JP5225686B2 - ポリプロピレンをベースとした接着剤組成物 - Google Patents

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Description

この出願は、2005年9月9日に出願された仮出願USSN第60/715,835号および2004年12月21日に出願された仮出願USSN第0/638,094号に基づくものであり、これらの両仮出願は、参照により本明細書に組み込まれる。
本発明はポリプロピレンをベースとした組成物に関係する。一つの態様においては、本発明はポリプロピレンをベースとした接着剤組成物に関係し、別の態様においては、本発明はポリプロピレンをベースとしたホットメルト接着剤組成物に関係する。他の実施形態では、本発明は、無数の他の適用分野において有用なポリプロピレンをベースとした組成物に関係し、そのような適用分野は、これらに限定するものではないが、ビチューメン屋根葺き材、繊維、フィルム、ワックス、ペーパーラミネーション、ワイヤーおよびケーブル、カーペットタイル裏地、ならびに木工細工を含む。これらの実施形態の組成物は、しばしば、様々な他の材料、例えばワックス、粘着付与剤、オイルなどを含む。
ポリプロピレンは、周知の、長い歴史を持つポリマー商品である。ポリプロピレンはホモポリマーとしてもコポリマーとしてもどちらでも広く利用することができる。ホモポリマーおよびコポリマーのどちらも、分子量、分子量分布(MWDまたはM/M);メルトフローレート(MFR);コポリマーの場合には、コモノマーのタイプ、量および分布;結晶化度;立体規則性などで測定したときに、広範囲にわたる様々な特性を備えたものを得ることができる。ポリプロピレンは、数多くの公知の触媒、例えばチーグラー−ナッタ触媒;メタロセン系触媒;拘束幾何形状(constrained geometry)触媒;非メタロセン系の金属原子を中心とした(metal-centered)ピリジニル配位子触媒;などのうちの一つまたはそれ以上を用いて、気相、溶液相、スラリー相または懸濁液相重合プロセスで製造することができる。
ポリプロピレンは、広範囲にわたる様々な用途において有用性を見出しており、その中でもより一般的ないくつかの用途は、フィルム、繊維、自動車および家庭用電気器具部品、ロープ、コード、ウェビングおよび絨毯地を含む。更に、ポリプロピレンは、多くの組成物、例えば接着剤、充填剤などとして使用される組成物における公知の成分である。あらゆる他のポリマーと同様に、特定のポリプロピレンの最終的な使用目的は、そのポリプロピレンが有する様々な化学的および物理的特性によって決まる。
接着剤は、表面を付着させることにより他の複数の物質を相互に結合させることができる無機または有機の天然または合成の何らかの物質である。接着剤は、単一の材料、例えば熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂などから成ることもあるが、多くは、接着剤は、二つまたはそれ以上の材料、例えば一つまたはそれ以上のワックス、粘着付与剤、充填剤などとの組み合わせにおける可溶性シリケート、リン酸亜鉛セメント、膠および骨膠、ゴムラテックス、アスファルト、エラストマー−溶媒セメント、ならびに熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂などからなる組成物である。接着剤は、様々な形態、例えばホットメルト型、感圧型、溶媒系のタイプなどの形態で入手することができ、特定の用途に合わせられていることが多い。
例えば、ホットメルト接着剤は固体の熱可塑性材料であり、これらの材料は、加熱すると急速に溶け、その後、冷えるとしっかりとした結合状態をもたらす。ホットメルト接着剤は略瞬間的に結合することができる可能性を提供し、この特性が、これらの接着剤を自動化された作業に対する優れた候補材料としている。これらの接着剤は広範囲にわたる様々な用途、例えば建築、包装、製本などで使用されており、また、一つの典型的なホットメルト接着剤組成物は、広範囲にわたる様々な添加剤、例えば可塑剤、粘着付与剤、ワックス、酸化防止剤などを含む。この熱可塑性ポリマーは、典型的には、一つもしくはそれ以上のポリオレフィンまたは変性ポリオレフィン、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、スチレンブロックコポリマー、エチレンビニルアセテートなどである。用途に依存して、ホットメルト接着剤の重要な特性は、低い軟化温度、硬さ、弾力性、低い遊走度(migration)およびブルーミング、ならびに耐変色性を含む。
第一実施形態においては、本発明は、プロピレンとエチレンおよびC4−20α−オレフィンからなる群より選択される少なくとも一つのコモノマーとのコポリマーであり、前述のコポリマーは、(i)約50モルパーセント(mol%)より大きなプロピレン含有量、好ましくは少なくとも約55mol%、より好ましくは少なくとも約60mol%、更に一層好ましくは少なくとも約65mol%のプロピレン含有量、(ii)190Cにおいて約50センチポアズ(cP)から約100,000cPまでのブルックフィールド粘度、好ましくは約100cPから75,000cPまで、より好ましくは約500cPから約25,000cPまでのブルックフィールド粘度、および(iii)約1.5から約15までのMWD、好ましくは2から約10まで、より好ましくは約2.2から約8まで、一層好ましくは約2.3から約6まで、更に一層好ましくは約2.5から約4までのMWDを有し、また、(iv)約50ppm未満のIIIA族またはIVB族金属(Handbook of Chemistry and Physics、第71版(1990-1991)において公表されている通りのCASバージョンの元素の周期表)、好ましくは約40ppm未満、より好ましくは約30ppm未満、更に一層好ましくは約20ppm未満、尚も一層好ましくは約10ppm未満のIIIA族またはIVB族金属を含む。これらのプロピレンコポリマー(プロピレン/エチレンコポリマーとプロピレン/α−オレフィンコポリマーとの両方)は、場合によって、個々に及び/又は集合的に、「P/Eコポリマー」と呼ばれることがあり、またはある同様な用語で表されることがある。
本発明の特定のプロピレンコポリマーは、更に、(v)実質的にアイソタクチックなプロピレンシーケンスを有し、即ち、それらのシーケンスは、13C NMRで測定したときに、約0.85より大きなアイソタクチック三連子(triad)を有し、好ましくは約0.90より大きく、一層好ましくは約0.92より大きなアイソタクチック三連子を有し、また(vi)1モルのプロピレン当たり約0.05%以下(≦)の総不飽和度(total unsaturation)、好ましくは≦約0.04%、一層好ましくは≦約0.03%、尚も一層好ましくは≦約0.02%の総不飽和度、更にはゼロパーセントと同程度に低い総不飽和度を有することを特徴とする。この第一実施形態のコポリマーにおける低い金属含有量の一つの結果は、そのコポリマーが、調製したときに、約50ppmより多くの金属を含有する同様なコポリマーに比べ、優れた色、例えば透明〜無色透明な色を呈することである。
本発明の他のプロピレンコポリマーは、更に、少なくとも一つの以下の特性を有することを特徴とする:(vii)約−1.20より大きな歪度指数(skewness index)、Six、(viii)本コポリマー中に存在するコモノマーの量、即ち、エチレン及び/又は不飽和コモノマーから誘導された構造単位の量が増やされたときに、本質的に同じ値のまま留まるTおよび低下するTを伴うDSC曲線、ならびに(ix)約14.6ppmおよび約15.7ppmにおける位置エラー(regio-error)に対応する13C NMRピークであって、略等しい強度の13C NMRピーク。特定のこれらの他のコポリマーは、二つまたはそれ以上のこれらの特性により特徴付けられる。一つまたはそれ以上のこれらの付加的な特性を有するプロピレンコポリマー(プロピレン/エチレンコポリマーとプロピレン/α−オレフィンコポリマーとの両方を含む)は、場合によって、個々に及び/又は集合的に、「P/E*コポリマー」と呼ばれることがあり、またはある同様な用語で表されることがある。P/E*コポリマーはP/Eコポリマーのサブクラスである。
第二実施形態においては、本発明は接着剤組成物であり、その組成物は、プロピレン、エチレンおよび、場合によって、一つまたはそれ以上の不飽和コモノマー、例えばC4−20α−オレフィン、C4−20ジエン、ビニル芳香族化合物(例えばスチレン)などのコポリマーを含む。これらのコポリマーは、(i)190Cにおいて、約50cPから約100,000cPまでのブルックフィールド粘度、好ましくは約100cPから75,000cPまで、より好ましくは約500cPから約25,000cPまでのブルックフィールド粘度を有し、(ii)約50mol%より多くのプロピレンから誘導された構造単位、好ましくは少なくとも約55mol%、一層好ましくは少なくとも約60mol%、更に一層好ましくは少なくとも約65mol%のプロピレンから誘導された構造単位、ならびに、エチレンおよび不飽和コモノマーから誘導された構造単位の合わせたモルパーセントが約50モルパーセントを超えないことを条件として、約0.1mol%から約50mol%までのエチレンから誘導された構造単位および0mol%から約50mol%未満までの一つまたはそれ以上の不飽和コモノマーから誘導された構造単位を含むことを特徴とする。この実施形態の特定の変形態様では、これらのコポリマーは、更に、少なくとも一つの以下の特性を有することを特徴とする:(i)約−1.20より大きな歪度指数、Six、(ii)本コポリマー中に存在するコモノマーの量、即ち、エチレン及び/又は不飽和コモノマーから誘導された構造単位の量が増やされたときに、本質的に同じ値のまま留まるTmeおよび低下するTを伴うDSC曲線、ならびに(iii)約14.6ppmおよび約15.7ppmにおける位置エラーに対応する13C NMRピークであって、略等しい強度の13C NMRピーク。これらの変形態様の特定の好ましいコポリマーは、二つまたはそれ以上のこれらの特性により特徴付けられる。この実施形態の他の変形態様においては、それらの組成物はホットメルト接着剤組成物である。
第三実施形態においては、本発明は接着剤組成物であり、その組成物は、プロピレンと一つまたはそれ以上の不飽和コモノマーとのコポリマーを含む。これらのコポリマーは、(i)190Cにおいて、約50cPから約100,000cPまでのブルックフィールド粘度、好ましくは約100cPから75,000cPまで、より好ましくは約500cPから約25,000cPまでのブルックフィールド粘度を有し、(ii)約50mol%より多くのプロピレンから誘導された構造単位、好ましくは少なくとも約55mol%、一層好ましくは少なくとも約60mol%、更に一層好ましくは少なくとも約65mol%の、プロピレンから誘導された構造単位、および約0.1mol%から約50mol%までの間の、不飽和コモノマーから誘導された構造単位、好ましくは約35mol%未満、より好ましくは約25mol%未満の、不飽和コモノマーから誘導された構造単位を含むことを特徴とする。この実施形態の特定の変形態様では、これらのコポリマーは、また、少なくとも一つの以下の特性を有することも特徴とする:(i)約−1.20より大きな歪度指数、Six、(ii)本コポリマー中に存在するコモノマーの量、即ち、不飽和コモノマーから誘導された構造単位の量が増やされたときに、本質的に同じ値のまま留まるTmeおよび低下するTを伴うDSC曲線、ならびに(iii)約14.6ppmおよび約15.7ppmにおける位置エラーに対応する13C NMRピークであって、略等しい強度の13C NMRピーク。これらの変形態様の特定の好ましいコポリマーは、二つまたはそれ以上のこれらの特性により特徴付けられる。この実施形態の他の変形態様においては、それらの組成物はホットメルト接着剤組成物である。
第四実施形態においては、本発明は二つまたはそれ以上のポリマーのブレンドを含む接着剤組成物であり、ここで、そのブレンドの少なくとも一つの成分、即ち、第一成分は:(i)第二および第三実施形態において説明されているプロピレン/エチレンコポリマー及び/又はプロピレン/不飽和コモノマーコポリマー、即ち、P/EコポリマーまたはP/E*コポリマー;および(ii)一つまたはそれ以上のプロピレンホモポリマー;のうちの少なくとも一つを含む。このブレンドの各ポリマー成分の量は、広範囲にわたって様々に変わり得るが、典型的には、上述の第一成分が本ブレンドのうちの少なくとも約50、60、70、80もしくは90重量パーセントまたはそれ以上を構成している。本ブレンドはホモ相(homophasic)またはヘテロ相(heterophasic)のどちらであってもよい。本ブレンドがヘテロ相である場合には、プロピレンホモポリマー及び/又はP/Eコポリマーは連続相または不連続相(即ち、分散相)のどちらであってもよい。この実施形態の特定の変形態様では、それらの組成物はホットメルト接着剤組成物である。
第四実施形態の一つの変形態様においては、本発明は二つまたはそれ以上のポリマーのブレンドを含む接着剤組成物であり、ここで、そのブレンドの第一成分は少なくとも一つのP/EコポリマーまたはP/E*コポリマーを含み、本ブレンドの第二成分は少なくとも一つのプロピレンホモポリマーを含み、そのプロピレンホモポリマーは、実質的にアイソタクチックなプロピレンシーケンスを有することを特徴とし、即ち、それらのシーケンスは、13C NMRで測定したときに、0.85より大きなアイソタクチック三連子を有する(場合によって「P*ポリマー」と呼ばれることがあり、またはある同様な用語で表されることがある)。
第四実施形態の別の変形態様においては、本発明は二つまたはそれ以上のポリマーのブレンドを含む接着剤組成物であり、ここで、そのブレンドの第一成分は少なくとも一つのP/EコポリマーまたはP/E*コポリマーを含み、本ブレンドの第二成分は、P*ポリマー以外の一つまたはそれ以上の熱可塑性ポリマーを含む。典型的には、また、好ましくは、この他のポリマーは、少なくとも一つのポリオレフィン、例えばポリエチレンホモポリマー、エチレン/α−オレフィンコポリマー(例えばLLDPE、HDPE、LDPEなど)、チーグラー−ナッタ触媒もしくはメタロセン系触媒を使用したプロピレンホモポリマーもしくはコポリマー、ブチレン/α−オレフィンコポリマー、エチレン/スチレンコポリマーなど、または他の熱可塑性ポリマー、例えばエチレンビニルアセテート(EVA)、スチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)などである。本ブレンドは、そのブレンドの合計重量をベースとして、あらゆる重量パーセントのこれらの他の成分を含んでいてよいが、典型的には、上述の第一成分が本ブレンドのうちの少なくとも約50、60、70、80もしくは90重量パーセントまたはそれ以上を構成している。
本発明の他の実施形態は、第一実施形態のコポリマー及び/又は他の実施形態の接着剤組成物から製造された物品、ならびにこれらの物品を製作するためのプロセスを含む。例証的な物品としては、食品および非食品包装材料、オムツ、テープなどを含む。本発明の更なる他の実施形態は、ホットメルト型以外の接着剤組成物、例えば感圧型および溶剤型などの接着剤組成物、ならびにビチューメン屋根葺き材、路面標識、繊維(特に不織布製品用の繊維)、ワックス、ペーパーラミネーション、ワイヤーおよびケーブル充填剤、カーペットタイル裏地および木工細工などの用途に有用なP/Eポリマー及び/又はP/E*ポリマーを含有する組成物を含む。
(分子量)
本発明において使用されるP/Eポリマーの重量平均分子量(Mw)は、広範囲にわたって変わり得るが、典型的には、約1,000から約150,000までの間である。好ましくは、最小のMwは約3,000であり、一層好ましくは約5,000、更に一層好ましくは約8,000である。「低分子量」、「低い重量平均分子量」、「低いM」および同様な用語は、約150,000を超えない重量平均分子量、好ましくは約100,000を超えず、一層好ましくは80,000を超えず、更に一層好ましくは約70,000を超えない重量平均分子量を意味する。本発明において使用されるP/Eポリマーの重量平均分子量は、好ましくは、約1,000から約60,000までの範囲である。
(多分散性)
本発明の組成物において使用されるP/Eポリマーの多分散性は、典型的には、約1.5から約15までの間である。この多分散性の下限値は、好ましくは2より大きく、一層好ましくは約2.2より大きく、更に一層好ましくは約2.3より大きく、尚も一層好ましくは約2.5より大きい。この多分散性の上限値は、好ましくは約10未満であり、一層好ましくは約8未満、更に一層好ましくは約6未満、尚も一層好ましくは約4未満である。「狭い多分散性」、「狭い分子量分布」、「狭いMWD」および同様な用語は、重量平均分子量(M)と数平均分子量(M)との比(MWDまたはM/M)が約4未満、好ましくは約3.5未満、一層好ましくは約3未満、更に一層好ましくは約2.8未満であることを意味する。好ましい狭い多分散性範囲は約2から約4まで、より好ましくは約2.5から約3.5までである。接着剤組成物、特にホットメルト接着剤組成物において使用するためのP/E*ポリマーは、好ましくは、狭い多分散性を有する。
本発明の組成物において使用されるポリマーブレンドの多分散性は、一部分においては個々のブレンド成分の分子量に依存して、本ブレンドの個々のポリマー成分の分散性よりも大きな分散性を有していてよい。特に、多段反応器プロセスを利用して製造されるブレンドは、広い範囲の多分散性を有していてよく、例えば約2.1の低い値から約100またはそれ以上の高い値までの広い範囲の多分散性を有していてよい。好ましくは、このようなブレンドのM/Mは約2.2から約50までの間であり、より好ましくは約2.3から約20までの間、最も好ましくは約2.3から約10までの間である。
(示差走査熱量測定法)
示差走査熱量測定法(DSC)は、ポリマーの溶融および結晶化を調べるために使用することができる一般的な技法である。DSC測定の一般的な原理および結晶性ポリマーを調べることへのDSCの適用については標準的なテキストで説明されている(例えば、E.A.Turi編集、Thermal Characterization of Polymeric Materials、Academic Press、1981)。本発明の実践において使用される特定のP/E*コポリマーは、本コポリマー中に存在する不飽和コモノマーの量が増やされたときに本質的に同じ値のまま留まるTmeと減少するTとを伴うDSC曲線により特徴付けられる。Tmeは溶融が終了する温度を意味する。Tはピーク溶融温度を意味する。このDSC分析が実施例で例証されている。
(B−値)
「高いB−値」および同様な用語は、プロピレンとエチレンとのコポリマーにおけるエチレン構造単位、またはプロピレン、エチレンおよび少なくとも一つの不飽和コモノマーのコポリマーにおけるエチレン構造単位が、ランダムではない仕方でそのポリマー鎖を横断して分配されていることを意味する。B−値の範囲は0から2までである。B−値が高くなればなるほど、そのコポリマーにおけるこのコモノマー分布がそれだけ多く交互する。B−値が低くなればなるほど、そのコポリマーにおけるこのコモノマー分布がそれだけ多くブロック化またはクラスター化する。例えば米国特許公開公報第2003/0204017 A1号に記載されている如く、非メタロセン系の金属原子を中心としたヘテロアリール配位子触媒を用いて製造されたポリマーの高いB−値は、Koenigの方法(Spectroscopy of Polymers American Chemical Society、Washington、DC、1992)により測定したときに、典型的には少なくとも約1.03であり、好ましくは少なくとも約1.04、より好ましくは少なくとも約1.05であり、いくつかの例では少なくとも約1.06である。これは、メタロセン系触媒を用いて典型的に製造されるプロピレンベースのコポリマーとは非常に異なっており、そのようなプロピレンベースのコポリマーは、一般的には1.00未満のB−値を呈し、典型的には0.95未満のB−値を呈する。B−値を算出するにはいくつかの方法がある;以下で説明されている方法はKoenig, J.L.の方法を利用するものであり、そこでは、1というB−値は、コモノマー構造単位の分布が完全にランダムであることを意味する。Koenigにより開述されているB−値は以下のようにして算出される。
プロピレン/エチレンコポリマーに対するBは:
Figure 0005225686
として定義され、ここで、f(EP+PE)=EPおよびPEの二連子分率(diad fraction)の総和であり;FおよびF=そのコポリマーにおける、それぞれ、エチレンおよびプロピレンのモル分率である。二連子分率は、f(EP+PE)=[EPE]+[EPP+PPE]/2+[PEP]+[EEP+PEE]/2により、三連子データから導出することができる。他のコポリマーに対しても、それぞれのコポリマー二連子を割り当てることにより、類似の仕方でこれらのB−値を算出することができる。例えば、プロピレン/1−オクテンコポリマーに対するB−値の計算は、以下の式:
Figure 0005225686
を使用する。
メタロセン系触媒を用いて製造されたプロピレンポリマーの場合、B−値は、典型的には、0.8から0.95までの間である。これとは対照的に、(以下で説明されているような)活性化された非メタロセン系の金属原子を中心としたヘテロアリール配位子触媒を用いて製造されたプロピレンポリマーのB−値は、典型的には約1.01かそれ以上(≧)であり、好ましくは≧約1.03、より好ましくは≧約1.05、最も好ましくは≧約1.08であり、このB−値は、約1.9より高くないことが好ましいが、約2もの高い値に成り得る。言い換えると、これは、そのような非メタロセン系の金属原子を中心としたヘテロアリール触媒を用いて製造されたプロピレン−エチレンコポリマーの場合には、所与のパーセンテージのエチレンに対して、プロピレンブロック長が比較的短いだけでなく、そのポリマーのエチレン含有量が非常に高くない限り、そのコポリマーには、存在するとしても、非常に僅かな3つもしくはそれ以上の長いシーケンスの逐次的エチレン挿入が存在しているに過ぎないことを意味している。以下の表に示されているデータは例証である。以下の表Aで提供されているデータは、2003年10月30日に公開された米国特許公開公報第2003/0204017 A1号で一般的に説明されているような、活性化された非メタロセン系の金属原子を中心としたヘテロアリール配位子触媒を用いて、Kaoらに付与された米国特許第5,977,251号に記載されているプロセスと同様な溶液ループ重合プロセスで得られたものである。興味深いことに、非メタロセン系の金属原子を中心としたヘテロアリール配位子触媒を用いて製造されたプロピレンポリマーのB−値は、比較的大量のエチレン、例えば>30モル%のエチレンを伴うポリマーの場合であっても、高い値に留まったままである。
(昇温溶出分別法)
結晶化可能な連鎖長分布の測定は、昇温溶出分別法(TREF)により実験規模で達成することができる。個々の分画の相対質量を、より連続的な分布を推定するための基準として使用することができる。L.Wildら(Journal of Polymer Science: Polymer. Physics Ed.、20、441(1982))は、サンプルサイズを縮小し、溶出温度の関数としてその分布を連続的に表すべく、質量検出器を付け加えた。この縮小バージョンの分析的昇温溶出分別法(ATREF)は、分画の実際の単離を問題にするものではなく、それらの分画の重量分布をより正確に決定することを問題にしている。
TREFは、最初、エチレンと高級α−オレフィンとのコポリマーに適用されたが、プロピレンとエチレン(または高級α−オレフィン)とのコポリマーの分析にも使用することができる。プロピレンのコポリマーの分析は、純粋なアイソタクチックポリプロピレンの溶解および結晶化でより高い温度を必要とするが、関連の殆どの共重合生成物は、エチレンのコポリマーで観測された場合と同様な温度で溶出する。表Aは、プロピレンのコポリマーの分析で使用された条件の概要を表している。注記が付されている場合を除き、TREFの条件は、Wildら(同書)およびHazlitt(Journal of Applied Polymer Science: Appl. Polym. Symp.、45、25 (1990))の条件と同じである。
Figure 0005225686
TREFから得られたデータは、溶出温度の関数としての重量分率の正規化プロットとして表されている。分離メカニズムはエチレンのコポリマーの場合と類似のものであり、そこでは、結晶化可能な成分(エチレン)のモル含有量が溶出温度を決定する主要な要因である。プロピレンのコポリマーの場合においては、溶出温度を主に決定するのは、アイソタクチックプロピレン構造単位のモル含有量である。図1は、P/E*コポリマーに対して期待される一つの典型的なタイプの分布を表している。
メタロセンを触媒として使用したプロピレン/エチレンコポリマー曲線の形状(図示せず)は、均一なコポリマーに典型的な形状である。このメタロセンを触媒として使用したコポリマー曲線の形状は、コモノマーの固有のランダムな組み込みに起因する。メタロセンを触媒として使用したコポリマー曲線の形状の顕著な特徴は、高めの溶出温度におけるこの曲線の鋭さまたは急峻さとは対照的な、低めの溶出温度におけるテーリングである。このタイプの非対称性を反映する統計量が歪度である。式1は、この非対称性の測度として、歪度指数、Sixを数学的に表している。
Figure 0005225686
値、Tは、TREF曲線において50℃から90℃までの間で溶出する最大の重量分率の温度として定義される。Tおよびwは、TREF分布における任意のi番目の分画の、それぞれ、溶出温度および重量分率である。これらの分布は、30℃以上で溶出するこの曲線の総面積に関して規格化されている(wの総和が100%になる)。従って、この指数は結晶化されたポリマーの形状のみを反映しており、結晶化されていないあらゆるポリマー(30℃もしくは30℃以下の温度において溶液のままのポリマー)は、式1に示されている計算から除外されている。
(ポリマーの定義および説明)
「ポリマー」という用語は、同一または異なるタイプのモノマーを重合することにより調製された高分子化合物を意味する。「ポリマー」は、ホモポリマー、コポリマー、ターポリマー、インターポリマーなどを含む。
「ホモポリマー」および同様な用語は、単一の種類のモノマーから誘導された構造単位のみから成るポリマー、または本質的にすべての構造単位が単一の種類のモノマーから誘導されたものであるポリマーを意味し、例えばエチレンホモポリマーは、エチレンから誘導された構造単位のみから成るポリマー、または本質的にすべての構造単位がエチレンから誘導されたものであるポリマーであり、プロピレンホモポリマーは、プロピレンから誘導された構造単位のみから成るポリマー、または本質的にすべての構造単位がプロピレンから誘導されたものであるポリマーである。
「インターポリマー」という用語は、少なくとも二つのタイプのモノマーまたはコモノマーの重合により調製されたポリマーを意味する。インターポリマーは、これらに限定するものではないが、コポリマー(通常は、二つの異なるタイプのモノマーまたはコモノマーから調製されたポリマーを指すが、しばしば、三つもしくはそれ以上の異なるタイプのモノマーまたはコモノマーから製造されたポリマーを表すために、「インターポリマー」と互換可能に使用される)、ターポリマー(通常は、三つの異なるタイプのモノマーまたはコモノマーから調製されたポリマーを表す)、テトラポリマー(通常は、四つの異なるタイプのモノマーまたはコモノマーから調製されたポリマーを表す)などを含む。「モノマー」または「コモノマー」という用語は互換可能に使用され、これらの用語は、ポリマーを製造するための反応器に加えられる、重合可能な部分を備えたあらゆる化合物を表す。ポリマーが一つまたはそれ以上のモノマーを含むものとして開述されている場合、例えばポリマーがプロピレンおよびエチレンを含む場合には、そのポリマーは、勿論、それらのモノマー自体、例えばCH=CHではなく、それらのモノマーから誘導された構造単位、例えば−CH−CH−を含む。
「メタロセンで触媒されたポリマー」または同様な用語は、メタロセン系触媒の存在下において製造されたあらゆるポリマーを意味する。「拘束幾何形状触媒で触媒されたポリマー」、「CGCで触媒されたポリマー」または同様な用語は、拘束幾何形状触媒の存在下において製造されたあらゆるポリマーを意味する。「チーグラー−ナッタ触媒で触媒されたポリマー」、「Z−N触媒で触媒されたポリマー」または同様な用語は、チーグラー−ナッタ触媒の存在下において製造されたあらゆるポリマーを意味する。「メタロセン」という用語は、金属原子に結合された少なくとも一つの置換もしくは非置換シクロペンタジエニル基を有する金属含有化合物を意味する。本明細書で使用する場合、「拘束幾何形状触媒」または「CGC」は、この用語がUSP第5,272,236号および第5,278,272号において定義および説明されているものと同じ意味を有する。
「ランダムコポリマー」という用語は、モノマーがそのポリマー鎖を横断してランダムに分配されているコポリマーを意味する。
「結晶性ポリマー」、「結晶性コポリマー」および同様な用語は、実施例において説明されているDSC手順により測定したときに、少なくとも検出可能な融解熱を有するポリマーを意味する。本発明の特定のP/Eポリマーは、1グラム当たり約0.5ジュールから約100ジュールまでの範囲の融解熱(J/g)を有し、好ましくは約1J/gから約80J/gの範囲、より好ましくは約5J/gから約60J/gまでの範囲の融解熱を有する。
本発明の実践において使用される「不飽和コモノマー」は、C4−20α−オレフィン、特にC4−12α−オレフィン、例えば1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセンなど;C4−20ジオレフィン、好ましくは1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、ノルボルナジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)およびジシクロペンタジエン;C8−40ビニル芳香族化合物、例えばスチレン、o−、m−およびp−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルビフェニル、ビニルナフタレンを含むC8−40ビニル芳香族化合物;ならびにハロゲン−置換C8−40ビニル芳香族化合物、例えばクロロスチレンおよびフルオロスチレンなど;を含む。本発明の実践において使用されるこれらの「不飽和コモノマー」は、エチレンおよびプロピレンを含まない。
本発明の実践において使用されるプロピレンコポリマーは、約50mol%より多い量のプロピレンから誘導された構造単位を含み、好ましくは少なくとも約55mol%、より好ましくは少なくとも約60mol%、一層好ましくは少なくとも約65mol%、更に一層好ましくは少なくとも約75mol%、尚も一層好ましくは少なくとも約80mol%のプロピレンから誘導された構造単位を含む。エチレン及び/又は一つもしくはそれ以上の不飽和モノマーから誘導された構造単位の典型的な量は少なくとも約2mol%であり、好ましくは少なくとも約5mol%、より好ましくは少なくとも約10mol%であって、これらのコポリマー中に存在するエチレン及び/又は一つもしくはそれ以上の不飽和モノマーから誘導された構造単位の最大量は、そのコポリマーのうち、典型的には約50mol%を超えず、好ましくは約35mol%を超えず、より好ましくは約25mol%を超えず、更に一層好ましくは約20mol%を超えない。
13C NMR)
本発明のコポリマーは、典型的には、実質的にアイソタクチックなプロピレンシーケンスを有する。「実質的にアイソタクチックなプロピレンシーケンス」および同様な用語は、それらのシーケンスが、13C NMRにより測定された、約0.85より大きなアイソタクチック三連子(mm)を有することを意味し、好ましくは約0.90より大きく、より好ましくは約0.92より大きく、最も好ましくは約0.93より大きいアイソタクチック三連子を有することを意味する。アイソタクチック三連子は当分野において周知であり、例えばUSP第5,504,172号およびWO第00/01745号で説明されており、そこでは、そのアイソタクチックシーケンスが、13C NMRスペクトルにより決定されたそのコポリマー分子鎖における三連子構造単位の観点において言及されている。NMRスペクトルは以下のようにして決定される。
13C NMR分光法は、ポリマーへのコモノマー組み込みを測定するための分野において公知の数多くの技法のうちの一つである。この技法の一例が、Randall(Journal of Macromolecular Science, Reviews in Macromolecular Chemistry and Physics、C29(2 & 3)、201-317 (1989))により、エチレン/α−オレフィンコポリマーにおけるコモノマー含有量を決定するための技術として説明されている。オレフィンインターポリマーのコモノマー含有量を決定するための基本的な手順は、サンプル中の異なる炭素に対応するピークの強度がそのサンプル中に存在する寄与核(contributing nuclei)の総数に正比例するような条件下において13C NMRスペクトルを得ることを要件として含む。この比例性を確かめるための方法が当分野において公知であり、その方法は、パルス後、緩和に充分な時間を掛けることや、ゲート付きデカップリング(gated-decoupling)技法および緩和剤などの使用を要件として含む。ピークまたはピーク群の相対強度は、実際には、それらのピークのコンピューター処理による積分(computer-generated integral)を行うことにより得られる。スペクトルを取得し、ピークの積分を行った後、そのコモノマーに関係したピークが割り当てられる。この割り当ては、公知のスペクトルもしくは文献を参照することにより、またはモデル化合物を合成および分析することにより、または同位体で標識されたコモノマーを使用することにより行うことができる。このコモノマーのモル%値は、例えばRandallが説明しているように、そのコモノマーのモル数に対応する積分値とそのインターポリマーにおけるすべてのモノマーのモル数に対応する積分値との比により決定することができる。
データは、100.4MHzの13C共鳴周波数に相当するVarian UNITY Plus 400MHz NMR分光計を用いて収集される。取得パラメーターは、緩和剤の存在下において定量的な13Cデータ取得を確実に行えるように選択される。データは、プローブヘッドを130℃に加熱した状態で、1つのデータファイル当たり4000個の過渡信号、7秒のパルス繰り返し遅延、24,200Hzのスペクトル幅および32Kデータポイントのファイルサイズでのゲート付きHデカップリングを用いて取得される。サンプルは、クロムアセチルアセトネート(緩和剤)中において0.025Mである約3mLのテトラクロロエタン−d2/オルトジクロロベンゼンの50/50混合物を10mmのNMRチューブに入った0.4gのサンプルに加えることにより調製される。このチューブの上部にできた空間に存在する酸素は純粋な窒素で置換することによりパージされる。サンプルは、そのチューブおよび内容物をヒートガンにより開始される周期的な還流で150℃にまで加熱することにより溶解および均質化される。
データの収集後、それらの化学シフトが、21.90ppmにおけるmmmm五連子(pentad)に対して内部的に参照される。三連子レベル(mm)におけるアイソタクチック性(isotacticity)は、mm三連子(22.5ppmから21.28ppmまで)、mr三連子(21.28〜20.40ppm)およびrr三連子(20.67〜19.4ppm)を表すメチルの積分値から決定される。mm立体規則性(tacticity)のパーセンテージは、mm三連子強度をmm、mrおよびrr三連子の総和で除算することにより決定される。触媒系、例えば(上述の)非メタロセン系の金属原子を中心としたヘテロアリール配位子触媒などを用いて製造されたプロピレン−エチレンコポリマーの場合、mr領域は、PPQおよびPPEからの寄与分を差し引くことにより、エチレンおよび位置エラーに対して補正される。また、プロピレン−エチレンコポリマーの場合、rr領域は、PQEおよびEPEからの寄与分を差し引くことにより、エチレンおよび位置エラーに対して補正される。更に、mm、mrおよびrrの領域にピークをもたらす他のモノマーを伴うコポリマーの場合には、これらの領域に対する積分値は、それらのピークを同定した後、標準的なNMR技法を用いてそれらの干渉ピークを差し引くことにより同様に補正される。これは、例えば様々なレベルのモノマー組み込みの一連のコポリマーを分析することにより、文献の指摘により、同位体標識により、または当分野において公知の他の手段により達成することができる。
非メタロセン系の金属原子を中心としたヘテロアリール配位子触媒、例えば米国特許公開公報第2003/0204017号に記載されている触媒などを用いて製造されたコポリマーの場合、約14.6ppmおよび約15.7ppmにおける位置エラー(regio-error)に相当する13C NMRピークは、位置エラーの前後における規則的な1,2プロピレン挿入を伴う成長ポリマー鎖へのプロピレン構造単位の立体選択的な2,1−挿入エラーの結果であると確信されている。一般的に、所与のコモノマー含有量に対し、位置エラーのレベルが高くなると、そのポリマーの融点およびモジュラスの低下をもたらし、一方、位置エラーのレベルが低ければ低い程、そのポリマーの融点およびモジュラスは共に高くなる。
(Koenig,J.L.によるB−値を算出するための行列法)
プロピレン/エチレンコポリマーの場合、以下の手順を用いてコモノマーの組成およびシーケンス分布を決定することができる。13C NMRスペクトルから積分面積が決定され、各三連子シーケンスのモル分率を決定するため、行列演算に入力される。この後、各三連子のモル分率をもたらすべく、その行列割り当て(matrix assignment)がそれらの積分値と共に使用される。この行列演算は、付加的なピークおよび2,1位置エラーに対するシーケンスを含めるべく修飾されたRandallの方法(Journal of Macromolecular Chemistry and Physics, Reviews in Macromolecular Chemistry and Physics、C29(2&3)、201-317、1989)の線形最小二乗法の実行である。表Bは、この割り当て行列(assignment matrix)において使用された積分領域および三連子の名称を示している。各炭素に付されている番号は、そのスペクトルの領域で炭素が共鳴することを示している。
数学的には、この行列法はベクトル式s=fMであり、式中、Mは割り当て行列であり、sはスペクトル行ベクトルであり、fはモル分率組成ベクトルである。この行列法を成功裏に実行するためには、M、fおよびsは、結果として生じる式が決定または過剰決定(over determined)され(変数と同数または変数より多い独立した式)、その式に対する解が所望の構造情報を算出するのに必要な分子情報を含むように定められていることが必要である。この行列法の第一ステップは、組成ベクトルfの要素を決定することである。このベクトルの要素は、調べているシステムについての構造情報をもたらすべく選択された分子パラメーターであるべきである。コポリマーの場合、合理的な一組のパラメーターは任意の奇数のn−連子(n-ad)分布である。通常は、個々の三連子からのピークは適度に良く分解されており、割り当てが容易であるため、三連子分布がこの組成ベクトルfで最も多く使用される。P/Eコポリマーでの三連子は、EEE、EEP、PEE、PEP、PPP、PPE、EPPおよびEPEである。かなり高い分子量(≧10,000g/mol)のポリマー鎖の場合、13C NMR実験は、EEPとPEEまたはPPEとEPPを識別することができない。すべてのMarkovian P/Eコポリマーは、PEEおよびEPPのモル分率が互いに等しいため、その実行では、均等性による制限(equality restriction)も選択された。PPEおよびEPPでも同じ処理が実施された。上述の二つの均等性による制限は、八個の三連子を六個の独立変数に低減する。明確にする目的で、組成ベクトルfは尚も八個すべての三連子で表される。これらの均等性による制限は、その行列を解くときの内部的な制限として実行される。この行列法の第二ステップは、スペクトルベクトルsを定めることである。通常、このベクトルの要素は、そのスペクトルの明確に定められた積分領域である。決定系を保証するためには、積分値の個数は、独立変数の個数と同じ大きさであることが必要である。第三ステップは、割り当て行列Mを決定することである。この行列は、各積分領域(行)に向けた各三連子(列)における中心モノマー構造単位の炭素の寄与を見出すことにより構築される。どの炭素が中心構造単位に属しているかを決定するときには、ポリマーの伝播方向に関して一貫していることが必要である。この割り当て行列の一つの有用な特性は、各行の総和が、その行の寄与因子である三連子の中心構造単位における炭素の個数に等しいことである。この均等性は容易にチェックすることができ、従って、いくつかの共通データの入力エラーを防ぐことができる。
割り当て行列を構築した後、冗長性検査を行う必要がある。言い換えれば、線形独立列の個数は、その積ベクトルにおける独立変数の個数と同じかそれ以上である必要がある。もしその行列が冗長性試験に合格しなかった場合には、第二ステップに戻り、積分領域を区分化し直した後、冗長性検査に合格するまで割り当て行列を再規定する必要がある。
