JP5525657B2 - 光情報記録再生装置 - Google Patents
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Description
本発明は、光情報記録再生装置の再生信号の高S/N化に関する。
光ディスクは、青色半導体レーザと、高NA対物レンズを用いるブルーレイディスクの製品化に至って、光学系の分解能としてはほぼ限界に達している。更なる大容量化とデータ転送速度の高速化を同時に実現する方法としては、多値記録が有力である。多値記録に関する技術は、例えば特許文献1〜6に述べられている。
特許文献1〜5は、記録媒体へ照射される記録光のパワーに対して記録マークの反射率が連続的に変化する媒体を提供することにより、多値レベルでの記録を可能にしている。特許文献6は、所定のセル内における記録マークの長さと位置を変調することにより、反射光量分布のパターンによる多値記録を行う方式を提供している。
別の多値記録の方法として、対向する2つの光を同一箇所に集光することで、集光点付近での2つの光の干渉縞(定在波)を記録する方法が検討されている(非特許文献1参照)。この方式では、記録時に2つの光の一方の位相を変調し、光の干渉縞の位相として情報を記録する。本方式により、高いS/N比での再生信号取得が可能となり、多値レベルを容易に識別することが可能である。
H. Mikami et al., "Optical phase multi-level recording in microhologram," Proceeding of SPIE, Vol.7730, 77301D (2010)
上記特許文献1〜5においては、反射光量レベルの大きさによって多値データを判別するが、これは、通常の光ディスクのように2値レベルで記録、再生する場合に比べて判別すべきレベルの差が近接し、実質的に信号レベルが低下するのと同じ状況になる。すなわち、多値度(多値レベルの数)に比例して信号のS/N比が低下するため、大幅な多値化は実質的に困難であるという本質的な問題がある。特許文献6においても、多数の検出器を用いて信号光を検出するため、各検出器当たりの光量が低下し、上記と同様にS/N比の不足によって多値度を大幅に増やすのは困難である。更に、多数の検出器と、それらの出力に対する複雑な信号処理が必要になることから、装置の複雑化、高コスト化が課題である。
非特許文献1の方法では、高いS/N比での再生が可能であるために多値度を容易に向上できる一方で、記録時に2つの光を対向方向から入射するという、従来の光ディスク装置と大きく異なる構成を要するため、装置構成が複雑になるという課題を有する。
上記課題に鑑み、本発明の目的は、簡素な構成で多値度を高めることが容易な、光情報記録再生装置を提供することである。
本発明の目的を達成するために以下の手段を用いた。
(1)光源と、記録光強度を変化させて記録することにより反射光の位相に変化が生じる記録媒体と、光源の発光強度を制御する制御部と、光源からの光束を第一の光束と第二の光束とに分割する光分割手段と、第一の光束を記録媒体上の所定の位置に集光する集光手段と、第二の光束を反射させるミラー等の反射手段と、記録媒体から反射された第一の光束を反射手段によって反射された第二の光束と合波し、第一の光束と第二の光束間の相対位相が異なる3種類以上の干渉光を生成する干渉光学系と、干渉光を検出する検出器と、検出器の出力から再生信号を生成する信号処理部と、を有し、記録時には、制御部により光源の発光強度を多段に変調し第一の光束を記録光として記録媒体上に照射することで情報の記録を行い、再生時には、信号処理部において第二の光束の位相を基準とした記録媒体から反射された第一の光束の位相値を取得することとした。
ここで、記録媒体として記録光強度を変化させて記録することにより反射光の位相に変化が生じる記録媒体を用いるため、記録時の発光強度に応じて、再生時の記録媒体からの反射光の位相差が変調される。すなわち、光強度の変調により光の位相を情報として記録することを行い、その位相変化を再生時に取得する。
このような構成とすることで、従来よりも簡素な構成で高いS/N比でのデータの記録・再生が可能となり、容易に多値レベルを向上させることができる。
(2)光源と、記録光強度を変化させて記録することにより反射光の位相に変化が生じる記録媒体と、光源の発光強度を制御する制御部と、光源からの光束を第一の光束と第二の光束とに分割する光分割手段と、第一の光束を記録媒体上の所定の位置に集光する集光手段と、第二の光束を反射させるミラー等の反射手段と、第一の光束と第二の光束の相対位相を制御する位相制御手段と、記録媒体から反射された第一の光束を反射手段によって反射された第二の光束と合波し、第一の光束と第二の光束間の相対位相が異なる2種類以上の干渉光を生成する干渉光学系と、干渉光を検出する検出器と、検出器の出力から再生信号を生成する信号処理部と、を有し、記録時には、制御部により光源の発光強度を多段に変調し第一の光束を記録光として記録媒体上に照射することで情報の記録を行い、再生時には、位相制御手段により第一の光束と第二の光束の平均的な位相差が一定になるように制御し、信号処理部において第二の光束の位相を基準とした記録媒体から反射された第一の光束の位相値を取得することとした。
