JP5210307B2 - トリアリルイソシアヌレート(taic)の製造方法 - Google Patents

トリアリルイソシアヌレート(taic)の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、少なくとも90℃で、トリアリルシアヌレート(TAC)のCu2+触媒された転位による、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)の改善した、確実に機能する製造方法に関する。
トリアリルイソシアヌレート[トリアリル−s−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン;省略形でTAICと呼ばれる]は三官能性の重合可能なモノマーであり、高価な熱可塑性樹脂および合成ゴムの架橋成分として、および難燃剤製造の原材料としての使用が見出されている。さらには、TAICはビニルモノマー、アリルモノマーおよびアクリルモノマー重合の共重合成分としての使用も見出されている。
TAICは実質的に3つの方法によって製造できる:
米国特許3,322,761号による方法において、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)は、触媒としての塩化銅の存在下で、シアヌル酸を塩化アリルおよび水酸化ナトリウムと反応させることによって得られる。この方法の欠点は、高過剰の塩化アリル(1モルのシアヌル酸あたり6mol)、加水分解生成物としてのアリルアルコールおよびジアリルイソシアヌレートの形成、および得られたTAICの複雑な取り出しおよび精製である。
産業的により有用なTAIC製造の経路は、その場で形成されたアリルイソシアネートの三量化である。この場合、JP52−109627号またはDE−A2839084号の実施例内に記載のように、アルカリ金属のシアン酸塩を、双極性非プロトン性溶剤、好ましくはジメチルホルムアミド中、130℃付近の温度で、塩化アリルと反応させる。本方法が良好な収率をもたらすにもかかわらず、欠点は大量の有機汚染された塩化ナトリウムの発生、有毒な溶剤の使用および市場の要請を満たす品質のTAICを提供するために必要となる非常に高価な精製工程である。
TAIC製造の3番目の方法は、トリアリルシアヌレート(TAC)のクライゼン転位であり、それはそれ自身で、触媒の存在下で、シアヌル酸塩化物とアリルアルコールとの反応によって産業規模で得られる。
Figure 0005210307
EP0078567号A1による方法において、TACのTAICへの転位は第四級アンモニウム化合物の存在下で実施される。この方法の欠点は、長い反応時間および全体の混合物の自発的な重合の危険である。本願の発明者らによる本方法の追試では、200℃より高い温度で重合、および煙の激しい発生が数分後に起きた。
金属銅の存在下でのシアヌレートのイソシアヌレートへの異性化は、BalitskayaらによってUkr. Khim. Zh. 40(8),881,(1974)内に記載されている。20%の銅存在下で、70℃でTACのTAICへの転位が5時間以内に終了したと述べられている。本願およびEP0078567号A1の発明者らの試みは、対照的に、前記の結果をもたらさなかった。
SU特許1121259号は、銅、および塩化スズ(II)と塩化鉄(II)との群からの還元剤の存在下で95〜130℃の温度で、トルエン中でTACを異性化することによるTAICの製造方法を教示する。ここで該化合物のモル比は、TAC(1);トルエン(1.3〜4.1);銅(0.39〜0.8);還元剤(0.0013〜0.0026)である。温度および触媒濃度に依存して、反応時間は1〜20時間である。ここで欠点は、非常に多い触媒の利用および長い反応時間である。
SU特許1121260号は、溶剤としてのトルエン中で、触媒としてCu塩、例えばCuCl2・2H2O・CuAc2・2H2O、CuCl、CuSO4・5H2O、CuF2・2H2O、Cu(NO32・3H2OおよびCuBrを使用した、TACのTAICへの異性化を特許請求している。TAC:トルエン:触媒のモル比は、1:(1.3〜4):(0.0015〜0.0073)として指定される。SU1121259号およびSU1121260号の方法はバッチ処理で実施され、触媒を初めはガラス製の反応器内に装填し、そしてトルエン中のTACの溶液の一部分と混合する。約100℃への加熱の後、残りの量のTAC/トルエン混合物を3時間以内で添加し、そして反応を2時間継続させ、その後、反応混合物を蒸留によって後処理する。
