JP5221022B2 - キャビネット - Google Patents

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Description

本願発明は、正面視縦長で主として左右方向から物の出し入れを行うキャビネットに関するものである。
例えば机の内部(天板の下方の空間)に配置するキャビネットや、左右細幅の空間に配置するキャビネットとして、間口寸法に対して高さが遥かに高くて正面視で上下に細長い形態を成したスリムタイプのものがある。このスリムタイプのキャビネットは狭い空間を物品収納空間に有効利用するために開発されているものであり、前向きに開口した本体と、この本体に前後動自在に装架された一つの引出しとで構成されている。引出しは左右何れか一方又は両方と上方とに開口しており、従って、物品は左右方向と上方とから出し入れされる。
そして、引出しは、本体の前面の開口部を略塞ぐ前板と、本体の内部に入り込んでいる背板と、前記前板の下端と背板の下端とに固定された前後長手の底板とを必須の構成要件としており、剛性を確保するため、前板の上部と背板の上部とに補強用の上フレームを連結しているのが一般的である。そして、上フレームは、前板及び背板の左右いずれか片側のみに1本だけ配置したものと、本願出願人が特許文献1,2に開示したように左右両側に配置したものとがある。
特開平6−225818号公報 特開平6−225819号公報
特許文献1のように前板と背板とを左右2本の上フレームで連結すると、引出しは全体として堅牢な構造になるため強度的に優れている利点がある。また、キャビネットを例えば机の内部に配置して袖キャビネットとして使用する場合、使用者の右側に配置する場合と左側に配置する場合とがあるが、引出しが側板を備えていて左右の片側だけに開口している構成では、左側面開放式(右使い方式)と右側面開放式(左使い方式)とに対応するには引出しの全体を組み立て直さなければならない問題があるのに対して、特許文献1,2では、側板を左右に付け替えるだけで右使い方式と左使い方式とに対応できる利点がある。
本願発明は、引出しにおける前板の上部と背板の上部とを左右の上フレームで連結する点は先願発明を踏襲しつつ、キャビネットとしての機能をより向上させることを課題とするものである。
本願発明のキャビネットは、「前向き開口した本体と、この本体の内部に前後動自在に装架された一つの引出しとを備えており、前記本体及び引出しは、間口寸法に対して高さが遥かに高くて正面視で上下に細長い形態を成しており、更に、前記引出しは、前記本体の前面の開口部を略塞ぐ前板と、前記本体の内部に入り込んでいる背板と、前記前板の下端と背板の下端とに固定された前後長手の底板と、前記前板と背板との上部間に装架した左右一対の上フレームとを備えている」、という基本構成になっている(なお、本体は少なくとも前面が開口していたらよい)。
そして、請求項1では、特徴として、前記左右の上フレームに、前記本体に前記引出しの前後動をガイドするガイド体を設けたときにこのガイド体が入り込み得るように前記引出しの左右外側に向けて開口した横向き溝が略全長に延びるように形成されている。
また、請求項2では、請求項1と同じ基本構成において、前記左右の上フレームに、側板を取り付け得るように下方に向けて開口した下向き溝が略全長に延びるように形成されており、同様に、請求項3では、上記基本構成において、前記左右の上フレームに、前記本体における左右内側部の前部に設けたガイド体によって前後動がガイドされるガイド部が略全長に延びるように形成されている。
本願発明は上フレームを有効利用する点に一つの特徴があり、その好適な構成例として、請求項1〜3のうちのいずれかにおいて、「f.前記本体の内側部のうち手前寄りでかつ左右両側の部位に、前記引出しにおける左右上フレームの横向き溝に入り込むか又は左右上フレームの外側面に当接し得るガイド体を配置している」、「g.前記前板の背面に、前記左右上フレームのうち何れか一方又は両方の上フレームの横向き溝に入り込んだラッチ爪がその手前側を中心にして水平回動するように配置されている一方、前記本体の内側面のうち手前側の部分に、前記ラッチ爪が水平回動によって係脱するストッパー部を設けている」、「h.前記引出しにおける一方の上フレームと前記底板との間に配置された1枚の側板を備えており、この側板の上端縁が前記左右上フレームの下向き溝のいずれにも差し込み可能になっている」、という構成を付加することが可能である。
