JP5251515B2 - 固体高分子形燃料電池用固体高分子電解質膜および膜電極接合体 - Google Patents

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Description

本発明は、固体高分子形燃料電池用固体高分子電解質膜および膜電極接合体に関する。
固体高分子形燃料電池は、たとえば、2つのセパレータの間に膜電極接合体を挟んでセルを形成し、複数のセルをスタックしたものである。膜電極接合体は、触媒層を有するアノードおよびカソードと、アノードとカソードとの間に配置される固体高分子電解質膜とから構成される。固体高分子電解質膜には、通常、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボンポリマー等のフッ素系プロトン伝導性ポリマーが用いられる。そして、該固体高分子電解質膜には、電気抵抗が低いことが求められている。
固体高分子電解質膜の電気抵抗を低減させるためには、固体高分子電解質膜を薄くすればよい。しかし、固体高分子電解質膜を薄くすると、該膜の機械的強度が低下し、膜電極接合体を製造する際に、加工しにくくなったり、取り扱いにくくなったりする。
また、固体高分子電解質膜は、含水時に該膜の長さ方向に寸法が増大しやすく、さまざまな弊害を生じやすい。たとえば、反応により生成した水、燃料ガスとともに供給される水蒸気等により固体高分子電解質膜が膨潤し、寸法が増大すると、電極も固体高分子電解質膜の寸法変化に追従する。しかし、膜電極接合体は、セパレータ等で拘束されているため、固体高分子電解質膜の寸法増大分は「しわ」となる。そして、該しわが、セパレータの溝を埋めてガスの流れを阻害することがある。
固体高分子電解質膜が薄くても機械的強度が高く、かつ含水時の寸法安定性に優れた固体高分子電解質膜としては、補強材(多孔体、フィブリル、織布、不織布等。)で補強された固体高分子電解質膜が提案されている(特許文献1〜5参照)。
ところで、最近では、さらなる固体高分子電解質膜の電気抵抗の低減が求められている。固体高分子電解質膜の電気抵抗をさらに低減させるためには、フッ素系プロトン伝導性ポリマーに含まれるスルホン酸基等のイオン性基の濃度を高くすればよい。しかし、イオン性基の濃度が著しく増加すると、固体高分子電解質膜の固体高分子電解質膜の単位体積あたりの含水量が著しく増加する。これは実際の燃料電池運転で想定されている水素ガス・空気の湿度変化に対し、電解質膜そのものの体積変化が大きくなることを意味し、その結果、耐久性が低下する。この特徴は運転温度が上昇するに従い、顕著になる傾向があり、最近の運転温度高温化の志向に対し、致命的な問題となっている。
よって、従来のフッ素系プロトン伝導性ポリマーを用いる限り、補強材で補強したとしても、固体高分子電解質膜の機械的強度および寸法安定性を維持しつつ、電気抵抗を低くするために、固体高分子電解質膜を薄くし、かつフッ素系プロトン伝導性ポリマーに含まれるイオン性基の濃度を高くすることにはおのずと限界があった。
特公平5−75835号公報(特許請求の範囲) 特公平7−68377号公報(特許請求の範囲) 特開平6−231779号公報(特許請求の範囲) 国際公開第04/011535号パンフレット(請求の範囲) 特開2003−297394号公報(特許請求の範囲、段落0012、段落0026)
本発明は、電気抵抗を低くするために、厚さを薄く、かつフッ素系プロトン伝導性ポリマーに含まれるイオン性基の濃度を高くしても、機械的強度が高く、含水時の寸法安定性に優れる固体分子形燃料電池用固体高分子電解質膜、および出力が高く、かつ耐久性に優れる膜電極接合体を提供する。
本発明の固体高分子形燃料電池用固体高分子電解質膜は、フッ素系プロトン伝導性ポリマーと、フッ素系補強材とを含み、前記フッ素系プロトン伝導性ポリマーが、下記条件(i)および条件(ii)を満足することを特徴とする。
(i)温度80℃、相対湿度50%の雰囲気下におけるプロトン伝導率が、0.06S/cm以上である。
(ii)イオン性基1モルあたりの質量(Equivalent Weight)が400以下であり、かつ下式(α)で表される基を有するビニルエーテル型モノマーに基づく繰り返し単位と、パーフルオロモノマー(ただし、前記ビニルエーテル型モノマーを除く)に基づく繰り返し単位とを有するポリマーである。
Figure 0005251515
ただし、Q は、エーテル性の酸素原子を有していてもよいパーフルオロアルキレン基であり、Q は、単結合またはエーテル性の酸素原子を有していてもよいパーフルオロアルキレン基であり、R f1 は、エーテル性の酸素原子を有していてもよいパーフルオロアルキル基であり、X は、酸素原子、窒素原子または炭素原子であり、aは、X が酸素原子の場合0であり、X が窒素原子の場合1であり、X が炭素原子の場合2であり、Y は、フッ素原子または1価のパーフルオロ有機基である。
本発明の固体高分子形燃料電池用膜電極接合体は、本発明の固体高分子形燃料電池用固体高分子電解質膜が、アノードとカソードとの間に配置されたものである。
本発明の固体分子形燃料電池用固体高分子電解質膜は、電気抵抗を低くするために、厚さを薄く、かつフッ素系プロトン伝導性ポリマーに含まれるイオン性基の濃度を高くしても、機械的強度が高く、含水時の寸法安定性に優れる。
本発明の固体分子形燃料電池用膜電極接合体は、出力が高く、かつ耐久性に優れる。
本発明の膜電極接合体の一例を示す断面図である。 本発明の膜電極接合体の他の例を示す断面図である。
符号の説明
10 膜電極接合体
11 触媒層
13 アノード
14 カソード
15 固体高分子電解質膜
本明細書においては、式(α)で表される基を基(α)と記す。他の式で表される基も同様に記す。また、式(1)で表される化合物を化合物(1)と記す。他の式で表される化合物も同様に記す。
<固体高分子電解質膜>
本発明の固体高分子形燃料電池用固体高分子電解質膜(以下、固体高分子電解質膜と記す。)は、フッ素系プロトン伝導性ポリマーとフッ素系補強材とを含む膜である。
固体高分子電解質膜の厚さは、100μm以下が好ましく、50μm以下がより好ましく、30μm以下が特に好ましい。また、固体高分子電解質膜の厚さは、5μm以上が好ましく、20μm以上がより好ましい。固体高分子電解質膜の厚さが100μm以下であれば、固体高分子電解質膜の電気抵抗を充分に低くできる。また、カソード側で生成する生成水の逆拡散を起こしやすい。固体高分子電解質膜の厚さが20μm以上であれば、機械的強度が高くなり、ガス漏れ等の障害が起こりにくい。
固体高分子電解質膜は、固体高分子電解質膜と電極との接合部における電気抵抗を低下できる点から、フッ素系補強材で補強された層(以下、補強層と記す。)の少なくとも片面にフッ素系補強材で補強されていない層(以下、非補強層と記す。)を有することが好ましく、補強層の両面に非補強層を有することがより好ましい。
非補強層のフッ素系プロトン伝導性ポリマーは、補強層のフッ素系プロトン伝導性ポリマーと同じであってもよく、異なっていてもよい。
非補強層は、電気抵抗を上昇させない範囲で、フッ素系補強材を除く他の成分を含んでいてもよい。
非補強層の厚さは、燃料ガスのバリアー性に優れ、かつ電気抵抗を抑えることができる点から、片側につき1〜20μmが好ましく、2〜15μmがより好ましく、2〜10μmが特に好ましい。
非補強層の厚さは、固体高分子電解質膜表面からフッ素系補強材までの最短距離であり、光学顕微鏡、レーザー顕微鏡、SEM等による断面観察より測定できる。
固体高分子電解質膜におけるプロトンの移動は、フッ素系補強材によって遮蔽される。非補強層が薄すぎると、電流がフッ素系補強材を回避して迂回するための距離が大きくなり、不要な電気抵抗の上昇の要因となりうる。特に、フッ素系補強材として不織布を用いる場合には、非補強層の厚さが、不織布の繊維径の半分より小さい場合は、電気抵抗の上昇が著しい。非補強層の厚さが、不織布の繊維径の半分以上であれば、電流の迂回距離が小さく済み、結果として電気抵抗の不要な上昇が避けられる。
(フッ素系プロトン伝導性ポリマー)
固体高分子電解質膜は、化学的な耐久性に優れ、長期的に安定した性能を確保できる点から、プロトン伝導性ポリマーとしてフッ素系プロトン伝導性ポリマーを含む。フッ素系プロトン伝導性ポリマーの割合は、プロトン伝導性ポリマー(100質量%)のうち、100質量%が好ましい。
フッ素系プロトン伝導性ポリマーは、フッ素原子およびイオン性基を有するポリマーであり、下記条件(i)および条件(ii)を満足する。
(i)温度80℃、相対湿度50%の雰囲気下におけるプロトン伝導率が、0.06S/cm以上である。
(ii)イオン性基1モルあたりの質量[g](Equivalent Weight、以下、EWと記す。)が400以下であるビニルエーテル型モノマーに基づく繰り返し単位と、パーフルオロモノマー(ただし、前記ビニルエーテル型モノマーを除く。)に基づく繰り返し単位とを有するポリマーである。なお、通常イオン性基を有するビニルエーテル型モノマーは、加水分解、酸型化処理によりイオン性基(例えば−SOH基)となる「イオン性基の前駆体基(例えば−SOF基)」を有する前駆体モノマーの形で重合され、重合後にイオン性基に変換される。したがって、本明細書においては、イオン性基を有するビニルエーテル型モノマーに基づく繰り返し単位を含むポリマーとは、このような前駆体基を有するモノマーを用いて重合した後にイオン性基に変換して得られるポリマーを含む。