このような構成とすることで、従来よりも簡素な構成のまま記録媒体の面ぶれが大きい場合にも安定して位相値の取得が可能となり、高精度な記録・再生動作が可能となる。
(3)(2)において、干渉光学系で生成される干渉光は2種類とした。
これにより、より簡素な構成で高いS/N比でのデータの記録・再生が可能となる。
(4)(1)もしくは(2)において、信号処理部において干渉光学系で生成される干渉光の対の強度差に比例する差動検出信号を用いて位相値を取得することとした。
これにより、簡素な信号処理過程により高いS/N比でのデータの記録・再生を行うことができ、装置の簡素化と低コスト化に寄与することができる。
(5)(1)もしくは(2)において、信号処理部において、第一の光束の強度値と第二の光束の位相を基準とした記録媒体から反射された第一の光束の位相値を取得し、その強度値と位相値に基づき復調を行うこととした。
これにより、簡素な構成を維持したまま、より高精度にデータの記録・再生を行うことが可能となり、多値レベルの向上によりデータ記録密度とデータ転送速度の向上に寄与することができる。
本発明によると、記録レベルの多値度を高めることが容易で、簡素な構成で実現可能な、光情報記録再生装置を提供することができる。
上記した以外の、課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明では、媒体に光強度を多段変調した記録光を照射することによって多値情報を記録し、その多値情報を位相情報として検出することにより再生する。
最初に、本発明の記録・再生の原理について説明する。本発明では、記録媒体として、記録光強度を変化させて記録した情報を反射光の位相をもとに読み出すのに適した媒体を用いる。一例として、特許第2705330号に記載された媒体を用いることができる。この媒体は、図13Aの断面模式図に示すように、基板1301と記録層1302からなる。なお、記録層1302に隣接して、記録層と屈折率の異なるカバー層が存在していても構わない。媒体への光照射により、図13Bに示すように、記録層1302が膨張して記録層の界面1303が変形を引き起こし、記録ピットを形成する。ここで低パワーの光を記録後の媒体に照射すると、記録ピットが形成されている場所はそうでない場所に比べて界面の位置が異なるため、記録ピットの有無に従って反射光の位相変化が観測される。すなわち、光照射によってデータ記録を行い、記録されたデータを記録媒体からの反射光の位相変化として取得することが可能である。ここで、当然のことながら、記録時の照射光強度に応じて上記の界面変化の大きさは変化する。したがって、記録時に発光強度を多段に変調することにより、それぞれの発光強度に応じて形成された記録ピットで生じる位相変化は異なり、再生時の位相変化が多段に変調される。すなわち、多値の情報記録、再生が可能である。
なお、本発明に用いる記録媒体としては上に述べたものに限られず、記録時の光強度に応じて再生時の反射光の位相が変化するものであればよい。従って、上述のような界面の変形を伴わずとも、例えば従来の光ディスクと同様な相変化媒体で、相変化に伴って位相差を生じるものであっても構わない。この場合、図14の平面模式図に示すごとく、記録媒体中の記録層1401の、光が照射される箇所に相変化領域1402が生じ、この相変化が生じる領域と生じない領域とで反射光に位相差が生じる。そして記録光の光強度に応じて相変化領域の面積を異ならしめる。記録媒体からの反射光の位相変化は、再生のために光が照射される領域における相変化領域の面積の割合に応じて変化するため、光強度を多段に変調して記録を行い、位相変化として再生することが可能である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
[実施例1]
図1は、本発明の光情報記録再生装置の一実施例を示すブロック図である。本実施例では記録媒体として特許第2705330号に記載のものを用いた。
図1は、本発明の光情報記録再生装置の一実施例を示すブロック図である。本実施例では記録媒体として特許第2705330号に記載のものを用いた。
まず、記録時の動作について説明する。レーザドライバ101は、マイクロプロセッサ102の指示により、上位装置103から送られてくるユーザデータに対応した変調信号を半導体レーザ104に与える。ここでデータは一例として4値で記録されるため、変調信号は4段階に変調され、これに応じて半導体レーザ104の発光強度は4段階に変調される。このような変調により半導体レーザ104から出射した光束は、λ/2板105を通過したのち、偏光ビームスプリッタ106に入射する。ここで半導体レーザ104からの光束は垂直偏光(s偏光)であり、λ/2板105は記録時には光学軸が0度すなわち水平偏光方向を向いているため、偏光方向を変えることなく光束を通過させる。偏光ビームスプリッタ106は垂直偏光を反射し、水平偏光を透過する性質を有している(本実施例に用いられるいずれの偏光ビームスプリッタも同一の性質を有する)ため、記録時には半導体レーザ104からの光束を反射する。次に、反射した光束は第一のコリメートレンズ107によって平行光とされたのち、球面収差を補正するリレーレンズ108とλ/4板(光学軸方向は、水平偏光方向に対して45度)109を通過し、アクチュエータ110に搭載されたNA0.85の対物レンズ111によって光ディスク112の内部の記録層に集光される。ここで、上記の4段階の変調に応じて、記録媒体にデータが記録される。
