JP5234110B2

JP5234110B2 - 液晶表示装置

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Publication number: JP5234110B2
Application number: JP2010519695A
Authority: JP
Inventors: 和幸三窪; 毅哉橋口; 仁坂本
Original assignee: NEC Corp
Current assignee: NEC Corp
Priority date: 2008-07-09
Filing date: 2009-05-21
Publication date: 2013-07-10
Anticipated expiration: 2029-05-21
Also published as: EP2312384B1; JPWO2010004810A1; US8514364B2; EP2312384A1; WO2010004810A1; EP2312384A4; US20110116016A1

Description

本発明は、駅ホームなど半屋外の公共場所に設置される大型の液晶表示装置に関する。特に外気中に飛散する塵埃の侵入を防止するための密閉式の液晶表示装置における冷却手段に関する。

近年、業務用液晶表示装置の大型化と高画質化が進んでいる。駅、空港等での運行表示や空席表示、あるいはショッピングモール、学校・企業でのインフォメーション表示などの、多種多様な公共場所において有効な情報を表示するデジタルサイネージの市場が伸展し、大型の液晶表示装置の需要が拡大してきている。

この様な背景技術において、特に、駅ホームなど半屋外への設置条件においては、外気中に飛散する塵や埃の浸入や、雨などの水滴付着や、外的衝撃（空き缶の衝突、投石など）による液晶パネル面の破損などが考えられる。そのため、液晶表示装置の画質均一性、高信頼性、及び長寿命化がより望まれている。また、大画面化する液晶表示装置のコンパクト・スリム化、軽量化、低コスト化の要求も高くなっている。

これらの要求に対して、液晶パネル面を、例えばアクリル板などの透明の無反射板を利用して、完全密閉する方法（パネル面保護方法）が考えられる。

また、液晶パネル温度が動作保障温度を超える可能性がある場合、蛍光ランプの輝度を下げて発熱量を減少させるように温度制御を行う方法も考えられている。

しかし、液晶パネル面の完全密閉を行う場合、液晶パネル面と透明無反射板の間に隙間（以下、空気層）を設ける必要があるため、光源部の蛍光ランプ、インバータ回路基板、及び制御基板から発生した熱は、この空気層に伝達される。このとき、空気層の熱伝導性（熱伝導率：０．０２６Ｗ／ｍｋ）が悪いことや、液晶パネル面を覆う透明無反射板の熱伝導性も悪いことから、空気層内に熱籠もりが発生する。その結果、液晶パネルの温度上昇や温度バラツキが発生し、画質均一性、高信頼性、及び高寿命化の妨げとなる。

また、輝度を下げる構成については画質も低下するため、例えば、緊急な交通案内などを正確に表示して伝える上で、商品性として課題となる。

したがって、駅など半屋外の公共場所に設置される防塵性を有した液晶表示装置として、十分とは言えない。

そこで、例えば特許第３９７５５０６号公報（以下、特許文献１と略す）には、液晶表示装置及び液晶表示装置のランプ部の冷却方法に関することが開示されている。この技術は、バックライト収納部内に冷却機構を備えた装置に関している。当該装置では、図１（Ａ）に示すように液晶表示装置のランプ１０１を収容する収容部１０２が防塵性を有し、ランプ１１１により熱せられた空気を冷却機構１０３に導入して、当該空気を冷却してからこれをランプ収容部１０２に戻している。そのため、密閉されたランプ収容部１０２を冷却し、かつ外気中からの塵埃の侵入を防止する構成として一応の効果がある。

しかし、前述した特許文献１記載の冷却技術では、ランプで発生した熱を拡散する目的で、冷却機構自体がランプ収納部の中に配置されている。そのためランプ収納部の容積、重量が増すことになる。また、製造方法も複雑になるため、コスト高となる。したがって、近年の液晶表示装置の要求に答えるには、不利な構成になっている。

また、特許文献１に開示されている液晶表示装置のランプ部を冷却する実施例においては、図１（Ｂ）に示すように送風手段１０４とランプ収納部１０２の外側に接続されたコ字状のダクト１０５とを使って、蛍光ランプ１０１より発生する熱のみを冷却する方式に限定されている。

実際には、液晶表示装置全体に占める熱量比は光源部分からの熱量が約６０％、電源供給部、パーソナルコンピュータ機能部、制御部などの電子回路部品から発生する熱量が約４０％となっている。

したがって、特許文献１に開示される蛍光ランプ部の冷却手段のみでは、液晶表示装置全体でみると、搭載される全ての電子部品の温度規格を満たす冷却性及び高信頼性の点で十分でないという課題がある。また、この冷却性の改善にあたって、外気中に飛散する塵埃や水滴の侵入を防止する十分な密閉性を維持しなければならないという課題もある。

本発明は、上記背景技術の有する課題の少なくとも１つを解決できる液晶表示装置を提供することにある。

本発明の一の目的は、液晶表示装置としての画質均一性、高信頼性を実現できる他、シンプルな冷却機構により軽量化及び低コストを実現できる液晶表示装置を提供することである。さらに、当該一の目的の達成と共に、外気中に飛散する塵埃の侵入、雨などによる水滴の付着、外的衝撃による破損を防止できる液晶表示装置を提供することである。

