JPH11291428A - 易接着性ポリエステルフィルム - Google Patents

易接着性ポリエステルフィルム

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JPH11291428A
JPH11291428A JP10093405A JP9340598A JPH11291428A JP H11291428 A JPH11291428 A JP H11291428A JP 10093405 A JP10093405 A JP 10093405A JP 9340598 A JP9340598 A JP 9340598A JP H11291428 A JPH11291428 A JP H11291428A
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JP
Japan
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polyester film
particles
component
film according
easily adhesive
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JP10093405A
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English (en)
Inventor
Ieyasu Kobayashi
家康 小林
Toshifumi Osawa
利文 大澤
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた接着性、耐ブロッキング性および塗工
性を有し、特に磁気記録媒体用フィルムとして有用な易
接着性ポリエステルフィルムを提供する。 【解決手段】 ポリエステルフィルムの少なくとも片面
に、(A)分子内にスルホン酸塩基を5〜18モル%
(全ジカルボン酸成分当たり)有し、かつ二次転移点
が、50〜85℃の水性ポリエステル樹脂と、(B)H
LB値が、11〜20のポリオキシエチレンアルキルフ
ェノールエーテル界面活性剤、および、(C)平均粒径
が、10〜200nmのコロイド粒子を含み、かつ該
(B)成分および(C)成分が、前記(A)成分100
重量部に対して、(B)成分1〜100重量部、およ
び、(C)成分5〜150重量部を含有してなる塗布層
を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、易接着性ポリエス
テルフィルムに関し、さらに詳しくは、接着性、耐ブロ
ックキング性および塗工性に優れた易接着性ポリエステ
ルフィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、二軸配向ポリエチレンテレフタレ
ートフィルムに代表される二軸配向ポリエステルフィル
ムは、その優れた物理的、化学的性質の故に、特に磁気
記録媒体のベースフィルムとして広く用いられている。
そして、最近では、磁性層との接着性向上、および、磁
気テープ製造の工程簡略化(生産の効率化)の目的か
ら、二軸配向ポリエステルフィルムに易接着層を塗布し
た易接着性ポリエステルフィルムが、その主流になりつ
つある。
【0003】一方、磁気テープの記憶容量のアップ化に
伴い、ベースフィルムに求められる特性として、表面性
のより平坦なものが要求されるようになり、耐ブロッキ
ング性の向上がさらに要求されるようになってきた。あ
わせて、ベースフィルムの表面性の平坦化に伴い、塗布
欠点が磁気テープの電磁変換特性に影響を及ぼし易くな
ってきており、市場からは塗布欠点のない塗工性に優れ
た易接着性ポリエステルフィルムが大きく望まれてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記問
題点を解決すべく鋭意研究した結果、ベースのポリエス
テルフィルムと易接着層とを特定の組成とし、特に界面
活性剤として特定の界面活性特性を有する化合物を選定
し、これらを組み合わせることにより、接着性、耐ブロ
ッキング性および塗工性に優れた易接着性ポリエステル
フィルムを取得することができることを見出し、本発明
に到達した。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、ポ
リエステルフィルムの少なくとも片面に、(A)分子内
にスルホン酸塩基を5〜18モル%(全ジカルボン酸成
分当たり)有し、かつ二次転移点が、50〜85℃の水
性ポリエステル樹脂と、(B)HLB値が、11〜20
のポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル界面
活性剤、および、(C)平均粒径が、10〜200nm
のコロイド粒子を含み、かつ該(B)成分および(C)
成分が、前記(A)成分100重量部に対して、(B)
成分1〜100重量部、および、(C)成分5〜150
重量部を含有してなる塗布層を設けたことを特徴とする
易接着性ポリエステルフィルムを提供するものである。
【0006】この場合、前記(A)水性ポリエステル樹
脂100重量部に対して、成分(B)として、HLB値
が11〜13のポリオキシエチレンアルキルフェノール
エーテル界面活性剤0.5〜50重量部とHLB値が1
3〜20のポリオキシエチレンアルキルフェノールエー
