JP5231417B2 - 輝度向上シート用ポリエステルフィルム - Google Patents

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Description

本発明は、液晶ディスプレイの輝度向上シート(一般に「プリズムレンズシート」と称されることもある)に用いられるポリエステルフィルムに関する。
ポリエステルフィルムは、近年、光学用フィルムに多く用いられ、例えば、液晶表示装置に用いられる輝度向上シート、タッチパネル、バックライト等のベースフィルムや反射防止用フィルムのベースフィルム、プラズマディスプレイの電磁波シールドフィルム、有機ELディスプレイのベースフィルム、ディスプレイの防爆用ベースフィルム等の用途に用いられている。
このような用途に用いられるベースフィルムには、優れた透明性が要求され、さらにベースフィルムの上に設けられるプリズムレンズ層、ハードコート層、粘着層、反射防止層、スパッタ層等に対する接着性と密着性が要求される。
しかし、ポリエステルフィルム、特に二軸延伸ポリエステルフィルムは、概して、他の材料との接着性が悪く、例えばアクリル樹脂を主成分とするプリズムレンズ層やハードコート層等との接着性が悪い。
このなか、ポリエステルフィルムとプリズムレンズ層との接着性を改良する方法として、ポリエステルフィルムの表面にアンカーコート層を設けて接着性を改良することが数多く提案されている(特開平11−271503号公報、特開2000−141574号公報、特開2005−89622号公報、特開2006−137046号公報)。
しかし、従来の技術ではアンカーコート層の耐熱性が十分はなく、高温環境下に晒されると密着性が大きく損なわれ、すなわち耐熱接着性が不充分である。そのため、例えばカーナビゲーションシステムのような車載用の機材や、温度の上昇しやすい高輝度の大画面ディスプレイ機材の部材としては用いることができない。
本発明は、車載用機材や、高輝度大画面ディスプレイに好適に用いることができる十分な耐熱接着性を備え、かつ高い透明性を備え、プリズムレンズ層との高い密着性を示す、輝度向上シート(プリズムレンズシート)のベースフィルムとして用いられるポリエステルフィルムを提供することを目的とする。
すなわち本発明は、ポリエステルフィルムおよびそのうえに設けられた塗布層からなり、塗布層がアクリル樹脂、架橋剤およびポリオキシアルキレンフェニルエーテルからなり、該ポリオキシアルキレンフェニルエーテルが、芳香族基を複数有するポリオキシアルキレンフェニルエーテルであることを特徴とする、輝度向上シート用ポリエステルフィルムである。
以下、本発明を詳細に説明する。
ポリエステルフィルム
本発明においてポリエステルフィルムを構成するポリエステルは、芳香族二塩基酸またはそのエステル形成性誘導体とジオールまたはそのエステル形成性誘導体とから合成される線状飽和ポリエステルである。かかるポリエステルの具体例としてポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレンジカルボキシレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ(1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート)を例示することができる。
ポリエステルフィルムに用いられるポリエステルは、これらのポリエステルの共重合体であってもよく、他の樹脂とのブレンドであってもよい。いずれの場合も、上記ポリエステルを主体(例えば80モル%以上の成分)とし、共重合成分またはブレンド成分は少割合(例えば20モル%以下の成分)とすることが好ましい。ポリエステルとして、ポリエチレンテレフタレートが力学的物性や光学物性等のバランスが良いので特に好ましい。
ポリエステルフィルムは、着色剤、帯電防止剤、酸化防止剤、滑剤、触媒を含有してもよいが、内添微粒子を含有しないことが透明性の点で好ましい。
ポリエステルフィルムの厚みは、輝度向上シートとして使用する場合に必要な強度を得るために、好ましくは25〜350μm、さらに好ましくは50〜250μmである。
塗布層
本発明の輝度向上シート用ポリエステルフィルムは、上記のポリエステルフィルムのうえに塗布層を備える。塗布層は一方の面に備えてもよく、両方の面に備えてもよく、好ましくは両方の面に備える。
本発明における塗布層の厚みは、好ましくは20〜150nm、さらに好ましくは30〜120nm、特に好ましくは40〜90nmである。塗布層の厚みが150nmを超えるとブロッキングが発生しやすくなり好ましくなく、他方、20nm未満であると紫外線硬化性樹脂との密着性が劣り易く好ましくない。
