JP4986833B2 - 収納キャビネット - Google Patents

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本発明は、便器の側方に設置される収納キャビネットに関するものである。
従来、特許文献1に開示されているように、引出しの扉の裏側にゴミ箱を設けて、引出しを手前側に引き出してゴミ箱内にゴミを入れることができるように構成したキッチンキャビネットのゴミ収納装置が存在する。
特開2007−44106号公報
上記特許文献1に開示されている構造では、ゴミ箱内にゴミを入れるためには、引出しの扉を手前側に引き出す必要があり、このような構造のゴミ収納装置を便器の側方に設置すると、便器側方に十分なスペースが取れない場合は、便器に干渉して手前側に引き出すことができないという問題点があり、また、扉を引き出した状態ではゴミ箱が見えてしまい、ゴミ箱内に入れたゴミも、子供やお客に簡単に見られてしまうという問題点があった。
本発明は、便器の側方に設置した場合に、便器に干渉することなく良好に開閉させることができ、しかも収納籠が露出しない収納キャビネットを提供することを目的の1つとし、この目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
本発明は、便器の側方のトイレ壁面に設置される収納キャビネットであって、該収納キャビネットは、棚板を備えた箱状の本体と、該本体の前面に当該収納キャビネットが設置されたトイレ壁面と略平行方向で、且つ便器側へスライド移動させて開閉できる扉が設けられ、該扉の裏側に、該扉と一体で移動できるように収納籠が設けられていることを要旨とする。
便器に座ったままの状態で、収納キャビネットの扉を、箱状の本体に対し横方向にスライド移動させて開閉することができ、便器側方に十分なスペースが取れない場合においても良好に扉を開閉させることができ、扉を開けると収納籠が本体から横方向に便器側へ移動されるため、収納籠内に生理用品等のゴミを良好に入れることができ、しかも収納籠は扉の裏側に設けられているため見えにくく、子供やお客に収納籠内のゴミを見られることがない。
また、本発明の収納キャビネットにおいて、前記本体には、前記扉の開く方向の側板の一部が切り欠かれて前記収納籠が出入り可能に収納される籠収納部が形成されている構成とすることもできる。
こうすれば、扉を本体に対し閉じた時には、本体内の籠収納部内に収納籠が入り、完全に収納籠は本体内に隠され、扉を開くことで収納籠が横方向に本体の外側に移動されるため、便器に坐わりながら収納籠内にゴミを入れることができる。
また、本発明の収納キャビネットにおいて、前記扉には、該扉が閉じられた状態で前記籠収納部を覆蓋し前記本体の側板と略面一となる扉側板が一体化されているとともに、該扉側板の籠収納部側に着脱可能に前記収納籠が取り付けられている構成とすることもできる。
こうすれば、扉が閉じられた状態では、扉側に一体化されている扉側板が本体の側板と略面一となり、すっきりとした設置状態が得られるものとなり、扉側板に良好に収納籠を取り付けることができ、しかも収納籠が着脱可能であることにより、収納籠を取り外してゴミを良好に捨てることができるものとなる。
また、本発明の収納キャビネットにおいて、前記収納籠には蓋が設けられ、前記扉を開けた状態で前記蓋を本体側へ開閉できるように構成することもできる。
こうすれば、扉を開けた状態で収納籠の蓋を収納キャビネットの本体側へ開け、便器に座ったままの状態で収納籠の操作を容易に行うことができ、便器に座った状態で収納籠内に生理用品等のゴミを入れることができる。
また、本発明の収納キャビネットにおいて、前記扉の下端には、前記本体の底板の下方へ水平に延びる扉底板が設けられ、該扉底板の上面に設けたレールが、前記本体の底板下面に設けたレールにスライド可能に連結されている構成とすることもできる。
こうすれば、前面から見た時にレールが見えないものとなり、意匠性が向上し、しかもレールを介し扉を横方向に良好にスライドさせて開閉できるものとなる。
また、本発明の収納キャビネットにおいて、前記扉の裏側に前記本体へ突出した振れ止め金具が設けられ、該振れ止め金具が、前記籠収納部の天井面を構成する棚板の下面に設けた突起に係合されている構成とすることもできる。
こうすれば、扉に設けた振れ止め金具が本体側の突起に係合されて、扉が前側へ倒れることが良好に防がれ、扉を安定して横方向へスライド移動させることができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、トイレ内に設置した収納キャビネットの配置構成図であり、図2は、収納キャビネットの拡大構成図である。
また、図3は収納キャビネットの扉を閉じた状態の外観斜視図であり、図4は扉を開いた状態の斜視図であり、図5は収納籠の蓋を開いた状態の斜視図であり、図6は収納籠を取り外した状態の斜視図である。
図において、トイレ内には便器1が設置され、この便器1の後方の壁面Waにはロータンクを内部に収納したタンクキャビネット2が設けられており、タンクキャビネット2の上面にはカウンター3が設けられている。このカウンター3と直交する壁面Wbに沿ってカウンター4が設けられ、このカウンター4の下面にペーパーホルダー5が設けられて、カウンター4上には手摺り9が立設されている。
