JP2008020698A - 偏光板用プロテクトフィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】 優れた帯電防止性を有するともに優れた汚れ防止性を有する帯電防止層を備えた偏光板用プロテクトフィルムを提供する。
【解決手段】 ポリエステルフィルム、その一方の面に設けられた帯電防止層からなり、帯電防止層が防汚成分を含む帯電防止性塗布層であることを特徴とする、偏光板用プロテクトフィルム。
【選択図】 なし

Description

本発明は偏光板用プロテクトフィルムに関する。
偏光板用プロテクトフィルムにおいては、帯電防止層と防汚層は個々の加工されて設けられていた。しかし、一度の加工で設けられる単一の層を設けたフィルムで、帯電防止性と防汚性を兼ね備えた偏光板用プロテクトフィルムはなかった。
特開2004−149653号公報 特開2004−123932号公報 特開2004−122670号公報
本発明は、優れた帯電防止性を有するともに優れた汚れ防止性を有する帯電防止層を備えた偏光板用プロテクトフィルムを提供することを課題とする。
すなわち、本発明は、ポリエステルフィルム、その一方の面に設けられた帯電防止層からなり、帯電防止層が防汚成分を含む帯電防止性塗布層であることを特徴とする、偏光板用プロテクトフィルムである。
本発明によれば、優れた帯電防止性を有するともに優れた汚れ防止性を有する帯電防止層を備えた偏光板用プロテクトフィルムを提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
[ポリエステルフィルム]
本発明においてポリエステルフィルムを構成するポリエステルは、芳香族二塩基酸またはそのエステル形成性誘導体とジオールまたはそのエステル形成性誘導体とから合成される線状飽和ポリエステルである。かかるポリエステルの具体例として、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ(1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート)、ポリエチレン−2,6−ナフタレートを例示することができる。
ポリエステルは、これらのポリエステルの共重合体であってもよく、上記ポリエステルを主体(例えば80モル%以上の成分)とし、少割合(例えば20モル%以下)の他の種類の樹脂とブレンドしたものであってもよい。ポリエステルとしてポリエチレンテレフタレートが力学的物性と成形性のバランスがよいので特に好ましい。
ポリエステルフィルムは偏光板用プロテクトフィルムとしたときに、偏光板の様子をプロテクフィルムを通して反対面から確認することがあるため、長径50μm以上のフライスペックの個数が40個/m以下であることが好ましく、30個/m以下であることがさらに好ましい。
なお、ポリエステルフィルムは、例えば着色剤、帯電防止剤、酸化防止剤を含有してもよい。
ポリエステルフィルムは、例えば次の方法で製造することができる。すなわち、ポリエステルをフィルム状に溶融押出し、キャスティングドラムで冷却固化させて非晶未延伸フィルムとし、縦方向および横方向に延伸する。縦方向の延伸は例えば温度60〜130℃、好ましくは90〜125℃で、縦方向に例えば2.0〜5.0倍、好ましくは2.5〜4.0倍に延伸する。横方向の延伸は、例えば温度60〜130℃、好ましくは90〜125℃で、横方向に例えば2.0〜6.0倍、好ましくは3.0〜5.0倍に延伸する。二軸延伸後の面積倍率を20以下とすることが好ましい。
なお、フライスペックを上記の範囲とするためには、溶融したポリエステルを濾過することが好ましく、ろ過は例えば目開き5〜50μm、好ましくは5〜30μmのフィルタ、特に金属不織布フィルタを用いてポリエステルの溶融の際に行えばよい。
また、フィルムの延伸後には熱固定処理を行なうことが好ましい。熱固定処理は、最終延伸温度より高く融点以下の温度内で1〜30秒の時間内行なうことが好ましい。例えばポリエチレンテレフタレートフィルムでは150〜250℃の温度、2〜30秒の時間の範囲で選択して熱固定することが好ましい。その際、20%以内の制限収縮もしくは伸長、または定長下で行ない、また2段以上で行なってもよい。
ポリエステルフィルムの表面の中心線表面粗さは、好ましくは1〜40nmである。ポリエステルフィルムの表面の中心線表面粗さをこの範囲とすることにより、表面の反射光を適当に制御することができ偏光板を検査しやすいため好ましい。
ポリエステルフィルムの厚みは、偏光板用プロテクトフィルムとして使用する場合にハンドリング性、成形性、透明性の点から必要な強度を得るために、好ましくは12〜100μm、さらに好ましくは25〜75μmである。
[帯電防止層]
