JP2769684B2 - トイレユニット - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、トイレユニットに関
するものである。

【０００２】

【従来の技術及びその課題】従来、トイレユニット内
に、便器を取り付けてなる便器側キャビネットと、手洗
器を取り付けてなる手洗器側キャビネットをＬ字状に配
設する際に、長尺の手洗器側キャビネットをトイレユニ
ット内で旋回等させることが困難で、また、トイレユニ
ットの壁面との隙間を良好に調節する必要があり、ま
た、従来では、それぞれのキャビネットを所定位置に設
置した後に、便器側キャビネットの上面には便器側カウ
ンターを取り付け、手洗器側キャビネットの上面には手
洗器側カウンターをそれぞれ取り付けており、施工工数
が多くなり、施工作業が面倒であるという問題点があっ
た。

【０００３】

【課題を解決するための手段】本発明は上記従来の問題
点に鑑み案出したものであって、施工を早くかつ楽に完
了することのできるトイレユニットを提供せんことを目
的とし、その要旨は、トイレユニットの短尺側壁面に設
置される便器側キャビネットの一端側表面に、トイレユ
ニットの長尺側壁面に設置される手洗器側キャビネット
の一端側側面が当接状に配置されて前記便器側キャビネ
ットと前記手洗器側キャビネットがトイレユニット内で
Ｌ字状に配設され、前記便器側キャビネットの上面に設
置される便器側カウンターは前記トイレユニットの短尺
側間口寸法に設定されているとともに、前記手洗器側キ
ャビネット上面の手洗器側カウンターは予め手洗器側キ
ャビネットに組み付け一体化されていることである。

【０００４】

【作用】予め工場で手洗器側キャビネットと手洗器側カ
ウンターを一体化させて現場に持ち込み、トイレユニッ
ト内で旋回等させて便器側キャビネットに対しＬ字状に
設置することができ、施工が極めて容易なものとなる。

【０００５】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図１は、トイレユニット内にＬ字状にキャビネッ
トを配設した状態の斜視構成図であり、図２は、手洗器
側キャビネットの斜視図であり、図３は、施工時の要部
斜視図を示す。図において、トイレユニット１は、その
底面が床パン２で構成されており、この床パン２の外周
にはパネルが立設されて短尺側壁面３と長尺側壁面４が
交差状に形成されており、短尺側壁面３に沿って便器側
キャビネット５が施工され、また、長尺側壁面４に沿っ
て手洗器側キャビネット６が設置されて、便器側キャビ
ネット５と手洗器側キャビネット６はＬ字状に配設され
ている。

【０００６】前記便器側キャビネット５は、図示左側の
左キャビネット７と、図示右側の右キャビネット８で構
成されており、左キャビネット７と右キャビネット８間
にはロータンクが配置され、ロータンクの前面には上前
板１０が取り付けられてロータンクは奥側に隠蔽された
ものとなっており、上前板１０の下側には下前板９が設
けられ、この下前板９の前面に便器１１が取り付けられ
るものである。また、左キャビネット７と右キャビネッ
ト８からなる便器側キャビネット５の上面には、別体で
形成された便器側カウンター１３が水平状に設置される
ものである。なお、便器側カウンター１３はトイレユニ
ット１の間口寸法Ａと同一寸法に設定されたものであ
る。

【０００７】一方、前記手洗器側キャビネット６には半
埋設状に手洗器１４が上面側に設けられており、手洗器
１４には水栓１５が取り付けられており、また、手洗器
１４の前面側にはタオルバー１８が設けられたものとな
っており、手洗器側キャビネット６の上面には予め工場
で一体状に手洗器側カウンター１６が設置されたものと
なっている。即ち、手洗器側キャビネット６は図２のよ
うにカウンター１６を一体化した状態でトイレユニット
１内に搬入されるものである。

【０００８】このような便器側キャビネット５と手洗器
側キャビネット６をトイレユニット１内にＬ字状に配設
するに際し、先ず、前記短尺側壁面３に沿って、左キャ
ビネット７を配設し、その後に右キャビネット８を配設
して、両キャビネット７，８間にロータンク等を配設
し、その前面を上前板１０と下前板９により覆蓋させ
て、さらに前面に便器１１を取り付ける。

【０００９】なお、前記右キャビネット８の前面には開
閉可能に扉２０が設けられているが、この扉２０の図示
右側の右キャビネット８の前面には、現場において図４
に斜視図で示す調整化粧板１２が取り付けられる。この
調整化粧板１２は前面側が化粧処理された化粧板１２ａ
で構成され、化粧板１２ａの図示右側先端には水平に突
出して、現場で切断できる切断凸部１２ｂが形成された
ものとなっており、さらに化粧板１２ａの裏側には裏板
１２ｃが貼着されて構成されている。

【００１０】右キャビネット８の扉２０の側方に調整化
粧板１２を取り付け、調整化粧板１２の切断凸部１２ｂ
を適宜現場で切断して、右キャビネット８を長尺側壁面
４との隙間を調整しながら所定位置に設置することがで
き、その後に、この調整化粧板１２の前面に前記手洗器
側キャビネット６の側面を当接させて、手洗器側キャビ
ネット６を図３のようにＬ字状に配設することができ、
手洗器側キャビネット６の側面が当接した状態では、こ
の手洗器側キャビネット６の高さ寸法は低く設定された
ものであるため、調整化粧板１２の上面側は露出して右
キャビネット８と手洗器側キャビネット６の接続部分を
良好に化粧処理することができ、また、調整化粧板１２
の扉２０側も適度に露出して、この調整化粧板１２によ
り接続部分を良好な外観形状とすることができる。尚、
図３の状態で右キャビネット８の扉２０を開けると、調
整化粧板１２の裏側まで収納物を収納させるスペースが
確保され、この隠蔽状の収納スペース内には掃除用具等
を収納させておくことができるものとなる。