本願発明は、引出しの組み立て容易性を考慮した構成も含んでおり、その具体例を請求項に記載している。すなわち請求項では、請求項1〜3のうちのいずれかにおいて、前記引出しの前板は、手前側に位置して化粧機能を有する鏡板と、該鏡板の背面に固定された裏板とから成っており、前記裏板と左右上フレームとの相互間、前記裏板と底板との相互間、前記背板と上フレームとの相互間、前記背板と底板との相互間、の各々がボルトによって締結されている。
さて、本願発明が対象とするキャビネットでは、引出しは間口寸法に対して上下高さが高いため左右に振れやすくなる傾向があるが、本願請求項1又は3を採用することにより、本体に設けたガイド体を左右の上フレームに当接(接触)させることで引出しの上部をガイドできるため(換言すると上フレームを引出しの前後動ガイド手段に兼用できるため)、他のガイド部材を設けることなく、引出しを安定よくスムースに前後動させることができる。
この場合、上記した構成fを採用すると、ガイド体が上フレームにおける横向き溝の内部に嵌まるように構成する(すなわち、上フレームにおける横向き溝の内部にガイド体が当接するガイド部を形成する)と、ガイド体と上フレームとが嵌まり合いが保持されるため、引出しの上向き動や左右動を抑制できてガイド機能を一層向上できる利点があり、更に、スペースも有効利用できる。
ガイド体としては回転自在なローラや摩擦係数が小さい樹脂製のスライダー等を採用できる。ガイド体としてローラを使用する場合は、スペースの有効利用の点から横向き溝の内部に嵌め込むのが好ましい。他方、ガイド体としてスライダーを採用する場合、スライダーは設置スペースをあまり取らないので、上フレームの外側面に当接させても差し支えない。なお、ガイド体は引出しの左右振れを抑止した状態で前後動をガイドしたり、上下の振れを抑止した状態で引出しの前後動をガイドしたり、或いは、左右の振れと上下の振れとの両方を抑止することも可能である。
キャビネットには、引出しを押し込んだ状態に保持するラッチ機能を設けることが一般的に行われているが、上記したgの構成を付加すると、ラッチ爪を上フレームの横向き溝内に配置すると、ラッチ爪が上フレームで保護されるためラッチ爪の損傷を防止することができる利点がある。更に、上記したhの構成を付加すると、上フレームの下向き溝を利用して側板を取り付けることができるため、それだけ構造が簡単になると共に、側板を引出しの左右に付け替えることも容易に行える。
上フレームと前板との連結(固定)、上フレームと背板との連結、前板及び背板と底板との連結は、それぞれ溶接によって行うことも可能であるが、溶接は歪みが発生する虞がある点や廃棄後の分解が面倒であるという問題がある。これに対して請求項のようにボルトによる締結を採用すると、これらの問題を解消できて好適である。なお、ボルトはビスを含む概念である。
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(1).概要
先ず、図1及び図2に基づいて概要を説明する。図1のうち(A)はキャビネット1の斜視図、(B)はキャビネット1を机Dの内部に配置した状態の斜視図、図2は右側面図である。この実施形態では、キャビネット1は机Dにおける天板D1の下方空間のうち左側に寄せて配置している。すなわち、本実施形態のキャビネット1は、机Dとセットで使用するにおいて左使い仕様になっている。
キャビネット1は、前面を開口した本体2と、本体2に前後動自在に設けた一つの引出し3とから成っており、高さ寸法が間口寸法の2倍以上あって正面視で上下に細長い形態になっている。
