JP3559590B2 - 光ディスクの多値記録再生方法 - Google Patents

光ディスクの多値記録再生方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、光磁気記録媒体、および該記録媒体の記録再生方法に係り、特に多値記録が可能な媒体を、サンプルサーボフォーマット方式の光ディスクに適用することによる記録再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光磁気記録媒体の高密度化技術に関しては、第13回日本応用物理学会学術講演予稿集(1989年)の第63頁に記載されているような、多値記録方式が提案されている。
【0003】
公知例の方式は、互いに保磁力が異なる複数の記録層を積層し、記録層に印加する磁界強度を多段階に変調することによって、特定の記録層の磁化を選択的に磁化反転させるというものである。
【0004】
しかし、上記公知例の多値記録方式によると、信号の記録時に光磁気記録媒体にレーザビームを照射して、各記録層をキュリー温度近傍まで昇温した時に、各記録層の保磁力の差がほとんど無くなるため、各記録層の選択的な磁化反転させることが、事実上困難である。実使用条件を考慮すると、磁界強度、光強度の変動に対して、ある程度の余裕を持たせることが、重要である。
【0005】
一方、多値記録媒体を用いた光ディスクでは、記録再生時に所望の位置に正確にマークを記録形成し、再生時には、再生クロックによりマーク位置を取得し、正確に多値レベルを認識することが、重要である。特に多値記録方式の場合、自分自身からクロックを生成する、所謂セルフクロック方式の場合、クロック引き込み領域のマークが位置、および該マークから得られる信号レベルの双方が安定であることが、大切である。
【0006】
サーボ系とデータ系とを、別領域に設けたマーク列から処理する方式として、サンプルサーボフォーマットが知られている。本発明で示す多値記録媒体においては、該サンプルサーボフォーマットと併用することにより、信号レベルに因らずに、クロック信号が得られることで、情報の安定な記録再生が実施できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明では、従来の多値記録媒体で問題となる記録条件の変動に対する許容値の狭さを、拡大するべく、小さな外部磁界と小出力のレーザ光で、信号の記録、および消去を行なうことができ、且つ高SN比で、記録密度の高い媒体を提供すること、さらにサンプルサーボフォーマットを適用することにより、安定な情報の記録再生を実現するものである。多値の信号レベルが得られるデータ領域からは、再生のためのクロック生成基準を求めず、予めディスク上にピット列として設けたクロック生成専用のマークから行なうことで、レベル変動の影響を受けにくくなること、およびサーボ信号へ影響を与えずにデータ領域における変調磁界強度や光強度を変化させることにより、記録条件の拡大を図ることができる。
【0008】
光磁気記録媒体の分野においては、記録密度の高密度化が最も重要な技術的課題の1つになっている。従来より、光磁気記録媒体の高密度化手段としては、例えば第13回日本応用磁気学会学術講演概要集(1989年発行)の第63頁に記載されているように、信号を多値記録する方式が提案されている。
【0009】
公知例の多値記録方式は、互いに保磁力が異なる複数の記録層を積層し、記録層に印加する磁界強度を多段階に変調することによって、特定の記録層の磁化を選択的に磁化反転させるというものである。本方式によれば、互いに保磁力が異なる3層の記録層を設けることによって、4値記録が可能になる。
【0010】
しかし、公知例の多値記録方式によると、信号の記録時に光磁気記録媒体にレーザビームを照射して各記録層をキュリー温度の近傍まで昇温したときに、各記録層の保磁力の差がほとんどなくなるため、各記録層を選択的に磁化反転させることが事実上困難である。仮に、各記録層の磁気特性を厳密に調整すると共に、記録時のレーザ強度及び外部磁界強度を厳密に制御することによって、各記録層を選択的に磁化反転させることが実験室レベルで可能になったとしても、そのような光磁気記録媒体及び記録再生装置を量産することはコストの点から不可能である。また、記録時のレーザ強度及び外部磁界強度の変動に対するマージンが極めて小さくなるために、安定な記録再生状態を長期間維持することが不可能であり、到底実用性がない。なお、各記録層をキュリー温度の近傍まで昇温せず、各記録層の保磁力の差が充分に大きい状態で信号の記録を行うようにすれば、かかる不都合を生じないが、その反面、信号の記録消去に大磁界が必要になるため、磁気ヘッド等の磁界発生装置が大型化して記録再生装置が大型化し、かつ消費電力も増加するといった別の重大な不都合を生じるので、やはり実用化が事実上不可能である。
【0011】
また、この光磁気記録媒体は、記録層を2層に積層しても3値記録しか行うことができず、4値記録を実現するためには記録層を3層に積層しなくてはならないなど、記録層の積層数に対する記録密度の改善効率が悪いという問題もある。すなわち、例えば図19に示すように、保磁力の温度特性が異なる2つの記録層(A層及びB層)を積層した場合、図19に示すH2 の大きさの外部磁界を印加した場合には図20(b)に示すようにB層のみを磁化反転できるが、図19に示すH1 の大きさの外部磁界を印加した場合には図20(c)に示すようにA層及びB層の両者が共に磁化反転してしまうため(a),(b),(c)に示す3値しか記録できない。
【0012】
さらに、この光磁気記録媒体に例えば磁界変調方式によって信号を記録する場合、より大きな外部磁界を印加して保磁力がより大きな磁性膜に対する信号の記録を行う際、外部磁界が所定の値に達するまでの遷移過程で必ず保磁力がより小さな磁性膜に対する記録磁界の値を通過するため、より大きな外部磁界による記録部分の周辺により小さな外部磁界による記録部分が必ず形成される。このため、高S/Nの再生信号が得られないばかりか、信号の記録を高密度に行うと、より大きな外部磁界による記録部分であるのか、本来のより小さな外部磁界による記録部分であるかの判別が困難になるため、記録密度を高めることもできないという問題もある。かかる不都合は、光変調方式によって信号を記録する場合にも同様に起る。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明で使用する媒体は、小さな外部磁界と小出力のレーザで信号の記録及び消去を行うことができ、しかも高S/Nかつ高記録密度の信号記録を実現できる光磁気記録媒体である。すなわち、基板上に互いに積層された少なくとも2以上の記録層を担持し、これら各記録層のうちの少なくとも1の記録層は、印加される外部磁界に対して2以上の異なる磁界領域に記録状態が存在する光磁気記録膜で形成し、他の記録層は、前記1の記録層とは異なる磁界領域に少なくとも1以上の記録状態が存在する光磁気記録膜で形成するという構成にした。
【0014】
前記1の記録層及び他の記録層のうち、印加される外部磁界に対して2以上の異なる磁界領域に記録状態が存在する記録層は、垂直磁化膜と、この垂直磁化膜と磁気的に結合され、かつこの垂直磁化膜よりも記録又は消去用のレーザビーム照射時に磁化が外部磁界の方向に回転しやすい磁性材料からなる補助磁性膜とから構成される。この場合、前記垂直磁化膜は、希土類と遷移金属との非晶質合金であって、希土類原子の副格子磁気モーメントが遷移金属原子の副格子磁気モーメントよりも室温からキュリー温度にかけて優勢なフェリ磁性体から構成でき、前記補助磁性膜は、遷移金属、遷移金属と貴金属との合金、酸素及び窒素のうちの少なくともいずれか一方を含有する希土類と遷移金属との合金、及び前記垂直磁化膜よりも垂直磁気異方性エネルギが小さな希土類と遷移金属との合金から選択されるいずれかの磁性材料から構成できる。