塗布層は、アクリル樹脂、架橋剤およびポリオキシアルキレンフェニルエーテルからなる。このうち、アクリル樹脂はバインダーとして作用し、架橋剤は耐熱密着性付与の作用をする。
輝度向上シートを作成するにあたり、輝度向上シート用ポリエステルフィルムのうえに設けられるプリズムレンズ層には、一般に、エネルギー硬化型、特に紫外線硬化型のアクリル樹脂を用いるため、アクリル樹脂に対する良好な接着性を得ることが必要である。そのため、塗布層のバインダー成分としてアクリル樹脂を用いる。
アクリル樹脂
本発明における塗布層のアクリル樹脂は、ポリマーのガラス転移温度(以下、ガラス転移温度を「Tg」ということがある。)が、好ましくは30〜80℃、さらに好ましくは35〜70℃のアクリル樹脂である。この範囲のTgのアクリル樹脂を用いることで、良好なブロッキング性と優れた透明性を備えるフィルムを得ることができる。
このアクリル樹脂としては、例えば以下に例示するアクリルモノマーを重合して得たポリマーまたはコポリマーであるアクリル樹脂を用いることができる。
アクリルモノマーとしては、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート(アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2ーエチルヘキシル基、シクロヘキシル基等);2ーヒドロキシエチルアクリレート、2ーヒドロキシエチルメタクリレート、2ーヒドロキシプロピルアクリレート、2ーヒドロキシプロピルメタクリレート等のヒドロキシ含有モノマー;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル等のエポキシ基含有モノマー;アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、クロトン酸及びその塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、第三級アミン塩等)等のカルボキシ基またはその塩を含有するモノマー;スチレンスルホン酸及びその塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、第三級アミン塩等);アクリルアミド、メタクリルアミド、N−アルキルアクリルアミド、N−アルキルメタクリルアミド、N、N−ジアルキルアクリルアミド、N、N−ジアルキルメタクリレート(アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基等)、Nーアルコキシアクリルアミド、N−アルコキシメタクリルアミド、N、N−ジアルコキシアクリルアミド、N、N−ジアルコキシメタクリルアミド(アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基等)、アクリロイルモルホリン、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−フェニルメタクリルアミド等のアミド基を含有するモノマー;無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無水物のモノマー;ビニルイソシアネート、アリルイソシアネート、スチレン、αーメチルスチレン、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルトリアルコキシシラン、アルキルマレイン酸モノエステル、アルキルフマール酸モノエステル、アルキルイタコン酸モノエステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニリデン、エチレン、プロピレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、ブタジエン等のモノマーを挙げることができる。
塗布層と後の加工で設けられるプリズムレンズ層等の加工層との間に高い密着性を得て、同時に塗布層と基材との間に十分な接着性を得るために、アクリル樹脂は、窒素原子を含有するモノマー成分を含有するポリマーまたはコポリマーであるアクリル樹脂であることが好ましい。アクリル樹脂における窒素原子を含有するモノマー成分の含有量は、上記の目的を達成するために、アクリル樹脂のポリマーを構成するモノマー成分の合計量を基準として、好ましくは1〜30モル%である。