本発明の一の態様は、光源部と共に表示部を収納する表示部格納筐体と、電子部品を収納する電子部品格納筐体と、を有する液晶表示装置であって、該液晶表示装置は密閉されると共に、該液晶表示装置の左右両側の側面に放熱フィンが設けられた液晶表示装置において、
前記表示部格納筐体は、一つの底面と該底面の周りを囲む側面からなる金属製の箱体と、該箱体の内側底面に固定され前記光源部としての蛍光ランプを装着する蛍光ランプソケットと、該箱体の開口を塞ぐように該箱体の底面に対向配置された前記表示部としての液晶パネルと、該箱体の側面の外側に覆い重ね合わせられた金属製の枠体と、からなり、
前記蛍光ランプソケットは、前記箱体の底面と接続され該蛍光ランプソケット内の通電部と隔離された熱コネクタと、該蛍光ランプソケットの外枠を覆う、前記通電部と隔離された放熱プレートと、を備え、該放熱プレートは前記蛍光ランプソケットから出て前記箱体の内側の側面上を延びる延出部を有しており、
前記電子部品格納筐体は、一つの底面と該底面の周りを囲む側面からなる箱型状に金属で作られ、該箱型状の電子部品格納筐体の開口に前記液晶パネルの面が配置されるように前記表示部格納筐体が前記電子部品格納筐体の内側に収納され、かつ、該電子部品格納筐体の開口が透明板により密閉されており、
前記蛍光ランプソケット、前記箱体の側壁、前記枠体の側壁、前記電子部品格納筐体の側壁、および前記放熱フィンがこの順番で前記液晶表示装置の内側から外側の方に配されており、
前記箱体の側壁と前記枠体の側壁と前記電子部品格納筐体の側壁と前記放熱フィンとを共締め手段により締結して一体化し、かつ、該共締め手段を用いて前記放熱プレートの前記延出部を前記箱体の内側の側面に固定することにより、前記箱体の底面から前記放熱フィンへの熱伝導路が形成されていることを特徴とする。

本発明によれば、液晶パネル面の密閉性と冷却性能の両方を少なくとも満たすことができる。

本願に関連する技術を示す断面図および平面図。本発明の一実施形態例に係る液晶表示装置の密閉構造および冷却構造の基本構成を示す斜視図。本発明の一実施形態例に係る表示部格納筐体の分解図。本発明の一実施形態例に係る表示部格納筐体の組み立て図。本発明の一実施形態例に係る電子部品格納筐体の分解図。本発明の一実施形態例に係る液晶表示装置の密閉構造および冷却構造を説明するための分解図。本発明の一実施形態例に係る液晶表示装置の冷却構造を説明するための縦断面図および正面図。図２のＡ−Ａ’線を通る横断面を示す図。図８の領域Ｂを拡大した断面図。本発明の第２の実施形態例に係る表示部格納筐体内の熱回路網を示す図である。本発明の第２の実施形態例に係る液晶表示装置の両側側面での共締め構造を示す図。本発明の第２の実施形態例に係る液晶表示装置の、蛍光ランプソケット内蔵の熱コネクタ構造を示す図。本発明の第２の実施形態例に係る液晶表示装置の、蛍光ランプソケット内に内蔵される伝熱プレート構造を示す図。本発明の第２の実施形態例に係る液晶表示装置の、シャーシ箱体の両側側壁の内側面の突起構造を示す図である。本発明の第２実施形態例に係る液晶表示装置の、シャーシ箱体の内側面の突起構造の種類を示す図。本発明の第２実施形態例に係る液晶表示装置のヒートパイプ構造を示す図。発明の第２の実施形態例に係る液晶表示装置のヒートパイプ埋め込み構造を示す図。

１・・・液晶表示装置
２・・・表示部格納筐体
３・・・電子部品格納筐体
４・・・液晶パネル
５・・・透明無反射板
６ａ、６ｂ・・・放熱フィン
７・・・防塵シート
８・・・上面カバー
９・・・前カバー
１０・・・防水シート
１１・・・シャーシ箱体
１２・・・ベゼル枠体
１３・・・電子部品群
１４・・・ネジ
１７ａ、１７ｂ・・・空冷ファン
１８ａ、１８ｂ・・・排熱器
１９・・・蛍光ランプ
２０・・・反射シート
２１・・・グラファイトシート
２２・・・制御基板
２３・・・直射光
２４・・・反射光
２５ａ、２５ｂ・・・蛍光ランプソケット
２６ａ、２６ｂ・・・インバータ回路基板
２７ａ、２７ｂ・・・インバータ回路基板コネクタ
２８・・・空気層
２９・・・共締めネジ
３０・・・熱移動方向
３１・・・陰極部
３２・・・熱コネクタ
３３・・・放熱プレート
３４・・・雌ネジ
３５・・・シャーシ箱体内の側面突起
３６・・・シャーシ箱体内側面のピンフィン状の突起
３７・・・シャーシ箱体内側面のプレートフィン状の突起
３８・・・ヒートパイプ
３９・・・表示部格納筐体内の高温空気

以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。

［基本構成］
図２を参照して本発明の液晶表示装置の基本構造について説明する。

図２には、内部構造を説明するため、液晶パネル４の表面を密閉する透明無反射板５、前カバー９、及び防塵シート７と、液晶表示装置１の上面を密閉する上面カバー８及び防塵シート７とを開放して示している。但し、この２箇所は実際には完全密閉される。

本実施形態の液晶表示装置１は、該装置の前面に位置する表示部格納筐体２と、該装置の背面に位置する電子部品格納筐体３とで構成される。表示部格納筐体２は、画像等を表示する液晶パネル４などの表示部と共に蛍光ランプ１９などの光源部とを格納する筐体である。電子部品格納筐体３は、電源供給や駆動／制御を行う、電源基板、制御基板、音声基板などの電子部品群１３が搭載される筐体である。

上記のような液晶表示装置１は、表示部格納筐体２内の光源部より発生する熱を、表示部格納筐体２の左右両側の側面に装着された放熱フィン６から放熱して、液晶パネル４の温度を低減するという冷却構造を備えている。

