JPH07232420A - 積層ポリエステルフィルム - Google Patents

積層ポリエステルフィルム

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JPH07232420A
JPH07232420A JP6028289A JP2828994A JPH07232420A JP H07232420 A JPH07232420 A JP H07232420A JP 6028289 A JP6028289 A JP 6028289A JP 2828994 A JP2828994 A JP 2828994A JP H07232420 A JPH07232420 A JP H07232420A
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純 平田
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一志 玉田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 易滑性、平滑性、易接着性、透明性、耐削れ
性が共に優れた積層ポリエステルフィルムを提供するも
のである。 【構成】 ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、
内側より外側が軟質なシェルコア構造の粒子からなる突
起を1×106 個/mm2 以上有することを特徴とする積
層ポリエステルフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は積層ポリエステルフィル
ムに関するものである。詳しくは易滑性、平滑性、易接
着性、透明性、耐削れ性、走行性、耐久性に優れた積層
ポリエステルフィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録媒体は小型軽量化あるい
は長時間記録化に伴い情報の高密度記録化が必要となっ
ている。高密度記録化のためには、記録波長の短波長化
とともに磁気記録媒体と磁気ヘッド間のスペ−シングロ
スを極力減少させることが必要であり、これに伴い磁気
記録媒体の表面は、より平滑であることが望まれる。中
でも、電気メッキ、真空蒸着、スパッタリング、イオン
プレ−ティング等の方法でベ−スフィルム上に強磁性薄
膜を形成して得られた磁気記録媒体は、従来の塗布型磁
気記録媒体に比べ磁性層の厚みを約1/30以下にでき
るため、記録波長の短波長化に伴う厚み損失の低減が可
能であると共に、平滑なベ−スフィルムの使用により磁
気記録媒体の表面をより平滑にすることができ磁気ヘツ
ド間のスペ−シングロスの低減が可能となるなど高密度
記録化に極めて有効となっている。この様な強磁性薄膜
型磁気記録媒体の研究開発が盛んであるが、そのベ−ス
フィルムにおいても種々の検討がなされている。このよ
うなベ−スフィルムとしては、例えば、特開昭60-957号
公報のように基体フィルム上にフッ素系化合物、樹脂及
び微細不活性粒子の混合組成物からなる微細突起を有す
る被覆層を設けた積層ポリエステルフィルムが開示され
ている。また特開昭60-76340号公報には、ポリエステル
フィルムからなる基体フィルム上にプライマ−からなる
粒状物質をポリエステルフィルムの全表面積に対し占有
面積1%以上固着させた積層ポリエステルフィルムが開
示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし前述した積層ポ
リエステルフィルムには、次のような問題点がある。す
なわち前記特開昭60-957号公報のようにフッ素系化合
物、樹脂及び微細不活性粒子の混合組成物からなる微細
突起を有する被覆層を設けた積層ポリエステルフィルム
では優れた易滑性を保持しているが、被覆層中に微細不
活性粒子を均一分散させることが難しく更には凝集粒子
による粗大突起を生じ易いため安定した平滑性を有する
ものが得難く、金属ガイドロ−ルを傷つけたり、粒子の
脱落などによる磁気記録媒体の走行耐久性や電磁変換特
性の低下が見られた。また、前記特開昭60-76340号公報
のようにプライマからなる粒状物質をポリエステルフィ
ルムの全表面積に対し、占有面積1%以上固着させた積
層ポリエステルフィルムでは、粒状物質の占有面積が高
くなると滑り性が極端に悪くなるという現象がみられ
た。本発明は、これらの従来技術の欠点を解消せしめ、
易滑性、平滑性、易接着性が共に優れた積層ポリエステ
ルフィルムを提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリエステル
フィルムの少なくとも片面に、内側より外側が軟質なシ
ェルコア構造の粒子からなる突起を1×106 個/mm2
以上有することを特徴とする積層ポリエステルフィルム
をその骨子とするものである。
【0005】本発明でいうポリエステルフィルムを構成
するポリエステルとは、エステル結合を主鎖の主要な結
合鎖とする高分子の総称であるが、特に好ましいポリエ
ステルとしては、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリエ
チレン2,6−ナフタレ−ト、ポリブチレンテレフタレ
−ト、ポリエチレンα、β−ビス(2−クロルフェノキ
シ)エタン4,4−ジカルボキシレ−トなどであり、こ
れらの中でも品質、経済性などを総合的に勘案するとポ
リエチレンテレフタレ−トが最も好ましい。そのため以
後ポリエチレンテレフタレ−ト(以後PETと略称す
る)をポリエステルの代表例として記述を進める。PE
Tとは80モル%以上、好ましくは95モル%以上がエ
チレンテレフタレ−トを繰り返し単位とするものである
が、他のジカルボン酸成分、ジオ−ル成分を一部共重合
しても良い。またこのPET中に公知の添加剤、例えば
耐熱安定剤、耐酸化安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収
剤、有機の易滑剤、顔料、染料、有機または無機の微粒
子、充填剤、帯電防止剤、核剤などを配合しても良い。
上述したPETフィルムの極限粘度(25℃のオルソク
ロロフェノ−ル中で測定)は0.40〜1.20dl/
g好ましくは0.50〜0.80dl/gの範囲にある
ものが本発明の内容に適したものである。本発明のポリ
エステルフィルムは、機械的、熱的特性などから二軸配
向されたものであるのが好ましく、たとえばポリエステ
ルとして上記PETを用いた場合の二軸配向PETフィ
ルムとは、無延伸状態のPETシ−トまたはフィルムを
長手方向および幅方向に、各々2.5〜5倍程度延伸さ
れて作られるものであり、広角X線回折で二軸配向のパ
タ−ンを示すものをいう。
【0006】本発明におけるシェルコア構造からなる粒
子(以下、シェルコア粒子と略称することがある)と
は、内外部のそれぞれが性質の異なるポリマで構成され
る多層構造のポリマ微粒子を言う。この場合多層とは2
層以上のことをいい、性質が径方向に連続的に変化する
ものであっても良い。外部(以下、シェル部と略称する
ことがある)はフィルム上に塗布後フィルム基部と反応