本発明において、帯電防止層は防汚成分を含む帯電防止性塗布層である。そして、防汚成分は、好ましくは反応基を有するシリコーンである。防汚成分が反応基を含有しないシリコーンはフィルム背面への転写が発生し、平面の粘着加工を阻害し、場合によっては偏光板へ汚染が発生する可能性があり、好ましくない。
反応基を有するシリコーンは、好ましくは、ケイ素原子に直接結合した反応基を有し、アミノ基を含む有機基、エポキシ基を含む有機基、カルボン酸基を含む有機基、シラノール基もしくは加水分解によりシラノール基を生成する有機基から選ばれる反応基を1種以上含有する。
この反応基を有するシリコーンは、種類の異なる反応基を有するシリコーンの混合体でもよい。かかる反応基を有するシリコーンは分子量が1000〜500000であることが好ましい。1000未満であると背面へ転写しやすくなり好ましくなく、500000を超えると粘性が高くなりハンドリングしにくく好ましくない。
このシリコーンの有する反応基を例示すると、アミノ基を含む有機基としては、3−アミノプロピル基、3−アミノ−2−メチル−プロピル基、2−アミノエチル基といった1級アミノアルキル基、2)N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル基、N−(2−アミノエチル)−2−アミノエチル基といった1級および2級アミ基を有する有機基を例示することができる。
エポキシ基を含む有機基としては、γ−グリシドキシプロピル基、β−グリシドキシエチル基、γ−グリシドキシ−β−メチル−プロピル基といったグリシドキシアルキル基、2−グリシドキシカルボニル−エチル基、2−グリシドキシカルボニル−プロピル基といったグリシドキシカルボニルアルキル基を例示することができる。
加水分解によりシラノール基を生成する有機基としては、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基、2−エチルヘキシロキシ基といったアルコキシ基、メトキシ−β−エトキシ基、エトキシ−β−エトキシ基、ブトキシ−β−エトキシ基といったアルコキシ−β−エトキシ基、アセトキシ基、プロポキシ基等のアシロキシ基、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ブチルアミノ基といったN−アルキルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基といったN,N−ジアルキルアミノ基、イミダゾール基、ピロール基といった窒素を含有する複素環基を例示することができる。
かかる反応基を有するシリコーンは、帯電防止層中に1〜50重量%の範囲で含有されることが好ましい。1重量%未満であると印刷層との貼付きが発生し好ましくなく、50重量%を超えると塗膜均一性が悪くなり好ましくない。
本発明において帯電防止層はカチオンポリマーを含有する。そして、カチオンポリマーは下記式で表されるモノマー成分(a)を含有する。
Figure 2008020698
モノマー成分(a)は、カチオンポリマーあたり好ましくは30〜79モル%の範囲で用いる。30モル%未満であると帯電防止性が1×1012Ω/□よりも高くなってしまい好ましくない。79モル%を超えると塗膜の防汚性が低下するため好ましくない。本発明では、帯電防止性塗布層の表面固有抵抗値を1×1012Ω/□以下とすることによって、偏光板プロテクト用フィルムとして特に好適な帯電防止を得ることができる。
カチオンポリマーを構成する非反応モノマー成分(b)としては、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート(アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2ーエチルヘキシル基、シクロヘキシル基等)、スチレン、αーメチルスチレンを例示することができる。
非反応性モノマー成分(b)は、カチオンポリマーあたり好ましくは20〜70モル%の範囲で用いる。非反応性モノマー成分(b)が20モル%未満であるとポリエステルフィルムへの密着性、塗膜の凝集性が低くなり好ましくない。70モルを超えると帯電防止性が低くなり好ましくない。
反応性モノマー成分(c)は、カチオンポリマーあたり好ましくは1〜40モル%の範囲で用いる。1モル%未満であると耐溶剤性が低くなり、表面固有抵抗変化率が100を越えてしまうため好ましくない。40モル%を越えると架橋点が多くなり塗膜の造膜性が悪くなり好ましくない。