さらに、装置１は、電子部品格納筐体３の内部に搭載された電子部品群１３から発生する熱を、ファンによる空気の攪拌で筐体３内に均一に拡散し、筐体３の背面に備えた排熱器によって、装置１周囲の空気に放熱する構成である。

［密閉手段］
前述した表示部格納筐体２の構造について、図３を参照して説明する。

図３は、内部構造を詳しく説明するため筐体２を分解して示している。

表示部格納筐体２は、蛍光ランプ１９や、後述する反射板、液晶パネル４などを収納する銅やアルミ材などからなるシャーシ箱体１１を備えている。

蛍光ランプ１９としては、冷陰極管（Cold Cathode Fluorescent Lamp）と呼ばれる細径の小型蛍光管が使用される。シャーシ箱体１１は４辺が内側に折り曲げられた蓋の無い横長箱型状からなり、４つの角にスリットがそれぞれ設けられている。

さらに、横長の中空状になったアルミ材などからなるベゼル枠体１２が、シャーシ箱体１１の上に覆い被せられ、重ね合わせた４つの平坦な側面部がネジにより締結され、これによって、隣接する側面部間が密閉されている。

次に、図４を参照して、表示部格納筐体２の組立て後の構成および外観仕様について説明する。

図４に示すように、表示部格納筐体２は、前面の液晶パネル４をベゼル枠体１２で密閉した構成である。このベゼル枠体１２は、液晶パネル４の表面の歪や変形を防止するため、板厚１．５ｍｍのアルミ材を用い、図示していないが、強度を確保するために、表面に凹凸のディンプル加工などが施されている。

なお、ベゼル枠体１２及び液晶パネル４のサイズは、公共場所へのパブリックディスプレイ用途として、３０インチ〜６５インチを想定しており、例えば横幅（W）９００〜１８００ｍｍ、奥行き（D）３０〜６０ｍｍ、高さ（H）６５０〜１２００ｍｍとなっている。

次に、図５を参照して、電子部品格納筐体３の内部構成について具体的に説明する。

電子部品格納筐体３は、板厚が１〜１．５ｍｍのアルミ板金を曲げ加工や溶接などにより全て一体化して横長箱型状に形成されている。

前記アルミ板金には、輻射伝熱の促進効果を得る目的のため、電子部品格納筐体３の内外面共に黒色塗装が施されている。

筐体３の内部には電子部品群１３が搭載される。また、図示していないが、電子部品格納筐体３の左右両側の側面には放熱フィンが固定される。

電子部品格納筐体３の上側側面にはカバー８で密閉される開口部（切り欠き）が形成されている。この開口部は、電子部品格納筐体３の内側に表示部格納筐体２を組み込む際の、双方筐体の干渉を避けるために設けたものである。

そして、電子部品格納筐体３内に表示部格納筐体２を組み込んだ後、前記開口部が防塵シート７を介して上面カバー８で密閉される。

次に、図６を参照して、本発明の液晶表示装置１を構成する表示部格納筐体と電子部品格納筐体の密閉構造を詳述する。

上面カバー８を外した状態の電子部品格納筐体３の前面開口部に、密閉式の表示部格納筐体２を組み込む。その後、防塵シート７を介して電子部品格納筐体３の上側側面の開口部を上面カバー８で密閉し、防水シート１０を備えたネジ１４を用いて上面カバー８を電子部品格納筐体３に固定する。

さらに、ベゼル枠体１２の前面側の液晶パネル４の表面に対して透明無反射板５を配置し、ベゼル枠体１２の前面側の平坦部に配された透明無反射板５の外周部に防塵シート７を配したのち、当該外周部を前カバー９と、防水シート１０を備えたネジ１４とを用いて固定する。これにより、液晶パネル４の表面と透明無反射板５との間が完全密閉される。

以上により、表示部格納筐体２と電子部品格納筐体３とで構成された液晶表示装置１の完全密閉が可能となる。

［冷却手段］
次に、図７を参照して、前述した密閉構造を持つ液晶表示装置１における冷却構造について、詳細する。

図７は、本発明の液晶表示装置の基本的な冷却構造を示したものであり、（Ａ）は液晶表示装置の前面を見た正面図、（Ｂ）は液晶表示装置の上下方向での断面図である。

本発明の液晶表示装置１においては、放熱経路が以下の２つに分けられる。

１つめは、表示部格納筐体２の内部に搭載される蛍光ランプ１９から液晶パネル４側に表示光と共に熱も放出されるため、液晶表示装置１の左右両側の側面から自然空冷により放熱できるような新規な放熱経路を構成している。

２つめは、電子部品格納筐体３内に点在する電子部品群１３から発生した熱を、電子部品格納筐体３内の空気を誘導し排熱手段で放熱する新規な放熱経路を構成している。

以下、前述した冷却構成について、具体的に説明する。

１つめの蛍光ランプ１９から発生する熱は、液晶パネル４の面が透明無反射板５で密閉される構成のため、このままでは液晶パネル４の温度が６０℃の保証温度を越えてしまう。

そこで本発明では、液晶表示装置１の左右両側の側面に対して放熱フィン６ａ，６ｂが設けられている。

このことにより、各放熱フィン６ａ，６ｂから液晶表示装置周囲の空気へ放熱される放熱量が増加し、その分、液晶パネル４側に向かう放熱量が減少することになる。そのため、液晶パネル４の面上を、透明無反射板５で密閉することが可能になる。

次に、２つめの電子部品格納筐体３の内部に点在する電子部品群１３から発生する熱は、装置１内の空気を攪拌する空冷ファン１７によって筐体３内に均一に拡散される。そして、拡散された熱は、電子部品格納筐体３の背面側のリアカバーに一体化された排熱器によって、装置１の周囲空気に放熱される。これにより、密閉された電子部品格納筐体３の冷却が可能となる。