し、または熱処理を行なうことにより反応、溶融、軟化
もしくは変形しフィルム基部に固着する機能を有し、内
部(以下、コア部と略称することがある)はシェル部と
ともにフィルムに適度の滑り性を与える、いわゆる粒子
としての機能を担うと考えられる。上記シェル、コア部
それぞれの機能分担の観点から、シェル部にはフィルム
基部との親和性に優れ、かつ製膜熱処理温度での適切な
物理的、化学的、熱的特性を持つことが要求され、コア
部には機械的摩擦等によって変形せず、シェル部に対し
て相対的に大なる硬度を持つことが求められる。
【0007】かかる機能を実現するめのポリマ組成とし
てはシェル部については熱可塑性樹脂が一般に好まし
く、特にアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂等が好ま
しい。さらにフィルム基部との親和性を高めるため、そ
の分子中に任意の割合でフィルム基部との反応性もしく
は親和性を有する官能基、具体的にはカルボキシル基、
水酸基、グリシジル基、アミド基、エポキシ基、イソシ
アネ−ト基等を導入しても良い。これらの官能基は単
独、場合によっては二種以上併用しても良い。またシェ
ル部のガラス転移温度(以下Tgと略称する)は好まし
くは80℃以下、さらに好ましくは40℃以下が良い。
Tgが80℃を越えるとシェルコア粒子のフィルム上か
らの脱落が目立つようになる。かかる上記組成のポリマ
をシェル部に使用することにより優れた耐削れ性を発現
させることができる。中でも、コア部ポリマとの親和
性、基板に対する密着性、突起ホ−ルド性、易滑性など
の点からアクリルおよび/またはポリエステルが好まし
く用いられる。このアクリルも特に限定されるものでな
く、単独あるいは共重合体のいづれでも良いが、ガラス
転移点あるいは造膜温度などの変更が容易なことから共
重合体が好ましく用いられる。例えば、メチルメタアク
リレ−ト(以下、MMAと略称することがある)、エチ
ルアクリレ−ト(以下、EAと略称することがある)、
ブチルアクリレ−トなどがその代表的なものである。必
要に応じてアクリル酸(以下、AAと略称することがあ
る)、N−メチロ−ルアクリルアミド(以下、N−MA
Mと略称することがある)などの架橋性単量体を適当な
モル比で共重合することは本発明の効果を損なわない範
囲で可能である。これにより三元あるいは四元アクリル
共重合体が得られる。また、シェル部を構成するポリエ
ステルとしては、分子内に極性の高いグル−プと疎水性
のグル−プとが組み合わさったものが好ましい。極性グ
ル−プとして、水酸基、酸基、エ−テル、エステル基、
エポキシ、スルホン酸基、ウレタン結合等、疎水性部分
としては脂肪族鎖、芳香族鎖等を含むものが良く、ポリ
エステルエ−テル共重合体、ポリエチレングリコ−ル・
スルホン酸アルカリ金属塩を含むポリエステル共重合体
等が使用できる。
【0008】一方、コア部については尿素樹脂、メラミ
ン樹脂、フェノ−ル樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエ
ステル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂等の熱硬化性
樹脂が使用しうるが、特にジビニルベンゼン系樹脂、ポ
リスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、あるいは強度を高
めるためそれらの樹脂の同種または異種同士の高架橋お
よび/または架橋性ポリマが望ましい。高架橋ポリマと
しては、例えばスチレン/ジビニルベンゼン二元共重合
体、スチレン/ジビニルベンゼン/エチレンジビニルベ
ンゼン三元共重合体などの有機粒子が挙げられるが、こ
れらに限定されるものではない。また、架橋性ポリマと
しては特に限定されるものではないが、自己架橋性ポリ
マあるいは架橋ポリマからなるものが突起形成能におい
て特に好ましい。自己架橋性ポリマとは、分子中に架橋
性官能基を有し、熱または光により架橋反応を行い、三
次元網目構造を生成しうるものであり、代表的な例とし
ては、アクリルを挙げることができるがこれに限定され
るものではない。しかし、該突起の微細化、形成される
突起数、易滑性、透明性などの点で本発明ではアクリル
が好ましく用いられる。また、架橋性ポリマとして好ま
しい自己架橋性アクリル系共重体としては、官能基含有
ビニル重合性単量体、炭化水素系ビニル重合性単量体、
炭化水素系非共役ジビニル重合性単量体などの共重合化
合物が挙げられるが、本発明においては、官能基含有ビ
ニル重合性単量体の共重合体が好ましく用いられる。官
能基含有ビニル重合性単量体としては、例えばアクリル
酸、メタクリル酸、アクリルアミド、メタクリルアミ
ド、N−メチロ−ルアクリルアミド、N−ブトキシメチ
ルアクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド、メチ
ロ−ルダイアセトンアクリルアミド、2-ヒドロキシエチ
ルメタクリレ−ト、2-ヒドロキシエチルアクリレ−ト、
ヒドロキシプロピルアクリレ−ト、3-クロロ-2- ヒドロ
キシプロピルメタクリレ−トなどが挙げられ、これらの
中から選択されるが特に限定されるものではない。また
該突起には、架橋性ポリマが70重量%以上、好ましく
は80重量%以上、より好ましくは90重量%以上含む
ものが好ましい。また、架橋ポリマとは架橋成分により
既に架橋されたポリマであり、ポリマ種は特に限定され
ないが、本発明においては、アクリルが好ましく用いら
れる。かかる突起を前記ポリエステルフィルムの少なく
とも片面に設けるのであるが、この中で両面に設ける場
合は、以下に述べる突起の説明は少なくとも一方に適用
されるものである。本発明における高架橋ポリマとは、
前述したように、スチレン/ジビニルベンゼン二元共重
合体、スチレン/ジビニルベンゼン/エチレンジビニル
ベンゼン(共重合比は例えば45/50/5wt%)三
元共重合体などであり、通常のポリエステル製膜温度に
おいては熱変形しないものが好ましい。
【0009】シェル部ポリマとコア部ポリマの特に好ま
しい組み合わせとしては、シェル部ポリマとして、アク
リル樹脂、あるいはポリエステル樹脂、コア部ポリマと
して架橋性および/または高架橋アクリル、スチレン/
ジビニルベンゼン共重合体が挙げられる。
【0010】シェルコア粒子が2層で構成される場合、
そのシェル/コア重量比は自由に選択しうるが、好まし
くは100/1〜1/10、さらに好ましくは10/1
〜1/3が望ましい。シェル/コア重量比が100/1
より大きくなると多層構造を持たない有機粒子としての
性質をより強く帯びるようになり、熱や機械的摩擦によ
る変形が大きくなる。また1/10より小さくなると無
機粒子的な性質が強くなり、フィルムとの固着性低下、
該粒子の脱落等が顕著となる。いづれの場合もフィルム
の加工性に悪影響を及ぼし易い。
【0011】粒子の形状としては、球形、楕円形、長方
体形、立方体形等いずれであっても良いが、特に球形粒
子が好ましい。
【0012】平均粒径は3〜100nm、より好ましく
は5〜50nmの範囲にあって粒度分布が均一であるも