テル界面活性剤0.5〜99.5重量部を含有してなる
塗布層を設けることが好ましい。
【0007】また、ベースの耐削れ性の観点から、塗布
層の厚みと、コロイド粒子(C)の平均粒径の関係が、
下記(1)式を満足した易接着性ポリエステルフィルム
であることが好ましい。
【0008】
【数2】 0.3≦(塗布層の厚み/コロイド粒子の平均粒径)≦3.0・・・(1)
【0009】本発明におけるポリエステルとは、芳香族
カルボン酸を主たる酸成分とし、脂肪族グリコールを主
たるグリコール成分とするポリエステルである。かかる
ポリエステルは、実質的に線状であり、フィルム形成
性、特に溶融成形によるフィルム形成性を有する。
【0010】芳香族ジカルボン酸としては、例えば、テ
レフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸、
ジフェノキシエタンジカルボン酸、ジフェニルジカルボ
ン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルス
ルホンジカルボン酸、ジフェニルケトンジカルボン酸、
アンスラセンジカルボン酸などを挙げることができる。
【0011】脂肪族グリコールとしては、例えば、エチ
レングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチ
レングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメ
チレングリコール、デカメチレングリコールなどの如き
炭素数2〜10のポリメチレングリコール、あるいは、
シクロヘキサンジメタノールの如き脂環族ジオールなど
を挙げることができる。
【0012】本発明の易接着性ポリエステルフィルムを
製造するために使用するポリエステルとしては、アルキ
レンテレフタレートおよび/またはアルキレンナフタレ
ートを主たる繰り返し構成成分とするものが好ましい。
【0013】かかるポリエステルのうちでも、特にポリ
エチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフ
タレート系ポリエステルであって、全ジカルボン酸成分
の80モル%以上がテレフタル酸および/または2,6
−ナフタレンジカルボン酸であり、全グリコール成分の
80モル%以上がエチレングリコールである単一重合体
ないし共重合体が好ましい。
【0014】この共重合体の場合、全酸成分の20モル
%未満は、テレフタル酸および/または2,6−ナフタ
レンジカルボン酸以外の上記ジカルボン酸であることが
でき、また、例えば、アジピン酸、セバチン酸などの如
き脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサン−1,4−ジカ
ルボン酸の如き脂環族ジカルボン酸であることができ
る。
【0015】また、全グリコール成分の20用モル%未
満は、エチレングリコール以外の上記グリコールである
ことができ、また、例えば、ハシドロキノン、レゾルシ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
などの如き芳香族ジオール、1,4−ジヒドロキシジメ
チルベンゼンの如き芳香環を有する脂肪族ジオール、ポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポ
リテトラメチレングリコールなどの如きポリアルキレン
グリコール(ポリオキシアルキレングリコール)などで
あることもできる。
【0016】ここで、テレフタル酸および/または2,
6−ナフタレンジカルボン酸の含有量が、全ジカルボン
酸成分の80モル%未満であり、テレフタル酸および/
または2,6−ナフタレンジカルボン酸以外の上記ジカ
ルボン酸が20モル%以上であって、かつ、全グリコー
ル成分の80モル%未満がエチレングリコールであり、
全グリコール成分の20用モル%以上が、エチレングリ
コール以外の上記グリコールである場合、得られたポリ
エステルは、本発明の易接着性ポリエステルフィルムに
必要とされるベースフィルムとしての特性を発現するこ
とが難しい。
【0017】また、本発明におけるポリエステルには、
例えば、ヒドロキシ安息香酸の如き芳香族オキシ酸、ω
−ヒドロキシカプロン酸の如き脂肪族オキシ酸などのオ
キシカルボン酸を、ジカルボン酸成分とオキシカルボン
酸成分の総量に対して20モル%以下の量で共重合した
ものも包含される。この共重合量が20モル%を超える
と、物理的、化学的性質が低下し、ベースフィルムとし
て使用することが難しい。
【0018】さらに、本発明におけるポリエステルに
は、実質的に線状である範囲の量、例えば、全酸成分に
対して2モル%以下の量で、三官能以上のポリカルボン
酸成分またはポリヒドロキシ化合物成分、例えば、トリ
メリット酸またはペンタエリスリトールなどを共重合し
たものも包含される。この共重合量が2モル%を超える
と、線状ポリマーとしての特性が損なわれ、本発明の目
的とする易接着性ポリエステルフィルムに必要とされる
フィルムの形成性が低下する。
【0019】これら、上記のポリエステルは、それ自体
公知であり、公知の溶融重合法で製造することができ
る。そして、得られるポリエステルが、本発明の目的と
して使用されるためには、その重合度は、o−クロロフ
ェノール溶液中、35℃で測定して求めた固有粘度が、
0.4〜0.9程度のものが好ましい。固有粘度が0.