また、カウンター4の先端側には、手洗い器7を上面に備えた手洗いキャビネット6が設置されており、手洗い器7の上方の壁面には鏡8が設けられている。
この手洗いキャビネット6の側方には、収納キャビネット10がカウンター4の下方に設置されており、収納キャビネット10は便器1の図示右側前方に配置されている。
この収納キャビネット10は、下面に設置されたケコミ6aの高さだけ床面から浮き上がった状態で壁面Wbに固定されており、収納キャビネット10の本体11に対し、その前面に設けられている扉12を、トイレ壁面Wbと略平行方向で、且つ便器1側へスライド移動させて開閉できるように構成されている。
図3は、本体11の前面の扉12を閉じた状態であり、図4のように、扉12をカウンター3側に向かって横方向へスライドさせて開くことができるものである。この扉12の裏側には収納籠13が設けられており、扉12を開くことで、扉12と一体で収納籠13が本体11から便器1側へ横方向に移動されるものである。
便器1に着座したままの状態で、手を扉12の裏側の収納籠13に伸ばして、図5のように、収納籠13の上面の蓋13aを開けて、収納籠13内に生理用品等のゴミを入れることができ、収納籠13は扉12の裏側に隠蔽されているため、ゴミを子供やお客に見られることがなく、良好に隠蔽させておくことができる。
なお、この収納籠13内にゴミが一杯になったような状態では、図6のように、収納籠13を取り外して、内部のゴミを除去することができるものである。
収納キャビネット10を構成する本体11は、図7の正面図で、また図8の側面図で示すような構造となっている。
即ち、本体11は、天板11aと、平行状に底側に底板11bが配置され、左右には側板11c,11dが平行状に縦方向に設けられて箱状に形成されており、内部には天板11aと平行状に棚板11fが設けられ、棚板11fから底板11bに向かって縦方向に中仕切り11gが設けられている。
なお、底板11bおよび棚板11fの左右両端にはダボ16が突出されており、このダボ16を左右の側板11c,11dに嵌め込んで、ダボ16,16を介して組み立てられ、また、底板11b裏側のダボ16は背板11eに嵌め込まれており、底板11bがダボ16で強固に固定されたものとなっている。
なお、棚板11fの下面には、横方向に間隔をおいて3個の突起14,14,14が突出されている。
また、底板11bの下面には、第1レール15が取り付けられている。なお、図中Mは、中仕切り11gの前面の隙間である。
このような本体11の天板11aと棚板11f間には、第1収納空間S1が形成されており、また、棚板11fと底板11bと側板11cと中仕切り11gに囲まれた第2収納空間S2が形成されている。この第1収納空間S1,第2収納空間S2内には、例えばトイレットペーパーや生理用品等を収納しておくことができるものである。
本例の本体11では、図示右側の側板11dは棚板11fの位置で切断されて切欠部Pが形成されており、切欠部Pの下方は右側面が開放されて中仕切り11gの位置まで凹んだ空間を形成しており、この空間内に収納籠13を出し入れ可能に収納できるものであり、この空間が籠収納部S3となっている。
次に、本体11の前面で横方向へスライド移動させて開閉できる扉12は、本体11の前面全域を覆うことのできる面積の扉12の図示右端に扉側板12aが一体状に立ち上げ形成されており、この扉側板12aは、本体11の側板11dの下端位置まで立ち上がる寸法に設定されており、扉12が閉じられた時には、本体の側板11dと、この扉側板12aが面一状に立設状態となり、籠収納部S3の右側面がこの扉側板12aで閉じられるものであり、閉じた状態では、この扉側板12aは本体11の右側の側板の一部となるものである。
また、扉12の下端には、本体11の底板11bの下方へ水平に延びて底板11bと平行状をなす扉底板12bが一体形成されている。
この扉底板12bの上面には、第2レール17が設けられており、この第2レール17が、本体11の底板11bに設けられている第1レール15とスライド可能に連結されるものであり、第1レール15と第2レール17の連結により、このレール15,17を介して横方向に扉12をスライド移動させることができるものである。なお、図中Mは、中仕切り11gの前面と扉12間の隙間である
また、扉12の裏側には、所定の横長寸法を有する振れ止め金具19がビス18で横方向に取り付けられている。この振れ止め金具19は、図11の拡大断面構成図で示す。
この振れ止め金具19は、本体の棚板11fの下面に突出されている突起14,14,14に係合できるものであり、振れ止め金具19は、ビス18で扉12の裏面に固定される固定片19aの上端から背板11e側へ略水平に延びる水平片19bを有し、水平片19bの先端で上方へ立ち上げて係合片19cが一体形成されており、この係合片19cが突起14の裏側に係合するものである。