フッ素系プロトン伝導性ポリマーのプロトン伝導率が0.06S/cm以上であれば、固体燃料電池用電解質膜として使用したときに電解質膜としてのΩ損が小さく、発電電圧の著しい低下を招かず、広い電流密度範囲での使用が可能となる。フッ素系プロトン伝導性ポリマーのプロトン伝導率は、0.07S/cm以上が好ましく、0.08S/cm以上がより好ましい。
ビニルエーテル型モノマーのEWが400以下であれば、該ビニルエーテル型モノマーに基づく繰り返し単位とパーフルオロモノマーに基づく繰り返し単位とを有するポリマーは、該ビニルエーテル型モノマーに基づく繰り返し単位を少なくしなくても、充分に高いイオン性基濃度を得ることができる。その結果、該ポリマーは、電気抵抗を低くできるとともに機械的強度も充分に高くできる。一方、EWが低すぎると、ポリマーの親水性が増加し、水に溶解しやすくなる。該ビニルエーテル型モノマーのEWは、230〜330が好ましい。イオン性基としては、スルホン酸基、スルホンイミド基、スルホンメチド基等が挙げられる。
該ビニルエーテル型モノマーに基づく繰り返し単位としては、基(α)を有するモノマーに基づく繰り返し単位が好ましい。以下、基(α)を有するモノマーに基づく繰り返し単位とパーフルオロモノマーに基づく繰り返し単位を有するフッ素系プロトン伝導性ポリマーを、ポリマーQと記す。
Figure 0005251515
ただし、Qは、エーテル性の酸素原子を有していてもよいパーフルオロアルキレン基であり、Qは、単結合またはエーテル性の酸素原子を有していてもよいパーフルオロアルキレン基であり、Rf1は、エーテル性の酸素原子を有していてもよいパーフルオロアルキル基であり、Xは、酸素原子、窒素原子または炭素原子であり、aは、Xが酸素原子の場合0であり、Xが窒素原子の場合1であり、Xが炭素原子の場合2であり、Yは、フッ素原子または1価のパーフルオロ有機基である。
、Qのパーフルオロアルキレン基がエーテル性の酸素原子を有する場合、該酸素原子は、1個であってもよく、2個以上であってもよい。また、該酸素原子は、パーフルオロアルキレン基の炭素原子−炭素原子結合間に挿入されていてもよく、炭素原子結合末端に挿入されていてもよい。
パーフルオロアルキレン基は、直鎖状であってもよく、分岐状であってもよく、直鎖状であることが好ましい。
パーフルオロアルキレン基の炭素数は、1〜6が好ましく、1〜4がより好ましい。炭素数が多すぎると、含フッ素モノマーの沸点が高くなり、蒸留精製が難しくなる。また、炭素数が多すぎると、ポリマーQのイオン交換容量が低下し、プロトン伝導率が低下する。
は、エーテル性の酸素原子を有していてもよい炭素数1〜6のパーフルオロアルキレン基であることが好ましい。Qがエーテル性の酸素原子を有していてもよい炭素数1〜6のパーフルオロアルキレン基であれば、Qが単結合である場合に比べ、長期にわたって固体高分子形燃料電池を運転した際に、発電性能の安定性に優れる。
、Qの少なくとも一方は、エーテル性の酸素原子を有する炭素数1〜6のパーフルオロアルキレン基であることが好ましい。エーテル性の酸素原子を有する炭素数1〜6のパーフルオロアルキレン基を有する含フッ素モノマーは、フッ素ガスによるフッ素化反応を経ずに合成できるため、収率が良好で、製造が容易である。
−SO(SOf1 基としては、スルホン酸基(−SO 基)、スルホンイミド基(−SON(SOf1基)、スルホンメチド基(−SOC(SOf1 基)が挙げられる。
f1のパーフルオロアルキル基は、直鎖状であってもよく、分岐状であってもよく、直鎖状であることが好ましい。Rf1の炭素数は、1〜6が好ましく、1〜4がより好ましい。Rf1としては、パーフルオロメチル基、パーフルオロエチル基等が好ましい。
スルホンメチド基の場合、2つのRf1は、同じ基であってもよく、異なる基であってもよい。
としては、フッ素原子、またはエーテル性の酸素原子を有していてもよい炭素数1〜6の直鎖状のパーフルオロアルキル基が好ましい。
パーフルオロモノマーに基づく繰り返し単位としては、固体高分子電解質膜の機械的強度および化学的な耐久性の点から、テトラフルオロエチレン(以下、TFEと記す。)に基づく繰り返し単位が好ましい。また、TFEを含む2種以上のパーフルオロモノマーに基づく繰り返し単位からなることも好ましい。さらに、ポリマーQはパーフルオロモノマーではないモノマーに基づく繰り返し単位を含んでいてもよい。
ポリマーQに含まれてもよいTFE以外のパーフルオロモノマーに基づく繰り返し単位およびパーフルオロモノマーではないモノマーに基づく繰り返し単位については、以下、まとめて「他のモノマーに基づく繰り返し単位」という。
他のモノマーに基づく繰り返し単位としては、イオン性基を有しないモノマーに基づく繰り返し単位と、イオン性基を有するモノマーに基づく繰り返し単位が挙げられる。
イオン性基を有しないモノマーとしては、クロロトリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、トリフルオロエチレン、フッ化ビニル、エチレン、化合物(n1)〜(n3)等が挙げられる。
CF=CFORf2 ・・・(n1)、
CH=CHRf3、・・・(n2)、
CH=CHCHf3 ・・・(n3)。
ただし、Rf2は、エーテル性の酸素原子を1つ以上含んでもよい炭素数1〜12のパーフルオロアルキル基であり、Rf3は、炭素数1〜12のパーフルオロアルキル基である。
イオン性基を有するモノマーとしては、たとえば、化合物(n4)が挙げられる。
CF=CFOCFCFYSO(SOf4 -+・・・(n4)
ただし、Qは、単結合、またはエーテル性の酸素原子を有していてもよいパーフルオロアルキレン基であり、Rf4は、エーテル性の酸素原子を有していてもよいパーフルオロアルキル基であり、Xは、酸素原子、窒素原子または炭素原子であり、bは、Xが酸素原子の場合0であり、Xが窒素原子の場合1であり、Xが炭素原子の場合2であり、Yは、フッ素原子または1価のパーフルオロ有機基である。
他のモノマーに基づく繰り返し単位としては、固体高分子電解質膜が湿潤状態における膨潤と乾燥状態における収縮とを繰り返しても破損しにくい点から、化合物(n1)に基づく繰り返し単位、及び、化合物(n4)に基づく繰り返し単位が好ましい。
ポリマーQとしては、固体高分子電解質膜の化学的な耐久性の点から、パーフルオロポリマーが好ましいため、他のモノマーに基づく繰り返し単位を含む場合は、当該他のモノマーはパーフルオロモノマーであることが好ましい。
ポリマーQとしては、ポリマーQ(100モル%)中、基(α)を有するモノマーに基づく繰り返し単位5〜25モル%、TFEに基づく繰り返し単位50〜95モル%、他のモノマーに基づく繰り返し単位0〜25モル%からなるポリマーが好ましい。
ポリマーQは、たとえば、下記工程を経て製造できる。
(I)基(β)を有するモノマー(以下、化合物(m1)と記す。)、パーフルオロモノマーおよび必要に応じて他のモノマーを重合し、−SOF基を有する前駆体ポリマー(以下、ポリマーPと記す。)を得る工程。
Figure 0005251515
ただし、Q、QおよびYは、前記基(α)におけると同義である。
なお、他のモノマーがイオン性基を有するモノマーの場合には、イオン性基の前駆体であるSOF基を有する前駆体モノマーの形で用いられる。
(II)必要に応じて、ポリマーPとフッ素ガスとを接触させ、ポリマーPの不安定末端基をフッ素化する工程。
(III)ポリマーPの−SOF基をスルホン酸基、スルホンイミド基、またはスルホンメチド基に変換し、ポリマーQを得る工程。
(I)工程:
化合物(m1)は、たとえば、後述する例1に示す合成例によって得ることができる。
重合法としては、バルク重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法等の公知の重合法が挙げられる。
重合は、ラジカルが生起する条件で行われる。ラジカルを生起させる方法としては、紫外線、γ線、電子線等の放射線を照射する方法、開始剤を添加する方法等が挙げられる。
重合温度は、通常、20〜150℃である。
開始剤としては、ビス(フルオロアシル)パーオキシド類、ビス(クロロフルオロアシル)パーオキシド類、ジアルキルパーオキシジカーボネート類、ジアシルパーオキシド類、パーオキシエステル類、アゾ化合物類、過硫酸塩類等が挙げられ、不安定末端基が少ない前駆体ポリマーPが得られる点から、ビス(フルオロアシル)パーオキシド類等のパーフルオロ化合物が好ましい。
溶液重合法にて用いる溶媒としては、ポリフルオロトリアルキルアミン化合物、パーフルオロアルカン、ハイドロフルオロアルカン、クロロフルオロアルカン、分子鎖末端に二重結合を有しないフルオロオレフィン、ポリフルオロシクロアルカン、ポリフルオロ環状エーテル化合物、ヒドロフルオロエーテル類、フッ素含有低分子量ポリエーテル、t−ブタノール等が挙げられる。
(II)工程:
不安定末端基とは、連鎖移動反応によって形成される基、ラジカル開始剤に基づく基等であり、具体的には、カルボキシ基、−CF=CF基、−COF基、−CFH基等である。不安定末端基をフッ素化することにより、ポリマーQの分解が抑えられる。
フッ素ガスは、窒素、ヘリウム、二酸化炭素等の不活性ガスで希釈して用いてもよく、希釈せずにそのまま用いてもよい。
ポリマーPとフッ素ガスとを接触させる際の温度は、室温〜300℃が好ましく、50〜250℃がより好ましく、100〜220℃がさらに好ましく、150〜200℃が特に好ましい。
ポリマーPとフッ素ガスとの接触時間は、1分〜1週間が好ましく、1〜50時間がより好ましい。
(III)工程:
たとえば、−SOF基をスルホン酸基に変換する場合は、(III−1)工程を行い、−SOF基をスルホンイミド基に変換する場合は、(III−2)工程を行う。
(III−1)ポリマーPの−SOF基を加水分解してスルホン酸塩とし、スルホン酸塩を酸型化してスルホン酸基に変換する工程。
(III−2)ポリマーPの−SOF基をスルホンイミド化してスルホンイミド基に変換する工程。
(III−1)工程:
加水分解は、たとえば、溶媒中にてポリマーPと塩基性化合物とを接触させて行う。
塩基性化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。溶媒としては、水、水と極性溶媒との混合溶媒等が挙げられる。極性溶媒としては、アルコール類(メタノール、エタノール等。)、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。
酸型化は、たとえば、−SOF基が加水分解されたポリマーPを、塩酸、硫酸等の水溶液に接触させて行う。
加水分解および酸型化は、通常、0〜120℃にて行う。
(III−2)工程:
スルホンイミド化としては、米国特許第5463005号明細書に記載の方法、Inorg.Chem.32(23)、5007頁(1993年)に記載の方法等、公知の方法が挙げられる。
フッ素系プロトン伝導性ポリマーのイオン交換容量は、0.5〜2.0ミリ当量/グラム乾燥樹脂が好ましく、0.7〜1.6ミリ当量/グラム乾燥樹脂がより好ましい。イオン交換容量が0.5ミリ当量/グラム乾燥樹脂以上であれば、固体高分子電解質膜の電気抵抗を充分に低くできる。イオン交換容量が2.0ミリ当量/グラム乾燥樹脂以下であれば、ポリマーの親水性が抑えられ、発電時に固体高分子電解質膜が溶解することがない。
また、フッ素系プロトン伝導性ポリマーは、ガラス転移点が120℃以上であることが好ましい。120℃以上のガラス転移点を有すると、特に100℃以上の電池運転においても優れた機械的強度を有する。
(フッ素系補強材)
フッ素系補強材としては、含フッ素ポリマーからなる多孔体、フィブリル、織布、不織布等が挙げられるが、織布の場合は製法が複雑であることから比較的コストが高く、また、当該用途における薄膜化に対する要求を満足することが難しい。また、フィブリル等の短繊維形態のものの添加では補強効果が他の系に比べ弱い。以上のことから、多孔体形態や、不織布形態をもつフッ素系補強材が特に望ましい。
該不織布としては、その補強材としての強度発現という点から、含フッ素ポリマーの連続繊維からなり、繊維間の交点の少なくとも一部が固定化された不織布が好ましい。
不織布の厚さは、固体高分子電解質膜の厚さを考慮すると、50μm以下が好ましく、30μm以下がより好ましく、20μm以下が特に好ましい。
不織布の目付け量は、補強効果および電気抵抗低減の点から、5〜50g/m(2.5〜25cc/m)が好ましい。
連続繊維とは、アスペクト比が10000以上の繊維を意味する。繊維長は、20mm以上が好ましい。
連続繊維の繊維径(直径)は、0.01〜13μmが好ましく、0.01〜5μmがより好ましく、0.01〜3μmが特に好ましい。繊維径が0.01μm以上であれば、繊維1本あたりの引張強度が充分となり、ハンドリング性が良好となる。繊維径が13μm以下であれば、プロトン移動が円滑に行われるため、補強による電気抵抗の上昇を抑制できる。また、厚さあたりの繊維間の交点が増えるため、不織布の強度を増強でき、固体高分子電解質膜の寸法安定性が向上する。不織布の連続繊維の繊維径(直径)が、0.01〜13μmであり、かつ目付け量が5〜50g/mであるのがさらに好ましい。
含フッ素ポリマーとしては、パーフルオロオレフィン(TFE、ヘキサフルオロプロピレン等。)、クロロトリフルオロエチレン、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)等の含フッ素モノマーに基づく繰り返し単位を1種以上有する単独重合体または共重合体が好ましい。
該単独重合体または共重合体としては、TFE/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体(PFA)、エチレン/TFE共重合体(ETFE)、TFE/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン/クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリビニリデンフルオライド重合体(PVdF)、ポリビニルフルオライド重合体(PVF)等が挙げられる。
含フッ素ポリマーのうち、溶融成形可能な点から、ETFE、PFA、FEP、PVdF等が好ましく、機械的強度、成形性に優れている点から、PFA、ETFEが特に好ましい。
ETFEとしては、TFEに基づく繰り返し単位/エチレンに基づく繰り返し単位のモル比が、70/30〜30/70のものが好ましく、65/35〜40/60のものがより好ましい。
ETFE、PFA、FEP、PVdFは、少量のコモノマーに基づく繰り返し単位を含んでいてもよい。該コモノマーとしては、下記化合物が挙げられる。
フルオロエチレン類(ただし、TFEを除く。):CF=CFCl等、
フルオロプロピレン類:CF=CFCF、CF=CHCF等、
炭素数が2〜12のパーフルオロアルキル基を有するフルオロエチレン類:CFCFCFCFCH=CH、CFCFCFCFCF=CH等、
パーフルオロビニルエーテル類:Rf5(OCFXCFOCF=CF(ただし、Rf5は、炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基であり、Xは、フッ素原子またはトリフルオロメチル基であり、kは、0〜5の整数である。)等、
容易にカルボキシ基またはスルホン酸基に変換可能な基を有するパーフルオロビニルエーテル類:CHOC(=O)CFCFCFOCF=CF、FSOCFCFOCF(CF)CFOCF=CF等、
オレフィン類(ただし、エチレンを除く。):C3オレフィン(プロピレン等。)、C4オレフィン(ブチレン、イソブチレン等。)等である。
ETFEのコモノマーとしては、CFCFCFCFCH=CHが好ましい。
PFAのコモノマーとしては、CFCFOCF=CF、CFCFCFOCF=CF、CFCFCFOCF(CF)CFOCF=CFが好ましい。
コモノマーに基づく繰り返し単位の割合は、含フッ素ポリマー(ETFE、PFA、FEP、PVdF)を構成する、すべてのモノマーに基づく繰り返し単位(100モル%)のうち、30モル%以下が好ましく、0.1〜15モル%がより好ましく、0.2〜10モル%がさらに好ましい。
PFAのメルトフローレート(以下、MFRと記す。)は、40〜300g/10分が好ましい。極細繊維を成形する場合、紡糸ノズルの圧力損失が低い方が生産性が向上するため、60g/10分以上がより好ましい。また、MFRが大きいと得られる繊維の強度が低下するため、150g/10分以下がより好ましい。PFAのMFRは、ASTM D3307にしたがって測定する。
ETFEのMFRは、40g/10分以上が好ましい。ETFEのMFRは、ASTM D3159にしたがって測定する。
含フッ素ポリマーがPFA、ETFE等の溶融成形可能な含フッ素ポリマーである場合の不織布の製造方法としては、メルトブローン法を採用することが好ましい。ポリマーから繊維を形成した後、それを原料として布状に不織布化する他の不織布の製造方法に比べ、メルトブローン法は、繊維の形成と布状物の形成とをほぼ同時に実施できることから生産性が高い。また、不織布を構成する繊維を非常に細くすることができ、補強に固体高分子電解質膜の電気抵抗の上昇を抑制できる。
メルトブローン法による不織布の製造は、たとえば、下記のように行う。
メルトブローン不織布製造装置を用い、溶融成形可能な含フッ素ポリマーを溶融状態で紡糸ノズルの吐出孔より吐出し、紡糸ノズル近傍に配設された気体放出ノズルの吐出孔から放出される気体によって延伸、紡糸することにより連続繊維を得る。ついで、連続繊維を吸着能力を有する面上に捕集して、不織布を形成する。
吸着機能を有する面としては、たとえば、コンベアーに載せた金属メッシュ等が挙げられる。
不織布の繊維間の交点が固定化されていない場合、巻き取り等の操作、ハンドリングが困難である。繊維間の交点の少なくとも一部が固定化されているとき、不織布単体として弾性率、強度を発現できる。その結果、不織布自体に自立性が発現し、ハンドリング性が向上し、不織布を有する固体高分子電解質膜の製造が容易となる。