本体2は基本的には直方体形状であり、左右の側面と背面とはその全体が側板4及び背板5で塞がれている。これは、引出し3を押し込んだ状態での閉鎖性とある程度の防盗性を確保するためである。本体2の上面はその前部のみでフロント天板(かまち部と呼んでも良い)6で塞がれており、フロント天板6を除いた部分は開口している。これは、本実施形態のキャビネット1が机Dの内部に配置して仕様するものだからであり、独立して設置するものである場合は、上面の全体を天板で塞いだらよい。
図2に示すように、本体2の下面部のうち各コーナー部にはアジャスタ7を設けており、本体2の下面部でかつ前部には、引出し3の前後動を下部においてガイドするための左右一対の下ガイドローラ8が配置されており、更に、本体2の前部の左右内側面部には、引出し3の前後動を上部においてガイドするガイド体の一例として、左右一対の上ガイドローラ9が配置されている。上下ガイドローラ,9は左右長手の軸線回りに回転する。
引出し3は、基本的構成要素として、本体2の前面開口部を塞ぐ前板10と、本体2の内部に入り込んでいる背板11と、前板10と背板11との下端部間に連結した底板12と、前板9の上部の左右端部と背板11の上部の左右端部とに連結された左右一対の上フレーム13とを備えている。また、補助的(任意的)構成要素として、引出し3の片面(左側面)を塞ぐ側板14と、前板10と背板11との間に装架された適宜枚数の棚板15と、左右上フレーム13で支持されたトレー16とを備えている。
図2に示すように、前板10は、本体1の前面に重なる大きさで中空箱状の鏡板17と、本体1の内部に入り込む大きさで中空箱状の裏板18との二重構造になっている。従って、鏡板17は裏板18の周囲の外側に張り出した状態になっている。棚板15は前後の受け金具(図示せず)で支持されており、前部の受け金具は裏板13の左右側面部(又は鏡板)に形成した係合穴に取り付けており、後部の受け金具は背板11に形成した係合穴に取り付けている。引出し3の下面部の前部には、床面Fに当接する左右一対のキャスター(コロ)18を設けている。
本実施形態において上フレーム13はアルミ等の軽金属の押し出し成形品であり、トレー16は樹脂製であり、他の部材の大部分は鋼板等のスチールを素材としている。勿論、例えば鏡板17等の広い面積の部材を木製とするなど、各部材の素材は必要に応じて選択することができる。
(2).引出しの詳細
次に、図3〜図6も参照して引出し3の詳細を説明する。図3は引出し3を引き出した状態での一部破断平面図、図4のうち(A)は図3のIV−IV視断面図、(B)(C)は引出しの部分的な平断面図、図5は図4の V-V視断面図、図6は図3のVI−VI視断面図である。
例えば図3に示すように、前板10を構成する鏡板17は既述のとおり中空箱状で後ろ向きに開口している一方、同様に前板10を構成する裏板18は手前に向けて開口した中空の薄箱状であって左右の側板18aを有している。鏡板17と裏板18とを固定する方法としては、ビス止めや係止片を利用した嵌め込みなど様々の方法を採用できる。
図4に示すように、上フレーム13は基本的には角形に近い断面形状の中空になっており、上面から内部側に落ち込んだ段部21と、引出し3の正面視で左右外側に開口した横向き溝22と、横向き溝22の下方において下向きに開口した下向き溝23とが形成されている。また、中空部のうち段部21から下向きに延びる内側板24の内部箇所には上下一対の筒状部(円弧状溝)25が上下に相対向した状態に形成されている。
上フレーム13の横向き溝22は、左右一対ずつのリップ片26,27で画定された溝条28が上下に相対向している蟻溝形態になっており、上下の溝条28の底面に、上ガイドローラ9が転動するガイド部として、溝条28を二分する状態でレール部29が突設されている。また、横向き溝22は段部21の側に向けて開口しているが、奥側のリップ片27が一体に連続した形態(横向き溝22の奥が壁で画定されている形態)と成すことも可能である。
横向き溝22は正面視で上フレーム13の左右方向の略1/3程度の深さを有しており、また、上下方向の寸法では略2/3程度の範囲を占めている。横向き溝22の下部を構成する奥側のリップ片26から横向き溝22の外側板30が下向きに延びている一方、横向き溝22の下部を構成する外側のリップ片26の下方に下向き縁片31を形成し、下向き縁片31と外側板30との間を下向き溝23と成している。