のが好ましい。平均粒径が3nmを下回ると滑り性、耐
削れ性が悪化し、ロ−ル状に巻取った場合はブロッキン
グ現象が発生しやすくなる。また平均粒径が100nm
を超えると磁気記録テ−プ等に加工した場合、磁気ヘッ
ドとのスペ−シングが大きくなり高密度の磁気記録媒体
として供することが困難となる場合がある。
【0013】本発明のシェルコア構造の粒子からなる突
起を得るには、シェルコア粒子を含有した塗剤をポリエ
ステルフィルム上に塗布した後乾燥し、横延伸すること
で可能である。本発明のシェルコア構造の粒子からなる
突起においては、コア部として高架橋および/または架
橋性ポリマ等からなる硬質のものを用いるためその突起
形成能が高く、さらに突起の周辺を熱可塑性高分子等の
軟質のもので包含する構造であるため、突起の脱落が少
なく削れに対しても強い突起を形成することができる。
高架橋ポリマおよび/または架橋性ポリマ等の硬質のも
の単独で突起を形成した場合、突起の脱落や突起高さが
高過ぎるなどの欠点が生じる。逆に熱可塑性ポリマ等の
軟質のもののみで突起を形成しようとすると、熱による
変形が大き過ぎて突起形成能が著しく劣り、均一突起を
形成し難いので好ましくない。また、高架橋ポリマおよ
び/または架橋性ポリマ等の硬質のものに熱可塑性ポリ
マ等をブレンドして突起を形成しようとすると、シェル
コア構造の粒子に見られるコア部ポリマとシェル部ポリ
マのインタ−ラクションが不十分なため、コアの周辺に
ボイド(いわゆる空隙)を生じるため透明性を損なった
り、凝集力不足による粒子の脱落などが生じるので好ま
しくない。
【0014】本発明においては、突起を形成するコア部
の周りにできるボイドの断面積がコア部の断面積の10
%以下が好ましく、より好ましくは5%以下、さらに好
ましくは3%以下である。上に述べた理由により、本発
明のシェルコア構造の粒子からなる突起は極めてボイド
が少なくなる。これらの相反する現象を両立するために
は、本発明のシェルコア構造の粒子が最適となる。
【0015】本発明のシェルコア構造の粒子の製造方法
は特に限定されるものではなく、通常の乳化重合を用い
て容易に製造することができる。例えば、まず重合体粒
子の核(コア)部分を形成するモノマ、乳化剤、重合開
始剤および水の系で第一段乳化重合を行ない、重合が実
質的に終了した後、殻(シェル)部分を形成するモノマ
と重合開始剤を添加し、第二段乳化重合を行なう。この
際、生成する合成樹脂粒子を2層構造とするため、第二
段乳化重合においては乳化剤を添加しないか、あるいは
添加したとしても新しい粒子を形成しない程度の量にと
どめ、第一段乳化重合で形成された重合体粒子において
実質的に重合が進行するように配慮するのが有利であ
る。本発明の高架橋あるいは架橋性ポリマをコア(核)
として、その周りに熱可塑性ポリマ(シェル)を付加さ
せたシェルコア構造の粒子は以上述べたような二段階乳
化重合などのプロセスによって得られる。
【0016】本発明のシェルコア構造粒子の形態は特に
限定されるものではないが、衛生環境、防爆、突起形成
の均一性、安定性、ハンドリング性など種々の面から水
分散体が好ましく用いられる。水分散体の固形分は特に
限定されないが、水分散体の安定性、保存性、凝集防止
性などから50wt%以下が通常好ましい。
【0017】本発明のシェルコア構造粒子のフィルム基
板への塗布においては、耐削れ性などの観点から他の無
機粒子、有機粒子、無機コロイドなどを含有しないこと
が好ましいが、本発明の積層フィルムの特性を損なわな
い範囲であるなら小量添加しても差し支えない。その場
合、粒子の添加量は、樹脂100重量部に対して10重
量部以下が好ましく、5重量部以下がより好ましい。ま
た、本発明の効果を損なわない範囲であるなら、突起の
平面性、易滑性、接着性などを向上するために、シェル
コア構造粒子にメチルセルロ−ス、エチルセルロ−スな
どのセルロ−ス系高分子あるいは各種界面活性剤、各種
カップリング剤(シラン、チタンなど)などを添加して
も良い。添加量はシェルコア構造粒子の固形分に対して
1〜30%、好ましくは3〜20%の範囲が好ましい。
【0018】本発明では、突起の平滑性、粒子形態など
を損なわないためには、シェルコア構造粒子のみで突起
を形成することが好ましいが、密着性、機械強度をより
良化せしめるために、突起に水溶性共重合ポリエステル
や架橋結合剤を含有しても良い。
【0019】本発明における水溶性共重合ポリエステル
とは特に限定されるものではないが、酸成分として芳香
族ジカルボン酸を60モル%以上とすることが耐ブロッ
キング防止性、耐溶剤性から好ましい。芳香族ジカルボ
ン酸としては特に限定されることはないが、好ましいジ
カルボン酸としてはテレフタル酸、イソフタル酸、ナフ
タレンジカルボン酸である。本発明の水溶性共重合ポリ
エステルは、水溶性付与の点からエステル形成性スルホ
ン酸アルカリ金属塩化合物を全酸成分に対して5〜40
モル%添加することが好ましい。エステル形成性スルホ
ン酸アルカリ金属塩化合物が5モル%未満では、十分な
水溶性および接着性が得られない。一方、40モル%を
超えると接着性は飽和に達し、逆に耐ブロッキング防止
性、耐溶剤性が低下する。エステル形成性スルホン酸ア
ルカリ金属塩化合物としては特に限定されることはない
が、例えばスルホテレフタル酸、5−スルホイソフタル
酸、2−スルホイソフタル酸、4−スルホイソフタル
酸、4−スルホナフタレン−2,6−ジカルボン酸等の
アルカリ金属塩を挙げることができ、なかでも5−スル
ホイソフタル酸、スルホテレフタル酸のリチウム、ナト
リウム、カリウム塩が好ましく用いられる。
【0020】また、本発明の水溶性共重合ポリエステル
のグコ−ル成分は特に限定されるものではないが、炭素
数2〜8の脂肪族グリコ−ルおよび/または炭素数6〜
16の脂環族グリコ−ル80〜99モル%、ジエチレン
グリコ−ル3〜18モル%が好ましい。炭素数2〜8の
脂肪族グリコ−ルおよび/または炭素数6〜16の脂環
族グリコ−ルが80モル%未満あるいはジエチレングリ
コ−ルが20モル%を超えた場合は耐ブロッキング性、
易滑性、耐溶剤性が劣るようになるので好ましくない。
一方、炭素数2〜8の脂肪族グリコ−ルおよび/または
炭素数6〜16の脂環族グリコ−ルが99モル%を超え
るか、あるいはジエチレングリコ−ルが1モル%未満の
場合は耐ブロッキング性は良好であるものの、水溶性お
よび接着性に劣る。
【0021】炭素数2〜8の脂肪族グリコ−ルおよび/
または炭素数6〜16の脂環族グリコ−ルとしては、例
えばエチレングリコ−ル、1,2−プロパンジオ−ル、
1,3−プロパンジオ−ル、ネオペンチルグリコ−ル、
1,3−ブタンジオ−ル、1,4−ブタンジオ−ル、
1,5−ペンタンジオ−ル、1,6−ヘキサンジオ−
ル、1,2−シクロヘキサンジメタノ−ル、1,3−シ
クロヘキサンジメタノ−ル、1,4−シクロヘキサンジ
メタノ−ル等のグリコ−ルを挙げることができ、中でも
好ましいものとしてはエチレングリコ−ル、ネオペンチ
ルグリコ−ル、1,4−ブタンジオ−ル、1,4−シク
ロヘキサンジメタノ−ルである。これらのグリコ−ルは