一般的に、列の個数プラス付加的な制限または制約の個数がその行列Mにおける行の個数よりも大きいときには、その系は過剰決定される。この差が大きければ大きい程、その系はそれだけ多く過剰決定される。系を過剰決定する度合いが大きければ大きい程、それだけ多くこの行列法は、低い信号対雑音(S/N)比データの積分またはいくつかの共鳴の部分的な飽和からもたらされ得る不整合データの補正または同定を行うことができる。
最後のステップは、この行列を解くことである。これは、Solver関数を用いることにより、Microsoft Excelで容易に実行することができる。Solverは、最初に解ベクトル(種々の異なる三連子間のモル比)を推定し、その後、算出された積ベクトルと入力積ベクトルsとの間の差の総和を最小化すべく反復して推定することにより機能する。また、Solverは、一つの入力制限または制約をはっきりとさせる機能も有する。
Figure 0005225686
Figure 0005225686
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1,2挿入プロピレン組成は、すべての立体規則性プロピレンを中心とした三連子シーケンスのモル分率を総和することにより算出される。2,1挿入プロピレン組成(Q)は、すべてのQを中心とした三連子シーケンスのモル分率を総和することにより算出される。モルパーセントは、モル分率に100を掛けることにより算出される。C2組成は、100からPおよびQのモルパーセンテージを引くことにより決定される。
(プロピレンコポリマー)
特に重要な、本発明において使用されるP/Eコポリマーは、プロピレン/エチレン、プロピレン/1−ブテン、プロピレン/1−ヘキセン、プロピレン/4−メチル−1−ペンテン、プロピレン/1−オクテン、プロピレン/エチレン/1−ブテン、プロピレン/エチレン/ENB、プロピレン/エチレン/1−ヘキセン、プロピレン/エチレン/1−オクテン、プロピレン/スチレンおよびプロピレン/エチレン/スチレンを含む。プロピレン/エチレン、プロピレン/1−ヘキセンおよびプロピレン/1−オクテンは好ましいP/Eコポリマーである。
(官能基化プロピレンコポリマー)
「官能基化プロピレンコポリマー」および同様な用語は、プロピレンコポリマーと一つまたはそれ以上の化合物との反応生成物を意味する。プロピレンコポリマーを官能基化するための反応は、フリーラジカル開始剤、アニオン開始剤、カチオン開始剤、放射線、熱的な手段および他の反応開始手段により開始されてよい。反応生成物は、これらに限定するものではないが、フリーラジカル、アニオンおよびカチオンメカニズムにより生成されたグラフトポリマー、ならびにナイトレン挿入反応からもたらされる生成物を含む。
本発明の特定の実施形態においては、本発明のプロピレンコポリマーは、他のポリマーとの適合性を高めるための官能基を導入するため、他のポリマーおよび他の物質との反応性を促進させるための官能基を導入するため、ならびに接着特性及び/又は界面活性を高めるための官能基を導入するために官能基化される。特定の官能基の導入はそのプロピレンコポリマーの界面特性を変化させることがあり、これは、典型的には、界面活性の増大をもたらし、その効果は、しばしば、種々の特性の改善として現れ、そのような特性は、塗装性、強靱性、適合性、接着性および連結層内における密着性などを含む。更に、官能基化プロピレンコポリマーは、以下の特性のうちの一つまたはそれ以上が改善された樹脂を開発するため、一つもしくはそれ以上のポリマーとブレンドされてよい:粘度、耐熱性、耐衝撃性、強靱性、可撓性、引っ張り強さ、圧縮永久ひずみ、応力緩和、耐クリープ性、引き裂き強度、耐ブロッキング性、固化温度、耐摩耗性、収縮力、オイル保持力、顔料保持力およびフィラーキャパシティー(filler capacity)。
本発明のプロピレンコポリマーは、典型的なグラフト反応、水素化反応、ナイトレン挿入反応または当業者に周知の他の官能基化反応により修飾されてよい。好ましい官能基化は、フリーラジカルメカニズムを利用するグラフト反応である。
ラジカル反応によりグラフト可能な様々な種が、個々に、または比較的短いグラフトとして、本ポリマーに付着されてよい。これらの種は、それぞれが少なくとも一つのヘテロ原子を含有した不飽和分子を含む。これらの種は、以下のものに限定する訳ではないが、無水マレイン酸、ジブチルマレアート、ジシクロヘキシルマレアート、ジイソブチルマレアート、ジオクタデシルマレアート、N−フェニルマレイミド、無水シトラコン酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水ブロモマレイン酸、無水クロロマレイン酸、無水ナジン酸、無水メチルナジン酸、無水アルケニルコハク酸、マレイン酸、フマル酸、ジエチルフマレート、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、ならびにそれぞれのエステル、イミド、塩、およびこれらの化合物のディールス−アルダー付加体を含む。また、これらの種はシラン化合物も含む。
ラジカル反応によりグラフト可能なこのシランクラスの材料の種は、本コポリマーに個々に付着されてよく、または比較的短いグラフトとして付着されてもよい。これらの種は、以下のものに限定する訳ではないが、ビニルアルコキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリクロロシランなどを含む。一般的に、このクラスの材料は、これらに限定するものではないが、ケイ素に付着された加水分解性基、例えばアルコキシ基、アシルオキシ基またはハリド基などを含む。また、このクラスの材料は、ケイ素に付着された非加水分解性基、例えばアルキル基およびシロキシ基なども含む。
ラジカル反応によりグラフト可能な他の種が、個々に、または短いグラフト〜比較的長いグラフト(short-to-longer grafts)として本コポリマーに付着されてよい。これらの種は、以下のものに限定する訳ではないが、メタクリル酸;アクリル酸;アクリル酸のディールス−アルダー付加体;種々のメタクリレート(メチル、エチル、ブチル、イソブチル、エチルヘキシル、ラウリル、ステアリル、ヒドロキシエチルおよびジメチルアミノエチルを含む);種々のアクリレート(メチル、エチル、ブチル、イソブチル、エチルヘキシル、ラウリル、ステアリルおよびヒドロキシエチルを含む);グリシジルメタクリレート;トリアルコキシシランメタクリレート、例えば3−(メタクリルオキシ)プロピルトリメトキシシランおよび3−(メタクリルオキシ)プロピルトリエトキシシラン、メタクリルオキシ−メチルトリメトキシシラン、メタクリルオキシメチルトリエトキシシランなど;アクリロニトリル;2−イソプロペニル−2−オキサゾリン;スチレン;α−メチルスチレン;ビニルトルエン;ジクロロスチレン;N−ビニルピロリジノン、ビニルアセテート、メタクリルオキシプロピルトリアルコキシシラン、メタクリルオキシメチルトリアルコキシシランおよびビニルクロリドを含む。
少なくとも一つの上述の種を含む、ラジカル反応によりグラフト可能な種の混合物も使用されてよく、例証的な例としてスチレン/無水マレイン酸およびスチレン/アクリロニトリルを挙げることができる。
熱を利用したグラフトプロセスが反応させるための一つの方法であるが、他のグラフトプロセスも使用することができ、例えば種々の異なる放射線の形態を含む光開始、e−ビーム、レドックスラジカル発生などのグラフトプロセスも使用することができる。
また、それらの官能基化コポリマーは、様々な鎖延長プロセスまたは鎖架橋プロセスにより修飾されてもよく、そのようなプロセスは、これらに限定するものではないが、ペルオキシド−、シラン−、イオウ−、放射線−、またはアジド−ベースの硬化システムを含む。USP第5,869,591号および第5,977,271号は、これらの様々な架橋技術についての充分な説明を提供している。
適切な硬化剤は、ペルオキシド、フェノール、アジド、アルデヒド−アミン反応生成物、置換尿素、置換グアニジン;置換キサンタート;置換ジチオカルバメート;イオウ含有化合物、例えばチアゾール、イミダゾール、スルフェンアミド、チウラミジスルフィド(thiuramidisulfides)、パラキノンジオキシム、ジベンゾパラキノンジオキシム、イオウなど;および一つまたはそれ以上のこれらの物質の組み合わせ;を含む。元素としてのイオウは、ジエン含有ポリマーに対する架橋剤として使用することができる。
いくつかの系、例えばシラングラフト系においては、架橋は架橋触媒を用いて促進されてよく、この機能をもたらすあらゆる触媒を使用することができる。これらの触媒は、一般的に、酸および塩基、特に有機塩基、カルボン酸およびスルホン酸、ならびに有機金属化合物を含み、それらの有機金属化合物は、有機チタネート、有機ジルコネート、ならびに鉛、コバルト、鉄、ニッケル、亜鉛およびスズの錯体またはカルボキシレート含む。ジブチルスズジラウレート、ジオクチルスズマレアート、ジブチルスズジアセタート、ジブチルスズジオクトアート、第一スズアセタート、第一スズオクトアート、鉛ナフテネート、亜鉛カプリレート、コバルトナフテネートなどが適切な架橋触媒の例である。
化学的な架橋剤を使用するのではなく、架橋は、放射線を使用することにより、または電子ビームを使用することにより果たすこともできる。有用な放射線のタイプは、紫外線(UV)もしくは可視線、β線、γ線、X線、または中性子線を含む。放射線は、化合および架橋し得るポリマーラジカルを発生させることにより架橋を果たすものと確信される。
加熱ステップ、湿気硬化ステップおよび放射線照射ステップの組み合わせを使用する二重硬化システムを効果的に用いることができる。二重硬化システムは、USP第5,911,940号および第6,124,370号に開示されている。例えば、ペルオキシドが一つまたはそれ以上のシラン架橋剤と併せて架橋剤として用いられてよく;ペルオキシド架橋剤が放射線と併用されてよく;またはイオウ含有架橋剤がシラン架橋剤と併用されてよい。
また、官能基化は、本コポリマー中にそのような基が存在しているときには、末端の不飽和基(例えばビニル基)または中間の不飽和基でも起こり得る。そのような官能基化は、これらに限定するものではないが、水素化反応、ハロゲン化反応(塩素化反応など)、オゾン化反応、ヒドロキシル化反応、スルホン化反応、カルボキシル化反応、エポキシ化反応およびグラフト反応を含む。あらゆる官能基、例えばハロゲン、アミン、アミド、エステル、カルボン酸、エーテル、シラン、シロキサンなど、または官能基を含む不飽和化合物、例えば無水マレイン酸などを、公知の化学により、末端または中間の不飽和部分と交わるようにして加えることができる。他の官能基化の方法は、USP第5,849,828号、第5,814,708号および第5,717,039号に開示されている方法を含む。
(無水マレイン酸官能基化プロピレンコポリマー)
本発明の一つの実施形態は、無水マレイン酸でグラフトされたプロピレンコポリマーを含む。このグラフト無水マレイン酸プロピレンコポリマーは、少量の加水分解生成物及び/又は他の誘導体を含んでいてよく、または含んでいなくてもよい。一つの特定の実施形態においては、無水マレイン酸でグラフトされる前の本プロピレンコポリマーは、約1から7までの分子量分布を有し、好ましくは約1.5から6まで、より好ましくは約2から5までの分子量分布を有する。約1から7までのすべての個々の値およびサブ範囲がこの範囲内に含まれる。
別の実施形態においては、無水マレイン酸でグラフトされる前の本プロピレンコポリマーは、約0.855g/ccから0.90g/ccまでの密度を有し、好ましくは約0.855g/ccから0.89g/ccまで、より好ましくは約0.855g/ccから0.88g/ccまでの密度を有する。約0.855g/ccから0.90g/ccまでのすべての個々の値およびサブ範囲がこの範囲内に含まれる。
別の実施形態においては、このグラフト反応で使用される無水マレイン酸の量は、約10phr(本プロピレンコポリマーの重量に基づく、100当たりの部数)以下であり、好ましくは約5phr未満、より好ましくは約0.5phrから10phrまで、より一層好ましくは約0.5phrから5phrまでである。約0.05phrから10phrまでのすべての個々の値およびサブ範囲がこの範囲内に含まれる。
別の実施形態においては、このグラフト反応で使用される開始剤の量は、100グラムのオレフィンインターポリマー当たり約10ミリモル以下のラジカル数であり、好ましくは100グラムのオレフィンインターポリマー当たり約6ミリモル以下のラジカル数、より好ましくは100グラムのオレフィンインターポリマー当たり約3ミリモル以下のラジカル数である。100グラムのオレフィンインターポリマー当たり約0.01ミリモルから10ミリモルまでのラジカル数のすべての個々の値およびサブ範囲がこの範囲内に含まれる。
別の実施形態においては、ポリオレフィン鎖にグラフトされる無水マレイン酸構成成分の量は、滴定分析、フーリエ変換赤外分光(FTIR)分析、または何らかの他の適切な方法により測定したときに、約0.05重量パーセント(オレフィンインターポリマーの重量に基づく)よりも大きい。更なる実施形態においては、この量は、約0.25重量パーセントよりも大きく、尚も更なる実施形態では、この量は、約0.5重量パーセントよりも大きい。一つの好ましい実施形態においては、約0.5重量パーセントから約2.0重量パーセントまでの無水マレイン酸がグラフトされる。約0.05重量パーセントより大きなすべての個々の値およびサブ範囲がこのレンジの範囲内であると見なされる。
無水マレイン酸、更には多くの他の不飽和なヘテロ原子含有種は、あらゆる従来の方法により、典型的にはフリーラジカル開始剤、例えばペルオキシドおよびアゾクラスの化合物などの存在下における従来の方法により、または電離放射線により、本ポリマーにグラフトされてよい。有機開始剤が好ましく、例えばペルオキシド開始剤のうちのいずれか一つ、例えばジクミルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシド、t−ブチルペルベンゾアート、ベンゾイルペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、t−ブチルペルオクトアート、メチルエチルケトンペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)−3−ヘキシン、ラウリルペルオキシドおよびtert−ブチルペルアセタートなどが好ましい。適切なアゾ化合物は2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)を含む。これらの有機開始剤は、異なる温度において様々な反応性を有し、種々の異なるタイプのグラフト用のフリーラジカルを発生させることができる。当業者であれば、そのグラフト条件で必要となる適切な有機開始剤を選択することができる。
このグラフトプロセスにおいて使用される開始剤の量およびタイプ、無水マレイン酸の量、更には温度、時間、剪断(shear)、環境、添加剤、希釈剤などを含めた反応条件が、マレイン酸変性(maleated)ポリマーの最終的な構造に影響を及ぼし得る。例えば、無水マレイン酸/無水コハク酸、それらのオリゴマー、ならびに加水分解生成物を含めたそれらの誘導体がグラフトポリマーにグラフトされる程度は、前述の検討項目による影響を受け得る。更に、分岐の程度およびタイプ、ならびに架橋の量も反応の条件および濃度による影響を受け得る。好ましくは、架橋は、マレイン酸変性プロセスの間は最小化される。また、ベースとなるプロピレンコポリマーの組成もマレイン酸変性ポリマーの最終的な構造におけるある役割を果たし得る。結果として生じた構造は、順に、最終製品の特性および使用に影響を及ぼし得る。典型的には、使用される開始剤および無水マレイン酸の量は、それぞれ、その官能基化ポリマーおよびそれのその後の使用に対して要求される望ましいレベルのマレイン酸変性および望ましいメルトフローをもたらすために必要な量を超えない。
このグラフト反応は、ポリマー骨格へのグラフトを最大化し、副反応、例えばオレフィンインターポリマーにグラフトされていないグラフト剤のホモ重合などを最小化する条件下において実施されるべきである。無水マレイン酸(及び/又はそれの誘導体)のうちの幾分かはプロピレンコポリマーにグラフトしないことが考えられ、一般的には、この未反応グラフト剤は最小化される。このグラフト反応は、溶融状態、溶液の状態および膨潤状態などで実施されてよい。また、このマレイン酸変性は、広範囲にわたる様々な装置で実施されてよく、例えば、これらに限定するものではないが、双軸押し出し機、単軸押し出し機、Brabenders、バッチ反応器などで実施されてよい。
本発明の付加的な実施形態は、他のカルボニル含有化合物でグラフトされたプロピレンコポリマーを提供する。一つの実施形態においては、これらのグラフトオレフィンインターポリマーは、グラフト無水マレイン酸プロピレンコポリマーに関して上で説明されているものと同じまたは同様な分子量分布及び/又は密度を有していてよい。別の実施形態では、これらのグラフトプロピレンコポリマーは、上で説明されているようなグラフト無水マレイン酸プロピレンコポリマーで使用されるのと同じまたは同様な量のグラフト化合物および開始剤を用いて調製される。別の実施形態においては、これらのグラフトプロピレンコポリマーは、上で説明されているようにグラフト無水マレイン酸に関する場合と同じまたは同様なレベルのグラフト化合物を含む。
付加的なカルボニル含有化合物は、これらに限定するものではないが、ジブチルマレアート、ジシクロヘキシルマレアート、ジイソブチルマレアート、ジオクタデシルマレアート、N−フェニルマレイミド、無水シトラコン酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水ブロモマレイン酸、無水クロロマレイン酸、無水ナジン酸、無水メチルナジン酸、無水アルケニルコハク酸、マレイン酸、フマル酸、ジエチルフマレート、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、ならびにこれらのいずれかの化合物のエステル、イミド、塩およびディールス−アルダー付加体を含む。
(シラン官能基化プロピレンコポリマー)
他の実施形態においては、本発明は、少なくとも一つのシラン化合物でグラフトされたプロピレンコポリマーを含む。このグラフトシランプロピレンコポリマーは、少量の加水分解生成物及び/又は他の誘導体を含んでいてよく、または含んでいなくてもよい。「シラングラフト」および同様な用語は、一つまたはそれ以上のシラン剤から誘導されたシラン含有部分のポリマー構造の骨格への化学結合を表す。そのような部分は、ポリマー構造内において結合されていてよく(ペンダント基として)、またはポリマー構造の末端で結合されていてよく、また、一つもしくはそれ以上のシラン部分が、その骨格に沿った特定の位置で共に結合されていてもよい。更に、この用語は、あらゆる有意な程度のグラフトポリマーの架橋に先立って架橋反応により二つまたはそれ以上のポリマー鎖を接続する少量のシラン部分も含む。
別の実施形態においては、シランでグラフトされる前のプロピレンコポリマーは、約0.855g/ccから0.90g/ccまでの密度を有し、好ましくは約0.855g/ccから0.89g/ccまで、より好ましくは約0.855g/ccから0.88g/ccまでの密度を有する。約0.855g/ccから0.90g/ccまでのすべての個々の値およびサブ範囲がこの範囲内に含まれる。
別の実施形態においては、このグラフト反応で使用されるシランの量は、約0.05phr(本オレフィンインターポリマーの量に基づく)以下であり、より好ましくは約0.5phrから6phrまで、より一層好ましくは約0.5phrから4phrまでである。約0.05phrから6phrまでのすべての個々の値およびサブ範囲がこの範囲内に含まれる。
別の実施形態においては、このグラフト反応で使用される開始剤の量は、100グラムのオレフィンインターポリマー当たり約4ミリモル以下のラジカル数であり、好ましくは100グラムのオレフィンインターポリマー当たり約2ミリモル以下のラジカル数、より好ましくは100グラムのプロピレンコポリマー当たり約1ミリモル以下のラジカル数である。100グラムのプロピレンコポリマー当たり約0.01ミリモルから4ミリモルまでのラジカル数のすべての個々の値およびサブ範囲がこの範囲内に含まれる。
別の実施形態においては、ポリオレフィン鎖にグラフトされるシラン構成成分の量は、FTIR分析または他の適切な方法により測定したときに、約0.05重量パーセント(プロピレンコポリマーの重量に基づく)以上である。更なる実施形態においては、この量は、約0.5重量パーセント以上であり、尚も更なる実施形態では、この量は、約1.2重量パーセント以上である。一つの特定の実施形態においては、プロピレンコポリマーにグラフトされるシラン構成成分の量は約0.5重量パーセントから4.0重量パーセントまでである。約0.05重量パーセントより大きなすべての個々の値およびサブ範囲がこのレンジの範囲内であると見なされる。
適切なシランは、これらに限定するものではないが、一般式(I):
Figure 0005225686