なお、光ディスク112からの反射光は照射時と逆の光路を辿り、λ/4板109を往復で通過することにより偏光状態が水平偏光に変化され、偏光ビームスプリッタ106を透過する。その後、特殊偏光ビームスプリッタ113(水平偏光の光を50%透過、50%反射し、垂直偏光の光を100%透過する)に入射し、反射光がシリンドリカルレンズ114を通過して4分割検出器115に集光され、検出される。4分割検出器115の出力信号から、フォーカスエラー信号、トラックエラー信号が生成され、サーボ回路116を介してアクチュエータ110の駆動電流としてフィードバックされる。これにより、対物レンズ111により集光された光束のスポット117の位置をサーボ制御する。本実施例では、フォーカスサーボ制御として非点収差法を、トラックサーボ制御としてプッシュプル法を用いた。
次に、再生時の動作について説明する。波長405nmの青色半導体レーザ104から出射した光は、λ/2板105を透過する。ここで、再生時にはλ/2板105の光学軸方向は記録時と異なり水平方向に対して22.5度に設定されており、光束の偏光方向が45度回転させられる。偏光の回転した光は偏光ビームスプリッタ106によって反射する垂直偏光の光束と透過する水平偏光の光束とに分割される。このうち反射された光束は、記録時と同様にして光ディスク112に照射される。光ディスク112からの反射光(以後信号光と呼ぶ)は、記録時と同様に、照射時と逆の光路を辿り、偏光ビームスプリッタ106に水平偏光の状態で入射する。一方、偏光ビームスプリッタ106を透過した光束(以後参照光と呼ぶ)は、コリメートレンズ118で平行光束とされた後、ミラー119で正反対の方向に反射され、λ/4板120(光学軸方向は、水平偏光方向に対して45度)を往復で通過することにより偏光方向を垂直偏光とされ、偏光ビームスプリッタ106に再び入射する。信号光と参照光ともに、偏光ビームスプリッタ106から特殊偏光ビームスプリッタ113が配置されている方向に出射されるため、ここで信号光と参照光が、偏光が直交した状態で合波される。
この合波光束は特殊偏光ビームスプリッタ113に入射し、信号光成分である水平偏光成分のみが記録時と同様に50%の割合で反射され、残りは透過する。この反射光は記録時と同様に4分割検出器115で検出され、検出信号によりアクチュエータ110の位置が制御される。特殊偏光ビームスプリッタ113からの透過光束は、無偏光ハーフビームスプリッタ121によって透過光、反射光に2分割される。透過光は光学軸が水平方向に対して22.5度に設定されたλ/2板122を通過して偏光が45度回転し、ウォラストンプリズム123によってp偏光成分とs偏光成分に分離される。分離された光束は差動検出器124のフォトダイオード125,126にそれぞれ入射し、強度の差に比例した電気信号D1が差動検出器124から出力される。同様に、無偏光ハーフビームスプリッタ121を反射した光束は、光学軸が水平方向に対して45度に設定されたλ/4板127を通過した後にウォラストンプリズム128によってp偏光成分とs偏光成分に分離される。分離された光束は差動検出器129のフォトダイオード130,131にそれぞれ入射し、強度の差に比例した電気信号D2が差動検出器129から出力される。後で述べるように、ウォラストンプリズム123,128で分離された後の光束はいずれも再生光と再生用参照光とが干渉した干渉光であり、差動検出器124,129の出力は干渉成分を抽出したものになっている。
差動検出器124,129の出力はデジタル信号処理回路140に送られ、ここで記録されていた位相値が再生信号として得られる。得られた位相値は復調回路141で復調された後、復号回路142に送られてユーザデータに変換され、マイクロプロセッサ102を通して上位装置103に送られる。
ここで、上に述べた再生時の動作により干渉光が生成され、これによって位相値を再生する原理について述べる。無偏光ハーフビームスプリッタ121に入射する光束は、p偏光成分として再生光を、s偏光成分として再生用参照光を含んでいるため、この偏光状態をジョーンズベクトルで表すと
となる。ここでEsは信号光の電場、Er参照光の電場である。また、このベクトルの第一成分はp偏光を、第二成分はs偏光を表す。この光束が無偏光ハーフビームスプリッタ121を透過し、λ/2板122を通過した後のジョーンズベクトルは
となり、信号光と参照光の重ね合わせ、すなわち干渉光となっている。
となり、やはり信号光と参照光の重ね合わせ、すなわち干渉光となっている。
