光、1402,1409:無偏光ビームスプリッタ、1403,1404,1406,1407:位相変調器、1405,1408:偏光子、1410:出力光、2001:光源、2002:空間光変調器、2003:記録媒体、2004:イメージセンサ、2401:無偏光ビームスプリッタ、2402,2403:位相板、2404,2405,2406:偏光子、2407,2408,2409:検出器

Claims (22)

  1. 2つの光束を対向させて光情報記録媒体中の同一箇所に集光させ、前記2つの光束の干渉により生じる定在波を記録する光情報記録再生装置であって、
    前記2つの光束の少なくとも一方の位相を多値で変調する位相変調手段と、
    前記光情報記録媒体に前記2つの光束のいずれか一方を照射することによって生成される再生光を、光源から生成される再生用参照光と干渉させ、互いに干渉の位相が異なる3つ以上の干渉光を同時に生成する干渉光学系と、
    前記3つ以上の干渉光を検出する検出器と、
    前記検出器の出力から前記位相変調手段による位相変調を復調する復調器と、を備えることを特徴とする光情報記録再生装置。
  2. 請求項1に記載の光情報記録再生装置において、前記位相変調手段で変調される位相が差分符号化されていることを特徴とする光情報記録再生装置。
  3. 請求項1に記載の光情報記録再生装置において、前記干渉光は4つであり、前記4つの干渉光は互いに干渉の位相がほぼ90度ずつ異なり、位相がほぼ180度異なる干渉光の対が電流差動型の差動検出器によって検出されることを特徴とする光情報記録再生装置。
  4. 請求項1に記載の光情報記録再生装置において、前記光源がパルス状に発光し、前記光源が発光している時間には前記位相変調手段が一定の位相を駆動し、前記光源が発光していない時間に前記位相変調手段が駆動位相を切り替えることを特徴とする光情報記録再生装置。
  5. 請求項1に記載の光情報記録再生装置において、前記2つの光束の両方あるいはいずれか一方の光路長を調整する第一の光路長調整機構を備え、前記再生光と前記再生用参照光の両方あるいはいずれか一方の光路長を調整する第二の光路長調整機構を備えることを特徴とする光情報記録再生装置。
  6. 請求項5に記載の光情報記録再生装置において、前記第一の光路長調整機構と、前記第二の光路長調整機構とが、同一の光路長調整機構であることを特徴とする光情報記録再生装置。
  7. 請求項1に記載の光情報記録再生装置において、前記再生用参照光は、前記2つの光束のうち、再生光の生成に用いない光束であることを特徴とする光情報記録再生装置。
  8. 請求項1に記載の光情報記録再生装置において、前記再生用参照光は、前記2つの光束のうち、再生光の生成に用いる光束であることを特徴とする光情報記録再生装置。
  9. 2つの光束を対向させて光情報記録媒体中の同一箇所に集光させ、前記2つの光束の干渉により生じる定在波を記録する光情報記録再生装置であって、
    前記2つの光束の少なくとも一方の光電場の複素振幅を変調する複素振幅変調手段と、
    前記光情報記録媒体に前記2つの光束のいずれか一方を照射することによって生成される再生光を、光源から生成される再生用参照光と干渉させ、互いに干渉の位相が異なる3つ以上の干渉光を同時に生成する干渉光学系と、
    前記3つ以上の干渉光を検出する検出器と、
    前記検出器の出力から前記複素振幅変調手段による複素振幅変調を復調する復調器と、
    を備えることを特徴とする光情報記録再生装置。
  10. 請求項9に記載の光情報記録再生装置において、前記複素振幅変調手段は、強度変調手段と位相変調手段からなり、前記強度変調手段は、光源の発光強度を変調することを特徴とする光情報記録再生装置。
  11. 請求項9に記載の光情報記録再生装置において、前記複素振幅変調手段は、単一の位相変調手段であることを特徴とする光情報記録再生装置。
  12. 請求項10に記載の光情報記録再生装置において、前記位相変調手段で変調される位相が差分符号化されていることを特徴とする光情報記録再生装置。
  13. 請求項9に記載の光情報記録再生装置において、前記干渉光は4つであり、前記4つの干渉光は互いに干渉の位相がほぼ90度ずつ異なり、位相がほぼ180度異なる干渉光の対が電流差動型の差動検出器によって検出されることを特徴とする光情報記録再生装置。
  14. 請求項10に記載の光情報記録再生装置において、前記光源がパルス状に発光し、前記光源が発光している時間には前記位相変調手段が一定の位相を駆動し、前記光源が発光していない時間に前記位相変調手段が駆動位相を切り替えることを特徴とする光情報記録再生装置。
  15. 請求項9に記載の光情報記録再生装置において、前記2つの光束の両方あるいはいずれか一方の光路長を調整する第一の光路長調整機構を備え、前記再生光と前記再生用参照光の両方あるいはいずれか一方の光路長を調整する第二の光路長調整機構を備えることを特徴とする光情報記録再生装置。
  16. 請求項15に記載の光情報記録再生装置において、前記第一の光路長調整機構と、前記第二の光路長調整機構とが、同一の光路長調整機構であることを特徴とする光情報記録再生装置。
  17. 請求項9に記載の光情報記録再生装置において、前記再生用参照光は、前記2つの光束のうち、再生光の生成に用いない光束であることを特徴とする光情報記録再生装置。
  18. 請求項9に記載の光情報記録再生装置において、前記再生用参照光は、前記2つの光束のうち、再生光の生成に用いる光束であることを特徴とする光情報記録再生装置。
  19. 光源と、
    光情報記録媒体に光を照射することによって生成される多値で変調された再生光を、前記光源から生成される再生用参照光と干渉させ、互いに干渉の位相が異なる3つ以上の干渉光を同時に生成する干渉光学系と、
    前記3つ以上の干渉光を検出する検出器と、
    前記検出器の出力から再生光の位相を復調する復調器と、
    を備えることを特徴とする情報再生装置。
  20. 前記干渉光は4つであり、前記4つの干渉光は互いに干渉の位相がほぼ90度ずつ異なり、位相がほぼ180度異なる干渉光の対の差信号の強度比から前記位相を復調することを特徴とする請求項19に記載の情報再生装置。
  21. 前記位相は、18を用いて変調されたものである
    (但し、Δφは再生用参照光の位相を基準とした再生項の位相、D1,D2はそれぞれ検出器の出力)
    ことを特徴とする請求項19記載の情報再生装置。
  22. 2つの光束を対向させて光情報記録媒体中の同一箇所に集光させ、前記2つの光束の干渉により生じる定在波を記録する光情報記録装置であって、
    前記2つの光束の少なくとも一方の位相を多値で変調する位相変調手段と、
    前記光情報記録媒体に前記2つの光束のいずれか一方を照射することによって生成される再生光を、光源から生成される再生用参照光と干渉させ、互いに干渉の位相が異なる3つ以上の干渉光を同時に生成する干渉光学系と、
    前記3つ以上の干渉光を検出する検出器と、
    を備えることを特徴とする光情報記録装置。
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