窒素原子を含有するモノマーとして、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−アルキルアクリルアミド、N−アルキルメタクリルアミド、N、N−ジアルキルアクリルアミド、N、N−ジアルキルメタクリレート(アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基等)、Nーアルコキシアクリルアミド、N−アルコキシメタクリルアミド、N、N−ジアルコキシアクリルアミド、N、N−ジアルコキシメタクリルアミド(アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基等)、アクリロイルモルホリン、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−フェニルメタクリルアミド等のアミド基を含有するモノマーを挙げることができる。これらのモノマーをモノマー成分として含むアクリル樹脂を用いることで接着性が向上する理由は、窒素原子は、不対電子を有するため、極性が高く、分子間力や反応性が比較的高いためと考えられる。
アクリル樹脂は、水に可溶性または分散性のものが好ましい。アクリル樹脂は、例えば、特開昭63−37167号公報の製造例1〜3に記載の方法に準じて製造することができる。すなわち、四つ口フラスコに、界面活性剤としてラウリルスルホン酸ナトリウム所定量、およびイオン交換水所定量を仕込んで窒素気流中で60℃まで昇温させ、次いで重合開始剤として過硫酸アンモニウム0.5重量部、亜硝酸水素ナトリウム0.2重量部を添加し、アクリル樹脂の重合に用いるモノマーの混合物を3時間にわたり、液温が60〜70℃になるよう調整しながら滴下する。滴下終了後も同温度範囲に2時間保持しつつ、撹拌下に反応を継続させ、次いで冷却してアクリル樹脂の水分散体を得ることができる。
本発明におけるアクリル樹脂の屈折率は、好ましくは1.45〜1.55、さらに好ましくは1.46〜1.53、特に好ましくは1.48〜1.51である。アクリル樹脂の屈折率が1.55を超えるとUV光の透過率が上がらず、輝度向上シートを製造する際に紫外線硬化型のアクリル樹脂を用いてプリズムレンズを形成することが困難となり、他方、1.45未満とすることは技術的に困難である。
アクリル樹脂は、塗布層を構成する組成物の合計100重量%あたり、好ましくは55〜93重量%、特に好ましくは65〜87重量%を占める。アクリル樹脂がこの範囲で塗布層に含有されることで、塗布層と後の加工で設けられるプリズムレンズ層との間に優れた密着性と耐熱接着性を得ることができる。
架橋剤
本発明における塗布層は、架橋剤を含有する。架橋剤としては、エポキシ、オキサゾリン、メラミンおよびイソシアネートのいずれか1つ以上を用いることができる。これらは1種類を用いてもよく、2種類以上を用いてもよい。
エポキシ架橋剤としては、例えば、ポリエポキシ化合物、ジエポキシ化合物、モノエポキシ化合物、グリシジルアミン化合物を挙げることができる。
ポリエポキシ化合物としては、例えば、ソルビトール、ポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアネート、グリセロールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテルを挙げることができる。
ジエポキシ化合物としては、例えば、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテルを挙げることができる。
モノエポキシ化合物としては、例えば、アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテルを挙げることができる。
グリシジルアミン化合物としては、例えば、N,N,N’,N’,−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノ)シクロヘキサンを挙げることができる。
オキサゾリン架橋剤としては、オキサゾリン基を含有する重合体を用いることが好ましい。これは、付加重合性オキサゾリン基含有モノマーを単独で重合して製造するか、他のモノマーととともに共重合して製造することができる。
付加重合性オキサゾリン基含有モノマーとしては、例えば、2−ビニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5−エチル−2−オキサゾリンを挙げることができる。これらは、1種を用いてもよく、2種以上を用いてもよい。中でも、2−イソプロペニル−2−オキサゾリンが工業的にも入手しやすく好適である。