次に、図８を参照して、本発明の液晶表示装置の冷却構造について詳述する。

液晶パネル４の表面に、アクリル板などからなる透明無反射板５が、液晶パネル４面と接触しないように、約５ｍｍ程度の隙間（空気層）２８を介して配され、かつ、透明無反射板５は、アルミなどからなるベゼル枠体１２と、防塵シート７を介して密着される。透明無反射板１５が密着したベゼル枠体１２が、液晶パネル４などを収納する横長箱型状のアルミ材などからなるシャーシ箱体１１に対し、覆い重ね合せられる。そして、蛍光ランプ１９の光を反射させる反射シート２０の背面に、その面内方向に熱伝導率５００Ｗ／ｍｋ、厚み方向に熱伝導率５Ｗ／ｍｋの異方性を持つグラファイトシート２１を備えることにより、ベゼル枠体１２の側面側への熱伝達を可能にしている。

このように本発明は、蛍光ランプ１９から発生する熱をベゼル枠体１２の側面側へ逃がすように、表示部格納筐体２内部の熱を拡散することで、筐体２の内の温度均一化を図っている。

なお、シャーシ箱体１１には、液晶パネル４の歪や変形を防止して、画質安定化、高信頼性、高寿命を確保するため、高剛性を有するアルミ材などが用いられている。

さらに、シャーシ箱体１１の背面側には、蛍光ランプ１９を点灯させるためのインバータ回路基板２６ａ、２６ｂや、制御基板２２が搭載される。

また、表示部格納筐体２内の複数本の蛍光ランプ１９の光は、直接光２３となって液晶パネル４に入射するケースがある。さらに前記光は、蛍光ランプ５の背面に配された例えば厚さ１ｍｍ程度の発泡ＰＥＴなどのプラスチック製からなる反射シート２０によって、反射光２４となって液晶パネル４に入射するケースがある。このような２つのケースの表示光により、画像等が表示される。前記表示光のうち、約７０％が熱に変換される。

本発明は、前記表示光の約７０％の熱量の一部を、以下の３つの放熱経路に放熱して、液晶パネル４に向かう熱量を抑制する構成となっている。

１つめの放熱経路では、シャーシ箱体１１の背面に搭載されるインバータ回路基板２６ａ、２６ｂから発生した熱量の一部を、インバータ回路基板コネクタ２７ａ、２７ｂを介して、シャーシ箱体１１に伝える。その後、該熱を、シャーシ箱体１１と一体化されたベゼル枠体１２を介して、電子部品格納筐体３の左右両側の側面に装着された放熱フィン６ａ、６ｂから装置１周囲の空気中の自然対流によって放熱する。

２つめの放熱経路では、制御基板２２から発生する熱量の一部を、直接シャーシ箱体１１に伝える。その後、該熱を、ベゼル枠体１２を介して、電子部品格納筐体３の左右両側の側面に装着された放熱フィン６ａ、６ｂに伝え、ここから周囲の空気中の自然対流によって放熱する。

３つめの放熱経路では、蛍光ランプ１９から発生した熱量の一部を、蛍光ランプソケット２５ａ、２５ｂを介してシャーシ箱体１１に伝える。その後、該熱を、ベゼル枠体１２を介して、電子部品格納筐体３の左右両側の側面に装着された放熱フィン６ａ、６ｂから装置１周囲の空気中の自然対流によって放熱する。なお、蛍光ランプソケット２５ａ、２５ｂは、樹脂とフィラーとの複合材からなる高熱伝導性の絶縁体で形成されている。

また、電子部品群１３や、インバータ回路基板２６ａ、２６ｂ、制御基板２２などから発生する熱は、液晶表示装置全体の発熱量の約４０％を占めている。このための冷却構造は、前述したように、密閉装置内の空冷ファン１７ａ、１７ｂと装置背面に一体化された排熱器１８ａ、１８ｂを備えている。

このような構成では、点在する電子部品群１３の熱を、電子部品群１３上の空気流速が速くなるように空気攪拌して装置背面側へ誘導するための空冷ファン１７ａ、１７ｂが備えられている。図７（Ｂ）に示すように空冷ファン１７ａ、１７ｂにより電子部品格納筐体３内の高温空気を装置１下側に向かって誘導するとともに、装置１背面の左右に配された排熱器１８ａ、１８ｂに速い速度で送り込むことで、効果的な排熱が得られる。

したがって、装置１内部の熱伝達と、電子部品格納筐体３を構成するアルミ板金の黒塗装による輻射伝熱促進と、装置１周囲の空気中を流れる自然対流とにより、電子部品群１３に求められる温度規格を満たす効果を得ることができる。

図９を参照して、表示部格納筐体２の冷却構造について詳述する。なお、図９は、図８に示す領域Ｂを拡大したものである。

本発明では、インバータ回路基板コネクタ２７ａがシャーシ箱体１１に装着されている。そして、シャーシ箱体１１の左右両側の側面と、シャーシ箱体１１に覆い重なるベゼル枠体１２の左右両側の側面とが、電子部品格納筐体３の前部の左右両側の側面に対して、放熱フィン６ａと共に、共締めネジ２９によって一体化されている。

このような構成とすることにより、複数本の蛍光ランプ１９から発生する一部の熱は、最初に蛍光ランプソケット２５ａに伝わる。次に、該熱は、蛍光ランプソケット２５ａが装着されたアルミ材などからなるシャーシ箱体１１の底面に伝わる。その後、シャーシ箱体１１と一体化されるベゼル枠体１２の左右両側の側壁と、電子部品格納筐体３を構成する前面側のアルミ板の側壁と、放熱フィン６ａから、装置１周囲の空気中の自然対流を利用して放熱を行うことができる（図９中の熱移動方向３０を参照）。