そして、図3及び図5に示すように、上フレーム13の前後両端面を裏板18の背面に突き合わせて、裏板18に貫通したボルト33を上フレーム13の筒状部25にねじ込むことにより、裏板18(前板10)と上フレーム13と締結している。この場合、裏板18の内面には厚肉の補強板34を溶接によって固着している。背板11は四周に後ろ向き折り曲げ部を有して後ろ向きに開口した浅い箱状に形成されており、前板10と同様の手段で上フレーム13に締結されている。
なお、ボルト33として自己切削性を持たない通常のものを使用する場合は、上フレーム13の筒状部25には雌ねじ穴をタップ加工しておくことになる。ボルト33としてタッピンねじを使用すれば、タップ加工は不要になる。
図3及び図4から理解できるように、裏板18の側板18aは、上フレーム13のうち横向き溝22を構成する奥側のリップ片27及び外側板30の外面と同一面を成しており、そして、上フレーム13のうち奥側のリップ片27及び外側板30の外側の部分が鏡板17の裏面に当接する前向き延長部13aになっており、この前向き延長部13aが裏板18の側板に重なっている。このため上フレーム13は前向き延長部13aによって姿勢が保持されており、軸心回りに回転不能に保持されている。換言すると、上フレーム13は裏板18に対して強固に固定されている。
図4の実線では、左右の上フレーム13でトレー16を支持している。トレー16は上フレーム13の段部21に嵌まり込むフランジ部16aを備えている。トレー16の深さや仕切り構造等の形態は任意に設定できる。また、前後方向の長さも任意に設定できる。図4に一点鎖線で示すように、トレー16に代えて天板(或いは蓋板)35を上フレーム13の段部21に嵌め込み載置することもできる。天板(或いは蓋板)35の前後長さも任意に設定できる。
トレー16及び天板35を透明な素材で製造すると、引出し3の内部を容易に視認できる利点がある。また、天板35に代えて金網製のプレートを嵌め込むといったことも可能である。
図4から理解できるように、引出し3を構成する底板12の下面には、下向き開口略コ字状の主補強材37が溶接によって固着されている。そして、図6に示すように、前板10を構成する裏板18の下端に水平片18bを折り曲げ形成し、水平片18bをボルト38とナット39とで主補強材37に締結している。背板11も同様であり、下端に折り曲げ形成した水平片11aをボルト38及びナット39と主補強材37に締結している。
ナット39は主補強材37に溶接等で固着しておくか、またはプッシュナットを使用して予め取り付けておくのが好ましい。前板10の裏板18及び背板11ともその下端に補強板を溶接によって固着して、この補強板を底板12の主補強材37に締結しても良い。また、裏板18の下端部及び背板11の下端部を底板の前面に突き合わせて、その状態で締結することも可能である(その場合は、底板12の前後に垂直片を設ける必要がある。)。
3及び図4から理解できるように、底板12の下面に固着した左右主補強材37の前端部間に側断面下向き開口コ字状の前部補強材40が溶接によって固着されており、この前部補強材40の下面に前記したキャスター19を固定している。キャスター19は水平旋回式でも良いし、水平旋回しないものでも良い。
図4(A)に示すように、側板14の上端部は正面視で左側に位置した上フレーム13の下向き溝23に下方から嵌まり込んでいる。他方、側板14の下端部は、底板12(主補強材37)の外側面に重なっており、主補強材37の側面には、側板14を下方から受けるブラケット41ビスで固定されている。従って、裏板18の外側面30と側板14における主補強材37の外面とは左右に揃えられている。