4未満では、重合度が低くて所望の物性が得られず、一
方、固有粘度が0.9前後の値を超えると、重合度が高
くて成形が困難となる。
【0020】本発明の易接着性ポリエステルフィルム
は、上記したごとく、ポリエステルフィルムの少なくと
も片面に、(A)分子内にスルホン酸塩基を5〜18モ
ル%(全ジカルボン酸成分当たり)有し、かつ二次転移
点が、50〜85℃の水性ポリエステル樹脂と、(B)
HLB値が、11〜20のポリオキシエチレンアルキル
フェノールエーテル界面活性剤、および、(C)平均粒
径が、10〜200nmのコロイド粒子を含み、かつ該
(B)成分および(C)成分が、前記(A)成分100
重量部に対して、(B)成分1〜100重量部、およ
び、(C)成分5〜150重量部を含有してなる塗布層
を設けることにより調製される。
【0021】本発明に使用される水性ポリエステル樹脂
(A)の分子内に含有されるスルホン酸塩基は、−SO
3 M(ここで、Mは、−SO3 と同当量の金属原子、ア
ンモニウム基または第4級アミンである。)で表される
基が好ましく、その割合は、全ジカルボン酸成分当た
り、5〜18モル%、好ましくは、8〜18モル%、特
に好ましくは、9〜12モル%である。この割合が、5
モル%未満では、ポリエステル樹脂の水分散性や塗工性
が悪くなり、一方、18モル%を超えると、接着性や耐
ブロッキング性が低下する。
【0022】ポリマー分子内にスルホン酸塩基を導入す
るには、スルホン酸塩基を有する二官能性化合物、例え
ば、5−Naスルホイソフタル酸、5−アンモニウムス
ルホイソフタル酸、4−Naスルホイソフタル酸、4−
メチルアンモニウムイソフタル酸、2−Naスルホイソ
フタル酸、5−Kスルホイソフタル酸、4−Kスルホイ
ソフタル酸、2−Kスルホテレフタル酸などのスルホン
酸塩基を有するジカルボン酸成分、あるいは、下記一般
式(1)、(2)で示されるスルホン酸塩基を有するジ
ヒドロキシ化合物などを用いることが好ましい。
【0023】
【化1】
【0024】(ここで、m、nは、1〜2の整数で、m
+nは、2〜4である。) あるいは、
【0025】
【化2】
【0026】(ここで、p、qは、1〜2の整数で、p
+qは、2〜4である。) これらの中、スルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分
が好ましく、また、これらは2種以上用いることができ
る。
【0027】前記水性ポリエステル樹脂(A)を構成す
る酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタ
ル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4′−ジ
フェニルジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカル
ボン酸、アジピン酸、セバシン酸、トリメリット酸、ピ
ロメリット酸、ダイマー酸などを例示することができ
る。これらの成分は、2種以上を用いることができる。
【0028】さらに、これら成分とともに、マレイン
酸、フマール酸、イタコン酸などの如き不飽和多塩基酸
やp−ヒドロキシ安息香酸、p−(β−ヒドロキシエト
キシ)安息香酸などの如きヒドロキシカルボン酸を小割
合用いることができる。不飽和多塩基酸成分やヒドロキ
シカルボン酸成分の割合は、高々10モル%、好ましく
は、5モル%以下である。これら酸成分の割合が10モ
ル%を超えると、ポリエステル樹脂の耐削れ性や耐ブロ
ッキング性が低下する。
【0029】また、前記水性ポリエステル樹脂(A)を
構成するジヒドロキシ化合物成分としては、エチレング
リコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリ
コール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノール、キシリレン
グリコール、ジメチロールプロピオン酸、グリセリン、
トリメチロールプロパン、ポリ(エチレンオキシド)グ
リコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコー
ル、ビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物など
を例示することができる。これら成分は、2種以上を用
いることができる。
【0030】前記水性ポリエステル樹脂(A)の二次転
移点(DSC法)は、50〜85℃、好ましくは、60
〜80℃、さらに好ましくは、65〜75℃である。こ
の二次転移点が、50℃未満では、耐削れ性や耐ブロッ
キング性が低下し、一方、85℃を超えると、接着性や
塗工性が低下する。
【0031】本発明に使用される水性ポリエステル樹脂
(A)は、ポリエステルの製造法として知られているい
ずれの方法でも製造することができる。その際、ジカル
ボン酸成分およびジヒドロキシ化合物成分の種類、割合
は、上述したポリマー特性から勘案して適宜選択するこ