カチオンポリマーを構成する反応性モノマー成分としては、2ーヒドロキシエチルアクリレート、2ーヒドロキシエチルメタクリレート、2ーヒドロキシプロピルアクリレート、2ーヒドロキシプロピルメタクリレート等のヒドロキシ含有モノマー;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル等のエポキシ基含有モノマー;アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、クロトン酸、スチレンスルホン酸及びその塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、第三級アミン塩等)等のカルボキシ基またはその塩を含有するモノマー;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−アルキルアクリルアミド、N−アルキルメタクリルアミド、N、N−ジアルキルアクリルアミド、N、N−ジアルキルメタクリレート(アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tブチル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基等)、Nーアルコキシアクリルアミド、N−アルコキシメタクリルアミド、N、N−ジアルコキシアクリルアミド、N、N−ジアルコキシメタクリルアミド(アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基等)、アクリロイルモルホリン、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、 N−フェニルメタクリルアミド等のアミド基を含有するモノマー;無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無水物のモノマー;ビニルイソシアネート、アリルイソシアネート等のイソシアネート含有モノマーを例示することができる。
カチオンポリマーは、好ましくはモノマー成分(a)と非反応性モノマー成分(b)と反応性モノマー成分(c)とから構成される。各成分の組成比率は好ましくは下記式を満たす。
30モル%≦a<79モル%
20モル%≦b<100−(a+c)モル%
1モル%≦c≦40モル%
これらの条件を満たす成分から構成されると、塗膜の造膜性、凝集力や塗膜の耐溶剤性に優れる塗膜を得ることができる。
帯電防止層中に、微粒子が含有されることが好ましい。微粒が含有される場合、好ましくは平均粒子径20〜100nm、さらに好ましくは40〜80nmのものを用いる。平均粒子径が20nm未満であるとフィルム巻き取った時のブロッキング性やフィルムの巻取り性が劣り好ましくない。平均粒子径が100nmを超えると微粒子の欠落や塗布層の透明性が悪化することがあり好ましくない。
微粒子は帯電防止層中に、好ましくは5〜30重量%含有される。5重量%未満であると、偏光板用プロテクトフィルムにおいて帯電防止層と背面とでブロッキングが発生することがあり好ましくない。30重量%を超えると微粒子が塗布層から欠落することがあり好ましくない。
微粒子は、無機微粒子、有機微粒のいずれも用いることができる。
無機微粒子としては、例えば酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化錫、三酸化アンチモン、カーボンブラック、二硫化モリブデンからなる粒子を例示することができる。有機微粒子としては、例えばアクリル系架橋重合体、スチレン系架橋重合体、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、フェノール樹脂、ナイロン樹脂のような耐熱性樹脂からなる有機微粒子を例示することができる。
就中、取り扱いや塗液中での安定性、塗膜中の分散性の点から、酸化ケイ素、架橋ポリスチレン樹脂粒子、架橋アクリル樹脂粒子が特に好ましい。最終乾燥の塗布厚みとしては、好ましくは0.05〜0.3μm、さらに好ましくは0.07〜0.2μmである。塗膜の厚さが0.05μm未満であると接着性が不十分となり、0.3μmを超えるとブロッキングを起こし易くなるので好ましくない。
帯電防止層には、架橋剤を添加させることが塗膜の凝集力向上や加熱時の析出オリゴマー抑制させるために好ましい。架橋剤としては、エポキシ化合物、オキサゾリン化合物、メラミン化合物、イソシアネート化合物を例示することができ、その他のカップリング剤を用いることもできる。取り扱い易さや塗液のポットライフが長いことからエポキシ化合物、オキサゾリン化合物を用いることが好ましく、カップリング剤を用いることも好ましい。
さらに具体的には、以下のように例示することができる。