のシランを含む。この式において、Rは水素原子またはメチル基であり;xおよびyは、xが1のときにはyが1であることを条件として、0または1であり;nは包括的に1から12までの整数であって、好ましくは1から4までであり、各R’は、独立して、有機基であって、この有機基は、これらに限定するものではないが、1個から12個までの炭素原子を有するアルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ)、アリールオキシ基(例えばフェノキシ)、アラルオキシ(araloxy)基(例えばベンジルオキシ)、脂肪族もしくは芳香族のシロキシ基、芳香族アシルオキシル基、1個から12個までの炭素原子を有する脂肪族アシルオキシ基(例えばホルミルオキシ、アセチルオキシ、プロパノイルオキシ)、アミノもしくは置換アミノ基(アルキルアミノ、アリールアミノ)、または1個から6個までの炭素原子を有する低級アルキル基を含む。
一つの実施形態においては、シラン化合物は、ビニルトリアルコキシシラン、ビニルトリアシルオキシシランまたはビニルトリクロロシランから選択される。更に、本プロピレンコポリマーに効果的にグラフトする、及び/又は本プロピレンコポリマーを効果的に架橋するあらゆるシランまたはシランの混合物を本発明の実践において使用することができる。適切なシランは、エチレン的に不飽和なヒドロカルビル基、例えばビニル基、アリル基、イソプロペニル基、ブテニル基、シクロヘキセニル基またはγ−(メタ)アクリルオキシアリル基などと、加水分解性基、例えばヒドロカルビルオキシ基、ヒドロカルボニルオキシ基もしくはヒドロカルビルアミノ基、またはハリドなどとの両方を含む不飽和シランを包含する。加水分解性基の例は、メトキシ基、エトキシ基、ホルミルオキシ基、アセトキシ基、プロプリオニルオキシ基、クロロ基、およびアルキル基またはアリールアミノ基を含む。好ましいシランは、本ポリマーにグラフトすることができる不飽和アルコキシシランである。これらのシランおよびそれらを調製する方法はUSP第5,266,627号でより詳しく説明されている。好ましいシランは、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−(トリメトキシシリル)プロピルメタクリレート(γ−(メタ)アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン)およびそれらの化合物の混合物を含む。
シランは、あらゆる従来の方法により、典型的にはフリーラジカル開始剤、例えばペルオキシドおよびアゾクラスの化合物などの存在下における従来の方法により、または電離放射線により、本ポリマーにグラフトすることができる。有機開始剤が好ましく、例えばペルオキシド開始剤のうちのいずれか一つ、例えばジクミルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシド、t−ブチルペルベンゾアート、ベンゾイルペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、t−ブチルペルオクトアート、メチルエチルケトンペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、ラウリルペルオキシドおよびtert−ブチルペルアセタートなどが好ましい。適切なアゾ化合物は2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)を含む。
使用される開始剤およびシランの量は、シラングラフトポリマーの最終的な構造、例えばグラフトポリマーにおけるグラフトの程度および硬化ポリマーにおける架橋の程度などに影響を及ぼし得る。結果として生じた構造は、順に、最終製品の物理的および機械的特性に影響を及ぼし得る。典型的には、使用される開始剤およびシランの量は、望ましいレベルの架橋度およびそのポリマーにおける結果的な望ましい特性をもたらすために必要な量を超えない。
このグラフト反応は、ポリマー骨格へのグラフトを最大化し、副反応、例えばポリマーにグラフトされていないグラフト剤のホモ重合などを最小化する条件下において実施されるべきである。もし存在する場合には、幾分かのシラン剤が、その分子構造の立体的特性、低い反応性及び/又は他の理由により、極僅かなホモ重合を受ける。
シラン変性(silanated)グラフトの硬化(架橋)は架橋触媒で促進され、特定のグラフトシランの架橋を効果的に促進させるあらゆる触媒を使用することができる。これらの触媒は、一般的に、酸および塩基、ならびに有機金属化合物を含み、それらの有機金属化合物は、有機チタネート、有機ジルコネート、ならびに鉛、コバルト、鉄、ニッケル、亜鉛およびスズの錯体またはカルボキシレート含む。ジブチルスズジラウレート、ジオクチルスズマレアート、ジブチルスズジアセタート、ジブチルスズジオクトアート、第一スズアセタート、第一スズオクトアート、鉛ナフテネート、亜鉛カプリレート、コバルトナフテネートなどを使用することができる。触媒の量は、問題としている特定の系に依存するであろう。
特許請求されている本発明の特定の実施形態においては、放射線照射ステップ、加熱ステップ、湿気を与えるステップおよび架橋ステップの組み合わせを利用する二重架橋システムを効果的に使用することができる。例えば、ペルオキシド架橋剤をシラン架橋剤と併せて使用すること、ペルオキシド架橋剤を放射線と併せて使用すること、またはイオウ含有架橋剤をシラン架橋剤と併せて使用することが望ましい場合があり得る。二重架橋システムについてはUSP第5,911,940号および第6,124,370号で説明されている。
(触媒)
本発明の実践において使用されるP*およびP/E*ポリマーは、一つまたはそれ以上の活性化剤、例えばアルモキサンとの組み合わせにおける非メタロセン系の金属原子を中心としたヘテロアリール配位子触媒を用いて製造される。特定の実施形態においては、この金属は、ハフニウムおよびジルコニウムのうちの一つまたはそれ以上である。
より詳細には、この触媒の特定の実施形態において、ヘテロアリール配位子触媒でのハフニウム金属の使用は、ジルコニウム金属に比べ、より好ましいことが判明している。広範囲の補助配位子置換基は、高められた触媒性能を提供することができる。特定の実施形態における触媒は、配位子および金属前駆体を含む組成物であり、その組成物は、場合によって、活性化剤、活性化剤の組み合わせまたは活性化剤パッケージ(activator package)を付加的に含んでいてよい。
P*およびP/E*ポリマーを製造するために使用される触媒は、補助配位子−ハフニウム錯体、補助配位子−ジルコニウム錯体および場合によって活性化剤を含む触媒を付加的に含み、それらの付加的な触媒は、重合および共重合反応、特にオレフィン、ジオレフィンまたは他の不飽和化合物であるモノマーを伴う重合および共重合反応を触媒する。開示されている配位子を使用するジルコニウム錯体、ハフニウム錯体、組成物または化合物は、本発明の実践に有用な触媒の範囲内である。金属−配位子錯体は中性または荷電状態であってよい。配位子と金属との比も様々であってよく、正確な比は、配位子および金属−配位子錯体の性状に依存する。一つまたは複数のこれらの金属−配位子錯体は種々の異なる形態を取ってよく、例えばそれらの錯体はモノマー、ダイマーまたはさらにより高次の形態であってよい。
一つの適切なクラスの有機金属活性化剤または共触媒はアルモキサンであり、アルキルアルミノキサンとも呼ばれている。アルモキサンは、付加重合触媒を調製すべく、メタロセン型触媒化合物と共に使用するための周知の活性化剤である。アルモキサンおよび修飾アルモキサンを調製するための様々な方法があり、それらのうちの非制限的な例が米国特許第4,665,208号、第4,952,540号、第5,091,352号、第5,206,199号、第5,204,419号、第4,874,734号、第4,924,018号、第4,908,463号、第4,968,827号、第5,308,815号、第5,329,032号、第5,248,801号、第5,235,081号、第5,157,137号、第5,103,031号、第5,391,793号、第5,391,529号、第5,693,838号、第5,731,253号、第5,731,451号、第5,744,656号;欧州特許公開公報第EP−A−561476号、第EP−A−279586号および第EP−A−594218号;ならびにPCT公開公報WO第94/10180号に開述されている。好ましいアルモキサンは、トリ(C3−6)アルキルアルミニウム修飾メチルアルモキサン、特にトリ(イソブチル)アルミニウム修飾メチルアルモキサンであり、Akzo Nobel,Inc.からMMAO−3Aとして商業的に入手することができる。
活性化剤として、または第三の成分として、アルモキサン、または修飾アルモキサンを使用することは、本発明の範囲内である。即ち、本化合物は、単独で使用されてもよいし、または他の中性もしくはイオン性の活性化剤と組み合わせて使用されてもよく、例えばトリ(アルキル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート化合物、トリスペルフルオロアリール化合物、ポリハロゲン化ヘテロボランアニオン(WO第98/43983号)およびそれらの化合物の組み合わせなどとの併用で使用されてもよい。第三の成分として使用するときには、用いられるアルモキサンの量は、一般的に、単独で用いられた際にその金属錯体を効果的に活性化するのに必要な量よりも少ない。
イオン化共触媒は、活性プロトン、またはそのイオン化化合物のアニオンに連合した(但し、そのようなアニオンに配位されていない、もしくはゆるく配位されているに過ぎない)いくつかの他のカチオンを含んでいてよい。そのような化合物などが欧州公開公報第EP−A−570982号、第EP−A−520732号、第EP−A−495375号、第EP−A−500944号、第EP−A−277003号および第EP−A−277004号、ならびにUSP第5,153,157号、第5,198,401号、第5,066,741号、第5,206,197号、第5,241,025号、第5,384,299号および第5,502,124号に記載されている。前述の活性化剤の中でも好ましいものは、アンモニウムカチオンを含む塩、特に、一個または二個のC10−40アルキル基を含有したトリヒドロカルビル−置換アンモニウムカチオン、特にメチルビス(オクタデシル)アンモニウム−およびメチルビス(テトラデシル)アンモニウム−カチオン、ならびに非配位性アニオン、特にテトラキス(ペルフルオロ)アリールボレートアニオン、特にテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを含む塩である。このカチオンは、異なる鎖長のヒドロカルビル基の混合体を含んでいてよい。例えば、二個のC14、C16またはC18アルキル基と一個のメチル基との混合体を含む商業的に入手可能な長鎖アミンから誘導されたプロトン化アンモニウムカチオン。そのようなアミンは、Kemamine(商標) T9701の商品名でWitco Corp.から入手可能であり、また、Armeen(商標)M2HTの商品名でAkzo−Nobelから入手可能である。メチルジ(C14−20アルキル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートが最も好ましいアンモニウム塩活性化剤である。
活性プロトンを含んでいないが活性触媒組成物を形成することができるイオン性化合物、例えば前述の非配位性アニオンのフェロセニウム塩などをイオン化することを利用する活性化方法もここでの使用が想定されており、そのような活性化方法はEP−A−426637号、EP−A−573403号およびUSP第5,387,568号に記載されている。
一つのクラスの共触媒は、総称的にエキスパンデッド(expanded)アニオンと呼ばれている(詳細は、USP第6,395,671号に開示されている)非配位性のアニオンを含んでおり、これらの共触媒は、オレフィン重合用の金属錯体を活性化するために好適に使用することができる。一般的に、これらの共触媒(イミダゾリド、置換イミダゾリド、イミダゾリニド、置換イミダゾリニド、ベンズイミダゾリドまたは置換ベンズイミダゾリドアニオンを有する共触媒により例証される)は、以下のように表すことができる:
Figure 0005225686
式中:
A*は、カチオン、特にプロトンを含有するカチオンであり、好ましくは一個または二個のC10−40アルキル基を含有するトリヒドロカルビルアンモニウムカチオン、特にメチルジ(C14−20アルキル)アンモニウム−カチオンであり、
は、出現毎に独立して、水素を入れずに30個までの原子、水素もしくはハロ、ヒドロカルビル、ハロカルビル、ハロヒドロカルビル、シリルヒドロカルビル、またはシリル、(モノ−、ジ−およびトリ(ヒドロカルビル)シリルを含む)基、好ましくはC1−20アルキルであり
J*はトリス(ペンタフルオロフェニル)ボランまたはトリス(ペンタフルオロフェニル)アルマン(alumane))である。
これらの触媒活性化剤の例は:ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン)イミダゾリド、ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン)−2−ウンデシルイミダゾリド、ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン)−2−ヘプタデシルイミダゾリド、ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン)−4,5−ビス(ウンデシル)イミダゾリド、ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン)−4,5−ビス(ヘプタデシル)イミダゾリド、ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン)−イミダゾリニド、ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン)−2−ウンデシルイミダゾリニド、ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン)−2−ヘプタデシルイミダゾリニド、ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン)−4,5−ビス(ウンデシル)イミダゾリニド、ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン)−4,5−ビス(ヘプタデシル)イミダゾリニド、ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン)−5,6−ジメチルベンズイミダゾリド、ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン)−5,6−ビス(ウンデシル)ベンズイミダゾリド、ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)アルマン)イミダゾリド;ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)アルマン)−2−ウンデシルイミダゾリド、ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)アルマン)−2−ヘプタデシルイミダゾリド、ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)アルマン)−4,5−ビス(ウンデシル)イミダゾリド、ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)アルマン)−4,5−ビス(ヘプタデシル)イミダゾリド、ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)アルマン)イミダゾリニド、ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)アルマン)−2−ウンデシルイミダゾリニド、ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)アルマン)−2−ヘプタデシルイミダゾリニド、ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)アルマン)−4,5−ビス(ウンデシル)イミダゾリニド、ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)アルマン)−4,5−ビス(ヘプタデシル)イミダゾリニド、ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)アルマン)−5,6−ジメチルベンズイミダゾリド、およびビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)アルマン)−5,6−ビス(ウンデシル)ベンズイミダゾリド;のトリヒドロカルビルアンモニウム−塩、特にメチルジ(C14−20アルキル)アンモニウム−塩を含む。
他の活性化剤は、PCT公開公報WO第98/07515号に記載されている活性化剤、例えばトリス(2,2’,2’’−ノナフルオロビフェニル)フルオロアルミネートなどを含む。種々の活性化剤の組み合わせも使用することができ、例えばアルモキサンとイオン化活性化剤とを組み合わせて使用することができ、例えば第EP−A−0 573120号、PCT公開公報WO第94/07928号およびWO第95/14044号、ならびにUSP第5,153,157号および第5,453,410号を参照のこと。WO第98/09996号は、過塩素酸塩、過ヨウ素酸塩およびヨウ素酸塩(それらの水和物を含む)を伴う活性化触媒化合物を開述している。WO第99/18135号は、有機ホウ素アルミニウム活性化剤の使用を開述している。第EP−A−781299号は、非配位性適合(compatible)アニオンとの組み合わせにおけるシリリウム塩の使用を開述している。他の活性化剤または触媒化合物を活性化させるための他の方法は、例えばUSP第5,849,852号、第5,859,653号、第5,869,723号、第EP−A−615981号およびPCT公開公報WO第98/32775号に記載されている。
また、上述の金属錯体は、一つより多くの上述の活性化剤または活性化方法と組み合わせることもできる。本触媒組成物中におけるそれらの活性化剤成分と金属錯体とのモル比は、適切には0.3:1から2000:1までの間の範囲であり、好ましくは1:1から800:1まで、最も好ましくは1:1から500:1までの範囲である。活性化剤が、イオン化活性化剤、例えばアニオンテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素または強ルイス酸トリスペンタフルオロフェニルホウ素をベースとしたイオン化活性化剤などである場合、その活性化剤成分の金属またはメタロイドと金属錯体とのモル比は、好ましくは、03:1から3:1までの間の範囲である。
「非メタロセン」という用語は、その触媒の金属が置換または非置換シクロペンタジエニル環に付着されていないことを意味する。非メタロセン系の金属原子を中心としたアリール及び/又はヘテロアリール配位子触媒については、USP第6,750,345号、第6,727,361号、第6,713,577号および第6,706,829号でより詳しく説明されている。
本発明の実践において使用されるP/E*ポリマーを製造するために用いられる触媒は優れた反応性を呈し、これは、順に、例えば同等の(例えば、それぞれの触媒が同じ金属中心を有する)メタロセン系触媒の場合に必要となる量よりも、その重合反応で必要となる触媒の量が少なくてすむことを意味する。言い換えると、この状態は、ポリマー生成物中に残留する金属が少なくなることを意味し、これは、順に、電気伝導度および変色に対する抵抗性が良好になることを意味することができる。本発明の実践において使用されるP/E*ポリマーは、典型的には約50ppm未満の金属を含み、好ましくは約40ppm未満、より好ましくは約30ppm未満、更に一層好ましくは約20ppm未満、尚も一層好ましくは約10ppm未満の金属を含む。そのポリマーにおける金属のソースは、配位子(IVB族のTi、ZrまたはHf)および活性化剤(IIIA族のBまたはAl)の両金属中心を含む。
(P*ポリマーおよびP/E*ポリマーに対するプロセスの説明)