とができる。また、水性ポリエステル樹脂の数平均分子
量は、自由に選び得るが、5000〜28,000が好
ましい。数平均分子量が5000未満であると所望のポ
リマー特性が得られず、耐削れ性や耐ブロッキング性が
低下し、一方、28,000を超えると均一な塗液を形
成させることが困難となり、接着性や塗工性が低下す
る。
【0032】本発明に使用される界面活性剤(B)は、
ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル界面活
性剤であって、(A)水性ポリエステル樹脂100重量
部に対して、HLB値が11〜20のポリオキシエチレ
ンアルキルフェノールエーテル界面活性剤1〜100重
量部含まれることが必要である。
【0033】上記ポリオキシエチレンアルキルフェノー
ルエーテル界面活性剤としては、例えば、下記一般式
(3)で示されるポリオキシエチレンノニルフェノール
エーテルを挙げることができる。
【0034】
【化3】
【0035】この化合物は、n=8.5のとき、HLB
値12.6、また、n=30のとき、HLB値17.1
である。
【0036】そして、ポリオキシエチレンアルキルフェ
ノールエーテル界面活性剤のHLB値が20を超える
と、親水性が強く、塗液の塗工性が低下し、一方、11
未満では、界面の特性が弱く、塗液の安定性が低下し、
同じく、塗工性が低下する。
【0037】また、上記表面活性剤の使用量は、水性ポ
リエステル樹脂100重量部に対して、1重量部未満で
は、界面の特性がやや弱く、塗液の安定性が低下し、一
方、100重量部を超えると、塗液中の水性ポリエステ
ル樹脂の含有率が低下し、接着性が低下する。
【0038】前記界面活性剤(B)の使用に際しては、
HLB値が11〜20の範囲にある異なったHLB値の
界面活性剤を組み合わせ、水性ポリエステル樹脂100
重量部に対して、HLB値が11〜13のポリオキシエ
チレンアルキルフェノールエーテル界面活性剤0.5〜
50重量部とHLB値が13〜20のポリオキシエチレ
ンアルキルフェノールエーテル界面活性剤0.5〜9
9.5重量部を含有させることが、特に好ましい。この
HLB値範囲13〜20の界面活性剤のHLB値として
は、13〜19が好ましく、17〜18が、さらに好ま
しい。
【0039】かかる組み合わせにより、使用する界面活
性剤の親水性と親油性のバランスが好適に設定されるの
で、塗工性に優れ、かつ耐ブロッキング性と接着性を兼
ね備えた特性が得られる。
【0040】本発明に使用されるコロイド粒子(C)の
平均粒径は、10〜200nm、好ましくは30〜15
0nm、さらに好ましくは、50〜120nmである。
平均粒径が10nm未満では、粒子が小さすぎて、耐ブ
ロッキング性や磁性層の耐削れ性に対する効果が充分に
発揮されず、一方、平均粒径が200nmを超えると、
粒子が削れ落ち易くなり、ベースの耐削れ性が悪くな
る。
【0041】さらに、このコロイド粒子(C)は、下記
式(2)で表される体積形状係数(f)が、0.4〜π
/6の範囲内にあることが好ましい。
【0042】
【数3】f=V/D3 ・・・・・(2) 〔式中、f=体積形状係数、V=粒子の平均体積(μm
3 )、D=粒子の平均最大径(μm)である。〕
【0043】体積形状係数(f)が、0.4未満では、
耐ブロッキング性や磁性層の耐削れ性に対する効果が充
分に発揮されない。
【0044】上記コロイド粒子(C)の配合量は、前記
水性ポリエステル樹脂100重量部に対して、5〜15
0重量部、好ましくは10〜100重量部、さらに好ま
しくは20〜80重量部である。この配合量が、5重量
部未満では、耐ブロッキング性に対する効果が充分発揮
されず、一方、150重量部を超えると、粒子が凝縮し
易くなり、ベースの耐削れ性が悪くなる。
【0045】また、乾燥後の易接着層の塗布厚み(n
m)は、コロイド粒子の平均粒径(nm)と次式(1)
の関係にあることが好ましい。
【0046】
【数4】 0.3≦(塗布層の厚み/コロイド粒子の平均粒径)≦3.0・・・(1) さらに好ましくは、次式(3)の関係、特に好ましく
は、次式(4)の関係にあることが望ましい。
【0047】
【数5】 0.4≦(塗布層の厚み/コロイド粒子の平均粒径)≦2.0・・・(3)
【0048】
【数6】 0.5≦(塗布層の厚み/コロイド粒子の平均粒径)≦1.5・・・(4)
【0049】ここで、(塗布層の厚み/コロイド粒子の
平均粒径)の値が、0.3未満では、粒子が削れ落ち易
く、ベースの耐削れ性が悪くなり、一方、3.0を超え
ると、耐ブロキング性や磁性層の耐削れ性に対する効果
が充分に発揮できない。
【0050】また、本発明に使用されるコロイド粒子
(C)は、球状シリカ粒子、あるいは、耐熱性高分子粒
子であることが好ましい。
【0051】本発明の易接着性ポリエステルフィルム
が、フレキシブルディスク用として使用されるために
は、ポリエステルフィルムの両面に前記(A)〜(C)
成分よりなる塗布層を設け、また、フィルムベースの厚
みが、20〜100μmにあることが好ましい。ベース