SU1121260号の方法の追試において、記載された方法は、産業規模でのトリアリルイソシアヌレートの製造に確実および安全に稼働し得ないことが判明した。SU文献は最少量のトルエンを使用して爆発性の工程を防ぐと教示しているが、追試工程においては制御不能な工程状態が生じた。本文献は、どのように産業規模で、且つ連続的に、いかなる安全性の危険もなく本工程を稼働し得るかについて、いかなる情報も与えていない。
SU1121260号内に記載された方法のさらなる欠点は、重合生成物の形成である:なぜなら、長時間にわたって反応器内にTAICが残留するからであり、本願の発明者らが見出したように、20質量%までのオリゴマー形成の可能性があり、それはガスクロマトグラムでは検知できないが、しかし溶剤を留去したあと、メタノールと共に析出物を生じる。SU文献に教示される、水和物を含有する銅塩の使用が不充分な転化あるいは副生成物の形成をもたらすことも判明した。出願人による実験によって判明したように、銅塩の触媒作用下で、水はTACからアリルアルコールを離脱させ、そのためジアリルイソシアヌレートが副生成物として形成される。
従って、示す本発明の課題は、Cu塩で触媒されたTACの転位による、改善され、且つ確実に機能するTAICの製造方法の規定を示すことである。本方法は、簡単に実施できるべきである。さらなる課題において、それによって溶剤の使用が最小化され得る実施態様も示されるべきである。さらなる課題において、TAICは高収率且つ高純度で得られるべきである。さらなる課題において、本方法はオリゴマーおよびポリマー副生成物の形成をほとんど避けるべきである。
記載から明らかなように、上述の課題およびさらなる課題は、独立請求項による本発明の方法によって、および特に従属請求項による特定の実施態様によって解決される。本発明による方法はバッチ方法の問題を克服する連続的な方法である。
少なくとも90℃の温度で、Cu塩の存在下でのトリアリルシアヌレート(TAC)の転位を含む、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)製造のための方法において、TACおよびCu2+塩を、TACに対して0.01〜1質量%のCu2+の量で、それぞれ別々にあるいはそれらの成分を含む混合物の形態で、少なくとも90℃でTACの転位によってCu2+塩の存在下で形成され且つその後90℃より低く冷却されていないTAIC含有反応混合物中に連続的に導入し、90〜160℃の範囲内で温度を維持しながら転位をそれらの条件下で実施し、且つ前記の添加物に相当する量の反応混合物を連続的に排出し、そしてTAICをそれらから単離することを特徴とする方法を見出した。
Cu塩触媒存在下でのTACのTAICへの異性化は、判明しているとおり、ほぼ確実に、使用する触媒のタイプ、触媒濃度、温度およびに使用する溶剤に依存するインキュベーション時間を有する自触媒的方法である。
その異性化は、700キロジュール/kgのTACの放出と共に進行する。追加的にContraveの熱量計内での測定は、全発熱の90%より多くが約5分以内で放出されることを示した。この挙動は、現在知られている方法で、示されている問題に至らしめる。それらの問題は本発明による方法によって解決される。
本発明による方法において、出発相および従って反応の出発混合物の組成は、反応全体の安全な実施に関して非常に重要である。TACからTAICへのCu2+触媒された異性化から出発混合物が生じ、且つ使用前に90℃より低く冷却されないことが重要である。TAICおよびCu2+を含む出発混合物の90℃より低い値への冷却は、触媒あるいは触媒錯体を不活性化し、該混合物の単純な加熱では再活性化に至らず、その代わり、TACの添加の後、他のインキュベーション時間を経なければならない。TACが連続的に導入される本発明の反応混合物の使用は、インキュベーション時間が終わる前に生じ且つ制御不能であり得る自発的な反応を阻止する。
特定の実施態様において、異性化を重合抑制剤、例はヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、tert−ブチル化フェノールおよびアルキルフェノールの存在下で実施する。前記の抑制剤は時としてTAC中に既に存在する。