オキサゾリン基含有共重合体との共重合に用いる他のモノマーとしては、付加重合性オキサゾリン基含有モノマーと共重合可能なモノマーであればよく、例えば、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート(アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2ーエチルヘキシル基、シクロヘキシル基)等のア(メタ)クリル酸エステル類;アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、クロトン酸、スチレンスルホン酸およびその塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、第三級アミン塩等)等の不飽和カルボン酸;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル類;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−アルキルアクリルアミド、N−アルキルメタクリルアミド、N、N−ジアルキルアクリルアミド、N、N−ジアルキルメタクリレート(アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基等)等の不飽和アミド;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸のエステル部にポリアルキレンオキシドを付加させたもの等のビニルエステル;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等のビニルエーテル;エチレン、プロピレン等のα−オレフィン;塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル等の含ハロゲンα、β−不飽和モノマー;スチレン、α−メチルスチレン等のα、β−不飽和芳香族モノマーを挙げることができる。これらのモノマーは1種を用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
メラミン架橋剤としては、メラミンとホルムアルデヒドを縮合して得られるメチロールメラミン誘導体に、低級アルコールを反応させてエーテル化した化合物およびそれらの混合物が好ましい。低級アルコールとして、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコールを用いることができる。
メチロールメラミン誘導体としては、例えば、モノメチロールメラミン、ジメチロールメラミン、トリメチロールメラミン、テトラメチロールメラミン、ペンタメチロールメラミン、ヘキサメチロールメラミンを挙げることができる。
イソシアネート架橋剤としては、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4´−ジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート、1,6−ジイソシアネートヘキサン、トリレンジイソシアネートとヘキサントリオールの付加物、トリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンの付加物、ポリオール変性ジフェニルメタン−4、4´−ジイソシアネート、カルボジイミド変性ジフェニルメタン−4,4´−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、3,3´−ビトリレン−4,4´ジイソシアネート、3,3´ジメチルジフェニルメタン−4,4´−ジイソシアネート、メタフェニレンジイソシアネートを挙げることができる。
塗布層に含有される架橋剤の含有割合は、塗布層の組成物100重量%あたり、好ましくは5〜30重量%、さらに好ましくは10〜25重量%である。架橋剤の含有量が5〜30重量%であることによって、良好な耐熱接着性を得ることができると同時に、適切な硬さの塗膜を得ることができ、塗膜が硬くなり過ぎることがなく、延伸工程においてフィルムが白化する問題が発生せず、透明性に優れたフィルムを得ることができる。
ポリオキシアルキレンフェニルエーテル
本発明における塗布層は、ポリオキシアルキレンフェニルエーテルを含有する。
ポリオキシアルキレンフェニルエーテルとしては、例えばポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレントリスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンベンジルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンジベンジルフェニルエーテル、ポリオキシエチレントリベンジルフェニルエーテル、ポリオキシプロピレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシプロピレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシプロピレンジスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシプロピレントリベンジルフェニルエーテルを挙げることができる。これらは1種類を用いてもよく、2種類以上を用いてもよい。