となり、それぞれ第1項、第2項が信号光、参照光の強度成分を表し、第3項が信号光と参照光の干渉を表す項である。Δφは参照光の位相を基準とした信号光の位相であり、これが再生されるべき変調信号である。差動検出器124,129の出力はこれらの分岐光の強度の差分に比例するため、それぞれ
と表され、上記の干渉を表す項に比例した出力となっている。検出器の変換効率は省略した。
式(15)の平方根を省略すれば、信号光の強度値に比例した信号となる。
なお、本実施例では4つの干渉光の強度から位相値を推定したが、干渉光強度を決めるパラメータは、(1)信号光強度、(2)参照光強度、(3)信号光と参照光の位相差、の3つであるため、原理的には3つの異なる位相の干渉光強度を検出することにより、位相値が推定可能である。加えて信号光強度も推定可能である。たとえば図5に示すように、信号光と参照光の合波光束に対し、入射光束を無偏光ビームスプリッタ501,502によって3つに分割し、そのうち1つの光束はs偏光がp偏光に対して120度の位相差を生じる位相板503を、別の光束はs偏光がp偏光に対して240度の位相差を生じる位相板504を通過させ、3つの光束のいずれも45度偏光のみを透過する偏光子505,506,507を透過させ、検出器508,509,510によって検出する。これらの検出器の出力D1,D2,D3はそれぞれ
上記は、3つの異なる位相の干渉光強度を検出する例を説明したが、このように、位相、偏光を調整するようにして、4つ、5つなどの、3つ以上の複数の位相の干渉光強度を検出することができる。
ここで、本実施例の記録・再生方法により従来に比べて簡素な構成で高いS/N比を得られることについて説明する。特許文献1やCD,DVDなどの市販の光ディスクなど、ほとんどの従来技術においては、再生時に記録媒体から反射される光強度の変化を信号として読み取る。このため、光源の発光強度の揺らぎであるレーザーノイズは再生信号にノイズとして加算され、S/N比不足の原因となりうる。これに対し、本実施例では式(14)のごとく、光源の強度に無関係な出力が得られるため、レーザーノイズの影響を受けない。ここで重要なことは、4つの分岐光が同時に生成され、差動検出器の出力が(時間的に)同時に得られていることである。これにより、再生光や再生用参照光の強度が変動したとしても、分岐光が一様に変動するため、式(14)のごとく、演算において差動検出器の出力D1,D2の比が含まれており、上記の強度変動を常にキャンセルし、レーザーノイズの影響を受けない出力となる。検出器ノイズは、検出される光に関係なく検出器が持つノイズであり、記録媒体の反射率が小さいなどの原因により、検出される光の光量が小さいときに問題となる。これに対し、本実施例では再生用参照光の光量を十分大きくすることで検出器ノイズの影響を抑圧することができる。このことは、式(12)、式(13)を見ることで容易に理解できる。検出器ノイズは式(12)、式(13)で表される差動検出器の出力に加算される形で現れる。しかし、再生用参照光の強度を大きくすることで、式(12)、式(13)の値を大きくすることができ、検出器ノイズの大きさを相対的に小さくすることができる。
なお、本実施例では、差動検出器は図6のように、2つのフォトダイオード125,126に入射した分岐光による光電流の差が、トランスインピーダンスアンプ601によって電流−電圧変換される、電流差動型の構成となっている。本構成により、十分な出力レベルを得るために再生用参照光の強度を高めた場合でも、再生用参照光自身の強度による光電流は2つのフォトダイオードで等しく、キャンセルされるため、トランスインピーダンスアンプでの飽和が起きないため、十分な出力信号レベルを得ることができ、効果的にアンプノイズの相対的な大きさを抑圧することができる。また、上記の差動検出器の構成においては、フォトダイオード2つにつきトランスインピーダンス1つが対応するため、通常のディテクタのごとくフォトダイオードの光電流をトランスインピーダンスで電流−電圧変換した出力を4つ用いて演算を行うよりも検出器ノイズを3dB低減することができ、この点においてもアンプノイズの抑圧に効果的である。
なお、非特許文献1に記載の方法においても、原理的には同様の理由により高S/N比を得ることが可能である。しかし、非特許文献1の方法では、従来の光ディスク装置と異なり、データ記録時に2つの光束を記録媒体上の同一箇所に集光する必要がある。そのための位置決めの制御機構が複雑であり、かつ高い位置決め精度が要求されることから、記録動作を正確に行うことが困難である。このため、記録時に信号レベルの揺らぎが生じ、結果的に再生時のS/N比を劣化させる要因となりうる。これに対して本実施例においては、記録時の動作は従来の光ディスク装置と同様、単一の光束を記録媒体上に集光し、発光強度を制御すればよい。このため、集光スポットに対して要求される位置決め精度は従来の光ディスクと同程度であり、構成も簡素である。