引出し3の側板14は例えば図4(A)の右側に表示するように木製板や樹脂板として比較的厚いものを使用することも可能であるし、或いは、図4(A)の左側に一点鎖線で表示するよう薄金属板製とすることも可能である。金属板製とした場合は、上下を外側に折り返して、この折り返し部を下向き溝23とブラケット41とに嵌め込んでいる。ブラケット41は前後に長い形状でも良いし、短いものを主補強材37の前後複数箇所に配置しても良い。また、側板14を下方から横ずれ不能に支持する手段としては、例えば底板12に側板14の係合溝を形成することも可能である。
図4(B)に示すように、側板14の前端部は前板10の裏側に形成した位置決め穴10aに嵌め入れており、他方、側板14が金属板製である場合は、図4(C)に示すように、その後端部を、例えば内向き片14aを背板11の折り返し片11aにビス14bで固定している。このため、引出し3の前後動によって側板14が外れることはない。側板14の後端部は背板11の側面にビス等で固定してもよい。位置決め穴10aは、図4(B)に一点鎖線で示すように、鏡板17の裏側に裏板18の側面と平行に延びる前向き片を設けることによっても形成可能である。
図4では側板14を取り付けていない側の主補強材37にもブラケット41を表示しているが、側板14が取り付く主補強材37のみに取り付けても良い。図3に示すように、側板14の後端部は背板11の側面11aに重なっている。また、上フレーム13の後端部のうち奥側に位置したリップ片27よりも外側の部分は背板11の側面に重なる後ろ向き延長部13bになっている。このため、裏板18は背板11に対しても位置決めされている。
また、上フレーム13の下向き溝23が背板11の外側において後方に開口しているため、側板14は、引出し3の後方からの抜き差しにより、上フレーム13の下向き溝23と底板12のブラケット41とに嵌め込むことができる。すなわち、底板12を後方から抜き差しして左右に付け替えることをごく簡単に行えるのであり、このため、右使い仕様と左使い仕様との切り換えを頗る簡単に行えるのである。
図3に示すように、底板12の主補強材37は背板11の後方にはみ出しており、このはみ出し部の後端に補助キャスター(車輪)42を取り付けている。補助キャスター42は無くてもよい。なお、底板12の左右主補強材37はその後端寄りにおいて後部補強材で連結するのが好ましい。
(3).本体の内部構造・本体と引出しとの関係
次に、本体2の内部構造及び本体2と引出し3との関係を、主として図7以下の図面を参照して説明する。図7のうち(A)は図2及び図3の VIIA-VIIA視断面図、(B)は(A)のB−B視断面図、図8は本体2の下部における図3の VIII-VIII視断面図、図9は図8の IX-IX視断面図、図10はラッチ機構を示す側面図で本体2を仮想線で表示したもの、図11は図10の XI-XI視断面図であって本体2を実線で描いたものである。
先ず、図3及び図7に基づいて本体2による上フレーム13の支持機構を説明する。これらの図に示すように、本体2の内部のうち前端寄り部位でかつ上部には、既述した左右一対の上ガイドローラ9が配置されている。上ガイドローラ9は、前後長手で正面視内向き開口コ字状の上レール44の前端部に回転自在に取り付けられている。
更に述べると、本体2を構成する左右側板4の前部には平断面角形で前後に長く伸びる内向き突出部4aが形成されている一方、図7に示すように、左右側板14の前部上端部間には中空状の框材45が装架されており、上レール44は、その上水平部44aは框材44の下面に重なって垂直部44bは本体2における側板4の内向き突出部4aに重なるように配置されており、垂直部44bの前端部にガイドローラ9を回転自在に取り付けて、ガイドローラ9を上フレーム13の横向き溝22に嵌め入れている。
詳細は省略するが、上レール44における上水平部44aの前部には、框部材44に嵌め込まれる爪手段が形成されている。また、本体2の後部には框部材44と同様の後部補強部材が配置されていると共に、上レール44の垂直部44bが重なる後部の内向き突出部が形成されており、上レール44の後端部は後部補強部材に爪手段によって取り付けられている(上レール44は本体2にビス止めしてもよい)。上レール44は上ガイドローラ9の後方に長く延びる水平片44cを備えており、この下水平片44cにより、上フレーム13(及び引出し3)が上向き動が阻止されている。