1種のみで用いてもよく、また2種以上併用しても良
い。
【0022】本発明における水溶性共重合ポリエステル
には上述の酸成分およびグリコ−ル成分以外に、本発明
の効果を損なわない範囲で脂肪族ジカルボン酸、オキシ
酸あるいは単官能化合物、三官能以上の多官能化合物等
の他の成分を含んでいてもよい。これら他の成分の含有
量は、本発明の効果を損なわない範囲であれば特に限定
されないが、通常30モル%程度以下である。
【0023】本発明の水溶性共重合ポリエステルにおい
ては、上記に述べたような組成にポリオキシアルキレン
グリコ−ルを40wt%未満含有することがさらに好ま
しい。ポリオキシアルキレングリコ−ルが多すぎると水
溶性が劣るようになる。ポリオキシアルキレングリコ−
ル成分の種類は特に限定されることはないが、優れた水
溶性、接着性等の点からポリオキシアルキレングリコ−
ル成分の数平均分子量600〜4000が好ましい。こ
のようなポリオキシアルキレングリコ−ル成分として
は、例えばポリエチレングリコ−ル、ポリプロピレング
リコ−ル、ポリテトラメチレングリコ−ル等を挙げるこ
とができるが、中でも水溶性、接着性などの点からポリ
エチレングリコ−ルが好ましい。
【0024】本発明のポリオキシアルキレングリコ−ル
成分を共重合ポリエステルに含有させる方法は特に限定
されるものではなく、例えばポリオキシアルキレングリ
コ−ル成分を共重合ポリエステルの製造工程の任意の段
階で添加する方法、あるいは共重合ポリエステルとポリ
オキシアルキレングリコ−ル成分とを押出機等を用いて
溶融混練りする方法等を挙げることができる。この際、
ポリオキシアルキレングリコ−ル成分は粉体、溶融ある
いは溶液状態等任意の方法で添加することができる。
【0025】また、本発明の水溶性共重合ポリエステル
の固有粘度は特に限定されるものではないが、接着性の
点で0.3dl/g以上が好ましく、さらには0.4d
l/g以上が好ましい。本発明の水溶性共重合ポリエス
テルは、水に溶解し、水溶液として使用する。この水溶
液とは物理的、化学的な意味で厳密性を有するものでは
なく、水に大部分が溶解し、一部が微分散しているよう
なものも含むものである。
【0026】本発明における水溶性共重合ポリエステル
の役割は、内部より外部が軟質なシェルコア構造の粒子
からなる突起を形成する際に、ポリエステルフィルム基
板上に該突起をより強固に接着する役割を担うものであ
り、さらに突起全体を水溶性共重合ポリエステルの被膜
が覆うため粒子の脱落を防止し、突起の高さを調節する
効果もある。この際、該水溶性共重合ポリエステルにポ
リオキシアルキレングリコ−ル成分を含有することで、
接着性、耐削れ性、耐溶剤性等を向上することができる
ものである。これはポリオキシアルキレングリコ−ル成
分の結晶性に起因するものであり、水溶性共重合ポリエ
ステル中にポリオキシアルキレングリコ−ル成分を含有
することにより塗膜の結晶性が高まる結果と推定してい
る。
【0027】本発明の水溶性共重合ポリエステルの製造
は、従来公知の任意の方法を採用することができ、特に
限定されるものではない。例えば酸成分としてテレフタ
ル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸およびグリコ
−ル成分としてエチレングリコ−ル、ジエチレングリコ
−ルからなる共重合ポリエステルについて説明すると、
テレフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸およ
びエチレングリコ−ル、ジエチレングリコ−ルとを直接
エステル化反応させるか、テレフタル酸のアルキルエス
テル、5−ナトリウムスルホイソフタル酸のアルキルエ
ステルおよびエチレングリコ−ル、ジエチレングリコ−
ルとをエステル交換反応させる第1段階と、この第1段
階の反応生成物を重縮合反応させる第2段階とによって
製造する方法等を挙げることができる。この際、反応触
媒として、従来公知のアルカリ金属、アルカリ土類金
属、マンガン、コバルト、亜鉛、アンチモン、ゲルマニ
ウム、チタン化合物等が用いられ、さらに着色防止剤と
してリン化合物等を用いても良い。
【0028】また、シェルコア構造粒子と水溶性共重合
ポリエステルの固形分比率は、95/5〜5/95、好
ましくは80/20〜20/80の範囲である。水溶性
共重合ポリエステルの比率が低すぎると突起ホ−ルド性
におとる傾向にあり、逆に高すぎると表面粗度の上昇を
招き、粒子の凝集が発生しやすくなる。
【0029】本発明でいう架橋結合剤とは、アクリル系
共重体に存在する官能基、例えば、ヒドロキシル基、カ
ルボキシル基、グリシジル基、アミド基などと架橋反応
し、最終的には三次元網状構造を有するための架橋剤で
あれば特に限定されないが、代表例としてはメチロ−ル
化、あるいはアルキロ−ル化した尿素系、メラミン系、
アクリルアミド系、ポリアミド系樹脂、およびエポキシ
化合物、イソシアネ−ト化合物、アジリジン化合物など
を挙げることができる。その中でも基体フィルムとの密
着性、機械強度などの点でメチロ−ル化メラミン、イソ
シアネ−ト化合物が好ましい。これらの架橋結合剤は単
独、場合によっては二種以上併用しても良い。添加する
架橋結合剤の量は架橋剤の種類によって適宜選択される
が通常は樹脂固形分100重量部に対し0.01〜50
重量部が好ましく、0.1〜30重量部がより好まし
い。添加量が0.01重量部未満では架橋効果が低く、
50重量部を超えるものは突起の密着性が低下したり、
更には塗布性が悪化し均一層を形成しにくい。また架橋
結合剤に、架橋触媒を併用しても良い。架橋触媒として
は塩類、無機物質、有機物質、酸物質、アルカリ物質な
ど公知のものを用いることができる。添加する架橋触媒
の量は、樹脂固形分100重量部に対し0.001〜1
0重量部、好ましくは、0.1〜5重量部である。架橋
剤を加えた塗剤は基体フィルムに塗布後、加熱、紫外
線、電子線などによって架橋されるが、通常は加熱によ
る方法が一般的である。
【0030】本発明における突起とは、基体ポリエステ
ルフィルム表面上に形成された粒状のシェルコア構造粒
子からなるもので、シェルコア構造粒子とすることによ
り、コア部ポリマは高架橋あるいは架橋性ポリマゆえに
微細均一突起としての形態を保ちつつ、シェル部ポリマ
に包含されつつ、シェル部ポリマが加熱溶融あるいは加
熱軟化により基体ポリエステルフィルムに密着し、基体
ポリエステルフィルムとの間での凝着力等で接着される
ことにより形成される。また、シェル部ポリマは核とな
るコアポリマの高さ調整の役割も果たしている。
【0031】本発明における基体フィルムであるポリエ
ステルフィルムの厚みは特に限定されるものではない
が、1〜500μm、好ましくは3〜250μmの範囲
が基体フィルムとしての実用面での取り扱い性に優れて
いる。また、ポリエステルフィルムの表面粗さ(Ra)
や光学ヘイズ等は特に限定されるものではないが、表面
粗さ(Ra)は0.03μm以下、好ましくは0.01
μm以下であるのが望ましい。本発明フィルムを構成す
るシェルコア構造粒子からなる突起とは、突起を含む積
層厚みが0.0001〜0.05μmが好ましく、0.