このように、本実施例は、従来技術に比べて簡素な構成でS/N比の向上が可能となるため、容易に多値度を高めることでき、記録密度とデータ転送速度を向上させることができる。なお、特許第4564948号において本実施例と類似の構成で信号光と参照光の干渉光を検出しているが、従来の光ディスクと同様に強度信号を取得しており、S/N比向上の効果は検出ノイズの相対的な低減のみにとどまるため、レーザーノイズの影響を受けない本実施例の方が高いS/N比を取得可能である。
本実施例の効果を検証するために、再生信号アイパターンのシミュレーションを実施した。記録媒体としては前述のように特許第2705330号に示される、記録時の光強度に応じて記録層の界面が変形するものを仮定し、記録時の発光強度を4段階に変調して4値記録を試みた。すなわち、記録層の界面が記録強度に応じて4通りの大きさに変形した記録ピットが1列に整列して配置される記録媒体を扱う。なお、上に述べたノイズの各成分の大きさとしては現行の光ディスク装置と同程度の値を用いた。また、記録、再生ともに光源の波長を405nmとし、記録媒体に光を集光する際の対物レンズのNAは0.85とした。
上述のごとく記録が行われた記録媒体に対し、従来の光ディスク装置と同一の方法、すなわち、記録媒体に光を集光して照射して上記記録ピット上を走査し、反射光の強度変化を検出して再生信号とする再生方法の場合の再生信号アイパターンを図7Aに示す。この場合は、S/N比の不足により4値の変調を識別することが困難である。次に、特許第4564948号の方法で再生した場合の再生信号アイパターンを図7Bに示す。この再生方法は、本実施例と同様に記録媒体からの反射光を参照光と干渉させた光を検出したのち、式(14)の代わりに式(15)の演算により増幅された強度変調信号を再生したものである。この場合には、上述のごとくアンプノイズの相対的な大きさを抑圧したことにより、図7Aに比べてS/N比の改善が見られるが、依然として4値レベルの識別にはエラーが生じる。これに対し、本実施例の方法で再生した場合の再生信号アイパターンを図7Cに示す。上述の2つの場合に比べて明らかにS/N比が改善しており、4値レベルの識別が容易である。これは上述のごとく、反射光の位相を再生する場合にはレーザーノイズの影響を受けないためであると説明できる。
次に、式(14)で表される演算出力が、復号回路142に入力され、差分符号化されていた信号が復号化される原理について説明する。演算回路によって得られた位相Δφは、実際は再生信号成分以外の成分を含んでおり、正確には
と表される。ここでφsは信号変調による位相、φrは信号光と参照光の光路長差(位相変調分は除く)に対応する位相差、である。
φrは主に記録媒体の面ぶれ(光軸方向の変移、100μmオーダ)によって発生する。そして、これらは時刻とともに変動する。しかし、本実施例においては面ぶれの速度が数10kHz〜数100kHz程度であるのに対し、データは数10MHz〜数100MHzで書き込まれるため、隣接する書き込み位置(シンボル)ではφrはほぼ一定である。従って隣接シンボル間の差を復号信号として出力することにより、上記の不要な位相成分φrの影響を受けることなく信号を再生することができる。
なお、本実施例では参照光をミラー119によって正反対の方向に反射して信号光と合波させたが、合波させる方法はこの限りではなく、別の反射手段を用いても構わない。たとえば、図15のごとく、参照光を直角プリズム143によって2回反射させ、偏光ビームスプリッタ146によって信号光と合波してもよい。この場合、λ/4板120の代わりにλ/2板144が挿入されており、参照光の偏光が90度回転するようにしている。このほか、図15の構成で直角プリズム143の代わりにレトロリフレクタ、コーナーキューブプリズムを用いてもよい。
[実施例2]
本実施例は、信号光と参照光の間の位相差を閉ループ制御する実施例である。本実施例による光情報記録再生装置の構成図を図2に示す。記録時の動作は実施例1と同様である。再生時には、信号光は基本的に実施例1と同様に検出される。一方参照光は、λ/4板120を通過したのち、ピエゾ素子201に搭載されたミラー202で反射され、その後アクチュエータ203に搭載されたミラー119によって正反対の方向に反射される。その後は実施例1と同様に信号光と合波されて検出される。なお、アクチュエータ203にはアクチュエータ110と同一のエラー信号が入力され、アクチュエータ110と同一量の変位がなされる。また、差動検出器124の出力は実施例1と同様に信号処理回路140に入力されるだけでなく、サーボ回路204に入射され、低周波成分(信号変調成分が除かれた成分)が抽出され、これを増幅した電圧信号が位相エラー信号としてピエゾ素子201の駆動電圧としてフィードバックされる。これによりミラー202の変位が生じ、信号光の(参照光に対する)平均的な位相が一定となるよう閉ループ制御される。