なお、共締めネジ２９はアルミ、鉄、銅、真鍮などの金属材からなる。よって、シャーシ箱体１１の左右両側の側壁と、ベゼル枠体１２の左右両側の側壁と、電子部品格納筐体３の前部の左右両側のアルミ板からなる側壁とを連通し、有効な熱伝導路の役割を果たす効果が得られる。

また、シャーシ箱体１１の背面に搭載されるインバータ回路基板２６ａ、制御基板２２から発生する一部の熱は、シャーシ箱体１１とベゼル枠体１２の左右両側の側壁と、電子部品格納筐体３の前部の左右両側のアルミ板からなる側壁に伝わる。

その後、表示部格納筐体２の左右両側の側面に装着された放熱フィン６ａ，６ｂによって装置１の周囲の空気中の自然対流を利用して効率よく放熱を行うことができる。

以上の構成により、蛍光ランプ１９、インバータ回路基板２６ａ、制御基板２２から発生した熱を、前述した放熱経路に伝熱することにより、液晶パネル４の面に向かう熱量が抑えられるため、液晶パネル４の表面を透明無反射板５で密閉することが可能となる。

次に、本発明による液晶表示装置の冷却構造の効果を説明する。

輻射伝熱を促進する内外面に黒塗装が施され、筐体上面の開口部以外が一体となったアルミ材などからなる横長箱型状の電子部品格納筐体に対して、表示部格納筐体を組み込んだ後、前記上面開口部に対し、防塵シートを介して密閉することができる。

さらに、表示部格納筐体に組み込まれた液晶パネル面を透明無反射板で、防塵シートを介して密閉する構成により、駅ホーム上の液晶表示装置に求められる防塵性及び防水性を満たす効果を得ることができる。

さらに、表示部格納筐体の左右両側の側面に装着される放熱フィン６ａ，６ｂは、以下の仕様とすることで、さらなる高輝度化の可能性が示唆された。
１）実施例によると、前述した放熱フィンは、装置サイズの増加を配慮し、周囲空気中の自然対流を有効に活用するため、最も熱抵抗を小さくするフィン仕様にしている。実施例によると、装置高さ：８５０ｍｍ、装置奥行き：１５０ｍｍの液晶表示装置のサイズに対し、表示部格納筐体の両側側面に装着したサイドベルフィン仕様は、フィン間隙：１３ｍｍ、フィン枚数：６枚、フィン厚み：１．５ｍｍ、フィン高さ：３０ｍｍ、フィン長さ：８００ｍｍ、フィン幅：７４ｍｍ、フィンベース厚み４ｍｍに設定した。この場合、液晶パネル面が透明無反射板で密閉された状態において、所望の温度規格を満たすことが確認された。
２）前記１）の放熱フィン仕様に対し、フィン枚数とフィン幅を変更して、フィン間隙：１３ｍｍ、フィン枚数：１０枚、フィン厚み：１．５ｍｍ、フィン高さ：３０ｍｍ、フィン長さ：８００ｍｍ、フィン幅：１３２ｍｍ、フィンベース厚み４ｍｍに設定した。この場合、液晶パネル面が透明無反射板で密閉された状態で、上記１）の仕様に比べ、液晶パネル温度は、約２℃程度の温度低減効果が確認されている。

（第２の実施形態）
図１０を参照して本発明の第２の実施形態について説明する。なお、図１０は、図８に示す領域Ｂを拡大したものである。

本実施形態の構成は、前述した図８とほぼ同一の構成となっているが、唯一、大きな違いは、蛍光ランプソケット２５ａの側面が、シャーシ箱体１１の側面と接していない点である。すなわち、蛍光ランプソケット２５ａの側面と、シャーシ箱体１１の側面との間は、空気層である。

このような構成において、図１０では、熱源となる蛍光ランプ１９と、インバータ回路基板２６ａを熱源とする放熱経路を、熱回路網で表している。

まず、図示していない他の蛍光ランプ１９を含め、複数本からなる蛍光ランプ１９から発生する熱は、以下の１）〜３）の３つの放熱経路から装置１周囲の空気に放熱する。
１）表示部格納筐体側面への放熱経路
蛍光ランプ１９からの熱が、蛍光ランプ１９の装着部となる蛍光ランプソケット２５ａに伝熱されたのち、蛍光ランプソケット２５ａを装着するシャーシ箱体１１の上面に伝熱される。さらに、該熱は、シャーシ箱体１１の左右両側の側壁に対して一体化されたベゼル枠体１２の左右両側の側壁と、電子部品格納筐体３の前部の左右両側の側壁を構成するアルミ板金と、放熱フィン６ａへ伝熱される。そして、該熱は、放熱フィン６ａから、装置１周囲の空気中の自然対流を利用して放熱される。

なお、図示していないが、蛍光ランプソケット２５ａの内部には通電部を有し、インバータ回路基板２６ａと繋がっている。

このような構成において、蛍光ランプ１９と蛍光ランプソケット２５ａとの間の熱抵抗をＲ１で表すことができる。また、蛍光ランプソケット２５ａとシャーシ箱体１１との間の熱抵抗をＲ２、シャーシ箱体１１と放熱フィン６ａとの間の熱抵抗をＲ３、放熱フィン６ａと装置１周囲の空気（Ｔａ）との間の熱抵抗をＲ４でそれぞれ表すことができる。
２）表示部格納筐体前面への放熱経路
蛍光ランプ１９の前側に配される液晶パネル４の面に対して、直接光となって熱吸収されるケースと、該液晶パネル４の面に対して、反射シート２０から反射光となって熱吸収されるケースとがある。蛍光ランプ１９からの熱は、これら２つのケースで伝熱され、さらに、液晶パネル４から、該液晶パネル４を保護密閉する透明無反射板５に伝熱される。そして、該熱は、透明無反射板５から、装置１周囲の空気中の自然対流を利用して放熱される。