エポキシ化合物は、ポリエポキシ化合物、ジエポキシ化合物、モノエポキシ化合物、グリシジルアミン化合物等が挙げられ、ポリエポキシ化合物としては、例えば、ソルビトール、ポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアネート、グリセロールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ジエポキシ化合物としては、例えば、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、モノエポキシ化合物としては、例えば、アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、グリシジルアミン化合物としてはN,N,N’,N’,−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノ)シクロヘキサン等が挙げられる。
オキサゾリンはオキサゾリン基を含有する重合体が好ましい。付加重合性オキサゾリン基含有モノマー単独もしくは他のモノマーとの重合によって作成できる。付加重合性オキサゾリン基含有モノマーは、2−ビニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5−エチル−2−オキサゾリン等を挙げることができ、これらの1種または2種以上の混合物を使用することができる。これらの中でも2−イソプロペニル−2−オキサゾリンが工業的にも入手しやすく好適である。他のモノマーは、付加重合性オキサゾリン基含有モノマーと共重合可能なモノマーであれば制限なく、例えばアルキルアクリレート、アルキルメタクリレート(アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2ーエチルヘキシル基、シクロヘキシル基)等のア(メタ)クリル酸エステル類;アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、クロトン酸、スチレンスルホン酸及びその塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、第三級アミン塩等)等の不飽和カルボン酸類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル類;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−アルキルアクリルアミド、N−アルキルメタクリルアミド、N、N−ジアルキルアクリルアミド、N、N−ジアルキルメタクリレート(アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基等)等の不飽和アミド類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;エチレン、プロピレン等のα−オレフィン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル等の含ハロゲンα、β−不飽和モノマー類;スチレン、α−メチルスチレン、等のα、β−不飽和芳香族モノマー等を挙げることができ、これらの1種または2種以上のモノマーを使用することができる。
メラミン化合物は、メラミンとホルムアルデヒドを縮合して得られるメチロールメラミン誘導体に低級アルコールとしてメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等を反応させてエーテル化した化合物及びそれらの混合物が好ましい。メチロールメラミン誘導体としては、例えば、モノメチロールメラミン、ジメチロールメラミン、トリメチロールメラミン、テトラメチロールメラミン、ペンタメチロールメラミン、ヘキサメチロールメラミン等が挙げられる。
イソシアネート化合物は、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4´−ジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレン−1,6ジイソシアネート、1,6−ジイソシアネートヘキサン、トリレンジイソシアネートとヘキサントリオールの付加物、トリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンの付加物、ポリオール変性ジフェニルメタン−4、4´−ジイソシアネート、カルボジイミド変性ジフェニルメタン−4,4´−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,5ナフタレンジイソシアネート、3,3´−ビトリレン−4,4´ジイソシアネート、3,3´ジメチルジフェニルメタン−4,4´−ジイソシアネート、メタフェニレンジイソシアネート等が挙げられる。
カップリング剤は、例えばシランカップリング剤が挙げられ、一般式YRSiXで示される化合物である。ここで、Yはビニル基、エポキシ基、アミノ基、メルカプト基といった有機官能基、Rはメチレン、エチレン、プロピレン基といったアルキレン基、Xはメトキシ基、エトキシ基といった加水分解基及びアルキル基である。Y部分がエポキシ基であることが特に好ましい。