【0015】
遷移金属としては、〔Co,Fe,Ni〕から選択される少なくともいずれか1種類の遷移金属元素が好適であり、前記貴金属としては、〔Pt,Al,Au,Rh,Pd〕から選択される少なくともいずれか1種類の貴金属元素が好適である。より具体的には、前記補助磁性膜としては、Co膜、PtCo合金膜、酸化TbFeCo合金膜、GdFeCo合金膜、GdTbFeCo合金膜、NdFeCo合金膜、GdDyFeCo合金膜から選択されるいずれかの磁性膜を用いることができる。
【0016】
一方、信号の記録方式に関しては、本実施例の光磁気記録媒体に対して光学ヘッド及び磁気ヘッドを相対的に駆動し、前記光学ヘッドより前記光磁気記録媒体の記録トラックに沿ってレーザビームを照射しつつ、当該レーザビーム照射部に、前記磁気ヘッドより記録信号に応じて多段階に印加磁界強度が信号変調された外部磁界を印加することによって、2層の記録層に対して4値以上の多値記録を行えるようにした。この場合、レーザビームは、一定強度のレーザビームを連続的に照射することもできるし、周期的又はパルス状に照射することもできる。
【0017】
また、該光磁気記録媒体に対して光学ヘッド及び磁気ヘッドを相対的に駆動し、前記磁気ヘッドより光磁気記録媒体に外部磁界を印加しつつ、前記光磁気記録媒体の記録トラックに沿って、前記光学ヘッドより記録信号に応じて多段階にレーザ強度が信号変調されたレーザビームを照射することによっても、2層の記録層に対して4値以上の多値記録を行うことができる。この場合、前記外部磁界強度を一定周波数で変動させることが好ましい。信号の記録方式としては、マークポジション記録及びマークエッジ記録のいずれをも適用することができる。
【0018】
【作用】
本発明によれば、印加される外部磁界に対して2つの異なる磁界領域に記録状態が存在する第1の記録層と、該第1の記録層とは異なる磁界領域に1つの記録状態が存在する第2の記録層とを積層した光磁気記録媒体を用いた場合、各記録層の各記録状態に対応する4段階の異なる外部磁界を印加することによって、信号の4値記録が可能になる。また、印加される外部磁界に対して2つの異なる磁界領域に記録状態が存在する第1の記録層と、該第1の記録層とは異なる磁界領域に2つの記録状態が存在する第2の記録層とを積層した光磁気記録媒体を用いた場合にも、各記録層の各記録状態に対応する4段階の異なる外部磁界を印加することによって、信号の4値記録が可能になる。
【0019】
すなわち、垂直磁化膜と所定の補助磁性膜とを積層してなる第1の記録層は、例えば図21に示すように、外部磁界に対する光変調記録信号の搬送波対雑音比が、2つのピーク(記録状態)をもつ。一方、補助磁性層を有しない第2の記録層は、例えば図22に示すように、外部磁界に対する光変調記録信号の搬送波対雑音比が、1つのピークをもつ。また、特願平3−210430号及び特願平4−153882号(特開平5−182264号公報参照)で明らかにされているように、垂直磁化膜と所定の補助磁性膜とを積層してなる第1の記録層は、補助磁性層の作用によって垂直磁化膜中の遷移金属の副格子磁気モーメントが容易に交換結合磁界方向に反転するので、記録層全体の磁化の向きを外部磁界方向又はそれと反対の方向に向けることができる。一方、補助磁性層を有さず、前記第1の記録層とは異なる磁界領域に1つの記録状態が存在する第2の記録層は、昇温状態で外部磁界の向きに容易に記録層全体の磁化の向きが反転する。
【0020】
したがって、例えば図23(a)に示すように、室温からキュリー温度にかけて希土類原子の副格子磁気モーメントが遷移金属原子の副格子磁気モーメントよりも優勢なフェリ磁性体からなる第1記録層Aと、室温からキュリー温度にかけて遷移金属原子の副格子磁気モーメントが希土類原子の副格子磁気モーメントよりも優勢なフェリ磁性体からなる第2記録層Bとを積層し、下向きの外部磁界を記録方向の外部磁界、上向きの外部磁界を消去方向の外部磁界として信号の記録を行うと、
(i) 第1記録層Aの全体の磁化の向きを消去方向に向けられる大きさの外部磁界H0 (図21に示す(1)の領域の外部磁界)を消去方向に印加することによって、第1記録層Aの遷移金属原子の副格子磁気モーメントを記録方向に、第2記録層Bの遷移金属原子の副格子磁気モーメントを消去方向に向けることができる。
【0021】
(ii)第1記録層Aの全体の磁化の向きを記録方向に向けられる大きさの外部磁界H1 (図21に示す(2)の領域の外部磁界)を消去方向に印加することによって、第1記録層A及び第2記録層Bの遷移金属原子の副格子磁気モーメントを共に消去方向に向けることができる。
【0022】
(iii) 第1記録層Aの全体の磁化の向きを消去方向に向けられる大きさの外部磁界H2 (図21に示す(3)の領域の外部磁界)を記録方向に印加することによって、第1記録層A及び第2記録層Bの遷移金属原子の副格子磁気モーメントを共に記録方向に向けることができる。
【0023】
(iv)第1記録層Aの全体の磁化の向きを記録方向に向けられる大きさの外部磁界H3 (図21に示す(4)の領域の外部磁界)を記録方向に印加することによって、第1記録層Aの遷移金属原子の副格子磁気モーメントを消去方向に、第2記録層Bの遷移金属原子の副格子磁気モーメントを記録方向に向けることができる。
【0024】
光磁気記録媒体より信号として検出されるカー回転角の変化の大きさは、第1記録層A及び第2記録層Bの各遷移金属原子の副格子磁気モーメントの合計に比例するから、H0 ,H1 ,H2 ,H3 の外部磁界が順次印加された記録トラックからは、図23(b)に示す相対信号出力が得られる。よって、例えば同図に示すように、外部磁界H1 による記録状態を“0”、外部磁界H0 による記録状態を“1”、外部磁界H3 による記録状態を“2”、外部磁界H2 による記録状態を“3”にそれぞれ位置付けることによって、信号の4値記録ができる。
【0025】
また、印加される外部磁界に対して2つの異なる磁界領域に記録状態が存在する第1の記録層と、該第1の記録層とは異なる磁界領域に2つの記録状態が存在する第2の記録層とを積層した光磁気記録媒体を用いた場合も、これと同様の原理で信号の4値記録を行うことができる。例えば、図24(b)に1点鎖線で示される特性を有する第1記録層と、同図に破線で示される特性を有する第2記録層とを積層した場合、図24(a)に示すH0 ,H1 ,H2 ,H3 の各外部磁界を印加することによって、夫々図24(b)に示される4つの記録状態“0”、“1”、“2”、“3”を現出することができる。よって、例えばこれらの図に示すように、外部磁界H0 による記録状態を“0”、外部磁界H1 による記録状態を“1”、外部磁界H2 による記録状態を“2”、外部磁界H3 による記録状態を“3”にそれぞれ位置付けることによって、±100(Oe)程度の外部磁界で信号の4値記録ができる。なお、この場合、図25に示すように、外部磁界に直流バイアス磁界を印加して外部磁界の中心磁界を−50(Oe)程度マイナス側にシフトさせれば、±50(Oe)程度の小さな外部磁界での信号の3値記録も可能になる。
【0026】