本発明の実践において使用されるP*ポリマーおよびP/E*ポリマーを含めたポリマーは通常のプロセスにより製造することができる。一つの実施形態においては、本プロセス試薬(process reagents)、即ち、(i)プロピレン、(ii)エチレン及び/又は一つもしくはそれ以上の不飽和コモノマー、(iii)触媒、ならびに(iv)場合によって、溶媒及び/又は分子量調整剤(例えば水素)が、適切な設計の単一の反応容器、例えば攪拌タンク、ループ、流動床などに供給される。これらのプロセス試薬は、所望のポリマーを形成させるべく、適切な状態(例えば、溶液、スラリー、気相、懸濁液、高圧)の下で反応容器内において接触させられ、その後、その反応器の生産物が反応後処理用に回収される。この反応器からのすべてのアウトプット(output)は、一度に回収することができ(シングルパス反応器または回分反応器の場合など)、または、反応マスのうちの一部のみ、典型的には少量を形成するブリードストリーム(bleed stream)の形態で回収することもできる(アウトプットストリームが、その重合を定常状態条件に維持するため、試薬が加えられるのと同じ速度で反応器から流れ出る連続プロセス反応器の場合など)。「反応マス」という用語は、反応器内の内容量、典型的には重合中または重合後の反応器内の内容量を意味する。反応マスは、反応物、溶媒(存在する場合)、触媒、ならびに生成物および副生成物を含む。回収された溶媒および未反応モノマーは、再利用して反応容器へ戻すことができる。
反応器が運転される重合条件は、公知の従来型のチーグラー−ナッタ触媒を用いるプロピレンの重合の場合と同様である。典型的には、プロピレンの溶液重合は、約−50Cから約200Cまでの間の重合温度で実施され、好ましくは約−10Cから約150Cまでの間、より好ましくは約20Cから約150Cまでの間、最も好ましくは約80Cから150Cまでの間の重合温度で実施され、重合圧力は、典型的には略大気圧から約7MPaまでの間であり、好ましくは約0.2MPaから約5MPaまでの間である。もし水素が存在する場合には、約0.1kPaから約5MPaまでの分圧(その重合の気相部分で測定したときに)が存在し、好ましくは約1kPaから約3MPaまでの間の分圧が存在する。気相重合スキーム、懸濁重合スキームおよび他の重合スキームは、それらのスキームとして標準的な条件を使用する。気相重合プロセスまたはスラリー相重合プロセスでは、そのポリマーの融点以下の温度で重合を実施するのが望ましい。
場合によっては付加的な不飽和モノマーを含む、ここで開述されているP/Eコポリマープロセスでは、反応器に供給されるプロピレンとエチレンとの重量比は、好ましくは10,000:1から1:10までの範囲であり、より好ましくは1,000:1から1:1までの範囲、更に一層好ましくは500:1から3:1までの範囲である。プロピレン/C4−20α−オレフィンコポリマープロセスの場合には、供給されるプロピレンとC4−20α−オレフィンとの重量比は、好ましくは10,000:1から1:20までの範囲であり、より好ましくは1,000:1から1:1までの範囲、更に一層好ましくは1,000:1から3:1までの範囲である。
重合容器から回収された反応マスの反応器後(post-reactor)プロセッシングは、典型的には、触媒の非活性化、触媒残留物の除去、生成物の乾燥などを含む。この後、その回収されたポリマーは、保管及び/又は使用できる状態になる。
単一の反応容器で製造されたP*ポリマーおよびP/E*ポリマーは、所望の狭いMWDおよび他の特徴的特性を有する。しかしながら、もしより広いMWD、例えば約2.5から約3.5までの間のMWD、更により高い値のMWDが所望の場合には、そのプロピレンコポリマーの他の特徴的な特性を実質的に変えることなく、そのコポリマーは、好ましくは多段反応器システムで製造される。15もの広いMWD、より好ましくは10以下、最も好ましくは4〜8のMWDを多段反応器システムで調製することができる。
好ましくは、広いMWDを得るためには、約1.5から約10までの範囲の高い重量平均分子量(MwH)/低い重量平均分子量(MwL)比(MwH/MwL)を有するポリマーをもたらす少なくとも二つの触媒が単一の反応器内で用いられ、そして、使用されるプロセスは、気相プロセス、スラリープロセスまたは溶液プロセスである。より好ましくは、約1.5から約10までの範囲のMwH/MwLを有するポリマーをもたらす少なくとも二つの触媒が単一の反応器内で用いられ、そして、使用されるプロセスは、連続溶液プロセス、特に定常状態における反応器内のポリマー濃度が反応器の内容物の少なくとも10重量%の連続溶液プロセスである。更に一層好ましくは、約1.5から約10までの範囲のMwH/MwLを有するポリマーをもたらす少なくとも二つの触媒が単一の反応器内で用いられ、そして、使用されるプロセスは、定常状態における反応器内のポリマー濃度が反応器の内容物の少なくとも13重量%の連続溶液プロセスである。最も好ましくは、約1.5から約10までの範囲のMwH/MwLを有するポリマーをもたらす少なくとも二つの触媒が単一の反応器内で用いられ、そして、使用されるプロセスは、定常状態における反応器内のポリマー濃度が反応器の内容物の少なくとも15重量%の連続溶液プロセスである。
一つの実施形態においては、本モノマーは、プロピレン、ならびにエチレンおよびC−C20α−オレフィン、特に1−ブテン、1−ヘキセンおよび1−オクテンからなる群より選択される少なくとも一つのオレフィンを含み、190Cにおける本ポリマーの粘度は、好ましくは約50〜100,000cPの範囲であり、より好ましくは約500〜75,000cPの範囲、更に一層好ましくは約1,000〜65,000cPの範囲、最も好ましくは約1,500〜30,000cPの範囲である。いくつかの実施形態では、本明細書で開述されている非メタロセン系触媒は、少なくとも一つの付加的な均一系または不均一系重合触媒と併用し、望ましい特性を有するポリマーブレンドを調製すべく直列または並列に接続された別々の反応器内で使用することができる。そのようなプロセスの一例が、1993年1月29日に出願された、USSN第07/904,770号、更にはUSSN第08/10958号に相当するWO第94/00500号に開示されている。これらの実施形態には、二種類の異なる非メタロセン系の金属原子を中心としたアリール及び/又はヘテロアリール配位子触媒の使用が含まれている。
本触媒系は、重合が溶液重合手順により実施される溶媒に必須成分を加えることにより、均一系触媒として調製されてよい。また、本触媒系は、必須成分を触媒支持材料、例えばシリカゲル、アルミナまたは他の適切な無機支持材料などに吸着させることにより、不均一系触媒として調製および使用されてもよい。不均一な形態または支持された形態で調製するときには、シリカを支持材料として使用することが好ましい。本触媒系の不均一な形態は、スラリー相重合または気相重合において使用されてよい。実践上の制限として、スラリー重合は、ポリマー生成物が実質的に溶けない液体希釈剤中において行われる。好ましくは、スラリー重合用の希釈剤は、5個より少ない炭素原子を有する一つまたはそれ以上の炭化水素である。望ましい場合には、飽和炭化水素、例えばエタン、プロパンまたはブタンなどが希釈剤として全体的または部分的に使用されてよい。同様に、α−オレフィンコモノマーまたは種類の異なるα−オレフィンコモノマーの混合物も、希釈剤として全体的または部分的に使用されてよい。最も好ましくは、希釈剤の主要な部分は、少なくとも、重合されるべき一つまたは複数のα−オレフィンモノマーを含む。
溶液重合条件は、反応のそれぞれの成分に対する溶媒を使用する。好ましい溶媒は、これらに限定するものではないが、反応温度および反応圧力において液体の鉱油および様々な炭化水素を含む。有用な溶媒の具体的な例は、これらに限定するものではないが、アルカン、例えばペンタン、イソペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンおよびノナンなど、更にはケロシンおよびIsopar E(商標)(Exxon Chemicals Inc.から入手可能)を含む、アルカンの混合物;シクロアルカン、例えばシクロペンタン、シクロヘキサンおよびメチルシクロヘキサンなど;ならびに芳香族化合物、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンおよびジエチルベンゼンなど;を含む。
本重合は、バッチ重合プロセスまたは連続重合プロセスとして実施されてよい。連続的なプロセスが好ましく、そこでは、コモノマー(またはモノマー)、更には触媒、溶媒または希釈剤(使用する場合)さえもが連続的に供給され、ポリマー生成物は反応ゾーンから連続的に取り出される。本発明の実践において使用されるインターポリマーを製造するための重合条件は、一般的に、溶液重合プロセスに有用な条件であり、但し、気相重合プロセスおよびスラリー重合プロセスも、適切な触媒および重合条件が用いられることを条件として、有用であると確信される。
(接着剤組成物)
本発明の接着剤組成物は少なくとも一つのP/Eポリマーを含む。典型的には、本接着剤組成物は、本組成物の重量をベースとして、少なくとも約5重量パーセントのP/Eポリマーまたはポリマーブレンドを含み、好ましくは少なくとも約10重量パーセント、より好ましくは少なくとも約15重量パーセントのP/Eポリマーまたはポリマーブレンドを含む。本発明の接着剤組成物は、適切な特性を有する100重量パーセントのP/Eポリマーを含み得るが、典型的には、本接着剤組成物におけるP/Eポリマーまたはポリマーブレンドの最大量は、本組成物の重量をベースとして、約90重量パーセント、または約80重量パーセント、または約70重量パーセントを超えない。好ましくは、本接着剤組成物におけるP/Eポリマーまたはポリマーブレンドは、本組成物の重量をベースとして、約60重量パーセントを超えず、好ましくは約50重量パーセントを超えず、より好ましくは約40重量パーセントを超えない。好ましくは、本P/EポリマーはP/E*ポリマーである。
本接着剤組成物はいかなる形態も取ることができ、例えばホットメルト型、感圧型、溶媒をベースとしたタイプなどの形態を取ることができるが、ホットメルト型の接着剤組成物が本発明の好ましい実施形態である。
本発明の接着剤組成物は一つのP/Eポリマーのみを含むこともできるが、典型的には、また、好ましくは、本接着剤組成物は、更に、一つまたはそれ以上の添加剤、例えば粘着付与剤、可塑剤(エキステンダーオイル)、ワックス、着色剤、酸化防止剤、充填剤などを含む。より好ましくは、本接着剤組成物は、0重量パーセントより大きく、約80重量パーセントまでの少なくとも一つの粘着付与剤;0重量パーセントより大きく、約60重量パーセントまでの少なくとも一つの可塑剤;0重量パーセントより大きく、約50重量パーセントまでの少なくとも一つのワックス;及び/又は0重量パーセントより大きく、約50重量パーセントまでの少なくとも一つの酸化防止剤を含み、ここで、これらの付加的な成分の合計は、本接着剤組成物のうち、約5重量パーセントから約95重量パーセントまでを構成する。
適切な可塑剤またはエキステンダーオイルは、芳香油、ナフテンパラフィン系(naphthenic paraffinic)オイル、または硬化(ホワイト)油、および二つもしくはそれ以上のこれらの材料の混合物を含む。本発明の一つの特別な利点は、本発明の接着剤が有する本質的に低い溶融粘度特性のため、良好なフロー特性およびコーティング特性を達成するのに必要なエキステンダーオイルが、無くてすむか、微量のエキステンダーオイルを必要とするに過ぎないことである。本組成物を処理するのに必要なエキステンダーオイルのレベルの低減は、結果として、本接着剤の粘着性の改善をもたらす傾向があり、また、そのエキステンダーの滲み出しも低減する。
本発明の接着剤組成物に含められ得る、とりわけ適用可能な安定剤または酸化防止剤は、高分子量ヒンダードフェノールおよび多官能性フェノール、例えばイオウ含有フェノールおよびリン含有フェノールなどである。当業者にとって公知のヒンダードフェノールは、フェノールのヒドロキシル基のすぐ近くに立体的に嵩高いラジカルも含有するフェノール系化合物であると説明することができる。詳細には、一般的に、第三級ブチル基が、フェノールのヒドロキシル基に関して相対的な少なくとも一つのオルト位置においてベンゼン環に置換されている。ヒドロキシル基の近傍におけるこれらの立体的に嵩高い置換ラジカルの存在は、その基の伸縮振動数を遅延させる働きをし、また、これに対応して、その基の反応性を妨害する働きも為す。これらのフェノール系化合物の安定化特性をもたらしているのはこの妨害である。
代表的なヒンダードフェノールは;これらに限定するものではないが:2,4,6−トリアルキル化モノヒドロキシフェノール;1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−ベンゼン;ペンタエリトリトールテトラキス−3(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート(IRGANOX(登録商標)1010の商品名で商業的に入手可能);n−オクタデシル−3(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート;4,4’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチル−フェノール);4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−o−クレゾール);2,6−ジ−tertブチルフェノール;6−(4−ヒドロキシフェノキシ)−2,4−ビス(n−オクチル−チオ)−1,3,5トリアジン;2−(n−オクチルチオ)エチル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンゾアート;ジ−n−オクタデシル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジルホスホネート;およびソルビトールヘキサ(3,3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−フェニル)−プロピオネート;を含む。
酸化防止剤は、これらに限定するものではないが、ブチル化ヒドロキシアニソール(「BHA」)またはブチル化ヒドロキシトルエン(「BHT」)を含み、これらの物質は、本調合物を熱的により安定化させるためにも使用される。フォスファイト安定剤、例えばSandozから入手可能なPEPQ(テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェノール)−4,4’−ビフェニレンジホスホニットなども本発明の実践に有用である。これらの安定剤および酸化防止剤は、本調合物のうち、約0.01重量%から約5重量%までの範囲の量で加えられる。
酸化防止剤と併せて公知の協力剤を使用することにより、これらの酸化防止剤の性能を更に高めることができる。これらの公知のいくつかの協力剤は、例えばチオジプロピオネートエステルおよびホスファートである。キレート化剤および金属不活性化剤も使用することができる。これらの化合物の例は、エチレンジアミンテトラ酢酸(「EDTA」)、より好ましくはその塩、およびジサリチラルプロピレンジアミンを含む。ジステアリルチオジプロピオネートは特に有用である。本接着剤組成物に加えるときには、これらの安定剤は、もし使用する場合、一般的には約0.1重量パーセントから約1.5重量パーセントまでの量で存在し、より好ましくは約0.25重量パーセントから約1.0重量パーセントまでの範囲の量で存在する。
本発明のプロピレンコポリマーからホットメルト接着剤を調合するためには、本接着剤の固化または硬化前に結合できるようにするため、粘着付与剤を加えることが望ましい。これの一例は、シリアルの箱の高速密封操作での状況であり、そこでは、箱の折ぶたの重ね合わせは、ホットメルト接着剤を固化させながら、折ぶたを相互に接着させる必要がある。
そのような粘着付与樹脂は、脂肪族、脂環式および芳香族の炭化水素、ならびに修飾炭化水素および水素化バージョン;テルペン、ならびに変性テルペンおよび水素化バージョン;およびロジン、ならびにロジン誘導体および水素化バージョン;更には、二つまたはそれ以上のこれらの粘着付与剤の混合物;を含む。これらの粘着付与樹脂は、70Cから150Cまでの環球法による(ring and ball)軟化点を有し、また、典型的には、ブルックフィールド粘度計を用いて測定したときに、2000センチポアズを超えない350F(177C)における粘度を有する。また、それらの粘着付与樹脂は、種々の異なる水素化レベルまたは飽和度(普通に使用される別の用語である)を有するものを入手することができる。有用な例は、Kingsport,Tenn.に所在するEastman Chemical Co.から入手可能なEastotac(商標)H−100、H−115およびH−130を含み、これらの樹脂は、それぞれ、100C、115Cおよび130Cの軟化点を有する、部分的に水素化された脂環式石油炭化水素樹脂である。これらの樹脂は、種々の異なる水素化のレベルを示すEグレード、Rグレード、LグレードおよびWグレードのものを入手することができ、Eグレードは水素化のレベルが最も低く、Wグレードは水素化のレベルが最も高い。Eグレードは臭素価が15であり、Rグレードは臭素価が5であり、Lグレードは臭素価が3であり、Wグレードは臭素価が1である。Eastman Chemical Co.から入手可能なEastotac(商標)H−142Rは、約140℃の軟化点を有する。他の有用な粘着付与樹脂は、Houston,Tex.に所在するExxon Chemical Co.からすべて入手可能なEsvorez(商標)5300、5400および5637(部分的に水素化された脂肪族石油炭化水素樹脂)、ならびにEscorez(商標)5600(部分的に水素化された芳香族修飾石油炭化水素樹脂);Akron,Ohioに所在するGoodyear Chemical Co.から入手可能なWingtack(商標)Extra(脂肪族、芳香族石油炭化水素樹脂);Wilmington,Delawareに所在するHercules,Inc.から入手可能なHercolite(商標)2100(部分的に水素化された脂環式石油炭化水素樹脂);Cray Valleyから入手可能なNorsolene(商標)炭化水素樹脂;およびArakawa Europe GmbHから入手可能なArkon(商標)water white(水素化された炭化水素樹脂);を含む。
種々の異なる水素化レベルで入手可能な数多くのタイプのロジンおよび変性ロジンが存在し、そのようなロジンは、ガムロジン、ウッドロジン、トールオイルロジン、蒸留ロジン、二量体ロジンおよび重合ロジンを含む。いくつかの特定の変性ロジンは、ウッドロジンおよびトールオイルロジンのグリセロールエステルおよびペンタエリトリトールエステルを含む。商業的に入手可能なグレードの製品は、これらに限定するものではないが、Arizona Chemical Co.から入手可能なSylvatac(商標)1103(ペンタエリトリトールロジンエステル)、Wayne,N.J.に所在するUnion Campから入手可能なUnitac(商標)R−100 Lite(ペンタエリトリトールロジンエステル)、Herculesから入手可能なPermalyn(商標)305(エリトリトール変性ウッドロジン)および同じくHerculesから入手可能なFloral 105(高度に水素化されたペンタエリトリトールロジンエステル)を含む。Sylvatac(商標)R−85および295は、Arizona Chemical Co.から入手可能な、融点が85Cおよび95Cのロジン酸であり、Floral AXは、Hercules Inc.から入手可能な、融点が70℃の水素化ロジン酸である。Nirez V−2040は、Arizona Chemical Co.から入手可能な、フェノール変性テルペン樹脂である。
別の例証的な粘着付与剤であるPiccotac 115は、350F(177C)において約1600センチポアズの粘度を有する。他の典型的な粘着付与剤は、350F(177C)において、1600センチポアズよりもずっと低い粘度、例えば50センチポアズから300センチポアズまでの粘度を有する。
例証的な脂肪族樹脂は、Eastotac(商標)、Escorez(商標)、Piccotac(商標)、Mercures(商標)、Wingtack(商標)、Hi−Rez(商標)、Quintone(商標)、Tackirol(商標)などの商品名で入手可能な樹脂を含む。例証的なポリテルペン樹脂は、Nirez(商標)、Piccolyte(商標)、Wingtack(商標)、Zonarez(商標)などの商品名で入手可能な樹脂を含む。例証的な水素化樹脂は、Escorez(商標)、Arkon(商標)、Clearon(商標)などの商品名で入手可能な樹脂を含む。例証的な混合脂肪族−芳香族樹脂は、Escorez(商標)、Regalite(商標)、Hercures(商標)、AR(商標)、Imprez(商標)、Norsolene(商標)M、Markarez(商標)、Arkon(商標)M、Quintone(商標)などの商品名で入手可能な樹脂を含む。他の粘着付与剤も、それらが本プロピレンコポリマーと適合することを条件として、使用することができる。