上ガイドローラ9は、上フレーム13における横向き溝22のレール部29に嵌合するように環状溝付き形態(戸車形態)になっている。このため、上フレーム13と上ガイドローラ9とは左右ずれ不能の状態で嵌まり合っている。上ガイドローラ9は、上レール44の垂直部44bに固着したナット46に取り付けられている。なお、図7のうち(B)では上フレーム13は省略している。
次に、本体2の下部の構造を図8及び図9に基づいて説明する。本体2の前部と後部とには、左右長手の横長補強体47が配置されており、これら横長補強体体47は左右の側板4に溶接によって固着されている。
そして、前後の横長補強体47に左右一対の下レール48を溶接によって固着している。下レール48は、内外の上向き片を持つ上向き開口コ字状であると共に、引出し3における底板12の主補強材37の内部に入るように配置されており、下レール48における上向き片の前端部に、引出し3における底板12の主補強材37の底面に当接し得る下ガイドローラ8を回転自在に取り付けている。
図8,9から理解できるように、前部の横長補強体47には、左右一対の前向き開口溝49が切り開き形成されている。これは、引出し3を後退させ切った状態で引出し3のキャスター19との干渉を回避するためである。下レール48はガイド機能は持たない一種のフレームであるが、例えば、引出し3における主補強材37の後部に、下レール48の側面に当たる水平回転式のガイドローラを設けることも可能である(かくすると、引出し3の横ぶれを抑制できる。)なお、既に述べた引出し3の補助キャスター42は図9にも表示している。
次に、図10及び図11に基づいてラッチ機構を説明する。ラッチ機構は、鏡板17の背面から上フレーム13の横向き溝22に入り込むラッチ爪50を備えている。ラッチ爪50は側面視矩形の係合穴51を有しており、かつ、鏡板17の内部に設けた軸受け部にて水平回動自在に支持されている。
他方、本体2における側板の内向き突出部4aには、引出し3を押し込み切った状態でラッチ爪50が水平回動すると係合穴51が嵌脱するストッパー52を設けている。ストッパー52は樹脂製又は金属製であり、本体2における側板4の内向き突出部4aに後付けによって装着している。ストッパー52の前面とラッチ爪50の前端面とは、引出し3の押し込み動によってラッチ爪50を逃げ回動させるために傾斜面52a,50aが形成されている。なお、ストッパー52は本体2に切り起こし等で一体形成したり、溶接等によって固着したりしてもよい。
鏡板17の内部には、引手53(図1(A)参照)の引き動作によってラッチ爪50を本体2から逃げ回動させる連動機構や、ラッチ爪50を係合姿勢に付勢するばねが配置されている。連動機構としては様々のものを使用できる。
図1に示すように、前板10における鏡板17の内部には、その前面からキーで解施錠操作できる錠(シリンダ錠)54を装着している。この錠54は、デッドボルトを本体2の係合穴(框部45に形成した係合穴で、図示せず)に係脱させているが、ラッチ爪50を回動さる連動部材のいずれかに当接してラッチ爪50を戻り回動不能に阻止することでロックすることも可能である。
(4).まとめ
本実施形態は以上の構成であり、上フレーム13に段部21や横向き溝22、下向き溝23を形成したことにより、上フレーム13を様々の用途を保持させることができる。また、引出し3はボルトを使用した締結によって組み立てられているため、現場での組み立てもできるというように組み立ての融通性が高く、また、廃棄後の分別も容易である。また、実施形態のように下ガイドローラを設けると引出し3の前後動をよりスムースに行える利点である。
(5).第2実施形態(図12〜14)
図12〜図14では第2実施形態を示している。この実施形態は基本的には第1実施形態と同じであるが、第1実施形態とは、上フレーム13の断面形状が相違する点、補強板34と上フレーム13及び裏板18との関係が相違する点、ガイド体としてスライダーを使用している点、が相違している。以下、順次説明する。