かように、本発明の光磁気記録媒体は、2層の記録層で信号の4値記録ができることから、2層の記録層で信号の3値記録しかできない従来の光磁気記録媒体に比べて、より簡単な構成でより高密度の信号記録を実現できる。また、図21、図24、図25から明らかなように、各記録状態が外部磁界の変動に対してきわめて安定であり、各記録層の磁気特性や記録再生時のレーザビーム強度それに外部磁界強度を微妙にマッチングさせる必要がないので、量産性及び信頼性に優れた光磁気記録再生システムを構築できる。
【0027】
【実施例】
まず、本発明に係る光磁気記録媒体の全体構成を、図1に基づいて説明する。図1は、本発明に係る光磁気記録媒体の模式的な要部断面図である。
【0028】
図1(a)に示すように、本発明に係る光磁気記録媒体は、片面に所望のプリフォーマットパターン2が形成された透明基板1と、プリフォーマットパターン2上に形成された第1エンハンス膜3と、第1エンハンス膜3上に形成された第1記録層4と、第1記録層4上に必要に応じて形成される第2エンハンス膜5と、第2エンハンス膜5又は第1記録層4上に形成された第2記録層6と、第2記録層6上に必要に応じて形成される第3エンハンス膜7と、第3エンハンス膜7上に形成された反射膜8と、反射膜8上に形成された保護膜9とからなる。
【0029】
透明基板1としては、例えばポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルペンテン、エポキシなどの透明樹脂材料を所望の形状に成形したものや、所望の形状に形成されたガラス板の片面に所望のプリフォーマットパターン2が転写された透明樹脂層を密着したものなど、公知に属する任意の透明基板を用いることができる。なお、プリフォーマットパターン2の構成、配列、形成方法等については、公知に属する事項でありかつ本発明の要旨でもないので、説明を省略する。
【0030】
第1〜第3のエンハンス膜3,5,7は、膜内で再生用光ビームを多重干渉させ、見掛け上のカー回転角を増加するために設けられるものであって、前記透明基板1よりも屈折率が大きい無機誘電体にて形成される。エンハンス膜材料としては、シリコン、アルミニウム、ジルコニウム、チタン、タンタルの酸化物又は窒化物が特に好適である。第1エンハンス膜3は600Å〜1200Åの膜厚に形成される。また、第2及び第3のエンハンス膜5,7は、必要に応じて形成されるものであって、0Å〜500Åの膜厚に形成される。
【0031】
反射膜8は、反射率を高めることで媒体の実効カー回転角を高めると共に、熱伝導率を調整することで媒体の記録感度を調整するために設けられるものであって、再生用光ビームに対して高い反射率を有する物質から形成される。具体的には、(Al,Ag,Au,Cu,Be)のグループから選択された1種以上の金属元素と、(Cr,Ti,Ta,Sn,Si,Rb,Pe,Nb,Mo,Li,Mg,W,Zr)のグループから選択された1種以上の金属元素からなる合金が特に好適であり、この種の合金を用いた場合、300Å〜1000Åの膜厚に形成される。
【0032】
保護膜9は、膜体3〜8を機械的衝撃や化学的な悪影響から保護するためのものであって、膜体全体を覆って被着される。保護膜材料としては、樹脂材料を挙げることができる。特に、成膜が容易であることから、紫外線硬化型樹脂が好適である。
【0033】
第1記録層4は、室温からキュリー温度の範囲、又は室温から記録時又は消去時の最高到達温度までの温度範囲で希土類副格子磁化モーメントが優勢な希土類−遷移金属系の非晶質合金からなる膜厚が100〜500Åの非晶質垂直磁化膜4aと、これに接して設けられた膜厚が5〜100Åの補助磁性膜4bとをもって構成される。
【0034】
希土類−遷移金属系の非晶質垂直磁化膜としては、下記の一般式で表されるものが特に好ましい。
【0035】
一般式;(Tb100−AQA)XFe100−X−Y−ZCoYMZ
但し、20原子%≦X≦35原子%
5原子%≦Y≦15原子%
0原子%≦Z≦10原子%
0原子%≦A≦20原子%
MはNb,Cr,Pt,Ti,Alから選択された少なくとも1種類の元素。
【0036】
QはGd,Nd,Dyから選択された少くとも1種類の元素。
【0037】
補助磁性膜4bは、遷移金属元素を含有し、かつ垂直磁気異方性が小さい磁性体をもって構成される。具体例としては、
(1)〔Pt,Al,Ag,Au,Cu,Rh〕などの貴金属元素群から選択された少なくとも1種類の元素と、〔Fe,Co,Ni〕などの遷移金属元素群から選択された少なくとも1種類の元素との合金薄膜、
(2)例えばGdFeCo合金、GdTbFeCo合金、GdDyFeCo合金、NdFeCo合金など、GdやNdを含有することにより、垂直磁気異方性を低下させた希土類−遷移金属系合金、
(3)酸素や窒素を通常より多量に(例えば5原子%以上)含有することにより、垂直磁気異方性を低下させた希土類−遷移金属系合金、
(4)〔Fe,Co,Ni〕などの遷移金属単体、あるいはこれらを多量に含有する合金を5〜30Åと数原子層の厚さで積層した膜、
などを挙げることができる。
【0038】
これらの補助磁性膜4bは、組成によっては垂直磁気異方性エネルギが形状異方性と同じか若しくはそれより低くなり、外部磁界が印加される以前において、磁化を面内方向(補助磁性膜4bの膜面と平行な方向)に向けることができる。このように調整された補助磁性膜4bは、キュリー温度近傍まで昇温され、外部磁界が印加されると、磁化の方向が面内方向より立ち上がって外部磁界方向の磁気モーメント成分を生じ、これに接して積層されている非晶質垂直磁化膜4aの遷移金属磁気モーメントに交換結合力を及ぼす。したがって、非晶質垂直磁化膜4aと補助磁性膜4bとを積層してなる第1記録層は、外部磁界に対する光変調記録信号の搬送波及び雑音レベルの変化が、図1(b)に示すように、2つのピークをもつようになる。
【0039】
第2記録層6は、前記第1記録層4とは異なる磁界領域に少なくとも1以上の記録状態が存在する光磁気記録膜で構成される。したがって、前記第1記録層4と同種の非晶質垂直磁化膜及び補助磁性膜からなり、前記第1記録層4とは異なる磁界領域に2つの記録状態が存在するものを用いることもできるし、前記第1記録層4とは異なる構成を有し、図1(c)に示すように、前記第1記録層4とは異なる磁界領域に1つの記録状態が存在するものを用いることもできる。後者に属する第2記録層6としては、(1)室温から記録、消去時の最高到達温度までの温度範囲で遷移金属副格子磁化が優勢な希土類−遷移金属系の非晶質垂直磁化膜からなるもの、(2)前記と同様の温度範囲で、希土類副格子磁化が優勢な希土類−遷移金属系の非晶質垂直磁化膜からなるもの、(3)室温からキュリー温度までの間に補償温度が存在する希土類−遷移金属系の非晶質垂直磁化膜からなるものなどを挙げることができる。具体的には、下記の一般式で表されるものが特に好ましい。なお、この第2記録層6の膜厚は、100〜500Åの範囲に形成することが好ましい。
【0040】
一般式;TbXFe100−X−Y−ZCoYMZ
但し、15原子%≦X≦30原子%
5原子%≦Y≦15原子%
0原子%≦Z≦10原子%
MはNb,Cr,Ptから選択された少くとも1種類の元素。
【0041】