001〜0.025μmの範囲がより好ましい。積層厚
みが0.0001未満では均一積層が難しいのみならず
易滑性のある突起が得にくい。0.05μmを超えるも
のは突起が造膜性を持つようになり、突起が出来にくく
なるので好ましくない。また、該突起には、基体ポリエ
ステルフィルムや磁性層との接着促進剤としてエポキシ
化合物、アジリジン化合物、ビニル化合物などの反応性
化合物やシランカップリング剤等を含有せしめても良
い。さらに必要に応じて、本発明の効果を損なわない量
での公知の添加剤、例えば、塗布性改良剤、帯電防止
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防錆剤、染料、消泡
剤、増粘剤などを含有せしめても良い。
【0032】本発明におけるシェルコア構造粒子からな
る突起が単位面積あたりに占める個数は、1×106
/mm2 以上である必要があり、好ましくは1×107
/mm2 以上さらに好ましくは5×107 個/mm2 以上で
ある。この値以上であると強磁性薄膜を形成させた場合
形成面での易滑性が十分となり、また、電磁変換特性が
より良好となる。
【0033】また、本発明のフィルムは該突起が一方向
に配向した後、さらに同方向に延伸(再横延伸)して配
向を強化してその後熱処理されることが望ましく、この
延伸・再延伸・熱処理作用によって突起がより均一化、
微細化できるので望ましい。次に本発明の製造方法につ
いて説明するが、当然これに限定されるものではない。
まず、常法によって重合されたポリエステルのペレット
を十分乾燥した後、公知の押出機、好ましくは圧縮比
3.8以上の溶融押出機に供給し、ペレットが溶融する
温度以上、ポリマが分解する温度以下の温度でスリット
状のダイからシ−ト状に溶融押出し、冷却固化せしめて
未延伸シ−トを作る。この際、未延伸シ−トの固有粘度
はフィルム特性から0.5以上であることが望ましい。
次に、該未延伸シ−トを70〜120℃で2.0〜5.
0倍延伸したフィルム上に、本発明のシェルコア構造粒
子を所定量に調製した塗剤を塗布し、塗膜を乾燥させて
所定の塗布層を設けた後70〜150℃で2.0〜5.
0倍横延伸する。また、必要に応じて再横延伸しても良
い。さらに、二軸配向フィルムは150〜250℃で0
〜10%弛緩を与えつつ1〜60秒熱処理する。塗布方
法は、特に限定されないが、高速で薄膜コ−トすること
が可能であるという理由から水分散化させた塗剤のグラ
ビアコ−ト法、リバ−スコ−ト法、キッスコ−ト法、ダ
イコ−ト法、メタリングバ−コ−ト法などの公知の方法
を適用するのが好適である。この際、フィルム上には塗
布する前に必要に応じて空気中あるいはその他種々の雰
囲気中でのコロナ放電処理など公知の表面処理を施して
も良い。この表面処理によって、塗布性が良化するのみ
ならず該突起をより強固にフィルム表面上に形成でき
る。なお、塗剤濃度、塗膜乾燥条件は特に限定されない
が、塗膜乾燥条件はポリエステルフィルムの諸特性に悪
影響を及ぼさない範囲で行うのが好ましい。なお、本発
明の突起を得るには、熱処理後の積層フィルムにおける
塗布量は0.0001〜0.05g/m2 、好ましく
0.0005〜0.03g/m2 、より好ましくは0.
001〜0.01g/m2 の範囲が望ましい。塗布量が
0.0001g/m2 以下では突起数が少なく充分な易
滑性を付与することが難しい場合があり、0.05g/
2 以上では突起が造膜性を持つようになり、突起の形
成が難しくなる場合がある。以上のようにして本発明の
積層ポリエステルを作ることができ、この積層ポリエス
テルの該突起形成面に強磁性薄膜層を設けることにより
強磁性薄膜型磁気記録媒体を製造することができる。こ
こで、該強磁性薄膜とは、鉄、コバルト、ニッケルのよ
うな強磁性金属あるいは、Fe−Co、Fe−Ni、F
e−Rh、Fe−Cu、Fe−Au、Co−Cu、Co
−Au、Co−Y、Co−La、Co−Pr、Co−G
d、Co−Sn、Co−Pt、Ni−Cu、Fe−Co
−Nd、Mn−Bi、Mn−Sn、Mn−Alのような
磁性合金を真空蒸着法、イオンプレ−ティング法、スパ
ッタリング法、イオンビ−ムデポジション法、電解蒸着
法、電解メッキ法等によってフィルム上に形成したもの
である。本発明の積層ポリエステルフィルムに適用する
強磁性薄膜は、前記のどのような方法によって製造され
たものでも勿論用いることができるが、蒸着方向が長手
方向に傾斜(90°〜30°)し幅方向には傾斜してい
ないもので、雰囲気としてO2 またはO2 とArを導入
しながら1×10-4Torrで蒸着したものが好ましく用い
られる。また、強磁性薄膜の厚みは、通常0.01〜1
μm好ましくは0.05〜0.3μmが用いられる。こ
のように、透明性、易滑性、平滑性、易接着性などに優
れているため、磁気材料、グラフィック、写真フィル
ム、包装用フィルム、トレ−シング、電気絶縁材料用途
などに好適である。
【0034】
【測定法】本発明における特性の測定方法および効果の
評価方法は次のとおりである。
【0035】(1)被覆層厚み 日立製作所製透過型電子顕微鏡HU−12型を用い、積
層フィルムの超薄断面切片を観察し、厚みを求める。
【0036】(2)表面粗さ(2乗平均粗さ) Digital Instruments 社製の原子間力顕微鏡NanoScope
IIAFM Dヘッドを使用し以下の条件で2乗平均粗さ
(平面をフィッティングした時の標準偏差、単位nm)
を測定した。
【0037】探針(tip) SiNカンチレバ−一体型針
゛Nano Probes ゛ 走査モ−ド 力一定モ−ド(トポグラフィックモ−ド) 走査範囲 5μm×5μm 走査速度 0.69Hz 測定環境 室温、大気中 (3)易滑性(静摩擦係数μs,動摩擦係数μk) フィルム同士の摩擦係数は、ASTM−D−1894−