本発明の接着剤組成物のワックス成分は、USP第5,081,322号に記載されているものを含め、接着剤組成物、特にホットメルト接着剤組成物においてエチレンビニルアセタート(EVA)と共に使用し得ることが知られているあらゆるワックスであってよい。例証的な石油誘導合成ワックスは、約55Cから約110Cまでの範囲の融点を有するパラフィンおよび微結晶性ワックス、更には低分子量ポリエチレンおよびFischer−Tropschワックスである。ワックスの含有量は、好ましくは、本ブレンド組成物全体のうちの約10wt%から約35wt%までである。可塑剤、顔料および充填剤は、ワックスと共に使用されてよく、またはワックスの一部の代わりに使用されてもよい。可塑剤オイル、例えばUSP第5,143,968号に記載されているものなども、本発明の接着剤組成物において使用されてよい。
充填剤が本発明の接着剤組成物に含められてよい。適切な充填剤は、有機または無機の粒子、例えばクレイ、タルク、チタンジオキシド、ゼオライト、粉末金属などを含む有機または無機の粒子、有機または無機の繊維、例えば炭素繊維、窒化ケイ素繊維、スチールワイヤーまたはメッシュおよびナイロンまたはポリエステルコードなどを含む有機または無機の繊維、ナノサイズの粒子、クレイなど;粘着付与剤、オイルエキステンダー、例えばパラフィン系オイルまたはナプテレン系オイル(napthelenic oils)など;ならびに他の天然および合成のポリマー;を含む。
本プロピレンコポリマーとブレンドするのに適したポリマーは、熱可塑性および非熱可塑性のポリマーを含み、これらのポリマーは天然および合成のポリマーを含む。ブレンド用の例証的なポリマーは、ポリプロピレン(耐衝撃性改質ポリプロピレン、アイソタクチックポリプロピレン、アタクチックポリプロピレン、およびランダムエチレン/プロピレンコポリマーの両方)、様々なタイプのポリエチレン、例えばASTute(商標)、Licocene(商標)、Excerex(商標)、高圧フリーラジカルLDPE、チーグラー−ナッタLLDPE(例えば、Dowlex(商標))およびメタロセンPE(例えば、Exact(商標)、Exceed(商標)、Surpass(商標)、およびTafmer(商標))、拘束幾何形状PE(例えば、Affinity(商標)およびEngage(商標))(チーグラー−ナッタPEおよびメタロセンPEの多段反応器PE(「反応器内」ブレンド)を含む)などを含む様々なタイプのポリエチレン、例えばUSP第6,545,088号、第6,538,070号、第6,566,446号、第5,844,045号、第5,869,575号および第6,448,341号で開示されている生成物など、エチレン−ビニルアセタート(EVA)、エチレン/ビニルアルコールコポリマー、Nucrel(商標)(エチレン/メタクリル酸またはアクリル酸コポリマーおよびそれらのコポリマーのイオノマー)、ポリスチレン、耐衝撃性改質ポリスチレン、ABS、スチレン/ブタジエンブロックコポリマーおよびそれらのブロックコポリマーの水素化誘導体(SBSおよびSEBS)、熱可塑性ポリウレタン、ポリ(ブテン−1−コ−エチレン)ポリマー、ならびに低分子量及び/又は高メルトインデックスのエチレンn−ブチルアクリレートコポリマーを含む。
また、分散剤もこれらの組成物に加えることができる。その分散剤は、自体で、本組成物を、例えば水性条件下において、分散剤が適用されている表面から分散させる化学物質であってよい。また、その分散剤は、化学的に修飾されたときに、本組成物を、分散剤が適用されている表面から分散させる物質であってもよい。当業者に知られているように、これらの分散剤の例は、界面活性剤、乳化剤、および様々なカチオン性、アニオン性または非イオン性の分散剤を含む。アミン、アミドおよびそれらの誘導体などの化合物がカチオン性分散剤の例である。セッケン、酸、エステルおよびアルコールがとりわけ知られたアニオン性分散剤である。分散剤の添加は、ホットメルト接着剤が適用されている製品のリサイクル性に影響を及ぼし得る。
界面活性剤は、様々な公知の表面活性物質から選ぶことができる。これらの物質は、非イオン性化合物、例えば商業的供給業者から入手可能なエトキシレートなどを含む。エトキシレートの例は、アルコールエトキシレート、アルキルアミンエトキシレート、アルキルフェノールエトキシレート、オクチルフェノールエトキシレートなどを含む。他の界面活性剤、例えば数多くの脂肪酸エステルなども使用することができ;例えば、これらに限定するものではないが、グリセロールエステル、ポリエチレングリコールエステルおよびソルビタンエステルなどを使用することができる。
一つの実施形態においては、本発明のプロピレンコポリマーは、粘度を除き(即ち、約100,000cPを超えるブルックフィールド粘度を有する点を除き)、すべての観点において本発明のプロピレンコポリマーと類似したプロピレンコポリマー、例えばThe Dow Chemical Companyから入手可能な特定のVERSIFY(商標)プロピレンベースコポリマーなどの連鎖切断による分解によって製造することができる。分解またはビスブレーキングは、ペルオキシド化合物またはジアゾ化合物を用いるフリーラジカルの発生により促進させることができる。コポリマー及び/又は組成物の粘度を低下または低減させることが望ましい状況においては、分解が望ましい。分解については、USP第6,747,114号でより詳しく説明されている。Ciba Specialty Chemicals Inc.から入手可能なIrgatec(登録商標)CR 76(ポリマーマトリックス中におけるペルオキシド不含の立体障害ヒドロキシルアミンエステル)は、狭い分子量分布の製品をもたらすためのポリプロピレン用の広く認められたビスブレーカーである。
本発明の接着剤組成物はあらゆる従来の方法により調製することができ、EP第0 886 656号に記載されている方法はホットメルト接着剤組成物用の例証である。
接着剤組成物、特にホットメルト接着剤組成物の典型的な産業上の適用分野は、包装、特に低温で使用するための包装、例えば乳製品用の包装または食品の冷凍包装など、および衛生用使い捨て消費者用品、例えばオムツ、女性用ケアパッド、ナプキンなどにおける使用を含む。しかし、より伝統的な最終用途、例えば製本、木工細工およびラベリングなどでさえも、様々な技術分野の認められた基材(art-recognized substrates)への本発明による組成物の適用の自動化手段における最終用途の低温可撓性、耐熱性および効率性から利益を得るであろう。別の実施形態においては、他のポリオレフィン、好ましくはアイソタクチックポリプロピレンを、本発明の接着剤組成物におけるブレンド成分として使用することができる。
本接着剤組成物は、当分野において公知のあらゆる仕方で、特に包装で伝統的に使用されている方法で、所望の基材に適用することができ、または接着することができる。ホットメルト用途の場合、典型的には、関連機器と共に、コーティング用のヘッドまたはノズル、例えばNordson Corporation,Duluth,GAにより製造されたものなどが使用される。本組成物は、望ましい場合には、他の伝統的な形態に加え、微細なライン、ドットまたはスプレーコーティングとして適用することができる。USP第6,582,762号は、噴霧によるホットメルト接着剤の適用の例証である。
本発明のホットメルト接着剤組成物は、一般的に、従来の非晶質ポリ−α−オレフィン(APAO’s)よりも低い軟化点を呈し、これにより、とりわけ焦げ(charring)を低減するため、これまでよりも低い温度で処理することが可能になる。また、本発明のホットメルト接着剤組成物は、改善された硬さ、弾力性および、恐らくは、本発明の組成物が狭い分子量分布のポリプロピレンを含み得ることによる低分子量種の低い移行度またはブルーミングの観点においても、従来のAPAO’sとは異なり得る。使い捨て衛生用品、例えばオムツなどの組み立てでは、本発明のホットメルト接着剤組成物は、APAOをベースとしたホットメルト接着剤組成物よりも低い温度での使用を可能にする。これは、言い換えると、溶け落ち(burn-through)を伴うことなく、より薄いゲージのフィルムの使用を可能にし、これにより、製造廃棄物の低減および製造コストの削減をもたらす。更に、本発明のホットメルト接着剤組成物は、一般的に、現在利用可能なホットメルト接着剤組成物よりも高い引っ張り強さおよび伸びを有し、これは、現行の組成物が適していないすべてのエラストマー用途において役に立つ。本発明の組成物の狭いMw/Mnおよび高い強度特性は、現行のAPAO組成物で利用可能なライン速度とは対照的に、スパイラルスプレープロセスにおけるより高いライン速度を可能にするであろう。
本発明の接着剤組成物は、ホットメルト接着剤、感圧接着剤(PSA)または熱可塑性マーキング組成物としてとして使用することができる。これらの組成物は、ホットメルト接着剤または感圧接着剤を必要とするあらゆる物品、またはホットメルト接着剤もしくは感圧接着剤を含むあらゆる物品を製造するために適用することができる。適切な物品の非限定的な例は、紙製品、包装材料、合板パネル、キッチンカウンター、乗り物、ラベル、使い捨てオムツ、病院用パッド、女性用サニタリーナプキン、手術用ドレープ、テープ、ケース、カートン、トレイ、医療用具および包帯を含む。更なる実施形態においては、本接着剤組成物は、テープ、ケース、カートン、トレイ、医療用具、包帯およびメルトブローン繊維として使用することができる。
いくつかの実施形態においては、本組成物はホットメルト接着剤として使用される。そのようなホットメルト接着剤組成物は、産業上の用途、例えば包装、特に低温で使用するための包装、例えば乳製品用の包装または食品の冷凍包装などを含む産業上の用途、および衛生用使い捨て消費者用品、例えばオムツ、女性用ケアパッド、ナプキンなどにおいて使用することができる。いくつかの他の適切な用途は、製本、木工細工、ビチューメン屋根葺き材およびラベリングを含む。
他の実施形態においては、本接着剤組成物はPSAsとして使用されてよい。そのようなPSA組成物は、シーティング製品(例えば、装飾用シート、反射性シートおよびグラフィカルシート)、ラベルストックおよびテープの支持体に適用することができる。その基材は、所望の用途に依存して、あらゆる適切なタイプの材料であってよい。特定の実施形態においては、基材は、不織布、紙、高分子フィルム(例えば、ポリプロピレン(例えば二軸配向ポリプロピレン(BOPP))、ポリエチレン、ポリ尿素もしくはポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET))または剥離ライナー(例えばシリコン処理ライナー)を含む。
更に別の実施形態においては、本組成物はテープを形成するために使用することができる。例えば、本PSA組成物またはホットメルト接着剤組成物が、テープの支持体の少なくとも一方の側に適用される。この後、本接着剤組成物は、剪断強さを更に改善すべく架橋されてよい。あらゆる適切な架橋法(例えば放射線への暴露、例えば紫外線または電子ビームへの暴露)または架橋用添加剤(例えばフェノール系およびシラン硬化剤)を用いることができる。
本接着剤組成物は、当分野において公知のあらゆる仕方で、特にテープ、ケース、カートン、トレイ、医療用具および包帯を製作するために伝統的に用いられている方法で、所望の基材に適用することができ、または接着することができる。他の実施形態においては、本接着剤組成物は、関連機器と共に、コーティング用のヘッドまたはノズルにより適用されてよい。本接着剤組成物は、望ましい場合には、他の伝統的な形態に加え、微細なライン、ドットまたはスプレーコーティングとして適用することができる。
いくつかの実施形態においては、本接着剤組成物は溶融押し出し法を用いて適用することができる。また、本接着剤組成物は、連続的なプロセスで適用されてよく、またはバッチプロセスで適用されてもよい。バッチプロセスの一例は、複合構造を形成するため、本接着剤組成物が付着されるべき基材と本接着剤を剥離することができる表面との間に本接着剤組成物の一部を配置することである。連続的形成法の一例は、加熱されたフィルム金型から本接着剤組成物を引き抜くステップ、および、その後、その引き抜かれた組成物を移動プラスチックウェブまたは他の適切な基材に接触させるステップを含む。
別の実施形態においては、本接着剤組成物は、溶媒をベースとした方法を用いてコーティングすることができる。例えば、この溶媒をベースとした接着剤組成物は、ナイフコーティング、ロールコーティング、グラビアコーティング、ロッドコーティング、カーテンコーティングおよびエアーナイフコーティングなどの方法によりコーティングすることができる。この後、コーティングされた溶媒ベースの接着剤組成物は、その溶媒を除去すべく乾燥させられる。好ましくは、適用されたその溶媒ベースの接着剤組成物は、乾燥を促進させるため、高温、例えばオーブンによりもたらされる高温などに晒される。
いくつかの実施形態においては、本明細書で開示されている組成物は、路面をマーキングするための熱可塑性マーキング組成物として使用される。これらの熱可塑性マーキング組成物は、ホットメルト押し出し路面標識、ホットメルト噴霧路面標識、ホットメルト手作業(hand applied)路面標識、着色ホットメルト標識自転車レーン、シミュレーションもしくはトレーニング路面標識、予め形成された押し出し交通標識記号もしくはテープ、可撓性で軟質の運動場/遊び場表面標識、船の安全標識、または反射性交通安全コーティングの形態であってよい。熱可塑性マーキング組成物の一般的な調合および説明はUSP第6,552,110号で開示されている。特定の実施形態においては、本熱可塑性マーキング組成物は、プロピレンコポリマー、粘着付与剤、充填剤および、場合によって顔料を含む。好ましくは、その充填剤は、ガラスビーズまたはガラス微小球である。
充填剤は、本熱可塑性マーキング組成物に40重量パーセントから90重量パーセントまでの量で提供され、好ましくは50重量パーセントから90重量パーセントまでの量で提供される。特に好ましい実施形態においては、充填剤は、0重量パーセントから約60重量パーセントまでの砂、0パーセントから約100パーセントまでのドロマイトまたはタルク、0重量パーセントから約50重量パーセントまでのガラス微小球、および1重量パーセントから約20重量パーセントまでの顔料の組み合わせを含むであろう。
本熱可塑性コーティング組成物が反射属性を必要とする場合には、反射性無機充填剤が使用される。一つの特に好ましい反射性無機充填剤はガラス微小球である。反射性無機充填剤が使用されるときには、反射性無機充填剤は、典型的には、本熱可塑性コーティング組成物に少なくとも約5重量パーセントの量で提供され、好ましくは少なくとも約10重量パーセント、より好ましくは少なくとも約20重量パーセントの量で提供される。この反射性無機充填剤は本熱可塑性コーティング組成物に約70重量パーセントを超えない量で提供され、好ましくは約50重量パーセントを超えない量、最も好ましくは約40重量パーセントを超えない量で提供される。
特定の有機充填剤は、典型的には、本調合物(the fonnulation)のコストを低減するために使用される。ドロマイトクレイは適切な増量用充填剤である。使用する場合、ドロマイト充填剤は、本熱可塑性コーティング組成物のうち、少なくとも約10重量パーセントの量で提供され、より好ましくは少なくとも約20重量パーセントの量、最も好ましくは少なくとも約30重量パーセントの量で提供される。このドロマイト充填剤は、本熱可塑性コーティング組成物のうち、典型的には、約80重量パーセントを超えない量で提供され、より好ましくは約75重量パーセントを超えない量、最も好ましくは約70重量パーセントを超えない量で提供される。
本熱可塑性マーキング組成物は、その産業において使用されている様々な技術により適用されるよう容易に設計し得る点において有利である。例えば、押し出し技術、スクリード技術または噴霧技術により有用に適用される単一調合物を開発することができる。
本熱可塑性マーキング組成物は、好ましくは、USP第6,552,110号の実施例2で説明されている技術により測定したときに、少なくとも約1.0N/mmの粘着力を呈し、好ましくは少なくとも約1.2N/mmの粘着力、より好ましくは少なくとも約1.3N/mmの粘着力、最も好ましくは少なくとも約1.5N/mmの粘着力を呈する。
本熱可塑性マーキング組成物は、好ましくは、USP第6,552,110号の実施例2で説明されている技術により測定したときに、少なくとも約70の輝度率を呈し、好ましくは少なくとも約75の輝度率、より好ましくは少なくとも約76の輝度率、最も好ましくは少なくとも約78の輝度率を呈する。
本熱可塑性マーキング組成物は、更に、良好な低温耐摩耗性を呈する。本件調合物は、改善された低温可撓性および低温粘着性を呈し、また、高温において、改善されたスモーク特性および低臭気特性を呈する。本発明の接着剤組成物は、広い適用可能温度範囲を呈し、特に約150Cから約250Cまでの温度で適用可能であり、この特徴が、これらの組成物を種々の異なる手段による適用に適したものにしている。例えば、低めの適用温度、即ち、約150Cから170Cまでの温度で適用できる本組成物の能力が、これらの組成物を押し出しコーティング技術による適用に適したものにしている;その一方で、高めの適用温度、即ち、約200Cから250Cまでの温度で適用できる本組成物の能力が、これらの組成物を噴霧コーティング技術による適用に適したものにしている。本件調合物は、好ましいことに、耐吸塵性であり、また、更に好ましいことに、プロピレンコポリマーを含んでいないシステムに比べ、低い粘度変動性を呈する。
本件調合物は、噴霧技術、スクリード技術および押し出し技術により有用に適用される。更に、本件調合物は、予め形成されたテープとして提供されてもよく、これらのテープは、表面に当てられ、場合によってはローリングなどによる幾分かの加圧下において、例えばガスの炎で加熱することによりその表面に結合される。
本熱可塑性マーキング組成物の例証的な用途は、ホットメルト押し出し路面標識;ホットメルト噴霧路面標識;ホットメルト手作業路面標識;噴霧または押し出しにより適用される着色ホットメルト標識自転車レーン;凍結路面運転のシミュレーション/トレーニング路面の標識;予め形成された押し出し交通標識記号(例えば矢印、文字など)もしくはテープ(例えば交通安全用、情報用、装飾用など)(プレマークまたはホットメルトテープとも呼ばれる);可撓性で軟質の運動場/遊び場表面の標識、例えばタータンなど(例えば、テニスコート、アウトドアおよびインドアスポーツのフローリングなどの標識における);船、油田掘削装置などの安全標識;ならびにトンネル、コンクリート、金属に対する、ガラスビーズまたは他の反射性/自己放輝性(self-glowing)顔料を伴う、反射性交通安全コーティング;における適用である。
一つの好ましい適用においては、本件熱可塑性マーキング組成物はエンボス加工路面標識において使用される。エンボス加工路面標識は、表面にマーキング組成物を押し出しするステップ;反射性粒子、例えばガラスビーズなどをその押し出しされた標識に加えるステップ;および溝または他の隆起を創出するように、その押し出しされた標識をエンボス加工するステップ;により形成される。このようなエンボス加工標識は、それらが高められた水はけをもたらし、夜間の反射特性、特に雨天時における夜間の反射特性を改善する点において望ましい。本発明の熱可塑性マーキング組成物は、それらが、寒い気温条件においてさえ、必要な程度の可撓性、粘着力および摩耗性をもたらすため、エンボス加工路面標識の適用に有利である。
以下の実施例は本発明の更なる例証として提供されたものであり、これらの実施例を制限的なものとして解釈すべきではない。別な具合に指示されていない限り、すべての部数およびパーセンテージは重量ベースで表現されている。
(実施例1(サンプル1〜32))
ポリマーの調製
一連のP/E*コポリマーは、5リットル用のオイルジャケット付きオートクレーブ連続攪拌タンク反応器(CSTR)内で調製された。Ekatoインペラーと磁気的にカップリングされた攪拌機がこの混合をもたらした。反応器は28バールで液を充満して運転された。プロセスの流れは、底部で流入し、上部で流出した。幾分かの反応熱を取り除くため、反応器のジャケットを通じて伝熱オイルを循環させた。反応器の出口にMicro−Motion(商標)質量流量計を設け、この質量流量計により溶液の密度をモニタリングした。反応器の出口にあるすべてのラインは、30バールの蒸気でトレース(traced)され、絶縁(insulated)された。
ShellsSol(商標)100−140溶媒(C異性体の溶媒)、コモノマー、プロピレンおよび水素を反応器に供給した。反応器に送り込まれた溶媒はMicro−Motion(商標)質量流量計で測定された。送り込まれた溶媒は、すべてのサンプルに対して、13kg/hrであった。可変速度隔膜ポンプが溶媒の流量を調節し、溶媒圧力を反応器圧力にまで高めた。プロピレンおよびコモノマーはRheomic(商標)質量流量計で計量され、溶媒の流れに送り込まれた。モノマーの流量は、サンプル28〜30を除き、すべてのサンプルで4kg/hrであり、それらの例外的なサンプルでの流量は2.5kg/hrおよびサンプル30での3.5kg/hrであった。2台のBrooks(商標)流量計/制御装置(1〜50sccmおよび10〜400sccm)を用いて水素の流量を測定および調節し、この流れを溶媒の流れに送り込んだ。グリコール充填熱交換器を用いて全体の流れを冷却した。