前記の各膜体3〜8は、例えばスパッタリングや真空蒸着などの真空成膜法によって、透明基板1のプリフォーマットパターン形成面に順次積層される。これらの各膜体3〜8は、多値記録された光情報記録媒体から信号を読み出したとき、各記録レベルに応じた再生出力レベル(カー回転角の大きさ)の差が、相互にできるだけ均等になるように膜厚及び光学定数が選択される。その際の選択によっては、第2及び第3のエンハンス膜及び/又は反射膜は、省略することもできる。また、第1記録層4と第2記録層6とは、積層位置が相互に入れ替わっても良い。各記録層の積層位置を入れ替えると、記録時の外部磁界の大きさや照射されるレーザパワーの大きさに対応する各記録状態のカー回転角の大きさが変化するが、信号の多値記録は可能であり、光磁気記録媒体としての特性や効果については何ら変化を有しない。また、記録層を3層以上の多層に積層することによって、より高次の多値記録を行うことも可能であり、それに応じて各膜の組成を適宜変更することもできる。
【0042】
以下に、本発明に係る光磁気記録媒体の実施例を例示する。
【0043】
〈第1実施例〉
図2に示すように、本例の光磁気記録媒体は、透明基板1のプリフォーマットパターン形成面2に、膜厚が100nmのSiN膜と、膜厚が15nmのTb19Fe62Co10Cr9(添数字は原子%を示す。以下同じ)膜と、膜厚が10nmのSiN膜と、膜厚が20nmのTb32Fe56Co12膜と、膜厚が5nmのPt80Co20膜と、膜厚が10nmのSiN膜と、膜厚が70nmのAl膜とを順次積層し、これらの各膜を紫外線硬化性樹脂膜で覆っている。
【0044】
膜厚が100nmのSiN膜は第1エンハンス膜3、膜厚が10nmの2つのSiN膜は、それぞれ第2及び第3のエンハンス膜5,7を構成している。Tb19Fe62Co10膜は、単層で第1記録層4を構成しており、特定の磁界領域に1つの記録状態が存在する。互いに直接積層されたTb32Fe56Co12膜とPt80Co20膜は、第2記録層6を構成しており、第1記録層4とは異なる磁界領域に2つの記録状態が存在する。さらに、Al膜は反射膜8を構成し、紫外線硬化性樹脂膜は保護膜9を構成している。
【0045】
〈第2実施例〉
図3に示すように、本例の光磁気記録媒体は、透明基板1のプリフォーマットパターン形成面2に、膜厚が100nmのSiN膜と、膜厚が15nmのTb32Fe56Co12膜と、膜厚が2nmのGdFeCo膜と、膜厚が10nmのSiN膜と、膜厚が20nmのTb19Fe62Co10Cr9膜と、膜厚が10nmのSiN膜と、膜厚が70nmのAl膜とを順次積層し、これらの各膜を紫外線硬化性樹脂膜で覆っている。
【0046】
互いに直接積層されたTb32Fe56Co12膜とGdFeCo膜は、第1記録層4を構成しており、異なる磁界領域に2つの記録状態が存在する。Tb19Fe62Co10膜は、単層で第2記録層6を構成しており、第1記録層4とは異なる磁界領域に1つの記録状態が存在する。本例の光磁気記録媒体は、第1実施例に係る光磁気記録媒体とは異なり、基板に近い側、すなわち記録再生用レーザビームの入射側に設けられる第1記録層4を、2つの磁性膜の積層体から構成したことを特徴とする。そこで、第2記録層6へのレーザビームの入射量を減らさないことを目的として、第1記録層4を構成する補助磁性膜としてレーザビームの吸収率が低いGdFeCo膜を用いると共に、その膜厚を2nmと極薄にした。
【0047】
その他の各部分については、第1実施例と同じであるので、対応する部分に同一の符号を表示して説明を省略する。
【0048】
〈第3実施例〉
図4に示すように、本例の光磁気記録媒体は、透明基板1のプリフォーマットパターン形成面2に、膜厚が100nmのSiN膜と、膜厚が15nmのTb32Fe56Co12膜と、膜厚が7nmの(Tb32Fe56Co12)92O8 膜と、膜厚が10nmのSiN膜と、膜厚が20nmのTb19Fe62Co10Cr9膜と、膜厚が10nmのSiN膜と、膜厚が70nmのAl膜とを順次積層し、これらの各膜を紫外線硬化性樹脂膜で覆っている。
【0049】
互いに直接積層されたTb32Fe56Co12膜と(Tb32Fe56Co12)92O8 膜は、第1記録層4を構成しており、異なる磁界領域に2つの記録状態が存在する。Tb19Fe62Co10膜は、単層で第2記録層6を構成しており、第1記録層4とは異なる磁界領域に1つの記録状態が存在する。本例の光磁気記録媒体は、第2記録層6へのレーザビームの入射量を減らさないことを目的として、第1記録層4を構成する補助磁性膜としてレーザビームの吸収率が低い(Tb32Fe56Co12)92O8 膜を用いると共に、その膜厚を7nmに調整した。
【0050】
その他の各部分については、第1実施例と同じであるので、対応する部分に同一の符号を表示して説明を省略する。
【0051】
〈第4実施例〉
図5に示すように、本例の光磁気記録媒体は、透明基板1のプリフォーマットパターン形成面2に、膜厚が100nmのSiN膜と、膜厚が15nmのTb32Fe56Co12膜と、膜厚が2nmのGdFeCo膜と、膜厚が10nmのSiN膜と、膜厚が20nmのTb34Fe52Co14膜と、膜厚が5nmのPtCo膜と、膜厚が10nmのSiN膜と、膜厚が70nmのAl膜とを順次積層し、これらの各膜を紫外線硬化性樹脂膜で覆っている。
【0052】
互いに直接積層されたTb32Fe56Co12膜とGdFeCo膜は、第1記録層4を構成しており、異なる磁界領域に2つの記録状態が存在する。また、互いに直接積層されたTb34Fe52Co14膜とPtCo膜は、第2記録層6を構成しており、第1記録層4とは異なる磁界領域に2つの記録状態が存在する。本例の光磁気記録媒体は、第2記録層6へのレーザビームの入射量を減らさないことを目的として、第1記録層4を構成する補助磁性膜としてレーザビームの吸収率が低いGdFeCo膜を用いると共に、その膜厚を2nmに調整した。
【0053】
その他の各部分については、第1実施例と同じであるので、対応する部分に同一の符号を表示して説明を省略する。
【0054】
次に、本発明に係る光磁気記録媒体を用いた信号の多値記録方法について説明する。
【0055】
本例の多値記録方法は、外部磁界を記録信号に応じて4段階に変調すると共に、記録用レーザビームをパルス状に変調することを特徴とする。光磁気記録媒体としては、第1実施例に係る光磁気記録媒体(図2)を用いる。
【0056】
まず、光磁気記録媒体をターンテーブル等の媒体駆動部に装着し、透明基板側に光学ヘッドを、保護膜側に磁気ヘッドを配置する。媒体駆動部を起動して光磁気記録媒体と光学ヘッド及び磁気ヘッドとを相対的に所定の線速度で駆動し、光学ヘッド及び磁気ヘッドを所定のトラックに位置付ける。
【0057】
しかる後に、図6(a)に示すように、磁気ヘッドより記録信号に応じて印加磁界強度がH0 〜H3 の4値に信号変調され、かつ記録クロックに同期された外部磁界を光情報記録媒体に印加する。そして、外部磁界が所定の値に切り替わった後、光学ヘッドより図6(b)に示す光パルスを照射して、光パルス照射部の各記録層を、外部磁界によって磁化反転できる温度まで加熱する。これによって、各光パルスの照射部に、外部磁界の大きさに応じた図6(c)の磁化ドメインが形成される。
【0058】
磁界強度の信号変調は、図7の方式及び図8又は図9の信号変調回路によって行うことができる。すなわち、図8の回路では、記録信号を偶数ビットと奇数ビットとに分離し、タイミング合わせやパルス長の調整などの波形処理を行った後、ゲインが異なる増幅器G1 ,G2 でそれぞれ増幅し、これを加算する。次いで、この加算信号を磁気ヘッド駆動回路で電圧電流変換することによって、磁気ヘッドより図1(a)に示す外部磁界を印加するようにしている。また、図9の回路では、記録信号を偶数ビットと奇数ビットとに分離し、タイミング合わせやパルス長の調整などの波形処理を行った後、ゲインが同一の増幅器Gでそれぞれ増幅する。次いで、各増幅信号を別々の磁気ヘッド駆動回路で電圧電流変換し、ターン数が異なる2本の巻線をもった磁気ヘッドより図6(a)に示す外部磁界を印加するようにしている。なお、磁気ヘッドに代えて、例えば電磁コイルなどの他の磁界発生装置を用いることも勿論可能である。