これらのポリオキシアルキレンフェニルエーテルのうち、好ましいものは芳香族基を複数有するポリオキシアルキレンフェニルエーテル、さらに好ましいものは複数の芳香族基をフェニル基上に有するポリオキシアルキレンフェニルエーテルである。このポリオキシアルキレンフェニルエーテルとしては、例えばポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレントリスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンベンジルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンジベンジルフェニルエーテル、ポリオキシエチレントリベンジルフェニルエーテルを挙げることができる。これら芳香族基を複数有するポリオキシアルキレンフェニルエーテルは、塗布層を構成する成分との相溶性が良く、塗布層のヘーズを低くすることができて好ましい。
ポリオキシアルキレンフェニルエーテルとして特に好ましいものは、フェニル基上に複数のスチレン基および/またはベンジル基を有するポリオキシアルキレンフェニルエーテルである。このポリオキシアルキレンフェニルエーテルとして、例えばポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレントリスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンジベンジルフェニルエーテル、ポリオキシエチレントリベンジルフェニルエーテルを挙げることができる。
塗布層に含有されるポリオキシアルキレンフェニルエーテルの含有割合は、塗布層の組成物100重量%あたり、好ましくは2〜15重量%、さらに好ましくは3〜10重量%である。2〜15重量%であることによって、良好な耐熱接着性と、優れた耐ブロッキング性を備えるフィルムを得ることができる。
ポリオキシアルキレンフェニルエーテルには、ポリエステルフィルムへの水性塗液の濡れを促進する効果があるが、これ以外にもさらに濡れ剤を添加してもよい。
塗布層の形成は水性塗液を用いて行うことが好ましく、この場合の水性塗液の表面張力は好ましくは50dyne/cm以下、さらに好ましくは40dyne/cm以下である。この表面張力を得るために好ましい界面活性剤として、アニオン型界面活性剤、カチオン型界面活性剤、ノニオン型界面活性剤等の界面活性剤が好ましく、例えばポリエチレンオキサイド・ポリプロピレンオキサイドブロック共重合体、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン―脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸金属石鹸、アルカンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、第4級アンモニウムクロライド塩、アルキルアミン塩酸等を挙げることができる。
微粒子
本発明における塗布層は、ブロッキングを抑制する観点から、平均粒径100〜400nmの微粒子を含有することが好ましい。特に高温下での使用においてブロッキングしない性質を得るためには、塗布層に含有される微粒子の平均粒径が塗布層の厚みの3倍を超えることが好ましい。なお、微粒子はその平均粒径がたとえ大きくても、塗布層の組成物中に配合してフィルムに塗布された状態ではバインダー成分のアクリル樹脂に支持され、本発明の範囲では実用上脱落することはない。
塗布層に微粒子を含有させる場合、塗布層から脱落し難い性質を有する有機微粒子を用いることが好ましい。この有機微粒子として、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、フェノール樹脂、ナイロン樹脂の微粒子を挙げることができる。これらは1種類を用いてもよく、2種類以上を用いてもよい。これらのうちアクリル樹脂の微粒子が好ましい。
微粒子を含有させる場合、微粒子以外の塗布層の組成物の合計100重量部に対して、好ましくは0.1〜10重量部である。0.1重量部未満であると十分な滑性、耐傷性が得られず、耐傷性を向上する観点からは好ましくなく、他方、10重量部を超えると透明性が悪化し好ましくない。
製造方法
本発明において塗布層の塗設に用いる塗液は、フィルム上に塗膜を形成するために、水溶液、水分散液あるいは乳化液等の水性塗液の形態で使用することが好ましい。塗液には、必要に応じて、さらに、例えば帯電防止剤、界面活性剤を配合してもよい。
塗液の固形分濃度は、通常20重量%以下、好ましくは1〜10重量%である。1重量%未満であるとポリエステルフィルムへの塗れ性が不足することがあり好ましくなく、他方、20重量%を超えると塗液の安定性や塗布層の外観が悪化することがあり好ましくない。