厚みが20μm未満では、フィルムの腰が弱すぎ、一
方、ベース厚みが100μmを超えると、逆にフィルム
の腰が強すぎて、フレキシブル用途としては不適であ
る。
【0052】また、磁気テープ用としては、ベース厚み
が3〜20μmであることが好ましい。
【0053】本発明の易接着性ポリエステルフィルム
は、その表面粗さWRaが、WYKO株式会社製の非接
触式三次元粗さ計(商品名「TOPO−3D」)を用い
て測定し、該粗さ計に内蔵された表面解析ソフトによ
り、中心面平均粗さとして数値計算される値であって、
1〜10nmであることが好ましい。WRaが1nm未
満では、フィルムの表面が平坦すぎて、金属ロールとの
滑り性が悪くなり、製造工程でフィルムがうまく走らな
かったり、フィルムに皺が発生したりして、磁性層を好
適に塗布できなくなり、また、カレンダー掛けが均一に
行われなくなる。一方、WRaが10nmを超えると、
磁性面の表面粗さが大きくなり、満足できる電磁変換特
性が得られない。
【0054】本発明におけるポリエステルフィルムに含
有される不活性粒子は、球状シリカ粒子の単成分系、あ
るいは、平均粒径の異なる少なくとも2種以上の球状シ
リカ粒子であることが好ましい。また、耐熱性高分子粒
子と、球状シリカ粒子あるいはアルミナ粒子との組み合
わせでもよい。
【0055】かかる不活性粒子は、ポリエステルフィル
ムの物理的、化学的特性を損なうことなくスリッパリイ
を向上させる滑剤として作用し、フィルムの表面特性お
よび電磁変換特性を好適に保持する機能を発現するもの
である。
【0056】ここで、前記耐熱性高分子粒子は、窒素ガ
ス雰囲気下での5%加熱減温度が310℃以上、さらに
は330℃以上、特に350℃以上のポリマーからなる
粒子が好ましい。かかる粒子としては、例えば、シリコ
ーン樹脂粒子、架橋アクリル樹脂終止、架橋ポリスチレ
ン粒子、テフロン粒子、ポリイミド粒子などを挙げるこ
とができる。とりわけ、シリコン樹脂粒子、あるいは、
架橋アクリル樹脂粒子が好ましい。
【0057】上記不活性粒子の平均粒径は、0.05〜
1.0μm、また、添加量は、0.01〜1.0重量%
であることが好ましい。平均粒径が0.05μm未満で
あり、また、添加量が0.01重量%未満であると、フ
ィルムの表面が平坦すぎて、フィルムがロール状にうま
く巻けなかったり、また、磁気テープの製造工程にあっ
ては、金属ロールとの滑りが悪く、磁性層を好適に塗布
できなかったり、カレンダー掛けが均一に行われなかっ
たりする。一方、平均粒径が1.0μmを超え、また、
添加量が1.0重量%を超えると、フィルム表面が粗く
なり、満足できる電磁変換特性が得られない。
【0058】また、前記球状シリカ粒子あるいは耐熱性
高分子粒子の体積形状係数(f)は、上記したコロイド
粒子と同様、0.4〜π/6の範囲内にあることが好ま
しい。
【0059】すなわち、体積形状係数(f)が、0.4
未満では、フィルムの表面が平坦すぎてフィルムの製造
工程に支障をきたす。
【0060】本発明におけるポリエステルフィルムは、
前記したポリエステルより公知の二軸配向フィルムの製
造法によって製造することができる。すなわち、溶融さ
れたポリエステルを押出機によりシート状に押出し、冷
却固化させ、次いで逐次または同時二軸延伸し、さらに
緊張下または制限収縮下で熱処理する。必要ならば、上
記熱処理フィルムを再熱処理する方法により製造するこ
とができる。
【0061】例えば、融点(Tm:℃)ないし(Tm+
70)℃の温度でポリエステルを溶融押出して固有粘度
0.35〜0.9dl/gの未延伸フィルムを得、該未
延伸フィルムを一軸方向(縦方向または横方向)に(T
g−10)〜(Tg+70)℃の温度(ただし、Tg:
ポリエステルのガラス転移温度)で2.5〜5.0倍の
倍率で延伸し、次いで上記延伸方向と直角方向(一段目
延伸が縦方向の場合には、二段目延伸は横方向となる)
にTg(℃)〜(Tg+70)℃の温度で2.5〜5.
0倍の倍率で延伸することにより製造できる。この場
合、面積延伸倍率は、9〜22倍、さらには、12〜2
2倍にするのが好ましい。
【0062】さらに、二軸配向フィルムは、(Tg+7
0)℃〜Tm(℃)の温度で熱固定することができる。
例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルムについて
は、190〜230℃で熱固定することが好ましい。熱
固定時間は、例えば、1〜60秒である。
【0063】本発明の塗布層は、上記塗布層(易接着
層)の構成成分(A)〜(C)を含有してなる易接着層
形成に供する塗液、好ましくは水性塗液をポリエステル
フィルムの少なくとも片面に塗布し、これを乾燥などの
処理を施すことにより形成される。
【0064】そして、易接着層形成の塗液、好ましくは
水性塗液には、必要に応じて、他の樹脂、帯電防止剤、
滑剤、充填剤、着色剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、界