このような構成において、蛍光ランプ１９と液晶パネル４との間の熱抵抗をＲ５で表わすことができる。また、液晶パネル４と透明無反射板５との間の熱抵抗をＲ６、透明無反射板５と装置１周囲の空気（Ｔａ）との間の熱抵抗をＲ７でそれぞれ表わすことができる。

なお、本液晶表示装置は、蛍光ランプ１９の背面に配される反射シート２０（厚さ１ｍｍ程度の発泡ＰＥＴなどのプラスチック製）の熱伝導性が低く、また、図示していないグラファイトシートの厚み方向の熱伝導性も低い。そのため、蛍光ランプ１９から液晶パネル４側に移動する熱量は、全体の放熱経路の中で最も多い。
３）表示部格納筐体背面への放熱経路
インバータ回路基板２６ａが電子部品格納筐体３内に搭載されている。本発明では、インバータ回路基板２６ａで発生した熱は、電子部品格納筐体３内に搭載された空冷ファン１７により空気攪拌して装置１背面側へ誘導され、装置１の背面カバーに一体化される排熱器を通じて、放熱される。

このような構成において、インバータ回路基板２６ａとシャーシ箱体１１との間の熱抵抗をＲ８、インバータ回路基板２６ａと電子部品格納筐体３との間の熱抵抗をＲ９として表わすことができる。

前述した蛍光ランプ１９から液晶パネル４の面に向かう放熱経路では、空気層２８や、アクリル板からなる透明無反射板５の熱伝導性が低いため、上記熱抵抗Ｒ６、Ｒ７が大きくなる問題が懸念される。

そこで、蛍光ランプ１９と蛍光ランプソケット２５ａの間の熱抵抗Ｒ１と、蛍光ランプソケット２５ａとシャーシ箱体１１の間の熱抵抗Ｒ２と、シャーシ箱体１１と放熱フィン６ａの間の熱抵抗Ｒ３のそれぞれを極力小さくする。このように構成することで、蛍光ランプ１９から液晶パネル４の面に向かう熱量の一部を、液晶表示装置１の側面に向かう新たな熱伝導路で放出でき、完全密閉型の液晶表示装置を実現可能にしている。

なお、一般の液晶テレビなどの前面構造は液晶パネル面が開放され、熱抵抗Ｒ６の影響を受けないため、装置１の側面部を冷却構造に使う必要性はない。

次に、図１１を参照して、上記の熱抵抗Ｒ３を低減するための構成について説明する。

シャーシ箱体１１の左右両側の側壁と、ベゼル枠体１２の左右両側の側壁と、電子部品格納筐体３の前部の左右両側の側壁を構成するアルミ板金と、放熱フィン６ａとが共締めネジ２９により締結されている。このとき、共締めネジ２９は、放熱フィン６ａを電子部品格納筐体３の外側から締結する。さらに、同じ共締めネジ２９を用いて、放熱フィン６ａが電子部品格納筐体３の内側から締結されている。

このような構成により、予め、放熱フィン６ａを電子部品格納筐体３に固定しておき、次に、電子部品格納筐体３を、シャーシ箱体１１と一体化されたベゼル枠体１２の上に組み込み、電子部品格納筐体３の外側から放熱フィン６ａを固定することができる。これにより、組み立て容易性が増すこととなる。

また、放熱フィン６ａを共締めネジ２９によって装置１の内外面から固定することにより、放熱フィン６ａと、装置１の側面との接触熱抵抗が小さくなる。結果、熱抵抗Ｒ３の熱抵抗を小さくできると共に放熱効果が高まる。

共締めネジ２９により放熱フィンを固定するときは、例えばゴム製やシリコン製の防水シール１０を介して締結することが好ましい。

次に、図１２を参照して、上記の熱抵抗Ｒ１および熱抵抗Ｒ２を低減するための構成について説明する。

本実施形態では、蛍光ランプソケット２５ａと、該蛍光ランプソケット２５ａ内に設けられた、陰極部３１（ランプ通電部）と隔離されるアルミや銅など金属材料からなる熱コネクタ３２とが、シャーシ箱体１１に接続されている。

このように、シャーシ箱体１１に接続されるアルミ板、銅板などの金属材からなる熱コネクタ３２を、蛍光ランプソケット２５ａ内に内装することにより、蛍光ランプソケット２５ａの見かけの熱伝導率が大きくなり、上記の熱抵抗Ｒ１を小さくできる。さらには、アルミ板、銅板などからなる熱コネクタ３２と、シャーシ箱体１１の底面部とが接続されることにより、上記の熱抵抗Ｒ２が小さくなると共に装置１の放熱効果が高まる。

次に、図１３を参照し、図１２の構成に対して熱抵抗Ｒ２および熱抵抗Ｒ３をさらに低減するための構成について説明する。

蛍光ランプソケット２５ａと、蛍光ランプソケット２５ａ内に設けられた熱コネクタ３２と、蛍光ランプソケット２５ａの外枠を覆う、陰極部３１と隔離された放熱プレート３３とが、シャーシ箱体１１に接続されている。さらに、放熱プレート３３はシャーシ箱体１１内側の側面に延出しており、この放熱プレート３３の延出部がシャーシ箱体１１内側の側面に、共締めネジ２９と雌ネジ３４を使って固定されている。