溶剤としてのトルエン中での、インキュベーション時間の触媒濃度に対する依存性は表1のようになる。
表1:インキュベーション時間の触媒濃度依存性
Figure 0005210307
測定を120±2℃でシリコーン浴中に存在する100mlフラスコ内で実施した。異性化の開始は、フラスコ内容物全体の激しい沸騰をもたらす急激な昇温で認識可能である。ガスクロマトグラフィー分析は一貫して、事実上、事前に反応が生じていないことを示す。TAC:トルエンの容量比は1:2であり、使用した触媒はCuCl2・2H2Oであり、%での量はTACに対してである。
芳香族炭化水素の他に、判明しているように、異性化が実施され得るさらなる溶剤群がある。トルエンの他に、適した溶剤はCu2+とTACとの組み合わせに関して安定な非プロトン性溶媒であり、例えば脂肪族、脂環式あるいは芳香族炭化水素、炭酸のジエステル、芳香族および脂肪族のカルボン酸エステルおよびエーテルである。好ましい実施態様において、TAIC自身は溶剤および蒸発冷却の手段としてはたらく。表2にいくつかの溶剤およびそれらを用いて測定したインキュベーション時間を示す。
表2:様々な溶剤中の異性化。
TAC:溶剤容量比=1:2、触媒 Cu2+、濃度0.4%または0.25% Cu2+
Figure 0005210307
作業を加圧下で実施しないとき、溶剤の選択は沸点によって決定され、それは好ましくは110〜160℃の範囲内である。110〜140℃の反応温度が好ましいことが判明した。より高沸点の溶剤、例えばTAICは、真空の適用によって好ましい作業範囲に変換できる。アルコール、ケトン、酸無水物および多くの双極性非プロトン性溶剤は、それらが副生成物を形成するので、あまり適していないか、あるいは全く適していない。
TACの異性化を阻害する全ての問題は、本発明による連続的な方法によって回避され、なぜならここでは作業が少ない作業容量および非常に短い滞留時間で行われるからである。これは自発的な重合の潜在リスクを最小化し、且つ長い熱負荷の結果としての重合を防ぐ。
本方法の基本は、一度Cu2+含有出発反応混合物内で開始した反応が、TACまたはTACおよび触媒が追加的に溶解あるいは超微細に分散され得る溶剤の混合物の供給によって維持されるのは、特に留去されたTAICの形態、あるいはTAICおよびCu2+触媒を特定の溶剤に溶かした溶液の形態で、供給された量に等しい量が同時に反応容器から引き出され得る場合であるということの発見である。
塩化銅(II)は、純粋な出発成分中ではほんのわずかな青色を有するトルエンとTACとの混合物中に直ちに溶解する、驚くべき特性を示す。従ってこの系はCuCl2がすぐに使用可能であるためにも、特に好ましい。反応の前あるいは間に、適した分散ユニットによって極微細な粒子に粉砕されたときのみ、ゆるやかに溶けるCu2+触媒を連続工程に使用できる。
好ましい実施態様において、使用されるCu2+触媒は無水塩、特にCuCl2、CuBr2、CuI2、Cu(RCOO)2
[式中、
R=アルキルあるいはアリール]
の群からの塩である。典型的には、変換される出発反応混合物中に存在するTAICに対して0.01〜1質量%のCu2+、特に0.02〜0.2質量%のCu2+存在下で転位を実施する。TACはその添加の後、数分で事実上定量的に転化されている。触媒含有反応混合物をTACおよび溶剤が供給された程度に抜き出したとき、触媒濃度もまた触媒の供給によって維持しなければならない。
好ましい実施態様において、反応を異質の溶剤の不在の下で実施する、即ちTAICが反応媒体である。この場合、TACを、少なくとも90℃でCu2+塩存在下でのTACの転位によって形成され且つその後90℃より低く冷却されていないTAIC含有出発反応混合物中に連続的に導入し、転位を90〜160℃、特に110〜140℃で実施し、且つ形成したTAICを反応混合物から減圧下で連続的に留去し、TACの添加速度(TACのg/分)は本質的にTAICの蒸留速度(TAICのg/分)に相当する。この実施態様の利点は、異質の溶剤が不要になること、一回だけの触媒の使用および簡単な後処理である。
好ましい実施態様において、本発明による方法を以下の工程によって実行できる:
出発反応:TAC、溶剤および触媒の混合物を反応容器に導入する。TAC:溶剤:Cu2+の比は、発熱性を確実に獲得し、且つ比較的速い開始を可能にするために、溶液1リットル当たり、約250mlのTAC:750mlの溶剤:3gのCuCl2で選択する。反応器を、内部温度110〜115℃に加熱し、且つ攪拌する。およそ15〜17分後、TAICへの転位が開始し、それは反応器の中身の激しい沸騰によって認識される。