本実施例は、信号光と参照光の間の位相差を閉ループ制御する実施例である。本実施例による光情報記録再生装置の構成図を図2に示す。記録時の動作は実施例1と同様である。再生時には、信号光は基本的に実施例1と同様に検出される。一方参照光は、λ/4板120を通過したのち、ピエゾ素子201に搭載されたミラー202で反射され、その後アクチュエータ203に搭載されたミラー119によって正反対の方向に反射される。その後は実施例1と同様に信号光と合波されて検出される。なお、アクチュエータ203にはアクチュエータ110と同一のエラー信号が入力され、アクチュエータ110と同一量の変位がなされる。また、差動検出器124の出力は実施例1と同様に信号処理回路140に入力されるだけでなく、サーボ回路204に入射され、低周波成分(信号変調成分が除かれた成分)が抽出され、これを増幅した電圧信号が位相エラー信号としてピエゾ素子201の駆動電圧としてフィードバックされる。これによりミラー202の変位が生じ、信号光の(参照光に対する)平均的な位相が一定となるよう閉ループ制御される。
以上の動作をより詳細に説明する。まず、アクチュエータ203のエラー信号による変位により、信号光と参照光との光路長が同程度に調整される。但しこの調整精度は数μm程度のオーダであり、依然として信号光と参照光の(信号変調成分を平均化した時の)位相差は変動している。ここでピエゾ素子を用いた閉ループ制御を用いると、上記位相差が固定される。これは、次のようにして説明される。変調された信号光は、位相変調がなされているため、仮に強度変調がなされていないとすると、変調された光の電場を複素平面上に図示すると図8Aのように、同心円状に配置され、その平均値(すなわち信号変調成分を除いた低周波成分)も所定の値を持つ。ここで差動検出器124の出力は、これらの電場の実部成分とみなせる。すると、この出力がゼロとなるよう、低周波成分をエラー信号として閉ループ制御することにより、図8Bのように平均電場の実部成分がゼロとなる。このようにして、光ディスク112の面ぶれに伴う位相値の誤差φrをゼロに保つことができ、面ぶれが大きく、φrが差分符号化で完全に除去できない程度の大きさを持つ場合にも安定して位相信号を取得することが可能である。また、本実施例では信号処理回路140、復調回路141、復号回路142は実施例1と同一としたが、差分符号化を省略して復調回路141の簡略化をはかることも可能である。
上に述べた動作原理から明らかなように、記録時の動作として、平均電場がゼロ以外の所定の値となるような記録パターンとする必要がある。
また、本実施例ではアクチュエータ203、ピエゾ素子201の組み合わせにより位相誤差φrをゼロに抑える構成としたが、これはアクチュエータで面ぶれの大きさに対応した調整範囲を確保し、ピエゾ素子で位相を安定に保つ精度を確保することを狙ったものである。このような構成によりアクチュエータとピエゾ素子それぞれに対して要求される性能を高くする必要がないため、簡易に実現可能である。一方で、例えば十分な調整範囲と調整精度を備えたアクチュエータを用いることで、図3のように構成を簡略化することも可能である。この場合、参照光はアクチュエータ203に搭載されたミラー119で正反対の方向に反射される構成となっており、サーボ回路204から生成されるエラー信号を用いてアクチュエータ203の位置を閉ループ制御することで位相誤差φrをゼロに保つことができる。
さらに、位相値を制御する形態はこの限りではなく、例えばピエゾ素子201の代わりに図9に示される楔形プリズム対を挿入してもよい。この場合、楔形プリズム901,902の一方の挿入量(入射光軸に垂直な方向、図の矢印の向き)をアクチュエータで制御することにより、位相値の調整が可能である。従って楔形プリズム901をアクチュエータに搭載し、これにエラー信号を入力することで位相値の閉ループ制御が可能である。
本実施例の場合も実施例1と同様、ミラー119の代わりに直角プリズム、コーナーキューブプリズム、レトロリフレクタ等を用いた構成としても構わない。
[実施例3]
本実施例は、差動検出器の出力から位相値を得るための演算処理を行わず、直接再生信号を取得する実施例である。本実施例による光情報記録再生装置の構成図を図4に示す。本実施例では、差動検出信号は差動検出器124からの出力のみであり、実施例1、実施例2と比べて無偏光ハーフビームスプリッタ121等の部品が省略されている。また、実施例2と同様に差動検出器124の出力信号を用いて信号光の位相を閉ループ制御する。信号処理回路140では、実施例1、実施例2で行う位相値の演算を行わず、差動検出器124の出力信号をA/D変換したものがそのまま出力され、復調回路141で変調レベルの判定が行われる。なお、差分符号化は行われない。
本実施例は、差動検出器の出力から位相値を得るための演算処理を行わず、直接再生信号を取得する実施例である。本実施例による光情報記録再生装置の構成図を図4に示す。本実施例では、差動検出信号は差動検出器124からの出力のみであり、実施例1、実施例2と比べて無偏光ハーフビームスプリッタ121等の部品が省略されている。また、実施例2と同様に差動検出器124の出力信号を用いて信号光の位相を閉ループ制御する。信号処理回路140では、実施例1、実施例2で行う位相値の演算を行わず、差動検出器124の出力信号をA/D変換したものがそのまま出力され、復調回路141で変調レベルの判定が行われる。なお、差分符号化は行われない。