【0059】
各外部磁界の大きさに応じた磁化ドメインの記録状態は、前出の図23に示した通りである。したがって、磁化ドメイン列から読みだされる再生信号は、図6(d)のようになる。この再生信号を各記録状態からの再生信号出力に応じて所定の値に設定された3つのスライスレベルでスライスすると、図6(e)のタイミングチャートに示すように、3つの2値化信号sig1,sig2,sig3が得られる。次に、当該タイミングチャートの(1)〜(4)の信号から、(5)〜(8)の論理演算を行うことによって、偶数ビットと奇数ビットとの分離と、磁気ヘッド駆動信号を生成したときとは逆の手順による偶数ビットと奇数ビットとの合成を行うことによって、記録信号を再生できる。図10に、信号再生回路のブロック図を示す。
【0060】
多値振幅信号の識別回路として、特開昭6l一94416号では、一般通信路で用いられている多値変調信号を対象とした構成例を挙げている。上記記載の識別回路はA/D変換器の入力信号の直流オフセツトを正しく制御することにより、識別回路の閾値を常に最適に保つ効果がある。しかし、光デイスク等から検出される再生信号に対して適用は困難である。すなわち、光デイスクの記録再生特性を考慮した識別方式を考案する必要がある。
【0061】
光デイスクに記録されたマークからの信号を光検出器で検出し、交流増幅器で増幅すると記録データの粗密により平均値レベルが変動する。平均値レベルがほぼ保たれるように変調方式で有れば該平均値の変動はすくない。しかし、未記録領域と記録領域が混在するデジタル光デイスクでは上記変調方式でも対応できない。また、光磁気デイスクでは基板に存在する微小な領域に局在する複屈折のために再生信号のレベルが変動する。現状光デイスクでは信号は2つのレベルしか取らず、この中間点を検出するようなことは行われていない。このため信号の平均値が多少変化しても信号検出上問題はなかった。しかし、後述する多値記録媒体では複数のレベルを用いて、信号のレベル判定を行うため何らかの補正手段、あるいは正確な基準レベルが得られないと情報検出が困難となる。そこで、記録情報を記録すると同時に再生時の基準レベルを示すマーク群を設けておき、この信号の再生レベルを基準として用いて複数の閾値を設定する。このマーク群は上記変動要因の影響が無視できる間隔でなくてはならない。媒体特性から小領域、たとえば1セクタ内では一定であると見なせるので、各セクターのヘッダー領域内に設ければ良い。
【0062】
ゾーンCAV方式の様にユーザの記録する論理単位セクタがデイスク内周と外周で異なる場合には論理セクタごとに設ける必要がある。むろんデータ領域内に一様間隔にマーク群を配置しても良い。 この基準レベルをデータ識別の際の閾値の設定基準値として使用すれば、検出回路で特別な補正手段を用いなくても、再生信号の信号対雑音比の許す限り、複数値を情報ビットに対応させることができる。すなわち高密度記録の一手段である、多値記録を実現することが可能となる。また、該基準マークをデータ領域内に一定間隔で設ければ、変復調の際のクロックの位相基準として用いることも可能であり、これによりデータ変復調のクロックを安定、かつ正確に得ることができる。
【0063】
以下、本発明の一実施例を説明する。図11(a)は、光デイスク11であり、同心円あるいはスパイラル状のトラック案内溝、およぴ該トラックを、アドレス情報等を含むヘッダー領域202により複数の区域(セクター)に分割された構成を有する。図11(b)該ヘツダー領域を含む或る1つのセクターについてのフオーマツト例を示した図である。
【0064】
図11(b)に示したフオーマットは、再生信号振幅が最小なる領域と、再生信号振幅が最大となる領域をレベル検出信号15の領域として各セクターのヘッダー領域202内に一箇所だけ設け、該検出信号205の各レベルをサンプルホールドして、以下に続くユーザデータ領域207に記録された多値記録デー夕の量子化閾値の基準として用いる場合の構成例である。各ヘッダー領域の先頭には、セクターの開始を示す識別マーク203が置かれ、次にクロック発生、およぴ復調開始を示す同期信号204、レベル検出信号205、アドレス信号206が、ヘッダー領域202として、記録されている。
【0065】
図11(b)では、レベル検出信号205が同期信号204の直後に置かれているが、識別マーク203の直後、ないしはアドレス信号206の直後であつても、該検出信号5の領域が検知、確定するならばさしつかえない。
【0066】
図11(c)は、レベル検出信号205のマーク配置例である。レベル検出マーク208は、マーク形状が後続する情報データと等しくなるようにし、多値レベル情報が再生信号レベルに反映されるように形成する。この形成方法については後述する。
【0067】
該レベル検出マーク208からの最大再生信号レベルをサンプルホールドし、該ホールド値を、スライスレベルとして使用する。レベル検出マーク208に続き、領域209を設けてある。同様に該領域209の再生信号レベルをサンプルホールドすることにより、最小再生レベルとして用いる。
【0068】
各々のレベルをサンプルホールドするための回路構成例を図12に示す。該回路動作のタイムチヤートを図13に示す。図12において同期信号検出回路10に、既に2値化された再生パルス11が入力される。該再生パルス11の生成は、従来用いられている生成回路で行なえば良い。また同期信号204の検出も、従来用いられている構成で良い。例えぱ、シフトレジスタを用いて、データパターンの数マーク毎にパターンー致を判定し、該判定ロジックレベルに対し多数決を採り、検出パルスを出力する方法等が考えられる。検出回路10で検出された検出パルス12は、遅延回路13へ入力される。該遅延回路13は、通常の遅延素子あるいは、シフトレジスタを用いて簡単に構成できる。該遅延回路13の役割は、同期信号検出パルス12の出力される時刻よりも、レペル検出マーク208が後にあるため、この時間差分だけ遅延させて、該レベル検出マーク208の再生信号レベルをサンプルするためのサンプルパルスを発生させるためである。サンプルパルスは、遅延パルス14を用い、ホールドパルスは、該遅延パルス14をモノマルチパイブレータ(MM)15で遅らせた遅延パルス16を用いる。これらの制御パルスを用いて、サンプルホールド回路(S/H)17により、増幅器18により反転増幅された再生信号19のレベルを保持する。ここで増幅器18はドリフトの少ない直流増幅器を用いるのが望ましい。
【0069】
同様にレベル検出マーク208の直後に置かれた領域209のレベルについては、遅延回路20,モノマルチバイプレータ(MM)22,サンプルホールド回路24で構成される回路により、保持される。これら各素子は、既製の素子として容易に入手できるものである。
【0070】