連続工程:一度、反応が開始したら、TAC、溶剤および触媒の混合物を、特にTACの平均滞留時間がおよそ10分以上且つ60分以下となる量で、反応器内にポンプで連続的に導入する。供給された溶液中の溶剤の量は、広い限定内で変化し得るが、しかし、溶剤の含有率を好ましくは減少させて蒸留作業を減らす。
原理的には溶剤なしで作業することも可能であり、この場合、反応媒体としてはたらき、且つ異性化の熱を形成するTAICを、ここでは減圧下での蒸発冷却によって取り出す。反応物の比は、約1:4〜1:0のTAC:溶剤容量比の中で変化し得る。一度反応が開始すると(出発反応)、触媒濃度は非常に顕著に低下し得る。反応物溶液1リットル当たり0.15gのCu2+濃度でも効果的である。
TAICの単離:添加されている反応物と同量のTAIC/溶剤/触媒を、同時に反応器からポンプで排出する。CuCl2およびトルエンあるいはジエチルカーボネートを使用するとき、入ってくるTAC溶液は青色を、取り出されるTAIC溶液は緑色を有している。反応をガスクロマトグラフィーによってモニターする。溶剤を留去したら、TAICを真空蒸留によって精製する。塔底流出液はCu2+を含有する。本方法の特定の実施態様において、Cu2+の廃棄分をほとんど省くことができ、この場合、濃度がいくぶん高い真空蒸留の塔底液を直接的且つ暖かい間に反応容器にポンプ圧送し、そしてここで触媒濃度の維持が確実になる。しかしながら、塔底液の温度が少なくとも90℃に保たれているときにのみ、活性が保たれ、塔底液の室温への冷却および再加熱の後、前記反応はもはや維持されない。
本発明による方法は、確実且つ自発的な反応の危険なく実施できる。素早い反応および連続した方法は、副生成物およびオリゴマーの形成をほとんど避ける。
以下の実施例は本方法を詳細に説明すると解釈される:
実施例1
25mlのTAC、0.3gのCuCl2(無水物)を75mlのトルエン中に溶かした溶液を、130℃に温度調整したシリコーン浴によって加熱した、容積500mlのジャケット付き攪拌容器の中に導入した。内部のフラスコ温度は113〜115℃に調節した。16分後、激しい還流が開始し、最初は青かった溶液が、暗いオリーブグリーンの溶液に変換した。反応が弱まった後、3000mlのTAC、3.0gのCuCl2および3000mlのトルエンの混合物を10ml/分で連続的に計量型ポンプ圧送した。同時に、反応溶液を10ml/分で第二の計量型ポンプによって取り出した。反応温度はおよそ123〜125℃に上昇した。
該系がより高いTAC濃度(より高い空時収量)で稼働しているとき、適切な真空の適用によって反応温度は最高140℃に限定される。
転化率は、>99.9%であった。TACおよびトルエン中の残留水によって形成された副生成物は少量のジアリルイソシアヌレートであった。本工程は10時間の時間にわたっていかなる問題もなく稼働した。
実施例2
ジエチルカーボネートを溶剤として使用した以外、実施例1による方法。出発反応のための反応混合物を、TACとジエチルカーボネートとを1対3の容量比で混合し、且つ反応溶液1リットル当たり2.5gのCuCl2を添加し、その後湿式ミル内で極微細粉砕することによって製造した。200mlのこの溶液を初充填した後、130℃に加熱し、そして出発反応を待ち、15ml/分で容量比1対1のTACおよびジエチルカーボネートの均質な分散液、および溶液1リットル当たり0.4gのCuCl2をポンプ圧送し、並行して、15ml/分で緑色のTAIC溶液を取り出した。TACの転化は>99.8%であった。この方法を、8時間の時間にわたって収率および純度の破壊あるいは低下なく維持した。
実施例3
出発反応の開始後、1000mlのTACと0.25gの無水CuCl2との均質で極微細な分散した混合物を計量して導入する以外、実施例1による方法。計量して導入した量は10ml/分であり、同時に10ml/分で反応溶液をポンプで排出した。トルエン留去の結果として、時間が経つにつれて反応容器のトルエンが少なくなるので、反応器内の稼働温度は継続的に上昇した。重合を防ぐため、フラスコの内部温度140℃で真空を適用し、形成したTAICの蒸発冷却中、一定の作業温度を維持した。この目的に必要な真空度は、2.0〜3.0hPaであった。この方法は、98.5%の純度を有するTAICをもたらし、TAICの異性化率は>99.8%であった。