繊維間の交点の少なくとも一部が固定化された態様としては、下記態様が挙げられる。
(態様1)連続繊維を捕集して不織布が形成された時点で繊維同士が融着している態様。
(態様2)不織布を熱プレスすることにより繊維同士が融着している態様。
(態様3)不織布に結着剤を含む溶液を塗布することにより、繊維間の交点を結着させた態様。
結着剤を含む溶液の塗布方法としては、スプレーコート法が好ましい。
結着剤としては、化学的な耐久性に優れる点から、溶媒可溶性含フッ素ポリマーが好ましい。溶媒可溶性含フッ素ポリマーとは、これを溶解できる溶媒が存在する含フッ素ポリマーを意味し、室温で0.1%以上の濃度の溶液として存在しうるものである。また、溶液には、微視的には含フッ素ポリマーが分散または膨潤状態で存在するが、巨視的には溶液状に認められる液も含める。
溶媒可溶性含フッ素ポリマーとしては、化学的な耐久性に優れる点から、パーフルオロポリマーが好ましい。
溶媒可溶性含フッ素ポリマーとしては、下記(A)〜(C)のポリマーが挙げられる。
(A)分子内にイオン性基またはその前駆体基を有する含フッ素ポリマー:
イオン性基としては、スルホン酸基、スルホンイミド基等が挙げられる。
イオン性基の前駆体基としては、−SOF基等が挙げられる。
(A)のポリマーは、電解質となり、不織布の開口率を下げることなく、固体高分子電解質膜の電気抵抗の上昇を招かない。(A)のポリマーは、固体高分子電解質膜を構成するフッ素系プロトン伝導性ポリマーと同じであってもよい。
−SOF基を有する含フッ素ポリマーとしては、化合物(1’)に基づく繰り返し単位と、TFEに基づく繰り返し単位とを有する共重合体が挙げられる。
CF=CF(OCFCFY−O−(CF−SOF ・・・(1’)。
ただし、Yはフッ素原子またはトリフルオロメチル基であり、mは0〜3の整数であり、nは1〜12の整数であり、qは0または1である。
スルホン酸基を有する含フッ素ポリマーとしては、加水分解および酸型化によって前記共重合体の−SOF基をスルホン酸基に変換した共重合体が挙げられる。
−SOF基を有する含フッ素ポリマーは、アサヒクリンAK−225(旭硝子社製)等の代替フロン系溶媒に可溶であり、スルホン酸基を有する含フッ素ポリマーは、エタノールに可溶である。
(B)イオン性基を実質上有しない、主鎖に脂肪族環構造を有する含フッ素ポリマー:
(B)のポリマーとしては、下記式(B1)、(B2)、(B3)のいずれかで表される繰り返し単位を有するポリマーが挙げられる。該重合体は、パーフルオロベンゼン、トリフルオロエタン、パーフルオロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)、フロリナートFC−77(3M社製)等に可溶である。
Figure 0005251515
(C)イオン交換基を実質上有しない、フルオロオレフィン系の含フッ素ポリマー:
(C)のポリマーとしては、TFE/ヘキサフルオロプロピレン/フッ化ビニリデン共重合体;TFE、ヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニリデン、クロロトリフルオロエチレンからなる群から選ばれるフルオロオレフィンの少なくとも1種のモノマーに基づく繰り返し単位と、ビニルエーテル、ビニルエステル、アリルエーテル、アリルエステル、イソプロペニルエーテル、イソプロペニルエステル、メタクリルエーテル、メタクリルエステル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルからなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマーに基づく繰り返し単位との共重合体等が挙げられる。
(C)のポリマーは、ケトン類、エステル類、クロロエタン類、ベンゼン誘導体等に可溶である。
(固体高分子電解質膜の製造方法)
固体高分子電解質膜の製造方法としては、たとえば、下記方法が挙げられる。
(a−1)フッ素系補強材に、フッ素系プロトン伝導性ポリマーを含む溶液または分散液を塗布または含浸させた後、乾燥し、造膜するキャスト法。
(a−2)フッ素系補強材に、あらかじめ成形したフッ素系プロトン伝導性ポリマーを含む膜状物を積層して一体化する方法。
必要に応じて、延伸処理等によって固体高分子電解質膜を強化してもよい。
補強層の少なくとも片面に非補強層を有する場合、固体高分子電解質膜の製造方法としては、たとえば、下記方法が挙げられる。
(b−1)前記(a−1)または(a−2)の方法によって固体高分子電解質膜を形成した時点で、非補強層を同時に形成させる方法。
(b−2)前記(a−1)または(a−2)の方法によって得られた固体高分子電解質膜(補強層)の表面に、フッ素系プロトン伝導性ポリマーを含む溶液または分散液を塗布する方法。
(b−3)前記(a−1)または(a−2)の方法によって得られた固体高分子電解質膜(補強層)の表面に、あらかじめ成形したフッ素系プロトン伝導性ポリマーを含む膜状物(非補強層)を積層して一体化する方法。
<膜電極接合体>
図1は、本発明の固体高分子形燃料電池用膜電極接合体(以下、膜電極接合体と記す。)の一例を示す断面図である。膜電極接合体10は、触媒層11およびガス拡散層12を有するアノード13と、触媒層11およびガス拡散層12を有するカソード14と、アノード13とカソード14との間に、触媒層11に接した状態で配置される固体高分子電解質膜15とを具備する。
(固体高分子電解質膜)
固体高分子電解質膜15は、上述した、フッ素系プロトン伝導性ポリマーとフッ素系補強材とを含む膜である。
(触媒層)
触媒層11は、触媒とプロトン伝導性ポリマーとを含む層である。
触媒としては、カーボン担体に白金または白金合金を担持した担持触媒が挙げられる。カソード14の触媒としては、耐久性の点から、カーボン担体に白金−コバルト系合金を担持した担持触媒が好ましい。
カーボン担体としては、カーボンブラック粉末が挙げられ、耐久性の点から、熱処理等でグラファイト化したカーボンブラック粉末が好ましい。
プロトン伝導性ポリマーとしては、ポリマーQ、該ポリマーQを除く他のプロトン伝導性ポリマー等が挙げられ、ポリマーQが好ましい。
他のプロトン伝導性ポリマーとしては、ポリマーQを除く他のフッ素系プロトン伝導性ポリマー、炭化水素系重合体等が挙げられ、耐久性の点から、他のフッ素系プロトン伝導性ポリマーが好ましい。
他の含フッ素プロトン伝導性ポリマーとしては、TFEに基づく繰り返し単位と、スルホン酸基を有する含フッ素モノマーに基づく繰り返し単位とを有する共重合体が特に好ましい。
スルホン酸基を有する含フッ素モノマーとしては、化合物(1)が好ましい。
CF=CF(OCFCFY4−O−(CF−SOH ・・・(1)。
ただし、Yはフッ素原子またはトリフルオロメチル基であり、mは0〜3の整数であり、nは1〜12の整数であり、qは0または1である。
炭化水素系重合体としては、スルホン化ポリアリーレン、スルホン化ポリベンゾオキサゾール、スルホン化ポリベンゾチアゾール、スルホン化ポリベンゾイミダゾール、スルホン化ポリスルホン、スルホン化ポリエーテルスルホン、スルホン化ポリエーテルエーテルスルホン、スルホン化ポリフェニレンスルホン、スルホン化ポリフェニレンオキシド、スルホン化ポリフェニレンスルホキシド、スルホン化ポリフェニレンサルファイド、スルホン化ポリフェニレンスルフィドスルホン、スルホン化ポリエーテルケトン、スルホン化ポリエーテルエーテルケトン、スルホン化ポリエーテルケトンケトン、スルホン化ポリイミド等が挙げられる。
触媒層11は、フラッディングの抑制効果が高まる点から、撥水化剤を含んでいてもよい。撥水化剤としては、TFEとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体、TFEとパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)との共重合体、ポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFEと記す。)等が挙げられる。撥水化剤としては、触媒層11を撥水化処理しやすい点から、溶媒に溶解できる含フッ素ポリマーが好ましい。撥水化剤の割合は、触媒層11(100質量%)のうち、0.01〜30質量%が好ましい。
(ガス拡散層)
ガス拡散層12としては、カーボンペーパー、カーボンクロス、カーボンフェルト等が挙げられる。
ガス拡散層12は、PTFE等によって撥水化処理されていることが好ましい。
(カーボン層)
膜電極接合体10は、図2に示すように、触媒層11とガス拡散層12との間にカーボン層16を有していてもよい。カーボン層16を配置することにより、触媒層11の表面のガス拡散性が向上し、固体高分子形燃料電池の発電性能が大きく向上する。
カーボン層16は、カーボンと非イオン性含フッ素ポリマーとを含む層である。
カーボンとしては、繊維径1〜1000nm、繊維長1000μm以下のカーボンナノファイバーが好ましい。
非イオン性含フッ素ポリマーとしては、PTFE等が挙げられる。
(膜電極接合体の製造方法)
膜電極接合体10は、たとえば、下記方法にて製造される。