面活性剤、易接着層の耐熱性、耐ブロッキング性を向上
指せるために、メラミン、エポキシ、アジリジン化合物
などの架橋剤等を添加することができる。水性塗液に
は、少量の有機溶剤が含まれていてもよい。
【0065】上記塗液の固形分濃度は、任意に決められ
るが、1〜15重量%、好ましくは、1〜12重量%、
さらに好ましくは1〜10重量%である。固形分濃度が
1重量%未満では、フィルム表面に形成された塗布層に
欠落が発生し、一方、固形分濃度が15重量%を超える
と、形成された塗布層が不均一となる恐れがある。
【0066】湿潤時の塗布量は、特に限定されないが、
走行するフィルム(一軸フィルム)1m2 当たり0.5
〜20gが好ましく、さらに好ましくは1〜10gであ
る。湿潤時の塗布量が0.5g/m2 未満では、乾燥
後、磁性層の塗布に好適な塗布厚みとならず、一方、2
0g/m2 を超えると、乾燥後の塗布厚みが厚くなりす
ぎ、磁性層の塗布に支障をきたし、結果として、満足で
きる電磁変換特性が得られない。そして、乾燥後の塗布
厚みは、10〜200nmが好ましく、さらに好ましく
は20〜100nmである。乾燥後の塗布厚が10nm
未満では、塗布層の安定性や耐久性に乏しく、一方、2
00nmを超えると、耐ブロッキング性や磁性層の耐削
れ性に対する効果が充分に発揮できなくなる。
【0067】上記した塗液の塗布方法としては、公知の
任意の塗工法が適用できる。例えば、ロールコート法、
グラビアコート法、リバースコート法、ロールブラッシ
ュ法、スプレーコート法、エアーナイフコート法、含浸
法およびカーテンコート法などを単独または組み合わせ
て適用するとよい。
【0068】塗液の塗布は、二軸配向ポリエステルフィ
ルムに施してもよいが、縦一軸延伸ポリエステルフィル
ムに施すのが好ましい。
【0069】水性塗液を塗布した一軸延伸ポリエステル
フィルムは、乾燥され、横延伸、所望により再縦延伸
し、次いで熱固定処理などの工程に導かれる。例えば、
水性塗液を塗布した縦一軸延伸ポリエステルフィルム
は、ステンターに導かれて横延伸し、所望により再縦延
伸して、熱固定される。この間に塗液は乾燥し、フィル
ム上に連続皮膜を形成する。乾燥は横延伸前、あるい
は、横延伸時に行うとよい。
【0070】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれら実施例により限定される
ものではない。なお、実施例および比較例における
「部」および「%」は、特に断らない限り重量基準であ
り、本発明における物性値および特性は、それぞれ以下
の方法で測定したものである。
【0071】(1)二次転移点 DSCを用いて、昇温速度20℃/分で測定し、ポリエ
ステルの二次転移点を求める。
【0072】(2)粒子の平均粒径 株式会社島津製作所製、商品名「CP−50型セントリ
フュグル パーティクル サイズ アナライザー(Ce
ntrifugal Particle Size A
nalyser)」を用いて測定する。得られる遠心沈
降曲線を基に計算した各粒径の粒子とその存在量との積
算曲線から、50マスパーセントに相当する粒径を読み
取り、その値を上記平均粒径とする〔単行本「粒度測定
技術」日刊工業新聞社発行、1975年、頁242〜2
47参照〕。
【0073】(3)接着性(MAG傷評価) サンプルフィルムの塗布面に下記「評価磁性塗料」をマ
イヤーバーで乾燥後の厚さが、約4μmになるように塗
布し、100℃で3分間乾燥する。その後、60℃で2
4時間エイジングする。
【0074】「評価磁性塗料」固形分換算で、 ポリエステル樹脂:東洋紡績株式会社製、商品名「バ
イロン20SS」30部 塩ビ・酢ビ樹脂:積水化学株式会社製、商品名「エス
レックA」10部 分散剤:理研ビタミン株式会社製、商品名「レシオン
P」3部 磁性剤:戸田工業株式会社製、商品名「CTX−97
0」260部 をメチルエチルケトン/トルエン/メチルイソブチルケ
トン混合溶媒に溶解して30%溶液とし、サンドグライ
ンダーで2時間分散する。その後、架橋剤の日本ポリウ
レタン株式会社製、商品名「コロネートL」12部(固
形分換算)を添加し、よく攪拌して磁性塗料を得る。
【0075】こうして得られた磁性塗料塗布面を剛性の
高い繊維(登録商標「ケブラー」糸)を張ったスクラッ
チテスターで1kgの荷重下で引っかき、磁性塗料塗布
面の傷を評価する。この評価法は、磁気テープ製造にお
ける磁性層塗布後の磁性面の削れ(MAG傷)とよく対
応するものである。 <判定> ◎:MAGが全くはがれていない。 ○:MAGが少しはがれている。 ×:MAGがかなりはがれている。
【0076】(4)塗工性 易接着層を設けたフィルムの塗布面を目視で観察し、塗
布斑を評価する。 <判定> ◎:塗布斑はほとんどない。 ○:塗布斑が少しある。 ×:塗布斑がかなり多い。
【0077】(5)耐ブロッキング性 易接着層を両面に塗布した易接着性ポリエステルフィル
ムを2枚重ね合わせ、150kg/cm2 の荷重下で、
温度60℃、湿度80%RHの温湿条件で、65時間処