63に準じ静摩擦係数μsを測定した。一般に易滑性に
優れているとされる範囲は、μsで1.6以下、好まし
くは1.2以下である。
【0038】フィルムと金属ポストとの動摩擦係数μk
の測定は動摩擦係数器(TBT−300,横浜システム
研究所製)を用い25℃、相対湿度50%の雰囲気下
で、コ−ティング面あるいは強磁性薄膜形成面を外形8
mmφのSUS420J2,表面粗度0.2Sのポスト
に巻付け角180°で接触させ3.3cm/secの速
さで、移動させた後、入側張力T1 が25gとなるよう
に張力をコントロ−ルして、出側張力T2 の値(g)か
ら次式で動摩擦係数μkを算出する。
【0039】μk=(2/π)ln(T2 / T1 ) =0.637ln(T2 / T1 ) (4)易接着性 ベルジャ−型高真空蒸着装置(日本真空技術(株)製E
BH−6型)を用いて約1×10-5mmHgの真空度でアル
ミニウム蒸着面にニチバン株式会社製市販セロファン粘
着テ−プを張合せ、ハンドロ−ラ−を用いて約5Kgの
荷重をかけ圧着後、180°方向に強制剥離した後のア
ルミニウム残存付着面で評価した。評価判定の基準は、
アルミニウム蒸着膜層残存付着面積が95%以上を非常
に良好(◎)、90%以上95%未満を良好(○)、7
5%以上90%未満をやや劣る(△)、75%未満を不
良(×)とした。該残存付着面積が大きいほど接着性は
優れている。
【0040】(5)粒状突起の個数、形状 FE−SEM(電解放射型走差型電子顕微鏡、日立
(株)製、S−800型)を使用して、加速電圧10K
V、試料傾斜角度30゜で写真撮影して粒状突起の数を
カウントし面積換算によりmm2 当たりの突起個数を算出
した。
【0041】また、(株)小坂研究所製の非接触三次元
微細形状測定器ET−30HK型を用いて突起高さ、平
均粗さ、平均深さ、最大粗さなどを測定した。(いずれ
も平均値として算出した) (6)突起の高さ、突起の径 原子間力顕微鏡(AFM)(NanoScope II AFM De
gital Instruments 社製)を使用して、突起の高さ、突
起の径、2乗平均粗さ、最大最小粗さなどを算出した。
【0042】(7)磁性層の厚み 真空蒸着、スパッタリングなどによる磁性層の場合に
は、第二精工舎製の蛍光X線微小部膜厚計STF−15
6を用いて測定した。(nm) (8)ボイド率 TEM(透過型電子顕微鏡、日立(株)製H−600
型、加速電圧100Kv、)を用いて、超薄膜切片法に
より、延伸方向切片の突起断面を観察し、その時の核の
断面積をTとし、核の周りに存在するボイドの断面積を
Sとした時、ボイド率V=S/T(%)として表わし
た。なお、この値はn=5の平均値として表わした。
【0043】(9)走行耐久性 フィルムを幅1/2インチのテ−プ状にスリットしたも
のをテ−プ走行試験機SFT−700型((株)横浜シ
ステム研究所製)を使用し、20℃、60%RH雰囲気
下で走行させ、初期の摩擦係数μK1と50回繰り返し
走行させた時の摩擦係数μK50を下記の式より求め
た。
【0044】μK=(2/π)ln(T2/T1) △μK=μK50−μK1 ここで、T1は入側張力(50g)、T2は出側張力で
ある。ガイド径は6mmφであり、ガイド材質はSUS
27(表面粗度0.2S)、巻き付け角は90°、走行
速度は3.3cm/秒である。この測定によって得られ
た△μKが0.03未満の場合は(◎)、0.03以上
0.04未満の場合は(○)、0.04以上0.06未
満の場合は(△)、0.06を超える場合は(×)と判
定した。 (10)電磁変換特性 試料磁気記録媒体を再生した時の出力信号を一画面分で
見た場合に、出力信号が強く、かつ信号波形がフラット
であるものを(良好)、出力信号が弱いか信号波形が変
形しているものを(不良)と判定した。
【0045】(11)耐削れ性 積層ポリエステルフィルムを25〜30cm長さ、幅1
/2インチにサンプリングし、レザ−刃を被覆層面に対
し90°の角度、深さ0.5mmの条件であてがい、荷
重500g/0.5インチ、速度6.7m/secで走
行させたときに、レザ−刃に付着した削れ粉の深さ方向
の幅を顕微鏡写真撮影(×160倍)して求めた。削れ
粉の深さ方向の幅が2μm未満を(◎)、2μm以上3
μm未満を(○)、3μm以上5μm未満を(△)、5
μm以上を(×)とした。当然のことながら削れ粉の付
着深さが小さい程削れ性に優れていることは言うまでも
ない。
【0046】(12)フィルムの透明性(ヘイズ) JIS−K−6714により、日本精密光学(株)ヘイ
ズメ−タ−SEP−H−2で測定した。
【0047】(13)ガラス転移温度 突起形成樹脂のガラス転移温度は示差走査熱量計(PE
RKIN ELMERDSC−2型( PERKIN E
LMER社製) )を用いて昇温速度10℃/分で測定し
た。
【0048】
【実施例】
実施例1 常法によって製造された重合触媒残査等に基づく内部粒
子ならびに不活性粒子をできる限り含まない、溶液ヘイ
ズ0.8%のポリエチレンフタレ−トのホモポリマチッ
プ(固有粘度=0.62、融点:259℃)を180℃
で2時間減圧乾燥(3mmHg)した。このチップを280℃
で圧縮比3.8のスクリュウを有した押出機に供給しT
型口金から溶融押出し、静電印加法を用いて表面温度2
0℃の冷却ドラムに巻き付けて冷却固化せしめ、未延伸
フィルムとした後、得られたフィルムを90℃でロ−ル
延伸によって縦方向に3.5倍延伸し、表面にコロナ放
電処理を施した後、コア部が架橋性アクリルからなり、
シェル部が熱可塑性アクリルからなるシェルコア構造粒
子(固形分濃度30重量%、平均粒子径65nm、シェ
ル/コア比=1/1( 重量比) 、シェルTg=0℃、コ
アTg=75℃)を更に純水で希釈し、固形分濃度0.