(x−1)固体高分子電解質膜15上に触媒層11を形成して膜触媒層接合体とし、該膜触媒層接合体をガス拡散層12で挟み込む方法。
(x−2)ガス拡散層12上に触媒層11を形成して電極(アノード13、カソード14)とし、固体高分子電解質膜15を該電極で挟み込む方法。
膜電極接合体10がカーボン層16を有する場合、膜電極接合体10は、たとえば、下記方法にて製造される。
(y−1)基材フィルム上に、カーボンおよび非イオン性含フッ素ポリマーを含む分散液を塗布し、乾燥させてカーボン層16を形成し、カーボン層16上に触媒層11を形成し、触媒層11と固体高分子電解質膜15とを貼り合わせ、基材フィルムを剥離して、カーボン層16を有する膜触媒層接合体とし、該膜触媒層接合体をガス拡散層12で挟み込む方法。
(y−2)ガス拡散層12上に、カーボンおよび非イオン性含フッ素ポリマーを含む分散液を塗布し、乾燥させてカーボン層16を形成し、前記(x−1)の方法における膜触媒層接合体を、カーボン層16を有するガス拡散層12で挟み込む方法。
触媒層11の形成方法としては、下記方法が挙げられる。
(z−1)触媒層形成用液を、固体高分子電解質膜15、ガス拡散層12、またはカーボン層16上に塗布し、乾燥させる方法。
(z−2)触媒層形成用液を基材フィルム上に塗布し、乾燥させ触媒層11を形成し、該触媒層11を固体高分子電解質膜15上に転写する方法。
触媒層形成用液は、プロトン伝導性ポリマーおよび触媒を分散媒に分散させた液である。触媒層形成用液は、たとえば、後述する液状組成物と、触媒の分散液とを混合することにより調製できる。
触媒層形成用液は、触媒層11の形成方法によって粘度が異なるため、数十cP程度の分散液であってもよく、20000cP程度のペーストであってもよい。
触媒層形成用液は、粘度を調節するために、増粘剤を含んでいてもよい。増粘剤としては、エチルセルロース、メチルセルロース、セロソルブ系増粘剤、フッ素系溶媒(5フッ化プロパノール、フロン等。)が挙げられる。
液状組成物は、プロトン伝導性ポリマーを、水酸基を有する有機溶媒および水を含む分散媒に分散させた分散液である。
水酸基を有する有機溶媒としては、主鎖の炭素数が1〜4の有機溶媒が好ましく、たとえば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、tert−ブタノール、n−ブタノール等が挙げられる。水酸基を有する有機溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
水の割合は、分散媒(100質量%)のうち、10〜99質量%が好ましく、40〜99質量%がより好ましい。水の割合を増やすことにより、分散媒に対するプロトン伝導性ポリマーの分散性を向上できる。
水酸基を有する有機溶媒の割合は、分散媒(100質量%)のうち、1〜90質量%が好ましく、1〜60質量%がより好ましい。
分散媒は、含フッ素溶媒を含んでいてもよい。含フッ素溶媒としては、たとえば、ヒドロフルオロカーボン、フルオロカーボン、ヒドロクロロフルオロカーボン、フルオロエーテル、含フッ素アルコール等が挙げられる。
プロトン伝導性ポリマーの割合は、液状組成物(100質量%)のうち、1〜50質量%が好ましく、3〜30質量%がより好ましい。
<固体高分子形燃料電池>
本発明の膜電極接合体は、固体高分子形燃料電池に用いられる。固体高分子形燃料電池は、たとえば、2つのセパレータの間に膜電極接合体を挟んでセルを形成し、複数のセルをスタックすることにより製造される。
セパレータとしては、燃料ガスまたは酸素を含む酸化剤ガス(空気、酸素等。)の通路となる溝が形成された導電性カーボン板等が挙げられる。
固体高分子形燃料電池の種類としては、水素/酸素型燃料電池、直接メタノール型燃料電池(DMFC)等が挙げられる。
以上説明した固体高分子電解質膜15は、前記条件(i)および条件(ii)を満足するフッ素系プロトン伝導性ポリマーと、フッ素系補強材とを含むため、電気抵抗を低くするために、厚さを薄く、かつフッ素系プロトン伝導性ポリマーに含まれるイオン性基の濃度を高くしても、含水時の寸法安定性に優れる。該理由は以下の通りである。
従来のフッ素系プロトン伝導性ポリマーを用いた場合、補強材で補強することにより、固体高分子電解質膜を薄くし、固体高分子電解質膜の寸法安定性を維持しつつ、ある程度まで電気抵抗を低くできる。しかし、固体高分子電解質膜の電気抵抗をさらに低くするために、フッ素系プロトン伝導性ポリマーに含まれるイオン性基の濃度を高くすると、補強材で補強しているにも関わらず、固体高分子電解質膜の寸法安定性を維持できない。
一方、本発明においては、フッ素系プロトン伝導性ポリマーが、EWが400以下であるビニルエーテル型モノマーに基づく繰り返し単位を有するため、ビニルエーテル型モノマーに基づく繰り返し単位を少なくしても、充分に高いイオン性基濃度を得ることができる。よって、パーフルオロモノマーに基づく繰り返し単位を増やすことができ、その結果、厚さを薄く、かつフッ素系プロトン伝導性ポリマーに含まれるイオン性基の濃度を高くしているにも関わらず、含水時の寸法安定性に優れる固体高分子電解質膜15を形成できる。
また、ビニルエーテル型モノマーに基づく繰り返し単位を少なくしても、充分に高いイオン性基濃度を得ることができるため、フッ素系プロトン伝導性ポリマーの、温度80℃、相対湿度50%の雰囲気下におけるプロトン伝導率を0.06S/cm以上にすることができ、その結果、固体高分子電解質膜15の電気抵抗を低くできる。
また、以上説明した膜電極接合体10は、固体高分子電解質膜として、電気抵抗を低くするために、厚さを薄く、かつフッ素系プロトン伝導性ポリマーに含まれるイオン性基の濃度を高くしても、機械的強度が高く、含水時の寸法安定性に優れる固体高分子電解質膜15を備えているため、出力が高く、かつ耐久性に優れる。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されない。
例1〜8は合成例であり、例9〜17は製造例であり、例18〜25、30〜38は実施例であり、例26〜29、39、40は比較例である。
(イオン交換容量)
ポリマーPのイオン交換容量(AR)は、下記方法により求めた。
滴定によりあらかじめARがわかっている2種のポリマー(ARが1.0のものと1.1のもの)からなる200μmの膜それぞれについて、蛍光X線(リガク社製、RIX3000)を用いてイオウ原子に基づくピーク強度を測定し、該ピーク強度とARとの関係を示す検量線を作成した。ポリマーPを、後述するTQ値の温度でプレスして200μmの膜を作製し、蛍光X線でイオウ原子に基づくピーク強度を測定し、前記検量線にてARを求めた。
(TQ値)
TQ値(単位:℃)は、ポリマーの分子量の指標であり、長さ1mm、内径1mmのノズルを用い、2.94MPaの押出し圧力の条件でポリマーの溶融押出しを行った際の押出し量が100mm/秒となる温度である。
フローテスタCFT−500A(島津製作所社製)を用い、温度を変えてポリマーPの押出し量を測定し、押出し量が100mm/秒となるTQ値を求めた。
(繰り返し単位のモル比)
ポリマーPを構成する繰り返し単位のモル比を、溶融19F−NMRにより求めた。
(プロトン伝導率)
ポリマーQのプロトン伝導率は、下記方法により求めた。
5mm幅のポリマーQのフィルムに、5mm間隔で4端子電極が配置された基板を密着させ、公知の4端子法により、温度80℃、相対湿度50%の恒温恒湿条件下にて交流10kHz、1Vの電圧でフィルムの抵抗を測定し、該結果からプロトン伝導率を算出した。
(軟化温度、ガラス転移温度)
ポリマーQの軟化温度およびガラス転移温度は、下記方法により求めた。
動的粘弾性測定装置(アイティー計測社製、DVA200)を用い、試料幅0.5cm、つかみ間長2cm、測定周波数1Hz、昇温速度2℃/分の条件にて、ポリマーQのフィルムの動的粘弾性測定を行い、貯蔵弾性率が50℃における値の半分になる値を軟化温度とした。また、tanδのピーク値からガラス転移温度(Tg)を求めた。
(不織布の目付量、開口率、繊維直径)
不織布に粘着剤付きのPET製フィルムを押し付け、不織布を移しとり、その移しとった面積とその質量増加量とから不織布の目付量を測定した。また、断面顕微鏡写真から不織布の厚みと繊維の直径を測定した。開口率を次式により算出した。
開口率(%)=100−A×100/(B×C)
A:不織布を構成する材料のうち、電解質でない材料からなる部分の目付量(g/m)、
B:不織布を構成する材料のうち、電解質でない材料の密度(g/m)、
C:不織布の厚み(m)。
(非補強層の厚さ)
レーザー顕微鏡によって、固体高分子電解質膜の断面を観察し、固体高分子電解質膜表面からフッ素系補強材までの最短距離を測定した。
(含水時の寸法変化率)
固体高分子電解質膜から、200mm角のサンプルを切り出した。サンプルを温度25℃、相対湿度50%の雰囲気に16時間さらし、サンプルの縦と横の長さを測定した。ついで、90℃のイオン交換水にサンプルを16時間浸漬した後、同様にして長さを測定した。サンプルの縦方向の伸びおよび横方向の伸びの平均値を求め、寸法変化率とした。
(初期セル電圧)