理した後、引張試験機にて、2枚のフィルムの剥離強度
を測定し、判定した。 <判定> ◎:剥離強度が0〜10g/10cm。 ○:剥離強度が11〜20g/10cm。 △:剥離強度が21〜30g/10cm。 ×:剥離強度が31g/10cm〜破断。
【0078】(6)表面粗さ(WRa) WYKO株式会社製の非接触式三次元粗さ計(商品名
「TOPO−3D」)を用いて測定倍率40倍、測定面
積242μm×239μm(0.058mm2 )の条件
にて、測定数(n)10以上で測定を行い、該粗さ計に
内蔵された表面解析ソフトにより、次式(5)で示され
る中心面平均粗さ(WRa)を求める。
【0079】中心面平均粗さ(WRa)
【0080】
【数7】
【0081】Zjkは、X軸方向(242μm)、それと
直交するY軸方向(239μm)をそれぞれM分割、N
分割したときの、各方向のj番目、k番目の位置におけ
るX、Y軸方向に直交するZ軸方向の高さである。
【0082】〔実施例1〕ジメチルテレフタレートとエ
チレングリコールとを、エステル交換触媒として酢酸マ
ンガンを、重合触媒として三酸化アンチモンを、安定剤
として亜燐酸を、さらに、不活性粒子として、平均粒径
0.3μmの球状シリカ0.01%、および、平均粒径
0.12μmの球状シリカ0.3%を添加して、常法に
より重合し、固有粘度(オルソクロロフェノール、35
℃)0.62dl/gのポリエチレンテレフタレート
(PET)を得た。
【0083】このポリエチレンテレフタレートのペレッ
トを170℃で3時間乾燥後、押出機ホッパーに供給
し、溶融温度280〜300℃で溶融し、この溶融ポリ
マーを1mmのスリット状ダイを通して表面仕上げ0.
3s程度、表面温度20℃の回転ドラム上に押出し、7
80μmの未延伸フィルムを得た。
【0084】このようにして得られた未延伸フィルムを
75℃に予熱し、さらに低速、高速のロール間で15m
m上方より900℃の表面温度のIRヒーター1本にて
加熱して、3.5倍に延伸し、急冷した後、テレフタル
酸−5Naスルホイソフタル酸(11モル%)−エチレ
ングリコール−ジエチレングリコール共重合ポリエステ
ル樹脂(二次転移点(Tg)=70℃)100部と平均
粒径80nmのコロイダルシリカ70部、および、界面
活性剤として、HLB12.6のポリオキシエチレンノ
ニルフェニルエーテル2部とHLB17.1のポリオキ
シエチレンノニルフェニルエーテル60部からなる組成
の水性塗液(固形分濃度:6.0%)を一軸延伸フィル
ムの両面に、リバースコータで二軸延伸後の乾燥塗布厚
みが80nm(固形分換算)になるように塗布し、11
5℃にて、横方向に3.6倍に延伸した。得られた二軸
延伸フィルムを220℃の温度で5秒間熱固定し、62
μmの厚さの二軸配向易接着性ポリエステルフィルムを
得た。このフィルムの特性を表1〜2に示す。
【0085】〔実施例2〜7、比較例1〜6〕実施例1
における不活性粒子を表1、3、5、7および9に示す
種類または粒径の粒子に変更し、また、水性塗液組成お
よび塗布層の厚みを表1〜10に示すように変更した以
外は、実施例1に準じて二軸配向易接着性ポリエステル
フィルムを得た。これらフィルムの特性を表2、4、
6、8および10に示す。
【0086】〔実施例8〕平均粒径0.5μmの架橋シ
リコーン樹脂粒子0.03%、および、平均粒径0.1
2μmの球状シリカ粒子を0.8%含有した固有粘度
(オルソクロロフェノール、25℃)0.62dl/g
のポリエチレン−2,6−ナフタレート(PEN)を1
70℃で乾燥した後、300℃で目開き10μmのフィ
ルターを通して溶融押出し、60℃に保持したキャステ
ィングドラム上で急冷固化せしめて、780μmの厚み
の未延伸フィルムを得た。
【0087】この未延伸フィルムを速度差をもった2つ
のロール間で、125℃の温度で縦方向に3.5倍延伸
し、急冷した後、テレフタル酸−5Naスルホイソフタ
ル酸(11モル%)−エチレングリコール−ジエチレン
グリコール共重合ポリエステル樹脂(二次転移点(T
g)=70℃)100部と平均粒径80nmのコロイダ
ルシリカ70部、および、界面活性剤として、HLB1
2.6のポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル2
部とHLB17.1のポリオキシエチレンノニルフェニ
ルエーテル60部からなる組成の水性塗液(固形分濃
度:6.0%)を一軸延伸フィルムの両面に、リバース
コータで二軸延伸後の乾燥塗布厚みが80nm(固形分
換算)になるように塗布し、140℃にて、横方向に
3.6倍に延伸した。得られた二軸延伸フィルムを22
0℃の温度で5秒間熱固定し、62μmの厚さの二軸配
向易接着性ポリエステルフィルムを得た。このフィルム
の特性を表6に示す。
【0088】
【表1】
【0089】
【表2】
【0090】
【表3】
【0091】
【表4】
【0092】
【表5】
【0093】
【表6】
【0094】
【表7】
【0095】
【表8】
【0096】
【表9】
【0097】
【表10】