塗液のポリエステルフィルムへの塗布は、任意の段階で実施することができるが、ポリエステルフィルムの製造過程で実施することが好ましく、特に、配向結晶化が完了する前のポリエステルフィルムに対して塗布することが好ましい。ここで、配向結晶化が完了する前のポリエステルフィルムとは、未延伸フィルム、未延伸フィルムを縦方向または横方向の何れか一方に配向させた一軸延伸フィルム、縦方向および横方向の二方向に低倍率延伸配向させた二軸延伸フィルム(最終的に縦方向また横方向に再延伸せしめて配向結晶化を完了せしめる前の二軸延伸フィルム)等を含む概念である。なかでも、未延伸フィルムまたは一方向に配向せしめた一軸延伸フィルムに塗液を塗布することが好ましい。この場合、そのままさらに縦延伸および/または横延伸と熱固定とを施すことが好ましい。また、未延伸フィルムに塗液を塗布し、そのまま縦方向および横方向に同時に延伸し、さらに熱固定とを施すことで二軸延伸フィルムを製造することも好ましい製造方法である。
塗液をフィルムに塗布する際には、塗布性を向上させるための予備処理としてフィルム表面にコロナ表面処理、火炎処理、プラズマ処理等の物理処理を施すことが好ましい。
塗布方法としては、公知の任意の塗工方法を適用することができる。例えば、ロールコート法、グラビアコート法、ロールブラッシュ法、スプレーコート法、エアーナイフコート法、含浸法、カーテンコート法を適用することできる。これらは単独で適用してもよく、組合せて適用してもよい。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。
各種物性は下記の方法により評価した。
(1)ヘーズ
JIS K7136に準じ、日本電色工業社製のヘーズ測定器NDH−2000を使用してフィルムのヘーズ値を測定した。
(2)透明性
透明性は、上記(1)で得たヘーズ値を下記の基準で評価した。
◎: ヘーズ値<0.8%(透明性極めて良好)
○:0.8%≦ヘーズ値<1.0%(透明性良好)
×:1.0%≦ヘーズ値 (透明性不良)
(3)塗布層の厚み
フィルムを小さく切り出し、エポキシ樹脂で包埋させ、ミクロトームで50nm厚みにフィルム断面を薄切りした。これを2%オスミウム酸で60℃、2時間かけて染色した。染色されたフィルムの断面を、透過電子顕微鏡(LEM−2000)にて20万倍で観察して塗布層の厚みを測定した。
(4)微粒子の平均粒子径
フィルムを小さく切り出し、エポキシ樹脂で包埋させ、ミクロトームで50nm厚みにフィルム断面を薄切りした。これを2%オスミウム酸で60℃、2時間かけて染色した。染色されたフィルムの断面を、透過電子顕微鏡(LEM−2000)にて50万倍で観察して任意に100個の微粒子の粒子径を測定し、粒子径の平均値を平均粒子径とした。
(5)輝度向上シートの作製
プリズムレンズのパターンを形成した型に、下記組成からなる紫外線硬化型アクリル樹脂を流し込み、その上に、本発明のポリエステルフィルムの塗布層面をアクリル樹脂側になるように配置して両者を密着させ、ポリエステルフィルム面側の30cmの距離から紫外線ランプ(照射強度80W/cm、6.4KW)を用いて30秒間照射して樹脂を硬化させ、頂角90度、ピッチ50μm、高さが30μmのプリズムレンズ層を形成し、輝度向上シートを得た。
紫外線硬化型アクリル樹脂として、下記組成からなるものを用いた。
エチレンオキシド変性ビスフェノールAジメタクリレート
(日立化成工業社製FA−321M) 46重量%
ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジアクリレート
(日本化薬化学工業社製R−604) 25重量%
フェノキシエチルアクリレート
(大阪有機化学工業社製ビスコート192) 27重量%
2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン
(メルク社製Darocur1173) 2重量%
(6)プリズムレンズ層との密着性
上記(5)で得られた輝度向上シートの加工面に、碁盤目のクロスカット(1mmのマス目を100個)を施し、その上に24mm幅のセロハン粘着テープ(ニチバン社製 セロテープCT405AP−18)を5Kg/5cm幅の金属ロールにて2往復の加重を掛けて貼り付け、90°の剥離角度で急激に剥がした後剥離面を観察し、下記の基準で評価した。
○:剥離面積が5%以下のもの (密着性が良好)
×:剥離面積が5%を超えるもの (密着性が不良)
(7)耐熱接着性
上記(5)で得られた輝度向上シートを、100℃のオーブン中にて12時間の熱処理を施し、オーブンから取り出して室温で10分間放冷した後、上記(6)と同様の剥離試験を行ない、剥離面を観察して下記の基準で評価した。