次に、以下の信号処理も含めて、上記回路の動作を図13のタイムチヤートにより、詳細な説明を加える。図13(a)において、再生パルス11のパルス列より、同期信号検出回路によつて検出パルス12が出力される。該検出パルス12から遅延回路13により遅延パルス14が生成される。この遅延パルス14で、再生信号19のレベル検出マーク208のレベルをサンプルホールド回路17によりサンプルする。次に遅延パルス14の立ち下がりからモノマルチバイプレーチ15により生成された遅延パルス16により該レベル検出マーク208の再生レベルがホールドされる。サンプルホールドされたレベルは最大レペル信号25として、コンパレータ27の反転入力へ抵抗29を介して入力される。
【0071】
一方、遅延パルス14は、遅延回路20により遅延パルス21が生成される。該遅延パルス21は、領域9の再生信号レペルをサンプルする。ホールドパルスは、該遅延パルス21をモノマルチパイプレータ22で遅らせた遅延パルス23を用い、最小レベル信号26を得る,該レベル信号26は、コンパレータ28の反転入力ヘ、抵抗30を介して入力される。抵抗29,30,31は、最大レベル25と最小レベル26を分圧して、2つの閾値を作り出すためのものである。図13では、閾値が2つの場合を示しているが、3つ以上の閾値の場合も同様である。コンパレータ27の反転入力への入力レベルよりも、非反転入力への再生信号19のレペルが高いときだけ、“H”レベルの論理レベルが該コンパレー夕27により出力される。コンパレータ28についても同様である。
【0072】
次に図13により、多値データヘの量子化の方法について説明する。図13(b)において情報信号は0、1,2の3値の振幅を示すマークで記録されており、再生信号19で示したようなユーザデータであつたとする。抵抗29〜31により設定された閾値34,35により、コンパレータ27,28のそれぞれの出力32,33は図中に示したようになる。ここでANDゲート36の出力41は、出力32,33が両者とも“H”になつた時のみ、H”レベルとなる。ANDゲート37の出力42は、インバータ39により、コンパレータ出力32が反転した論理レベルと、コンパレータ出力33が両者とも“H”になつた時のみ‘‘H”レベルとなる,ANDゲート3208の出力43は、インパータ39,40により、コンパレータ出力32,33が反転されたレベルが入力されるので、該反転論理レベルがともに“H”の時のみ“H”レベルになる。ここでは、データレベル“0”のとき、AND出力43がH”になるような構成であるが、むしろAND出力41,42の両者とも、‘L”レベルの時かデータレベル“0”であると判断したほうが便利である。この場合は、AND出力41,42を入力としたNORゲートを用いれは、判定できる。本発明は次に述べるサンプルサーボと組み合わせると、尚一層効果を挙げることができる。
【0073】
図14に、サンプルサーボフォーマットの一例を示す。サンプルサーボ方式は、自動焦点調整やトラッキングを行うための領域とデータ領域とをフォーマット上で分離できる特徴を持っていること、さらにはデータの記録再生を行うためのクロックを予め設けたプリピットの検出信号を元に生成できるため、データとサーボとの干渉が少ない。図14において、ディスク上のトラックは、複数のセクタに分割されている。図では、N+1個のセクタで構成されている。各セクタの先頭には、サーボマークと呼ばれるマークが設けられており、セクタの先頭を示すアクセスマークとトラック中心線がら左右に変位させたトラッキングマークとその間にクロック抽出のためのクロックマークが設けられている。サーボマークの後半からセクタマークまでの領域には、データには存在しないユニークな距離を隔ててマークが配置され、セクタの認識を確実なものにしている。各セクタの先頭に存在するヘッダーに続き、データ領域が連続する。各データ領域の先頭にもサーボマークが配置されている。
【0074】
上記のセクタ、およびセクタ内のサーボマーク領域は、情報トラック毎に、ある一定の間隔で設けてある。これらは、ディスク全体で、物理的な距離で等間隔に設けるフォーマット方式と、時間的に等間隔に設けるフォーマット方式の双方が適用できる。全者の場合、複数のトラック毎に該サーボマークを等間隔に設けたゾーンを規定し、該ゾーン内では1トラック当たりのセクタ数、サーボマーク数を一定にするフォーマット方式が考えられる。
【0075】
サンプルサーボ方式は、上述のようにデータ領域とサーボ領域とを物理的に分離できるため、相互の影響が少ないことの他に、記録再生消去の為のクロック信号がデータ信号とは独立したクロックマークから生成できるため、データの記録再生方式に対する制約が少なく、さらに通常のセルフクロック系のフォーマットに見られるような、クロック引き込みのための同期領域が不要なことから、一般に総データに対するユーザデータの容量、すなわちフォーマットのデータ効率を高める設計を行なうことが可能である。
【0076】
本発明で対象とする多値記録媒体の場合、記録されたデータから得た再生信号を基に、再生クロックを生成するのは、再生レベルが多値を持っていることにより、スライスレベルの設定が困難になる可能性がある。サンプルサーボ方式によれば、データ形式、データ有無に依存すること無く、再生クロックが抽出できるため、都合が良い。
【0077】
記録特性の非線形性の点や記録特性がレーザパワー、磁界等によって変化する点について案配されておらず、消去可能な記録材料を用いる場合には入力多値信号に対して安定な再生信号レペルを得ることができにくい。本発明のもう一つの目的は、消去可能な記録材料を用いる場合にも、記録特性の非線形性、記録特性の変化によらず、再生信号のレベルを安定化することのできる光ディスクの多値記録再生方式を提供する。そのため、予め設定されたパターンをもつ信号を光ディスク面上に記録し、このパターンに対応する再生信号を正確に検出し、この検出結果を上記設定パターンと比較し、この比較結果に応じて記録条件を制御する方式とすることにより、達成される。予め設定されたパターン信号と、その検出再生信号レペルとを比較することで記録特性の非線形性及ぴ変化を知ることができ、したがって、比較結果に応じて記録条件を変化させる制御方式とすることによって、再生信号の多値レペルを安定化することができる。
【0078】
以下、本発明の一実施例を図面により説明する。図15は実施例のプロック構成図であり、光ディスク上には、情報を記録する領域に、レーザ光スポットを導いて情報を記録すると共に、記録された情報を読み出すための案内溝が作成されている。この案内溝としては、特開昭49一ll360lに開示されているプリグルーブ、特許第1189843号に開示されているプリピット列からなる案内溝、特開昭58−185046に開示されているプリピット列からなるものなどがある。これらの案内溝上には、図14に示す情報の区切れであるプロック単位(一般にセクタと呼ぱれている)に分割され、各セクタの位置を示すアドレス惜報が記録再生データ情報は図にDATAとして示すデ−タ領域に光学的に識別可能な多値レベルの形で記録される。
【0079】
次に、本実施例におけるテストパターンの発生とその記録について述べる。案内溝から読み出した惜報信号を再生回路307に入力し、ここで既知のアナログ的な信号処理を行い、データ処理に最適な振幅レベル、帯域とする。この処理された信号を用いて、プリフオーマット化されたID部を検出し、データ処理のために必要となるクロックをタイミング発生回路308から得る。得られたタイミング惜報を用いて、テストパターン発生回路により、セクタ内のID部の直後、データ部の直前に位置するPreambleの部分に相当するタイミングで、予め設定されたテストパターンを発生し,これを変調回路304に入力して変調し、この信号を記録回路3に入力して、記録光学系302内の磁界強度を変調すると同時にレーザ光源を駆動制御する。