セパレータとして、ガス通路用の細溝がジグザグ状に切削加工されたカーボン板(溝幅1mm、ランド部1mm)を用意した。
膜電極接合体の両外側にセパレータを配置し、さらにセパレータの外側にヒータを配置して、有効膜面積25cmの固体高分子形燃料電池を組み立てた。
固体高分子形燃料電池の温度を80℃に保ち、カソードに空気、アノードに水素を、それぞれ0.15MPaで供給した。各ガスは、加湿器を用いて相対湿度50%に加湿した状態で各電極へ供給した。電流密度0.1A/cmおよび1A/cmのときのセル電圧をそれぞれ測定した。
〔例1〕
以下に示す合成ルートにより化合物(m11)を合成した。
Figure 0005251515
(i)化合物(a1)の合成:
特開昭57−176973号公報の実施例2に記載の方法と同様にして、化合物(a1)を合成した。
(ii)化合物(c1)の合成:
ジムロート冷却管、温度計、滴下ロートおよび撹拌翼付きガラス棒を備えた300cmの4口丸底フラスコに、窒素雰囲気下、フッ化カリウム(森田化学社製、商品名:クロキャットF)1.6gおよびジメトキシエタン15.9gを入れた。ついで、丸底フラスコを氷浴で冷却して、滴下ロートより化合物(b1)49.1gを32分かけて、内温10℃以下で滴下した。滴下終了後、滴下ロートより化合物(a1)82.0gを15分かけて滴下した。内温上昇はほとんど観測されなかった。滴下終了後、内温を室温に戻して約90時間撹拌した。分液ロートで下層を回収した。回収量は127.6gであった。回収液を200cmの4口丸底フラスコに移して、蒸留を実施した。減圧度1.0〜1.1kPa(絶対圧)の留分として化合物(c1)97.7gを得た。ガスクロマトグラフィー(以下、GCと記す。)純度は98%であり、収率は80%であった。
(iii)化合物(d1)の合成:
200cmのステンレス製オートクレーブに、フッ化カリウム(森田化学社製、商品名:クロキャットF)1.1gを入れた。脱気後、減圧下で、オートクレーブにジメトキシエタン5.3g、アセトニトリル5.3gおよび化合物(c1)95.8gを入れた。ついで、オートクレーブを氷浴で冷却して、内温0〜5℃にて、ヘキサフルオロプロペンオキシド27.2gを27分かけて加えた後、撹拌しながら内温を室温に戻して一晩撹拌した。分液ロートで下層を回収した。回収量は121.9gであり、GC純度は63%であった。回収液の蒸留により沸点80〜84℃/0.67〜0.80kPa(絶対圧)の留分として化合物(d1)72.0gを得た。GC純度は98%であり、収率は56%であった。
(iv)化合物(m11)の合成:
内径1.6cmのステンレス製管を用いて、長さ40cmのU字管を作製した。該U字管の一方にガラスウールを充填し、他方にステンレス製焼結金属を目皿としてガラスビーズを充填し、流動層型反応器を作製した。流動化ガスとして窒素ガスを用い、原料を定量ポンプを用いて連続的に供給できるようにした。出口ガスはトラップ管を用いて液体窒素で捕集した。
流動層型反応器を塩浴に入れ、反応温度を340℃に保持しながら、化合物(d1)/Nのモル比が1/20となるように、流動層型反応器に化合物(d1)34.6gを1.5時間かけて供給した。反応終了後、液体窒素トラップより27gの液体を得た。GC純度は84%であった。該液体の蒸留により沸点69℃/0.40kPa(絶対圧)の留分として化合物(m11)を得た。GC純度は98%であった。
化合物(m11)の19F−NMR(282.7MHz、溶媒CDCl、基準:CFCl)。
δ(ppm):45.5(1F),45.2(1F),−79.5(2F),−82.4(4F),−84.1(2F),−112.4(2F),−112.6(2F),−112.9(dd,J=82.4Hz,67.1Hz,1F),−121.6(dd,J=112.9Hz,82.4Hz,1F),−136.0(ddt,J=112.9Hz,67.1Hz,6.1Hz,1F),−144.9(1F)。
〔例2〕
ポリマーP1の合成:
オートクレーブ(内容積2575cm、ステンレス製)を窒素で置換し、充分に脱気を行った。減圧下で、化合物(m11)945.3g、溶媒である化合物(2−1)425.7g、化合物(n11)164.3g、および開始剤である化合物(3−1)(日本油脂社製、パーロイルIPP)654.2mgを入れ、オートクレーブ内を蒸気圧まで脱気した。
CClFCFCHClF ・・・(2−1)、
CF=CFOCFCF(CF)OCFCFCF ・・・(n11)、
(CHCHOC(=O)OOC(=O)OCH(CH ・・・(3−1)。
内温を40℃に昇温し、オートクレーブにTFEを導入し、圧力を0.42MPaG(ゲージ圧)とした。温度、圧力を一定に保持して、7.0時間重合を行った。ついで、オートクレーブ内を冷却して重合を停止し、系内のガスをパージした。
反応液を化合物(2−1)で希釈した後、化合物(2−2)を加え、ポリマーを凝集させ、ろ過した。
CHCClF ・・・(2−2)。
化合物(2−1)中でポリマーを撹拌した後、化合物(2−2)を加え、ポリマーを再凝集し、ろ過した。該再凝集を2回繰り返した。ポリマーを80℃で一晩減圧乾燥し、TFEと化合物(m11)と化合物(n11)との共重合体であるポリマーP1を得た。収量、イオン交換容量、TQ値およびポリマーを構成する繰り返し単位の比を表1に示す。
〔例3〕
ポリマーP2の合成:
オートクレーブ(内容積2575cm、ステンレス製)を窒素で置換し、充分に脱気を行った。減圧下で、化合物(m11)1035.0g、溶媒である化合物(2−1)414.0g、化合物(n11)80.1g、メタノール122.1mg、および開始剤である化合物(3−1)616.5mgを入れ、オートクレーブ内を蒸気圧まで脱気した。
内温を40℃に昇温し、オートクレーブにTFEを導入し、圧力を0.46MPaG(ゲージ圧)とした。温度、圧力を一定に保持して、5.75時間重合を行った。ついで、オートクレーブ内を冷却して重合を停止し、系内のガスをパージした。
反応液を化合物(2−1)で希釈した後、化合物(2−2)を加え、ポリマーを凝集させ、ろ過した。
化合物(2−1)中でポリマーを撹拌した後、化合物(2−2)を加え、ポリマーを再凝集し、ろ過した。該再凝集を2回繰り返した。ポリマーを80℃で一晩減圧乾燥し、TFEと化合物(m11)と化合物(n11)との共重合体であるポリマーP2を得た。収量、イオン交換容量、TQ値およびポリマーを構成する繰り返し単位の比を表1に示す。
〔例4〕
ポリマーP3の合成:
オートクレーブ(内容積2575cm、ステンレス製)を窒素で置換し、充分に脱気を行った。減圧下で、化合物(m11)1127.9g、溶媒である化合物(2−1)403.5g、および開始剤である化合物(3−1)535.8mgを入れ、オートクレーブ内を蒸気圧まで脱気した。
内温を40℃に昇温し、オートクレーブにTFEを導入し、圧力を0.41MPaG(ゲージ圧)とした。温度、圧力を一定に保持して、7.2時間重合を行った。ついで、オートクレーブ内を冷却して重合を停止し、系内のガスをパージした。
反応液を化合物(2−1)で希釈した後、化合物(2−2)を加え、ポリマーを凝集させ、ろ過した。
化合物(2−1)中でポリマーを撹拌した後、化合物(2−2)を加え、ポリマーを再凝集し、ろ過した。該再凝集を2回繰り返した。ポリマーを80℃で一晩減圧乾燥し、TFEと化合物(m11)との共重合体であるポリマーP3を得た。収量、イオン交換容量、TQ値およびポリマーを構成する繰り返し単位の比を表1に示す。
〔例5〕
ポリマーP4の合成:
オートクレーブ(内容積2575cm、ステンレス製)を窒素で置換し、充分に脱気を行った。減圧下で、化合物(m11)1047.1g、溶媒である化合物(2−1)123.5g、化合物(n41)614.3g、および開始剤である化合物(3−2)358.3mgを入れ、オートクレーブ内を蒸気圧まで脱気した。
CF=CFOCFCF(CF)OCFCFSOF ・・・(n41)、
(CHC(CN)N=NC(CH(CN) ・・・(3−2)。
内温を65℃に昇温し、オートクレーブにTFEを導入し、圧力を1.11MPaG(ゲージ圧)とした。温度、圧力を一定に保持して、11.0時間重合を行った。ついで、オートクレーブ内を冷却して重合を停止し、系内のガスをパージした。
反応液を化合物(2−1)で希釈した後、化合物(2−2)を加え、ポリマーを凝集させ、ろ過した。
化合物(2−1)中でポリマーを撹拌した後、化合物(2−2)を加え、ポリマーを再凝集し、ろ過した。該再凝集を2回繰り返した。ポリマーを80℃で一晩減圧乾燥し、TFEと化合物(m11)と化合物(n41)との共重合体であるポリマーP4を得た。収量、イオン交換容量、TQ値およびポリマーを構成する繰り返し単位の比を表1に示す。
〔例6〕
ポリマーP5の合成:
オートクレーブ(内容積1006cm、ステンレス製)を窒素で置換し、充分に脱気を行った。減圧下で、化合物(m11)561.3g、溶媒である化合物(2−1)96.0g、化合物(n11)43.3g、および開始剤である化合物(3−2)476.5mgを入れ、オートクレーブ内を蒸気圧まで脱気した。