15重量%の塗剤を調製した。この塗剤を、前記一軸延
伸フィルムの片面にメタリングバ−コ−ト法で塗布した
後、該塗布層を乾燥しつつ100℃で横方向に3.6倍
延伸し、さらに200℃で横方向に5%再延伸した後、
横方向に2%弛緩しつつ225℃で5秒間熱処理して、
熱処理後の積層フィルムにおける塗布量0.005g/
2 が積層された、厚さ12μmの積層ポリエステルフ
ィルムを得た。この積層ポリエステルフィルムの各特性
を表1及び表2に示した。次いで、該フィルムに電子ビ
−ム蒸着法にてCo−Ni合金(Ni20重量%)を1
500オングストロ−ム斜め蒸着した。該蒸着フィルム
の蒸着面にトリクロロトリフルオロエタンの分散したパ
−フルオロポリアルキルエ−テル金属塩を固形分で約3
0mg/m2 塗布し、さらに該フィルムの裏面にアルキ
ルリン酸エステルを含むポリイソシアネ−ト、ポリウレ
タンおよび二トロセルロ−スからなる混合物を乾燥後の
厚さが0.8μmになるように塗布してバックコ−ト層
を形成した後、1/2インチ幅にスリツトして磁気テ−
プを得た。この磁気テ−プ特性を評価した結果を表2に
示した。
【0049】実施例2 実施例1に基づいて、実施例1と同様の塗剤で熱処理後
の積層フィルムにおける塗布量0.003g/m2 が積
層された、積層ポリエステルフィルムを得た。次に実施
例1と同様の方法にて斜め蒸着後、磁気テ−プを得た。
積層ポリエステルフィルムおよび磁気テ−プの特性を表
1及び表2に示した。表1及び表2に見る如く、積層ポ
リエステルフィルムが本発明の範囲内にある場合は、走
行性、特に繰り返し走行の耐久性や電磁滋変換特性の良
好な磁気記録媒体を得られるが、本発明の範囲外(比較
例1〜4)では、各特性が共に優れた磁気記録媒体を得
ることができないことが判る。
【0050】実施例3 実施例1に基づいて、実施例1と同様の塗剤で熱処理後
の積層フィルムにおける塗布量0.001g/m2 が積
層された、積層ポリエステルフィルムを得た。以下、実
施例1と同様に磁気テ−プを得た。積層ポリエステルフ
ィルムおよび磁気テ−プの特性を表1及び表2に示し
た。
【0051】実施例4 実施例1に基づいて、実施例1の塗剤に替えて、コア部
のポリマがスチレン/ シ゛ヒ゛ニルヘ゛ンセ゛ン/ エチレンシ゛ヒ゛ニルヘ゛ンセ゛ン =45
/50/5%の高架橋ポリマからなり、シェル部のポリマがア
クリルからなるシェルコア構造粒子(固形分濃度10重
量%、平均粒子径26nm、シェル/コア比=1.5/
1.0( 直径比) 、 シェルTg=20℃)を更に純水で
希釈し、固形分濃度0.1重量%の塗剤を調製した。そ
の他は実施例1と全く同様にして積層ポリエステルフィ
ルムを得た。熱処理後の積層フィルムにおける塗布量は
0.0026g/m2 であった。以下、実施例1と同様
に磁気テ−プを得た。積層ポリエステルフィルムおよび
磁気テ−プの特性を表1及び表2に示した。
【0052】実施例5 実施例4の塗剤濃度を0.05重量%とした他は実施例
4とまったく同様にして熱処理後の積層フィルムにおけ
る塗布量0.0013g/m2 の積層ポリエステルフィ
ルムを得、実施例4と同様に磁気テ−プを得た。積層ポ
リエステルフィルムおよび磁気テ−プの特性を表1及び
表2に示した。
【0053】実施例6 実施例4のコア部ポリマはそのままにして、シェル部ポ
リマをポリエステル共重合体とした他は実施例4とまっ
たく同様にして積層ポリエステルフィルムを得た。熱処
理後の積層フィルムにおける塗布量は0.0026g/
2 であった。以下、実施例1と同様に磁気テ−プを得
た。積層ポリエステルフィルムおよび磁気テ−プの特性
を表1及び表2に示した。
【0054】実施例7 実施例4に基づいて、実施例4で使用した塗剤の濃度を
0.015重量%(固形分)とし、さらに界面活性剤
(日本油脂(株)製ニュ−レックスR)を0.15重量
%(固形分)、シランカップリング剤(信越化学(株)
製KBM603)を0.01重量%(固形分)それぞれ
加えた他は実施例4とまったく同様にして積層ポリエス
テルフィルムを得た。熱処理後の積層フィルムにおける
塗布量は0.00038g/m2 であった。積層ポリエ
ステルフィルムおよび磁気テ−プの特性を表1及び表2
に示した。
【0055】実施例8 常法によって製造された重合触媒残査等に基づく内部粒
子ならびに不活性粒子をできる限り含まない、溶液ヘイ
ズ0.8%のポリエチレンフタレ−トのホモポリマチッ
プ(固有粘度=0.62、融点:259℃)を180℃
で2時間減圧乾燥(3mmHg)した。このチップを280℃
で圧縮比3.8のスクリュウを有した押出機に供給しT
型口金から溶融押出し、静電印加法を用いて表面温度2
0℃の冷却ドラムに巻き付けて冷却固化せしめ、未延伸
フィルムとした後、得られたフィルムを90℃でロ−ル
延伸によって縦方向に3.5倍延伸し、表面にコロナ放
電処理を施した後、コア部が架橋性アクリルからなり、
シェル部が熱可塑性アクリルからなるシェルコア構造粒
子(固形分濃度30重量%、平均粒子径65nm、シェ
ル/コア比=1/1( 重量比) 、シェルTg=0℃、コ
アTg=75℃)を更に純水で希釈し、固形分濃度0.
15重量%の塗剤を調製した。
【0056】さらに、テレフタル酸87.5モル%、5
−ナトリウムスルホイソフタル酸12.5モル%、グリ
コ−ル成分としてエチレングリコ−ル94モル%、ジエ
チレングリコ−ル6モル%からなる水溶性共重合ポリエ
ステルを水に溶解して固形分濃度0.5重量%の塗剤を
調製した。この塗剤固形分濃度0.15重量%のシェル
コア粒子と固形分濃度0.5重量%の水溶性共重合ポリ
エステルを1:1の重量比に採取し、よくブレンドして
本発明の塗剤とした。
【0057】この塗剤を、前記一軸延伸フィルムの片面
にメタリングバ−コ−ト法で塗布した後、該塗布層を乾
燥しつつ100℃で横方向に3.6倍延伸し、さらに2
00℃で横方向に5%再延伸した後、横方向に2%弛緩
しつつ225℃で5秒間熱処理して、熱処理後の積層フ
ィルムにおける塗布量0.017g/m2 が積層され
た、厚さ12μmの積層ポリエステルフィルムを得た。
この積層ポリエステルフィルムの各特性を表1及び表2
に示した。次いで、該フィルムに電子ビ−ム蒸着法にて
Co−Ni合金(Ni20重量%)を1500オングス
トロ−ム斜め蒸着した。該蒸着フィルムの蒸着面にトリ
クロロトリフルオロエタンの分散したパ−フルオロポリ
アルキルエ−テル金属塩を固形分で約30mg/m2
布し、さらに該フィルムの裏面にアルキルリン酸エステ
ルを含むポリイソシアネ−ト、ポリウレタンおよび二ト
ロセルロ−スからなる混合物を乾燥後の厚さが0.8μ
mになるように塗布してバックコ−ト層を形成した後、
1/2インチ幅にスリツトして磁気テ−プを得た。この
磁気テ−プ特性を評価した結果を表2に併せて示した。
【0058】実施例9 実施例1に基づいて、実施例1の塗剤に替えて、コア部