図12に示すように、本実施形態の上フレーム13は、第1実施形態と同様に、段部21,横向き溝22,下向き溝23,筒状部25を備えている。そして、段落ち部と下面部とを繋ぐ仕切り板56と、その内側に相対向して配置された上下の内リップ57とを有しており、仕切り板56と内リップ57との間が幅狭の溝になっている。
また、上部でかつ外面部のみに下向きのリップ片26を形成しており、この下向きのリップ片26と下向き縁片31との外側面に、ガイド部の一例として、スライダーが当接する突条58を形成している。更に、横向き溝22の上方には上部下向き開口溝59が形成されている。
上フレーム13が補強板34を介して裏板18及び背板11に固定されているのは第1実施形態と共通しているが、この第2実施形態では、補強板34の外側縁に、上フレーム13の仕切り板56と内リップ57との間の溝に嵌まり込む位置決め片34aを折り曲げ形成している。補強板34は裏板18及び背板11の略左右全幅にわたって広がっており、裏板18及び背板11にスポット溶接等で固着されている(単に重ねるだけでもよい)。
位置決め片34aを上フレーム13に嵌め込むことを許容するため、前板10における裏板18の左右側部は切欠いている(切欠き部を符号18aで示す)が、切欠き部18aに代えてスリットを形成することも可能である。いうまでもないが、補強板34の位置決め片34aが上フレーム13に嵌合しているため、裏板18及び背板11と上フレーム13とは堅牢な状態に締結されている。
図14に示すように、本体2における側板4の内向き突出部4aには、上フレーム13の突条58に摺接する樹脂製のスライダー60を装着している。スライダー60の取り付け手段としては、例えば、スライダー60に係止爪を設けて、この係止爪を内向き突出部4aに空けた係合穴に嵌め込んだり、或いは、内向き突出部4aにビスで固定したりすることができる。また、スライダー60には、上フレーム13に対して上方から当たる上ガイド部を設けることも可能であり、更に、上フレーム13の横向き溝22に入り込む凸部を設けて、上フレーム13の上下両側の振れを抑止することも可能である。
本実施形態では上フレーム13の段部21は第1実施形態に比べて横幅がかなり大き くなっている。このため、図14に示すように、トレー16のフランジ16aと段部21の壁との間に若干の隙間が空くように設定することにより、補助天板60に設けた足部61を段部21に横ずれ不能に載置できる。このため、トレー16の装着機能を損なうことなく(換言すると、筆記具のような小物類を簡単に取り出せる状態に収納する機能を損なうことなく)、引出し3を物の載置台に利用することができる。
本実施形態では補助天板60と足部61とは別体に構成しているが、金属板又は樹脂によって全体を一体に形成することも可能である。また、補助天板60を机Dの天板D1と略同じ高さに設定することで引出し3を脇机のように使用することも可能である。また、補助天板60を上フレーム13に載置した状態で引出し3を本体2の内部に押し込みできるように設定することも可能である。
(6).他の使用例
図15に示すように、本願発明に係るキャビネット1は、左右に隣り合った机天板D1を支持する脚装置として機能させることもできる。この場合、キャビネット1の本体2は金具類によって机天板D1に固定されている。このように机の脚装置として機能させる場合、引出し3は左右両側に開口させても良いし、左右いずれか一方のみに開口させても良いし、或いは、内部を右開放部と左開放部とに区分するといったことも可能である。
(7).その他
本願発明は上記の実施形態の他にも様々に具体化できる。例えば、引出しの前後動をガイドする手段としては、複数のレール群からなるサスペンションレールを使用することも可能であり、サスペンションレールの一部または全部を上フレームに内蔵することも可能である。
また、上フレームをガイドレールに兼用する場合、下面部にレール部を形成したり、或いは、実施形態における下向き溝をガイドローラで支持すると言ったことも可能である。更に、本願発明は、本体が机等の家具に一体に組み込まれているものも対象にしている。