完全に自動化された希釈システムを用いて、その送給された触媒錯体を所望の濃度に希釈した。溶媒、ならびに濃縮触媒錯体は、この希釈プロセスの間にMicro-Motion(商標)質量流量計を通じて送り込まれた。同様なシステムを用いて、一次共触媒および二次共触媒を希釈した。反応器への別々な流れの調節により、この共触媒/触媒比が制御された。触媒および二次共触媒は、キャットフラッシュ溶媒流(cat-flush solvent stream)(即ち、全体的な溶媒の流れの一部であって、反応器に送り込まれる別々のフローフィード(flow feed);この流れに、希釈された触媒錯体および二次共触媒が加えられる)により反応器に送り込まれ、その共触媒成分が、溶媒、コモノマー、プロピレンおよび水素を含有するメインのフィードストリームに送り込まれた。サンプル1〜18は図6Aに記述されている触媒錯体を用いて調製され、サンプル19〜46は図6Bに記述されている触媒錯体を用いて調製された。図6Aの触媒は、ハフニウム、[N−[2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル]−α−[2−(1−メチル)フェニル]−6−(1−ナフタンレニル(naphthanlenyl)−κ−C2)−2−ピリジンメタンアミナート(2−)−κN1,κN2]ジメチル−であり、図6Bの触媒は、ハフニウム、[N−[2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル]−α−[2−(1−メチルエチル)フェニル]−6−(1−ナフタンレニル−κ−C2)−2−ピリジンメタンアミナート(2−)−κN1,κN2]ジメチル−である。これらの両触媒錯体に対する一次および二次共触媒は、それぞれ、ビス(水素化獣脂アルキル)メチル(アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートおよび修飾アルモキサンであった。
重合は、溶液の密度を測定する計器の後方の反応器生成物ライン(product line)への触媒キル(catalyst kill)の付加(即ち、反応を止める幾分かの水も含んだ酸化防止剤が供給された)により停止された。他のポリマー添加剤をこの触媒キルと共に加えることができた。この後、反応器流出液ストリーム(effluent stream)は反応器後方ヒーター(post-reactor heater)に入り、このヒーターが、溶媒除去フラッシュ(flash)に付加的なエネルギーを与えた。このフラッシュは、前述の流出液が反応器後方ヒーターを出て、反応器圧力調整バルブにおける圧力が28バールから約6バールへ降下したときに起こった。
このフラッシュされたポリマーは、蒸気でトレースされたジャケット付きの揮発成分除去装置に入った。この揮発成分除去装置で、ポリマーから約90%の揮発成分が取り除かれた。これらの揮発成分は、揮発成分除去装置の上部から出た。そのオーバーヘッドストリーム(overhead stream)は、冷却されたウォータージャケット付きの交換器で殆どが凝縮され、その後、グリコール−クーラーを備えた溶媒/モノマー分離容器に入った。溶媒は、溶解されたモノマー/コモノマーと共に、底部から取り除かれ、モノマーは上部から放出された。そのモノマーの流れはMicro−Motion(商標)質量流量計で測定された。この未反応モノマーの測定値を用いてモノマー変換率を算出した(溶媒中に溶解したモノマーの量も考慮に入れなければならず、その量は、溶媒の流量、ならびに容器内の温度および圧力を用いて算出される)。ポリマーは、揮発成分除去装置内において分離され、ギアポンプで汲み出され、第二の揮発成分除去システムへ送られる。この揮発成分除去装置は、真空(25ミリバール)下で運転され、同じくストリームでトレースされた(was also stream-traced)。揮発成分の含有量は、この真空システムを使用することにより、約200ppmまで低減された。最終的なポリマーは、静的ミキサーを通じてギアポンプにより汲み出され、その後、ペレット化され、水浴中において冷まされた。
添加剤(例えば、酸化防止剤、顔料など)がこの生成物に組み入れられ、それらのポリマーを、約1000ppmのIrgafos 168および2000ppmのIrganox 1076、または約1200ppmのIrganox 1010、もしくは約1000ppmのIrganox 1010、1000ppmのAlkanox 240および60ppmのChimassorb 2020のいずれかを用いて安定化させた。Irgafos(商標)、Irganox(商標)およびAlkanox(商標)は、Ciba Spesialty Chemicalsにより製造されたものであり、Ciba Spesialty Chemicalsの商標である。Irgafos(商標)168はフォスファイト安定剤(トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト)であり、Irganox(商標)1010はヒンダードポリフェノール安定剤(テトラキス(メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート))メタン)であり、Irganox(商標)1076もヒンダードポリフェノール安定剤(オクタデシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート)であり、そして、Alkanox(商標)240は、Great Lakes Chemical Corporationから入手可能なトリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)フォスファイトである。Chimassorb(商標)2020は1,6−ヘキサンジアミン、2,4,6−トリクロロ−1,1,5−トリアジンを伴うN,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)−ポリマーであり、Ciba Spesialty Chemicalsから入手可能である。
これらの実施例で報告されているポリマーを製造するために使用されたプロセス条件が表1−Aに示されている。
試験手順:
溶融粘度は、使い捨てアルミニウムサンプルチャンバーを備えたBrookfield Laboratories DVII+粘度計を用いてASTM D 3236の方法により測定された。使用したスピンドルは、30センチポアズ(cP)から100,000cPまでの範囲の粘度を測定するのに適したSC−31ホットメルトスピンドルである。切刃は、サンプルを、幅が1インチで長さが5インチのサンプルチャンバー内に嵌めるのに充分な小ささの小片に切断するために使用される。サンプルがサンプルチャンバーに入れられ、次に、そのサンプルチャンバーがBrookfield Thermosel(商標)加熱装置に挿入され、ベントニードルノーズプライヤーを用いて所定の位置に固定される。サンプルチャンバーは底部に切り欠きを有し、この切り欠きは、Brookfield Thermosel加熱装置の底部にぴったりと嵌り、これにより、スピンドルが挿入されて回転するときに、確実に、チャンバーが回ることができないように成されている。サンプルは所望の温度(一般的には177Cまたは190C)にまで加熱され、溶融したサンプルがサンプルチャンバーの上面から約1インチ下側にくるまで、付加的なサンプルが加えられる。この粘度計装置が下げられ、スピンドルがサンプルチャンバー内に浸漬される。降下は、粘度計に設けられたブラケットがThermosel加熱装置上に整列するまで続けられる。粘度計が作動され、30パーセントから60パーセントまでの範囲のトルク読み取り値をもたらす剪断速度に設定される。読み取りは、約15分間、または値が安定するまで、ずっと行われ、最終的な読み取り値が記録される。
密度は、ASTM D 792により測定された。成形サンプルは、測定が行われる前に、1時間、23C(±2C)および50%(±5%)の相対湿度でコンディショニングされる。
ショアA硬度は、タイプAデュロメーターで600gを用いるASTM D−2240により測定された。成形サンプルは、測定が行われる前に、40分間、23C(±2C)および50%(±5%)の相対湿度でコンディショニングされる。
軟化点は、Mettler−Toledo FP900サーモシステムを用いてASTM D−3104により測定された。このシステムは、測定セルに対する制御および評価装置として使用されるFP90セントラルプロセッサー、および軟化点を決定するために使用される測定セルであるFP83で構成されている。
針入度(needle penetration)は、ASTM D−1321により測定された。Koehler K95500 Digital針入度計が、Koehler K95600定温針入度計浴と共に使用される。この浴には25C/77Fに維持された脱イオン水が満たされる。
分子量分布は、三つのリニア混合床カラム、300×7.5mm(Polymer Laboratories PLgel Mixed B(10ミクロンの粒径))を備えたPolymer Laboratories PL−GPC−220高温クロマトグラフ装置でのゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用いて決定された。オーブン温度は、160Cのオートサンプラーホットゾーンおよび145Cのウォームゾーンを伴い、160Cである。溶媒は、200ppmの2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールを含有する1,2,4−トリクロロベンゼンである。流量は1.0ミリリットル/分であり、注入サイズは100マイクロリットルである。約0.15重量%のサンプル溶液が、200ppmの2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールを含有する、窒素パージされた1,2,4−トリクロロベンゼン中に、そのサンプルを、穏やかに混合しながら、160Cで2.5時間溶解することにより、注入用に調製される。
分子量の決定は、10個の狭い分子量分布のポリスチレン標準物質(Polymer Laboratoriesから入手した、580〜7,500,000g/モルの範囲のEasiCal(商標)PS1)をそれらの溶出体積と併せて使用することにより演繹された。同等なポリプロピレンの分子量は、Mark−Houwinkの式:
Figure 0005225686
[式中:Kpp=1.90E−04、app=0.725、およびKps=1.26E−04、aps=0.702]に、ポリプロピレン(Th.G. Scholte、N.L.J. Meijerink、H.M. Schoffeleers、およびA.M.G. BrandsによるJ. Appl. Polym. Sci.、29、3763-3782 (1984)に開述されている通りの)およびポリスチレン(E.P. Otocka、R.J. Roe、N.Y. Hellman、P.M. MugliaによるMacromolecules、4、507 (1971)に開述されている通りの)に対する適切なMark−Houwink係数を使用することにより決定される。
示差走査熱量測定(DSC)分析は、TA Instruments, Inc.から入手したモデルQ1000 DSCを用いて実施された。DSC装置のキャリブレーションは以下のようにして行われる。先ず、アルミニウムDSCパンに何もサンプルがない状態で−90℃から290CまでDSCを実行することによりベースラインが得られる。次いで、7ミリグラムのフレッシュなインジウムサンプルを、そのサンプルを180Cに加熱し、10C/分の冷却速度でサンプルを140Cに冷却した後、140Cで1分間、そのサンプルを等温的に維持し、続いて、10C/分の加熱速度でそのサンプルを140Cから180Cに加熱することにより分析する。そのインジウムサンプルの融解熱および融解の発現点が決定され、融解の発現点に対しては156.6Cから0.5Cの範囲内であることがチェックされ、また、融解熱に対しては28.71J/gから0.5J/gの範囲内であることがチェックされる。この後、脱イオン水が、DSCパン内における小滴のフレッシュなサンプルを10C/分の冷却速度で25Cから−30Cに冷却することにより分析される。そのサンプルは、−30Cで2分間、等温的に維持され、10C/分の加熱速度で30Cに加熱される。融解の発現点が決定され、0Cから0.5Cの範囲内であることがチェックされる。
サンプルを、190Cの温度において、プレスして薄いフィルムにする。約5mgから8mgまでのサンプルを計量して採取し、DSCパンに入れる。蓋をパンに押しつけ、大気を確実に閉鎖する。そのサンプルパンをDSCセルに入れた後、できるだけ急速に230Cに加熱する。サンプルをこの温度で約3分間保持する。次いで、そのサンプルを10C/分の速度で−40Cまたは−60Cに冷却し、その温度で3分間等温的に保持する。その後、サンプルを10C/分の速度で230Cに加熱する(これを「第二加熱」と呼ぶ)。結果として得られた第二加熱のエンタルピー曲線が、ピーク融解温度(T、いくつかのサンプル、例えばサンプル番号20などは、二つのこのようなピークを示す)、融解の終点温度(Tme)、融解熱(H)、百分率による結晶化度(%Cryst)、ガラス転移温度(T)およびあらゆる他の興味あるDSC分析項目に関して分析される。これらの量は、結晶化度(パーセント)を除き、ソフトウェアにより自動的に決定され、結晶化度は、以下のようにして融解熱から算出される:J/g単位の結晶化度(パーセント)=((融解熱)/(165J/g)*100)。融解の終点は、その曲線が第二加熱曲線のベースラインへ戻るポイントである。この冷却曲線が、ピーク結晶化温度、結晶化発現温度(Tco)およびあらゆる他の重要なDSC分析項目に関して分析される。繰り返しになるが、これらの指摘された両方の量は、ソフトウェアから直接的に決定される。結晶化の発現点は、その曲線がこの冷却曲線のベースラインから離れるポイントであり、結晶化が始まるポイントを表す。結晶化温度(T)は、その冷却曲線のピーク結晶化温度である。従って、以下の表では、Tは、データが第二加熱エンタルピー曲線とは対照的に冷却曲線から収集されているため、Tcoよりも低い。
機械的な特性はASTM D−1708により測定された。サンプルは、2″×3″×0.080″のプラーク(plaques)を調製すべく、プラテンサイズが12″×9″の積層プレス機で、190Cにおいてゼロ圧力で3分間、20,000lbの力(4″のラム)で2分間、その後25Cに冷却し、20,000lbの力で3分間成形された。これらのプラークから、マイクロ引張試験片(ASTM D−1708)をダイス切断し、最短で3日間、ラボ(lab)内においてコンディショニングした。その後、これらの試験片は、0.876インチのグリップ/ゲージ距離において、空気作動式のグリップを伴う5″/分でのInstron(商標)Model 1125引張試験機で破れるまで引っ張られた。結果は、破断応力、降伏応力、破断時の伸長率(パーセント)、ヤング率および破断エネルギーとして報告される。
特性表の説明:
表1−Bは、177Cおよび190Cの温度におけるブルックフィールド粘度、密度、ショアA硬度、軟化点、25Cにおける針入度、ならびにコモノマーのwt%およびmol%、分子量分布(重量平均分子量M、数平均分子量M、および分子量分布M/Mを含む)、熱挙動(融点T、融解終了点Tmeを含む)、融解熱を165J/gで割り算して100を掛けることにより決定された結晶化度(パーセント)、結晶化温度Tおよび結晶化発現温度Tco、ならびにガラス転移温度T(すべてDSCにより決定)、機械的特性(破断強度、降伏強度、破断時の伸長率(%)、ヤング率および破断エネルギーを含む)、ならびに上で説明されている手順および表1−Aに示されている条件により調製されたポリマーの歪度指数を示している。
表1−Bに示されている材料の場合、190Cにおける粘度は70〜70,700cPの範囲にわたっている。これらの実施例は、接着剤、ビチューメン屋根葺き材またはメルトブローン繊維の用途において使用される場合に相当する低い粘度範囲のP/E*材料を製造することができる能力を示している。これらの測定された粘度は従来の低分子量ポリプロピレンと同程度であり得るが、例えばスパイラルスプレー装置で処理されるときには、これらの材料は、従来の低分子量ポリプロピレンを上回る高められた処理可能性を示す。
また、これらの材料は、69〜123Cの範囲の低い軟化点または51〜121Cの範囲の同様に低い溶融温度も呈する。これらの軟化点または溶融温度は、従来の低分子量ポリプロピレンの場合よりも実質的に低く、従って、これらの材料は、これまでよりも低い温度で処理することができ、その結果、エネルギーコストが下がり、サイクル時間が増大し、また、低めの温度であるため、これまでよりも良好な作業者の安全性がもたらされる。
これらの材料での針入度およびショアA数、それぞれ、3〜69および45〜89デシミリメートル(dmm)およびgは、この材料の硬さをコモノマーの含有量、タイプおよび粘度レベルの関数として変えることができる能力を示している。従って、用途に応じて、比較的軟質の材料でも、比較的硬質の材料でも、どちらでも製造することができる。
これらの材料の分子量分布は比較的狭く(M/M〜2.2−3.3)、これは、従来の低分子量ポリプロピレンに比べ、そのようなP/E*材料から製造された調合物からの外来(extraneous)低分子量材料の移行が少なくなる結果をもたらすことができ、一方、従来の低分子量ポリプロピレンはより広い分子量分布を有し、従って、所与の粘度で、平均してより高い分子量ならびにより低い分子量の材料を有する。これらの材料の結晶化度(パーセント)は3〜46%の範囲であるが、この範囲より高い結晶化度(パーセント)またはこの範囲より僅かに低い結晶化度(パーセント)の材料も容易に製造することができる。コモノマーの含有量を変えることにより、結晶化度レベル(パーセント)が変わる。
これらの材料のガラス転移温度または相対的可撓性も、コモノマーの含有量およびタイプを変更することにより変えることができる。同様に、機械的な特性も、粘度、ならびにコモノマーのタイプおよび含有量を変更することにより、変えることができる。これらの材料の歪度指数は−1.2より大きい。
Figure 0005225686
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サンプル33、34、35および36は、Rextac 2730(サンプルC−1)と比較することができる。これらの実施例は、Rextac 2730の場合と比較し、粘度および結晶化度が同様である;それぞれは、エチレン、ブテン、ヘキセンおよびオクテンの異なるコモノマーを有する。すべての場合において、本発明の実施例と比較例との間には、分子量分布に関して明らかな相違があり、Rextac 2730に比べ、本発明の実施例では分子量分布がずっと狭い(Rextac 2730の場合にはMWDが8.91であるのに比べ、これらの実施例の場合にはMWD=2.22〜3.23である)。狭い分子量分布のサンプルであればあるほど、目標とした分子量及び/又は粘度を有するポリマーが再現性良く製造され、改善された一貫性をもたらすという点において望ましい。
更に、より狭いMWDは、本発明の材料が、より低いおよびより高い分子量分画が少なく、所望のポリマー分子量分画を多く有することを意味する。より低い分子量分画は、接着剤を通じる滲みをもたらすことがあり、これは、その接着剤が付着された物品の表面を汚しかねず、また、基材に対する接着剤の粘着力を低下させることもある。
更に、本発明の実施例では、同等の粘度および結晶化度におけるRextac 2730に比べ、融点が低い。Rextac 2730の場合には融点が89Cであるのに比べ、これらの実施例では、融点は60〜65Cの範囲である。これは、Rextac 2730の場合には軟化点が114Cであるのに比べ、実施例の軟化点は72〜79Cであることにも反映されている。結果として、本発明の材料は低めの温度で処理することができ、これは、ユーザーに対する改善された安全性をもたらす。
尚も更に、本材料は高い温度にまで加熱する必要がないため、本接着剤を処理/接着するために使用されるエネルギーが少なくて済む。本発明の実施例のガラス転移温度は、Rextac 2730の場合と同等またはそれ以下である(前者では−21Cから−32Cであり、後者では−21Cである)。これらの低めのガラス転移温度は、本接着剤のより低い使用温度をもたらす;即ち、本接着剤は、比較例よりも低い温度で基材に接着することができる。
本発明の材料は、Rextac 2730の場合には針入度が38dmmであるのに比べ、実質的により硬い(6dmm、7dmm、18dmmおよび35dmmの針入度)。硬めの材料は、ポリマーの改善された完全性を提供し、また、摩耗および最終的な形態での剥がれに対する改善された抵抗性を提供する。