のポリマがスチレン/ シ゛ヒ゛ニルヘ゛ンセ゛ン/ エチレンシ゛ヒ゛ニルヘ゛ンセ゛ン =45
/50/5%の高架橋ポリマからなり、シェル部のポリマがア
クリルからなるシェルコア構造粒子(固形分濃度10重
量%、平均粒子径26nm、シェル/コア比=1.5/
1.0( 直径比) 、 シェルTg=20℃)を更に純水で
希釈し、固形分濃度0.1重量%の塗剤を調製した。
【0059】さらに、テレフタル酸87.5モル%、5
−ナトリウムスルホイソフタル酸12.5モル%、グリ
コ−ル成分としてエチレングリコ−ル94モル%、ジエ
チレングリコ−ル6モル%からなる水溶性共重合ポリエ
ステルを水に溶解して固形分濃度0.7重量%の塗剤を
調製した。この塗剤固形分濃度0.15重量%のシェル
コア粒子と固形分濃度0.7重量%の水溶性共重合ポリ
エステルを重量比で1:1採取しよくブレンドして本発
明の塗剤とした。
【0060】その他は実施例1と全く同様にして積層ポ
リエステルフィルムを得た。熱処理後の積層フィルムに
おける塗布量は0.02g/m2 であった。以下、実施
例1と同様に磁気テ−プを得た。積層ポリエステルフィ
ルムおよび磁気テ−プの特性を表1及び表2に示した。
【0061】実施例10 実施例3のコア部のポリマがスチレン/ シ゛ヒ゛ニルヘ゛ンセ゛ン/ エチレン
シ゛ヒ゛ニルヘ゛ンセ゛ン =45/50/5%の高架橋ポリマからなり、シェ
ル部のポリマがアクリルからなるシェルコア構造粒子
(固形分濃度10重量%、平均粒子径26nm、シェル
/コア比=1.5/1.0( 直径比) 、 シェルTg=2
0℃)を更に純水で希釈し、固形分濃度0.015重量
%の塗剤を調製した。
【0062】さらに、テレフタル酸87.5モル%、5
−ナトリウムスルホイソフタル酸12.5モル%、グリ
コ−ル成分としてエチレングリコ−ル94モル%、ジエ
チレングリコ−ル6モル%からなる共重合ポリエステル
85重量%にポリエチレングリコ−ル(分子量600)
15重量%を含有させた水溶性共重合ポリエステルを水
に溶解して固形分濃度0.5重量%の塗剤を調製した。
固形分濃度0.015重量%のシェルコア粒子と固形分
濃度0.5重量%のポリエチレングリコ−ル15重量%
含有水溶性共重合ポリエステルを1:1の重量比で採取
し、よくブレンドして本発明の塗剤とした。その他は実
施例1と全く同様にして積層ポリエステルフィルムを得
た。熱処理後の積層フィルムにおける塗布量は0.01
3g/m2 であった。以下、実施例1と同様に磁気テ−
プを得た。積層ポリエステルフィルムおよび磁気テ−プ
の特性を表1及び表2に示した。
【0063】比較例1 塗剤として、直径が0.1μmのスチレン/ シ゛ヒ゛ニルヘ゛ンセ゛ン/
エチレンシ゛ヒ゛ニルヘ゛ンセ゛ン =45/50/5%の有機粒子水分散体を熱可
塑性アクリル樹脂の固形分100重量部に対して固形分
で0.3量部添加した他は実施例1とまったく同様にし
て、熱処理後の積層フィルムにおける塗布量が0.00
3g/m2 の積層ポリエステルフィルムおよび磁気テ−
プを得た。各特性は表1及び表2に示したとおりであ
り、本発明外の粒子を使用したため形成した突起の脱落
が多く、平滑性に劣るフィルムであった。磁気テ−プ特
性も良好なものではなかった。
【0064】比較例2 比較例1で使用した熱可塑性アクリル樹脂単独の塗剤を
用い、熱処理後の積層フィルムにおける塗布量を0.0
6g/m2 とした他は実施例1と同様にして積層ポリエ
ステルフィルムおよび磁気テ−プを得た。各特性は表1
及び表2に示したが、突起が形成されず滑り性に劣るフ
ィルムであり、磁気テ−プ特性も劣るものであった。
【0065】比較例3 実施例1に基づいて、実施例1と同様の塗剤で熱処理後
の積層フィルムにおける塗布量を0.06g/m2 とし
たほかは実施例1と同様の方法で積層ポリエステルフィ
ルムを得た。積層ポリエステルフィルムおよび磁気テ−
プの特性を表1及び表2に示したが、突起が形成されな
いため滑り性が悪く、各特性が共に優れた磁気記録媒体
を得ることができなかった。
【0066】比較例4 実施例1に基づいて、実施例1と同様の塗剤で熱処理後
の積層フィルムにおける塗布量を0.00005g/m
2 としたほかは実施例1と同様の方法で積層ポリエステ
ルフィルムを得た。積層ポリエステルフィルムおよび磁
気テ−プの特性を表1及び表2に示したが、突起数が極
めて少なく滑り性の悪いフィルムであり、各特性が共に
優れた磁気記録媒体をることができなかった。
【0067】
【表1】
【表2】
【0068】
【発明の効果】本発明フィルムは、内部より外部が軟質
なシェルコア構造の粒子に基づく表面突起を有するた
め、透明性、平滑性、易滑性に優れる。更に水溶性ポリ
エステル共重合ポリエステルで該突起を包含することに
より、耐削れ性、走行耐久性にも優れる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステルフィルムの少なくとも片面
    に、内部より外部が軟質なシェルコア構造の粒子からな
    る突起を1×106 個/mm2 以上有することを特徴とす
    る積層ポリエステルフィルム。
  2. 【請求項2】 ポリエステルフィルムの少なくとも片面
    に、内部より外部が軟質なシェルコア構造の粒子および
    水溶性共重合ポリエステルからなる突起を1×106
    /mm2 以上有することを特徴とする積層ポリエステルフ
    ィルム。
  3. 【請求項3】 上記シェルコア構造の粒子のコア部が高
    架橋および/または架橋性ポリマ、シェル部が熱可塑性
    ポリマからなることを特徴とする請求項1また2に記載
    の積層ポリエステルフィルム。
  4. 【請求項4】 上記突起のコア部の周辺にできるボイド
    断面積が、コア部の断面積の10%以下であることを特
    徴とする請求項1〜3に記載の積層ポリエステルフィル
    ム。
  5. 【請求項5】 上記コア部ポリマがスチレン/ジビニル
    ベンゼン共重合体および/またはアクリル共重合体から
    なり、シェル部が熱可塑性アクリルポリマおよび/また
    はポリエステルからなることを特徴とする請求項1〜4
    に記載の積層ポリエステルフィルム。
  6. 【請求項6】 上記水溶性共重合ポリエステルがポリオ
    キシアルキレングリコ−ル成分を40wt%未満含有し
    てなることを特徴とする請求項2〜5に記載の積層ポリ
    エステルフィルム。
  7. 【請求項7】 上記シェルコア構造粒子と上記水溶性共
    重合ポリエステルの固形分比率が95/5〜5/95の
    範囲であることを特徴とする請求項2〜6に記載の積層
    ポリエステルフィルム。
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