【００１１】なお、手洗器側キャビネット６の左側面は
前述した如く調整化粧板１２に当接状となるが、反対側
の側面はトイレユニットの壁面との間に隙間が形成され
るため、この隙間を埋めるために、間口調整材１９が手
洗器側キャビネット６の側面とトイレユニットの壁面間
に介装される。即ち、間口調整材１９は図５に平面図で
示すような構造に形成されたものであり、化粧処理され
た表面の化粧フイルム１９ｂに対し、分割可能な多数枚
の離脱板１９ａ，１９ａ，１９ａが積層状に設けられ、
適宜隙間に合わせて、離脱板１９ａを適数枚化粧フイル
ム１９ｂから取外して、間口調整材１９の厚みを適宜現
場の隙間に合わせて調整し、間口調整材１９を隙間内に
嵌め込んで、表面の化粧フイルム１９ｂを露出させてス
ッキリとした外観を呈して隙間を埋め、手洗器側キャビ
ネット６を固定状態に設置することができる。

【００１２】なお、手洗器側キャビネット６の上面には
予め手洗器側カウンター１６が一体形成されているた
め、従来のように改めて手洗器側カウンター１６を手洗
器側キャビネット６の上面に施工する必要がなく、施工
を早く行なうことができる。なお、手洗器側カウンター
１６の後部には長尺側壁面４に沿わせて隅板２１が立設
される。その後に前記便器側キャビネット５の上面に別
体の便器側カウンター１３が設置されて施工が完了す
る。即ち、便器側カウンター１３は短尺側の間口寸法Ａ
と同一寸法に予め形成されているため、ぴったりと壁面
に当接されて極めてスッキリとした設置状態を呈するこ
ととなる。

【００１３】なお、本例では前記手洗器側キャビネット
６は、トイレユニットの長尺側寸法よりも便器側キャビ
ネット５の幅の分だけ短く形成されているため、トイレ
ユニット１内で容易に旋回させることができ、施工作業
を極めて容易に行なうことができるものとなる。なお、
図中１７は手洗器側キャビネット６に開閉可能に設けら
れたスライド扉である。

【００１４】

【発明の効果】本発明のトイレユニットは、トイレユニ
ットの短尺側壁面に設置される便器側キャビネットの一
端側表面に、トイレユニットの長尺側壁面に設置される
手洗器側キャビネットの一端側側面が当接状に配置され
て前記便器側キャビネットと前記手洗器側キャビネット
がトイレユニット内でＬ字状に配設され、前記便器側キ
ャビネットの上面に設置される便器側カウンターは前記
トイレユニットの短尺側間口寸法に設定されているとと
もに、前記手洗器側キャビネット上面の手洗器側カウン
ターは予め手洗器側キャビネットに組み付け一体化され
ていることにより、手洗器側キャビネットは、トイレユ
ニットの長尺側寸法よりも便器側カウンターの幅だけ短
いため、トイレユニット内で容易に旋回させることがで
き、しかも、予め手洗器側キャビネットに手洗器側カウ
ンターが一体化されているため、施工を楽に早く行なう
ことができ、また、便器側カウンターはトイレユニット
の短尺側間口寸法に設定されているため、ぴったりとト
イレユニット内に収めることができ、施工作業が極めて
容易化する効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】トイレユニット内に便器側キャビネットと手洗
器側キャビネットをＬ字状に設置した状態の斜視構成図
である。

【図２】手洗器側キャビネットの斜視構成図である。

【図３】右キャビネットに対する手洗器側キャビネット
の当接状態を示す施工時の斜視構成図である。

【図４】右キャビネットの前面に取り付けられる調整化
粧板の斜視構成図である。

【図５】間口調整材の平面構成図である。

【符号の説明】

１ トイレユニット ３ 短尺側壁面 ４ 長尺側壁面 ５ 便器側キャビネット ６ 手洗器側キャビネット ７ 左キャビネット ８ 右キャビネット ９ 下前板 １０ 上前板 １１ 便器 １２ 調整化粧板 １３ 便器側カウンター １４ 手洗器 １６ 手洗器側カウンター １７ スライド扉 １８ タオルバー １９ 間口調整材

フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) A47K 4/00 A47K 17/00 E03D 11/00

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 トイレユニットの短尺側壁面に設置され
   る便器側キャビネットの一端側表面に、トイレユニット
   の長尺側壁面に設置される手洗器側キャビネットの一端
   側側面が当接状に配置されて前記便器側キャビネットと
   前記手洗器側キャビネットがトイレユニット内でＬ字状
   に配設され、前記便器側キャビネットの上面に設置され
   る便器側カウンターは前記トイレユニットの短尺側間口
   寸法に設定されているとともに、前記手洗器側キャビネ
   ット上面の手洗器側カウンターは予め手洗器側キャビネ
   ットに組み付け一体化されていることを特徴とするトイ
   レユニット。