好ましいシランカップリング剤は、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γグリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランである。
カップリング剤としては、ジルコニウム、チタン、アルミニウムといった金属を含む有機金属化合物を用いることができる。例えば、アルコキシド、キレート、アシレート系に分類されるものが好ましい。具体的には、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、ジルコニウムアセテート、チタンアセチルアセトネート、トリエタノールアミンチタネート、チタンラクテートを例示することができる。
架橋剤を用いる場合、架橋剤の添加量は好ましくは5〜50重量%とする。5重量%未満であると塗布層の凝集力が低くなり耐久性が悪化する場合があり好ましくない。50重量%を超えると塗布層の造膜性が悪くなり塗布外観が悪化し好ましくない。
本発明において、帯電防止層は塗布によりポリエステルフィルムのうえに設けられることが好ましい。帯電防止層の厚みは、乾燥後の厚みとして、好ましくは0.01〜0.1μm、さらに好ましくは0.01〜0.06μmである。0.01μm未満では帯電防止性が不十分となり好ましくなく、0.1μmを超えるとブロッキングを起こし易くなるので好ましくない。
[製造方法]
本発明において帯電防止層および易接着層の塗設に用いられる上記組成物は、塗布層を形成させるために、水溶液、水分散液或いは乳化液等の水性塗液の形態で使用されることが好ましい。塗膜を形成するために、必要に応じて、前記組成物以外の他の樹脂、例えば着色剤、界面活性剤、紫外線吸収剤等を添加することができる。
本発明に用いる水性塗布液の固形分濃度は、通常20重量%以下、好ましくは1〜10重量%である。1重量%未満であるとポリエステルフィルムへの塗れ性が不足することがあり好ましくなく、20重量%を超えると塗液の安定性や塗布層の外観が悪化することがあり好ましくない。
水性塗布液のポリエステルフィルムへの塗布は、任意の段階で実施することができるが、ポリエステルフィルムの製造過程で実施するのが好ましく、さらには配向結晶化が完了する前のポリエステルフィルムに塗布するのが好ましい。
ここで、結晶配向が完了する前のポリエステルフィルムとは、未延伸フィルム、未延伸フィルムを縦方向または横方向の何れか一方に配向せしめた一軸配向フィルム、さらには縦方向および横方向の二方向に低倍率延伸配向せしめたもの(最終的に縦方向また横方向に再延伸せしめて配向結晶化を完了せしめる前の二軸延伸フィルム)等を含むものである。なかでも、未延伸フィルムまたは一方向に配向せしめた一軸延伸フィルムに、上記組成物の水性塗液を塗布し、そのまま縦延伸および/または横延伸と熱固定とを施すのが好ましい。
水性塗液をフィルムに塗布する際には、塗布性を向上させるための予備処理としてフィルム表面にコロナ表面処理、火炎処理、プラズマ処理等の物理処理を施すか、あるいは組成物と共にこれと化学的に不活性な界面活性剤を併用することが好ましい。
かかる界面活性剤は、ポリエステルフィルムへの水性塗液の濡れを促進機能や塗液の安定性を向上させるものであり、例えば、ポリオキシエチレン−脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸金属石鹸、アルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩等のアニオン型、ノニオン型界面活性剤を挙げることができる。界面活性剤は、塗膜を形成する組成物中に、1〜10重量%含まれていることが好ましい。
塗布方法としては、公知の任意の塗工法が適用できる。例えばロールコート法、グラビアコート法、ロールブラッシュ法、スプレーコート法、エアーナイフコート法、含浸法、カーテンコート法等を単独または組合せて用いることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。なお、各種物性は下記の方法により評価した。
(1)防汚性
フィルムの帯電防止層面にニットー31Bテープ(日東電工製)をゴムローラーで貼付け、その上から2kgゴムローラーにて1往復し、密着させた。そのまま温度を23℃、湿度55%RHの条件下で30分間放置し、25mm幅の短冊状に切り取った。これを引張試験機(東洋精機製ストログラフ)にて31Bテープの方を300mm/分で180°にて引張り、その強度を測定して下記基準で防汚性を評価した。
A :300mN/25mm未満(汚れが容易に取れ、防汚性良好)