このように構成することにより、前述した図１２の構成に比べ、蛍光ランプソケット２５ａの見かけの熱伝導率は、さらに大きくなる。その結果、熱抵抗Ｒ１および熱抵抗Ｒ２の低減量と装置１の放熱効果が一層高まる。

次に、図１４を参照し、図１３の構成に対して熱抵抗Ｒ３をさらに低減するための構成について説明する。

前述した図１３の構成に対し、シャーシ箱体１１の左右両側の側壁の内側に、突起３５がさらに形成されている。突起３５は銅やアルミなどからなる金属材で形成されている。

このような突起３５により、表示部格納筐体３内の高温空気３９と、シャーシ箱体１１内側面との接触面積が増え、装置１の側面に移動する表示部格納筐体３内の熱量が多くなる。その結果、前述した図１３の構成に比べて、熱抵抗Ｒ３の低減量と装置１の放熱効果が一層高まる。

なお、前述したシャーシ箱体１１の左右両側の側壁の内側にある突起３５としては、図１５（ａ）に示すようなピンフィン状の突起３６や、図１５（ｂ）に示すようなプレートフィン状の突起３７を用いることができる。

次に、図１６を参照し、図１４の構成に対して熱抵抗Ｒ３をさらに低減するための構成について説明する。

前述した図１４の構成に対し、シャーシ箱体１１の左右両側の側壁の内部に、ヒートパイプ３８が埋め込まれている。ヒートパイプ３８は中に冷媒を入れてシャーシ箱体１１の側壁内部に張り巡らされるが、共締めネジ２９の所を避けて配されている。

このような構成とすることにより、表示部格納筐体３内の高温空気３９の熱が、シャーシ箱体１１内側面の突起３５を経てシャーシ箱体１１の側壁に伝わった後、シャーシ箱体１９の側壁内のヒートパイプ３８によって装置１の上下方向（垂直方向）および背面方向へ熱移動する。したがって、図１４の構成に比べて、熱抵抗Ｒ３の低減量と装置１の放熱効果が一層高まる。

以上のような各実施形態に示される発明によれば、従来の課題となっていた液晶パネル面へのゴミや埃の侵入、雨などの水滴付着を防止し、空き缶の衝突や投石などによる外的な衝撃を受けても、液晶パネル面の破損を防止するための液晶表示装置が製造される。そして、本発明の液晶表示装置は画質均一性、高信頼性、高寿命化に対する付加価値が高く、防塵防滴構造と冷却構造がシンプルなため、装置スリム化、軽量化、低コスト化に対して優位となる。

また、上記の各実施形態は、駅ホーム上の表示装置として用いる液晶表示装置の例にとって説明した。駅ホーム上では、外気中に飛散している塵や埃に含まれる鉄粉（導電性物質）の割合が通常の塵埃より高レベルのため、より防塵防滴性を重要視し、かつ冷却性を満たす構成が要求される。しかし、このような要求のある場所であれば本発明の液晶表示装置を適用する場所は駅ホームに限られない。また、本発明の液晶表示装置における冷却構造は液晶表示装置だけでなく他の表示装置にも適用可能である。

（その他の態様例）
１）本発明の他の態様は、光源部と共に表示部を収納する表示部格納筐体と、電子部品を収納する電子部品格納筐体と、を有する液晶表示装置であり、該液晶表示装置は密閉されると共に、外部に放熱フィンが設けられている。
２）前記１）に記載の液晶表示装置において、前記表示部格納筐体が、前記光源部としての蛍光ランプと前記表示部としての液晶パネルとを取り付けられた金属製の箱体と、該箱体の側面上に覆い重ね合わせられた金属製の枠体と、からなる。前記表示部格納筐体は、金属製の前記電子部品格納筐体の内側に収納されている。そして前記放熱フィンが前記液晶表示装置の左右両側の側面に配されている。さらに、前記液晶表示装置は、前記箱体の内側面に固定され前記蛍光ランプを装着する蛍光ランプソケットと、前記箱体の側壁と、前記枠体の側壁と、前記電子部品格納筐体の側壁と、によって、前記蛍光ランプから前記放熱フィンへの熱伝導路を形成していることを特徴とする。このような放熱経路を設けることにより、液晶パネル面の完全密閉が可能となる。
３）前記２）に記載の液晶表示装置において、前記箱体の側壁と前記枠体の側壁と前記電子部品格納筐体の側壁と前記放熱フィンとを、前記電子部品格納筐体の内側から共締めする手段と、前記放熱フィン側から共締めする手段とにより一体化することで、前記熱伝導路が形成される。
４）前記３）に記載の液晶表示装置において、前記蛍光ランプソケットは側面が前記箱体の内側面と接触して固定されている。
５）前記４）に記載の液晶表示装置において、前記蛍光ランプソケットは、該蛍光ランプソケット内の通電部と隔離された熱コネクタを有し、該熱コネクタが前記箱体の底面と接続されている。
６）前記５）に記載の液晶表示装置において、前記蛍光ランプソケットは、該蛍光ランプソケットの外枠を覆う、前記通電部と隔離された放熱プレートを有し、該放熱プレートの延出部が前記箱体の内側面と接続されている。
７）前記６）に記載の液晶表示装置において、前記箱体の側壁の内側面は突起部を有している。
８）前記７）に記載の液晶表示装置において、前記突起部は、銅やアルミのような金属材で形成されている。
９）前記７）に記載の液晶表示装置において、前記突起部は、ピンフィン状の突起である。
１０）前記７）に記載の液晶表示装置において、前記突起部は、プレートフィン状の突起である。
１１）前記７）に記載の液晶表示装置において、前記箱体の側壁の内部に埋め込まれたヒートパイプをさらに有する。
１２）前記２）から１１）のいずれかに記載の液晶表示装置において、前記電子部品格納筐体は内外面に黒塗装が施された箱体であって一側面に開口部を有している。そして、前記液晶表示装置は、前記電子部品格納筐体の内側に前記表示部格納筐体を収納した状態で前記一側面の開口部を密閉する手段と、前記表示部格納筐体に収納された前記表示部としての液晶パネルの面を透明無反射板で密閉する手段とを備えている。この構成により、液晶表示装置全体の完全密閉を可能にしている。
１３）前記１２）に記載の液晶表示装置において、前記開口部を密閉する手段は、前記一側面の開口部を覆うカバーと、該開口部の周囲面と前記カバーとの間に介在する防塵シートと、防水材を備えた共締めネジとを有する。さらに、前記液晶パネルの面を密閉する手段は、前記透明無反射板の外周部を覆うカバーと、前記カバーと前記透明無反射板との間に介在する防塵シートと、防水材を備えた共締めネジとを有する。
１４）前記２）から１３）のいずれかに記載の液晶表示装置において、前記表示部格納筐体の内部に収納された前記蛍光ランプから発生した熱量の一部は、前記熱伝導路により液晶表示装置の左右両側の側面に導かれ、自然空冷方式で液晶表示装置周囲の空気中に放熱される。