【0080】
デー夕の記録は、図14に示したように行われ、再生信号は各ピット間の多値レペルをとるようにしている。再生は次のように行われる。記録光学系302によって記録されたマークは再生光学系l0によって読み出され、再生回路311によってアナログ的な処理が行われ、タイミング発生回路312によって、ID部分の検出からクロックを検出し、このタイミング情報を用いて、Preambleに記録されたテストパターンの再生信号を、再生回路31lからデータ処理回路313に取り込んで、ここで信号処理することによってテストパターンが再生される。デー夕処理回路3l3から出力される再生テストパ夕一ンと、テストパターン発生回路309から発生する設定テストパターンとを判定回路314により比較判定して、この比較結果に応じて、変調回路304を制御する信号を判定回路314から出力させる,すなわち、変調回路304は、判定回路314からの制御信号により、設定テストパターンと再生テストパターンとが正確に一致するように制御され、これにより、消去可能な記録媒体の光ディスクで、記録特性が非線形性であったり、記録特性が媒体の磁気特性、レーザパワー等で変化したりする場合にも、常に安定なレベルの多値記録とすることができるようになる。
【0081】
図16に示した各部信号のタイミングチャートについて説明する。図16(a)に示すようなセクタ構造において、SM部を図(b)のように検出し、プリピットからの信号(d)を検出して、PLL回路によってプリピットに位相同期した信号(e)として、クロックを作成する。このクロックを用いてテストパターンを発生し、変調回路出力後の波形が(f)のように階段波形になるようにして、記録回路303により記録光学系302内の磁界強度を変調し、光ディスク301上にテストパタンを記録する。記録されたテストパターンの再生信号は(g)のようになり、SM部、ID部の直後にPreAmb1eが配置される。この再生信号は再生光学系l0から再生回路llを介して得られる。テストパターンの多値記録信号とプリピット信号の詳細は図(i)のようになり、プリピットからの再生信号は図(j)のようになり、これからPLL回路を用いてクロックを作成する。クロック信号と再生信号をデータ処理回路313に入力して、クロック信号を用いて、テストパターンの多値レベルを図(k)のようにサンプルし、プリピット部分をとり除く。テストパターンの再生信号をサンプルしたものと、テストパターン発生回路309から発生されたテストパターンとを判定回路314に入力し、ここで両テストパターンを比較判定し、この比較結果に応じて、変調回路304を制御する信号を出力する。
【0082】
各部の動作について、図17〜図18と図26を用いて、さらに詳細に説明する。
【0083】
まず、テストパターン発生回路309は次のように動作する。記録光学系302からの信号を再生回路307を介してタイミング発生回路308に入力する,タイミング発生回路308では、図14に示すようなデータ部の先頭にあるSMマークを検出し、これをもとにIDデータの認識を行い、記録するセクタを避択する。この方法については、例えば特開昭58−169337及ぴ特開昭58−16934lに詳しい。さらに、プリピットマークからクロックを発生させる。この方法については特許第1189843号に詳しいので、ここでは省略する。
【0084】
図17に示す詳細構成図の論理回路320にSMマークのタイミングとクロックを入力し、ここでPreAmb1eに記録するテストパターンの記録夕イミングを発生するパルスを発生する。これをアップ力ウンタ32lに入力し、カウンタ出力をROM322のアドレス入力とする。ROM322の中には、アドレスとデータの関係として、図18(a)に示すようなアドレスRAの増加に比例した値を持つデータRDが記録されている。ROM322から読み出したデー夕RDを、テストパターンか符号化されたデー夕なのかを選択する切換え回路323を介してD/A変換器324に入力し、アナログ信号として記録回路303に送出する。
【0085】
このようにすると図16(f)のような記録信号が生じる。次に上記のようにして記録されたテストパターンを用いて変調回路304を制御する動作について述べる。再生回路311から得られた再生信号〔図16(i)〕をサンプルホールド回路325に入力し、テストパターンの部分のみを抜き出す。サンプルホールドのタイミングとしては、テストパターン発生時に述べたテストパターンの記録タイミングを示すパルスを使用する。そのタイミング信号は、再生光学系の再生信号をタイミング発生回路312から発生したSMマーク及ぴクロックを論理回路320に入力して発生させる。したがって、論理回路320には、記録光学系からの信号と、再生光学系からの信号とを切り換える機能を持たせてある。サンプルホールド回路325の出力〔図16(k)をA/D変換器326に送ってディジタル信号に変換する。この値を例えばY(i)(iは前記サンプル点に記録されたテストパターンの順番に対応する)とする。
【0086】
一方、テストパターンのデータに従って記録されたピットからの反射光として望ましい信号(変調入力に対応して反射光量は線形の関係がある)をX^(i)として、X^(i)をROM327の中に記憶しておき、アップカウンタ321から発生されるアドレスに従って図18(b)点線のように読み出す。また、ROM322の中に記憶されたパターン発生信号をX(i)とする。これらの信号X^(i),X(i)、Y(i)から変調回路304の特性を決定する信号Z(i)を以下のように作製する。一つの方法として、ハードウェアによりZ(i)を作る方法がある。ここで、ディスクの記録特性はY(i)/X(i)となり、また変調回路の特性はZ(i)/X(i)となり、X(i)の記録データに対して、X^(i)の再生特性が得られれば良いことから
X^(i)=Y(i)/X(i)(Z(i)/X(i)) X(i)
の関係が成立する必要がある。
【0087】
これから、ε(i)=X^(i)一Y(i)として、ε(i)がX(i)に比較して小さいとすると
Figure 0003559590
となる。上記の式をハードウェアで実現すると、ROM22から読み出されたデータX(i)を掛算回路28により2倍化し、これを加減算回路29の加算端子に入力し、一方、Y(i)を掛算回路336の一方に入力し、その他方にはROM327から読み出されるX(i)/X^(i)の値を入力し、この掛算結果の値を加減算回路329の滅算端子に入力することによって、加滅算回路329の出力端子からZ(i)が待られる。このZ(i)はデータの入力レペルを等間隔にサンプルし、その離散値に順番に対応したレベルを発生する特性である。これを変調回路4に取り込むために、アップカウンタ321によって制御されるアドレス(上記iに対応する)に従つてRAM330の中にZ(i)を記録していく。
【0088】
変調回路4では、図18(c)のように多値レペルLl〜L4の問の値をとるデータ316をRAM330のアドレスに入力し、レベルLl〜L4に対応するZ(i)のレベルを切換え回路323を介してD/A変換器324に入力する。このD/A変換器324の出力アナログ信号が変調回路4の出力となり、記録回路3に送出されて、記録光学系302内のレーザ光源を駆動する。以上は信号Z(i)をハードウェアで作製する場合を示したが、図26に示すように、マイクロコンピユータ(以下CPUと書)331を用いてソフトウェアにより作製することもできる。この場合には、テストパターン発生回路309からのタイミングに従って、データ処理回路313からの反射光且信号X(j)をCPU331にとり込み、この信号を用いてZ(i)を作り出し、多値レペルに対応した変調レベルを、変調回路4内の各多値レベルに対応したレジスタ332〜334に設定する。変調回路の特性としては記録特性の逆特性が必要となるが、これをCPU33lの中で演算し、Z(i)を求めることができる。