B :300mN/25mm以上500mN/25mm未満(防汚性やや不良)
C :500mN/25mm以上(汚れが容易に取れず、防汚性不良)
(2)帯電防止性
サンプルフィルムの帯電防止層表面の表面固有抵抗を、タケダ理研社製・固有抵抗測定器を使用し、測定温度23℃、測定湿度60%の条件で、印加電圧100Vで1分後の表面固有抵抗値(Ω/□)を測定した。
(3)耐ブロッキング性
50mm幅に切断したサンプルフィルムの帯電防止層面と、50mm幅に切断したサンプルフィルムの背面とを重ね合わせ、50kg/cmの荷重下、60℃×80%RHにて17時間処理した後、重ね合わせた帯電防止層面と背面との剥離力を測定し、耐ブロッキング性を下記の基準で評価した。
A : 剥離力≦10g (耐ブロッキング性良好)
B :10g<剥離力≦30g (耐ブロッキング性やや不良)
C :30g<剥離力 (耐ブロッキング性不良)
(4)塗布層厚み
包埋樹脂でフィルムを固定し断面をミクロトームで切断し、2%オスミウム酸で60℃、2時間染色して、透過型電子顕微鏡(日本電子製JEM2010)を用いて、塗布層の厚みを測定した。
(5)フライスペック
フィルム中のフライスペックの大きさ、個数は、万能投影機を用い、投下照射にて20倍に拡大し、50μm以上の最大径を持つフライスペックの個数をカウントした。測定面積は1mとした。
[実施例1〜4、比較例1〜2]
平均粒子径が2μmの酸化ケイ素の微粒子を0.01wt%を含む溶融ポリエチレンテレフタレート([η]=0.64dl/g、Tg=78℃)を目開き10μmの高精度金属不織布フィルターを通して濾過して、ダイより押出し、常法により冷却ドラムで冷却して未延伸フィルムとし、次いで縦方向に3.4倍に延伸した後、表に示す塗布層構成成分からなる塗布液(4wt%塗布液)をフィルムの一方の面にロールコーターで均一に塗布した。
[比較例3]
帯電防止層を設けていない以外は実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを製造した。次いで、この塗布フィルムを引き続いて105℃で乾燥し、140℃で3.5倍に延伸し、更に220℃で熱固定して表に示す塗膜を有する二軸延伸ポリエステルフィルム(厚さ50μm)を得た。
Figure 2008020698
ポリエステルは、特開平06−116487号公報の実施例1に記載の方法に準じて下記の通り製造した。すなわち、テレフタル酸ジメチル30部、イソフタル酸ジメチル27部、5−ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチル5部、エチレングリコール36部、ジエチレングリコール3部を反応器に仕込み、これにテトラブトキシチタン0.05部を添加して窒素雰囲気下で温度を230℃にコントロールして加熱し、生成するメタノールを留去させてエステル交換反応を行った。次いで反応系の温度を徐々に255℃まで上昇させ系内を1mmHgの減圧にして重縮合反応を行い、共重合ポリエステルを得た。
カチオンポリマー:下記式に示す構造が80モル%/メチルアクリレート15モル%/N−メチロールアクリルアミド5モル%からなる共重合体である。
Figure 2008020698
微粒子:シリカ微粒子(平均粒子径:40nm)(日産化学株式会社製 商品名スノーテックスOL)
防汚剤1:エポキシ基含有シリコーン(GE東芝シリコーン株式会社製 商品名TSF4730)
防汚剤2:アミノ基含有シリコーン(GE東芝シリコーン株式会社製 商品名TSF4700)
防汚剤3:反応基を含まないシリコーン(信越化学工業株式会社製 商品名KF−140)
架橋剤:オキサゾリン(株式会社日本触媒製 商品名エポクロスWS−700)
添加剤:ポリエチレンワックス(中京油脂株式会社製 商品名ポロリンL−618)
界面活性剤:ポリオキシエチレン(n=7)ラウリルエーテル(三洋化成株式会社製 商品名ナロアクティーN−70)
本発明の偏光板プロテクト用フィルムは、さらに粘着層を設けることによって偏光板プロテクトフィルムとすることができ、偏光板製造工程で偏光板の保護に利用することができる。

Claims (4)

  1. ポリエステルフィルム、その一方の面に設けられた帯電防止層からなり、帯電防止層が防汚成分を含む帯電防止性塗布層であることを特徴とする、偏光板用プロテクトフィルム。
  2. 防汚成分が反応基を有するシリコーンである、請求項1記載の偏光板用プロテクトフィルム。
  3. 帯電防止性塗布層がさらにカチオンポリマーおよび架橋剤成分を含有する、請求項1記載の偏光板用プロテクトフィルム。
  4. 帯電防止性塗布層の表面固有抵抗値が1×1012Ω/□以下である、請求項1記載の偏光板用プロテクトフィルム。
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