本発明のポリマーの機械的な特性も、Rextac 2730の場合よりも典型的に優れている。これらの特性は明らかに差別化されており、本ポリマーの結合特性、ならびに変形に対する抵抗性および割裂を伴うことなく伸長させることができる能力を示している。
(実施例2(B−値の計算))
メタロセン触媒の使用:
この実施例は、Koenig J.L.の代数的解釈(algebric interpretation)(Spectroscopy of Polymers American Chemical Society、Wshington, DC、1992)と上で説明されている通りの行列法との両方を用いた、USP第5,616,664号の実施例15により合成されたメタロセン触媒を使用して製造されたプロピレン−エチレンコポリマーに対するB値の計算方法を示す。プロピレン−エチレンコポリマーは、米国特許出願第2003/0204017号の実施例1により製造される。そのプロピレン−エチレンコポリマーが次のようにして分析される。データは、100.4MHzの13C共鳴周波数に相当するVarian UNITY Plus 400MHz NMR分光計を用いて収集される。取得パラメーターは、緩和剤の存在下において定量的な13Cデータを確実に取得することができるように選択される。データは、130℃に加熱されたプローブヘッドを使用し、ゲート付きHデカップリング、1つのデータファイル当たり4000個の過渡信号、7秒のパルス繰り返し遅延、24,200Hzのスペクトル幅および32Kデータポイントのファイルサイズを用いて取得される。サンプルは、10mmのNMRチューブに入った0.4gのサンプルに、クロムアセチルアセトネート(緩和剤)中において0.025Mである、約3mLのテトラクロロエタン−d2/オルトジクロロベンゼンの50/50混合物を加えることにより調製される。このチューブの上部にできた空間に存在する酸素は、純粋な窒素で置換することによりパージされる。サンプルは、そのチューブおよび内容物をヒートガンにより開始される周期的な還流で150Cにまで加熱することにより溶解および均質化される。
データの収集後、それらの化学シフトが、21.90ppmにおけるmmmm五連子に対して内部的に参照される。
メタロセンプロピレン−エチレンコポリマーに対してKoenigの代数的な方法を用いるときには、以下の手順を使用し、Journal of Macromolecular Chemistry and Physicsの「Reviews in Macromolecular Chemistry and Physics」、C29、(2&3)、201-317、(1989)で同定されている積分領域割り当てを用いて、ポリマー中のエチレンの割合(パーセント)が算出される。
Figure 0005225686
Figure 0005225686
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これらの値から、B値は、この代数的な方法により、[(0.172/2)+0.022+(0.044/2)+0.081)]/[2(0.136*0.864)]=0.90であると算出される。
同じコポリマーに対して上で説明されている通りの行列法を使用し、B−値は=0.90であると算出される。この実施例は、上述の行列法が従来の計算方法を用いて得られる結果と同様な結果をもたらすことを示している。
非メタロセン系の金属原子を中心としたヘテロアリール配位子触媒を用いて製造されたコポリマー:
非メタロセン系の金属原子を中心としたヘテロアリール配位子触媒、例えば米国特許出願第2003/0204017号に記載されている触媒などを用いて製造されたプロピレン−エチレンコポリマーに対するB−値は、代数学を使用するKoenigの方法および上で説明されている通りの行列法により算出することができる。代数的な方法および行列法のどちらの場合にも、行列法に対して上で述べられている化学シフト(A−Q)範囲が利用される。
(実施例3(B−値の計算))
非メタロセン系の金属原子を中心としたヘテロアリール配位子触媒の使用:
この実施例は、非メタロセン系の金属原子を中心としたヘテロアリール配位子触媒、例えば、Kaoらに付与されたUSP第5,977,251号に記載されているプロセスと同様な溶液ループ重合プロセスを用いて重合される、米国特許出願第2003/0204017号に記載されている触媒などを用いて製造されたプロピレン−エチレンコポリマーに対するB−値の計算方法を示す。表3は、Koenig J.L.(Spectroscopy of Polymers American Society, Washington, DC, 1992)の定義および上で説明されている通りの行列法を用いて得られたB−値を示している。表3から分かるように、この実施例のプロピレン−エチレンコポリマーは、メタロセン触媒を用いて製造されたコポリマーが呈するB−値よりもずっと高いB−値を呈する。
Figure 0005225686
ここでは詳しく説明されていないが、興味あるポリマーのB−値を計算するための代替的な方法は、公開されている米国特許出願第2003/0204017 A1号で説明されている方法を利用することである。そこで開述されている方法は、Koenigの方法よりも識別力があり、様々な触媒系を用いて製造された種々のコポリマー間の相違を際立たせることができる。上の実施例2のコポリマーは、Koenigの方法の両実施から得られたB−値が0.90であるのに対し、この代替的な方法によれば約1.36のB−値を呈することに留意すべきである。この代替的なB−値の計算方法の場合、1.53のB−値はKoenigによる約1.03のB−値に相当し、1.55のB−値はKoenigによる約1.04のB−値に相当し、1.57のB−値はKoenigによる約1.05のB−値に相当し、1.58のB−値はKoenigによる約1.08のB−値に相当し、また、1.67のB−値はKoenigによる約1.19のB−値に相当する。図7は、様々な触媒を使用したP/EコポリマーのB−値をグラフで表している。非メタロセン系の金属原子を中心としたヘテロアリール配位子触媒を用いて製造されたP/Eコポリマーは、チーグラー−ナッタ触媒またはメタロセン触媒のいずれかを用いて製造されたP/Eコポリマーよりも高いB−値を示している(即ち、よりランダムである)。
(実施例4(P/Eコポリマーに対するH NMR法)
実験:
H NMR分光法を用いてポリマーの不飽和度を特性化する。サンプルは、10mmのNMRチューブに入った0.100gのポリマーに2.5mLの1,1,2,2−テトラクロロエタン−dおよびペルクロロエチレンの50/50混合物を加えることにより調製される。サンプルを加熱し、130℃でボルテックスすることにより、ポリマーを溶解する。H NMRデータは、10mmのX{H}プローブを用いて、400MHz Varian Utility Plus NMR分光計で取得される。各ポリマーサンプルに対して二つのスペクトル(対照スペクトルおよびピーク抑制スペクトル)が取得される。内部標準を用いて、これら二つのスペクトル間における骨格プロトンに対する不飽和プロトンの濃度が表される。これらのスペクトルは、骨格炭素からの大きなプロトン信号を排除することによってダイナミックレンジを広くするため、ピーク抑制条件下で取得される。データ取得パラメーターは以下の通りである:120C、90度のフリップ角度、10kHzの掃引幅、32Kのブロックサイズ、400回の走査、4.4秒の緩和遅延時間、16の飽和出力で4.00秒の飽和遅延時間。
データ分析:
データは、6.00ppmにおける1,1,2,2−テトラクロロエタン−dを参照する化学シフトを伴う1Hzの線幅拡大を用いて処理される。積分によりこれらのピークの相対面積が測定され、骨格プロトンの積分値に対して規格化される。P/Eコポリマーの場合、コモノマーの濃度を用いて、プロピレンおよびエチレンのプロトン信号の相対レスポンスが規格化される。化学シフトは以下の通りである(Resconi, L.「On the Mechanisms of Growing-Chain-End Isomerization and Transfer Reactions in Propylene Polymerization with Isospecific, C2-Symmetric Zirconocene Catalysts」、Journal of Molecular Catalysis A: 146 (1999) 167-178):
(分子構造) (化学シフト/ppm)
内部のビニル 5.6〜5.3
三置換ビニル 5.1〜5.3
末端のビニル 4.9〜5.1
ビニリデン 4.7〜4.8
GPCおよびNMRデータを用いる、1つの連鎖当たりの不飽和度の計算例:
Mn=82400g/molおよびE−含有量=8.3mol%の樹脂に対する1つの連鎖当たりの不飽和数を算出する場合
[Mn/((E−含有量*28)+(P−含有量*42))]*P−含有量*0.000116、従って、[82400/((0.083*28)+(0.917*42))]*0.917*0.000116=0.215の1つの連鎖当たりの不飽和度
Figure 0005225686
本発明のプロピレン分子における1つの連鎖当たりの不飽和度は、メタロセン触媒作用を利用して調製された同様な分子の50%以下である。上の表4から分かるように、本発明のプロピレン分子の場合には、1つの連鎖当たりの最小不飽和度は約0.013(サンプル3)であり、最大不飽和度は約0.114(サンプル38)である。メタロセン触媒作用を利用して調製された同様なサンプルは、約0.151の最小不飽和度および約0.597の最大不飽和度を有する。同じく、チーグラー−ナッタ触媒を用いて調製された同様なサンプルは、約0.043の最小不飽和度および約0.288の最大不飽和度を有する。
また、1モルのプロピレン当たりの不飽和度も表4に示されている。この表および図8から分かるように、1モルのプロピレン当たりの総不飽和度(パーセント)の値は0.05%以下である。メタロセン触媒作用を利用して調製された同様なサンプルは、1モルのプロピレン当たり約0.1%の最小不飽和度を有する。同じく、チーグラー−ナッタ触媒作用を利用して調製された同様なサンプルは、0.05%より大きな最小不飽和度および約0.45%の最大不飽和度を有する。本発明のプロピレンコポリマーは、特徴的に低いレベルの不飽和度を有する。
(実施例5)
表5は、表1−BのMwおよび190Cにおける粘度のデータを繰り返し掲載しており、また、ここでは、これらのデータポイントの10を底とした対数が付け加えられている。Mwおよび190Cにおける粘度に関するこれらの10を底とした対数のデータポイントは、この後、図9で相互に対してプロットされている。このデータの比較から容易に判明するように、本発明の実践において使用されたプロピレンコポリマーは、10を底とした190Cにおける粘度の対数を、10を底とした重量平均分子量Mwの対数に対してプロットしたときに、直線関係に従う。
Figure 0005225686
(実施例6)
本発明の接着剤組成物が、ポリマーを除くすべての成分を177Cに設定された強制空気オーブン内において1パイント用の缶内で一緒に溶融することにより製造された。各調合物のこの部分が溶融された後、これらの容器を177Cに設定されたGlas−Col加熱マントルへ移しCaframoミキサーで攪拌した。この後、本発明のプロピレンコポリマーの小片をこの1パイント用の缶にゆっくりと加え、完全に滑らかになるまで、他の成分と共に混合した。その後、この滑らかな比較的均質な混合物から以下の試験用のサンプル試料を調製した。
引張および伸長用のサンプルは、各生成物を120Cで溶融することにより調製された。20ミルにシムされた(shimmed)ガラスロッドを用い、各材料のフィルムは、一たまりの接着剤をシリコーン剥離紙上に注ぎ、その接着剤上で前述のガラスロッドを引くことにより製造された。冷却後、それらのフィルムをシリコーン剥離ライナーから取り外し、いくつかの場合においては、表面粘着性を低減させるため、タルクで処理した。Carverプレス機およびASTM D−638−4ダイを使用し、引張および伸長試験用のドッグボーンを切断した。
剪断接着不良温度(SAFT)および剥離接着不良温度(PAFT)がASTM D−4498を用いて試験された。SAFTでは500グラムの重りが使用され、PAFTでは100グラムの重りが使用された。Brookfield Thermosel粘度は、ASTM D−3236を用いて試験された。
ラップ(lap)剪断サンプルは、ポリプロピレンおよび高密度ポリエチレンの1インチ×3インチ×0.125インチの試験パネルとして調製された。試験パネルの一端に一たまりの接着剤を適用するため、Nordson Mini Squirt IIIハンドガンを用いて各接着剤を177Cに加熱することにより、1インチ×1インチの接着状態(bond)が製造された。適用後直ちに第二の試験パネルをその溶融した接着剤上に置き、接着剤が固化するまでそのままの状態で保持した。冷却後、ZTS−20ホットナイフを用いて過剰な接着剤を取り除き、1インチ×1インチの接着状態面積を得た。ラップ剪断試験はASTM D−5868を用いて実施された;0.5インチ/分のクロスヘッド速度が用いられた。
サンプル44および46は、表6−Aに示されているように、30%のポリマー、50%のEscorez 5380および20%のKaydolオイルを用いて調合された。180Cおよび190Cにおける粘度が表Xに示されている。粘着付与剤およびオイルの付加は、適用するのにふさわしい範囲にまで粘度を低下させた。両調合物のSAFTは良好で(74Cおよび94C)、優れた高温接着剤性能を示している。調合物2のPAFTは、68Cで特に印象的であった。これらの調合された材料は、良好な機械的特性を呈し、破断するまでの伸長率が特に優れていた。
Figure 0005225686
表6−Bに示されているように、REXTAC 2730、ならびにサンプル33、34、35および36でSAFTおよびRAFTを測定した。これらのサンプルのSAFTは、それぞれ、65C、68C、68Cおよび73Cで、REXTAC 2730(82C)と同程度であった。PAFTは、それぞれ、32C、59C、56Cおよび52Cで、REXTAC 2730(44C)と同程度であるか、またはそれを上回っていた。これは、これらの材料が、そのまま何も加えずに(調合せずに)適用することができ、剥離モードと剪断モードとの両方で良好な高温性能をもたらすことを示している。ポリプロピレンに対するラップ剪断は、Rextac(商標) 2730(682N)を上回る値または同程度の値(462N、326N、709N、705N)を示し、ポリエチレンに対しては、Rextac (商標)2730での252Nに比べ、378N、40N、168Nおよび392Nの値を示した。
Figure 0005225686
サンプル37および39は、表6−Cに示されているように、30%のポリマー、35%のEastotac H−130Rおよび35%のParaflint H−1(Sasolによって作られたFischer−Tropschプロセスにより製造された合成ワックス)を用いて調合された。これらの調合物でブルックフィールド粘度が測定された。両調合物とも優れた高温接着剤特性を呈し、それぞれ93Cおよび92CのSAFT、ならびにそれぞれ63Cおよび67CのPAFTを示した。
Figure 0005225686
本明細書および実施例を通じて本発明をかなり詳しく説明してきたが、当業者であれば、添付の特許請求の範囲で開述されている通りの本発明の精神および範囲から逸脱することなく、多くの変形および変更を為し得ることが認識されよう。本明細書または実施例で引用されているすべてのU.S.特許および認められたU.S.特許出願は、参照により本明細書に組み込まれる。
P/E*コポリマーに対するTREF曲線である。 実施例で報告されているサンプル11のDSCプロットである。 実施例で報告されているサンプル29のDSCプロットである。 実施例で報告されているサンプル20のDSCプロットである。 実施例で報告されているサンプル31のDSCプロットである。 サンプル1〜18およびサンプル19〜43を作成するために使用された触媒の化学構造を示している。 サンプル1〜18およびサンプル19〜43を作成するために使用された触媒の化学構造を示している。 様々な本発明のサンプルおよび比較サンプルに対して、B−値対コモノマーのモルパーセント数をプロットしたグラフである。 コモノマーのモルパーセント数に対する1モルのプロピレン当たりの総不飽和度(パーセント)をプロットしたグラフである。 サンプル1〜46のg/mol単位における重量平均分子量の10を底とした対数に対するcP単位における190Cでの粘度の10を底とした対数をプロットしたグラフである。

Claims (27)

  1. 接着剤組成物であって、前記組成物が:
    (i)非メタロセン系の金属原子を中心としたヘテロアリール配位子触媒を使用したプロピレンとエチレンのコポリマーであって、50モルパーセントより大きな含有量のプロピレンから誘導された構造単位、1モルのプロピレン当たり0.05%以下の総不飽和度、および1.5から6までの分子量分布(MWD)を有する、5から95重量パーセントまでのコポリマー、
    (ii)粘着付与剤、
    (iii)0から60重量パーセントまでの可塑剤、
    (iv)0から50重量パーセントまでのワックス、および
    (v)0から5重量パーセントまでの酸化防止剤、を含み、
    前記成分(ii)、(iii)および(iv)の総和が、該接着剤組成物のうちの5から95重量パーセントまでを構成する、接着剤組成物。
  2. 前記コポリマーのプロピレン構造単位のシーケンス(sequences)が13C NMRで測定された0.85より大きなアイソタクチック三連子(mm)を有する、請求項1に記載の接着剤組成物。
  3. 前記コポリマーのMWDが2から4までである、請求項1に記載の接着剤組成物。
  4. 前記コポリマーのエチレンから誘導された構造単位の含有量が25モルパーセントまでである、請求項1に記載の接着剤組成物。
  5. 前記コポリマーが、シランおよび無水マレイン酸のうちの少なくとも一つから誘導された官能基を含有する、請求項1に記載の接着剤組成物。
  6. 前記コポリマーが75モルパーセントより大きな含有量のプロピレンから誘導された構造単位を有する、請求項1に記載の接着剤組成物。
  7. 前記組成物がホットメルト接着剤である、請求項1に記載の接着剤組成物。
  8. 前記コポリマーが、更に、1,000から150,000までの重量平均分子量を有することを特徴とする、請求項1に記載の接着剤組成物。
  9. 前記コポリマーが2.5から3.5までのMWDを有する、請求項1に記載の接着剤組成物。
  10. 前記コポリマーが190℃において50cPから100,000cPまでのブルックフィールド粘度を有する、請求項1に記載の接着剤組成物。
  11. 前記コポリマーが50ppm未満の金属含有量を有する、請求項1に記載の接着剤組成物。
  12. 請求項1に記載の接着剤組成物を含む製造物品。
  13. 衛生用品の形態である、請求項12に記載の製造物品。
  14. 190℃において測定された10,000cP未満のブルックフィールド粘度を有し、(i)少なくとも1J/gの融解熱を有し、(ii)13C NMRで測定された0.85未満のアイソタクチック三連子(mm)を伴うプロピレンから誘導された構造単位のシーケンスを含み、(iii)45Cから165℃までの融点を有する、請求項1に記載の接着剤組成物。
  15. 2より大きく4までの間のMWDを有する、請求項14に記載の接着剤組成物。
  16. 前記コポリマーが、少なくとも5モルパーセントから35を超えないモルパーセントまでのエチレンから誘導された構造単位を含む、請求項14に記載の接着剤組成物。
  17. 前記コポリマーが65モルパーセントより多くのプロピレンから誘導された構造単位を含む、請求項14に記載の接着剤組成物。
  18. 更に、第二ポリマーを含む、請求項14に記載の接着剤組成物。
  19. 前記第二ポリマーが110℃より大きな融点を有する、請求項18に記載の接着剤組成物。
  20. 前記第二ポリマーがプロピレンホモポリマーである、請求項18に記載の接着剤組成物。
  21. 前記コポリマーがシラン官能基を含有する、請求項1に記載の接着剤組成物。
  22. 前記コポリマーが無水マレイン酸官能基を含有する、請求項1に記載の接着剤組成物。
  23. 前記コポリマーが、更に、0.855g/ccから0.900g/ccまでの間の密度を有することを特徴とする、請求項1に記載の接着剤組成物。
  24. 0より大きく80重量パーセントまでの粘着付与剤を含む、請求項1に記載の接着剤組成物。
  25. 0より大きく60重量パーセントまでの可塑剤を含む、請求項1に記載の接着剤組成物。
  26. 0より大きく50重量パーセントまでのワックスを含む、請求項1に記載の接着剤組成物。
  27. 0より大きく5重量パーセントまでの酸化防止剤を含む、請求項1に記載の接着剤組成物。
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