【0089】
媒体特性として多値の磁気特性が媒体ごと、製造者ごとに変化する可能性がある。そこで、互換性のために磁界強度と再生信号特性をあらかじめ測定し、Y(i)を求めておき、この逆特性を算出して上記多値レベルに対応したZ(i)を求めることができる。決められた領域に上記記録特性を書き込んでおき、媒体装着時にこれを読み出して使用することもできる。この場合には記録特性の変動は殆ど温度特性による記録状態の変化分となり、微小の補正でよくなる。
【0090】
変調回路としては、各多価レベルに対応したZ(i)のレベルを示すレジスタ332〜334をセレクタ335に結合し、多値のレペルを持ったデータ316によって、セレクタ335に入力されたレジスタの値を選択する。のようにして、変調回路4が記録媒体の記録特性に応じて最適に調整された後に、データ発生部5からデータを送り、符号化回路306を介して変調回路4に入力して、データがセクタのデータ部に記録される。
【0091】
上述の実施例ではテストパターンを用いているが、一つのセクタに記録されるべきデータをテストパターンの代りに用いて、1つのセクタのデー夕部の期間で変調回路4を設定する制御信号を発生させても良い。また、トラック一周をこの目的に用いてもよい。
【0092】
また、実施例では、記録光学系、再生光学系を別々に示したが、1回転待って、テストパターン又は記録データを読み出して、変調回路4を制御することにすれば、記録と再生の光学系は同一のものでも良い。
【0093】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、記録層を2層に積層することで信号の4値記録が可能になるので、より簡単な膜の積層構造で、より高密度な信号記録を実現できる。また、本発明の光磁気記録媒体は、各記録状態が外部磁界の変動に対してきわめて安定であり、各記録層の磁気特性や記録再生時のレーザビーム強度それに外部磁界強度を微妙にマッチングさせる必要がないので、安定性、量産性、実用性に優れた光磁気記録再生システムを構築できる。
【0094】
また、本発明によれば、予め記録された再生信号が最大となるレベル検出マークの値と、最小再生信号領域の値を基準として複数の閾値を生成することができるので、安定に多値の記録データを取り扱うことを可能とし、デー夕のビット密度の向上に効果がある。
【0095】
さらに本発明によれば、記録条件に対して再生信号のレベルが非線形となる、消去可能な記録材料を用いる光ディスクにおいて、多値記録の記録再生レベルを安定化させることができ、従来の2値記録に比較して高密度化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光磁気記録媒体の説明図である。
【図2】第1実施例に係る光磁気記録媒体を模式的に示す要部断面図である。
【図3】第2実施例に係る光磁気記録媒体を模式的に示す要部断面図である。
【図4】第3実施例に係る光磁気記録媒体を模式的に示す要部断面図である。
【図5】第4実施例に係る光磁気記録媒体を模式的に示す要部断面図である。
【図6】4値記録再生方式の第1例を示す説明図である。
【図7】外部磁界強度の信号変調方式を示す説明図である。
【図8】外部磁界強度信号変調回路の第1例を示すブロック図である。
【図9】外部磁界強度信号変調回路の第2例を示すブロック図である。
【図10】信号再生回路のブロック図である。
【図11】本発明を実施するための光デイスクのフオーマツト構成図である。
【図12】複数の閾値により多値情報ピツト信号を再生するための回路図である。
【図13】図12で示した回路動作を示すタイムチヤートである。
【図14】サンプルサーボに適用した実施例説明図である
【図15】本発明の一実施例のブロック構成図である。
【図16】図15中の各部信号の波形及ぴタイムチャートである。
【図17】変調回路の詳細動作説明用のプロック構成図である。
【図18】変調回路を制御する信号Z(i)をハードウェアで作製する説明図である。
【図19】従来例に係る光磁気記録媒体に積層される記録層の温度−保磁力特性を示すグラフ図である。
【図20】従来例に係る光磁気記録媒体の多値記録原理を示す説明図である。
【図21】外部磁界に対して2つの記録状態が存在する記録層の外部磁界特性を例示するグラフ図である。
【図22】外部磁界に対して1つの記録状態が存在する記録層の外部磁界特性を例示するグラフ図である。
【図23】本発明に係る光磁気記録媒体の多値記録原理の第1例を示す説明図である。
【図24】本発明に係る光磁気記録媒体の多値記録原理の第2例を示す説明図である。
【図25】本発明に係る光磁気記録媒体の多値記録原理の第3例を示す説明図である。
【図26】変調回路の制御をソフトウェアで行う場合の説明図である。
【符号の説明】
1…透明基板、2…プリフォーマットパターン、3…第1エンハンス膜、4…第1記録層、4a…非晶質垂直磁化膜、4b…補助磁性膜、5…第2エンハンス膜、6…第2記録層、7…第3エンハンス膜、8…反射膜、9…保護膜。

Claims (1)

  1. 第1の垂直磁化膜と、該第1の垂直磁化膜と磁気的に結合され、且つ該第1の垂直磁化膜よりも記録または消去用のレーザ光照射時に磁化が外部磁界の方向に回転しやすい磁性材料からなる補助磁性膜とから構成されている第1の記録層と、第2の垂直磁化膜からなる第2の記録層とが積層された記録媒体を用い、
    前記第1の記録層は、希土類原子の副格子磁気モーメントが遷移金属原子の副格子磁気モーメントよりも優勢なフェリ磁性体からなり、
    前記第2の記録層は、遷移金属原子の副格子磁気モーメントが希土類原子の副格子磁気モーメントよりも優勢なフェリ磁性体からなり、
    前記記録媒体は、
    前記第1の記録層の全体の磁化の向きを消去方向に向けられる大きさの外部磁界を消去方向に印加することによって、前記第1記録層の遷移金属原子の副格子磁気モーメントを記録方向に、第2記録層の遷移金属原子の副格子磁気モーメントを消去方向に向けられ、
    前記第1記録層の全体の磁化の向きを記録方向に向けられる大きさの外部磁界を消去方向に印加することによって、前記第1記録層及び前記第2記録層の遷移金属原子の副格子磁気モーメントを共に消去方向に向けられ、
    前記第1記録層の全体の磁化の向きを消去方向に向けられる大きさの外部磁界を記録方向に印加することによって、前記第1記録層及び前記第2記録層の遷移金属原子の副格子磁気モーメントを共に記録方向に向けられ、
    前記第1記録層の全体の磁化の向きを記録方向に向けられる大きさの外部磁界を記録方向に印加することによって、前記第1記録層の遷移金属原子の副格子磁気モーメントを消去方向に、前記第2記録層の遷移金属原子の副格子磁気モーメントを記録方向に向けられるものであり、
    レーザ光を微小光スポットに絞り込み記録媒体ディスク面に照射するとともに、外部印加磁界の強度と極性を記録すべき情報に対応して変調させる多値記録再生方法。
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