内温を65℃に昇温し、オートクレーブにTFEを導入し、圧力を1.28MPaG(ゲージ圧)とした。温度、圧力を一定に保持して、4.5時間重合を行った。ついで、オートクレーブ内を冷却して重合を停止し、系内のガスをパージした。
反応液を化合物(2−1)で希釈した後、化合物(2−2)を加え、ポリマーを凝集させ、ろ過した。
化合物(2−1)中でポリマーを撹拌した後、化合物(2−2)を加え、ポリマーを再凝集し、ろ過した。該再凝集を2回繰り返した。ポリマーを80℃で一晩減圧乾燥し、TFEと化合物(m11)と化合物(n11)との共重合体であるポリマーP5を得た。収量、イオン交換容量、TQ値およびポリマーを構成する繰り返し単位の比を表1に示す。
〔例7〕
ポリマーP6の合成:
オートクレーブ(内容積1006cm、ステンレス製)を窒素で置換し、充分に脱気を行った。減圧下で、化合物(m11)334.5g、溶媒である化合物(2−1)103.2g、化合物(n41)239.4g、および開始剤である化合物(3−2)542.6mgを入れ、オートクレーブ内を蒸気圧まで脱気した。
内温を65℃に昇温し、オートクレーブにTFEを導入し、圧力を1.20MPaG(ゲージ圧)とした。温度、圧力を一定に保持して、6.5時間重合を行った。ついで、オートクレーブ内を冷却して重合を停止し、系内のガスをパージした。
反応液を化合物(2−1)で希釈した後、化合物(2−2)を加え、ポリマーを凝集させ、ろ過した。
化合物(2−1)中でポリマーを撹拌した後、化合物(2−2)を加え、ポリマーを再凝集し、ろ過した。該再凝集を2回繰り返した。ポリマーを80℃で一晩減圧乾燥し、TFEと化合物(m11)と化合物(n41)との共重合体であるポリマーP6を得た。収量、イオン交換容量、TQ値およびポリマーを構成する繰り返し単位の比を表1に示す。
〔例8〕
ポリマーP7の合成:
オートクレーブ(内容積2575cm、ステンレス製)を窒素で置換し、充分に脱気を行った。減圧下で、化合物(n41)1810.7gを入れ、さらに、化合物(n41)にラジカル開始剤である化合物(3−3)を4.9質量%含む溶液(A)157.2mgを入れ、液体窒素によってオートクレーブの凍結脱気を2回繰り返した。
(CFCFCFOCF(CF)CFOCF(CF)COO) ・・・(3−3)。
内温を33℃に昇温し、オートクレーブにTFEを導入し、圧力を0.34MPaG(ゲージ圧)とした。温度、圧力を一定に保持して、30分ごとに、前記溶液(A)59.2mgと化合物(n41)150mgとの混合物を15回添加した。15回目の添加後、30分反応を続けて、8.0時間後にオートクレーブ内を冷却して重合を停止し、系内のガスをパージした。
反応液を化合物(2−1)で希釈した後、化合物(2−2)を加え、ポリマーを凝集させ、ろ過した。
化合物(2−1)中でポリマーを撹拌した後、化合物(2−2)を加え、ポリマーを再凝集し、ろ過した。該再凝集を2回繰り返した。ポリマーを80℃で一晩減圧乾燥し、TFEと化合物(n41)との共重合体であるポリマーP7を得た。収量、イオン交換容量、TQ値およびポリマーを構成する繰り返し単位の比を表1に示す。
Figure 0005251515
〔例9〕
ポリマーQ1のフィルムの製造:
ポリマーP1を下記方法で処理し、酸型のポリマーQ1のフィルムを得た。
まず、ポリマーP1のTQ温度にて、加圧プレス成形によりポリマーP1を厚さ100〜200μmのフィルムに加工した。
ついで、該フィルムを、ジメチルスルホキシドの30質量%および水酸化カリウムの15質量%を含む水溶液に、80℃で16時間浸漬させることにより、該フィルム中の−SOF基を加水分解し、−SOK基に変換した。
ついで、該フィルムを、3モル/L塩酸水溶液に、50℃で2時間浸漬した。塩酸水溶液を交換し、同様の処理をさらに4回繰り返した。該フィルムをイオン交換水で充分に水洗し、該フィルム中の−SOK基がスルホン酸基に変換された、ポリマーQ1のフィルムを得た。
ポリマーQ1のフィルムの軟化温度、ガラス転移温度およびプロトン伝導率を測定した。結果を表2に示す。
〔例10〕
ポリマーQ2のフィルムの製造:
ポリマーP1の代わりにポリマーP2を用いた以外は、例9と同様にして酸型のポリマーQ2のフィルムを得た。
ポリマーQ2のフィルムの軟化温度、ガラス転移温度およびプロトン伝導率を測定した。結果を表2に示す。
〔例11〕
ポリマーQ3のフィルムの製造:
ポリマーP1の代わりにポリマーP3を用いた以外は、例9と同様にして酸型のポリマーQ3のフィルムを得た。
ポリマーQ3のフィルムの軟化温度、ガラス転移温度およびプロトン伝導率を測定した。結果を表2に示す。
〔例12〕
ポリマーQ4のフィルムの製造:
ポリマーP1の代わりにポリマーP4を用いた以外は、例9と同様にして酸型のポリマーQ4のフィルムを得た。
ポリマーQ4のフィルムの軟化温度、ガラス転移温度およびプロトン伝導率を測定した。結果を表2に示す。
〔例13〕
ポリマーQ5のフィルムの製造:
ポリマーP1の代わりにポリマーP5を用いた以外は、例9と同様にして酸型のポリマーQ5のフィルムを得た。
ポリマーQ5のフィルムの軟化温度、ガラス転移温度およびプロトン伝導率を測定した。結果を表2に示す。
〔例14〕
ポリマーQ6のフィルムの製造:
ポリマーP1の代わりにポリマーP6を用いた以外は、例9と同様にして酸型のポリマーQ5のフィルムを得た。
ポリマーQ6のフィルムの軟化温度、ガラス転移温度およびプロトン伝導率を測定した。結果を表2に示す。
ポリマーQ1〜Q6は、モノマー(m11)に基づく繰り返し単位から誘導された、スルホン酸基を有するビニルエーテル型モノマーに基づく繰り返し単位を有する。該ビニルエーテル型モノマーのEWは、313である。
〔例15〕
ポリマーQ7のフィルムの製造:
ポリマーP1の代わりにポリマーP7を用いた以外は、例9と同様にして酸型のポリマーQ7のフィルムを得た。
ポリマーQ7のフィルムの軟化温度、ガラス転移温度およびプロトン伝導率を測定した。結果を表2に示す。
〔例16〕
他のフッ素系プロトン伝導性ポリマーのフィルムの製造:
市販のフッ素系プロトン伝導性ポリマー(Dupont社製、Nafion R)の溶液(固形分:20質量%)を用い、キャスト法によってフィルムを得た。
該フィルムのプロトン伝導率を測定した。結果を表2に示す。
Nafion Rを構成するフッ素系プロトン伝導性ポリマーは、化合物(1−1)に基づく繰り返し単位を有する。化合物(1−1)のEWは、446である。
CF=CFOCFCF(CF)OCFCFSOH ・・・(1−1)。
Q7及びNafion Rを構成するフッ素系プロトン伝導性ポリマーは、化合物(1−1)に基づく繰り返し単位を有する。化合物(1−1)のEWは、446である。
Figure 0005251515
〔例17〕
不織布の製造:
メルトブローン不織布製造装置(日本ノズル社製)を用い、PFA(旭硝子社製、フルオンPFA P−61XP、MFR:40g/10分)を用い、紡糸ノズル温度390℃、延伸用ホットエアー温度400℃の条件で、吸引能力を有するコンベアー上に不織布を形成した。
不織布を構成するPFAは連続繊維であり、アスペクト比はすべて10000以上であった。不織布の2.6cm×2.6cmの面積を顕微鏡にて観察したところ、繊維長13mm以下の繊維は観察されなかった。
ついで、該不織布に、溶媒可溶性含フッ素ポリマー(旭硝子社製、サイトップ、主鎖に脂肪族環構造を有する含フッ素ポリマー)の溶液(溶媒:旭硝子社製、CT−solv.100、固形分濃度:2質量%)をハンドスプレー容器を用いて吹き付け、不織布を形成する繊維間の交点を固定化した。連続繊維の繊維径は7μmであり、不織布の厚さは20μmであり、目付け量は10g/m(5cc/m)であった。
〔例18〕
固体高分子電解質膜の製造:
ポリマーQ1に、エタノール、水および1−ブタノールの混合分散媒(エタノール/水/1−ブタノール=35/50/15質量比)を加え、固形分濃度を15質量%に調整し、オートクレーブを用い125℃で8時間、撹拌した。さらに水を加え、固形分濃度を9質量%に調製し、ポリマーQ1が分散媒に分散した液状組成物S1を得た。分散媒の組成は、エタノール/水/1−ブタノール=21/70/9(質量比)であった。
液状組成物S1中のイオン性基の5%に相当するモル数のCe(CO・8HOを加え、室温で4時間攪拌し、液状組成物S1’を得た。
不織布の縁を拘束した状態で、不織布を液状組成物S1’に浸漬し、毎分100mmの速度で引き上げ、液状組成物S1’を不織布に含浸させた。該含浸の操作を3回繰り返した後、不織布を拘束した状態で55℃で1時間乾燥し、補強層用フィルムを得た。
液状組成物S1’を、ダイコート法でポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布し、140℃で1時間乾燥し、厚さ10μmの1非補強層用フィルムを得た。
補強層用フィルムの両側に非補強層用フィルムを配し、熱プレス法(180℃、5Pa、15分)により厚さ30μmの固体高分子電解質膜R1を得た。非補強層の厚さは、片側につき5μmであった。
固体高分子電解質膜R1の寸法変化率を測定した。結果を表3に示す。
〔例19〕
固体高分子電解質膜の製造:
ポリマーQ1の代わりにポリマーQ2を用いた以外は、例18と同様にして固体高分子電解質膜R2を得た。