従って、複数の突起14,14に係合片19cが係合することで、扉12の前側への倒れが防止され、かつ扉12の前後方向の振れが防止されて、扉12をスムーズに横方向へスライドさせて本体11に対し開閉できるように構成されている。
この扉12の扉側板12aの内側に、公知の瓢箪形状の金具等を用いて着脱可能に収納籠13の背面が取り付けられている。
収納籠13は、その上面が開口され、開口には蓋13aが設けられており、蓋13aは軸13bを中心として図9のように本体11側へ回転させて開けることができるものであり、蓋13aの上面には手で摘むことのできるツマミ13cが設けられている。
なお、扉12の扉側板12aの外面には、突出状にノブ20が設けられており、このノブ20を手で持ち、横方向へ引っ張ることで、良好にレール15,17を介して扉12が横方向へ本体11から引き出されるものである。
従って、便器1に着座した状態のままでノブ20を手で持ち、カウンター3側へ扉12を引っ張って良好に横方向へスライド移動させて開けることができ、この扉12を開けた状態では、本体11から収納籠13が引き出された状態となり、便器1に座ったまま扉側板12aの上方側から容易に手を伸ばしてツマミ13cを指で摘んで、蓋13aを開けて、収納籠13内に生理用品等のゴミを投入することができ、便器1に座ったままの状態で良好に生理用品等のゴミの始末をすることができるものである。しかも、収納籠13は扉12の裏側に隠蔽されているため前面から見えることはなく、扉12を開けた状態でも収納籠13内のゴミを子供やお客に見られることはない。
さらに扉12を本体11に対し閉じた状態にしておけば、収納籠13は本体11内の籠収納部S3内に収納されて完全に隠蔽されるため、子供やお客は収納籠13の存在すら判らないものとなり、良好にゴミを隠すことができるものとなる。
なお、本例では、本体の底板11bの底側に扉底板12bが配置されており、レール15,17は隠蔽された状態となっており、レール15,17は見えないために、すっきりとした設置状態が得られ、収納キャビネット10の意匠性が向上して、見栄えが良好なものとなる。
トイレ内に設置された収納キャビネットの配置構成図である。 収納キャビネットの使用状態の拡大斜視構成図である。 収納キャビネットの扉を閉じた状態の斜視構成図である。 扉を開けた状態の収納キャビネットの斜視構成図である。 扉を開けた状態で更に裏側の収納籠の蓋を開けた使用状態の斜視構成図である。 更に収納籠を扉から取り外した状態の斜視構成図である。 収納キャビネットの本体の正面構成図である。 本体の側面構成図である。 本体に取り付けた扉の透視正面図である。 図9のA−A線断面構成図である。 突起と振れ止め金具の係合状態の拡大断面構成図である。
符号の説明
1 便器
4 カウンター
6 手洗いキャビネット
6a ケコミ
7 手洗い器
10 収納キャビネット
11 本体
11a 天板
11b 底板
11c,11d 側板
11e 背板
11f 棚板
11g 中仕切り
12 扉
12a 扉側板
12b 扉底板
13 収納籠
13a 蓋
13b 軸
13c ツマミ
14 突起
15 第1レール
17 第2レール
19 振れ止め金具
19c 係合片
P 切欠部
Wa,Wb 壁面

Claims (6)

  1. 便器の側方のトイレ壁面に設置される収納キャビネットであって、
    該収納キャビネットは、棚板を備えた箱状の本体と、該本体の前面に当該収納キャビネットが設置されたトイレ壁面と略平行方向で、且つ便器側へスライド移動させて開閉できる扉が設けられ、
    該扉の裏側に、該扉と一体で移動できるように収納籠が設けられている
    ことを特徴とする収納キャビネット。
  2. 前記本体には、前記扉の開く方向の側板の一部が切り欠かれて前記収納籠が出入り可能な籠収納部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の収納キャビネット。
  3. 前記扉には、該扉が閉じられた状態で前記籠収納部を覆蓋し前記本体の側板と略面一となる扉側板が一体化されているとともに、該扉側板の籠収納部側に着脱可能に前記収納籠が取り付けられていることを特徴とする請求項2に記載の収納キャビネット。
  4. 前記収納籠には蓋が設けられ、前記扉を開けた状態で前記蓋を本体側へ開閉できるように構成したことを特徴とする請求項1乃至請求項3何れかに記載の収納キャビネット。
  5. 前記扉の下端には、前記本体の底板の下方へ水平に延びる扉底板が設けられ、
    該扉底板の上面に設けたレールが、前記本体の底板下面に設けたレールにスライド可能に連結されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4何れかに記載の収納キャビネット。
  6. 前記扉の裏側に前記本体へ突出した振れ止め金具が設けられ、該振れ止め金具が、前記籠収納部の天井面を構成する棚板の下面に設けた突起に係合されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5何れかに記載の収納キャビネット。
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