○:剥離面積が5%以下のもの (耐熱接着性が良好)
△:剥離面積が5%〜20%のもの(耐熱接着性がやや不良)
×:剥離面積が20%を超えるもの(耐熱接着性がまったく不良)
実施例1
溶融ポリエチレンテレフタレート([η]=0.60dl/g、Tg=78℃)をダイより押出し、常法により冷却ドラムで冷却して未延伸フィルムとし、次いで縦方向に3.3倍に延伸した後、その両面に表1に示す組成の塗剤Aの濃度5%の水性塗液をロールコーターで均一に塗布した。なお、溶融ポリエチレンテレフタレートには、滑剤としての微粒子を含有していないものを使用した。
塗布層を設けたフィルムを引き続いて120℃で乾燥し、横方向に135℃で3.6倍に延伸し、235℃で熱固定した後に、180℃から90℃まで段階的にフィルムを冷却しつつ、テンター内にて横方向に3.5%弛緩熱処理を行い、厚さ125μm、塗布層厚さ75nmの輝度向上シート用ポリエステルフィルムを得た。評価結果を表2に示す。
さらに、得られたポリエステルフィルムに、紫外線硬化型アクリル樹脂を用いてプリズムレンズ層を形成し輝度向上シートを得た。評価結果を表2に示す。
実施例2
溶融ポリエチレンテレフタレート([η]=0.61dl/g、Tg=78℃)をダイより押出し、常法により冷却ドラムで冷却して未延伸フィルムとし、次いでその両面に表1に示す組成の塗剤Aの濃度7%の水性塗液をロールコーターで均一に塗布した。この塗布フィルムを引き続いて95℃で乾燥し、113℃で同時に縦方向に3.4倍、横方向に3.6倍に延伸し、230℃で熱固定した後、185℃にて縦方向および幅方向にそれぞれ2.2%弛緩熱処理し、厚さ125μm、塗布層厚さ75nmの輝度向上シート用ポリエステルフィルムを得た。評価結果を表2に示す。
得られたポリエステルフィルムに、紫外線硬化型アクリル樹脂を用いてプリズムレンズ層を形成し輝度向上シートを得た。評価結果を表2に示す。
実施例3
塗剤Aを用いて塗膜を形成し、フィルムの厚さを188μmとする他は実施例2と同様にして、輝度向上シート用ポリエステルフィルムを得て、さらにこれを用いて輝度向上シートを作成した。評価結果を表2に示す。
実施例4〜11
表1に記載の塗剤B、CまたはD、J、K、L、NまたはOを用いて所定の厚みの塗膜を形成する他は実施例1と同様にして、輝度向上シートを作成した。評価結果を表2に示す。
比較例1〜5
表1に記載の塗剤E、F、G、HまたはIを用いて所定の厚みの塗膜を形成する他は実施例1と同様にして、輝度向上シート用ポリエステルフィルムを得た。さらにこれを用いて輝度向上シートを作成した。評価結果を表2に示す。
比較例6
塗布層を形成することなく、塗布層を設けていない面に直接プリズム層を設けた他は実施例1と同様にして輝度向上シート用ポリエステルフィルムを得て、さらにこれを用いて輝度向上シートを作成した。評価結果を表2に示す。
なお、得られた輝度向上シートはベースフィルムとプリズムレンズ層との密着性が悪く、輝度向上シートとして満足に使用できないものであった。
Figure 0005231417
塗布層を設けるための塗液を組成する成分として、以下のものを用いた。
アクリル樹脂1:
メチルメタクリレート60モル%/エチルアクリレート30モル%/2−ヒドロキシエチルアクリレート5モル%/N−メチロールアクリルアミド5モル%で構成されている。なお、アクリルは、特開昭63−37167号公報の製造例1〜3に記載の方法に準じて下記の通り製造した。すなわち、四つ口フラスコに、イオン交換水302部を仕込んで窒素気流中で60℃まで昇温させ、次いで重合開始剤として過硫酸アンモニウム0.5重量部、亜硫酸水素ナトリウム0.2重量部を添加し、さらにモノマーとして、メチルメタクリレート59.9重量部、エチルアクリレート30.0重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート5.8重量部、N−メチロールアクリルアミド4.3重量部の混合物を3時間にわたり、液温が60〜70℃になるよう調整しながら滴下した。滴下終了後も同温度範囲に2時間保持しつつ、撹拌下に反応を継続させ、次いで冷却して固形分が25%のアクリル樹脂1の水分散体を得た。
アクリル樹脂2:
メチルメタクリレート60モル%/エチルアクリレート30モル%/2−ヒドロキシエチルアクリレート5モル%/アクリルアミド5モル%で構成されている。なお、アクリルは、特開昭63−37167号公報の製造例1〜3に記載の方法に準じて下記の通り製造した。すなわち、四つ口フラスコに、イオン交換水302部を仕込んで窒素気流中で60℃まで昇温させ、次いで重合開始剤として過硫酸アンモニウム0.5重量部、亜硫酸水素ナトリウム0.2重量部を添加し、さらにモノマーとして、メチルメタクリレート60.8重量部、エチルアクリレート30.4重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート5.9重量部、アクリルアミド2.9重量部の混合物を3時間にわたり、液温が60〜70℃になるよう調整しながら滴下した。滴下終了後も同温度範囲に2時間保持しつつ、撹拌下に反応を継続させ、次いで冷却して固形分が25%のアクリル樹脂2の水分散体を得た。