この復調の原理を、図10を用いて説明する。実施例2で説明したとおり、位相値の制御によって変調された信号光の各電場は、図10のような状態で固定される。ここで差動検出器124からの出力は実施例2で述べたように、これらの電場の実部成分であるため、4つの電場に対応して4レベルの変調信号が差動検出器124の出力において観測される。従って、実施例1、実施例2のように位相値の演算を行うことなく、4つのレベルの判定を行うことによりデータの復調が可能である。なお、この場合も実施例2と同様に、記録時の動作として、平均電場がゼロ以外の所定の値となるような記録パターンとする必要がある。
なお、本実施例では位相値を直接演算していないが、図10より明らかなように、得られる再生信号は信号光の位相変化に伴う実部成分を観測したものに他ならないため、間接的に信号光の位相変調を観測していると言える。
[実施例4]
本実施例は、差動検出器の出力から得られる信号光の位相値だけでなく、強度値との組み合わせにより復号を行う実施例である。本実施例による光情報記録再生装置の構成は基本的に実施例2と同じく、図2に示されるとおりである。ただし、デジタル信号処理回路140において、図11に示すブロック図のように、差動検出信号D1,D2の値から信号光の位相値のみでなく、強度値も出力する。これらの位相値と強度値それぞれに対して後に続く復号回路においてレベル判定を行い、これらの結果よりレベルの識別を行う。本実施例に示すような光強度の変調によるデータ記録を行った場合、再生時の信号光における位相値と強度値には明確な相関が生じる。従って、このようなレベル判定を行うことにより、位相値のみのレベル判定を行う場合に比べて判定の精度を向上させることがで、より正確にデータを再生することが可能となる。
本実施例は、差動検出器の出力から得られる信号光の位相値だけでなく、強度値との組み合わせにより復号を行う実施例である。本実施例による光情報記録再生装置の構成は基本的に実施例2と同じく、図2に示されるとおりである。ただし、デジタル信号処理回路140において、図11に示すブロック図のように、差動検出信号D1,D2の値から信号光の位相値のみでなく、強度値も出力する。これらの位相値と強度値それぞれに対して後に続く復号回路においてレベル判定を行い、これらの結果よりレベルの識別を行う。本実施例に示すような光強度の変調によるデータ記録を行った場合、再生時の信号光における位相値と強度値には明確な相関が生じる。従って、このようなレベル判定を行うことにより、位相値のみのレベル判定を行う場合に比べて判定の精度を向上させることがで、より正確にデータを再生することが可能となる。
なお、強度値の情報を組み合わせる方法はこの限りではない。例えば、2つの差動検出信号は図12に示すように、それぞれ信号光電場の実部成分と虚部成分に対応付けることができる。従って、各差動検出信号の判定レベルの組み合わせより、復調を行ってもよい。さらに、上記実部成分と虚部成分より、信号光の複素電場振幅が得られたことになるため、この値と所望の複素電場振幅との複素平面上の距離を算出することにより、レベル判定を行ってもよい。このような場合も、光強度や位相が陽な形で表れないが、複素平面上でのレベル判定を行うという点において信号光の位相値(複素平面上の偏角に対応)と強度(複素平面上の絶対値、すなわち原点からの距離に対応)の双方の情報を用いて復調を行っており、やはり位相値のみによる復調に比べて高精度なレベル判定が可能となっている。
さらに、本実施例は差分符号化を適用することにより、ピエゾ素子201やアクチュエータ203等からなる位相制御の機構を省略し、実施例1と同様の図1の構成でも実現可能である。この場合も、復調回路141において信号光の位相値と強度値に基づき復調を行う。なお、この場合の差分符号化は位相値のみに対して行えばよく、光ディスク112の面ぶれによる値の変動を伴わない強度値に対しては必ずしも行う必要がない。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
本発明により、大容量と高い転送速度を両立した光情報記録再生装置の提供が可能となり、大容量ビデオレコーダや、ハードディスクデータバックアップ装置、保存情報アーカイブ装置など、幅広い産業応用が期待できる。
101 レーザドライバ
102 マイクロプロセッサ
103 上位装置
104 半導体レーザ
105 λ/2板
106 偏光ビームスプリッタ
107 コリメートレンズ
108 リレーレンズ
109 λ/4板
110 アクチュエータ
111 対物レンズ
112 光ディスク
113 特殊偏光ビームスプリッタ
114 シリンドリカルレンズ
115 4分割検出器
116 サーボ回路
117 スポット
118 コリメートレンズ
119 ミラー
120 λ/4板
121 無偏光ハーフビームスプリッタ
122 λ/2板
123 ウォラストンプリズム
124 差動検出器
125,126 フォトダイオード
127 λ/4板
128 ウォラストンプリズム
129 差動検出器
130,131 フォトダイオード
140 デジタル信号処理回路
141 復調回路
142 復号回路
143 直角プリズム
144 λ/2板