【0098】これらの表1〜10から明らかなように、
本発明の易接着性ポリエステルフィルムは、優れた接着
性、耐ブロッキング性を有し、かつ、優れた塗工性を有
しており、特に磁気記録媒体用ベースフィルムとして有
用なものである。
【0099】
【発明の効果】本発明によれば、ベースのポリエステル
フィルムの少なくとも片面に、分子内にスルホン酸塩基
を5〜18モル%有し、かつ二次転移点が50〜85℃
の水性ポリエステル樹脂と特定のコロイド粒子を含有す
る易接着層において、特定の界面活性特性を有する化合
物を選定し、これらを組み合わせた塗布層を設けること
により、接着性、耐ブロッキング性および塗工性に優れ
た易接着性ポリエステルフィルムを取得することがで
き、特にフレキシブルディスク用ベースフィルムとして
優れた特性を有している。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステルフィルムの少なくとも片面
    に、(A)分子内にスルホン酸塩基を5〜18モル%
    (全ジカルボン酸成分当たり)有し、かつ二次転移点
    が、50〜85℃の水性ポリエステル樹脂と、(B)H
    LB値が、11〜20のポリオキシエチレンアルキルフ
    ェノールエーテル界面活性剤、および、(C)平均粒径
    が、10〜200nmのコロイド粒子を含み、かつ該
    (B)成分および(C)成分が、前記(A)成分100
    重量部に対して、(B)成分1〜100重量部、およ
    び、(C)成分5〜150重量部を含有してなる塗布層
    を設けたことを特徴とする易接着性ポリエステルフィル
    ム。
  2. 【請求項2】 (A)水性ポリエステル樹脂100重量
    部に対して、(B)成分として、HLB値が11〜13
    のポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル界面
    活性剤0.5〜50重量部とHLB値が13〜20のポ
    リオキシエチレンアルキルフェノールエーテル界面活性
    剤0.5〜99.5重量部を含有してなる塗布層を設け
    た請求項1記載の易接着性ポリエステルフィルム。
  3. 【請求項3】 塗布層の厚みと、(C)コロイド粒子の
    平均粒径の関係が、下記(1)式を満足する請求項1記
    載の易接着性ポリエステルフィルム。 【数1】 0.3≦(塗布層の厚み/コロイド粒子の平均粒径)≦3.0・・・(1)
  4. 【請求項4】 ポリエステルフィルムの両面に、塗布層
    を設けた請求項1記載の易接着性ポリエステルフィル
    ム。
  5. 【請求項5】 易接着性ポリエステルフィルムの表面粗
    さWRaが、1〜10nmである請求項1記載の易接着
    性ポリエステルフィルム。
  6. 【請求項6】 ポリエステルフィルムの厚みが、20〜
    100μmである請求項1記載の易接着性ポリエステル
    フィルム。
  7. 【請求項7】 (C)コロイド粒子が、球状シリカ粒
    子、あるいは、耐熱性高分子粒子である請求項1記載の
    易接着性ポリエステルフィルム。
  8. 【請求項8】 ポリエステルフィルムに、平均粒径が
    0.05〜1.0μmの不活性粒子を0.01〜1.0
    重量%含有してなる請求項1記載の易接着性ポリエステ
    ルフィルム。
  9. 【請求項9】 不活性粒子が、球状シリカ粒子である請
    求項8記載の易接着性ポリエステルフィルム。
  10. 【請求項10】 不活性粒子が、平均粒径の異なる少な
    くとも2種以上の球状シリカ粒子である請求項9記載の
    易接着性ポリエステルフィルム。
  11. 【請求項11】 不活性粒子が、耐熱性高分子粒子と球
    状シリカ粒子である請求項8記載の易接着性ポリエステ
    ルフィルム。
  12. 【請求項12】 不活性粒子が、耐熱性高分子粒子とア
    ルミナ粒子である請求項8記載の易接着性ポリエステル
    フィルム。
  13. 【請求項13】 ポリエステルフィルムが、ポリエチレ
    ン−2,6−ナフタレートフィルムである請求項1記載
    の易接着性ポリエステルフィルム。
  14. 【請求項14】 易接着性ポリエステルフィルムが、フ
    レキシブルディスク用である請求項1記載の易接着性ポ
    リエステルフィルム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002254510A (ja) * 2001-03-01 2002-09-11 Teijin Ltd フレキシブルディスク用二軸配向ポリエステルフィルム
WO2009020194A1 (ja) * 2007-08-09 2009-02-12 Teijin Dupont Films Japan Limited 輝度向上シート用ポリエステルフィルム

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