Claims (13)

  1. 少なくとも90℃の温度でのCu塩の存在下でトリアリルシアヌレート(TAC)の転位を含むトリアリルイソシアヌレート(TAIC)の製造方法において、
    TACおよびCu2+塩を、TACに対して0.01〜1質量%のCu2+の量で、互いに別々にあるいはそれらの成分を含む混合物の形態で、少なくとも90℃でTACの転位によってCu2+塩の存在下で形成され且つその後90℃より低く冷却されていないTAIC含有反応混合物中に連続的に導入し、90〜160℃の範囲内で温度を維持しながら転位をそれらの条件下で実施し、且つ添加物に相当する量の反応混合物を連続的に排出し、そしてTAICをそれらから単離することを特徴とする方法。
  2. TACのTAICへの転位を、90〜160℃でCu2+とTACとの組み合わせに関して安定な非プロトン性溶剤の存在下で実施することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. TACおよびもし必要であれば追加的にCu2+塩を、90〜160℃でCu2+とTACとの組み合わせに関して安定な非プロトン性溶剤の形態で、反応混合物に導入することを特徴とする、請求項1あるいは2に記載の方法。
  4. TACおよびCu2+塩を別々あるいは混合物で、TAIC含有反応混合物内に導入し、ここで個々の成分あるいは混合物は追加的に反応温度でCu2+とTACとの組み合わせに関して安定な非プロトン性溶剤を含んでよく、前記TAIC含有反応混合物は、90〜160℃で、Cu2+塩およびCu2+とTACとの組み合わせに関して前記の反応温度で安定な非プロトン性溶剤の存在下でTACの転位によって形成されていることを特徴とする、請求項2あるいは3に記載の方法。
  5. 使用される非プロトン性溶剤が、脂肪族、脂環式あるいは芳香族炭化水素、炭酸のジエステル、脂肪族あるいは芳香族のカルボン酸のエステルあるいはエーテルであることを特徴とする、請求項2から4までのいずれか1項に記載の方法。
  6. 転位を110〜140℃の範囲の温度で実施することを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
  7. 使用されるCu2+塩が、CuCl2、CuBr2、CuI2、Cu(RCOO)2
    [式中、R=アルキルあるいはアリール]
    の群からの塩であることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。
  8. 反応混合物に連続的に供給される触媒が、TACに対して0.02〜0.2質量%のCu2+の量のCuCl2であることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  9. 連続的に供給されるCu2+塩が、連続的に取り出された反応混合物からのTAIC蒸留によって得られた塔底物であり、塔底物の温度をその再利用の前に90℃より低く冷却しないことを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項に記載の方法。
  10. 少なくとも90℃の温度で、Cu塩の存在下でのトリアリルシアヌレート(TAC)の転位を含むトリアリルイソシアヌレート(TAIC)の製造方法において、TACを、少なくとも90℃でTACの転位によってCu2+塩の存在下で形成され且つその後90℃より低く冷却されていないTAIC含有出発反応混合物中に連続的に導入し、90〜160℃の範囲内で温度を維持しながら、転位をそれらの条件で実施し、そして形成させたTAICを、減圧下で連続的に反応混合物から留去し、TACの添加速度(TACのg/分)はTAICの蒸留速度(TAICのg/分)に相当することを特徴とする方法。
  11. 転位を、使用されるTACに対して0.01〜1質量%のCu2+の存在下で実施して、出発反応混合物を製造することを特徴とする、請求項10に記載の方法。
  12. 転位を、110〜140℃で実施することを特徴とする、請求項10あるいは11に記載の方法。
  13. TACを、留去されたTAICが変換されていないTACを有さない速度で添加することを特徴とする、請求項10から12までのいずれか1項に記載の方法。
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