145 集光レンズ
146 偏光ビームスプリッタ
201 ピエゾ素子
202 ミラー
203 アクチュエータ
204 サーボ回路
501,502 無偏光ビームスプリッタ
503,504 位相板
505,506,507 偏光子
508,509,510 検出器
601 トランスインピーダンスアンプ
901,902 楔形プリズム
102 マイクロプロセッサ
103 上位装置
104 半導体レーザ
105 λ/2板
106 偏光ビームスプリッタ
107 コリメートレンズ
108 リレーレンズ
109 λ/4板
110 アクチュエータ
111 対物レンズ
112 光ディスク
113 特殊偏光ビームスプリッタ
114 シリンドリカルレンズ
115 4分割検出器
116 サーボ回路
117 スポット
118 コリメートレンズ
119 ミラー
120 λ/4板
121 無偏光ハーフビームスプリッタ
122 λ/2板
123 ウォラストンプリズム
124 差動検出器
125,126 フォトダイオード
127 λ/4板
128 ウォラストンプリズム
129 差動検出器
130,131 フォトダイオード
140 デジタル信号処理回路
141 復調回路
142 復号回路
143 直角プリズム
144 λ/2板
145 集光レンズ
146 偏光ビームスプリッタ
201 ピエゾ素子
202 ミラー
203 アクチュエータ
204 サーボ回路
501,502 無偏光ビームスプリッタ
503,504 位相板
505,506,507 偏光子
508,509,510 検出器
601 トランスインピーダンスアンプ
901,902 楔形プリズム
Claims (5)
- 記録光強度を変化させて記録することにより反射光の位相に変化が生じる記録媒体を用いて記録再生を行う光情報記録再生装置であって、
光源と、
前記光源の発光強度を制御する制御部と、
前記光源からの光束を第一の光束と第二の光束とに分割する光分割手段と、
前記第一の光束を前記記録媒体上の所定の位置に集光する集光手段と、
前記第二の光束を反射させる反射手段と、
前記記録媒体から反射された前記第一の光束を前記反射手段によって反射された前記第二の光束と合波し、前記第一の光束と前記第二の光束間の相対位相が異なる3種類以上の干渉光を生成する干渉光学系と、
前記干渉光を検出する検出器と、
前記検出器の出力から再生信号を生成する信号処理部と、を有し、
記録時には、前記制御部により前記光源の発光強度を多段に変調し前記第一の光束を記録光として前記記録媒体上に照射することで情報の記録を行い、
再生時には、前記信号処理部において前記第二の光束の位相を基準とした前記記録媒体から反射された前記第一の光束の位相値を取得することを特徴とする光情報記録再生装置。 - 記録光強度を変化させて記録することにより反射光の位相に変化が生じる記録媒体を用いて記録再生を行う光情報記録再生装置であって、
光源と、
前記光源の発光強度を制御する制御部と、
前記光源からの光束を第一の光束と第二の光束とに分割する光分割手段と、
前記第一の光束を前記記録媒体上の所定の位置に集光する集光手段と、
前記第二の光束を反射させる反射手段と、
前記第一の光束と前記第二の光束の相対位相を制御する位相制御手段と、
前記記録媒体から反射された前記第一の光束を前記反射手段によって反射された前記第二の光束と合波し、前記第一の光束と前記第二の光束間の相対位相が異なる2種類以上の干渉光を生成する干渉光学系と、
前記干渉光を検出する検出器と、
前記検出器の出力から再生信号を生成する信号処理部と、を有し、
記録時には、前記制御部により前記光源の発光強度を多段に変調し前記第一の光束を記録光として前記記録媒体上に照射することで情報の記録を行い、
再生時には、前記位相制御手段により前記第一の光束と前記第二の光束の平均的な位相差が一定になるように制御し、前記信号処理部において前記第二の光束の位相を基準とした前記記録媒体から反射された前記第一の光束の位相値を取得することを特徴とする光情報記録再生装置。 - 請求項2に記載の光情報記録再生装置において、前記干渉光学系で生成される干渉光は2種類であることを特徴とする光情報記録再生装置。
- 請求項1又は2に記載の光情報記録再生装置において、前記信号処理部において前記干渉光学系で生成される干渉光の対の強度差に比例する差動検出信号を用いて前記位相値を取得することを特徴とする光情報記録再生装置。
- 請求項1又は2に記載の光情報記録再生装置において、前記信号処理部において前記第一の光束の強度値と前記第二の光束の位相を基準とした前記記録媒体から反射された前記第一の光束の位相値を取得し、前記強度値と前記位相値に基づき復調を行うことを特徴とする光情報記録再生装置。
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JPH0520712A (ja) * | 1990-09-12 | 1993-01-29 | Ricoh Co Ltd | 記録媒体、記録方法及び記録装置 |
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