アクリル樹脂3:
メチルメタクリレート60モル%/エチルアクリレート30モル%/2−ヒドロキシエチルアクリレート5モル%/アクリロニトリル5モル%で構成されている。なお、アクリルは、特開昭63−37167号公報の製造例1〜3に記載の方法に準じて下記の通り製造した。すなわち、四つ口フラスコに、イオン交換水302部を仕込んで窒素気流中で60℃まで昇温させ、次いで重合開始剤として過硫酸アンモニウム0.5重量部、亜硫酸水素ナトリウム0.2重量部を添加し、さらにモノマーとして、メチルメタクリレート61.4重量部、エチルアクリレート30.7重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート5.9重量部、アクリロニトリル2.0重量部の混合物を3時間にわたり、液温が60〜70℃になるよう調整しながら滴下した。滴下終了後も同温度範囲に2時間保持しつつ、撹拌下に反応を継続させ、次いで冷却して固形分が25%のアクリル樹脂3の水分散体を得た。
架橋剤1:
グリセロールポリグリシジルエーテル(ナガセケムテックス社製 デナコールEX−313)
架橋剤2:
オキサゾリン基含有ポリマー(日本触媒社製 エポクロスK−2030E)
架橋剤3:
メチロール化メラミン(三和ケミカル社製 二かラックMX−035)
架橋剤4:
イソシアネート(第一工業製薬社製 エラストロンH−3)
微粒子:
アクリルフィラー(平均粒径160nm 日本触媒社製 MX−100W)
濡れ剤1:
ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル(花王社製 エマルゲンA−60)
濡れ剤2:
ポリオキシエチレントリベンジルフェニルエーテル(花王社製 エマルゲンB−66)
濡れ剤3:
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル(三洋化成社製 ナロアクティーN−70)
濡れ剤4:
ポリオキシアルキレンオレイルエーテル(竹本油脂社製 パイオニンD−1504)
濡れ剤5:
ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル(花王社製 エマルゲンA−90)
Figure 0005231417
発明の効果
本発明によれば、車載用機材や、高輝度大画面ディスプレイに好適に用いることができる十分な耐熱接着性を備え、かつ高い透明性を備え、プリズムレンズ層との高い密着性を示す、輝度向上シート(プリズムレンズシート)のベースフィルムとして用いられるポリエステルフィルムを提供することができる。
本発明の輝度向上シート用ポリエステルフィルムは、各種光学用途に好適の使用することができる。特に大画面化と高輝度化が進展した液晶ディスプレイや、車載用のように高温度下で使用される輝度向上シートの基材の用途に好適に用いることができる。

Claims (6)

  1. ポリエステルフィルムおよびそのうえに設けられた塗布層からなり、塗布層がアクリル樹脂、架橋剤およびポリオキシアルキレンフェニルエーテルからなり、
    該ポリオキシアルキレンフェニルエーテルが、芳香族基を複数有するポリオキシアルキレンフェニルエーテルであることを特徴とする、輝度向上シート用ポリエステルフィルム。
  2. ポリオキシアルキレンフェニルエーテルが、フェニル基上にスチレン基および/またはベンジル基を複数有するポリオキシアルキレンフェニルエーテルである、請求項1記載の輝度向上シート用ポリエステルフィルム。
  3. 塗布層を構成する塗液を塗布した後に逐次二軸延伸法にて延伸して製造された、請求項1記載の輝度向上シート用ポリエステルフィルム。
  4. 塗布層を構成する塗液を塗布した後に同時二軸延伸法にて延伸して製造された、請求項1記載の輝度向上シート用ポリエステルフィルム。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載の輝度向上シート用ポリエステルフィルムのうえにプリズム層を設けた輝度向上シート。
  6. 塗布層のアクリル樹脂が、窒素原子を含有するモノマーをモノマー成分として含むアクリル樹脂である、請求項1記載の輝度向上シート用ポリエステルフィルム。
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