この構成により、液晶パネル面が透明無反射板で密閉された場合の液晶パネル温度を低減する効果が得られる。
１５）前記１４）に記載の液晶表示装置において、前記表示部格納筐体の背面にインバータ回路基板が搭載されている場合、該インバータ回路基板から発生した熱量の一部は、前記熱伝導路により液晶表示装置の左右両側の側面に導かれ、自然空冷方式で液晶表示装置周囲の空気中に放熱される。

この構成により、液晶パネル面に向かう放熱量を減少させ、液晶パネル面を透明無反射板で密閉することが可能になる。

以上のように本発明について幾つかの実施形態を示して説明したが、本願発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、その技術思想を逸脱しない範囲で種々変更して実施することが可能であることは言うまでもない。

この出願は、2008年7月9日に出願された日本出願特願2008-179006と2008年7月17日に出願された日本出願特願2008-186177を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。

Claims

光源部と共に表示部を収納する表示部格納筐体と、電子部品を収納する電子部品格納筐体と、を有する液晶表示装置であって、該液晶表示装置は密閉されると共に、該液晶表示装置の左右両側の側面に放熱フィンが設けられた液晶表示装置において、
前記表示部格納筐体は、一つの底面と該底面の周りを囲む側面からなる金属製の箱体と、該箱体の内側底面に固定され前記光源部としての蛍光ランプを装着する蛍光ランプソケットと、該箱体の開口を塞ぐように該箱体の底面に対向配置された前記表示部としての液晶パネルと、該箱体の側面の外側に覆い重ね合わせられた金属製の枠体と、からなり、
前記蛍光ランプソケットは、前記箱体の底面と接続され該蛍光ランプソケット内の通電部と隔離された熱コネクタと、該蛍光ランプソケットの外枠を覆う、前記通電部と隔離された放熱プレートと、を備え、該放熱プレートは前記蛍光ランプソケットから出て前記箱体の内側の側面上を延びる延出部を有しており、
前記電子部品格納筐体は、一つの底面と該底面の周りを囲む側面からなる箱型状に金属で作られ、該箱型状の電子部品格納筐体の開口に前記液晶パネルの面が配置されるように前記表示部格納筐体が前記電子部品格納筐体の内側に収納され、かつ、該電子部品格納筐体の開口が透明板により密閉されており、
前記蛍光ランプソケット、前記箱体の側壁、前記枠体の側壁、前記電子部品格納筐体の側壁、および前記放熱フィンがこの順番で前記液晶表示装置の内側から外側の方に配されており、
前記箱体の側壁と前記枠体の側壁と前記電子部品格納筐体の側壁と前記放熱フィンとを共締め手段により締結して一体化し、かつ、該共締め手段を用いて前記放熱プレートの前記延出部を前記箱体の内側の側面に固定することにより、前記箱体の底面から前記放熱フィンへの熱伝導路が形成されていることを特徴とする液晶表示装置。
前記箱体の側壁の内側面は突起部を有していることを特徴とする請求項１に記載の液晶表示装置。
前記突起部は、銅又はアルミで形成されていることを特徴とする請求項２に記載の液晶表示装置。
前記突起部は、ピンフィン状の突起であることを特徴とする請求項２に記載の液晶表示装置。
前記突起部は、プレートフィン状の突起であることを特徴とする請求項２に記載の液晶表示装置。
前記箱体の側壁の内部に埋め込まれたヒートパイプをさらに有する請求項２に記載の液晶表示装置。
前記電子部品格納筐体の開口縁には、前記透明板の外周部を覆うカバーと、前記カバーと前記透明板との間に介在する防塵シートと、防水材を備えた共締めネジとを有することを特徴とする請求項１から６のいずれか１項に記載の液晶表示装置。
前記表示部格納筐体の内部に収納された前記蛍光ランプから発生した熱量の一部は、前記熱伝導路により前記液晶表示装置の左右両側の側面に導かれ、自然空冷方式で該液晶表示装置周囲の空気中に放熱されることを特徴とする請求項１から７のいずれか１項に記載の液晶表示装置。
前記表示部格納筐体の背面にインバータ回路基板および制御基板が搭載されており、該インバータ回路基板および制御基板から発生した熱量の一部は、前記熱伝導路により前記液晶表示装置の左右両側の側面に導かれ、自然空冷方式で該液晶表示装置周囲の空気中に放熱されることを特徴とする請求項８に記載の液晶表示装置。