(A)はキャビネット1の斜視図、(B)はキャビネットを机の内部に配置した状態の斜視図である。 キャビネットの右側面図である。 引出しを引き出した状態での一部破断平面図である。 (A)は図3のIV−IV視断面図、(B)(C)は部分的な平断面図である。 図4の V-V視断面図である。 図3のVI−VI視断面図である。 (A)は図2及び図3の VIIA-VIIA視断面図、(B)は(A)のB−B視断面図である。 本体の下部における図3の VIII-VIII視断面図である。 図8の IX-IX視断面図である。 ラッチ機構を示す側面図である。 図10の XI-XI視断面図である。 第2実施形態の部分的な縦断背面図である。 図12の XIII-XIII視断面図である。 上フレームとスライダーとの関係を示す縦断面図である。 他の使用例を示す図である。
1 キャビネット
2 本体
3 引出し
4 本体の側板
5 本体の背板
8 下ガイドローラ
ガイド体の一例としての上ガイドローラ
10 引出しの前板
11 引出しの背板
12 引出しの側板
14 引出しの側板
13 上フレーム
16 トレー
17 前板を構成する鏡板
18 前板を構成する裏板
19 キャスター
21 段部
22 横向き溝
23 下向き溝
28
29 ガイド部の一例としてのレール部
58 スライダーが摺接するガイド部としての突条
60 ガイド体の一例としてのスライダー

Claims (4)

  1. 前向き開口した本体と、この本体の内部に前後動自在に装架された一つの引出しとを備えており、前記本体及び引出しは、間口寸法に対して高さが遥かに高くて正面視で上下に細長い形態を成しており、
    更に、前記引出しは、前記本体の前面の開口部を略塞ぐ前板と、前記本体の内部に入り込んでいる背板と、前記前板の下端と背板の下端とに固定された前後長手の底板と、前記前板と背板との上部間に装架した左右一対の上フレームとを備えている、
    という構成であって、
    前記左右の上フレームに、前記本体に前記引出しの前後動をガイドするガイド体を設けたときにこのガイド体が入り込み得るように前記引出しの左右外側に向けて開口した横向き溝が略全長に延びるように形成されている、
    キャビネット。
  2. 前向き開口した本体と、この本体の内部に前後動自在に装架された一つの引出しとを備えており、前記本体及び引出しは、間口寸法に対して高さが遥かに高くて正面視で上下に細長い形態を成しており、
    更に、前記引出しは、前記本体の前面の開口部を略塞ぐ前板と、前記本体の内部に入り込んでいる背板と、前記前板の下端と背板の下端とに固定された前後長手の底板と、前記前板と背板との上部間に装架した左右一対の上フレームとを備えている、
    という構成であって、
    前記左右の上フレームに、側板を取り付け得るように下方に向けて開口した下向き溝が略全長に延びるように形成されている、
    キャビネット。
  3. 前向き開口した本体と、この本体の内部に前後動自在に装架された一つの引出しとを備えており、前記本体及び引出しは、間口寸法に対して高さが遥かに高くて正面視で上下に細長い形態を成しており、
    更に、前記引出しは、前記本体の前面の開口部を略塞ぐ前板と、前記本体の内部に入り込んでいる背板と、前記前板の下端と背板の下端とに固定された前後長手の底板と、前記前板と背板との上部間に装架した左右一対の上フレームとを備えている、
    という構成であって、
    前記左右の上フレームに、前記本体における左右内側部の前部に設けたガイド体によって前後動がガイドされるガイド部が略全長に延びるように形成されている、
    キャビネット。
  4. 前記引出しの前板は、手前側に位置して化粧機能を有する鏡板と、該鏡板の背面に固定された裏板とから成っており、前記裏板と左右上フレームとの相互間、前記裏板と底板との相互間、前記背板と上フレームとの相互間、前記背板と底板との相互間、の各々がボルトによって締結されている、
    請求項1〜3のうちのいずれかに記載したキャビネット。
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