固体高分子電解質膜R2の寸法変化率を測定した。結果を表3に示す。
〔例20〕
固体高分子電解質膜の製造:
ポリマーQ1の代わりにポリマーQ3を用いた以外は、例18と同様にして固体高分子電解質膜R3を得た。
固体高分子電解質膜R3の寸法変化率を測定した。結果を表3に示す。
〔例21〕
固体高分子電解質膜の製造:
不織布の代わりに、延伸PTFE多孔体(Donaldson社製、product code1316)を用いた以外は、例20と同様にして固体高分子電解質膜R4を得た。
固体高分子電解質膜R4の寸法変化率を測定した。結果を表3に示す。
〔例22〕
固体高分子電解質膜の製造:
ポリマーQ1の代わりにポリマーQ4を用いた以外は、例18と同様にして固体高分子電解質膜R5を得た。
固体高分子電解質膜R5の寸法変化率を測定した。結果を表3に示す。
〔例23〕
固体高分子電解質膜の製造:
ポリマーQ3の代わりにポリマーQ4を用いた以外は、例21と同様にして固体高分子電解質膜R6を得た。
固体高分子電解質膜R6の寸法変化率を測定した。結果を表3に示す。
〔例24〕
固体高分子電解質膜の製造:
ポリマーQ1の代わりにポリマーQ5を用いた以外は、例18と同様にして固体高分子電解質膜R7を得た。
固体高分子電解質膜R7の寸法変化率を測定した。結果を表3に示す。
〔例25〕
固体高分子電解質膜の製造:
ポリマーQ1の代わりにポリマーQ6を用いた以外は、例18と同様にして固体高分子電解質膜R8を得た。
固体高分子電解質膜R8の寸法変化率を測定した。結果を表3に示す。
〔例26〕
固体高分子電解質膜の製造:
ポリマーQ3の代わりにポリマーQ6を用いた以外は、例21と同様にして固体高分子電解質膜R9を得た。
固体高分子電解質膜R9の寸法変化率を測定した。結果を表3に示す。
〔例27〕
固体高分子電解質膜の製造:
液状組成物S1の代わりに、市販のフッ素系プロトン伝導性ポリマー(Dupont社製、Nafion R)の溶液(固形分:20質量%)を用いた以外は、例18と同様にして固体高分子電解質膜R10を得た。
固体高分子電解質膜R10の寸法変化率を測定した。結果を表3に示す。
〔例28〕
固体高分子電解質膜の製造:
液状組成物S1’を、ETFEシート(旭硝子社製、商品名:アフレックス100N、厚さ100μm)上に、ダイコート法で塗布し、80℃で30分乾燥し、さらに150℃で30分のアニールを施し、厚さ25μmの固体高分子電解質膜R11を形成した。
固体高分子電解質膜R11の寸法変化率を測定した。結果を表3に示す。
〔例29〕
固体高分子電解質膜の製造:
ポリマーQ1の代わりにポリマーQ7を用いた以外は、例18と同様にして固体高分子電解質膜R12を得た。
固体高分子電解質膜R12の寸法変化率を測定した。結果を表3に示す。
Figure 0005251515
〔例30〕
膜電極接合体の製造:
ポリマーQ1を、エタノールおよび水の混合溶媒(エタノール/水=1/1質量比)に入れ、還流機能を備えたフラスコ内にて、60℃で16時間撹拌して溶解し、固形分濃度が9質量%の液状組成物を得た。
これとは別に、白金担持カーボンに、水およびエタノールをこの順で加え、エタノールおよび水の混合分散媒(エタノール/水=1/1質量比)に分散した触媒分散液(固形分濃度9質量%)を得た。
液状組成物と触媒分散液とを、液状組成物/触媒分散液=1/2(質量比)で混合し、触媒層形成用液を調製した。
触媒層形成用液を固体高分子電解質膜R1の両面にダイコート法で塗布し、乾燥して、厚さ10μm、白金担持量0.2mg/cmの触媒層を形成した。該触媒層の両外側にカーボンクロスをガス拡散層として配置することにより、膜電極接合体を得た。
膜電極接合体を用いて、固体高分子形燃料電池を作製し、初期セル電圧の測定を行った。結果を表4に示す。
〔例31〕
触媒層を形成するために用いたポリマーQ1をポリマーQ2に変更し、固体高分子電解質膜R1を固体高分子電解質膜R2に変更した以外は、例30と同様にして膜電極接合体を得た。
膜電極接合体を用いて、固体高分子形燃料電池を作製し、初期セル電圧の測定を行った。結果を表4に示す。
〔例32〕
触媒層を形成するために用いたポリマーQ1をポリマーQ3に変更し、固体高分子電解質膜R1を固体高分子電解質膜R3に変更した以外は、例30と同様にして膜電極接合体を得た。
膜電極接合体を用いて、固体高分子形燃料電池を作製し、初期セル電圧の測定を行った。結果を表4に示す。
〔例33〕
固体高分子電解質膜R3を固体高分子電解質膜R4に変更した以外は、例32と同様にして膜電極接合体を得た。
膜電極接合体を用いて、固体高分子形燃料電池を作製し、初期セル電圧の測定を行った。結果を表4に示す。
〔例34〕
触媒層を形成するために用いたポリマーQ1をポリマーQ4に変更し、固体高分子電解質膜R1を固体高分子電解質膜R5に変更した以外は、例30と同様にして膜電極接合体を得た。
膜電極接合体を用いて、固体高分子形燃料電池を作製し、初期セル電圧の測定を行った。結果を表4に示す。
〔例35〕
固体高分子電解質膜R5を固体高分子電解質膜R6に変更した以外は、例34と同様にして膜電極接合体を得た。
膜電極接合体を用いて、固体高分子形燃料電池を作製し、初期セル電圧の測定を行った。結果を表4に示す。
〔例36〕
固体高分子電解質膜R1を固体高分子電解質膜R7に変更した以外は、例30と同様にして膜電極接合体を得た。
膜電極接合体を用いて、固体高分子形燃料電池を作製し、初期セル電圧の測定を行った。結果を表4に示す。
〔例37〕
触媒層を形成するために用いたポリマーQ1をポリマーQ6に変更し、固体高分子電解質膜R1を固体高分子電解質膜R8に変更した以外は、例30と同様にして膜電極接合体を得た。
膜電極接合体を用いて、固体高分子形燃料電池を作製し、初期セル電圧の測定を行った。結果を表4に示す。
〔例38〕
固体高分子電解質膜R8を固体高分子電解質膜R9に変更した以外は、例37と同様にして膜電極接合体を得た。
膜電極接合体を用いて、固体高分子形燃料電池を作製し、初期セル電圧の測定を行った。結果を表4に示す。
〔例39〕
触媒層を形成するために用いたポリマーQ1を、市販のフッ素系プロトン伝導性ポリマー(Dupont社製、Nafion R)に変更し、固体高分子電解質膜R1を固体高分子電解質膜R10に変更した以外は、例30と同様にして膜電極接合体を得た。
膜電極接合体を用いて、固体高分子形燃料電池を作製し、初期セル電圧の測定を行った。結果を表4に示す。
〔例40〕
固体高分子電解質膜R1を固体高分子電解質膜R11に変更した以外は、例30と同様にして膜電極接合体を得た。
膜電極接合体を用いて、固体高分子形燃料電池を作製し、初期セル電圧の測定を行った。結果を表4に示す。
Figure 0005251515
本発明の固体高分子電解質膜および膜電極接合体を用いることにより、高出力、かつ長寿命の固体分子形燃料電池が得られる。

なお、2006年12月14日に出願された日本特許出願2006−336878号の明細書、特許請求の範囲、図面及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。

Claims (4)

  1. フッ素系プロトン伝導性ポリマーと、フッ素系補強材とを含み、
    前記フッ素系プロトン伝導性ポリマーが、下記条件(i)および条件(ii)を満足する、固体高分子形燃料電池用固体高分子電解質膜。
    (i)温度80℃、相対湿度50%の雰囲気下におけるプロトン伝導率が、0.06S/cm以上である。
    (ii)イオン性基1モルあたりの質量(Equivalent Weight)が400以下であり、かつ下式(α)で表される基を有するビニルエーテル型モノマーに基づく繰り返し単位と、パーフルオロモノマー(ただし、前記ビニルエーテル型モノマーを除く。)に基づく繰り返し単位とを有するポリマーである。
    Figure 0005251515
    ただし、Q は、エーテル性の酸素原子を有していてもよいパーフルオロアルキレン基であり、Q は、単結合またはエーテル性の酸素原子を有していてもよいパーフルオロアルキレン基であり、R f1 は、エーテル性の酸素原子を有していてもよいパーフルオロアルキル基であり、X は、酸素原子、窒素原子または炭素原子であり、aは、X が酸素原子の場合0であり、X が窒素原子の場合1であり、X が炭素原子の場合2であり、Y は、フッ素原子または1価のパーフルオロ有機基である。
  2. 前記温度80℃、相対湿度50%の雰囲気下におけるプロトン伝導率が、0.08S/cm以上である請求項1に記載の固体高分子形燃料電池用固体高分子電解質膜。
  3. 前記フッ素系プロトン伝導性ポリマーのイオン交換容量が0.5〜2.0ミリ当量/グラム乾燥樹脂である、請求項1又は2に記載の固体高分子形燃料電池用固体高分子電解質膜。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載の固体高分子形燃料電池用固体高分子電解質膜が、アノードとカソードとの間に配置された、固体高分子形燃料電池用膜電極接合体。
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